説明

ドメイン間ハンドオーバ

第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへの通信経路のドメイン間ハンドオーバを行なうための方法およびシステムであって、ドメイン間ハンドオーバがモバイル機器によって開始される方法およびシステム。モバイル機器は、リソース要求及び/又は認証要求を第1のネットワークドメインに対して送信し、通信経路を扱うために第2のネットワークドメインでの通信リソースの利用可能性に関する情報を得るように第1のネットワークドメインに対して指示する。第2のネットワークドメインは、十分な通信リソースが利用できるかどうかを第2のネットワークドメインで問い合わせしてもよい。これに応じて、モバイル機器は、第2のネットワークドメインで通信リソースが利用できるかどうかを示し、モバイル機器の認証が成功したかどうかを示すリソース応答及び/又は認証応答を受ける。その後、第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへの通信経路のドメイン間ハンドオーバがモバイル機器によって開始される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへの通信経路のドメイン間ハンドオーバを行なうための方法およびモバイル機器に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信ネットワークは、益々大衆的となってきており、また、従来の有線通信ネットワークと共存し或いは当該有線通信ネットワークに取って代わってきている。無線通信ネットワークによれば、ユーザは、例えば電話端末間での通話またはコンピュータ装置間でのデータ通信のため、他のユーザや装置に対して情報を無線送信することができる。携帯電話は、音声通信及び/又はデータ通信で広く使用されている無線通信装置の1つのタイプである。同様に、モバイルコンピュータは、データ送信のため及び/又は音声通信を支援するために無線通信ネットワークに対して接続することができる無線通信装置の1つのタイプである。
【0003】
無線通信ネットワークは、GSM(汎欧州デジタルセルラーシステム)やUMTS(ユニバーサル移動電話システム)等のモバイル通信ネットワークのようなセルラーネットワーク構造を有していてもよい。モバイル機器間での無線通信のために利用できる周波数スペクトルをより効率的に利用するため、セルラーネットワークは個々のセルに分けられている。セルは、所定の地理的領域を網羅しており、また、その少なくとも一部が互いに重なり合っている。
【0004】
音声通信またはデータ通信に関与するモバイル機器が通信ネットワークの1つのセルから通信ネットワークの他のセルへと移動すると、継続中の音声またはデータ通信を1つのセルから他のセルへと引き継ぐためにセル間のハンドオーバが行なわれる。このセル間ハンドオーバにより、通信ネットワークの個々のセルが集まって広い地理的領域をカバーしているため、無線通信装置は、継続中の通信の中断を受けることなく、ネットワークのカバーされているサービスエリア内を自由に移動することができる。
【0005】
しかしながら、モバイル機器がネットワークのサービスエリアを超えて移動する場合には、一つのネットワークまたはネットワークドメインにおいてもはや通信を扱うことができず、第2のネットワークまたはネットワークドメインへのハンドオーバが必要となる。したがって、2つの別個のネットワーク間でのこの所謂ドメイン間ハンドオーバは、地理的なサービスエリアが隣接するネットワークドメイン間で生じる。また、例えば第1のネットワークドメインが過負荷状態となる場合、あるいは、第1のネットワークドメインでの通信接続が悪く又は中断されて、第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへ通信操作を引き継ぐことが賢明であるかもしれない場合には、ドメイン間ハンドオーバが、同じ地理的領域を網羅する異なるネットワークドメイン間で生じうる。
【0006】
例えば、ドメイン間ハンドオーバ方式にしたがって、モバイル機器は、モバイル機器と第1のネットワークドメインとの間の通信経路を終了し、その後、第2のネットワークドメインに接続して、第2のネットワークドメインへの通信経路を確立することができる。一般に、そのようなドメイン間ハンドオーバは、第1および第2のネットワークドメインのネットワーク制御エンティティによって開始され制御されることができる。
【0007】
1つの同じネットワークドメイン内でのハンドオーバは一般に多くの時間を必要としない。これは、そのネットワークドメインに対してモバイル機器が既に登録され、ドメインの1つのセルから他のセルに移動するだけだからである。一方、2つのネットワークドメイン間でのドメイン間ハンドオーバは、かなりの時間を必要とする場合がある。これは、第2のネットワークドメインが、適切なリソースの予約やモバイル機器を認証するための認証操作の実行を含むモバイル機器の登録を必要とするからである。
【0008】
ドメイン間ハンドオーバにおいて課される遅延時間は、ウェブブラウジング等の一部の非リアルタイムサービスにおいては許容可能かもしれないが、そのような遅延は、リアルタイム通信アプリケーションやリアルタイムデータ通信などの他のアプリケーションにおいては許容できないことがある。また、ドメイン間ハンドオーバ中における通信の長い中断により、サービスが完全に終了してしまうおそれもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、遅延時間が短いドメイン間ハンドオーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のこの目的は、第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへの通信経路のドメイン間ハンドオーバを行なう方法であって、モバイル機器から前記第1のネットワークドメインへリソース要求を送信し、それにより、前記通信経路を扱うための前記第2のネットワークドメインでの通信リソースの利用可能性に関する情報を得るように前記第1のネットワークドメインに対して指示し、前記第2のネットワークドメインで通信リソースが利用できるかどうかを示すリソース応答を前記モバイル機器で受け、前記第2のネットワークドメインで十分な通信リソースが利用できることを前記リソース応答が示す場合には、前記モバイル機器により前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバを開始することを含む方法によって解決される。
【0011】
また、本発明の目的は、第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへの通信経路のドメイン間ハンドオーバを行なうためのモバイル機器であって、前記モバイル機器から前記第1のネットワークドメインへリソース要求を送信し、それにより、前記通信経路を扱うための前記第2のネットワークドメインでの通信リソースの利用可能性に関する情報を得るように前記第1のネットワークドメインに対して指示し、前記第2のネットワークドメインで通信リソースが利用できるかどうかを示すリソース応答を受ける要求ハンドラと、前記第2のネットワークドメインで十分な通信リソースが利用できることを前記リソース応答が示す場合に、前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバを開始するためのハンドオーバハンドラとを含むモバイル機器によって更に解決される。
【0012】
したがって、モバイル機器によって開始されるドメイン間ハンドオーバであって、ハンドオーバの前すなわち第1のネットワークドメインへの通信経路が依然として維持されている間に通信リソースの利用可能性を決定できるドメイン間ハンドオーバが可能になる。第2のネットワークドメインにおけるリソースの利用可能性がドメイン間ハンドオーバを行なう前に決定されるため、ハンドオーバによってもたらされる遅延時間または中断を減らすことができる。また、第2のネットワークドメインで十分なリソースを利用できる場合にだけドメイン間ハンドオーバが行なわれるため、リソースが不十分な場合における通信サービスの終了の問題を回避できる。
【0013】
前記リソース要求は、有利には必要とされるリソース、サービスの質の表示、第2のネットワークドメインの識別子、前記モバイル機器の識別子のうちの少なくとも1つを指定してもよい。
【0014】
また、前記要求ハンドラは、前記第1のネットワークドメインの第1ドメインリソースマネージャを発見し、当該第1ドメインリソースマネージャに対してリソース要求を送り、それにより、当該リソース要求を処理してこのリソース要求を前記第2のネットワークドメインの第2ドメインリソースマネージャへ送るように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示し、、必要なリソースの利用可能性をチェックするように前記第2のドメインリソースマネージャに対して指示し、必要なリソースを利用できる場合には、必要なリソースを予約して前記第1のネットワークドメインに対してリソース応答を返すように前記第2のドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されてもよく、また、前記要求ハンドラは、前記リソース応答を前記第1のネットワークドメインから受けるように構成されてもよい。
【0015】
また、前記要求ハンドラは、前記第2ドメインリソースマネージャを発見するための操作を行なうように構成されてもよく、あるいは、前記第2ドメインリソースマネージャを発見するための操作を行なうように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されてもよい。
【0016】
認証目的のため、前記要求ハンドラは、認証要求を前記第2のネットワークドメインへ送信し、前記第2のネットワークドメインとの間で認証信号をやりとりするように構成されてもよく、前記ハンドオーバハンドラは、前記モバイル機器の認証が成功した場合に、前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバを開始するように構成されてもよい。
【0017】
更にまた、前記要求ハンドラは、前記認証要求および前記認証信号のうちの少なくとも一方を前記第1のネットワークドメインを介して前記第2のネットワークドメインに対して送信するように構成されてもよい。あるいは、前記要求ハンドラは、前記第1ドメインリソースマネージャに対して前記認証要求を送信し、それにより、第2のネットワークドメインの第2ドメイン認証マネージャへ認証要求を送信するように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されてもよい。
【0018】
また、前記要求ハンドラは、前記第2ドメイン認証マネージャを発見するための操作を行なうように構成されてもよく、あるいは、前記第2ドメイン認証マネージャを発見するための操作を行なうように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されてもよい。
【0019】
更に、前記要求ハンドラは、前記第2ドメイン認証マネージャの識別情報を受け、前記第2ドメイン認証マネージャに対して前記認証要求を送信するように構成されてもよい。
【0020】
更にまた、前記要求ハンドラは、前記第1ドメインリソースマネージャに対して前記認証要求を送信し、それにより、第2ドメインリソースマネージャを識別し且つ当該第2ドメインリソースマネージャに対して前記認証要求を送るように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されてもよく、前記第2ドメインリソースマネージャは、前記認証要求を前記第2のネットワークドメインの第2ドメイン認証マネージャに対して送る。
【0021】
また、前記要求ハンドラは、前記第1のネットワークドメインに対して前記リソース要求を送信し、それにより、前記リソース要求に基づいて認証メッセージを生成して当該認証メッセージを前記第2のネットワークドメインに対して送るように前記第1のネットワークドメインに対して指示するように構成されてもよい。
【0022】
また、前記要求ハンドラは、前記リソース要求に基づいて認証メッセージを生成し、当該認証メッセージを第2ドメイン認証マネージャに対して送るように前記第2ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されてもよい。
【0023】
更なる変形例において、前記要求ハンドラは、リソース予約のための操作および前記第2のネットワークドメインへの前記モバイル機器の認証のための操作を連続的に或いは同時に行なうように構成されてもよい。また、前記認証要求は、前記第2のネットワークドメインへの前記モバイル機器の認証を行なうために必要な全ての情報を含み、前記要求ハンドラは、前記リソース応答に関連して前記第2のネットワークドメインから認証応答を受けるように構成されてもよい。
【0024】
前記ハンドオーバハンドラは、前記第2ドメインリソースマネージャに対してハンドオーバ確認を送信し、第2ドメイン認証マネージャを用いて再認証を行なうように構成されてもよい。
【0025】
また、前記ハンドオーバハンドラが前記第1のネットワークドメインに対して肯定応答メッセージを送信するように構成されてもよく、前記肯定応答メッセージは、前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバの成功を示す。再認証目的のため、前記ハンドオーバハンドラは、ハンドオーバの開始後に、再認証信号を前記第2のネットワークドメインとやりとりするように構成されてもよい。
【0026】
前記再認証信号送信は、前記モバイル機器から前記第2ドメイン認証マネージャに対して直接に或いは前記第2ドメインリソースマネージャを介して再認証メッセージを送信することを含んでもよい。
【0027】
また、前記再認証信号は、前記第2ドメインリソースマネージャによって生成され、あるいは、前記モバイル機器と前記第2ドメインリソースマネージャとの間で送信されるリソース予約信号に関連して送信されてもよい。
【0028】
他の実施形態において、プログラムは、前述した任意の操作を行なうように構成される命令を含んでもよい。また、前述した任意の操作をデータ処理装置に実行させるプログラムが組み込まれたコンピュータ可読媒体が提供されてもよい。更にまた、コンピュータプログラムプロダクトが前記コンピュータ可読媒体を備えてもよい。
【0029】
本発明の更に有利な実施形態が更なる従属請求項に開示されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の第1の実施形態を図1に関して説明する。
【0031】
図1は、第1のネットワークドメインと第2のネットワークドメインとの間でドメイン間ハンドオーバを実行するためのシステムの要素を示している。
【0032】
図1は、要求ハンドラ101とハンドオーバハンドラ102とを備えるモバイル機器100を示している。また、図1は、第1のネットワークドメイン110および第2のネットワークドメイン120を示している。
【0033】
第1の通信経路151は、モバイル機器100から第1のネットワークドメイン110を介して更なる通信機器160へと延び、ドメイン間ハンドオーバの前にモバイル機器と更なる通信機器160との間での継続中のデータ通信または音声通信を伝えるものとする。また、図1は第2の通信経路152を示しており、この第2の通信経路152は、ハンドオーバが実行された後に第2のネットワークドメインを介してモバイル機器100と通信機器160との間で通信を伝えるための経路である。
【0034】
モバイル機器100の要求ハンドラ101は、リソース要求をモバイル機器から第1のネットワークドメインへと送信し、通信経路を扱うために第2のネットワークドメインでの通信リソースの利用可能性に関する情報を得るように第1のネットワークドメインに指示するために設けられている。また、要求ハンドラは、第2のネットワークドメインで通信リソースを利用できるかどうかを示すリソース応答を受けるために設けられている。モバイル機器のハンドオーバハンドラ102は、第2のネットワークドメインで十分な通信リソースを利用できることをリソース応答が示す場合に第2のネットワークドメインへのハンドオーバを開始するために設けられている。
【0035】
また、図1は、後に詳述するように、ドメイン間ハンドオーバを適切に準備して実行するための、モバイル機器と第1のネットワークドメインと第2のネットワークドメインとの間でのさまざまな信号メッセージの送信を示している。
【0036】
図1に示される実施例において、操作中、モバイル機器100は、第1のネットワークドメインからの通信経路151の、第2のネットワークドメインへ向かう通信経路152へのドメイン間ハンドオーバを実行するため、最初に、第1のネットワークドメイン110に対してリソース要求130を送信する。第1のネットワークドメインは、リソース要求130に基づいて、第2のネットワークドメイン120のためのリソース要求131を生成し、リソース要求131を第2のネットワークドメインに対して送信する。
【0037】
このメッセージは、通信経路を引き継ぐために、第2のネットワークドメインにおいて十分な通信リソースを利用できるかどうかを決定すること、すなわち、第1のネットワークドメインを介したモバイル機器と通信機器160との間での継続中の通信を扱うことを、第2のネットワークドメインに要求する。第2のネットワークドメインでの決定操作後、第2のネットワークドメインは、十分なリソースが利用可能であるかどうかを示すリソース応答132をモバイル機器100へ送信する。リソース応答132は、直接的に或いは第1のネットワークドメイン110を介してモバイル機器へ送信されてもよい。
【0038】
第2のネットワークドメインにおいて十分なリソースが利用できることをリソース応答132が示している場合、モバイル機器は、操作133においてハンドオーバを開始する。ハンドオーバ後、モバイル機器と通信機器160との間で、第2のネットワークドメイン120を介した通信経路152が確立され、モバイル機器と通信機器160との間での第1のネットワークドメインを介した通信経路151を終了させることができる。
【0039】
前述した手続きにより、モバイル機器がハンドオーバを開始する際、ドメイン間ハンドオーバを行なうための遅延時間が減少する。また、第1のネットワークドメインを介したモバイル機器と通信機器160との間での通信経路151による通信の継続中に、第2のネットワークドメインでのリソースの利用可能性を決定するために必要な信号送信をモバイル機器と第2のネットワークドメインとの間で行なうことにより、遅延時間を減らすことができる。第2のネットワークドメインで十分なリソースを利用できることがモバイル機器に知らされた後においてのみ、実際のドメイン間ハンドオーバが開始される。また、モバイル機器は、例えばリソース要求及び/又はリソース応答を送るために、第1のネットワークドメインの制御装置を使用してもよい。
【0040】
また、第1の通信経路151が維持されている間に第2のネットワークドメインでのリソースの利用可能性が決定されるため、第2のネットワークドメインへのドメイン間ハンドオーバが不可能であることが判明する場合に、サービスの中断を避けることができる。
【0041】
以下では、図1に示されるシステムについて更に詳細に説明する。なお、以下は、単なる実施例を構成しており、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0042】
図1のモバイル機器100は、携帯電話として示されているが、ラップトップコンピュータやPDA(携帯情報端末)等を含むモバイルコンピュータ機器等の任意の他の種類のモバイル通信機器であってもよい。モバイル機器100は、第1のネットワークドメイン及び/又は第2のネットワークドメインの他の移動可能な或いは固定された無線通信機器または第1および第2のネットワークドメインおよび例えばPOTS(一般電話システム)等の更なる通信ネットワークを介してアクセス可能な任意の他の通信機器に対する一方向通信または双方向通信の発信元または送信先である。
【0043】
これに代えて或いはこれに加えて、モバイル機器は、それ自体、2つの通信機器間で通信経路を中継するための通信ネットワークの中継ノードを構成してもよい。
【0044】
モバイル機器は、任意の周知の規格、例えばGSM、UMTS、D−AMPS等にしたがって動作してもよい。
【0045】
また、モバイル機器は、アドホックネットワーク等の異種ネットワークの一部を形成してもよい。異種ネットワークまたはアドホックネットワークは、中央管理を伴うことなく或いは複数の通信当事者に対する通信チャンネルの割り当て等といった通信リソースの集中的管理を伴うことなく形成される無線ネットワークであってもよい。
【0046】
モバイル機器100によって或いはモバイル機器100を使用して行なわれる通信は、例えば通常の通話またはデータ通信あるいはこれらの組み合わせ手法においては、音声通信およびデータ通信を含んでいてもよい。また、通信は、通信経路に沿うデータブロックのパケット化された送信で行なわれてもよく、あるいは、任意の他の種類のアクセス方式を使用して行なわれてもよい。通信経路は、送信を制御するためのチャンネルと、音声情報またはデータ等のユーザ情報のためのチャンネルとを含んでいてもよい。
【0047】
モバイル機器100は、要求ハンドラ101およびハンドオーバハンドラ102の機能を実行するためのプロセッサおよびメモリを含むことが好ましい。例えば、メモリは、プロセッサへのロード時に、前述したような要求ハンドラおよびハンドオーバハンドラの機能およびモバイル機器の任意の他の通信または操作機能をプロセッサに実行させるプログラムのソフトウェア命令を記憶してもよい。これに加えて或いはこれに代えて、要求ハンドラおよびハンドオーバハンドラの機能は、少なくとも一部が専用のハードウェアにより実現されてもよい。
【0048】
また、モバイル機器は、無線インタフェースにより情報を送受信するために必要な送信操作および受信操作を実行するための送信器および受信器(図1には示されていない)を含んでもよい。
【0049】
また、モバイル機器は、ドメイン間ハンドオーバの必要性を決定するための手段を含んでもよい。ハンドオーバ決定は、第1及び/又は第2のネットワークドメインからの信号の信号強度測定に基づいていてもよい。また、ハンドオーバ決定は、第1のネットワークドメイン及び/又は第2のネットワークドメインから受信した情報に基づいていてもよい。例えば、第1のネットワークドメインにおける通信負荷が過度な場合、または、通信経路に関するリソース要件が変更されて第1のネットワークドメインによってもはや満たすことができない場合に、第1のネットワークドメインがハンドオーバを提案してもよい。また、モバイル機器は、通信要件が変わる場合及び/又は第1のネットワークドメインが通信のために最初に十分な或いは適切なリソースを割り当てることができない場合に、ドメイン間ハンドオーバを行なうことを決定してもよい。例えば、より多くのデータを送信する必要がある場合、あるいは、通信がリアルタイム要件を満たす必要がある場合には、通信中の送信帯域幅要件が変更される場合がある。
【0050】
図1に示される第1のネットワークドメインおよび第2のネットワークドメインは、別個のネットワーク、例えば異なるオペレータによって管理される通信ネットワークを構成してもよい。あるいは、ネットワークドメインは、1つの通信ネットワークの別個の部分、例えば異種ネットワークまたはアドホックネットワークのように例えば、それぞれのネットワーク部分またはドメインでの利用可能なリソースに関する包括的な知識を欠くネットワークの部分、に属していてもよい。
【0051】
第1および第2のネットワークドメインは、任意の周知の通信規格、例えばGSM、UMTS、D−AMPS等にしたがって動作してもよい。また、ネットワークドメインは、アドホック通信ネットワーク等の異種通信ネットワークの一部を少なくとも形成してもよい。第1および第2のネットワークドメインが同じネットワーク規格にしたがって動作してもよいが、第1および第2のネットワークドメインが異なる通信規格にしたがって動作することもできる。必要なことは、モバイル機器が所定の位置で第1のネットワークドメインおよび第2のネットワークドメインと共に通信を確立するという点だけである。
【0052】
通信機器160は、任意の種類の通信機器、例えば携帯電話やモバイルコンピュータ機器等を構成してもよく、また、一方向または双方向の音声通信あるいはデータ通信でモバイル機器100と通信を行なってもよい。図1はネットワークドメインと通信機器160との間の無線接続を示しているが、通信機器160は、有線機器によって構成されても良く、また、従来の電話ネットワークによりネットワークドメインのうちの少なくとも一方に対して接続されてもよい。
【0053】
第1のネットワークドメイン110を介したモバイル機器100と通信機器160との間の通信経路151は、最初に、モバイル機器と第1のネットワークドメインとの間で或いはこれらを介して通信を行なうものとする。また、モバイル機器が第1のネットワークドメインに向けて適切に認証されるものとする。一方、モバイル機器100と第2のネットワークドメイン120と通信機器160との間の通信経路152は、ハンドオーバを行なった後に通信経路になるものとする。したがって、ドメイン間ハンドオーバ前においては、通信経路151を使用して通信が行なわれるが、ドメイン間ハンドオーバ後においては、通信経路152を使用して通信が行なわれる。第1の通信経路151は、ハンドオーバ前あるいはハンドオーバ中に、すなわち、第2の通信経路152が確立される前に終了されてもよいが、ドメイン間ハンドオーバ中の短期間にわたって両方の通信経路151,152を共存させることもできる。通信経路151,152は、完全に無線のリンクまたは部分的に無線のリンクによって構成されていてもよい。
【0054】
また、通信経路は、要求やメッセージ等の制御信号を送信するための、信号リンクから成っていてもよい。すなわち、リソース要求130、リサーチ応答132の送信と、ハンドオーバ開始133とは、第1および第2の通信経路151,152のうちの少なくとも一方を使用することにより行なわれてもよく、あるいは、別個の送信経路を使用して行なわれてもよい。更に、通信経路は、ユーザ情報すなわち音声やデータを送信するためのユーザリンクから成っていてもよい。
【0055】
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへのリソース要求131の送信及び/又は第2のネットワークドメインから第1のネットワークドメインを介したモバイル機器へのリソース応答132の送信を含む、第1のネットワークドメインと第2のネットワークドメインとの間の通信は、無線送信であってもよく、あるいは、必要に応じて有線接続を使用してもよい。
【0056】
図1に示されるシステムの有利な実施形態において、モバイル機器は、第2のネットワークドメインへの通信経路のハンドオーバのために必要な認証操作を行なうように構成されていてもよい。第2のネットワークドメインへのモバイル機器の認証は、リソース予約と同様に、認証操作を部分的に扱い或いはモバイル機器と第2のネットワークドメインとの間で認証メッセージを送る第1のネットワークドメインを使用することにより行なわれてもよい。
【0057】
実際のドメイン間ハンドオーバの前に必要なリソース予約および認証操作は、同時に或いは連続的に行なわれてもよい。例えば、第2のネットワークドメインは、第2のネットワークドメインにおけるモバイル機器のリソース予約および認証が成功した後においてのみ、明確なハンドオーバクリアランスをモバイル機器に対して送信してもよい。
【0058】
実際に第1の通信経路151から第2の通信経路152へと通信を変更するときにリソース予約操作および認証操作の少なくとも一部を行なうことができるため、ドメイン間ハンドオーバによって課される遅延時間を減らすことができる。ドメイン間ハンドオーバ後において、第2のネットワークドメインでリソースを実際に予約して認証手続きを完了するためには、モバイル機器は、再認証操作および予約操作を行なうだけでよい。
【0059】
リソース予約および認証の連続実行または同時実行は、ドメイン間ハンドオーバの適切な準備を可能とし、実際のドメイン間ハンドオーバ中のモバイル機器100と通信機器160との間の通信の中断または機能的障害の時間を減らすことを可能とする。
【0060】
また、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間の全ての通信メッセージを適切に扱い或いは第1のネットワークドメインにより又は第1のネットワークドメインを介して送ることができるため、モバイル機器と第1のネットワークドメインとの間の既存の通信経路を使用することができ、また、ハンドオーバを開始する前にモバイル機器と第2のネットワークドメインとの間で直接的な通信を確立する必要性をなくすことができる。
【0061】
以下では、本発明の更なる実施形態を図2に関して説明する。
【0062】
図2は、本発明の更なる実施形態にしたがって第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへの通信経路のドメイン間ハンドオーバを実行するための操作を示している。図2の操作は、図1に示されるシステムを使用することにより行なわれてもよいが、図2の実施形態はそれに限定されない。
【0063】
第1の操作101において、モバイル機器、例えば図1のモバイル機器100は、第1のネットワークドメイン、例えば図1の第1のネットワークドメイン110に対してリソース要求を送信する。モバイル機器は、第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメイン、例えば図1に示される第2のネットワークドメイン120へのドメイン間ハンドオーバの必要性を決定した際にリソース要求を生成して送信するよう構成されてもよい。前述したように、モバイル機器は、第1のネットワークドメインおよび第2のネットワークドメインから受信した信号の信号強度測定に基づいてドメイン間ハンドオーバに関する決定を行なってもよい。あるいは、これに加えて、モバイル機器は、例えば負荷考慮やサービス考慮などに基づいてドメイン間ハンドオーバを指示し或いは提案する第1及び/又は第2のネットワークドメインから受けた情報に基づいてハンドオーバ決定を行なってもよい。
【0064】
一般に、リソース要求は、第1のネットワークドメインにおいて必要とされる全ての情報を適切に含んでおり、また、例えば第2のネットワークドメインの識別情報、必要なリソース、モバイル機器の識別子などを含んでいてもよい。また、ドメイン間ハンドオーバに適した第2のネットワークドメインの情報をモバイル機器で利用できない場合、リソース要求は、ドメイン間ハンドオーバに適した第2のネットワークドメインを決定するように第1のネットワークドメインに対して指示してもよい。これに加えて、リソース要求は、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間で確立される通信経路に要求される特性を規定するサービスの質の指示を含んでいてもよい。例えば、ハンドオーバ後に確立される通信経路は、ドメインハンドオーバ前の第1のネットワークドメインへの通信経路と同じ特性要件を有していてもよいが、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間で確立される通信経路がモバイル機器と第1のネットワークドメインとの間の通信経路と異なる特性を有する必要があることも考えられる。
【0065】
また、リソース要求は、第2のネットワークドメインにおけるリソースマネージャの識別情報に関する情報を含んでいてもよく、あるいは、第2のネットワークドメインにおけるリソースマネージャの識別情報を決定するための命令を含んでいてもよい。
【0066】
リソース要求は、例えばモバイル機器と第1のネットワークドメインとの間に既に確立された通信経路、例えば図1の通信経路151を使用することにより、モバイル機器から第1のネットワークドメインへと送信され、あるいは、異なる或いは更なる通信手段を使用してもよい。
【0067】
第1のネットワークドメインでの受信後、操作202において、第1のネットワークドメインは、通信経路を管理するため、第2のネットワークドメイン、例えば図1の第2のネットワークドメイン120で必要とされる通信リソースの利用可能性に関する情報を得るための操作を行なう。操作202は、第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへとリソース要求を送信することを含んでもよく、必要なソースの利用可能性を決定し、且つ場合によっては必要なリソースを割り当て或いは予約するために第2のネットワークドメインに問い合わせを行なうことを含んでいてもよい。
【0068】
また、操作202は、第2のネットワークドメインから、第2のネットワークドメインで十分なリソースが利用できるかどうか及び/又はリソースをうまく予約できたかどうかを示すリソース応答を第1のネットワークドメインで受けることを、含んでいてもよい。
【0069】
その後、操作203において、第1のネットワークドメインは、リソース応答をモバイル機器へと返す。リソース応答は、第2のネットワークドメインで十分なリソースが利用できるかどうかの表示及び/又は第2のネットワークドメインで十分なリソースが既に予約されたかどうかの表示を含んでいることが好ましい。
【0070】
その後、第2のネットワークドメインで十分な通信リソースを利用できることが操作204において決定される場合、すなわち、操作204における決定が“YES”の場合には、操作205において、モバイル機器が第2のドメインへのドメイン間ハンドオーバを開始する。操作205は、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間の通信経路のためのリソースを実際に予約するために予約メッセージを第2のネットワークドメインへ送信することを含んでいてもよく、また、第1のネットワークドメインおよび第2のネットワークドメインのうちの少なくとも一方に対するハンドオーバ確認の送信を含んでいてもよい。その後、モバイル機器と第1のネットワークドメインとの間の通信経路を終了することができる。
【0071】
操作204において、通信リソースを第2のネットワークドメインで利用できないことが決定される場合、すなわち、操作204における決定が“NO”である場合、第1のネットワークドメインとモバイル機器との間の通信経路が維持される。あるいは、操作206は、第3のネットワークドメインを潜在的なハンドオーバ候補として決定することを含んでいてもよく、また、十分な通信リソースを持つネットワークドメインが施行錯誤で決定されるまで、前述した操作が再び詳述されてもよい。
【0072】
図2の実施形態は、第2のネットワークドメインへのモバイル機器の認証を行なうために実行される操作の説明を省略するが、第2のネットワークドメインでリソースを予約するための操作を示している。
【0073】
以下、本発明の更なる実施形態を図3に関して説明する。
【0074】
図3は、1つのモバイル機器で行われる1つのネットワークドメインおよび第2のネットワークドメインへのドメイン間ハンドオーバの操作または実行を示しており、特に、第2のネットワークドメインへのモバイル機器の認証を行なうための操作を示している。図3の操作は図1に示されるシステムを使用して行なわれてもよいが、図3の実施形態はこれに限定されない。
【0075】
なお、図3の認証操作は、図2に関して説明した実施形態の予約操作と同時に行なわれてもよく、あるいは、図3の実施形態の認証操作で少なくとも部分的に先行する又は後続する予約操作と連続した形態で行なわれてもよい。
【0076】
第1の操作301において、モバイル機器は、認証要求を生成して第1のネットワークドメインに対して送信する。認証要求は、モバイル機器を識別するために必要な情報と、認証手続きを準備するために必要な任意の更なる情報とを含んでいることが好ましい。
【0077】
操作302において、第1のネットワークドメインは、認証要求を受けるとともに、この認証要求を第2のネットワークドメインへ送る。第1のネットワークドメインが認証要求を単に第2のネットワークドメインへ転送するだけでもよいが、第1のネットワークドメインは、認証要求を処理することもでき、例えば、第1のネットワークドメインへのモバイル機器の認証を行なうことにより得られる結果を第1のネットワークドメインで利用可能な認証情報に含めることもできる。第1のネットワークドメインは操作302において認証要求を送ってもよいが、別の方法では、モバイル機器が認証要求を直接に第2のネットワークドメインに対して送信することもできる。
【0078】
第2のネットワークドメインで認証要求を受けた後、操作303,304において、モバイル機器および第2のネットワークドメインは、認証信号をやりとりして、認証手続きを完了する。認証信号はモバイル機器と第2のネットワークドメインとの間で直接にやりとりされてもよいが、第1のネットワークドメインとモバイル機器との間で確立された通信経路を有利に使用するために第1のネットワークドメインが認証信号を中継することも可能である。
【0079】
モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間での認証信号の送信は、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間でセキュリティアソシエーションを確立するために行なわれる。これは、参加当事者すなわちモバイル機器および第2のネットワークドメインの相互間またはこれらにおいてのセッションキーやトークン等のやりとり或いは生成を含んでいてもよい。認証手続きの実施方法に応じて、第2のネットワークドメインへのモバイル機器の認証を行なうことができ及び/又はモバイル機器への第2のネットワークドメインの認証を行なうことができる。認証の実施は、様々な方法で行われることができ、従来の認証方法、例えばネットワークアクセスのためのユーザ認証を使用してもよい。ユーザ認証は、ユーザの真の識別情報をネットワークに対して確認するために使用されてもよい。これにより、信号送信およびデータまたは音声接続は、偽造された識別情報によって、あるいは、転送された送信先によっても危うくされない(セキュリティ破壊の招来をきたさない)。
【0080】
ここで、ユーザおよびネットワークは、一般に、パスワードやユーザ名等の共有シークレットまたは共有鍵をSIMカード等に有している。認証プロセスは、当該技術分野で知られたPAPやCHAPを伴うPPP等のデータリンク層で行なうことができ、PANAプロトコルやRADIUS,DIAMETER等のネットワーク層で行なわれてもよい。更にまた、認証プロセスは、例えばウェブベースのログインで表されるHTTPに関連するアプリケーション層で行なわれてもよい。モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間での認証の成功は、PPPハンドシェーク等の送信のための基準を与えるため、あるいは、新規なIPアドレスや規則に従ったフィルタリング等の幅広いネットワークアクセスを認めるために使用される。
【0081】
更にまた、認証は、メッセージ完全性保護やデジタル署名を伴う認証等の技術を使用してもよい。この場合、ユーザ認証に基づいて、署名やメッセージ認証コード等の付加的な完全性コードにより、データメッセージの個々の信号送信及びやりとりが保護されてもよい。また、個々の信号およびメッセージは、対称な或いは非対称な暗号法を使用して暗号化されてもよい。例えば、対称な暗号法が使用され、モバイル機器および第2のネットワークドメインが電波インタフェースにわたってやりとりする必要がない共有秘密鍵を既に処理してもよい。
【0082】
以上は、様々な認証方法および選択肢を示しているが、実施要件にしたがって適切な認証方法または任意の更なる認証方式が選択されてもよい。
【0083】
ハンドオーバのためのIPに基づく手法が選択される場合、モバイル機器は、ドメイン間ハンドオーバの後、新たな局所IPアドレスを得る。その結果、ハンドオーバ後、新たなIPアドレスまたは層アドレスを利用することにより認証方法が続けられる。
【0084】
実際のドメイン間ハンドオーバの前におけるモバイル機器と第2のネットワークドメインとの間の認証のための前述した選択肢によれば、ハンドオーバ中またはハンドオーバ後の完全認証が不要であるため、ハンドオーバ後におけるその後の再認証手続きを十分に減らし或いは無くすことができる。
【0085】
操作303,304における認証信号のやりとりの後、操作305において、第2のネットワークドメインへモバイル機器がうまく識別されたかどうか及び/又はモバイル機器へ第2のネットワークドメインがうまく識別されたかどうかが決定される。
【0086】
操作305における決定が“YES”の場合、すなわち、認証が成功している場合には、操作306において、モバイル機器は、第2のネットワークドメインへのドメイン間ハンドオーバを開始する。
【0087】
操作305における決定が“NO”の場合、すなわち、識別がうまくなされなかった場合には、操作307において、第1のネットワークドメインを介した通信経路を維持できる。これに代え或いはこれに加えて、操作307において、第3のネットワークドメインが決定されてもよく、また、トライアルエラー手法で新規ネットワークドメインへのモバイル機器の認証をうまく行なえるまで、第3のネットワークドメインを用いて前述した認証操作が繰り返されてもよい。
【0088】
前述したように、図2に関して説明したリソース予約のための操作および図3の本実施形態に関して説明した認証操作は、同時にあるいは連続的に行なわれてもよい。また、ネットワークドメインへのモバイル機器の認証をうまく行なえる場合には、ドメイン間ハンドオーバの準備のために必要な通信オーバヘッドを減らすため、リソース応答をモバイル機器に対して送信するだけにすることが好ましいかもしれない。
【0089】
これに代えて或いはこれに加えて、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間での認証信号は、十分な或いは適切な通信リソースが利用可能であることを第2のネットワークドメインが決定する場合にだけやりとりされてもよい。このようにすれば、ドメイン間ハンドオーバが不可能な場合に通信オーバヘッドを更に減少させることができる。
【0090】
また、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間での認証操作と共に、第2のネットワークドメインは、通信リソースを利用するためにモバイル機器が実際に認証されるかどうかを決定してもよい。これは、モバイル機器のユーザが適したサービスに加入していたかどうかの決定、通信リソースの利用を補償するための十分な資金を利用できるかどうかの決定などを含んでいてもよい。
【0091】
以下、本発明の更なる実施形態を図4に関して説明する。
【0092】
図4は、本発明の他の実施形態にしたがってドメイン間ハンドオーバを実行するためのシステムを示している。図4に示される実施形態は、図1に示される実施形態に類似しているが、モバイル機器、第1のネットワークドメイン、第2のネットワークドメインの詳細を更に示している。
【0093】
図4において、モバイル機器100は、図1に関して前述したようなハンドオーバハンドラ102を有している。また、モバイル機器は要求ハンドラ101を有している。しかしながら、図1の実施形態に加えて、要求ハンドラは、リソース要求ハンドラ101aと、認証要求ハンドラ101bとを有している。リソース要求ハンドラ101aは、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間でのリソース予約信号送信に必要な全ての操作を行なうために設けられている。また、認証要求ハンドラ101bは、第2のネットワークドメインへのモバイル機器の認証に必要な全ての信号送信を行なうために設けられている。
【0094】
また、図1に示される実施形態に加えて、第1のネットワークドメインはリソースマネージャ111を有している。リソースマネージャ111は、第1のネットワークドメインの通信リソースの管理を担うとともに、第1のネットワークドメインのリソースの利用可能性及び/又は使用に関する情報を維持する集中制御エンティティであってもよい。あるいは、リソースマネージャ111は、第2のネットワークドメインの2つの要素を接続できるエンティティを構成する異種通信ネットワークの一部を形成してもよい。
【0095】
更にまた、図1に示される実施形態に加えて、第2のネットワークドメインは、第2のネットワークドメインの通信操作を管理するための通信マネージャ121を有している。通信マネージャ121は、第2のネットワークドメインの中央制御エンティティであっても良く、あるいは、第2のネットワークドメインの通信リソースの少なくとも一部を割り当てることができる異種ネットワークの1つの要素を構成する。通信マネージャ121は、第2のネットワークドメインの第2ドメインリソースマネージャ122と、第2のネットワークドメインの第2ドメイン認証マネージャ123とを含む。第2ドメインリソースマネージャ122は、通信経路による使用のために第2のネットワークドメインのリソースを割り当て及び/又は予約する役割を担っている。第2ドメイン認証マネージャ123は、モバイル機器を認証するための信号のやりとり及び認証操作を実行する役割を担っている。
【0096】
第2ドメインリソースマネージャ122および第2ドメイン認証マネージャ123は、例えば異なる場所に配置された異なるサーバによって構成され或いは1つのサーバで実行される別個のソフトウェアプロセスによって実現されてもよい通信マネージャ121のエンティティと第2のネットワークドメインのエンティティとを論理的に及び/又は物理的に分離することができる。
【0097】
第1ドメインリソースマネージャ111、第2ドメインリソースマネージャ122、第2ドメイン認証マネージャ123、モバイル機器のリソース要求ハンドラ101、モバイル機器の認証要求ハンドラ101b、モバイル機器のハンドオーバハンドラ102は、以下に述べるように、適切なリソース予約および認証を含むドメイン間ハンドオーバを行なうために必要な情報及び/又はメッセージをやりとりする役割を担っている。
【0098】
メッセージ141の第1のメッセージまたはグループにおいて、リソース要求ハンドラ及び/又は認証要求ハンドラは、リソースメッセージ及び/又は認証メッセージを第1のネットワークドメイン110の第1ドメインリソースマネージャ111に対して送信する。なお、リソース要求および認証要求は、1つのメッセージにおいて同時に或いは別個のメッセージにおいて連続的に送信されてもよい。
【0099】
メッセージ141の第1のメッセージまたはグループは、モバイル機器100によって予め決定される第2のネットワークドメイン120の第2ドメインリソースマネージャ122の識別情報を含んでいてもよく、あるいは、第2ドメインリソースマネージャ122を決定するための操作を第1ドメインリソースマネージャ111に行なわせるための命令を含んでいてもよい。第2ドメインリソースマネージャ122は、モバイル機器及び/又は第1のネットワークドメインに利用可能なレジストリを使用することにより発見されても良く、あるいは、第2ドメインリソースマネージャ122の識別情報を含む通信等の継続中の通信を監視することにより又は第2ドメインリソースマネージャによって定期的に送信されるビーコン信号を監視することにより決定されてもよい。
【0100】
第1ドメインリソースマネージャ111は、第2ドメインリソースマネージャの識別情報を発見し或いは受けた後、操作142において、リソース要求及び/又は認証要求を第2ドメインリソースマネージャ122に対して送信する。リソース要求および認証要求は、同時に又は連続的に送信されてもよい。
【0101】
第2ドメインリソースマネージャ122は、第1ドメインリソースマネージャ111から送信されたリソース要求及び/又は認証要求を受けた後、ハンドオーバ後の通信経路すなわち通信経路152を扱うための十分なリソースが第2のネットワークドメインで利用可能であるかどうかを決定する。
【0102】
また、第2ドメインリソースマネージャ122は、第2のネットワークドメインへのモバイル機器の認証を行なうために必要な認証操作をサポートするため、矢印144で示されるように第2ドメイン認証マネージャ123と通信を行なう。第2ドメイン認証マネージャとモバイル機器との間での任意の認証信号送信が第2ドメインリソースマネージャ122及び/又は第1ドメインリソースマネージャ111を介して行なわれてもよい。
【0103】
第2ドメインリソースマネージャが第2のネットワークドメインで利用可能なリソースをうまく決定することができる場合、及び/又は、第2ドメイン認証マネージャがモバイル機器の認証を成功した場合、リソース/認証応答143において、モバイル機器は、要求されたドメイン間ハンドオーバが行なえることを知らされる。
【0104】
その後、操作145において、ドメイン間ハンドオーバが開始され、第2のネットワークドメインの通信マネージャ121、例えば第2ドメインリソースマネージャと第2ドメイン認証マネージャとの間で更に必要な予約及び/又は再認証操作が行なわれる。これにより、第2のネットワークドメインとモバイル機器との間の通信経路152を確立することができるとともに、第1のネットワークドメインとモバイル機器との間の通信経路151を終了することができる。
【0105】
前述したように、リソース要求は、必要なリソース、サービスの質の表示、第2のネットワークドメインの識別子、または、モバイル機器の識別子のうちの少なくとも1つを指定してもよい。
【0106】
更に他の方法において、要求ハンドラは、第1のネットワークドメインの第1ドメインリソースマネージャを発見するようになっていてもよく、また、第1ドメインリソースマネージャに対してリソース要求を送り、それにより、リソース要求を処理してリソース要求を第2のネットワークドメインの第2ドメインリソースマネージャに対して転送するように第1ドメインリソースマネージャに対して指示することにより、必要とされるリソースの利用可能性をチェックするように第2ドメインリソースマネージャに対して指示するとともに、リソースを利用できる場合には、必要とされるリソースを予約してリソース応答を第1のネットワークドメインに返すようになっていてもよい。
【0107】
また、要求ハンドラは、第2ドメインリソースマネージャ及び/又は第2ドメイン認証マネージャを発見するための操作を行なうように構成されてもよく、あるいは、第2ドメインリソースマネージャ及び/又は第2ドメイン認証マネージャを発見する操作を行なうように第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されてもよい。
【0108】
更にまた、要求ハンドラは、認証要求を第1ドメインリソースマネージャに対して送信することにより、第2ドメインリソースマネージャを識別し且つ認証要求を第2ドメインリソースマネージャに対して転送するように第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されてもよい。この場合、第2ドメインリソースマネージャは、第2のネットワークドメインの第2ドメイン認証マネージャに対して認証要求を送る。
【0109】
認証要求は、第2のネットワークドメインへのモバイル機器の認証を行なうために必要な全ての情報を含んでいてもよく、また、要求ハンドラは、リソース応答に関連して第2のネットワークドメインから認証応答を受けるようになっていてもよい。用語“関連して”とは、任意の物理的または論理的な関連性、すなわち、この場合には、認証応答とリソース応答との間の関連性のことである。
【0110】
図4の実施形態は、本発明がどのようにして第1のネットワークドメインおよび第2のネットワークドメインの既存のリソースを使用してドメイン間ハンドオーバを準備でき且つ少ない遅延時間でドメイン間ハンドオーバを行なうことができるのかを示している。
【0111】
第2ドメインリソースマネージャ122の識別情報を決定するための発見操作は、第2のネットワークドメインで利用可能なリソース予約プロトコルに組み込まれた発見機構を含んでいてもよい。同様に、モバイル機器は、第1ドメインリソースマネージャが未だ知られていない場合、第1のネットワークドメインのリソース予約プロトコルに組み込まれた発見機構を使用することにより第1ドメインリソースマネージャを発見してもよい。
【0112】
したがって、モバイル機器と第1のネットワークドメインとの間の通信経路を完了してその後にモバイル機器と第2のネットワークドメインとの間で通信経路を確立する代わりに、本実施形態は、モバイル機器と第1のネットワークドメインとの間の通信経路を維持している間に、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間で信号およびメッセージの予備的なやりとりを行なうことを開示する。このようにすれば、通信経路の実際のハンドオーバ手続後またはその最中においては、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間の情報および信号の最低限のやりとりだけで済み、これにより、必要な時間およびサービスの混乱が減る。
【0113】
以下、本発明の更なる実施形態を図5に関して説明する。
【0114】
図5は、本発明の他の実施形態に係るドメイン間ハンドオーバにおけるメッセージの時間系列を示しており、特に、リソース予約および認証のための操作を示している。図5に示されるメッセージは図4のシステムを使用して送信されてもよいが、図5の実施形態はこれに限定されない。
【0115】
図5は、例えば図4のモバイル機器100等のモバイル機器、例えば第1ドメインリソースマネージャ111等の第1ドメインリソースマネージャ、例えば図4の第2ドメインリソースマネージャ122等の第2ドメインリソースマネージャ、例えば図4の第2ドメイン認証マネージャ123等の第2ドメイン認証マネージャで行なわれるドメイン間ハンドオーバを実行するための操作を示している。
【0116】
第1の操作500において、モバイル機器は、例えば第1のネットワークドメインによりサポートされる予約信号送信プロトコルを利用して、第1ドメインリソースマネージャを発見するための操作を行なう。
【0117】
その後、501で示されるように、モバイル機器は、リソース要求を生成して第1ドメインリソースマネージャに対して送信する。前述したように、リソース要求は、モバイル機器の識別情報、必要なリソース及び/又はサービスインジケータの質を含んでいてもよい。また、例えば第2のネットワークドメインによりサポートされるリソース予約信号送信プロトコルを使用するモバイル機器により第2ドメインリソースマネージャが発見される場合には、リソース要求は第2ドメインリソースマネージャの識別子を含んでいてもよい。あるいは、第1ドメインリソースマネージャは、リソース要求を受けた後、リソース要求を処理して、第2ドメインリソースマネージャを発見するための操作を行なってもよい。
【0118】
その後、502で示されるように、第1ドメインリソースマネージャがリソース要求を第2ドメインリソースマネージャに対して送信し、それに応じて、第2ドメインリソースマネージャは、要求されたリソースの利用可能性を決定する。また、第2ドメインリソースマネージャは、必要なリソースを予約してもよい。
【0119】
また、503で示されるように、モバイル機器は、認証要求を第1ドメインリソースマネージャに対して送信して、第2のドメインへのモバイル機器の認証を要求する。
【0120】
504に示されるように、第1ドメインリソースマネージャは、その後、認証要求を第2ドメインリソースマネージャに対して送信し、これにより、第2ドメインリソースマネージャは、505で示されるように第2ドメイン認証マネージャを要求する。あるいは、第1ドメインリソースマネージャは、例えば第2ドメイン認証マネージャの識別情報を適切に発見した後、認証要求を第2ドメイン認証マネージャに対して直接に送信してもよい。
【0121】
その後、506で示されるように、モバイル機器および第2ドメイン認証マネージャは、前述したように認証信号をやりとりする。
【0122】
507に示されるように、第2ドメイン認証マネージャは、その後、認証応答を第2ドメインリソースマネージャに対して送信する。この認証応答は、モバイル機器の認証が成功したかどうかを示している。
【0123】
操作508において、第2ドメインリソースマネージャは、モバイル機器の認証が成功した場合に、要求されたリソースを予約しても良く、また、509で示されるように、リソース応答を直接に或いは第1ドメインリソースマネージャを介してモバイル機器へと返してもよい。
【0124】
モバイル機器は、操作510で示されるように、認証が成功し且つリソースが割り当てられたかどうかを決定し、これが成されている場合には511で示されるようにハンドオーバを開始する。
【0125】
リソース応答509は、成功した認証およびリソース予約だけを示していても良く、あるいは、要求されたハンドオーバのために第2のネットワークドメインにより与えられるリソースに関する情報を含んでいてもよい。この場合、決定操作510は、与えられた通信リソースを許容できるかどうかを決定するための決定プロセスを含んでいてもよい。
【0126】
最後に、操作512において、モバイル機器と第2のネットワークドメインとの間で再認証信号送信及び/又は予約信号送信が実行され、ドメイン間ハンドオーバが完了する。操作512における再認証信号送信及び/又は予約信号送信は、サービスの質の要件を有するほぼ任意の通信において許容できる僅かな遅延時間を招く。
【0127】
なお、第2ドメインリソースマネージャが必要なリソースを有していない場合には、メッセージの流れが502で完了してもよい。この場合、その後のメッセージのやりとりによって必要とされる送信容量を節約できる。
【0128】
また、メッセージの流れは、図5に示された時間系列に正確に従う必要はなく、例えば、モバイル機器は、リソース要求を最初に送信するのではなく、認証要求を最初に送信してもよい。
【0129】
更に他の方法によれば、モバイル機器は、第2ドメインリソースマネージャに対してハンドオーバ確認を送信してもよく、また、その後に第2ドメイン認証マネージャを用いて再認証を行なってもよい。更に、第2ドメインリソースマネージャおよび第2ドメイン認証マネージャは、モバイル機器へのリソース応答の送信前に操作を同期させてもよい。
【0130】
以下、本発明の更なる実施形態を図6a〜6eに関して説明する。
【0131】
これらの図は、本発明の更に他の実施形態にしたがってリソース予約および認証情報をやりとりするための他の手段を示している。図6a〜6eの実施形態は、図4に示されるシステムを使用して行なわれてもよいが、図6a〜6eの実施形態はこれに限定されない。
【0132】
図6a〜6eは、モバイル機器と、第1ドメインリソースマネージャと、第2ドメインリソースマネージャと、第2ドメイン認証マネージャとの間でのメッセージのやりとりを示している。
【0133】
図6aは、第2ドメイン認証マネージャの識別情報が第1ドメインリソースマネージャにより発見されてモバイル機器へと送信され、それにより、モバイル機器が認証要求を直接に第2ドメイン認証マネージャへ送信できる本発明の実施形態を示している。
【0134】
第1の操作601において、モバイル機器は、認証要求を第1ドメインリソースマネージャに対して送信して、第2ドメイン認証マネージャの識別情報を要求する。これに対する応答において、第1ドメインリソースマネージャは、例えば第2のネットワークドメインによりサポートされる通信プロトコルを使用することにより第2ドメイン認証マネージャの識別情報を発見する。第1ドメインリソースマネージャは、第2ドメインリソースマネージャを発見して、第2ドメイン認証マネージャの識別情報を開示するように第2ドメインリソースマネージャで問い合わせすることにより、第2ドメイン認証マネージャの識別情報を発見してもよい。
【0135】
操作601において、第1ドメインリソースマネージャは、第2ドメイン認証マネージャの識別情報を得た後、第2ドメイン認証マネージャの識別情報を含むID応答をモバイル機器に対して返す。
【0136】
その後、操作602において、モバイル機器は、認証要求を第2ドメイン認証マネージャに対して直接に送信し、そのため、実際のハンドオーバ前におけるその後の認証信号送信を直接に或いは第1ドメインリソースマネージャ及び/又は第2ドメインリソースマネージャを介してモバイル機器と第2ドメイン認証マネージャとの間で行なうことができる。
【0137】
図6bは、モバイル機器から第1ドメインリソースマネージャに対して認証要求を送信し、第2ドメインリソースマネージャを識別し且つ認証要求を第2ドメインリソースマネージャへ送るように第1ドメインリソースマネージャに対して指示し、認証要求を第2ドメイン認証マネージャへ送るように第2ドメインリソースマネージャに対して指示することを含む実施形態を示している。
【0138】
これに関して、操作603において、モバイル機器は、認証要求を第1ドメインリソースマネージャに対して送信する。第1ドメインリソースマネージャは、その後、第2ドメインリソースマネージャを発見する。モバイル機器が既に第2ドメインリソースマネージャを発見している場合には、この発見ステップを第1ドメインリソースマネージャにおいて省くことができる。操作604において、第1ドメインリソースマネージャは、その後、認証要求を第2ドメインリソースマネージャに対して送信し、605で示されるように認証要求を第2ドメイン認証マネージャへ送るように第2ドメインリソースマネージャに対して指示する。
【0139】
図6bに示される実施形態は、第2ドメインリソースマネージャおよび第2ドメイン認証マネージャの両方が第2のネットワークドメインの制御装置の一部を形成していることから、第2ドメインリソースマネージャが一般に識別情報を知っており且つ第2ドメイン認証マネージャへアクセスできるという事実を利用している。
【0140】
図6cは、特にリソース予約および認証のための組み合わされた信号を使用する、ドメイン間ハンドオーバを行なうための一実施形態の操作を示している。
【0141】
第1の操作606において、モバイル機器は、リソース予約と認証要求とが組み合わされた複合要求を第1ドメインリソースマネージャに対して送信することにより、リソース予約および認証のためのメッセージを個別に送信することを回避し、それにより、ネットワーク帯域幅要件を減らす。
【0142】
その後、第1リソースマネージャは、適切な発見操作の後、操作607において、リソース予約と認証要求とが組み合わされた複合要求を第2ドメインリソースマネージャに対して送信し、また、操作608において、第2ドメインリソースマネージャは、認証要求を第2ドメイン認証マネージャに対して転送する。
【0143】
図6dは、モバイル機器の認証およびリソース予約のための帯域幅要件を更に減らすことができる、ドメイン間ハンドオーバを行なうための一実施形態を示している。
【0144】
第1の操作609において、モバイル機器は、前述したように予約要求を第1ドメインリソースマネージャに対して送信する。また、前述したように、第1ドメインリソースマネージャは、操作610において、予約要求を第2ドメインリソースマネージャに対して転送する。更に、モバイル機器の識別情報を認識している第1ドメインリソースマネージャは、モバイル機器と第1のネットワークドメインとの間で通信経路が現在確立されており且つモバイル機器が第1のネットワークドメインで適切に認証されていることから、第1のモバイル機器の代わりに認証要求を生成して当該認証要求を操作611において第2ドメインリソースマネージャに対して送信する。第2ドメインリソースマネージャは、その後、操作612において、認証要求を第2ドメイン認証マネージャに対して転送する。
【0145】
この実施形態によれば、第1ドメインリソースマネージャがモバイル機器からのリソース要求に基づいて認証要求を生成することから、モバイル機器から第1ドメインリソースマネージャへの認証要求の送信を完全に省くことができ、したがって、ネットワーク容量を節約できる。
【0146】
図6eは、認証およびリソース予約のための帯域幅要件を更に減らすことができる、ドメイン間ハンドオーバを行なうための一実施形態を示している。
【0147】
操作613において、モバイル機器は、予約要求を第1ドメインリソースマネージャに対して送信し、また、第1ドメインリソースマネージャは、操作614において、予約要求を第2ドメインリソースマネージャに対して送信する。この予約要求に基づいて、第2ドメインリソースマネージャが前述したように通信リソースの利用可能性を適切に決定し、また、予約要求に基づいて、第2ドメインリソースマネージャは、操作615において、認証要求を生成するとともに当該認証要求を第2ドメイン認証マネージャに対して送信し、それにより、モバイル機器と第2ドメイン認証マネージャとの間での認証信号送信がトリガされる。
【0148】
図6a〜6eの実施形態は、ドメイン間ハンドオーバのために必要な操作の一部を示しており、ドメイン間ハンドオーバを完了するための残りの操作は、先の実施形態で説明した操作と同様であってもよい。
【0149】
以下、本発明の更なる実施形態を図7a〜7cに関して説明する。図6a〜6cに示される操作は、ドメイン間ハンドオーバを開始する前に行われる予備的なステップを示しているが、図7a〜7cはドメイン間ハンドオーバを開始した後の操作を示している。
【0150】
図7a〜7cの実施形態は、ドメイン間ハンドオーバを開始した後の操作を示している。
【0151】
図7a〜7cの実施形態は、モバイル機器と、第2ドメインリソースマネージャと、第2ドメイン認証マネージャとの間で行なわれる操作、例えば、図4に示されるモバイル機器100と、第2ドメインリソースマネージャ121と、第2ドメイン認証マネージャ122との間で行なわれる操作を示している。しかしながら、図7a〜7cの実施形態はこれに限定されない。
【0152】
図7aは、ハンドオーバ後のリソース予約および再認証のための一実施形態を示している。
【0153】
第1の操作701において、モバイル機器は、リソース予約メッセージを第2ドメインリソースマネージャに対して送信する。リソース予約メッセージは、ドメイン間ハンドオーバを開始する前にメッセージのやりとりで交渉されるリソースを予約するように第2ドメインリソースマネージャに対して指示する。
【0154】
また、操作702において、モバイル機器は、ハンドオーバを開始する前に準備される認証を完了させるため、再認証要求を第2ドメイン認証マネージャに対して送信する。再認証は、トークンやセキュリティコードのやりとり、あるいは、先の実施形態に関して前述したように例えばハンドオーバ前に行なわれる認証信号送信中に予め交渉され或いは生成される認証識別子のやりとりを含んでいてもよい。ハンドオーバを開始する前にリソース予約および認証が準備されているため、操作701のリソース予約および操作702の再認証に必要な時間は短い。
【0155】
その後、操作703においては、第2ドメインリソースマネージャおよび第2ドメイン認証マネージャが操作を同期させ、そのため、技術的に知られるようにモバイル機器による使用のために通信経路を利用できる。
【0156】
変形例において、モバイル機器は、ドメイン間ハンドオーバを行ないたいということを確認するため、ハンドオーバ確認を第2ドメインリソースマネージャに対して送信し、その後、第2ドメイン認証マネージャを用いて再認証を行なう。
【0157】
更に他の変形例において、モバイル機器は、肯定応答メッセージを第1のネットワークドメインに対して送信してもよい。この場合、肯定応答メッセージは、第2のネットワークドメインへのハンドオーバの成功を示している。
【0158】
図7bは、モバイル機器、第2ドメインリソースマネージャ、第2ドメイン認証マネージャによって行なわれるハンドオーバ後の操作の一実施形態を示している。
【0159】
この実施形態では、操作704において、モバイル機器は、予め交渉されたリソースを予約するため、リソース予約メッセージを第2ドメインリソースマネージャに対して送信する。また、操作705において、モバイル機器は、再認証信号を第2ドメインリソースマネージャに対して送信し、あるいは、再認証信号を第2ドメインリソースマネージャとやりとりする。更に、操作706において、第2ドメインリソースマネージャは、更なる再認証信号を第2ドメイン認証マネージャに対して送信し、あるいは、更なる再認証信号を第2ドメイン認証マネージャとやりとりして、モバイル機器の再認証を完了する。その後、操作707においては、ハンドオーバ通信経路を確立して継続中のデータ通信または音声通信を続けるために、第2ドメインリソースマネージャおよび第2ドメイン認証マネージャが操作を同期させる。
【0160】
図7cの実施形態は、帯域幅要件を更に減らすことができるハンドオーバ後の操作の一例を示している。
【0161】
操作708において、モバイル機器は、リソース予約メッセージを第2ドメインリソースマネージャに対して送信し、予め交渉した通信リソースを第2のネットワークドメインで予約するように第2ドメインリソースマネージャに対して指示し、モバイル機器の代わりに再認証信号送信を行なうように第2ドメインリソースマネージャに対して指示する。
【0162】
これに応じて、第2ドメインリソースマネージャは、操作709において、再認証信号送信を第2ドメイン認証マネージャに対して或いは第2ドメイン認証マネージャと共に行なう。これは、先の実施形態に関して前述したように、ハンドオーバ前の早い段階での認証信号送信中に受信され或いは交渉されたモバイル機器の認証識別子を送信することを含んでいてもよい。その後、操作710において、第2ドメイン認証マネージャおよび第2ドメインリソースマネージャは、前述したように操作を同期させる。
【0163】
なお、データ処理装置またはデータ処理装置のネットワークに対して先の実施形態の要素を実現させ且つ先の任意の実施形態の前述した操作のうちの少なくとも1つの方法を行なわせるようになっている命令を有する1または複数のプログラムが与えられてもよい。
【0164】
また、コンピュータまたはデータ処理装置のシステムに対して前述した実施例の特徴および要素の機能または操作を実行させるプログラムが組み込まれたコンピュータ可読媒体が与えられてもよい。コンピュータ可読媒体は、プログラムを記録できる磁気媒体または光媒体あるいは他の実現可能な媒体であってもよいが、送信のためにプログラムが具現化される信号、例えばアナログまたはデジタル信号、電子、磁気、光であってもよい。更に、データ処理手段に対して前述した操作を行なわせる命令を含むデータ構造またはデータストリームが与えられてもよい。コンピュータ可読媒体は、データストリームまたはデータ構造によって構成されてもよい。更にまた、コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラムプロダクトが与えられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0165】
【図1】本発明の一実施形態に係るドメイン間ハンドオーバを行なうためのシステムの要素を示している。
【図2】特にリソース予約のための操作を示す、本発明の一実施形態に係るドメイン間ハンドオーバを行なうための操作を示している。
【図3】特にモバイル機器を認証するための操作を示す、本発明の一実施形態に係るドメイン間ハンドオーバを行なうための方法の操作を示している。
【図4】本発明の他の実施形態に係るドメイン間ハンドオーバを行なうためのシステムの要素を示している。
【図5】モバイル機器と、第1ドメインリソースマネージャと、第2ドメインリソースマネージャと、第2ドメイン認証マネージャとの間でドメイン間ハンドオーバを行なうための本発明の他の実施形態に係る操作およびメッセージの時間系列を示している。
【図6】図6a〜6eは、本発明の更なる実施形態に係る認証およびリソース予約のための操作を示している。
【図7】図7a〜7cは、本発明の他の実施形態に係るハンドオーバに必要な再認証およびリソース予約のための操作を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへの通信経路のドメイン間ハンドオーバを行なう方法であって、
モバイル機器から前記第1のネットワークドメインへリソース要求を送信し、それにより、前記通信経路を扱うための前記第2のネットワークドメインでの通信リソースの利用可能性に関する情報を得るように前記第1のネットワークドメインに対して指示し、
前記第2のネットワークドメインで通信リソースが利用できるかどうかを示すリソース応答を前記モバイル機器で受け、
前記第2のネットワークドメインで十分な通信リソースが利用できることを前記リソース応答が示す場合には、前記モバイル機器により前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバを開始する
ことを含む方法。
【請求項2】
前記リソース要求は、必要とされるリソース、サービスの質の表示、前記第2のネットワークドメインの識別子、前記モバイル機器の識別子のうちの少なくとも1つを指定する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記モバイル機器は、前記第1のネットワークドメインの第1ドメインリソースマネージャを発見し、当該第1ドメインリソースマネージャに対してリソース要求を送り、
前記第1ドメインリソースマネージャは、前記リソース要求を処理し、前記リソース要求を前記第2のネットワークドメインの第2ドメインリソースマネージャに対して送り、
前記第2ドメインリソースマネージャは、必要なリソースの利用可能性をチェックし、利用できる場合には、必要なリソースを予約して、前記第1のネットワークドメインに対してリソース応答を返し、
前記第1のネットワークドメインは、前記リソース応答を前記モバイル機器に対して送信する、
請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1ドメインリソースマネージャまたは前記モバイル機器が、前記第2ドメインリソースマネージャを発見するための操作を行なう、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記モバイル機器から前記第2のネットワークドメインへ認証要求を送信するとともに、前記モバイル機器と前記第2のネットワークドメインとの間で認証信号をやりとりし、
前記モバイル機器の認証が成功した、前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバを開始する
ことを含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記認証要求および前記認証信号のうちの少なくとも一方が前記第1のネットワークドメインを介して送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記モバイル機器の認証が成功した場合には、前記リソース応答が前記モバイル機器に対してのみに送信される、請求項5または請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のネットワークドメインで、要求される通信リソースを利用することを前記モバイル機器が認証されるかどうかを決定することを含む請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記モバイル機器から前記第1ドメインリソースマネージャに対して前記認証要求を送信し、それにより、前記第2のネットワークドメインの第2ドメイン認証マネージャへ認証要求を送信するように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示することを含む請求項5〜請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1ドメインリソースマネージャまたは前記モバイル機器が、前記第2ドメイン認証マネージャを発見するための操作を行なう、請求項8または請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記モバイル機器において前記第2ドメイン認証マネージャの識別情報を受け、前記モバイル機器から前記第2ドメイン認証マネージャに対して前記認証要求を送信することを含む請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記モバイル機器から前記第1ドメインリソースマネージャに対して前記認証要求を送信し、それにより、第2ドメインリソースマネージャを識別し且つ当該第2ドメインリソースマネージャに対して前記認証要求を送るように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示することを含み、前記第2ドメインリソースマネージャは、前記認証要求を第2ドメイン認証マネージャに対して送る、請求項5〜請求項11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記モバイル機器は、前記第1のネットワークドメインに対して前記リソース要求を送信し、前記第1のネットワークドメインは、前記リソース要求に基づいて、認証メッセージを生成して当該認証メッセージを前記第2のネットワークドメインに対して送る、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2ドメインリソースマネージャは、前記リソース要求に基づいて、認証メッセージを生成し、当該認証メッセージを第2ドメイン認証マネージャに対して送る、請求項3〜請求項13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
リソース予約のための操作および前記第2のネットワークドメインへの前記モバイル機器の認証のための操作が連続的に或いは同時に行なわれる請求項5〜請求項14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記認証要求は、前記第2のネットワークドメインへの前記モバイル機器の認証を行なうために必要な全ての情報を含み、認証応答が、前記リソース応答と関連して、前記第2のネットワークドメインから前記モバイル機器に対して送信される、請求項5〜請求項15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記モバイル機器は、前記第2ドメインリソースマネージャに対してハンドオーバ確認を送信し、第2ドメイン認証マネージャを用いて再認証を行なう、請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記モバイル機器が前記第1のネットワークドメインに対して肯定応答メッセージを送信し、前記肯定応答メッセージが前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバの成功を示す、請求項1〜請求項17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記モバイル機器は、ハンドオーバの開始後に、再認証信号を前記第2のネットワークドメインとやりとりする、請求項1〜請求項18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記再認証信号送信は、前記モバイル機器から前記第2ドメイン認証マネージャに対して直接に或いは前記第2ドメインリソースマネージャを介して再認証メッセージを送信することを含むものである、請求項1〜請求項19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記再認証信号は、前記第2ドメインリソースマネージャによって生成され、あるいは、前記モバイル機器と前記第2ドメインリソースマネージャとの間で送信されるリソース予約信号に関連して送信されるものである、請求項1〜請求項20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
第1のネットワークドメインから第2のネットワークドメインへの通信経路のドメイン間ハンドオーバを行なうためのモバイル機器であって、
前記モバイル機器から前記第1のネットワークドメインへリソース要求を送信し、それにより、前記通信経路を扱うための前記第2のネットワークドメインでの通信リソースの利用可能性に関する情報を得るように前記第1のネットワークドメインに対して指示し、前記第2のネットワークドメインで通信リソースが利用できるかどうかを示すリソース応答を受ける要求ハンドラと、
前記第2のネットワークドメインで十分な通信リソースが利用できることを前記リソース応答が示す場合に、前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバを開始するためのハンドオーバハンドラと
を含むモバイル機器。
【請求項23】
前記リソース要求は、必要とされるリソース、サービスの質の表示、前記第2のネットワークドメインの識別子、前記モバイル機器の識別子のうちの少なくとも1つを指定するものである、請求項22に記載のモバイル機器。
【請求項24】
前記要求ハンドラは、前記第1のネットワークドメインの第1ドメインリソースマネージャを発見し、当該第1ドメインリソースマネージャに対してリソース要求を送り、それにより、前記リソース要求を処理して当該リソース要求を前記第2のネットワークドメインの第2ドメインリソースマネージャへ送るように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示し、必要なリソースの利用可能性をチェックするように前記第2のドメインリソースマネージャに対して指示し、必要なリソースを利用できる場合には、必要なリソースを予約して前記第1のネットワークドメインに対してリソース応答を返すように前記第2のドメインリソースマネージャに対して指示するように構成され、
前記要求ハンドラは、前記リソース応答を前記第1のネットワークドメインから受けるように構成されている、
請求項22または請求項23に記載のモバイル機器。
【請求項25】
前記要求ハンドラは、前記第2ドメインリソースマネージャを発見するための操作を行なうように構成され、あるいは、前記第2ドメインリソースマネージャを発見するための操作を行なうように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されているものである、請求項24に記載のモバイル機器。
【請求項26】
前記要求ハンドラは、認証要求を前記第2のネットワークドメインへ送信し、前記第2のネットワークドメインとの間で認証信号をやりとりするように構成され、前記ハンドオーバハンドラは、前記モバイル機器の認証が成功した場合に、前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバを開始するように構成されている、請求項22〜請求項25のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項27】
前記要求ハンドラは、前記認証要求および前記認証信号のうちの少なくとも一方を前記第1のネットワークドメインを介して前記第2のネットワークドメインに対して送信するように構成されている、請求項26に記載のモバイル機器。
【請求項28】
前記要求ハンドラは、前記第1ドメインリソースマネージャに対して前記認証要求を送信し、それにより、第2ドメイン認証マネージャへ認証要求を送信するように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されている、請求項24〜請求項27のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項29】
前記要求ハンドラは、前記第2ドメイン認証マネージャを発見するための操作を行なうように構成され、あるいは、前記第2ドメイン認証マネージャを発見するための操作を行なうように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されている、請求項27または請求項28に記載のモバイル機器。
【請求項30】
前記要求ハンドラは、前記第2ドメイン認証マネージャの識別情報を受け、前記第2ドメイン認証マネージャに対して前記認証要求を送信するように構成されている、請求項27または請求項28に記載のモバイル機器。
【請求項31】
前記要求ハンドラは、前記第1ドメインリソースマネージャに対して前記認証要求を送信し、それにより、第2ドメインリソースマネージャを識別し且つ当該第2ドメインリソースマネージャに対して前記認証要求を送るように前記第1ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成され、前記第2ドメインリソースマネージャは、前記認証要求を前記第2のネットワークドメインの第2ドメイン認証マネージャに対して送るものである、請求項26〜請求項30のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項32】
前記要求ハンドラは、前記第1のネットワークドメインに対して前記リソース要求を送信し、それにより、前記リソース要求に基づいて認証メッセージを生成して当該認証メッセージを前記第2のネットワークドメインに対して送るように前記第1のネットワークドメインに対して指示するように構成されている、請求項22〜請求項31のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項33】
前記要求ハンドラは、前記リソース要求に基づいて認証メッセージを生成し、当該認証メッセージを第2ドメイン認証マネージャに対して送るように前記第2ドメインリソースマネージャに対して指示するように構成されている、請求項24〜請求項32のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項34】
前記要求ハンドラは、リソース予約のための操作および前記第2のネットワークドメインへの前記モバイル機器の認証のための操作を連続的に或いは同時に行なうように構成されている、請求項26〜請求項33のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項35】
前記認証要求は、前記第2のネットワークドメインへの前記モバイル機器の認証を行なうために必要な全ての情報を含み、前記要求ハンドラは、前記リソース応答に関連して前記第2のネットワークドメインから認証応答を受けるように構成されている、請求項26〜請求項34のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項36】
前記ハンドオーバハンドラは、前記第2ドメインリソースマネージャに対してハンドオーバ確認を送信し、第2ドメイン認証マネージャを用いて再認証を行なうように構成されている、請求項22〜請求項35のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項37】
前記ハンドオーバハンドラが前記第1のネットワークドメインに対して肯定応答メッセージを送信するように構成され、前記肯定応答メッセージが前記第2のネットワークドメインへのハンドオーバの成功を示すものである、請求項22〜請求項36のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項38】
前記ハンドオーバハンドラは、ハンドオーバの開始後に、再認証信号を前記第2のネットワークドメインとやりとりするように構成されている、請求項22〜請求項37のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項39】
前記再認証信号送信は、前記モバイル機器から前記第2ドメイン認証マネージャに対して直接に或いは前記第2ドメインリソースマネージャを介して再認証メッセージを送信することを含むものである、請求項22〜請求項38のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項40】
前記再認証信号は、前記第2ドメインリソースマネージャによって生成され、あるいは、前記モバイル機器と前記第2ドメインリソースマネージャとの間で送信されるリソース予約信号に関連して送信されるものである、請求項22〜請求項39のいずれか1項に記載のモバイル機器。
【請求項41】
請求項1〜請求項21のいずれか1項に記載の方法を行なうように構成される命令を有するプログラム。
【請求項42】
請求項1〜請求項21のいずれか1項に記載の方法をデータ処理装置に実行させるプログラムが組み込まれたコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項43】
請求項42に記載のコンピュータ読み取り可能な媒体を備えるコンピュータプログラムプロダクト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−515814(P2007−515814A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−507506(P2005−507506)
【出願日】平成15年8月1日(2003.8.1)
【国際出願番号】PCT/EP2003/008562
【国際公開番号】WO2005/015938
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】