ナビゲーション装置、およびナビゲーション方法

【課題】運転者から視認可能な光源を目印として経路誘導を行うこと。
【解決手段】経路誘導部106aは、GPSユニット102によって特定された自車位置から使用者によって設定された目的地までの誘導経路を探索する。光源特定部106bは、誘導経路上の誘導ポイントを特定し、誘導ポイントにおいて運転者から視認可能な光源を特定する。経路誘導部106cは、誘導ポイントにおいて光源を目印として誘導経路に基づく経路誘導を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体に搭載されるナビゲーション装置、およびナビゲーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
次のようなカーナビゲーション装置が知られている。このカーナビゲーション装置は、夜間になると、画面に表示した地図上の照明の明るい所を強調表示することにより、運転者が、周囲の目印となり得る明るい所を容易に把握できるようにしている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−221424号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のカーナビゲーション装置では、照明の明るい建物の情報をあらかじめ記録しておき、その情報に基づいて照明の明るい所を強調表示している。そのため、強調表示された照明の明るい所が、実際には運転者から見えない位置にある可能性があった。また、照明の明るい所を強調するのみで、その照明の明るさを経路の選択には活用していなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、自車位置を特定し、目的地を設定し、自車位置から目的地までの誘導経路を探索し、誘導経路上の誘導ポイントを特定し、誘導ポイントから所定距離手前の案内地点から視認可能な光源を特定し、案内地点から視認可能な光源を目印として、案内地点で誘導ポイントにおける車両の進行方向を案内することによって、誘導経路に基づく経路誘導を行うことを特徴とする。
本発明はまた、自車位置を特定し、目的地を設定し、自車位置から目的地までの複数の候補経路を探索し、各候補経路上の誘導ポイントを特定し、誘導ポイントから所定距離手前の案内地点から視認可能な光源を特定し、複数の候補経路の中から、光源を視認可能な案内地点が最も多く含まれる経路を誘導経路として選択し、案内地点から視認可能な光源を目印として、案内地点で誘導ポイントにおける車両の進行方向を案内することによって、誘導経路に基づく経路誘導を行うことを特徴とする。
本発明はまた、自車位置を特定し、目的地を設定し、自車位置から目的地までの複数の候補経路を探索し、各候補経路を構成するリンクごとに道路を照明する光源の光量を特定し、光源の光量に応じたリンクコストを設定し、複数の候補経路の中から、前記候補経路全体のリンクコストが最も低い経路を誘導経路として選択し、誘導経路に従って経路誘導を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、誘導ポイントにおいて案内地点から視認可能な光源を特定しているため、運転者から見える位置にある光源のみを経路誘導に用いることができる。また、光源の光量に応じたリンクコストを設定して誘導経路を選択しているため、光量に応じた経路選択が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
―第1の実施の形態―
図1は、第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置100は、車両に搭載され、自車両の車速を検出する車速センサ101と、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を受信して自車両の現在位置を検出するGPSユニット102と、自車両の進行方向を検出するジャイロセンサ103と、使用者によって操作される種々の操作スイッチを含む入力装置104と、地図データを記憶した地図データ記憶装置105と、CPUやメモリ、およびその他周辺回路で構成される制御装置106と、道路地図や各種情報を表示するモニタ107と、ガイダンス音声などの音声を出力するスピーカ108とを備えている。
【0008】
地図データ記憶装置105は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などの記憶装置が用いられ、ナビゲーション装置100で使用する地図データが記憶されている。この地図データは、道路地図をノードとリンクで表現した道路データを含んでいる。道路データでは、交差点にノードが対応し、各ノード間を結ぶ線分、すなわち道路区間がリンクに対応する。本実施の形態では、各ノードには識別番号としてノードIDが付与されており、各リンクには識別番号としてリンクIDが付与されている。
【0009】
また、地図データには、建物に関する情報と建物が有する光源に関する情報とが含まれている。建物に関する情報とは、建物の位置に関する情報、および建物の高さに関する情報が記憶されている。例えば、建物の位置に関する情報としては、建物の位置の緯度経度情報が記憶されている。また、建物の高さに関する情報としては、その建物が地面から何メートルの高さであるかが記録されている。
【0010】
ここで、光源とは、建物の外壁に取り付けられた電飾された看板、店内の照明が外部から視認可能となっているショーウィンドウなどが挙げられる。例えば、光源を有する建物としては、電飾された看板が設置されたビル、ショーウィンドウを有する店舗、ガラス張りの店舗などがある。
【0011】
そして、光源に関する情報とは、光源が照射している方向(光源照射方向)に関する情報、および建物における光源の設定高さに関する情報が記憶されている。光源が照射している方向に関する情報としては、例えば、北を0度とした場合の光源が光を照射している角度が記録されている。すなわち、光源が南方向に向けて光を照射している場合には、180度となる。建物における光源の設定高さに関する情報としては、例えば、光源が外壁に設置された看板である場合には、その看板の最下点が地面から何メートルの高さに位置しているか(光源最低設置高)が記録されている。
【0012】
例えば、図2に示すように、各建物ごとに建物に関する情報、すなわち建物位置および建物高が記録されており、光源を有する建物2aについては、さらに光源に関する情報、すなわち光源照射方向および光源最低設置高が記録されている。
【0013】
CPU106は、経路探索部106aと、光源特定部106bと、経路誘導部106cとを機能的に備えている。経路探索部105aは、GPSユニット102で検出された自車両の現在位置(自車位置)から使用者によって設定された目的地までの経路を、地図データ記憶装置105から読み込んだ地図データに基づいて探索する。ここで、経路探索部106aは、複数の経路候補を探索して使用者に提示し、使用者によって選択された1つの経路を目的地までの誘導経路として決定する。このときに決定される誘導経路上においては、右左折が必要な交差点(誘導ポイント)から所定距離手前の地点が運転者にガイダンスを出力する地点(案内地点)として設定されている。そして、経路誘導部106cは、自車両が案内地点に到達した時点で、誘導ポイントにおける車両の進行方向を案内するための音声ガイダンスをスピーカ108を介して出力したり、案内画面をモニタ107へ出力したりして、経路誘導を行う。
【0014】
光源特定部106bは、経路探索部106aによって探索された経路、および経路上の全ての誘導ポイントおよび案内地点を特定する。すなわち、経路探索部106aによって誘導経路上に設定された誘導ポイント、および案内地点の位置情報をそれぞれ取得する。そして、地図データに含まれる建物に関する情報、および光源に関する情報に基づいて、誘導ポイント近傍に存在し、案内地点から運転者が視認可能な光源を特定する。そして、経路誘導部106cは、夜間走行中、例えば18時以降は、光源特定部106bによって特定された光源を目印として経路誘導を行う。
【0015】
例えば、一般的なナビゲーション装置においては、図3(a)に示すように、左折する交差点の手前に郵便局がある場合には、郵便局を目印にして「郵便局の先を左方向です」のような音声ガイダンスを案内地点で出力して経路誘導を行う。この場合、夜間走行中に運転者による郵便局の視認が困難な場合には、運転者は郵便局を見落としてしまう可能性がある。そこで、本実施の形態では、図3(b)に示すように、交差点の先に夜間でも視認可能なように電飾された○×と書かれた看板がある場合には、この光源を目印として「○×の手前を左です」のような音声ガイダンスを案内地点で出力して経路誘導を行う。これによって、夜間でも見落とす可能性が低い光源を目印として経路誘導を行うことができる。
【0016】
このために、光源特定部106bは、建物に関する情報と建物が有する光源に関する情報とに基づいて、誘導ポイント近傍に存在する光源を有する建物を特定する。そして、光源特定部106bは、特定した建物における光源の設定高さ、光源が照射している方向に基づいて、特定した建物に設置されている光源が案内地点から視認可能であるか否かを判断する。このとき、案内地点と光源を有する建物との間に別の建物が存在している場合には、その建物の高さも加味して、光源がその建物の影に隠れないかを判定した上で、光源が視認可能であるか否かを判断する。
【0017】
例えば、図4に示すように、車両が案内地点4aに到達したときに、誘導ポイント近傍に光源を有する建物2aが存在するとき、案内地点4aと建物2aとの間に建物4bが存在する場合について説明する。この場合は、案内地点4aの位置、建物2aの建物位置、建物2aに設置されている光源の光源最低設置高、建物4bの建物位置、および建物4bの建物高に基づいて、案内地点4aから光源が視認可能かを判断する。具体的には、光源特定部106bは、図5に示すように、案内地点4aの位置と建物2aの建物位置とに基づいて、案内地点4aから建物2aまでの距離L1を算出する。また、案内地点4aの位置と建物4bの建物位置の建物位置とに基づいて、案内地点4aから建物4bまでの距離L2を算出する。
【0018】
そして、建物2aに設置された光源の光源最低設置高がH1であり、建物4bの建物高がH2である場合に、次式(1)が成立するか否かを判断する。
H2<H1/L1×L2 ・・・(1)
光源特定部106bは、この式(1)が成立すると判定した場合には、案内地点4aにおいて、運転者は建物2aに設置された光源すなわち看板を視認することができると判断する。これに対して、式(1)が成立しないと判定した場合には、案内地点4aにおいて、運転者は建物2aに設置された光源を視認することができないと判断する。
【0019】
経路誘導部106cは、光源特定部106bによって、案内地点4aから光源を視認できると判定した場合には、案内地点4aではその光源を目印として経路誘導を行う。すなわち、図3で上述したように、「○×の手前を左です」のような音声ガイダンスを案内地点4aで出力して経路誘導を行う。これによって、確実に運転者が視認できる光源のみを経路誘導時の目印として使用することができ、運転者が目印を見落とすことを防止することができる。
【0020】
図6は、第1の実施の形態におけるナビゲーション装置100の処理を示すフローチャートである。図6に示す処理は、使用者によって目的地が設定されて誘導経路が決定されると起動するプログラムとして、制御装置106によって実行される。
【0021】
ステップS10において、光源特定部106bは、建物に関する情報に基づいて、誘導ポイント近傍に存在する光源を有する建物を特定する。その後、ステップS20へ進み、光源特定部106bは、上述した式(1)によって、特定した建物に設置されている光源が案内地点から視認可能であるか否かを判断する。視認可能でないと判断した場合には、後述するステップS40へ進む。これに対して、視認可能であると判断した場合には、ステップS30へ進む。
【0022】
ステップS30では、経路誘導部106cは、光源特定部106bで特定した光源を目印として使用するように設定する。その後、ステップS40へ進み、光源特定部106bは、全ての誘導ポイント近傍に存在する光源について、上述したステップS20およびS30の判定処理を実行したか否かを判断する。未完了の光源があると判断した場合には、ステップS20へ戻って処理を繰り返す。これに対して、全ての光源についての判定処理が完了したと判断した場合には、処理を終了する。
【0023】
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)誘導ポイント近傍の光源を有する建物を特定し、夜間走行中は、案内地点において、その光源を目印にして経路誘導を行うようにした。これによって、夜間でも見落とす可能性が低い光源を目印として経路誘導を行うことができ、運転者が経路から逸れることを防止することができる。
【0024】
(2)案内地点から視認可能な光源のみを経路誘導時の目印として使用するようにした。これによって、確実に運転者が視認できる光源のみを経路誘導時の目印として使用することができ、運転者が目印を見落とすことを防止することができる。
【0025】
―第2の実施の形態―
第2の実施の形態では、夜間走行中に使用者によって設定された目的地までの経路を探索するに当たって、複数の候補経路を探索する。そして、複数の候補経路の内、案内地点から視認可能な誘導ポイント近傍の光源がより多い経路を誘導経路として選択するようにする。なお、図1〜図5については、第1の実施の形態と同様のため説明を省略する。
【0026】
光源特定部106bは、経路探索部106aによって目的地までの複数の候補経路が探索されたときに、各経路候補上の誘導ポイントをそれぞれ特定し、各誘導ポイント近傍に存在する光源を有する建物を特定する。光源特定部106bは、各候補経路ごとに第1の実施の形態と同様の処理を行って、特定した建物に設置された光源を各案内地点から視認可能か否かを判定する。そして、光源を視認可能な案内地点が最も多く含まれる経路を誘導経路として選択する
【0027】
経路誘導部106cは、光源特定部106bによって選択された誘導経路に従って、目的地までの経路誘導を開始する。このとき、経路誘導部106cは、第1の実施の形態と同様に、案内地点から視認可能な誘導ポイント近傍の光源を目印として使用して経路誘導を行う。
【0028】
このように、誘導ポイント近傍の光源を視認可能な案内地点が最も多く含まれる候補経路を誘導経路として選択することによって、夜間でも運転者が視認することができる光源を目印として経路誘導を行うことができ、運転者が目印を見落とす可能性が低くなり、誘導経路から逸れずに目的地まで走行することができる。
【0029】
図7は、第2の実施の形態におけるナビゲーション装置100の処理を示すブロック図である。図7に示す処理は、使用者によって目的地が設定され、経路探索が指示されると起動するプログラムとして、制御装置106によって実行される。
【0030】
ステップS100において、経路探索部106aは、自車位置から使用者によって設定された目的地までの複数の候補経路を探索する。その後、ステップS110へ進み、光源特定部106bは、複数の候補経路のうちの1つを対象として、各案内地点から視認可能な光源を有する誘導ポイント近傍の建物を特定して、ステップS120へ進む。ステップS120では、全ての候補経路について、光源を有する建物の特定処理が完了したか否かを判断する。
【0031】
完了していないと判断した場合には、ステップS110へ戻って、処理が完了していない候補経路を対象として処理を繰り返す。これに対して、全ての候補経路について処理が完了したと判断した場合には、ステップS130へ進む。ステップS130では、光源特定部106bは、誘導ポイント近傍に存在する光源を視認可能な案内地点が最も多く含まれる候補経路を誘導経路として選択する。その後、ステップS140へ進み、経路誘導部106cは、経路探索部106aによって選択された誘導経路に従って、目的地までの経路誘導を開始して、処理を終了する。
【0032】
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態における作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。すなわち、誘導ポイント近傍に存在する光源を視認可能な案内地点が最も多く含まれる候補経路を誘導経路として選択することによって、夜間でも運転者が視認することができる光源を目印として経路誘導を行うことができ、運転者が目印を見落とす可能性を低減することができる。
【0033】
―第3の実施の形態―
第3の実施の形態では、夜間走行中に使用者によって設定された目的地までの経路を探索するに当たって、複数の候補経路を探索した後、道路を照明する光源の光量が最も多い経路を誘導経路として選択するようにする。なお、図1および図2については、第1の実施の形態と同様のため説明を省略する。
【0034】
光源特定部106bは、経路探索部106aによって、目的地までの複数の候補経路が探索されたときに、各候補経路近傍に存在する光源を有する建物を特定する。例えば、図8に示すように、候補経路近傍に存在する光源を有する建物8a〜8hを特定する。そして、地図データに含まれる光源照射方向に関する情報基づいて、光源照射方向が道路側を向いている建物のみを抽出する。すなわち、図9に示すように、図8に示した建物8a〜8hの中から、光源照射方向が道路側を向いている建物8b〜8fのみを抽出する。この建物8b〜8fに設置されている光源が道路を照明する光源に相当する。
【0035】
次に、光源特定部106bは、各候補経路に含まれるそれぞれのリンクごとに、夜間通行リンクコストを設定する。夜間通行リンクコストとは、リンクコストが低ければ夜間に速度が出しやすいリンクであることを示し、リンクコストが高ければ夜間に速度が出しにくいリンクであることを示すものである。例えば、夜間に50km/hで走行できるリンクの夜間走行リンクコストは50km/hと表され、夜間に20km/hで走行できるリンクの夜間走行リンクコストは20km/hと表される。すなわち、リンクコストが低いほど、リンクコストを示す時速は速く表される。
【0036】
本実施の形態においては、光源特定部106bは、各リンクに相当する道路を照明する光源の光量に基づいて夜間通行リンクコストを設定する。すなわち、道路を照らす光源の光量が多ければ、光源によって路面や周囲が明るく照らされている可能性が高く、夜間に速度が出しやすいことから、夜間通行リンクコストは低く設定される。一方、路を照らす光源の光量が少なければ、路面や周囲が暗い可能性が高く、夜間に速度が出しにくいことから、夜間通行リンクコストは高く設定される。
【0037】
具体的には、光源特定部106bは、上述した処理で抽出した光源照射方向が道路側を向いている建物の数に基づいて、各リンクごとの夜間走行リンクコストを設定する。すなわち、光源照射方向が道路側を向いている建物の数が多いリンクにおいては、道路を照らす光量が多いと判断して、そのリンクの夜間通行リンクコストを低く設定する。これに対して、光源照射方向が道路側を向いている建物の数が少ない、または無いリンクにおいては、道路を照らす光量が少ないと判断して、そのリンクの夜間通行リンクコストを高く設定する。
【0038】
例えば、光源特定部106bは、図10に示すように、光源照射方向が道路側を向いている建物の数が多いリンク10aの夜間通行リンクコストを50km/hに設定し、光源照射方向が道路側を向いている建物が無いリンク10bの夜間通行リンクコストを20km/hに設定する。
【0039】
そして、光源特定部106bは、設定した夜間通行リンクコストに基づいて、複数の候補経路の中から、経路全体の夜間通行リンクコストが最も低い経路を誘導経路として選択する。例えば、経路に含まれる全てのリンクの夜間通行リンクコストの平均が最小となる候補経路を誘導経路として選択する。経路誘導部106cは、経路探索部106aによって選択された誘導経路に従って、目的地までの経路誘導を開始する。このとき、経路誘導部106cは、第1の実施の形態と同様に、案内地点から視認可能な誘導ポイント近傍の光源のみを目印として使用して、経路誘導を行う。
【0040】
これによって、光源によって路面および周囲が明るく照らされている道路を多く含む経路を誘導経路として選択することができ、夜間でも速度を出しやすい道路を走行することで、目的地までの所要時間を短縮することができる。例えば、道路の明るさを加味せずに誘導経路を選択した場合には、図11(a)に示すように、暗い道路を走行中には安全のために速度を落として走行しなければならない。これに対して、本実施の形態のように、道路の明るさを加味して誘導経路を選択することによって、図11(b)に示すように、明るい道路を含む経路が誘導経路に設定されるため、運転者は速度を落とさずに走行することができる。
【0041】
また、運転者は、夜間でも視界が良い道路を走行して、安全に目的地まで走行することができる。さらに、第1の実施の形態と同様に、案内地点から視認可能な誘導ポイント近傍の光源のみを目印として使用して経路誘導を行うことによって、運転者が目印を見落とす可能性が低くなり、誘導経路から逸れずに目的地まで走行することができる。
【0042】
図12は、第3の実施の形態におけるナビゲーション装置100の処理を示すブロック図である。図12に示す処理は、使用者によって目的地が設定され、経路探索が指示されると起動するプログラムとして、制御装置106によって実行される。なお、図12においては、図7に示した第2の実施の形態における処理と同様の処理については、同じステップ番号を付与して説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0043】
ステップS200において、光源特定部106bは、複数の候補経路のうちの1つを対象として、候補経路近傍に存在する光源を有する建物の中から光源照射方向が道路側を向いている建物を抽出する。その後、ステップS210へ進み、光源特定部106bは、上述したように、候補経路に含まれる各リンクにおける光源照射方向が道路側を向いている建物の数に基づいて、夜間通行リンクコストを設定して、ステップS120へ進む。そして、ステップS130においては、光源特定部106bは、上述したように、設定した夜間通行リンクコストに基づいて、複数の候補経路の中から誘導経路を選択する。
【0044】
以上説明した第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態における作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏する。すなわち、光源照射方向が道路側を向いている建物の数に基づいて光源の光量を特定し、各リンクごとの夜間走行リンクコストを光源の光量に基づいて設定した。そして、経路全体の夜間通行リンクコストが最も低い経路を誘導経路として選択するようにした。これによって、光源によって路面および周囲が明るく照らされている道路を多く含む経路を誘導経路として選択することができ、夜間でも速度を出しやすい道路を走行することで、目的地までの所要時間を短縮することができる。また、運転者は、夜間でも視界が良い道路を走行して、安全に目的地まで走行することができる。
【0045】
―変形例―
なお、上述した実施の形態のナビゲーション装置は、以下のように変形することもできる。
(1)上述した第1〜第3の実施の形態では、ナビゲーション装置100は、地図データを記憶した地図データ記憶装置105を備えている例について説明した。しかしながら、地図データを記憶した記憶媒体、例えばCD−ROMやDVD−ROMから地図データを読み込むための読込装置を備えるようにしてもよい。
【0046】
(2)上述した第1〜第3の実施の形態では、建物の外壁に取り付けられた電飾された看板や店内の照明が外部から視認可能となっているショーウィンドウなどを光源とし、当該光源に関する情報を地図データ記憶装置105に記憶する例について説明した。しかしながら、路上に設置された街灯も光源に含めるようにしてもよい。この場合には、光源に関する情報として、街頭の数に関する情報として、何メートル当たりに1基の街灯が設置されているかを地図データ記憶装置105に記憶するようにしてもよい。そして、第3の実施の形態では、各リンクごとに設置されている街灯の数も加味して夜間通行リンクコストを設定するようにしてもよい。
【0047】
(3)上述した第1〜第3の実施の形態では、ナビゲーション装置200を車両に搭載する例について説明したが、これに限定されず、その他の移動体に搭載するようにしてもよい。
【0048】
(4)上述した第3の実施の形態では、光源照射方向が道路側を向いている建物の数を道路を照らす光源の光量とみなして各リンクごとの夜間走行リンクコストを設定する例について説明した。しかしながら、光源の設置面積や光源の明るさ(発光量)を光源の光量とみなして各リンクごとの夜間走行リンクコストを設定するようにしてもよい。
【0049】
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。
【0050】
特許請求の範囲の構成要素と実施の形態との対応関係について説明する。GPSユニット102は自車位置特定手段に、制御装置106は目的地設定手段に、経路探索部106aは経路探索手段に相当する。光源特定部106bは誘導ポイント特定手段、光源特定手段、選択手段、およびリンクコスト設定手段に、経路誘導部106cは経路誘導手段に相当する。なお、以上の説明はあくまでも一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係に何ら限定も拘束もされない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】建物に関する情報および光源に関する情報の具体例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態における経路誘導方法の具体例を示す図である。
【図4】案内地点から視認できる光源の具体例を示す図である。
【図5】案内地点から光源を視認できるか否かを判定する方法を説明する図である。
【図6】第1の実施の形態におけるナビゲーション装置100の処理を示すフローチャート図である。
【図7】第2の実施の形態におけるナビゲーション装置100の処理を示すフローチャート図である。
【図8】第2の実施の形態における候補経路近傍に存在する光源を有する建物の具体例を示す図である。
【図9】光源照射方向が道路側を向いている建物の具体例を示す図である。
【図10】夜間通行リンクコストの具体例を示す図である。
【図11】夜間通行リンクコストを加味した場合と加味しない場合との対比を示す図である。
【図12】第3の実施の形態におけるナビゲーション装置100の処理を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0052】
100 ナビゲーション装置
101 車速センサ
102 GPSユニット
103 ジャイロセンサ
104 入力装置
105 地図データ記憶装置
106 制御装置
106a 経路探索部
106b 光源特定部
106c 経路誘導部
107 モニタ
108 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車位置を特定する自車位置特定手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
前記自車位置から前記目的地までの誘導経路を探索する経路探索手段と、
前記誘導経路上の誘導ポイントを特定する誘導ポイント特定手段と、
前記誘導ポイントから所定距離手前の案内地点から視認可能な光源を特定する光源特定手段と、
前記光源特定手段で特定した前記光源を目印として、前記案内地点で前記誘導ポイントにおける車両の進行方向を案内することによって、前記誘導経路に基づく経路誘導を行う経路誘導手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
自車位置を特定する自車位置特定手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
前記自車位置から前記目的地までの複数の候補経路を探索する経路探索手段と、
各候補経路上の誘導ポイントを特定する誘導ポイント特定手段と、
前記誘導ポイントから所定距離手前の案内地点から視認可能な光源を特定する光源特定手段と、
前記複数の候補経路の中から、前記光源を視認可能な案内地点が最も多く含まれる経路を誘導経路として選択する選択手段と、
前記光源特定手段で特定した前記光源を目印として、前記案内地点で前記誘導ポイントにおける車両の進行方向を案内することによって、前記誘導経路に基づく経路誘導を行う経路誘導手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
自車位置を特定する自車位置特定手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
前記自車位置から前記目的地までの複数の候補経路を探索する経路探索手段と、
各候補経路を構成するリンクごとに道路を照明する光源の光量を特定し、前記光源の光量に応じたリンクコストを設定するリンクコスト設定手段と、
前記複数の候補経路の中から、前記候補経路全体のリンクコストが最も低い経路を誘導経路として選択する選択手段と、
前記誘導経路に従って経路誘導を行う経路誘導手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置において、
前記光源特定手段は、前記光源の設置高さ、および前記案内地点と前記光源との間に存在する建物の高さに基づいて、前記案内地点から視認可能な光源を特定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項3に記載のナビゲーション装置において、
前記リンクコスト設定手段は、光源照射方向が前記候補経路を向いている光源を前記道路を照明する光源として特定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項3に記載のナビゲーション装置において、
前記リンクコスト設定手段は、各リンクごとの前記道路を照明する光源の数、前記光源の設置面積、および前記光源の発光量のいずれかに基づいて、前記リンクごとに道路を照明する光源の光量を特定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
自車位置を特定し、
目的地を設定し、
前記自車位置から前記目的地までの誘導経路を探索し、
前記誘導経路上の誘導ポイントを特定し、
前記誘導ポイントから所定距離手前の案内地点から視認可能な光源を特定し、
前記案内地点から視認可能な光源を目印として、前記案内地点で前記誘導ポイントにおける車両の進行方向を案内することによって、前記誘導経路に基づく経路誘導を行うことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項8】
自車位置を特定し、
目的地を設定し、
前記自車位置から前記目的地までの複数の候補経路を探索し、
各候補経路上の誘導ポイントを特定し、
前記誘導ポイントから所定距離手前の案内地点から視認可能な光源を特定し、
前記複数の候補経路の中から、前記光源を視認可能な案内地点が最も多く含まれる経路を誘導経路として選択し、
前記案内地点から視認可能な光源を目印として、前記案内地点で前記誘導ポイントにおける車両の進行方向を案内することによって、前記誘導経路に基づく経路誘導を行うことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項9】
自車位置を特定し、
目的地を設定し、
前記自車位置から前記目的地までの複数の候補経路を探索し、
各候補経路を構成するリンクごとに道路を照明する光源の光量を特定し、前記光源の光量に応じたリンクコストを設定し、
前記複数の候補経路の中から、前記リンクコストが最も低い経路を誘導経路として選択し、
前記誘導経路に従って経路誘導を行うことを特徴とするナビゲーション方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−122231(P2008−122231A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−306468(P2006−306468)
【出願日】平成18年11月13日(2006.11.13)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】