説明

ドア開閉確認装置

【課題】ドアが開いている状態では、かご室の内外にいる利用者が、ドアの閉動作が始まるタイミング等を認識することができ、ドアが閉じている状態では、かご室の中にいる利用者が、ドアの開動作が始まるタイミング等を認識することができるようにする。
【解決手段】導光レンズ9が発光サイン用デバイス8により生成された発光サインをドア10の戸締り方向とかご室方向に導光して、その発光サインをドア10の戸締り方向とかご室方向に向けて表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、エレベータやホーム柵のドアの開閉タイミングを光で知らせるドア開閉確認装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エレベータの利用者は、エレベータの乗降時にドアに挟まれるという漠然とした不安感を持っていると思われる。
このため、挟み込みや引き込みを防止するために、ドアの稼動範囲に人間又は物が存在していることを検知する挟まれ防止センサが搭載されているエレベータが設置されることが多い。
しかし、挟まれ防止センサがエレベータに搭載されている場合でも、利用者がエレベータの乗降時に、乗場ボタンや戸開ボタン、あるいは、戸開スイッチ(セーフティシュー)を押下する行動がよく行われる。
【0003】
ここで、乗場ボタンは、乗場でエレベータを呼ぶ際に、利用者が押下するボタンであり、エレベータのドアが開いているときに、当該ボタンを押下することで、ドアが開いている状態を維持することができる。また、ドアが閉まりかけているときに、当該ボタンを押下することで、ドアを開く方向に反転させることができる。
また、戸開ボタンは、かご室内に設置されているボタンであり、エレベータのドアが開いているときに、当該ボタンを押下することで、ドアが開いている状態を維持することができる。また、ドアが閉まりかけているときに、当該ボタンを押下することで、ドアを開く方向に反転させることができる。
また、セーフティシューは、かご側のドアと乗場側のドアとの間に配置されて、一部がドアの端部から突出するように設置されており、その突出部分が押し込み型のスイッチを構成している。エレベータのドアが開いているときに、利用者が突出部分を押下することで、ドアが開いている状態を維持することができる。また、ドアが閉まりかけているときに、当該突出部分を押下することで、ドアを開く方向に反転させることができる。
【0004】
以下の特許文献1,2,3には、利用者の漠然とした不安感を解消するために、ドアの閉動作の開始タイミングを視覚的に予告する発光体をかご側のドア又はセーフティシューに設けている発明が開示されている。
これにより、ドアが開いている状態では、かご室の内外にいる利用者が、まもなくドアが閉じることを認識することができる。
ただし、特許文献1,2,3に開示されている発明は、あくまでも、ドアが閉まる際の利用者の不安感を解消するためのものであるため、ドアの開動作の開始タイミングを視覚的に予告する発光体は設けられていない。
このため、ドアが閉じている状態では、利用者が、ドアの開動作が始まるタイミング等を認識することができない。
【0005】
また、以下の特許文献4では、ドアが開いている時間を表示する表示器がエレベータの乗場に設置されている発明が開示されている。
ただし、特許文献4に開示されている発明は、あくまでも、エレベータの乗場にいる利用者にドアの開閉情報を知らせるためのものであるため、かご室内には表示器が設けられていない。
このため、かご室の中にいる利用者は、ドアの閉動作や開動作が始まるタイミング等を認識することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−179370号公報(段落番号[0004]から[0005]、図1)
【特許文献2】特開2003−252555号公報(段落番号[0011]から[0014]、図1)
【特許文献3】特開2006−143439号公報(段落番号[0011]、図11)
【特許文献4】特開2001−302126号公報(段落番号[0011]から[0014]、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の確認装置は以上のように構成されているので、特許文献1〜3の場合、エレベータのドアが閉じている状態では、利用者が、ドアの開動作が始まるタイミング等を認識することができない課題があった。
また、特許文献4の場合、かご室の中にいる利用者は、ドアの閉動作や開動作が始まるタイミング等を認識することができない課題があった。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、開閉確認の対象がエレベータのドアである場合、ドアが開いている状態では、かご室の内外にいる利用者が、ドアの閉動作が始まるタイミング等を認識することができ、ドアが閉じている状態では、かご室の中にいる利用者(ドアの内側にいる利用者)が、ドアの開動作が始まるタイミング等を認識することができるドア開閉確認装置を得ることを目的とする。
また、開閉確認の対象がホーム柵のドアである場合、ドアが開いている状態では、ホームにいる利用者(ドアの内側にいる利用者)でも、列車内にいる利用者でも、ドアの閉動作が始まるタイミング等を認識することができ、ドアが閉じている状態では、ホームにいる利用者が、ドアの開動作が始まるタイミング等を認識することができるドア開閉確認装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係るドア開閉確認装置は、ドアの開閉状態を示すドア開閉状態信号を入力し、そのドア開閉状態信号が示すドアの開閉状態に対応する発光パターンを出力する発光パターン出力手段と、その発光パターン出力手段から出力された発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成する発光サイン生成手段とを設け、発光サイン表示手段が発光サイン生成手段により生成された発光サインをドアの戸締り方向とドアの内側方向に導光して、その発光サインをドアの戸締り方向とドアの内側方向に向けて表示するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、ドアの開閉状態を示すドア開閉状態信号を入力し、そのドア開閉状態信号が示すドアの開閉状態に対応する発光パターンを出力する発光パターン出力手段と、その発光パターン出力手段から出力された発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成する発光サイン生成手段とを設け、発光サイン表示手段が発光サイン生成手段により生成された発光サインをドアの戸締り方向とドアの内側方向に導光して、その発光サインをドアの戸締り方向とドアの内側方向に向けて表示するように構成したので、開閉確認の対象がエレベータのドアである場合、ドアが開いている状態では、かご室の内外にいる利用者が、ドアの閉動作が始まるタイミング等を認識することができ、ドアが閉じている状態では、かご室の中にいる利用者(ドアの内側にいる利用者)が、ドアの開動作が始まるタイミング等を認識することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の実施の形態1によるドア開閉確認装置が実装されているエレベータ装置を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるドア開閉確認装置の発光サイン用デバイス及び導光レンズの設置例を示す説明図である。
【図3】導光レンズを示す斜視図である。
【図4】発光サイン出力用の開口部が縦一列に7個施されているかご側のドアを示す斜視図である。
【図5】エレベータのドアが閉じている状態をかご室内から見ている説明図である。
【図6】エレベータのドアが開閉動作中の状態をかご室内から見ている説明図である。
【図7】エレベータのドアが開いている状態をかご室内から見ている説明図である。
【図8】この発明の実施の形態1によるドア開閉確認装置の処理内容を示すフローチャートである。
【図9】7個の開口部のうち、上下の開口部の発光サインから順次消灯していく例を示す説明図である。
【図10】この発明の実施の形態3によるドア開閉確認装置が実装されているホーム柵装置を示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態3によるドア開閉確認装置の発光サイン用デバイス及び導光レンズの設置例を示す説明図である。
【図12】導光レンズを示す斜視図である。
【図13】発光サイン出力用の開口部が縦一列に7個施されているホーム柵のドアを示す斜視図である。
【図14】この発明の実施の形態3によるドア開閉確認装置の処理内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるドア開閉確認装置が実装されているエレベータ装置を示す構成図である。
図1において、戸開ボタン1はエレベータのかご室内に設置されているボタンであり、エレベータのドアが開いているときに、利用者がドアの開状態の維持を希望する際に押下するボタンである。また、ドアが閉まりかけているときに、利用者が戸開ボタン1を押下することで、ドアを開く方向に反転させることができる。
戸閉ボタン2はエレベータのかご室内に設置されているボタンであり、エレベータのドアが開いているときに、利用者がドアを直ちに閉じたいときに押下するボタンである。
【0013】
乗場ボタン3はエレベータの各階の乗場に設置されているボタンであり、乗場でエレベータを呼ぶ際に、利用者が押下するボタンである。また、エレベータのドアが開いているときに、利用者が乗場ボタン3を押下することで、ドアが開いている状態を維持することができる。また、ドアが閉まりかけているときに、乗場ボタン3を押下することで、ドアを開く方向に反転させることができる。
挟まれ防止センサ4はエレベータのドアによる挟み込みや引き込みを防止するために、ドアの稼動範囲に人間又は物が存在していることを検知するセンサである。
【0014】
セーフティシュー5はかご側のドアと乗場側のドアとの間に配置されて、一部がドアの端部から突出するように設置されており、その突出部分が押し込み型のスイッチを構成している。エレベータのドアが開いているときに、利用者が突出部分を押下することで、ドアが開いている状態を維持することができる。また、ドアが閉まりかけているときに、当該突出部分を押下することで、ドアを開く方向に反転させることができる。
エレベータ制御盤6はエレベータの運行を管理する装置であり、戸開ボタン1、戸閉ボタン2、乗場ボタン3及びセーフティシュー5の押下の有無や、挟まれ防止センサ4の検知結果などを考慮して、エレベータのドアの開閉状態を制御するとともに、ドアの開閉状態を示すドア開閉状態信号をドア開閉確認装置に出力する処理を実施する。
【0015】
発光サイン用制御基板7は予め複数の発光パターン(発光サインの色や、時間の経過に伴って変化する発光サインの点灯状態(点灯、点滅、消灯)が規定されているパターンであり、例えば、ドアの閉動作が始まるタイミングを知らせる発光パターン、ドアの閉動作の実行を知らせる発光パターン、ドアの開動作が始まるタイミングを知らせる発光パターン、ドアの開動作の実行を知らせる発光パターンなど)を記録しており、複数の発光パターンの中から、エレベータ制御盤6から出力されたドア開閉状態信号に対応する発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス8に出力する処理を実施する。なお、発光サイン用制御基板7は発光パターン出力手段を構成している。
【0016】
発光サイン用デバイス8はエレベータのかご側のドアに内蔵されており、発光サイン用制御基板7から出力された発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成する処理を実施する。なお、発光サイン用デバイス8は発光サイン生成手段を構成している。
導光レンズ9はエレベータのかご側のドアに内蔵されており、発光サイン用デバイス8により生成された発光サインをドアの戸締り方向とかご室方向(ドアの内側方向)に導光して、その発光サインをドアの戸締り方向とかご室方向に向けて表示する。なお、導光レンズ9は発光サイン表示手段を構成している。
【0017】
図2はこの発明の実施の形態1によるドア開閉確認装置の発光サイン用デバイス8及び導光レンズ9の設置例を示す説明図である。
特に、図2(a)は発光サイン用デバイス8及び導光レンズ9がかご側のドアに内蔵されている様子をドアの上部から見ている平面図であり、図2(b)はドアの戸締り方向からドアの内部を見ている側面図であり、図2(c)はかご室方向からドアの内部を見ている側面図である。
図3は導光レンズ9を示す斜視図であり、図4は発光サイン出力用の開口部が縦一列に7個施されているかご側のドアを示す斜視図である。
【0018】
図2〜図4において、10はかご側のドアであり、ドア10の内部に発光サイン用デバイス8及び導光レンズ9が実装されている。
発光サイン用デバイス8により生成された発光サインは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから放射状に出射される。
導光レンズ9は、例えば透明アクリル板や乳白アクリル板などで構成されており、発光サイン用デバイス8により生成された発光サインをドアの戸締り方向に導光する導光面9aと、発光サインをかご室方向に導光する導光面9bとがL字型に一体的に形成されている。
なお、導光レンズ9は導光面9aの突出部分9a’がドア10の開口部11の位置と一致し、かつ、導光面9bの突出部分9b’がドア10の開口部12の位置と一致するように配置される。
【0019】
開口部11はドア10に施されている小孔であって、導光レンズ9の導光面9aから、ドア10の戸締り方向に向けて表示される発光サイン出力用の孔である。
開口部12はドア10に施されている小孔であって、導光レンズ9の導光面9bから、かご室方向に向けて表示される発光サイン出力用の孔である。
図4の例では、開口部11及び開口部12が、50mmのピッチで縦一列に7個施されており、7個の開口部11から第1の開口部が構成されている。また、7個の開口部12から第2の開口部が構成されている。
図4の場合、7個の導光レンズ9を開口部11,12の位置に合わせて配置するようにしてもよいし、導光面9a,9bのそれぞれに7個の突出部分9a’,9b’が形成されている導光レンズ9を開口部11,12の位置に合わせて配置するようにしてもよい。
ここでは、開口部11及び開口部12の個数が7個である例を示しているが、これは一例に過ぎず、8個以上でも、7個未満でもよい。
【0020】
図5はエレベータのドア10が閉じている状態をかご室内から見ている説明図であり、図6はエレベータのドア10が開閉動作中の状態をかご室内から見ている説明図である。
また、図7はエレベータのドア10が開いている状態をかご室内から見ている説明図である。
図5〜図7の例では、子供、車椅子利用者及び大人の身長の高・低・平均などが考慮されて検証された視認性結果を参照して、発光サインの確認が最もし易い位置を特定し、その位置に開口部11及び開口部12(導光レンズ9)が施されている。
具体的には、床から約850mmの位置を下端にして、7個の開口部11及び開口部12が約50ミリの間隔で縦一列に約350mmの範囲に配置されている。
【0021】
なお、ドア10が閉じている状態では、図5から明らかなように、かご室内から開口部12を介して発光サインを確認することができる。
ドア10が開閉動作中である状態では、図6から明らかなように、かご室内及び乗場の双方から、開口部11,12を介して発光サインを確認することができる。
ドア10が開いている状態では、図7から明らかなように、かご室内及び乗場の双方から、開口部11を介して発光サインを確認することができる。
【0022】
次に動作について説明する。
図8はこの発明の実施の形態1によるドア開閉確認装置の処理内容を示すフローチャートである。
エレベータのかご室が昇降している最中は、エレベータ制御盤6が、ドア10が閉じている旨を示すドア開閉状態信号をドア開閉確認装置の発光サイン用制御基板7に出力している。
エレベータ制御盤6は、エレベータのかご室が目的のフロアに到着すると(あるいは、目的のフロアに近づくと)、ドア10を開く前に、まもなくドア10を開ける旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板7に出力する。
【0023】
発光サイン用制御基板7は、エレベータ制御盤6からまもなくドア10を開ける旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、まもなくドア10が開くことを利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス8に出力する。
まもなくドア10が開くことを利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、赤色の発光サインを所定時間(例えば、10秒)点滅させる発光パターンを選択する。
【0024】
発光サイン用デバイス8は、発光サイン用制御基板7から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部8aから、その発光サインを放射状に出射する。
例えば、発光サイン用制御基板7から赤色の発光サインを所定時間点滅させる発光パターンを受けると、赤色の光を所定時間点滅させる発光サインを生成する。
【0025】
導光レンズ9の導光面9aは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア10の戸締り方向に向けて表示する(ドア10が閉じているため、ドア10の戸締り方向に向けて表示された発光サインは確認することができない)。
導光レンズ9の導光面9bは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10のかご室方向に導光し、その発光サインをドア10のかご室方向に向けて表示する。
これにより、ドア10に施されている全ての開口部12(図5の例では、7個の開口部12)から発光サインが出力されるので、かご室内の利用者は、ドア10が閉じている状態で、例えば、赤色の光が所定時間点滅する発光サインを確認することができる(ステップST1)。
かご室内の利用者は、赤点滅の発光サインを確認することで、まもなくドア10が開くことを認識することができるので、ドア10の開動作に伴う引き込まれについて注意することが可能になる。
【0026】
その後、エレベータ制御盤6は、ドア10の開動作を行う際、ドア10の開動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板7に出力する。
発光サイン用制御基板7は、エレベータ制御盤6からドア10の開動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、ドア10の開動作を利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス8に出力する。
ドア10の開動作を利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、緑色の発光サインを開動作中点滅させる発光パターンを選択する。
【0027】
発光サイン用デバイス8は、発光サイン用制御基板7から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部8aから、その発光サインを放射状に出射する。
例えば、発光サイン用制御基板7から緑色の発光サインを開動作中点滅させる発光パターンを受けると、緑色の光を点滅させる発光サインを生成する。
【0028】
導光レンズ9の導光面9aは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア10の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ9の導光面9bは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10のかご室方向に導光し、その発光サインをドア10のかご室方向に向けて表示する。
これにより、ドア10に施されている全ての開口部11,12(図6の例では、7個の開口部11,12)から発光サインが出力されるので、かご室内の利用者は、ドア10の開動作が行われている間、開口部11又は開口部12を介して、緑色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST2)。
また、乗場にいる利用者も、ドア10の開動作が行われている間、開口部11を介して、緑色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST2)。
かご室及び乗場にいる利用者は、緑点滅の発光サインを確認することで、ドア10の開動作中であることを認識することができるので、ドア10の開動作に伴う引き込まれについて注意することが可能になる。
【0029】
エレベータ制御盤6は、ドア10の開動作が完了して、ドア10が開いている状態になると、ドア10が開いている旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板7に出力する。
発光サイン用制御基板7は、エレベータ制御盤6からドア10が開いている旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、ドア10の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス8に出力する。
ドア10の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、当初は全ての開口部11(図7の例では、7個の開口部11)から緑色の発光サインの確認が可能であるが、その後、時間の経過に伴って、発光サインの確認が可能な開口部11の個数が順次減少する発光パターンを選択する。
ここで、図9は7個の開口部11のうち、上下の開口部11の発光サインから順次消灯していく例を示している。
【0030】
発光サイン用デバイス8は、発光サイン用制御基板7から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部8aから、その発光サインを放射状に出射する。
例えば、発光サイン用制御基板7からドア10の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターンを受けると、図9のように点灯状態が変化する発光サインを生成する。
【0031】
導光レンズ9の導光面9aは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア10の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ9の導光面9bは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10のかご室方向に導光し、その発光サインをドア10のかご室方向に向けて表示する(ドア10が開いているため、ドア10のかご室方向に向けて表示された発光サインは確認することができない)。
これにより、ドア10の開動作が完了した時点では、ドア10に施されている全ての開口部11(図7の例では、7個の開口部11)から緑色の発光サインが出力されるので、かご室及び乗場にいる利用者は、ドア10が開いている状態で、緑色の発光サインを確認することができる(ステップST3)。
かご室及び乗場にいる利用者は、全ての開口部11から緑色の発光サインを確認することができるため、ドア10が閉まるまでに十分な時間があることを認識し、安心感をもって、エレベータの乗降を行うことができる。
【0032】
また、ドア10の開動作が完了した時点から、時間の経過に伴って、発光サインの確認が可能な開口部11の個数が、ドア開設定時間に応じて順次減少するので(ステップST3)、かご室及び乗場にいる利用者は、ドア10の閉動作が始まるタイミングを認識することができる。
このため、かご室及び乗場にいる利用者は、必要以上に慌てることなく、安心感をもって、エレベータの乗降を行うことができる。
【0033】
エレベータ制御盤6は、ドア10が開いている状態であるとき、利用者が戸開ボタン1、乗場ボタン3又はセーフティシュー5のいずれかを押下すると(ステップST4、ST5、ST6)、ドア10の開状態が更に維持されるため、発光パターンの進行を先頭に戻す指令を発光サイン用制御基板7に出力する。
即ち、利用者が戸開ボタン1、乗場ボタン3又はセーフティシュー5のいずれかを押下している状況下では、ドア10の開状態が更に維持されて、ドア10の閉動作が始まるタイミングが遅くなる。
エレベータ制御盤6は、戸開ボタン1等の押下によって遅くなった閉動作の開始タイミングを利用者に知らせるため、発光パターン(ドア10の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターン)を最初から実行し直す指令を発光サイン用制御基板7に出力する。
【0034】
また、エレベータ制御盤6は、ドア10が開いている状態であるとき、挟まれ防止センサ4がドア10の稼動範囲に人間又は物が存在していることを検知すると(ステップST7)、安全を確保するためにドア10の開状態が更に維持されるので、発光パターンの進行を先頭に戻す指令を発光サイン用制御基板7に出力する。
即ち、挟まれ防止センサ4がドアの稼動範囲に人間又は物が存在していることを検知している状況下では、安全上、ドア10を閉めることは危険であることから、ドア10の開状態が更に維持されて、ドア10の閉動作が始まるタイミングが遅くなる。
エレベータ制御盤6は、挟まれ防止センサ4の検知によって遅くなった閉動作の開始タイミングを利用者に知らせるため、発光パターン(ドア10の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターン)を最初から実行し直す指令を発光サイン用制御基板7に出力する。
【0035】
発光サイン用制御基板7は、エレベータ制御盤6から発光パターンの進行を先頭に戻す指令を受けると、改めて、ドア10の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターンを発光サイン用デバイス8に出力する。
発光サイン用デバイス8は、発光サイン用制御基板7から、改めて、上記の発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部8aから、その発光サインを放射状に出射する。
【0036】
導光レンズ9の導光面9aは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア10の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ9の導光面9bは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10のかご室方向に導光し、その発光サインをドア10のかご室方向に向けて表示する(ドア10が開いているため、ドア10のかご室方向に向けて表示された発光サインは確認することができない)。
これにより、利用者が戸開ボタン1、乗場ボタン3又はセーフティシュー5のいずれかを押下した時点、あるいは、挟まれ防止センサ4によりドア10の稼動範囲に人間又は物が存在していることが検知された時点では、ドア10に施されている全ての開口部11(図7の例では、7個の開口部11)から緑色の発光サインが出力されるので、かご室及び乗場にいる利用者は、ドア10が開いている状態で、緑色の発光サインを確認することができる(ステップST8)。
かご室及び乗場にいる利用者は、全ての開口部11から緑色の発光サインを確認することができるため、ドア10が閉まるまでに十分な時間があることを認識し、安心感をもって、エレベータの乗降を行うことができる。
また、挟まれ防止センサ4が正常に働いていることが利用者に認識されて、安心感を与えることができる。
【0037】
その後、時間が経過すると、発光サインの確認が可能な開口部11の個数が、ドア開設定時間に応じて順次減少するので(ステップST3)、かご室及び乗場にいる利用者は、ドア10の閉動作が始まるタイミングを認識することができる。
このため、かご室及び乗場にいる利用者は、必要以上に慌てることなく、安心感をもって、エレベータの乗降を行うことができる。
ドア10が開いている状態であるとき、利用者が戸閉ボタン2を押下しなければ(ステップST9)、ドア開設定時間を経過した時点(ドア10の閉動作が始まる直前の時点)で、緑色の発光サインが全て消灯する(ステップST10)。
【0038】
エレベータ制御盤6は、ドア開設定時間を経過すると(あるいは、ドア10が開いている状態であるとき、利用者が戸閉ボタン2を押下した場合)、ドア10の閉動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板7に出力する。
発光サイン用制御基板7は、エレベータ制御盤6からドア10の閉動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、ドア10の閉動作を利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス8に出力する。
ドア10の閉動作を利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、赤色の発光サインを閉動作中点滅させる発光パターンを選択する。
【0039】
発光サイン用デバイス8は、発光サイン用制御基板7から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部8aから、その発光サインを放射状に出射する。
例えば、発光サイン用制御基板7から赤色の発光サインを閉動作中点滅させる発光パターンを受けると、赤色の光を点滅させる発光サインを生成する。
【0040】
導光レンズ9の導光面9aは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア10の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ9の導光面9bは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10のかご室方向に導光し、その発光サインをドア10のかご室方向に向けて表示する。
これにより、ドア10に施されている全ての開口部11,12(図6の例では、7個の開口部11,12)から発光サインが出力されるので、かご室内の利用者は、ドア10の閉動作が行われている間、開口部11又は開口部12を介して、赤色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST11)。
また、乗場にいる利用者も、ドア10の閉動作が行われている間、開口部11を介して、赤色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST11)。
かご室及び乗場にいる利用者は、赤点滅の発光サインを確認することで、ドア10の閉動作中であることを認識することができるので、ドア10の閉動作に伴う挟み込みについて注意することが可能になる。
【0041】
ただし、エレベータ制御盤6は、ドア10の閉動作中に、利用者が戸開ボタン1、乗場ボタン3又はセーフティシュー5のいずれかを押下すると(ステップST12、ST13、ST14)、閉まりかけているドア10を開く方向に反転させる。
エレベータ制御盤6は、閉まりかけているドア10を開く方向に反転させる際、ドア10の開動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板7に出力する。
発光サイン用制御基板7は、エレベータ制御盤6からドア10の開動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、ドア10の開動作を利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス8に出力する。
ドア10の開動作を利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、緑色の発光サインを開動作中点滅させる発光パターンを選択する。
【0042】
発光サイン用デバイス8は、発光サイン用制御基板7から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部8aから、その発光サインを放射状に出射する。
導光レンズ9の導光面9aは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア10の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ9の導光面9bは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドア10のかご室方向に導光し、その発光サインをドア10のかご室方向に向けて表示する。
【0043】
これにより、ドア10に施されている全ての開口部11,12(図6の例では、7個の開口部11,12)から発光サインが出力されるので、かご室内の利用者は、ドア10の開動作が行われている間、開口部11又は開口部12を介して、緑色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST2)。
また、乗場にいる利用者も、ドア10の開動作が行われている間、開口部11を介して、緑色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST2)。
かご室及び乗場にいる利用者は、緑点滅の発光サインを確認することで、ドア10の開動作中であることを認識することができるので、ドア10の開動作に伴う引き込まれについて注意することが可能になる。
【0044】
また、エレベータ制御盤6は、ドア10の閉動作中に、挟まれ防止センサ4がドア10の稼動範囲に人間又は物が存在していることを検知すると(ステップST15)、安全を確保するために、閉まりかけているドア10を開く方向に反転させる。
この場合も、利用者が戸開ボタン1、乗場ボタン3又はセーフティシュー5のいずれかを押下した場合と同様に、ステップST2の処理に戻る。
【0045】
ドア10の閉動作中に、利用者が戸開ボタン1、乗場ボタン3、セーフティシュー5のいずれも押下せず、挟まれ防止センサ4がドア10の稼動範囲に人間又は物が存在していることを検知しなければ、ドア10の閉動作が完了して、ドア10が閉じている状態になる。
ドア10が閉じている状態では、発光パターンは全て消灯している(ステップST16)。
【0046】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、ドア10の開閉状態を示すドア開閉状態信号を入力し、そのドア開閉状態信号が示すドア10の開閉状態に対応する発光パターンを出力する発光サイン用制御基板7と、発光サイン用制御基板7から出力された発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成する発光サイン用デバイス8とを設け、導光レンズ9が発光サイン用デバイス8により生成された発光サインをドア10の戸締り方向とかご室方向に導光して、その発光サインをドア10の戸締り方向とかご室方向に向けて表示するように構成したので、ドア10が開いている状態では、かご室の内外にいる利用者が、ドア10の閉動作が始まるタイミング等を認識することができ、ドア10が閉じている状態では、かご室の中にいる利用者が、ドア10の開動作が始まるタイミング等を認識することができる効果を奏する。
【0047】
また、この実施の形態1によれば、ドア10の戸締り方向に向けて表示される発光サイン出力用の開口部11と、かご室方向に向けて表示される発光サイン出力用の開口部12とが、かご側のドア10にそれぞれ施されており、開口部11,12のそれぞれが、所定の間隔で縦一列に配置されている複数の小孔から構成されているので、ドア10の強度を確保することができる効果を奏する。
即ち、発光サイン用デバイス8及び導光レンズ9の大きさに合わせて、ドア10の一部をくり抜いて、発光サイン用デバイス8及び導光レンズ9を設置する場合、ドア10の強度が大幅に低下することが考えられるが、この実施の形態1では、複数の小孔をドア10に施しているだけであるため、ドア10の強度を確保することができる。
【0048】
この実施の形態1によれば、発光サインを確認する際の視認性の検証結果が考慮された高さ位置に、7個の開口部11,12が所定の間隔で縦一列に配置されているように構成したので、子供でも、車椅子利用者でも、大人でも容易に発光サインを確認することができる効果を奏する。
【0049】
また、この実施の形態1によれば、ドア開閉状態信号が示すドアの開閉状態が、ドアが閉じている状態からドアが開いている状態に切り換わると、発光サイン用制御基板7が、当初は全ての開口部11から発光サインの確認が可能であるが、その後、時間の経過に伴って、発光サインの確認が可能な開口部11の個数が順次減少する発光パターンを発光サイン用デバイス8に出力するように構成したので、かご室の内外にいる利用者が、ドア10の開動作が始まるタイミングを感覚的に認識することができる効果を奏する。
【0050】
この実施の形態1によれば、発光サイン用デバイス8に出力済みの発光パターンが、当初より発光サインの確認が可能な開口部11の個数が減少している段階に進行しているときに、発光サイン用制御基板7が、挟まれ防止センサ4からドア11の稼動範囲に人間又は物が存在している旨を示す検知信号を受けると、その発光パターンの進行を先頭に戻す指令を発光サイン用デバイス8に出力するように構成したので、安全を確保するためにドア10の開状態が更に維持されるようになっても、ドア10の閉動作が始まるタイミングを利用者に知らせることができる効果を奏する。
【0051】
また、この実施の形態1によれば、発光サイン用デバイス8に出力済みの発光パターンが、当初より発光サインの確認が可能な開口部11の個数が減少している段階に進行しているときに、戸開ボタン1、乗場ボタン3又はセーフティシュー5のいずれかが押下された場合、発光サイン用制御基板7が、その発光パターンの進行を先頭に戻す指令を発光サイン用デバイス8に出力するように構成したので、利用者の希望で、ドア10の開状態が更に維持されるようになっても、ドア10の閉動作が始まるタイミングを利用者に知らせることができる効果を奏する。
【0052】
この実施の形態1によれば、ドア10が開いている状態のとき、戸閉ボタン2が押下された場合、発光サイン用制御基板7が、全ての開口部11から赤点滅の発光サインの確認が可能な発光パターンを発光サイン用デバイス8に出力するように構成したので、まもなくドア10の閉動作が始まることを利用者に知らせることができる効果を奏する。
【0053】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、発光サイン用デバイス8及び導光レンズ9が、かご側のドア10に内蔵されているものを示したが、発光サイン用デバイス8及び導光レンズ9が、乗場側のドアに内蔵されているようにしてもよい。
この場合、導光レンズ9の導光面9aは、上記実施の形態1と同様に、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインをドアの戸締り方向に導光して、その発光サインをドアの戸締り方向に向けて表示するが、導光レンズ9の導光面9bは、発光サイン用デバイス8の発光部8aから出射された発光サインを乗場方向(乗場側のドアの内側方向)に導光して、その発光サインを乗場方向に向けて表示する。
これにより、乗場側のドアが閉じている状態では、乗場にいる利用者が、ドアの開動作が始まるタイミング等を認識することができる効果を奏する。
【0054】
実施の形態3.
図10はこの発明の実施の形態3によるドア開閉確認装置が実装されているホーム柵装置を示す構成図である。
図10において、戸開ボタン11は例えば駅員や列車の乗務員が操作するボタンであり、ホーム柵のドアを開ける際に押下するボタンである。また、ホーム柵のドアが閉まりかけているときに、駅員等が戸開ボタン11を押下することで、ドアを開く方向に反転させることができる。
戸閉ボタン12は例えば駅員や列車の乗務員が操作するボタンであり、ホーム柵のドアを閉じる際に押下するボタンである。また、ホーム柵のドアが開きかけているときに、駅員等が戸閉ボタン12を押下することで、ドアを閉じる方向に反転させることができる。
【0055】
ホーム柵制御盤13は列車のドアに連動して、ホーム柵のドアの開閉を制御する装置であり、駅員等が戸開ボタン11や戸閉ボタン12を押下した場合も、ホーム柵のドアの開閉を行う。
なお、ホーム柵制御盤13はホーム柵のドアの開閉状態を示すドア開閉状態信号をドア開閉確認装置に出力する処理を実施する。
【0056】
発光サイン用制御基板14は予め複数の発光パターン(発光サインの色や、時間の経過に伴って変化する発光サインの点灯状態(点灯、点滅、消灯)が規定されているパターンであり、例えば、ドアの閉動作が始まるタイミングを知らせる発光パターン、ドアの閉動作の実行を知らせる発光パターン、ドアの開動作が始まるタイミングを知らせる発光パターン、ドアの開動作の実行を知らせる発光パターンなど)を記録しており、複数の発光パターンの中から、ホーム柵制御盤13から出力されたドア開閉状態信号に対応する発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス15に出力する処理を実施する。なお、発光サイン用制御基板14は発光パターン出力手段を構成している。
【0057】
発光サイン用デバイス15はホーム柵のドアに内蔵されており、発光サイン用制御基板14から出力された発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成する処理を実施する。なお、発光サイン用デバイス15は発光サイン生成手段を構成している。
導光レンズ16はホーム柵のドアに内蔵されており、発光サイン用デバイス15により生成された発光サインをドアの戸締り方向とホーム内部方向(ホーム柵のドアの内側方向)に導光して、その発光サインをドアの戸締り方向とホーム内部方向に向けて表示する。なお、導光レンズ16は発光サイン表示手段を構成している。
【0058】
図11はこの発明の実施の形態3によるドア開閉確認装置の発光サイン用デバイス15及び導光レンズ16の設置例を示す説明図である。
特に、図11(a)は発光サイン用デバイス15及び導光レンズ16がホーム柵のドアに内蔵されている様子をドアの上部から見ている平面図であり、図11(b)はドアの戸締り方向からドアの内部を見ている側面図であり、図11(c)はホーム内部方向からドアの内部を見ている側面図である。
図12は導光レンズ16を示す斜視図であり、図13は発光サイン出力用の開口部が縦一列に7個施されているホーム柵のドアを示す斜視図である。
【0059】
図11〜図13において、20はホーム柵のドアであり、ドア20の内部に発光サイン用デバイス15及び導光レンズ16が実装されている。
発光サイン用デバイス15により生成された発光サインは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから放射状に出射される。
導光レンズ16は、例えば透明アクリル板や乳白アクリル板などで構成されており、発光サイン用デバイス15により生成された発光サインをドアの戸締り方向に導光する導光面16aと、発光サインをホーム内部方向に導光する導光面16bとがL字型に一体的に形成されている。
なお、導光レンズ16は導光面16aの突出部分16a’がドア20の開口部21の位置と一致し、かつ、導光面16bの突出部分16b’がドア20の開口部22の位置と一致するように配置される。
【0060】
開口部21はドア20に施されている小孔であって、導光レンズ16の導光面16aから、ドア20の戸締り方向に向けて表示される発光サイン出力用の孔である。
開口部22はドア20に施されている小孔であって、導光レンズ16の導光面16bから、ホーム内部方向に向けて表示される発光サイン出力用の孔である。
図13の例では、開口部21及び開口部22が、50mmのピッチで縦一列に7個施されており、7個の開口部21から第1の開口部が構成されている。また、7個の開口部22から第2の開口部が構成されている。
図13の場合、7個の導光レンズ16を開口部11,12の位置に合わせて配置するようにしてもよいし、導光面16a,16bのそれぞれに7個の突出部分16a’,16b’が形成されている導光レンズ16を開口部11,12の位置に合わせて配置するようにしてもよい。
ここでは、開口部21及び開口部22の個数が7個である例を示しているが、これは一例に過ぎず、8個以上でも、7個未満でもよい。
【0061】
次に動作について説明する。
図14はこの発明の実施の形態3によるドア開閉確認装置の処理内容を示すフローチャートである。
列車がホームに到着していない段階では、ホーム柵制御盤13が、ドア20が閉じている旨を示すドア開閉状態信号をドア開閉確認装置の発光サイン用制御基板14に出力している。
ホーム柵制御盤13は、列車がホームに到着すると(あるいは、列車がホームに近づくと)、列車の乗務員が列車のドアを開く前に、まもなくホーム柵のドア20を開ける旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板7に出力する。
なお、列車の到着は、図示せぬセンサから信号を受けることで認識するようにしてもよいし、列車の乗務員等がボタン操作で知らせるようにしてもよい。
【0062】
発光サイン用制御基板14は、ホーム柵制御盤13からまもなくドア20を開ける旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、まもなくドア20が開くことを利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス15に出力する。
まもなくドア20が開くことを利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、赤色の発光サインを所定時間(例えば、10秒)点滅させる発光パターンを選択する。
【0063】
発光サイン用デバイス15は、発光サイン用制御基板14から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部15aから、その発光サインを放射状に出射する。
例えば、発光サイン用制御基板14から赤色の発光サインを所定時間点滅させる発光パターンを受けると、赤色の光を所定時間点滅させる発光サインを生成する。
【0064】
導光レンズ16の導光面16aは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをドア20の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア20の戸締り方向に向けて表示する(ドア20が閉じているため、ドア20の戸締り方向に向けて表示された発光サインは確認することができない)。
導光レンズ16の導光面16bは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをホーム内部方向に導光し、その発光サインをホーム内部方向に向けて表示する。
これにより、ドア20に施されている全ての開口部22(図13の例では、7個の開口部22)から発光サインが出力されるので、ホームにいる利用者は、ドア20が閉じている状態で、例えば、赤色の光が所定時間点滅する発光サインを確認することができる(ステップST21)。
ホームにいる利用者は、赤点滅の発光サインを確認することで、まもなくホーム柵のドア20が開くことを認識することができるので、ドア20の開動作に伴う引き込まれについて注意することが可能になる。
【0065】
その後、ホーム柵制御盤13は、ドア20の開動作を行う際(列車のドアの開動作に連動して、ドア20を開ける際)、ドア20の開動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板14に出力する。
発光サイン用制御基板14は、ホーム柵制御盤13からドア20の開動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、ドア20の開動作を利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス15に出力する。
ドア20の開動作を利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、緑色の発光サインを開動作中点滅させる発光パターンを選択する。
【0066】
発光サイン用デバイス15は、発光サイン用制御基板14から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部15aから、その発光サインを放射状に出射する。
例えば、発光サイン用制御基板14から緑色の発光サインを開動作中点滅させる発光パターンを受けると、緑色の光を点滅させる発光サインを生成する。
【0067】
導光レンズ16の導光面16aは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをドア20の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア20の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ16の導光面16bは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをホーム内部方向に導光し、その発光サインをホーム内部方向に向けて表示する。
これにより、ドア20に施されている全ての開口部21,22(図13の例では、7個の開口部21,22)から発光サインが出力されるので、ホームにいる利用者は、ドア20の開動作が行われている間、開口部21又は開口部22を介して、緑色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST22)。
また、列車に乗車している利用者も、ドア20の開動作が行われている間、開口部21を介して、緑色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST22)。
ホーム及び列車にいる利用者は、緑点滅の発光サインを確認することで、ドア20の開動作中であることを認識することができるので、ドア20の開動作に伴う引き込まれについて注意することが可能になる。
【0068】
ホーム柵制御盤13は、ドア20の開動作が完了して、ドア20が開いている状態になると、ドア20が開いている旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板14に出力する。
発光サイン用制御基板14は、ホーム柵制御盤13からドア20が開いている旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、ドア20の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス15に出力する。
ドア20の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、当初は全ての開口部21から緑色の発光サインの確認が可能であるが、その後、時間の経過に伴って、発光サインの確認が可能な開口部21の個数が順次減少する発光パターンを選択する。
【0069】
発光サイン用デバイス15は、発光サイン用制御基板14から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部15aから、その発光サインを放射状に出射する。
例えば、発光サイン用制御基板14からドア20の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターンを受けると、図9のように点灯状態が変化する発光サインを生成する。
【0070】
導光レンズ16の導光面16aは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをドア20の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア20の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ16の導光面16bは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをホーム内部方向に導光し、その発光サインをホーム内部方向に向けて表示する(ドア20が開いているため、ホーム内部方向に向けて表示された発光サインは確認することができない)。
これにより、ドア20の開動作が完了した時点では、ドア20に施されている全ての開口部21から緑色の発光サインが出力されるので、ホーム及び列車にいる利用者は、ドア20が開いている状態で、緑色の発光サインを確認することができる(ステップST23)。
ホーム及び列車にいる利用者は、全ての開口部21から緑色の発光サインを確認することができるため、ドア20が閉まるまでに十分な時間があることを認識し、安心感をもって、列車の乗降を行うことができる。
【0071】
また、ドア20の開動作が完了した時点から、時間の経過に伴って、発光サインの確認が可能な開口部21の個数が、列車停車時間に応じて順次減少するので(ステップST23)、ホーム及び列車にいる利用者は、ドア20の閉動作が始まるタイミングを認識することができる。
このため、ホーム及び列車にいる利用者は、必要以上に慌てることなく、安心感をもって、列車の乗降を行うことができる。
【0072】
ホーム柵制御盤13は、ドア20が開いている状態であるとき、駅員等が戸開ボタン11を押下すると(ステップST24)、ドア20の開状態が更に維持されるため、発光パターンの進行を先頭に戻す指令を発光サイン用制御基板14に出力する。
即ち、駅員等が戸開ボタン11を押下している状況下では、ドア20の開状態が更に維持されて、ドア20の閉動作が始まるタイミングが遅くなる。
ホーム柵制御盤13は、戸開ボタン11の押下によって遅くなった閉動作の開始タイミングを利用者に知らせるため、発光パターン(ドア20の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターン)を最初から実行し直す指令を発光サイン用制御基板14に出力する。
【0073】
発光サイン用制御基板14は、ホーム柵制御盤13から発光パターンの進行を先頭に戻す指令を受けると、改めて、ドア20の閉動作が始まるタイミングを利用者に通知するための発光パターンを発光サイン用デバイス15に出力する。
発光サイン用デバイス15は、発光サイン用制御基板14から、改めて、上記の発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部15aから、その発光サインを放射状に出射する。
【0074】
導光レンズ16の導光面16aは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをドア20の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア20の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ16の導光面16bは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをホーム内部方向に導光し、その発光サインをホーム内部方向に向けて表示する(ドア20が開いているため、ホーム内部方向に向けて表示された発光サインは確認することができない)。
これにより、駅員等が戸開ボタン11を押下した時点では、ドア20に施されている全ての開口部21から緑色の発光サインが出力されるので、ホーム及び列車にいる利用者は、ドア20が開いている状態で、緑色の発光サインを確認することができる(ステップST25)。
ホーム及び列車にいる利用者は、全ての開口部21から緑色の発光サインを確認することができるため、ドア20が閉まるまでに十分な時間があることを認識し、安心感をもって、列車の乗降を行うことができる。
【0075】
その後、時間が経過すると、発光サインの確認が可能な開口部21の個数が、列車停止時間に応じて順次減少するので(ステップST23)、ホーム及び列車にいる利用者は、ドア20の閉動作が始まるタイミングを認識することができる。
このため、ホーム及び列車にいる利用者は、必要以上に慌てることなく、安心感をもって、列車の乗降を行うことができる。
ドア20が開いている状態であるとき、駅員等が戸閉ボタン12を押下しなければ(ステップST26)、列車停止時間を経過した時点(ドア20の閉動作が始まる直前の時点)で、緑色の発光サインが全て消灯する(ステップST27)。
【0076】
ホーム柵制御盤13は、列車停止時間を経過すると(あるいは、ドア20が開いている状態であるとき、駅員等が戸閉ボタン12を押下した場合)、ドア20の閉動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板14に出力する。
発光サイン用制御基板14は、ホーム柵制御盤13からドア20の閉動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、ドア20の閉動作を利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス15に出力する。
ドア20の閉動作を利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、赤色の発光サインを閉動作中点滅させる発光パターンを選択する。
【0077】
発光サイン用デバイス15は、発光サイン用制御基板14から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部15aから、その発光サインを放射状に出射する。
例えば、発光サイン用制御基板14から赤色の発光サインを閉動作中点滅させる発光パターンを受けると、赤色の光を点滅させる発光サインを生成する。
【0078】
導光レンズ16の導光面16aは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをドア20の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア20の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ16の導光面16bは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをホーム内部方向に導光し、その発光サインをホーム内部方向に向けて表示する。
これにより、ドア20に施されている全ての開口部21,22から発光サインが出力されるので、ホームにいる利用者は、ドア20の閉動作が行われている間、開口部21又は開口部22を介して、赤色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST28)。
また、列車にいる利用者も、ドア20の閉動作が行われている間、開口部21を介して、赤色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST28)。
ホーム及び列車にいる利用者は、赤点滅の発光サインを確認することで、ドア20の閉動作中であることを認識することができるので、ドア20の閉動作に伴う挟み込みについて注意することが可能になる。
【0079】
ただし、ホーム柵制御盤13は、ドア20の閉動作中に、駅員等が戸開ボタン11を押下すると(ステップST29)、閉まりかけているドア20を開く方向に反転させる。
ホーム柵制御盤13は、閉まりかけているドア20を開く方向に反転させる際、ドア20の開動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を発光サイン用制御基板14に出力する。
発光サイン用制御基板14は、ホーム柵制御盤13からドア20の開動作を行う旨を示すドア開閉状態信号を受けると、予め記録している複数の発光パターンの中から、ドア20の開動作を利用者に通知するための発光パターンを選択し、その発光パターンを発光サイン用デバイス15に出力する。
ドア20の開動作を利用者に通知するための発光パターンとして、例えば、緑色の発光サインを開動作中点滅させる発光パターンを選択する。
【0080】
発光サイン用デバイス15は、発光サイン用制御基板14から発光パターンを受けると、その発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成し、発光部15aから、その発光サインを放射状に出射する。
導光レンズ16の導光面16aは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをドア20の戸締り方向に導光し、その発光サインをドア20の戸締り方向に向けて表示する。
導光レンズ16の導光面16bは、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをホーム内部方向に導光し、その発光サインをドア20のホーム内部方向に向けて表示する。
【0081】
これにより、ドア20に施されている全ての開口部21,22(図13の例では、7個の開口部21,22)から発光サインが出力されるので、ホームにいる利用者は、ドア20の開動作が行われている間、開口部21又は開口部22を介して、緑色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST22)。
また、列車にいる利用者も、ドア20の開動作が行われている間、開口部21を介して、緑色の光が点滅する発光サインを確認することができる(ステップST22)。
ホーム及び列車にいる利用者は、緑点滅の発光サインを確認することで、ドア20の開動作中であることを認識することができるので、ドア20の開動作に伴う引き込まれについて注意することが可能になる。
【0082】
ドア20の閉動作中に、駅員等が戸開ボタン11を押下しなければ、ドア20の閉動作が完了して、ドア20が閉じている状態になる。
ドア20が閉じている状態では、発光パターンは全て消灯している(ステップST30)。
【0083】
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、発光サイン用デバイス15及び導光レンズ16がホーム柵のドア20に内蔵されており、導光レンズ16が発光サインをドア20の戸締り方向とホーム内部方向に導光して、その発光サインをドア20の戸締り方向とホーム内部方向に向けて表示するように構成したので、ドア20が開いている状態では、ホーム及び列車にいる利用者が、ドア20の閉動作が始まるタイミング等を認識することができ、ドア20が閉じている状態では、ホームにいる利用者が、ドア20の開動作が始まるタイミング等を認識することができる効果を奏する。
【0084】
なお、この実施の形態3では、導光レンズ16の導光面16bが、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインをホーム内部方向(ホーム柵のドアの内側方向)に導光して、その発光サインをホーム内部方向に向けて表示するものについて示したが、導光レンズ16が、発光サイン用デバイス15の発光部15aから出射された発光サインを列車方向(ホーム柵のドアの外側方向)に導光して、その発光サインを列車方向に向けて表示する導光面を更に有するようにしてもよい。
【0085】
なお、本願発明の範囲内において、実施の形態を適宜組合せ、変更、省略等することが可能である。
【符号の説明】
【0086】
1,11 戸開ボタン、2,12 戸閉ボタン、3 乗場ボタン、4 挟まれ防止センサ、5 セーフティシュー、6 エレベータ制御盤、7,14 発光サイン用制御基板(発光パターン出力手段)、8,15 発光サイン用デバイス(発光サイン生成手段)、8a,15a 発光部、9,16 導光レンズ(発光サイン表示手段)、9a,9b,16a,16b 導光面、9a’,9b’,16a’,16b’ 突出部分、10 かご側のドア、11,21 開口部(第1の開口部)、12,22 開口部(第2の開口部)、13 ホーム柵制御盤、20 ホーム柵のドア。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアの開閉状態を示すドア開閉状態信号を入力し、上記ドア開閉状態信号が示すドアの開閉状態に対応する発光パターンを出力する発光パターン出力手段と、上記発光パターン出力手段から出力された発光パターンにしたがって点灯状態が変化する発光サインを生成する発光サイン生成手段と、上記発光サイン生成手段により生成された発光サインをドアの戸締り方向とドアの内側方向に導光して、上記発光サインをドアの戸締り方向とドアの内側方向に向けて表示する発光サイン表示手段とを備えたドア開閉確認装置。
【請求項2】
発光サイン生成手段及び発光サイン表示手段がエレベータのかご側のドアに内蔵されており、上記発光サイン表示手段が発光サインを上記ドアの戸締り方向に導光するとともに、上記発光サインを上記ドアの内側方向であるかご室方向に導光して、上記発光サインを上記ドアの戸締り方向とかご室方向に向けて表示することを特徴とする請求項1記載のドア開閉確認装置。
【請求項3】
発光サイン生成手段及び発光サイン表示手段がエレベータの乗場側のドアに内蔵されており、上記発光サイン表示手段が発光サインを上記ドアの戸締り方向に導光するとともに、上記発光サインを上記ドアの内側方向である上記エレベータの乗場方向に導光して、上記発光サインを上記ドアの戸締り方向と上記エレベータの乗場方向に向けて表示することを特徴とする請求項1記載のドア開閉確認装置。
【請求項4】
発光サイン生成手段及び発光サイン表示手段がホーム柵のドアに内蔵されており、上記発光サイン表示手段が発光サインを上記ドアの戸締り方向に導光するとともに、上記発光サインを上記ドアの内側方向であるホーム内部方向に導光して、上記発光サインを上記ドアの戸締り方向とホーム内部方向に向けて表示することを特徴とする請求項1記載のドア開閉確認装置。
【請求項5】
ドアの戸締り方向に向けて表示される発光サイン出力用の第1の開口部と、かご室方向に向けて表示される発光サイン出力用の第2の開口部とが、かご側のドアにそれぞれ施されており、
上記第1及び第2の開口部は、所定の間隔で縦一列に配置されている複数の小孔から構成されていることを特徴とする請求項2記載のドア開閉確認装置。
【請求項6】
第1及び第2の開口部が複数の小孔から構成されている場合、発光サインを確認する際の視認性の検証結果が考慮された高さ位置に、複数の小孔が所定の間隔で縦一列に配置されていることを特徴とする請求項5記載のドア開閉確認装置。
【請求項7】
発光パターン出力手段は、ドア開閉状態信号が示すドアの開閉状態が、ドアが閉じている状態からドアが開いている状態に切り換わると、当初は全ての小孔から発光サインの確認が可能であるが、その後、時間の経過に伴って、発光サインの確認が可能な小孔の個数が順次減少する発光パターンを発光サイン生成手段に出力することを特徴とする請求項5または請求項6記載のドア開閉確認装置。
【請求項8】
発光パターン出力手段は、発光サイン生成手段に出力済みの発光パターンが、当初より発光サインの確認が可能な小孔の個数が減少している段階に進行しているときに、挟まれ防止センサからドアの稼動範囲に人間又は物が存在している旨を示す検知信号を受けると、上記発光パターンの進行を先頭に戻す指令を上記発光サイン生成手段に出力することを特徴とする請求項7記載のドア開閉確認装置。
【請求項9】
発光パターン出力手段は、発光サイン生成手段に出力済みの発光パターンが、当初より発光サインの確認が可能な小孔の個数が減少している段階に進行しているときに、かご室内に設置されている戸開ボタン又は乗場に設置されている乗場ボタンが押下された場合、上記発光パターンの進行を先頭に戻す指令を上記発光サイン生成手段に出力することを特徴とする請求項7記載のドア開閉確認装置。
【請求項10】
発光パターン出力手段は、かご室内に設置されている戸閉ボタンが押下された場合、全ての小孔から点滅状態の発光サインの確認が可能な発光パターンを発光サイン生成手段に出力することを特徴とする請求項7記載のドア開閉確認装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−76921(P2012−76921A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−226726(P2010−226726)
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】