ナビゲーション機能付き携帯端末装置及びプログラム
【課題】メニュー選択操作などの特別なキー操作を行うことなく、車両用ナビゲーション機能を起動できるようにする。
【解決手段】ＣＰＵ１１は、装置本体が自動車内に装備されているハンズフリー機器７に接続されたか否か、音声マイク１８から自動車のエンジン始動音を検知したか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させる。
【解決手段】ＣＰＵ１１は、装置本体が自動車内に装備されているハンズフリー機器７に接続されたか否か、音声マイク１８から自動車のエンジン始動音を検知したか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、現在位置を取得して現在位置に応じた案内を行うナビゲーション機能を付き携帯端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、ナビゲーション機能を備えた携帯端末装置としては、ＧＰＳ(Global Positioning System）衛星を利用して現在位置を取得して表示する携帯電話が存在し（特許文献１参照）、また、この現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行うようにしたＧＰＳ利用の位置情報サービス（ナビゲーションサービス）も存在している。このようなＧＰＳ機能付きの携帯電話を利用して歩行者支援用のナビゲーションサービス、車両支援用のナビゲーションサービスも開始されている。
【特許文献１】特開２００２−２３６０３１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、この種のナビゲーション機能は、携帯電話にとって通話機能、メール機能などの基本的な機能に比べ、付加的ないしは二次的な機能に過ぎず、それを起動させるには、予め決められた操作手順どおりに一連の操作（メニュー選択操作）を行う必要があり、ユーザに負担をかけるほか、操作不可能な自動車運転中（走行中）はナビゲーション機能を起動させることはできなかった。
【０００４】
この発明の課題は、メニュー選択操作などの特別なキー操作を行うことなく、車両用ナビゲーション機能を起動できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
請求項１記載の発明は、現在位置を取得して現在位置に応じた案内を行うナビゲーション機能付き携帯端末装置であって、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する検出手段と、この検出手段によって装置本体が車両内に持ち込まれたことが検出された場合に、前記ナビゲーション機能を選択的に起動させる起動手段とを具備したことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項１記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する（請求項８記載の発明）。
ここで、「車両」とは、自動車、オートバイ、原動機付き自転車などである（以下、同様）。
【０００６】
なお、上述した請求項１記載の発明は次ぎのようなものであってもよい。
前記検出手段は、車両内に装備されている電子機器に装置本体が接続されたか否かに基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する（請求項２記載の発明）。
【０００７】
前記検出手段は、外界の認識結果に基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する（請求項３記載の発明）。
【０００８】
ここで、上述の請求項２、３記載の発明において、前記検出手段は、前記ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにしてもよい（請求項４記載の発明）。
【０００９】
前記ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動指示を受けたことを条件にナビゲーション機能を起動する（請求項５記載の発明）。
【００１０】
前記ナビゲーション機能の動作中において、前記検出手段によって装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、当該ナビゲーション機能を終了する（請求項６記載の発明）。
【００１１】
前記ナビゲーション機能は、歩行者支援用のナビゲーション機能と車両支援用のナビゲーション機能とを有し、前記起動手段は、装置本体が車両内の持ち込まれたことが検出された場合に、前記車両支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、前記歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させる（請求項７記載の発明）。
【発明の効果】
【００１２】
請求項１記載の発明によれば、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出し、車両内に持ち込まれた場合には、ナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたから、メニュー選択操作などの特別なキー操作を行うことなく、車両持ち込みに連動して車両用ナビゲーション機能を起動させることができ、ユーザの負担を軽減できると共に、安全運転に寄与することができる。
【００１３】
請求項２記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、車両内に装備されている電子機器に装置本体が接続されたか否かに基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにしたから、例えば、車両内のハンズフリー機器、車載用の音響機器、充電機器などに装置本体を挿入あるいは載置させるだけで、車両持ち込みが検出されてナビゲーション機能を起動させることができる。この場合、ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理（通話、メール、音楽再生など）が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにすれば（請求項４記載の発明）、現在実行中のアプリケーション処理の終了時にナビゲーション機能を起動させることができる。
【００１４】
請求項３記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、外界の認識結果に基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにしたから、例えば、エンジン始動音、周辺照度、カメラ撮影された画像解析などによって外界を認識するだけで、車両持ち込みが検出されてナビゲーション機能を起動させることができる。この場合においも、ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにすれば（請求項４記載の発明）、現在実行中のアプリケーション処理の終了時にナビゲーション機能を起動させることができる。
【００１５】
請求項５記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動指示を受けたことを条件にナビゲーション機能を起動するようにしたから、ユーザの了承を得たうえでナビゲーション機能を起動させることができる。
【００１６】
請求項６記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、ナビゲーション機能の動作中において装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、当該ナビゲーション機能を終了するようにしたから、例えば、降車に伴ってナビゲーション機能を自動終了させることができる。なお、ナビゲーション機能の終了は、降車時点に限らず、降車後一定時間が経過したとき（例えば、３分経過時）に行うようにしてもよい。
【００１７】
請求項７記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、装置本体が車両内の持ち込まれたことが検出された場合に、車両支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたから、特別な操作を行わなくても、乗車有無に基づいて車両支援用のナビゲーション機能と歩行者支援用のナビゲーション機能との切り替えが可能となり、車両支援から歩行者支援に連続的に切り替えたり、歩行者支援から車両支援に連続的に切り替えることができ、利便性を高めることが可能となると共に、その切り替えをスムーズに行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１８】
（実施例１）
以下、図１〜図４を参照して本発明の第１実施例を説明する。
この実施例は、携帯端末装置としてＧＰＳ機能付きの携帯電話装置に適用した場合を例示したもので、図１は、ＧＰＳ機能付き携帯電話装置を利用して位置情報サービス（ナビゲーションサービス）を行うナビゲーションシステムを示したブロック図である。
このナビゲーションシステムは、現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行う位置情報サービスを提供するもので、ＧＰＳ機能付き携帯電話装置１は、移動体通信網（携帯電話網）２を介してコンテンツプロバイダ側のサーバ装置３に接続されていると共にインターネット４に接続されている。なお、コンテンツプロバイダは、ナビゲーションサービス、タウン情報サービスなど、各種の位置情報サービスを提供する。
【００１９】
携帯電話装置１は、例えば、２つの筐体が開閉可能に取り付けられた折り畳み自在なもので、電話機能（通話機能）、メール機能、インターネット接続機能のほか、ナビゲーション機能を備えている。このナビゲーション機能は、ＧＰＳ衛星５を利用して現在位置を取得すると共に現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行うと共に、進行方向などの音声案内を行うもので、携帯電話装置１には歩行者に対して経路案内を行う歩行者支援用のナビゲーション機能と自動車６に対して経路案内を行う自動車支援用のナビゲーション機能を備えている。
【００２０】
図２は、テレビ電話機能付き携帯電話装置１の基本的な構成要素を示したブロック図である。
ＣＰＵ１１は、記憶部１２内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話装置１の全体動作を制御する中央演算処理装置である。なお、携帯電話装置１には機能別に複数のＣＰＵを設けた構成であってもよい。記憶部１２は、不揮発性メモリ(内部メモリ)であり、例えば、フラッシュメモリなどによって構成され、プログラム領域とデータ領域とを有し、このプログラム領域には、歩行者支援用のナビゲーションプログラム、自動車支援用のナビゲーションプログラムのほか、後述する図４に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムなど、各種のプログラムが格納されている。記録メディア１３は、着脱自在な可搬型メモリで、撮影画像データ、各種のデータ、プログラムを外部供給するもので、例えば、スマートメディア、ＩＣカードなどによって構成されている。メモリ１４は、ワーク領域を有する内部メモリで、例えば、ＤＲＡＭ（Direct Random Access Memory）、ＳＤＲＡＭ（Synchronous DRAM）などによって構成されている。
【００２１】
電話通信部１５は、通信部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、アンテナ１５Ａに接続された送受信デュプレクサの受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのちに、音声データを音声制御部１６を介して音声スピーカ１７から出力させる。また、電話通信部１５は、音声マイク１８から入力された音声データを音声制御部１６から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのちに送受信デュプレクサの送信側に与えられてアンテナ１５Ａから発信出力させる。一方、電子メール機能、ナビゲーション機能、インターネット接続機能によって電話通信部１５を介して受信取得した表示データは、表示制御部１９を介してＬＣＤ（液晶表示装置）などを備えたメイン表示部２０に与えられて表示出力される。装置本体の背面部にはサブ表示部２１が設けられており、このサブ表示部２１には現在日時、簡易なメッセージ、アイコンなどが表示される。
【００２２】
メイン表示部２０は、経路案内用の地図情報、文字情報、各種のメッセージなどを高品位に表示するもので、図３は、折り畳み式の装置本体を開いてその下部筐体をハンズフリー接続器７Ａ内に挿入接続した状態において、メイン表示部２０に表示されているナビゲーション画面例を示した図である。ハンズフリー接続器７Ａは、自動車内の運転席近傍、例えば、サンバイザーに取り付けられているハンズフリー機器７（音声スピーカ７Ｂ、音声マイク７Ｃ、制御部７Ｄ）と、携帯電話装置１側のコネクタ部２２とをケーブル７Ｅを介して接続するもので、フロントガラス付近の助手席寄りに設置されており、携帯電話装置１が載置された際にそのナビゲーション画面が運転者側に指向するようになっている。
【００２３】
このハンズフリー接続器７Ａには、携帯電話装置１を着脱自由に固定するための係止部（図示せず）が設けられており、携帯電話装置１が挿入されてそのコネクタ部２２と接続されると、ハンズフリー接続器７Ａは、上述の係止部を作動させて携帯電話装置１の下部筐体を固定するようにしている。このように携帯電話装置１が固定されている状態において、その下部筐体の一部分（一部操作面）がハンズフリー接続器７Ａからはみ出しており、この操作面上のキーを操作可能となっている。なお、携帯電話装置１とハンズフリー機器７とを有線接続する場合に限らず、無線接続するようにしてもよい。
【００２４】
携帯電話装置１がハンズフリー機器７に電気的に接続されたか否かに基づいてＣＰＵ１１は、装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしている。同様に、音声マイク１８から自動車のエンジン始動音を検出したか否かに基づいてＣＰＵ１１は、装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしている。この場合、ＣＰＵ１１は、ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理が実行されていないときに、装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出するようにしている。
【００２５】
キー操作部２３は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを行うもので、ＣＰＵ１１は、キー操作部２３からのキー入力信号に応じた処理を実行する。報知部２４は、着信報知などの報知用のスピーカ、ＬＥＤ(発光ダイオード)、振動モータを備え、電話・メール着信時には着信報知を行ったり、アラーム報知時にも駆動される。ＧＰＳ受信部２５は、ＧＰＳ衛星と地上の制御局を利用し、複数の衛星からの電波の到着時間の差から厳密に測定された現在位置(経緯度)を受信するもので、ＣＰＵ１１は、ＧＰＳ受信部２５をアクセスしてＧＰＳ測定位置を受信取得しながら現在のユーザ位置(装置本体の位置)を監視するようにしている。
【００２６】
次ぎに、この第１実施例における携帯電話装置の動作概念を図４に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、このフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施例においても同様であり、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム／データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
【００２７】
図４は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置の動作として自動車支援用のナビゲーション機能に関する動作を中心に示したフローチャートである。
先ず、ＣＰＵ１１は、電源投入に伴う初期化処理として、ナビゲーション機能の有効を示す「ナビフラグ」に“１”をセットしておく（ステップＡ１）。そして、ＣＰＵ１１は、待ち受け状態において所定の待受画像を読み出して表示出力させると共に（ステップＡ２）、電話あるいはメールの着信有無をチェックし(ステップＡ３)、電話着信あるいはメール着信を検出すると、着信対応処理を実行して報知部２４を駆動させるほか、通話処理あるいは受信メール格納処理を実行する(ステップＡ４)。また、何らかのキー操作が行われた場合には（ステップＡ５でＹＥＳ）、操作キー対応のアプリケーション処理（例えば、発呼処理、メール作成処理、インターネット接続処理、音楽再生処理など）を実行する（ステップＡ６）。
【００２８】
ここで、ＣＰＵ１１は、操作無しが検出されると（ステップＡ５でＮＯ）、音楽再生処理などのアプリケーション処理を実行中であるか否かを判別し（ステップＡ７）、実行中であれば、待機状態に戻るが（ステップＡ２）、非実行中であれば、「ナビフラグ」を参照して“１”か否かをチェックする（ステップＡ８）。ここで、「ナビフラグ」が“０”であれば、待ち受け状態に戻るが（ステップＡ２）、“１”であれば、ステップＡ９に移り、装置本体がハンズフリー接続器７Ａに挿入接続されたか否かを検出する。ここで、ユーザは、図３に示すように、折り畳み式の装置本体を開いてその下部筐体をハンズフリー接続器７Ａ内に挿入すると、ハンズフリー接続器７Ａからコネクタ部２２を介して接続有り信号が入力されるので、ＣＰＵ１１は、この接続有り信号に基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出する。
【００２９】
この結果、ハンズフリー機器７に接続されていなければ（ステップＡ９でＮＯ）、次ぎのステップＡ９に移り、音声マイク１８から自動車のエンジン始動音を検出したか否を調べる。すなわち、ＣＰＵ１１は、入力音響に対してその音量分析及び周波数分析を行い、所定音量以上のエンジン始動音を検出したか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを調べる。いま、装置本体がハンズフリー機器７に接続された場合には（ステップＡ９でＹＥＳ）、装置本体が自動車内に持ち込まれたものと認識し、予めユーザ設定されているＩＤ情報をハンズフリー機器７からコネクタ部２２を介して受信すると共に（ステップＡ１１）、予め任意に設定されている運転者などの特定ＩＤを記憶部１２から読み出し、この受信ＩＤと特定ＩＤとを比較することによって受信ＩＤは何れかの特定ＩＤに一致するか否かを調べる（ステップＡ１２）。
【００３０】
ここで、ＣＰＵ１１は、何れの特定ＩＤにも一致していないことを検出した場合には（ステップＡ１２でＮＯ）、ナビゲーション機能を無効とするために「ナビフラグ」に“０”をセットしたのち（ステップＡ１３）、待ち受け状態に戻るが（ステップＡ２）、何れかの特定ＩＤに一致した場合（ステップＡ１２でＹＥＳ）あるいはエンジン始動音を検出した場合には（ステップＡ１０でＹＥＳ）、自動車支援用のナビゲーション機能を起動するか否かを問い合わせるための確認メッセージを報知（表示出力及び音声出力）させる（ステップＡ１４）。
【００３１】
この確認メッセージに応答してナビゲーション機能の起動要求がユーザ指示されたかを調べ（ステップＡ１５）、この起動要求が無ければ、ナビゲーション機能を無効とするために「ナビフラグ」に“０”をセットしたのち（ステップＡ１３）、待ち受け状態に戻るが（ステップＡ２）、起動要求を受けた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能（カーナビ）を選択して起動させる（ステップＡ１６）。この場合、コンテンツプロバイダ側のサーバ装置３から現在位置対応の地図情報をダウンロード受信しながらナビゲーション処理を実行し、現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行うと共に、進行方向などの音声案内を行う（ステップＡ１７）。
【００３２】
このようなナビゲーション処理中にＣＰＵ１１は、着信有無を判別し（ステップＡ１８）、電話着信あるいはメール着信が無ければ、ハンズフリー機器７との非接続を検出したか否か（ステップＡ１９）あるいはエンジン音の停止が検出したか否かを調べ（ステップＡ２１）、ハンズフリー機器７に接続中であったり（ステップＡ２０でＮＯ）、エンジン音検出中であれば（ステップＡ２１でＮＯ）、そのままナビゲーション処理を継続させるためにステップＡ１７に戻る。
【００３３】
また、ナビゲーション処理中に着信有りを検出すると（ステップＡ１８でＹＥＳ）、電話着信あるいはメール着信処理の実行に移る（ステップＡ１９）。この場合、ＣＰＵ１１は、ナビゲーションとしての音声案内を一時中断させるが、着信処理を実行しながら現在位置を地図上に表示する経路案内をそのまま続行させる（ステップＡ１７）。いま、ハンズフリー機器７との非接続を検出したり（ステップＡ２０でＹＥＳ）、エンジン音の停止を検出した場合には（ステップＡ２１）、その時点で自動車支援用のナビゲーション機能を終了させる（ステップＡ２２）。
【００３４】
以上のように、この第１実施例においてＣＰＵ１１は、装置本体が自動車内に装備されているハンズフリー機器７に接続されたか否か、音声マイク１８から自動車のエンジン始動音を検知したか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたから、例えば、メニュー選択操作などの特別なキー操作を行うことなく、自動車内持ち込みに連動してナビゲーション機能を起動させることができ、ユーザの負担を軽減できると共に、安全運転に寄与することができる。
【００３５】
この場合、携帯電話装置１を自動車内のハンズフリー機器７に接続したり、携帯電話装置１を自動車内に持ち込むだけでナビゲーション機能を自動起動させることができる。また、ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理（通話、メール、音楽再生など）が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにしたから、現在実行中のアプリケーション処理の終了時にナビゲーション機能を起動させることができる。
【００３６】
また、ＣＰＵ１１は、ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動要求の指示を受けたことを条件にナビゲーション機能を起動するようにしたから、ユーザの了承を得たうえでナビゲーション機能を起動させることができる。更に、ナビゲーション機能の動作中において、装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合、つまり、ハンズフリー機器７との非接続を検出したり、エンジン音停止を検出した場合に、ＣＰＵ１１は、ナビゲーション機能を終了するようにしたから、降車に伴ってナビゲーション機能を自動終了させることができる。
【００３７】
なお、上述した第１実施例においては、エンジン音を検出することによって装置本体が自動車内に持ち込まれたことを検出するようにしたが、エンジン音の検出に限らず、周辺照度、カメラ撮影された画像解析など、外界の認識結果に基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出するようにしてもよい。
（実施例２）
【００３８】
以下、この発明の第２実施例について図５を参照して説明する。
なお、上述した第１実施例においては、歩行者支援用のナビゲーション機能については言及しなかったが、この第２実施例においては、装置本体が自動車内に持ち込まれた場合に、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、装置本体が車両から持ち出された場合に、歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたものである。
ここで、両実施例において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第２実施例の特徴部分を中心に説明するものとする。
【００３９】
図５は、第２実施例における携帯電話装置の動作として、自動車支援用のナビゲーション機能に関する動作を中心に示したフローチャートである。
先ず、ＣＰＵ１１は、待ち受け状態において所定の待受画像を読み出して表示出力させると共に（ステップＢ１）、電話あるいはメールの着信有無をチェックし(ステップＢ２)、電話着信あるいはメール着信を検出すると、着信対応処理を実行して報知部２４を駆動させるほか、通話処理あるいは受信メール格納処理を実行する(ステップＢ３)。
【００４０】
ここで、装置本体がハンズフリー接続器７Ａに挿入接続されたか否かを検出する（ステップＢ４）。すなわち、上述した第１実施例と同様に、装置本体を開いてその下部筐体がハンズフリー接続器７Ａ内に挿入されると、ＣＰＵ１１は、ハンズフリー接続器７Ａからコネクタ部２２を介して入力される接続有り信号に基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、ハンズフリー機器７に接続されなければ、待ち受け状態に戻る（ステップＢ１）。
【００４１】
いま、ハンズフリー機器７に接続された場合には、装置本体が自動車内に持ち込まれたと認識してステップＢ５に移り、音楽再生処理などのアプリケーション処理を実行中であるか否かを判別し、実行中であれば、自動車支援用のナビゲーション機能を起動するか否かを問い合わせるための確認メッセージを報知（表示出力及び音声出力）させる（ステップＢ６）。この確認メッセージに応答してナビゲーション機能の起動要求がユーザ指示されたかを調べ（ステップＢ７）、この起動要求が無ければ、待ち受け状態に戻るが（ステップＢ１）、起動要求を受けた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択して起動させる（ステップＢ８）。この場合、コンテンツプロバイダ側のサーバ装置３から現在位置対応の地図情報をダウンロード受信しながらナビゲーション処理を実行し、現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行うと共に、進行方向などの音声案内を行う（ステップＢ９）。
【００４２】
このようなナビゲーション処理中にＣＰＵ１１は、ハンズフリー機器７との非接続を検出したか（ハンズフリー機器７との接続が解除されたか）否かを調べ（ステップＢ１０）、接続中であれば、そのままナビゲーション処理を継続させるが（ステップＢ９）、非接続を検出した場合には、自動車支援用のナビゲーション処理（カーナビ処理）を終了させる（ステップＢ１１）。この場合、現在位置と目的地とを比較することによって目的地に到着したか否かをチェックする（ステップＢ１２）。ここで、目的地に到着していれば、待ち受け状態に戻るが（ステップＢ１）、ルート誘導中であって目的地に未到着であれば（ステップＢ１２でＮＯ）、自動車支援用のナビゲーションに代わって歩行者支援用のナビゲーション機能を選択して起動させる（ステップＢ１３）。
【００４３】
この場合、コンテンツプロバイダ側のサーバ装置３から現在位置対応の歩行者用の地図情報をダウンロード受信しながらナビゲーション処理を実行し、現在位置を地図上に表示して目的地（カーナビから引き継いだ目的地）までの経路案内を行うと共に、進行方向などの音声案内を行う（ステップＢ１４）。以下、目的他に到着したか否かを調べ（ステップＢ１５）、目的他に到着するまでステップＢ１４に戻ってナビゲーション処理を継続する。そして、目的他に到着すると（ステップＢ１５でＹＥＳ）、歩行者支援用のナビゲーション処理を終了させたのち（ステップＢ１６）、待ち受け状態となる（ステップＢ１）。
【００４４】
以上のように、この第２実施例においてＣＰＵ1１は、装置本体が自動車内に装備されているハンズフリー機器７に接続されたか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、ハンズフリー機器７との接続が解除されて装置本体が自動車内から持ち出された場合には、歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたから、特別な操作を行わなくても、乗車有無に基づいて自動車支援用のナビゲーション機能と歩行者支援用のナビゲーション機能との切り替えが可能となり、利便性を高めることが可能となると共に、その切り替えをスムーズに行うことが可能となる。この場合、例えば、自動車移動によって目的地には到着したが、駐車場が込んでいて他の場所に駐車せざるを得ない場合あるいは駐車場が遠く離れている場合であっても、駐車地点から目的地までのルートが歩行者支援によって案内されるので、道に迷わないで目的地に向かうことができる。
【００４５】
この場合、装置本体が自動車内に持ち込まれてハンズフリー機器７に接続されている状態において、音楽再生などのアプリケーション処理の実行中では、ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動要求の指示を受けたことを条件に、ナビゲーション機能を起動するようにしたから、ユーザの了承を得たうえでナビゲーション機能を起動させることができる。
【００４６】
なお、上述した第２実施例においては、装置本体がハンズフリー機器７に接続された場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、ハンズフリー機器７との接続が解除された場合には、歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたが、つまり、自動車支援用のナビゲーション処理から歩行者支援用のナビゲーション処理に連続的に切り替えるようにしたが、これとは逆に、歩行者支援用のナビゲーション処理から自動車支援用のナビゲーション処理に連続的に切り替えるようにしてもよい。また、第２実施例においては、ナビゲーション処理中での着信には言及しなかったが、上述した第１実施例と同様、ナビゲーション処理中に着信有りを検出した際に、ＣＰＵ１１は、ナビゲーションとしての音声案内を一時中断させるが、着信処理を実行しながら現在位置を地図上に表示する経路案内をそのまま続行させるようにしてもよい。
【００４７】
上述した第１及び第２実施例においては、装置本体がハンズフリー機器７に接続されたか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出するようにしたが、ハンズフリー機器７との接続に限らず、車載用の音響機器あるいは充電機器などに装置本体を挿入接続あるいは載置接続させたか否かに基づいて自動車内に持ち込まれたか否かを検出するようにしてもよい。
【００４８】
また、上述した第１及び第２実施例においては、ナビゲーション機能の動作中において装置本体が自動車内に持ち込まれていないことが検出された場合に、当該ナビゲーション機能を終了するようにしたが、ナビゲーション機能の終了は、降車時点に限らず、降車後一定時間が経過したとき（例えば、３分経過時）に行うようにしてもよい。
その他、携帯電話装置に限らず、例えば、ＧＰＳ機能付きのＰＤＡ、電子カメラ、電子腕時計、音楽再生機などの携帯端末装置であっても同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【００４９】
【図１】携帯端末装置として適用したＧＰＳ機能付きの携帯電話装置を利用して位置情報サービス（ナビゲーションサービス）を行うナビゲーションシステムを示したブロック図。
【図２】テレビ電話機能付き携帯電話装置１の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図３】折り畳み式の装置本体を開いてその下部筐体をハンズフリー接続器７Ａ内に挿入接続した状態を示した図。
【図４】電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置の動作として自動車支援用のナビゲーション機能に関する動作を中心に示したフローチャート。
【図５】第２実施例における携帯電話装置の動作として、自動車支援用のナビゲーション機能に関する動作を中心に示したフローチャート。
【符号の説明】
【００５０】
１ 携帯電話装置
２ 移動体通信網
３ コンテンツプロバイダ側のサーバ装置
５ ＧＰＳ衛星
７ ハンズフリー機器
７Ａ ハンズフリー接続器
７Ｂ 音声スピーカ
７Ｃ 音声マイク
７Ｄ 制御部
１１ ＣＰＵ
１２ 記憶部
１５ 電話通信部
１７ 音声スピーカ
１８ 音声マイク
１９ 表示制御部
２０ メイン表示部
２２ コネクタ部
２３ キー操作部
２４ 報知部
２５ ＧＰＳ受信部
【技術分野】
【０００１】
この発明は、現在位置を取得して現在位置に応じた案内を行うナビゲーション機能を付き携帯端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、ナビゲーション機能を備えた携帯端末装置としては、ＧＰＳ(Global Positioning System）衛星を利用して現在位置を取得して表示する携帯電話が存在し（特許文献１参照）、また、この現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行うようにしたＧＰＳ利用の位置情報サービス（ナビゲーションサービス）も存在している。このようなＧＰＳ機能付きの携帯電話を利用して歩行者支援用のナビゲーションサービス、車両支援用のナビゲーションサービスも開始されている。
【特許文献１】特開２００２−２３６０３１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、この種のナビゲーション機能は、携帯電話にとって通話機能、メール機能などの基本的な機能に比べ、付加的ないしは二次的な機能に過ぎず、それを起動させるには、予め決められた操作手順どおりに一連の操作（メニュー選択操作）を行う必要があり、ユーザに負担をかけるほか、操作不可能な自動車運転中（走行中）はナビゲーション機能を起動させることはできなかった。
【０００４】
この発明の課題は、メニュー選択操作などの特別なキー操作を行うことなく、車両用ナビゲーション機能を起動できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
請求項１記載の発明は、現在位置を取得して現在位置に応じた案内を行うナビゲーション機能付き携帯端末装置であって、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する検出手段と、この検出手段によって装置本体が車両内に持ち込まれたことが検出された場合に、前記ナビゲーション機能を選択的に起動させる起動手段とを具備したことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項１記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する（請求項８記載の発明）。
ここで、「車両」とは、自動車、オートバイ、原動機付き自転車などである（以下、同様）。
【０００６】
なお、上述した請求項１記載の発明は次ぎのようなものであってもよい。
前記検出手段は、車両内に装備されている電子機器に装置本体が接続されたか否かに基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する（請求項２記載の発明）。
【０００７】
前記検出手段は、外界の認識結果に基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する（請求項３記載の発明）。
【０００８】
ここで、上述の請求項２、３記載の発明において、前記検出手段は、前記ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにしてもよい（請求項４記載の発明）。
【０００９】
前記ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動指示を受けたことを条件にナビゲーション機能を起動する（請求項５記載の発明）。
【００１０】
前記ナビゲーション機能の動作中において、前記検出手段によって装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、当該ナビゲーション機能を終了する（請求項６記載の発明）。
【００１１】
前記ナビゲーション機能は、歩行者支援用のナビゲーション機能と車両支援用のナビゲーション機能とを有し、前記起動手段は、装置本体が車両内の持ち込まれたことが検出された場合に、前記車両支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、前記歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させる（請求項７記載の発明）。
【発明の効果】
【００１２】
請求項１記載の発明によれば、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出し、車両内に持ち込まれた場合には、ナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたから、メニュー選択操作などの特別なキー操作を行うことなく、車両持ち込みに連動して車両用ナビゲーション機能を起動させることができ、ユーザの負担を軽減できると共に、安全運転に寄与することができる。
【００１３】
請求項２記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、車両内に装備されている電子機器に装置本体が接続されたか否かに基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにしたから、例えば、車両内のハンズフリー機器、車載用の音響機器、充電機器などに装置本体を挿入あるいは載置させるだけで、車両持ち込みが検出されてナビゲーション機能を起動させることができる。この場合、ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理（通話、メール、音楽再生など）が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにすれば（請求項４記載の発明）、現在実行中のアプリケーション処理の終了時にナビゲーション機能を起動させることができる。
【００１４】
請求項３記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、外界の認識結果に基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにしたから、例えば、エンジン始動音、周辺照度、カメラ撮影された画像解析などによって外界を認識するだけで、車両持ち込みが検出されてナビゲーション機能を起動させることができる。この場合においも、ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにすれば（請求項４記載の発明）、現在実行中のアプリケーション処理の終了時にナビゲーション機能を起動させることができる。
【００１５】
請求項５記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動指示を受けたことを条件にナビゲーション機能を起動するようにしたから、ユーザの了承を得たうえでナビゲーション機能を起動させることができる。
【００１６】
請求項６記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、ナビゲーション機能の動作中において装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、当該ナビゲーション機能を終了するようにしたから、例えば、降車に伴ってナビゲーション機能を自動終了させることができる。なお、ナビゲーション機能の終了は、降車時点に限らず、降車後一定時間が経過したとき（例えば、３分経過時）に行うようにしてもよい。
【００１７】
請求項７記載の発明によれば、上述した請求項１記載の発明と同様の効果を有するほか、装置本体が車両内の持ち込まれたことが検出された場合に、車両支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたから、特別な操作を行わなくても、乗車有無に基づいて車両支援用のナビゲーション機能と歩行者支援用のナビゲーション機能との切り替えが可能となり、車両支援から歩行者支援に連続的に切り替えたり、歩行者支援から車両支援に連続的に切り替えることができ、利便性を高めることが可能となると共に、その切り替えをスムーズに行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１８】
（実施例１）
以下、図１〜図４を参照して本発明の第１実施例を説明する。
この実施例は、携帯端末装置としてＧＰＳ機能付きの携帯電話装置に適用した場合を例示したもので、図１は、ＧＰＳ機能付き携帯電話装置を利用して位置情報サービス（ナビゲーションサービス）を行うナビゲーションシステムを示したブロック図である。
このナビゲーションシステムは、現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行う位置情報サービスを提供するもので、ＧＰＳ機能付き携帯電話装置１は、移動体通信網（携帯電話網）２を介してコンテンツプロバイダ側のサーバ装置３に接続されていると共にインターネット４に接続されている。なお、コンテンツプロバイダは、ナビゲーションサービス、タウン情報サービスなど、各種の位置情報サービスを提供する。
【００１９】
携帯電話装置１は、例えば、２つの筐体が開閉可能に取り付けられた折り畳み自在なもので、電話機能（通話機能）、メール機能、インターネット接続機能のほか、ナビゲーション機能を備えている。このナビゲーション機能は、ＧＰＳ衛星５を利用して現在位置を取得すると共に現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行うと共に、進行方向などの音声案内を行うもので、携帯電話装置１には歩行者に対して経路案内を行う歩行者支援用のナビゲーション機能と自動車６に対して経路案内を行う自動車支援用のナビゲーション機能を備えている。
【００２０】
図２は、テレビ電話機能付き携帯電話装置１の基本的な構成要素を示したブロック図である。
ＣＰＵ１１は、記憶部１２内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話装置１の全体動作を制御する中央演算処理装置である。なお、携帯電話装置１には機能別に複数のＣＰＵを設けた構成であってもよい。記憶部１２は、不揮発性メモリ(内部メモリ)であり、例えば、フラッシュメモリなどによって構成され、プログラム領域とデータ領域とを有し、このプログラム領域には、歩行者支援用のナビゲーションプログラム、自動車支援用のナビゲーションプログラムのほか、後述する図４に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムなど、各種のプログラムが格納されている。記録メディア１３は、着脱自在な可搬型メモリで、撮影画像データ、各種のデータ、プログラムを外部供給するもので、例えば、スマートメディア、ＩＣカードなどによって構成されている。メモリ１４は、ワーク領域を有する内部メモリで、例えば、ＤＲＡＭ（Direct Random Access Memory）、ＳＤＲＡＭ（Synchronous DRAM）などによって構成されている。
【００２１】
電話通信部１５は、通信部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、アンテナ１５Ａに接続された送受信デュプレクサの受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのちに、音声データを音声制御部１６を介して音声スピーカ１７から出力させる。また、電話通信部１５は、音声マイク１８から入力された音声データを音声制御部１６から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのちに送受信デュプレクサの送信側に与えられてアンテナ１５Ａから発信出力させる。一方、電子メール機能、ナビゲーション機能、インターネット接続機能によって電話通信部１５を介して受信取得した表示データは、表示制御部１９を介してＬＣＤ（液晶表示装置）などを備えたメイン表示部２０に与えられて表示出力される。装置本体の背面部にはサブ表示部２１が設けられており、このサブ表示部２１には現在日時、簡易なメッセージ、アイコンなどが表示される。
【００２２】
メイン表示部２０は、経路案内用の地図情報、文字情報、各種のメッセージなどを高品位に表示するもので、図３は、折り畳み式の装置本体を開いてその下部筐体をハンズフリー接続器７Ａ内に挿入接続した状態において、メイン表示部２０に表示されているナビゲーション画面例を示した図である。ハンズフリー接続器７Ａは、自動車内の運転席近傍、例えば、サンバイザーに取り付けられているハンズフリー機器７（音声スピーカ７Ｂ、音声マイク７Ｃ、制御部７Ｄ）と、携帯電話装置１側のコネクタ部２２とをケーブル７Ｅを介して接続するもので、フロントガラス付近の助手席寄りに設置されており、携帯電話装置１が載置された際にそのナビゲーション画面が運転者側に指向するようになっている。
【００２３】
このハンズフリー接続器７Ａには、携帯電話装置１を着脱自由に固定するための係止部（図示せず）が設けられており、携帯電話装置１が挿入されてそのコネクタ部２２と接続されると、ハンズフリー接続器７Ａは、上述の係止部を作動させて携帯電話装置１の下部筐体を固定するようにしている。このように携帯電話装置１が固定されている状態において、その下部筐体の一部分（一部操作面）がハンズフリー接続器７Ａからはみ出しており、この操作面上のキーを操作可能となっている。なお、携帯電話装置１とハンズフリー機器７とを有線接続する場合に限らず、無線接続するようにしてもよい。
【００２４】
携帯電話装置１がハンズフリー機器７に電気的に接続されたか否かに基づいてＣＰＵ１１は、装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしている。同様に、音声マイク１８から自動車のエンジン始動音を検出したか否かに基づいてＣＰＵ１１は、装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしている。この場合、ＣＰＵ１１は、ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理が実行されていないときに、装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出するようにしている。
【００２５】
キー操作部２３は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを行うもので、ＣＰＵ１１は、キー操作部２３からのキー入力信号に応じた処理を実行する。報知部２４は、着信報知などの報知用のスピーカ、ＬＥＤ(発光ダイオード)、振動モータを備え、電話・メール着信時には着信報知を行ったり、アラーム報知時にも駆動される。ＧＰＳ受信部２５は、ＧＰＳ衛星と地上の制御局を利用し、複数の衛星からの電波の到着時間の差から厳密に測定された現在位置(経緯度)を受信するもので、ＣＰＵ１１は、ＧＰＳ受信部２５をアクセスしてＧＰＳ測定位置を受信取得しながら現在のユーザ位置(装置本体の位置)を監視するようにしている。
【００２６】
次ぎに、この第１実施例における携帯電話装置の動作概念を図４に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、このフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施例においても同様であり、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム／データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
【００２７】
図４は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置の動作として自動車支援用のナビゲーション機能に関する動作を中心に示したフローチャートである。
先ず、ＣＰＵ１１は、電源投入に伴う初期化処理として、ナビゲーション機能の有効を示す「ナビフラグ」に“１”をセットしておく（ステップＡ１）。そして、ＣＰＵ１１は、待ち受け状態において所定の待受画像を読み出して表示出力させると共に（ステップＡ２）、電話あるいはメールの着信有無をチェックし(ステップＡ３)、電話着信あるいはメール着信を検出すると、着信対応処理を実行して報知部２４を駆動させるほか、通話処理あるいは受信メール格納処理を実行する(ステップＡ４)。また、何らかのキー操作が行われた場合には（ステップＡ５でＹＥＳ）、操作キー対応のアプリケーション処理（例えば、発呼処理、メール作成処理、インターネット接続処理、音楽再生処理など）を実行する（ステップＡ６）。
【００２８】
ここで、ＣＰＵ１１は、操作無しが検出されると（ステップＡ５でＮＯ）、音楽再生処理などのアプリケーション処理を実行中であるか否かを判別し（ステップＡ７）、実行中であれば、待機状態に戻るが（ステップＡ２）、非実行中であれば、「ナビフラグ」を参照して“１”か否かをチェックする（ステップＡ８）。ここで、「ナビフラグ」が“０”であれば、待ち受け状態に戻るが（ステップＡ２）、“１”であれば、ステップＡ９に移り、装置本体がハンズフリー接続器７Ａに挿入接続されたか否かを検出する。ここで、ユーザは、図３に示すように、折り畳み式の装置本体を開いてその下部筐体をハンズフリー接続器７Ａ内に挿入すると、ハンズフリー接続器７Ａからコネクタ部２２を介して接続有り信号が入力されるので、ＣＰＵ１１は、この接続有り信号に基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出する。
【００２９】
この結果、ハンズフリー機器７に接続されていなければ（ステップＡ９でＮＯ）、次ぎのステップＡ９に移り、音声マイク１８から自動車のエンジン始動音を検出したか否を調べる。すなわち、ＣＰＵ１１は、入力音響に対してその音量分析及び周波数分析を行い、所定音量以上のエンジン始動音を検出したか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを調べる。いま、装置本体がハンズフリー機器７に接続された場合には（ステップＡ９でＹＥＳ）、装置本体が自動車内に持ち込まれたものと認識し、予めユーザ設定されているＩＤ情報をハンズフリー機器７からコネクタ部２２を介して受信すると共に（ステップＡ１１）、予め任意に設定されている運転者などの特定ＩＤを記憶部１２から読み出し、この受信ＩＤと特定ＩＤとを比較することによって受信ＩＤは何れかの特定ＩＤに一致するか否かを調べる（ステップＡ１２）。
【００３０】
ここで、ＣＰＵ１１は、何れの特定ＩＤにも一致していないことを検出した場合には（ステップＡ１２でＮＯ）、ナビゲーション機能を無効とするために「ナビフラグ」に“０”をセットしたのち（ステップＡ１３）、待ち受け状態に戻るが（ステップＡ２）、何れかの特定ＩＤに一致した場合（ステップＡ１２でＹＥＳ）あるいはエンジン始動音を検出した場合には（ステップＡ１０でＹＥＳ）、自動車支援用のナビゲーション機能を起動するか否かを問い合わせるための確認メッセージを報知（表示出力及び音声出力）させる（ステップＡ１４）。
【００３１】
この確認メッセージに応答してナビゲーション機能の起動要求がユーザ指示されたかを調べ（ステップＡ１５）、この起動要求が無ければ、ナビゲーション機能を無効とするために「ナビフラグ」に“０”をセットしたのち（ステップＡ１３）、待ち受け状態に戻るが（ステップＡ２）、起動要求を受けた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能（カーナビ）を選択して起動させる（ステップＡ１６）。この場合、コンテンツプロバイダ側のサーバ装置３から現在位置対応の地図情報をダウンロード受信しながらナビゲーション処理を実行し、現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行うと共に、進行方向などの音声案内を行う（ステップＡ１７）。
【００３２】
このようなナビゲーション処理中にＣＰＵ１１は、着信有無を判別し（ステップＡ１８）、電話着信あるいはメール着信が無ければ、ハンズフリー機器７との非接続を検出したか否か（ステップＡ１９）あるいはエンジン音の停止が検出したか否かを調べ（ステップＡ２１）、ハンズフリー機器７に接続中であったり（ステップＡ２０でＮＯ）、エンジン音検出中であれば（ステップＡ２１でＮＯ）、そのままナビゲーション処理を継続させるためにステップＡ１７に戻る。
【００３３】
また、ナビゲーション処理中に着信有りを検出すると（ステップＡ１８でＹＥＳ）、電話着信あるいはメール着信処理の実行に移る（ステップＡ１９）。この場合、ＣＰＵ１１は、ナビゲーションとしての音声案内を一時中断させるが、着信処理を実行しながら現在位置を地図上に表示する経路案内をそのまま続行させる（ステップＡ１７）。いま、ハンズフリー機器７との非接続を検出したり（ステップＡ２０でＹＥＳ）、エンジン音の停止を検出した場合には（ステップＡ２１）、その時点で自動車支援用のナビゲーション機能を終了させる（ステップＡ２２）。
【００３４】
以上のように、この第１実施例においてＣＰＵ１１は、装置本体が自動車内に装備されているハンズフリー機器７に接続されたか否か、音声マイク１８から自動車のエンジン始動音を検知したか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたから、例えば、メニュー選択操作などの特別なキー操作を行うことなく、自動車内持ち込みに連動してナビゲーション機能を起動させることができ、ユーザの負担を軽減できると共に、安全運転に寄与することができる。
【００３５】
この場合、携帯電話装置１を自動車内のハンズフリー機器７に接続したり、携帯電話装置１を自動車内に持ち込むだけでナビゲーション機能を自動起動させることができる。また、ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理（通話、メール、音楽再生など）が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出するようにしたから、現在実行中のアプリケーション処理の終了時にナビゲーション機能を起動させることができる。
【００３６】
また、ＣＰＵ１１は、ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動要求の指示を受けたことを条件にナビゲーション機能を起動するようにしたから、ユーザの了承を得たうえでナビゲーション機能を起動させることができる。更に、ナビゲーション機能の動作中において、装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合、つまり、ハンズフリー機器７との非接続を検出したり、エンジン音停止を検出した場合に、ＣＰＵ１１は、ナビゲーション機能を終了するようにしたから、降車に伴ってナビゲーション機能を自動終了させることができる。
【００３７】
なお、上述した第１実施例においては、エンジン音を検出することによって装置本体が自動車内に持ち込まれたことを検出するようにしたが、エンジン音の検出に限らず、周辺照度、カメラ撮影された画像解析など、外界の認識結果に基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出するようにしてもよい。
（実施例２）
【００３８】
以下、この発明の第２実施例について図５を参照して説明する。
なお、上述した第１実施例においては、歩行者支援用のナビゲーション機能については言及しなかったが、この第２実施例においては、装置本体が自動車内に持ち込まれた場合に、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、装置本体が車両から持ち出された場合に、歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたものである。
ここで、両実施例において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第２実施例の特徴部分を中心に説明するものとする。
【００３９】
図５は、第２実施例における携帯電話装置の動作として、自動車支援用のナビゲーション機能に関する動作を中心に示したフローチャートである。
先ず、ＣＰＵ１１は、待ち受け状態において所定の待受画像を読み出して表示出力させると共に（ステップＢ１）、電話あるいはメールの着信有無をチェックし(ステップＢ２)、電話着信あるいはメール着信を検出すると、着信対応処理を実行して報知部２４を駆動させるほか、通話処理あるいは受信メール格納処理を実行する(ステップＢ３)。
【００４０】
ここで、装置本体がハンズフリー接続器７Ａに挿入接続されたか否かを検出する（ステップＢ４）。すなわち、上述した第１実施例と同様に、装置本体を開いてその下部筐体がハンズフリー接続器７Ａ内に挿入されると、ＣＰＵ１１は、ハンズフリー接続器７Ａからコネクタ部２２を介して入力される接続有り信号に基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、ハンズフリー機器７に接続されなければ、待ち受け状態に戻る（ステップＢ１）。
【００４１】
いま、ハンズフリー機器７に接続された場合には、装置本体が自動車内に持ち込まれたと認識してステップＢ５に移り、音楽再生処理などのアプリケーション処理を実行中であるか否かを判別し、実行中であれば、自動車支援用のナビゲーション機能を起動するか否かを問い合わせるための確認メッセージを報知（表示出力及び音声出力）させる（ステップＢ６）。この確認メッセージに応答してナビゲーション機能の起動要求がユーザ指示されたかを調べ（ステップＢ７）、この起動要求が無ければ、待ち受け状態に戻るが（ステップＢ１）、起動要求を受けた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択して起動させる（ステップＢ８）。この場合、コンテンツプロバイダ側のサーバ装置３から現在位置対応の地図情報をダウンロード受信しながらナビゲーション処理を実行し、現在位置を地図上に表示して目的地までの経路案内を行うと共に、進行方向などの音声案内を行う（ステップＢ９）。
【００４２】
このようなナビゲーション処理中にＣＰＵ１１は、ハンズフリー機器７との非接続を検出したか（ハンズフリー機器７との接続が解除されたか）否かを調べ（ステップＢ１０）、接続中であれば、そのままナビゲーション処理を継続させるが（ステップＢ９）、非接続を検出した場合には、自動車支援用のナビゲーション処理（カーナビ処理）を終了させる（ステップＢ１１）。この場合、現在位置と目的地とを比較することによって目的地に到着したか否かをチェックする（ステップＢ１２）。ここで、目的地に到着していれば、待ち受け状態に戻るが（ステップＢ１）、ルート誘導中であって目的地に未到着であれば（ステップＢ１２でＮＯ）、自動車支援用のナビゲーションに代わって歩行者支援用のナビゲーション機能を選択して起動させる（ステップＢ１３）。
【００４３】
この場合、コンテンツプロバイダ側のサーバ装置３から現在位置対応の歩行者用の地図情報をダウンロード受信しながらナビゲーション処理を実行し、現在位置を地図上に表示して目的地（カーナビから引き継いだ目的地）までの経路案内を行うと共に、進行方向などの音声案内を行う（ステップＢ１４）。以下、目的他に到着したか否かを調べ（ステップＢ１５）、目的他に到着するまでステップＢ１４に戻ってナビゲーション処理を継続する。そして、目的他に到着すると（ステップＢ１５でＹＥＳ）、歩行者支援用のナビゲーション処理を終了させたのち（ステップＢ１６）、待ち受け状態となる（ステップＢ１）。
【００４４】
以上のように、この第２実施例においてＣＰＵ1１は、装置本体が自動車内に装備されているハンズフリー機器７に接続されたか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出し、自動車内に持ち込まれた場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、ハンズフリー機器７との接続が解除されて装置本体が自動車内から持ち出された場合には、歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたから、特別な操作を行わなくても、乗車有無に基づいて自動車支援用のナビゲーション機能と歩行者支援用のナビゲーション機能との切り替えが可能となり、利便性を高めることが可能となると共に、その切り替えをスムーズに行うことが可能となる。この場合、例えば、自動車移動によって目的地には到着したが、駐車場が込んでいて他の場所に駐車せざるを得ない場合あるいは駐車場が遠く離れている場合であっても、駐車地点から目的地までのルートが歩行者支援によって案内されるので、道に迷わないで目的地に向かうことができる。
【００４５】
この場合、装置本体が自動車内に持ち込まれてハンズフリー機器７に接続されている状態において、音楽再生などのアプリケーション処理の実行中では、ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動要求の指示を受けたことを条件に、ナビゲーション機能を起動するようにしたから、ユーザの了承を得たうえでナビゲーション機能を起動させることができる。
【００４６】
なお、上述した第２実施例においては、装置本体がハンズフリー機器７に接続された場合には、自動車支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、ハンズフリー機器７との接続が解除された場合には、歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させるようにしたが、つまり、自動車支援用のナビゲーション処理から歩行者支援用のナビゲーション処理に連続的に切り替えるようにしたが、これとは逆に、歩行者支援用のナビゲーション処理から自動車支援用のナビゲーション処理に連続的に切り替えるようにしてもよい。また、第２実施例においては、ナビゲーション処理中での着信には言及しなかったが、上述した第１実施例と同様、ナビゲーション処理中に着信有りを検出した際に、ＣＰＵ１１は、ナビゲーションとしての音声案内を一時中断させるが、着信処理を実行しながら現在位置を地図上に表示する経路案内をそのまま続行させるようにしてもよい。
【００４７】
上述した第１及び第２実施例においては、装置本体がハンズフリー機器７に接続されたか否かに基づいて装置本体が自動車内に持ち込まれたか否かを検出するようにしたが、ハンズフリー機器７との接続に限らず、車載用の音響機器あるいは充電機器などに装置本体を挿入接続あるいは載置接続させたか否かに基づいて自動車内に持ち込まれたか否かを検出するようにしてもよい。
【００４８】
また、上述した第１及び第２実施例においては、ナビゲーション機能の動作中において装置本体が自動車内に持ち込まれていないことが検出された場合に、当該ナビゲーション機能を終了するようにしたが、ナビゲーション機能の終了は、降車時点に限らず、降車後一定時間が経過したとき（例えば、３分経過時）に行うようにしてもよい。
その他、携帯電話装置に限らず、例えば、ＧＰＳ機能付きのＰＤＡ、電子カメラ、電子腕時計、音楽再生機などの携帯端末装置であっても同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【００４９】
【図１】携帯端末装置として適用したＧＰＳ機能付きの携帯電話装置を利用して位置情報サービス（ナビゲーションサービス）を行うナビゲーションシステムを示したブロック図。
【図２】テレビ電話機能付き携帯電話装置１の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図３】折り畳み式の装置本体を開いてその下部筐体をハンズフリー接続器７Ａ内に挿入接続した状態を示した図。
【図４】電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置の動作として自動車支援用のナビゲーション機能に関する動作を中心に示したフローチャート。
【図５】第２実施例における携帯電話装置の動作として、自動車支援用のナビゲーション機能に関する動作を中心に示したフローチャート。
【符号の説明】
【００５０】
１ 携帯電話装置
２ 移動体通信網
３ コンテンツプロバイダ側のサーバ装置
５ ＧＰＳ衛星
７ ハンズフリー機器
７Ａ ハンズフリー接続器
７Ｂ 音声スピーカ
７Ｃ 音声マイク
７Ｄ 制御部
１１ ＣＰＵ
１２ 記憶部
１５ 電話通信部
１７ 音声スピーカ
１８ 音声マイク
１９ 表示制御部
２０ メイン表示部
２２ コネクタ部
２３ キー操作部
２４ 報知部
２５ ＧＰＳ受信部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
現在位置を取得して現在位置に応じた案内を行うナビゲーション機能付き携帯端末装置であって、
装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する検出手段と、
この検出手段によって装置本体が車両内に持ち込まれたことが検出された場合に、前記ナビゲーション機能を選択的に起動させる起動手段と、
を具備したことを特徴とするナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項２】
前記検出手段は、車両内に装備されている電子機器に装置本体が接続されたか否かに基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項３】
前記検出手段は、外界の認識結果に基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項４】
前記検出手段は、前記ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項２あるいは請求項３記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項５】
前記ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動指示を受けたことを条件にナビゲーション機能を起動する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項６】
前記ナビゲーション機能の動作中において、前記検出手段によって装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、当該ナビゲーション機能を終了する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項７】
前記ナビゲーション機能は、歩行者支援用のナビゲーション機能と車両支援用のナビゲーション機能とを有し、
前記起動手段は、装置本体が車両内の持ち込まれたことが検出された場合に、前記車両支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、前記歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項８】
コンピュータに対して、
装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する機能と、
装置本体が車両内に持ち込まれたことが検出された場合に、現在位置に応じた案内を行うナビゲーション機能を選択的に起動させる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項１】
現在位置を取得して現在位置に応じた案内を行うナビゲーション機能付き携帯端末装置であって、
装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する検出手段と、
この検出手段によって装置本体が車両内に持ち込まれたことが検出された場合に、前記ナビゲーション機能を選択的に起動させる起動手段と、
を具備したことを特徴とするナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項２】
前記検出手段は、車両内に装備されている電子機器に装置本体が接続されたか否かに基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項３】
前記検出手段は、外界の認識結果に基づいて装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項４】
前記検出手段は、前記ナビゲーション機能以外のアプリケーション処理が実行されていない待機状態のときに、装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項２あるいは請求項３記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項５】
前記ナビゲーション機能の選択起動に先立って、当該機能を起動するか否かを問い合わせる確認メッセージを出力し、これに応答して起動指示を受けたことを条件にナビゲーション機能を起動する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項６】
前記ナビゲーション機能の動作中において、前記検出手段によって装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、当該ナビゲーション機能を終了する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項７】
前記ナビゲーション機能は、歩行者支援用のナビゲーション機能と車両支援用のナビゲーション機能とを有し、
前記起動手段は、装置本体が車両内の持ち込まれたことが検出された場合に、前記車両支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させ、装置本体が車両内に持ち込まれていないことが検出された場合に、前記歩行者支援用のナビゲーション機能を選択的に起動させる、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション機能付き携帯端末装置。
【請求項８】
コンピュータに対して、
装置本体が車両内に持ち込まれたか否かを検出する機能と、
装置本体が車両内に持ち込まれたことが検出された場合に、現在位置に応じた案内を行うナビゲーション機能を選択的に起動させる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００７−１６３３８６（Ｐ２００７−１６３３８６Ａ）
【公開日】平成１９年６月２８日（２００７．６．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−３６２５３５（Ｐ２００５−３６２５３５）
【出願日】平成１７年１２月１６日（２００５．１２．１６）
【出願人】（５０４１４９１００）株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年６月２８日（２００７．６．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１２月１６日（２００５．１２．１６）
【出願人】（５０４１４９１００）株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]