説明

ドアロック制御装置および方法

【課題】セキュリティに優れ、かつ携帯機の閉じこみの発生を抑えるPESを提供することができるようにする。
【解決手段】図中点線の楕円で示される領域71は、本体機が車内LF通信信号により携帯機と通信可能となるエリアである車内LF通信エリアを表している。また、図中点線の楕円で示される領域72−1乃至領域72−4は、本体機が車外LF通信信号により携帯機と通信可能となるエリアである車外LF通信エリアを表している。携帯機が4通りの室内Nullポイントに位置している場合、携帯機が車両の室内に位置するにも係らず、車外LF通信エリア内に位置し、車外にあるものと認識してドアをロックしてしまうと携帯機の閉じこみが発生する。車外LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号が正当に受信された場合、さらに、加速度センサの出力値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定してドアのロックの可否を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアロック制御装置および方法に関し、特に、セキュリティに優れ、かつ携帯機の閉じこみの発生を抑えるPESを提供することができるようにするドアロック制御装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば、車両のエントリーシステムとしては、ハンズフリーでドアの施錠や開錠を自動的に行ういわゆるパッシブエントリーシステム(PES)などが実用化されており、今後さらなる普及が見込まれている。
【0003】
PESは、例えば、使用者が携帯可能な携帯機と、車載機との間の双方向無線通信が行われ、車載機により携帯機から受信した電磁波(信号)に基づいて携帯機の真正性の確認、携帯機の位置などの解析が行われるなどして車載機の制御により車両ドアの施錠機構の動作(解錠動作や施錠動作)などを自動的に実現するものである。
【0004】
パッシブエントリーシステムにおいては、車載機と接続されるアンテナが車両のドアノブやトランク、室内などにそれぞれ配置され、必要に応じてそれぞれのアンテナが、携帯機に対してLF波(例えば、100〜200KHz)の信号を送信し、また、携帯機から送信される信号を受信して車載機と携帯機との通信が行われる。この車載機のアンテナから送信されるLF波により通信可能となる範囲は限られており、例えば、車両の室内(車内)と室外(車外)に分けてLF通信エリアが設定されている。
【0005】
PESにおいては、例えば、使用者が車両のドアの外側に設けられたスイッチ等を操作してドアをアンロックする場合、車載機と携帯機との通信が行われ、正当な使用者によるアンロック操作であるか否かが判定されるようになされている。この場合、車両側のスイッチ等によりドアのアンロックを要求する操作をした際に携帯機が車外のLF通信エリア内にある場合にのみドアがアンロックされる。車内に正当な使用者がいるにもかかわらず、車外にいる不審者によりドアがアンロックされてしまうことを防止するためである。
【0006】
また、車両側のスイッチ等によりドアのロックを要求する操作をした際に携帯機が車外のLF通信エリア内にある場合のみドアがロックされ、携帯機が車内のLF通信エリア内にある場合はロックされないようになっている。携帯機の閉じこみを防止するためである。
【0007】
さらに、携帯機側に信号発信回路の発信停止時にサブID信号を一定期間発信するサブ信号発信回路を設ける一方、車載コントローラ側にサブID信号発信のオン・オフを記憶させるサブID信号記憶部と警報手段を設けると共に、車載コントローラ側にはシリンダーキー状態、ドア開閉状態、ドアロック状態の各状態データを入力させ、ドライバーが不注意などによりキーを車両内に置き忘れた場合、携帯機側のID信号発信の停止により、自動的にドアが施錠されることを抑止し、このとき、サブ信号発信回路によるサブID信号のオン・オフ状態を記憶させるサブID信号記憶部のオン状態と、ドア開閉状態の状態データとにより、警報手段を駆動させるようにして、ドライバーにキーの置き忘れを迅速に知らせる技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−106020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、PESにおいては、車内のLF通信エリアを充分に広く設定することが難しい。車内に設置されたアンテナから送信されるLF波が車外に漏れるとセキュリティ上の問題があるからである。
【0010】
一方、車外に設置されたアンテナから送信されるLF波が車内に漏れることを防止することも難しい。車外のアンテナは車両のドアノブなどに取り付けられるからである。
【0011】
従って、携帯機が車内にあるにも係らず、車内のLF通信エリア外であって、車外のLF通信エリア内に位置してしまうことがある。このような位置に携帯機がおかれると、誤って携帯機の閉じこみが発生してしまう。
【0012】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、セキュリティに優れ、かつ携帯機の閉じこみの発生を抑えるPESを提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によるドアロック制御装置は、車両ドアをロック制御するドアロック制御装置において、車外に向けて車外リクエスト信号を送信する車外リクエスト信号送信手段と、送信された車外リクエスト信号に対応して使用者が携帯する携帯機から送信される車外アンサー信号を受信したか否かを判定する車外アンサー信号判定手段と、車外アンサー信号判定手段により車外アンサー信号を受信したと判定された場合、車外アンサー信号に含まれる携帯機の加速度の値を表す情報を取得する加速度取得手段と、取得された情報に基づいて特定された携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する加速度判定手段と、加速度判定手段により、携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、ドアのロックを許可する制御信号を出力するロック許可制御手段とを備える。
【0014】
本発明のドアロック制御装置においては、車外に向けて車外リクエスト信号が送信され、送信された車外リクエスト信号に対応して使用者が携帯する携帯機から送信される車外アンサー信号を受信したか否かが判定され、車外アンサー信号を受信したと判定された場合、車外アンサー信号に含まれる携帯機の加速度の値を表す情報が取得され、取得された情報に基づいて特定された携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であるか否かが判定され、携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、ドアのロックを許可する制御信号が出力される。
【0015】
従って、確実に携帯機の置き忘れを防止することができる。
【0016】
車内に向けて車内リクエスト信号を送信する車内リクエスト信号送信手段と、送信された車内リクエスト信号に対応して携帯機から送信される車内アンサー信号を受信したか否かを判定する車内アンサー信号判定手段とをさらに備え、ロック許可制御手段は、車内アンサー信号判定手段により、車内アンサー信号を受信したと判定されず、かつ、加速度判定手段により、携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、ドアのロックを許可する制御信号を出力するようにすることができる。
【0017】
前記車外アンサー信号判定手段および車内アンサー信号判定手段のそれぞれは、携帯機が送信するアンサー信号に含まれる認証コードと所定のコードとの対応関係が確認された場合、アンサー信号を受信したと判定するようにすることができる。
【0018】
本発明によるドアロック制御方法は、車外に向けて車外リクエスト信号を送信し、送信された車外リクエスト信号に対応して使用者が携帯する携帯機から送信される車外アンサー信号を受信したか否かを判定し、車外アンサー信号を受信したと判定された場合、車外アンサー信号に含まれる携帯機の加速度の値を表す情報を取得し、取得された情報に基づいて特定された携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定し、携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、ドアのロックを許可する制御信号を出力するステップを含む。
【0019】
本発明のドアロック制御方法においては、車外に向けて車外リクエスト信号が送信され、送信された車外リクエスト信号に対応して使用者が携帯する携帯機から送信される車外アンサー信号を受信したか否かが判定され、車外アンサー信号を受信したと判定された場合、車外アンサー信号に含まれる携帯機の加速度の値を表す情報が取得され、取得された情報に基づいて特定された携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であるか否かが判定され、携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、ドアのロックを許可する制御信号が出力される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、セキュリティに優れ、かつ携帯機の閉じこみの発生を抑えるPESを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を適用したパッシブエントリーシステム(PES)の構成例を示す図である。
【図2】図1のコントロールユニットの構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の携帯機の構成例を示すブロック図である。
【図4】PESにおけるドアのロックが行なわれる場合とドアのロックが行われない場合の判定の方式の例を説明する図である。
【図5】PESにおけるドアのロックが行なわれる場合とドアのロックが行われない場合の判定の方式の例を説明する図である。
【図6】PESにおけるドアのロックが行なわれる場合とドアのロックが行われない場合の判定の方式の例を説明する図である。
【図7】ドアロック制御処理の例を説明するフローチャートである。
【図8】図7に対応して実行される携帯機の処理の例を説明するフローチャートである。
【図9】ドアロック制御処理の別の例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本発明のパッシブエントリーシステム(PES)の一実施の形態に係る構成例を示す図である。同図は、本発明のPES50を、4ドアタイプの自動車1(車両1)のスマートエントリーシステムに適用した例である。PES50は、携帯機10と、車両1に搭載された本体機20により構成されている。
【0024】
本体機20のアンテナとしては、各ドアのドアノブに設置されたドアノブアンテナ22と、車室内の前部(運転席と助手席の間)と後部(後部座席中央)に設置された車室内アンテナ24とが設けられている。ここでは、例えば、本体機20から携帯機10への通信にはLF帯の低周波が使用され、携帯機10から本体機20への通信にはUHF帯の高周波が使用される方式(LF−UHF相互通信方式)が採用されているものとする。
【0025】
携帯機10は、本体機20への無線通信のための手段としてUHF波(300〜3000MHz)を送信する図示せぬUHF通信部(内蔵アンテナや送信回路よりなるもの)を有するとともに、本体機20からの無線通信のための手段としてLF波(例えば、100〜200KHz)を受信する図示せぬLF通信部(内蔵アンテナや受信回路よりなるもの)を有する。また携帯機10は、内部に携帯機全体の制御処理を実現するマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を含む制御回路と、内蔵電池など有しており、携帯機10の操作面には、例えば押しボタン式の操作部であるスイッチなど(図示省略)が設けられている。
【0026】
車室内アンテナ24から送出されるLF波と、ドアノブアンテナ22から送出されるLF波は、例えば、互いに異なる所定のデータ形式を有するようになされている。車室内アンテナ24から送出されるLF波により送出される信号は、車内LF通信信号と称される。一方、ドアノブアンテナ22から送出されるLF波により送出される信号は、車外LF通信信号と称される。
【0027】
詳細は後述するが、本体機20が車内LF通信信号により携帯機10と通信可能となるエリアは、車室内アンテナ24と携帯機10との距離が所定の範囲内にある場合に限られる。このエリアは、車内LF通信エリアと称される。また、本体機20が車外LF通信信号により携帯機10と通信可能となるエリアは、ドアノブアンテナ22と携帯機10との距離が所定の範囲内にある場合に限られる。このエリアは、車外LF通信エリアと称される。
【0028】
携帯機10は、本体機20から送信されるリクエスト信号を受信すると、後述する認証コードを含むアンサー信号を送信する機能を有する。リクエスト信号とは、携帯機10に対して信号を送り返すように要求する信号である。携帯機10は、本体機20から送信された車内LF通信信号のリクエスト信号に対応してアンサー信号を送信する。また、携帯機10は、本体機20から送信された車外LF通信信号のリクエスト信号に対応してアンサー信号を送信する。本体機20においては、車内LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号と、車外LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号が区別可能となるようになされている。
【0029】
例えば、一定の周期で車内LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号が受信可能な時間帯と、車外LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号が受信可能な時間帯とが設定されることにより、両者が区別可能となるようになされている。あるいはまた、例えば、車内LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号の符号化方式と、車外LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号の符号化方式とが異なるようにし、両者が区別可能となるようにしてもよい。あるいはまた、アンサー信号のヘッダ情報などにより両者が区別可能となるようにしてもよい。
【0030】
本体機20は、図1に示すように、コントロールユニット21と、上述したドアノブアンテナ22、及び車室内アンテナ24とを備えている。ここで、ドアノブアンテナ22と車室内アンテナ24は、携帯機10との間でLF波を送受信するアンテナであり、その通信可能エリアは各アンテナから送出される電磁波の出力に応じて定まり、例えば1〜2mの距離範囲となっている。
【0031】
図2は、コントロールユニット21の詳細な構成例を示すブロック図である。同図において、コントロールインタフェース102は、自動車の電子制御部品などと接続され、マイコン101の制御に応じて、所定の信号などを送受信する。例えば、コントロールインタフェース102は、バス105に自動車のエンジンが動いているか停止しているかを表す信号を送信したり、自動車のドアロックが解除されているか否かを表す信号を送信したりする。また、コントロールインタフェース102は、必要に応じて自動車の各部を制御するための制御信号を出力する。
【0032】
通信制御部104は、上述したドアノブアンテナ22、及び車室内アンテナ24を介して行われる無線通信の実行を制御する。
【0033】
マイコン101は、内部にプロセッサ、メモリなどを有する小型のコンピュータとして構成され、実装されたプログラムなどのソフトウェアなどによりバス105を介してコントロールインタフェース102、および通信制御部104を制御する。マイコン101は、例えば、携帯機10からのアンサー信号に含まれる認証コードが登録された認証コードに対応しているか否かを判定する照合確認を行うなどする。アンサー信号に含まれる認証コードは、例えば携帯機10固有のID番号や車両固有の番号である。
【0034】
ユーザ設定受付部111は、例えば、図示せぬ操作部や携帯機10からの信号に基づくユーザ設定内容を、必要に応じて受け付ける。
【0035】
図3は、図1の携帯機10の構成例を示すブロック図である。同図に示されるように、携帯機10は、制御部131、通信部132、メモリ133、および加速度センサ134のそれぞれがバス135を介して相互に接続されるように構成されている。
【0036】
同図の制御部131は、携帯機の各部の処理を制御する。制御部131は、CPU、ROM、および、RAMから構成される、いわゆるマイクロコンピュータであり、CPUがROMに記憶されたプログラムをRAMに展開し実行することにより携帯機10の全体の動作を制御する。制御部131は、本体機20より送信されてくるリクエスト信号に対応して、予めメモリ133に記憶されている認証コード133aを、通信部132を制御して送信させるようになされている。また、制御部131は、通信部132から送信される信号に、メモリ133から読み出した加速度センサ134が出力した加速度の値を含めるようになされている。
【0037】
認証コード133aおよび加速度センサ134が出力した加速度の値は、例えば、アンサー信号において予め定められたフィールドなどに格納されるようになされており、アンサー信号を受信した本体機20が、認証コード133aおよび加速度センサ134が出力した加速度の値を取得できるようになされている。
【0038】
通信部132は、図示せぬ携帯機10のアンテナを介して行われる無線通信の実行を制御する。
【0039】
メモリ133は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などとして構成され、上述した認証コード133aの他、必要な情報を記憶するようになされている。例えば、メモリ133には、加速度センサ134が出力する加速度の値が所定の時間だけ記憶される。
【0040】
加速度センサ134は、携帯機10の各方向の加速度を検出してその値を出力するようになされている。例えば、使用者が携帯機10を持ち運ぶなどした場合、加速度センサ134により加速度が検出されることになる。なお、携帯機10が静止している場合、加速度センサ134が出力する加速度の値は0となる。加速度センサ134は、例えば、一定の周期で、検出した加速度の値をバス135に出力し、メモリ133に記憶させるようになされている。
【0041】
また、携帯機10を、携帯電話機などと一体として構成することも可能である。携帯機10が携帯電話機と一体として構成される場合、携帯機10は、例えば、インターネットに接続されたり、電子メールを送受信したりすることも可能となる。
【0042】
PES50においては、例えば、使用者が車両のドアの外側に設けられたスイッチ等を操作してドアをアンロックする場合、本体機20と携帯機10との通信が行われ、正当な使用者によるアンロック操作であるか否かが判定されるようになされている。この場合、車両1のスイッチ等によりドアのアンロックを要求する操作をした際に携帯機10が車外LF通信エリア内にある場合にのみドアがアンロックされる。車内に正当な使用者がいるにもかかわらず、車外にいる不審者によりドアがアンロックされてしまうことを防止するためである。
【0043】
例えば、使用者が、携帯機10を持って、車両1に接近した場合、携帯機10の通信部132から送信されるアンサー信号がコントロールユニット21の通信制御部104により受信され、マイコン101により受信した信号に含まれる認証コード133aが取得される。
【0044】
マイコン101は、認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、登録された認証コードに対応している場合、さらに、受信されたアンサー信号が車内LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号であるか否かを判定する。
【0045】
車内LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号である場合、マイコン101は、車両1のドアをアンロックさせないように制御する。一方、車内LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号でない場合、すなわち、車外LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号である場合、コントロールインタフェース102にドアの解錠の許可に対応する制御信号を出力する。これにより、コントロールインタフェース102が、例えば、使用者が車両1のドアノブの側に設けられている所定のスイッチを押下したとき、ドアロックを解錠することで、車両1のドアのアンロックがなされることになる。
【0046】
また、車両1のスイッチ等によりドアのロックを要求する操作をした際に携帯機10が車外LF通信エリア内にある場合のみドアがロックされ、携帯機10が車内LF通信エリア内にある場合はロックされないようになされている。携帯機10を車内に残したままドアがロックされてしまう、いわゆる閉じこみを防止するためである。本発明においては、このときさらに、携帯機10の加速度がチェックされるようになされている。
【0047】
例えば、使用者が、携帯機10を持って、車両1の室内から室外に出る場合、マイコン101によりアンサー信号に含まれる認証コード133aと、加速度センサ134の出力値とが取得される。
【0048】
マイコン101は、認証コードが登録された認証コードに対応しているか否かを判定し、登録された認証コードに対応している場合、さらに、受信されたアンサー信号が車内LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号であるか否かを判定する。車内LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号である場合、マイコン101は、車両1のドアをロックさせないように制御する。一方、車内LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号でない場合、すなわち、車外LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号である場合、マイコン101は、さらに、加速度センサ134の出力値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する。
【0049】
加速度センサ134の出力値が予め設定された閾値以上である場合、マイコン101は、コントロールインタフェース102にドアの施錠の許可に対応する制御信号を出力する。これにより、コントロールインタフェース102が、例えば、使用者が車両1のドアノブの側に設けられている所定のスイッチを押下したとき、車のドアロックを施錠することで、車両1のドアのロックがなされることになる。
【0050】
図4乃至図6は、PES50におけるドアのロックが行なわれる場合とドアのロックが行われない場合の判定の方式の例を説明する図である。図4乃至図6において、図中点線の楕円で示される領域71は、本体機20が車内LF通信信号により携帯機10と通信可能となるエリアである車内LF通信エリアを表している。また、図4乃至図6において、図中点線の楕円で示される領域72−1乃至領域72−4は、本体機20が車外LF通信信号により携帯機10と通信可能となるエリアである車外LF通信エリアを表している。
【0051】
図4の例では、携帯機10が車外LF通信エリアである領域72−1に位置している。この場合、本体機20は、車内LF通信信号により携帯機10との通信はできず、車外LF通信信号によってのみ携帯機10と通信できる。
【0052】
図4の場合、携帯機10が車外にあると確認できるので、車両1のドアをロックしても携帯機10の閉じこみは発生しないと考えられる。
【0053】
図5の例では、携帯機10が車内LF通信エリアである領域71に位置している。この場合、本体機20は、車外LF通信信号により携帯機10との通信はできず、車内LF通信信号によってのみ携帯機10と通信できる。
【0054】
図5の場合、携帯機10が車内にあると確認できるので、車両1のドアをロックすると携帯機10の閉じこみが発生すると考えられる。したがって、この場合にはロックは行われないように制御される。
【0055】
なお、車両1の室内のドア付近において、一部車内LF通信エリアと車外LF通信エリアとが重複する領域が存在するが、そのような領域においては、必ず車内LF通信信号によって携帯機10と通信できるので、携帯機10は車内に存在する可能性があるため、やはり、車両1のドアをロックすると携帯機10の閉じこみが発生すると考えられる。したがって、この場合にはロックは行われないように制御される。
【0056】
図6は、携帯機10が車両1の室内に位置するにも係らず、車外LF通信エリア内に位置してしまう場合の例を示している。
【0057】
PESにおいては、車内LF通信エリアを充分に広く設定することが難しい。車内に設置されたアンテナから送信されるLF波が車外に漏れるとセキュリティ上の問題があるからである。一方、車外に設置されたアンテナから送信されるLF波が車内に漏れることを防止することも難しい。車外のアンテナは車両のドアノブなどに取り付けられるからである。従って、車両1の室内であるにも係らず、車内LF通信エリア外であって、車外LF通信エリア内となる領域が存在するのである。このような領域は、室内Nullポイントと称される。
【0058】
図6の例は、携帯機10が4通りの室内Nullポイントに位置している場合の例を示している。例えば、携帯機10が同図に示されるような位置に置かれている場合、車内LF通信信号により携帯機10との通信はできず、車外LF通信信号によってのみ携帯機10と通信できる。このことだけに基づいて、携帯機10が車外にあるものと認識してドアをロックしてしまうと携帯機10の閉じこみが発生してしまう。
【0059】
そこで、本発明においては、車外LF通信信号のリクエスト信号に対応するアンサー信号が正当に受信された場合、さらに、加速度センサ134の出力値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定してドアのロックの可否を制御するのである。図6に示されるような位置に携帯機10が存在する場合、携帯機10は置き忘れられたものと推定できるから、携帯機10はすくなくとも一定の時間動いていないはずである。従って、携帯機10が室内Nullポイントに位置しているか否かは、加速度センサ134の出力値が閾値以上であるか否かを判定することにより、判定できるのである。
【0060】
次に、図7のフローチャートを参照して、本体機20によるドアロック制御処理の例について説明する。
【0061】
ステップS101において、マイコン101は、コントロールインタフェース102から出力される制御信号に基づいて、車両1のドアノブの側に設けられている所定のスイッチが操作されたか否かを判定し、スイッチが操作されたと判定されるまで待機する。なお、使用者は、車両1のドアをロックする場合、このスイッチを操作する。
【0062】
ステップS101において、スイッチが操作されたと判定された場合、処理は、ステップS102に進む。
【0063】
ステップS102において、マイコン101は、通信制御部104を制御して車室内アンテナ24から、車内LF通信信号によるリクエスト信号を送信する。このリクエスト信号が携帯機10により受信された場合、携帯機10は、車内LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を送信する。
【0064】
なお、本実施例においては、リクエスト信号はドアノブ近傍に設けられたスイッチ操作に基づいて送信されるように説明しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、マイコン101の制御によって周期的に送信されるようにしても良いし、ドアハンドル部に設けられたセンサによって人や手を検知したことに基づいて送信するようにしても良い。
【0065】
ステップS103において、マイコン101は、ステップS102で送信した、車内LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を正常に受信したか否かを判定する。
【0066】
このとき、例えば、アンサー信号のチェックデジットなどに基づいて正常に受信されたか否かが判定される。また、このとき、認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かも判定され、登録された認証コードに対応していない場合、正常に受信したとは判定されないようになされている。すなわち、アンサー信号の形式などにエラーがなく、かつ正当な認証コードが確認された場合、マイコン101は、アンサー信号を正常に受信したと判定するのである。
【0067】
ステップS103において、車内LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を正常に受信したと判定された場合、処理は、ステップS101に戻る。すなわち、車内LF通信信号により、携帯機10との通信が可能である場合、携帯機10が車内にあると確認できるので、車両1のドアはロックされないのである。
【0068】
一方、ステップS103において、車内LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を正常に受信しなかったと判定された場合、処理は、ステップS104に進む。
【0069】
ステップS104において、マイコン101は、通信制御部104を制御してドアノブアンテナ22から、車外LF通信信号によるリクエスト信号を送信する。このリクエスト信号が携帯機10により受信された場合、携帯機10は、車外LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を送信する。
【0070】
ステップS105において、マイコン101は、ステップS104で送信した、車外LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を正常に受信したか否かを判定する。このとき、例えば、アンサー信号のチェックデジットなどに基づいて正常に受信されたか否かが判定される。また、このとき、認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かも判定され、登録された認証コードに対応していない場合、正常に受信したとは判定されないようになされている。
【0071】
ステップS105において、車外LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を正常に受信しなかったと判定された場合、処理は、ステップS101に戻る。すなわち、車外LF通信信号により、携帯機10との通信が可能でない場合、正当な使用者による操作であると確認できないので、車両1のドアはロックされないのである。
【0072】
一方、ステップS105において、車内LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を正常に受信したと判定された場合、処理は、ステップS106に進む。
【0073】
ステップS106において、マイコン101は、ステップS105で正常に受信したと判定されたアンサー信号をチェックする。これにより、アンサー信号に含まれる加速度センサ134の出力値がチェックされる。
【0074】
ステップS107において、マイコン101は、ステップS106のチェックの結果得られた加速度センサ134の出力値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する。
【0075】
ステップS107において、加速度センサ134の出力値が予め設定された閾値未満であると判定された場合、処理は、ステップS101に戻る。図6を参照して上述したように、加速度センサ134の出力値が閾値未満である場合、携帯機10が室内Nullポイントに位置していると考えられる。携帯機10が室内Nullポイントに位置している場合、車両1のドアをロックすると携帯機10の閉じこみが発生する。従って、加速度センサ134の出力値が閾値未満である場合、車両1のドアはロックされないのである。
【0076】
一方、ステップS107において、加速度センサ134の出力値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、処理は、ステップS108に進む。ステップS108において、マイコン101は、コントロールインタフェース102にドアの施錠の許可に対応する制御信号を出力する。これにより、ステップS101の処理で判定されたスイッチの操作に対応して車両1のドアがロックされることになる。
【0077】
すなわち、加速度センサ134の出力値が閾値以上である場合、携帯機10は直前まで動いていたと考えられるから、携帯機10が室内Nullポイントに位置している可能性は極めて低い。さらに、ステップS103の処理とステップS105の処理を経て、携帯機が車内LF通信エリア外であって、車外LF通信エリア内に位置していることが確認されている。従って、ステップS108において、加速度センサ134の出力値が閾値以上であると判定された場合、車両1のドアはロックされるのである。
【0078】
このようにして車両1のドアのロックが制御される。
【0079】
次に、図8のフローチャートを参照して、図7のドアロック制御処理に対応して実行される携帯機10の処理について説明する。
【0080】
ステップS121において、制御部131は、本体機20からリクエスト信号を正常に受信したか否かを判定し、本体機20からリクエスト信号を正常に受信したと判定されるまで待機する。
【0081】
ステップS121において、本体機20からリクエスト信号を正常に受信したと判定された場合、処理は、ステップS122に進む。
【0082】
ステップS122において、制御部131は、通信部132を制御してリクエスト信号に対応するアンサー信号を送信する。なお、このとき送信されるアンサー信号には、上述したように、メモリ133から読み出された認証コード133aと加速度センサ134の出力値とが含まれる。
【0083】
例えば、ステップS121において、図7のステップS102で車室内アンテナ24から送信された、車内LF通信信号によるリクエスト信号を正常受信したと判定された場合、ステップS122においては、車内LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号が送信される。
【0084】
また、例えば、ステップS121において、図7のステップS104でドアノブアンテナ22から送信された、車外LF通信信号によるリクエスト信号を正常に受信したと判定された場合、ステップS122においては、車外LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号が送信される。
【0085】
そして、本体機20では、ステップS122の処理で送信されたアンサー信号に基づいて、図7のステップS103、ステップS105の処理が実行されることになる。
【0086】
このようにして携帯機の処理が実行される。
【0087】
図9のフローチャートを参照して、本体機20によるドアロック制御処理の別の例について説明する。この例では、車外LF通信信号による通信ができない場合、車内LF通信信号による通信の可否に係らず、ドアのロックが許可されないようになされている。
【0088】
ステップS151において、マイコン101は、コントロールインタフェース102から出力される制御信号に基づいて、車両1のドアノブの側に設けられている所定のスイッチが操作されたか否かを判定し、スイッチが操作されたと判定されるまで待機する。なお、使用者は、車両1のドアをロックする場合、このスイッチを操作する。
【0089】
ステップS151において、スイッチが操作されたと判定された場合、処理は、ステップS152に進む。
【0090】
ステップS152において、マイコン101は、通信制御部104を制御してドアノブアンテナ22から、車外LF通信信号によるリクエスト信号を送信する。このリクエスト信号が携帯機10により受信された場合、携帯機10は、車外LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を送信する。
【0091】
ステップS153において、マイコン101は、ステップS152で送信した、車外LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を正常に受信したか否かを判定する。このとき、例えば、アンサー信号のチェックデジットなどに基づいて正常に受信されたか否かが判定される。また、このとき、認証コードが予め登録された認証コードに対応しているか否かも判定され、登録された認証コードに対応していない場合、正常に受信したとは判定されないようになされている。
【0092】
ステップS153において、車外LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を正常に受信しなかったと判定された場合、処理は、ステップS101に戻る。すなわち、車外LF通信信号により、携帯機10との通信が可能でない場合、携帯機10が車外の所定の位置にあるとは考えられず、また、正当な使用者による操作であると確認できないので、車両1のドアはロックされないのである。
【0093】
一方、ステップS153において、車内LF通信信号によるリクエスト信号に対応するアンサー信号を正常に受信したと判定された場合、処理は、ステップS154に進む。
【0094】
ステップS154において、マイコン101は、ステップS153で正常に受信したと判定されたアンサー信号をチェックする。これにより、アンサー信号に含まれる加速度センサ134の出力値がチェックされる。
【0095】
ステップS155において、マイコン101は、ステップS154のチェックの結果得られた加速度センサ134の出力値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する。
【0096】
ステップS155において、加速度センサ134の出力値が予め設定された閾値未満であると判定された場合、処理は、ステップS151に戻る。図6を参照して上述したように、加速度センサ134の出力値が閾値未満である場合、携帯機10が室内Nullポイントに位置していると考えられる。携帯機10が室内Nullポイントに位置している場合、車両1のドアをロックすると携帯機10の閉じこみが発生する。従って、加速度センサ134の出力値が閾値未満である場合、車両1のドアはロックされないのである。
【0097】
一方、ステップS155において、加速度センサ134の出力値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、処理は、ステップS156に進む。ステップS156において、マイコン101は、コントロールインタフェース102にドアの施錠の許可に対応する制御信号を出力する。これにより、ステップS151の処理で判定されたスイッチの操作に対応して車両1のドアがロックされることになる。
【0098】
すなわち、加速度センサ134の出力値が閾値以上である場合、携帯機10は直前まで動いていたと考えられるから、携帯機10が室内Nullポイントに位置している可能性は極めて低い。さらに、ステップS153の処理を経て、携帯機が車外LF通信エリア内に位置していることが確認されている。従って、ステップS156において、加速度センサ134の出力値が閾値以上であると判定された場合、車両1のドアはロックされるのである。
【0099】
このようにして車両1のドアのロックが制御される。このようにすることで、図7の場合と比較して、本体機20の処理をより簡素化することができる。
【0100】
本明細書において上述した一連の処理を実行するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【符号の説明】
【0101】
1 車両,
10 携帯機,
20 本体機,
21 コントロールユニット,
22 ドアノブアンテナ,
24 車室内アンテナ,
101 マイコン,
102 コントロールインタフェース,
104 通信制御部,
111 ユーザ設定受付部,
131 制御部,
132 通信部,
133 メモリ,
134 加速度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ドアをロック制御するドアロック制御装置において、
車外に向けて車外リクエスト信号を送信する車外リクエスト信号送信手段と、
前記送信された車外リクエスト信号に対応して使用者が携帯する携帯機から送信される車外アンサー信号を受信したか否かを判定する車外アンサー信号判定手段と、
前記車外アンサー信号判定手段により前記車外アンサー信号を受信したと判定された場合、前記車外アンサー信号に含まれる前記携帯機の加速度の値を表す情報を取得する加速度取得手段と、
前記取得された情報に基づいて特定された前記携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する加速度判定手段と、
前記加速度判定手段により、前記携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、前記ドアのロックを許可する制御信号を出力するロック許可制御手段と
を備えるドアロック制御装置。
【請求項2】
車内に向けて車内リクエスト信号を送信する車内リクエスト信号送信手段と、
前記送信された車内リクエスト信号に対応して前記携帯機から送信される車内アンサー信号を受信したか否かを判定する車内アンサー信号判定手段とをさらに備え、
ロック許可制御手段は、前記車内アンサー信号判定手段により、前記車内アンサー信号を受信したと判定されず、かつ、前記加速度判定手段により、前記携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、前記ドアのロックを許可する制御信号を出力する
請求項1に記載のドアロック制御装置。
【請求項3】
前記車外アンサー信号判定手段および前記車内アンサー信号判定手段のそれぞれは、
前記携帯機が送信する前記アンサー信号に含まれる認証コードと所定のコードとの対応関係が確認された場合、前記アンサー信号を受信したと判定する
請求項1に記載のドアロック制御装置。
【請求項4】
車両ドアをロック制御するドアロック制御装置のドアロック制御方法において、
車外に向けて車外リクエスト信号を送信し、
前記送信された車外リクエスト信号に対応して使用者が携帯する携帯機から送信される車外アンサー信号を受信したか否かを判定し、
前記車外アンサー信号を受信したと判定された場合、前記車外アンサー信号に含まれる前記携帯機の加速度の値を表す情報を取得し、
前記取得された情報に基づいて特定された前記携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であるか否かを判定し、
前記携帯機の加速度の値が予め設定された閾値以上であると判定された場合、前記ドアのロックを許可する制御信号を出力するステップ
を含むドアロック制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−189900(P2010−189900A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−34190(P2009−34190)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】