説明

ナノワイヤを用いたバイオセンサ及びその製造方法

本発明は、電気的特性の優れたナノワイヤを用い、かつ、ナノワイヤ周辺の基板表面に、検出しようとする目標物質に対するレセプタを固定化することにより、目標物質の検出感度を増加させたバイオセンサ及びその製造方法に関する。本発明に係るバイオセンサは、ナノワイヤが選択的に固体表面に行列に整列された配列で製造できるため、様々な物質を同時に検出することができる。特に、本発明では、ナノワイヤの電気的特性の低下を防ぐことができるため、少量の物質だけでも非常に敏感に目標物質を検出することができる。また、ナノワイヤを選択的に固体基板の表面に行列に整列された配列で組み立てることができるため、多様な処理により様々な物質を同時に検出できるセンサアレイとして応用可能である。このようなバイオセンサは、ガンの診断、血糖の測定、有害ウイルスの検知、環境有害物質の検知などに有用に用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノワイヤを用いたバイオセンサ及びその製造方法に関し、より詳細には、電気的特性の優れたナノワイヤを用い、かつ、1つのナノワイヤと他の1つのナノワイヤとの間における基板表面に、検出しようとする目標物質に対するレセプタを固定化することにより、目標物質の検出感度を増加させたバイオセンサ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナノサイズの小径を有する物質は、独特の電気的、光学的、機械的特性のため、近年、非常に重要な物質として注目されている。これまで進められてきたナノ構造に関する研究は、量子サイズ効果といった新たな現象により、将来における新たな光素子物質としての可能性を示している。特に、ナノワイヤの場合、単一電子トランジスタ素子のみならず、新たな光素子材料として脚光を浴びている。
【0003】
ナノワイヤの代表的な物質であるカーボンナノチューブは、炭素からなる炭素同素体であって、1個の炭素が他の炭素原子と六角形のハニカム構造で結合されてチューブ状をなしている物質であり、チューブの直径がナノメートル水準で極めて小さな領域の物質である。このようなカーボンナノチューブは、特に、優れた機械的特性、電気的選択性、優れた電界放出特性、高効率の水素吸蔵媒体特性などを有し、現存する物質の中では欠陥がほとんどない完壁な新素材として知られている。
【0004】
近年、カーボンナノチューブのようなナノワイヤを用いて高容量のバイオ分子検出センサが開発されている。バイオセンサにカーボンナノチューブのようなナノワイヤが用いられる理由は、ラベリングを必要とせず、蛋白質の変形なく水溶液上で反応を進行させることができるからである。すなわち、一般的なバイオ分子の検出方法では、反応結果を検出する方法として蛍光物質または同位元素などを用いていたが、蛍光物質または同位元素の場合は、人体に非常に有害であり、検出過程も複雑であった。反面、検出時にナノワイヤの電気的特性を用いれば、人体に対する有害性なくより簡便かつ正確に反応結果を検出することができるという利点がある。
【0005】
しかし、従来のナノワイヤまたはカーボンナノチューブを用いたバイオセンサでは、ナノワイヤまたはカーボンナノチューブ上に生体物質と直接反応できる物質を結合させていたが、このとき、抵抗が増加して電気的特性が低下し、結果的に、検出時の感度が低下するという問題があった。また、ナノワイヤの表面にポリマー膜を被覆させるか、リンカー分子を介してナノワイヤの表面に生体物質を直接固定化させることも、各ナノワイヤの電気的特性を大きく変形させるという問題があった。
【0006】
したがって、ナノワイヤの優秀かつ便利な電気的特性を用いながらも、電気的特性が低下せず、感度の高いバイオセンサに対する要求が高まっているのが実状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術課題は、特定の蛋白質の検知、ガンの診断、血糖の測定、有害ウイルスの検知、及び環境有害物質の検知などに用いることができ、電気的特性に優れ、検出感度の高いバイオセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の技術課題を達成するために、本発明は、固体基板と、該固体基板の表面に行列に整列されており、両末端に電極の付着したナノワイヤが存在する1つ以上の信号変換部と、前記固体基板の表面における1つのナノワイヤと他の1つのナノワイヤとの間に存在し、目標物質と結合可能なレセプタが付着している1つ以上の信号感知部とを備えてなることを特徴とするバイオセンサを提供する。
【0009】
また、固体基板の表面にナノワイヤを集積させるステップと、前記ナノワイヤの両末端に電極を蒸着させた後、ポリマーを用いて前記電極をコーティングするステップと、前記1つのナノワイヤと他の1つのナノワイヤとの間における基板表面に官能基を付着させるステップと、前記官能基に目標物質と結合するレセプタを固定化するステップとを含むバイオセンサの製造方法を提供する。
【0010】
さらに、本発明は、前記バイオセンサを用いてレセプタと結合する目標物質を検出する方法を提供する。
【0011】
また、本発明は、前記バイオセンサを1つ以上含むナノプラットフォームを提供する。
【0012】
本発明において、「ナノワイヤ」は、中空のナノチューブ、内部が充填されているナノワイヤ及びナノロッドを含む意味で使われている。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るバイオセンサは、ナノワイヤが選択的に固体表面に行列に整列された配列で製造できるため、様々な物質を同時に検出することができる。特に、本発明では、ナノワイヤの電気的特性の低下を防ぐことができるため、少量の目標物質だけでも非常に敏感に検出しようとする目標物質を検出することができる。また、ナノワイヤを選択的に固体基板の表面に行列に整列された配列で組み立てることができるため、多様な処理により様々な物質を同時に検出できるセンサアレイとして応用可能である。このようなバイオセンサは、ガンの診断、血糖の測定、有害ウイルスの検知、環境有害物質の検知などに有用に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】
従来のナノワイヤを用いたバイオセンサは、検出しようとする目標物質と結合可能なレセプタをナノワイヤ上に直接固定化させた構造を有する。しかし、本発明に係るバイオセンサは、ナノワイヤの表面は処理せず、ナノワイヤの周辺、すなわち、1つのナノワイヤと他の1つのナノワイヤとの間に存在する基板表面に、検出しようとする物質と結合可能なレセプタを固定化させた構造を有するという点に特徴がある。
【0016】
本発明に係るバイオセンサは、固体基板と、該固体基板の表面に行列に整列されており、電極の付着したナノワイヤが存在する1つ以上の信号変換部と、前記ナノワイヤの周辺に存在し、目標物質と結合するレセプタが付着している1つ以上の信号感知部とを備えてなる。
【0017】
上記で固体基板は、シリコン基板またはガラス基板のように、絶縁体表面を有する基板であることが好ましく、前記シリコン基板は、シリコン酸化膜(SiO)であることが好ましいが、通常、バイオセンサに使用できる基板であれば制限なく使用することができる。
【0018】
本発明に係るバイオセンサは、前記固体基板の表面上に存在する信号感知部と信号変換部とを備える。前記「信号感知部」は、検出しようとする目標物質とこれに対する感知能力があるレセプタまたは生化学物質とが反応して、物理的または化学的変化が発生する部位であり、「信号変換部」は、電極などのような物理または化学的変換装置を用いて、信号感知部で発生した信号を定量化する部位である。
【0019】
本発明に係るバイオセンサの信号変換部は、固体基板の表面に行列に整列されているナノワイヤからなり、ナノワイヤの両末端に電極が付着している部位である。前記電極は、信号変換部を外部の信号印加回路と検出回路とに接続することにより、外部で電気的特性の変化を観察できるようにする接着点の役割を果たす。信号感知部で発生する物理的・化学的反応は、信号変換部の電気的特性の変化をもたらし、これは、電極という外部との接着点を介した外部での検出を可能にする。前記電極は、吸着金属と導電金属との二重構造となっており、熱蒸着器(thermal evaporator)や、スパッタ(sputter)、または電子線蒸着器(e−gun evaporator)などの装置を用いて順次蒸着することができる。前記吸着金属は、ナノワイヤと一次接触を行い、表面との強い結合力を有していなければ、二次蒸着される導電金属が緊固に付着できない。吸着金属としては、チタンまたはクロムのように、ナノワイヤとの電気的接触特性に優れ、物理的堅固性のために、表面との強い吸着性を有する金属を用いることが好ましい。導電金属としては、導電性の高い金属であれば制限なく使用することができ、具体的には、金を用いることができる。
【0020】
また、本発明に係るバイオセンサの信号感知部は、前記ナノワイヤと電極とからなる信号変換部の周辺に存在し、検出しようとする目標物質と結合可能なレセプタが付着している。
【0021】
前記レセプタは、官能基により固体基板の表面に付着し、酵素基質、リガンド、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、核酸、脂質、及び炭水化物からなる群より選択されるいずれか1つ以上であることが好ましいが、これらに制限されない。
【0022】
前記レセプタと固体基板とを連結する官能基は、アミン基、カルボキシル基、及びチオール基からなる群より選択されるいずれか1つ以上であることが好ましいが、これらに制限されない。
【0023】
上記で検出しようとする目標物質は、蛋白質、核酸、オリゴ糖、アミノ酸、炭水化物、溶解ガス、酸化硫黄(SO)ガス、酸化窒素(NO)ガス、残留農薬、重金属、及び環境有害物質からなる群より選択されるいずれか1つ以上であることが好ましいが、これらに制限されない。
【0024】
本発明に係るバイオセンサの信号変換部に蒸着されるナノワイヤは、カーボンナノチューブ、シリコンナノワイヤ、酸化亜鉛ナノワイヤ、及び酸化バナジウムナノワイヤからなる群より選択されるいずれか1つ以上であることが好ましいが、これらに制限されない。
【0025】
具体的には、図2による本発明のバイオセンサの構造を詳細に説明すると、次のとおりである。
【0026】
まず、固体基板107の表面には、1つ以上の信号変換部102が存在し、信号変換部102は、カーボンナノチューブ104とカーボンナノチューブの両末端の電極105とからなる。前記電極105は、ポリマーによってコーティング106されている。信号変換部102は、固体基板上に行列に整列されており、1つの信号変換部と他の1つの信号変換部との間に存在する、すなわち、カーボンナノチューブ104が蒸着されていない部位が信号感知部101になる。前記信号変換部は、官能基によりレセプタ103が付着する空間である。
【0027】
一方、本発明では、前記バイオセンサを製造する方法を提供する。本発明に係るバイオセンサの製造方法は、固体基板の表面にナノワイヤを集積させるステップと、前記ナノワイヤの両末端に電極を蒸着させた後、ポリマーを用いて前記電極をコーティングするステップと、前記1つのナノワイヤと他の1つのナノワイヤとの間における基板表面に官能基を付着させるステップと、前記官能基に目標物質と結合するレセプタを固定化するステップとを含んでなる。
【0028】
本発明に係るバイオセンサを製造するためには、まず、シリコン酸化膜またはガラス基板のような固体基板の表面にナノワイヤを集積させる。基板表面に対するナノワイヤの集積は、当業界において通常用いられているナノワイヤの集積方法が利用可能であるが、本発明によるナノワイヤの集積方法、すなわち、固体基板の表面を滑らかな分子膜でパターニングした後、吸着させようとするナノ構造が、滑らかな分子膜から固体表面にスライドされながら、固体表面に直接吸着される方法を用いることが好ましい。
【0029】
その後、ナノワイヤの両末端に電極を蒸着し、蒸着方法としては、熱蒸着、電子線蒸着、スパッタなどのような、通常の半導体電極を形成する工程を用いる。蒸着された電極は、リーク電流を最小化するためにポリマーでコーティングする。このように、ナノワイヤと電極とからなる信号変換部が形成された後は、1つのナノワイヤと他のナノワイヤとの間における基板表面に官能基を付着し、付着された官能基に、検出しようとする目標物質と結合可能なレセプタを固定化する。
【0030】
本発明では、従来技術とは異なり、ナノワイヤが集積されていない基板にのみ選択的に官能基を付着したという点に特徴があるが、本発明では、ナノワイヤが集積されていない基板にのみ選択的に官能基を付着するために、シラン基を有する化合物を用いており、具体的には、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(3−aminopropyltriethoxysilane;APTES)を用いた。シラン基にあるエトキシ基は、シリコン酸化膜またはガラス表面上のヒドロキシ基に接すると、エトキシ基が分離されて強い共有結合によりシリコン表面に結合され、このような共有結合により結合されなかった分子は、洗浄過程で全て洗い落とされてしまうため、選択的にナノワイヤが集積されていない表面にのみ官能基が付着することになる。具体的には、ナノワイヤが集積された基板を、シラン基を有する化合物に5〜20分間浸漬させることが好ましい。前記時間だけ浸漬させると、官能基が、ナノワイヤが集積されていない表面にのみ選択的により効果的に付着できる。
【0031】
一般的に、ナノワイヤは、その種類に応じて表面の化学的構造が完全に異なる。例えば、カーボンナノチューブは、六角形の炭素格子構造となっており、シリコンナノワイヤは、シリコン結晶構造をなしている。このほか、酸化亜鉛ナノワイヤ、酸化バナジウムナノワイヤなど、各々のナノワイヤは、表面の化学的特性が互いに異なる。固体表面に多様な種類のナノワイヤを集積した後、追加的に検出しようとする目標物質と結合可能なレセプタを固定しようとするならば、ナノワイヤ毎に異なる化学的工程を適用しなければならず、これらの工程は、非常に複雑な条件を満たさなければならない場合が多い。すなわち、カーボンナノチューブの場合、フェニル基またはアルキル基とカーボンナノチューブとの疏水性相互作用(hydrophobic interaction)に基づく非共有結合を用いてレセプタを固定化するか、カーボンナノチューブ表面のカルボキシル基を攻撃する共有結合に基づくレセプタを固定化する技術を利用しており、シリコンナノワイヤの場合は、シラン基を用いている。これは、ナノワイヤの大量集積回路工程後、レセプタの固定化作業を非常に複雑にし、時間が非常に長くなるという問題を生じる。また、1種類のナノワイヤのための工程が、他のナノワイヤには非常に有害な工程になることもある。しかし、本発明では、検出しようとする目標物質と結合可能なレセプタをナノワイヤに直接付着せずにナノワイヤ周辺の基板表面に固定化させ、ナノワイヤの種類に依存せずにレセプタを固定化させたため、工程ステップ上の時間及び資源の節減効果があるという利点がある。
【0032】
一方、本発明では、上記のようなバイオセンサが基板上に1つ以上付着しているナノプラットフォームを提供する。
【0033】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0034】
ただし、下記の実施例は、本発明を例示するものに過ぎず、本発明の内容は、下記の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0035】
[実施例1]ストレプトアビジン検出用バイオセンサの製造
シリコン酸化膜基板の表面にフォトリソグラフィを用いてフォトレジストパターンを形成させた。その後、オクタデシルトリクロロシラン(octadecyl trichloro silane;以下、「OTS」とする)(シグマ)とエタノールとが1:500(容積比)の割合で混合された溶液に浸漬して、基板表面にOTS分子膜を形成させた。
【0036】
その後、前記分子膜が形成された基板をアセトン溶液に浸漬してフォトレジストを除去し、カーボンナノチューブ溶液のo−ジクロロベンゼン(o−dichlorobenzene)に浸漬して、基板表面にカーボンナノチューブを自己組織化した。
【0037】
前記基板上のカーボンナノチューブにチタン電極を蒸着させ、SU−8のようなポリマーで電極をコーティングした。
【0038】
その後、カーボンナノチューブが集積された基板を、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(3−aminopropyltriethoxysilane;APTES)(シグマ)溶液に5分間浸漬し、カーボンナノチューブ周辺のシリコン基板にのみ選択的にアミン基を付着させた。
【0039】
上記アミン基が付着した基板をビオチン溶液に浸漬して、基板表面のアミン基にレセプタとしてビオチンを結合させ、ストレプトアビジン検出用バイオセンサを製造した。
【0040】
図1に、バイオセンサの製造過程を示しており、図2に、完成したバイオセンサの構造を示している。
【0041】
[試験例1]ストレプトアビジンの検出
実施例1で製造されたストレプトアビジン検出用バイオセンサの性能試験を行った。
【0042】
従来の方法にて製造されたビオチンが固定化されていないバイオセンサ(対照群)と、上記実施例1で製造されたビオチンが固定化されたバイオセンサとにバッファ溶液(PBS pH7.4)を滴下した後、各基板の電極の両末端に0.1Vの電圧を印加し、時間に応じて電流をサンプリングした。ストレプトアビジンがないとき及び注入した後における電流の変化を測定した結果を、図4及び図5に示している。
【0043】
図4に示すように、従来の方法にて製造されたビオチンが固定化されていないバイオセンサに、ストレプトアビジン100nMを投与した場合は、時間が経過しても電流が一定であることがわかった。
【0044】
反面、図5に示すように、本発明に係るビオチンが固定化されたバイオセンサに、目標物質のストレプトアビジン1nMのみを投与した場合、250秒後に電流が急激に変化していることがわかった。すなわち、少量の目標物質でも効果的に物質を検出することができるため、本発明のバイオセンサの感度が高いことを確認することができた。
【0045】
[試験例2]バイオセンサ用ナノプラットフォームの製造
上記実施例1で製造されたバイオセンサを用いてナノプラットフォームを製造した(図6参照)。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係るバイオセンサの製造過程を示す概略図である。
【図2】本発明に係るバイオセンサの構造である。
【図3】本発明の一実施形態に係る、基板表面にビオチンを固定化させたバイオセンサの電子顕微鏡写真である。
【図4】従来の方法にて製造されたバイオセンサにストレプトアビジン100nMを投与した後の電流の変化を示すグラフである。
【図5】本発明に係る、ビオチンが固定化されたバイオセンサにストレプトアビジン1nMを投与した後の電流の変化を示すグラフである。
【図6】本発明に係るバイオセンサで製造されたナノプラットフォームである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体基板と、
該固体基板の表面に行列に整列されており、両末端に電極の付着したナノワイヤが存在する1つ以上の信号変換部と、
前記固体基板の表面における1つのナノワイヤと他の1つのナノワイヤとの間に存在し、目標物質と結合するレセプタが付着している1つ以上の信号感知部と
を備えてなることを特徴とするバイオセンサ。
【請求項2】
前記固体基板が、シリコン基板またはガラス基板であることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項3】
前記レセプタが、官能基により固体基板の表面の信号感知部に付着しており、酵素基質、リガンド、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、核酸、脂質、及び炭水化物からなる群より選択されるいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項4】
前記官能基が、アミン基、カルボキシル基、及びチオール基からなる群より選択されるいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項3に記載のバイオセンサ。
【請求項5】
前記目標物質が、蛋白質、核酸、オリゴ糖、アミノ酸、炭水化物、溶解ガス、酸化硫黄ガス、酸化窒素ガス、残留農薬、重金属、及び環境有害物質からなる群より選択されるいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項6】
前記ナノワイヤが、カーボンナノチューブ、シリコンナノワイヤ、酸化亜鉛ナノワイヤ、及び酸化バナジウムナノワイヤからなる群より選択されるいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項7】
固体基板の表面にナノワイヤを集積させるステップと、
前記ナノワイヤの両末端に電極を蒸着させた後、ポリマーを用いて前記電極をコーティングするステップと、
前記1つのナノワイヤと他の1つのナノワイヤとの間における基板表面に官能基を付着させるステップと、
前記官能基に目標物質と結合するレセプタを固定化するステップと
を含むことを特徴とするバイオセンサの製造方法。
【請求項8】
前記固体基板が、シリコン基板またはガラス基板であることを特徴とする請求項7に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項9】
前記レセプタが、官能基により固体基板の表面の信号感知部に付着しており、酵素基質、リガンド、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、核酸、脂質、及び炭水化物からなる群より選択されるいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項7に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項10】
前記官能基が、アミン基、カルボキシル基、及びチオール基からなる群より選択されるいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項7に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項11】
前記目標物質が、酵素、蛋白質、核酸、オリゴ糖、アミノ酸、炭水化物、溶解ガス、酸化硫黄ガス、酸化窒素ガス、残留農薬、重金属、及び環境有害物質からなる群より選択されるいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項7に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項12】
前記ナノワイヤが、カーボンナノチューブ、シリコンナノワイヤ、酸化亜鉛ナノワイヤ、及び酸化バナジウムナノワイヤからなる群より選択されるいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項7に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項13】
前記1つのナノワイヤと他の1つのナノワイヤとの間における基板表面に官能基を付着させるステップが、ナノワイヤが集積された基板を、シラン基を有する化合物に5〜20分間浸漬することによって行われることを特徴とする請求項7に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項14】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のバイオセンサを用いてレセプタと結合する目標物質を検出することを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のバイオセンサを1つ以上含むことを特徴とするナノプラットフォーム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2009−532697(P2009−532697A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504125(P2009−504125)
【出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【国際出願番号】PCT/KR2007/001647
【国際公開番号】WO2007/114649
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(507171856)ソウル ナショナル ユニバーシティー インダストリー ファンデーション (14)
【出願人】(508298835)マイテック コーポレーション (2)
【Fターム(参考)】