説明

ナノスケール粒子の標的化導入を介した治療

【解決手段】 細胞、患部組織、病原体、若しくは他の望ましくない物体を治療するための方法は、対象の身体、身体部分、若しくは体液(例えば、血液、血漿、或いは血清)へのバイオプローブ(標的特異的リガンドに付着されるエネルギー感受性材料)の投与を含む。エネルギー源は、前記標的を破壊、破裂、若しくは不活性するために、前記バイオプローブへエネルギーを提供する。AMF、マイクロ波、音波、若しくはそれらの組み合わせなどの、様々なメカニズムを介して作られた様々なエネルギー形態が用いられ得る。開示された方法は、これに限定されるものではないが、骨髄、肺、血管、神経、大腸、卵巣、乳房、及び前立腺の癌などのあらゆるタイプの癌、AIDS、有害な血管新生、最狭窄、アミロイド症、結核、肥満、マラリア、及びHIVなどのウイルスに起因する疾病を含む、様々な適応の治療に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に治療方法に関するものであり、特に、患者の身体、身体部分、組織若しくは体液に対する標的特異的リガンドに付着されたエネルギー感受性物質の投与、及び標的を破壊する若しくは不活性化するようにエネルギー源からのエネルギーの投与から成る治療方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
患者における病気の発現と治療経過が成功であるという結論との間には、しばしば受け入れ難いほど長い時間の経過がある。多くの病気は無症候性であり、かなり進行した段階及び多くの場合終末段階へと進行する間、発見されない。さらに、この期間は、当に正しく定められた治療における不快な副作用による、患者の著しい心理的及び身体的なトラウマ(心的外傷)によって特徴付けられる。たとえ早期に発見された病気でさえ、健康な組織の正常な機能を破壊するような治療法、若しくは他の望んでいない副作用をもたらすような治療方法によってのみ最も効果的に治療されるものである。
【0003】
そのような病気の一つに癌がある。多くの研究努力といくつもの成功にも関わらず、癌はいまだアメリカでは第2位の死因であり、American Cancer Societyの推定によると毎年500,000人以上の命を奪っている。従来の治療は浸襲的であり及び/若しくは有害な副作用(例えば、健康な細胞への毒性)を伴い、しばしば外傷性治療経過を辿りわずかな成功のみである。より良い診断診療及び診断技術の結果による早期発見は、多くの患者の予後を改善してきた。しかしながら、多くの患者が耐えなくてはならない苦痛のため、よりストレスの多い治療経過となり、患者が定められた治療に従うことを困難にする。さらに、病気の発見が改善されてきたにも関わらず、いくつかの癌は現在利用可能な治療選択肢を受けつけない。未だ医学への挑戦を突きつける癌の中で、前立腺、乳房、肺、及び肝臓の癌は、毎年非常に多くの命を奪っている。また、結腸直腸癌、卵巣癌、胃癌、白血病、リンパ腫、メラノーマ、及びそれらの転移癌も、生命を脅かすものである。
【0004】
乳癌に対する従来の治療は、例えば、手術後の放射線療法及び/若しくは化学療法を一般的に含む。これらの技術は、常に効果的であるわけではなく、例え効果的であっても、いくらかの不全に苦しむ。外科的処置の範囲は、腫瘍のみの除去(乳腺腫瘍摘出)から乳房の完全な除去まである。初期段階の癌における乳房の完全な除去は、再発防止に対する或る保証を提供するが、乳房の外観を損なうので、患者に非常に難しい選択を要求することになる。乳腺腫瘍摘出では、外観を損なうことはより少なくて済むが、癌再発のより高いリスクを伴う。放射線療法及び化学療法は、非常にきつく辛いもので、再発防止に対して完全に効果的ではない。
【0005】
病原体ベースの病気の治療も厄介な問題が伴う。全身性感染の症状を呈する患者は、多くの場合最初のステップとして、広範囲抗生物質を使って誤って治療される。この一連の措置は、侵入している生物体がウイルスである場合、全く効果がない。たとえ細菌(例えば、大腸菌)が原因となるものでも、抗生物質治療は、原因細菌だけでなく、食物の適切な消化に必要な腸の良性腸管内菌叢も除去する。従って、この方法で治療された患者は、良性細菌が再び生存するまで、多くの場合胃腸障害を経験する。他の場合において、抗生物質耐性細菌は、抗生物質治療には反応しない。ウイルス病に対する治療方法では、多くの場合侵入しているウイルス自体のみを標的とする。ただし、ウイルスが侵入し、ウイルスの追加コピーの生成に用いるために"乗っ取られた"細胞は、生存可能である。従って、この病気の進行は、止まるというよりも遅延される。
【0006】
これらの理由により、病気を治療するための改善された代替技術の提供が望まれている。そのような技術は、現在の技術と比べて、患者に対して侵襲性が少なく外傷性も少ないものであるべきであり、標的部位、例えば患部組織、病原体、若しくは体内のほかの望ましくない物体などでのみ局所的に効果的であるべきである。好ましくは、この技術は、一回若しくは非常に少ない治療セッション(患者服薬不履行を最小限にする)で、患者への毒性が最少な状態で行うことが可能であることが望ましい。加えて、望ましくない物質は、重大な操作技能や入力を必要とせずに治療によって標的とされるべきである。
【0007】
免疫療法は、例えば癌などを含む様々なヒトの病気を治療するために使用される、急速に発展している治療法のタイプである。FDAは、多くの抗体ベースの癌治療を承認してきた。抗体、抗体断片、及び改変特性(例えば、抗原結合親和性、分子構造、特異性、原子値など)を有するペプチドを設計する能力は、治療方法においてそれらの使用を促進してきた。癌免疫療法は、マウス抗体のキメラ化とヒト化という先端技術を用いることにより、ヒトにおける免疫反応を軽減してきた。高親和性ヒト抗体も、多くのヒト免疫グロブリン遺伝子を含むトランスジェニック動物から得てきた。加えて、ファージディスプレイ技術、リボゾームディスプレイ、及びDNAシャッフリングは、標的になるリガンドとして使用するための、高親和性で低免疫原性を有する抗体断片やペプチドの発見を可能にしてきた。これらの先端技術の全ては、望ましい抗原結合親和性と特異性を有し、最少免疫反応を有する免疫療法を設計することを可能にしてきた。
【0008】
癌免疫療法の領域は、癌細胞による(正常細胞との比較での)過剰発現、若しくは癌細胞のみで発現しているマーカーを使用する。そのようなマーカーの同定は現在進行中であり、リガンド/マーカー組み合わせの選択は、全ての免疫療法の成功にとって重要である。免疫療法は少なくとも3つのクラス:(1)抗体自体が、成長受容体を標的にする、サイトカイン経路を破壊する、または補体若しくは抗体依存性細胞傷害を誘導する、配置(deployment)抗体、(2)毒素、放射性核種、若しくはサイトカインを直接的武装(arming)抗体、(3)毒素を運搬するために用いられる免疫リポソームに抗体を付着することによって、若しくは免疫細胞エフェクター(作動体)に抗体を付着すること(二重特異性抗体)によって、間接的武装(arming)抗体、に分類される。武装抗体は、臨床試験で強力な腫瘍活性を示したが、それらは、患者にとって受け入れ難いほどの高レベルの毒性も示した。
【0009】
免疫毒性若しくは放射性核種(すなわち、直接的及び間接的武装)の運搬に依存した治療法の不利な点は、一度患者に投与されると、これらの因子が常に活性であることであった。これらの治療法は多くの場合、非腫瘍細胞への損傷を引き起こし、毒性問題や運搬課題を提起する。例えば、癌細胞は共通して、(免疫療法によって標的となる)表面発現抗原を血流へ放出する。免疫複合体は、免疫療法抗体と放出された抗体との間に形成され得る。結果として、多くの抗原ベースの治療は、癌細胞との相互作用というよりも、これらの放出された抗原との抗体の相互作用が原因で希薄化され、それによって正確に運搬される用量を減少する。従って、有害な副作用を最小化し且つ有効性を改善する、"要望に応じた治療(セラピー・オン・デマンド)"アプローチが好ましい。
【0010】
温度範囲が約40℃〜約46℃(発熱療法)である温熱療法は、病気の細胞に付加逆的損傷を引き起こす。ただし、健康な細胞は、約46.5℃までの温度にさらしても生存することが可能である。患部組織における個々の細胞の温度を致死レベルまで上昇すること(細胞性温熱療法)は、優れた治療選択肢を提供する。病気に関連した病原体、及び体の他の望ましくない物体も、局所的な高温にさらすことによって破壊され得る。
【0011】
発熱療法は、瞬時のネクローシス(一般的に"熱アブレーション"と呼ばれる)、及び/若しくは細胞における熱ショック反応(古典的な発熱療法)を誘導し、細胞内の一連の生化学変化を介して細胞死を導くので、癌や他の病気に対する治療法として期待できる。マイクロ波若しくは環状位相アレイシステム(APAS)などの高周波(RF)発熱療法を用いた最先端技術のシステムは、深在性腫瘍の局所的な加熱のためのエネルギーの調整を試みている。そのような技術は、組織の不均一性と、高度に分散した組織によって制限されている。これは、望ましい領域において付随して起こる不十分な用量とともに、標的でない組織における"ホットスポット"現象のいまだ解決されていない問題を導く。これらの要素は、そのようなシステムを有する特異的な領域の選択的な加熱を非常に困難にする。
【0012】
RF発熱療法に使用する別の戦略は、マイクロ波或いはRFベースアンテナ、若しくは自己調節熱種(シード)の外科的移植を必要とする。その侵襲性に加えて、このアプローチは、原発腫瘍の正確な位置を知ることを必要とするので、転移の治療に対して(たとえあるとしても)少ない選択肢しか提供しない。従って、シード移植片戦略は、検出されていない個々の癌細胞、若しくは原発腫瘍部位には直接隣接していない細胞クラスターを標的とすることはできない。この戦略の臨床的成功は、目的の腫瘍組織における標的の熱の発生に伴う問題によって阻まれる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
体の外にあるエネルギー源を用いた、病気の治療のための発熱療法は、数十年の間で認識されてきた。しかしながら、主要な問題は、目的の細胞或いは病原体へ致死量の熱を選択的に運搬する能力がないことであった。
【0014】
上述の観点から、患部組織、病原体、若しくは対象の体内の標的へエネルギーの選択的運搬を取り込んでしまう他の望ましくない物体、を治療するための方法が必要とされている。また、安全で効果的、継続期間が短く、侵襲の要求を最少にする治療方法があることが望まれている。
【0015】
従って、本発明の目的は、標的特異的リガンドを対象の身体、身体部分、組織若しくは体液へ付着させるエネルギー感受性物質の投与、及び標的を破壊、破裂、若しくは不活性化するエネルギー源の投与を含む治療方法を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的としては、選択された細胞或いは組織へ、対象の全身へ、若しくは体外で対象の身体へ前記エネルギーを投与することである。
【0017】
本発明は、対象へバイオプローブ(標的特異性リガンドに付着されたエネルギー感受性粒子)を投与する工程と、前記バイオプローブを標識された標的に位置付け、付着するための所定期間の後、標的を破壊若しくは不活性化するために、前記バイオプローブへエネルギー源を投与する工程とを有する治療方法に関するものである。前記エネルギーは、対象の身体、身体部分、組織、若しくは体液(例えば、血液、血漿、若しくは血清)、若しくは体外で対象の身体へ直接投与される。
【0018】
本発明の上述の要約は、示した各実施形態若しくは本発明のすべての実施を説明することを意図したものではない。以下に続く図面及び詳細な説明は、これら実施形態を特に例示的に示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
1. 定義
ここで用いられる"感受体(susceptor)"という用語は、エネルギー源にさらされたとき、熱くなる若しくは物理的に動く物質の(任意で被覆剤を有している)粒子を意味している。同様に"磁気感受体(magnetic susceptor)"という用語は、粒子が反応するエネルギー源が交番磁場(alternating magnetic field:AMF)であるような粒子を意味している。
【0020】
ここで用いられる"リガンド"という用語は、感受体(若しくは前記感受体上の被覆剤)に付着し、生物学的マーカーを標的にし接着する、分子若しくは化合物を意味している。Her−2(上皮成長因子受容体タンパク質)に特異的なモノクローナル抗体は、例示的なリガンドである。
【0021】
ここで用いられる"バイオプローブ"という用語は、感受体と少なくとも1つのリガンドとを有する組成物を意味している。前記リガンドは、前記バイオプローブを標的へと導くように作用する。
【0022】
ここで用いられる"マーカー"という用語は、前記バイオプローブリガンドが特異的である、抗原若しくは他の物質を意味している。Her−2タンパク質は例示的なマーカーである。
【0023】
ここで用いられる"標的"という用語は、例えば病気の細胞、病原体、若しくは他の望ましくない物体などの、非活性化、破裂、破壊、若しくは破壊が望ましい物体を意味している。マーカーは前記標的に付着される。乳癌細胞は例示的な標的である。
【0024】
ここで用いられる"バイオプローブシステム"という用語は、マーカーを介して任意に同定される標的に特異的なバイオプローブを意味している。
【0025】
ここで用いられる"適応(indication)"という用語は、病気などの医学的症状を意味している。乳癌は例示的な適応である。
【0026】
ここで用いられる"RF"(高周波の略称)という用語は、約0.1Hz〜約900MHzの範囲での高周波を意味している。
【0027】
ここで用いられる"AMF"(交番磁場の略称)という用語は、一般的に正弦曲線、三角形、長方形、若しくは相似形態パターンで、磁場ベクターの方向が定期的に変化する磁場を意味している。また、AMFは静磁場へも加えることができ、それにより結果として生じる磁場ベクターのAMF構成要素のみが方向を変える。当然のことながら、交番磁場は、交流電場を伴い、自然の電磁気である。
【0028】
ここで用いられる"エネルギー源"という用語は、バイオプローブの感受体にエネルギーを運搬できる装置を意味している。
【0029】
ここで用いられる"負荷サイクル(デューティサイクル)"という用語は、エネルギー源が1回のオン−オフサイクルにおいて稼動したり停止したりする全時間に対するエネルギー源の稼動時間の割合を意味している。
【0030】
2. 標的療法システム
本発明の標的療法システムは、適応を治療するための、エネルギー源と連結したバイオプローブの利用を含むものである。
【0031】
2.1 バイオプローブシステム
本発明のバイオプローブの様々な実施形態は、図1と図2を介して明示されている。図1は、本発明の実施形態に従ったバイオプローブ構造を説明したものであり、バイオプローブ690は、エネルギー感受性粒子を有し、それは感受体642として言及されている。前記感受体642は、被覆剤644を有している。少なくとも1つの標的リガンド640は、これに限定するものではないが例えば抗体であり、バイオプローブ690の外側部分上に位置している。標的リガンド640は、標的を捜し出し、接着するように選択されている。前記感受体640がエネルギー源にさらされると、熱が記感受体642内に発生する。特に前記被覆剤644が高分子材料である場合、被覆剤644はバイオプローブ690の熱特性を増強する。
【0032】
図2は、本発明の実施例を説明したものであり、、バイオプローブ890は、被覆剤844を有している感受体842を有しており、1若しくはそれ以上の標的リガンド840によって標的(例えば細胞など)846に付着される。細胞846は、いくつかのタイプのマーカー848や850を発現する。バイオプローブ890の特異性は、多くの他のマーカー若しくはモジュール848の中から標的マーカー850へのその接着によって表される。1若しくはそれ以上のバイオプローブ890は、リガンド840を介して細胞846に付着する。リガンド840は適合され、バイオプローブ890が細胞846上の外部にとどまる、若しくは細胞846内に内在化されるように、バイオプローブ890は設計される。一旦細胞846に結合すると、前記感受体842は、吸収されたエネルギーに応じて加熱する。前記熱は、被覆剤844を通り、若しくは、例えば、伝達、伝導、放熱、若しくはこれらの熱移動メカニズムのあらゆる組み合わせを介して、間質領域を通って前記細胞846へ通過する。加熱された細胞846は、好ましくは回復不能な損傷を引き起こすような方法で、損傷を受ける。バイオプローブ890が細胞846内に内在化したとき、バイオプローブ890は、伝達、伝導、放熱若しくはこれらの熱移動メカニズムのあらゆる組み合わせを介して内部で細胞846を加熱する。十分な量のエネルギーがバイオプローブ890によって細胞846に移動すると、細胞846はネクローシス、アポトーシス、若しくは別のメカニズムを介して死滅する。
【0033】
バイオプローブシステムのいくつかの例示的実施形態は、それらた用いられる関連した適応とともに、表Iに記載した。
【0034】
【表1】

【0035】

【0036】

【0037】

【0038】
本発明の方法は、これに限定されるものではないが、骨髄、肺、血管、神経、大腸、卵巣、乳房、及び前立腺の癌などのあらゆるタイプの癌、AIDS、自己免疫状態、有害な血管新生、アミロイド症、再狭窄、血管状態、結核、肥満、マラリア、及びHIVなどのウイルスに起因する疾病を含む、様々な適応を治療するのに用いられる。ここに記載されたバイオプローブシステムは、表1に記載された関連適応以外の他の適応を治療するために用いることができる。
【0039】
本発明に用いるための標的、マーカー、及びリガンドは、これに限定されるものではないが、表Iに記載されたものと、米国特許番号第10/176,950号と第10/200,082号明細書を含む公有の特許出願に開示されたものとが含まれ、これら全体の開示はこの参照により本明細書に組み込まれる。
【0040】
2.2. エネルギー源
本発明で使用するエネルギー源は、エネルギーを例えば熱或いは機械的運動へ変換できる前記感受体に、前記エネルギーを提供することができるあらゆる装置を含む。次に、前記バイオプローブは、前記標的細胞及び前記標的細胞の周囲の細胞若しくは組織へ、前記熱或いは機械的運動を伝達する。図3は、対象の身体、若しくは身体部分へエネルギーを伝達するエネルギー源を図式的に説明したものである。本明細書で有用ないくつかの例示的なエネルギー形態やエネルギー源は、表IIに記載している。例えば、AMF、マイクロ波、音、若しくはそれらの組み合わせなどのエネルギーの様々な形態は、表IIに記載されたような様々なメカニズムを用いることによって生成される。この表には、異なるエネルギー形態及び治療メカニズムに関する以下の説明の項も記載した。
【0041】
【表2】

【0042】

【0043】
一般的に、図3に説明したように、操作者7は、エネルギー発生装置5を、例えばコンソール(制御装置)6を介して制御し、前記装置がエネルギーをエネルギー源1に、例えばケーブル2を介して運搬する。エネルギー源1は、エネルギー4をバイオプローブの感受体へ伝達し、標的細胞及び対象内の前記バイオプローブ周囲の細胞若しくは組織を、加熱若しくは別の方法で影響を与える。
【0044】
当然のことながら、ここに記載されたエネルギー源は、他のタイプのバイオプローブ、例えば米国特許番号第10/176,950号及び第10/200,082号明細書を含む特許出願に開示されたバイオプローブを加熱することにも用いられる。さらに、当然のことながら、米国特許番号第10/176,950号及び第10/200,082号明細書を含む特許出願に開示されたエネルギー源は、本発明のバイオプローブを加熱することにも用いられる。
【0045】
2.2.1. AMF
AMFエネルギーは、例えば加熱、機械的置換、若しくはそれらの様々な組み合わせの治療的メカニズムを生成するためのバイオプローブとともに用いられる。AMFの適用を介したバイオプローブへの加熱は、例えば、誘導、共鳴、及び粒子−粒子摩擦加熱などの様々なメカニズムを介して達成される。これらのAMFエネルギー形態は、これ以下に記載されている。
【0046】
2.2.1(a) AMF誘導加熱
本発明の1実施形態において、図4に説明したように、治療用システムは、交番磁場(AMF)発生器を有し、これは、例えばキャビネット101内に設置され、磁気回路102によって、対象105内の特定の位置へ誘導されるAMFを生成するように設計されたものである。対象105は、X−Y水平及び垂直軸位置決めベッド106の上に横になる。位置決めベッド106は、ベッド調節装置108を介して水平及び垂直に位置付けることができる。前記AMF発生器は、磁気回路102でAMFを生成し、このAMFは、一極面104で磁気回路102を出て、空隙及び対象105の望ましい治療領域を通り抜けて、反対極面104を通って磁気回路102に再び入り、前記回路が完成する。操作者若しくは医療技術者は、AMFの特性とベッドの位置決めを、制御盤120を介して操作及び監視する。AMFがRF発生器によって生成される場合、AMFの周波数は約0.1Hz〜約900MHzの範囲である。
【0047】
別のアプローチは、前記AMFを生成するために用いられ、集束及び/若しくは均一場を提供する。図5において断面図で図式的に説明した1実施例のように、磁気ソレノイドコイル50は、例えばヒト肢若しくは小動物などの長さと直径の比が高い組織内のバイオプローブを加熱するのに特に有用である。低磁気抵抗材料の円形でドーナツ型リング51は、望ましい周波数(例えば約150kHz)で動作する磁気コア用に特別に作成される。低磁気抵抗材料の1実施例は、Manufacturing Inc.(Auburn Hills、ミシガン州、米国)から市販されているFluxtrol材料(material)である。
【0048】
低磁気抵抗材料のある長さから作られた磁場集束バー52は、ソレノイドコイル50の外径の外周の約25%を囲み、前記リング51からソレノイドコイル50の反対端へ延出するように位置付けられる。前記磁場集束バー52は、前記リング51と同じ材料で、若しくは異なる材料から作ることができる。例えば、前記バー52は、Fluxtrol Manufacturing Inc.(Auburn Hills、ミシガン州、米国)から市販されているFerrotron材料(material)から作られる。
【0049】
前記リング51と集束バー52は、ヒト若しくは動物の縮小断面を磁場にさらす一定のパターンで磁束53を導く。渦電流加熱は、磁束53にさらされた組織の断面の平方(スクエア)に比例するので、さらされる断面のサイズを縮小すると有利になる。このアプローチにより、減少した渦電加熱で、より高い磁場強度が対象に適用されることを可能にする。加えて、円形ドーナツ型マス51と集束バー52により、ソレノイドコイル50の外側の磁場強度を著しく下げられる。磁性ソレノイドコイル50は、対象の非標的部分、例えば頭や重要臓器などを保護しながら、AMFを集束させる。
【0050】
ここで使用の磁性感受体は、典型的には、前記エネルギー源及びAMFに曝されたときの熱によって供給されるAMFエネルギーに敏感であり、生体適合性があり、及びリガンドが化学的若しくは物理的に接着され得る機能基を有する(若しくは有するように修飾され得る)表面を持つものである。本発明の1実施形態において、磁気コアを有する感受体は、生体適合性被覆材料によって取り囲まれている。コア被覆材料の可能な組み合わせは数多くある。例えば、被覆材料としての金は、生体適合性である一方、コア材料中で酸化などの化学変化を妨げるような保護被覆剤を形成するので、特に有利である。金被覆剤はまた、リガンド連結に対する基を含むように化学的に修飾され得る。さらに、金は、AMF加熱に関連した渦電流加熱を増強するための優れた伝導体として働く。
【0051】
保護被覆剤を必要とする磁性感受体コアのタイプは、鉄、コバルト、及び他の磁性金属を含む。例えば、鉄やコバルトは、酸化などの化学変化に対して敏感であり、酸化によって著しく変化する磁気特性を有している。保護被覆剤の使用は、前記コア材料がヒトや動物に対してin vivoで中毒のリスクをもたらすような実施形態において特に好ましい。従って、金被覆材料の使用は、薬品による腐食から前記コア材料を保護し、前記コア材料の毒作用から対象を保護するのに特に好ましい。
【0052】
本発明の特定の実施形態において、前記金被覆は、チオール化学を介して化学的に修飾され、それにより化学結合が金表面と適切なリガンドとの間に形成される。例えば、有機チオール部分は、金に付着し、その後少なくとも1つのシラン基、カルボキシル基、アミン基、或いはヒドロキシル基、若しくはそれらの組み合わせを用いて前記有機チオール部分にリガンドを結合させることができる。前記被覆材料の表面を修飾するための他の化学的方法も用いられる。
【0053】
本発明の1実施形態において、窒素ドープマンガンクラスターが磁性感受体として用いられる。これらの窒素ドープマンガンクラスター、例えばMnNやMn(xとyは0ではない数字)などは、強磁性体であり、大きな磁気モーメントを有している。密度機能性理論に基づく計算では、窒素の存在により、小マンガンクラスターの安定性及び磁気特性が根本的に変えられることを示している。それらの結合エネルギーは大幅に増強されるだけでなく、マンガン部位での磁気モーメント間のカップリング(結合)は、それらのサイズや形に関わらず強磁性体である。
【0054】
別の実施形態において、Nd1−xCaFeOが磁性感受体として用いられる。弱強磁性の自発磁化は、カルシウム含有量の増加若しくは粒子サイズの増大と共に減少する。
【0055】
例えば、超常磁性Co3664、BiFe12、BaFe1219、NiFe、CoNiFe、Co−Fe及びFePt−Agなどの別の材料も、本発明の感受体として用いられる。
【0056】
2.2.1(b) AMF共鳴加熱
原子、分子、及び結晶は、エネルギー吸収が効果的に達成される共鳴周波数を有していることはよく知られている。一般的に、標的材料は比較的低電力源から大量のエネルギーを吸収するため、共鳴加熱は著しい利点を提供する。従って、標的材料の共鳴周波数と異なる、身体組織を含む非標的材料は、同一程度には加熱しない。従って、材料は、電磁気エネルギースペクトル(周波数帯)における特定の共鳴周波数を利用して選択される。感受体材料は、前記材料の内部化学結合が特定の周波数で共鳴するように選択される。
【0057】
共鳴加熱は、原子、分子若しくは肉眼的な長さのスケールで磁気、電気、或いは電気双極子構造を有する物質と、AMFエネルギーとの相互作用を利用することによっても達成され得る。上述された加熱の直接的なモードに加えて、共鳴加熱は間接的にも用いられる。本発明の1実施形態において、バイオプローブとして使用の材料は、それらが付着する組織の共鳴周波数の変動を誘導するであろう磁気或いは電気特性を有するように選択される。従って、前記バイオプローブの近くに近接する組織の分子が、適切な周波数に合わせて適用されたエネルギー領域において選択的に加熱する。
【0058】
このエネルギーは、標的細胞(標的組織)に、全身に、体外(対象の身体の外側)で、若しくはそれらのあらゆる組み合わせで適用され得る。
【0059】
2.2.1(c) AMF粒子−粒子摩擦加熱
磁性感受体は、それらがAMFにさらされる際に、物理的若しくは機械的運動を作り出すこともできる。この運動は、粒子間の摩擦を生じ、熱を作り出す。本発明の1実施形態において、約10nm〜約10,000nmの範囲のサイズである粒子は、AMF周波数、例えば60Hzにさらされる。より具体的には、約50nm〜約200nmの範囲のサイズである感受体は、3cmの距離で移動させ、1回のAMFサイクルで360°まで回転させる。前記感受体を機械的に移動するのに必要な外部磁力は、感受体の磁区、サイズ、及び形の磁気異方性エネルギーに依存する。より高い周波数において、前記粒子移動は減少される。
【0060】
十分に多数のバイオプローブが対象に付着されている場合、前記感受体は、それらがAMFによって機械的に移動させられる際の摩擦を介して熱を発生するように接触する。移動振幅とその結果の加熱効率は、誘導加熱の効率が悪い場合、低周波数でより大きくなる。
【0061】
2.2.1(d) 機械的移動
本発明の方法で用いるエネルギーは、前記バイオプローブの機械的移動も生成することができる。低いバイオプローブ濃度では、前記バイオプローブはお互いに接触しないが、AMFは、振動、回転、移動、及び他の運動を作り出すために標的細胞に密接に付着されるバイオプローブを誘導する。この運動は、標的細胞を破壊させ、若しくは標的細胞の細胞膜を破裂する。この効果に対して好ましい周波数範囲は、この範囲外の適用周波数においても用いられるが、約1Hz〜約500Hzである。より高いAMF周波数で、前記バイオプローブの移動振幅が減少され、それにより、磁場強度が増加され、同じ効果を達成することができる。機械的移動のためのバイオプローブで用いるのに適した感受体の例としては、他の磁気粒子も使用されるが、FeやFeの粒子である。粒子サイズは、この範囲外でもよいが、約5nm〜約1μmの範囲である。
【0062】
2.2.1(e) マルチメカニズム(Multi−Mechanism)
本明細書のセクション2.2.1で議論されたメカニズムのあらゆる組み合わせも、本発明の方法で用いられ得る。加えて、対象の身体は、付加的な治療的加熱を作り出すのに用いられる。身体組織は、AMFにより誘導される渦電流によって加熱する。渦電流は、全身の周囲を、或いは器官若しくは器官部分の周囲を流れ、導電性であり、ある最小磁化率を有している。付加的な治療的加熱は、この効果を活用することによって得られる。従って、前記受容体のAMF加熱と身体組織の渦電流加熱を含む二重メカニズムも、ここでは有効である。
【0063】
2.2.2 マイクロ波加熱
ここで用いられるマイクロ波加熱は、マイクロ波吸収、パルスマイクロ波、共鳴マイクロ波、若しくはそれらの組み合わせ(これらは全て900MHz若しくはそれ以上の周波数である)などの様々な加熱メカニズムを介して達成される。これらのメカニズムは、以下に記載されている。
【0064】
2.2.2(a) マイクロ波吸収加熱
特定の粒子(この粒子は、一般的には金属だが、非金属でもよい)は、単一なエネルギー吸収によって、電磁波スペクトル(周波数帯)のメガヘルツの上方及びギガヘルツ領域の周波数で加熱され得る。体外加熱を含む本発明の1実施形態において、マイクロ波は、前記エネルギー源を流れる血液/血清/血漿へ直接集束することができ、前記バイオプローブを加熱することができる。
【0065】
2.2.2(b) パルスマイクロ波加熱
マイクロ波は、AMF加熱と同様に、組織によって直接吸収されるので、負荷サイクルは、対象の身体若しくは身体部分の加熱に著しい影響を及ぼす。従って、粒子から組織への熱の伝導は組織から組織への加熱とは異なるので、マイクロ波エネルギーをパルス化することが好ましい。これは、器官が体外で加熱され、組織を通る血液の流れによって前記組織が冷却されるような実施形態で特に適用可能である。例えば、マイクロ波感受性バイオプローブが肝癌細胞に付着され、前記肝臓がマイクロ波エネルギーにさらされるように切開された場合、血液及び血管も加熱するが、そのような熱は効果的に除去される。放射線の"オン"時間は、一般的には約0.1秒〜約1200秒の範囲であり、"オフ"時間は、約0.1秒〜約1200秒の範囲である。当然のことながら、パルスマイクロ波加熱は、共鳴マイクロ波加熱及びマイクロ波吸収過熱にも適用することができる。
2.2.2(c) 共鳴マイクロ波加熱
共鳴マイクロ波過熱は、上述したAMF共鳴加熱と同じように用いられる。
【0066】
2.2.2(d) マルチメカニズムマイクロ波加熱
マイクロ波吸収、パルスマイクロ波、及び共鳴マイクロ波加熱メカニズムは、本発明の治療方法において、あらゆる組み合わせで用いられる。
【0067】
2.2.3 吸音(Acoustic Absorption)
本発明の治療的メカニズムは、音響エネルギーの吸収にも用いられる。例えば、約500kHz〜約16MHzの範囲での音波は、組織を通って伝播する。本発明の1実施形態において、MoS、W1849、NiCl、NbS、GaSe、若しくは単一結晶C60から作られたナノチューブは、感受体として用いられる。これらの感受体は、一般的に、約1nm〜約10nmの内径と、約2nm〜約20nmの外経と、約20nmまでの長さを有する。音波の周波数が、これらのナノチューブの機械的振動共鳴と共鳴状態にある場合、前記ナノチューブは振動し、標的を破壊、破裂、若しくは不活性化するために、加熱若しくは破裂する。
【0068】
2.2.4 組み合わせメカニズム
上述したメカニズムを提供する、AMF、マイクロ波、及び音響エネルギーのあらゆる組み合わせは、本発明の治療方法のために必要なエネルギーを提供するために用いられる。
【0069】
2.2.5 体外療法
本発明の1実施形態において、対象は、体外療法を介して治療される。前記バイオプローブは、材料を対象から除去し、前記材料をエネルギー源にさらし、及び前記材料を身体に戻すことによって、病気材料を溶解、変性、若しくは損傷するのに用いられる。前記バイオプローブは、対象の身体若しくは身体部分に導入され、次に摘出される材料と共に対象から除去される。前記バイオプローブは、治療後摘出される前記材料から分離される。或いは、摘出された材料が対象の身体若しくは身体部分の外側にある間、前記バイオプローブは、前記摘出された材料に導入される。例えば、前記摘出された材料が対象の血液である場合、前記バイオプローブは、エネルギー源にさらす前に、血管循環系に若しくは身体の外側の血液循環へ導入される。
【0070】
血清若しくは血漿に最初に運搬される前記バイオプローブ/標的複合体が標的とされる実施形態において、血清若しくは血漿は、他の血液構成成分から体外で分離され、前記標的を破壊若しくは不活性化するようにエネルギー源にさらされ、対象の身体に前記血液を戻す前に、前記他の血液構成成分と再結合される。前記バイオプローブは、分離された後、血管循環系、身体の外側の血液循環、若しくは血清或いは血漿へ導入される。
【0071】
別の実施形態において、前記バイオプローブは、身体の外側の血液循環、若しくは血清或いは血漿が流れる、血管若しくはカラムに含まれる。前記血管若しくはカラムは、対象の身体に血液を戻す前に、前記標的細胞若しくは抗原を破壊若しくは不活性化するように、エネルギー源にさらされる。
【0072】
エネルギーをバイオプローブへ体外で供給する利点は、より高い温度で加熱する、及び/若しくは加熱及び周囲の身体組織の損傷を最小限にする一方で、有効性を増強するためにより素早く加熱する能力、及び前記エネルギー源からのエネルギーへ身体をさらすことを軽減する能力を含む。前記バイオプローブが対象の身体の外側の血液循環、身体から抽出された血清若しくは血漿へ導入される実施形態において、バイオプローブは、身体へ直接導入される必要はなく、より多く集中したバイオプローブは、標的に導入され得る。さらに、体外で治療される対象の部分は、治療効果を軽減することなく、エネルギーが前記バイオプローブへ提供される間、多数の適用可能な方法を用いて、外部から冷却される。さらに、この冷却はエネルギーの適用の前、及び/若しくは後に行うこともできる。
【0073】
治療されたバイオプローブ及び関連した標的は、対象の身体へ戻される必要はない。例えば、もし前記バイオプローブ及び関連した標的が対象から抽出された血液に含まれるのであれば、前記治療されたバイオプローブ及び関連した標的は、対象の身体へ血液が戻される前に、血液から分離される。前記バイオプローブが磁気成分を含む実施形態において、前記バイオプローブ及び関連した標的を含む体液は、前記バイオプローブ及び関連した標的を抽出された体性材料から分離するために、傾斜磁場を通過される。そうすることで、対象の身体へ戻される感受体及び治療される病気材料の量は、減少する。
【0074】
体外療法の別の実施形態において、加熱のために選択された組織は、例えば開腹手術手法の間、対象の身体から完全に若しくは部分的に除去される。前記組織は、身体との結合を維持する、若しくは治療後に解離され再び付着され得る。さらなる別の実施形態において、前記組織は、ドナー対象の身体若しくは身体部分から除去され、治療の後、レシピエントの身体若しくは身体部分へ移植され得る。
【0075】
本発明の上記記述がヒトを対象とした観点である一方、本発明は、哺乳類、死体などの他の対象を治療するのにも適用可能であることが理解されるであろう。
【0076】
上述したように、本発明は、患部組織、病原体、若しくは他の望ましくない物体を治療するための方法に適用可能であり、この方法は、標的特異性リガンドへ、対象の身体、身体部分、組織、若しくは体液へ付着されるエネルギー感受性材料の投与、及び前記エネルギー感受性材料へのエネルギー源の投与を含む。本発明は、上記の特定の実施形態に限定されると見なされるべきではなく、むしろ請求の範囲で適正に説明された本発明の全ての観点を包含することは理解されるべきである。様々な修正、同等な方法、及び本発明が適用可能な多数の構造は、この明細書の再検討により本発明から導かれる当業者にとっては明らかである。請求の範囲は、そのような修正や装置を包含することを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0077】
本発明は、添付の図面と関連して本発明の様々な実施形態の付随の詳細な説明を考慮することにより完全に理解されるであろう。
【図1】図1は、本発明の実施形態に従ったバイオプローブ構造を図式的に説明したものである。
【図2】図2は、本発明の実施形態に従った病気の細胞表面に結合した標的特異性バイオプローブを図式的に説明したものである。
【図3】図3は、本発明の実施形態に従った治療システムを図式的に説明したものである。
【図4】図4は、本発明の実施形態に従った交番磁界(AMF)治療システムを図式的に説明したものである。
【図5】図5は、AMFエネルギー源として用いられたソレノイドコイルの断面図を図式的に説明したものである。 本発明は様々な修正や代替形態が可能であるが、その詳細は図面の実施例を通じで示され、詳細に記載されている。しかしながら、本発明を記載された特定の実施形態に限定する意図がないことは理解されるべきである。一方、添付された請求の範囲によって定義されている本発明の要旨と範囲を逸脱しない全ての修正、同等物、及び代替物を権利範囲の対象とすることを意図するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療方法であって、
a)標的を有する対象の少なくとも1部分へ少なくとも1つのバイオプローブを投与する工程と、
b)前記標的に結合した前記少なくとも1つのバイオプローブへ、エネルギー源からエネルギーを投与する工程とを有する方法であり、
前記バイオプローブは、感受体と少なくとも1つのリガンドとを有するものである。
【請求項2】
請求項1の治療方法において、
前記標的は、癌に関連するものである。
【請求項3】
請求項2の治療方法において、
前記対象は、マーカーを有しており、前記マーカーは、
a)血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)ファミリーのメンバー、b)癌胎児性抗原(CEA)ファミリーのメンバー、c)非グリコシル化DF3抗原、d)上皮成長因子受容体(EGFR)ファミリーのメンバー、e)細胞接着分子、f)マトリックスメタロプロテアーゼ、g)糖タンパク質抗原、h)アンギオジェン(angiogen)、i)前立腺特異膜抗原(PSMA)、j)小細胞肺癌腫抗原(SCLCA)、k)ホルモン受容体、l)腫瘍抑制因子遺伝子抗原、m)細胞周期制御因子抗原、n)発癌遺伝子抗原、o)発癌遺伝子受容体抗原、p)増殖マーカー、q)悪性転換(癌化)関連因子、r)アポトーシス関連因子、s)ヒト癌腫抗原、t)インテグリン、u)カリクレイン、v)胎盤性成長因子受容体(PGFR)、w)アデノウイルス−細胞表面受容体、x)肝細胞増殖因子受容体(HGFR)、y)チロシンキナーゼ、z)サイトケラチン上皮マーカー、aa)増殖性細胞核抗原(PCNA)、bb)膜関連シアリダーゼ、cc)癌細胞シグナルメディエータ、dd)シクラーゼ−C受容体、ee)トランスフォーミング成長因子受容体(TGFR)、ff)血小板由来成長因子受容体(PDGFR)、gg)コバラミン受容体、hh)グリオーマチャネル、ii)脳特異性コンドロイチン硫酸プロテオグリカン、jj)カテニン、kk)MUC型ムチンファミリー受容体のメンバー、ll)クラスター標識(designation)/分化(CD)抗原ファミリーのメンバー、mm)タンパク質抗原、nn)サイトカイン受容体、oo)メソテリン(mesothelin)受容体、若しくはpp)a)〜oo)のあらゆる組み合わせである。
【請求項4】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーに対する前記リガンドは、a)ポリクローナル抗体、b)モノクローナル抗体、c)キメラ抗体、d)ヒト化抗体、e)ヒト抗体、f)組換え抗体、g)二重特異性抗体、h)抗体断片、i)組換え一本鎖抗体断片、若しくはj)a)〜i)のいずれかの組み合わせである。
【請求項5】
請求項3の治療方法において、
前記マーカー上皮成長因子受容体(EGFR)は、HER−1、HER−2、HER−3、HER−4、EGFRvIII、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項6】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカーHER−2に対する抗体、マーカーHER−2に対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項7】
請求項6の治療方法において、
前記マーカーHER−2に対する抗体の変異体は、F5 scFv、IDM−1(MDX−210)、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項8】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーMUC型ムチンファミリー受容体は、MUC−1、MUC−2、MUC−3、TAG−72、ヒト乳脂肪球受容体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項9】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカーMUC−1に対する抗体、マーカーMUC−1に対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項10】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカーTAG−72に対する抗体、マーカーTAG−72に対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項11】
請求項10の治療方法において、
前記マーカーTAG−72に対する抗体の変異体は、B72.3である。
【請求項12】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカーCEAに対する抗体、マーカーCEAに対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項13】
請求項12の治療方法において、
前記マーカーCEAに対する抗体の変異体は、MFE−23 scFvである。
【請求項14】
請求項3の治療方法において、
前記マーカー標識/分化抗原タンパク質は、CD44を有しており、CD44は、細胞接着分子として作用するものである。
【請求項15】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーサイトカイン受容体は、インターロイキン(IL)ファミリーの少なくとも1つのメンバーを有するものである。
【請求項16】
請求項4の方法において、
前記リガンドは、マーカーIL13に対する抗体、マーカーIL13に対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項17】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーマトリックスメタロプロテアーゼは、マトリックスメタロプロテアーゼ9(MMP9)を有するものである。
【請求項18】
請求項3の治療方法において、
前記マーカー糖タンパク質抗原は、43kD膜関連糖タンパク質抗原、40kD糖タンパク質抗原、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項19】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカー43kD膜関連糖タンパク質抗原に対する抗体、マーカー43kD膜関連糖タンパク質抗原に対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項20】
請求項19の治療方法において、
前記マーカー43kD膜関連糖タンパク質抗原に対する抗体の変異体は、323/A3である。
【請求項21】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカー40kD糖タンパク質抗原に対する抗体、マーカー40kD糖タンパク質抗原に対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項22】
請求項21の治療方法において、
前記マーカー40kD糖タンパク質抗原に対する抗体の変異体は、NR−LU−10である。
【請求項23】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーアンギオジェンは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)、インテグリンαvβ3、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベーター受容体(uPAR)、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター1(PAI−1)、VEGFR2(KDR/Flk−1)、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項24】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカーインテグリンαvβ3に対する抗体、マーカーインテグリンαvβ3に対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項25】
請求項24の治療方法において、
前記マーカーインテグリンαvβ3に対する抗体の変異体は、Ber EP4、LM609、2C3、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項26】
請求項23の治療方法において。
前記血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)は、FLT1、FLK1、Tie1、Tie2、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項27】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカー前立腺特異膜抗原に対する抗体、マーカー前立腺特異膜抗原に対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項28】
請求項27の治療方法において、
前記マーカー前立腺特異膜抗原に対する抗体の変異体は、MDX−070、7E11−C5.3、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項29】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーアデノウイルス−細胞表面受容体は、コクサッキーアデノウイルス細胞表面受容体(CAR)を有するものである。
【請求項30】
請求項3の治療方法において、
前記マーカー細胞周期制御因子は、サイクリンA、サイクリンD、サイクリンE、cdc2、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項31】
請求項3の治療方法において、
前記マーカー発癌遺伝子は、ラス癌遺伝子(ras)を有するものである。
【請求項32】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーアポトーシス関連因子は、Fas、FasL、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項33】
請求項3の治療方法において、
前記マーカータンパク質チロシンキナーゼは、VSrc、C−Src、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項34】
請求項3の治療方法において、
前記マーカー膜関連シアリダーゼは、Neu3を有するものである。
【請求項35】
請求項3の治療方法において、
前記マーカー癌細胞シグナルメディエータ−は、PI3KC2を有するものである。
【請求項36】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーシクラーゼ−C受容体は、グアニリルシクラーゼ−C(GC−C)受容体を有するものである。
【請求項37】
請求項3の治療方法において、
前記マーカー血小板由来成長因子受容体(PDGFR)は、PDGFR−α、PDGFR−β、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項38】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーコバラミン受容体は、メチオニンシンターゼ、L−メチルマロニル−CoAムターゼ、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項39】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーグリオーマチャネルは、グリオーマクロライドチャネルを有するものである。
【請求項40】
請求項3の治療方法において、
前記マーカー脳特異性コンドロイチン硫酸プロテオグリカンは、脳エンリッチ(濃縮)ヒアルロナン結合(BEHAB)タンパク質受容体を有するものである。
【請求項41】
請求項3の治療方法において、
前記マーカーカテニンは、αカテニン、βカテニン、γカテニン、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項42】
請求項3の治療方法において、
前記マーカータンパク質抗原は、p27、p73、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項43】
請求項1の治療方法において、
前記標的は、対象の血管系の病気に関連するものである。
【請求項44】
請求項43の治療方法において、
前記標的はマーカーを有するものであり、前記マーカーは、アポリポタンパク質、リポタンパク質、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)、塩基性線維芽細胞成長因子受容体(bFGFR)、若しくはそれらのあらゆる組み合わせに関連する抗原である。
【請求項45】
請求項1の治療方法において、
前記標的は、結核に関連するものである。
【請求項46】
請求項45の治療方法において、
前記標的はマーカーを有するものであり、前記マーカーは、APAに関連した抗原である。
【請求項47】
請求項1の治療方法において、前記標的は、ウイルスである。
【請求項48】
請求項47の治療方法において、
前記標的は、ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)に関連するものである。
【請求項49】
請求項48の治療方法において、
前記標的はマーカーを有するものであり、前記マーカーは、HIV感染細胞に関連したT成長因子受容体α(TGFR−A)抗原である。
【請求項50】
請求項1の治療方法において、
前記標的は、非癌性病気材料(disease material)に関連するものである。
【請求項51】
請求項50の治療方法において、
前記標的はマーカーを有するものであり、前記マーカーは、非癌性病気沈着、非癌性病気前駆体沈着、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項52】
請求項51の治療方法において、
前記標的は、自己免疫性関節分解に関連した血管内皮増殖因子受容体である。
【請求項53】
請求項1の治療方法において、
前記標的は、多発性硬化症に関連するものである。
【請求項54】
請求項53の治療方法において、
前記標的はマーカーを有するものであり、前記マーカーは、α4β1(alpha4beta1)−インテグリン(VLA−4)のalph4サブユニット、α4β7−インテグリンのalph4サブユニット、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項55】
請求項1の治療方法において、
前記標的は、マラリアに関連するものである。
【請求項56】
請求項55の治療方法において、
前記標的はマーカーを有するものであり、前記マーカーは、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)のアピカル膜抗原−1(AMA−1)である。
【請求項57】
請求項1の治療方法において、
前記エネルギーは、加熱を提供するように投与され、前記エネルギーは、AMF、マイクロ波、音波、若しくはそれらのあらゆる組み合わせの形態である。
【請求項58】
請求項57の治療方法において、
前記エネルギーの形態は、少なくとも900MHzの周波数を有するマイクロ波、約0.1Hz〜約900Mhzの周波数を有するAMF、約500kHz〜約16NHzの周波数を有する音波、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項59】
請求項57の治療方法において、
前記エネルギーは、パルス化されているものである。
【請求項60】
請求項59の治療方法において、
前記エネルギーの"オン"パルス時間は、約0.1秒〜約1200秒の範囲であり、"オフ"パルス時間は、約0.1秒〜約1200秒の範囲である。
【請求項61】
請求項1の治療方法において、
前記エネルギー源は、前記感受体が持つ共鳴周波数の周波数範囲内でエネルギーを提供し、それにより前記感受体のエネルギー吸収が前記共鳴周波数で増強されるものである。
【請求項62】
請求項61の治療方法において、
前記エネルギー源は、パルス化されているものである。
【請求項63】
請求項1の治療方法において、
前記対象の少なくとも一部分は、エネルギーの体外投与の前に前記対象の身体から抽出されるものである。
【請求項64】
請求項63の治療方法において
前記対象の抽出された部分は、エネルギーの投与の後、前記対象の身体に戻される、若しくはレシピエントの身体に移植されるものである。
【請求項65】
請求項63の治療方法において、
前記対象の抽出された部分は、エネルギーの投与の前、最中、若しくは後に、冷却されるものである。
【請求項66】
請求項65の治療方法において、
前記感受体は磁性であり、前記磁性感受体は、エネルギーの投与の後、磁力を介して前記抽出された部分から除去されるものである。
【請求項67】
請求項1の治療方法において、さらに、
前記対象を外科的に開腹する工程を有し、
前記対象の少なくとも一部分は、前記標的組織の近くに前記エネルギー源を運搬するための手段を提供するように切開された組織である。
【請求項68】
請求項57の治療方法において、
前記感受体は、窒素ドープマンガンクラスター、MnNやMnN、マンガンドープGaN、Nd1−xCaFeO、超常磁性Co3664、BiFe12、BaFe1219、NiFe、CoNiFe、Co−Fe、FePt−Ag、若しくはそれらの組み合わせの群を有するものであり、
前記感受体は、AMFを介して加熱されるものである。
【請求項69】
請求項57の治療方法において、
前記感受体は、金被覆剤を有した磁気コアを有するものであり、前記エネルギーは、AMF加熱である。
【請求項70】
請求項69の治療方法において、
前記感受体は、前記金被覆剤に付着される有機チオール部分を有するものであり、前記バイオプローブリガンドは、少なくとも1つのシラン基、カルボキシル基、アミン基、ヒドロキシル基、若しくはそれらの組み合わせを用いて、前記有機チオール部分に付着されるものである。
【請求項71】
請求項57の治療方法において、
前記エネルギーは、AMFの形態であって、前記バイオプローブを加熱するものであり、
前記AMFはさらに、前記対象の少なくとも一部分の渦電流加熱を誘導するものである。
【請求項72】
請求項57の治療方法において、さらに、
ソレノイドコイルを用いてAMFエネルギーを発生する工程と、
前記ソレノイドコイルの第1の端に近接した低磁気抵抗材料のリングを用いて、前記AMFエネルギーを集束する工程とを有するものである。
【請求項73】
請求項1の治療方法において、
前記エネルギーは、前記感受体の機械的運動を生じるために投与されるものであり、前記エネルギーは、音響エネルギーの形態である。
【請求項74】
請求項73の治療方法において、
前記感受体は、MoS、単一結晶C60、W1849、NiCl、NbS、GaSe、若しくはそれらの組み合わせから作られたナノチューブである。
【請求項75】
請求項73の治療方法において、
前記音響エネルギーは、約500kHz〜約16MHzの範囲の周波数を有するものである。
【請求項76】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカーEGFRvIIIに対する抗体、マーカーEGFRvIIIに対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項77】
請求項76の治療方法において、
前記マーカーEGFRvIIIに対する抗体の変異体は、Ua30:2、L8A4、DH8.3、81C6、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項78】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカーヒト乳脂肪球受容体(HMFGR)に対する抗体、マーカーHMFGRに対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項79】
請求項78の治療方法において、
前記マーカーHMFGRに対する抗体の変異体は、NCL−HMFG1、CL−HMFG2、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項80】
請求項9の治療方法において、
前記マーカーMUC−1に対する抗体の変異体は、12E、3D、A5、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項81】
請求項44の治療方法において、
前記マーカーリポタンパク質は、酸化低密度リポタンパク質(OxLDL)、マロンジアルデヒド修飾LDL(MDA−LDL)、若しくはそれらのあらゆる組み合わせを有するものである。
【請求項82】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカーOxLDLに対する抗体、マーカーOxLDLに対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項83】
請求項82の治療方法において、
前記マーカーOxLDLに対する抗体の変異体は、MDA−2である。
【請求項84】
請求項4の治療方法において、
前記リガンドは、マーカーMDA−LDLに対する抗体、マーカーMDA−LDLに対する抗体の変異体、若しくはそれらのあらゆる組み合わせである。
【請求項85】
請求項84の治療方法において、
前記マーカーMDA−LDLに対する抗体の変異体は、IK17である。
【請求項86】
請求項72の治療方法において、さらに、
前記ソレノイドコイルの第1の端から前記ソレノイドコイルの第2の端へ伸びている、低磁気抵抗材料の長さに前記AMFエネルギーを集束する工程を有し、
前記低磁気抵抗材料の長さは、前記第1の端と第2の端の間のソレノイドコイルの外周の約四分の一を覆うものである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−517138(P2006−517138A)
【公表日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503399(P2006−503399)
【出願日】平成16年2月6日(2004.2.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/003549
【国際公開番号】WO2004/071370
【国際公開日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(503461995)トリトン バイオシステムズ、インク. (5)
【Fターム(参考)】