説明

ナビゲーション装置、その制御方法及びその制御プログラム

【課題】ランドマークを地図上に表示させる方法において、優先度、個数又は重なり度合いに応じたランドマークを表示するナビゲーション装置、その制御方法及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】優先設定部32により、施設読出部31から得られた各施設情報に対して自由に優先度を設定する。重なり検出部33は、施設読出部31が読み出した各表示地点の施設情報について、複数のランドマークの重なりの有無を検出する。ランドマークが重なっていた場合には、優先度設定処理にて設定された優先情報を基に重なったランドマークに優先度を付ける。表示数設定部34により、予め地図上に表示するランドマークの個数を設定し、また重なり度合い設定部35で、予め表示するランドマークの重なり割合の値を設定する。表示判定部36が設定しておいた表示個数及び重なり度合いを基に、表示するランドマークを判定し、表示制御部37に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション技術の改良に係り、特に、画面上に表示される施設情報の表示態様を変更可能なナビゲーション装置、その制御方法及びその制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理技術の発達に伴い、車両などの移動体に搭載して道案内を行う車載用ナビゲーション装置が普及している。ナビゲーション装置は、予め用意された地図データを利用し、GPSなどで測位する自車の位置や向きなどを周辺地図上に表示したり、指定される目的地への経路を計算又は設定し、画面表示や合成音声などで案内するものである。
【0003】
このようなナビゲーション装置では、コンビニエンスストア、駐車場やガソリンスタンドなどの施設情報(「ランドマーク」という。)が地図上に数多く表示されるため、利用者はその表示を基に行きたい施設に立ち寄ることが可能である。ここで、ナビゲーション装置に記憶されている施設件数は1000万件以上といわれ、豊富なデータゆえに地図上にランドマークが重なって表示されるので、下に表示されたランドマークが見えなくなるといった事態が起こりうる。例えば、一つのビルにいくつもの店がある場合や駅周辺といったような場所では、そのようなケースが起こりやすい。また、そのような場所では地図上がランドマークだらけになってしまい何処に何のランドマークが表示されているのか分からなくなってしまうこともある。
【0004】
これに対応するため従来技術では、駐車場やガソリンスタンド等にグループ化したランドマークの表示のON/OFFをキー操作により画一的に選択できるような手法を用いていた。つまり、利用者の希望するランドマークのグループを表示したい場合には、キー操作により設定をONとし、表示を画面上から消したい場合には、キー操作により設定をOFとすることで順次表示の切り換えを行っていた。また、利用者が表示を希望するランドマークの優先順位の指標である優先度を設定し、優先度の高いものを一番上に表示して、その下に次に優先度の高いもの表示するといった方法もとられていた(特許文献1参照)。その他にも、ランドマークの重なりがあった場合にどれか一つを表示し、それ以外は非表示にしてランドマークを見やすくしたりしていた(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2004−69561
【特許文献2】特開2002−107155
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記従来技術であるグループ化されたランドマークの表示をグループごとにON/OFFとする手段は、キー操作により表示したいもしくは表示したくないランドマークを指定するため、停車時に利用者が意図して切り換え操作を行う必要があった。そのため、走行中での利用は危険性を有し、また表示したいものが複数あった場合には、車を止めてキー操作を繰り返さねばならなかった。
【0006】
ランドマークに優先度を付けて表示する方法では、優先度の最も高いランドマークが見易くなるが、画面上に多数のランドマークが重なった場合、優先度の低い順に優先度の高いランドマークの下に積み重なって表示されるので、画面上がランドマークだらけになり、何処に何のランドマークが表示されているか分からないといった不都合を生じさせていた。
【0007】
そして、重なり合ったランドマークのどれか一つを表示する方法では、実際に表示するランドマークの一部分が重なった場合でも指定したランドマーク以外は非表示となってしまうので、逆に地図情報が少な過ぎてしまうといった問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するもので、その目的は、コンビニエンスストアなどのランドマークを画面上に表示させる方法において、利用者がランドマークに優先度、個数又は重なり度合いを設定し、設定した優先度、個数又は重なり度合いに応じたランドマークを表示させることにより、地図を視覚的に見易くすることが可能であり、また利用者にあった地図情報量を表示できるナビゲーション装置、その制御方法及び制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を本発明は以下のように解決する。
請求項1の発明は、経路探索及び地図表示のための道路地図データと施設の位置や種類を含む施設データとを予め格納する記憶部と、センサ出力に基いてコンピュータが自車位置を検知する検知手段と、コンピュータが前記道路地図データ及び前記検知手段を用いて所定の目的地への経路を計算及び誘導するナビゲーション手段と、情報を表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置において、前記道路地図データを格納する前記記憶部から地図上の施設を表示するマークを読み出す施設読出手段と、前記施設読出手段から読み出された表示マークに対して、予め利用者の指示により決定した画面上に表示させる際の優先順位に基づき、優先度を設定する優先度設定手段と、前記施設読出手段から読み出された複数の表示マークが表示画面上において重なって表示されるかを検出する重なり検出手段と、画面上において複数の表示マークの重なって表示される場合に、その重なった表示マークの表示させる個数を設定する表示数設定手段と、前記優先度設定手段において設定された表示マークの優先度を基に、前記重なり検出手段により検出した複数の表示マークを優先度順に並び換え、前記表示数設定手段により制限した表示個数分の表示マークを決定する判定手段と、前記判定手段により決定した表示個数分の表示マークを表示する表示手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1の発明を方法の観点から把握したもので、経路探索及び地図表示のための道路地図データと施設の位置や種類を含む施設データとを予め格納する記憶部と、センサ出力に基いてコンピュータが自車位置を検知する検知手段と、コンピュータが前記道路地図データ及び前記検知手段を用いて所定の目的地への経路を計算及び誘導するナビゲーション手段と、情報を表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御方法において、前記コンピュータが、前記道路地図データを格納する前記記憶部から地図上の施設を表示するマークを読み出す施設読出ステップと、前記施設読出ステップから読み出された表示マークに対して、予め利用者の指示により決定した画面上に表示させる際の優先順位に基づき、優先度を設定する優先度設定ステップと、前記施設読出ステップから読み出された複数の表示マークが表示画面上において重なって表示されるかを検出する重なり検出ステップと、画面上において複数の表示マークの重なって表示される場合に、その重なった表示マークの表示させる個数を設定する表示数設定ステップと、前記優先度設定ステップにおいて設定された表示マークの優先度を基に、前記重なり検出ステップにより検出した複数の表示マークを優先度順に並び換え、前記表示数設定ステップにより制限した表示個数分の表示マークを決定する判定ステップと、前記判定ステップにより決定した表示個数分の表示マークを表示する表示ステップと、を実行することを特徴とする。
【0011】
請求項9の発明は、請求項1,5の発明をコンピュータのプログラムの観点から把握したもので、経路探索及び地図表示のための道路地図データと施設の位置や種類を含む施設データとを予め格納する記憶部と、センサ出力に基いてコンピュータが自車位置を検知する検知手段と、コンピュータが前記道路地図データ及び前記検知手段を用いて所定の目的地への経路を計算及び誘導するナビゲーション手段と、情報を表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御プログラムにおいて、このプログラムが前記コンピュータに、前記道路地図データを格納する前記記憶部から地図上の施設を表示するマークを読み出す施設読出処理と、前記施設読出処理から読み出された表示マークに対して、予め利用者の指示により決定した画面上に表示させる際の優先順位に基づき、優先度を設定する優先度設定処理と、前記施設読出処理から読み出された複数の表示マークが表示画面上において重なって表示されるかを検出する重なり検出処理と、画面上において複数の表示マークの重なって表示される場合に、その重なった表示マークの表示させる個数を設定する表示数設定処理と、前記優先度設定処理において設定された表示マークの優先度を基に、前記重なり検出処理により検出した複数の表示マークを優先度順に並び換え、前記表示数設定処理により制限した表示個数分の表示マークを決定する判定処理と、前記判定処理により決定した表示個数分の表示マークを表示する表示処理と、を実行させることを特徴とする。
【0012】
以上の態様では、優先度設定手段により表示マーク、すなわちランドマークの優先度を設定することができ、それに加え、表示数設定手段により画面上に表示するランドマークの個数を設定することができるので、利用者が設定した優先度の高いランドマークを画面上の上に(手前に)表示することができ、尚且つ画面上において重なったランドマークを利用者が決めた個数分のみ表示させることが可能となる。従って、利用者の希望にそった施設情報を表示することが可能であり、また表示個数も制限されているので視覚的にも見易い地図情報量が画面上に表示されることとなる。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1記載のナビゲーション装置において、表示マークが、施設の種類に応じて複数のグループに区分され、前記優先度設定手段がそのグループごとに優先度を設定することを特徴とする。
【0014】
請求項6の発明は、請求項2の発明を方法の観点から把握したもので、請求項5記載のナビゲーション装置の制御方法において、表示マークが、施設の種類に応じて複数のグループに区分され、前記優先度ステップがそのグループごとに優先度を設定するものであることを特徴とする。
【0015】
以上の態様では、優先度設定手段により個々のランドマークの優先度を設定するだけでなく、施設の種類に応じてグループ化したランドマークについても優先度を設定することが可能となる。従って、ガソリンスタンドやコンビニエンスストアといったグループごとに優先度を設定することができるので、利用者の希望にそったグループごとの施設情報を画面上に表示することができる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のナビゲーション装置において、前記重なり検出手段が複数の表示マークの重なりを検出した場合、予め利用者が指定した前記重なった複数の表示マークを表示するか否かの基準値である重なり度合いに基づいて、重なり度合いを設定する重なり度合い設定手段と、前記重なり度合い設定手段により設定した重なり度合いを基に、表示マークの表示又は非表示を決定する判定手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、請求項3の発明を方法の観点から把握したもので、請求項5又は6記載のナビゲーション装置の制御方法において、前記重なり検出ステップが複数の表示マークの重なりを検出した場合、予め利用者が指定した前記重なった複数の表示マークを表示するか否かの基準値である重なり度合いに基づいて、重なり度合いを設定する重なり度合い設定ステップと、前記重なり度合い設定ステップにより設定した重なり度合いを基に表示マークの表示又は非表示を決定する判定ステップと、を有することを特徴とする。
【0018】
以上の態様では、優先度設定手段による表示マーク、すなわちランドマークの優先度の設定と表示数設定手段による地図上に表示するランドマークの個数の設定とに加え、重なり度合い設定手段によりランドマーク同士の重なる部分の度合いを設定できる。すなわち、利用者が設定した優先順位及び表示個数によりランドマークを表示することができるだけでなく、重なり度合い設定部を介して利用者が設定した重なり度合いにより、その設定値より高い重なり度合いを有する優先度の低いランドマークを表示しないことができるので、見え難いランドマークは非表示となり、地図を視覚的に見易く表示することが可能である。
【0019】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、前記判定手段は、表示する表示マークの個数を決定する表示個数判定部と、重なり度合いにより表示マークの表示又は非表示を決定する重なり度合い判定部と、前記表示個数判定部及び前記重なり度合い判定部からの情報を組み合わせた上で表示マークを決定するか、片方のみの情報から表示マークを決定するかを判断する表示選択部と、を有することを特徴とする。
【0020】
請求項8の発明は、請求項4の発明を方法の観点から把握したもので、請求項5乃至7のいずれか1項に記載のナビゲーション装置の制御方法において、前記判定ステップは、表示する表示マークの個数を決定する表示個数判定ステップと、重なり度合いにより表示マークの表示又は非表示を決定する重なり度合い判定ステップと、前記表示個数判定ステップ及び前記重なり度合い判定ステップからの情報を組み合わせた上で表示マークを決定するか、片方のみの情報から表示マークを決定するかを判断する表示選択ステップと、を有することを特徴とする。
【0021】
これにより、ランドマークの個数の表示制限と重なり度合いによるランドマークの表示制限の両方、もしくは片方のみを考慮して表示データを処理することができるので、利用者は使用の目的に応じて表示態様を変更することが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、コンビニエンスストアやガソリンスタンドなどのランドマークを地図上に表示させる際に、ランドマークが重なってしまう場合でも、利用者は表示させたいランドマーク順に優先度を付けることができ、さらに表示させたいランドマークの重なり度合い及び表示個数も設定することができる。従って、利用者が希望した施設情報が優先的に表示され、また表示個数も制限されるので利用者の望む地図情報量を取得することができ、さらにはランドマークの重なり度合いによりランドマークの表示又は非表示が自動で判断されるので地図を視覚的に見易くすることが可能なナビゲーション装置、その制御方法及び制御プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0024】
〔1.構成〕
本実施形態は、目的地への経路を案内するナビゲーション装置(以下「本装置」と呼ぶ)を説明するもので、その制御方法、制御プログラムとしても把握可能であり、本装置の構成を図1に示す。
【0025】
1は、VICS情報を取得する為のFM多重受信及び処理部、2は、VICS情報を取得する為のビーコン受信及び処理部である。3は、システム全体の制御を司るメインCPU(中央演算装置)及びその周辺回路であり、本装置各部の制御を含む情報処理を行う制御部である。4は、メインプログラムをロードする為のダイナミックRAM(DRAM)、5は、メイン電源オフの間も設定などメモリ内容を保持するためのバッテリーバックアップ付スタティックRAM(SRAM)、6は、起動時等に制御部3よりアクセスされるROMである。ここで、メインメモリMはDRAM4とSRAM5とROM6から構成されている。
【0026】
7は、地図などの情報を描画及び表示する表示部で、液晶表示パネルなどの表示画面を持つ。8は、表示部7用に設けられたビデオRAM(VRAM)である。9は、情報や操作の入力を受け付ける入力部で、タッチキーなどからの入力を検出する制御装置であるが、入力部の構成や種類は自由で、表示部7周囲の操作スイッチ類のほか、リモコンユニット、表示パネルと一体のタッチセンサなどを単独、又は自由に組み合わせて用いればよい。10は、I/O制御回路やドライバなどを使って表示部7やユーザー入力部9と処理部3を結ぶユーザーインターフェース部である。
【0027】
11は、TV(各種のテレビジョン放送)を受信する為のTV受信及び処理部、12は、イルミネーション(計器盤等の照明)又は車速パルス又はパーキング等の動作や状態を検出する車両情報取得部である。
【0028】
記憶装置13は、HDD、DVD−ROM、CD−ROMなどのドライブを用いて、道路地図データ(典型的には、経路探索用データや地図表示用データ)又はその他の検索データや地図関連データなどを記録するデータ記憶手段である。
【0029】
この道路地図データは、経路探索用と地図表示用の2つからなり、経路探索用データは、経路探索に必要なデータ(ノード、リンク情報)のみで構成される。経路探索用データのリンクは、地図表示用の道路リンクと、リンクIDとして共通のIDを持ち、相互に関連付けられている。一方、地図表示用データは、表示用として、詳細な道路形状情報(形状点列)、エリア形状情報等を含んでいる。
【0030】
また、施設の位置、種類や規模を示す施設データは、道路地図データとは別に地図関連データとして記憶装置13に記憶されている。
【0031】
14は、測位技術(例えば、GPS、ジャイロ、地磁気センサ、加速度センサ、車速パルスなど)により、現在位置、方位、速度など自車の挙動に関する航法情報を得る測位部である。
【0032】
また、制御部3は、後述する機能又は作用に対応する次のような処理手段(図1に示す30、31…)を有する。なお、従来と共通のナビゲーション処理(例えば、現在位置の計算、目的地の指定受付、経路探索、誘導案内出力など)は、案内地点出力を除いて本発明特有の要素ではないので、ナビゲーション部30として示し、詳細は省略する。
【0033】
31は、施設読出部であり、ナビゲーション部30により記憶装置13から得られた地図関連データのうち、コンビニエンスストアやガソリンスタンドなどの地図記号を読み出すものであって、一例として、画面上に表示予定の約1000万件のランドマークを適宜読み出すことが可能である。
【0034】
32は、優先度設定部であり、これにより利用者は予め指定したランドマークに優先度を設定しておくことができる。なお、この優先度設定部32によりすべてのランドマークに優先度を設定する必要はなく、優先度を付けなかったランドマークは最も低い優先度に設定される。
【0035】
33は、地図上に表示される複数のランドマークが一部でも重なった場合に、その重なりを検出する重なり検出部である。
【0036】
34は、重なった複数のランドマークを表示させる個数を制限する表示数設定部である。これにより、利用者は自由に重なったランドマークの表示個数を設定することが可能となり、適当な情報量を取得することができる。
【0037】
35は、重なり度合い設定部であり、複数のランドマークの重なった部分の割合を設定する手段である。この重なり度合い設定部35により、利用者は重なったランドマークでも見え易い接触面積の割合を指定することができる。
【0038】
36は、表示判定部であり、重なり検出部33で検出された重なったランドマークを表示数設定部34及び重なり度合い設定部35からの情報を基に、どのような表示態様にするかを決定する手段である。この表示判定部36は、設定したランドマークの表示個数を判定する表示個数判定部36aと、設定した重なり度合い以下のランドマークを選択する重なり判定部36bと、表示個数と重なり度合いの両条件から得られたデータを採用するか、片方のみのデータを採用するかを利用者に選択させる表示選択部36cとを有する。
【0039】
37は、表示判定部36により決定された表示データを表示部7に出力する表示制御部である。本件実施形態の表示態様としては、優先度に基づいて表示数設定部34により設定した表示個数情報と、重なり度合い設定部35により設定した重なり度合い以下のランドマークを表示する情報とを組み合わせたものを表示することとしている。他に、重なり度合いを考慮せず、表示数設定部34により設定した表示個数のみのランドマークを表示することも可能である。
【0040】
〔2.作用効果〕
〔2−1.概略〕
本実施形態の概略は、まず利用者は、処理部3の優先度設定部32により、記憶装置13に記憶されている各施設情報に対して自由に優先度を設定する(優先度設定処理)。この設定した優先度データは、重なり検出部33に送信される。また、利用者は表示数設定部34により、予め地図上に表示するランドマークの個数を設定し(表示個数設定処理)、重なり度合い設定部35で、予め表示するランドマークの重なり割合の値(例えば30%)を設定しておく(重なり度合い設定処理)。
【0041】
そして、施設読出部31により、ナビゲーション部30から地図上に表示される施設情報(ランドマーク)を呼び出し、メインメモリ4に格納する(施設情報読取処理)。
【0042】
ここで、重なり検出部33は、施設読出部31が読み出したあるランドマークの画面上における重なりの有無を検出する(重なり検出処理)。この検出結果により、ランドマークが重なっていた場合には、優先度設定処理にて設定したランドマークの優先度を参照して、表示順序を決定する。そして、表示順序の決定した複数のランドマークが表示判定部36に伝えられる。
【0043】
次に、表示判定部36が設定しておいた表示個数及び重なり度合いを基に、表示するランドマークを判定し、表示制御部37に出力する。具体的には、表示個数判定部36aが設定された個数のランドマークを決定し、重なり度合い判定部36bが設定された重なり度合い以下のランドマークを決定し、表示選択部36cにより利用者が双方から情報を組み合わせて表示データを決定するか、片方のみの情報から表示データを決定するかを判定する(表示判定処理)。この表示判定処理により、表示判定部36が優先度又は表示個数又は重なり度合いが決められた表示データを表示制御部37に送信する。そして表示制御部37はこの情報を表示部7に出力する。
【0044】
これにより、画面上において重なったランドマークは優先度順に表示され、すなわち優先度の高いものが画面表示上の上(手前側)、優先度の低いものが画面表示上の下(奥側)に表示される。ここで、表示個数を制限した場合にはその表示個数分のランドマークが、重なり度合いを制限した場合にはその重なり度合い以下のランドマークが表示される。本実施形態では、表示個数と重なり度合いの双方を制限した場合しているため、両情報を考慮したランドマークが表示される。
【0045】
[2−2.処理例]
[2−2−1.優先度設定処理]
次に、上述した地図上のランドマークに優先度を付ける優先度設定処理について具体的に説明する。なお、本処理例は入力部9である表示画面上のタッチパネルを操作することにより説明していくが、操作態様はこれに限らず、操作キーやリモコンを使って操作するものでもよい。
【0046】
(1)個々のランドマークについて優先度を付ける場合
個々のランドマークに優先度を付ける場合は、図2〜5に示すように優先度を設定する。まず、利用者は図2の表示部7において、A側に表示された複数のランドマーク1〜4から優先度を付けたいランドマーク(例えばランドマーク2)を入力部9であるボタン21a又は21bを押すことにより選択する。ボタン21aを押すとカーソルが上部に移動し、21bボタンを押すとカーソルが下部に移動する。
【0047】
そして優先度を付けたいランドマークにカーソルを合わせ、優先度を入力するボタン22aを押す。このボタン22aを押すことで優先度設定部32により図3のように優先度の高い順にB側にランドマークが入力されていく。その際、優先度を付けたランドマークは、A側で非表示となり選択したカーソルの一つ下にあるランドマーク(ランドマーク3)が一つ上にずれ、新たなランドマーク(ランドマーク5)が表示部7に表示される。
【0048】
再び、A側のランドマークを入力部9であるボタン21a又は21bを押すことにより選択し、ボタン22aを押す操作を繰り返すことで、優先度設定部32により図4のようにB側には選んだ順番にランドマークが並べられていく。この場合、並べられた順に優先度が設定され、一番上に表示されたランドマークの優先度が一番高いものとなる。(この場合、ランドマーク2の優先度が一番高く、その次にランドマーク6、ランドマーク3と続いていく。)
【0049】
また、B側のランドマークをカーソルを選択するためのボタン23a又は23bを押すことにより選択し、優先度を変更するボタン24a又は24bを押すことで、既に選択されたランドマークの優先度を優先度設定手段32により変更することができる。ボタン24aを押した場合は、選択されているランドマークの優先度を一つ上に上げ、ボタン24bを押した場合は優先度が一つ下に下がる。例えば、ランドマーク6をカーソルを選択するためのボタン23a又は23bを押すことにより選択し、優先度を変更するボタン24aを押すと優先度設定部32により図5のように表示部7に表示される。
【0050】
すべてのランドマークに優先度を付ける前に、ボタン25(終了ボタン)を押した場合は、優先度設定部32により選択されていないランドマークの優先度が一番低く設定される(この場合には、優先度の高い順から「ランドマーク6」→「ランドマーク2」→「ランドマーク3」→「その他ランドマーク」となる)。
なお、選択されていないランドマーク同士が重なった場合には、ランダムに表示部7に表示される。
【0051】
(2)グループに分けて優先度を付ける場合
コンビニエンスストア、ファーストフードやガソリンスタンドなどのグループ毎にランドマークを付ける場合は図6に示すように優先度を設定する。
【0052】
優先度の付け方は、個々のランドマークに優先度を付ける方法と同様であり、対象がグループに換わっただけであるが、さらに、グループ中の個々のランドマークに優先度を付けることもできる。すなわち、入力部9であるカーソルを選択するボタン23a又は23bを押すことによりグループを選択し、そこでボタン26を押すと選択したグループ中の個々のランドマークの優先度を設定することが優先度設定部32により可能となる。
【0053】
優先度を付けたグループの個々の優先度は図7のように表すことができる。この場合、グループ1を例にみると、グループ1の優先度は2番と設定されており、そしてグループ1中の個々のランドマークであるA,BにおいてBの方が優先度が高く設定されている。すなわち、グループ1−4全体の個々のランドマークの優先度を比較すると図7に記載されているように、全体の優先度はランドマークAが4番、ランドマークBが3番となることが把握できる。
【0054】
また、グループ中のランドマークに優先度を付けなかった場合はグループ中の個々のランドマークがランダムに表示部7に表示される。この場合、例えば図4中のグループ2をみると、優先度設定部32によりグループ2中で個々の優先度が設定されていないランドマークC,Eが上記ランダムに表示されるランドマークに該当する。なお、このランドマークC,Eの全体の優先度は同じであると位置づけられる。
【0055】
[2−2−2.表示個数設定処理]
次に、優先度が設定されたランドマークが重なる場合に、表示するランドマークの個数を制限する処理について説明する。
【0056】
図8のようにランドマークの位置と大きさにより、重なっているランドマークA,B,C,Dが優先度の高い順に画面表示上の上に並んでいる場合を考える(この場合、ランドマークAの優先度が一番高く、次にランドマークB、その次にランドマークC・・・)。
【0057】
ここで、図9のように入力部9であるボタン27a又は27bを押すことで表示数設定部34によりランドマークの表示個数を例えば2個と設定する。これにより、重なり合ったランドマークは、表示個数判定部36aを通じて図10のように優先度の高い順から2つ表示部7に表示されることになる(この場合はランドマークAとB)。
【0058】
[2−2−3.重なり度合い設定処理]
次に、優先度が設定されたランドマークが重なった場合の、重なり度合いの設定とその後の処理について説明する。
【0059】
まず、利用者は図11のように入力部9であるボタン28a又は28bを押すことで、重なり度合い設定部35により自由に重なり度合いを設定する(例えば30%)。そして、優先度順に並ばれたランドマークにおいて、優先度の高いものとの重なりを順にチェックし、重なっている場合はその重なり度合いを求め、重なり度合い判定部36bにより設定された重なり度合い以下の場合は優先度の低いランドマークも表示し、設定された値を超える場合には優先度の低いランドマークを非表示とする判定を行う。
【0060】
ここで、図12にランドマークAとBが重なる場合の処理を例に挙げる。前提として優先度はA>Bと、ランドマークの重なり度合いは30%と重なり度合い設定部35により設定しておき、重なった部分の面積はAとBの中心座標と面積からS=5と仮定する。なお、ランドマークBの面積はA=30,B=20の場合を考える。
【0061】
この場合、重なり度合いは、5(S)/20(B)*100=25%となり、重なり度合い判定部36bにより重なり度合いが設定値以下(30%以下)であることを判定し、これにより優先度の高いランドマークAを表示部7である画面表示上の上に、ランドマークBをその下に表示することとなる。
【0062】
もう一例として、前提条件が異なる場合の処理を説明することにする(図13)。今回は、ランドマークAとBとが重なる面積をS=15と仮定し、残りは図12と同様の条件の場合を考えた。
【0063】
この場合、重なり度合いは、15(S)/20(B)*100=75%となり、重なり度合い判定部36bにより重なり度合いが設定値(30%)より大きい値であると判断するので、ランドマークA,Bの優先度に拘らず、ランドマークAのみが表示され、ランドマークBは非表示とされる。
【0064】
[2−3.処理手順]
上記のような本実施形態における処理部3の処理手順の一例を図14のフローチャートに示す。なお、このフローチャートでは、ランドマークの表示個数設定処理と重なり度合い設定処理の両方を含めた場合を考える。
【0065】
この例では、まず利用者は優先度設定部32により記憶装置13に記憶されている個々のランドマーク又はランドマークのグループに優先度を設定する(STEP1)。また、利用者は表示数設定手段34により表示するランドマークの個数を自由に設定し(STEP2)、ランドマークの重なり度合いについて重なり度合い設定部35により基準値を設定する(STEP3)。
【0066】
そして、利用者の操作により施設読出部31でコンビエンスストアやガソリンスタンドのなどの詳細な施設情報をナビゲーション部30から読出し、メインメモリMに記憶させる(STEP4)。
【0067】
以上のSTEP1からSTEP4までは、利用者の操作による設定事項であり、これ以降は、ナビゲーション時の動作態様である。
【0068】
まず、重なり検出部33が地図上に表示する個々のランドマークが表示地点において実際に重なっているかを検出する(STEP5)。その結果、重なりが検出されなかった場合には(NO)、ナビゲーション部30を介して表示部7により通常通りランドマークが表示される。しかし、重なりが検出された場合には(YES)、ランドマークの優先度設定情報を基に、重なったランドマークを優先度順に並び換える(STEP6)。
【0069】
次に、この優先度順に並び換えられた複数のランドマークは、STEP2で設定された表示個数情報を基に、重なったランドマーク数が設定個数以下であるかを表示判定部36の表示個数判定部36aにより判断される(STEP7)。重なったランドマーク数が設定個数より多かった場合(NO)、設定個数より超えた分のランドマークは、優先度の低い順に非表示とされる。
【0070】
重なったランドマーク数が設定個数以下であった場合には(YES)、STEP3で設定した重なり度合いの基準値を基に、表示判定部36の表示選択部36cを介し重なり度合い判定部36bがランドマークの重なった部分の面積割合をランドマークの中心座標や大きさから検出し、その面積割合が設定した基準値以下であるかを判定する(STEP8)。その重なった面積部分の度合いが基準値よりも大きかった場合には(NO)、優先度の低いランドマークが非表示とされる。
【0071】
重なった面積部分の度合いが基準値以下であった場合には(YES)、優先度順に重なった複数のランドマークが表示制御部37を介して表示部7に表示される(STEP9)。
【0072】
以上のように、本発明の実施形態によれば、コンビニエンスストアやガソリンスタンドなどのランドマークを地図上に表示させる際に、ランドマークが重なってしまう場合でも、利用者は表示させたいランドマーク順に優先度を付けることができ、さらに表示させたいランドマークの重なり度合い及び表示個数も設定することができる。従って、利用者が希望した施設情報が優先的に表示され、また表示個数も制限されるので利用者の望む地図情報量を表示することができ、さらにランドマークの重なり度合いによりランドマークの表示又は非表示が自動で判断されるので地図を視覚的に見易くすることが可能なナビゲーション装置、その制御方法及び制御プログラムを提供することができる。
【0073】
[3.他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態には限定されず、次のような他の実施形態も包含する。
(a)図14のフローチャートに基づいた本発明の処理手順では、ランドマークの表示個数及び重なり度合いにより表示するランドマークを制限しており、その処理順序として、表示個数を制限し、その後に重なり度合いによる制限を課している。しかしながら、本実施形態はこの処理順序に限定されず、先に重なり度合いにより制限し、その後に表示個数による制限を課すといった次のような実施形態も含む(図15)。
【0074】
まず利用者は優先度設定部32により記憶装置13に記憶されている個々のランドマーク又はランドマークのグループに優先度を設定する(STEP1)。さらに、利用者は、重なり度合い設定部35によりランドマークの重なり度合いの基準値を設定し(STEP2)、表示数設定手段34により表示するランドマークの個数を自由に設定する(STEP3)。
【0075】
そして、利用者の操作により施設読出部31でコンビエンスストアやガソリンスタンドのなどの詳細な施設情報をナビゲーション部30から読出し、メインメモリMに記憶させる(STEP4)。
【0076】
次に、ナビゲーション時の動作態様について説明すると、まず、重なり検出部33が地図上に表示する個々のランドマークが表示地点において実際に重なっているかを検出する(STEP5)。その結果、重なりが検出されなかった場合には(NO)、ナビゲーション部30を介して表示部7により通常通りランドマークが表示される。しかし、重なりが検出された場合には(YES)、ランドマークの優先度設定情報を基に、重なったランドマークを優先度順に並び換える(STEP6)。
【0077】
次に、この優先度順に並び替えられた複数のランドマークは、STEP2で設定した重なり度合いの基準値を基に、表示判定部36の表示選択部36cを介し重なり度合い判定部36bがランドマークの重なった部分の面積割合をランドマークの中心座標や大きさから検出し、その面積割合が設定した基準値以下であるかを判定する(STEP7)。その重なった面積部分の度合いが基準値よりも大きかった場合には(NO)、優先度の低いランドマークが非表示とされる。
【0078】
重なった面積部分の度合いが基準値以下であった場合には(YES)、STEP3で設定した表示個数情報を基に、重なったランドマーク数が設定個数以下であるかを表示判定部36の表示個数判定部36aにより判断される(STEP8)。重なったランドマーク数が設定個数より多かった場合(NO)、設定個数より超えた分のランドマークは、優先度の低い順に非表示とされる。
【0079】
重なったランドマーク数が設定個数以下であった場合には(YES)、優先度順に重なった設定個数以下のランドマークが表示制御部37を介して表示部7に表示される(STEP9)。
【0080】
以上のように、この実施形態によれば、重なり度合いによる制限を予め行い、その上で表示個数による制限を課しているので、図14のフローチャートに示す実施形態と比べ、表示したいランドマークの個数を優先的に確保することが可能となる。ここで一例として、7つのランドマークが重なっている場合において、表示個数が4つに設定され、優先度が2番目と3番目に高いランドマークの重なり度合いが基準値以上であるケースを考える。
【0081】
まず図14のフローチャートに示す実施形態では、表示個数が先に制限されるため、表示数が4つになり、その後の重なり度合いの制限より、基準値以上のランドマークが非表示とされるので、実際に2つのランドマークが表示されることになる。
【0082】
一方、この図15に示す実施形態では、重なり度合いが先に考慮されるので、重なったランドマークの個数が5つに制限され、その後の表示個数の制限により、実際に4つのランドマークが表示されることになる。
【0083】
このように、設定された表示個数及び重なり度合いによる処理順序の違いにより、実際に表示されるランドマークの数が異なるため、利用者は目的に応じて適宜処理順序を変更することが可能である。
【0084】
(b)また、図14のフローチャートに基づいた処理手順では、ランドマークの表示個数及び重なり度合いにより表示するランドマークを制限しているが、この両方の処理手段を用いずに、どちらか片方の制限のみを用いた処理手順によりランドマークを表示させることも可能である。ここで、ランドマークの表示個数のみを制限した場合についての処理手順を例に挙げて説明する。
【0085】
上述した処理手順と同様に、まず施設読出部31でコンビエンスストアやガソリンスタンドのなどの詳細な施設情報をナビゲーション部30から読出し、この読み出された施設情報を基に、利用者は優先度設定部32により個々のランドマーク又はランドマークのグループに優先度を設定する。
【0086】
そして、地図上に表示する個々のランドマークが画面上において重なっているかを重なり検出部33により検出し、この結果、重なりが検出されなかった場合には、ナビゲーション部30を介して表示部7から通常通り表示される。しかし、重なりが検出された場合には、ランドマークの優先度設定情報を基に重なったランドマークを優先度順に並び換える。ここで利用者は、表示数設定手段34により表示地点において重なったランドマークの表示個数を自由に設定しておく。
【0087】
そして、この設定された表示個数情報を基に、重なったランドマーク数が設定個数以下であるかを表示判定部36の表示個数判定部36aが判断し、重なったランドマーク数が設定個数より多かった場合には、設定個数より超えた分のランドマークは、優先度の低い順に非表示とされる。
【0088】
重なったランドマーク数が設定個数以下であった場合には、表示選択部36cにより、優先度順に重なったランドマークが表示制御部37を介して表示部7に表示される。
【0089】
(c)一方、重なり度合いによる制限のみを設定した処理手順についても説明する。
ここで、ランドマークの重なりが検出されるまでは、上記処理手順(a)と同じであるので、重なりが検出された後から説明することにする。ランドマーク同士の重なりが検出されると、ランドマークの優先度設定情報を基に重なったランドマークは、優先度順に並び換えられる。
【0090】
次に利用者はランドマークの重なり度合いについて、重なり度合い設定部35により基準値を設定する。この設定した重なり度合いの基準値により、表示判定部36の重なり度合い判定部36bは、ランドマークの重なった部分の面積割合をランドマークの中心座標や大きさから検出し、その面積割合が設定した基準値以下であるかを判定する。そして、その重なった面積部分の度合いが基準値よりも大きかった場合には、優先度の低いランドマークが非表示とされる。
重なった面積部分の度合いが基準値以下であった場合には、表示選択部36cにより、優先度順に重なったランドマークが表示制御部37を介して表示部7に表示される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図
【図2】本発明の優先度設定処理を例示する画面例1。
【図3】本発明の優先度設定処理を例示する画面例2。
【図4】本発明の優先度設定処理を例示する画面例3。
【図5】本発明の優先度設定処理を例示する画面例4。
【図6】本発明の優先度設定処理を例示する画面例(グループ)。
【図7】本発明の優先度設定処理の比較例(グループ)。
【図8】本発明の表示個数設定処理を例示する画面例1。
【図9】本発明の表示個数設定処理を例示する画面例2。
【図10】本発明の表示個数設定処理を例示する画面例3。
【図11】本発明の重なり度合い設定処理を例示する画面例1。
【図12】本発明の重なり度合い設定処理を例示する画面例2。
【図13】本発明の重なり度合い設定処理を例示する画面例3。
【図14】本発明の実施形態における処理手順を例示するフローチャート。
【図15】本発明の他の実施形態における処理手順を例示するフローチャート。
【符号の説明】
【0092】
1…FM多重受信及び処理部
2…ビーコン受信及び処理部
3…処理部(メインCPU及びその周辺回路)
30…ナビゲーション部
31…施設読出部
32…優先度設定部
33…重なり検出部
34…表示数設定部
35…重なり度合い設定部
36…表示判定部
36a…表示個数判定部
36b…重なり度合い判定部
36c…表示選択部
37…表示制御部
4…ダイナミックRAM(DRAM)
5…スタティックRAM(SRAM)
6…ROM
7…表示部
8…ビデオRAM(VRAM)
9…入力部(タッチキー制御装置)
10…ユーザーインターフェース部
11…TV受信及び処理部
12…車両情報取得部
13…道路地図データ又は検索データ及び地図関連データの記憶装置
14…測位部
21a…A側カーソル選択ボタン
21b…A側カーソル選択ボタン
22a…優先度入力ボタン
22b…優先度入力ボタン
23a…B側カーソル選択ボタン
23b…B側カーソル選択ボタン
24a…優先度変更ボタン
24b…優先度変更ボタン
25…終了ボタン
26…個別処理変更ボタン
27a…表示個数設定ボタン
27b…表示個数設定ボタン
28a…重なり度合い設定ボタン
28b…重なり度合い設定ボタン
M…メインメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路探索及び地図表示のための道路地図データと施設の位置や種類を含む施設データとを予め格納する記憶部と、センサ出力に基いてコンピュータが自車位置を検知する検知手段と、コンピュータが前記道路地図データ及び前記検知手段を用いて所定の目的地への経路を計算及び誘導するナビゲーション手段と、情報を表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置において、
前記道路地図データを格納する前記記憶部から地図上の施設を表示するマークを読み出す施設読出手段と、
前記施設読出手段から読み出された表示マークに対して、予め利用者の指示により決定した画面上に表示させる際の優先順位に基づき、優先度を設定する優先度設定手段と、
前記施設読出手段から読み出された複数の表示マークが表示画面上において重なって表示されるかを検出する重なり検出手段と、
画面上において複数の表示マークの重なって表示される場合に、その重なった表示マークの表示させる個数を設定する表示数設定手段と、
前記優先度設定手段において設定された表示マークの優先度を基に、前記重なり検出手段により検出した複数の表示マークを優先度順に並び換え、前記表示数設定手段により制限した表示個数分の表示マークを決定する判定手段と、
前記判定手段により決定した表示個数分の表示マークを表示する表示手段と、
を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
表示マークが、施設の種類に応じて複数のグループに区分され、前記優先度設定手段がそのグループごとに優先度を設定することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記重なり検出手段が複数の表示マークの重なりを検出した場合、予め利用者が指定した前記重なった複数の表示マークを表示するか否かの基準値である重なり度合いに基づいて、重なり度合いを設定する重なり度合い設定手段と、前記重なり度合い設定手段により設定した重なり度合いを基に、表示マークの表示又は非表示を決定する判定手段と、を有することを特徴とする請求項1又は2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記判定手段は、表示する表示マークの個数を決定する表示個数判定部と、重なり度合いにより表示マークの表示又は非表示を決定する重なり度合い判定部と、前記表示個数判定部及び前記重なり度合い判定部からの情報を組み合わせた上で表示マークを決定するか、片方のみの情報から表示マークを決定するかを判断する表示選択部と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
経路探索及び地図表示のための道路地図データと施設の位置や種類を含む施設データとを予め格納する記憶部と、センサ出力に基いてコンピュータが自車位置を検知する検知手段と、コンピュータが前記道路地図データ及び前記検知手段を用いて所定の目的地への経路を計算及び誘導するナビゲーション手段と、情報を表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御方法において、
前記コンピュータが、
前記道路地図データを格納する前記記憶部から地図上の施設を表示するマークを読み出す施設読出ステップと、
前記施設読出ステップから読み出された表示マークに対して、予め利用者の指示により決定した画面上に表示させる際の優先順位に基づき、優先度を設定する優先度設定ステップと、
前記施設読出ステップから読み出された複数の表示マークが表示画面上において重なって表示されるかを検出する重なり検出ステップと、
画面上において複数の表示マークの重なって表示される場合に、その重なった表示マークの表示させる個数を設定する表示数設定ステップと、
前記優先度設定ステップにおいて設定された表示マークの優先度を基に、前記重なり検出ステップにより検出した複数の表示マークを優先度順に並び換え、前記表示数設定ステップにより制限した表示個数分の表示マークを決定する判定ステップと、
前記判定ステップにより決定した表示個数分の表示マークを表示する表示ステップと、 を実行することを特徴とするナビゲーション装置の制御方法。
【請求項6】
表示マークが、施設の種類に応じて複数のグループに区分され、前記優先度ステップがそのグループごとに優先度を設定するものであることを特徴とする請求項5記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項7】
前記重なり検出ステップが複数の表示マークの重なりを検出した場合、予め利用者が指定した前記重なった複数の表示マークを表示するか否かの基準値である重なり度合いに基づいて、重なり度合いを設定する重なり度合い設定ステップと、前記重なり度合い設定ステップにより設定した重なり度合いを基に表示マークの表示又は非表示を決定する判定ステップと、を有することを特徴とする請求項5又は6記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項8】
前記判定ステップは、表示する表示マークの個数を決定する表示個数判定ステップと、重なり度合いにより表示マークの表示又は非表示を決定する重なり度合い判定ステップと、前記表示個数判定ステップ及び前記重なり度合い判定ステップからの情報を組み合わせた上で表示マークを決定するか、片方のみの情報から表示マークを決定するかを判断する表示選択ステップと、を有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項9】
経路探索及び地図表示のための道路地図データと施設の位置や種類を含む施設データとを予め格納する記憶部と、センサ出力に基いてコンピュータが自車位置を検知する検知手段と、コンピュータが前記道路地図データ及び前記検知手段を用いて所定の目的地への経路を計算及び誘導するナビゲーション手段と、情報を表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御プログラムにおいて、
このプログラムが前記コンピュータに、
前記道路地図データを格納する前記記憶部から地図上の施設を表示するマークを読み出す施設読出処理と、
前記施設読出処理から読み出された表示マークに対して、予め利用者の指示により決定した画面上に表示させる際の優先順位に基づき、優先度を設定する優先度設定処理と、
前記施設読出処理から読み出された複数の表示マークが表示画面上において重なって表示されるかを検出する重なり検出処理と、
画面上において複数の表示マークの重なって表示される場合に、その重なった表示マークの表示させる個数を設定する表示数設定処理と、
前記優先度設定処理において設定された表示マークの優先度を基に、前記重なり検出処理により検出した複数の表示マークを優先度順に並び換え、前記表示数設定処理により制限した表示個数分の表示マークを決定する判定処理と、
前記判定処理により決定した表示個数分の表示マークを表示する表示処理と、
を実行させることを特徴とするナビゲーション装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−8839(P2008−8839A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−181489(P2006−181489)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】