ナビゲーションシステム
【課題】案内表示または音声案内されるノードが一定区域に固まることなく、経路の全体像の把握が容易となる要約を提示可能なナビゲーションシステムを提供する。
【解決手段】制御部7は、移動体の現在位置から入力部を介して入力された目的地点までの経路を地図情報に基づき探索する経路探索部71と、探索された経路上に存在するノードから任意の個数のノードを選出して探索された経路の要約を作成する経路要約部72とを有し、経路要約部72が各ノードに設定された評価値を参照して要約用ノード(ノードn)を選出し、要約用ノード周辺に位置するノード(対象ノードA)の評価値を所定値減算した後、次の要約用ノードを選出するノード算出部73を備える。
【解決手段】制御部7は、移動体の現在位置から入力部を介して入力された目的地点までの経路を地図情報に基づき探索する経路探索部71と、探索された経路上に存在するノードから任意の個数のノードを選出して探索された経路の要約を作成する経路要約部72とを有し、経路要約部72が各ノードに設定された評価値を参照して要約用ノード(ノードn)を選出し、要約用ノード周辺に位置するノード(対象ノードA)の評価値を所定値減算した後、次の要約用ノードを選出するノード算出部73を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路探索の結果得られた経路の要約を画面に表示、あるいは音声案内するナビゲーションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、一般的なナビゲーションシステムでは、目的地への経路探索を行うと、探索によって選択された経路は表示画面の地図上にハイライト表示され、目的地到着までの予測時間などの簡単な音声案内がなされる。この場合、目的地が遠くなると、利用者が経路全体の概要を知るには、移動方向キーなどを操作して表示画面上の地図を動かして経路をなぞる、あるいは地図の縮尺を縮小する必要がある。しかし、表示画面上の地図を動かす方法は、煩雑なキー操作が必要であるうえ時間がかかるという問題があった。また、地図の縮尺を縮小すると表示画面に表示される内容が粗くなるため、どこを通るのかわからない場合があるという問題があった。
【0003】
この対策として、特許文献1では、選択された経路上に存在する全ノードから評価値の低いノードを削除し、残った評価値の高い一定個数(例えば、10個)のノードについて画面に表示する、あるいは音声案内する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許3196308号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に開示された方法では、一度経路探索を行うと各ノードに設定された評価値は固定値となり、選択された経路上の一定区域に評価値の高いノードが固まって存在した場合、案内表示または音声案内されるノードも一定区域に固まり、経路の全体像がわからなくなるという課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、経路探索の結果(経路の要約)を提示する際に、案内表示または音声案内されるノードが一定区域に固まることなく、経路の全体像の把握が容易となる要約を提示可能なナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、移動体の現在位置を検出する位置検出部と、ノードおよびリンクを有する地図情報を記憶する記憶部と、ユーザ操作を受け付ける入力部と、移動体の現在位置から入力部を介して入力された目的地点までの経路を地図情報に基づき探索する経路探索部と、探索された経路上に存在するノードから任意の個数のノードを選出して探索された経路の要約を作成する経路要約部と、経路要約部が作成した経路の要約を表示する表示部と、経路要約部が作成した経路の要約を音声案内する音声出力部とを備えたナビゲーションシステムにおいて、経路要約部は、各ノードに設定された評価値を参照して要約用ノードを選出し、要約用ノード周辺に位置するノードの評価値を所定値減算した後、次の要約用ノードを選出するノード算出部を備えるように構成したものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、各ノードに設定された評価値を参照して要約用ノードを選出し、要約用ノード周辺に位置するノードの評価値を所定値減算した後、次の要約用ノードを選出するノード算出部を備えるように構成したので、要約用ノードの近傍に位置するノードの評価値を下げて次の要約用ノードに選出されにくくすることができ、要約用ノードが一定区域に固まるのを防ぐことができる。これにより、経路の全体像の把握が容易となる経路の要約を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態1によるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1による制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】経路探索結果を示す説明図である。
【図4】実施の形態1による経路要約部の動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図6】実施の形態1によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図7】実施の形態1によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図8】実施の形態1によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図9】実施の形態1による探索経路の要約の表示例を示す説明図である。
【図10】実施の形態1による探索経路の要約の音声出力例を示す説明図である。
【図11】実施の形態2によるノード間の距離に基づく減算値の一例を示す説明図である。
【図12】実施の形態2による経路要約部の動作を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態2によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図14】実施の形態2によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図15】実施の形態2によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図16】実施の形態2によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図17】実施の形態3による制御部の構成を示すブロック図である。
【図18】実施の形態3によるノード間の距離に基づく減算値の一例を示す説明図である。
【図19】実施の形態3による経路要約部の動作を示すフローチャートである。
【図20】実施の形態4による制御部の構成を示すブロック図である。
【図21】実施の形態4によるノード間の距離に基づく減算値の一例を示す説明図である。
【図22】実施の形態4による経路要約部の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、実施の形態1によるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
このナビゲーションシステム10は、車両に搭載されて使用され、位置検出部1、メディアインタフェース部2、記憶部3、入力部4、表示部5、スピーカ(音声出力部)6および制御部7を備えている。
位置検出部1は、GPSや方位センサ、車速センサなどで構成され、車両の現在位置や進行方向を検出する。メディアインタフェース部2は、映像や音声などのデータを出力する。放送や無線アンテナ、Blu−ray、DVDなどのディスクドライブ、メモリーカードドライブあるいは携帯音楽プレイヤーインタフェースなどで構成される。
【0011】
記憶部3は、ハードディスクなどの記憶媒体とその駆動手段で構成され、CPU制御プログラム、地図情報、音声案内データベース、映像および音声などのデータを格納する。また、記憶部3に格納されている地図情報には、地図状のノード毎の情報として評価値が設定されている。この評価値は、高速道路、国道、県道、市道などの道路の種別や道路の幅員、交通量などの様々な要因に基づき決定される。さらに、経路探索の結果、出入り口となるインターチェンジおよび右左折を行う交差点などのノードの評価値には一定の値を加算する。
入力部4は、操作パネルやスクリーンタッチパネル、リモコン受信手段などで構成され、ユーザからの入力指示を受け付ける。表示部5は、地図、探索された案内経路および映像リソースを画像により表示する。スピーカ6は、音声案内および音楽リソースの音声出力を行う。
【0012】
制御部7は、例えば主にCPUおよびRAM、ROMなどで構成され、現在地の特定や経路探索などの演算を行うと共に、地図表示、音声案内、映像/音声切り替えなどの周辺ブロックの制御を行い、ナビゲーションシステム10全体を制御する。図2は、この実施の形態1のナビゲーションシステムにおける制御部の機能的な構成を示すブロック図である。制御部7は、経路探索部71およびノード算出部73と距離算出部74を有する経路要約部72を備えている。
【0013】
経路探索部71は、位置検出部1において検出された現在地から入力部4を介してユーザが指定した目的地までの経路を探索する。経路要約部72は、経路探索部71が探索した現在地から目的地までの経路の要約を作成する。ノード算出部73は、最も評価値の高いノードや対象ノードを選出すると共に、各ノードの評価値の減算などを行う。距離算出部74はノード間の距離を算出する。
【0014】
図3に、経路探索部71により探索された経路を示している。
位置検出部1から現在地X、入力部4から目的地Yが入力されると、例えば図3に示すような、複数のノードN01〜N18を経由して、現在地Xから目的地Yまで行く経路が探索される。各ノードN01〜N18には評価値が付されており、例えばノードN01は評価値「10」、ノードN02は評価値「8」、ノードN03は評価値「15」、・・・、ノードN18は評価値「12」のように付されている。インターチェンジや交差点であるノードについては評価値に一定の値が加算され、高い評価値となるように設定されている。
【0015】
次に、経路探索部71により探索された経路を要約する処理について詳細に説明する。
例えば図3に示す探索結果が算出され、探索経路を構成する複数のノードから5個のノードを選出して探索経路の要約を作成する場合、単純に評価値の高いノードを選出すると、ノードN08、ノードN09、ノードN10、ノードN12およびノードN13が選出され、偏った区域のノードを用いた要約が作成されてしまう。そこで経路要約部72のノード算出部73が予め決められた規則に沿ってノードの評価値を減算することにより、偏りのない探索経路の要約を作成する。
【0016】
図4は、実施の形態1によるナビゲーションシステムの経路要約部の動作を示すフローチャートである。図4のフローチャートに沿って探索経路の要約を作成する動作について説明する。
経路要約部72のノード算出部73は、経路探索部71から取得した探索結果に含まれる全てのノードmから最も評価値の高いノードnを選出し、選出したノードnを全てのノードmから除外する(ステップST1)。さらにノードnを除外した全対象ノード(m−n)から、対象ノードAを選択する(ステップST2)。距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する(ステップST3)。なお、経路全体の距離に対する割合は必ずしも1/10である必要はなく、適宜変更可能である。
【0017】
ステップST3において、距離が1/10以下であると判定された場合には、ノード算出部73が対象ノードAの評価値を「5」減算する(ステップST4)。減算前の評価値が「5」以下である場合、評価値は「0」となる。また、ステップST4において減算された評価値は、少なくとも探索経路の要約を作成するノードが全て選出されるまでは元の値には戻らないように保持する。ノード算出部73は、全対象ノード(m−n)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定する(ステップST4)。ステップST4において全対象ノード(m−n)について判定処理が行われていないと判定された場合にはステップST2の処理に戻り、全対象ノード(m−n)ついて判定処理が行われたと判定された場合にはステップST6の処理に進む。
【0018】
次に、ノード算出部73が評価値の高いノードnを5ノード選出したか否か判定する(ステップST6)、5ノード全て選出したと判定された場合には処理を終了する。一方、5ノード全て選出していないと判定された場合には、ステップST5における全対象ノード(m−n)を対象ノードmとしてステップST1の処理に戻り、上述した処理を繰り返し行う。
【0019】
次に、図4のフローチャートで示した処理動作を具体的な例を挙げて説明する。経路探索部71により図3に示す経路が探索されたものとし、図5から図8に具体的な処理結果を示す。経路の要約処理は5回に分けて順に説明を行う。
<第1処理>
ステップST1として、図3における全ての対象ノード(N01〜N18)から最も評価値の高いノードn(N10)を選出し、ノードN10を対象ノードから除外する。また、ノードN10を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN10と対象ノードA(N01〜09、N11〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図5に示すように、この例では対象ノードA(N08、N09、N11、N12)が1/10以下であると判定され、ステップST4として評価値が5減算される。
【0020】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第1処理終了後の各ノードの評価値を図5に示している。図5において、ノードN10が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN08、N09、N11およびN12は評価値が「5」減算されている。
【0021】
<第2処理>
再度、ステップST1として、ノードN10を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N13)を選出し、ノードN13を対象ノードから除外する。また、ノードN13を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN13と対象ノードA(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図6に示すように、この例では対象ノードA(N12、N14、N15)が1/10以下であると判定され、ステップST4として評価値が「5」減算される。
【0022】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第2処理終了後の各ノードの評価値を図6に示している。図6において、ノードN13が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN12、N14およびN15は評価値が「5」減算されている。
【0023】
<第3処理>
再度、ステップST1として、ノードN10およびN13を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N04)を選出し、ノードN04を対象ノードから除外する。また、ノードN04を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜03、N05〜09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN04と対象ノードA(N01〜03、N05〜09、N11、N12、N14〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図7に示すように、この例では対象ノードA(N03、N05)が1/10以下であると判定され、ステップST4として評価値が「5」減算される。
【0024】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜03、N05〜09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第3処理終了後の各ノードの評価値を図7に示している。図7において、ノードN04が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN03およびN05は評価値が「5」減算されている。
【0025】
<第4処理>
再度、ステップST1として、ノードN04、N10およびN13を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N09)を選出し、ノードN09を対象ノードから除外する。また、ノードN09を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜03、N05〜08、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN09と対象ノードA(N01〜03,N05〜08,N11,N12,N14〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図8に示すようにこの例では対象ノードA(ノードN07,N08およびN11)が1/10以下であると判定され、ステップST4として評価値が「5」減算される。
【0026】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜03、N05〜08、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第4処理終了後の各ノードの評価値を図8に示している。図8において、ノードN09が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN07、N08およびN11は評価値が「5」減算されている。
【0027】
<第5処理>
5個目の最も評価値の高いノードn(N17)が選出され、上記と同一の処理が行われる。これによりノードnが5ノード選出されたので、ステップST6の判定処理を経て処理が終了する。
【0028】
図9に、上記5回の処理が終了し、選出されたノードを経由する探索経路の要約の表示例を示している。表示部5の表示画面900には、要約ノード表示枠901と地図表示枠902が表示される。要約ノード表示枠901には、出発地点名903、ノードN04の交差点名904、ノードN10の交差点名905、ノードN11の交差点名906、ノードN13の交差点名907、ノードN17の交差点名908、目的地名909が表示される。また、要約ノード表示枠901には、ノードを表示する以外にも各ノード間の距離や所要時間、道路名、混雑状況を表示しても良い。一方、地図表示枠902には、出発地から目的地まで要約ノードを経由した経路が表示されており、当該経路表示は、ある所定範囲に偏ることなく経路の全体像が明確となるように表示されている。
【0029】
図10に、選出されたノードを経由する探索経路の要約を、スピーカ6から音声出力する際のメッセージの構成例を示している。選出されたノードN04、ノードN10、ノードN11、ノードN13、およびノードN17を経由する旨を通知すると共に、右折または左折が発生する交差点であるノードの場合には、右折または左折についても通知を行う。
【0030】
以上のように、この実施の形態1によれば、経路要約部72が探索経路上の全ノードのうち、評価値の高いノードを選出し、当該選出されたノードに距離が近いノードの評価値を一時的に下げるように構成したので、評価値が下げられたノードは選出されにくくなり、探索経路の要約として選出されるノードが一定区域に集中するのを抑制することができる。
【0031】
実施の形態2.
上記実施の形態1では評価値の高いノードを順に選出し、選出されたノードから近い距離に存在するノードの評価値を一時的に下げる構成を示したが、この実施の形態2では、要約として選出されたノードからの距離に応じて評価値を減算する割合を変化させる構成を示す。実施の形態2によるナビゲーションシステムは、図1および図2において示した実施の形態1のナビゲーションシステム10および制御部7の構成と同一であるため、説明を省略または簡略化する。
距離算出部74は、ノード間の距離を算出する。ノード算出部73は、最も評価値の高いノードや対象ノードを選出すると共に、距離算出部74において算出された距離に基づき対象ノードAの評価値から減算する減算値を決定する。
【0032】
図11は、実施の形態2によるノードnからの距離に対する評価値の減算値の一例を示している。図11では、評価値から減算する基本の値を「10」とし、最も評価値の高いノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。減算結果がマイナスとなる場合には評価値を「0」とする。
【0033】
図12は、実施の形態2によるナビゲーションシステムの経路要約部の動作を示すフローチャートである。図12のフローチャートに沿って探索経路の要約を作成する動作について説明するが、実施の形態1によるナビゲーションシステムと同一のステップには図4で使用した符号と同一の符号を付し、説明を省略または簡略化する。
【0034】
ステップST3において、ノードnと対象ノードAの距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST11)。なお、経路全体の距離に対する割合は必ずしも1/10である必要はなく、適宜変更可能である。また、ステップST11において減算された評価値は、少なくとも探索経路の要約を作成するノードが全て選出されるまでは元の値には戻らないように保持する。
【0035】
ノード算出部73は、全対象ノード(m−n)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定する(ステップST5)。ステップST5において全対象ノード(m−n)について判定処理が行われていないと判定された場合にはステップST2の処理に戻り、全対象ノードに(m−n)ついて判定処理が行われたと判定された場合にはステップST6の処理に進む。
【0036】
次に、図12のフローチャートで示した処理動作を具体的な例を挙げて説明する。経路探索部71により図3に示す経路が探索されたものとし、図13から図16に具体的な処理結果を示す。経路の要約処理は5回に分けて順に説明を行う。
<第1処理>
ステップST1として、図3における全ての対象ノード(N01〜N18)から最も評価値の高いノードn(N10)を選出し、ノードN10を対象ノードから除外する。ステップST2として、ノードN10を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN10と対象ノードA(N01〜09、N11〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図13に示すように、この例では対象ノードA(N08、N09、N11、N12)が1/10以下であると判定される。ステップST11として距離算出部74が算出したノードN10と対象ノードA(N08、N09、N11、N12)との距離に基づき減算値を算出し、対象ノードA(N08、N09、N11、N12)の評価値から減算値を減算する。
【0037】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第1処理終了後の各ノードの評価値を図13に示している。図13において、ノードN10が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN09およびN11の評価値が「6」減算され、ノードN08およびN12の評価値が「2」減算されている。
【0038】
<第2処理>
再度、ステップST1として、ノードN10を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N13)を選出し、ノードN13を対象ノードから除外する。ステップST2としてノードN13を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN13と対象ノードA(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図14に示すように、この例では対象ノードA(N12、N14、N15)が1/10以下であると判定される。ステップST11として、距離算出部74が算出したノードN13と対象ノードA(N12、N14、N15)との距離に基づき減算値を算出し、対象ノードA(N12、N14、N15)の評価値から減算値を減算する。
【0039】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第2処理終了後の各ノードの評価値を図14に示している。図14において、ノードN13が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN14の評価値が「6」減算され、ノードN12の評価値が「4」減算され、ノード15の評価値が「2」減算されている。
【0040】
<第3処理>
再度、ステップST1として、ノードN10およびN13を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N08)を選出し、ノードN08を対象ノードから除外する。ステップST2としてノードN08を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜07、N09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN08と対象ノードA(N01〜07、N09、N11、N12、N14〜N18)との距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図15に示すように、この例では対象ノードA(N06、N07、N09)が1/10以下であると判定される。ステップST11として、距離算出部74が算出したノードN08と対象ノードA(N06、N07、N09)との距離に基づき減算値を算出し、対象ノードA(N06、N07、N09)の評価値から減算値を減算する。
【0041】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜07、N09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第3処理終了後の各ノードの評価値を図15に示している。図15において、ノードN08が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN07およびN09の評価値が「6」減算され、ノードN06の評価値が「1」減算されている。
【0042】
<第4処理>
再度、ステップST1として、ノードN08、N10およびN13を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N04)を選出し、ノードN04を対象ノードから除外する。ステップST2としてノードN08を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜N03、N05〜07,N09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選出する。ステップST3として、ノードN04と対象ノードA(N01〜N03、N05〜07,N09、N11、N12、N14〜N18)との間の距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図16に示すように、この例では対象ノードA(N03、N05)が1/10以下であると判定される。ステップST11として、距離算出部74が算出したノードN04と対象ノードA(N03、N05)との距離に基づき減算値を算出し、対象ノードA(N03、N05)の評価値から減算値を減算する。
【0043】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜N03、N05〜07、N09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第4処理終了後の各ノードの評価値を図16に示している。図16において、ノードN04が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN03およびN05の評価値が「4」減算されている。
【0044】
<第5処理>
5個目の最も評価値の高いノードn(N17)が選出され、上記と同一の処理が行われる。これによりノードnが5ノード選出されたので、ステップST6の判定処理を経て処理が終了する。
全ての処理が終了すると、実施の形態1と同様に探索経路の要約として選出されたノードN04、N08、N10、N13およびN17を経由する経路が表示部5またはスピーカ6を介してユーザに提示される。
【0045】
以上のように、この実施の形態2によれば、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に応じて対象ノードAの評価値の減算値を変えるように構成したので、例えば距離がより近い対象ノードAの評価値は大きく減算し、距離が遠くなるほど減算の幅を小さくすることができ、ある程度距離の近い対象ノードAであっても重要なノードであれば残すことが可能となる。
【0046】
実施の形態3.
この実施の形態3では、対象ノードAが高速道路上に存在するか、あるいは一般道路上に存在するかに応じて、さらに要約として選出されたノードとの距離に応じて対象ノードAの評価値を減算する割合を変化させる構成を示す。
高速道路は一般道路に比べて分岐が少なく、インターチェンジやジャンクションなどの各ノードに対する認知度も高く、利用者にとって入口と出口となるインターチェンジは最も評価値が高いノードとなるが、それ以外のインターチェンジやジャンクション(首都高速道路などの複雑な路線は除く)はあまり重要ではない。そこで、この実施の形態3では、一般道路に対して高速道路における評価値の減算の範囲を大きくする構成を示す。
【0047】
図17は、実施の形態3のナビゲーションシステムにおける制御部の構成を示すブロック図である。図2で示した実施の形態1および2の経路要約部72に高速道路判定部75を追加して設けている。なお、実施の形態1および2の制御部7と同一の構成には図2で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
【0048】
高速道路判定部75は、ノード算出部73において選出された対象ノードAが高速道路上に存在するか否か判定し、判定結果をノード算出部73に返す。距離算出部74は、ノード間の距離を算出する。
【0049】
ノード算出部73は、最も評価値の高いノードnや対象ノードAを選出する。
また、高速道路判定部75の判定結果を参照し、対象ノードAが高速道路上に存在する場合には評価値を減算する範囲を拡大する。一方、対象ノードAが一般道路上に存在する場合には通常の範囲で評価値を減算する。
具体的には、対象ノードAが高速道路上に存在する場合には、評価値が最大のノードnと対象ノードAとの距離が例えば1/5以下であるかを判定基準として評価値を減算し、一般道路上に存在する場合には例えば1/10以下であるかを判定基準として評価値を減算する。これにより高速道路上に存在し、評価値を減算する対象ノードAの抽出範囲を広げることができ、重要でないノード(重要でないインターチェンジなど)が残存しないように処理することが可能となる。
さらに、ノード算出部73は実施の形態2と同様に、距離算出部74により算出された距離に基づき対象ノードAの評価値から減算する減算値を決定する。
【0050】
図18は、実施の形態3によるノードnからの距離に対する評価値の減算値の一例を示している。図18では、評価値から減算する基本の値を「20」とし、最も評価値の高いノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。減算結果がマイナスとなる場合には評価値を「0」とする。
【0051】
次に、図19のフローチャートに従って探索経路要約処理について説明を行う。図19は、実施の形態3による経路要約部の動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態2によるナビゲーションシステムと同一のステップには図12で使用した符号と同一の符号を付し、説明を省略または簡略化する。
【0052】
経路要約部72のノード算出部73は、経路探索部71から取得した探索結果に含まれる全てのノードmから最も評価値の高いノードnを選出し、選出したノードnを全てのノードmから除外する(ステップST1)。さらにノードnを除外した全対象ノード(m−n)から、対象ノードAを選択する(ステップST2)。高速道路判定部75は、ステップST2において選択された対象ノードAが高速道路上に存在するか否か判定を行う(ステップST21)。
【0053】
ステップST21において対象ノードAが高速道路上に存在しないと判定されると、距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する(ステップST3)。ステップST3において、距離が1/10以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST11)。ステップST11における減算値は、図13において示した例を適用する。減算する基本の値を「10」とし、ノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。
【0054】
一方、ステップST21において対象ノードAが高速道路上に存在すると判定されると、距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/5以下であるか否か判定する(ステップST22)。ステップST22において、距離が1/5以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST23)。ステップST23における減算値は、図18において示した例を適用する。減算する基本の値を「20」とし、ノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。対象ノードAが高速道路上に存在する場合には、減算する基本の値が「20」と大きくなるため、減算値も大きくなる。
なお、経路全体の距離に対する割合は必ずしも1/10および1/5である必要はなく、適宜変更可能である、また、ステップST11およびステップST23において減算された評価値は、少なくとも探索経路の要約を作成するノードが全て選出されるまでは元の値には戻らないように保持する。
【0055】
ノード算出部73は、全対象ノード(m−n)についてステップST21以降の処理が行われたか否か判定する(ステップST5)。ステップST5において全対象ノード(m−n)についてステップST21以降の処理が行われていないと判定された場合にはステップST2の処理に戻り、全対象ノード(m−n)について判定処理が行われたと判定された場合にはステップST6処理に進む。
【0056】
以上のように、この実施の形態3によれば、対象ノードAが高速道路上に存在するか否か判定する高速道路判定部75を備え、高速道路では対象ノードAの評価値から減算する減算値の大きさおよび減算する範囲を大きく設定するように構成したので、あまり重要でないインターチェンジなどのノードが残らないように、探索経路の要約を作成することができる。
【0057】
なお、上述した実施の形態3では、減算値の大きさおよび減算する範囲を同時に大きく設定する構成を示したが、どちらか一方を大きく設定する構成としてもよい。
【0058】
実施の形態4.
この実施の形態4では、対象ノードAが特定区域内に存在するかに応じて、さらに要約として選出されたノードとの距離に応じて対象ノードAの評価値を減算する割合を変化させる構成を示す。
利用者にとって地元となる区域は、ノードとなる交差点名が何処に存在するか容易に認識可能であり、さらに利用者の好みによって探索結果の一部を変更したいというニーズが生じる場合が多い。一方、土地勘のない区域については、利用者はナビゲーション通りに走る傾向がある。そこで、この実施の形態4では、特定区域とそれ以外の区域で評価値から減算する減算値の大きさを変更可能な構成を示す。
【0059】
図20は、実施の形態4のナビゲーションシステムにおける制御部の構成を示すブロック図である。図17で示した実施の形態3の経路要約部72の高速道路判定部75に変えて特定区域判定部76を設けている。なお、実施の形態3の制御部7と同一の構成には図17で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
【0060】
特定区域判定部76は、ノード算出部73において算出された対象ノードAが特定区域内に存在するか否か判定し、判定結果をノード算出部73に返す。この特定区域は、入力部4を介してユーザにより設定され、記憶部3に記憶される。例えば、自宅として設定された地点、あるいはユーザによって指定された地点を中心に南北および東西30km以内が特定区域として設定される。この特定区域の範囲は適宜変更可能である。距離算出部74は、ノード間の距離を算出する。
【0061】
ノード算出部73は、最も評価値の高いノードnや対象ノードAを選出する。さらに、距離算出部74により算出された距離に基づき対象ノードAの評価値から減算する減算値を決定する。その際、特定区域判定部76の判定結果を参照し、対象ノードAが特定区域内に存在する場合には減算値を小さくする。一方、対象ノードAが特定区域外に存在する場合には減算値は通常通りとする。
【0062】
具体的には、対象ノードAが特定区域内に存在する場合には、基本の減算値を「5」とし、ノードnからの全距離の1/50離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく(図21参照)。一方、対象ノードAが特定区域外に存在する場合には、基本の減算値を「10」とし、ノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく(図11参照)。
このように、特定区域内では減算値を小さくすることにより、要約用に選出されたノードに占める特定区域周辺のノードの割合を大きくすることが可能となる。
【0063】
次に、図22のフローチャートに従って探索経路要約処理について説明を行う。図22は、実施の形態4による経路要約部の動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態3によるナビゲーションシステムと同一のステップには図19で使用した符号と同一の符号を付し、説明を省略または簡略化する。
【0064】
経路要約部72のノード算出部73は、経路探索部71から取得した探索結果に含まれる全てのノードmから最も評価値の高いノードnを選出し、選出したノードnを全てのノードmから除外する(ステップST1)。さらにノードnを除外した全対象ノード(m−n)から、対象ノードAを選択する(ステップST2)。特定区域判定部76は、ステップST2において選択された対象ノードAが特定区域内に存在するか否か判定を行う(ステップST31)。
【0065】
ステップST31において対象ノードAが特定区域内に存在しないと判定されると、距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する(ステップST3)。ステップST3において、距離が1/10以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST11)。ステップST11における減算値は、図11において示した例を適用する。減算する基本の値を「10」とし、ノードnから全距離の1/100離れる毎距離に減算値を「1」ずつ減らしていく。
【0066】
一方、ステップST31において対象ノードAが特定領域内に存在すると判定されると、距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する(ステップST32)。ステップST32において、距離が1/10以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST33)。ステップST33における減算値は、図21において示した例を適用する。減算する基本の値を「5」とし、ノードnから全距離の1/50離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。対象ノードAが特定区域内に存在する場合には、減算する基本の値が「5」と小さくなり、さらに距離に対する減算の割合も小さくなるため、減算値は小さくなる。
【0067】
なお、経路全体の距離に対する割合は必ずしも1/10および1/5である必要はなく、適宜変更可能である、また、ステップST11およびステップST33において減算された評価値は、少なくとも探索経路の要約を作成するノードが全て選出されるまでは元の値には戻らないように保持する。
【0068】
ノード算出部73は、全対象ノード(m−n)についてステップST31以降の処理が行われたか否か判定する(ステップST5)。ステップST5において全対象ノード(m−n)についてステップST31以降の処理が行われていないと判定された場合にはステップST2の処理に戻り、全対象ノード(m−n)について判定処理が行われたと判定された場合にはステップST6の処理に進む。
【0069】
以上のように、この実施の形態4によれば、対象ノードAが特定区域内に存在するか否か判定する特定区域判定部76を備え、特定区域内では対象ノードAの評価値から減算する減算値を小さくするように構成したので、例えば自宅周辺区域での減算値の下げ幅を、それ以外の区域での下げ幅より小さくすることができ、要約用に選出された全ノードに占める自宅周辺のノードの割合を大きくすることができる。
【符号の説明】
【0070】
1 位置検出部、2 メディアインタフェース部、3 記憶部、4 入力部、5 表示部、6 スピーカ、7 制御部、10 ナビゲーションシステム、71 経路探索部、72 経路要約部、73 ノード算出部、74 距離算出部、75 高速道路判定部、76 特定区域判定部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路探索の結果得られた経路の要約を画面に表示、あるいは音声案内するナビゲーションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、一般的なナビゲーションシステムでは、目的地への経路探索を行うと、探索によって選択された経路は表示画面の地図上にハイライト表示され、目的地到着までの予測時間などの簡単な音声案内がなされる。この場合、目的地が遠くなると、利用者が経路全体の概要を知るには、移動方向キーなどを操作して表示画面上の地図を動かして経路をなぞる、あるいは地図の縮尺を縮小する必要がある。しかし、表示画面上の地図を動かす方法は、煩雑なキー操作が必要であるうえ時間がかかるという問題があった。また、地図の縮尺を縮小すると表示画面に表示される内容が粗くなるため、どこを通るのかわからない場合があるという問題があった。
【0003】
この対策として、特許文献1では、選択された経路上に存在する全ノードから評価値の低いノードを削除し、残った評価値の高い一定個数(例えば、10個)のノードについて画面に表示する、あるいは音声案内する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許3196308号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に開示された方法では、一度経路探索を行うと各ノードに設定された評価値は固定値となり、選択された経路上の一定区域に評価値の高いノードが固まって存在した場合、案内表示または音声案内されるノードも一定区域に固まり、経路の全体像がわからなくなるという課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、経路探索の結果(経路の要約)を提示する際に、案内表示または音声案内されるノードが一定区域に固まることなく、経路の全体像の把握が容易となる要約を提示可能なナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、移動体の現在位置を検出する位置検出部と、ノードおよびリンクを有する地図情報を記憶する記憶部と、ユーザ操作を受け付ける入力部と、移動体の現在位置から入力部を介して入力された目的地点までの経路を地図情報に基づき探索する経路探索部と、探索された経路上に存在するノードから任意の個数のノードを選出して探索された経路の要約を作成する経路要約部と、経路要約部が作成した経路の要約を表示する表示部と、経路要約部が作成した経路の要約を音声案内する音声出力部とを備えたナビゲーションシステムにおいて、経路要約部は、各ノードに設定された評価値を参照して要約用ノードを選出し、要約用ノード周辺に位置するノードの評価値を所定値減算した後、次の要約用ノードを選出するノード算出部を備えるように構成したものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、各ノードに設定された評価値を参照して要約用ノードを選出し、要約用ノード周辺に位置するノードの評価値を所定値減算した後、次の要約用ノードを選出するノード算出部を備えるように構成したので、要約用ノードの近傍に位置するノードの評価値を下げて次の要約用ノードに選出されにくくすることができ、要約用ノードが一定区域に固まるのを防ぐことができる。これにより、経路の全体像の把握が容易となる経路の要約を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態1によるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1による制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】経路探索結果を示す説明図である。
【図4】実施の形態1による経路要約部の動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図6】実施の形態1によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図7】実施の形態1によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図8】実施の形態1によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図9】実施の形態1による探索経路の要約の表示例を示す説明図である。
【図10】実施の形態1による探索経路の要約の音声出力例を示す説明図である。
【図11】実施の形態2によるノード間の距離に基づく減算値の一例を示す説明図である。
【図12】実施の形態2による経路要約部の動作を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態2によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図14】実施の形態2によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図15】実施の形態2によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図16】実施の形態2によるノード選出処理結果を示す説明図である。
【図17】実施の形態3による制御部の構成を示すブロック図である。
【図18】実施の形態3によるノード間の距離に基づく減算値の一例を示す説明図である。
【図19】実施の形態3による経路要約部の動作を示すフローチャートである。
【図20】実施の形態4による制御部の構成を示すブロック図である。
【図21】実施の形態4によるノード間の距離に基づく減算値の一例を示す説明図である。
【図22】実施の形態4による経路要約部の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、実施の形態1によるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
このナビゲーションシステム10は、車両に搭載されて使用され、位置検出部1、メディアインタフェース部2、記憶部3、入力部4、表示部5、スピーカ(音声出力部)6および制御部7を備えている。
位置検出部1は、GPSや方位センサ、車速センサなどで構成され、車両の現在位置や進行方向を検出する。メディアインタフェース部2は、映像や音声などのデータを出力する。放送や無線アンテナ、Blu−ray、DVDなどのディスクドライブ、メモリーカードドライブあるいは携帯音楽プレイヤーインタフェースなどで構成される。
【0011】
記憶部3は、ハードディスクなどの記憶媒体とその駆動手段で構成され、CPU制御プログラム、地図情報、音声案内データベース、映像および音声などのデータを格納する。また、記憶部3に格納されている地図情報には、地図状のノード毎の情報として評価値が設定されている。この評価値は、高速道路、国道、県道、市道などの道路の種別や道路の幅員、交通量などの様々な要因に基づき決定される。さらに、経路探索の結果、出入り口となるインターチェンジおよび右左折を行う交差点などのノードの評価値には一定の値を加算する。
入力部4は、操作パネルやスクリーンタッチパネル、リモコン受信手段などで構成され、ユーザからの入力指示を受け付ける。表示部5は、地図、探索された案内経路および映像リソースを画像により表示する。スピーカ6は、音声案内および音楽リソースの音声出力を行う。
【0012】
制御部7は、例えば主にCPUおよびRAM、ROMなどで構成され、現在地の特定や経路探索などの演算を行うと共に、地図表示、音声案内、映像/音声切り替えなどの周辺ブロックの制御を行い、ナビゲーションシステム10全体を制御する。図2は、この実施の形態1のナビゲーションシステムにおける制御部の機能的な構成を示すブロック図である。制御部7は、経路探索部71およびノード算出部73と距離算出部74を有する経路要約部72を備えている。
【0013】
経路探索部71は、位置検出部1において検出された現在地から入力部4を介してユーザが指定した目的地までの経路を探索する。経路要約部72は、経路探索部71が探索した現在地から目的地までの経路の要約を作成する。ノード算出部73は、最も評価値の高いノードや対象ノードを選出すると共に、各ノードの評価値の減算などを行う。距離算出部74はノード間の距離を算出する。
【0014】
図3に、経路探索部71により探索された経路を示している。
位置検出部1から現在地X、入力部4から目的地Yが入力されると、例えば図3に示すような、複数のノードN01〜N18を経由して、現在地Xから目的地Yまで行く経路が探索される。各ノードN01〜N18には評価値が付されており、例えばノードN01は評価値「10」、ノードN02は評価値「8」、ノードN03は評価値「15」、・・・、ノードN18は評価値「12」のように付されている。インターチェンジや交差点であるノードについては評価値に一定の値が加算され、高い評価値となるように設定されている。
【0015】
次に、経路探索部71により探索された経路を要約する処理について詳細に説明する。
例えば図3に示す探索結果が算出され、探索経路を構成する複数のノードから5個のノードを選出して探索経路の要約を作成する場合、単純に評価値の高いノードを選出すると、ノードN08、ノードN09、ノードN10、ノードN12およびノードN13が選出され、偏った区域のノードを用いた要約が作成されてしまう。そこで経路要約部72のノード算出部73が予め決められた規則に沿ってノードの評価値を減算することにより、偏りのない探索経路の要約を作成する。
【0016】
図4は、実施の形態1によるナビゲーションシステムの経路要約部の動作を示すフローチャートである。図4のフローチャートに沿って探索経路の要約を作成する動作について説明する。
経路要約部72のノード算出部73は、経路探索部71から取得した探索結果に含まれる全てのノードmから最も評価値の高いノードnを選出し、選出したノードnを全てのノードmから除外する(ステップST1)。さらにノードnを除外した全対象ノード(m−n)から、対象ノードAを選択する(ステップST2)。距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する(ステップST3)。なお、経路全体の距離に対する割合は必ずしも1/10である必要はなく、適宜変更可能である。
【0017】
ステップST3において、距離が1/10以下であると判定された場合には、ノード算出部73が対象ノードAの評価値を「5」減算する(ステップST4)。減算前の評価値が「5」以下である場合、評価値は「0」となる。また、ステップST4において減算された評価値は、少なくとも探索経路の要約を作成するノードが全て選出されるまでは元の値には戻らないように保持する。ノード算出部73は、全対象ノード(m−n)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定する(ステップST4)。ステップST4において全対象ノード(m−n)について判定処理が行われていないと判定された場合にはステップST2の処理に戻り、全対象ノード(m−n)ついて判定処理が行われたと判定された場合にはステップST6の処理に進む。
【0018】
次に、ノード算出部73が評価値の高いノードnを5ノード選出したか否か判定する(ステップST6)、5ノード全て選出したと判定された場合には処理を終了する。一方、5ノード全て選出していないと判定された場合には、ステップST5における全対象ノード(m−n)を対象ノードmとしてステップST1の処理に戻り、上述した処理を繰り返し行う。
【0019】
次に、図4のフローチャートで示した処理動作を具体的な例を挙げて説明する。経路探索部71により図3に示す経路が探索されたものとし、図5から図8に具体的な処理結果を示す。経路の要約処理は5回に分けて順に説明を行う。
<第1処理>
ステップST1として、図3における全ての対象ノード(N01〜N18)から最も評価値の高いノードn(N10)を選出し、ノードN10を対象ノードから除外する。また、ノードN10を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN10と対象ノードA(N01〜09、N11〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図5に示すように、この例では対象ノードA(N08、N09、N11、N12)が1/10以下であると判定され、ステップST4として評価値が5減算される。
【0020】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第1処理終了後の各ノードの評価値を図5に示している。図5において、ノードN10が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN08、N09、N11およびN12は評価値が「5」減算されている。
【0021】
<第2処理>
再度、ステップST1として、ノードN10を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N13)を選出し、ノードN13を対象ノードから除外する。また、ノードN13を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN13と対象ノードA(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図6に示すように、この例では対象ノードA(N12、N14、N15)が1/10以下であると判定され、ステップST4として評価値が「5」減算される。
【0022】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第2処理終了後の各ノードの評価値を図6に示している。図6において、ノードN13が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN12、N14およびN15は評価値が「5」減算されている。
【0023】
<第3処理>
再度、ステップST1として、ノードN10およびN13を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N04)を選出し、ノードN04を対象ノードから除外する。また、ノードN04を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜03、N05〜09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN04と対象ノードA(N01〜03、N05〜09、N11、N12、N14〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図7に示すように、この例では対象ノードA(N03、N05)が1/10以下であると判定され、ステップST4として評価値が「5」減算される。
【0024】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜03、N05〜09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第3処理終了後の各ノードの評価値を図7に示している。図7において、ノードN04が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN03およびN05は評価値が「5」減算されている。
【0025】
<第4処理>
再度、ステップST1として、ノードN04、N10およびN13を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N09)を選出し、ノードN09を対象ノードから除外する。また、ノードN09を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜03、N05〜08、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN09と対象ノードA(N01〜03,N05〜08,N11,N12,N14〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図8に示すようにこの例では対象ノードA(ノードN07,N08およびN11)が1/10以下であると判定され、ステップST4として評価値が「5」減算される。
【0026】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜03、N05〜08、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第4処理終了後の各ノードの評価値を図8に示している。図8において、ノードN09が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN07、N08およびN11は評価値が「5」減算されている。
【0027】
<第5処理>
5個目の最も評価値の高いノードn(N17)が選出され、上記と同一の処理が行われる。これによりノードnが5ノード選出されたので、ステップST6の判定処理を経て処理が終了する。
【0028】
図9に、上記5回の処理が終了し、選出されたノードを経由する探索経路の要約の表示例を示している。表示部5の表示画面900には、要約ノード表示枠901と地図表示枠902が表示される。要約ノード表示枠901には、出発地点名903、ノードN04の交差点名904、ノードN10の交差点名905、ノードN11の交差点名906、ノードN13の交差点名907、ノードN17の交差点名908、目的地名909が表示される。また、要約ノード表示枠901には、ノードを表示する以外にも各ノード間の距離や所要時間、道路名、混雑状況を表示しても良い。一方、地図表示枠902には、出発地から目的地まで要約ノードを経由した経路が表示されており、当該経路表示は、ある所定範囲に偏ることなく経路の全体像が明確となるように表示されている。
【0029】
図10に、選出されたノードを経由する探索経路の要約を、スピーカ6から音声出力する際のメッセージの構成例を示している。選出されたノードN04、ノードN10、ノードN11、ノードN13、およびノードN17を経由する旨を通知すると共に、右折または左折が発生する交差点であるノードの場合には、右折または左折についても通知を行う。
【0030】
以上のように、この実施の形態1によれば、経路要約部72が探索経路上の全ノードのうち、評価値の高いノードを選出し、当該選出されたノードに距離が近いノードの評価値を一時的に下げるように構成したので、評価値が下げられたノードは選出されにくくなり、探索経路の要約として選出されるノードが一定区域に集中するのを抑制することができる。
【0031】
実施の形態2.
上記実施の形態1では評価値の高いノードを順に選出し、選出されたノードから近い距離に存在するノードの評価値を一時的に下げる構成を示したが、この実施の形態2では、要約として選出されたノードからの距離に応じて評価値を減算する割合を変化させる構成を示す。実施の形態2によるナビゲーションシステムは、図1および図2において示した実施の形態1のナビゲーションシステム10および制御部7の構成と同一であるため、説明を省略または簡略化する。
距離算出部74は、ノード間の距離を算出する。ノード算出部73は、最も評価値の高いノードや対象ノードを選出すると共に、距離算出部74において算出された距離に基づき対象ノードAの評価値から減算する減算値を決定する。
【0032】
図11は、実施の形態2によるノードnからの距離に対する評価値の減算値の一例を示している。図11では、評価値から減算する基本の値を「10」とし、最も評価値の高いノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。減算結果がマイナスとなる場合には評価値を「0」とする。
【0033】
図12は、実施の形態2によるナビゲーションシステムの経路要約部の動作を示すフローチャートである。図12のフローチャートに沿って探索経路の要約を作成する動作について説明するが、実施の形態1によるナビゲーションシステムと同一のステップには図4で使用した符号と同一の符号を付し、説明を省略または簡略化する。
【0034】
ステップST3において、ノードnと対象ノードAの距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST11)。なお、経路全体の距離に対する割合は必ずしも1/10である必要はなく、適宜変更可能である。また、ステップST11において減算された評価値は、少なくとも探索経路の要約を作成するノードが全て選出されるまでは元の値には戻らないように保持する。
【0035】
ノード算出部73は、全対象ノード(m−n)についてステップST3の判定処理が行われたか否か判定する(ステップST5)。ステップST5において全対象ノード(m−n)について判定処理が行われていないと判定された場合にはステップST2の処理に戻り、全対象ノードに(m−n)ついて判定処理が行われたと判定された場合にはステップST6の処理に進む。
【0036】
次に、図12のフローチャートで示した処理動作を具体的な例を挙げて説明する。経路探索部71により図3に示す経路が探索されたものとし、図13から図16に具体的な処理結果を示す。経路の要約処理は5回に分けて順に説明を行う。
<第1処理>
ステップST1として、図3における全ての対象ノード(N01〜N18)から最も評価値の高いノードn(N10)を選出し、ノードN10を対象ノードから除外する。ステップST2として、ノードN10を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN10と対象ノードA(N01〜09、N11〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図13に示すように、この例では対象ノードA(N08、N09、N11、N12)が1/10以下であると判定される。ステップST11として距離算出部74が算出したノードN10と対象ノードA(N08、N09、N11、N12)との距離に基づき減算値を算出し、対象ノードA(N08、N09、N11、N12)の評価値から減算値を減算する。
【0037】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第1処理終了後の各ノードの評価値を図13に示している。図13において、ノードN10が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN09およびN11の評価値が「6」減算され、ノードN08およびN12の評価値が「2」減算されている。
【0038】
<第2処理>
再度、ステップST1として、ノードN10を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N13)を選出し、ノードN13を対象ノードから除外する。ステップST2としてノードN13を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN13と対象ノードA(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)との距離を算出し、当該算出した距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図14に示すように、この例では対象ノードA(N12、N14、N15)が1/10以下であると判定される。ステップST11として、距離算出部74が算出したノードN13と対象ノードA(N12、N14、N15)との距離に基づき減算値を算出し、対象ノードA(N12、N14、N15)の評価値から減算値を減算する。
【0039】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第2処理終了後の各ノードの評価値を図14に示している。図14において、ノードN13が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN14の評価値が「6」減算され、ノードN12の評価値が「4」減算され、ノード15の評価値が「2」減算されている。
【0040】
<第3処理>
再度、ステップST1として、ノードN10およびN13を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N08)を選出し、ノードN08を対象ノードから除外する。ステップST2としてノードN08を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜07、N09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選択する。ステップST3として、ノードN08と対象ノードA(N01〜07、N09、N11、N12、N14〜N18)との距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図15に示すように、この例では対象ノードA(N06、N07、N09)が1/10以下であると判定される。ステップST11として、距離算出部74が算出したノードN08と対象ノードA(N06、N07、N09)との距離に基づき減算値を算出し、対象ノードA(N06、N07、N09)の評価値から減算値を減算する。
【0041】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜07、N09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第3処理終了後の各ノードの評価値を図15に示している。図15において、ノードN08が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN07およびN09の評価値が「6」減算され、ノードN06の評価値が「1」減算されている。
【0042】
<第4処理>
再度、ステップST1として、ノードN08、N10およびN13を除いた全ての対象ノードから最も評価値の高いノードn(N04)を選出し、ノードN04を対象ノードから除外する。ステップST2としてノードN08を除外した全対象ノード(m−n)(N01〜N03、N05〜07,N09、N11、N12、N14〜N18)から対象ノードAを選出する。ステップST3として、ノードN04と対象ノードA(N01〜N03、N05〜07,N09、N11、N12、N14〜N18)との間の距離が経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する。図16に示すように、この例では対象ノードA(N03、N05)が1/10以下であると判定される。ステップST11として、距離算出部74が算出したノードN04と対象ノードA(N03、N05)との距離に基づき減算値を算出し、対象ノードA(N03、N05)の評価値から減算値を減算する。
【0043】
ステップST5において、全対象ノード(m−n)(N01〜N03、N05〜07、N09、N11、N12、N14〜N18)についてステップST3の判定処理がおこなわれたか否か判定され、ステップST6の処理に進む。ここではノードnが5ノード選出されていないため、ステップST1の処理に戻る。この第4処理終了後の各ノードの評価値を図16に示している。図16において、ノードN04が最も高い評価値を有し、要約に使用するために選出されたノードである。また、ノードN03およびN05の評価値が「4」減算されている。
【0044】
<第5処理>
5個目の最も評価値の高いノードn(N17)が選出され、上記と同一の処理が行われる。これによりノードnが5ノード選出されたので、ステップST6の判定処理を経て処理が終了する。
全ての処理が終了すると、実施の形態1と同様に探索経路の要約として選出されたノードN04、N08、N10、N13およびN17を経由する経路が表示部5またはスピーカ6を介してユーザに提示される。
【0045】
以上のように、この実施の形態2によれば、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に応じて対象ノードAの評価値の減算値を変えるように構成したので、例えば距離がより近い対象ノードAの評価値は大きく減算し、距離が遠くなるほど減算の幅を小さくすることができ、ある程度距離の近い対象ノードAであっても重要なノードであれば残すことが可能となる。
【0046】
実施の形態3.
この実施の形態3では、対象ノードAが高速道路上に存在するか、あるいは一般道路上に存在するかに応じて、さらに要約として選出されたノードとの距離に応じて対象ノードAの評価値を減算する割合を変化させる構成を示す。
高速道路は一般道路に比べて分岐が少なく、インターチェンジやジャンクションなどの各ノードに対する認知度も高く、利用者にとって入口と出口となるインターチェンジは最も評価値が高いノードとなるが、それ以外のインターチェンジやジャンクション(首都高速道路などの複雑な路線は除く)はあまり重要ではない。そこで、この実施の形態3では、一般道路に対して高速道路における評価値の減算の範囲を大きくする構成を示す。
【0047】
図17は、実施の形態3のナビゲーションシステムにおける制御部の構成を示すブロック図である。図2で示した実施の形態1および2の経路要約部72に高速道路判定部75を追加して設けている。なお、実施の形態1および2の制御部7と同一の構成には図2で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
【0048】
高速道路判定部75は、ノード算出部73において選出された対象ノードAが高速道路上に存在するか否か判定し、判定結果をノード算出部73に返す。距離算出部74は、ノード間の距離を算出する。
【0049】
ノード算出部73は、最も評価値の高いノードnや対象ノードAを選出する。
また、高速道路判定部75の判定結果を参照し、対象ノードAが高速道路上に存在する場合には評価値を減算する範囲を拡大する。一方、対象ノードAが一般道路上に存在する場合には通常の範囲で評価値を減算する。
具体的には、対象ノードAが高速道路上に存在する場合には、評価値が最大のノードnと対象ノードAとの距離が例えば1/5以下であるかを判定基準として評価値を減算し、一般道路上に存在する場合には例えば1/10以下であるかを判定基準として評価値を減算する。これにより高速道路上に存在し、評価値を減算する対象ノードAの抽出範囲を広げることができ、重要でないノード(重要でないインターチェンジなど)が残存しないように処理することが可能となる。
さらに、ノード算出部73は実施の形態2と同様に、距離算出部74により算出された距離に基づき対象ノードAの評価値から減算する減算値を決定する。
【0050】
図18は、実施の形態3によるノードnからの距離に対する評価値の減算値の一例を示している。図18では、評価値から減算する基本の値を「20」とし、最も評価値の高いノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。減算結果がマイナスとなる場合には評価値を「0」とする。
【0051】
次に、図19のフローチャートに従って探索経路要約処理について説明を行う。図19は、実施の形態3による経路要約部の動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態2によるナビゲーションシステムと同一のステップには図12で使用した符号と同一の符号を付し、説明を省略または簡略化する。
【0052】
経路要約部72のノード算出部73は、経路探索部71から取得した探索結果に含まれる全てのノードmから最も評価値の高いノードnを選出し、選出したノードnを全てのノードmから除外する(ステップST1)。さらにノードnを除外した全対象ノード(m−n)から、対象ノードAを選択する(ステップST2)。高速道路判定部75は、ステップST2において選択された対象ノードAが高速道路上に存在するか否か判定を行う(ステップST21)。
【0053】
ステップST21において対象ノードAが高速道路上に存在しないと判定されると、距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する(ステップST3)。ステップST3において、距離が1/10以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST11)。ステップST11における減算値は、図13において示した例を適用する。減算する基本の値を「10」とし、ノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。
【0054】
一方、ステップST21において対象ノードAが高速道路上に存在すると判定されると、距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/5以下であるか否か判定する(ステップST22)。ステップST22において、距離が1/5以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST23)。ステップST23における減算値は、図18において示した例を適用する。減算する基本の値を「20」とし、ノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。対象ノードAが高速道路上に存在する場合には、減算する基本の値が「20」と大きくなるため、減算値も大きくなる。
なお、経路全体の距離に対する割合は必ずしも1/10および1/5である必要はなく、適宜変更可能である、また、ステップST11およびステップST23において減算された評価値は、少なくとも探索経路の要約を作成するノードが全て選出されるまでは元の値には戻らないように保持する。
【0055】
ノード算出部73は、全対象ノード(m−n)についてステップST21以降の処理が行われたか否か判定する(ステップST5)。ステップST5において全対象ノード(m−n)についてステップST21以降の処理が行われていないと判定された場合にはステップST2の処理に戻り、全対象ノード(m−n)について判定処理が行われたと判定された場合にはステップST6処理に進む。
【0056】
以上のように、この実施の形態3によれば、対象ノードAが高速道路上に存在するか否か判定する高速道路判定部75を備え、高速道路では対象ノードAの評価値から減算する減算値の大きさおよび減算する範囲を大きく設定するように構成したので、あまり重要でないインターチェンジなどのノードが残らないように、探索経路の要約を作成することができる。
【0057】
なお、上述した実施の形態3では、減算値の大きさおよび減算する範囲を同時に大きく設定する構成を示したが、どちらか一方を大きく設定する構成としてもよい。
【0058】
実施の形態4.
この実施の形態4では、対象ノードAが特定区域内に存在するかに応じて、さらに要約として選出されたノードとの距離に応じて対象ノードAの評価値を減算する割合を変化させる構成を示す。
利用者にとって地元となる区域は、ノードとなる交差点名が何処に存在するか容易に認識可能であり、さらに利用者の好みによって探索結果の一部を変更したいというニーズが生じる場合が多い。一方、土地勘のない区域については、利用者はナビゲーション通りに走る傾向がある。そこで、この実施の形態4では、特定区域とそれ以外の区域で評価値から減算する減算値の大きさを変更可能な構成を示す。
【0059】
図20は、実施の形態4のナビゲーションシステムにおける制御部の構成を示すブロック図である。図17で示した実施の形態3の経路要約部72の高速道路判定部75に変えて特定区域判定部76を設けている。なお、実施の形態3の制御部7と同一の構成には図17で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
【0060】
特定区域判定部76は、ノード算出部73において算出された対象ノードAが特定区域内に存在するか否か判定し、判定結果をノード算出部73に返す。この特定区域は、入力部4を介してユーザにより設定され、記憶部3に記憶される。例えば、自宅として設定された地点、あるいはユーザによって指定された地点を中心に南北および東西30km以内が特定区域として設定される。この特定区域の範囲は適宜変更可能である。距離算出部74は、ノード間の距離を算出する。
【0061】
ノード算出部73は、最も評価値の高いノードnや対象ノードAを選出する。さらに、距離算出部74により算出された距離に基づき対象ノードAの評価値から減算する減算値を決定する。その際、特定区域判定部76の判定結果を参照し、対象ノードAが特定区域内に存在する場合には減算値を小さくする。一方、対象ノードAが特定区域外に存在する場合には減算値は通常通りとする。
【0062】
具体的には、対象ノードAが特定区域内に存在する場合には、基本の減算値を「5」とし、ノードnからの全距離の1/50離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく(図21参照)。一方、対象ノードAが特定区域外に存在する場合には、基本の減算値を「10」とし、ノードnから全距離の1/100離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく(図11参照)。
このように、特定区域内では減算値を小さくすることにより、要約用に選出されたノードに占める特定区域周辺のノードの割合を大きくすることが可能となる。
【0063】
次に、図22のフローチャートに従って探索経路要約処理について説明を行う。図22は、実施の形態4による経路要約部の動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態3によるナビゲーションシステムと同一のステップには図19で使用した符号と同一の符号を付し、説明を省略または簡略化する。
【0064】
経路要約部72のノード算出部73は、経路探索部71から取得した探索結果に含まれる全てのノードmから最も評価値の高いノードnを選出し、選出したノードnを全てのノードmから除外する(ステップST1)。さらにノードnを除外した全対象ノード(m−n)から、対象ノードAを選択する(ステップST2)。特定区域判定部76は、ステップST2において選択された対象ノードAが特定区域内に存在するか否か判定を行う(ステップST31)。
【0065】
ステップST31において対象ノードAが特定区域内に存在しないと判定されると、距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する(ステップST3)。ステップST3において、距離が1/10以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST11)。ステップST11における減算値は、図11において示した例を適用する。減算する基本の値を「10」とし、ノードnから全距離の1/100離れる毎距離に減算値を「1」ずつ減らしていく。
【0066】
一方、ステップST31において対象ノードAが特定領域内に存在すると判定されると、距離算出部74は、ノードnと対象ノードAとの距離を算出し、ノード算出部73が当該算出された距離が現在地Xから目的地Yまでの経路全体の距離の1/10以下であるか否か判定する(ステップST32)。ステップST32において、距離が1/10以下であると判定された場合には、距離算出部74が算出したノードnと対象ノードAとの距離に基づき減算値を算出し、対象ノードAの評価値から当該減算値を減算する(ステップST33)。ステップST33における減算値は、図21において示した例を適用する。減算する基本の値を「5」とし、ノードnから全距離の1/50離れる毎に減算値を「1」ずつ減らしていく。対象ノードAが特定区域内に存在する場合には、減算する基本の値が「5」と小さくなり、さらに距離に対する減算の割合も小さくなるため、減算値は小さくなる。
【0067】
なお、経路全体の距離に対する割合は必ずしも1/10および1/5である必要はなく、適宜変更可能である、また、ステップST11およびステップST33において減算された評価値は、少なくとも探索経路の要約を作成するノードが全て選出されるまでは元の値には戻らないように保持する。
【0068】
ノード算出部73は、全対象ノード(m−n)についてステップST31以降の処理が行われたか否か判定する(ステップST5)。ステップST5において全対象ノード(m−n)についてステップST31以降の処理が行われていないと判定された場合にはステップST2の処理に戻り、全対象ノード(m−n)について判定処理が行われたと判定された場合にはステップST6の処理に進む。
【0069】
以上のように、この実施の形態4によれば、対象ノードAが特定区域内に存在するか否か判定する特定区域判定部76を備え、特定区域内では対象ノードAの評価値から減算する減算値を小さくするように構成したので、例えば自宅周辺区域での減算値の下げ幅を、それ以外の区域での下げ幅より小さくすることができ、要約用に選出された全ノードに占める自宅周辺のノードの割合を大きくすることができる。
【符号の説明】
【0070】
1 位置検出部、2 メディアインタフェース部、3 記憶部、4 入力部、5 表示部、6 スピーカ、7 制御部、10 ナビゲーションシステム、71 経路探索部、72 経路要約部、73 ノード算出部、74 距離算出部、75 高速道路判定部、76 特定区域判定部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の現在位置を検出する位置検出部と、ノードおよびリンクを有する地図情報を記憶する記憶部と、ユーザ操作を受け付ける入力部と、前記移動体の現在位置から前記入力部を介して入力された目的地点までの経路を前記地図情報に基づき探索する経路探索部と、前記探索された経路上に存在するノードから任意の個数のノードを選出して前記探索された経路の要約を作成する経路要約部と、前記経路要約部が作成した経路の要約を表示する表示部と、前記経路要約部が作成した経路の要約を音声案内する音声出力部とを備えたナビゲーションシステムにおいて、
前記経路要約部は、各ノードに設定された評価値を参照して要約用ノードを選出し、前記要約用ノード周辺に位置するノードの評価値を所定値減算した後、次の要約用ノードを選出するノード算出部を備えたことを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記経路要約部は、ノード間の距離を算出する距離算出部を備え、
前記ノード算出部は、前記距離算出部により算出された、要約用ノードと当該要約用ノード周辺に位置するノードとの距離に基づき評価値の減算値を決定することを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記経路要約部は、ノードが高速道路上に存在するか判定する高速道路判定部を備え、
前記高速道路判定部において要約用ノード周辺に位置するノードが高速道路上に存在すると判定されると、評価値を減算する範囲を大きく設定することを特徴とする請求項2記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記経路要約部は、ノードが高速道路上に存在するか判定する高速道路判定部を備え、
前記高速道路判定部において要約用ノード周辺に位置するノードが高速道路上に存在すると判定されると、評価値の減算値を大きくすることを特徴とする請求項2または請求項3記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記経路要約部は、ノードが特定区域内に存在するか判定する特定区域判定部を備え、
前記特定区域判定部において要約用ノード周辺に位置するノードが特定区域内に存在すると判定されると、評価値の減算値を小さくすることを特徴とする請求項2記載のナビゲーションシステム。
【請求項1】
移動体の現在位置を検出する位置検出部と、ノードおよびリンクを有する地図情報を記憶する記憶部と、ユーザ操作を受け付ける入力部と、前記移動体の現在位置から前記入力部を介して入力された目的地点までの経路を前記地図情報に基づき探索する経路探索部と、前記探索された経路上に存在するノードから任意の個数のノードを選出して前記探索された経路の要約を作成する経路要約部と、前記経路要約部が作成した経路の要約を表示する表示部と、前記経路要約部が作成した経路の要約を音声案内する音声出力部とを備えたナビゲーションシステムにおいて、
前記経路要約部は、各ノードに設定された評価値を参照して要約用ノードを選出し、前記要約用ノード周辺に位置するノードの評価値を所定値減算した後、次の要約用ノードを選出するノード算出部を備えたことを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記経路要約部は、ノード間の距離を算出する距離算出部を備え、
前記ノード算出部は、前記距離算出部により算出された、要約用ノードと当該要約用ノード周辺に位置するノードとの距離に基づき評価値の減算値を決定することを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記経路要約部は、ノードが高速道路上に存在するか判定する高速道路判定部を備え、
前記高速道路判定部において要約用ノード周辺に位置するノードが高速道路上に存在すると判定されると、評価値を減算する範囲を大きく設定することを特徴とする請求項2記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記経路要約部は、ノードが高速道路上に存在するか判定する高速道路判定部を備え、
前記高速道路判定部において要約用ノード周辺に位置するノードが高速道路上に存在すると判定されると、評価値の減算値を大きくすることを特徴とする請求項2または請求項3記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記経路要約部は、ノードが特定区域内に存在するか判定する特定区域判定部を備え、
前記特定区域判定部において要約用ノード周辺に位置するノードが特定区域内に存在すると判定されると、評価値の減算値を小さくすることを特徴とする請求項2記載のナビゲーションシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
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【図11】
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【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2012−13604(P2012−13604A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151811(P2010−151811)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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