ナビゲーションシステム

【課題】平均車速が高くて交通量が多い道路沿いに位置する目的地に進入する際や、該目的地から退出して前記道路に合流する際に、減速や右左折によって交通の流れを阻害することがない経路を案内するようにして、他の車両に影響を与えることがなく、運転者が安心して、かつ、安全に目的地の進入又は退出を行うことができるようにする。
【解決手段】地図データを格納する記憶部と、前記地図データに基づいて、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索部と、前記出発地又は目的地が高車速多交通量道路に接続された出入口を備えている場合、前記高車速多交通量道路以外の道路に接続された前記出発地又は目的地の出入口と前記経路探索部によって探索された経路とを接続する詳細経路を作成する詳細経路作成部と、該詳細経路作成部によって作成された詳細経路を案内する経路案内部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両に搭載されたナビゲーション装置においては、運転者等の操作者が所定の入力部を操作して目的地を設定すると、該目的地、及び、現在位置検出処理部によって検出された車両の現在位置に基づいて、該現在位置から目的地までの経路が探索され、探索された経路が案内される。そして、案内経路中の交差点等に接近すると、「直進」、「右折」、「左折」等の矢印をディスプレイ画面上に表示したり、それらの内容を音声によって出力したりして案内を行っている。
【0003】
また、走行中の道路について設定された基準速度よりも車両の実際の走行速度が高いときには長い距離間隔で案内を行い、前記基準速度よりも車両の実際の走行速度が低いときには短い距離間隔で案内を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、運転者は、余裕を持って右左折の準備を行うことができる。
【特許文献1】特開2001−241962号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のナビゲーション装置においては、道路を走行する他の車両の状況が考慮されていないので、案内に従って右左折を行うと、他の車両の運転に影響を与えたり、運転者自身がストレスを感じてしまうことがある。
【0005】
本発明は、前記従来の問題点を解決して、平均車速が高くて交通量が多い道路沿いに位置する目的地に進入する際や、該目的地から退出して前記道路に合流する際に、減速や右左折によって交通の流れを阻害することがない経路を案内するようにして、他の車両に影響を与えることがなく、運転者が安心して、かつ、安全に目的地の進入又は退出を行うことができるナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために、本発明のナビゲーションシステムにおいては、地図データを格納する記憶部と、前記地図データに基づいて、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索部と、前記出発地又は目的地が高車速多交通量道路に接続された出入口を備えている場合、前記高車速多交通量道路以外の道路に接続された前記出発地又は目的地の出入口と前記経路探索部によって探索された経路とを接続する詳細経路を作成する詳細経路作成部と、該詳細経路作成部によって作成された詳細経路を案内する経路案内部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ナビゲーションシステムは、平均車速が高くて交通量が多い道路沿いに位置する目的地に進入する際や、該目的地から退出して前記道路に合流する際に、減速や右左折によって交通の流れを阻害することがない経路を案内するようになっている。そのため、他の車両に影響を与えることがなく、運転者が安心して、かつ、安全に目的地の進入又は退出を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
図2は本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの構成を示す概念図である。
【0010】
図に示されるように、本実施の形態におけるナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置10、各種データを格納するデータベースユニット20、各種センサを含むセンサユニット30、及び、出力装置40を有する。なお、前記データベースユニット20はナビゲーション装置10と一体的に構成されるものであってもよい。ここで、前記車両は乗用車、トラック、バス、二輪車等、道路を走行可能なものであればいかなる種類のものであってもよいが、本実施の形態においては、説明の都合上、前記車両が4つの車輪を備える乗用車である場合について説明する。なお、前記車両は、ナビゲーションシステムのユーザである運転者が運転する車両である。
【0011】
ここで、前記センサユニット30は、車載カメラ31、レーダ装置32及びGPS(Global Positioning System)センサ33を有する。前記車載カメラ31は、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像手段を備え、好ましくは、車体の後部に取り付けられ、車両の後方の範囲を撮影してその画像を取得し、取得した画像をナビゲーション装置10に送信する。なお、前記車載カメラ31は、単数であっても複数であってもよい。例えば、該車載カメラ31は、車両の左右側方を各々撮影する他のカメラを含むものであってもよいし、魚眼レンズ、プリズム、光ファイバ等の光学系を備え、車両の前方、左右側方、後方等の範囲を1つのカメラで撮影するものであってもよい。また、前記車載カメラ31は、ズームレンズ等の焦点可変機構を備え、接写や望遠まで撮影モードを変更することができるもの、すなわち、ズーミング動作が可能なものであってもよい。さらに、前記車載カメラ31は、上下又は左右に回動可能に取り付けられ、撮影範囲を上下又は左右に移動させることができるもの、すなわち、チルティング動作又はパニング動作が可能なものであってもよい。この場合、車載カメラ31のズーミング動作、チルティング動作及びパニング動作は、ナビゲーション装置10によって制御される。
【0012】
また、前記レーダ装置32は、レーザレーダ、ミリ波レーダ等の距離測定用の装置であり、好ましくは、車体の後部に取り付けられ、車両の後方を走行する他の車両との距離や相対車速を測定する。さらに、前記GPSセンサ33は、GPS衛星から送信された電波を受信することによって、地球上における現在位置を検出する。
【0013】
なお、前記センサユニット30は、地磁気を検出する地磁気センサ、車両の走行距離を検出する距離センサ、車両が向いている方位を検出するジャイロセンサ、道路に沿って配設されたビーコンからの位置情報を受信して現在位置を検出するビーコンセンサ、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ、運転者が操作するブレーキペダルの動きを検出するブレーキセンサ、運転者が操作するウィンカスイッチの動きを検出するウィンカセンサ、運転者が操作する変速機のシフトレバーの動きを検出するシフトレバーセンサ、運転者が操作するステアリングの舵(だ)角を検出するステアリングセンサ、高度計、車両の走行速度、すなわち、車速を検出する車速センサ等の各種センサ等を含んでいてもよい。この場合、各種センサの検出結果は、ナビゲーション装置10に送信され、該ナビゲーション装置10は、各種センサの検出した車両の現在位置、車速、車両の加速度、車両の向いている方位等に基づいて、ナビゲーション処理を実行する。
【0014】
そして、前記ナビゲーション装置10は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、タッチパネル、リモートコントローラ、押しボタンスイッチ等の入力手段、マイクロホン等の音声入力手段等を備える一種のコンピュータである。ここで、ナビゲーション装置10は、センサ制御部11、ロケーション部12、ルート探索部13、目的地設定部14及び外部出力インターフェイス15を有し、通常の車両用ナビゲーション装置と同様に、目的地までの経路の探索、経路中の走行案内、地点、施設等の検索等のナビゲーション処理を実行する。
【0015】
この場合、前記センサ制御部11は、センサユニット30の備える車載カメラ31、レーダ装置32、GPSセンサ33、各種センサ等の各部の動作を制御し、各部の出力としての画像や検出結果をセンサユニット30から受信する。
【0016】
また、前記ロケーション部12は、車両の現在位置を検出するものであり、GPSセンサ33、ジャイロセンサ、車速センサ等からの信号に基づき、データベースユニット20の地図データベース21及び施設情報データベース22を参照して、車両の現在位置を検出する。さらに、前記ルート検索部13は、地図データベース21及び施設情報データベース22を参照し、目的地設定部14によって設定された目的地までの経路を探索する。さらに、前記目的地設定部14は、運転者等が入力手段を操作して入力した目的地を設定する。さらに、前記外部出力インターフェイス15は、ナビゲーション装置10の出力信号を出力装置40に送信し、探索された経路の案内を出力装置40から出力させる。
【0017】
そして、前記データベースユニット20は、地図データベース21及び施設情報データベース22を有し、ナビゲーション装置10と通信可能に接続されている。なお、前記地図データベース21及び施設情報データベース22は、ナビゲーション装置10が内蔵する記憶手段に格納されていてもよい。そして、前記地図データベース21は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル及び道路データファイルを含んでいる。前記交差点データファイルには交差点データが、ノードデータファイルにはノードデータが、道路データファイルには道路データが、それぞれ、記憶され、前記交差点データ、ノードデータ及び道路データによって道路状況が表示手段の画面に表示される。なお、前記交差点データには、交差点の種類、すなわち、交通信号灯器が設置されている交差点であるか又は交通信号灯器が設置されていない交差点であるかが含まれる。また、前記ノードデータは、前記地図データファイルに記録された地図データにおける少なくとも道路の位置及び形状を構成するものであり、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等を含む)、ノード点、及び、各ノード点間を連結するリンクを示すデータから成る。さらに、前記ノード点は、少なくとも道路の屈曲点の位置を示す。
【0018】
また、前記道路データには、道路自体について、幅員、勾(こう)配、カント、高度、バンク、路面の状態、道路の車線数、該車線数の減少する地点、幅員の狭くなる地点等のデータが含まれる。さらに、細街路の幅員についてのデータも含まれる。なお、高速道路や幹線道路の場合、対向方向の車線のそれぞれが別個の道路データとして格納され、二条化道路として処理される。例えば、片側2車線以上の幹線道路の場合、二条化道路として処理され、上り方向の車線と下り方向の車線は、それぞれ、独立した道路として道路データに格納される。また、コーナについては、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等のデータが含まれる。さらに、道路属性については、踏切、高速道路出入口ランプウェイ、高速道路の料金所、降坂路、登坂路、道路種別(国道、主要地方道、一般道、高速道等)等のデータが含まれる。
【0019】
そして、前記施設情報データベース22は、施設の情報が記憶された施設情報データを格納する。該施設情報データには、各地域のホテル、ガソリンスタンド、観光地案内等の他に、デパート、スーパーマーケット、ショッピングセンタ、ホームセンタ、コンビニエンスストア、ショッピングモール等の商業施設、パチンコ、ゲームセンタ、映画館、テーマパーク、遊園地等の娯楽施設、レストラン、食堂等の飲食施設、駐車場、パーキングスペース、パーキングタワー等の駐車施設、鉄道の駅、バスターミナル、タクシー乗り場等の交通施設、神社、寺院、墓地等の宗教施設、税務署、市役所、学校、病院等の公共施設等の各種施設に関する位置情報、営業日時情報、祭事開催情報等の各種情報が格納されることが望ましい。
【0020】
また、前記施設情報データベース22は、前記施設のエリアの周縁についてのデータを格納する。前記施設のエリアには、各施設の建物だけでなく施設に付随して建物の周囲に存在する駐車場も含まれており、前記施設のエリアの周縁についてのデータには、エリアとその周囲との境界線の座標データが含まれている。そのため、前記施設のエリアの周縁についてのデータを取得することによって、前記施設のエリアの位置、形状、面積、周囲の道路と接続する出入口の位置等を正確に把握することができる。
【0021】
さらに、前記出力装置40は、CRT、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、ホログラフィ装置等の表示装置から成るモニタ41、及び、ラウドスピーカ、ヘッドホン等から成る音声出力装置42を備える。そして、前記モニタ41は、地図を画面に表示し、前記地図上に車両の現在位置、該現在位置から目的地までの経路、該経路に沿った案内情報等を表示する。また、該案内情報は、音声出力装置42によって音声出力されるようにしてもよい。
【0022】
なお、ナビゲーション装置10は、実際の交通量や渋滞情報を考慮して適切な経路を探索することができるように、道路交通情報通信システム(Vehicle Information & Communication System)によって提供される交通情報であるVICS(R)情報を受信する。さらに、図示されない交通情報センタから配信される他の交通情報、例えば、道路を走行中のプローブ車によって計測された交通量のデータであるプローブデータを取得することもできるようになっている。
【0023】
本実施の形態において、ナビゲーションシステムは、機能の観点から、記憶部、経路探索部、詳細経路作成部、経路案内部及び後続車両測定部とを有する。前記記憶部は、地図データを格納するものであり、地図データベース21、施設情報データベース22等の機能を含むものである。また、前記経路探索部は、出発地から目的地までの経路を探索するものであり、ルート探索部13等の機能を含むものである。さらに、前記詳細経路作成部は、詳細経路を作成するものである。さらに、前記経路案内部は、詳細経路を案内するものであり、モニタ41、音声出力装置42等の機能を含むものである。さらに、前記後続車両測定部は、後続車両との距離又は相対車速を測定するものであり、レーダ装置32等の機能を含むものである。なお、前記詳細経路は、高車速多交通量道路以外の道路に接続された出発地又は目的地の出入口と経路探索部によって探索された経路とを接続する経路であって、出発地又は目的地が高車速多交通量道路に接続された出入口を備えている場合に作成される。また、詳細経路は、右左折容易な交差点で前記高車速多交通量道路に接続される道路を通過するように作成される。
【0024】
次に、前記構成のナビゲーションシステムの動作について説明する。まず、交通量が多く、流れの速い道路沿いに位置する目的地に進入する際の動作の概念について説明する。
【0025】
図1は本発明の実施の形態における高車速多交通量道路沿いに位置する施設に進入する動作の概念を示す図である。
【0026】
図1において、51は平均車速が高く、交通量が多い高車速多交通量道路としての大通りであり、52は目的地としての施設であり、大通り51沿いに位置している。また、53a及び53bは、車両の現在位置を示す現在位置表示マークであり、53aは車両が大通り51を走行して図1における下方から施設52に接近する状態を示し、53bは車両が大通り51を走行して図1における上方から施設52に接近する状態を示している。
【0027】
ここで、前記大通り51は、平均車速が高く、交通量が多い高車速多交通量道路であればいかなる道路であってもよい。なお、平均車速が高いとは、車両の平均車速が、例えば、40〜50〔km/h〕のことである。そして、前記大通り51は、いかなる道路種別であってもよく、県道であってもよいし、国道であってもよい。また、いかなる地域にある道路であってもよく、街中を通る道路であってもよいし、郊外を通るバイパスのような道路であってもよい。さらに、いかなる車線数の道路であってもよく、片側1車線であってもよいし、片側2車線以上であってもよい。なお、大通り51を右左折して施設52に進入する場合の動作を説明するのであるから、高速道路のように道路外へ退出することのできない道路は除外される。また、上下方向の車線間に分離帯が設けられ、右折が不可能な道路の場合には、図1における上方から施設52に接近する状態が除外される。さらに、一方通行の道路の場合には、図1における下方から施設52に接近する状態又は図1における上方から施設52に接近する状態のいずれかが除外される。
【0028】
また、前記施設52は、例えば、大型の商業施設や娯楽施設であるが、いかなる種類の施設であってもよい。ここで、前記施設52は、矢印Aで示されるような大通り51と接続されている出入口を少なくとも1つ備えているものとする。さらに、前記施設52は、矢印Bで示されるような裏通り54と接続されている出入口を少なくとも1つ備えているものとする。
【0029】
なお、前記裏通り54は、施設52の周辺に存在する大通り51以外の道路であって施設52の出入口が接続されている道路であればいかなる道路であってもよい。そして、前記裏通り54は、右左折容易な交差点56a及び56bで大通り51に接続される道路としての接続道路55a及び55bに接続されているものとする。ここで、右左折容易な交差点56a及び56b並びに接続道路55a及び55bを統合的に説明する場合には、右左折容易な交差点56及び接続道路55として説明する。そして、右左折容易な交差点56は、図示される例においては、交通信号灯器が設置されている交差点であるが、交通信号灯器が設置されていない交差点であっても、例えば、右左折車線が設置されていたり、合流車線が設置されていて、大通り51から容易に退出することができたり、該大通り51に容易に合流することができたりする交差点であれば、いかなる交差点であってもよい。
【0030】
そして、本実施の形態において、ナビゲーションシステムは、前記施設52までの経路が探索され、経路案内に従って走行中の場合、車両が前記施設52に接近すると、大通り51以外の道路としての裏通り54に接続された前記施設52の出入口と探索された経路とを接続する詳細経路を作成し、該詳細経路を案内するようになっている。これは、平均車速が高く、交通量が多い大通り51を走行中に、該大通り51と接続されている出入口から施設52に進入しようとすると、比較的スムーズに運転操作を行うことができる左折の場合であっても、減速する必要があるので、後続車両も減速せざるを得なくなり、後続車両の運転に影響を与え、交通の流れに影響を及ぼすからである。また、自分の運転操作によって、高い車速で走行している後続車両が減速せざるを得なくさせるという意識によって、運転者自身もストレスを感じてしまうからである。そのため、前記ナビゲーションシステムは、図1において61a〜61dで示されるような右左折容易な交差点56a及び56bで大通り51に接続される接続道路55a及び55bを通過し、裏通り54と接続されている出入口から施設52に進入する詳細経路を案内する。なお、詳細経路61a〜61dを統括的に説明する場合には、詳細経路61として説明する。
【0031】
まず、車両が大通り51を走行して図1における下方から施設52に接近する場合、詳細経路61aを通るように経路案内が行われる。該詳細経路61aは、施設52よりも手前に位置する右左折容易な交差点56aを左折して矢印Bで示される出入口に到達する経路である。なお、詳細経路61aを通ることが、一方通行道路の存在、道幅が狭い等の理由により、不適切であると判断されると、詳細経路61bを通るように経路案内が行われる。該詳細経路61bは、施設52を通り過ぎた所に位置する右左折容易な交差点56bを左折して矢印Bで示される出入口に到達する経路である。
【0032】
また、車両が大通り51を走行して図における上方から施設52に接近する場合、詳細経路61cを通るように経路案内が行われる。該詳細経路61cは、施設52よりも手前に位置する右左折容易な交差点56bを右折して矢印Bで示される出入口に到達する経路である。なお、詳細経路61cを通ることが、一方通行道路の存在、道幅が狭い等の理由により、不適切であると判断されると、詳細経路61dを通るように経路案内が行われる。該詳細経路61dは、施設52を通り過ぎた所に位置する右左折容易な交差点56aを右折して矢印Bで示される出入口に到達する経路である。
【0033】
このように、右左折容易な交差点56において大通り51から退出するようになっているので、減速や右左折によって交通の流れを阻害することがなく、運転者自身も余裕を持って大通り51から退出することができる。これは、右左折容易な交差点56が、図示される例のように、交通信号灯器が設置されている交差点である場合、例え、前進可を示す青信号が表示されているときでも、後続車両の運転者は右左折があることをあらかじめ予測しているので、余裕を持ってスムーズに対処することができるからである。また、右左折容易な交差点56が、交通信号灯器は設置されていないが、右左折車線が設置されているような交差点である場合も、同様である。
【0034】
なお、通常の車両用ナビゲーション装置では目的地周辺に車両が到達すると経路案内を停止してしまうのに対し、本実施の形態におけるナビゲーションシステムは、裏通り54と接続されている出入口から施設52に進入するまでの詳細経路61の案内を行うようになっている。そのため、運転者は安心して車両を運転することができる。
【0035】
ところで、普段は平均車速が高く、交通量が多い大通り51であっても、渋滞している場合には、車両の平均車速が低いので、大通り51を右左折して、矢印Aで示される出入口から施設52に進入しても、後続車両の運転に影響を与えることがない。また、後続車両が低速で運転している場合には、車両を減速させて矢印Aで示される出入口から施設52に進入しても、後続車両の運転に影響を与えることがない。そのため、渋滞が発生している場合や、後続車両が低速で運転している場合には、詳細経路61を案内しないようにすることができる。
【0036】
次に、平均車速が高く、交通量が多い高車速多交通量道路沿いに位置する目的地に進入する際の動作について詳細に説明する。まず、全体的な動作について説明する。
【0037】
図3は本発明の実施の形態における高車速多交通量道路沿いに位置する施設に進入する全体的な動作を示すフローチャートである。
【0038】
ここでは、ナビゲーションシステムのユーザである運転者によって、施設52が目的地として設定され、施設52までの経路探索が行われ、探索された経路の案内に従って、前記運転者が車両を走行させているものとする。
【0039】
まず、ナビゲーションシステムは、詳細経路作成開始条件判定処理を実行する。この場合、車両が施設52に所定の程度まで接近したか、車両が施設52が面している大通り51を走行中か、施設52周辺が渋滞していないか、後続車両が低速で運転していないか等の条件に基づいて、詳細経路61を作成するか否かを判断する。そして、該詳細経路61を作成する場合には開始条件フラグをONにし、詳細経路61を作成しない場合には開始条件フラグをOFFにする。
【0040】
続いて、ナビゲーションシステムは、開始条件フラグがONであるか否かを判断する。そして、開始条件フラグがONでない場合には、そのまま処理を終了する。また、開始条件フラグがONである場合には、詳細経路作成処理を実行する。この場合、図1に示されるような詳細経路61a〜61dを作成する。なお、右左折容易な交差点56a及び56bが施設52周辺に存在しなかったり、裏通り54等の道幅が狭すぎたりするような場合には、適切な詳細経路61を作成することはできない。
【0041】
続いて、ナビゲーションシステムは、詳細経路61の作成に成功したか否かを判断する。そして、詳細経路61の作成に成功していない場合には、そのまま処理を終了する。また、詳細経路61の作成に成功した場合には、詳細経路61の案内を開始して処理を終了する。この場合、詳細経路61の案内は、モニタ41に案内情報等を表示したり、音声出力装置42によって音声案内を行うことによって行われる。なお、前記詳細経路61の案内は、車両が裏通り54と接続されている出入口から施設52に進入するまで行われる。
【0042】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 詳細経路作成開始条件判定処理を実行する。
ステップS2 開始条件フラグがONであるか否かを判断する。開始条件フラグがONである場合はステップS3に進み、開始条件フラグがONでない場合は処理を終了する。
ステップS3 詳細経路作成処理を実行する。
ステップS4 詳細経路61の作成に成功したか否かを判断する。詳細経路61の作成に成功した場合はステップS5に進み、詳細経路61の作成に成功しない場合は処理を終了する。
ステップS5 詳細経路61の案内を開始して処理を終了する。
【0043】
次に、詳細経路作成開始条件判定処理のサブルーチンについて説明する。
【0044】
図4は本発明の実施の形態における詳細経路作成開始条件判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0045】
まず、ナビゲーションシステムは、目的地までの所要時間が所定値より少ないか否かを判断する。この場合、車両の現在位置から、目的地としての施設52までの所要時間が所定値、例えば、5分未満となったか否かによって、車両が施設52に所定の程度まで接近したか否かが分かる。そして、前記所要時間が所定値未満でない場合には、開始条件フラグをOFFに設定して処理を終了する。
【0046】
また、前記所要時間が所定値未満である場合、ナビゲーションシステムは、目的地のある大通りを走行しているか否かを判断する。すなわち、施設52が面している大通り51を車両が走行中であるか否かを判断する。そして、前記大通り51を車両が走行中でない場合には、開始条件フラグをOFFに設定して処理を終了する。
【0047】
一方、前記大通り51を車両が走行中である場合、ナビゲーションシステムは、現在のVICS(R)情報で、目的地周辺が渋滞になっていないか否かを判断する。すなわち、一定時間以内に受信した新しいVICS(R)情報に基づいて、大通り51における施設52周辺の範囲が渋滞していないか否かを判断する。これは、大通り51における施設52周辺の範囲が渋滞し、平均車速が所定値以下になっている場合には、大通り51から施設52に直接進入しても、後続車両の運転に影響を与えることがないので、詳細経路61を作成する必要がないからである。そして、目的地周辺が渋滞になっていない場合には、開始条件フラグをONに設定して処理を終了する。
【0048】
また、目的地周辺が渋滞になっている場合、ナビゲーションシステムは、後続車両との相対車速が所定値以上であるか否かを判断する。これは、後続車両の相対車速が所定値未満である場合、すなわち、後続車両が低速で走行している場合には、大通り51から施設52に直接進入しても、後続車両の運転に影響を与えることがないので、詳細経路61を作成する必要がないからである。なお、この判断は、施設52に到着する前の最後の交差点の手前500〜1000〔m〕の地点で行われることが望ましい。また、自車から後続車両までの距離が所定値未満であるか否かという条件を更に加えることもできる。これは、後続車両との距離が所定値以上になった場合、すなわち、後続車両が遠く離れている場合には、大通り51から施設52に直接進入しても、後続車両の運転に影響を与えることがないので、詳細経路61を作成する必要がないからである。なお、後続車両の車速及び後続車両までの距離は、レーダ装置32によって測定される。
【0049】
そして、後続車両との相対車速が所定値以上である場合には開始条件フラグをONに設定して処理を終了し、後続車両との相対車速が所定値以上でない場合には開始条件フラグをOFFに設定して処理を終了する。
【0050】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1−1 目的地までの所要時間が所定値より少ないか否かを判断する。目的地までの所要時間が所定値より少ない場合はステップS1−2に進み、目的地までの所要時間が所定値より少なくない場合はステップS1−6に進む。
ステップS1−2 目的地のある大通り51を走行しているか否かを判断する。目的地のある大通り51を走行している場合はステップS1−3に進み、目的地のある大通り51を走行していない場合はステップS1−6に進む。
ステップS1−3 現在のVICS(R)情報で、目的地周辺が渋滞になっていないか否かを判断する。現在のVICS(R)情報で、目的地周辺が渋滞になっていない場合はステップS1−5に進み、現在のVICS(R)情報で、目的地周辺が渋滞になっている場合はステップS1−4に進む。
ステップS1−4 後続車両との相対車速が所定値以上であるか否かを判断する。後続車両との相対車速が所定値以上である場合はステップS1−5に進み、後続車両との相対車速が所定値以上でない場合はステップS1−6に進む。
ステップS1−5 開始条件フラグをONに設定して処理を終了する。
ステップS1−6 開始条件フラグをOFFに設定して処理を終了する。
【0051】
このように、詳細経路作成開始条件判定処理においては、ステップS1−1〜S1−4で示されるような4つの条件を開始条件として詳細経路61を作成するか否かを判断するようになっている。すなわち、ステップS1−1及びS1−2の両方の条件が満たされ、更に、ステップS1−3又はS1−4のいずれか一方の条件が満たされた場合に、詳細経路61の作成が開始される。なお、ステップS1−3及びS1−4の条件は、必須のものではなく、必要に応じて省略することもできる。
【0052】
次に、詳細経路作成処理のサブルーチンについて説明する。
【0053】
図5は本発明の実施の形態における詳細経路作成処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0054】
まず、ナビゲーションシステムは、大通りから目的施設への右左折コストを高く設定する。すなわち、大通り51を右折又は左折して直接施設52に進入する場合のコストを高く設定する。これは、大通り51から施設52に直接進入する経路を詳細経路61の最候補としないようにするためである。なお、コストとは、通常の車両用ナビゲーション装置が行う経路探索処理において、選択すべき経路を評価するパラメータとして使用される経路コストのことである。
【0055】
続いて、ナビゲーションシステムは、細街路の道幅情報から狭すぎる道路のコストを高く設定する。すなわち、道路データに含まれる細街路の幅員についてのデータに基づき、車両の車幅と比較して、走行が困難な程に狭いと考えられる道路については、コストを高く設定する。これは、車両の走行が困難な程に狭い道路を通る詳細経路61を設定しないようにするためである。
【0056】
続いて、ナビゲーションシステムは、経路パターンを作成する。この場合、出発地を現在位置とし、到着地を目的施設の別出入口、すなわち、裏通り54と接続されている施設52の出入口とした経路を探索する。この場合、通常の車両用ナビゲーション装置が行う経路探索処理と同様に、道路についてのデータやVICS(R)情報等の交通情報をコストに変換し、ダイクストラ法等の探索方法を使用して、自車の現在位置から裏通り54と接続されている施設52の出入口までの経路を探索する。そして、いくつかの経路パターンを作成する。
【0057】
続いて、ナビゲーションシステムは、1度以上右左折容易な交差点で右左折している経路パターンを抽出する。すなわち、右左折容易な交差点56において大通り51から退出して、裏通り54と接続されている出入口から施設52に進入するような経路パターンを抽出する。
【0058】
続いて、ナビゲーションシステムは、プローブ施設等からの推奨経路情報等がある場合、経路パターンに加える。例えば、道路を走行中のプローブ車によって計測された交通流のデータであるプローブデータの中に施設52に進入するための経路が推奨経路として含まれている場合には、該推奨経路のパターンを前記抽出された経路パターンに加える。これは、前記推奨経路がプローブ車の運転者によって実際に経験された走行しやすい経路だからである。また、施設が提供する推奨経路を情報センタより受信することができる場合には、推奨経路のパターンを前記抽出された経路パターンに加える。これは、施設側が提供する経路が走行しやすい経路だからである。
【0059】
続いて、ナビゲーションシステムは、経路パターンが1つ以上作成されたか否かを判断する。そして、経路パターンが1つ以上作成されなかった場合、詳細経路61の作成に失敗したものとして、処理を終了する。
【0060】
また、経路パターンが1つ以上作成された場合には、経路パターンの選抜を行って、経路パターンを1つだけに絞り、詳細経路61の作成に成功したものとして、処理を終了する。経路パターンの選抜においては、作成された経路パターンを詳細経路61として採用するか否か、また、作成された経路パターンが複数である場合にはどれを選抜して詳細経路61として採用するかを決定する。詳細経路61として採用するための選抜基準としては、コストの最も低いこと、所要時間の最も短いこと等があるが、いずれの選抜基準を採用するかはナビゲーションシステムの初期設定の段階で設定される。
【0061】
なお、経路パターンの選抜は、ナビゲーションシステムが自動的に行ってもよいが、運転者が選択することができるようにしてもよい。この場合、作成された経路パターンを選択可能にモニタ41に表示して運転者に選択を促す。そして、運転者が選択した経路パターンを詳細経路61として採用する。
【0062】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS3−1 大通りから目的施設への右左折コストを高く設定する。
ステップS3−2 細街路の道幅情報から狭すぎる道路のコストを高く設定する。
ステップS3−3 経路パターンを作成する。この場合、出発地を現在位置とし、到着地を目的施設の別出入口とする。
ステップS3−4 1度以上右左折容易な交差点で右左折している経路パターンを抽出する。
ステップS3−5 プローブ等からの推奨経路情報等がある場合、経路パターンに加える。
ステップS3−6 経路パターンが1つ以上作成されたか否かを判断する。経路パターンが1つ以上作成された場合はステップS3−7に進み、経路パターンが1つ以上作成されない場合は処理を終了する。
ステップS3−7 経路パターンの選抜を行って、経路パターンを1つだけに絞り、処理を終了する。
【0063】
このように、詳細経路作成処理においては、右左折容易な交差点56において大通り51から退出して、裏通り54と接続されている出入口から施設52に進入するという、運転しやすい詳細経路61を作成する。そして、作成された経路パターンが、例えば、極端に幅員の狭い道路を含む経路パターンのように、その経路パターンに沿って走行すると更に運転が困難になる恐れがあるものである場合には、詳細経路61として採用しないようになっている。
【0064】
なお、ステップS3−2の動作は、必須のものではなく、自車の車幅に関する情報をナビゲーション装置10が取得することができる場合にのみ行われる。また、ステップS3−5の動作も、必須のものではなく、プローブデータをナビゲーション装置10が取得することができる場合にのみ行われる。
【0065】
次に、施設52から退出して大通り51に合流する際の動作について説明する。
【0066】
図6は本発明の実施の形態における高車速多交通量道路沿いに位置する施設から高車速多交通量道路に合流する動作を示すフローチャートである。
【0067】
本実施の形態において、ナビゲーションシステムは、図1に示されるような大通り51沿いに位置している施設52から退出して大通り51に合流する場合、設定された目的地までの経路を探索すると、裏通り54と接続されている出入口から施設52を退出して右左折容易な交差点56から大通り51に合流するような詳細経路61を探索し、該詳細経路61を案内するようになっている。これは、平均車速が高く、交通量が多い高車速多交通量道路としての大通り51に施設52から合流すると、比較的スムーズに運転操作を行うことができる左折の場合であっても、後続車両が減速せざるを得なくなり、後続車両の運転に影響を与え、交通の流れに影響を及ぼすからである。また、自分の運転操作によって、高い車速で走行している後続車両が減速せざるを得なくさせるという意識によって、運転者自身もストレスを感じてしまうからである。そのため、ナビゲーションシステムは、右左折容易な交差点56から大通り51に合流するような詳細経路61を案内するようになっている。
【0068】
まず、ナビゲーションシステムは、目的地情報及び目的地周辺道路形状の設定を行う。この場合、施設52から退出する前に、運転者がナビゲーション装置10の入力手段を操作して入力した目的地が設定されると、該目的地の情報及び目的地周辺の道路形状の情報が地図データベース21及び施設情報データベース22から取得されて設定される。
【0069】
続いて、ナビゲーションシステムは、出発地情報及び出発地周辺道路形状の設定を行う。この場合、出発地である施設52の情報及び施設52周辺の道路形状の情報が地図データベース21及び施設情報データベース22から取得されて設定される。なお、前記施設52の情報には、施設52のすべての出入口の情報が含まれる。また、前記施設52周辺の道路形状の情報には、施設52の所定範囲に存在する細街路を含むすべての道路、大通り51と該大通り51に容易に合流することができる交差点としての右左折容易な交差点56、該右左折容易な交差点56で大通り51に接続される接続道路55等の情報が含まれる。なお、前記施設52の情報及び施設52周辺の道路形状の情報は、プローブデータの中に含まれている場合には、該プローブデータから取得されて設定されるようにしてもよい。
【0070】
続いて、ナビゲーションシステムは、詳細経路作成開始条件を満たしているか否かを判断する。すなわち、出発地である施設52の情報及び施設52周辺の道路形状の情報が、右左折容易な交差点56から大通り51に合流するような詳細経路61を作成するための条件を満たしているか否かを判断する。具体的には、施設52が大通り51に面していること、施設52が大通り51と接続されている出入口以外の出入口を備えていること等の条件が満たされているか否かが判断される。そして、詳細経路作成開始条件を満たしていない場合には、そのまま処理を終了する。
【0071】
また、詳細経路作成開始条件を満たしている場合、ナビゲーションシステムは、周辺道路の混雑状況を取得する。この場合、現在のVICS(R)情報を取得し、施設52周辺の大通り51の混雑状況を取得する。
【0072】
そして、ナビゲーションシステムは、詳細経路作成開始が必要か否かを判断する。この場合、一定時間以内に受信した新しいVICS(R)情報に基づいて、大通り51における施設52周辺の範囲が渋滞していないか否かを判断する。これは、大通り51における施設52周辺の範囲が渋滞し、平均車速が所定値以下になっている場合には、施設52から大通り51に直接合流しても、大通り51を走行している他の車両の運転に影響を与えることがないので、詳細経路61を作成する必要がないからである。また、大通り51における施設52周辺の範囲の交通量が所定値以下であるか否かも判断する。これは、大通り51における施設52周辺の範囲を走行している車両が少ない場合には、施設52から大通り51に直接合流しても、大通り51を走行している他の車両の運転に影響を与えることがないので、詳細経路61を作成する必要がないからである。さらに、設定された目的地までの経路が大通り51を通るか否かも判断する。これは、施設52から目的地まで経路が大通り51を通らないのであれば、詳細経路61を探索する必要がないからである。そして、詳細経路作成開始が必要でない場合には、そのまま処理を終了する。
【0073】
また、詳細経路作成開始が必要な場合、ナビゲーションシステムは、詳細経路61を作成する。この場合、裏通り54と接続されている出入口から施設52を退出して右左折容易な交差点56から大通り51に合流するような詳細経路61を探索して作成する。図1を参照して説明すると、通常の経路探索によって探索された目的地への経路が大通り51を走行して図1における下方へ向かうものである場合、矢印Bで示される出入口から施設52を退出し、右左折容易な交差点56aを右折して大通り51に合流する詳細経路61aが作成される。なお、図1に示される矢印とは反対の方向に走行する。また、詳細経路61aを通ることが、一方通行道路の存在、道幅が狭い等の理由により、不適切であると判断されると、詳細経路61bが作成される。該詳細経路61bは、矢印Bで示される出入口から施設52を退出し、右左折容易な交差点56bを右折して大通り51に合流して施設52の前を通り過ぎる経路である。なお、図1に示される矢印とは反対の方向に走行する。
【0074】
また、通常の経路探索によって探索された目的地への経路が大通り51を走行して図1における上方へ向かうものである場合、矢印Bで示される出入口から施設52を退出し、右左折容易な交差点56bを左折して大通り51に合流する詳細経路61cが作成される。なお、図1に示される矢印とは反対の方向に走行する。また、詳細経路61cを通ることが、一方通行道路の存在、道幅が狭い等の理由により、不適切であると判断されると、詳細経路61dが作成される。該詳細経路61dは、矢印Bで示される出入口から施設52を退出し、右左折容易な交差点56aを左折して大通り51に合流して施設52の前を通り過ぎる経路である。なお、図1に示される矢印とは反対の方向に走行する。
【0075】
続いて、ナビゲーションシステムは、詳細経路61の作成に成功したか否かを判断する。施設52の周辺に右左折容易な交差点56a又は56bが存在しない場合には、詳細経路61は作成されない。また、作成したすべての詳細経路61が一方通行道路の存在、道幅が狭い等の理由により、不適切であると判断された場合も、同様である。そして、詳細経路61の作成に成功していない場合には、そのまま処理を終了する。
【0076】
また、詳細経路61の作成に成功した場合には、詳細経路61の案内を開始して処理を終了する。この場合、詳細経路61の案内は、モニタ41に案内情報等を表示したり、音声出力装置42によって音声案内を行うことによって行われる。
【0077】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 目的地情報及び目的地周辺道路形状の設定を行う。
ステップS12 出発地情報及び出発地周辺道路形状の設定を行う。
ステップS13 詳細経路作成開始条件を満たしているか否かを判断する。詳細経路作成開始条件を満たしている場合はステップS14に進み、詳細経路作成開始条件を満たしていない場合は処理を終了する。
ステップS14 周辺道路の混雑状況を取得する。
ステップS15 詳細経路作成開始が必要であるか否かを判断する。詳細経路作成開始が必要である場合はステップS16に進み、詳細経路作成開始が必要でない場合は処理を終了する。
ステップS16 詳細経路61を作成する。
ステップS17 詳細経路61の作成に成功したか否かを判断する。詳細経路61の作成に成功した場合はステップS18に進み、詳細経路61の作成に成功しない場合は処理を終了する。
ステップS18 詳細経路61の案内を開始して処理を終了する。
【0078】
このように、本実施の形態において、ナビゲーションシステムは、出発地又は目的地としての施設52が高車速多交通量道路としての大通り51沿いに位置している場合、該大通り51以外の道路に接続された前記施設52の出入口と探索された経路とを接続する詳細経路61を作成し、該詳細経路61を案内するようになっている。そのため、大通り51を走行している他の車両に影響を与えることがなく、運転者が安心して、かつ、安全に施設52の進入又は退出を行うことができる。
【0079】
また、詳細経路61は、右左折容易な交差点56で大通り51に接続される接続道路55を通過するようになっている。そのため、大通り51からの退出又は大通り51への合流を容易に、かつ、安心して行うことができる。
【0080】
さらに、大通り51の平均車速が所定値以下になったときや、詳細経路61に沿って走行すると更に運転が困難になる可能性のあるときや、大通り51を走行する後続車両との距離が所定値以上になったときや、前記後続車両の相対車速が所定値未満となったときには詳細経路61を作成しないようになっている。そのため、必要のないときには詳細経路61に沿って走行することがなく、無用な遠回りを排除することができる。
【0081】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施の形態における高車速多交通量道路沿いに位置する施設に進入する動作の概念を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの構成を示す概念図である。
【図3】本発明の実施の形態における高車速多交通量道路沿いに位置する施設に進入する全体的な動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態における詳細経路作成開始条件判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態における詳細経路作成処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態における高車速多交通量道路沿いに位置する施設から高車速多交通量道路に合流する動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
13 ルート探索部
21 地図データベース
22 施設情報データベース
32 レーダ装置
41 モニタ
42 音声出力装置
51 大通り
52 施設
54 裏通り
55a、55b 接続道路
56a、56b 交差点
61a、61b、61c、61d 詳細経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)地図データを格納する記憶部と、
(b)前記地図データに基づいて、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索部と、
(c)前記出発地又は目的地が高車速多交通量道路に接続された出入口を備えている場合、前記高車速多交通量道路以外の道路に接続された前記出発地又は目的地の出入口と前記経路探索部によって探索された経路とを接続する詳細経路を作成する詳細経路作成部と、
(d)該詳細経路作成部によって作成された詳細経路を案内する経路案内部とを有することを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記詳細経路は、右左折容易な交差点で前記高車速多交通量道路に接続される道路を通過する請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記詳細経路作成部は、前記高車速多交通量道路の平均車速が所定値を超えたときには詳細経路を作成する請求項1又は2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記詳細経路作成部は、前記詳細経路に沿って走行すると更に運転が困難になる可能性のあるときには詳細経路を作成しない請求項1又は2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
(a)後続車両との距離又は相対車速を測定する後続車両測定部を更に有し、
(b)前記詳細経路作成部は、前記高車速多交通量道路を走行する後続車両との距離が所定値未満になったとき、又は、前記後続車両の相対車速が所定値以上となったときには、前記高車速多交通量道路以外の道路に接続された前記目的地の出入口と前記経路探索部によって探索された経路とを接続する詳細経路を作成する請求項1又は2に記載のナビゲーションシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−127463(P2007−127463A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−319013(P2005−319013)
【出願日】平成17年11月2日(2005.11.2)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】