説明

ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラム

【課題】環状交差点からの退出路の視認性を考慮して、ユーザにとって退出路を把握し易い案内を行うことができる、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供すること。
【解決手段】ナビゲーションシステム1は、車両の走行経路を特定する走行経路特定部51と、走行経路特定部51により特定された走行経路において環状交差点が存在する場合、当該環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、当該走行経路における当該環状交差点からの退出路の視認性を特定する視認性特定部52と、視認性特定部52により特定された視認性に基づいて、退出路に関する案内内容を決定する案内制御部53とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の走行経路を案内するナビゲーションシステムが用いられている。例えば、走行経路上の案内交差点がラウンドアバウトであると判断され、かつ、そのラウンドアバウトが所定の大きさ以上であると判断されたときに、画面を2画面表示として、一方にラウンドアバウト全体が画面表示領域内に収まるような縮尺で地図画像を描画し、他方にラウンドアバウトの一部拡大図をデフォルメして描画することで、ユーザがラウンドアバウト全体の中での自分の位置を把握できるようにするとともに、巨大なラウンドアバウトであっても潰れない一部拡大図を描画して、分岐点でどちらの方向へ進めばよいのか把握できるようにした、ナビゲーション装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−64517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ラウンドアバウトの如き環状交差点に進入する場合、その環状交差点に関連する各種要因(例えば、その環状交差点の近傍における構造物の有無等)に応じて、その環状交差点からの退出路の視認性が異なる可能性がある。従って、環状交差点に関する案内を行う場合には、退出路の視認性に基づいてその案内内容を決定することが望ましい。しかしながら、上述の如き従来のナビゲーション装置では、単にラウンドアバウトの大きさに基づいて当該ラウンドアバウトを案内する際の画面表示態様を決定しており、退出路の視認性については考慮がなされていなかった。このため、例えばラウンドアバウトが所定の大きさ未満である場合には、退出路の視認性が悪い場合であっても十分な案内が行われず、ラウンドアバウトにおけるどの分岐点から退出すればよいのかをユーザに容易に把握させられない可能性があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、環状交差点からの退出路の視認性を考慮して、ユーザにとって退出路を把握し易い案内を行うことができる、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載のナビゲーションシステムは、車両の走行経路を特定する走行経路特定手段と、前記走行経路特定手段により特定された走行経路において環状交差点が存在する場合、当該環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、当該走行経路における当該環状交差点からの退出路の視認性を特定する視認性特定手段と、前記視認性特定手段により特定された視認性に基づいて、前記退出路に関する案内内容を決定する案内制御手段と、を備える。
【0007】
また、請求項2に記載のナビゲーションシステムは、請求項1に記載のナビゲーションシステムにおいて、前記案内制御手段は、前記視認性特定手段により特定された前記退出路の視認性が低くなるほど、当該退出路に関する案内内容を詳細にする。
【0008】
また、請求項3に記載のナビゲーションシステムは、請求項2に記載のナビゲーションシステムにおいて、前記案内制御手段は、前記視認性特定手段により特定された視認性に基づいて、前記走行経路における当該環状交差点への進入路から前記退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が前記退出路ではない旨を案内するか否かを決定する。
【0009】
また、請求項4に記載のナビゲーションシステムは、請求項2又は3に記載のナビゲーションシステムにおいて、前記視認性特定手段は、前記環状交差点の近傍における構造物が有る場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定する。
【0010】
また、請求項5に記載のナビゲーションシステムは、請求項4に記載のナビゲーションシステムにおいて、前記視認性特定手段は、前記環状交差点の環状路よりも内側の領域に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定する。
【0011】
また、請求項6に記載のナビゲーションシステムは、請求項4又は5に記載のナビゲーションシステムにおいて、前記視認性特定手段は、前記走行経路における前記環状交差点への進入路と前記退出路とを結ぶ線分上に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定する。
【0012】
また、請求項7に記載のナビゲーション方法は、車両の走行経路を特定する走行経路特定ステップと、前記走行経路特定ステップで特定された走行経路において環状交差点が存在する場合、当該環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、当該走行経路における当該環状交差点からの退出路の視認性を特定する視認性特定ステップと、前記視認性特定ステップで特定された視認性に基づいて、前記退出路に関する案内内容を決定する案内制御ステップと、を含む。
【0013】
また、請求項8に記載のナビゲーションプログラムは、請求項7に記載の方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載のナビゲーションシステム、請求項7に記載のナビゲーション方法、及び請求項8に記載のナビゲーションプログラムによれば、視認性特定手段は、走行経路特定手段により特定された走行経路において環状交差点が存在する場合、当該環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、環状交差点からの退出路の視認性を特定し、案内制御手段は、視認性特定手段により特定された視認性に基づいて、退出路に関する案内内容を決定するので、環状交差点からの退出路の視認性を考慮して、ユーザにとって退出路を把握し易い案内を行うことができる。
【0015】
また、請求項2に記載のナビゲーションシステムによれば、案内制御手段は、視認性特定手段により特定された退出路の視認性が低くなるほど、当該退出路に関する案内内容を詳細にするので、ユーザが退出路を直接視認することが困難な場合であっても、当該退出路を把握し易いような案内を行うことができる。
【0016】
また、請求項3に記載のナビゲーションシステムによれば、案内制御手段は、視認性特定手段により特定された視認性に基づいて、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨を案内するか否かを決定するので、ユーザが退出路を直接視認することが困難な場合には、当該ユーザに退出路を確実に把握させるような案内を行うことができると共に、ユーザが退出路を直接視認することが可能な場合には、不要な案内を省略することができる。
【0017】
また、請求項4に記載のナビゲーションシステムによれば、視認性特定手段は、環状交差点の近傍における構造物が有る場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定するので、環状交差点の近傍における構造物の影響を考慮して、環状交差点からの退出路の視認性を適切に特定することができる。
【0018】
また、請求項5に記載のナビゲーションシステムによれば、視認性特定手段は、環状交差点の環状路よりも内側の領域に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定するので、環状交差点の環状路よりも内側の領域に存在する構造物の影響を考慮して、環状交差点からの退出路の視認性を適切に特定することができる。
【0019】
また、請求項6に記載のナビゲーションシステムによれば、視認性特定手段は、走行経路における環状交差点への進入路と退出路とを結ぶ線分上に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定するので、走行経路における環状交差点への進入路と退出路とを結ぶ線分上に存在する構造物の影響を考慮して、環状交差点からの退出路の視認性を適切に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態に係るナビゲーションシステムを例示するブロック図である。
【図2】ナビゲーション処理のフローチャートである。
【図3】通過分岐案内判定処理のフローチャートである。
【図4】環状交差点における分岐の位置を概念的に示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムの実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお、以下の説明ではナビゲーションシステムが車両に搭載されている場合を例として説明する。
【0022】
(構成)
最初に、実施の形態に係るナビゲーションシステムの構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るナビゲーションシステムを例示するブロック図である。図1に示すように、ナビゲーションシステム1は、入力部10、現在位置検出処理部20、ディスプレイ30、スピーカ40、制御部50、及び、データ記録部60を備えている。
【0023】
(構成−入力部)
入力部10は、ユーザによる操作入力を受け付ける入力手段である。この入力部10の具体的な構成は任意であり、例えば、ディスプレイ30の前面に設けたタッチパネル、押しボタン、リモートコントローラの如き遠隔操作手段、あるいは、音声入力を受け付けるマイクの如き音声認識手段を用いて入力部10を構成することができる。
【0024】
(構成−現在位置検出処理部)
現在位置検出処理部20は、ナビゲーションシステム1が取り付けられた車両の現在位置を検出する現在位置検出手段である。具体的には、現在位置検出処理部20は、GPS、地磁気センサ、距離センサ、又はジャイロセンサ(いずれも図示省略)の少なくとも一つを有し、現在の車両の位置(座標)及び方位等を公知の方法にて検出する。
【0025】
(構成−ディスプレイ)
ディスプレイ30は、制御部50の制御に基づいて各種の画像を表示する表示手段である。なお、このディスプレイ30の具体的な構成は任意であり、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイを使用することができる。
【0026】
(構成−スピーカ)
スピーカ40は、制御部50の制御に基づいて各種の音声を出力する出力手段である。スピーカ40より出力される音声の具体的な態様は任意であり、必要に応じて生成された合成音声や、予め録音された音声を出力することができる。
【0027】
(構成−制御部)
制御部50は、ナビゲーションシステム1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係るナビゲーションプログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介してナビゲーションシステム1にインストールされることで、制御部50の各部を実質的に構成する。
【0028】
この制御部50は、機能概念的に、走行経路特定部51、視認性特定部52、及び案内制御部53を備えている。走行経路特定部51は、車両の走行経路を特定する走行経路特定手段である。視認性特定部52は、走行経路における環状交差点からの退出路の視認性を特定する視認性特定手段である。案内制御部53は、走行経路における環状交差点からの退出路に関する案内内容を決定する案内制御手段である。これらの制御部50の各構成要素によって実行される処理の詳細については後述する。
【0029】
(構成−データ記録部)
データ記録部60は、ナビゲーションシステム1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記憶装置としてのハードディスク(図示省略)の如き磁気的記録媒体を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、フラッシュメモリの如き半導体型記憶媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
【0030】
このデータ記録部60は、地図情報データベース61(以下、データベースを「DB」と称する)を備えている。地図情報DB61は、地図情報を格納する地図情報格納手段である。「地図情報」は、例えばリンクデータ(リンク番号、接続ノード番号、道路座標、道路種別、車線数、法定速度、走行規制等)、ノードデータ(ノード番号、座標)、地物データ(信号機、道路標識、ガードレール、建物等)、環状交差点に関するデータ(環状交差点の位置、環状交差点に接続する接続路のリンク番号、各接続路の接続点の位置、環状交差点の形状等)、施設データ(各施設の位置、各施設の種別等)、地形データ、地図をディスプレイ30に表示するための地図表示データ等を含んで構成されている。
【0031】
(処理−ナビゲーション処理)
次に、このように構成されたナビゲーションシステム1によって実行されるナビゲーション処理について説明する。図2は、ナビゲーション処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。このナビゲーション処理は、例えば、ナビゲーションシステム1に電源が投入され、経路案内を指示する旨の操作入力が入力部10により受け付けられた場合に起動され、所定周期で繰り返し実行される。なお、このナビゲーション処理が実行される前提として、経路探索手段(図示省略)によりダイクストラ法等の公知の経路探索技術を用いて車両の走行経路が予め探索されているものとする。
【0032】
図2に示すように、ナビゲーション処理が開始されると、走行経路特定部51は車両の走行経路を特定する(SA1)。すなわち走行経路特定部51は、経路探索手段によって予め探索された車両の走行経路を特定する。
【0033】
次に、案内制御部53は走行経路特定部51により特定された走行経路において環状交差点が存在するか否かを判定する(SA2)。具体的には、案内制御部53は、現在位置検出処理部20により検出された現在位置に基づき、車両の走行経路における進行方向前方に環状交差点が存在し、且つ、車両から当該環状交差点までの距離が所定距離(例えば100m)以下である場合に、走行経路において環状交差点が存在すると判定する。また、車両が環状交差点に進入後、当該環状交差点から退出するまでの間(例えば、車両の現在位置が環状交差点の環状路上である間)においても、案内制御部53は走行経路において環状交差点が存在すると判定する。ここで「環状交差点」とは、環状路に複数の接続路が接続された交差点であり、いわゆるロータリー交差点やラウンドアバウトを含む。また、環状路には、円環状に形成された周回可能な道路の他、多角形状に形成された道路や、円弧状に形成されており周回不可能な道路等も含まれる。
【0034】
SA2の判定の結果、走行経路特定部51により特定された走行経路において環状交差点が存在しない場合(SA2、No)、環状交差点に関する案内を行う必要はないことから、制御部50はナビゲーション処理を終了する。
【0035】
一方、走行経路特定部51により特定された走行経路において環状交差点が存在する場合(SA2、Yes)、案内制御部53は、現在位置検出処理部20により検出された現在位置に基づき、車両が環状交差点に進入前か否かを判定する(SA3)。具体的には、案内制御部53は、現在位置検出処理部20により検出された車両の現在位置が環状交差点の環状路上ではない場合、車両が環状交差点に進入前と判定する。
【0036】
その結果、車両が環状交差点に進入前である場合(SA3、Yes)、案内制御部53は、環状交差点への進入路に関する案内をディスプレイ30やスピーカ40から出力させる(SA4)。環状交差点への進入路に関する案内の具体的な内容は任意で、例えば、進入路近傍の拡大図をディスプレイ30に表示させたり、「前方の環状交差点に進入してください」等のメッセージをスピーカ40から出力させる。その後、制御部50はナビゲーション処理を終了する。
【0037】
一方、SA3の判定の結果、車両が環状交差点に進入前ではない場合(環状交差点に進入後である場合)(SA3、No)、案内制御部53は、現在位置検出処理部20により検出された現在位置に基づき、車両の走行経路の進行方向前方において最も現在位置に近い分岐(以下、必要に応じて「前方分岐」)が、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路(すなわち退出路ではない接続路)への分岐(以下、必要に応じて「通過分岐」)か否かを判定する(SA5)。その結果、前方分岐が通過分岐である場合(SA5、Yes)、案内制御部53は通過分岐案内判定処理を実行する(SA6)。
【0038】
(処理−通過分岐案内判定処理)
ここで、通過分岐案内判定処理について説明する。図3は、通過分岐案内判定処理のフローチャートである。この図3に示すように、通過分岐案内判定処理が開始されると、視認性特定部52は、環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、車両の走行経路における当該環状交差点からの退出路の視認性を特定する(SB1)。
【0039】
ここで「退出路の視認性」とは、車両が環状交差点に進入する際に当該環状交差点からの退出路をユーザ(例えば車両のドライバ)が視認する場合における、当該退出路の視認のし易さを意味する。具体的には、環状交差点の近傍における構造物が無い場合、退出路を視認する際の障害物が無いと考えられることから、退出路の視認性が最も高いものとする。これに対し、環状交差点の近傍における構造物が有る場合には、当該構造物が退出路を視認する際の障害物となり得ることから、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合よりも視認性が低いものと特定される。
【0040】
例えば視認性特定部52は、環状交差点の環状路よりも内側の領域に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定する。より具体的には、環状交差点と立体交差する高架橋が設けられている場合において、当該高架橋の橋脚が環状交差点の環状路よりも内側の領域に設けられている場合、ユーザから見て環状交差点からの退出路が橋脚の陰に隠れてしまう場合があるため、視認性特定部52は環状交差点の近傍における構造物が無い場合よりも視認性が低いと特定する。あるいは、環状交差点の環状路よりも内側の領域に高木等の植栽が設けられている場合においても、この植栽の陰となってユーザから退出路を視認できない場合があるため、視認性特定部52は環状交差点の近傍における構造物が無い場合よりも視認性が低いと特定する。なお、環状交差点の環状路よりも内側の領域に構造物が存在するか否かの判断基準は任意で、例えば、環状交差点の環状路よりも内側の領域に構造物が存在するか否かを特定するための情報を、環状交差点毎に地図情報DB61に予め格納しておき、当該情報に基づいて視認性特定部52が判断する。あるいは、車載カメラ(図示省略)によって撮影された環状交差点の撮影画像に基づいて画像認識を行い、環状交差点の環状路よりも内側の領域に構造物が存在するか否かを判断するようにしてもよい。
【0041】
また例えば、視認性特定部52は、走行経路における環状交差点への進入路と退出路とを結ぶ線分上に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定する。より具体的には、環状交差点への進入路と当該環状交差点の環状路とで挟まれる角地に建物が存在する場合がある。この建物が、進入路上の所定地点(例えば環状交差点手前30m地点)と、退出路上の所定地点(例えば環状交差点に退出路が接続する接続点)とを結ぶ線分上に存在する場合、ユーザから見て環状交差点からの退出路が当該建物の陰に隠れてしまうため、視認性特定部52は環状交差点の近傍における構造物が無い場合よりも視認性が低いと特定する。なお、走行経路における環状交差点への進入路と退出路とを結ぶ線分上に構造物が存在するか否かの判断基準は任意で、例えば、環状交差点への進入路と退出路とを結ぶ線分上に構造物が存在するか否かを特定するための情報を、環状交差点毎に地図情報DB61に予め格納しておき、当該情報に基づいて視認性特定部52が判断する。あるいは、車載カメラによって撮影された環状交差点の撮影画像に基づいて画像認識を行い、環状交差点への進入路と退出路とを結ぶ線分上に構造物が存在するか否かを判断するようにしてもよい。
【0042】
あるいは、環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、車両の走行経路における当該環状交差点からの退出路の視認性を予め特定し、当該環状交差点からの退出路の視認性を特定するための視認性情報と、環状交差点を一意に識別する識別情報とを、相互に関連付けて地図情報DB61に格納しておき、当該視認性情報に基づき、視認性特定部52が走行経路における環状交差点からの退出路の視認性を特定するようにしてもよい。また、進入路上の所定地点において車載カメラによって撮影された環状交差点の撮影画像に基づいて画像認識を行い、退出路が撮影画像中に含まれているか否かに基づき、走行経路における環状交差点からの退出路の視認性を直接特定するようにしてもよい。
【0043】
次に、案内制御部53は、SB1で視認性特定部52により特定された視認性が、環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低いか否かを判定する(SB2)。
【0044】
その結果、SB1で視認性特定部52により特定された視認性が、環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い場合(SB2、Yes)、すなわち例えば、環状交差点の環状路よりも内側の領域に構造物が存在し、あるいは走行経路における環状交差点への進入路と退出路とを結ぶ線分上に構造物が存在していることから、環状交差点の近傍における構造物が無い場合よりも視認性が低いと視認性特定部52により特定された場合、案内制御部53は、「通過分岐案内フラグ」をONに設定する(SB3)。この「通過分岐案内フラグ」は、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨を案内するか否かを示すフラグであり、例えばRAM(図示省略)に記憶されている。
【0045】
一方、SB1で視認性特定部52により特定された視認性が、環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低くない場合(SB2、No)、すなわち、環状交差点の近傍における構造物が無く、当該環状交差点からの退出路をユーザが容易に視認可能と考えられる場合、案内制御部53は、環状交差点からの退出路への分岐(以下、必要に応じて「退出分岐」)と前方分岐との距離が所定距離A(例えば50m)以下か否かを判定する(SB4)。
【0046】
その結果、退出分岐と前方分岐との距離が所定距離A以下である場合(SB4、Yes)、退出分岐と前方分岐とが近接しており、ユーザが前方分岐を退出分岐であると混同する可能性もあることから、案内制御部53は、「通過分岐案内フラグ」をONに設定する(SB3)。すなわち、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨を案内すると決定する。
【0047】
一方、退出分岐と前方分岐との距離が所定距離A以下ではない(所定距離Aより長い)場合(SB4、No)、案内制御部53は、環状交差点における前方分岐の位置と退出分岐の位置とが同方向か否かを判定する(SB5)。ここで「環状交差点における分岐の位置が同方向」とは、環状交差点の環状路を当該環状路の中心を基準として所定角度毎に分割した場合において、各分岐が同一の角度範囲内に位置していることを意味する。図4は、環状交差点における分岐の位置を概念的に示した平面図である。この図4では、図中の下側で進入路が環状交差点に接続している場合を例示している。例えば図4に示すように、環状路の中心を基準として当該環状路を45度毎に8分割する。この場合において、環状交差点に進入路が接続する接続点と環状路の中心とを結ぶ直線が環状路と交わる位置を0度とし、337.5度以上360度未満及び0度以上22.5度の未満の範囲を「直進方向」、22.5度以上67.5度未満の範囲を「斜め右方向」、67.5度以上112.5度未満の範囲を「右方向」、112.5度以上157.5度未満の範囲を「右戻る方向」、157.5度以上202.5度未満の範囲を「戻る方向」、202.5度以上247.5度未満の範囲を「左戻る方向」、247.5度以上292.5度未満の範囲を「左方向」、292.5度以上337.5度未満の範囲を「斜め左方向」とする。この図4の例では、通過分岐Pの位置は「左方向」、通過分岐Qの位置は「直進方向」、退出分岐の位置は「直進方向」であるので、通過分岐Qの位置と退出分岐の位置とが同方向であると判定される。
【0048】
図3に戻り、SB5において、環状交差点における前方分岐の位置と退出分岐の位置とが同方向である場合(SB5、Yes)、ユーザが前方分岐を退出分岐であると混同する可能性もあることから、案内制御部53は、「通過分岐案内フラグ」をONに設定する(SB3)。すなわち、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨を案内すると決定する。
【0049】
一方、環状交差点における前方分岐の位置と退出分岐の位置とが同方向ではない場合(SB5、No)、案内制御部53は、環状交差点に進入路が接続する接続点から前方分岐までの距離が所定距離B(例えば100m)以上か否かを判定する(SB6)。
【0050】
その結果、環状交差点に進入路が接続する接続点から前方分岐までの距離が所定距離B以上である場合(SB6、Yes)、環状交差点内での車両の走行距離が長いために、環状交差点内における車両の位置や方向をユーザが把握しづらくなり、退出分岐を見失う可能性もあることから、案内制御部53は、「通過分岐案内フラグ」をONに設定する(SB3)。すなわち、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨を案内すると決定する。
【0051】
一方、環状交差点に進入路が接続する接続点から前方分岐までの距離が所定距離B以上ではない(所定距離B未満である)場合(SB6、No)、環状交差点の近傍における構造物が無いため、当該環状交差点からの退出路をユーザが容易に視認可能であって、退出分岐と前方分岐とが近接しておらず、ユーザが前方分岐を退出分岐であると混同する可能性も小さいと考えられることから、案内制御部53は、「通過分岐案内フラグ」をOFFに設定する(SB7)。すなわち、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨を案内しないと決定する。
【0052】
SB3又はSB7の処理の後、制御部50は通過分岐案内判定処理を終了し、メインルーチンに戻る。
【0053】
図2に戻り、SA6の処理の後、案内制御部53はRAMを参照し、「通過分岐案内フラグ」がONに設定されているか否かを判定する(SA7)。
【0054】
その結果、「通過分岐案内フラグ」がONに設定されている場合(SA7、Yes)、すなわち、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨を案内すると案内制御部53が決定した場合、案内制御部53は、前方分岐において環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨(すなわち前方分岐が通過分岐である旨)の案内をディスプレイ30やスピーカ40から出力させる(SA8)。例えば案内制御部53は、環状交差点の全体図をディスプレイ30に表示させ、車両の現在位置と退出路との位置を強調表示することにより、前方分岐が通過分岐であることを案内する。また、前方分岐近傍の拡大図をディスプレイ30に表示させると共に、前方分岐を直進する(すなわち環状交差点内に留まる)方向の矢印を表示させることにより、前方分岐が通過分岐であることを案内する。また、「もっと回ってください」「あと2つ先の分岐で出てください」等のメッセージをスピーカ40から出力させることにより、前方分岐が通過分岐であることを案内する。その後、制御部50はナビゲーション処理を終了する。
【0055】
一方、「通過分岐案内フラグ」がONに設定されていない(「通過分岐案内フラグ」がOFFに設定されている)場合(SA7、No)、すなわち、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨を案内しないと案内制御部53が決定した場合、前方分岐において環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨(すなわち前方分岐が通過分岐である旨)の案内をディスプレイ30やスピーカ40から出力させる必要はないと考えられることから、制御部50はナビゲーション処理を終了する。
【0056】
また、SA5において、前方分岐が通過分岐ではない場合(SA5、No)、すなわち前方分岐が退出分岐である場合、案内制御部53は、前方分岐において環状交差点に接続する接続路が退出路である旨(すなわち前方分岐が退出分岐である旨)の案内をディスプレイ30やスピーカ40から出力させる(SA9)。例えば案内制御部53は、前方分岐近傍の拡大図をディスプレイ30に表示させると共に、前方分岐で環状交差点から退出する方向の矢印を表示させることにより、前方分岐が退出分岐であることを案内する。また、「次の分岐で出てください」等のメッセージをスピーカ40から出力させることにより、前方分岐が退出分岐であることを案内する。その後、制御部50はナビゲーション処理を終了する。
【0057】
(効果)
このように本実施の形態によれば、視認性特定部52は、走行経路特定部51により特定された走行経路において環状交差点が存在する場合、当該環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、環状交差点からの退出路の視認性を特定し、案内制御部53は、視認性特定部52により特定された視認性に基づいて、退出路に関する案内内容を決定するので、環状交差点からの退出路の視認性を考慮して、ユーザにとって退出路を把握し易い案内を行うことができる。
【0058】
また、案内制御部53は、視認性特定部52により特定された退出路の視認性が低くなるほど、当該退出路に関する案内内容を詳細にするので、ユーザが退出路を直接視認することが困難な場合であっても、当該退出路を把握し易いような案内を行うことができる。
【0059】
また、案内制御部53は、視認性特定部52により特定された視認性に基づいて、走行経路における環状交差点への進入路から退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が退出路ではない旨を案内するか否かを決定するので、ユーザが退出路を直接視認することが困難な場合には、当該ユーザに退出路を確実に把握させるような案内を行うことができると共に、ユーザが退出路を直接視認することが可能な場合には、不要な案内を省略することができる。
【0060】
また、視認性特定部52は、環状交差点の近傍における構造物が有る場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定するので、環状交差点の近傍における構造物の影響を考慮して、環状交差点からの退出路の視認性を適切に特定することができる。
【0061】
また、視認性特定部52は、環状交差点の環状路よりも内側の領域に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定するので、環状交差点の環状路よりも内側の領域に存在する構造物の影響を考慮して、環状交差点からの退出路の視認性を適切に特定することができる。
【0062】
また、視認性特定部52は、走行経路における環状交差点への進入路と退出路とを結ぶ線分上に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定するので、走行経路における環状交差点への進入路と退出路とを結ぶ線分上に存在する構造物の影響を考慮して、環状交差点からの退出路の視認性を適切に特定することができる。
【0063】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0064】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。
【0065】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。例えば、ナビゲーションシステム1を一体の装置として車両や携帯情報端末に搭載してもよく、あるいは制御部50やデータ記録部60を、ネットワークを介して車両、携帯情報端末、センター装置等に分散配置してもよい。
【0066】
(ナビゲーション処理について)
図2のナビゲーション処理において、車両が環状交差点に進入前である場合に(SA3、Yes)、当該環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、車両の走行経路における当該環状交差点からの退出路の視認性を特定し、当該特定した視認性が、環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低いか否かに基づき、環状交差点からの退出路に関する案内内容を決定するようにしてもよい。例えば、車両が環状交差点に進入する前において、当該環状交差点からの退出路の視認性が、環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い場合、案内制御部53は、環状交差点の全体図をディスプレイ30に表示させ、環状交差点における進入路と退出路との位置を強調表示することにより、進入路と退出路との位置関係をユーザが予め把握し易いようにする。あるいは、退出分岐の近傍の拡大図をディスプレイ30に表示させ、退出分岐近傍の目印等をユーザが予め把握し易いようにする。また、車両が環状交差点に進入する前において、当該環状交差点からの退出路の視認性が、環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性より低くない場合には、環状交差点からの退出路に関する案内を特に行わず、環状交差点への進入路に関する案内をディスプレイ30やスピーカ40から出力させる(SA4)。
【0067】
(通過分岐案内判定処理について)
上述の実施の形態では、図3の通過分岐案内判定処理において、走行経路における環状交差点からの退出路の視認性が、環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い場合(SB2、Yes)、退出分岐と前方分岐との距離が所定距離A以下である場合(SB4、Yes)、前方分岐の位置と退出分岐の位置とが同方向である場合(SB5、Yes)、あるいは、環状交差点に進入路が接続する接続点から前方分岐までの距離が所定距離B以上である場合(SB6、Yes)、案内制御部53は「通過分岐案内フラグ」をONに設定する(SB3)と説明したが、これらの場合であっても、SA1で走行経路特定部51により特定された走行経路をナビゲーションシステム1が過去に案内した回数が所定回数(例えば5回)以上である場合には、「通過分岐案内フラグ」をOFFに設定するようにしてもよい。このように、走行経路における環状交差点の走行にユーザが慣れていると考えられる場合には、退出路の視認性等に関わらず通過分岐に関する案内を省略することで、不要な案内を省略することができる。
【0068】
また、図3の通過分岐案内判定処理において、SB4からSB6の各処理を省略し、車両の走行経路における環状交差点からの退出路の視認性のみに基づいて環状交差点からの退出路に関する案内内容を決定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 ナビゲーションシステム
10 入力部
20 現在位置検出処理部
30 ディスプレイ
40 スピーカ
50 制御部
51 走行経路特定部
52 視認性特定部
53 案内制御部
60 データ記録部
61 地図情報DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行経路を特定する走行経路特定手段と、
前記走行経路特定手段により特定された走行経路において環状交差点が存在する場合、当該環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、当該走行経路における当該環状交差点からの退出路の視認性を特定する視認性特定手段と、
前記視認性特定手段により特定された視認性に基づいて、前記退出路に関する案内内容を決定する案内制御手段と、
を備えるナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記案内制御手段は、前記視認性特定手段により特定された前記退出路の視認性が低くなるほど、当該退出路に関する案内内容を詳細にする、
請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記案内制御手段は、前記視認性特定手段により特定された視認性に基づいて、前記走行経路における当該環状交差点への進入路から前記退出路までの間で当該環状交差点に接続する接続路が前記退出路ではない旨を案内するか否かを決定する、
請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記視認性特定手段は、前記環状交差点の近傍における構造物が有る場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定する、
請求項2又は3に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記視認性特定手段は、前記環状交差点の環状路よりも内側の領域に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定する、
請求項4に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記視認性特定手段は、前記走行経路における前記環状交差点への進入路と前記退出路とを結ぶ線分上に構造物が存在する場合の視認性が、当該環状交差点の近傍における構造物が無い場合の視認性よりも低い視認性であると特定する、
請求項4又は5に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
車両の走行経路を特定する走行経路特定ステップと、
前記走行経路特定ステップで特定された走行経路において環状交差点が存在する場合、当該環状交差点の近傍における構造物の有無に基づき、当該走行経路における当該環状交差点からの退出路の視認性を特定する視認性特定ステップと、
前記視認性特定ステップで特定された視認性に基づいて、前記退出路に関する案内内容を決定する案内制御ステップと、
を含むナビゲーション方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法をコンピュータに実行させるナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−36799(P2013−36799A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171680(P2011−171680)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】