説明

ナビゲーションシステム、携帯端末装置および表示方法

【課題】 OSによりGPS測位手段による測位情報取得が制御される携帯端末装置を備えたナビゲーションシステムにおいて、OSから所定の時間測位情報が取得できない場合に利用者にその旨を告知できるようにする。
【解決手段】 携帯端末装置20は、経路探索サーバ30から配信された地図または案内経路と、GPS測位手段24が測位した現在位置を示す現在位置マークと、GPS測位手段24による現在位置情報取得状況を示すGPSアイコン画像と、を表示する表示手段28と、タイマ手段29と、を備え、ナビゲーション制御モジュール223がタイマ手段29を参照し、所定の時間経過する間にGPS測位手段24が測位した現在位置情報を取得できなかった場合と、所定の時間経過する間にGPS測位手段24が測位した現在位置情報を取得できた場合とで、異なるGPSアイコン画像を表示手段29に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPS測位手段を備えた携帯電話などの携帯端末装置を用いた通信型のナビゲーションシステム、携帯端末装置および表示方法に関するものであり、特に、携帯端末装置のオペレーティング制御モジュール(OS:オペレーティングシステム)によりGPS測位手段による測位情報取得が制御されるナビゲーションシステムにおいて、OSから所定の時間測位情報が取得できない場合に、携帯端末装置の表示手段にその旨を表示するように構成したナビゲーションシステム、携帯端末装置および表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、見知らぬ土地において目的地となる場所を訪れる場合、地図帳等を頼りに当該地図に描かれた交通機関、道路やランドマーク及び住所を確認しながら到達していた。また、カーナビゲーションシステム(以後単にカーナビと言う)を搭載した自動車においては、該カーナビを起動して目的地を入力することによりナビゲーションシステムからモニタ画面に表示される案内や音声出力される案内(ナビゲーション情報)を得ながら目的地に到達していた。
【0003】
上記カーナビは、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を利用したものであり、地球上を周回している複数のGPS衛星から送信されるGPS信号をGPSアンテナで受信し、該GPS信号に含まれる衛星位置や時計情報等を解析して位置の特定化を行うものである。該複数のGPS衛星の個数は少なくとも4個以上必要である。GPSの単独測位精度は一般的に10m強であるが、DGPS(Differential GPS:ディファレンシャルGPS)を採用することにより5m以下に向上する。特に、現在は一部の携帯電話にしか搭載されていない測位ユニット、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号を受信して測位するGPS受信機などの搭載が、第三世代と称される携帯電話では全ての機種に搭載されるような趨勢にある。
【0004】
このような測位機能を有する端末装置の利用技術としては、種々の分野の技術が提案されており、例えば、自動車用のナビゲーション装置(カーナビ)を発展させ、携帯電話を端末として地図・経路情報を経路探索サーバから配信する歩行者用の通信型ナビゲーションシステムが提案されている。
【0005】
近年、携帯電話、PHS等の携帯通信端末機器の性能は飛躍的に向上し、また、多機能化が進んでいる。特に通話機能の他にデータ通信機能が強化され、ユーザに対してインターネットを介した種々のデータ通信サービスが提供されている。ナビゲーションサービスもその1つであり、自動車の運転者のみならず携帯電話ユーザに対して現在位置から目的地までの経路案内を提供する通信型のナビゲーションシステムが実用化されている。このようなシステムにおいては、車載型のナビゲーションシステムを搭載していなくても、助手席に同乗した利用者が携帯電話を利用して手軽に経路案内を受け、運転者をナビゲーションすることができる。
【0006】
一般的なナビゲーション装置、通信ナビゲーションシステムに使用される経路探索装置、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献1(特開2001−165681号公報)に開示されている。このナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション端末から出発地と目的地の情報を経路探索サーバに送り、経路探索サーバで道路網や交通網のデータから探索条件に合致した経路を探索して案内するように構成されている。探索条件としては、出発地から目的地までの移動手段、例えば、徒歩、自動車、鉄道と徒歩の併用などがあり、これを探索条件の1つとして経路探索する。
【0007】
経路探索サーバは、地図データの道路(経路)をその結節点、屈曲点の位置をノードとし、各ノードを結ぶ経路をリンクとし、全てのリンクのコスト情報(距離や所要時間)をデータベースとして備えている。そして、経路探索サーバは、データベースを参照して、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクを順次探索し、リンクのコスト情報が最小となるノード、リンクをたどって案内経路とすることによって最短の経路を携帯ナビゲーション端末に案内することができる。このような経路探索の手法としてはラベル確定法あるいはダイクストラ法と言われる手法が用いられる。上記特許文献1には、このダイクストラ法を用いた経路探索方法も開示されている。
【0008】
上記のような道路ネットワークのデータを用いて経路探索して得た出発地から目的地までの経路のうち、経路の累計コスト(距離または時間)が最小となる経路が最適な案内経路として決定され、案内経路データが作成される。案内経路データには、最適経路のデータの他に地図データ、ガイダンスデータが含まれ、案内経路データは必要に応じて案内データ記憶手段から読み出され表示手段に表示される。
一般的には、ナビゲーション装置が有するGPS受信機を用いて測位したナビゲーション装置の現在位置を含む一定の縮尺、一定の範囲の地図に、案内経路と、ナビゲーション装置の現在位置を示すマークを重ね合わせ、該現在位置マークが表示画面の中心になるように表示する。ナビゲーションシステムが音声案内機能を有する場合には、ガイダンスデータは音声データであり、音声出力により利用者へのガイダンスが行われる。
【0009】
このようなナビゲーションシステム、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献2(特開2000−258184号公報)に「交通ネットワーク経路探索方法および装置」として本出願人により開示されている。
この経路探索ナビゲーションシステムは、出発地点から目的地点までの経路を、地点をノード、地点間をリンクとして道路ネットワーク、交通ネットワークのデータとして表現し、コンピュータを用いてラベル確定法により最短コスト条件下で徒歩区間、交通機関利用区間を探索するものである。
【0010】
GPS測位手段を備えたナビゲーション装置は例えば下記の特許文献3(特開平2−272380号公報)に「GPSナビゲーション装置」として開示されており、また、携帯電話を端末装置として使用したナビゲーションシステムは、下記の特許文献4(特開2005−121531号公報)に開示されている。
【0011】
特許文献3に開示されたGPSナビゲーション装置は、自律航法による測位手段を用いることなく、GPS測位手段のみによって現在位置を測位するように構成した装置であり、特許文献4に開示されたナビゲーションシステムは、端末装置である携帯電話において、通話などの機能とナビゲーション用のアプリケーションが同時に実行できない場合に対応するようにしたシステムである。
【0012】
すなわち、このナビゲーションシステムは、GPS手段を有する携帯電話を用いたナビゲーション装置が、ナビゲーション制御モジュールと、他の携帯端末装置と通話するための通話制御モジュールと、各モジュールを制御するオペレーション制御モジュール(OS)とを備え、OSがナビゲーション制御モジュールの作動中に所定のイベントを検出するとナビゲーション制御モジュールにサスペンド指令を送出してナビゲーション制御モジュールがサスペンドし、OSが所定のイベントの終了を検出するとナビゲーション制御モジュールにレジューム指令を送出してナビゲーション制御モジュールがレジュームするように構成したものである。
【0013】
【特許文献1】特開2001−165681号公報(図1、図2)
【特許文献2】特開2000−258184号公報(図4)
【特許文献3】特開平2−272380号公報(第1図、第2図)
【特許文献4】特開2005−121531号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
GPS測位手段を備えた携帯電話のような携帯端末をナビゲーションシステムにおける端末装置として使用する場合、上記特許文献4に開示されているように、ハードウェアとしてのGPS測位手段はナビゲーションアプリケーション(ナビゲーション制御モジュール)から直接制御することができず、携帯端末装置のオペレーティング制御モジュール(OS:オペレーティングシステム)によりGPS測位手段による測位情報取得が制御される。
【0015】
ここでいう制御とは、GPS測位手段に対する測位要求(現在位置取得要求)や、GPS測位手段が測位した現在位置情報のデータがOSを介してナビゲーション制御モジュールとの間で送受されることを意味している。
【0016】
すなわち、ナビゲーション制御モジュールからの現在位置取得要求は関数コールの形式でOSに送られ、GPS測位手段による測位結果である現在位置情報(緯度・経度)もまた、OSを介して関数コールの結果としてナビゲーション制御モジュールに返送される。このような構成をとる理由は、携帯電話がナビゲーションシステム専用の端末装置でなく、通話制御モジュールやナビゲーション制御モジュール、利用者がインストールしたその他のアプリケーション機能の動作制御をOSが一元管理する必要があるためである。
【0017】
前述したようにナビゲーションシステムにおいては、地図、案内経路、端末装置の現在位置を示す現在位置マークが表示手段に表示される。端末装置の現在位置は所定の時間間隔で測位され、現在位置の移動にともなって現在位置マークが表示画面の中心になるように地図や案内経路がスクロールされる。このような携帯端末装置において、携帯端末装置のオペレーティング制御モジュール(OS:オペレーティングシステム)によりGPS測位手段による測位情報取得が制御されると、予定した所定の時間内に測位結果が取得できない場合が生じる。この原因は、例えば、GPS測位手段が測位に失敗(GPS衛星信号の受信が不調の場合など)し、OSがリトライを繰り返し所定時間が経過してしまうケースなどである。
【0018】
ナビゲーション制御モジュールが所定の時間間隔で現在位置取得ができない場合、現在位置(現在位置マークの表示位置)が更新されず、地図のスクロールも停止する。このような状態になると、利用者は移動しているにもかかわらず、表示画面上は停止したままの状態になり、端末装置の故障や経路探索装置との間の通信障害などと誤解をしてしまうという問題が生じる。これは、車載型のナビゲーションシステムで自律航法手段をオンしないままGPS測位手段により走行中、トンネルに入り現在位置が測位できなくなった場合と同様の現象である。
【0019】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、携帯端末装置のオペレーティング制御モジュール(OS:オペレーティングシステム)によりGPS測位手段による測位情報取得が制御されるナビゲーションシステムにおいて、OSから所定の時間測位情報が取得できない場合に、携帯端末装置の表示手段にその旨を表示すれば上記の問題点を解消し得ることに想到し、本発明を完成するに至ったものである。
【0020】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、携帯端末装置のオペレーティング制御モジュール(OS:オペレーティングシステム)によりGPS測位手段による測位情報取得が制御されるナビゲーションシステムにおいて、OSから所定の時間測位情報が取得できない場合に利用者にその旨を告知できるナビゲーションシステム、携帯端末装置、および、表示方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
GPS測位手段を備え、ナビゲーション制御モジュールがオペレーティング制御モジュール221を介して前記GPS測位手段からの現在位置情報を取得する携帯端末装置と、通信手段を介して前記携帯端末装置と接続され、経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索し地図データを含む案内経路を携帯端末装置に配信する経路探索サーバと、を備えたナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯端末装置は、前記経路探索サーバから配信された地図または案内経路と、GPS測位手段が測位した現在位置を示す現在位置マークと、GPS測位手段による現在位置情報取得状況を示すGPSアイコン画像と、を表示する表示手段と、タイマ手段と、を備え、ナビゲーション制御モジュールが前記タイマ手段を参照し、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できなかった場合と、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できた場合とで、異なるGPSアイコン画像を前記表示手段に表示することを特徴とする。
【0022】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯端末装置は更に、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでのタイマ手段による計数値を記憶する計数履歴記憶手段を備え、前記計数履歴記憶手段に記憶された計数値から過去の所定回数の計数値の平均値を算出し、前記所定時間とすることを特徴とする。
【0023】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1または請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、前記GPSアイコン画像は、表示色を異ならせて表示することを特徴とする。
【0024】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項3にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記所定時間として複数の経過時間を設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間によってそれぞれ複数の異なる表示色で表示することを特徴とする。
【0025】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項1または請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記アイコン画像は、GPSを表す文字および/または図形の画像であり、当該文字および/または図形を異ならせて表示することを特徴とする。
【0026】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記平均値から複数の閾値を段階的に設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間を前記複数の閾値と比較し、それぞれ複数の異なる表示色で表示することを特徴とする。
【0027】
また、本願の請求項7にかかる発明は、
GPS測位手段を備え、ナビゲーション制御モジュールがオペレーティング制御モジュール221を介して前記GPS測位手段からの現在位置情報を取得する携帯端末装置と、通信手段を介して前記携帯端末装置と接続され、経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索し地図データを含む案内経路を携帯端末装置に配信する経路探索サーバと、を備えたナビゲーションシステムを構成する携帯端末装置において、
前記携帯端末装置は、前記経路探索サーバから配信された地図または案内経路と、GPS測位手段が測位した現在位置を示す現在位置マークと、GPS測位手段による現在位置情報取得状況を示すGPSアイコン画像と、を表示する表示手段と、タイマ手段と、を備え、ナビゲーション制御モジュールが前記タイマ手段を参照し、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できなかった場合と、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できた場合とで、異なるGPSアイコン画像を前記表示手段に表示することを特徴とする。
【0028】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項7にかかる携帯端末装置において、
前記携帯端末装置は更に、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでのタイマ手段による計数値を記憶する計数履歴記憶手段を備え、前記計数履歴記憶手段に記憶された計数値から過去の所定回数の計数値の平均値を算出し、前記所定時間とすることを特徴とする。
【0029】
本願の請求項9にかかる発明は、請求項7または請求項8にかかる携帯端末装置において、前記GPSアイコン画像は、表示色を異ならせて表示することを特徴とする。
【0030】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項9にかかる携帯端末装置において、
前記所定時間として複数の経過時間を設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間によってそれぞれ複数の異なる表示色で表示することを特徴とする。
【0031】
本願の請求項11にかかる発明は、請求項7または請求項8にかかる携帯端末装置において、
前記アイコン画像は、GPSを表す文字および/または図形の画像であり、当該文字および/または図形を異ならせて表示することを特徴とする。
【0032】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項8にかかる携帯端末装置において、
前記平均値から複数の閾値を段階的に設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間を前記複数の閾値と比較し、それぞれ複数の異なる表示色で表示することを特徴とする。
【0033】
また、本願の請求項13にかかる発明は、
経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索し地図データを含む案内経路を携帯端末装置に配信する経路探索サーバに接続され、GPS測位手段を備え、ナビゲーション制御モジュールがオペレーティング制御モジュール221を介して前記GPS測位手段からの現在位置情報を取得する携帯端末装置における表示方法であって、
前記携帯端末装置は、前記経路探索サーバから配信された地図または案内経路と、GPS測位手段が測位した現在位置を示す現在位置マークと、GPS測位手段による現在位置情報取得状況を示すGPSアイコン画像と、を表示する表示手段と、タイマ手段と、を備え、
ナビゲーション制御モジュールが前記タイマ手段を参照し、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できなかった場合と、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できた場合とで、異なるGPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップを含むことを特徴とする。
【0034】
本願の請求項14にかかる発明は、請求項13にかかる表示方法において、
前記携帯端末装置は更に、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでのタイマ手段による計数値を記憶する計数履歴記憶手段を備え、前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、前記計数履歴記憶手段に記憶された計数値から過去の所定回数の計数値の平均値を算出し、前記所定時間とする処理を含むことを特徴とする。
【0035】
本願の請求項15にかかる発明は、請求項13または請求項14にかかる表示方法において、前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、表示色を異ならせて表示する処理を含むことを特徴とする。
【0036】
本願の請求項16にかかる発明は、請求項15にかかる表示方法において、
前記携帯端末装置は所定時間として複数の経過時間を設定し、前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間によってそれぞれ複数の異なる表示色で表示する処理を含むことを特徴とする。
【0037】
本願の請求項17にかかる発明は、請求項13または請求項14にかかる表示方法において、前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、GPSを表す文字および/または図形の画像であり、当該文字および/または図形を異ならせて表示する処理を含むことを特徴とする。
【0038】
本願の請求項18にかかる発明は、請求項14にかかる表示方法において、
前記端末装置は、前記平均値から複数の閾値を段階的に設定し、前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間を前記複数の閾値と比較し、それぞれ複数の異なる表示色で表示する処理を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0039】
請求項1にかかる発明においては、携帯端末装置は、GPS測位手段による現在位置情報取得状況を示すGPSアイコン画像を表示手段に表示する際、ナビゲーション制御モジュールがタイマ手段を参照し、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できなかった場合と、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できた場合とで、異なるGPSアイコン画像を前記表示手段に表示する。
従って、携帯端末装置の利用者は、容易に現在位置情報が正常に取得できているか否かを判別することができるようになり、移動しているにもかかわらず表示画面上は現在位置マークが停止した際、携帯端末装置20の故障や経路探索サーバ30との間の通信障害などと誤解をしてしまうという問題点を解消することができるようになる。
【0040】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、携帯端末装置は更に、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでのタイマ手段による計数値を記憶する計数履歴記憶手段を備え、前記計数履歴記憶手段に記憶された計数値から過去の所定回数の計数値の平均値を算出し、前記所定時間とする。
従って、携帯端末装置の利用者は、容易に現在位置情報が正常に取得できているか否かを判別することができるようになり、移動しているにもかかわらず表示画面上は現在位置マークが停止した際、携帯端末装置20の故障や経路探索サーバ30との間の通信障害などと誤解をしてしまうという問題点を解消することができるようになる。
また、オペレーティング制御モジュールの機能、性能がまちまちであって携帯端末装置機種間でGPS測位手段24から現在位置情報が取得できるまでの応答時間がまちまちであっても、また古い機種や、GPS測位手段の受信環境によって応答時間が遅くなる場合であっても閾値を過去の平均から可変設定するものであるから、対処できるようになる。
【0041】
請求項3にかかる発明においては、請求項1または請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、GPSアイコン画像は、表示色を異ならせて表示する。従って、携帯端末装置の利用者は、GPSアイコン画像の色を識別することにより直感的に容易に現在位置情報が正常に取得できているか否かを判別することができるようになる。
【0042】
請求項4にかかる発明においてはと、請求項3にかかるナビゲーションシステムにおいて、所定時間として複数の経過時間を設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間によってそれぞれ複数の異なる表示色で表示する。
従って、携帯端末装置は、GPS測位手段からの現在位置情報取得が正常から失敗になる経過を徐々に利用者に告知することができるようになる。
【0043】
請求項5にかかる発明においては、請求項1または請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、アイコン画像は、GPSを表す文字および/または図形の画像であり、当該文字および/または図形を異ならせて表示する。従って、携帯端末装置の利用者は、GPSアイコン画像の文字および/または図形を識別することにより直感的に容易に現在位置情報が正常に取得できているか否かを判別することができるようになる。
【0044】
請求項6にかかる発明においては、請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、平均値から複数の閾値を段階的に設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間を前記複数の閾値と比較し、それぞれ複数の異なる表示色で表示する。
従って、携帯端末装置は、GPS測位手段からの現在位置情報取得が正常から失敗になる経過を徐々に利用者に告知することができるようになる。
【0045】
また、請求項7〜請求項12にかかる発明においては、それぞれ請求項1〜請求項6にかかるナビゲーションシステムを構成する携帯端末装置を提供することができるようになる。請求項13〜請求項18にかかる発明においては、それぞれ請求項1〜請求項6にかかるナビゲーションシステム、および、それぞれ請求項7〜請求項12にかかる携帯端末装置における表示方法を提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の実施例1にかかるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。図1のナビゲーションシステム10はGPS測位手段を備えた携帯端末装置20と経路探索サーバ30からなるシステムであるが、携帯端末装置20は携帯電話にかぎらず、GPS測位手段を備え、GPS測位手段がOSにより制御されるものであればどのような端末装置であっても適用することができる。
【実施例1】
【0047】
本発明の実施例1にかかるナビゲーションシステム10はネットワーク12を介して接続される携帯端末装置20と経路探索サーバ30とから構成されている。携帯端末装置20は携帯電話であり移動体通信網などのネットワーク12を介して移動体通信基地局、電話回線網を経由して所望の相手方(固定電話、携帯電話、PHSなど)と通話することができ、また、データ通信サービスセンターを経由して経路探索サーバ30に接続して後述するような経路のナビゲーションサービスを受けることができる。
【0048】
携帯端末装置20はマイクロコンピュータからなる制御手段(CPU)21を中心に構成されており、制御メモリ22にはオペレーティングシステム(OS)であるオペレーション制御モジュール221、電話通信を制御する通話制御モジュール222、ナビゲーションサービスを制御するナビゲーション制御モジュール223などの制御プログラムが格納されている。
【0049】
オペレーション制御モジュール221は、携帯端末装置20の全体のオペレーションを制御する制御プログラムであり、一般のコンピュータ装置のOS(オペレーティングシステム)に相当するものである。ナビゲーション制御モジュール223は一般的にはナビゲーションアプリといわれるアプリケーションプログラムであり、他のサービスのためのアプリケーションと同様に携帯電話に組み込まれるものである。オペレーション制御モジュール221は、通話制御モジュール222、および、ナビゲーション制御モジュール223などのアプリケーションの起動、終了を管理するアプリケーションプラットフォームの機能を果たす。
【0050】
携帯端末装置20は、GPS受信機などからなるGPS測位手段24を備えており、利用者の現在位置をGPS衛星信号から計測することができる。ナビゲーション制御モジュール223はナビゲーションサービスにおいて必要になる現在位置(緯度・経度)情報をGPS測位手段24から取得する。GPS測位手段24はオペレーティング制御モジュール221により制御され、ナビゲーション制御モジュール223からの現在位置取得要求は関数コールの形式によりオペレーティング制御モジュール221に送られ、GPS測位手段による測位結果である現在位置情報(緯度・経度)もまた、オペレーティング制御モジュール221を介して関数コールの結果としてナビゲーション制御モジュール223に返送される。
【0051】
また、携帯端末装置20は、通常の携帯電話と同様に、記憶部(RAM)23、通信手段25、電源部26、操作・入力手段27、表示手段28、タイマ手段29を備えており、これらの各要素は内部バスに接続され、制御手段21の制御下で動作する。すなわち、制御手段21は制御メモリ22に格納されたオペレーション制御モジュール221の制御下で通話制御モジュール222やナビゲーション制御モジュール223などの制御プログラムを実行することによって携帯端末装置20を動作させる。
【0052】
GPS測位手段24は、複数のGPS衛星からの信号を受信する受信機を中心に構成され、ナビゲーション制御モジュール223からオペレーティング制御モジュール221を介して送られる現在位置要求の関数コールに基づいて所定の時間間隔で複数のGPS衛星からの信号を受信し、各衛星との距離によって現在位置(緯度、経度)の情報を算出する。算出された現在位置情報は、関数コールの結果としてオペレーティング制御モジュール221を介してナビゲーション制御モジュール223に返送され、ナビゲーション制御モジュール223が所定の時間間隔で携帯端末装置20の現在位置の情報を取得する。
【0053】
タイマ手段29は、ナビゲーション制御モジュールがGPS測位手段24からの現在位置情報を取得する時間を計数し、所定の時間内に現在位置情報の取得ができない場合は、後述のような告知表示を表示手段28に表示し、その旨を利用者に告知する。
【0054】
この現在位置算出結果に時間的要素を加えることにより、携帯端末装置20の移動速度、方位を算出することも可能であり、これらのデータも経路探索サーバ30や他の情報配信コンピュータシステムに送信することができる。なお、図1において通信手段25は、このようなデータ通信モードの通信と携帯電話としての本来の音声通信における通信関係の回路機能を全体として表現している。
【0055】
操作・入力手段27の操作によって、携帯端末装置20が通常の携帯電話としての待ち受け状態にある場合には、オペレーション制御モジュール221は通話制御モジュール222を起動し、通信手段25を介して所定の時間間隔で基地局に位置登録信号を送出し、また基地局からの制御チャネル信号を受信して自分宛の着信があるかチェックしている。自分宛の着信があると、基地局に対して自分自身とのリンクチャネル確立処理を行い、利用者に着信音(メロディなど)、振動、着信表示などの通知を行う。
【0056】
一方、利用者が操作・入力手段27の操作により、メール送受信などのデータ通信を行う場合には、オペレーション制御モジュール211は携帯端末装置20をデータ通信モードに切換え、操作・入力手段27の操作で指示されたアプリケーションを起動する。例えば、メール送信であれば、対応するアプリケーションを起動してメール作成画面を表示し、以降はメール作成画面に基づいて利用者が操作・入力手段27から入力するメール宛先、メール本文などからメール文書作成を行い、操作・入力手段27から入力される送信指令に基づいて作成したメール文書を送信する。
【0057】
また、利用者が経路探索サーバ30に経路探索を依頼しようとする場合、操作・入力手段27を操作し、ナビゲーション制御モジュール223を起動するとオペレーティング制御モジュール221がナビゲーション制御モジュール223を実行する。ナビゲーション制御モジュール223は、サービスメニュー画面や所定の入力画面を表示手段28に表示し、利用者は出発地や目的地、移動手段(徒歩や自動車)、出発予定時刻や到着希望時刻などの経路探索条件の入力を行う。出発地として現在位置を選択するとGPS測位手段24が測位した現在位置が出発地として使用される。この経路探索条件が経路探索サーバ30に送信される。
【0058】
経路探索サーバ30は携帯端末装置20からの経路探索要求を受信すると経路探索条件に応じた最適経路または複数の候補経路を探索し、案内経路、地図、ガイダンスデータなどを含む案内経路データとして携帯端末装置20に配信する。経路探索サーバ30の構成、動作については後述する。
【0059】
経路探索サーバ30から配信される案内経路データは記憶部23に一時記憶される。これらの配信データは必要に応じて記憶部23から読み出され、表示手段28に表示される。表示に際しては、GPS測位手段24が測位した現在位置が地図上に案内経路などとともに現在位置マークとして重ね合わせて表示される。
【0060】
利用者が案内経路を進みガイダンスが設定されたノードに接近すると、表示手段28やスピーカを介してガイダンス(直進や右左折の案内)が出力される。図3〜図6は、経路探索サーバ30から配信された案内経路データを携帯端末装置20の表示手段28に表示した場合の表示画像の一例を示す図である。本実施例における携帯端末装置20は、表示手段28に表示する画像にナビゲータモード(地図表示モード)とドライブモードの2種類の表示モードを有している。
【0061】
ナビゲータモードは、自動車の助手席に同乗した利用者が携帯端末装置20を使用して経路案内を受け、運転者をナビゲーションするための表示モードであり、表示手段に地図画像が表示され、案内経路や自社位置、すなわち、携帯端末装置20の現在位置が重ね合わせて表示される。これに対してドライブモードは、携帯端末装置20をダッシュボード近辺に取り付け、運転者が使用する表示モードであり、この場合、携帯端末装置20の表示画面が小さいことから、地図は表示されず、デフォルメした道路の画像と、次の交差点における右左折方向等が一瞥して視認できるように大きな矢印で表示される画像構成にしている。
【0062】
図3はナビゲータモードの表示画像の一例を示す図である。ナビゲータモードにおいては、図3に示すように経路上の交差点や分岐点などのガイダンスポイントGNを含む、比較的狭い範囲の地図M、現在位置を示す現在位置マークP、ガイダンスポイントGNにおけるガイダンス画像(直進や右左折方向を示す矢印画像)GD、地図Mの方位を示す方位画像D、GPS測位手段24からの現在位置情報の取得状況を示すGPSアイコン画像GPが表示画面に表示される。ナビゲータは、表示画面に表示された地図およびガイダンスポイントとそのガイダンスポイントに関連するガイダンス(直進や右左折)を識別してドライバに伝えることができる。
【0063】
先に説明したようにGPS測位手段24がオペレーティング制御モジュール221により制御されるため、ナビゲーション制御モジュール223が所定の時間内にGPS測位手段24から現在位置の情報を取得できない場合がある。現在位置の情報が取得できないと現在位置が更新できず、表示手段28に表示された地図、現在位置マークPを更新することができない。所定の時間とは、例えば、設定値を固定とするなら、5秒、10秒等の時間である。
【0064】
このような状況が発生すると、利用者は携帯端末装置20が故障したり、経路探索サーバ30とのネットワーク接続において通信障害が発生したなどと誤解する恐れがあり運転者に不安を与えることになる。図3は、GPS測位手段24が測位した現在位置情報をナビゲーション制御モジュール223が正常な時間間隔で取得できた状態の表示画像を示しており、GPSアイコン画像GPに「受信マーク(アンテナと電波受信中を示すマーク)」が表示されている。
【0065】
これに対して、図4は、ナビゲーション制御モジュール223が所定の時間内にGPS測位手段24が測位した現在位置情報を取得できなかった時の表示画像を示しており、GPSアイコン画像GPに「圏外」のマークが表示してその旨を利用者に告知している。これにより利用者は容易に現在位置情報が正常に取得できているか否かを判別することができるようになる。従って、利用者は移動しているにもかかわらず、表示画面上は停止したままの状態になり、携帯端末装置20の故障や経路探索サーバ30との間の通信障害などと誤解をしてしまうという問題を解消することができる。
【0066】
図4に示す状態では、当然、現在位置情報の取得には失敗しており、最新の現在位置情報は取得していないので、表示手段28における地図画像のスクロールは伴わない。ただし、このGPSアイコン画像の表示処理は、ナビゲーション制御モジュール223の動作を停止するものではないので、その後、現在位置情報が取得できればその時点で通常表示に復帰することになる。
【0067】
図5、図6は、図3、図4に相当するドライブモード時の表示画像の一例を示す図である。このドライブモードの表示画像においては、運転者が運転操作中に表示画面を一瞥するだけで、ガイダンスポイントおよびそのガイダンスポイントにおけるガイダンスを瞬時に識別できるように表示するものであり図5に示すように地図画像、現在位置マーク、方位マーク等を表示しない。道路や経路は奥行きのあるデフォルメされた画像として背景画像Bとして表示され、次に到達する交差点などのガイダンスポイントにおけるガイダンスを示す大きな矢印で示すガイダンス画像GDとして表示される。現在位置からガイダンスポイントまでの距離Lは文字画像Lで表示され、トータル走行距離はバー表示画像TLによって表示される。GPS測位手段24からの現在位置情報の取得状況を示すGPSアイコン画像GPが表示画面に表示される。
【0068】
図5は、GPS測位手段24が測位した現在位置情報をナビゲーション制御モジュール233が正常な時間間隔で取得できた状態の表示画像を示しており、図3と同様に、GPSアイコン画像GPに「受信マーク(アンテナと電波受信中を示すマーク)」が表示されている。図6は、ナビゲーション制御モジュール223が所定の時間内にGPS測位手段24が測位した現在位置情報を取得できなかった時の表示画像を示しており、図4と同様にGPSアイコン画像GPに「圏外」のマークが表示してその旨を利用者に告知している。
【0069】
表示画面の画面構成上、最も大きな表示領域を占める画像は背景画像Bであり、運転者があえて注視する必要のない画像である。この背景画像Bの表示色を、現在位置からガイダンスポイントまでの距離に応じて変化させるように構成している。背景画像Bは地図や道路でなく、道路をイメージさせる擬似的な3次元画像とし、運転者が表示画像を一瞥した時あたかも道路上を走行している感覚を与えることができる。また、画面の最も大きな画像を占める背景画像Bの色が、現在位置とガイダンスポイントまでの距離によって変化する。
【0070】
例えば、ガイダンスポイントまでの距離が十分に大きい時には、背景画像Bが緑に、ある距離範囲になったら背景画像Bが黄色に、ガイダンスポイントに十分に近づいたら背景画像Bを赤にして表示する。このような表示によって、運転者は画面を一瞥してガイダンスポイントに近づいたというガイダンスの意味を瞬時に認識できるようになる。このように、ガイダンスポイントに近づいたときに、携帯端末装置20の表示画像の最も広い領域の色が変わるので、間接視野によっても色の変化に気づくことができて、ガイダンスポイントまでの接近度を知ることができる。音声案内と組み合わせることにより、さらに効果的な案内となる。地図を表示していないので、注視するものがなく、運転に支障をきたさない。
【0071】
なお、正常にGPS測位手段24から現在位置情報を取得できている状態を示す図3、図5の通常表示と、所定の時間内にGPS測位手段24から現在位置情報を取得できなかったことを告知する図4、図6の告知表示のGPSアイコン画像GPの表示画像はこの例に限られるものではなく、通常表示においてはGPSアイコン画像GPを緑色で、告知表示においては赤色で表示することもできる。また、GPSアイコン画像GP全体を〇印で囲って通常表示し、GPSアイコン画像GP全体に×印を付して告知表示とする構成であってもよい。
【0072】
また、所定の時間(閾値)として段階的に複数の経過時間を閾値として設定しておき、現在位置情報を取得するまでの経過時間により緑色から黄色、赤へと変化させていくように表示してもよい。閾値は、例えば、10秒、20秒等としておき、10秒以内に現在位置情報が取得できればGPSアイコンの画像を「緑」で表示し、10秒〜20秒の間に現在位置情報が取得できればGPSアイコンの画像を「黄色」で表示し、20秒以上になったらGPSアイコンの画像を「赤」で表示することもできる。これにより、GPS測位手段24からの現在位置情報取得が正常から失敗になる経過を徐々に利用者に告知することができるようになる。
【0073】
経路探索サーバ30は図2に示すように、制御手段31、通信手段32、配信データ編集手段33、案内経路データ作成手段34、地図データ(DB)35、経路探索手段36、探索用ネットワークデータ37、ガイダンス用の音声データを蓄積した音声データ(DB)38を備えて構成されている。ガイダンス用の音声データは、例えば、「この先200m、〇〇通り、△丁目交差点、右折して下さい」のようなデータである。
【0074】
探索用ネットワークデータ37は自動車による経路探索のための道路ネットワークデータ371と、歩行者用の経路探索のため歩行者ネットワークデータ372を備えている。道路ネットワークデータ371には歩行者専用道路や公園内など車両進入禁止区域の道路データは含まれておらず、歩行者ネットワークデータ372には高速道路など歩行者通行禁止の道路データは含まれていない。探索用ネットワークデータ37のデータ構成については後述する。
【0075】
制御手段31は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段32は、ネットワーク12を介して携帯端末装置20と通信するためのインターフェースである。経路探索手段36は携帯端末装置20から送信された経路探索条件に従って探索用ネットワークデータ37を参照して最適経路を探索する。
【0076】
案内経路データ作成手段34は経路探索の結果得られた案内経路にガイダンスポイントを設定し、音声データ(DB)38を参照して、音声各ガイダンスポイントにおけるガイダンス内容に応じた音声データを抽出し、案内データとして作成する。案内経路データ作成手段34により作成された案内経路、ガイダンスのデータは地図データ(DB)35から取得した地図データとともに配信データ編集手段33により携帯端末装置20に配信するためのデータに編集され、通信手段32を介して携帯端末装置20に配信される。
【0077】
歩行者あるいは自動車による経路を探索するための道路ネットワークデータ371、歩行者ネットワークデータ372は、以下のように構成されている。例えば、道路が図7に示すように道路A、B、Cからなる場合、道路A、B、Cの端点、交差点、屈曲点などをノードとし、各ノード間を結ぶ道路を有向性のリンクで表し、ノードデータ(ノードの緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)と各リンクのリンクコスト(リンクの距離またはリンクを走行するのに必要な所要時間)をデータとしたリンクコストデータと構成される。
【0078】
すなわち、図7において、○印、◎印がノードを示し、◎印は道路の交差点を示している。各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、道路の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図7では図示を簡略化するため矢印の向きのリンクのみを図示している。
【0079】
このような道路ネットワークのデータを経路探索用のデータベースとして経路探索を行う場合、出発地のノードから目的地のノードまで連結されたリンクをたどりそのリンクコストを累積し、累積リンクコストの最少になる経路を探索して案内する。すなわち、図7において出発地をノードAX、目的地をノードCYとして経路探索を行う場合、ノードAXから道路Aを走行して2つ目の交差点で右折して道路Cに入りノードCYにいたるリンクを順次たどりリンクコストを累積し、リンクコストの累積値が最少になる経路を探索して案内する。
【0080】
図7ではノードAXからノードCYに至る他の経路は図示されていないが、実際にはそのような経路が他にも存在するため、ノードAXからノードCYに至る可能な経路を同様にして探索し、それらの経路のうちリンクコストが最少になる経路を最適経路として決定するものである。この手法は、例えば、ダイクストラ法と呼ばれる周知の手法によって行われる。従って、探索された案内経路は利用者を案内(誘導)するノードおよび/またはリンクの順として表現される。
【0081】
次に、携帯端末装置20がナビゲーション制御モジュール223におけるGPS測位手段24からの現在位置情報取得状況を表示する動作手順について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。図8のフローチャートは、ナビゲーション制御モジュール223の現在位置取得の1サイクル分の処理を示すフローチャートである。
【0082】
携帯端末装置20がナビゲーション制御モジュール223を起動すると、先ず、ステップS10の処理において、ナビゲーション制御モジュール223は、オペレーティング制御モジュール221に現在位置情報の取得を要求し、オペレーティング制御モジュール221は、GPS測位手段24に現在位置の情報を要求する。そしてステップS11の処理において、オペレーティング制御モジュール221はタイマ手段29をリセットし、時間のカウントを開始する。
【0083】
次に、ナビゲーション制御モジュール223はステップS12の処理においてタイマ手段29のカウント値を判定し、オペレーティング制御モジュール221に現在位置情報取得の要求をしてから所定の時間経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していなければ、ステップS13の処理において、オペレーティング制御モジュール221から現在位置情報を取得できたかを判定する。現在位置情報を取得できていなければ、ステップS12の時間判定の処理に戻る。
【0084】
ステップS13の判定処理において、ナビゲーション制御モジュール223がオペレーティング制御モジュール221から現在位置情報を取得していれば、ステップS14の処理に進み、表示手段28に表示するGPSアイコンGPの表示画像を通常表示とする(図3、図5参照)
【0085】
一方、ステップS12の処理において、ナビゲーション制御モジュール223がタイマ手段29のカウント値を判定し、所内時間経過していれば、オペレーティング制御モジュール221から現在位置情報を取得できていないことになり、ステップS15の処理に進み、表示手段28に表示するGPSアイコンGPの表示画像を告知表示とする(図4、図6参照)。
【0086】
この処理によって、携帯端末装置20の利用者は表示画面に表示されたGPSアイコンGPの表示が通常表示であるか、告知表示であるか、一瞥して視認できるようになり、携帯端末装置20においてGPS測位手段24による現在位置情報の取得が正常に行われているか否かを容易に識別できるようになる。この結果、表示画面の地図や現在位置マークが更新されなくても、原因がGPS測位手段24からの現在位置情報取得の失敗にあることがわかり、携帯端末装置20の故障や通信障害など発生によるものでないことが判別できるようになる。
【実施例2】
【0087】
図9は、本発明の実施例2にかかるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。実施例1にかかるナビゲーションシステム10においては、ナビゲーション制御モジュール223が所定時間内にオペレーティング制御モジュール221からGPS測位手段24が測位した現在位置情報を取得できたか、否かを判定し、表示手段28に表示するGPSアイコンの画像を異なる画像で表示する例を示したが、他の実施態様を採用することもできる。
【0088】
すなわち、図9に示すように携帯端末装置20は、図1に示す携帯端末装置20の構成に加えて更にタイマ手段29の計数履歴を記憶する計数履歴記憶手段291を備えている。その他の構成要素は図1と同様であり、図1と同一の構成要素には同一の参照符号を付してある。なお、説明を簡略化するため、以下の説明においては図1の携帯端末装置20と同様の機能を奏する構成要素についての説明は省略する。
【0089】
図9に示す携帯端末装置20において、計数履歴記憶手段291はタイマ手段29の計数履歴を記憶する。本実施例においてはナビゲーション制御モジュール223がオペレーティング制御モジュール221に現在位置取得を要求してから、現在位置情報を取得するまでの経過時間が所定の時間内であるか否かを判定するのではなく、現在位置情報を取得するまでのタイマ手段29の計数値を履歴として記憶し、過去に現在位置情報が取得できた時の計数値に比べて計数値が著しく大きくなった場合に現在位置情報が正常に取得できなかったものと判定するように構成したものである。
【0090】
すなわち、本実施例においては所定の時間を固定の値とするのでなく、例えば、図8のステップS13で現在位置情報を取得できたときのタイマ値を履歴に残し、過去数回の平均をとり、ステップS12では例えば平均値の3倍を超える時間をオーバーしていたらGPS測位手段24からの現在位置情報の取得に失敗したと判定するものである。
【0091】
このように閾値を過去の平均から可変設定すれば、以下のような利点が得られる。すなわち、ナビゲーション制御モジュール223は数多くの携帯電話にインストールされるので、携帯電話ごとにオペレーティング制御モジュール221の機能、性能はまちまちである。従って携帯電話の機種間でGPS測位手段24から現在位置情報が取得できるまでの応答時間もまちまちである。古い機種や、GPS測位手段24の受信環境によっては応答時間が遅くなることもある。一律10秒を所定値とすると、悪条件下で測位が10秒を超えてしまう機種も存在する。これに対して図9の携帯端末装置のように閾値を過去の平均から可変設定すれば対処できるようになる。
【0092】
また、閾値をいくつかの段階にわけ、その段階に応じて表示手段28に表示するGPSアイコン画像の色を「緑」から「黄色」そして「赤」へと変化させて表示することも実施例1と同様に可能になり、GPS測位手段24からの現在位置情報取得が正常から失敗になる経過を徐々に利用者に告知することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、衛星航法(GPS測位手段)を中心とする携帯電話などを端末として使用するナビゲーションシステムでの利用に適している。また性能の異なる多くの携帯電話にも対応し、OSを介した汎用的なGPSの取得にも良く対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施例1にかかるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のナビゲーションシステムにおける経路探索サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】ナビゲータモードにおいて案内経路データを表示手段に表示した場合の表示画像の一例を示し、GPSによる位置情報取得が正常に行われた場合の表示画面を示す画面構成図である。
【図4】ナビゲータモードにおいて案内経路データを表示手段に表示した場合の表示画像の一例を示し、GPSによる位置情報取得が所定時間内に行われなかった場合の表示画面を示す画面構成図である。
【図5】ドライブモードにおいて案内経路データを表示手段に表示した場合の表示画像の一例を示し、GPSによる位置情報取得が正常に行われた場合の表示画面を示す画面構成図である。
【図6】ドライブモードにおいて案内経路データを表示手段に表示した場合の表示画像の一例を示し、GPSによる位置情報取得が所定時間内に行われなかった場合の表示画面を示す画面構成図である。
【図7】経路探索のための道路ネットワークの構成を説明する模式図である。
【図8】携帯端末装置がナビゲーション制御モジュールにおけるGPS測位手段からの現在位置情報取得状況を表示する動作手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施例2にかかるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0095】
10・・・・ナビゲーションシステム
12・・・・ネットワーク
20・・・・携帯端末装置
21・・・・制御手段
22・・・・制御メモリ
221・・・オペレーション制御モジュール
222・・・通話制御モジュール
223・・・ナビゲーション制御モジュール
23・・・・記憶部(RAM)
24・・・・GPS測位手段
25・・・・通信手段
26・・・・電源部
27・・・・操作・入力手段
28・・・・表示手段
29・・・・タイマ手段
30・・・・経路探索サーバ
31・・・・制御手段
32・・・・通信手段
33・・・・配信データ編集手段
34・・・・案内経路データ作成手段
35・・・・地図データ
36・・・・経路探索手段
37・・・・探索用ネットワークデータ
371・・・道路ネットワークデータ
372・・・歩行者ネットワークデータ
38・・・・音声データ(DB)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS測位手段を備え、ナビゲーション制御モジュールがオペレーティング制御モジュール221を介して前記GPS測位手段からの現在位置情報を取得する携帯端末装置と、通信手段を介して前記携帯端末装置と接続され、経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索し地図データを含む案内経路を携帯端末装置に配信する経路探索サーバと、を備えたナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯端末装置は、前記経路探索サーバから配信された地図または案内経路と、GPS測位手段が測位した現在位置を示す現在位置マークと、GPS測位手段による現在位置情報取得状況を示すGPSアイコン画像と、を表示する表示手段と、タイマ手段と、を備え、ナビゲーション制御モジュールが前記タイマ手段を参照し、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できなかった場合と、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できた場合とで、異なるGPSアイコン画像を前記表示手段に表示することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記携帯端末装置は更に、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでのタイマ手段による計数値を記憶する計数履歴記憶手段を備え、前記計数履歴記憶手段に記憶された計数値から過去の所定回数の計数値の平均値を算出し、前記所定時間とすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記GPSアイコン画像は、表示色を異ならせて表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記所定時間として複数の経過時間を設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間によってそれぞれ複数の異なる表示色で表示することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記アイコン画像は、GPSを表す文字および/または図形の画像であり、当該文字および/または図形を異ならせて表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記平均値から複数の閾値を段階的に設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間を前記複数の閾値と比較し、それぞれ複数の異なる表示色で表示することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
GPS測位手段を備え、ナビゲーション制御モジュールがオペレーティング制御モジュール221を介して前記GPS測位手段からの現在位置情報を取得する携帯端末装置と、通信手段を介して前記携帯端末装置と接続され、経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索し地図データを含む案内経路を携帯端末装置に配信する経路探索サーバと、を備えたナビゲーションシステムを構成する携帯端末装置において、
前記携帯端末装置は、前記経路探索サーバから配信された地図または案内経路と、GPS測位手段が測位した現在位置を示す現在位置マークと、GPS測位手段による現在位置情報取得状況を示すGPSアイコン画像と、を表示する表示手段と、タイマ手段と、を備え、ナビゲーション制御モジュールが前記タイマ手段を参照し、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できなかった場合と、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できた場合とで、異なるGPSアイコン画像を前記表示手段に表示することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
前記携帯端末装置は更に、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでのタイマ手段による計数値を記憶する計数履歴記憶手段を備え、前記計数履歴記憶手段に記憶された計数値から過去の所定回数の計数値の平均値を算出し、前記所定時間とすることを特徴とする請求項7に記載の携帯端末装置。
【請求項9】
前記GPSアイコン画像は、表示色を異ならせて表示することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項10】
前記所定時間として複数の経過時間を設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間によってそれぞれ複数の異なる表示色で表示することを特徴とする請求項9に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
前記アイコン画像は、GPSを表す文字および/または図形の画像であり、当該文字および/または図形を異ならせて表示することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項12】
前記平均値から複数の閾値を段階的に設定し、前記GPSアイコン画像は、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間を前記複数の閾値と比較し、それぞれ複数の異なる表示色で表示することを特徴とする請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項13】
経路探索条件に基づいて出発地から目的地までの経路を探索し地図データを含む案内経路を携帯端末装置に配信する経路探索サーバに接続され、GPS測位手段を備え、ナビゲーション制御モジュールがオペレーティング制御モジュール221を介して前記GPS測位手段からの現在位置情報を取得する携帯端末装置における表示方法であって、
前記携帯端末装置は、前記経路探索サーバから配信された地図または案内経路と、GPS測位手段が測位した現在位置を示す現在位置マークと、GPS測位手段による現在位置情報取得状況を示すGPSアイコン画像と、を表示する表示手段と、タイマ手段と、を備え、
ナビゲーション制御モジュールが前記タイマ手段を参照し、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できなかった場合と、所定の時間経過する間に前記GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得できた場合とで、異なるGPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップを含むことを特徴とする表示方法。
【請求項14】
前記携帯端末装置は更に、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでのタイマ手段による計数値を記憶する計数履歴記憶手段を備え、前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、前記計数履歴記憶手段に記憶された計数値から過去の所定回数の計数値の平均値を算出し、前記所定時間とする処理を含むことを特徴とする請求項13に記載の表示方法。
【請求項15】
前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、表示色を異ならせて表示する処理を含むことを特徴とする請求項13または請求項14に記載の表示方法。
【請求項16】
前記携帯端末装置は所定時間として複数の経過時間を設定し、前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間によってそれぞれ複数の異なる表示色で表示する処理を含むことを特徴とする請求項15に記載の表示方法。
【請求項17】
前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、GPSを表す文字および/または図形の画像であり、当該文字および/または図形を異ならせて表示する処理を含むことを特徴とする請求項13または請求項14に記載の表示方法。
【請求項18】
前記端末装置は、前記平均値から複数の閾値を段階的に設定し、前記GPSアイコン画像を前記表示手段に表示するステップは、GPS測位手段が測位した現在位置情報を取得するまでの経過時間を前記複数の閾値と比較し、それぞれ複数の異なる表示色で表示する処理を含むことを特徴とする請求項14に記載の表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−51884(P2007−51884A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−235570(P2005−235570)
【出願日】平成17年8月15日(2005.8.15)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】