説明

ナビゲーションシステム、情報配信サーバおよび携帯端末ならびにナビゲーションシステムにおけるマーケティングデータ作成方法

【課題】 商品の絞込みを簡単な操作で行い、かつ、現在位置などの所望位置からPOIまでの実際の移動経路を考慮して、所望位置から近くに存在するPOIを選択できるようにする。
【解決手段】 携帯端末20は装置商品コードを入力する商品入力手段を備え、POI探索における到達圏範囲の基準位置を指定して情報配信サーバに探索要求を送信する。情報配信サーバ30は、POIデータベース37と、POIごとの商品在庫の情報を取得する在庫情報取得手段40と、基準位置を基準に到達圏探索を行う経路探索手段33と、POI探索条件に合致する到達圏POI範囲内に存在しかつ到達圏内に位置するPOIを抽出する到達圏POI判別手段38と、を備え、到達圏POI判別手段38により抽出されたPOIについて、在庫情報取得手段40が商品の在庫情報を取得して在庫の存在するPOIを特定し、そのPOIまでの経路距離の短い順にPOI情報を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話などの携帯端末と情報配信サーバからなる通信型のナビゲーションシステムに関するものであり、特に、ユーザが所望する位置周辺における興味対象場所(POI)の情報を検索し、検索されたPOIへの経路を案内することができるナビゲーションシステム、情報配信サーバおよび携帯端末ならびにナビゲーションシステムにおけるマーケティングデータ作成方法に関するものである。
本発明は上記のようなナビゲーションシステムにおいて、現在位置などの所望位置からPOIまでの実際の移動経路の距離または時間を考慮して、前記所望位置から近くに存在し、希望の商品在庫を有するPOIを選択でき、また、情報配信サーバにおけるPOIまでの経路探索を素早く、効率よく行うことができるようにしたナビゲーションシステム、情報配信サーバおよび携帯端末ならびにナビゲーションシステムにおけるマーケティングデータ作成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話など携帯端末がブラウザを搭載し、インターネットにアクセスして所望の情報の提供を受けることができるようになっている。このようなシステムにおいては、ユーザは携帯端末を操作して、サーバに備えられた検索エンジン等を利用して所望のサイトを見出し、当該サイトのコンテンツをダウンロードして、ブラウザにより当該コンテンツを閲覧している。上記コンテンツには種々のカテゴリに属する情報があり、店舗やイベントの情報提供、鉄道路線の時刻表の提供や、鉄道の乗り換え案内なども含まれる。
【0003】
店舗やイベントの情報提供にあっては、ユーザが携帯端末を操作して店舗やイベントのカテゴリ、検索したい地域を入力して検索要求する。サーバは指定されたカテゴリに該当し、かつ当該地域に存在する店舗やイベントを検索し、その情報が携帯端末装置に配信される。時刻表の提供においては、ユーザが携帯端末を操作して、路線を指定すると、当該路線の時刻表が携帯端末の表示装置の画面上に提示される。また、乗り換え案内においては、ユーザが、出発地や目的地を指定することにより、推奨する経路が提示される。
【0004】
情報配信サーバも機能が充実され、上記のような鉄道路線やバス路線の時刻表の提供や乗り換え案内にとどまらず、従来の車載用ナビゲーションシステムの機能を携帯電話などの携帯端末に提供する情報配信サーバも実現されている。このようなシステムによれば、自動車の運転者のみならず、歩行者に対するナビゲーションサービスを提供することができる。
【0005】
携帯電話のユーザは上記のようなサービスを利用して種々の所望の情報を得ることができる。例えば、ユーザが興味を持っている興味対象場所(Point of Interest:以下単にPOIという)に関する地図や営業内容、価格、営業時間などの情報を得ることができる。POIとは、例えば、ホテル、レストラン、デパート、テーマパーク、コンビニ、ガソリンスタンド、運動施設、公園などのあらゆる店舗、施設が対象となり得る。このためPOIは種類(カテゴリ)が膨大であり、当該カテゴリに属する店舗、場所も無数に存在する。情報配信サーバがカバーする範囲が広ければ広い程その数も増加する。
【0006】
従って、これら無数のPOIに関する情報をユーザに提供するため、情報配信サーバはPOIデータベースを備えている。このPOIデータベースにおいては、POIはカテゴリ分けされており、また、このPOIカテゴリはその数の多さから大分類、中分類、小分類などと階層化されている。ユーザは携帯端末に表示されたメニュー画面から所望のPOIカテゴリを選択して情報配信サーバにデータを要求することになるが、特定の所望のPOIカテゴリを選択するために、大分類、中分類、小分類とカテゴリの階層をたどり、情報配信を希望するPOIカテゴリを選択することになる。
【0007】
ユーザが利用する携帯端末が携帯電話である場合、最近の携帯電話はGPS受信機を備え、GPS衛星からの信号を受信して自身の現在位置を算出する測位機能を有しておりこの機能を利用して現在位置を情報配信サーバに送信することができる。また、ナビゲーションサービスを受けることのできる携帯端末であれば、所望の特定のPOI情報を得た後、現在位置または自宅、勤務先など所望の出発地として当該特定のPOIまでの経路探索を受けることもできる。
【0008】
このようなPOI情報提供システムは種々提案されている。例えば、下記の特許文献1(特開2003−132483号公報)に「情報配信方法」として開示されたシステムが知られている。
【0009】
この特許文献1に開示された情報配信方法は、情報配信コンピュータシステムと端末装置である携帯電話とからなるシステムである。この情報配信コンピュータシステムは、外部の携帯電話から或るPOIの案内情報が要求されると、所望POIの案内情報に、POIの位置情報と最適経路情報の情報配信コンピュータシステムに対する経路探索要求用のURLをリンク情報とするリンクを付随させて要求元に返信する。該携帯電話でPOIの案内情報と一緒に表示されたリンクを選択すると、GPS受信部で検出された現在位置を出発地、POIの位置情報を目的地、計時部で計時された日時を出発予定日時とした経路探索条件が自動設定され、情報配信コンピュータシステムに対し、経路探索条件の情報を付随した経路探索要求をするように構成されている。
【0010】
すなわち、この情報配信コンピュータシステムは、携帯電話からPOIの検索要求があり、特定のPOIを検索しそのPOI案内情報(地図、営業案内など)を携帯電話に配信する際に、経路探索機能へのリンク情報を付加して配信し、携帯電話がそのリンクを選択すると現在位置から当該POIへの最適経路を探索して配信するようにしたものである。
【0011】
また、下記の特許文献2(特開2003−150475公報)に「情報提供システムおよび方法」として開示されたシステムも知られている。この特許文献2に開示された情報提供システムは、携帯端末とWebアプリケーションサーバからなるシステムである。
【0012】
この情報提供システムにおいて、携帯端末を利用するユーザは、表示された提供サービスメニューから要求するサービスを選択する。選択されたサービスの情報はWebアプリケーションサーバに送信される。GPS衛星は位置情報を出力する。携帯端末は、位置情報を受信し、受信した位置情報に基づいて現在位置を算出し、その現在位置の情報を、インターネットを介してWebアプリケーションサーバに送信する。Webアプリケーションサーバは、携帯端末から送信された現在位置の情報を受信し、携帯端末を利用するユーザによって選択されたサービスに関する情報であって、その現在位置に関連する情報を携帯端末に送信する。
【0013】
一般的に、目的とするPOIカテゴリに属する特定のPOIが現在位置や所望の位置周辺(例えば、半径2kmの範囲)に複数存在する場合、上記のようなPOI検索システムや経路案内システムにおいて検索された複数のPOIに関する位置情報や関連情報は、現在位置や所望の位置から近い順に並べられて携帯端末に配信される。近い順とは現在位置や所望の位置からの各POIまでの直線距離が短い順である。
【0014】
例えば、下記の特許文献3(特開平10−281797号公報)には、現在位置から直線距離の近い順にPOIを検索して案内する車載用ナビゲーション装置及び周辺施設探索方法システム端末装置が開示されている。
【0015】
この特許文献3に開示されたシステムは、テーブル記憶部に、用途別にグループ化されるカテゴリが記憶されている。ユーザが操作部を介して用途を入力すると、制御部は入力された用途に対応するグループのカテゴリを調べ、これらのカテゴリから車両の現在位置の周辺に存在する施設を探索する。探索した施設は現在位置から近い順に並べられ、ユーザが所望の施設を選択すると、制御部は現在位置から選択された施設までの案内経路を探索するように構成されている。
【0016】
また、特許文献3のような周辺施設探索システムにおいて、現在位置から一定の距離範囲に存在する施設(POI)の探索を効率よく行うように構成したシステムとして、下記の特許文献4(特開2004−61503号公報)に開示されたPOI情報表示方法およびナビゲーションシステムも知られている。
【0017】
この特許文献4に開示されたシステムは、ナビゲーションシステムにおいて、セル配列に特定POIをそれぞれ持つセルを配置し、使用者位置に最も近いセルに対応するセル配列におけるセル位置からの距離に基づいてセルを複数の異なるレベルにソートする。このナビゲーションシステムは所定レベルのセルからPOIを抽出し、距離に応じてPOIをソートし、このPOIを表示するように構成したものである。
【0018】
すなわち、このシステムは所定の緯度、経度の範囲で区切られた単位地図と同様に特定のPOIが存在するセルの配列をデータベースとして蓄積し、現在位置からの距離レベルに応じて該当するセル配列を選択して当該セルに存在するPOIを探索することにより探索効率を向上させたものである。
【0019】
一般的にユーザが所望のPOIを探索する目的は、ユーザが当該POIを利用してサービス提供を求めるか、商品の購入を希望している場合である。特に商品の購入が目的の場合は、そのPOIに行くことが目的なのではなくて、希望商品を購入することが真の目的である。このような観点から、実際に希望商品の在庫がある店舗を検索して購入者の位置に近い店舗リストを提供するシステムが下記の特許文献5(特開2001−134652号公報)に「在庫確認・予約システム」として開示されている。
【0020】
この特許文献5に開示されたシステムは、位置情報入力や駅名選択等により購買者の位置を決定する手段と、前記位置を決定する手段により得られた購買者の位置情報に基づいて、所望の距離範囲内に存在し、所定購買者が指定する商品を販売している店舗を探索する手段、とを備えて構成されたものである。このようなシステムの構成であれば、ユーザは所望の商品在庫があるPOIを探索でき、所望の商品を入手するために在庫のないPOIを訪れずにすみ、利便性が増す。
【0021】
【特許文献1】特開2003−132483号公報(図1、段落[0006])
【特許文献2】特開2003−150475号公報(図1、図2、段落[0013])
【特許文献3】特開平10−281797号公報(図1、段落[0028]、[0029])
【特許文献4】特開2004−61503号公報(図4、図6、図7、図8)
【特許文献5】特開2001−134652号公報(図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
上記特許文献5においては、購入者の位置情報に基づいて、実際に希望商品の在庫がある店舗を検索して購入者の位置に近い店舗リストを提供する。先に述べたように、ユーザの嗜好は多岐にわたり、POIのカテゴリ、カテゴリに属するPOIの数は膨大な量になる。従って、購入希望の商品はユーザが指定するとしても、POIのカテゴリなど所望POIを探索するための絞り込みが十分でないと、購入者の位置を中心とする所定エリア内に非常にたくさんの店舗が検索され、それぞれの経路探索を行うことになればサーバへの負荷は非常に大きなものとなってしまう。特に、携帯電話を端末装置とするようなシステムにおいては表示画面が小さいことから、POIカテゴリの選択などの入力画面の階層が深く条件設定が煩雑になる。また、適切な条件を選択することが困難であるという問題点も存在する。
【0023】
また、上記特許文献5のシステムにおいては、購入者が指定した位置から距離が近い順に対象店舗を求めてから、在庫の有無を確認するので、在庫がない店舗まで経路探索を行うという無駄がある。では、在庫がある店舗を先に抽出してから経路探索を行えば良いように思えるが、在庫を調べる店舗をどのように抽出するかという問題があり、結局、距離が近い順に対象店舗を求めてから、各店舗における在庫の有無を確認するという方法しかなかった。
【0024】
現在位置や所望位置から一定の範囲内にあるPOIを探索して近い順にPOIを並べて案内するシステムは、上記特許文献1〜特許文献4に開示されるように、直線距離に基づいてPOIをソートするものであった。このため、情報配信サーバのPOI探索の負荷が増大し、特定の時間帯に携帯端末からの探索要求が集中すると情報配信サーバの探索処理が遅れ、サービスが低下するという問題があった。また、これにより案内されるPOIの経路は、直線距離が近くても、実際には河川や鉄道で遮られていて、道のりが遠い場合があり、必ずしも最短の経路が保証されていないという問題点もあった。特に、商品在庫の有無を検索する処理が加わった場合、上記の問題点は一層深刻なものとなる。
【0025】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、希望商品を指定して現在位置や所望位置から近いPOIの探索要求があった場合、先ず、現在位置や所望位置からユーザが所望する時間または距離で到達できる道路ネットワーク上の範囲(到達圏)を探索し、到達圏内のPOIを抽出し、抽出されたPOIにおける商品在庫を確認して在庫のあるPOIを特定し、現在位置または所望位置からの経路とし距離(または時間)の短い順に該当POIをソートして案内すれば、上記問題点を解消し得ることに想到し本発明を完成するに至ったものである。
【0026】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、入力手段・表示手段が限られている携帯電話のような端末においても、商品の絞込みを簡単な操作で行い、かつ、現在位置などの所望位置からPOIまでの実際の移動経路を考慮して、前記所望位置から近くに存在するPOIを選択でき、また、情報配信サーバのPOIまでの経路探索を効率よく行うことができるようにしたナビゲーションシステム、情報配信サーバ、携帯端末ならびにナビゲーションシステムにおけるマーケティングデータ作成方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
商品コードを入力する商品入力手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置を指定して情報配信サーバに探索要求を送信する携帯端末と、
各POIごとにPOIの位置情報を含むPOI情報をカテゴリ別に記憶したPOIデータベースと、POIごとの商品在庫の情報を取得する在庫情報取得手段と、前記基準位置を基準に到達圏探索を行いその探索過程と探索結果を記憶する経路探索手段と、到達圏探索の及んだ範囲を含む所定の到達圏POI範囲を判定する到達圏POI範囲判定手段と、POI探索条件に合致する到達圏POI範囲内に存在し、かつ、到達圏内に位置するPOIを抽出する到達圏POI判別手段と、を備えた情報配信サーバを備え、
前記到達圏POI判別手段により抽出されたPOIについて、前記在庫情報取得手段が商品の在庫情報を取得して在庫の存在するPOIを特定し、特定されたPOIについて前記基準位置から当該POIまでの経路距離の短い順にPOI情報を生成することを特徴とする。
【0028】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯端末はカメラを備えた携帯電話であり、前記商品入力手段は前記カメラを用いたバーコードリーダであることを特徴とする。
【0029】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯端末はGPS受信機を含む測位手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置は前記測位手段が測位した現在位置であることを特徴とする。
【0030】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯端末または情報配信サーバは、携帯端末ごとの商品記憶手段を備え、前記携帯端末入力した商品のコードを登録し前記商品記憶手段に記憶し、前記携帯端末は必要に応じて前記商品記憶手段から読み出して商品入力することを特徴とする。
【0031】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記情報配信サーバは更に、各携帯端末が要求した到達圏探索の基準位置の情報と商品の情報を記憶する記憶手段を備え、前記到達圏探索の基準位置の情報と商品を統計処理することを特徴とする。
【0032】
また、本願の請求項6にかかる発明は、
商品コードを入力する商品入力手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置を指定して情報配信サーバに探索要求を送信する携帯端末とネットワークを介して接続される情報配信サーバであって、
前記情報配信サーバは、
各POIごとにPOIの位置情報を含むPOI情報をカテゴリ別に記憶したPOIデータベースと、POIごとの商品在庫の情報を取得する在庫情報取得手段と、前記基準位置を基準に到達圏探索を行いその探索過程と探索結果を記憶する経路探索手段と、到達圏探索の及んだ範囲を含む所定の到達圏POI範囲を判定する到達圏POI範囲判定手段と、POI探索条件に合致する到達圏POI範囲内に存在し、かつ、到達圏内に位置するPOIを抽出する到達圏POI判別手段と、を備え、
前記到達圏POI判別手段により抽出されたPOIについて、前記在庫情報取得手段が商品の在庫情報を取得して在庫の存在するPOIを特定し、特定されたPOIについて前記基準位置から当該POIまでの経路距離の短い順にPOI情報を生成することを特徴とする。
【0033】
本願の請求項7にかかる発明は、請求項6にかかる情報配信サーバにおいて、
前記情報配信サーバは、携帯端末ごとの商品記憶手段を備え、前記携帯端末入力した商品のコードを登録し前記商品記憶手段に記憶し、前記携帯端末は必要に応じて前記商品記憶手段から読み出して商品入力することを特徴とする。
【0034】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項6にかかる情報配信サーバにおいて、
前記情報配信サーバは更に、各携帯端末が要求した到達圏探索の基準位置の情報と商品の情報を記憶する記憶手段を備え、前記到達圏探索の基準位置の情報と商品を統計処理することを特徴とする。
【0035】
また、本願の請求項9にかかる発明は、
各POIごとにPOIの位置情報を含むPOI情報をカテゴリ別に記憶したPOIデータベースと、POIごとの商品在庫の情報を取得する在庫情報取得手段と、携帯端末から指定された基準位置を基準に到達圏探索を行いその探索過程と探索結果を記憶する経路探索手段と、到達圏探索の及んだ範囲を含む所定の到達圏POI範囲を判定する到達圏POI範囲判定手段と、POI探索条件に合致する到達圏POI範囲内に存在し、かつ、到達圏内に位置するPOIを抽出する到達圏POI判別手段と、を備え、前記到達圏POI判別手段により抽出されたPOIについて、前記在庫情報取得手段が商品の在庫情報を取得して在庫の存在するPOIを特定し、特定されたPOIについて前記基準位置から当該POIまでの経路距離の短い順にPOI情報を生成する情報配信サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、
前記携帯端末は、商品コードを入力する商品入力手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置を指定して情報配信サーバに探索要求を送信することを特徴とする。
【0036】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項9にかかる携帯端末において、
前記携帯端末はカメラを備えた携帯電話であり、前記商品入力手段は前記カメラを用いたバーコードリーダであることを特徴とする。
【0037】
本願の請求項11にかかる発明は、請求項9にかかる携帯端末において、
前記携帯端末はGPS受信機を含む測位手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置は前記測位手段が測位した現在位置であることを特徴とする。
【0038】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項9にかかる携帯端末において、
前記携帯端末は、携帯端末ごとの商品記憶手段を備え、前記携帯端末入力した商品のコードを登録し前記商品記憶手段に記憶し、必要に応じて前記商品記憶手段から読み出して商品入力することを特徴とする。
【0039】
また、本願の請求項13にかかる発明は、
商品コードを入力する商品入力手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置を指定して情報配信サーバに探索要求を送信する携帯端末と、
各POIごとにPOIの位置情報を含むPOI情報をカテゴリ別に記憶したPOIデータベースと、POIごとの商品在庫の情報を取得する在庫情報取得手段と、前記基準位置を基準に到達圏探索を行いその探索過程と探索結果を記憶する経路探索手段と、到達圏探索の及んだ範囲を含む所定の到達圏POI範囲を判定する到達圏POI範囲判定手段と、POI探索条件に合致する到達圏POI範囲内に存在し、かつ、到達圏内に位置するPOIを抽出する到達圏POI判別手段と、を備えた情報配信サーバを備えたナビゲーションシステムにおけるマーケティングデータ作成方法であって、
前記到達圏POI判別手段により抽出されたPOIについて、前記在庫情報取得手段が商品の在庫情報を取得して在庫の存在するPOIを特定し、特定されたPOIについて前記基準位置から当該POIまでの経路距離の短い順にPOI情報を生成するステップと、
前記探索要求における前記基準位置と前記携帯端末が入力した商品とを記憶するステップと、
前記記憶された基準位置と商品とを統計処理し、潜在的購買データを生成するステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0040】
請求項1にかかる発明においては、携帯端末は商品と到達圏探索範囲の基準位置を含むPOI探索要求を情報配信サーバに送り、情報配信サーバは到達圏探索により当該到達圏の範囲内のPOIを抽出し、各POIの商品在庫情報を取得して在庫のあるPOIについて、基準位置からの実際の経路距離の順にPOIをソートして携帯端末に案内する。
従って、利用者は商品の外観や包装に表示された商品コードを用いて店舗の探索を情報配信サーバに要求して在庫確認を行うので、対象の商品を正確に捜し求めることができる。また、情報配信サーバは到達圏探索を行うので経路探索は実質1回のみであるので、情報配信サーバに負担をかけることがない。
【0041】
また、請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、携帯端末はカメラを備えた携帯電話であり、商品入力手段は前記カメラを用いたバーコードリーダである。従って、利用者は携帯端末のカメラを利用して簡単に所望の商品の商品コードを入力することができるようになる。
【0042】
また、請求項3にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、携帯端末はGPS受信機を含む測位手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置は前記測位手段が測位した現在位置である。従って、利用者は携帯端末の測位手段の測位結果を利用して簡単に到達圏探索の範囲の基準位置を現在位置として指定することができるようになる。
【0043】
また、請求項4にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、携帯端末または情報配信サーバは、携帯端末ごとの商品記憶手段を備え、前記携帯端末に入力した商品のコードを登録し前記商品記憶手段に記憶し、前記携帯端末は必要に応じて前記商品記憶手段から読み出して商品入力する。従って、利用者はよく購入する商品については一度商品入力を行い、その結果を商品記憶手段に登録しておけば、必要に応じて商品記憶手段から読み出して繰り返し利用することができるようになる。
【0044】
また、請求項5にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、情報配信サーバは更に、各携帯端末が要求した到達圏探索の基準位置の情報と商品の情報を記憶する記憶手段を備え、前記到達圏探索の基準位置の情報と商品を統計処理する。
このように、商品と、それが探索要求された位置情報を組み合わせて統計をとると、マーケティングデータを生成することができる。従来は、商品が売れて初めてPOSに販売データが残るが、もともと在庫がないものは販売データが残らないので、潜在需要があるかどうかもわからないが、請求項5にかかる発明によれば、商品の在庫を置かなくても、どの地域でどのような商品が求められているかというマーケティングデータを生成することができる。また、統計をとることによって傾向が求められればそれは実勢データである。従来は、すべての商品を試験的に店頭に並べることなど不可能だったので、地域に密着した新しいマーケティング手法を提供することができるようになる。
【0045】
また、本願の請求項6〜請求項8にかかる発明においては、それぞれ請求項1、請求項4、請求項5にかかるナビゲーションシステムを構成する情報配信サーバを提供することができるようになる。また、本願の請求項9〜12にかかる発明においては、それぞれ請求項1〜請求項4にかかるナビゲーションシステムを構成する携帯端末を提供することができるようになる。
【0046】
また、本願の請求項13にかかる発明においては、携帯端末は商品と到達圏探索範囲の基準位置を含むPOI探索要求を情報配信サーバに送り、情報配信サーバは到達圏探索により当該到達圏の範囲内のPOIを抽出し、各POIの商品在庫情報を取得して在庫のあるPOIについて、基準位置からの実際の経路距離の順にPOIをソートして携帯端末に案内する。また、基準位置と商品とを記憶して統計処理する。
従って、商品の在庫を置かなくても、どの地域でどのような商品が求められているかというマーケティングデータを生成することができる。また、統計をとることによって傾向が求められればそれは実勢データである。従来は、すべての商品を試験的に店頭に並べることなど不可能だったので、情報配信サーバは地域に密着した新しいマーケティング手法を提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の実施例においては、携帯電話機を端末装置とし、経路探索および経路案内を行うナビゲーションシステムにPOI情報提供機能を備えたナビゲーションシステムを具体例として説明するが、本発明はこのような実施例に限ることなく、端末装置は車載型の端末装置のような移動端末であってもよい。本発明における情報配信サーバは経路探索用のネットワークデータを備え、経路探索を行う機能を有している必要がある。
【実施例1】
【0048】
図1は、本発明の実施例にかかるナビゲーションシステム10の構成を示すシステム構成図である。ナビゲーションシステム10は、移動体通信網11、インターネットなどのネットワーク12を介して接続される携帯電話などからなる携帯端末20と、経路探索機能、POI検索機能を有する情報配信サーバ30とを中心に構成されている。携帯端末20はGPS衛星(GPS)からの信号を受信して現在位置(緯度・経度)を測位する測位手段を備えている。
【0049】
情報配信サーバ30は、経路探索のための道路ネットワークデータや交通機関のネットワークデータ、地図データなどを蓄積したデータベースDB1と、POI検索のためのPOIデータを蓄積したデータベースDB2を備えている。POIは利用者が検索を所望する種々の興味対象場所であり、ホテルやテーマパーク、レストラン、コンビニ、デパート、商店などを対象として各POIのデータ(場所、案内地図、サービス内容など)がデータベースDB2に蓄積される。これらのPOIに関するデータはネットワーク12を介して各POIのホームページやPOI情報配信サーバ(図示せず)から収集することができる。
【0050】
本発明は利用者が商品を購入する行動を対象とするものであるから以下の説明においては、コンビニ、デパート、商店などの店舗を具体例として説明する。情報配信サーバ30はネットワーク12を介してPOS店舗システムのサーバであるPOS管理サーバ50に接続することができ、POS管理サーバ50が管理する各店舗の商品在庫などのデータを参照することができる。もちろん、このためには情報配信サーバ30を運営する事業者とPOSシステムを運用する事業者との間でデータ提供をするための合意がなされていることが必要である。
【0051】
周知のようにPOS管理サーバ50はPOSシステム傘下の各店舗の所在地や所在地の地図を把握しており、また商品の販売データや在庫データは店舗端末52から逐次送信されるデータによって把握でき、各店舗の商品、販売実績、在庫量などが時間帯別にPOSDB(データベース)51に蓄積されている。従って、情報配信サーバ30が利用者の指定する商品を特定し、利用者が要求する地域の店舗を特定すれば、POS管理サーバ50を介して当該店舗における特定商品の在庫の有無を検索することが可能になる。
【0052】
本発明は、このようなシステムによって、利用者が携帯端末20を用いて情報配信サーバ30に経路探索要求やPOI検索要求を行う際に所望の商品を指定して、当該商品の在庫がある店舗の検索要求をし、情報配信サーバ30は携帯端末20に指定された地域に存在する店舗でかつ指定された商品の在庫がある店舗を案内することができる。その際、情報配信サーバ30は後述する到達圏経路探索を行うことにより、経路探索サーバの探索負荷を増大することなく、効率よく利用者が指定する地域における該当店舗を探索できるようになる。
【0053】
すなわち、本発明においては、携帯端末20が取得した商品コードと、所望の探索開始位置、探索の範囲などの経路探索条件を情報配信サーバ30に送り、情報配信サーバ30は、探索開始位置からの到達圏探索を行って、到達圏に含まれる店舗に対して商品コードに基づく在庫確認を行って、在庫がある店舗を探索リストに抽出し、探索リストに抽出された店舗を到達圏探索のデータを基に経路距離の近い順にソートし、携帯端末20に結果を送信し、携帯端末20において店舗情報を表示するように構成したものである。
【0054】
このように構成すれば、商品の外観や包装に表示された商品コードを用いて店舗の在庫確認を行うので、対象の商品を正確に捜し求めることができる。また、経路探索は実質1回のみであるので、情報配信サーバ30に負担をかけることがない。また、商品コードを記憶しておけば、次回からは商品コードを取得しなくても探索が行える。また実際に商品を置かなくても、情報配信サーバ30からこのような経路探索要求の統計を取得すればその地域の潜在購買データを得ることもできるようになる。
【0055】
本発明が最も効果を発揮するのは、たとえば旅行や外出中に、常用している市販薬が終わっていることに気がつき、すぐに購入したい場合である。空き箱には、その市販薬の商品コードがバーコードで印刷されている。あるいは携行しているノートPC・デジカメなどの電子機器のバッテリーやACアダプタが故障してしまったとき、そのバッテリーやACアダプタに印刷されているバーコードから同じパーツがすぐに購入でき便利である。
【0056】
図2は、本発明の実施例にかかるナビゲーションシステム10を構成する携帯端末20と情報配信サーバ30の構成を示すブロック図である。情報配信サーバ30は、携帯端末20にPOI情報を提供するため、POIカテゴリ別に区分し、当該カテゴリに属する各POIとその位置情報(緯度・経度)、POIが位置する単位地図と同様の単位に区切られたメッシュの識別番号(メッシュ番号)、営業案内などPOIに関連する情報を蓄積したデータベースであるPOIDB37と、経路探索手段33、到達圏POI範囲判定手段36、探索用ネットワークデータ35、到達圏POI判別手段38、POIソート手段39、在庫情報取得手段40などを備えて構成されている。
【0057】
POIDB37に蓄積される全てのPOI情報は、エリアを所定の緯度・経度で区切ったメッシュを単位とし、個々のPOIが存在する場所に基づいて該当するメッシュに各POIの情報が蓄積されている。1つのメッシュは地図を緯度・経度で区切った単位地図の大きさとおなじ大きさであってよい。もちろん異なる大きさにすることもできる。
【0058】
図3は、上記のPOIDB37に蓄積されたPOIの情報の構成を示す図である。図3に示すように、蓄積されるPOIの情報は、メッシュ番号0001〜0002〜のように所定の緯度、経度で区切ったメッシュを単位として区分され、当該メッシュに存在するPOIの情報が該当するメッシュに蓄積されている。蓄積されるPOIの情報は、当該POIの属するカテゴリ、POI(名称)、POIの場所(緯度・経度)、ホームページ(URL)、営業案内などである。また、探索用ネットワークデータ35には経路探索用の道路ネットワークのデータ、交通ネットワークのデータが蓄積されている。道路ネットワークのデータは自動車、歩行者のための経路探索に用いられ、交通ネットワークのデータは交通機関を利用した区間の経路探索に用いられる。
【0059】
情報配信サーバ30はまた、制御手段31、配信データ編集手段32、通信手段34、を備えている。制御手段31は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段34は、ネットワーク11、12を介して携帯端末20や、POS管理サーバ50や図示しない各種のPOI情報を提供するPOI情報提供サーバと通信するためのインターフェースである。配信データ編集手段32は、経路探索やPOI探索の結果を携帯端末20に配信するためのデータに編集するためのものである。情報配信サーバ30は、ネットワーク12を介して各種のPOI情報提供サーバ(図示せず)からPOIの情報を収集してPOIDB37にデータベース登録し、ユーザに提供できるPOI情報を充実してゆくことができる。
【0060】
携帯端末20は例えばGPS受信機などの測位手段23を搭載した携帯電話であり、現在地や目的地周辺の周辺検索、すなわち、所望のPOI検索が行える。現在位置や目的地の位置情報を付けて周辺検索要求を情報配信サーバ30に送ると、情報配信サーバ30は、携帯端末20の現在位置または目的地の位置とPOIまでの経路を考慮して、経路の所要時間または経路の距離が所望の範囲内にあるPOIの探索要求ができるように構成されている。以下、この経路の距離または時間を到達圏範囲ということとする。POI検索にあたって携帯端末20にはPOIカテゴリの選択画面が表示され、ユーザは所望のPOIカテゴリを選択し、また、所望の到達圏範囲(距離または時間)を入力し、POI探索要求を情報配信サーバ30に送信し当該POIカテゴリに属するPOIを探索させる。以下の説明においては、現在位置を基準とした周辺検索を例にとり具体例を説明することとする。
【0061】
到達圏探索とは、特に目的地を定めずに、ある地点(例えば現在地)から所定のコスト以下(道のり(経路距離)、所要時間など)で到達できるエリアを求めるものである。主に、出店計画や不動産の選択などで用いられる技術である。この技術は、例えば、本出願人により出願され、公開された特開2000−187653号公報に開示されている。この技術は電車路線の到達圏探索の方法を開示している。
【0062】
本実施例においては、現在地から所定の条件(経路距離、所要時間)で到達圏探索を行い、その結果到達圏を図形的に求め、その図形に含まれるPOIをリストの候補にする。そして、到達圏探索実行後は、ある地点からダイクストラ法によって各ノードのポテンシャル(最短コスト)が計算済みであるので、POIに隣接するノード(最も近いノード)のポテンシャルをそのPOIまでの経路のコストとすることによって、コストの小さい順、すなわち、現在位置からPOIまでの実際の経路長または所要時間の小さい順にPOIをソートして案内することも可能である。以下の実施例においては、経路の所要時間を含め、単に経路距離と総称することとする。
【0063】
情報配信サーバ30は、携帯端末20から現在位置と所望の到達圏範囲とPOIカテゴリを指定した検索要求が送信されると、経路探索手段33は探索用ネットワークデータ35を用いて指定された到達圏範囲の到達可能な全てのノード(道路ネットワーク上のノード)を探索する。この探索を到達圏探索といい、一般に経路探索に用いられるダイクストラ法による探索方法を用い、現在位置から順次ノードをたどり(ダイクストラ法では拡散という)、そのポテンシャル(通過したノードまでの累計距離または時間)が指定された到達圏範囲(所定の距離または時間)に達したところで拡散を停止する。拡散を停止した時の全てのノードが現在位置から所定の距離または時間で到達可能なノードである。以下このノードを到達可能ノードという。
【0064】
次に、到達圏POI範囲判定手段36は経路探索手段33が到達圏探索により探索した到達可能ノードを結ぶ多角形の図形(ポリゴン)を作成し、到達圏と重なるPOIの範囲を判定する。到達圏POI判別手段38は到達圏POI範囲内にあり、かつ、前記ポリゴンの範囲内に存在するPOIを抽出し、各POIについて最も近いノードを対応付けする。この方法については、後に詳細に説明する。すなわち、この処理によってPOIと経路のノードが対応付けられ、POIへの経路が既に探索済であることになる。また、到達圏探索を行うのでこの探索自体は、現実的な距離または時間の範囲内であれば極めて短時間に探索が終了し、同時に到達圏内のPOIまでの経路探索が終了していることから、情報配信サーバ30の探索負荷を増大することなく、効率的にPOIまでの経路を考慮した案内をすることができるようになる。
【0065】
在庫情報取得手段40は、到達圏探索によって探索されたPOIについてPOS管理サーバ50を介して利用者が携帯端末20から入力した商品の在庫情報を取得し、在庫のあるPOIを特定する。
【0066】
一方、携帯端末20は、図2に示されるように、制御手段21、通信手段22、GPS受信機などからなる測位手段23、液晶表示ユニットなどからなる表示手段24、情報配信サーバ30から配信されたデータなどを記憶する配信データ記憶手段25、情報配信サーバ30に対する各種要求を編集する配信要求編集手段26、操作・入力手段27を備えている。
【0067】
制御手段21は、図示してはいないがRAM、ROMを有するマイクロプロセッサ(CPU)を備えて構成され、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。操作・入力手段27は、数字キーやアルファベットキー、その他の機能キー、選択キー、スクロールキーなどからなる操作・入力手段ためのものであり、出力手段である表示手段24に表示されるメニュー画面から所望のメニューを選択し、あるいは、キーを操作して種々の入力操作を行うものである。従って、表示手段24は操作・入力手段27の一部としても機能する。通信手段22は、ネットワーク11を介して情報配信サーバ30と通信するためのインターフェースである。
【0068】
また、携帯端末20は商品入力手段28を備えており、利用者は商品入力手段28から購入したい商品を入力してPOI検索要求や経路探索要求の条件に付加することができる。商品入力手段28は例えばバーコードリーダをオプション接続して構成してもよく、あるいは、商品のコードを直接入力してもよく、また、携帯電話がカメラを搭載した機種であれば、商品に付されたバーコードや雑誌などに掲載された商品コードをカメラで撮影して入力するように構成することもできる。
【0069】
このバーコードは、日本ではJANコードが一般的であるが、米国ではUPC、欧州をはじめ世界各国でEANが制定されて、POSシステムで世界的に広く実用化されている。商品コードを読めば、その商品が特定できる。
バーコードリーダは、携帯電話のカメラを用いて、撮影した画像から携帯電話に搭載したアプリケーションがデコードしても良いし、たとえば解析できないパターンだったら画像を情報配信サーバ30に送って、情報配信サーバ30が数多く用意された対応コードの中からデコードしてもよいし、更に、情報配信サーバ30が画像を中継してPOS管理サーバ50に送信しPOS管理サーバ50によって商品コードをデコードした結果を取得する構成であってもよい。
【0070】
商品コードが入力されたら、情報配信サーバ30は商品コードから現在のデータベースを検索して、製品の名称や画像の情報を携帯電話に返す。これはその商品コードが正しく希望商品を表しているか確認するためである。古いバーコードを読み取った場合など、すでに別の商品に同じコードが使われていることがあるためで、念のため確認するように構成することが好ましい。
【0071】
情報配信サーバ30は、携帯端末20(利用者)から商品を指定した経路探索要求、POI検索要求があると、上記に述べた到達圏探索で絞り込まれたPOI(店舗)について、在庫情報取得手段40がPOS管理サーバ50を介して該当する店舗における当該商品の在庫有無をチェックして在庫のある店舗を携帯端末20に案内する。
【0072】
次に、商品入力の方法について説明する。図4は携帯端末20の外観およびサービスメニューの初期メニュー画面を示す図である。携帯端末20は表示手段24、操作・入力手段27を備えており、利用者が情報配信サーバ30にナビゲーションやPOI検索を要求する場合、表示手段24に図4に示す初期メニュー画面を表示して操作・入力手段27から所望のサービスを選択する。初期メニューとしては、「目的地検索」、「周辺検索」、「周辺商品検索」などがあり、商品在庫のある店舗を検索したい場合は「周辺商品検索」を選択する。本発明において、周辺商品検索とは、携帯端末20の現在位置周辺または所望の目的地までの経路探索を行った後、目的地周辺の所望POIでかつ所望商品在庫のあるPOIを検索するサービスを意味している。
【0073】
初期メニュー画面で「周辺商品検索」を選択すると、表示画面は図5に示す商品入力処理における画面遷移図の表示画面に遷移する。画面1は所望の商品を入力する手段を選択する画面である。画面1には商品入力の選択項目として「コードリーダ」、「数字入力」、「履歴呼び出し」、「キーワード」などの選択項目が表示される。
【0074】
「コードリーダ」は光学的にコードを読み取る方法であり、各種バーコードや、OCR機能で数字コードを読み取る方法である。「数字入力」はバーコードに付属する数字列を直接入力する方法である。「履歴呼び出し」は過去の検索結果などを登録しておき、そこから読み出すことができる。記憶は、情報配信サーバ30が携帯端末20(クライアント)ごとに記憶しても良いし、携帯端末20自身が記憶しても良い(後述の図5、画面3参照)。
【0075】
「キーワード」商品にコードが付いていない場合など、キーワードを入力しキーワード検索結果から所望の商品を選択できる。なお、代替商品を認めるかどうかのチェックボタンがあり、ここがチェックされていると、厳密に商品コードで指定された商品以外に、同一仕様の商品も検索対象になる。たとえば、乾電池はメーカーが異なっても「単4アルカリ乾電池」という名称から互換品が検索対象になる。
【0076】
利用者が「コードリーダ」を選択すると、表示画面は画面2に遷移し、利用者は携帯端末20に搭載されたCCDカメラを使用しまたはオプション接続したバーコードリーダにより商品に貼付されたバーコード、あるいは、カタログ、パンフレットや雑誌に印刷されたバーコードを読み取る。画面2には「読み取り中」の案内が表示され、バーコードリーダによって読み取り中のバーコードが表示される。また、画面2には、「戻る」と「中止」の選択ボタンが表示され、読み取りを中止し、あるいは、前の画面(画面1)に戻る選択をすることができる。
【0077】
バーコードリーダによる読み取りが完了すると表示画面は画面3に遷移する。画面3では、「読み取り完了」の案内が表示され、読み取ったバーコードに対応する商品の画像が表示される。画面3には「戻る」ボタンの他に読み取り結果を確認する「OK」ボタン、読み取りデータを登録する「登録」ボタンが表示される。画面3において「OK」ボタンを操作し、商品の入力が完了すると表示画面は図6に示す周辺商品検索の処理の画面に遷移する。
【0078】
商品コードはそのまま送信しても良いし、代用可能の付帯条件を付けて送信できるようにしてもよい。これは代用可能な商品、たとえば乾電池やCD-Rが買いたい場合など、同じ仕様の製品ならばよいので、代用可能のチェックボックスが表示される(画面1参照)。
【0079】
この過程は、バーコードを読み取って情報配信サーバ30に送り、別のPOS管理サーバ50が商品を検索して、商品名や画像情報を返すことで実現している。商品がない、または希望の商品と違っている場合は、最初に戻る。商品を確認したところで、「OK」を押すと、次に図6に示す探索開始条件の画面になる。なお、情報配信サーバ30がPOS管理サーバ50の機能を備えているシステム構成をとることも可能であり、その場合、上記の処理は情報配信サーバ30のみで行うことができる。
【0080】
図6に示す画面4の表示画面においては、周辺商品検索の基準になる場所を入力する。画面4には「現在地」、「マイスポット」、「履歴呼び出し」の選択項目が表示される。「現在地」は、はGPSを用いて現在地から探索を行う選択項目である。「マイスポット」は、例えば、利用者が予めよく訪れるPOIの場所など、特定の場所をナビゲーションアプリに登録しておきそのスポットを呼び出して選択する選択項目である。「履歴呼び出し」は、過去の探索履歴から地点を選択する選択項目である。
【0081】
携帯端末20の現在位置の周辺を検索する「現在地」、利用者が登録した特定のスポットから選択した周辺検索する「マイスポット」、過去の利用履歴を呼び出してその中から選択する「履歴呼び出し」の選択項目が表示される。もちろんこの選択項目に目的地までの経路探索の後、目的地の周辺を検索する「目的地」の選択項目を設けてもよい。画面4の下部には、選択した項目を確認する「OK」ボタン、選択した項目を検索条件として設定する「設定」ボタン、前の画面に戻る「戻る」ボタンか表示される。「設定」ボタンは、探索範囲の条件設定ページ(不図示)へのリンクである。
【0082】
「現在地」を選択して「OK」ボタンまたは「設定」ボタンを操作すると、後述する到達圏探索を行う。そして、到達圏探索の結果、到達圏内において抽出されたPOI(店舗)について利用者が入力した商品の在庫の有無に関するデータをPOS管理サーバ50から取得して、現在位置からも最短距離にあるPOIを特定し、画面5に示すような回答を表示する。画面5の下部には、前の画面に戻る「戻る」ボタン、次に進む「次」ボタンが表示される。そして画面5には特定されたPOIの情報と、当該POIまでの経路案内を要求する「ルート案内開始」の選択項目、当該POIの案内地図を要求する「ルート地図確認」の選択項目が表示される。
【0083】
探索開始位置はGPSで取得した現在位置が一般的であるが、たとえば旅行先の宿泊ホテルを名称や電話番号で入力して、周辺で希望商品が調達可能かどうか調べる用途に対応しても良い。探索条件は、たとえばデフォルトで距離400m以内(標準徒歩5分相当)という範囲が設定されていて、適宜変更できるようになっている。
【0084】
画面5において、「ルート案内開始」が選択されると、画面6に示す案内経路、地図の画面が表示される。画面6においてSは出発地である現在位置を示し、Gは検索されたPOI(商品在庫がある店舗)の位置を示し、出発地SからPOI(G)までの案内経路が太線で表示される。
【0085】
抽出した店舗に対して、検索された商品の在庫があるかPOS管理サーバ50に問い合わせしながら、在庫がない店舗は抽出リストしたPOIからはずしていく。1件も店舗が残らなかったら、商品を再選択させるか、探索範囲を広げるように条件設定させる。この手順についてはフローチャートを参照して後に詳細を説明する。店舗が残っている場合は、その店舗を経路コスト(到達圏探索によって既知である。)の近い順にソートし、最も近い店舗の情報を携帯電話に送り表示する(図6、画面5参照)。
【0086】
ここで、特徴的なのは、必ずしも在庫のある店舗一覧を表示したり、店ごとの商品の価格を表示したりする必要がないという点である。本発明は、なるべく近くで確実に商品が購入できる情報を提供できるところに価値があるのであって、価格の表示などを行ってしまうと本来の趣旨とは別の観点で消費行動を誘発してしまう。価格だけの競争になってしまうとシステムへの参加を躊躇する店舗も出てしまうので、あえて価格情報は表示しないのが良い。本発明は、すぐに購入できることに付加価値を持たせたサービスであるので、店舗から見れば近くにいる顧客を確実に獲得する魅力あるシステムになる。
【0087】
次に、図7、図8に示すフローチャートに基づいて商品入力の処理および商品入力後、在庫のあるPOIを特定して案内する処理の手順を示すフローチャートである。図7においてステップS30の処理で商品入力手段を選択する(図5の画面1参照)。バーコードリーダが選択されると、ステップS31の処理において利用者がバーコードリーダを使用して商品コードの読み取りを実行する。ステップS32の処理においてバーコード読み取り結果が正常でなければステップS30の処理に戻り、読み取り結果が正常であれば、ステップS33の処理に進み該当する商品を扱うPOIカテゴリ等のPOIデータがあるかを判定する。
【0088】
ステップS33の処理において該当するPOIデータがなければステップS30の処理に戻り、該当するPOIデータがあれば、ステップS35の処理において入力した商品を選択する。この選択は図5の画面3のようにバーコード読み取り結果の表示画面において「OK」ボタンを操作することによって行う。入力した商品を選択しない場合はステップS30の処理に戻る。ステップS35の処理において入力した商品を選択するとステップS37の探索条件入力の処理に進む。探索条件入力は図6の画面4において「現在地」等の選択項目を選択することによって行う。
【0089】
ステップS37の処理において探索条件が入力されると、図8のフローチャートのステップS40の処理に移行し、到達圏探索が行われる。到達圏探索の手順については、後に詳述する。以下の説明はステップ37の探索条件として現在地が選択されたものとして説明する。ステップS40の処理において現在位置を起点として利用者が設定した所定の範囲内のPOI(店舗)が探索される。そして、ステップS41の処理において所定の範囲内のPOI(店舗)が抽出される。
【0090】
ステップS41の処理において探索条件に該当する店舗(入力した商品を扱い、現在地から所定の範囲内にある店舗)が抽出されると、ステップS42の処理において、情報配信サーバ30は、POI管理サーバ50から各店舗の該当商品の在庫データの情報を取得する。次いで、ステップS43の処理において各店舗の在庫の有無を判定する。抽出された店舗の中に在庫のある店舗が存在すれば、ステップS44の処理において、在庫のある店舗を現在位置から経路距離の近い順にソートする。
【0091】
そして、ステップS44の処理によってソートされた店舗(POI)のうち、最も現在地からの経路距離が近い店舗の情報がステップS45の処理において表示される(図6の画面5参照)。ステップS46の処理において画面5の案内画面において次の候補店舗に進むため「次」ボタンが操作されると、ステップS45の表示処理に戻り、現在地から次に経路距離の近い店舗の情報が表示される。画面5の案内画面において「ルート案内」ボタンが操作されるとルート案内に進み画面6(図6参照)のルート案内画面が表示される。終了操作が行われれば処理を終了する。
【0092】
ステップS43の処理において在庫のある店舗が存在しない場合は、ステップS47の処理において商品の再入力を行うか否かが判定される。商品を再入力する処理が選択されれば、図7のフローチャートのステップS30に戻り、商品入力の処理が再度行われる。商品を再入力しない場合は、ステップS48の処理において、条件設定を変更するか否かが判定される。条件設定を変更しない場合は処理を終了し、条件設定を変更する場合は図7のステップS37の処理に戻る。
【0093】
条件設定の変更は、例えば、到達圏探索の経路距離の範囲を拡大する、あるいは、到達圏探索の起点を現在地から、所望の目的地、利用者が過去に携帯端末20に登録してある所望のスポットに変更する設定を行うなどの方法による。到達圏範囲を拡大する条件設定の変更が行われれば、図8のステップS40の処理から再度POI探索の処理が行われる。
【0094】
ユーザが情報配信サーバ30にPOIの検索を依頼しようとする場合、携帯端末20において操作・入力手段27を操作して所望の選択入力を行う。例えば、ユーザが現在地から近い薬局を探索したい場合、図6の画面4において「現在地」を選択する。商品入力において入力した表品が「薬」の場合、POIとしては「薬局」が選択され、また、到達圏探索の経路距離の範囲はデフォルトで設定されている「距離400m以内(標準徒歩5分相当)」が探索条件となり、配信要求編集手段26によりPOI探索要求として編集され情報配信サーバ30に送信される。
【0095】
情報配信サーバ30がこの探索要求を受信すると、経路探索手段33は探索用ネットワークデータ35を参照して到達圏探索を行う。図9は、到達圏探索の概念を説明するための模式図である。図9において、Pは携帯端末20が測位した現在位置、黒丸はノード、黒丸をつなぐ実線はリンクを表している。ダイクストラ法による到達圏探索は、現在位置Pから出るリンクL1〜L4の全ての方向にリンク、ノードをたどり、各ノード毎にリンクコスト(たどったリンクの距離または時間)の累積を算出してノードのポテンシャルとする。ノードのポテンシャルが所定の距離または時間の範囲に達した時点でその先のリンク、ノードへの拡散(探索)を停止する。図10においては、ノードN1〜N9などが到達圏内の最もポテンシャルの大きいノードであり、このノードが所定の到達圏範囲内で到達可能な最も遠いノードになる。なお、このダイクストラ法の演算経過、演算結果を一時的に記憶して、後でPOIのソートと経路案内に利用する。
【0096】
次に、到達圏POI範囲判定手段36は、経路探索手段33が探索した到達可能ノードN1〜N9を含む到達圏内のノードを結ぶ多角形の図形(ポリゴン)を作成する。以下このポリゴンを到達圏ポリゴンという。図10は、図9に示す到達可能ノードを図形化する処理の概念を示す模式図である。すなわち、図10において、Pは携帯端末20が測位した現在位置、黒丸はノード、黒丸をつなぐ実線はリンクを表している。ノードN1〜N9などは到達可能ノードのうち、現在位置Pから最も遠いノードである。図10に点線で示すように、現在地Pを中心にして所定の角度(10°)ごとに見渡して、それぞれの角度領域ごとに最も遠いノード(図10においてはノードN1〜N9、N10〜N21)を求めてそのノード番号を記憶する。もし、その角度領域にノードが無ければ、ノードを記憶しない。前記の角度範囲ごとに、最も遠い(現在位置から最も遠い)ノード同士を結んで到達圏ポリゴンを形成する。
【0097】
このポリゴンは、例えばビデオRAM上に塗りつぶしを行う処理で内部を表現することが出来る。ビデオRAMが塗りつぶされていれば、そのビットに対応する位置はポリゴンの内部、すなわち到達圏内であることがわかる(実際にビデオRAM上で行う必要は無い。見せる必要がないので、他の処理で使用される一般のRAM上に展開しても処理することができる)。これで、到達圏を図形的に表現できたことになる。
【0098】
この後、到達圏POI判別手段38は到達圏POI範囲判定手段36が作成した到達圏ポリゴン内に存在する該当POI(ここでは、薬局)の抽出を行う。先にPOIDB37の構成(図3参照)で述べたように、エリアを所定の緯度・経度で区切ったメッシュを単位とし、個々のPOIが存在する場所に基づいて該当するメッシュに各POIの情報が蓄積されている。従って、到達圏POI範囲判定手段36は、到達圏ポリゴンが重なるメッシュを特定することができ、これによって到達圏POI範囲を決定することができる。
【0099】
すなわち、到達圏POI判別手段38は、図11に示すように到達圏ポリゴン81が地理的に重なったメッシュM1〜M4の中に存在する全てのPOIから探索条件に合致したPOIを抽出する。すなわち、図11は、図10のように形成された到達圏ポリゴン81とPOIの情報を蓄積したメッシュの単位との関係を示す模式図であり、到達圏ポリゴン81と重なったメッシュM1〜M4を示している。
【0100】
到達圏POI判別手段38は、到達圏ポリゴン81と重なったメッシュM1〜M4の中に存在する全てのPOIから、探索条件として指定されたカテゴリ「薬局」を条件に該当POIを絞り込む(図3参照)。そして、絞り込んだ「薬局」のうち到達圏ポリゴン81内にあるものを抽出する。図11において、POI3は「薬局」であるが、到達圏ポリゴン81と重なるメッシュM1〜M4内にないので、絞り込みの対象にはならない。
【0101】
POI1、POI2は到達圏ポリゴン81と重なるメッシュM1〜M4内にあるので、絞り込みの対象になる。そしてPOI1は到達圏ポリゴン81の内部にあるので該当POIとして抽出される。一方、POI2は、到達圏ポリゴン81の外部にあるので該当POIとして抽出されない。到達圏ポリゴン81はユーザが所望する経路上の距離または時間で到達可能な範囲を意味するから、POI1は所望の距離または時間で到達することができ、POI2は所望の距離または時間で到達することができないPOIであることを意味する。従って、POI1を該当POIとして抽出するのである。
【0102】
図11においては、説明のため、到達圏ポリゴン81内の該当POIがPOI1のみである状態を図示しているが、複数の該当POIが抽出された場合、次のようにして現在位置Pから各POIまでの経路距離または時間の大小によってPOIをソートし、現在位置から実際の経路距離または時間の小さい順にPOIリストを携帯端末20に配信して案内することができる。なお、このソートの前に情報配信サーバ30は抽出された各POIについて、商品入力により指定された商品の在庫情報をPOS管理サーバ50から取得して在庫のあるPOIを絞り込む処理を行う。
【0103】
すなわち、POIソート手段39は、到達圏POI判別手段38が前述のようにして抽出し、商品在庫のある各POIを、それぞれ最も近くに存在する到達圏ポリゴン81内のノードと関連付ける。図12はこの処理を説明するための模式図であり、図11において到達圏ポリゴン内にPOI1の他にPOINが抽出された状態を示している。図12においてノードN4、N14は図10の到達圏探索で探索されたノードを示している。
【0104】
POI1対してはノードN14が最も近いノードであり、POINに対してはノードN4が最も近いノードである。これはノードの位置情報と各POIの位置情報を比較することによって容易に決定することができる。各ノードは到達圏探索によって得られた結果であるから、ノードのポテンシャルは現在位置から各ノードまでの経路距離または時間を表しており、各POIに関連付けられたノードのポテンシャルは当該POIまでの経路距離または時間を近似している。従って、各ノードのポテンシャルの大小によってPOIをソートすることによって、各POIまでの経路距離または時間の小さい順にPOIを並べて探索結果とすることができる。
【0105】
以上のようにして、到達圏探索により抽出したPOI(薬局)のうち、利用者が入力した商品の在庫のあるPOIが、現在地からの実際の経路距離の近い順にソートされ、図6の画面5のように最も現在地から近いPOIの情報が携帯端末20に配信される。
【0106】
探索の結果、十分なPOIが探索されなかった場合は、条件を変更して(徒歩時間を長くして)再探索を行うように入力画面遷移してもよい。その際に、到達圏探索の演算結果が保存されているので、その続きから拡散(経路探索)を行えば、重複した演算(経路探索)を避けることができる。
【0107】
また、地図データが要求された場合には、情報配信サーバ当該POIが存在するメッシュと単位地図の相対関係を検索して該当地域の地図データを携帯端末20に配信することができる。単位地図の区分とメッシュの区分を合わせ、メッシュ番号と地図番号を同じにしておけば、容易に該当地域の地図データを特定して携帯端末20に配信することができ好ましい。更に、探索用ネットワークデータ35も単位地図およびPOIデータを区分したメッシュと同じ単位で区切っておけば、到達圏探索が及んだノード、リンクが存在するメッシュの識別コードから該当位置の地図データ、POIデータのメッシュとの対応が直ちに特定できる。
【0108】
図13は以上の到達圏探索の処理手順を示すフローチャートである。情報配信サーバ30は先ずステップS10の処理において、携帯端末20からのPOI探索要求を受信する。このPOI探索要求には、少なくとも、携帯端末20の現在位置、探索を希望するPOIのカデゴリ、到達圏範囲(距離または時間)が含まれている。ステップS11の処理においてこの探索要求が分析され、ステップS12の処理において、経路探索手段33は到達圏範囲の指定に従って到達圏探索を行う。到達圏探索の手法については先に説明した通りである。
【0109】
ステップS13の処理において、到達圏探索が終了したか否かが判別され、終了していない場合はステップS12の処理に戻り探索が継続される。到達圏検索が終了していれば、ステップS13の処理において到達圏POI範囲判定手段36は、到達圏内のノードを判定して到達圏ポリゴンを作成する。到達圏ポリゴンの作成の手法についても、先に詳細に説明した。
【0110】
次に、ステップS15の処理において到達圏POI判別手段38は、到達圏ポリゴンと重なるメッシュを抽出しそのメッシュに含まれ(メッシュ内に位置し)、かつ、到達圏ポリゴンの内部に存在するPOIを抽出する。この処理において抽出するPOIは、POI探索条件で指定されたカテゴリに属するPOIである。また、ステップS15の処理において、到達圏POI判別手段38は抽出したPOIの各々について、当該POIに最も近いノード(到達圏ポリゴン内のノード)を決定し、各POIと関連付けして記憶する。
【0111】
ステップS16の処理において、上記の到達圏POI判別の処理が全て終了したかを判別し、処理が終了していなければステップS15の処理に戻り、到達圏POI判別処理を継続し、処理が終了していればステップS17のPOIソートの処理に進む。
ステップS17の処理において、POIソート手段39は、ステップS15の処理において抽出されたPOIごとに対応付けられたノードのポテンシャルを比較し、ポテンシャルの小さい順、すなわち、現在位置からの経路長(距離または時間)の短い順にPOIをソートする。ソートの対象は前述したように商品在庫のあるPOIである。ソートされた結果、すなわち、ステップS12〜ステップS17の処理によって探索、ソートされたPOIのリストがステップS18の処理において配信データ編集手段32によって編集され、携帯端末20に配信される。
【0112】
上記の到達圏探索の手順においては、到達圏POI判別手段38が到達圏ポリゴン内のPOIを抽出し、抽出した各POIごとに最も近い到達圏ポリゴン内のノードを関連付ける例を説明したが、以下に説明するような他の到達圏探索の態様をとることもできる。
【0113】
図14は、他の到達圏探索の処理手順を示すフローチャートである。この手順においては図13のフローチャートと処理の手順が異なる。ユーザが指定したPOIのカテゴリは図13の場合と同様に「薬局」であったとする。図14において、ステップS20からステップS23までの処理手順は、図13におけるステップS10〜ステップS13までの処理の手順と同様である。ステップS23までの処理において到達圏探索が終了すると、ステップS24の処理に進む。
【0114】
ステップS24の処理において到達圏POI範囲判定手段36は、図13のステップS14の処理と異なり、到達圏ポリゴンを作成することなく、到達圏探索で拡散が及んだノード、リンクが含まれるメッシュを抽出して到達圏POI範囲を特定し、そのメッシュに含まれる(メッシュ内に位置する)POIを抽出する。この処理において抽出するPOIは、POI探索条件で指定されたカテゴリに属するPOI(「薬局」)である。
【0115】
その後、ステップS25の処理において、到達圏POI判別手段38は抽出したPOIの各々について、当該POIに最も近い最寄りリンク(POIから最寄りリンクに垂線を降ろして最も近いリンク)を見つけ、そのリンクが到達圏探索(拡散)の及んだリンク(図10参照)だったら、到達圏に含まれたPOIとみなし、そうでなければ抽出POIから削除する。こうして絞り込まれた各POIには最も近い最寄りリンクが関連付けられて記憶される。もしも、POIに最も近いリンクに拡散が及んでいなかったらそのPOIは到達圏内に入っていないものとして抽出したPOIから捨てる(削除する)。
【0116】
図15は、この処理手順の概念を示す模式図である。図15において、POI4、POI5は、到達圏POI範囲判定手段36が特定したメッシュ、すなわち、特定到達圏探索の範囲と重なったメッシュに存在する「薬局」である。POI4、POI5から最寄りの垂線を降ろして最も近いリンクを見つける。POI4からリンクLnに下ろした垂線の距離D4n、POI5からリンクLmに下ろした垂線の距離D5mが最も短いので最寄りリンクは、それぞれLn、Lmに決定される。
【0117】
リンクLnは実線で示すように到達圏探索が及んだリンクであり、リンクLmは点線で示すように到達圏探索が及ばなかったリンクである。従って、POI4は到達圏の範囲内のPOIとして抽出され、POI5は到達圏の範囲外として抽出POIから除外される。POIへの道のり(経路長)は、接続した垂線の長さと、リンクの接続点までの距離を勘案して詳細に求めてもよい。場合によっては最寄りリンクまでが遠くて条件に入らないPOIもあり得る。この手順によれば、その検算を行うこともできる。
【0118】
ステップS26の処理において、上記の到達圏POI判別の処理が全て終了したかを判別し、処理が終了していなければステップS25の処理に戻り、到達圏POI判別処理を継続し、処理が終了していればステップS27のPOIソートの処理に進む。
ステップS27の処理において、POIソート手段39は、ステップS25の処理において抽出されたPOIごとに対応付けられたリンクに基づいて、経路長または時間を算出し、経路長または時間の小さい順、すなわち、現在位置からの経路長(距離または時間)の短い順にPOIをソートする。ソートの対象にするPOIは図13の場合と同様に商品在庫のあるPOIである。経路長は到達圏探索によって所定の経路範囲の全てのノード、リンクの探索がなされているためその結果を使用して簡単に求めることができる。
【0119】
POIソート手段39によってソートされた結果、経路長または時間の小さい順に並べられたPOIのリストが、ステップS28の処理において配信データ編集手段32によって編集され、携帯端末20に配信される。配信結果は図14により説明したと同様である。
【0120】
また、商品と、それが探索要求された位置情報を組み合わせて統計をとると、マーケティングデータを生成することができる。従来は、商品が売れて初めてPOSに販売データが残るが、もともと在庫がないものは販売データが残らないので、潜在需要があるかどうかもわからない。
【0121】
本発明を応用すれば、商品の在庫を置かなくても、どの地域でどのような商品が求められているかのマーケティングデータを生成することができる。またGPSはエリアではなくて極めてピンポイントで位置を特定するので、ある店舗に適した商品を的確に発見できる可能性もある。
【0122】
前述のように旅先で体調を崩して市販薬を買ったり、PCの部品が故障したりというのは偶然のアクシデントではあるが、統計をとることによって傾向が求められればそれは実勢データである。従来は、すべての商品を試験的に店頭に並べることなど不可能だったので、地域に密着した新しいマーケティング手法を提供することができる。もちろん、このようなデータは重要な統計データであるので、システムに参加してくれた業種、企業単位にのみ提供するというサービスが考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本システムは小売業界で一斉に導入するのが望ましいが、たとえばPOSが完備している業種、企業単位でサーバの接続を行うなどして順次拡大していくのが現実的である。コンビニ、スーパー、書店などがその筆頭であり、業界に先駆けて導入するとアドバンテージを得ることになる。
【0124】
また,世界的に普及すると、海外渡航先において商品の検索を行うことも可能である。特に、EANコードなどは国の識別が入っているので、商品を混同することなく自国の製品を発見することができるであろう。またそのような自国の製品を取り扱っている店舗を発見することが、長期出張者には極めて便利であろう。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】図1のナビゲーションシステムにおける情報配信サーバと携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図3】POIデータベース(DB)に蓄積されるPOI情報のデータ構成を示す説明図である。
【図4】携帯端末の外観およびサービスのメニュー画面の構成を示す図である。
【図5】商品在庫のある店舗を探索する場合の商品入力処理における画面遷移を示す図である。
【図6】商品入力後、在庫を有するPOIを特定して案内する処理における画面遷移を示す図である。
【図7】商品在庫のある店舗を探索する場合の商品入力処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】商品入力後、在庫を有するPOIを特定して案内する処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】到達圏探索の概念を説明するための模式図である。
【図10】到達圏を構成する多角図形化(到達圏ポリゴン)処理の概念を説明するための模式図である。
【図11】到達圏ポリゴンに存在する所望POIを探索する処理の概念を説明するための模式図である。
【図12】到達圏ポリゴン内のPOIのうち探索条件に合致する複数のPOIについて経路距離または時間でソートする処理の概念を説明するための模式図である。
【図13】到達圏探索によるPOI探索の手順を示すフローチャートである。
【図14】他の到達圏探索によるPOI探索の手順を示すフローチャートである。
【図15】図14の到達圏探索における他の到達圏POI判別の手順を説明するための模式図である。
【符号の説明】
【0126】
10・・・・ナビゲーションシステム
11、12・・ネットワーク
20・・・・携帯端末
21・・・・制御手段
22・・・・通信手段
23・・・・測位手段
24・・・・表示手段
25・・・・配信データ記憶手段
26・・・・配信要求編集手段
27・・・・操作・入力手段
28・・・・商品入力手段
30・・・・情報配信サーバ
31・・・・制御手段
32・・・・配信データ編集手段
33・・・・経路探索手段
34・・・・通信手段
35・・・・探索用ネットワークデータ
36・・・・到達圏POI範囲判定手段
37・・・・POIDB(データベース)
38・・・・到達圏POI判別手段
39・・・・POIソート手段
40・・・・在庫情報取得手段
50・・・・POS管理サーバ
51・・・・POSDB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品コードを入力する商品入力手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置を指定して情報配信サーバに探索要求を送信する携帯端末と、
各POIごとにPOIの位置情報を含むPOI情報をカテゴリ別に記憶したPOIデータベースと、POIごとの商品在庫の情報を取得する在庫情報取得手段と、前記基準位置を基準に到達圏探索を行いその探索過程と探索結果を記憶する経路探索手段と、到達圏探索の及んだ範囲を含む所定の到達圏POI範囲を判定する到達圏POI範囲判定手段と、POI探索条件に合致する到達圏POI範囲内に存在し、かつ、到達圏内に位置するPOIを抽出する到達圏POI判別手段と、を備えた情報配信サーバを備え、
前記到達圏POI判別手段により抽出されたPOIについて、前記在庫情報取得手段が商品の在庫情報を取得して在庫の存在するPOIを特定し、特定されたPOIについて前記基準位置から当該POIまでの経路距離の短い順にPOI情報を生成することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記携帯端末はカメラを備えた携帯電話であり、前記商品入力手段は前記カメラを用いたバーコードリーダであることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記携帯端末はGPS受信機を含む測位手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置は前記測位手段が測位した現在位置であることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記携帯端末または情報配信サーバは、携帯端末ごとの商品記憶手段を備え、前記携帯端末入力した商品のコードを登録し前記商品記憶手段に記憶し、前記携帯端末は必要に応じて前記商品記憶手段から読み出して商品入力することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記情報配信サーバは更に、各携帯端末が要求した到達圏探索の基準位置の情報と商品の情報を記憶する記憶手段を備え、前記到達圏探索の基準位置の情報と商品を統計処理することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
商品コードを入力する商品入力手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置を指定して情報配信サーバに探索要求を送信する携帯端末とネットワークを介して接続される情報配信サーバであって、
前記情報配信サーバは、
各POIごとにPOIの位置情報を含むPOI情報をカテゴリ別に記憶したPOIデータベースと、POIごとの商品在庫の情報を取得する在庫情報取得手段と、前記基準位置を基準に到達圏探索を行いその探索過程と探索結果を記憶する経路探索手段と、到達圏探索の及んだ範囲を含む所定の到達圏POI範囲を判定する到達圏POI範囲判定手段と、POI探索条件に合致する到達圏POI範囲内に存在し、かつ、到達圏内に位置するPOIを抽出する到達圏POI判別手段と、を備え、
前記到達圏POI判別手段により抽出されたPOIについて、前記在庫情報取得手段が商品の在庫情報を取得して在庫の存在するPOIを特定し、特定されたPOIについて前記基準位置から当該POIまでの経路距離の短い順にPOI情報を生成することを特徴とする情報配信サーバ。
【請求項7】
前記情報配信サーバは、携帯端末ごとの商品記憶手段を備え、前記携帯端末入力した商品のコードを登録し前記商品記憶手段に記憶し、前記携帯端末は必要に応じて前記商品記憶手段から読み出して商品入力することを特徴とする請求項6に記載の情報配信サーバ。
【請求項8】
前記情報配信サーバは更に、各携帯端末が要求した到達圏探索の基準位置の情報と商品の情報を記憶する記憶手段を備え、前記到達圏探索の基準位置の情報と商品を統計処理することを特徴とする請求項6に記載の情報配信サーバ。
【請求項9】
各POIごとにPOIの位置情報を含むPOI情報をカテゴリ別に記憶したPOIデータベースと、POIごとの商品在庫の情報を取得する在庫情報取得手段と、携帯端末から指定された基準位置を基準に到達圏探索を行いその探索過程と探索結果を記憶する経路探索手段と、到達圏探索の及んだ範囲を含む所定の到達圏POI範囲を判定する到達圏POI範囲判定手段と、POI探索条件に合致する到達圏POI範囲内に存在し、かつ、到達圏内に位置するPOIを抽出する到達圏POI判別手段と、を備え、前記到達圏POI判別手段により抽出されたPOIについて、前記在庫情報取得手段が商品の在庫情報を取得して在庫の存在するPOIを特定し、特定されたPOIについて前記基準位置から当該POIまでの経路距離の短い順にPOI情報を生成する情報配信サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、
前記携帯端末は、商品コードを入力する商品入力手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置を指定して情報配信サーバに探索要求を送信することを特徴とする携帯端末。
【請求項10】
前記携帯端末はカメラを備えた携帯電話であり、前記商品入力手段は前記カメラを用いたバーコードリーダであることを特徴とする請求項9に記載のナビゲーションシステム。
【請求項11】
前記携帯端末はGPS受信機を含む測位手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置は前記測位手段が測位した現在位置であることを特徴とする請求項9に記載の携帯端末。
【請求項12】
前記携帯端末は、携帯端末ごとの商品記憶手段を備え、前記携帯端末入力した商品のコードを登録し前記商品記憶手段に記憶し、必要に応じて前記商品記憶手段から読み出して商品入力することを特徴とする請求項9に記載の携帯端末。
【請求項13】
商品コードを入力する商品入力手段を備え、POI探索における到達圏の範囲の基準となる基準位置を指定して情報配信サーバに探索要求を送信する携帯端末と、
各POIごとにPOIの位置情報を含むPOI情報をカテゴリ別に記憶したPOIデータベースと、POIごとの商品在庫の情報を取得する在庫情報取得手段と、前記基準位置を基準に到達圏探索を行いその探索過程と探索結果を記憶する経路探索手段と、到達圏探索の及んだ範囲を含む所定の到達圏POI範囲を判定する到達圏POI範囲判定手段と、POI探索条件に合致する到達圏POI範囲内に存在し、かつ、到達圏内に位置するPOIを抽出する到達圏POI判別手段と、を備えた情報配信サーバを備えたナビゲーションシステムにおけるマーケティングデータ作成方法であって、
前記到達圏POI判別手段により抽出されたPOIについて、前記在庫情報取得手段が商品の在庫情報を取得して在庫の存在するPOIを特定し、特定されたPOIについて前記基準位置から当該POIまでの経路距離の短い順にPOI情報を生成するステップと、
前記探索要求における前記基準位置と前記携帯端末が入力した商品とを記憶するステップと、
前記記憶された基準位置と商品とを統計処理し、潜在的購買データを生成するステップと、を有することを特徴とするナビゲーションシステムにおけるマーケティングデータ作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−78367(P2007−78367A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−263012(P2005−263012)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】