説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、およびプログラム

【課題】経路の案内が適切かどうかを判定可能なナビゲーション装置、ナビゲーション方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】経路を設定して走行している車両が経路を離脱した離脱地点に関する離脱地点情報を取得し(S101)、経路を設定している車両であって離脱地点にて経路を離脱した車両である離脱車両が離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得する(S109)。離脱後走行履歴情報に基づき、離脱地点にて経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを離脱車両毎に判定し(S110)、リルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上であると判断された場合(S111:YES)、離脱地点における経路の案内が適切でないと判定する(S112)。これにより、離脱地点における経路の案内が適切かどうかを適切に判定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地図データに基づいて経路を探索し、探索された経路を案内するナビゲーション装置が公知である。例えば、特許文献1では、案内された経路から外れて走行した場合、走行履歴に基づき、走行履歴に多く含まれる道路を優先して経路に用いるように経路を再探索している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−241474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、案内された経路から離脱する場合、主に以下の3点が考えられる。第1に、案内された経路が物理的に通行不可能な場合である。第2に、案内された経路を認識できずユーザが意図せず離脱してしまった場合である。第3に、例えばユーザの好みと異なる、渋滞している、寄り道など、ユーザが意図して離脱した場合である。特許文献1では、第3の場合については考慮されているものの、第1の場合および第2の場合についてはなんら考慮されていなかった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、経路の案内が適切かどうかを判定可能なナビゲーション装置、ナビゲーション方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載のナビゲーション装置は、経路を設定して走行している車両が経路を離脱した離脱地点に関する離脱地点情報を取得する離脱地点情報取得手段と、経路を設定して走行している車両であって離脱地点にて経路を離脱した車両である離脱車両が離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得する離脱後走行履歴情報取得手段と、離脱後走行履歴情報に基づき、離脱地点にて経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを離脱車両毎に判定する走行判定手段と、離脱車両のうち、リルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上か否かを判断するリルート走行割合判断手段と、リルート走行割合判断手段によりリルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上であると判断された場合、経路の案内が適切でないと判定する案内判定手段と、を備える。これにより、離脱地点における経路の案内が適切かどうかを適切に判定することができる。
【0006】
請求項2に記載の発明では、離脱車両に関する離脱車両情報を取得する離脱車両情報取得手段と、離脱車両情報に基づき、離脱車両のユーザが離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いか否かを離脱車両毎に判定する離脱地点既知判定手段と、離脱車両のうち、離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が低いと判定された離脱車両である未知車両の割合が第2の所定値以上か否かを判断する未知車両割合判断手段と、をさらに備える。また、未知車両割合判断手段により離脱車両のうち未知車両の割合が第2の所定値以上であると判断された場合、リルート走行割合判断手段は、未知車両のうち、リルート経路通りに走行したと判定された未知車両の割合が第1の所定値以上か否かを判断し、案内判断手段は、リルート割合判断手段によりリルート経路通りに走行したと判定された未知車両が第1の所定値以上であると判断された場合、経路の案内が適切でないと判定する。これにより、より適切に離脱地点における経路の案内が適切かどうかを判定することができる。
【0007】
請求項3に記載の発明では、離脱後走行履歴情報取得手段は、未知車両が離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得し、走行判定手段は、離脱後走行履歴情報に基づき、離脱地点にて経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを未知車両毎に判定する。離脱車両に替えて、未知車両について離脱後走行履歴情報を取得し、リルート経路通りに走行したか否かを判定するので、データ処理量を低減することができる。
【0008】
請求項4に記載の発明では、離脱地点を走行した車両の走行履歴に関する離脱地点走行履歴情報を取得する離脱地点走行履歴情報取得手段と、離脱地点走行履歴情報に基づき、離脱車両にて設定されていた経路通りに離脱地点を走行した車両があるか否かを判断する走行有無判断手段と、離脱車両にて設定されていた経路通りに離脱地点を走行した車両がないと走行有無判断手段により判断された場合、離脱車両にて設定されていた経路の算出に用いた地図データが適切でないと判定する地図データ判定手段と、をさらに備える。これにより、経路の算出に用いた地図データが適切かどうかを適切に判定することができる。
【0009】
請求項5に記載の発明では、案内判定手段は、離脱車両にて設定されていた経路通りに離脱地点を走行した車両があると走行有無判断手段により判断された場合、経路の案内が適切であったかどうかを判定する。すなわち、地図データが適切でない場合は経路の案内が適切であったかどうかの判定を行わず、地図データが適切である場合に経路の案内が適切であったかどうかの判定を行う。これにより、より適切に離脱地点における経路の案内が適切かどうかを判定することができる。
【0010】
請求項6に記載の発明では、地図データ判定手段により地図データが適切でないと判定された場合、地図データを更新する更新手段をさらに備える。これにより、地図データを適切に更新することができる。
請求項7に記載の発明では、案内判定手段により経路の案内が適切でないと判定された場合、経路の案内を変更する変更手段をさらに備える。これにより、ユーザにとってよりわかりやすい案内を提供することができる。
【0011】
請求項8に記載のナビゲーション方法は、経路を設定して走行している車両が経路を離脱した離脱地点に関する離脱地点情報を取得する離脱地点情報取得段階と、経路を設定して走行している車両であって離脱地点にて経路を離脱した車両である離脱車両が離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得する離脱後走行履歴情報取得段階と、離脱後走行履歴情報に基づき、離脱地点にて経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを離脱車両毎に判定する走行判定段階と、離脱車両のうち、リルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上か否かを判断するリルート走行割合判断段階と、リルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上であると判断された場合、経路の案内が適切でないと判定する案内判定段階と、を備える。
このような方法により、請求項1に記載のナビゲーション装置と同様の効果を奏する。
【0012】
請求項9に記載のプログラムは、経路を設定して走行している車両が経路を離脱した離脱地点に関する離脱地点情報を取得する離脱地点情報取得手段、経路を設定して走行している車両であって離脱地点にて経路を離脱した車両である離脱車両が離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得する離脱後走行履歴情報取得手段、離脱後走行履歴情報に基づき、離脱地点にて経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを離脱車両毎に判定する走行判定手段、離脱車両のうち、リルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上か否かを判断するリルート走行割合判断手段、および、リルート走行割合判断手段によりリルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上であると判断された場合、経路の案内が適切でないと判定する案内判定手段、としてコンピュータを機能させる。
このようなプログラムを実行することで、請求項1に記載のナビゲーション装置と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態のナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による経路離脱要因特定処理を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態による離脱地点既知判定処理を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態による経路離脱の具体例を説明する図である。
【図5】本発明の一実施形態による離脱地点既知判定の判定例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態によるナビゲーションシステムを図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
図1に示すように、本発明の一実施形態によるナビゲーション装置は、車両2に搭載された車載器1と通信可能な情報センタ90によって具現化される。
まず、車載器1について説明する。本実施形態の車載器1は、所謂車載用ナビゲーション装置であるが、例えば携帯電話やパソコン等、情報センタ90と通信可能な装置であれば車載用ナビゲーション装置に限らない。車載器1は、制御部10を中心に構成されており、制御部10に接続される位置検出器20、地図データ記憶部30、操作スイッチ群40、通信部50、ディスプレイ60、スピーカ70、および、情報記憶部80等を備えている。
【0015】
制御部10は、通常のコンピュータとして構成されており、内部にはCPU、ROM、RAM、I/O、および、これらの構成を接続するバスライン等を有している。
位置検出器20は、いずれも周知の地磁気センサ21、ジャイロスコープ22、距離センサ23、および、衛星からの電波を受信するGPS(Global Positioning System)受信機24等を有している。これらのセンサ等21〜24は、各々が性質の異なる誤差を持っているため、相互に補完しながら使用される。
【0016】
地図データ記憶部30は、例えばハードディスク装置(HDD)として実現される記憶装置である。なお、本実施形態ではHDDを用いたが、DVD−ROMやメモリカード等他の媒体を用いても差し支えない。地図データ記憶部30は、位置検出の精度向上のための所謂マップマッチング用データ、および、経路を探索するための地図データを記憶している。
【0017】
操作スイッチ群40は、ディスプレイ60と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチやリモコン装置等で構成され、各種入力に使用される。
通信部50は、情報センタ90と通信を行うための構成である。
ディスプレイ60は、液晶などを用いて構成される画面を有するカラーディスプレイ装置である。ディスプレイ60を介して地図や施設情報などが表示される。スピーカ70は、音声を出力するためのものであり、例えば経路の案内等を音声で行う場合に使用される。
【0018】
情報記憶部80には、経路を探索するための経路探索プログラム、および、車両2の現在位置を特定するための現在位置特定プログラム等が格納されている。また、車両2が経路を設定して走行しているとき、設定された経路を離脱した場合、経路を離脱した地点を特定するための離脱地点特定プログラム、および、設定された経路を離脱したときにリルート経路を設定するためリルート計算プログラムが格納されている。
【0019】
また、情報記憶部80には、車両2が走行した全ての走行履歴に関する走行履歴情報、設定された経路を離脱した離脱地点に関する離脱地点情報、離脱地点にて経路を離脱した後に走行した走行履歴に関する離脱後走行履歴情報、および車両2に関する車両情報等が記憶される。離脱地点情報には、設定されている経路、離脱地点の座標、当該離脱地点にて経路を離脱したことを示す離脱フラグ等が含まれる。離脱後走行履歴情報には、離脱地点にて経路を離脱した後の走行軌跡(座標およびリンク)、および、離脱地点にて経路を離脱した後に設定されたリルート経路に関するリルート経路情報等が含まれる。車両情報には、車両2の登録住所に関する情報、および、車両2のユーザの居住住所に関する情報が含まれる。
【0020】
車載器1と通信可能である情報センタ90は、制御部91を中心に構成されており、制御部91と接続される通信部92、および記憶部93等を有している。
制御部91は、通常のコンピュータとして構成されており、内部にはCPU、ROM、RAM、I/O、および、これらの構成を接続するバスライン等が備えられている。
通信部92は、車載器1と通信を行うための構成である。なお、情報センタ90は、複数の車両に搭載された車載器と通信可能であるが、図1においては1つの車両2に搭載された1つの車載器1のみを図示した。以下、情報センタ90と通信可能な車載器1および当該車載器1を搭載した車両2を必要に応じて「プローブカー」という。
【0021】
記憶部93は、例えばハードディスク装置(HDD)として実現される記憶装置である。なお、本実施形態ではHDDを用いたが、メモリカード等他の媒体を用いても差し支えない。記憶部93は、離脱地点情報データベース(以下、「データベース」を「DB」という。)94、車両情報DB95、および走行履歴情報DB96等を記憶している。
離脱地点情報DB94には、プローブカーから取得した離脱地点情報が車両IDと関連づけられて記憶されている。車両情報DB95には、プローブカーから取得した車両情報が車両IDと関連づけられて記憶されている。また、走行履歴情報DB96には、プローブカーから取得したプローブカーの走行履歴情報が車両IDと関連づけられて記憶されている。
【0022】
本実施形態では、情報センタ90の制御部91は、プローブカーから取得した情報に基づき、設定された経路を離脱した理由を特定する経路離脱要因特定処理を行う。なお、本実施形態では、プローブカーにて探索された経路であって、ディスプレイ60やスピーカ70を介して案内されている経路が「設定された経路」に対応している。
ここで、経路離脱要因特定処理を図2に示すフローチャートに基づいて説明する。
最初のステップS101(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」で示す。)では、ある地点Pの位置座標が離脱地点の座標として記憶されている離脱地点情報を離脱地点情報DB94から取得する。以下、地点Pを、「離脱地点P」という。また、経路を設定して走行していた車両であって、離脱地点Pにて経路を離脱した車両を「離脱車両」という。
【0023】
S102では、離脱地点Pにおいて、一定数(例えば50)以上のリルートが発生しているか否かを判断する。ここでは、離脱車両にて設定されていた経路のうち、リンクQから離脱地点Pに進入しリンクRから離脱地点Pを退出する経路を対象とする。以下、リンクQから離脱地点Pに進入しリンクRから離脱地点Pを退出する経路を、「(離脱地点Pの)離脱経路」という。本実施形態では、離脱経路が「離脱車両にて設定されていた経路」に対応する。リンクQから離脱地点Pに進入し、リンクRを走行せず、リンクR以外のリンクにマッチングされた場合、経路を離脱したと判断され、リルート処理が実行される。本実施形態では、離脱地点Pにて経路を離脱してリンクR以外のリンクを走行することにより一定数以上のリルート処理が発生しているか否かを判断する。離脱地点Pにおいて、一定数以上のリルート処理が発生していないと判断された場合(S102:NO)、S103以降の処理を行わない。一定数以上のリルート処理が発生していると判断された場合、S103へ移行する。
【0024】
S103では、離脱地点Pを走行した全ての車両の走行履歴に関する離脱地点走行履歴情報を走行履歴DB96から取得する。
S104では、S103で取得された離脱地点走行履歴情報に基づき、離脱地点Pを走行した全ての車両のうち、離脱経路通りに走行した車両があるか否かを判断する。ここでは、リンクQから離脱地点Pに進入しリンクRから離脱地点Pを退出した車両がある場合、「離脱経路通りに走行した車両がある」と判断し、リンクQから離脱地点Pに進入しリンクRから離脱地点Pを退出した車両がない場合、「離脱経路通りに走行した車両がない」と判断する。離脱経路通りに走行した車両があると判断された場合(S104:YES)、すなわちリンクQから離脱地点Pに進入しリンクRから離脱地点Pを退出した車両がある場合、S107へ移行する。離脱経路通りに走行した車両がないと判断された場合(S104:NO)、すなわちリンクQから離脱地点Pに進入しリンクRから離脱地点Pを退出した車両がない場合、S105へ移行する。
【0025】
S105では、例えば再開発等で道路(この例ではリンクR)自体がなくなっている等、物理的に走行不可能な経路であったため、ユーザは離脱地点Pにて経路を離脱したと推定され、離脱地点Pにて経路を離脱した離脱車両の車載器1の地図データ記憶部30に記憶されている地図データであって、当該経路の算出に用いた地図データが適切でないと判定する。特に、離脱地点P周辺の地図データが適切でないと判定する。
S106では、走行軌跡に基づき、離脱車両に搭載された車載器1の地図データ記憶部30に記憶されている地図データを更新する。この例では、リンクRが物理的に走行不可能な道路であるため、リンクRを地図データ記憶部30から削除する。
【0026】
離脱地点Pにて離脱経路通りに走行した車両があると判断された場合(S104:YES)に移行するS107では、離脱地点Pにて離脱経路を離脱した車両である離脱車両のユーザが離脱地点P周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いか否かを離脱車両毎に判定する離脱地点既知判定処理を行う。以下、離脱地点P周辺の道路状況を知っている蓋然性の高い離脱車両のユーザを「土地勘のあるユーザ」といい、離脱地点P周辺の道路状況を知っている蓋然性の低い離脱車両のユーザを「土地勘のないユーザ」という。また、ユーザが離脱地点P周辺の道路状況を知っている蓋然性の高い離脱車両を「土地勘のある離脱車両」、ユーザが離脱地点P周辺の道路状況を知っている蓋然性が低い離脱車両を「土地勘のない離脱車両」という。なお、土地勘のない離脱車両が「未知車両」に対応している。
【0027】
S107にて実行される離脱地点既知判定処理を図3に基づいて説明する。図3に示す離脱地点既知判定処理は、情報センタ90の制御部91にて離脱車両毎に実行される処理である。
S151では、離脱地点Pにて経路を離脱した離脱車両の車両情報を車両情報DB95から取得する。
S152では、離脱車両の登録住所または離脱車両のユーザの居住住所が離脱地点P周辺か否かを判断する。例えば、登録住所または居住住所が、離脱地点Pを中心とする所定半径(例えば5km)以内にある場合、登録住所または居住住所が離脱地点Pの周辺である、と判断することができる。登録住所または居住住所が離脱地点P周辺でないと判断された場合(S152:NO)、S154へ移行する。離脱車両の登録住所または居住住所が離脱地点P周辺であると判断された場合(S152:YES)、S153へ移行する。
S153では、当該離脱車両のユーザは、土地勘のあるユーザであると判定する。
【0028】
登録住所または居住住所が離脱地点P周辺でないと判断された場合(S152:NO)に移行するS154では、当該離脱車両の走行履歴に関する離脱車両走行履歴情報を走行履歴DB96から取得する。なお、S151にて取得した離脱車両の車両情報およびS154にて取得した離脱車両走行履歴情報が「離脱車両情報」に対応している。
S155では、取得した離脱車両走行履歴情報に基づき、離脱地点Pにて経路を離脱する以前に離脱地点Pを走行したことがあるか否かを判断する。経路離脱以前に離脱地点Pを走行したことがないと判断された場合(S155:NO)、S157へ移行する。経路離脱以前に離脱地点Pを走行したことがあると判断された場合(S155:YES)、S156へ移行する。
【0029】
S156では、当該離脱車両のユーザは、土地勘のあるユーザであると判定する。
経路離脱以前に離脱地点Pを走行したことがないと判断された場合(S155:NO)に移行するS157では、当該離脱車両のユーザは、土地勘のないユーザであると判定する。
図3にて説明した離脱地点既知判定処理を全ての離脱車両について行った後、図2中のS108へ移行する。
【0030】
S108では、全ての離脱車両のうち、土地勘のない離脱車両の割合が第2の所定値(例えば9割)以上か否かを判断する。土地勘のない離脱車両の割合が第2の所定値未満であると判断された場合(S108:NO)、S109以降の処理を行わない。土地勘のない離脱車両の割合が第2の所定値以上であると判断された場合(S108:YES)、S109へ移行する。
【0031】
S109では、土地勘のない離脱車両が離脱地点Pにて経路を離脱した後に走行した走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を走行履歴DB96から取得する。
S110では、離脱後走行履歴情報に基づき、離脱地点Pにて経路を離脱後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを土地勘のない離脱車両毎に判定する。リルート経路通りに走行したか否かの判断は、例えば離脱地点Pにて経路離脱後、所定距離(例えば3km)を走行した走行軌跡に基づいて判定してもよい。また例えば、離脱地点Pにて経路離脱後、所定の分岐数(例えば3)を通過するまでの走行軌跡に基づいて判定してもよい。
【0032】
S111では、土地勘のない離脱車両のうち、離脱経路を離脱した後にリルート経路通りに走行した車両の割合が第1の所定値(例えば8割)以上か否かを判断する。リルート経路通りに走行した車両の割合が第1の所定値未満であると判断された場合(S111:NO)、S112以降の処理を行わない。リルート経路通りに走行した車両の割合が第1の所定値以上であると判断された場合(S111:YES)、S112へ移行する。
【0033】
S112では、離脱車両は経路通りに走行しようとしていたが、案内がわかりづらいために主に土地勘のないユーザが経路を離脱してしまったと推定され、離脱車両の車載器1において、離脱地点P周辺における経路の案内が適切でないと判定する。「案内が適切でない」とは、例えば音声案内のタイミングが悪い、ディスプレイ60に表示される図が適切でない、等である。
【0034】
S113では、離脱地点P周辺における経路の案内を変更する。例えば、離脱地点Pにて曲がるべきところを直進してしまっていた場合、音声案内のタイミングを早めるように経路の案内を変更したり、また例えば、離脱地点Pを直進し次の交差点を曲がるべきところを離脱地点Pにて曲がってしまっていた場合、音声案内のタイミングを遅くするように経路の案内を変更したりする、といった具合である。もちろん、ディスプレイ60に表示される図や、目印とすべきランドマークを変更するようにしてもよい。
【0035】
ここで、車両が設定された経路を離脱して走行する場合の具体例を図4に基づいて説明する。
プローブカーである車両Vは、地点Sから地点Gまでの経路Aを設定し、地点Sから走行するものとする。経路Aにおいて、地点Xでは右折する経路が設定されているが、地点Xを右折した先のリンクTは再開発によりなくなっており、車両Vは地点Xにて右折することができない。したがって、車両Vは、地点Xで経路Aを離脱し、直進する。このとき、リルート処理が行われ、新たな経路Bが設定される。このとき、地点Xが離脱地点であり、地点Xに関する離脱地点情報が情報記憶部80に格納されるとともに、情報センタ90へ送信される。
【0036】
地点Yでは、右折する経路が設定されているが、車載器1の案内がわかりづらく、車両Vは右折し損なったものとする。すなわち、車両Vは地点Yで経路Bを離脱し、直進する。このとき、リルート処理が行われ、新たな経路であるリルート経路Cが設定される。このとき、地点Yが離脱地点であり、離脱地点情報が情報記憶部80に格納されるとともに、情報センタ90へ送信される。なお、車両Vは、地点Y周辺の道路状況を知っている蓋然性が低い土地勘のない離脱車両であるものとする。
【0037】
地点Zでは、リルート経路Cでは右折する経路となっており、車両Vはリルート経路C通りに右折して走行したものとする。
また、地点Wでは、直進する経路が設定されているが、進行方向左側にあるコンビニに立ち寄るため、ユーザが意図的に経路を離脱して左折したものとする。
【0038】
ここで、情報センタ90にて実行される車両Vが走行した経路に係る経路離脱要因特定処理を説明する。
地点Xを右折した先のリンクTは、再開発によりなくなっており、物理的に走行することができない。そのため、経路A通りに走行した車両はなく(S104:NO)、車両Vに搭載された車載器の経路Aの算出に用いた地点X近傍の地図データが適切でなかった、と判定する(S105)。
また、地点Yにおいて右折する経路が設定されている場合、土地勘のあるユーザの多くが経路通りに右折しているにも関わらず、土地勘のないユーザの多くが右折していない場合、地点Yを離脱した離脱車両のうち、土地勘のない離脱車両の割合が第2の所定値以上となる(S108:YES)。また、車両Vのように、地点Yにて経路離脱後のリルート経路通りに走行している場合、ユーザは、地点Yにて意図して経路Bを離脱したのではなく、地点Yにて右折し損ね、やむなく経路Bを離脱した可能性が高い。車両Vと同様に、土地勘のない離脱車両のうち、第1の所定値以上の車両がリルート経路通りに走行している場合(S111:YES)、地点Yにおける経路の案内が適切でなかった、と判定する(S112)。
【0039】
以上詳述したように、情報センタ90の制御部91は、経路を設定して走行している車両が経路を離脱した離脱地点に関する離脱地点情報を取得し(図2中のS101)、経路を設定している車両であって離脱地点にて経路を離脱した車両である離脱車両が離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得する(S109)。離脱後走行履歴情報に基づき、離脱地点にて経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを離脱車両毎に判定し(S110)、リルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上であると判断された場合(S111:YES)、離脱地点における経路の案内が適切でないと判定する(S112)。本実施形態では、リルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上である場合、離脱車両は、離脱地点にて意図して経路を離脱したのではなく、経路通りに走行するつもりであったが経路の案内が適切でないために離脱地点にて経路を離脱してしまったと推定し、このような場合に経路の案内が適切でなかったと判定している。これにより、離脱地点における経路の案内が適切かどうかを適切に判定することができる。
【0040】
離脱車両に関する離脱車両情報を取得し(図3中のS151)、離脱車両情報に基づき、離脱車両のユーザが離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いか否かを離脱車両毎に判定する(S153、S156、S157)。離脱車両のうち、離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が低いと判定された離脱車両である未知車両の割合が第2の所定値以上であるか否かを判断する(S108)。そして、離脱車両のうち未知車両の割合が第2の所定値以上であると判断された場合(S108:YES)、未知車両のうち、リルート経路通りに走行したと判定された未知車両の割合が第1の所定値以上であると判断された場合(S111:YES)、離脱地点における経路の案内が適切でないと判定する(S112)。本実施形態では、離脱車両における未知車両の割合が第2の所定値以上である場合、特に離脱地点周辺の道路状況を知らないユーザにとって、離脱地点における経路の案内がわかりづらく、案内が適切でないために経路を離脱してしまったと推定し、経路の案内が適切でなかったと判定している。これにより、より適切に離脱地点における経路の案内が適切かどうかを判定することができる。また、離脱車両に替えて、未知車両について離脱後走行履歴情報を取得し、リルート経路通りに走行したか否かを判定するので、データ処理量を低減することができる。
【0041】
離脱車両情報は、離脱車両の登録住所または離脱車両のユーザの居住住所に関する情報を含んでいる。また、離脱車両の登録住所または居住住所が離脱地点周辺であると判断された場合(S152:YES)、当該離脱車両のユーザが離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いと判定する(S153)。また、離脱車両情報は、離脱車両の走行履歴に関する離脱車両走行履歴情報を含んでいる。離脱車両走行履歴情報に基づき、離脱車両が離脱地点にて経路を離脱する以前に離脱地点を走行したことがあると判断された場合(S155:YES)、当該離脱車両のユーザが離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いと判定する(S156)。これにより、離脱車両のユーザが離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いか否かを適切に判定することができる。
【0042】
離脱地点を走行した車両の走行履歴に関する離脱地点走行履歴情報を取得し(図2中のS103)、離脱地点走行履歴情報に基づき、離脱車両にて設定された経路通りに走行した車両がないと判断された場合(S104:NO)、離脱車両にて経路の算出に用いた地図データが適切でないと判定する(S105)。離脱車両にて設定された経路通りに走行した車両がない場合、例えば再開発で道路がなくなっている等、物理的に走行できない経路が設定されていたと推定し、経路の算出に用いた地図データが適切でなかったと判定している。これにより、経路の算出に用いた地図データが適切かどうかを適切に判定することができる。
【0043】
また、離脱車両にて設定された経路通りに走行した車両があると判断された場合(S104:YES)、経路の案内が適切であったかどうかを判定する(S112)。すなわち、離脱車両にて設定された経路通りに走行した車両がなく、地図データ自体が適切でない場合は、経路の案内が適切であったかどうかの判定を行わず、地図データが適切である場合に経路の案内が適切であったかどうかの判定を行っている。これにより、より適切に離脱地点における経路の案内が適切かどうかを判定することができる。
【0044】
経路の算出に用いた地図データが適切でないと判定された場合(S105)、地図データを更新する更新手段をさらに備える。これにより、地図データを適切に更新することができる。また、地図データが適切でない地点を特定するための新たな実走データの収集や、収集したデータの解析に係る処理を削減することができる。
また、経路の案内が適切でないと判定された場合(S112)、経路の案内を変更する(S113)。これにより、ユーザにとってよりわかりやすい案内を提供することができる。
【0045】
本実施形態では、情報センタ90の制御部91が「離脱地点情報取得手段」、「離脱後走行履歴情報取得手段」、「走行判定手段」、「リルート走行割合判断手段」、「案内判定手段」、「離脱車両情報取得手段」、「離脱地点既知判定手段」、「未知車両割合判断手段」、「離脱地点走行履歴情報取得手段」、「走行有無判断手段」、「地図データ判定手段」、「更新手段」、および「変更手段」を構成する。また、図2中のS101が「離脱地点情報取得手段」の機能としての処理に相当し、S109が「離脱後走行履歴情報取得手段」の機能としての処理に相当し、S110が「走行判定手段」の機能としての処理に相当し、S111が「リルート割合判断手段」の機能としての処理に相当し、S112が「案内判定手段」の機能としての処理に相当する。また、図3中のS151、S154が「離脱車両情報取得手段」の機能としての処理に相当し、S153、S156、S157が「離脱地点既知判定手段」の機能としての処理に相当し、図2中のS108が「未知車両割合判断手段」の機能としての処理に相当する。また、S103が「離脱地点走行履歴情報取得手段」の機能としての処理に相当し、S104が「走行有無判断手段」の機能としての処理に相当し、S105が「地図データ判定手段」の機能としての処理に相当する。さらにまた、S106が「更新手段」の機能としての処理に相当し、S113が「変更手段」の機能としての処理に相当する。
【0046】
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
(ア)土地勘有無の判定
S152では、離脱車両の登録住所または離脱車両のユーザの居住住所が離脱地点周辺か否かの判断は、登録住所または居住住所が離脱地点を中心とする所定半径以内にある場合、登録住所または居住住所が離脱地点Pの周辺であると判断した。他の実施形態では、登録住所または居住住所が同一の行政区画内に含まれる場合、登録住所または居住住所が離脱地点の周辺であると判断してもよい。また、登録住所または居住住所が、地図データを所定区画ごとに区切るメッシュの同一区画に含まれる場合、登録住所または居住住所が離脱地点の周辺であると判断してもよい。
【0047】
また、S155〜S157では、離脱地点にて経路を離脱する以前に離脱地点を走行したことがあるか否を判断し(S155)、肯定判断された場合(S155:YES)土地勘のあるユーザであると判定し(S156)、否定判断された場合(S156:NO)土地勘のないユーザであると判定した(S157)。他の実施形態では、離脱地点にて経路を離脱する以前に当該離脱地点を通過したときの時間帯情報、進行方向、離脱地点を通過した通過回数、または通過時期等に基づき、離脱車両の土地勘の有無を判定してもよい。時間帯情報は、離脱地点Pを通過した時間帯に関する情報であって、例えば走行時刻が6:00〜18:00の場合、昼区分とし、離脱地点Pを通過した時刻が18:00〜翌6:00の場合、夜区分とするといった具合である。また例えば、「早朝」、「夕方」、「深夜」等を加え、より細かく時間帯を分けてもよい。換言すると、「離脱地点既知判定手段は、離脱車両が離脱地点にて経路を離脱する以前に離脱地点を走行したことがある場合、離脱車両が離脱地点にて経路を離脱したときの時間帯情報と以前に離脱地点を走行した時間帯情報とに基づいて当該離脱車両のユーザが離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いか否かを判定する」ということである。また、「離脱地点既知判定手段は、離脱車両が離脱地点にて経路を離脱する以前に離脱地点を走行したことがある場合、離脱車両が離脱地点にて経路を離脱したときの走行方向と以前に離脱地点を走行したときの走行方向とに基づいて当該離脱車両のユーザが離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いか否かを判定する」ということである。さらにまた、「離脱地点既知判定手段は、離脱車両が離脱地点にて経路を離脱する以前に離脱地点を走行したことがある場合、以前に離脱地点を通過した通過回数に基づいて当該離脱車両のユーザが離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いか否かを判定する」ということである。
【0048】
時間帯情報、進行方向、離脱地点を通過した回数、および通過時期に基づく土地勘の有無の判定方法の具体例を図5に示す。図5中においては、土地勘ありと判定される場合を「○」、土地勘なしと判定される場合を「×」で示している。
例えば、離脱車両Vxが、離脱地点PにリンクQから進入しリンクRから退出する経路が設定されているときに離脱地点Pにて経路を離脱したとする。ここで、離脱地点PにリンクQから進入した場合、進行方向が同方向であるとみなし、離脱地点PにリンクQ以外から進入した場合、進行方向が異なる、とみなす。また、離脱地点Pにて経路を離脱した時間帯は、昼区分であったものとする。
ここで、離脱車両Vxが、離脱地点Pにて経路を離脱する以前に、離脱地点Pを走行したことが1回だけある場合、離脱地点Pにて経路を離脱したときと、走行時間帯が同じ昼夜区分であり、進行方向が同方向であり、かつ1ヶ月以内に走行したことがある場合は土地勘ありと判定する。一方、離脱地点Pにて経路を離脱する以前に、離脱地点Pを走行したことが1回だけある場合、走行時間帯の区分が異なる場合、進行方向が異なる場合、または走行した時期が1ヶ月以上前である場合、土地勘なしと判定する、といった具合である。
【0049】
(イ)他の実施形態では、図2中のS107およびS108の処理を省略し、S109にて全ての離脱車両の離脱後走行履歴情報を取得し、S110にて全ての離脱車両についてリルート経路通りに走行したか否かを判定し、S111にて全ての離脱車両において、リルート経路通りに走行したと判定された離脱車両の割合が第1の所定値以上か否かを判断し、リルート経路通りに走行したと判定された離脱車両が第1の所定値以上であると判断された場合、S112にて経路の案内が適切でなかったと判定してもよい。このようにしても上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0050】
また、図2中のS104〜S106に係る処理を省略してもよい。また、S106に係る処理のみを省略してもよい。例えば、自動的に離脱車両の地図データを更新することに替えて、例えば離脱地点周辺の実地調査等を行った上で、調査結果に基づいて別処理にて離脱車両の地図データを更新するようにしてもよい。同様にS113に係る処理を省略してもよく、例えば、自動的に離脱車両の地図データを更新することに替えて、例えば離脱地点周辺の実地調査等を行った上で、調査結果に基づいて別処理にて離脱車両における経路の案内を変更してもよい。
【0051】
(ウ)上記実施形態では、情報センタ90の制御部91が「離脱地点情報取得手段」、「離脱後走行履歴情報取得手段」、「走行判定手段」、「リルート走行割合判断手段」、「案内判定手段」、「離脱車両情報取得手段」、「離脱地点既知判定手段」、「未知車両割合判断手段」、「離脱地点走行履歴情報取得手段」、「走行有無判断手段」、「地図データ判定手段」、「更新手段」、および「変更手段」を構成していた。他の実施形態では、これらの手段としてコンピュータを機能させるプログラムであってもよいし、当該プログラムを記憶する記憶媒体であってもよい。また、「離脱地点情報取得段階」、「離脱後走行履歴情報取得段階」、「走行判定段階」、「リルート走行割合判断段階」、「案内判定段階」、「離脱車両情報取得段階」、「離脱地点既知判定段階」、「未知車両割合判断段階」、「離脱地点走行履歴情報取得段階」、「走行有無判断段階」、「地図データ判定段階」、「更新段階」、および「変更段階」として処理を行うナビゲーション方法であってもよい。
【符号の説明】
【0052】
1・・・車載器
2・・・車両
10・・・制御部
20・・・位置検出器
30・・・地図データ記憶部
40・・・操作スイッチ群
50・・・通信部
60・・・ディスプレイ
70・・・スピーカ
80・・・情報記憶部
90・・・情報センタ(ナビゲーション装置)
91・・・制御部(離脱地点情報取得手段、離脱後走行履歴情報取得手段、走行判定手段、リルート走行割合判断手段、案内判定手段、離脱車両情報取得手段、離脱地点既知判定手段、未知車両割合判断手段、離脱地点走行履歴情報取得手段、走行有無判断手段、地図データ判定手段、更新手段、変更手段)
92・・・通信部
93・・・記憶部
94・・・離脱地点DB
95・・・車両情報DB
96・・・走行履歴DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路を設定して走行している車両が前記経路を離脱した離脱地点に関する離脱地点情報を取得する離脱地点情報取得手段と、
前記経路を設定して走行している車両であって前記離脱地点にて前記経路を離脱した車両である離脱車両が前記離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得する離脱後走行履歴情報取得手段と、
前記離脱後走行履歴情報に基づき、前記離脱地点にて前記経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを前記離脱車両毎に判定する走行判定手段と、
前記離脱車両のうち、前記リルート経路通りに走行したと判定された前記離脱車両の割合が第1の所定値以上か否かを判断するリルート走行割合判断手段と、
前記リルート走行割合判断手段により前記リルート経路通りに走行したと判定された前記離脱車両の割合が前記第1の所定値以上であると判断された場合、前記経路の案内が適切でないと判定する案内判定手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記離脱車両に関する離脱車両情報を取得する離脱車両情報取得手段と、
前記離脱車両情報に基づき、前記離脱車両のユーザが前記離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が高いか否かを前記離脱車両毎に判定する離脱地点既知判定手段と、
前記離脱車両のうち、前記離脱地点周辺の道路状況を知っている蓋然性が低いと判定された前記離脱車両である未知車両の割合が第2の所定値以上か否かを判断する未知車両割合判断手段と、
をさらに備え、
前記未知車両割合判断手段により前記離脱車両のうち前記未知車両の割合が前記第2の所定値以上であると判断された場合、
前記リルート走行割合判断手段は、前記未知車両のうち、前記リルート経路通りに走行したと判定された前記未知車両の割合が第1の所定値以上か否かを判断し、
前記案内判断手段は、前記リルート割合判断手段により前記リルート経路通りに走行したと判定された前記未知車両が前記第1の所定値以上であると判断された場合、前記経路の案内が適切でないと判定することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記離脱後走行履歴情報取得手段は、前記未知車両が前記離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得し、
前記走行判定手段は、前記離脱後走行履歴情報に基づき、前記離脱地点にて前記経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを前記未知車両毎に判定することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記離脱地点を走行した車両の走行履歴に関する離脱地点走行履歴情報を取得する離脱地点走行履歴情報取得手段と、
前記離脱地点走行履歴情報に基づき、前記離脱車両にて設定されていた前記経路通りに前記離脱地点を走行した車両があるか否かを判断する走行有無判断手段と、
前記離脱車両にて設定されていた前記経路通りに前記離脱地点を走行した車両がないと前記走行有無判断手段により判断された場合、前記離脱車両にて設定されていた前記経路の算出に用いた地図データが適切でないと判定する地図データ判定手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記案内判定手段は、前記離脱車両にて設定されていた前記経路通りに前記離脱地点を走行した車両があると走行有無判断手段により判断された場合、前記経路の案内が適切であったかどうかを判定することを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記地図データ判定手段により前記地図データが適切でないと判定された場合、前記地図データを更新する更新手段をさらに備えることを特徴とする請求項4または5に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記案内判定手段により前記経路の案内が適切でないと判定された場合、前記経路の案内を変更する変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
経路を設定して走行している車両が前記経路を離脱した離脱地点に関する離脱地点情報を取得する離脱地点情報取得段階と、
前記経路を設定して走行している車両であって前記離脱地点にて前記経路を離脱した車両である離脱車両が前記離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得する離脱後走行履歴情報取得段階と、
前記離脱後走行履歴情報に基づき、前記離脱地点にて前記経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを前記離脱車両毎に判定する走行判定段階と、
前記離脱車両のうち、前記リルート経路通りに走行したと判定された前記離脱車両の割合が第1の所定値以上か否かを判断するリルート走行割合判断段階と、
前記リルート経路通りに走行したと判定された前記離脱車両の割合が前記第1の所定値以上であると判断された場合、前記経路の案内が適切でないと判定する案内判定段階と、
を備えることを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項9】
経路を設定して走行している車両が前記経路を離脱した離脱地点に関する離脱地点情報を取得する離脱地点情報取得手段、
前記経路を設定して走行している車両であって前記離脱地点にて前記経路を離脱した車両である離脱車両が前記離脱地点を離脱した後の走行履歴に関する離脱後走行履歴情報を取得する離脱後走行履歴情報取得手段、
前記離脱後走行履歴情報に基づき、前記離脱地点にて前記経路を離脱した後に設定されたリルート経路通りに走行したか否かを前記離脱車両毎に判定する走行判定手段、
前記離脱車両のうち、前記リルート経路通りに走行したと判定された前記離脱車両の割合が第1の所定値以上か否かを判断するリルート走行割合判断手段、
および、前記リルート走行割合判断手段により前記リルート経路通りに走行したと判定された前記離脱車両の割合が前記第1の所定値以上であると判断された場合、前記経路の案内が適切でないと判定する案内判定手段、
としてコンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−132765(P2012−132765A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284466(P2010−284466)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】