説明

ナビゲーションシステム及び情報取得方法

【課題】車両等に搭載されたナビゲーションシステムが、狭域通信の基地局を利用して情報提供装置と接続することのできる技術を提供する。
【解決手段】ナビゲーションシステムにおいて、推奨経路が、狭域通信の基地局により通信可能な領域である通信スポットを通過する場合、その通信スポットまで移動してから基地局を介して情報提供装置と接続し、推奨経路が通信スポットを通過しない場合、通信端末により公衆網を介して情報提供装置と接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等に搭載されるナビゲーションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車載用ナビゲーションシステムは、目的地を設定して、現在地から目的地までの経路を、ダイクストラ法などを用いて探索し、探索された経路に従い車両を誘導する機能を有する。また、車載用ナビゲーションシステムは、サーバ等の情報提供装置と接続し、その情報提供装置から、有益な情報を取得する機能を有するものもある。
【0003】
特許文献1には、情報提供装置が、公衆網、衛星や放送等を介して、店舗や駐車場、イベント等の情報をナビゲーションシステムに送信する技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−264088号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように情報を取得するために、情報提供装置と、車載用ナビゲーションシステムとが接続する必要がある。このような、情報提供装置と、車載用ナビゲーションシステムとを接続するために、企業等が、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth、ETC(Electronic Toll Collection)等の狭域通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication)の基地局をサービスとして提供しつつある。企業等がサービスとして提供している基地局の使用料金は、無料もしくは低額である場合が多い。従って、通信コストの観点から、狭域通信の基地局を用いて通信することが望ましい。
【0006】
ここで、このような狭域通信の基地局と通信するためには、車載用ナビゲーションシステムは、その基地局と通信可能な位置に居る必要がある。
【0007】
ところが、車載用ナビゲーションシステムは、車両が走行する等して移動することが考えられるので、常に、狭域通信の基地局と通信可能な領域に居るとは限らない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、車両等に搭載されたナビゲーションシステムが、狭域通信の基地局を利用して情報提供装置と接続することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記の目的を達成するためになされたもので、例えば、ナビゲーションシステムにおいて、経路が、狭域通信の基地局と通信可能な領域である通信スポットを通過する場合、その通信スポットまで移動してから基地局を介して情報提供装置と接続し、経路が通信スポットを通過しない場合、通信端末により公衆網を介して情報提供装置と接続する。
【0010】
本発明は、公衆網と狭域通信の基地局との各々を介して情報提供装置と接続し、該情報提供装置から送信された情報を受信するナビゲーションシステムであって、前記基地局の位置を示す情報と、道路データを含む地図データとを記憶する地図情報記憶手段と、1つ以上の道路から構成される経路を記憶する経路記憶手段と、現在位置を算出する現在位置算出手段と、前記基地局と接続する第1の通信手段と、前記公衆網と接続する第2の通信手段と、前記経路記憶手段から読み出した経路が、前記地図情報記憶手段から読み出した基地局により通信可能な領域を通過するか否か判定する判定手段と、を有し、前記判定により、前記経路が前記基地局により通信可能な領域を通過する場合、該領域に到達してから前記第1の通信手段を用いて前記基地局と接続し、前記経路が前記基地局により通信可能な領域を通過しない場合、前記第2の通信手段を用いて前記公衆網と接続することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明による技術によれば、経路が狭域通信の基地局を介して情報提供装置と接続可能な領域である通信スポットを通過する場合には、その通信スポットまで移動してから基地局を介して接続し、経路が通信スポットを通過しない場合には、通信端末を用いて公衆網を介して接続することが可能となる。これにより、企業等がサービスとして提供する基地局があれば、その基地局を利用することが可能となる。また、通過する予定の道路上に通信スポットがあるにもかかわらず、公衆網を介して接続することが無くなり、公衆網の利用に伴うパケット料金等の通信料金を通信事業者に支払う必要が無くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本実施形態のナビゲーションシステムは、狭域通信の基地局と通信可能な領域を記憶装置に記憶しておき、従来の探索処理により探索等された経路が何れかの領域を通過する場合、その領域まで移動してから基地局を介して情報提供装置と接続し、従来の探索処理により探索等された経路が狭域通信の基地局と通信可能な領域を通過しない場合、公衆網を介して情報提供装置と接続するものである。また、本実施形態のナビゲーションシステムは、現在位置及び前回の情報提供装置との接続から、所定の移動時間内又は所定距離の範囲内に、狭域通信の基地局と通信可能な領域を通過しない場合にも、公衆網を介して情報提供装置と接続する。
【0013】
以下、狭域通信の基地局により通信可能な位置を通信スポットという。
【0014】
なお、以下では、情報提供装置から取得する情報は、旅行時間、交通規制情報、事故情報等の交通情報であるものとして説明するが、取得する情報はこれに限られるわけではない。例えば、天気予報、予め登録されたユーザの好みの店舗、イベントの開始時間や場所等の情報、音楽データや画像データ等のコンテンツ等にも適用可能である。
【0015】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
まず、本実施形態のシステム構成例を、図1を参照して説明する。
【0017】
本実施形態の情報取得システムは、情報提供装置1、公衆網2、基地局3、車両5に搭載されるナビゲーションシステム4等を有する。
【0018】
車両5に搭載されたナビゲーションシステム4は、狭域通信装置210を用いて、基地局3と接続する。さらに、ナビゲーションシステム4は、通信端末212を用いて、公衆網2と接続する。
【0019】
ここでは、情報提供装置1は、車両5のメーカが、自社製品を購入したユーザに交通情報を提供するサービスのために設けられるものとする。
【0020】
情報提供装置1は、例えばサーバ等の情報処理装置であり、インターネット、LAN(いずれも図示略)等の通信ネットワーク等を介して、基地局3及び公衆網2の各々と接続している。情報提供装置1は、交通情報送信処理部111、通信スポット情報送信処理部112、交通情報記憶部121、通信スポット情報記憶部122等を有する。交通情報送信処理部111、通信スポット情報送信処理部112は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置(図示略)が、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置(図示略)からロードしたプログラムを実行することにより実現する機能である。また、交通情報記憶部121、通信スポット情報記憶部122は、例えばHDD等の記憶装置(図示略)等内の記憶部である。
【0021】
交通情報記憶部121は、後述するリンクの旅行時間、交通規制情報等の交通情報等の情報を記憶している。この交通情報は、例えば、VICS(Vehicle Information and Communication System)センターから取得した道路交通情報等であり、図示しない入力装置等を介して予め情報提供装置1に入力され、記憶されているものとする。通信スポット情報記憶部122は、狭域通信の基地局3の位置を示す情報、即ち、通信スポットの位置を示す情報を記憶している。通信スポットの位置を示す情報とは、例えば、後述する地図データにおける基地局3のメッシュID及び座標情報等である。この情報は、図示しない入力装置等を介して予め情報提供装置1に入力され、記憶されているものとする。
【0022】
交通情報送信処理部111は、交通情報記憶部121から読み出した交通情報等を、ナビゲーションシステム4に送信する。通信スポット情報送信処理部112は、通信スポット情報記憶部122から読み出した通信スポットの位置を示す情報を、ナビゲーションシステム4に送信する。
【0023】
公衆網2は、例えば携帯電話網である。公衆網2は、専用線やインターネット等(図示略)を介して、情報提供装置1と接続する。
【0024】
基地局3は、例えば、無線LANのAP(Access Point)、Bluetoothの機能を有する機器、ETCの車載アンテナと通信可能な機器(路側器)等、狭域通信のための設備である。基地局3は、専用線やインターネット等(図示略)を介して、情報提供装置1と接続する。ここでは、基地局3は、企業等がサービスとして提供するものと、ユーザの自宅の無線LAN基地局とがあるものとする。
【0025】
本実施形態では、企業がサービスとして提供する基地局として、車両5を販売する販売会社の販売店舗(ディーラー)に設けられるものであるものとする。ユーザは、ディーラーに設けられた基地局3を利用して通信するために、予め、ユーザ登録等しておくものとする。
【0026】
ナビゲーションシステム4は、車両5に搭載される。ナビゲーションシステム4は、従来技術のナビゲーションシステムの有する経路探索、現在位置算出、経路誘導等の機能を有する。これに加え、ナビゲーションシステム4は、通信スポットの位置を示す情報を含む地図情報を記憶装置に記憶している。この位置を示す情報により、ナビゲーションシステム4は、経路が何れかの通信スポットを通過するか否か判定する。経路が通信スポットを通過する場合、ナビゲーションシステム4は、その通信スポットまで移動してから、狭域通信装置210により基地局3を介して情報提供装置1と接続し、交通情報を受信する。また、経路が通信スポットを通過しない場合、ナビゲーションシステム4は、通信端末212により公衆網2を介して情報提供装置1と接続し、交通情報を受信する。また、ナビゲーションシステム4は、情報提供装置1から送信された基地局3の位置を示す情報を受信し、記憶装置に格納する。ナビゲーションシステム4は、ユーザに指定された位置を新たな基地局3の位置として記憶装置に格納する。ナビゲーションシステム4は、道路を走行中に、新たな通信スポットを検知した場合、その通信スポットの位置を示す情報を登録する。
【0027】
次に、図2を参照し、ナビゲーションシステム4の構成例を説明する。図2において、ナビゲーションシステム4は、角速度センサ201、方位センサ202、車速センサ203、GPS(Global Positioning System)受信装置204、演算部205、記憶装置206、入力装置207、ディスプレイ208、音声出力装置209、狭域通信装置210、通信インタフェース211、通信端末212等を有する。
【0028】
角速度センサ201は、車両のヨーレイトを検出することで車両5の方位の変化を検出する。方位センサ202は、地磁気を検出することで車両5の方位を検出する。車速センサ203は、車両のトランスミッションの出力軸の回転に比例した時間間隔で出力されるパルスをカウントすることにより、車速を算出する。
【0029】
GPS受信装置204は、GPS衛星からの信号を受信し、車両5とGPS衛星間との距離及び距離の変化率を測定することで、車両5の位置、進行方位、進行速度等を測定する。
【0030】
記憶装置206は、例えば、CD-R(Compact Disc-Recordable)やDVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)等の記憶メディア及び当該記憶メディアの駆動装置、HDD等であり、地図データ、通信スポットの位置を示す通信スポット情報等を記憶する。
【0031】
入力装置207は、例えば、リモコン及びリモコン受信部、タッチパネル、スイッチ等である。
【0032】
ディスプレイ208は、地図を表示し、表示した地図上に、現在位置、経路等を合成して表示する。音声出力装置209は、例えばスピーカ等であり、誘導案内のための音声等を出力する。
【0033】
狭域通信装置210は、基地局3と通信するためのものであり、例えば、無線LANのAPと接続可能な機器、Bluetoothの機能を有する機器、ETCの車載アンテナ等である。通信インタフェース211は、通信端末212と接続するためのインタフェースである。狭域通信装置210は、ディーラーに設けられた基地局3、自宅の無線LAN基地局である基地局3等と通信するために設定されているものとする。
【0034】
通信端末212は、例えば携帯電話等であり、公衆網2と接続するための通信装置である。
【0035】
演算部205は、上述した各周辺装置の動作の制御を行うためのものであり、AD変換器221、AD変換器222、カウンタ223、RAM224、ROM225、CPU226等を有する。
【0036】
AD変換器221は、角速度センサ201の信号(アナログ)をデジタル信号に変換する。AD変換器222は、方位センサ202の信号(アナログ)をデジタル信号に変換する。カウンタ223は、車速センサ203から出力されるパルス数を例えば0.1秒毎にカウントする。RAM224は、受信した交通情報、CPU226による演算データ、記憶装置206から読み出したデータ等を格納する。ROM225は、プログラムやデータ等を格納する。
【0037】
CPU226は、ROM225のプログラムを実行することにより、経路設定受付部241、経路探索部242、現在位置算出部243、判定部244、狭域通信処理部245、通信端末通信処理部246、通信スポット登録部247、通信スポット情報取得部248等を実現する。経路設定受付部241は、目的地や経由地等の探索する経路の条件を受け付ける。経路探索部242は、目的地、経由地等の探索条件と、現在位置と、地図データとから経路探索処理を行い、経路を取得する。現在位置算出部243は、車両5の現在位置を算出する。この、経路探索部242の経路探索処理、及び、現在位置算出部243の現在位置算出処理は、従来技術と同じである。
【0038】
判定部244は、後述する推奨経路に、通信スポットがあるか否か判定する。狭域通信処理部245は、基地局3を介して情報提供装置1と接続し、交通情報を取得する。通信端末通信処理部246は、通信端末212を用いて公衆網2を介して情報提供装置1と接続し、交通情報を取得する。この、狭域通信処理部245による基地局3を介しての通信処理、及び、通信端末通信処理部246による公衆網2を介しての通信処理は、従来技術と同じである。
【0039】
通信スポット登録部247は、車両5が走行している間に、記憶装置206に未登録の通信スポットを発見した場合、その通信スポットを登録する。通信スポット情報取得部248は、情報提供装置1から送信された通信スポットに関する情報を受付、記憶装置206に格納する。
【0040】
次に、記憶装置206に格納されている地図データ、通信スポット情報等について説明する。
【0041】
まず、地図データについて説明する。本実施形態では、地図データは、緯度及び経度により一意に決定される複数のメッシュ、及び、各メッシュ内の位置を示すXY座標を含むものとする。各メッシュは、メッシュIDで示される。地図データは、メッシュID、及び、そのメッシュIDにおけるXY座標を含む複数の地図の画像データ、道路データ、住所データ、地名データ等を含む。地図データ上の位置は、メッシュID、及び、XY座標により一意に示される。
【0042】
道路データは、2点間を結ぶ1つ以上の線分で近似し、それらの線分を、その始点と終点のXY座標によって示すものとする。以下、この線分をリンクといい、リンクの両端の点をノードという。
【0043】
図3は、記憶装置206に格納されている地図データの一例である。図3において、地図データは、複数の地図情報テーブル301を有する。地図情報テーブル301は、1つのメッシュID302、1つ以上のリンク情報303等を含む。メッシュID302、リンク情報303等は互いに対応付けられている。メッシュID302は、メッシュの識別コードである。リンク情報303は、対応するメッシュID302のメッシュに含まれる道路を構成する各リンクに関する情報である。
【0044】
リンク情報303は、リンクID311、開始ノード座標312、終了ノード座標313、道路種別314、リンク長情報315、規制速度情報316、開始接続リンク317、終了接続リンク318等を含む。リンクID311、開始ノード座標312、終了ノード座標313、道路種別314、リンク長情報315、規制速度情報316、開始接続リンク317、終了接続リンク318等は互いに対応付けられている。リンクID311は、リンクの識別コードである。開始ノード座標312及び終了ノード座標313は、対応するリンクID311のリンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)のXY座標である。道路種別314は、対応するリンクID311のリンクを含む道路の種別である。リンク長情報315は、対応するリンクID311のリンクの長さを示す。規制速度情報316は、対応するリンクID311のリンクの規制速度(制限速度)を示す。開始接続リンク317及び終了接続リンク318は、対応するリンクID311のリンクの2つのノードのそれぞれ接続するリンクのリンクIDである。なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。また、図示していないが、地図情報テーブル301には、メッシュID302に示されるメッシュに含まれている道路以外の地図構成物の情報(住所、電話番号、名称、XY座標など)、地図の画像情報等も含まれている。
【0045】
図3に一例を示す地図データは、予めナビゲーションシステム4の記憶装置206に格納されているものとする。
【0046】
次に、通信スポット情報の一例について説明する。本実施形態の通信スポット情報は、基地局3の位置に関するPOI(Point of Interest)情報である。
【0047】
本実施形態では、通信スポット情報は、基地局3を提供する企業等から得られるものと、ユーザ又はナビゲーションシステム4が登録処理等するものとがある。基地局3を提供する企業等から得られる通信スポット情報は、例えば、ナビゲーションシステム4の購入時等に予め記憶装置206に格納されている通信スポットや、後述する動作により情報提供装置1から送信される通信スポットの位置を示す情報等である。ユーザ又はナビゲーションシステム4が登録処理等する通信スポット情報は、例えば、車両5が走行している間に新たに発見した通信スポットや、ユーザにより登録処理された通信スポットの位置を示す情報である。以下、区別のために、ユーザ又はナビゲーションシステム4が登録処理等する通信スポット情報を登録通信スポット情報とする。
【0048】
図4は、基地局3を提供する企業から提供等され、記憶装置206に格納されている通信スポット情報の一例である。図4において、通信スポット情報テーブル401は、通信スポット位置411、更新日時412等を含む。通信スポット位置411、更新日時412等は互いに対応付けられている。通信スポット位置411は、通信スポットのある位置を示す情報であり、本実施形態では、上述した地図データにおけるメッシュID、及び、そのメッシュIDにおけるXY座標等を含むものとする。更新日時412は、対応する通信スポット情報411を格納した日時等である。
【0049】
通信スポット情報テーブル401は、予め記憶装置206に格納されているものとするが、後述する処理により、情報提供装置1から送信された情報を受信し、更新してもよい。
【0050】
図5は、ユーザ又はナビゲーションシステム4が登録処理等する登録通信スポット情報の一例である。図5において、登録通信スポット情報テーブル501は、通信スポット位置511、更新日時512、自宅フラグ513、登録フラグ514等を含む。通信スポット位置511、更新日時512、自宅フラグ513、登録フラグ514等は互いに対応付けられている。通信スポット位置511は、通信スポットのある位置を示す情報であり、本実施形態では、上述した地図データにおけるメッシュID、及び、そのメッシュIDにおけるXY座標等を含むものとする。更新日時512は、対応する通信スポット情報511を格納した日時等である。自宅フラグ513は、対応する通信スポット位置511の基地局3が、自宅の無線LAN基地局であるか否かを示すフラグである。図5の例では、自宅フラグ513「1」の場合、対応する通信スポット位置511の基地局3が、自宅の無線LANであることを示す。登録フラグ514は、対応する通信スポット位置511の基地局3が、車両5が走行等している間に新たに発見、登録されたものであるか否かを示すフラグである。図5の例では、登録フラグ514「1」の場合、対応する通信スポット位置511の基地局3が、車両5が走行等している間に新たに発見、登録されたものであることを示す。
【0051】
次に、ナビゲーションシステム4が受信し、情報提供装置1から送信され、RAM224に格納する交通情報の一例を説明する。
【0052】
図6は、交通情報の一例である。図6において、交通情報テーブル601は、メッシュID611、リンクID612、旅行時間613、旅行速度614、取得時間615等を有する。メッシュID611、リンクID612、旅行時間613、旅行速度614、取得時間615等は互いに対応付けられている。メッシュID611は、上述した地図データのメッシュを示す識別データである。メッシュID611に対応するリンクID612、旅行時間613、旅行速度614、取得時間615等は、そのメッシュに含まれる道路の交通情報等である。本実施形態では、1つの交通情報テーブル601には、1つのメッシュの交通情報が格納されるものとし、複数のメッシュの交通情報を有する場合、複数の交通情報テーブル601を有するものとする。
【0053】
リンクID612は、道路の識別データであるリンクIDである。旅行時間613は、対応するリンクID612のリンクを通過するために要する時間である。旅行速度614は、対応するリンクID612のリンクを通過するために要する速度である。取得時間615は、対応する旅行時間613、旅行速度614等を取得した日時である。なお、交通情報テーブル601において、旅行時間613及び旅行速度614の両方は必須ではなく、何れか一方でも良い。
【0054】
図6に一例を示す交通情報は、情報提供装置1から送信され、RAM224に格納されるものとする。また、図示しないFM多重放送受信装置、ビーコン受信装置等により交通情報を取得してもよい。
【0055】
次に、動作例を説明する。
【0056】
まず、経路の探索処理の動作例を説明する。
【0057】
図7を参照し、経路探索処理の概略を説明する。この動作は、入力装置207を介してユーザにより経路の探索要求等を受け付けることで開始する。なお、図7を参照して説明する動作は、通信スポットの通過を経路探索条件として設定可能な点を除き、従来のナビゲーションシステムの動作と同じである。
【0058】
図7において、経路設定受付部241は、出発地、経由地、目的地等を受け付ける(S701)。具体的には、経路設定受付部241は、経路の探索要求を受け付けた時等に現在位置算出部243より出力された現在地を出発地に設定する。経路設定受付部241は、経由地及び目的地を、入力されたユーザの指示に従い設定する。例えば、経路設定受付部241は、ディスプレイ208に構成物等の地図画像を表示させ、ユーザが入力装置207を用いて入力した情報に従い、経由地、目的地等のメッシュID、及び、XY座標等を取得する。
【0059】
次に、経路設定受付部241は、経路探索において、どのような条件で経路を探索するかという経路探索条件の入力を受け付ける(S702)。具体的には、例えば、経路設定受付部241は、ROM225等から読み出した画像データ等により、ディスプレイ208に、探索条件設定画面を表示する。その画面の一例を図8に示す。図8において、画面801は、ボタン811〜ボタン813、ラジオボタン814、815等を含む。ボタン811は、有料道路を優先して経路を探索するモードに設定する。ボタン812は、一般道を優先して経路を探索するモードに設定する。ボタン813は、順調な道路を優先して経路を探索するモードに設定する。ラジオボタン814、815は、これらの各モードにおいて、通信スポットを通過することを優先するか否かを設定する。本実施形態のナビゲーションシステム4は、通信スポットを通過することを優先するか否かを設定可能な点で、従来のナビゲーションシステムとは異なる。
【0060】
ユーザが入力装置207を用いていずれかのボタンを押下等し、「OK」ボタン等を押下等することにより設定を指示すると、経路設定受付部241は、押下等されたモード設定での経路探索を経路探索部242に指示する。経路探索部242は、設定された条件で経路探索を行う。
【0061】
次に、経路探索部242は、経路探索処理を行なう(S703)。このS703の処理の一例を、図9を参照して詳細に説明する。なお、図9を参照して説明する動作例は、上述の探索条件の設定で、通信スポットの通過を優先することを設定されている場合に、通信スポットを通過するリンクを優先して選択するような動作例を除き、従来のナビゲーションシステムの動作と同じである。
【0062】
図9において、経路探索部242は、現在位置のメッシュID、及び、XY座標等から、出発地および目的地を含む領域を含む各メッシュに含まれるリンクのリンク情報を読み出す(S901)。そのために、経路探索部242は、まず、現在位置のメッシュID、及び、XY座標等、出発地のメッシュID、及び、XY座標等、および、目的地のメッシュID、及び、XY座標等を含むメッシュのメッシュIDを特定する。そして、記憶装置206から、特定したメッシュID302を含む地図情報テーブル301の各々を読み出し、各地図情報テーブル301から、格納されている各リンク情報303を読み出す。
【0063】
次に、経路探索部242は、読み出したリンク情報303から、経路のリンクとなりえる候補リンクを選出する(S902)。具体的には、例えば、経路探索部242は、例えばRAM224等のテーブルに、経路と成りえる経路を構成する各リンクのリンクIDと、その経路を構成するリンクのコストの累計である総コスト等とを格納する。以下、このテーブルをヒープテーブルという。経路探索部242は、ヒープテーブルに格納されている経路を構成するリンクから、出発点とは反対側の端部のリンクを抽出し、上述の動作で読み出した各リンク情報303のうち、この抽出されたリンクの終了ノードを開始ノード座標312とするリンクを、候補リンクとして選出する。ここで選出する候補リンクは、1つでも良く、複数でもよい。ただし、経路探索部242は、ヒープテーブルにリンクが登録されていない初期段階では、抽出リンクの終了ノードを開始ノード座標312とするリンクを候補リンクとして選出する代わりに、出発地が存在あるいは出発地に近接する少なくとも1つのリンクを、候補リンクとして選出する。
【0064】
次に、経路探索部242は、RAM224から、交通情報を読み出す(S903)。具体的には、例えば、経路探索部242は、RAM224から、S902で選出した候補リンクのリンクIDと一致するリンクID612を含む交通情報テーブル601を読み出す。この交通情報は、後述する動作により情報提供装置1から送信された交通情報でもよく、また、図示しないFM多重放送受信装置、ビーコン受信装置等により取得し、RAM224に格納された交通情報でもよい。
【0065】
次に、経路探索部242は、RAM224内の交通情報を用いて、各候補リンクのコストを求める(S904)。ここで、候補リンクのコストを算出する方法は任意である。ここでは、上述の図8に一例を示す画面801において、順調な道路を優先して経路探索するモードが設定された場合における候補リンクのコストの求め方の一例について説明する。
【0066】
例えば、順調な道路を優先して経路探索するために、旅行速度を規制速度で割った値が大きいリンクを優先的に選択し、かつ旅行時間を考慮する場合の例を説明する。経路探索部242は、下記数式で示すように、旅行時間に、旅行速度を規制速度で割った値の逆数を乗じた値を候補リンクのコストとする。
【0067】
コスト=旅行時間×(規制速度/旅行速度)×k
ここで、旅行速度は、例えば、交通情報テーブル601に含まれる旅行時間613から求めた旅行速度を用いる。具体的には、地図情報テーブル301から、候補リンクのリンク長315を旅行時間613で割って算出する。ただし、交通情報テーブル601に旅行速度614が含まれている場合は、その旅行速度をそのまま用いる。また、旅行速度、旅行時間ともに含まれていない場合は、コストを直接求めることはできないが、周辺のリンクのコストを割り当てるなどして補完するようにしてもよい。
【0068】
また、「k」は係数である。この係数「k」は、例えば、上述のS702の探索条件設定で、通信スポットを通過することを優先すると設定されている場合、候補リンクが通信スポットを通過するか否かにより変更するとよい。例えば、候補リンクが通信スポットを通過しない場合の係数「k」を用いて算出したコストは、候補リンクが通信スポットを通過する場合の係数「k」を用いて算出したコストより大きい値となるようにするとよい。また、通信スポットを通過することを優先すると設定されていない場合、候補リンクが通信スポットを通過するか否かによらず、係数「k」を同じ値にするとよい。ここで、候補リンクが通信スポットを通過するか否か判定するためには、例えば、経路探索部242は、通信スポット情報テーブル401、登録通信スポット情報テーブル501に含まれている通信スポット位置411、通信スポット位置511のいずれかが、その候補リンクの経路上に位置するか否か判定する。なお、この判定は、従来のPOIの技術と同じである。
【0069】
上記数式によりコストを求めれば、より規制速度に近い速度で走行できるリンクで構成され、かつ旅行時間が短い経路を探索することとなる。
【0070】
図9において、経路探索部242は、出発地から候補リンクの終了ノードまでの総コストを算出する(S905)。具体的には、経路探索部242は、ヒープテーブルに格納されている総コストに、S904で算出した各候補リンクのコストを加算し、その加算結果を新たな総コストとする。ただし、ヒープテーブルに経路が登録されていない初期処理時の場合、経路探索部242は、S904で算出した候補リンクのコストを総コストとする。経路探索部242は、候補リンク各々のリンクIDおよび総コスト等をヒープテーブルに追加する。
【0071】
次に、経路探索部242は、S905の処理でヒープテーブルに新たに追加された候補リンクの中に、目的地に到達するリンクがあるか否か判定する(S906)。
【0072】
S906の判定の結果、目的地に到達するリンクがない場合、経路探索部242は、ヒープテーブルから総コストが最小の経路を選択する(S907)。具体的には、例えば、経路探索部242は、ヒープテーブルに登録されている情報を総コストの小さい順にソートし、最初に位置する経路を選択等する。次に、経路探索部242は、S902の処理を再度行なう。
【0073】
S906の判定の結果、目的地に到達するリンクがある場合、経路探索部242は、経路決定処理を行う(S908)。具体的には、経路探索部242は、ヒープテーブルから、目的地に到達するリンクを含むリンクの組合せを経路とし、その経路を構成するリンクのリンクID、そのリンクのノード等を、RAM224等に格納する。以下、S908の経路決定処理により、RAM224等に格納され、誘導等される経路を、推奨経路という。
【0074】
上述に一例を示す動作により、経路探索部242は、S702の探索条件設定処理で設定した探索条件を満たすような経路を探索することができる。
【0075】
なお、本実施形態に適用できる経路探索処理は、上記に限られるわけではなく、他の経路探索方法を採用することもできる。例えば、想定されるメッシュに含まれる、出発地から目的地までのすべての経路についてダイクストラ法により総当りで調べたのち、その経路の中でコストが最短となる経路を探索する経路探索方法を採用してもよい。この場合でも、各経路について、設定された探索条件に応じて、各経路を構成するリンクのコストを上述に一例を示すような数式等で求め、その合計を各経路の総コストとし、経路を探索することが可能である。
【0076】
図7に戻って説明する。図7において、経路探索部242は、上述の動作により得られた推奨経路、及び、通信スポット等を、地図画像に重ねる等して表示する(S704)。具体的には、例えば、経路探索部242は、記憶装置206から読み出した地図データの画像データに、推奨経路を重ね、さらに、記憶装置206の通信スポット情報テーブル401、登録通信スポット情報テーブル501から、通信スポット位置411、通信スポット位置511等を読み出し、地図の画像データ上の読み出したメッシュID、及び、XY座標に該当する位置に、通信スポットを示すアイコンを合成等して表示する。この通信スポットを示すアイコンの画像データは、予め、記憶装置206等に格納されている。通信スポットを示すアイコンは、例えば、その位置が通信スポット情報テーブル401から読み出した通信スポット位置411の位置であるか、あるいは、登録通信スポット情報テーブル501から読み出した通信スポット位置511の位置であるかにより異なっても良い。また、通信スポットのアイコンは、登録通信スポット情報テーブル501から読み出した通信スポット位置511であっても、例えば、通信スポット位置511に対応する自宅フラグ513の「0」、「1」、或いは、通信スポット位置511に対応する登録フラグ514の「0」、「1」により異なっても良い。
【0077】
ここで、経路探索部242は、地図データに含まれる全ての通信スポットを表示する必要は無く、例えば、推奨経路から所定範囲内に位置する通信スポット等のみを表示してもよい。
【0078】
図10に、推奨経路、通信スポット等を表示した画面例を示す。図10において、画面1001は、地図の画像データに、現在位置1002、通信スポット1003、経路1004等を合成等した例である。図10では、現在位置1002を矢印で示す。また、通信スポット1003を斜線部で示す。経路1004を太線で示す。
【0079】
次に、現在位置を算出する動作例を説明する。なお、後述する現在位置を算出する動作例は、推奨経路上に通信スポットがあるか否か判定し、有る場合にはその通信スポットに到達してから交通情報をダウンロードし、無い場合は通信端末212を用いて交通情報をダウンロードする点が、従来技術とは異なる。
【0080】
図11に示す動作は、現在位置算出部243が、一定周期、例えば100mS毎等に実行する動作である。
【0081】
まず、現在位置算出部243は、AD変換器221から角速度センサ201の出力値を読み込む(S1101)。次に、現在位置算出部243は、AD変換器222から方位センサ202の出力値を読み込み(S1102)、角速度センサ201の出力値と、方位センサ202の出力値とから、車両の進行方位を計算する(S1103)。なお、この進行方位の算出は、例えば、所定時間以上車速が低い時には、角速度センサ201の出力値の誤差が大きいので、方位センサ202の出力値のみを利用する等してもよい。
【0082】
現在位置算出部243は、車速センサ203の出力するパルス数を、0.1秒毎等の所定の時間毎にカウンタ223で計数し、その計数値を読み込む(S1104)。現在位置算出部243は、読み込んだ値に距離係数を乗算することで、0.1秒間の所定の時間の間に進んだ距離を算出する(S1105)。
【0083】
現在位置算出部243は、このように取得した所定時間毎の進行方位及び距離を、RAM224に順次格納しておく。
【0084】
次に、現在位置算出部243は、上記S1105で算出した所定の時間内に車両5の走行した距離値を、前回までの距離値に加算し、加算した距離が所定距離(例えば20m)以上となるか否か判定する(S1106)。
【0085】
S1106の判定の結果、所定距離に満たない場合、現在位置算出部243は、今回の処理を終了し、一定周期後に上記処理を再度行なう。
【0086】
S1106の判定の結果、所定距離以上である場合、現在位置算出部243は、その時点での進行方向と距離とをRAM224に格納し、後述するマップマッチ処理を実行する(S1107)。なお、現在位置算出部243がRAM224に格納する距離とは、上記S1106の処理で判定に用いた所定距離であり、例えば20m等である。
【0087】
次に、図12を参照し、マップマッチの動作例を説明する。
【0088】
まず、現在位置算出部243は、RAM224から、進行方位及び距離等を読み出す(S1201)。次に、現在位置算出部243は、読み出した進行方位及び距離等に基づいて、車両5の移動量を、緯度方向、経度方向、別々に算出する。さらに、現在位置算出部243は、算出した各方向における移動量を、前回のマップマッチ処理で求められた候補点の位置に加算して、現在、車両が存在すると推定される位置である仮想現在位置を算出する(S1202)。
【0089】
次に、現在位置算出部243は、算出した仮想現在位置と、地図データに含まれる道路データとから、1つ以上の候補点を算出し(S1203)、さらに、各候補点の信頼度を算出する(S1204)。
【0090】
ここで、候補点及び信頼度について説明する。現在位置算出部243は、仮想現在位置の周辺の地図を、記憶装置206から読み出し、仮想現在位置を中心とする予め設定された距離D内にある道路データ(線分)を選択して、これらを取り出す。本実施形態においては、仮想現在位置を中心とする長さL1の正方形に対応する領域に含まれる地図を、記憶装置206から読み出す。
【0091】
次に、現在位置算出部243は、取り出された線分の中から、その線分の方位が、上述の処理で取得された進行方向と、所定値以内にある線分だけを選択し、選択されたn個すべての線分に対して、仮想現在位置から垂線をおろし、その垂線L(n)の長さを求める。次いで、次に、これら垂線の長さに基づき、選択された各線分に対して、以下の式によりに定義されるエラーコスト値ec(n)を算出する。
【0092】
ec(n)=α×|θcar−θ(n)|+β|L(n)|
ここで、θcarは、仮想現在位置における車両方位、θ(n)は、線分の方位、L(n)は、仮想現在位置から線分までの距離、すなわち垂線の長さ、αおよびβは、重み係数である。これら重み係数の値は、進行方向と道路の方位のずれと現在位置と道路のずれのどちらを、現在位置が、その上にある道路を選択する上で重視するかによって変化させてよい。
【0093】
次に、現在位置算出部243は、算出されたエラーコストec(n)と、前回の処理において算出された候補点に関連する累算エラーコストesとにしたがって、下記の式により定義される、今回の処理における累算エラーコストes(n)を算出する。
【0094】
es(n)=(1−k)×es+k×ec(n)
ここで、kは、0より大きく1より小さな重み係数である。次に、現在位置算出部243は、算出された累算エラーコストes(n)に基づき、下記の式に定義される信頼度trst(n)を算出する。
【0095】
trst(n)=100/(1+es(n))
次に、現在位置算出部243は、算出した信頼度trst(n)に基づき、ある候補点から、対応する線分にそって 車両の進行した距離Rに対応する長さだけ進められた点を、新たな候補点C(n)とする。したがって、ある候補点に対する現在位置Aより所定の範囲Dに存在し、かつその方位と車両方位との差が所定値以下であるような線分の本数がnである場合には、n個の新たな候補点C(n)が生成されることになる。
【0096】
候補点、及び、各候補点の信頼度を算出すると、現在位置算出部243は、各々の候補点うち最も信頼度の値の大きな候補点を選択し、該候補点を表示候補点とする(S1205)。この表示候補点が、ディスプレイ208に表示される現在位置を示す情報となる。現在位置算出部243は、該表示候補点の位置を示す情報を、RAM224に格納する。
【0097】
次に、現在位置算出部243は、RAM224の所定の領域から読み出した表示候補点を、地図に位置付けて、上述の動作により算出した推奨経路、通信スポットと共に、ディスプレイ208に表示する(S1206)。
【0098】
なお、現在位置の算出は、上述のように、センサにより取得した進行方位、距離及び地図データ等から算出してもよく、GPS受信装置204により受信した位置、進行方向、進行方位等から算出してもよい。また、上述のセンサにより取得した進行方位、距離及び地図データ等から算出した現在位置を、GPS受信装置により受信した位置等により補正してもよい。
【0099】
判定部244は、推奨経路上に通信スポットがあるか否か判定する(S1207)。そのために、例えば、判定部244は、RAM224等から、推奨経路を構成するリンクのノード、通信スポット情報テーブル401の通信スポット位置411、登録通信スポット情報テーブル501の通信スポット位置511等を読み出し、推奨経路がいずれかの通信スポットを通過するか否か判定する。また、例えば、経路探索部242は、RAM224等の所定の領域に、推奨経路に関する情報と共に、その推奨経路を通過する通信スポットを示す情報を格納しておき、判定部244は、RAM224の所定領域に通信スポットを示す情報が格納されているか否かにより、推奨経路が通信スポットを通過するか否か判定する。また、例えば、経路探索部242は、上述のS906に一例を示すコスト算出等のときに、その推奨経路を構成するリンクが通信スポットを通過するか否かを示すフラグを変更しておき、判定部244は、そのフラグにより、推奨経路が通信スポットを通過するか否か判定する。
【0100】
まず、S1207の判定の結果、経路上に通信スポットがある場合の動作例を、図13を参照して説明する。図13において、判定部244は、現在位置から所定範囲内に、通信スポットがあるか否か判定する(S1301)。具体的には、例えば、判定部244は、記憶装置206内の通信スポット情報テーブル401、登録通信スポット情報テーブル501の各通信スポット位置411、各通信スポット位置511のいずれかが、RAM224から読み出した現在位置の存在する道路上において、その現在位置から所定範囲内であるか否か判定する。
【0101】
S1301の判定の結果、現在位置から所定範囲内に通信スポットが無い場合、判定部244は、後述するS1401の処理を行なう。
【0102】
S1301の判定の結果、現在位置から所定範囲内に通信スポットがある場合、判定部244は、その通信スポットの位置が、基地局3を設置等する企業等から提供された通信スポット情報に示される位置であるか否か判定する(S1302)。具体的には、例えば、判定部244は、現在位置から所定範囲内に含まれる通信スポットのメッシュID、及び、XY座標が、通信スポット情報テーブル401の通信スポット位置411と一致するか否か判定する。現在位置から所定範囲内に含まれる通信スポットが複数ある場合、判定部244は、各通信スポットの位置のメッシュID、及び、XY座標が、通信スポット情報テーブル401の通信スポット位置411と一致するか否か判定する。
【0103】
S1302の判定の結果、現在位置から所定範囲内の通信スポットの位置が、基地局3を設置等する企業等から提供された通信スポット情報に示される位置である場合、判定部244は、その通信スポットを、通信対象として選択し(S1303)、狭域通信処理部245に、選択した通信スポットでの通信を指示する。このとき、判定部244は、現在位置から所定範囲内に含まれる通信スポットが複数あり、そのうち1つが、基地局3を設置等する企業等から提供された通信スポット情報に示される位置である場合、その1つの通信スポットを通信対象として選択する。また、基地局3を設置等する企業等から提供された通信スポット情報に示される位置の通信スポットが複数ある場合、判定部244は、該当する通信スポットから、所定の規則、又は、任意により1つを選択し、狭域通信処理部245に、選択した通信スポットでの通信を指示する。
【0104】
S1302の判定の結果、現在位置から所定範囲内の通信スポットの位置が、基地局3を設置等する企業等から提供された通信スポット情報に示される位置でない場合、判定部244は、所定の規則、又は、任意により1つの通信スポットを通信対象として選択し(S1304)、狭域通信処理部245に、選択した通信スポットでの通信を指示する。
【0105】
狭域通信処理部245は、指示された通信スポットでの通信を確立させる(S1305)。この動作は、従来技術と同じであるが、具体的には、例えば、狭域通信処理部245は、指示された通信スポットの基地局3から送信されている信号を検知すると、その信号に対し応答等して通信を確立する。次に、狭域通信処理部245は、基地局3を介して、交通情報要求を情報提供装置1に送信する(S1306)。
【0106】
情報提供装置1の交通情報送信処理部111は、交通情報要求を受信すると、交通情報交通情報記憶部121から交通情報を読み出し、読み出した情報を、基地局3を介してナビゲーションシステム4に送信する。具体的には、例えば、交通情報送信処理部111は、メッシュID、そのメッシュIDに示されるメッシュに含まれる道路を構成するリンクのリンクID、各リンクの旅行時間、旅行速度、取得時間等を送信する。この取得時間は、例えば、旅行時間、旅行速度等を道路交通情報センター等から取得した日時等である。
【0107】
なお、交通情報送信処理部111は、交通情報交通情報記憶部121に格納されている全ての交通情報を送信してもよく、一部の交通情報を送信しても良い。一部の交通情報を送信する場合、例えば、交通情報送信処理部111は、ナビゲーションシステム4から送信された現在位置から所定範囲内の交通情報を送信してもよく、又、ナビゲーションシステム4から送信された推奨経路から所定範囲内の交通情報を送信してもよい。
【0108】
ナビゲーションシステム4の狭域通信処理部245は、情報提供装置1から送信された交通情報を受信すると(S1307)、受信した交通情報をRAM224に格納する(S1308)。具体的には、例えば、狭域通信処理部245は、情報提供装置1から送信された、メッシュID、そのメッシュIDに示されるメッシュに含まれる道路を構成するリンクのリンクID、各リンクの旅行時間、旅行速度、取得時等を、交通情報テーブル601のメッシュID611、リンクID612、旅行時間613、旅行速度614、取得時間615等として上書き等して格納する。
【0109】
ここで、上述のように交通情報を取得した後等に、ナビゲーションシステム4の経路探索部242等は、経路を再度探索する必要があるか否か判定してもよい。再度探索する必要がある場合の例として、例えば、今回算出された現在位置の存在する道路が、前回算出された現在位置の存在する道路と異なる場合や、前回の経路探索の時に記憶していた交通情報等により算出したコストと、今回受信した交通情報等により算出したコストとの差分が所定の閾値以上となる場合等がある。
【0110】
次に、図12におけるS1207の判定の結果、推奨経路上に通信スポットが無い場合の動作例を、図14を参照して説明する。
【0111】
図14において、判定部244は、交通情報を取得する必要があるか否か判定する(S1401)。交通情報を取得する必要があるか否か判定するために、判定部244は、例えば、前回の交通情報取得から所定時間経過したか否か、あるいは、所定距離走行したか否か判断等する。具体的には、例えば、判定部244は、RAM224から、前回取得した交通情報に対応付けられた日時を読み出し、読み出した日時と、内部時計(図示略)から取得した現在の日時との差が所定値以上である場合に、交通情報を取得する必要があると判定する。また、例えば、判定部244は、前回、交通情報を取得したときからの走行距離の累計を加算しておき、その走行距離の累計が所定値以上となる場合に、交通情報を取得する必要があると考える。この走行距離の累計は、交通情報を取得するとリセットするとよい。走行距離の累計は、専用の機能により実現してもよく、また、上述の動作により取得する走行距離の累計をRAM224等に格納することにより実現してもよい。
【0112】
S1401の判定の結果、交通情報を取得する必要が無い場合、判定部244は、今回の処理を終了し、所定距離走行後に、再度処理を行なう。
【0113】
S1401の判定の結果、交通情報を取得する必要がある場合、判定部244は、通信端末通信処理部246に、交通情報の取得を指示する。通信端末通信処理部246は、従来技術と同じ動作により、図示しないキャリアサーバへ接続要求を送信する等して公衆網2との接続を確立し(S1402)、公衆網2を介して、情報提供装置1と接続する。
【0114】
次に、通信端末通信処理部246は、公衆網2を介して、情報提供装置1に、交通情報要求を送信する(S1403)。以下の通信端末通信処理部246の動作は、上述の動作と同じであるので簡単に説明する。
【0115】
情報提供装置1の交通情報送信処理部111は、交通情報要求を受信すると、交通情報交通情報記憶部121から交通情報を読み出し、読み出した情報を、基地局3を介してナビゲーションシステム4に送信する。
【0116】
ナビゲーションシステム4の通信端末通信処理部246は、情報提供装置1から送信された交通情報を受信すると(S1404)、受信した交通情報をRAM224に格納する(S1405)。ここで、上述と同様に、交通情報を取得した後等に、ナビゲーションシステム4の経路探索部242等は、経路を再度探索する必要があるか否か判定してもよい。
【0117】
このように、ナビゲーションシステム4は、推奨経路が狭域通信の基地局を介して情報提供装置と接続可能な領域である通信スポットを通過する場合には、その通信スポットに到達してから基地局を介して接続し、推奨経路が通信スポットを通過しない場合には、通信端末を用いて公衆網を介して接続することが可能である。これにより、推奨経路に通信スポットがあるにもかかわらず、公衆網を介して接続することが無くなり、パケット料金等の通信料金を通信事業者に支払う必要が無くなる。また、ユーザが、自身で接続方法を切換える必要がない。
【0118】
また、上述のS1302〜S1305のように、基地局3を設置等した企業から提供された情報に示される通信スポットを優先して接続するので、誤った情報等に従い接続処理を行なう可能性を低減させることが可能となる。また、例えば、本実施形態のように、基地局3を提供する企業等にユーザ登録をしている場合に、基地局3を利用するのに会員であれば無料であるが非会員であれば有料であるような場合でも、会員登録されている基地局を介して情報提供装置1に接続することが可能である。
【0119】
次に、ナビゲーションシステム4が、新たな通信スポットを検出し、その検出した通信スポットを登録する動作例を、図15を参照して説明する。
【0120】
ナビゲーションシステム4の狭域通信処理部245は、通信スポットからの信号の検出を開始する。この検出は、ユーザが入力装置207を介して検出開始の指示を入力したときに開始してもよく、又、車両5が所定距離を走行する毎に開始しても良い。
【0121】
狭域通信処理部245は、通信スポットから送出される信号を検知すると(S1501)、その通信スポットの位置を特定する(S1502)。具体的には、例えば、狭域通信処理部245は、基地局3から送出される信号を検出すると、その信号の受信レベル(電圧)が、予め定められた閾値以上であるか否か判定する。信号の受信レベルが閾値以上である場合、狭域通信処理部245は、その位置での現在位置のメッシュID、及び、XY座標と、その位置での基地局3からの信号の受信レベル等とを対応付けてRAM224等に格納しておく。狭域通信処理部245は、基地局3からの信号の受信レベルが閾値以上となった後に、初めて、その信号の受信レベルが閾値以下となったときに、RAM224等からその基地局3からの信号の受信レベルを読み出し、読み出した受信レベルが最も強い位置のメッシュID、及び、XY座標が、通信スポットの位置であると判定する。
【0122】
次に、狭域通信処理部245は、検知した通信スポットが登録済みであるか否か判定する(S1503)。具体的には、例えば、狭域通信処理部245は、S1502の処理で特定した通信スポットの位置のメッシュID、及び、XY座標が、通信スポット情報テーブル401の通信スポット位置411の各メッシュID、及び、XY座標から所定範囲に含まれているか否か判定する。さらに、狭域通信処理部245は、登録通信スポット情報テーブル501の通信スポット位置511の各メッシュID、及び、XY座標から所定範囲に含まれているか否か判定する。狭域通信処理部245は、通信スポット情報テーブル401の通信スポット位置411、登録通信スポット情報テーブル501の通信スポット位置511の両方に、検出した通信スポットが含まれていない場合、その通信スポットは登録されていないと判定する。
【0123】
S1503の判定の結果、検知した通信スポットが登録済みである場合、狭域通信処理部245は処理を終了する。
【0124】
S1503の判定の結果、検知した通信スポットが登録済みでない場合、狭域通信処理部245は、その通信スポットを登録する(S1504)。具体的には、例えば、狭域通信処理部245は、S1502の処理で特定した通信スポットの位置のメッシュID、及び、XY座標、内部時計等から取得した現在の日時等を、登録通信スポット情報テーブル501の通信スポット位置511、更新日時512等として追加する。さらに、狭域通信処理部245は、追加した通信スポット位置511等に対応する登録フラグ514に、新たに検出した通信スポットであることを示す情報(図5の例では「1」)を格納する。
【0125】
このように、走行中に検出した通信スポットを追加登録していくので、随時、新たな通信スポットの位置情報を取得することが可能となる。
【0126】
次に、ナビゲーションシステム4が、ユーザに指定された自宅の無線LAN基地局を通信スポットとして登録する動作例を、図16を参照して説明する。
【0127】
通信スポット登録部247は、ユーザが入力装置207を用いて入力した自宅の位置を受け付ける(S1601)。
【0128】
そのために、例えば、通信スポット登録部247は、図17に一例を示すような画面1701をディスプレイ208に表示する。図17において、画面1701は、ユーザが入力装置207を用いて指示した自宅のメッシュID、及び、XY座標、或いは、記憶装置206やRAM224等から読み出した予め登録されている自宅のメッシュID、及び、XY座標等から自宅位置を取得し、その自宅位置と、記憶装置206から読み出した自宅位置を含む地図の画像データ等とを合成等してディスプレイ208に表示等した画面の例である。
【0129】
次に、通信スポット登録部247は、受け付けた位置を、通信スポットとして登録する(S1602)。具体的には、例えば、通信スポット登録部247は、自宅のメッシュID、及び、XY座標、現在の日時等を、登録通信スポット情報テーブル501の通信スポット位置511、更新日時512等として追加する。さらに、通信スポット登録部247は、追加した通信スポット位置511等に対応する自宅フラグ513に、新たに検出した通信スポットであることを示す情報(図5の例では「1」)を格納する。
【0130】
このように、自宅の無線LAN基地局を通信スポットに登録することで、自宅の車庫等で交通情報を取得することが可能となる。通信スポット登録部247を有する場合、上述の経路探索の処理で、現在位置が自宅と設定された位置である場合は、その自宅の無線LAN基地局を介して情報提供装置1から交通情報を取得し、その情報を取得した後に、経路探索処理を行なうとよい。
【0131】
なお、上述の動作では、自宅の無線LAN基地局を通信スポットとして登録する動作例を説明したが、登録する通信スポットは、自宅の無線LAN基地局のみに限られるわけではなく、上述と同じ動作により、ユーザに指定等された任意の通信スポットが登録可能である。
【0132】
次に、ナビゲーションシステム4が、情報提供装置1から送信された通信スポット情報を登録する動作例を、図18を参照して説明する。
【0133】
情報提供装置1の通信スポット情報送信処理部112は、通信スポット情報記憶部122から読み出した通信スポット情報をナビゲーションシステム4に送信する。具体的には、通信スポット情報送信処理部112は、通信スポット位置を示すメッシュID、及び、XY座標等を、ナビゲーションシステム4に送信する。このタイミングは特に限定するものではないが、例えば、自宅の無線LANを通信スポットとして登録している場合、自宅の駐車場に車両5を停車させたとき、或いは、前回の更新日時から所定時間経過した場合等に、ナビゲーションシステム4の通信スポット情報取得部248が通信スポット情報要求を送信することにより、情報提供装置1が送信してもよく、また、点検等のために、車両5を購入したディーラーに車両5を持ち込んだとき等に、そのディーラーに設けられている基地局3を介して、ナビゲーションシステム4の通信スポット情報取得部248が通信スポット情報要求を送信してもよい。
【0134】
ナビゲーションシステム4の通信スポット情報取得部248は、情報提供装置1から送信された通信スポット情報を受信すると(S1801)、その情報を登録する(S1802)。具体的には、例えば、通信スポット情報取得部248は、通信スポット位置を示すメッシュID、及び、XY座標等を、通信スポット情報テーブル401の通信スポット位置411、等として追加する。さらに、通信スポット情報取得部248は、追加した通信スポット位置411等に対応する更新日時512に、内部時計(図示略)により取得したそれらの情報を受信した日時を格納する。
【0135】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0136】
例えば、上述の実施形態では、推奨系路上に通信スポットがある場合はその通信スポットを用いて交通情報を取得し、推奨系路上に通信スポットがない場合には携帯端末を用いて交通情報を取得するものとしたが、これに限られるわけではない。例えば、推奨経路上に通信スポットが無い場合、又は、所定距離以上通信スポットを通過していない場合、或いは、所定時間以上通信スポットを通過していない場合等であり、且つ、推奨系路から所定範囲内に、通信スポットがある場合等に、ディスプレイ208に、図19に一例を示す画面1901を表示し、その通信スポットを通過するか否かの判断を促しても良い。ユーザが、入力装置207を用いて、その通信スポットを通過することを指示した場合、ナビゲーションシステム4は、その通信スポットを経由地として、上述のような探索処理を行なって再度経路を探索し、上述と同様に表示等してもよい。
【0137】
また、例えば、上述のナビゲーションシステム4は、情報提供装置から交通情報を取得するものとしたが、上述のように、取得する情報はこれに限られるわけではない。例えば、情報提供装置から、音楽データや画像データ等のコンテンツを取得しても良い。この場合、受信するコンテンツを、通過する通信スポットの数に応じて分割して受信してもよい。そのために、例えば、ナビゲーションシステム4は、上述と同様に、推奨経路が通信スポットを通過する場合、通過する通信スポットの数、受信するコンテンツを示す情報等を、情報提供装置に送信しておく。情報提供装置は、受信した通信スポットの数に応じて、受信した情報に示されるコンテンツデータを分割し、ナビゲーションシステム4が各通信スポットを通過する毎に情報提供装置にコンテンツ要求を送信し、情報提供装置は分割したコンテンツデータを送信してもよい。
【0138】
また、上述の実施形態では、地図データ上の位置は、メッシュID及びXY座標により示されるものとしたが、これに限られるわけではない。位置は、例えば、緯度及び経度のみで示されてもよく、また、XY座標のみで示されても良い。また、緯度及び経度やXY座標等に、他の情報を組み合わせることにより示されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明の一実施形態において、システム構成例を説明する図である。
【図2】同実施形態において、ナビゲーションシステムの構成例を示す図である。
【図3】同実施形態において、地図データの一例を説明するための図である。
【図4】同実施形態において、通信スポット情報の一例である。
【図5】同実施形態において、登録通信スポット情報の一例である。
【図6】同実施形態において、交通情報の一例である。
【図7】同実施形態において、ナビゲーションシステムが経路を探索する概要を示す動作例である。
【図8】同実施形態において、探索する経路の条件を設定する画面例である。
【図9】同実施形態において、経路を探索する動作例である。
【図10】同実施形態において、経路、通信スポット、現在位置等を表示する画面例である。
【図11】同実施形態において、ナビゲーションシステムが現在位置を算出する概要を示す動作例である。
【図12】同実施形態において、現在位置を算出する動作例である。
【図13】同実施形態において、推奨経路上に通信スポットがある場合の動作例である。
【図14】同実施形態において、推奨経路上に通信スポットが無い場合の動作例である。
【図15】同実施形態において、検知した通信スポットを登録する動作例である。
【図16】同実施形態において、自宅の無線LANを通信スポットとして登録する動作例である。
【図17】同実施形態において、通信スポットを登録する画面例である。
【図18】同実施形態において、情報提供装置から送信された通信スポット情報を登録する動作例である。
【図19】同実施形態において、通信スポットを通過するか否か指示させる画面例である。
【符号の説明】
【0140】
1:情報提供装置、111:交通情報送信処理部、112:通信スポット情報送信処理部、121:交通情報記憶部、122:通信スポット情報記憶部、2:公衆網、3:基地局、4:ナビゲーションシステム、5:車両、201:角速度センサ、202:方位センサ、203:車速センサ、204:GPS受信装置、205:演算部、206:記憶装置、207:入力装置、208:ディスプレイ、209:音声出力装置、210:狭域通信装置、211:通信インタフェース、212:通信端末、221:AD変換器、222:AD変換器、223:カウンタ、224:RAM、225:ROM、226:CPU、241:経路設定受付部、242:経路探索部、243:現在位置算出部、244:判定部、245:狭域通信処理部、246:通信端末通信処理部、247:通信スポット登録部、248:通信スポット情報取得部、301:地図情報テーブル、401:通信スポット情報テーブル、501:登録通信スポット情報テーブル、601:交通情報テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公衆網と狭域通信の基地局との各々を介して情報提供装置と接続し、該情報提供装置から送信された情報を受信するナビゲーションシステムであって、
前記基地局の位置を示す情報と、道路データを含む地図データとを記憶する地図情報記憶手段と、
1つ以上の道路から構成される経路を記憶する経路記憶手段と、
現在位置を算出する現在位置算出手段と、
前記基地局と接続する第1の通信手段と、
前記公衆網と接続する第2の通信手段と、
前記経路記憶手段から読み出した経路が、前記地図情報記憶手段から読み出した基地局により通信可能な領域を通過するか否か判定する判定手段と、を有し、
前記判定により、前記経路が前記基地局により通信可能な領域を通過する場合、該領域に到達してから前記第1の通信手段を用いて前記基地局と接続し、前記経路が前記基地局により通信可能な領域を通過しない場合、前記第2の通信手段を用いて前記公衆網と接続すること
を特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
請求項1記載のナビゲーションシステムであって、
前記判定手段は、前記地図情報記憶手段から読み出した基地局の所定範囲内に、前記読み出した経路を構成する道路が有る場合に、該基地局と通信可能な領域を通過すると判定すること
を特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項3】
請求項1又は2記載のナビゲーションシステムであって、
前記情報提供装置から送信される前記基地局の位置を示す情報を受信する受信手段と、
前記受信した前記基地局の位置を示す情報を前記地図情報記憶手段に格納する登録手段と、をさらに有すること
を特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項4】
請求項1〜3何れか1つに記載のナビゲーションシステムであって、
前記第1の通信手段は、前記狭域通信基地局から出力される信号を受信し、
前記第1の通信手段で受信する前記狭域通信基地局からの信号の受信レベルから、該狭域通信基地局の位置を特定する位置特定手段と、
前記受信した基地局の位置を示す情報を前記地図情報記憶手段に格納する追加登録手段と、をさらに有すること
を特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項5】
公衆網と狭域通信の基地局との各々を介して情報提供装置と接続し、該情報提供装置から送信された情報を受信するナビゲーションシステムによる情報取得方法であって、
前記ナビゲーションシステムは、
前記基地局の位置を示す情報と、道路データを含む地図データとを記憶する地図情報記憶手段と、
1つ以上の道路から構成される経路を記憶する経路記憶手段と、
前記基地局と接続する第1の通信手段と、
前記公衆網と接続する第2の通信手段と、を有し、
現在位置を算出するステップと、
前記経路記憶手段から読み出した経路が、前記地図情報記憶手段から読み出した基地局により通信可能な領域を通過するか否か判定するステップと、
前記判定により、前記経路が前記基地局により通信可能な領域を通過する場合、該領域に到達してから前記第1の通信手段を用いて前記基地局と接続し、前記経路が前記基地局により通信可能な領域を通過しない場合、前記第2の通信手段を用いて前記公衆網と接続するステップとを、実行すること
を特徴とする情報取得方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−132747(P2007−132747A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−324983(P2005−324983)
【出願日】平成17年11月9日(2005.11.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.VICS
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】