説明

ナビゲーションシステム、ナビゲーションシステムの携帯通信装置及びナビゲーションシステムのベース装置

【課題】徒歩移動する利用者を確実に目的地まで誘導することができるナビゲーションシステム等を提供する。
【解決手段】自局の位置情報確認機能を有する携帯通信装置1と、携帯通信装置1に経路誘導情報を供給するベース装置2とを有するナビゲーションシステムにおいて、携帯通信装置1は、交通機関を利用して現在地から目的地に至る経路の候補を示す経路情報を含む経路誘導情報の検索要求をベース装置2に対して行い、自局の移動中に、その移動状況に応じてベース装置2より供給される経路誘導情報により目的地まで誘導する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信装置と、経路誘導情報を提供するベース装置とで構成されるナビゲーションシステム、ナビゲーションシステムの携帯通信装置及びナビゲーションシステムのベース装置に関する。
本明細書において、携帯通信装置とは、ナビゲーション装置、携帯電話機(PHS(登録商標)を含む)、PDA(Personal Digital Assistants)、その他、これらに類する装置等の携帯通信端末装置をいうものとする。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯通信装置はBlue−Tooth機能の搭載や無線LANへの対応が進められている。ところで、従来のナビゲーションシステムとしては、ナビゲーションシステムを構成する携帯通信装置が、インターネット等のネットワークを介してナビゲーション情報を提供するサーバにアクセスし、所望の地図情報をダウンロードし、これを利用することにより経路誘導を行うものが提案されている。
【0003】
また、従来のGPSを用いたナビゲーション装置(携帯通信装置)では衛星からの信号より算出した緯度経度の位置情報を内蔵のCD−ROMやDVD−ROMに格納された画像データ及び住所情報に置換え表示し音声で経路誘導(道案内)している。GPS衛星からの信号からは緯度経度の計算しかできないため、携帯通信装置の現在位置の情報だけしか入手できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のナビゲーションシステムにおける携帯通信装置では、インターネット等により情報提供者に回線を繋ぎ情報をダウンロードする必要があり、また、多岐に渡るナビゲーション情報を検索しなければならず、操作が煩雑になってしまうという問題が有った。さらに、ナビゲーションに必要なデータをナビゲーションサービスを行うサーバからダウンロードする時間を含め、ネットワークを使用している時間の通信費が必要である。
【0005】
また、ナビゲーションサービスを受けるにあたり、タイムリーな位置情報を得るためにはサービス提供側に専用の装置が必要であり、その都度、サービスを受ける側である携帯通信装置の現在位置の問合せをサービス提供側が行なわなければならなかった。一方、従来のナビゲーション装置では、自装置の現在位置情報だけが衛星からの信号で算出できるだけであるため、住所情報を得るためには別のデータを引出せる装置を持たなければならない。また、現在地情報だけであるため目的地の住所を位置情報に置きかえるためには同様に装置が必要となる。
【0006】
このため、地図情報、住所データ等の経路誘導情報を格納するためのCD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体を必ず必要となり、携帯用の装置として使用するにはこれらの記録媒体からデータを読み取るデータ読取装置を持って歩く必要がある。また、従来のナビゲーション装置は、徒歩で移動するユーザを対象としていないため公共交通機関の利用を想定しておらず、地図情報との連携が主となっている。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ナビゲーションに必要な経路誘導情報の検索を待機状態の携帯通信装置で行うことができるナビゲーションシステム、ナビゲーションシステムの携帯通信装置、ナビゲーションシステムのベース装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、徒歩移動する利用者を確実に目的地まで誘導することができるナビゲーションシステム、ナビゲーションシステムの携帯通信装置、ナビゲーションシステムのベース装置を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、以下の手段を採用した。
本発明に係るナビゲーションシステムは、自局の位置情報確認機能を有する携帯通信装置と、該携帯通信装置に経路誘導情報を供給するベース装置とを有するナビゲーションシステムにおいて、前記携帯通信装置は、交通機関を利用して現在地から目的地に至る経路の候補を示す経路情報を含む経路誘導情報の検索要求を前記ベース装置に対して行い、前記自局の移動中に、その移動状況に応じて前記ベース装置より供給される経路誘導情報により目的地まで誘導する。
【0009】
また、前記携帯通信装置は、前記検索要求に応じて前記ベース装置により検索された経路情報から特定の経路情報を指定する。
【0010】
また、前記ベース装置は、前記携帯通信装置が該ベース装置より経路誘導情報を取得後に、該ベース装置に対して出力する経路誘導情報の検索要求の内容を携帯通信装置の移動状況に応じて変更するように指示する。
【0011】
また、前記経路誘導情報は、目的地までの交通路線を示す交通機関情報、乗換交通機関の駅間の移動ルートを示す乗換情報、目的地周辺の地図データ及び目的地の位置を示す目的地位置情報を含む。
【0012】
また、前記携帯通信装置は、前記自局の位置情報確認機能により算出した算出結果および前記経路誘導情報が書き込まれる記憶部を備え、前記記憶部は、自局の位置情報が更新されると、該更新された自局の位置情報を上書きして記憶するとともに、前記記憶部は、前記経路誘導情報が更新されると、該更新された前記経路誘導情報を上書きして記憶する。
【0013】
本発明に係るベース装置は、本発明に係るナビゲーションシステムのいずれかに用いられる。
【0014】
本発明に係る携帯通信装置は、本発明に係るナビゲーションシステムのいずれかに用いられる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、徒歩移動する利用者を確実に目的地まで誘導することができる。また、現在地から目的地に至る経路が屋外徒歩経路、交通機関、及び地下街/屋内移動経路のすべて、またはいずれかを含む場合において、ナビゲーションを一貫して継続的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係るナビゲーションシステムの機能を示す説明図。
【図2】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図。
【図3】図1に示すナビゲーションシステムにおける携帯通信装置の電気的構成を示すブロック図。
【図4】図1に示すナビゲーションシステムにおけるベース装置の構成の一例を示すブロック図。
【図5】図1に示すナビゲーションシステムにおけるベース装置の構成の他の例を示すブロック図。
【図6】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムにおける携帯通信装置の動作を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムにおける携帯通信装置の動作を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムにおける携帯通信装置の動作を示すフローチャート。
【図9】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムにおける携帯通信装置の動作を示すフローチャート。
【図10】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムにおけるベース装置の動作を示すフローチャート。
【図11】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムにおけるベース装置の動作を示すフローチャート。
【図12】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムにおけるベース装置の動作を示すフローチャート。
【図13】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムにおいて、携帯通信装置からベース装置に検索要求する要求情報と、要求情報を特定する要求コードとの関係を示す要求テーブルの内容を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係るナビゲーションシステムの説明に先立ち、現在地から目的地までを、交通機関を利用して移動する場合の経路モデルについて図1を参照して説明する。
図1は、屋外徒歩移動経路、公共交通機関、地下街/屋内徒歩移動経路を含む経路を示している。同図において、現在地Pから徒歩により最寄りのバス停まで移動し、このバス停から路線バスにより終点まで移動する。さらに、徒歩により公共交通機関であるA線のイ駅まで移動し、イ駅からA線でロ駅まで移動し、ロ駅より公共交通機関のB線によりニ駅まで移動する。さらに、ニ駅から地下街を公共交通機関のC線のヘ駅まで徒歩により移動し、ヘ駅よりC線でト駅まで移動し、ト駅で下車して目的地Oまで徒歩により移動する。
【0018】
本実施の形態に係るナビゲーションシステムでは、上述したような移動経路について一貫して継続的にナビゲーションすることを目的としている。
以下、本発明の実施の形態に係るナビゲーションシステムについて具体的に説明する。本発明の実施の形態に係るナビゲーションシステムは、図2に示すように、携帯通信装置1と、該携帯通信装置1に経路誘導情報を供給するベース装置2とを有している。
【0019】
ベース装置2は、携帯通信装置1に対し、自局の存在を示す信号を出力し、携帯通信装置1は、ベース装置2より経路誘導情報を取得する際には、ベース装置2からベース装置2の存在を示す信号を受信する待機状態とし、該信号を受信することによりベース装置2の存在を認識すると、ベース装置2に対し、経路誘導情報の送信を要求するように構成されている。ベース装置2側には、後述するように経路誘導情報が記憶されたデータベースが設けられている。
ここで、携帯通信装置1は、GPS衛星からの測位情報を示す信号の受信、演算処理機能を有し、自局の位置確認機能を有すると共に、ベース装置2からの信号を受信し得る機能を有し、かつ対話型で情報要求を決定できる機能を有し、さらに、ナビゲーション機能使用時には位置状態の変化から利用者の移動報告を割り出し、ベース装置から受信した経路誘導情報に基づいて定期的に指示案内する機能を有している。
【0020】
また、ベース装置2を、公共交通機関のターミナルに設置することにより、携帯通信装置1で目的地の最寄りの駅までに移動する間に必要とする情報を待ち受け受信することができる。さらに、ベース装置2が、設置されるその地域毎にローカル情報、例えば、飲食店情報、ホテルの空室情報、列車の出発時間案内等、の情報の垂れ流しを行うことにより、携帯通信装置1側に地域情報を提供することができる。
【0021】
次に、図2に示したナビゲーションシステムを構成する本発明の実施の形態に係る携帯通信装置1の電気的構成を図3に示す。同図において、携帯通信装置1は、各種プログラムを実行することにより電話機、各種アプリケーションの専用機としての各部の動作を制御するCPU10と、各種プログラム及び固定データが格納されるROM12と、RAM14と、入力部16と、表示部18と、無線通信部20と、音声処理部22と、音楽再生部24と、インターフェース(I/F)26と、受話用スピーカ28と、マイク30と、着信用スピーカ32と、バイブレータ34と、GPS受信装置100とを有している。
【0022】
ROM12には各種プログラムの他に、着信メロディとして使用する楽曲データ等の固定データ、及びゲームソフト等のアプリケーションプログラムが記憶されており、また、RAM14には、ネットワークを介してダウンロードした楽曲データ、ゲームソフト等のアプリケーションプログラム、または外部のオーディオ機器から取り込んだ楽曲データ等のデータが格納されるようになっている。また、ROM12には、ナビゲーションを行う際に携帯通信装置1がベース装置2に対して要求する情報と、その情報を特定する要求コードとの関係を示す要求コードテーブルが記憶されている。この要求コードテーブルの内容を図13に示す。
【0023】
図13において、要求コードは要求コード1から要求コード10まであるが、要求コード1〜6は、携帯通信装置1の利用者がベース装置2に対して検索を要求する情報の内容を示しており、要求コード7〜10は、ベース装置2が携帯通信装置1に対して経路誘導情報を供給する際に、次の交通機関を利用した後、情報を入手するように携帯通信装置1に対し、次の段階で要求する情報の内容を変更指示した結果、携帯通信装置1から出力される要求コードである。
このように携帯通信装置の移動状況に応じてベース装置2から携帯通信装置1に対して要求コードの変更指示をするのは、携帯通信装置のメモリの負荷、メモリ容量を低減するように考慮したものである。
【0024】
図13に示す要求コードテーブルにおいて、「交通機関情報」とは、目的地までの交通路線を示す情報であり、「乗換情報」とは乗換交通機関の駅間の移動ルート情報であり、「目的地地図情報」とは、目的地周辺の地図データ及び目的位置情報である。また、「目的地位置情報」とは、緯度経度、住所、施設名、電話番号、郵便番号等の目的地を示すデータである。
【0025】
各要求コードの内容について説明すると、要求コード1は、交通機関情報、乗換情報及び目的地地図情報を、要求コード2は、交通機関情報、乗換情報及び目的地位置情報を、要求コード3は、交通機関情報及び目的地地図情報を、要求コード4は、交通機関情報及び目的地位置情報を、要求コード5は、目的地地図情報を、要求コード6は、目的地位置情報を、それぞれ携帯通信装置1からベース装置2に対して要求するコードである。
【0026】
また、要求コード7は、乗換情報及び目的地地図情報を、要求コード8は、乗換情報を、要求コード9は、目的地地図情報を、それぞれ携帯通信装置1からベース装置2に対して要求するコードである。さらに、要求コード10は、携帯通信装置1からベース装置2に対してナビゲーションに関して何も情報を要求しないコードである。
【0027】
入力部16は、通話を開始する際に使用する開始キー(発呼キーを兼用)、通話を終了する際に使用する終了キー、数字キー、各種機能キー(F、#、*キ−を含む)、電源キー等から構成されている。表示部18は、携帯通信装置1の電話機能、ナビゲーション機能等に必要な各種表示を行う。無線通信部20は、図示してないアンテナを介して受信する信号の復調し、外部に送信する信号を変調してアンテナを介して送信する。
【0028】
入力部16の各種キーの操作により、携帯通信装置1のユーザを現在地から目的地まで経路誘導(道案内)する機能である、ナビゲーションモードを含む各種動作モードを設定できるようになっている。このナビゲーションモードは、表示部18のメニュー画面上で選択するか、あるいは特定の機能を有するキー、例えば、開始キーを長押しすることにより設定することができるようになっている。また、ナビゲーションモードを解除するには、クリアキーを操作するか、あるいは、このモードの設定時と同じ操作、すなわち、上述の例では、開始キーを長押しすることにより解除することができるようになっている。ナビゲーションモードの設定、解除の操作は、この例に限らないことは勿論である。
【0029】
音声処理部22は、音声CODECを有し、無線通信部20から受け取った音声信号を復号して受話用スピーカ28に出力し、マイク30から入力された音声信号を圧縮符号化して無線通信部20に送出する。音楽再生部24は、着信時に着信を報知する着信メロディとしての楽曲を再生して着信用スピーカ32に出力し、あるいはROM12またはRAM14に格納された楽曲を再生する。
【0030】
また、音楽再生部24の出力端は出力端子(ジャック)62に接続されている。出力端子(ジャック)62はリモートコントローラ70のプラグ72と接続することによりリモートコントローラ70と接続できるようになっている。リモートコントローラ70には、楽曲再生に必要な操作キーが設けられていると共に、ヘッドホーン74が接続されており、所定のキー操作によりヘッドホーン74により再生された楽曲を聴取することができるようになっている。
【0031】
また、インターフェース26の入力端は、入力端子(ジャック)64に接続されており、外部のオーディオ機器を入力端子64を介してインターフェース26に接続することにより所望の楽曲データをRAM14に格納することができるようになっている。
【0032】
さらに、GPS受信装置100は、2以上のGPS衛星からの測位信号を受信し、携帯通信装置1の現在位置を算出し、その算出結果(緯度経度情報)がRAM14の所定のエリアに書き込まれ、位置計測毎にその内容が更新されるようになっている。CPU10、12、RAM14、入力部16、表示部18、無線通信部20、音声処理部22、音楽再生部24、インターフェース(I/F)26、バイブレータ34及びGPS受信装置100は、バス50を介して相互に接続されている。
【0033】
次に、ベース装置2の具体的構成の一例を図4に示す。同図において、ベース装置2は、アンテナ200と、データの送信を行う送信部201、データの受信を行う受信部202と、各種制御プログラム及び固定データが記憶されている記憶部203と、記憶部203に記憶されているプログラムを実行することにより携帯通信装置1のナビゲーションを行う制御部204と、各部に電源を供給する電源205とを有している。また、記憶部203には、携帯通信装置1のROM12と同様に携帯通信装置1がベース装置2に対して要求する情報とそれを特定する要求コードとの関係を示す要求コードテーブルが記憶されている。
【0034】
また、ベース装置2側には、経路誘導情報が格納されたデータベース3が設けられている。ここで、経路誘導情報とは、交通路線を示す交通機関情報、乗換交通機関の駅間の移動ルートを示す乗換情報、地図情報が含まれる。ベース装置2は、自局の存在を示す信号を常時、出力することにより、所定の距離の範囲まで接近した携帯通信装置1によりベース装置の存在を検知できるようにしている。制御部204は、携帯通信装置1からの要求に応じてデータベース3を検索し、所望の経路誘導情報を携帯通信装置1に、送信部201、アンテナ200を介して送信し、供給する機能を有している。
【0035】
ベース装置2の他の構成を図5に示す。図5において、ベース装置2Aは、アンテナ210と、データの送信を行う送信部211と、記憶部213と、制御部214と、各部に電源電圧を供給する電源215とを有している。このベース装置2Aは、自局の位置を示す位置情報(緯度経度情報)を常時、送信する機能を有しており、経路誘導情報を供給する機能は有していない。このベース装置2Aは、地下等のGPSによる位置測定が不能であるような交通網の拠点に配置され、携帯通信装置1により位置検出ができるようになっている。
【0036】
上記構成からなる本実施の形態に係るナビゲーションシステムの動作を図6乃至図12のフローチャートを参照して説明する。
図6乃至図9は、携帯通信装置1の動作を示し、図10乃至図12はベース装置2の動作を示している。まず、携帯通信装置1の動作を図6乃至図9を参照して説明する。これらの図において、まず、表示部18でメニュー画面よりナビゲーション機能(ナビゲーションモード)を選択すると(ステップ300)、RAM14にすでに記憶されているナビゲーションに関連して一時的に記憶されているデータが全て消去される(ステップ301)。
【0037】
次いで、交通機関情報の検索要求が有るか否かが判定され(ステップ302)、この判定が肯定された場合には、次いで、乗換案内情報の検索要求が有るか否かが判定される(ステップ303)。ステップ303の判定が肯定された場合には、目的地地図情報の検索要求が有るか否かが判定される(ステップ304)。ROM12に記憶されている要求コードテーブルを参照し、ステップ304の判定が肯定された場合には、要求コード1が、また、ステップ304の判定が否定された場合には、要求コード2が、それぞれRAM14の所定のエリアに書き込まれる(ステップ305、306)。
【0038】
また、ステップ303の判定が否定された場合には、ステップ307に移行し、ステップ307で目的地地図情報の検索要求が有るか否かが判定される。ステップ307の判定が肯定された場合には、要求コード3が、また、ステップ307の判定が否定された場合には、要求コード4が、それぞれRAM14の所定のエリアに書き込まれる(ステップ308、309)。一方、ステップ302の判定が否定された場合には、ステップ310に移行し、ステップ310で目的地情報の検索要求が有るか否かが判定される。ステップ310の判定が肯定された場合には、要求コード5が、また、ステップ310の判定が否定された場合には、要求コード6が、それぞれRAM14に書き込まれる(ステップ311,312)。
【0039】
ステップ305〜312で各要求コードがRAM14に書き込まれた後、表示部18にスタート地点を指定するように、メッセージが表示される(ステップ313)。次いで、ベース装置2より経路誘導情報を得る際において、現在地点が、ベース装置2がデータベース3からデータを検索するスタート地点に相当するか否かが判定される(ステップ314)。ステップ314の判定が肯定された場合にはRAM14に記憶されている現在地点情報を確認する(ステップ315)。すなわち、RAM14に記憶されているGPS受信装置100により演算された現在位置を示す位置データ及び、現時点で経路誘導情報の供給を受けるベース装置2のベース装置IDコードを確認する。
【0040】
ここで、ベース装置IDコードとは、携帯通信装置1が通信中のベース装置をほかのベース装置と区別するためのコードである。ベース装置IDコードは、地点コード、機能識別コード、及び個別コードからなる。このうち、地点コードは、携帯通信装置1に現在通信しているベース装置の存在する地域を示すコードであり、国、都道府県、都市、地域をそれぞれ表すコードで構成される。携帯通信装置1は、RAM14の記憶データと、現地点での地点コードを比較することにより該当する地域にいるのか否かを判定することができる。
【0041】
機能識別コードは、ベース装置が携帯通信装置1の要求に応じて経路誘導情報の検索を実施し、携帯通信装置1に検索したデータを送出する機能を有しているか、あるいは単に、ベース装置IDコードだけを送信する機能を有しているかを識別するためのコードである。携帯通信装置1は、この機能識別コードにより検索機能を有していることを確認することができた場合だけ、検索要求することができる。個別コードは、地域ごとに個々のベース装置に与えられる識別コードである。地域で設置されたベース装置の個別コードとなるため簡易地図と連動することで経路誘導(道案内)をすることができる
【0042】
次いで、現在地点情報が有るか否か、換言すれば、ステップ315で確認した現在地点情報がRAM14に記憶されているか否かが判定される(ステップ316)。ステップ316の判定が肯定された場合には、ユーザが入力部16のキー操作により指定された現在地点のコード化が行われ(ステップ317)、RAM14にコード化されたスタート地点(現在地点でもある。)コードが記憶される(ステップ323)。一方、ステップ314の判定が否定された場合には、ステップ320に移行し、検索スタート地点が指定されたか否かが判定される(ステップ320)。
【0043】
ステップ320の判定が否定された場合には、ナビゲーションモードの実行を終了する(ステップ322)。また、ステップ320の判定が肯定された場合には、入力部16より指定された検索スタート地点をコード化する地点指定処理がなされ(ステップ321)、コード化されたスタート地点コードがRAM14に記憶される(ステップ323)。
【0044】
次いで、表示部18には目的地を指定するように表示がなされ(ステップ324)、地点指定処理がステップ325〜336で実行される。すなわち、ステップ325では、地点指定を緯度経度により行うように要求したか否かが判定される。ステップ325の判定が肯定された場合には、地点指定データとして緯度経度が入力されるのを待機し、緯度経度が入力されると(ステップ326)、ステップ335に移行する。また、ステップ325の判定が否定された場合には、ステップ327で地点指定を郵便番号により行うように要求したか否かが判定される。
【0045】
ステップ327の判定が肯定された場合には、地点指定データとして郵便番号が入力されるのを待機し、郵便番号が入力されると(ステップ328)、ステップ335に移行する。また、ステップ327の判定が否定された場合には、ステップ329で地点指定を電話番号により行うように要求したか否かが判定される。ステップ329の判定が肯定された場合には、地点指定データとして電話番号が入力されるのを待機し、電話番号が入力されると(ステップ330)、ステップ335に移行する。
【0046】
また、ステップ329の判定が否定された場合には、ステップ331で地点指定を住所により行うように要求したか否かが判定される。ステップ331の判定が肯定された場合には、地点指定データとして住所が入力されるのを待機し、住所が入力されると(ステップ332)、ステップ335に移行する。また、ステップ331の判定が否定された場合には、ステップ333で地点指定を施設名称により行うように要求したか否かが判定される。ステップ333の判定が肯定された場合には、地点指定データとして施設名称が入力されるのを待機し、施設名称が入力されると(ステップ332)、ステップ335に移行する。また、ステップ333の判定が否定された場合には、ナビゲーションモードの実行を終了する。
【0047】
ステップ335では、ステップ326、328、330、332、334で入力された地点指定データがコード化され、このコード化された目的地点コードがRAM14に記憶される(ステップ337)。次いで、携帯通信装置1は、端末IDコード、要求コード、目的地地点コード及びスタート地点コードをベース装置2(またはベース装置2A)に対し送信し、待機状態(待機1)となる(ステップ338)。次いで、ベース装置よりベース装置IDコードを受信すると(ステップ339)、ベース装置IDコードがデータ検索用であるか否かが判定される(340)。
【0048】
ステップ340の判定が肯定された場合には、受信した現在地の地域に設置されているベース装置2のベース装置IDコードがRAM14に記憶される(ステップ341)。次いで、待機コード、すなわち、端末IDコード、要求コード、目的地地点コード及びスタート地点コードをベース装置2に対し送信し(ステップ342)、ベース装置2より要求コードに応じた経路誘導情報を受信する(ステップ343)。次いで、検索エラーがないか否かが判定され、この判定が肯定されると(ステップ344)、携帯通信装置1がベース装置2に対して送出した要求コードが要求コード1〜6のいずれかであるか否かが判定される(ステップ345)。
【0049】
ステップ345の判定が肯定された場合には、受信した目的地情報、交通機関情報、乗換情報及び目的地地図情報をRAM14に記憶し(ステップ346)、ステップ357に移行する。ステップ344の判定が否定された場合には、表示部18に「検索できませんでした」のメッセージを表示し(ステップ347)、地点指定方法を変更し、再試行するか否かが判定される(ステップ348)。ステップ348の判定が肯定された場合には、ステップ300に戻り、既述した処理を繰り返す。
【0050】
また、ステップ348の判定が否定された場合には、ナビゲーションモードの実行を終了する(ステップ349)。一方、ステップ345の判定が否定された場合、すなわち携帯通信装置1がベース装置2に対して送出した要求コードが要求コード1〜6以外であると判定された場合には、ステップ350で携帯通信装置1がベース装置2に対して送出した要求コードが要求コード7であるか否かが判定される。ステップ350の判定が肯定された場合には、今回、ベース装置2より受信した乗換情報及び目的地地図情報が、RAM14に既に記憶されている乗換情報及び目的地地図情報に上書きされ、乗換情報及び目的地地図情報が更新され(ステップ351)、ステップ357に移行する。
【0051】
ステップ350の判定が否定された場合には、ステップ352で携帯通信装置1がベース装置2に対して送出した要求コードが要求コード8であるか否かが判定される。ステップ352の判定が肯定された場合には、今回、ベース装置2より受信した乗換情報が、RAM14に既に記憶されている乗換情報に上書きされ、乗換情報が更新され(ステップ353)、ステップ357に移行する。
【0052】
ステップ352の判定が否定された場合には、ステップ354で携帯通信装置1がベース装置2に対して送出した要求コードが要求コード9であるか否かが判定される。ステップ354の判定が肯定された場合には、今回、ベース装置2より受信した目的地地図情報が、RAM14に既に記憶されている目的地地図情報に上書きされて、目的地地図情報が更新され(ステップ355)、ステップ357に移行する。ステップ354の判定が否定された場合には、要求コードは、要求コード10であるから待機状態を解除する(ステップ356)。
【0053】
ステップ357では、携帯通信装置1よりベース装置2に対して送出する要求コードの変更要求を通知するメッセージを受信し、既にRAM14に記憶されている要求コードを、受信したメッセージが示す要求コードに変更するように要求コードを更新する(ステップ358)。次いで、ステップ359で乗換情報があるか否かが判定され、この判定が肯定された場合には、乗車路線名が表示部18に表示され(ステップ360)、乗換案内処理が行われる(ステップ361)。
【0054】
次いで、ステップ362では、ステップ358で更新された要求コードが要求コード10であるか否かが判定される。ステップ362の判定が肯定された場合には、目的地地図情報がRAM14に記憶されているか否かが判定される(ステップ363)。ステップ363の判定が肯定された場合には、目的地近傍の道案内(経路誘導)処理を行い(ステップ364)、ナビゲーションモードの実行を終了する(ステップ367)。
【0055】
また、ステップ362の判定が否定された場合、すなわち、ステップ358で更新された要求コードが要求コード7、8、9のいずれかである場合には、携帯通信装置1の端末IDコード、要求コード、交通機関コード、目的地点コードを送信し、待機する(ステップ368)。次いで、ベース装置よりベース装置IDコードを受信すると(ステップ369)、RAM14に記憶されている現在地の地点コードと受信したベース装置IDコードとが一致するか否かが判定される(ステップ370)。
【0056】
ステップ370の判定が肯定された場合には、ステップ339にもどり、既述した処理を繰り返す。また、ステップ370の判定が否定された場合には、表示部18に「乗換地点ではありません」というメッセージを表示し(ステップ371)、ステップ368にもどり、既述した処理を繰り返す。
【0057】
次に、ベース装置2の動作を、図10乃至図12を参照して説明する。これらの図において、ベース装置2は、ベース装置IDを送信し(ステップ400)、携帯通信装置1から端末IDコード、要求コードを受信したか否かが判定される(ステップ401)。ステップ401の判定が否定された場合には、ステップ400にもどり、既述した処理を繰り返す。ステップ401の判定が肯定された場合には、携帯通信装置1から受信した要求コードが、要求コード1〜6のいずれかであるか否かが判定される(ステップ402)。
【0058】
ステップ402の判定が肯定された場合には、携帯通信装置1から受信した端末情報、すなわち端末IDコード、要求コード、スタート地点コード、目的地点コードを記憶部203に書き込む(ステップ403)。次いで、データベース3より目的地点コードから目的地情報を検索し(ステップ404)、検索した目的地情報、すなわち、目的地の住所、緯度経度、電話番号、郵便番号、施設名称を記憶部203に書き込む(ステップ405)。次いで、ステップ401で受信した要求コードが要求コード1〜4のいずれかであるか否かが判定される(ステップ406)。
【0059】
一方、ステップ402の判定が否定された場合、すなわち携帯通信装置1から受信した要求コードが要求コード7〜10である場合には、前回、受信した要求コードに応じてデータベース3から検索した経路誘導情報を含む、ナビゲーションに関連する情報、例えば、端末IDコード、要求コード、目的地地図情報、乗換情報等のデータを記憶部203に記憶・保持する(ステップ407)。次いで、携帯通信装置1から受信した要求コードが7〜9のうちのいずれかであるか否かが判定される(ステップ408)。ステップ408の判定が否定された場合、すなわち受信した要求コードが要求コード10である場合には、ステップ400にもどり、既述した処理を行う。
【0060】
ステップ408の判定が肯定された場合には、次のステップ409で、さらに、受信した要求コードが要求コード9であるか否かが判定される。ステップ409の判定が肯定された場合には、携帯通信装置1が指定した目的地周辺の地図データである目的地地図情報をデータベース3より検索し(ステップ410)、検索した該当地図情報を検索要求した携帯通信装置1の端末IDコードと共に、携帯通信装置1に送信する(ステップ411)。次いで、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送出する要求コードを要求コード10に変更するように要求し(ステップ412)、送信動作を終了する。
【0061】
一方、ステップ409の判定が否定された場合、すなわち携帯通信装置1から受信した要求コードが要求コード7,8のいずれかである場合には、データベース3より乗換情報の検索を行い(ステップ413)、記憶部203に簡易地図、道案内情報、乗り継ぎ駅名等の情報を書き込む(ステップ414)。次いで、携帯通信装置1から受信した要求コードが要求コード7であるか否かが判定される(ステップ415)。ステップ415の判定が肯定された場合には、ステップ427に、ステップ415の判定が否定された場合には、ステップ434に移行する。
【0062】
また、ステップ406の判定が肯定された場合、すなわち携帯通信装置1から受信した要求コードが要求コード1〜4のいずれかである場合には、ステップ416に移行し、ステップ416で携帯通信装置1より受信したスタート地点コードに基づいてデータベース3からスタート位置情報を検索し、検索した携帯通信装置1の経路誘導のスタート位置情報を記憶部203に書き込む(ステップ417)。次いで、携帯通信装置1〜受信したスタート地点コード及び目的地点コードに基づいて、スタート地点から目的地に至る経路上で携帯通信装置1のユーザが利用し得る公共交通機関情報を、データベース3を検索して得る(ステップ418)。
【0063】
ステップ418で得られた交通機関情報は、記憶部203に記憶される(ステップ419)。この交通機関情報としては、ルート情報、乗換路線名、乗換駅名のデータが含まれる。次いで、携帯通信装置1から受信した要求コードが要求コード1または2のいずれかであるか否かが判定される(ステップ420)。一方、ステップ406の判定が否定された場合、すなわち受信した要求コードが要求コード5、6のいずれかである場合には、ステップ421で、さらに、受信した要求コードが5であるか否かが判定される。
【0064】
ステップ421の判定が肯定された場合には、目的地地図情報、すなわち目的地周辺の地図データ及び目的地の位置情報を検索し(ステップ422)、該当する携帯通信装置1の端末IDコード、目的位置情報及び、該当地域地図を送信する(ステップ423)。次いで、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード10に変更するように要求し(ステップ424)、送信を終了する。
【0065】
また、ステップ421の判定が否定された場合、すなわち受信した要求コードが要求コード6である場合には、該当する携帯通信装置1の端末IDコード及び目的地位置情報を送信し(ステップ425)、次いで、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード10に変更するように要求し(ステップ426)、送信を終了する。一方、ステップ415の判定が肯定された場合には、ステップ427で現在地からの乗り継ぎ可能な交通機関が有るか否かが判定され、ステップ427の判定が肯定された場合には、さらに、次の乗換駅にベース装置があるか否かが判定される(ステップ428)。
【0066】
ステップ428の判定が肯定された場合には、該当する携帯通信装置1の端末IDコード及び乗換情報を送信し(ステップ429)、次いで、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード7に変更するように要求し(ステップ430)、送信を終了する。また、ステップ427、428の判定が否定された場合には、記憶部203に記憶されている携帯通信装置1の目的地点コードに基づいて目的地周辺の地図情報を検索する(ステップ431)。
【0067】
次いで、該当する携帯通信装置1の端末IDコード、乗換情報及び目的地周辺の地図情報を送信し(ステップ432)、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード10に変更するように要求し(ステップ433)、送信を終了する。一方、ステップ415の判定が否定された場合には、該当する携帯通信装置1の端末IDコード及び乗換情報を送信し(ステップ434)、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード8に変更するように要求し(ステップ435)、送信を終了する。
【0068】
一方、ステップ420の判定が肯定された場合には、ステップ436に移行し、ステップ436では、記憶部203に記憶されている携帯通信装置1の経路誘導情報、具体的には、乗換路線、乗換駅のデータに基づいてデータベース3から乗換情報を検索し、検索した簡易地図、道案内情報、乗り継ぎ駅名を記憶部203に格納する(ステップ437)。次いで、携帯通信装置1から受信した要求コードが、要求コード1であるか否かが判定される(ステップ438)。ここで、ステップ438の判定が肯定されると、現在地から乗り継ぎ可能な交通機関が有るか否かが判定される(ステップ439)。
【0069】
ステップ439の判定が肯定されると、さらに、次の乗換駅にベース装置が有るか否かが判定され(ステップ440)、ステップ440の判定が肯定されると、該当する携帯通信装置1の端末IDコード、目的地地図情報、交通機関情報及び乗換情報を送信し(ステップ441)、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード7に変更するように要求し(ステップ442)、送信を終了する。
【0070】
また、ステップ439、440の判定が否定された場合には、記憶部203に記憶されている携帯通信装置1の目的地点コードに基づいて目的地周辺の地図情報を検索する(ステップ443)。次いで、該当する携帯通信装置1の端末IDコード、目的地地図情報、交通機関情報、乗換情報及び該当地域地図(目的地周辺地図)を送信し(ステップ444)、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード10に変更するように要求し(ステップ445)、送信を終了する。
【0071】
また、ステップ438の判定が否定された場合には、既に記憶部203に記憶されている携帯通信装置1の端末IDコード、目的地位置情報、交通機関情報、及び乗換情報を送信し(ステップ446)、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード8に変更するように要求し(ステップ447)、送信を終了する。
【0072】
一方、ステップ420の判定が否定された場合、すなわち携帯通信装置1から受信した要求コードが、要求コード3、4である場合には、ステップ448で、さらに、受信した要求コードが要求コード3であるか否かが判定される(ステップ448)。ステップ448の判定が肯定された場合には、現在地より乗り継ぎ可能な交通機関が有るか否かが判定される(ステップ449)。ステップ449の判定が肯定された場合には、さらに、次の乗換駅にベース装置が有るか否かが判定される(ステップ450)。
【0073】
ステップ450の判定が肯定された場合には、該当する携帯通信装置1の端末IDコード、目的地地図情報及び交通機関情報を送信し(ステップ451)、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード9に変更するように要求し(ステップ452)、送信を終了する。また、ステップ449、450の判定が否定された場合には、記憶部203に記憶されている携帯通信装置1の目的地点コードに基づいて目的地周辺の地図情報を検索する(ステップ453)。
【0074】
次いで、該当する携帯通信装置1の端末IDコード、目的地位置情報、交通機関情報及び該当地域地図(目的地周辺地図)を送信し(ステップ454)、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード10に変更するように要求し(ステップ455)、送信を終了する。また、ステップ448の判定が否定された場合、すなわち、携帯通信装置1から受信した要求コードが、要求コード4である場合には、該当する携帯通信装置1の端末IDコード、目的地位置情報及び交通機関情報を送信し(ステップ456)、携帯通信装置1に対し、ベース装置2に送信する要求コードを、要求コード10に変更するように要求し(ステップ457)、送信を終了する。
【0075】
本実施の形態に係るナビゲーションシステムによれば、ベース装置は、前記携帯通信装置に対し、自局の存在を示す信号を出力し、記携帯通信装置は、前記経路誘導情報取得時には、前記ベース装置から前記信号を受信する待機状態とし、前記信号を受信することにより前記ベース装置の存在を認識すると、該ベース装置に対し、経路誘導情報を要求すると共に、要求した経路誘導情報の授受を確認した後、前記ベース装置との接続を切断し、待機状態を解除するようにしたので、ナビゲーションに必要な経路誘導情報の検索を待機状態の携帯通信装置で行うことができる。
また、経路誘導情報を検索する場合において、携帯通信装置側で経路誘導情報を持つ必要がないので、携帯通信装置のメモリ負荷を小さくすることができる。
【0076】
また、本実施の形態に係るナビゲーションシステムのベース装置によれば、ベース装置は、前記携帯通信装置に対し、自局の存在を示す信号を出力するようにしたので、ナビゲーションに必要な経路誘導情報の検索を待機状態の携帯通信装置で行うことができる。
また、経路誘導情報を検索する場合において、携帯通信装置側で経路誘導情報を持つ必要がないので、携帯通信装置のメモリ負荷を小さくすることができる。
【0077】
また、本実施の形態に係るナビゲーションシステムの携帯通信装置によれば、携帯通信装置は、前記経路誘導情報取得時には、前記ベース装置から前記信号を受信する待機状態とし、前記信号を受信することにより前記ベース装置の存在を認識すると、該ベース装置に対し、経路誘導情報を要求するようにしたので、ナビゲーションに必要な経路誘導情報の検索を待機状態の携帯通信装置で行うことができる。
また、経路誘導情報を検索する場合において、携帯通信装置側で経路誘導情報を持つ必要がないので、携帯通信装置のメモリ負荷を小さくすることができる。
【0078】
また、本実施の形態に係るナビゲーションシステムによれば、携帯通信装置は、交通機関を利用して現在地から目的地に至る経路の候補を示す経路情報を含む経路誘導情報の検索要求を前記ベース装置に対して行い、前記検索要求に応じてベース装置により検索された経路情報から特定の経路情報を指定すると共に、該経路情報に基づいて移動中に、必要に応じて前記ベース装置より供給される経路誘導情報により目的地まで誘導し、前記ベース装置は、該ベース装置側に設けられた経路情報を含む経路誘導情報を記憶するデータベースより前記検索要求に応じた経路情報を検索し、該検索により得られた前記携帯通信装置の現在地から目的地に至る経路の候補を示す経路情報を前記携帯通信装置に出力すると共に、該携帯通信装置の移動状況に応じて必要な経路誘導情報を前記携帯通信装置に供給するようにしたので、徒歩移動する利用者を確実に目的地まで誘導することができる。
また、現在地から目的地に至る経路が屋外徒歩経路、交通機関、及び地下街/屋内移動経路のすべて、またはいずれかを含む場合において、ナビゲーションを一貫して継続的に行うことができる。
【0079】
また、本実施の形態に係るナビゲーションシステムの携帯通信装置によれば、携帯通信装置は、交通機関を利用して現在地から目的地に至る経路の候補を示す経路情報を含む経路誘導情報の検索要求を前記ベース装置に対して行い、前記検索要求に応じてベース装置により検索された経路情報から特定の経路情報を指定すると共に、該経路情報に基づいて移動中に、その移動状況に応じて前記ベース装置より供給される経路誘導情報により目的地まで誘導するようにしたので、徒歩移動する利用者を確実に目的地まで誘導することができる。
また、現在地から目的地に至る経路が屋外徒歩経路、交通機関、及び地下街/屋内移動経路のすべて、またはいずれかを含む場合において、ナビゲーションを一貫して継続的に行うことができる。
【0080】
また、本実施の形態に係るナビゲーションシステムのベース装置によれば、ベース装置は、該ベース装置側に設けられた経路情報を含む経路誘導情報を記憶するデータベースより前記携帯通信装置からの検索要求に応じた経路誘導情報を検索し、該検索により得られた前記携帯通信装置の現在地から目的地に至る経路の候補を示す経路情報を前記携帯通信装置に出力すると共に、該携帯通信装置の移動状況に応じて必要な経路誘導情報を前記携帯通信装置に供給するようにしたので、徒歩移動する利用者を確実に目的地まで誘導することができる。
また、現在地から目的地に至る経路が屋外徒歩経路、交通機関、及び地下街/屋内移動経路のすべて、またはいずれかを含む場合において、ナビゲーションを一貫して継続的に行うことができる。
【0081】
また、本実施の形態に係るナビゲーションシステムのベース装置によれば、ベース装置は、前記携帯通信装置が該ベース装置より経路誘導情報を取得後に、該ベース装置に対して出力する経路誘導情報の検索要求の内容を携帯通信装置の移動状況に応じて変更するように指示するようにしたので、携帯通信装置の移動状況に応じて携帯通信装置に供給する経路誘導情報のデータ量が調整され、この結果、携帯通信装置のメモリ容量の低減が図れる。
【符号の説明】
【0082】
1…携帯通信装置、 2(2A)…ベース装置、 3…データベース、 10…CPU、 12…ROM、 14…RAM、 16…入力部、 18…表示部、 20…無線通信部、 22…音声処理部、 24…音楽再生部、 26…インターフェース(I/F)、 28…受話用スピーカ、 30…マイク、 32…着信用スピーカ、 34…バイブレータ、 100…GPS受信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自局の位置情報確認機能を有する携帯通信装置と、該携帯通信装置に経路誘導情報を供給するベース装置とを有するナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯通信装置は、交通機関を利用して現在地から目的地に至る経路の候補を示す経路情報を含む経路誘導情報の検索要求を前記ベース装置に対して行い、前記自局の移動中に、その移動状況に応じて前記ベース装置より供給される経路誘導情報により目的地まで誘導するナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記携帯通信装置は、前記検索要求に応じて前記ベース装置により検索された経路情報から特定の経路情報を指定する請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記ベース装置は、前記携帯通信装置が該ベース装置より経路誘導情報を取得後に、該ベース装置に対して出力する経路誘導情報の検索要求の内容を携帯通信装置の移動状況に応じて変更するように指示する請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記経路誘導情報は、目的地までの交通路線を示す交通機関情報、乗換交通機関の駅間の移動ルートを示す乗換情報、目的地周辺の地図データ及び目的地の位置を示す目的地位置情報を含む請求項1から3のいずれか一項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記携帯通信装置は、前記自局の位置情報確認機能により算出した算出結果および前記経路誘導情報が書き込まれる記憶部を備え、
前記記憶部は、自局の位置情報が更新されると、該更新された自局の位置情報を上書きして記憶するとともに、
前記記憶部は、前記経路誘導情報が更新されると、該更新された前記経路誘導情報を上書きして記憶する請求項1から4のいずれか一項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のナビゲーションシステムに用いられるベース装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか一項に記載のナビゲーションシステムに用いられる携帯通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−286495(P2010−286495A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−167337(P2010−167337)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【分割の表示】特願2001−135288(P2001−135288)の分割
【原出願日】平成13年5月2日(2001.5.2)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】