説明

ドーパミンD3受容体の調節に応答する障害の治療に好適なアミノエチル芳香族化合物

【課題】より選択性の高いドーパミンD3受容体リガンドとして作用する化合物の提供。
【解決手段】式(I)の芳香族化合物およびその化合物の生理的に耐容される酸付加塩。


(式中、Arは、フェニルまたは芳香族5もしくは6員C−結合ヘテロ芳香族基であり;Xは、NまたはCHであり;Eは、CRまたはNRであり;Rは、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキルなどであり;R1aは、H、C〜C−アルキルなど、またはR1aおよびRが一体となって(CHであるかR1aおよびR2aが一体となって(CHであり[ここでnは2〜4];RおよびR2aは互いに独立に、H、C〜C−アルキルまたはフッ素化C〜C−アルキルであるか、R2aおよびRが一体となって(CHであり[ここでmは1〜5]、R、Rは互いに独立に、H、フッ素、C〜C−アルキルなどである。)


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式Iのアミノエチル芳香族化合物およびこれら化合物の生理的に耐容される酸付加塩。
【化1】

[式中、
Arは、フェニルまたは芳香族5もしくは6員C−結合ヘテロ芳香族基であり;Arは1個の基Rを有することができ、Arは1もしくは2個の基Rを有することもでき;
は、C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、フッ素化C〜C−アルケニル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フッ素化C〜C−アルキル、フッ素化C〜C−シクロアルキル、フッ素化C〜C−アルコキシ、C〜C−ヒドロキシアルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−ヒドロキシアルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、COOH、NR、CHNR、ONR、NHC(O)NR、C(O)NR、SONR、C〜C−アルキルカルボニル、フッ素化C〜C−アルキルカルボニル、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、フッ素化C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルオキシ、フッ素化C〜C−アルキルカルボニルオキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルキルチオ、フッ素化C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルキルスルフィニル、C〜C−アルキルスルホニル、フッ素化C〜C−アルキルスルフィニル、フッ素化C〜C−アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシおよび3〜7員複素環基からなる群から選択され;最後の5個の言及した基はハロゲン、シアノ、OH、オキソ、CNおよび基Rから選択される1、2、3または4個の基を有することができ;
は互いに独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、OH、メチル、メトキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシから選択され;
存在する場合、フェニルの2個の隣接する炭素原子に結合している基Rおよび1個の基Rが、5もしくは6員の複素環または炭素環を形成していても良く、この環は前記フェニル環に縮合しており、未置換であるか、ハロゲン、NO、NH、OH、CN、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フッ素化C〜C−アルキル、フッ素化C〜C−シクロアルキル、フッ素化C〜C−アルコキシ、C〜C−ヒドロキシアルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−ヒドロキシアルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルカルボニル、C〜C−アルキルアミノ、ジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C〜C−アルキルアミノカルボニル、フッ素化C〜C−アルキルカルボニル、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、フッ素化C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルオキシ、フッ素化C〜C−アルキルカルボニルオキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルキルチオ、フッ素化C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルキルスルフィニル、C〜C−アルキルスルホニル、フッ素化C〜C−アルキルスルフィニルおよびフッ素化C〜C−アルキルスルホニルから選択される1、2もしくは3個の基を有することができ;
Xは、NまたはCHであり;
Eは、CRまたはNRであり;
は、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキルメチル、C〜C−アルケニル、フッ素化C〜C−アルキル、フッ素化C〜C−シクロアルキル、フッ素化C〜C−シクロアルキルメチル、フッ素化C〜C−アルケニル、ホルミルまたはC〜C−アルキルカルボニルであり;
1aは、H、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキルメチル、C〜C−アルケニル、フッ素化C〜C−アルキル、フッ素化C〜C−シクロアルキル、フッ素化C〜C−シクロアルキルメチル、フッ素化C〜C−アルケニルであり、またはR1aおよびRが一体となって(CHであり、nは2、3または4であり、またはR1aおよびR2aが一体となって(CHであり、nは2、3または4であり;
、R2aは互いに独立に、H、C〜C−アルキルまたはフッ素化C〜C−アルキルであるか、または
2aおよびRが一体となって(CHであり、mは1、2、3、4または5であり;
は、HまたはC〜C−アルキルであり;
、Rは互いに独立に、H、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシおよびフッ素化C〜C−アルキルから選択され;
、Rは互いに独立に、H、フッ素、C〜C−アルキルおよびフッ素化C〜C−アルキルから選択され、またはRとRが一体となって部分(CHを形成しており、pは2、3、4または5であり;
ただし、RがC〜C−アルキルであり、R=R2aがHであり、EがNHであり、XがCHであり、Arが置換フェニルである場合、Arは少なくとも1種類の置換基Rを有し、この置換基は直鎖C〜C−アルキル、OCH、OCF、CF、SCHまたはNHC(O)CHとは異なる。]
【請求項2】
Arがフェニルであり、または環員としての1個の窒素原子および環員としての互いに独立にO、SおよびNから選択される0、1、2または3個の別のヘテロ原子を有する芳香族5員もしくは6員C−結合ヘテロ芳香族基であり;Arは、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フッ素化C〜C−アルキル、フッ素化C〜C−シクロアルキル、フッ素化C〜C−アルコキシ、NR、1−アジリジニル、アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イルまたはピペリジン−1−イル(最後の4個の言及した基はフッ素化されていても良い。)、フェニル基および環員としての1個の窒素原子および互いに独立にO、SおよびNから選択される0、1、2または3個の別のヘテロ原子を有する芳香族5員もしくは6員C−結合ヘテロ芳香族基(最後の2個の言及した基はハロゲンおよび前記基Rから選択される1、2、3または4個の基を有することができる。)からなる群から選択される1個の基Rを有し;Arは、互いに独立にハロゲン、シアノ、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシから選択される1個もしくは2個の別の基Rを有することができ;R、Rが互いに独立に、H、C〜C−アルキルおよびフッ素化C〜C−アルキルから選択され;
ただし、R=R2a=H、E=NH、X=CHおよびAr=置換フェニルである場合、Arは2級C〜C−アルキル、フッ素化C〜C−アルキル、フッ素化C〜C−シクロアルキル、フッ素化C〜C−アルコキシ、NR、1−アジリジニル、アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イルまたはピペリジン−1−イル(最後の4個(for)の言及した基はフッ素化されていても良い。)、フェニル基および環員としての1個の窒素原子および互いに独立にO、SおよびNから選択される0、1、2または3個の別のヘテロ原子を有する芳香族5員もしくは6員C−結合ヘテロ芳香族基(最後の2個の言及した基はハロゲンおよび前記基Rから選択される1、2、3または4個の基を有することができる。)から選択される少なくとも1種類の置換基Rを有する請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Arが下記式Ra′の1個の基Rを有する請求項1または2に記載の化合物。
【化2】

[式中、
Yは、N、CHまたはCFであり;
a1およびRa2は互いに独立に、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、フッ素化C〜C−アルキルから選択され、ただしYがCHまたはCFである場合には、基Ra1またはRa2のうちの一方が水素またはフッ素であることもできるか、または
a1およびRa2が一体となって基(CHを形成しており、この式において水素原子のうちの1個もしくは2個がフッ素、ヒドロキシ、オキソ、C〜C−アルキルまたはC〜C−アルコキシによって置き換わっていても良く、一つのCH部分がO、S、S=O、SOまたはN−Rによって置き換わっていても良く、Rは水素またはC〜C−アルキルであり、mは2、3、4、5または6である。]
【請求項4】
基Ra′が、イソプロピル、(R)−1−フルオロエチル、(S)−1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、(R)−1−フルオロプロピル、(S)−1−フルオロプロピル、2−フルオロプロピル、3−フルオロプロピル、1,1−ジフルオロプロピル、2,2−ジフルオロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、(R)−2−フルオロ−1−メチルエチル、(S)−2−フルオロ−1−メチルエチル、(R)−2,2−ジフルオロ−1−メチルエチル、(S)−2,2−ジフルオロ−1−メチルエチル、(R)−1,2−ジフルオロ−1−メチルエチル、(S)−1,2−ジフルオロ−1−メチルエチル、(R)−2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル、(S)−2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチル、2−フルオロ−1−(フルオロメチル)エチル、1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロエチル、シクロプロピル、シクロブチル、1−フルオロシクロプロピルおよび2−フルオロシクロプロピルから選択される請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
基Ra′が、4−モルホリニル、4−チオモルホリニル、4−(1,1−ジオキソ)チオモルホリニル、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、アゼチジン−1−イル、2−メチルアゼチジン−1−イル、(S)−2−メチルアゼチジン−1−イル、(R)−2−メチルアゼチジン−1−イル、3−フルオロアゼチジン−1−イル、3−メトキシアゼチジン−1−イル、3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、(S)−ピロリジン−2−イル、(R)−ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、(S)−ピロリジン−3−イル、(R)−ピロリジン−3−イル、2−フルオロピロリジン−1−イル、(S)−2−フルオロピロリジン−1−イル、(R)−2−フルオロピロリジン−1−イル、3−フルオロピロリジン−1−イル、(S)−3−フルオロピロリジン−1−イル、(R)−3−フルオロピロリジン−1−イル、2,2−ジフルオロピロリジン−1−イル、3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル、2−メチルピロリジン−1−イル、(S)−2−メチルピロリジン−1−イル、(R)−2−メチルピロリジン−1−イル、3−メチルピロリジン−1−イル、(S)−3−メチルピロリジン−1−イル、(R)−3−メチルピロリジン−1−イル、1−メチルピロリジン−2−イル、(S)−1−メチルピロリジン−2−イル、(R)−1−メチルピロリジン−2−イル、1−メチルピロリジン−3−イル、(S)−1−メチルピロリジン−3−イル、(R)−1−メチルピロリジン−3−イル、2,2−ジメチルピロリジン−1−イル、3,3−ジメチルピロリジン−1−イル、2−トリフルオロメチルピロリジン−1−イル、(S)−2−トリフルオロメチルピロリジン−1−イル、(R)−2−トリフルオロメチルピロリジン−1−イル、3−トリフルオロメチルピロリジン−1−イル、(S)−3−トリフルオロメチルピロリジン−1−イル、(R)−3−トリフルオロメチルピロリジン−1−イル、2−オキソピロリジン−1−イル、2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル、ピペリジン−1−イル、2−メチルピペリジン−1−イル、(S)−2−メチルピペリジン−1−イルおよび(R)−2−メチルピペリジン−1−イルから選択される請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
前記基Rが1、2、3または4個のフッ素原子を有する請求項2または3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
Arが、CHF、CHF、OCHFおよびOCHFから選択される1個の基Rを有する請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
Arが1個の基Rを有しており、Rは環員としてO、SおよびNから選択される1個のヘテロ原子を有する5員もしくは6員ヘテロ芳香族基から選択され、環員として1、2または3個の窒素原子をさらに有していても良く、前記5員もしくは6員ヘテロ芳香族基は、ハロゲン、NO、NH、OH、CN、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フッ素化C〜C−アルキル、フッ素化C〜C−シクロアルキル、フッ素化C〜C−アルコキシ、C〜C−ヒドロキシアルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−ヒドロキシアルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルカルボニル、C〜C−アルキルアミノ、ジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルアミノカルボニル、ジ−C〜C−アルキルアミノカルボニル、フッ素化C〜C−アルキルカルボニル、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、フッ素化C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルオキシ、フッ素化C〜C−アルキルカルボニルオキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルキルチオ、フッ素化C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルキルスルフィニル、C〜C−アルキルスルホニル、フッ素化C〜C−アルキルスルフィニルおよびフッ素化C〜C−アルキルスルホニルから選択される1、2または3個の置換基を有することができる請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
Arが、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリルおよびテトラゾリルから選択される1個のヘテロ芳香族基Rを有しており;前記ヘテロ芳香族基は、未置換であるか、またはハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、フッ素化C〜C−アルキルおよびフッ素化C〜C−アルコキシから選択される1〜3個の置換基を有することができる請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
Arがフェニルである請求項1から9のうちのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
Arが、フェニル環の4位に基Rを有するフェニルである請求項1から10のうちのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
XがCHである請求項1から11のうちのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
XがNである請求項1から11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
が、n−プロピル、フッ素化C〜C−アルキルまたは1−プロペン−3−イルである請求項1から13のうちのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項15】
1aが水素である請求項1から14のうちのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
2aが水素である請求項1から15のうちのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
2aおよびRの両方が水素である請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
前記基R2aおよびRのうちの一方が水素であり、他方がメチルである請求項1から15のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項19】
1aがn−プロピルまたは1−プロペン−3−イルである請求項1から8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
が水素であり、R2aおよびR1aが一体となって(CHであり、nが3または4である請求項1から14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
少なくとも1種類の生理的に許容される担体または補助物質と場合により一緒に、請求項1から20のうちのいずれか1項に記載の式Iの化合物または該化合物の製薬上許容される塩の少なくとも1種類を含む医薬組成物。
【請求項22】
請求項1から21のうちのいずれか1項に記載の式Iの化合物または該化合物の製薬上許容される塩の少なくとも1種類の有効量を、処置を必要とする被験者に投与する段階を有する、ドーパミンD受容体リガンドによる治療に感受性の医学的障害の治療方法。
【請求項23】
前記医学的障害が、中枢神経系の疾患である請求項22に記載の方法。
【請求項24】
ドーパミンD受容体リガンドによる治療に感受性の医学的障害の治療のための医薬組成物を製造する上での請求項1から23のうちのいずれか1項に記載の式Iの化合物または該化合物の製薬上許容される塩の使用。
【請求項25】
前記医学的障害が、中枢神経系の疾患である請求項24に記載の使用。

【公開番号】特開2012−6946(P2012−6946A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−168735(P2011−168735)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【分割の表示】特願2007−536106(P2007−536106)の分割
【原出願日】平成17年10月14日(2005.10.14)
【出願人】(502104228)アボット ゲーエムベーハー ウント カンパニー カーゲー (89)
【Fターム(参考)】