説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、および、ナビゲーションプログラム

【課題】各地点における放送電波の受信状況に関する正確な情報を得ることが可能なナビゲーション装置を提供すること。
【解決手段】地図情報を記憶する第1の記憶手段(記憶部13)と、地図情報に含まれている道路の各地点における放送電波の受信状況に関する情報を記憶する第2の記憶手段(記憶部13)と、第1の記憶手段に記憶されている所定の領域の地図情報を表示装置(LCDモニタ26)に表示させる第1の表示手段(中央制御部11)と、第1の表示手段によって表示された地図情報に含まれている所定の道路の各地点に対応する受信状況に関する情報を第2の記憶手段から取得する取得手段(中央制御部11)と、取得された放送電波の受信状況に関する情報に基づいて、所定の道路の各地点における放送電波の受信状況を示す情報を表示装置に表示させる第2の表示手段(中央制御部11)と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、および、ナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ナビゲーション装置の表示装置に、地図情報とともに、地上波放送の放送電波の受信可能エリアを示す情報を併せて表示する技術が開示されている。このような技術を用いることにより、ユーザは、所望の放送電波の受信エリアを参照しながら、走行経路を決定することができる。
【0003】
【特許文献1】特開2006−23160号公報(請求の範囲、要約等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載された技術では、放送電波を受信できるエリアを受信可能エリアとして定義する。しかしながら、受信可能エリア内であっても、周辺の地形または構造物によっては、受信強度が十分に得られない場合がある。
【0005】
また、受信可能エリア内であっても、エリアの中心部と周辺部とでは受信できる放送電波の強度は異なっているため、周辺部では受信強度が十分に得られない場合がある。
【0006】
さらに、車両に取り付けられたアンテナの方向、車両の速度、進行方向によっては、受信エリア内であっても受信強度が十分に得られない場合がある。
【0007】
本発明は、上記の事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、各地点における放送電波の受信状況に関する正確な情報を得ることが可能なナビゲーション装置、ナビゲーション方法、および、ナビゲーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するため、本発明のナビゲーション装置は、地図情報を記憶する第1の記憶手段と、地図情報に含まれている道路の各地点における放送電波の受信状況に関する情報を記憶する第2の記憶手段と、第1の記憶手段に記憶されている所定の領域の地図情報を表示装置に表示させる第1の表示手段と、第1の表示手段によって表示された地図情報に含まれている所定の道路の各地点に対応する受信状況に関する情報を第2の記憶手段から取得する取得手段と、取得手段によって取得された放送電波の受信状況に関する情報に基づいて、所定の道路の各地点における放送電波の受信状況を示す情報を表示装置に表示させる第2の表示手段と、を有する。
【0009】
また、他の発明のナビゲーション装置は、前述の発明に加えて、第2の記憶手段が、放送電波の送信源に関する情報と、当該放送源と道路との間の地形および構造物に関する情報を有しており、第2の表示手段が、放送源に関する情報と、地形および構造物に関する情報に基づいて、道路の各地点における放送電波の受信強度を計算し、得られた受信強度を受信状況を示す情報として表示装置に表示させるようにしている。
【0010】
また、他の発明のナビゲーション装置は、前述の発明に加えて、第2の記憶手段が、道路の各地点における放送電波の受信強度に関する情報を有しており、第2の表示手段が、受信強度に関する情報を受信状況を示す情報として表示装置に表示させるようにしている。
【0011】
また、他の発明のナビゲーション装置は、前述の発明に加えて、第2の記憶手段に記憶される放送電波の受信状況に関する情報が、他の装置が実測し、所定の通信手段を介して伝送され、受信して得られた情報としている。
【0012】
また、他の発明のナビゲーション装置は、前述の発明に加えて、第2の表示手段が、放送電波の受信強度に対応する表示色によって、道路を表示装置に表示させるようにしている。
【0013】
また、他の発明のナビゲーション装置は、前述の発明に加えて、出発地から目的地までの走行経路を第1の格納手段に格納されている地図情報を参照して探索する探索手段をさらに有し、第2の表示手段が、探索手段によって探索された経路に対して、放送電波の受信状況を示す情報を併せて表示するようにしている。
【0014】
また、他の発明のナビゲーション装置は、前述の発明に加えて、探索手段が、第2の格納手段に格納されている放送電波の受信状況に関する情報を参照し、所定の放送電波の受信状況を考慮して経路を探索するようにしている。
【0015】
また、他の発明のナビゲーション装置は、前述の発明に加えて、第2の表示手段が、当該装置が搭載された車両の進行方向、車速、および、放送電波の受信アンテナの取り付け状態の少なくとも1つを考慮して放送電波の受信強度を更正し、更正後の受信強度に基づいて受信状況を示す情報を表示装置に表示させるようにしている。
【0016】
また、他の発明のナビゲーション装置は、前述の発明に加えて、第2の記憶手段が、放送電波の地域毎の関連性を示す情報を記憶しており、第2の表示手段が、放送電波の地域毎の関連性を示す情報を参酌して放送電波の受信状況を示す情報を表示装置に表示させるようにしている。
【0017】
また、本発明のナビゲーション方法は、地図情報を記憶手段に記憶させる第1の記憶ステップと、地図情報に含まれている道路の各地点における放送電波の受信状況に関する情報を記憶手段に記憶させる第2の記憶ステップと、記憶手段に記憶されている所定の領域の地図情報を表示装置に表示させる第1の表示ステップと、第1の表示ステップによって表示された地図情報に含まれている所定の道路の各地点に対応する受信状況に関する情報を記憶手段から取得する取得ステップと、取得ステップにおいて取得された放送電波の受信状況に関する情報に基づいて、所定の道路の各地点における放送電波の受信状況を示す情報を表示装置に表示させる第2の表示ステップと、を有する。
【0018】
また、本発明のナビゲーションプログラムは、地図情報を記憶する第1の記憶手段、地図情報に含まれている道路の各地点における放送電波の受信状況に関する情報を記憶する第2の記憶手段、第1の記憶手段に記憶されている所定の領域の地図情報を表示装置に表示させる第1の表示手段、第1の表示手段によって表示された地図情報に含まれている所定の道路の各地点に対応する受信状況に関する情報を第2の記憶手段から取得する取得手段、取得手段によって取得された放送電波の受信状況に関する情報に基づいて、所定の道路の各地点における放送電波の受信状況を示す情報を表示装置に表示させる第2の表示手段、としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、各地点における放送電波の受信状況に関する正確な情報を得ることが可能なナビゲーション装置、ナビゲーション方法、および、ナビゲーションプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下では、(A)本発明の実施の形態の構成例、(B)本発明の実施の形態の動作の概要、(C)本発明の実施の形態の動作の詳細、(D)他の実施の形態の順に説明する。
【0021】
(A)本発明の実施の形態の構成例
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。この図に示すように、ナビゲーション装置は、本体装置10、リモートコントローラ21、ジャイロセンサ22、GPS(Global Positioning System)用アンテナ23、放送受信用アンテナ24、スピーカ25、および、LCD(Liquid Crystal Display)モニタ26を有している。また、本体装置10は、中央制御部11、位置検出部12、記憶部13、および、放送受信部14を有している。
【0023】
ここで、本体装置10を構成する中央制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Random Access Memory)、および、RAM(Random Access Memory)等によって構成され、ROMまたは記憶部13に記憶されているプログラムに基づいて、装置の各部を制御する。
【0024】
位置検出部12は、GPS用アンテナ23によって受信された複数のGPS衛星からの信号に含まれている時刻情報に基づいて、現在の位置を示す情報(緯度情報および経度情報)を生成し、出力する。また、ジャイロセンサ22から出力される所定の軸方向の角速度に基づいて、進行方向を求める。
【0025】
記憶部13は、例えば、ハードディスクドライブによって構成され、後述するように、ナビゲーションを行うために必要な地図情報と、放送電波の受信状況を表示するための放送情報その他を記憶している。
【0026】
図2は、記憶部13に記憶されている情報の一例を示す図である。この例では、記憶部13は、地図情報131と放送情報132を主に有している。地図情報131は、ナビゲーションを行う際に、LCDモニタ26に地図を表示するための情報であり、リンク情報131a、ノード情報131b、テキスチャ情報131c、および、地形・構造物情報131dを有している。ここで、リンク情報131aは、道路を複数のノード(交差点または接続点)と、ノードを相互に接続する複数のリンクとで構成した場合に、各リンクについて示す情報であり、リンクID、リンクの名称、リンクの幅、リンクの長さ、および、リンクの種別(国道、県道等)を示す情報を有する。ノード情報131bは、前述した各ノードについて示す情報であり、ノードID、ノードの名称、ノードの位置、信号の有無等を示す情報を有する。テキスチャ情報131cは、各縮尺における地図の画像データである。地形・構造物情報131dは、所定の地点における地形および構造物の高さを示す情報であり、具体的には緯度・経度情報と、その地点の地形および構造物の高さを示す情報とが対応付けされた情報である。
【0027】
放送情報132は、各地点における放送電波の受信状況を算出するための情報であり、送信源情報132aおよび更正用情報132bを有している。ここで、送信源情報132aは、放送電波の送信源としての放送局、送信所、および、中継所に関する情報を有する。ここで、放送局とは番組を制作してこれを放送電波として送信する設備をいい、送信所とは放送局から供給された番組の信号を放送電波として送信する設備をいい、また、中継所とは電波が届きにくい山間部等に対して放送電波を送信する設備をいう。
【0028】
図3は、送信源情報132aを構成する情報の一例を示している。この例は、「○×送信所」に関する送信源情報である。図3(A)は、送信源に関する属性情報である。この例では、「○×送信所」に関する情報であるので、「送信源名称」は「○×送信所」となっている。「所在地(緯度)」は送信所の所在地の緯度を示し、この例では「東経139度26分03秒」となっている。「所在地(経度)」は送信所の所在地の経度を示し、この例では「北緯35度35分40秒」となっている。「所在地(標高)」は送信所の所在地の標高を示し、この例では「60.5m」となっている。
【0029】
図3(B)は、「○×送信所」が送信している複数の放送電波のそれぞれに関する属性情報である。この例では、○×送信所は、5種類の放送電波を送信している。第1番目の放送電波は、放送種類が「デジタルテレビ放送」であり、放送局名が「AAA青森」であり、キー局名が「AAA放送」であり、送信周波数が「120MHz」であり、送信出力が「1.5kW」となっている。また、第5番目の放送電波は、放送種類が「アナログテレビ放送」であり、放送局名が「EEE青森」であり、キー局名が「EEE放送」であり、送信周波数が「125MHz」であり、送信出力が「1.3kW」となっている。ここで、放送種類は放送の種類を示し、例えば、アナログテレビ放送、デジタルテレビ放送、FM(Frequency Modulation)放送、および、AM(Amplitude Modulation)放送等がある。放送局名は、放送局の名称である。キー局名は、当該放送局の系列のキー局を示す情報である。なお、このキー局名を用いることにより、地域が変わっても同一のコンテンツを特定することができる。送信周波数は、放送電波の周波数を示す。送信出力は放送電波の出力を示す。
【0030】
図1に戻る。放送受信部14は、例えば、FM放送、アナログテレビ放送、デジタルテレビ放送、および/または、AM放送を受信し、これらを復調(またはデコード)して、搬送波に重畳されている情報を抽出し、映像信号としてLCDモニタ26に供給するとともに、音声信号としてスピーカ25に供給する。
【0031】
リモートコントローラ21は、複数の操作ボタンと、操作ボタンの操作に基づく情報を生成してIR(Infra Red)信号等によって本体装置10に送信する送信部とを主要な構成要素とする。本体装置10は、リモートコントローラ21から送信された情報に基づいて、中央制御部11が装置の各部を制御する。
【0032】
ジャイロセンサ22は、例えば、振動ジャイロ等によって構成され、ナビゲーション装置が搭載されている車両の3軸方向の角速度を求めて対応する情報を出力する。GPS用アンテナ23は、GPS衛星から送信された信号を受信し、位置検出部12に供給する。
【0033】
放送受信用アンテナ24は、ナビゲーション装置が搭載された車両の一部(例えば、フロントまたはリアウインドウ)に配設され、送信源から伝送されてきた放送電波を捕捉し、捕捉した信号を放送受信部14に供給する。
【0034】
スピーカ25は、本体装置10から出力された、音声信号を対応する音声に変換して出力する。LCDモニタ26は、本体装置10から出力された映像信号に対応する映像を表示部に表示する。
【0035】
(B)本発明の実施の形態の動作の概要
【0036】
本発明の実施の形態のナビゲーション装置は、道路の各部における放送電波の受信状況を、例えば、受信状況に対応する表示色によってLCDモニタ26に表示する。これにより、ユーザは、これらから走行しようとする道路における所望の放送電波の受信状況を予め知ることができる。
【0037】
より具体的には、ナビゲーション装置は、まず、対象となる道路の近くに存在する送信源であって、所望の放送電波を送信する送信源を送信源情報132aを参照して特定する。送信源が複数存在する場合には全ての送信源を特定する。
【0038】
つぎに、ナビゲーション装置は、対象となる道路を複数の部分(例えば、リンク)に分割し、それぞれの道路の部分と、特定された送信源との間の地形および構造物に関する情報を地形・構造物情報131dから取得する。そして、送信源の送信周波数および送信出力ならびに特定された送信源と、道路の部分との間の地形および構造物に関する情報を参照し、これらの間における放送電波の伝搬特性をシミュレーションによって算出し、推定される受信強度を算出する。
【0039】
つづいて、ナビゲーション装置は、車両の進行方向、車速、および、放送電波の受信アンテナの取り付け状態に基づいて、推定受信強度を更正し、より実際の値に近い受信強度を求める。
【0040】
つぎに、ナビゲーション装置は、前述した処理を、対象となる道路の全ての部分に対して実行する。これにより、対象となる道路の全ての部分における更正された推定受信強度を得る。
【0041】
最後に、ナビゲーション装置は、上述のような処理により得られた推定受信強度を参照し、対象となる道路を、例えば、優(赤色)、良(橙色)、可(灰色)、不可(黒色)の表示色により色分けして、LCDモニタ26に表示させる。
【0042】
以上のような処理により、ユーザは、走行しようとする道路における所望の放送電波の受信状況を、表示色により的確に知ることができる。
【0043】
また、受信状況は、送信源の位置、送信周波数、および、送信出力、ならびに、送信源と、道路の各部分との間の地形および構造物を用いてシミュレーションによって得られた値を、自車の進行方向の状況を考慮して更正された値として算出されるので、より、実際の受信状況に近い値を得ることができる。
【0044】
(C)本発明の実施の形態の動作の詳細
【0045】
つぎに、本発明の実施の形態の詳細な動作について説明する。
【0046】
図3は、本発明の実施の形態の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、現在走行中の地点を含む地図をLCDモニタ26に表示する場合に実行される処理の一例である。このフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0047】
ステップS10:中央制御部11は、例えば、リモートコントローラ21からの入力を参照し、受信対象となるコンテンツを選択する。例えば、ユーザがリモートコントローラ21の操作ボタンを操作し、デジタルテレビ放送の「AAA放送」(キー局名)を選択したとする。すると、中央制御部11は、「AAA放送」が受信コンテンツとして選択されたことを認識する。
【0048】
ステップS11:中央制御部11は、LCDモニタ26に表示する地図情報の表示範囲を特定する。具体的には、中央制御部11は、位置検出部12によって検出された自車位置を含むとともに、現在表示されている地図情報の縮尺を参照して、LCDモニタ26に表示する地図情報の範囲を特定する。
【0049】
ステップS12:中央制御部11は、ステップS11において特定された範囲の地図情報を記憶部13から取得する。具体的には、中央制御部11は、ステップS11において特定された表示範囲に含まれる道路のリンク情報およびノード情報をリンク情報131aおよびノード情報131bからそれぞれ取得するとともに、テキスチャ情報をテキスチャ情報131cから取得する。
【0050】
ステップS13:中央制御部11は、ステップS12において取得した地図情報をLCDモニタ26に表示させる。すなわち、中央制御部11は、ステップS12において取得したテキスチャに対して、リンク情報およびノード情報によって生成される道路を重畳し、得られた地図情報をLCDモニタ26に対して表示させる。その結果、例えば、図5(A)に示す情報がLCDモニタ26の表示部50に表示される。この例では、表示部50には、現在走行中の道路を示す曲線51と、その道路に並行して走っている道路を示す曲線52と、自車位置を示すアイコン53とが表示されている。なお、この例では、簡略化のために、テキスチャに対応する情報は省略している。
【0051】
ステップS14:中央制御部11は、解析の対象となる道路を特定する。図5(A)の例では、例えば、アイコン53が重畳して表示されている曲線51に対応する道路が解析の対象として選択される。なお、表示されている全ての道路を解析の対象としてもよい。
【0052】
ステップS15:中央制御部11は、解析の対象となる道路の近くに存在する送信源を送信源情報132aを参照して特定する。具体的には、送信源情報132aには、図3に示すように、送信源の属性を示す情報が含まれているので、中央制御部11は、自車の現在位置(緯度および経度)を位置検出部12から取得し、現在位置に近い緯度および経度に存在する送信源を近い順に特定する。
【0053】
ステップS16:中央制御部11は、ステップS15において特定された送信源が所定のコンテンツを送信しているか否かを判定し、送信している場合にはステップS17に進み、それ以外の場合にはステップS15に戻って、所望のコンテンツを送信する送信源が特定されるまで処理を繰り返す。その結果、所望のコンテンツを送信する送信源として、図4(B)に示すような送信源54が特定される。なお、図4の処理では明示していないが、所望のコンテンツを送信する送信源が存在しない場合には、例えば、エラーを表示して、処理を終了するようにすればよい。
【0054】
ところで、例えば、テレビ放送では、キー局と地方局とが存在し、キー局によって制作されたコンテンツが、地方局によってそれぞれの地域に放送される。したがって、車両によって長距離を移動する場合において、同一のコンテンツを視聴するためには、それぞれの地域に応じて適切な地方局を選択する必要がある。本実施の形態では、送信源情報132aには、図3に示すように、放送局名とともにキー局名が含まれているので、これを参照することにより、同一のコンテンツを特定することができる。例えば、図3の例では、「AAA放送」がコンテンツとして選択された場合には、「AAA放送」をキー局とする「AAA青森」が、地方局として特定される。
【0055】
ステップS17:中央制御部11は、解析対象となる道路の部分を特定する。具体的には、中央制御部11は、図6(A)に示すように、対象となっている道路を複数の部分に分割する。分割の個数としては、例えば、LCDモニタ26に表示される領域の道路が、例えば、5〜30個程度となるように分割する。そして、中央制御部11は、このようにして分割された道路の部分から所定の部分を特定する。最初の処理では、例えば、図6(A)の自車が存在する位置の部分が特定される。
【0056】
ステップS18:中央制御部11は、ステップS17において特定された道路の部分とステップS15において特定された送信源との間の地形と、道路の部分と送信源との間に存在する構造物とを、地形・構造物情報131dから取得する。具体的には、中央制御部11は、ステップS17において特定された道路の部分の中央付近の位置(緯度および経度)を特定し、当該位置と送信源との間を結ぶ直線(図6(B)参照)を求め、当該直線上の位置(緯度および経度)に対応する地形および構造物の情報(高さを示す情報)を取得する。これにより、図6(C)に示すように、送信源と対象となる部分との間の地形およびこれらの間に存在する構造物が明らかになる。なお、図6(C)の例では、走行中の道路(51)は、高架上に設けられており、また、送信源(54)と部分との間には、丘陵55および建物56が存在している。
【0057】
ステップS19:中央制御部11は、ステップS18において取得した地形・構造物に関する情報に基づいて、送信源と道路の部分の間の電波伝搬特性を計算により求める。より具体的には、中央制御部11は、解析対象を含む空間を複数のメッシュに分割し、電磁波の基礎方程式であるMAXWELLの方程式を差分法により離散化し、これを時間領域または周波数領域で数値計算することにより、電波伝搬特性を求める。なお、具体的な算出方法としては、例えば、FDTDM(Finite Difference Time Domain Method)を用いることができる。
【0058】
ステップS20:中央制御部11は、ステップS19において求めた電波伝搬特性に基づいて、道路の対象となる部分における、対象となる放送電波の推定受信強度(例えば、実効長1mのアンテナに誘起する電圧(dBμV/m))を求める。
【0059】
ステップS21:中央制御部11は、ステップS20で算出した推定受信強度に対して、更正用情報132bを参照して、キャリブレーション(更正)を行う。具体的には、中央制御部11は、ステップS20で求めた推定受信強度に対して、自車の進行方向、車速、および、放送受信用アンテナ24の取り付け状態等に基づいて更正を行う。例えば、車速については、例えば、アナログテレビ放送の場合には車速が増加する程、マルチパスによるノイズが増加すると考えられるので、車速に応じて受信強度を減衰させる。また、自車の進行方向および放送受信用アンテナ24の取り付け位置については、自車の進行方向によって放送受信用アンテナ24の指向性特性が変化するので、放送受信用アンテナ24の指向性と送信源との位置関係に応じて受信強度を調整する。
【0060】
ステップS22:中央制御部11は、ステップS21においてキャリブレーションが施された推定受信強度に基づいて、道路の該当部分の表示色を変更する。具体的には、中央制御部11は、対象となる道路の部分を、推定受信強度が強い順に、優(赤色)、良(橙色)、可(灰色)、不可(黒色)の表示色により色分けして、LCDモニタ26に表示させる。
【0061】
ステップS23:中央制御部11は、ステップS14において特定された(表示対象となっている)道路の全ての部分に対する推定受信強度の算出処理が終了したか否かを判定し、終了した場合にはステップS24に進み、それ以外の場合にはステップS17に戻って、前述の場合と同様の処理を繰り返す。
【0062】
ステップS24:中央制御部11は、表示を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合にはステップS11に戻って、前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合には処理を終了する。これにより、車両が移動するにつれて表示範囲が遷移し、遷移した表示範囲において送信源が特定され、受信強度が計算されて表示されることになる。
【0063】
以上に説明したように、本発明の実施の形態では、道路の各地点に対応付けして、推定受信強度に関する情報を表示するようにしたので、例えば、走行しようとする道路の放送電波の受信状況を知ることができる。
【0064】
また、本発明の実施の形態では、放送電波の推定受信強度に基づいて、道路の表示色を変えるようにしたので、受信状態を表示色によって簡単に視認することができる。
【0065】
また、本発明の実施の形態では、道路と送信源との間の地形およびこれらの間に存在する構造物に関する情報を用いて、推定受信強度を算出するようにしたので、地形および構造物を考慮したより正確な受信強度を算出することが可能になる。その結果、例えば、図5のように、高架上を走る道路(51)と、それに並行して走る道路(52)では、推定受信強度が異なることになるので、ユーザは、受信状況を考慮してより適切な走行経路を選択することができる。
【0066】
また、本発明の実施の形態では、車両の進行方向、車速、受信アンテナの取り付け状態を考慮して、推定受信強度を更正するようにしたので、実際の受信強度により近い値を得ることができる。
【0067】
また、本発明の実施の形態では、放送電波の地域毎の関連性を示す情報として、送信源情報にキー局名を含めるようにしたので、長距離を移動する場合であっても、同一のコンテンツに係る放送電波を的確に特定し、その推定受信強度を得ることが可能になる。
【0068】
(D)他の実施の形態
【0069】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0070】
例えば、以上の実施の形態では、図4のフローチャートに示すように、ナビゲーション装置において、その都度、推定受信強度を算出して表示するようにしたが、例えば、全ての放送電波に対する全ての道路上における推定受信強度を、他の計算機で予め計算して求めておき、計算によって得られた推定受信強度を記憶部13に、リンク情報131aと対応付けて格納しておくようにしてもよい。そのような方法によれば、その都度計算を行う必要がなくなるので、中央制御部11への負荷を軽減することが可能になる。また、地形・構造物情報131dが不要になるので、記憶部13の記憶容量を削減することができる。
【0071】
あるいは、他の計算機によって計算して求めるのではなく、例えば、実測によって受信強度を求めるようにしてもよい。そのような場合、全ての道路について実測値を求めることは困難であるので、主要な幹線道路等についてのみ実測によって求め、幹線道路のみ受信強度を表示するようにしたり、幹線道路以外については計算機またはナビゲーション装置による計算結果を表示するようにしたりしてもよい。
【0072】
また、他の車両のナビゲーション装置によって実測された受信強度を、所定の通信手段(例えば、DSRC(Dedicated Short Range Communication))を介して取得し、当該情報に基づいて推定受信強度を表示するようにしてもよい。その場合、図1に示すブロック図に対して、DSRC通信を行うための通信部を設けるとともに、放送受信部14は受信した放送の受信強度を実測し、当該実測値をコンテンツを特定するための情報(以下、「コンテンツ特定情報」と称する)と、位置情報(緯度および経度)とを通信部を介して送信する。このようにして送信された実測値、位置情報、および、コンテンツ特定情報を、DSRCの路側機を経由して、情報センタに集める。情報センタは、これらの情報をデータベース化して記憶する。そして、所定の車両から問い合わせがなされた場合には、当該車両の位置情報と、所望のコンテンツとを示す情報を送信させ、これらに対応する実測値を、路側機を介して当該車両に送信する。これにより、車両は、所望のコンテンツの受信強度を知ることができる。このような方法によれば、実測値を複数の車両で共有できるので、より正確な受信強度を得ることができる。したがって、種々の要因(例えば、天気等)によって受信強度がリアルタイムに変化する場合であっても、より正確な受信強度を得ることができる。
【0073】
また、以上の実施の形態では、図4に示す送信源を特定した後に、道路を部分に分割して、電波の伝送特性を計算するようにしたが、広域の地図情報を表示する場合には、同一のコンテンツを送信する複数の送信源が関係することになる。そこで、そのような場合には、道路の各部分毎にステップS15およびステップS16の処理を実行して、それぞれの部分毎に送信源を特定して電波伝送特性を計算するようにしてもよい。
【0074】
また、以上の実施の形態では、算出された推定受信強度の値については、そのまま表示するようにしたが、放送受信部14によって実際の受信強度を実測し、この実測値によって推定受信強度の算出式等の調整を行うようにしてもよい。すなわち、放送受信部14に対して、受信強度を実測してこれを数値データとして出力する機能を具備させ、算出された推定受信強度と、当該数値データを比較する。そして、推定受信強度が実測値に近付くように、ステップS19およびステップS20に示す計算式の各係数の値および/または更正用情報を微調整するようにすればよい。このような方法によれば、より実際の値に近い推定受信強度を得ることができる。
【0075】
また、放送受信部14によって受信された実際の受信強度を、記憶部13に記憶しておき、同一の道路を再度走行する場合には、当該データに基づいて、放送電波の受信強度を示す情報を表示するようにしてもよい。そのような方法によれば、過去に走行した道路については、計算処理を省略して中央処理部11にかかる負担を軽減できるとともに、実測値に基づくより正確な受信強度を表示することができる。
【0076】
また、以上の実施の形態では、車両の現在位置を中心とする領域の地図を表示し、その領域に含まれる道路の推定受信強度を表示色の違いによって表示するようにした。しかしながら、経路探索の際に、推定受信強度を参酌して、経路を決定するようにしてもよい。例えば、出発地から目的地までの経路を探索する際に、視聴しようとするコンテンツを特定する情報(例えば、テレビ放送の場合にはキー局名)を入力する。そして、経路探索によって複数の候補が特定された場合には、それぞれの経路について、前述した処理によって各経路の各部の電波の推定受信強度を算出する。なお、経路が長距離である場合であって、移動中に放送局が変わるときには、キー局と地方局との関係を参酌して同一のコンテンツを受信できるように調整を行う。そして、このようにして得られた推定受信強度に関する情報も併せて呈示し、ユーザに経路の選択を行わせる。このような方法によれば、所望のコンテンツを受信できる可能性が高い経路を選択することができるので、例えば、並行する高架下の有料道路より、高架上の通常の道路(例えば、国道)を“放送を楽しむための推奨経路”として提示することができる。
【0077】
また、以上の実施の形態では、放送電波の受信状況を表示色によって表すようにしたが、これ以外の情報によって表示することも可能である。これ以外の情報としては、例えば、受信状況を示す文字情報(優、良、可、不可)として表示したり、携帯電話の電波状況を示すアイコン(3つの長さの異なる線分を有するアイコン)を利用し、受信状況に応じて表示する線分の本数を変えるようにしたりしてもよい。また、前述したように線分の色を変えて表示するのではなく、例えば、線分の種類を変えて表示するようにしてもよい。図7は、道路を示す線分の種類を、その受信状況に応じて変化させて表示させた場合の表示例である。この例では、(優、良、可)に対応する線分の種類として(実線、長さの長い破線、長さの短い破線)を選択するようにしている。すなわち、首都圏の中心部付近では、実線により道路が表されており、電波の受信状況が良いことを示し、周辺部に行くほど、長さの長い線分が増え、最外周の付近では長さの短い線分が増えており、受信状況が次第に悪くなっていることが示されている。
【0078】
また、以上の実施の形態では、1種類の放送電波に関する受信強度に関する情報のみを表示するようにしたが、複数の放送電波の受信状況を同時に表示するようにしてもよい。図8は、複数の放送電波の受信状況を同時に表示した際の表示例である。この例では、走行経路が表示されるとともに、放送局「MHK」、「GNS」、および、「MMM」に関する受信状況が前述した場合と同様の線分の種類(実線、長さの長い破線、長さの短い破線)によって表示されている。このように、各放送電波の受信状況と、経路とを同時に表示することにより、視聴可能な放送の種類を知ることができる。
【0079】
また、以上の実施の形態では、放送受信部14が受信するコンテンツは、ユーザが手動によって選択するようにしたが、例えば、車両の移動に伴って、受信周波数を自動的に変更するようにしてもよい。例えば、同一のコンテンツについて、2つの送信源からの放送電波が受信可能である場合、推定受信強度が高い方の放送電波を選択し、中央制御部11によって放送受信部14による受信周波数を変更するようにしてもよい。そのような実施の形態によれば、受信状態の良い放送電波を優先して受信することができるので、常に良好な受信状態を保つことができる。また、受信周波数の切り換えが必要であることは、比較的早い段階で知ることができるので、切り換えを行うポイントに到達する前に準備をしてから、適切に切り換えを実施することができる。また、トンネル等のように、テレビ放送等については全ての周波数の信号が不可能になるような地点を通過する場合には、受信が途切れる前(トンネルに入る前)に、例えば、予め設定された情報(例えば、記憶部13に記憶されている所定のコンテンツ)を代わりに再生するようにすることも可能である。
【0080】
また、以上の実施の形態では、系列局については、キー局と地方局との対応関係を示す情報を記憶部13に記憶し、これを参照して、対応関係を特定するようにした。しかしながら、例えば、放送電波に含まれているEPG(Electronic Program Guide)に含まれている情報を参照して、上述した対応関係を特定するようにしてもよい。
【0081】
また、以上の実施の形態では、単一の周波数の放送電波について伝搬特性を計算するようにしたが、例えば、デジタル放送は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式であり、数千本のキャリアが5.57MHzの帯域幅に非常に近接して並んでいる。電力が帯域全体に分布しているため、受信強度を計算するためには、全てのキャリア電力の総和を求める必要があるため時間を要するが、例えば、複数の代表点に基づいて受信強度を推定することで計算を短縮するようにしてもよい。
【0082】
なお、上記の処理機能は、例えば、図1に示すようなコンピュータによって実現される。その場合、ナビゲーション装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical Disk)などがある。
【0083】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0084】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、地図を表示して目的地までの経路を案内するナビゲーション装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示す記憶部に記憶されている情報の一例を示す図である。
【図3】図2に示す送信源情報の一例を示す図である。
【図4】図1に示す実施の形態において実行される処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図5】図4に示すフローチャートによる電波の受信状況の計算の概要を説明するための図である。
【図6】図4に示すフローチャートによる電波の受信状況の計算の概要を説明するための図である。
【図7】電波の受信状況を道路を示す線分の種類によって表示した表示例である。
【図8】複数の放送電波の受信状況を同時に表示する場合の表示例である。
【符号の説明】
【0087】
10 本体装置
11 中央制御部(第1の表示手段、取得手段、第2の表示手段、探索手段)
13 記憶部(第1の記憶手段、第2の記憶手段)
26 LCDモニタ(表示装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報を記憶する第1の記憶手段と、
上記地図情報に含まれている道路の各地点における放送電波の受信状況に関する情報を記憶する第2の記憶手段と、
上記第1の記憶手段に記憶されている所定の領域の地図情報を表示装置に表示させる第1の表示手段と、
上記第1の表示手段によって表示された地図情報に含まれている所定の道路の各地点に対応する上記受信状況に関する情報を上記第2の記憶手段から取得する取得手段と、
上記取得手段によって取得された上記放送電波の受信状況に関する情報に基づいて、上記所定の道路の各地点における放送電波の受信状況を示す情報を上記表示装置に表示させる第2の表示手段と、
を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記第2の記憶手段は、放送電波の送信源に関する情報と、当該放送源と道路との間の地形および構造物に関する情報を有しており、
前記第2の表示手段は、上記放送源に関する情報と、上記地形および上記構造物に関する情報に基づいて、道路の各地点における放送電波の受信強度を計算し、得られた受信強度を前記受信状況を示す情報として前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記第2の記憶手段は、道路の各地点における放送電波の受信強度に関する情報を有しており、
前記第2の表示手段は、上記受信強度に関する情報を前記受信状況を示す情報として前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記第2の記憶手段に記憶される前記放送電波の受信状況に関する情報は、他の装置が実測し、所定の通信手段を介して伝送され、受信して得られた情報であることを特徴とする請求項3記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記第2の表示手段は、放送電波の受信強度に対応する表示色によって、前記道路を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項2または3に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
出発地から目的地までの走行経路を前記第1の格納手段に格納されている地図情報を参照して探索する探索手段をさらに有し、
前記第2の表示手段は、上記探索手段によって探索された経路に対して、前記放送電波の受信状況を示す情報を併せて表示することを特徴とする請求項2または3に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記探索手段は、前記第2の格納手段に格納されている放送電波の受信状況に関する情報を参照し、所定の放送電波の受信状況を考慮して経路を探索することを特徴とする請求項6記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記第2の表示手段は、当該装置が搭載された車両の進行方向、車速、および、放送電波の受信アンテナの取り付け状態の少なくとも1つを考慮して放送電波の受信強度を更正し、更正後の受信強度に基づいて前記受信状況を示す情報を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項2または3に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記第2の記憶手段は、放送電波の地域毎の関連性を示す情報を記憶しており、
前記第2の表示手段は、上記放送電波の地域毎の関連性を示す情報を参酌して放送電波の受信状況を示す情報を前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする請求項2または3に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
地図情報を記憶手段に記憶させる第1の記憶ステップと、
上記地図情報に含まれている道路の各地点における放送電波の受信状況に関する情報を記憶手段に記憶させる第2の記憶ステップと、
上記記憶手段に記憶されている所定の領域の地図情報を表示装置に表示させる第1の表示ステップと、
上記第1の表示ステップによって表示された地図情報に含まれている所定の道路の各地点に対応する上記受信状況に関する情報を上記記憶手段から取得する取得ステップと、
上記取得ステップにおいて取得された上記放送電波の受信状況に関する情報に基づいて、上記所定の道路の各地点における放送電波の受信状況を示す情報を上記表示装置に表示させる第2の表示ステップと、
を有することを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項11】
地図情報を記憶する第1の記憶手段、
上記地図情報に含まれている道路の各地点における放送電波の受信状況に関する情報を記憶する第2の記憶手段、
上記第1の記憶手段に記憶されている所定の領域の地図情報を表示装置に表示させる第1の表示手段、
上記第1の表示手段によって表示された地図情報に含まれている所定の道路の各地点に対応する上記受信状況に関する情報を上記第2の記憶手段から取得する取得手段、
上記取得手段によって取得された上記放送電波の受信状況に関する情報に基づいて、上記所定の道路の各地点における放送電波の受信状況を示す情報を上記表示装置に表示させる第2の表示手段、
としてコンピュータを機能させるコンピュータ読み取り可能なナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−8595(P2009−8595A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−171991(P2007−171991)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】