ナノサイズ形状の大面積パターニング
【解決手段】 ナノ成形パターンを作成する方法を述べる。この手法は、基板を直接パターニングしおよび/またはインプリント・リソグラフィ・モールドを作成するために使用され、インプリント・リソグラフィ・モールドは、後で他の基板にナノ成形パターンを高歩留まりのプロセスで直接複製するために使用され得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第35条第119項(e)(1)の下で、2008年11月13日に出願された米国仮特許出願第61/114,239号と2009年11月12日に出願された米国特許出願第12/616,896号の利益を主張し、これらの出願は、全体が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
ナノ加工は、例えば約100ナノメートル以下のフィーチャを有するきわめて小さい構造物の製造を含む。ナノ加工がかなり大きい効果を有する1つの用途は、集積回路の処理である。半導体処理産業は、基板上に形成される単位面積当たりの回路を増大させながら高い生産歩留まりを目指す努力をし続けているので、ナノ加工はますます重要になってきている。ナノ加工は、形成される構造物の最小フィーチャ寸法を縮小し続けながらより優れたプロセス制御を提供する。ナノ加工がこれまで利用されてきた他の開発分野には、バイオテクノロジー、光学技術、エネルギーシステムなどがある。
【0003】
例示的なナノ加工技術は、インプリント・リソグラフィと呼ばれる。例示的なインプリント・リソグラフィ・プロセスは、米国特許出願公開第2004/0065976号; 米国特許出願公開第2004/0065252号; 米国特許第6,936,194号などの多くの公報に詳細に述べられており、これらの文献はすべて、本発明の譲渡人に譲渡されている。
【0004】
前述の米国特許出願および米国特許のそれぞれに開示されたインプリント・リソグラフィ技術は、成形可能な液体(重合性層)におけるレリーフ・パターンの形成と、そのレリーフ・パターンに対応するパターンを下の基板に転写することを含む。基板は、パターニングを容易にする所望の位置を得るために移動ステージ上に配置されてもよい。この目的のため、テンプレートは、テンプレートと基板の間に成形可能液体がある状態で基板から離間されて使用される。液体は、成形可能液体と接触するテンプレートの表面の形状に合致するパターンを記録する凝固層に凝固される。次に、テンプレートは、凝固層から分離されて、テンプレートと基板が離間される。次に、基板と凝固層は、凝固層のパターンに対応するレリーフ像を基板に転写する処理にかけられる。
【0005】
多くのナノパターニング応用例は、所望の結果を達成するサイズと均一形状のナノスケール・フィーチャを利用する。ナノパターンの作成に使用される多くの処理は、特定のタイプとサイズのナノパターンを成長させるために「成長」処理を使用する。残念ながら、これらのタイプの処理は、時間がかかり、所望の実施コストを効果的にもたらすために十分に制御されないサイズと形状を有するナノパターンを生成しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本明細書の実施形態による基板上にレリーフ・パターンを形成するのに適切なシステムを示す図である。
【図2A】本明細書の実施形態による処理の後の材料層を示す断面図である。
【図2B】本明細書の実施形態による処理の後の材料層を示す断面図である。
【図2C】本明細書の実施形態による処理の後の材料層を示す断面図である。
【図3A】本明細書の実施形態による更なる処理の後の材料層を示す断面図である。
【図3B】本明細書の実施形態による更なる処理の後の材料層を示す断面図である。
【図3C】本明細書の実施形態による更なる処理の後の材料層を示す断面図である。
【図4A】本明細書の実施形態により基板にエッチングされたトレンチを示す断面図である。
【図4B】図4Aのトレンチの平面図である。
【図5A】第1のパターンと第2のパターンによって形成されたトレンチをエッチングすることによって形成されたナノ構造を有する例示的なパターン面の平面図である。
【図5B】第1のパターンと追加の重ね合わせパターンによって形成されたトレンチをエッチングすることにより形成されたナノ構造を有する別の例示的なパターン面の平面図である。
【図6】本明細書の実施形態によりナノ構造を形成する例の流れ図である。
【図7A】基板上に位置決めされたナノパターン・モールドの単純化された断面図である。
【図7B】図7Aにおけるナノパターン・モールドの凹部の上面拡大図である。
【図8】基板の上の第1の高さに位置決めされたナノパターン・モールドの単純化された断面図である。
【図9】基板の上の第2の高さに位置決めされたナノパターン・モールドの単純化された断面図である。
【図10】基板上に形成されたナノパターン構造の単純化された斜視図である。
【図11A】第1のパターンと重ね合わせパターンを使用することにより形成された例示的な長方形カラムの上面図を示す。
【図11B】第1のパターンと重ね合わせパターンを使用することによって形成された例示的な六角形カラムの上面図である。
【図12A】例示的な第1のパターンの上面図である。
【図12B】例示的な第2のパターンの上面図である。
【図12C】第1のパターンと第2のパターンによって形成された例示的なパターン面の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1を参照すると、基板12上にレリーフ・パターンを形成するシステム10が示される。基板12は、基板チャック14に結合されてもよい。示された基板チャック14は、真空チャックであるが、基板チャック14は、参照により本明細書に組み込まれた「High-Precision Orientation Alignment and Gap Control Stages for Imprint Lithography Processes」と題する米国特許第6,873,087号に記載されたような真空式、ピン型、溝型または電磁式を含むがこれらに限定されない任意のチャックでよい。基板12と基板チャック14は、ステージ16上に支持されてもよい。さらに、ステージ16、基板12および基板チャック14は、台(図示せず)上に位置決めされてもよい。ステージ16は、x、yおよびz軸に沿った運動を提供してもよい。
【0008】
基板12からは、主パターニング装置17が離間されている。主パターニング装置17は、パターン面22を上に有する基板12の方に突出するメサ(段丘部)20を有するテンプレート28を有する。さらに、メサ20は、モールド20と呼ばれることがある。メサ20は、ナノインプリント・モールド20と呼ばれることもある。さらに他の実施形態では、テンプレート28に実質的にモールド20がなくてもよい。さらに他の実施形態では、モールド20は、テンプレート28と一体形成されてもよい。テンプレート28および/またはモールド20は、融解石英、石英、シリコン、有機重合体(ポリマー)、シロキサン重合体、ホウケイ酸ガラス、フルオロカーボン重合体、金属および硬化サファイアを含むがこれらに限定されない材料から形成されてもよい。図示されたように、パターニング面22は、複数の離間した凹部24と突出部26によって画定されたフィーチャを含む。しかしながら、その他の実施形態では、パターニング面22は、実質的に平滑および/または平面でもよい。パターニング面22は、基板12上に形成されたパターンの基礎を形成する元パターンを画定してもよい。主パターニング装置17は、電子ビーム(Eビーム)リソグラフィを使用して形成されてもよい。
【0009】
主パターニング装置17は、チャック28に結合されてもよく、チャック28には、「High-Precision Orientation Alignment and Gap Control Stages for Imprint Lithography Processes」と題する米国特許第6,873,087号に記載されたような、真空式、ピン型、溝型または電磁式を含むがこれらに限定されない任意のチェックがある。さらに、チャック28は、主パターニング装置17の動きを推進するためにインプリント・ヘッド30に結合されてもよい。
【0010】
システム10は、さらに、流体分注(ディスペンス)システム32を含む。流体分注システム32は、基板上に重合性材料34を付着させるために基板12と流体連通してもよい。システム10は、任意数の流体ディスペンサを含んでもよく、流体分注システム32は、複数の分注ユニットを含んでもよい。重合性材料34は、任意の既知の技術、例えば、液滴分注、回転塗布、浸せき塗布、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)、薄膜蒸着、厚膜蒸着などを使用して基板12上に位置決めされてもよい。一般に、重合性材料34は、モールド20と基板12の間に所望の容積が画定される前に基板12上に配置される。しかしながら、重合性材料34は、所望の体積が得られた後で容積に充填されてもよい。
【0011】
重合性材料34は、溶媒を主成分とする単量体またはスピンオン材料を含んでもよい。さらに、重合性材料34は、「Method to Reduce Adhesion Between a Conformable Region and a Pattern of a Mold」と題する米国特許第7,157,036号と、「Materials for Imprint Lithography」と題する米国特許出願公開第2005/0187339号に記載されたような単量体混合物を含んでもよく、これらの文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
システム10は、さらに、経路42に沿ってエネルギー40を導くように結合されたエネルギー40の供給源38を含む。インプリント・ヘッド30とステージ16は、主パターニング装置17と基板12をそれぞれ重ね合わせて経路42内に配置するように構成される。システム10は、記憶装置56に記憶されたコンピュータ可読プログラムで動作するステージ16、インプリント・ヘッド30、流体分注システム32、および供給源38とデータ通信するプロセッサ54によって調整されてもよい。
【0013】
前述のシステムおよび方法は、さらに、米国特許第6,932,934号、米国特許第7,077,992号、米国特許第6,900,881号、米国特許出願公開第2004/0124566号、米国特許出願公開第2004/0188381号および米国特許出願公開第2004/0211754号に引用されたインプリント・リソグラフィ方法およびシステムに使用されてもよく、これらの全ての文献は、参照により本明細書に組み込まれる。さらに他の実施形態では、前述のレリーフ・パターンは、任意の既知の技術、例えば、フォトリソグラフィ(G線、I線、248nm、193nm、157nm、および13.2〜13.4nmを含む様々な波長)、コンタクト・リソグラフィ、電子ビームリソグラフィ、X線リソグラフィ、イオンビーム・リソグラフィ、原子線リソグラフィによって作成されてもよい。例えば、前述のレリーフ・パターンは、参照により本明細書に組み込まれた米国特許第5,772,905号に記載された技術を使用して作成されてもよい。
【0014】
異なる幾何学的断面を有するナノ構造物は、本明細書で述べる技術を使用して作成されてもよい。一般に、この方法は、2つのフェーズを含むことがある。フェーズ1では、多数のリソグラフィ・ステップの組み合わせを使用して、成形断面を有するインプリント・テンプレート(ナノ成形テンプレートと呼ばれる)を作成してもよい。多数のリソグラフィ・ステップは、電子ビーム、インプリント・リソグラフィ、フォトリソグラフィなどの1または複数種類のリソグラフィ方法を使用してもよい。フェーズ2では、ナノ成形テンプレートをインプリント・リソグラフィ・プロセスと一緒に使用して、ナノ形状を複製する高速手法を実現してもよい。
【0015】
フェーズ1: ナノ成形テンプレートの形成
一般に、フェーズ1は、多数のプロセス・ステップを含んでもよい。説明を単純にするために、本明細書ではインプリント・リソグラフィを使用するナノ成形テンプレートの形成について述べる。しかしながら、パターニング・ステップは、フォトリソグラフィ、電子ビーム・リソグラフィなどを使用してもよいことに注意されたい。
【0016】
一般に、重合体、絶縁体、金属などを含む第1の材料(例えば、非湿潤可剥性材料)の薄層が、ナノ構造材料で作成された所望の基板上に付着されてもよい。第1の材料上に第2のレジスト層(例えば、湿潤可剥性材料)が付着されてもよい。第2のレジストは、第1の材料が実質的に完全な状態のままで選択的に湿潤剥離(wet-strip)されもよい。第2のレジスト材料上に成形可能なインプリント・リソグラフィ材料が付着されてもよく、リソグラフィ材料がインプリントされてレリーフ・パターンが形成されてもよい。インプリント処理を使用してレリーフ・パターンを作成するために使用されるモールドは、電子ビーム処理により形成可能な単純な幾何学形状(例えば、線、点、穴など)で構成されてもよい。成形可能材料を下の基板に接着し易くするために、第2のレジスト材料と第3の成形可能材料の間に任意選択の接着材が付着されてもよい。接着層は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2007/0212494号に更に詳しく記載されているような接着材から形成されてもよい。成形可能層のレリーフ・パターンは、必要に応じてエッチングされて成形可能材料の隆起パターンを作成してもよく、隆起パターンは、エッチング前のサイズより小さいサイズを有する。
【0017】
エッチングされた成形可能層の上にオーバーコート材料が付着されてもよい。オーバーコート材料は、細い隆起線の上面を露出するようにエッチングされたブランケットでよい。露出された成形可能材料は、非湿潤可剥性の第1のレジスト材料まで下方に延在するトレンチを形成するようにエッチングされてもよい。非湿潤可剥性レジストは、基板に達したときに停止するようにドライエッチングされてもよい。成形可能層材料と湿潤可剥性材料は、トレンチが基板まで下方に延在する状態で非湿潤可剥性材料が残るように剥がされてもよい。基板は、表面のパターンが最終的なものである場合に所望の深さまでエッチングされてもよい。最後に、インプリント・モールドは、形状および/または向きが修正されてもよく、表面のパターンが最終的なものでない場合はプロセスがステップ2から繰り返される。
【0018】
図2A〜図4Bは、ナノパターン構造を有するナノ成形テンプレートの例示的な形成を示す。図2Aは、レジスト層202(例えば、非湿潤可剥性)と層202の上に配置されたレジスト層203(例えば、湿潤可剥性)とを有する基板201の断面図を示す。成形可能材料204は、2つのレジスト層の上に付着され、スペース208を有する例示的なフィーチャ(例えば、線)205を形成するようにインプリントされてもよく、フィーチャ205は、図1に関して述べたシステムと方法を使用する等しい寸法のものでよい。
【0019】
図2Bは、成形可能材料204がエッチングされ、それによりフィーチャ205が細くされて、高縦横比の高さと幅を有するフィーチャが形成された後の図2Aの多層構造物の断面図を示す。この図では、基板201、レジスト層202およびレジスト層203も見える。
【0020】
図2Cは、オーバーコート層206が表面全体にフィーチャ205の上方の高さまで塗布された後の図2Bの多層構造物の断面図を示す。このオーバーコート層は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,186,656号の開示と類似のシリコン含有重合体でよい。この図ではやはり、基板201、レジスト層202およびレジスト層203が見える。
【0021】
図3Aは、表面207の上にフィーチャ205の上部を露出させるようにオーバーコート層206が平坦化された後の図2Cの構造物の断面図を示す。この図では、基板201、レジスト層202、レジスト層203およびオーバーコート層206が見える。
【0022】
図3Bは、成形可能材料204がレジスト層203までエッチングされ貫通した後の図3Aの構造物の断面図を示す。さらに、非ウェットエッチング(例えば、O2 による)によって、基板201で停止するようにトレンチ内のレジスト層202が除去される。この図では、基板201、レジスト層202、レジスト層203、成形可能層204およびオーバーコート層206が見える。フィーチャ205がエッチングされたときにチャンネル301が形成されてもよい。さらに、チャネル301内の層202〜204を除去すると、チャネル深さ302が基板201の表面まで拡張することができる。
【0023】
図3Cは、基板201までの溝304を有するレジスト層202だけを残して、オーバーコート層206、成形可能材料204およびレジスト層203が剥がされた後の図3Bの構造物の断面図を示す。特定形状のナノパターンまたは表面フィーチャの形成は、所望のナノ構造に対応する所望の表面パターンが達成されるまで図2A〜図3Cのプロセス・ステップを繰り返すことにより実現されてもよい。
【0024】
図4Aは、溝401を形成する特定の深さまでエッチングされた図3Cの例示的なパターンの断面図を示す。この図では基板201とレジスト層202が見える。図4Bは、基板201内の溝401の平面図を示す。
【0025】
図5Aは、図2A〜図4Bのプロセス・ステップを使用して第1のパターン501を処理した後の基板201の平面図を示す。これにより、このプロセスの順序を使用して菱形表面パターン502が形成されてもよい。トレンチおよび表面パターン502は、構造物500の表面積を大きくするために使用されることがある。
【0026】
図5Bは、図2A〜図4Bのプロセス・ステップを使用して追加の重ね合わせパターン503により処理した後の基板201の平面図を示す。これにより、このプロセス順序を使用して三角形表面パターン504が形成されてもよい。トレンチおよび表面パターン504は、構造物510の表面積を大きくするために使用されてもよい。別の実施形態では、トレンチは、エッチングされて貫通し、それにより三角形の断面と基板厚さに対応する長さとを有する均一なナノ成形パターンが作成される。
【0027】
図6は、ナノ成形構造を有する例示的なナノ成形テンプレートを形成するためのプロセス・ステップの流れ図である。ステップ601で、第1のレジストの薄層が、基板上に付着されてもよい。ステップ602で、第2のレジストのオーバレイが付着されてもよい。例えば、第2のレジストには、湿潤可剥性材料、PMGI(ポリメチルグルタルイミド)などの可溶性材料がある。PMGIは、Shipley Company,L.L.C.(現在のRohm Haas)から商標CD260で入手可能な水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)によって湿潤剥離されてもよい。あるいは、第2のレジストは、任意のネガフォトレジスト、例えばポリヒドロキシルスチレンでよい。各レジスト層は、米国特許出願公開第2007/0212494号に開示された材料などの接着のための中間層を含んでもよい。ステップ603で、成形可能材料層が、付着されインプリント・モールドでインプリントされて、凹部によってスペースとして分離された隆起パターンのレリーフ・パターンを有する第3のレジスト層が形成されてもよい。一実施形態では、隆起パターンとスペースの幅が等しい。ステップ604で、レリーフ・パターンがエッチングされ、幅に対する高さの比が大きい小さな隆起パターンが形成されてもよい。ステップ605で、隆起線を覆うようにシリコン含有有機材料が塗布されてもよい。一実施形態では、オーバーコート層は、米国特許第7,186,656号に開示されるものと類似のシリコン含有重合体でよい。ステップ606で、全面エッチングによって隆起線の上面が露出されてもよい。ステップ607で、成形可能材料がエッチングされて、異なる化学エッチングに反応する第1のレジスト材料まで下方にトレンチが形成される。ステップ608で、第1のレジスト材料は、基板で停止するようにドライエッチングされてもよい(例えば、酸素で)。ステップ609で、成形可能材料と第2のレジストが、第1のレジストを基板まで下方に貫通するトレンチを残して剥がされてもよい。ステップ610で、基板の表面に形成されたパターンが最終パターンであるかどうか判定されてもよい。ステップ611で、判定がいいえの場合、インプリント・モールドは、重ね合わせパターン、現在パターンの代替および/または既存パターンの回転によって修正されてもよい。例えば、分岐がステップ602に戻されてもよく、プロセス・ステップの一部が繰り返されて、基板の第1のパターンを覆う第2のパターンが形成される。ステップ612で、ステップ610の判定がはいの場合、基板が、パターニングされた第1のレジスト層を介して所望の深さまでエッチングされ、それにより基板上に成形ナノ構造物が形成されてもよい。ステップ613で、第1のレジスト材料が、剥がされてもよい。
【0028】
別の実施形態では、図6は、金属膜(クロムなど)の使用を含んでもよい。例えば、金属膜は、ステップ601に含まれていてもよい。ステップ602は削除されてもよい。ステップ604〜608は、図6にあるようなものでよい。しかしながら、ステップ609は、ハロゲンおよびO2 プラズマ灰化プロセスと置き換えられて、金属膜のエッチング・パターンの後ろにある全ての有機材料が除去されてもよい。このプロセスは、ナノ形状を作成するために必要に応じて何度も繰り返されてもよい。さらに、ステップ603のインプリント処理ステップの直前に任意選択の接着層(前述した)が使用されてもよい。
【0029】
図6の方法の別の実施形態では、ステップ604〜606は削除されてもよく、ステップ603の成形可能なインプリント材料は、初期ステップで塗布された材料中に直接エッチングされてもよい(湿潤可剥性の第2の材料と非湿潤可剥性の第1の材料か、湿潤可剥性材料なしに使用されるクロムなどの金属膜かにかかわらず)。この実施形態は、図6のプロセス・ステップ603〜606で得られたパターンの逆の調子を有するパターンとなる。
【0030】
図6のプロセスの別の実施形態では、ステップ601および602は削除されてもよく、金属膜(例えば、クロム)が、基板上に付着されてもよい。ステップ603の成形可能材料は、インプリントされエッチングされてもよいが、パターンは、基板に直接エッチングされてもよい。ステップ605〜608は削除され、金属膜と基板にトレンチを残して成形可能材料が剥がされてもよい。次に、プロセスは、ナノ形状を作成するために必要に応じて何度も繰り返されてもよい。
【0031】
図2〜図5は、多くの応用例で有用な成形ナノ構造を有する基板を得るプロセス・ステップを示す。示されたもの以外のナノ構造が、本明細書に述べた方法によって作成されてもよく、本発明の範囲内で検討される。さらに、ナノ構造の形成を支援するために、米国特許第7,186,656号、米国特許第7,252,777号および米国特許第7,261、831号に開示された処理システムおよび方法の要素が使用されてもよく、これらの特許はすべて、参照により本明細書に組み込まれる。
【0032】
図11〜図12に例示的なナノ構造が示される。例えば、図11Aと図11Bは、作成されることがある長方形、正方形、六角形などの形状を示す。三角形や他の非現実的形状を含むがそれらに限定されない他の形状が形成されてもよいことに注意されたい。図11Aでは、第1のパターン1100が、第2のパターン1102と重ね合わされて、少なくとも1つの鋭い縁1108を有する複数のナノ形状1106を有する表面パターン1104を提供してもよい。図11Bでは、第1のパターン1100aが、第2のパターン1102および追加のパターン1102aと重ね合わされてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、第2のパターン1102および/または追加のパターンが、第1のパターン1100(例えば、パターンの回転)と実質的に類似してもよい。あるいは、第2のパターン1102および/または追加のパターンは、第1のパターン1100と実質的に異なってもよい。例えば、図12Aは第1のパターン1100を示し、図12Bは第2のパターン1102を示す。図12Cに示されたように、第1のパターン110と第2のパターン1102の重なりは、少なくとも1つの鋭い縁1108を有する複数のナノ形状1106を有する表面パターン1104を提供してもよい。
【0034】
以上の詳細な説明は、最終製品のナノパターンまたはインプリント・モールドを作成するためのナノパターンを実現する方法を述べる。特定のナノパターンの場合、典型的な電子ビーム・プロセスを使用してモールドを直接作成することは実際的でないことがある。その場合、開示されたプロセスを使用して、所望の鋭い角または縁を有する所望のナノパターンを有する第1のインプリント・モールドを作成してもよい。次に、この第1のインプリント・モールドを使用して新しい基板を繰り返しパターニングし、やはり所望の鋭い角または縁を有するより複雑なナノパターンを作成してもよい。所望の複雑なナノパターンは、新しい基板上に実現された後、ステップ・アンド・リピート・プロセスで使用されて、高速でコスト効果の高い生産のための複雑なナノパターンを作成することができる大面積インプリント・モールドが製造される。
【0035】
フェーズ2: ナノパターン構造の複製
図7〜図10は、ナノパターン構造702の例示的な形成の側面図を示す。一般に、図1に関して本明細書で述べたインプリント・リソグラフィ・プロセスを使用してナノパターン構造702を形成するために、重合性材料34が、基板708の表面706に付着され、ナノパターン・モールド700と接触されてもよい。ナノパターン構造702は、残留層712と、少なくとも1つの鋭い縁を有するフィーチャ(例えば、突出部720および/または凹部722)を含んでもよい。残留層712は、厚さtRを有してもよい。薄い残留層712は、ナノパターン構造702の後処理で丸みのあるフィーチャ(例えば、突出部720)の発生を減少させることがある。例えば、残留層712は、丸みのあるフィーチャの発生を減少させるために1〜25nmの厚さtRを有する。
【0036】
残留層厚さtRは、重合性材料34の体積、表面エネルギーなどによって制御されてもよい。以下の説明では、丸みのあるフィーチャの発生を減少させかつ/または除去しかつ鋭い縁を提供するように残留層厚さtRを制御する方法を概説する。
【0037】
体積制御
重合性材料34の体積の選択は、1)液滴体積、2)液滴の広がり、および3)テンプレート容積の3つの特徴によって決定されてもよい。
【0038】
重合性材料34は、事前に定義された液滴体積を有する低粘性重合性インプリント溶液でよい。重合性材料34の液滴体積は、ナノパターン・モールド700と基板708の接触前に液滴の周囲の高い毛管力によって液滴がどの程度広がるかに基づいて選択されてもよい。例えば、重合性材料34は、0.5〜50cpsの液滴体積を有してもよい。
【0039】
液滴の広がりは、一般に、液滴体積、ナノパターン・モールド700の容積、ナノパターン・モールド700の表面エネルギー、および/または基板708の表面エネルギーの関数である。例えば、ブランク・ナノパターン・モールド700の場合、6plの液滴体積は、分注された液滴の径の約7倍の液滴広がりを提供することがある。この液滴体積は、さらに、10〜15nmの範囲を有する残留層712をもたらすことがある。
【0040】
一般に、残留層は、さらに、所定の時間中に液滴が広がる領域内のナノパターン・モールド700の容積を超える重合性材料34によって規定されてもよい。場合によって、液滴が広がる単位面積当たりの重合性材料34の体積は、ナノパターン・モールド700の容積よりかなり大きくてもよい。この結果、残留層712が厚くなることがある(例えば、5nm超)。
【0041】
表面エネルギーによって、重合性材料34がナノパターン・モールド700と基板708の表面706を濡らすことができ、その結果、重合性材料34が、初期液滴サイズ(すなわち、直径が100μm未満)を超える大きな距離にわたって移動することがある。ナノパターン・モールド700が重合性材料34と接触した後の流体の動きは、毛管作用およびナノパターン・モールド700と基板708との接触形状によって促進されることがある。例えば、液滴は、液滴径の最大6または7倍に広がる均一の膜を形成する。しかしながら、単量体がテンプレート容積を大きく超えないこと、または残留層厚さが5nmを超えることが重要である。
【0042】
ダミー容積充填フィーチャ
余分な重合性材料34を「吸収」するために、特定のナノパターン・モールド700領域にダミー容積充填フィーチャが導入されてもよい。そのような構造の必要性は、次の式によって決定されることがある。ナノパターン・モールド700のフィーチャ容積が、局部的液滴体積より小さい場合は、5nm未満の残留層厚さtRにダミー充填が必要とされることがある。
変数の定義
r=液滴半径
ri=分注液滴半径
ts=液滴広がり時間
t=時間
Vd=分注液滴体積
Vf=テンプレート・フィーチャ体積
df=テンプレート・フィーチャ深さ
v=格子の場合のテンプレート・デューティ・サイクル
af=フィーチャが占有する面積
RLT=残留層厚さ
ad=液滴広がり面積
【0043】
液滴が格子構造に広がる領域の残留層厚さtRは、次の式によって定義される。
【0044】
【数1】
【0045】
残留層厚さtRが正で5nmを超える場合は、所定の広がり面積のVfがほぼ液滴体積になるようにダミー充填が必要とされることがある。残留層厚さtRが負の場合は、追加の重合性材料が加えられてもよい。
【0046】
所定の液滴広がりのフィーチャ面積が小さすぎるか、エッチング深さが浅すぎる場合は、液滴広がり領域内の余分な体積を消費するためにダミー充填が必要とされることがある。液滴広がり面積は、フィーチャの面積と深さの関数であり、重合性材料34の体積が消費されるときの液滴の広がりを制限することがある。
【0047】
表面エネルギー
液滴が広がる面積は、重合性材料34とナノパターン・モールド700と基板708の間の表面エネルギー、重合性材料34の粘性、および/または毛管力の関数でよい。毛管力が大きい場合、広がりは素早く起こり、従って低粘性流体と液滴領域内の薄膜を必要とすることがある。
【0048】
効率的な流体の広がりとフィーチャ充填を可能にするために、ナノパターン・モールド708および/または基板708との重合性材料34の接触角が制御されてもよい。接触角は、定着剤TranspinTMまたはValMatTMを基板708に塗布することにより、また重合性材料34中にナノパターン・モールド700を被覆してもよい界面活性剤を使用することによって制御されてもよい。したがって、重合性材料34のナノパターン・モールド700との接触角は、約500未満でよく、重合性材料34の基板708との接触角は、約150未満でよい。接触角は、表面エネルギーの目安として、ナノパターン・モールド700のフィーチャがナノパターン・モールド700を容易に埋め、また重合性材料34が基板708全体に大きな距離に容易に広がることを可能にすることがある。長距離の広がりは、表面エネルギー、粘性および毛管力によって制御されてもよい。表面エネルギーを制御する能力は、単量体が大きな距離にわたって広がることを可能にすることがある。
【0049】
ナノ形状構造の形成
図7Aと図7Bは、重合性材料34が上に配置された基板708の上に位置決めされたナノパターン・モールド700を示す。ナノパターン・モールド700は、フィーチャ(例えば、凹部714および/または突出部716)を有してもよい。凹部714および/または突出部716は、本明細書で述べたプロセスを使用して鋭い縁を有するように形成されてもよい。例えば、ナノパターン・モールド700は、図7Bに示されたように三角形の凹部714を有するように形成されてもよい。三角形が示されているが、長方形、六角形または他の非現実的形状を含むがこれらに限定されない、鋭い縁とフィーチャを有する任意の形状が形成されてもよいことに注意されたい。
【0050】
図8〜図9は、高さh1(図8)に位置決めされたナノパターン・モールド700が高さh2(図9)まで移動するとき重合性材料34の広がりを示す。ナノパターン・モールド700は、厚さtNを有してもよい。例えば、ナノパターン・モールド700の厚さは、0.5mm〜10mmの厚さを有する。
【0051】
ナノパターン・モールド700が高さh1から高さh2まで移動する際の重合性材料34の広がりは、一般に、ある程度の追加の印加力によって毛管駆動される。例えば、ナノパターン・モールド700を基板708の上の高さhに位置決めするために、ナノパターン・モールド700上のインプリント・ヘッド38(図1に示された)によって力Fが提供される。しかしながら、力Fは、最小限(例えば、0〜10N)でもよい。さらに、チャック28(図1に示された)は、圧力Pを印加してもよい。また、圧力Pは、実質的な反りや他の実質的な変形なしにナノパターン・モールド700の適切な位置決めを実現するのにまったく十分なことがある。例えば、圧力Pは、約0〜0.1atmでよい。最小印加力(例えば、力Fと圧力P)が、残留層712の変形を減少させることがある。さらに、ナノパターン構造702を形成し分離する際の残留層712の変形を少なくするために、チャック14が基板12に最小力を提供してもよいことに注意されたい。
【0052】
図10は、厚さtRを有する残留層712と鋭い縁を有する突出部720とを有する形成されたナノパターン構造702を示す。そのような薄い残留層と、接着層が厚さ1nmでよいという事実によって、基板エッチングで始まりディスカム(descum)のないパターン転写が可能になることに注意されたい。この目的のために、インプリント・パターン転写製造プロセスは、接着層(厚さ1nm)の蒸気被覆、ドロップオンデマンドのレジスト分注(分注パターンと単量体体積はテンプレート容積の計算に基づく)、5nm未満のRLTと基板のみのエッチング(ディスカムなし)によるインプリント・パターニング(必要に応じてダミー充填)、剥がし、および基板クリーニングを含んでもよい。ディスカム・エッチングが必要な場合は、それは、薄い残留膜を除去するためのものでよく、したがって形成されたナノ構造物の形状に実質的に影響しなくてもよいことに注意されたい。これにより、モールド内にあるナノ形状を保持したまま基板のエッチングが可能になることがある。これは、接着層(厚さ1nm)の蒸気被覆、インプリント材料の回転塗布、5nm未満のRLTのインプリント・パターニング、実質的にインプリント・レジストのディスカム(O2プラズマによる)、基板エッチング、剥がし、基板クリーニングが行われる従来のインプリント・リソグラフィと対照的である。
【0053】
以上述べた本明細書の実施形態は例示的である。上記の開示に対して本発明の範囲内にある多くの変更と修正が行われてもよい。したがって、本発明の範囲は、以上の説明によって限定されるべきでなく、むしろ添付の特許請求の範囲をその等価物の全範囲と共に参照することにより、決定されるべきである。
【符号の説明】
【0054】
401…溝、500…構造物、501…パターン、502…表面パターン。
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第35条第119項(e)(1)の下で、2008年11月13日に出願された米国仮特許出願第61/114,239号と2009年11月12日に出願された米国特許出願第12/616,896号の利益を主張し、これらの出願は、全体が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
ナノ加工は、例えば約100ナノメートル以下のフィーチャを有するきわめて小さい構造物の製造を含む。ナノ加工がかなり大きい効果を有する1つの用途は、集積回路の処理である。半導体処理産業は、基板上に形成される単位面積当たりの回路を増大させながら高い生産歩留まりを目指す努力をし続けているので、ナノ加工はますます重要になってきている。ナノ加工は、形成される構造物の最小フィーチャ寸法を縮小し続けながらより優れたプロセス制御を提供する。ナノ加工がこれまで利用されてきた他の開発分野には、バイオテクノロジー、光学技術、エネルギーシステムなどがある。
【0003】
例示的なナノ加工技術は、インプリント・リソグラフィと呼ばれる。例示的なインプリント・リソグラフィ・プロセスは、米国特許出願公開第2004/0065976号; 米国特許出願公開第2004/0065252号; 米国特許第6,936,194号などの多くの公報に詳細に述べられており、これらの文献はすべて、本発明の譲渡人に譲渡されている。
【0004】
前述の米国特許出願および米国特許のそれぞれに開示されたインプリント・リソグラフィ技術は、成形可能な液体(重合性層)におけるレリーフ・パターンの形成と、そのレリーフ・パターンに対応するパターンを下の基板に転写することを含む。基板は、パターニングを容易にする所望の位置を得るために移動ステージ上に配置されてもよい。この目的のため、テンプレートは、テンプレートと基板の間に成形可能液体がある状態で基板から離間されて使用される。液体は、成形可能液体と接触するテンプレートの表面の形状に合致するパターンを記録する凝固層に凝固される。次に、テンプレートは、凝固層から分離されて、テンプレートと基板が離間される。次に、基板と凝固層は、凝固層のパターンに対応するレリーフ像を基板に転写する処理にかけられる。
【0005】
多くのナノパターニング応用例は、所望の結果を達成するサイズと均一形状のナノスケール・フィーチャを利用する。ナノパターンの作成に使用される多くの処理は、特定のタイプとサイズのナノパターンを成長させるために「成長」処理を使用する。残念ながら、これらのタイプの処理は、時間がかかり、所望の実施コストを効果的にもたらすために十分に制御されないサイズと形状を有するナノパターンを生成しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本明細書の実施形態による基板上にレリーフ・パターンを形成するのに適切なシステムを示す図である。
【図2A】本明細書の実施形態による処理の後の材料層を示す断面図である。
【図2B】本明細書の実施形態による処理の後の材料層を示す断面図である。
【図2C】本明細書の実施形態による処理の後の材料層を示す断面図である。
【図3A】本明細書の実施形態による更なる処理の後の材料層を示す断面図である。
【図3B】本明細書の実施形態による更なる処理の後の材料層を示す断面図である。
【図3C】本明細書の実施形態による更なる処理の後の材料層を示す断面図である。
【図4A】本明細書の実施形態により基板にエッチングされたトレンチを示す断面図である。
【図4B】図4Aのトレンチの平面図である。
【図5A】第1のパターンと第2のパターンによって形成されたトレンチをエッチングすることによって形成されたナノ構造を有する例示的なパターン面の平面図である。
【図5B】第1のパターンと追加の重ね合わせパターンによって形成されたトレンチをエッチングすることにより形成されたナノ構造を有する別の例示的なパターン面の平面図である。
【図6】本明細書の実施形態によりナノ構造を形成する例の流れ図である。
【図7A】基板上に位置決めされたナノパターン・モールドの単純化された断面図である。
【図7B】図7Aにおけるナノパターン・モールドの凹部の上面拡大図である。
【図8】基板の上の第1の高さに位置決めされたナノパターン・モールドの単純化された断面図である。
【図9】基板の上の第2の高さに位置決めされたナノパターン・モールドの単純化された断面図である。
【図10】基板上に形成されたナノパターン構造の単純化された斜視図である。
【図11A】第1のパターンと重ね合わせパターンを使用することにより形成された例示的な長方形カラムの上面図を示す。
【図11B】第1のパターンと重ね合わせパターンを使用することによって形成された例示的な六角形カラムの上面図である。
【図12A】例示的な第1のパターンの上面図である。
【図12B】例示的な第2のパターンの上面図である。
【図12C】第1のパターンと第2のパターンによって形成された例示的なパターン面の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1を参照すると、基板12上にレリーフ・パターンを形成するシステム10が示される。基板12は、基板チャック14に結合されてもよい。示された基板チャック14は、真空チャックであるが、基板チャック14は、参照により本明細書に組み込まれた「High-Precision Orientation Alignment and Gap Control Stages for Imprint Lithography Processes」と題する米国特許第6,873,087号に記載されたような真空式、ピン型、溝型または電磁式を含むがこれらに限定されない任意のチャックでよい。基板12と基板チャック14は、ステージ16上に支持されてもよい。さらに、ステージ16、基板12および基板チャック14は、台(図示せず)上に位置決めされてもよい。ステージ16は、x、yおよびz軸に沿った運動を提供してもよい。
【0008】
基板12からは、主パターニング装置17が離間されている。主パターニング装置17は、パターン面22を上に有する基板12の方に突出するメサ(段丘部)20を有するテンプレート28を有する。さらに、メサ20は、モールド20と呼ばれることがある。メサ20は、ナノインプリント・モールド20と呼ばれることもある。さらに他の実施形態では、テンプレート28に実質的にモールド20がなくてもよい。さらに他の実施形態では、モールド20は、テンプレート28と一体形成されてもよい。テンプレート28および/またはモールド20は、融解石英、石英、シリコン、有機重合体(ポリマー)、シロキサン重合体、ホウケイ酸ガラス、フルオロカーボン重合体、金属および硬化サファイアを含むがこれらに限定されない材料から形成されてもよい。図示されたように、パターニング面22は、複数の離間した凹部24と突出部26によって画定されたフィーチャを含む。しかしながら、その他の実施形態では、パターニング面22は、実質的に平滑および/または平面でもよい。パターニング面22は、基板12上に形成されたパターンの基礎を形成する元パターンを画定してもよい。主パターニング装置17は、電子ビーム(Eビーム)リソグラフィを使用して形成されてもよい。
【0009】
主パターニング装置17は、チャック28に結合されてもよく、チャック28には、「High-Precision Orientation Alignment and Gap Control Stages for Imprint Lithography Processes」と題する米国特許第6,873,087号に記載されたような、真空式、ピン型、溝型または電磁式を含むがこれらに限定されない任意のチェックがある。さらに、チャック28は、主パターニング装置17の動きを推進するためにインプリント・ヘッド30に結合されてもよい。
【0010】
システム10は、さらに、流体分注(ディスペンス)システム32を含む。流体分注システム32は、基板上に重合性材料34を付着させるために基板12と流体連通してもよい。システム10は、任意数の流体ディスペンサを含んでもよく、流体分注システム32は、複数の分注ユニットを含んでもよい。重合性材料34は、任意の既知の技術、例えば、液滴分注、回転塗布、浸せき塗布、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)、薄膜蒸着、厚膜蒸着などを使用して基板12上に位置決めされてもよい。一般に、重合性材料34は、モールド20と基板12の間に所望の容積が画定される前に基板12上に配置される。しかしながら、重合性材料34は、所望の体積が得られた後で容積に充填されてもよい。
【0011】
重合性材料34は、溶媒を主成分とする単量体またはスピンオン材料を含んでもよい。さらに、重合性材料34は、「Method to Reduce Adhesion Between a Conformable Region and a Pattern of a Mold」と題する米国特許第7,157,036号と、「Materials for Imprint Lithography」と題する米国特許出願公開第2005/0187339号に記載されたような単量体混合物を含んでもよく、これらの文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
システム10は、さらに、経路42に沿ってエネルギー40を導くように結合されたエネルギー40の供給源38を含む。インプリント・ヘッド30とステージ16は、主パターニング装置17と基板12をそれぞれ重ね合わせて経路42内に配置するように構成される。システム10は、記憶装置56に記憶されたコンピュータ可読プログラムで動作するステージ16、インプリント・ヘッド30、流体分注システム32、および供給源38とデータ通信するプロセッサ54によって調整されてもよい。
【0013】
前述のシステムおよび方法は、さらに、米国特許第6,932,934号、米国特許第7,077,992号、米国特許第6,900,881号、米国特許出願公開第2004/0124566号、米国特許出願公開第2004/0188381号および米国特許出願公開第2004/0211754号に引用されたインプリント・リソグラフィ方法およびシステムに使用されてもよく、これらの全ての文献は、参照により本明細書に組み込まれる。さらに他の実施形態では、前述のレリーフ・パターンは、任意の既知の技術、例えば、フォトリソグラフィ(G線、I線、248nm、193nm、157nm、および13.2〜13.4nmを含む様々な波長)、コンタクト・リソグラフィ、電子ビームリソグラフィ、X線リソグラフィ、イオンビーム・リソグラフィ、原子線リソグラフィによって作成されてもよい。例えば、前述のレリーフ・パターンは、参照により本明細書に組み込まれた米国特許第5,772,905号に記載された技術を使用して作成されてもよい。
【0014】
異なる幾何学的断面を有するナノ構造物は、本明細書で述べる技術を使用して作成されてもよい。一般に、この方法は、2つのフェーズを含むことがある。フェーズ1では、多数のリソグラフィ・ステップの組み合わせを使用して、成形断面を有するインプリント・テンプレート(ナノ成形テンプレートと呼ばれる)を作成してもよい。多数のリソグラフィ・ステップは、電子ビーム、インプリント・リソグラフィ、フォトリソグラフィなどの1または複数種類のリソグラフィ方法を使用してもよい。フェーズ2では、ナノ成形テンプレートをインプリント・リソグラフィ・プロセスと一緒に使用して、ナノ形状を複製する高速手法を実現してもよい。
【0015】
フェーズ1: ナノ成形テンプレートの形成
一般に、フェーズ1は、多数のプロセス・ステップを含んでもよい。説明を単純にするために、本明細書ではインプリント・リソグラフィを使用するナノ成形テンプレートの形成について述べる。しかしながら、パターニング・ステップは、フォトリソグラフィ、電子ビーム・リソグラフィなどを使用してもよいことに注意されたい。
【0016】
一般に、重合体、絶縁体、金属などを含む第1の材料(例えば、非湿潤可剥性材料)の薄層が、ナノ構造材料で作成された所望の基板上に付着されてもよい。第1の材料上に第2のレジスト層(例えば、湿潤可剥性材料)が付着されてもよい。第2のレジストは、第1の材料が実質的に完全な状態のままで選択的に湿潤剥離(wet-strip)されもよい。第2のレジスト材料上に成形可能なインプリント・リソグラフィ材料が付着されてもよく、リソグラフィ材料がインプリントされてレリーフ・パターンが形成されてもよい。インプリント処理を使用してレリーフ・パターンを作成するために使用されるモールドは、電子ビーム処理により形成可能な単純な幾何学形状(例えば、線、点、穴など)で構成されてもよい。成形可能材料を下の基板に接着し易くするために、第2のレジスト材料と第3の成形可能材料の間に任意選択の接着材が付着されてもよい。接着層は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2007/0212494号に更に詳しく記載されているような接着材から形成されてもよい。成形可能層のレリーフ・パターンは、必要に応じてエッチングされて成形可能材料の隆起パターンを作成してもよく、隆起パターンは、エッチング前のサイズより小さいサイズを有する。
【0017】
エッチングされた成形可能層の上にオーバーコート材料が付着されてもよい。オーバーコート材料は、細い隆起線の上面を露出するようにエッチングされたブランケットでよい。露出された成形可能材料は、非湿潤可剥性の第1のレジスト材料まで下方に延在するトレンチを形成するようにエッチングされてもよい。非湿潤可剥性レジストは、基板に達したときに停止するようにドライエッチングされてもよい。成形可能層材料と湿潤可剥性材料は、トレンチが基板まで下方に延在する状態で非湿潤可剥性材料が残るように剥がされてもよい。基板は、表面のパターンが最終的なものである場合に所望の深さまでエッチングされてもよい。最後に、インプリント・モールドは、形状および/または向きが修正されてもよく、表面のパターンが最終的なものでない場合はプロセスがステップ2から繰り返される。
【0018】
図2A〜図4Bは、ナノパターン構造を有するナノ成形テンプレートの例示的な形成を示す。図2Aは、レジスト層202(例えば、非湿潤可剥性)と層202の上に配置されたレジスト層203(例えば、湿潤可剥性)とを有する基板201の断面図を示す。成形可能材料204は、2つのレジスト層の上に付着され、スペース208を有する例示的なフィーチャ(例えば、線)205を形成するようにインプリントされてもよく、フィーチャ205は、図1に関して述べたシステムと方法を使用する等しい寸法のものでよい。
【0019】
図2Bは、成形可能材料204がエッチングされ、それによりフィーチャ205が細くされて、高縦横比の高さと幅を有するフィーチャが形成された後の図2Aの多層構造物の断面図を示す。この図では、基板201、レジスト層202およびレジスト層203も見える。
【0020】
図2Cは、オーバーコート層206が表面全体にフィーチャ205の上方の高さまで塗布された後の図2Bの多層構造物の断面図を示す。このオーバーコート層は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,186,656号の開示と類似のシリコン含有重合体でよい。この図ではやはり、基板201、レジスト層202およびレジスト層203が見える。
【0021】
図3Aは、表面207の上にフィーチャ205の上部を露出させるようにオーバーコート層206が平坦化された後の図2Cの構造物の断面図を示す。この図では、基板201、レジスト層202、レジスト層203およびオーバーコート層206が見える。
【0022】
図3Bは、成形可能材料204がレジスト層203までエッチングされ貫通した後の図3Aの構造物の断面図を示す。さらに、非ウェットエッチング(例えば、O2 による)によって、基板201で停止するようにトレンチ内のレジスト層202が除去される。この図では、基板201、レジスト層202、レジスト層203、成形可能層204およびオーバーコート層206が見える。フィーチャ205がエッチングされたときにチャンネル301が形成されてもよい。さらに、チャネル301内の層202〜204を除去すると、チャネル深さ302が基板201の表面まで拡張することができる。
【0023】
図3Cは、基板201までの溝304を有するレジスト層202だけを残して、オーバーコート層206、成形可能材料204およびレジスト層203が剥がされた後の図3Bの構造物の断面図を示す。特定形状のナノパターンまたは表面フィーチャの形成は、所望のナノ構造に対応する所望の表面パターンが達成されるまで図2A〜図3Cのプロセス・ステップを繰り返すことにより実現されてもよい。
【0024】
図4Aは、溝401を形成する特定の深さまでエッチングされた図3Cの例示的なパターンの断面図を示す。この図では基板201とレジスト層202が見える。図4Bは、基板201内の溝401の平面図を示す。
【0025】
図5Aは、図2A〜図4Bのプロセス・ステップを使用して第1のパターン501を処理した後の基板201の平面図を示す。これにより、このプロセスの順序を使用して菱形表面パターン502が形成されてもよい。トレンチおよび表面パターン502は、構造物500の表面積を大きくするために使用されることがある。
【0026】
図5Bは、図2A〜図4Bのプロセス・ステップを使用して追加の重ね合わせパターン503により処理した後の基板201の平面図を示す。これにより、このプロセス順序を使用して三角形表面パターン504が形成されてもよい。トレンチおよび表面パターン504は、構造物510の表面積を大きくするために使用されてもよい。別の実施形態では、トレンチは、エッチングされて貫通し、それにより三角形の断面と基板厚さに対応する長さとを有する均一なナノ成形パターンが作成される。
【0027】
図6は、ナノ成形構造を有する例示的なナノ成形テンプレートを形成するためのプロセス・ステップの流れ図である。ステップ601で、第1のレジストの薄層が、基板上に付着されてもよい。ステップ602で、第2のレジストのオーバレイが付着されてもよい。例えば、第2のレジストには、湿潤可剥性材料、PMGI(ポリメチルグルタルイミド)などの可溶性材料がある。PMGIは、Shipley Company,L.L.C.(現在のRohm Haas)から商標CD260で入手可能な水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)によって湿潤剥離されてもよい。あるいは、第2のレジストは、任意のネガフォトレジスト、例えばポリヒドロキシルスチレンでよい。各レジスト層は、米国特許出願公開第2007/0212494号に開示された材料などの接着のための中間層を含んでもよい。ステップ603で、成形可能材料層が、付着されインプリント・モールドでインプリントされて、凹部によってスペースとして分離された隆起パターンのレリーフ・パターンを有する第3のレジスト層が形成されてもよい。一実施形態では、隆起パターンとスペースの幅が等しい。ステップ604で、レリーフ・パターンがエッチングされ、幅に対する高さの比が大きい小さな隆起パターンが形成されてもよい。ステップ605で、隆起線を覆うようにシリコン含有有機材料が塗布されてもよい。一実施形態では、オーバーコート層は、米国特許第7,186,656号に開示されるものと類似のシリコン含有重合体でよい。ステップ606で、全面エッチングによって隆起線の上面が露出されてもよい。ステップ607で、成形可能材料がエッチングされて、異なる化学エッチングに反応する第1のレジスト材料まで下方にトレンチが形成される。ステップ608で、第1のレジスト材料は、基板で停止するようにドライエッチングされてもよい(例えば、酸素で)。ステップ609で、成形可能材料と第2のレジストが、第1のレジストを基板まで下方に貫通するトレンチを残して剥がされてもよい。ステップ610で、基板の表面に形成されたパターンが最終パターンであるかどうか判定されてもよい。ステップ611で、判定がいいえの場合、インプリント・モールドは、重ね合わせパターン、現在パターンの代替および/または既存パターンの回転によって修正されてもよい。例えば、分岐がステップ602に戻されてもよく、プロセス・ステップの一部が繰り返されて、基板の第1のパターンを覆う第2のパターンが形成される。ステップ612で、ステップ610の判定がはいの場合、基板が、パターニングされた第1のレジスト層を介して所望の深さまでエッチングされ、それにより基板上に成形ナノ構造物が形成されてもよい。ステップ613で、第1のレジスト材料が、剥がされてもよい。
【0028】
別の実施形態では、図6は、金属膜(クロムなど)の使用を含んでもよい。例えば、金属膜は、ステップ601に含まれていてもよい。ステップ602は削除されてもよい。ステップ604〜608は、図6にあるようなものでよい。しかしながら、ステップ609は、ハロゲンおよびO2 プラズマ灰化プロセスと置き換えられて、金属膜のエッチング・パターンの後ろにある全ての有機材料が除去されてもよい。このプロセスは、ナノ形状を作成するために必要に応じて何度も繰り返されてもよい。さらに、ステップ603のインプリント処理ステップの直前に任意選択の接着層(前述した)が使用されてもよい。
【0029】
図6の方法の別の実施形態では、ステップ604〜606は削除されてもよく、ステップ603の成形可能なインプリント材料は、初期ステップで塗布された材料中に直接エッチングされてもよい(湿潤可剥性の第2の材料と非湿潤可剥性の第1の材料か、湿潤可剥性材料なしに使用されるクロムなどの金属膜かにかかわらず)。この実施形態は、図6のプロセス・ステップ603〜606で得られたパターンの逆の調子を有するパターンとなる。
【0030】
図6のプロセスの別の実施形態では、ステップ601および602は削除されてもよく、金属膜(例えば、クロム)が、基板上に付着されてもよい。ステップ603の成形可能材料は、インプリントされエッチングされてもよいが、パターンは、基板に直接エッチングされてもよい。ステップ605〜608は削除され、金属膜と基板にトレンチを残して成形可能材料が剥がされてもよい。次に、プロセスは、ナノ形状を作成するために必要に応じて何度も繰り返されてもよい。
【0031】
図2〜図5は、多くの応用例で有用な成形ナノ構造を有する基板を得るプロセス・ステップを示す。示されたもの以外のナノ構造が、本明細書に述べた方法によって作成されてもよく、本発明の範囲内で検討される。さらに、ナノ構造の形成を支援するために、米国特許第7,186,656号、米国特許第7,252,777号および米国特許第7,261、831号に開示された処理システムおよび方法の要素が使用されてもよく、これらの特許はすべて、参照により本明細書に組み込まれる。
【0032】
図11〜図12に例示的なナノ構造が示される。例えば、図11Aと図11Bは、作成されることがある長方形、正方形、六角形などの形状を示す。三角形や他の非現実的形状を含むがそれらに限定されない他の形状が形成されてもよいことに注意されたい。図11Aでは、第1のパターン1100が、第2のパターン1102と重ね合わされて、少なくとも1つの鋭い縁1108を有する複数のナノ形状1106を有する表面パターン1104を提供してもよい。図11Bでは、第1のパターン1100aが、第2のパターン1102および追加のパターン1102aと重ね合わされてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、第2のパターン1102および/または追加のパターンが、第1のパターン1100(例えば、パターンの回転)と実質的に類似してもよい。あるいは、第2のパターン1102および/または追加のパターンは、第1のパターン1100と実質的に異なってもよい。例えば、図12Aは第1のパターン1100を示し、図12Bは第2のパターン1102を示す。図12Cに示されたように、第1のパターン110と第2のパターン1102の重なりは、少なくとも1つの鋭い縁1108を有する複数のナノ形状1106を有する表面パターン1104を提供してもよい。
【0034】
以上の詳細な説明は、最終製品のナノパターンまたはインプリント・モールドを作成するためのナノパターンを実現する方法を述べる。特定のナノパターンの場合、典型的な電子ビーム・プロセスを使用してモールドを直接作成することは実際的でないことがある。その場合、開示されたプロセスを使用して、所望の鋭い角または縁を有する所望のナノパターンを有する第1のインプリント・モールドを作成してもよい。次に、この第1のインプリント・モールドを使用して新しい基板を繰り返しパターニングし、やはり所望の鋭い角または縁を有するより複雑なナノパターンを作成してもよい。所望の複雑なナノパターンは、新しい基板上に実現された後、ステップ・アンド・リピート・プロセスで使用されて、高速でコスト効果の高い生産のための複雑なナノパターンを作成することができる大面積インプリント・モールドが製造される。
【0035】
フェーズ2: ナノパターン構造の複製
図7〜図10は、ナノパターン構造702の例示的な形成の側面図を示す。一般に、図1に関して本明細書で述べたインプリント・リソグラフィ・プロセスを使用してナノパターン構造702を形成するために、重合性材料34が、基板708の表面706に付着され、ナノパターン・モールド700と接触されてもよい。ナノパターン構造702は、残留層712と、少なくとも1つの鋭い縁を有するフィーチャ(例えば、突出部720および/または凹部722)を含んでもよい。残留層712は、厚さtRを有してもよい。薄い残留層712は、ナノパターン構造702の後処理で丸みのあるフィーチャ(例えば、突出部720)の発生を減少させることがある。例えば、残留層712は、丸みのあるフィーチャの発生を減少させるために1〜25nmの厚さtRを有する。
【0036】
残留層厚さtRは、重合性材料34の体積、表面エネルギーなどによって制御されてもよい。以下の説明では、丸みのあるフィーチャの発生を減少させかつ/または除去しかつ鋭い縁を提供するように残留層厚さtRを制御する方法を概説する。
【0037】
体積制御
重合性材料34の体積の選択は、1)液滴体積、2)液滴の広がり、および3)テンプレート容積の3つの特徴によって決定されてもよい。
【0038】
重合性材料34は、事前に定義された液滴体積を有する低粘性重合性インプリント溶液でよい。重合性材料34の液滴体積は、ナノパターン・モールド700と基板708の接触前に液滴の周囲の高い毛管力によって液滴がどの程度広がるかに基づいて選択されてもよい。例えば、重合性材料34は、0.5〜50cpsの液滴体積を有してもよい。
【0039】
液滴の広がりは、一般に、液滴体積、ナノパターン・モールド700の容積、ナノパターン・モールド700の表面エネルギー、および/または基板708の表面エネルギーの関数である。例えば、ブランク・ナノパターン・モールド700の場合、6plの液滴体積は、分注された液滴の径の約7倍の液滴広がりを提供することがある。この液滴体積は、さらに、10〜15nmの範囲を有する残留層712をもたらすことがある。
【0040】
一般に、残留層は、さらに、所定の時間中に液滴が広がる領域内のナノパターン・モールド700の容積を超える重合性材料34によって規定されてもよい。場合によって、液滴が広がる単位面積当たりの重合性材料34の体積は、ナノパターン・モールド700の容積よりかなり大きくてもよい。この結果、残留層712が厚くなることがある(例えば、5nm超)。
【0041】
表面エネルギーによって、重合性材料34がナノパターン・モールド700と基板708の表面706を濡らすことができ、その結果、重合性材料34が、初期液滴サイズ(すなわち、直径が100μm未満)を超える大きな距離にわたって移動することがある。ナノパターン・モールド700が重合性材料34と接触した後の流体の動きは、毛管作用およびナノパターン・モールド700と基板708との接触形状によって促進されることがある。例えば、液滴は、液滴径の最大6または7倍に広がる均一の膜を形成する。しかしながら、単量体がテンプレート容積を大きく超えないこと、または残留層厚さが5nmを超えることが重要である。
【0042】
ダミー容積充填フィーチャ
余分な重合性材料34を「吸収」するために、特定のナノパターン・モールド700領域にダミー容積充填フィーチャが導入されてもよい。そのような構造の必要性は、次の式によって決定されることがある。ナノパターン・モールド700のフィーチャ容積が、局部的液滴体積より小さい場合は、5nm未満の残留層厚さtRにダミー充填が必要とされることがある。
変数の定義
r=液滴半径
ri=分注液滴半径
ts=液滴広がり時間
t=時間
Vd=分注液滴体積
Vf=テンプレート・フィーチャ体積
df=テンプレート・フィーチャ深さ
v=格子の場合のテンプレート・デューティ・サイクル
af=フィーチャが占有する面積
RLT=残留層厚さ
ad=液滴広がり面積
【0043】
液滴が格子構造に広がる領域の残留層厚さtRは、次の式によって定義される。
【0044】
【数1】
【0045】
残留層厚さtRが正で5nmを超える場合は、所定の広がり面積のVfがほぼ液滴体積になるようにダミー充填が必要とされることがある。残留層厚さtRが負の場合は、追加の重合性材料が加えられてもよい。
【0046】
所定の液滴広がりのフィーチャ面積が小さすぎるか、エッチング深さが浅すぎる場合は、液滴広がり領域内の余分な体積を消費するためにダミー充填が必要とされることがある。液滴広がり面積は、フィーチャの面積と深さの関数であり、重合性材料34の体積が消費されるときの液滴の広がりを制限することがある。
【0047】
表面エネルギー
液滴が広がる面積は、重合性材料34とナノパターン・モールド700と基板708の間の表面エネルギー、重合性材料34の粘性、および/または毛管力の関数でよい。毛管力が大きい場合、広がりは素早く起こり、従って低粘性流体と液滴領域内の薄膜を必要とすることがある。
【0048】
効率的な流体の広がりとフィーチャ充填を可能にするために、ナノパターン・モールド708および/または基板708との重合性材料34の接触角が制御されてもよい。接触角は、定着剤TranspinTMまたはValMatTMを基板708に塗布することにより、また重合性材料34中にナノパターン・モールド700を被覆してもよい界面活性剤を使用することによって制御されてもよい。したがって、重合性材料34のナノパターン・モールド700との接触角は、約500未満でよく、重合性材料34の基板708との接触角は、約150未満でよい。接触角は、表面エネルギーの目安として、ナノパターン・モールド700のフィーチャがナノパターン・モールド700を容易に埋め、また重合性材料34が基板708全体に大きな距離に容易に広がることを可能にすることがある。長距離の広がりは、表面エネルギー、粘性および毛管力によって制御されてもよい。表面エネルギーを制御する能力は、単量体が大きな距離にわたって広がることを可能にすることがある。
【0049】
ナノ形状構造の形成
図7Aと図7Bは、重合性材料34が上に配置された基板708の上に位置決めされたナノパターン・モールド700を示す。ナノパターン・モールド700は、フィーチャ(例えば、凹部714および/または突出部716)を有してもよい。凹部714および/または突出部716は、本明細書で述べたプロセスを使用して鋭い縁を有するように形成されてもよい。例えば、ナノパターン・モールド700は、図7Bに示されたように三角形の凹部714を有するように形成されてもよい。三角形が示されているが、長方形、六角形または他の非現実的形状を含むがこれらに限定されない、鋭い縁とフィーチャを有する任意の形状が形成されてもよいことに注意されたい。
【0050】
図8〜図9は、高さh1(図8)に位置決めされたナノパターン・モールド700が高さh2(図9)まで移動するとき重合性材料34の広がりを示す。ナノパターン・モールド700は、厚さtNを有してもよい。例えば、ナノパターン・モールド700の厚さは、0.5mm〜10mmの厚さを有する。
【0051】
ナノパターン・モールド700が高さh1から高さh2まで移動する際の重合性材料34の広がりは、一般に、ある程度の追加の印加力によって毛管駆動される。例えば、ナノパターン・モールド700を基板708の上の高さhに位置決めするために、ナノパターン・モールド700上のインプリント・ヘッド38(図1に示された)によって力Fが提供される。しかしながら、力Fは、最小限(例えば、0〜10N)でもよい。さらに、チャック28(図1に示された)は、圧力Pを印加してもよい。また、圧力Pは、実質的な反りや他の実質的な変形なしにナノパターン・モールド700の適切な位置決めを実現するのにまったく十分なことがある。例えば、圧力Pは、約0〜0.1atmでよい。最小印加力(例えば、力Fと圧力P)が、残留層712の変形を減少させることがある。さらに、ナノパターン構造702を形成し分離する際の残留層712の変形を少なくするために、チャック14が基板12に最小力を提供してもよいことに注意されたい。
【0052】
図10は、厚さtRを有する残留層712と鋭い縁を有する突出部720とを有する形成されたナノパターン構造702を示す。そのような薄い残留層と、接着層が厚さ1nmでよいという事実によって、基板エッチングで始まりディスカム(descum)のないパターン転写が可能になることに注意されたい。この目的のために、インプリント・パターン転写製造プロセスは、接着層(厚さ1nm)の蒸気被覆、ドロップオンデマンドのレジスト分注(分注パターンと単量体体積はテンプレート容積の計算に基づく)、5nm未満のRLTと基板のみのエッチング(ディスカムなし)によるインプリント・パターニング(必要に応じてダミー充填)、剥がし、および基板クリーニングを含んでもよい。ディスカム・エッチングが必要な場合は、それは、薄い残留膜を除去するためのものでよく、したがって形成されたナノ構造物の形状に実質的に影響しなくてもよいことに注意されたい。これにより、モールド内にあるナノ形状を保持したまま基板のエッチングが可能になることがある。これは、接着層(厚さ1nm)の蒸気被覆、インプリント材料の回転塗布、5nm未満のRLTのインプリント・パターニング、実質的にインプリント・レジストのディスカム(O2プラズマによる)、基板エッチング、剥がし、基板クリーニングが行われる従来のインプリント・リソグラフィと対照的である。
【0053】
以上述べた本明細書の実施形態は例示的である。上記の開示に対して本発明の範囲内にある多くの変更と修正が行われてもよい。したがって、本発明の範囲は、以上の説明によって限定されるべきでなく、むしろ添付の特許請求の範囲をその等価物の全範囲と共に参照することにより、決定されるべきである。
【符号の説明】
【0054】
401…溝、500…構造物、501…パターン、502…表面パターン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配設された材料の第1の層に溝を含む第1のパターンを形成するステップと、
前記第1の層の前記第1のパターンに重なる第2のパターンを形成するステップと、
前記第1のパターンと前記第2のパターンを前記基板にエッチングして、表面パターンを有するナノ成形インプリント・リソグラフィ・テンプレートへと形成するエッチング・ステップにして、前記表面パターンには少なくとも1つの鋭い縁を有する複数のフィーチャが含まれている、エッチング・ステップと
を備えている方法。
【請求項2】
前記第1の層が、金P属膜から形成された、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の層が、非湿潤可剥性レジスト材料から形成された、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のパターンを形成するステップが、
前記第1の層上に第2の湿潤可剥性レジスト層を付着させるステップと、
前記第2の層上に成形可能材料を付着させるステップと、
ナノインプリント・リソグラフィ・テンプレートを使用して前記成形可能材料をインプリントして、凹部によって分離された複数の隆起部分を有する第1のパターン層を有する第3のレジスト層を形成するステップと、
前記第3の層を、前記隆起部分の高さ対幅比が実質的に大きくなるようにエッチングするステップと、
前記第3の層上にオーバーコート層を付着させ、前記オーバーコート層を平坦化して各隆起部分の縁を露出させるステップと、
前記第3の層をエッチングして、前記第2の層と前記第1の層に1つまたは複数のトレンチを形成するステップと、
前記第2の層と前記第3の層を除去するステップと
を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の層が、可溶性材料から形成された、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の層が、ポリメチルグルタルイミドを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の層が、ネガフォトレジストから形成された、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の層が、ポリヒドロキシルスチレンを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の層が、中間層を含み、前記中間層が接着性を有する、請求項4〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記隆起部分の幅が、前記第3の層のエッチング前の前記凹部の幅と実質的に同じである、請求項4〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記オーバーコート層が、シリコン含有重合体を含む、請求項4〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第3の層をエッチングして前記第2の層と前記第1の層に1つまたは複数のトレンチを形成するステップが、さらに、前記第1の層をドライエッチングするステップを含む、請求項4〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の層の前記第1のパターンと前記第2のパターンに重なる1つまたは複数の追加パターンを形成するステップをさらに含み、前記追加パターンが、前記第1のパターンの回転である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の層が、非湿潤可剥性レジスト材料から形成され、前記第1のパターンを形成するステップが、
前記第1の層上に第2の湿潤可剥性レジスト層を付着させるステップと、
前記第2の層上に成形可能材料を付着させるステップと、
ナノインプリント・リソグラフィ・テンプレートを使用して前記成形可能材料をインプリントして、凹部によって分離された複数の隆起部分を含む第1のパターン層を有する第3のレジスト層を形成するステップと、
前記第3の層をエッチングして前記第2の層と前記第1の層に1つまたは複数のトレンチを形成するステップと、
前記第2の層と前記第3の層を除去するステップとを含む、請求項1または3〜13のいずれか1項に記載の方法
【請求項15】
前記第1のパターンを形成するステップが、
前記第1の層上に成形可能材料を付着させるステップと、
ナノインプリント・リソグラフィ・テンプレートを使用して前記成形可能材料をインプリントして、凹部によって分離された複数の隆起部分を含む第1のパターン層を有する第2のレジスト層を形成するステップと、
前記第2の層をエッチングして前記第1の層に1つまたは複数のトレンチを形成するステップと、
前記第1の層にエッチング・パターンが提供されるようにすべての有機材料を除去するステップとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項16】
前記ナノ成形インプリント・リソグラフィ・テンプレートが、長方形、正方形、三角形、菱形および六角形からなる組から選択された少なくとも1つの表面パターンを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
第2の基板の表面に第2の重合性材料を付着させるステップと、
前記第2の重合性材料を前記ナノ成形インプリント・リソグラフィ・テンプレートと接触させるステップと、
前記第2の重合性材料を凝固させて、残余層と、鋭い縁を有する複数のナノパターン構造とを有するパターン層を形成するステップとを含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記パターン層の前記複数のナノパターン構造を前記第2の基板に転写するステップを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記残余層の厚さが、前記パターン層を前記第2の基板に転写する際に、丸みのあるナノパターン構造の発生を減少させるように制御される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記残余層の厚さが、体積制御を使用して制御される、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記残余層の厚さが、ダミー容積充填フィーチャを使用して制御される、請求項17〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記残余層の厚さが、前記重合性材料と前記ナノ成形インプリント・リソグラフィ・テンプレートとの接触角を変化させることにより制御される、請求項17〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
基板上に位置決めされた金属膜に溝を含む第1のパターンを形成するステップと、
前記金属膜に、前記第1のパターンに重なる第2のパターンを形成するステップと、
前記金属膜をエッチングして前記第1と第2のパターンを前記基板に転写して、少なくとも1つの鋭い縁を有する複数のフィーチャを含む表面パターンを形成するステップとを含む方法。
【請求項24】
第2の基板の表面に重合性材料を付着させるステップと、
前記重合性材料を前記表面パターンと接触させて、前記重合性材料が前記第2の基板と前記表面パターンと間の隙間を埋めるようにするステップと、
前記重合性材料を凝固させて、残余層と、前記表面パターンに対応し少なくとも1つの鋭い縁を有する複数のナノパターン構造とを有するパターン層を形成するステップとを更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記基板上に位置決めされた金属膜に溝を含む第1のパターンを形成するステップと、
前記金属膜に、少なくとも1つの鋭い縁を有する少なくとも1つのナノ形状が形成されるように、前記第1のパターンに重なる第2のパターンを形成するステップと、
前記金属膜のエッチングを前記第1と第2のパターンを前記基板に転写するように行うステップとを備え、少なくとも1つの鋭い縁をそれぞれ有する複数のナノ形状を含む表面パターンが形成される、方法。
【請求項1】
基板上に配設された材料の第1の層に溝を含む第1のパターンを形成するステップと、
前記第1の層の前記第1のパターンに重なる第2のパターンを形成するステップと、
前記第1のパターンと前記第2のパターンを前記基板にエッチングして、表面パターンを有するナノ成形インプリント・リソグラフィ・テンプレートへと形成するエッチング・ステップにして、前記表面パターンには少なくとも1つの鋭い縁を有する複数のフィーチャが含まれている、エッチング・ステップと
を備えている方法。
【請求項2】
前記第1の層が、金P属膜から形成された、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の層が、非湿潤可剥性レジスト材料から形成された、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のパターンを形成するステップが、
前記第1の層上に第2の湿潤可剥性レジスト層を付着させるステップと、
前記第2の層上に成形可能材料を付着させるステップと、
ナノインプリント・リソグラフィ・テンプレートを使用して前記成形可能材料をインプリントして、凹部によって分離された複数の隆起部分を有する第1のパターン層を有する第3のレジスト層を形成するステップと、
前記第3の層を、前記隆起部分の高さ対幅比が実質的に大きくなるようにエッチングするステップと、
前記第3の層上にオーバーコート層を付着させ、前記オーバーコート層を平坦化して各隆起部分の縁を露出させるステップと、
前記第3の層をエッチングして、前記第2の層と前記第1の層に1つまたは複数のトレンチを形成するステップと、
前記第2の層と前記第3の層を除去するステップと
を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の層が、可溶性材料から形成された、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の層が、ポリメチルグルタルイミドを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の層が、ネガフォトレジストから形成された、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の層が、ポリヒドロキシルスチレンを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の層が、中間層を含み、前記中間層が接着性を有する、請求項4〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記隆起部分の幅が、前記第3の層のエッチング前の前記凹部の幅と実質的に同じである、請求項4〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記オーバーコート層が、シリコン含有重合体を含む、請求項4〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第3の層をエッチングして前記第2の層と前記第1の層に1つまたは複数のトレンチを形成するステップが、さらに、前記第1の層をドライエッチングするステップを含む、請求項4〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の層の前記第1のパターンと前記第2のパターンに重なる1つまたは複数の追加パターンを形成するステップをさらに含み、前記追加パターンが、前記第1のパターンの回転である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の層が、非湿潤可剥性レジスト材料から形成され、前記第1のパターンを形成するステップが、
前記第1の層上に第2の湿潤可剥性レジスト層を付着させるステップと、
前記第2の層上に成形可能材料を付着させるステップと、
ナノインプリント・リソグラフィ・テンプレートを使用して前記成形可能材料をインプリントして、凹部によって分離された複数の隆起部分を含む第1のパターン層を有する第3のレジスト層を形成するステップと、
前記第3の層をエッチングして前記第2の層と前記第1の層に1つまたは複数のトレンチを形成するステップと、
前記第2の層と前記第3の層を除去するステップとを含む、請求項1または3〜13のいずれか1項に記載の方法
【請求項15】
前記第1のパターンを形成するステップが、
前記第1の層上に成形可能材料を付着させるステップと、
ナノインプリント・リソグラフィ・テンプレートを使用して前記成形可能材料をインプリントして、凹部によって分離された複数の隆起部分を含む第1のパターン層を有する第2のレジスト層を形成するステップと、
前記第2の層をエッチングして前記第1の層に1つまたは複数のトレンチを形成するステップと、
前記第1の層にエッチング・パターンが提供されるようにすべての有機材料を除去するステップとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項16】
前記ナノ成形インプリント・リソグラフィ・テンプレートが、長方形、正方形、三角形、菱形および六角形からなる組から選択された少なくとも1つの表面パターンを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
第2の基板の表面に第2の重合性材料を付着させるステップと、
前記第2の重合性材料を前記ナノ成形インプリント・リソグラフィ・テンプレートと接触させるステップと、
前記第2の重合性材料を凝固させて、残余層と、鋭い縁を有する複数のナノパターン構造とを有するパターン層を形成するステップとを含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記パターン層の前記複数のナノパターン構造を前記第2の基板に転写するステップを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記残余層の厚さが、前記パターン層を前記第2の基板に転写する際に、丸みのあるナノパターン構造の発生を減少させるように制御される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記残余層の厚さが、体積制御を使用して制御される、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記残余層の厚さが、ダミー容積充填フィーチャを使用して制御される、請求項17〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記残余層の厚さが、前記重合性材料と前記ナノ成形インプリント・リソグラフィ・テンプレートとの接触角を変化させることにより制御される、請求項17〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
基板上に位置決めされた金属膜に溝を含む第1のパターンを形成するステップと、
前記金属膜に、前記第1のパターンに重なる第2のパターンを形成するステップと、
前記金属膜をエッチングして前記第1と第2のパターンを前記基板に転写して、少なくとも1つの鋭い縁を有する複数のフィーチャを含む表面パターンを形成するステップとを含む方法。
【請求項24】
第2の基板の表面に重合性材料を付着させるステップと、
前記重合性材料を前記表面パターンと接触させて、前記重合性材料が前記第2の基板と前記表面パターンと間の隙間を埋めるようにするステップと、
前記重合性材料を凝固させて、残余層と、前記表面パターンに対応し少なくとも1つの鋭い縁を有する複数のナノパターン構造とを有するパターン層を形成するステップとを更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記基板上に位置決めされた金属膜に溝を含む第1のパターンを形成するステップと、
前記金属膜に、少なくとも1つの鋭い縁を有する少なくとも1つのナノ形状が形成されるように、前記第1のパターンに重なる第2のパターンを形成するステップと、
前記金属膜のエッチングを前記第1と第2のパターンを前記基板に転写するように行うステップとを備え、少なくとも1つの鋭い縁をそれぞれ有する複数のナノ形状を含む表面パターンが形成される、方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A−7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A−7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【公表番号】特表2012−508978(P2012−508978A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536331(P2011−536331)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/006113
【国際公開番号】WO2010/056349
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(503193362)モレキュラー・インプリンツ・インコーポレーテッド (94)
【出願人】(500039463)ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム (115)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/006113
【国際公開番号】WO2010/056349
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(503193362)モレキュラー・インプリンツ・インコーポレーテッド (94)
【出願人】(500039463)ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム (115)
【Fターム(参考)】
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