ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラム
【課題】精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】道路データを記憶する地図データ記憶部と、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成部と、記憶された道路データと生成した道路データとを比較して、地図データ記憶部に追加すべきか否かを判定する追加判定部と、追加すべきと判定した場合、走行軌跡の道路データに応じた最新の写真データを取得する写真データ取得部と、写真データから道路データを抽出する道路データ抽出部と、抽出した道路データと追加すべきと判定した道路データとを比較して、地図データ記憶部を更新すべきか否かを判定する更新判定部と、更新判定部が更新すべきと判定した場合、地図データ記憶部を更新する地図データ更新部と、地図データ更新部が更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内部とを備える。
【解決手段】道路データを記憶する地図データ記憶部と、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成部と、記憶された道路データと生成した道路データとを比較して、地図データ記憶部に追加すべきか否かを判定する追加判定部と、追加すべきと判定した場合、走行軌跡の道路データに応じた最新の写真データを取得する写真データ取得部と、写真データから道路データを抽出する道路データ抽出部と、抽出した道路データと追加すべきと判定した道路データとを比較して、地図データ記憶部を更新すべきか否かを判定する更新判定部と、更新判定部が更新すべきと判定した場合、地図データ記憶部を更新する地図データ更新部と、地図データ更新部が更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内部とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムに関し、より特定的には、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、ある所定の回数同じノード間を走行した場合において、複数ある道路の内全く通行しない道路が存在する場合に、何時も通行する道路以外の道路のデータを削除するナビゲーション装置が提案されている（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００３−１３０６５６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、従来の技術では、何時も通行しないからといって、存在しない道路のデータとして削除することは、地図データの精度の高さに欠けるため、最適な経路案内を行うことができない。
【０００４】
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされた。すなわち、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の第１の局面は、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うナビゲーション装置に向けられている。本発明は、道路データを含む地図データを記憶する地図データ記憶部と、車両の現在位置を計測する測位部と、測位部が計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成部と、地図データ記憶部に記憶された道路データと走行軌跡データ生成部が生成した道路データとを比較して、走行軌跡データ生成部が生成した道路データを地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定部と、追加判定部が追加すべきと判定した場合、走行軌跡データ生成部が生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得部と、写真データ取得部が取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出部と、道路データ抽出部が抽出した道路データと追加判定部が追加すべきと判定した道路データとを比較して、追加判定部が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定部と、更新判定部が更新すべきと判定した場合、地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新部と、地図データ更新部が更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内部とを備える。
【０００６】
また、追加判定部は、地図データ記憶部に記憶された道路データと走行軌跡データ生成部が生成した道路データとの不一致の度合いを参照して、追加すべき道路データが新たに開通した道路の道路データか従来の道路を改修した道路の道路データかを判定することが好ましい。
【０００７】
また、追加判定部が追加すべき道路データが新たに開通した道路の道路データであると判定し、更新判定部が更新すべきと判定した場合、地図データ更新部は、地図データ記憶部の道路データに、新たに開通した道路の道路データを追加する更新を行うことが好ましい。
【０００８】
また、追加判定部が追加すべき道路データが従来の道路を改修した道路の道路データであると判定し、更新判定部が更新すべきと判定した場合、地図データ更新部は、地図データ記憶部の従来の道路の道路データを削除し、従来の道路を改修した道路の道路データを追加する更新を行うことが好ましい。
【０００９】
また、更新判定部は、道路データ抽出部が抽出した道路データのリンクデータと追加判定部が追加すべきと判定した道路データのリンクデータとの一致率を算出し、算出された一致率が所定の値よりも大きい場合、更新すべきと判定することが好ましい。
【００１０】
また、経路案内部は、地図データ更新部が更新した地図データの表す地図によって、経路案内を行うことが好ましい。
【００１１】
また、経路案内部は、写真データ取得部が取得した航空写真データ、又は衛星写真データに、地図データ更新部が更新した地図データを重畳した地図データの表す地図によって、経路案内を行うことが好ましい。
【００１２】
また、写真データ取得部は、走行軌跡データ生成部が生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の基準範囲の航空写真データ、又は衛星写真データを取得することが好ましい。
【００１３】
本発明の第２の局面は、精度の高い地図データに基づいて経路案内するナビゲーション方法に向けられている。本発明は、車両の現在位置を計測する測位ステップと、測位ステップで計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成ステップと、地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データとを比較して、走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データを当該地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定ステップと、追加判定ステップで追加すべきと判定された場合、走行軌跡データ生成ステップで生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得ステップと、写真データ取得ステップで取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出ステップと、道路データ抽出ステップで抽出した道路データと追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データとを比較して、追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データによって地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定ステップと、更新判定ステップで更新すべきと判定された場合、地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新ステップと、地図データ更新ステップで更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内ステップとを備える。
【００１４】
本発明の第３の局面は、精度の高い地図データに基づいて経路案内するナビゲーション装置のコンピュータで実行されるナビゲーションプログラムに向けられている。本発明は、コンピュータに、車両の現在位置を計測する測位ステップと、測位ステップで計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成ステップと、地図データ記憶部に記憶された道路データと走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データとを比較して、走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データを当該地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定ステップと、追加判定ステップで追加すべきと判定された場合、走行軌跡データ生成ステップで生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得ステップと、写真データ取得ステップで取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出ステップと、道路データ抽出ステップで抽出した道路データと追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データとを比較して、追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データによって地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定ステップと、更新判定ステップで更新すべきと判定された場合、地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新ステップと、地図データ更新ステップで更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内ステップとを実行させる。
【発明の効果】
【００１５】
以上説明したように、本発明の各局面によれば、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
（実施の形態）
以下、本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置について、図面に従って詳細に説明する。
【００１７】
図１は、本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置１００の全体構成を示すブロック図である。図１において、ナビゲーション装置１００は、地図データ記憶部１０１、測位部１０２、走行軌跡データ生成部１０３、追加判定部１０４、写真データ取得部１０５、道路データ抽出部１０６、更新判定部１０７、地図データ更新部１０８、及び経路案内部１０９を備える。
【００１８】
地図データ記憶部１０１は、道路データ、交差点データ、シンボルデータ等の地図データが記憶される、例えば、ＨＤＤ、ＤＶＤ、又はフラッシュメモリである。
【００１９】
測位部１０２は、ＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）受信機、ジャイロセンサ、及び速度センサから構成される。ＧＰＳ受信機は、米国が管理するＧＰＳ衛星から送られる信号を４つ以上の衛星から受信して、その距離を求めることで、地球上での絶対位置、速度、方位等を算出する。ジャイロセンサは、物体の角速度を検出する。ナビゲーション装置では、コリオリの力を利用した振動ジャイロが広く用いられている。速度センサには車速パルスが用いられる。車速パルスは、タイヤの回転を検出するためのもので、ＡＢＳ（Ａｎｔｉ Ｌｏｃｋ Ｂｒａｋｅ Ｓｙｓｔｅｍ）等の目的で車両に広く採用されており、ナビゲーション装置では出力されるパルスに一定の係数を掛けて速度（距離）に変換して利用する。自動車メーカーや車種によりパルスが出力される単位が異なる。更に、タイヤ径や空気圧によっても微妙に係数が異なるため、ＧＰＳ受信機等の出力結果を用いて係数は修正する。ＧＰＳ受信機は、地球上で絶対位置を特定することができるが、衛星からの伝播距離を測定するという測位原理から、受信環境の影響を大きく受ける。例えば、高層ビル街では衛星からの信号がビルに反射する影響を受けるため、大きく位置がずれてしまう可能性がある。そもそも、トンネルなどでは衛星からの信号を受信できないため、位置を算出することができない。一方ジャイロセンサや速度センサは、車両の相対的な動きを検出するセンサであり、外部環境の影響はほとんど受けない。従って、相対的な動きを積分して初期値に加えることにより、絶対位置を求めることができる。短時間であれば精度よい結果が期待されるが、角速度や速度を積分して位置として算出する必要があるため、誤差も積分され蓄積してしまう。そのため、ジャイロセンサや速度センサの出力を長時間使用することができない。測位部１０２においては、これらＧＰＳ受信機、ジャイロセンサ、及び速度センサの特徴を生かして、総合的に車両の現在位置を算出する。
【００２０】
走行軌跡データ生成部１０３は、測位部１０２が順次取得した車両の現在位置を記憶し、順次記憶した車両の現在位置の表す走行履歴に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する。
【００２１】
追加判定部１０４は、走行軌跡データ生成部１０３が生成した道路データと地図データ記憶部１０１に記憶された道路データとを比較する。この比較の結果、それらの不一致率が所定値よりも大きいか否かを判定することによって、走行軌跡データ生成部１０３が生成した道路データを地図データ記憶部１０１の道路データに追加すべきか否かを判定する。このとき、不一致率が所定値よりも大きい場合、追加すべき道路データと判定する。
【００２２】
写真データ取得部１０５は、追加判定部１０４が追加すると判定した走行軌跡データに対応する最新の航空写真、又は衛星写真データを取得する。写真データ取得部１０５は、例えば、無線ＬＡＮやＤＳＲＣ等の無線方式によって最新の航空写真、又は衛星写真データを取得してもよいし、ＤＶＤやメモリカード等の記憶媒体から最新の航空写真、又は衛星写真データを取得してもよい。なお、本実施の形態では、航空写真データを取得するものとして説明する。
【００２３】
道路データ抽出部１０６は、写真データ取得部１０５が取得した航空写真データから道路データを抽出する。
【００２４】
更新判定部１０７は、追加判定部１０４が追加すると判定した追加すべき道路データと道路データ抽出部１０６が抽出した道路データとを比較する。この比較の結果、一致率が所定値よりも大きいか否かを判定し、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきか否かを判定する。このとき、一致率が所定値よりも大きい場合、地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきと判定する。
【００２５】
地図データ更新部１０８は、更新判定部１０７が更新すべきと判定した場合、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新する。
【００２６】
経路案内部１０９は、地図データ更新部１０８が更新した精度の高い地図データに基づいて、最適な経路案内を行う。
【００２７】
以下、経路案内部１０９の経路案内にない道路に車両が進入した場合のナビゲーション装置１００の地図データ更新処理の動作について、図２に従って説明する。
【００２８】
測位部１０２は、車両の現在位置を順次取得する（ステップＳ２０１）。次に、走行軌跡データ生成部１０３は、測位部１０２が順次取得した車両の現在位置が表す走行履歴に基づいて、図３に示すように、走行軌跡の道路データを生成する（ステップＳ２０２）。
【００２９】
次に、追加判定部１０４は、走行軌跡データ生成部１０３が生成した道路データと地図データ記憶部１０１に記憶された道路データとを比較する（ステップＳ２０３）。追加判定部１０４は、この比較の結果、それらの不一致率が所定値よりも大きいか否かを判定することによって、走行軌跡データ生成部１０３が生成した道路データを地図データ記憶部１０１の道路データに追加すべきか否かを判定する（ステップＳ２０４）。
【００３０】
ステップＳ２０４において、追加すべきでないと判定された場合、再度ステップＳ２０１に処理が戻り、測位部１０２は車両の現在位置を順次取得する。一方、ステップＳ２０４において、追加すべきと判定された場合、写真データ取得部１０５は、追加すべき道路データから基準範囲を決定する（ステップＳ２０５）。
【００３１】
次に、写真データ取得部１０５は、図４（ａ）に示すように、決定した基準範囲の航空写真データを取得する（ステップＳ２０６）。次に、更新判定部１０７は、図４（ｂ）に示すように、写真データ取得部１０５が取得した基準範囲の航空写真データをブロックに分割する（ステップＳ２０７）。
【００３２】
次に、更新判定部１０７は、図４（ｃ）に示すように、ブロックに分割した基準範囲の航空写真データをブロック毎に色判別し、道路データを抽出する（ステップＳ２０８）。次に、更新判定部１０７は、図４（ｄ）に示すように、基準範囲の航空写真データ中の道路データのブロック毎に含まれる道路リンクを抽出する（ステップＳ２０９）。このとき抽出される道路リンクは、Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３、及びＬ６である。
【００３３】
更に、更新判定部１０７は、図５（ｂ）に示すように、図５（ａ）に示す追加判定部１０４が追加すべきと判定した基準範囲の道路データをブロックに分割する（ステップＳ２１０）。
【００３４】
次に、更新判定部１０７は、図５（ｃ）に示すように、基準範囲の追加すべき道路データのブロック毎に含まれる道路リンクを抽出する（ステップＳ２１１）。このとき抽出される道路リンクは、Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３、Ｌ４、Ｌ５、及びＬ６である。
【００３５】
次に、更新判定部１０７は、基準範囲の航空写真中の道路データに含まれる道路リンクと基準範囲の追加すべき道路データに含まれる道路リンクを比較して、一致率を算出する（ステップＳ２１２）。このとき、一致率は、図６の例では、リンクＬ１が１００、リンクＬ２が１００、リンクＬ３が１００、リンクＬ４が４、リンクＬ５が７、リンクＬ６が１００となっており、一致率の所定値が９０である。
【００３６】
次に、更新判定部１０７は、一致率が所定値よりも大きいか否かを判定することによって、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきか否かを判定する（ステップＳ２１３）。
【００３７】
ステップＳ２１３において、一致率が所定値よりも大きいと判定された場合、更新判定部１０７は、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきと判定する。図６の例では、一致率が所定値９０よりも大きいリンクＬ１、リンクＬ２、リンクＬ３、及びリンクＬ６が更新すべき道路の道路データと判定される。
【００３８】
一方、ステップＳ２１３において、一致率が所定値以下であると判定された場合、更新判定部１０７は、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきでないと判定し、再度ステップＳ２０１に処理が戻り、測位部１０２は車両の現在位置を順次取得する。図６の例では、一致率が所定値９０以下のリンクＬ４、及びリンクＬ５が更新すべきでない道路の道路データと判定される。
【００３９】
次に、更新判定部１０７は、更新すべき道路の道路データと地図データ記憶部１０１に記憶された従来の道路の道路データとの不一致率が所定値よりも大きいか否かを判定することによって、新たに開通した道路か、従来の道路を改修した道路かを判定する（ステップＳ２１４）。このとき、不一致率が所定値よりも大きい場合、新たに開通した道路と判定し、所定値以下であると判定した場合、従来の道路を改修した道路と判定する。
【００４０】
ステップＳ２１４において、不一致率が所定値よりも大きいと判定された場合、地図データ更新部１０８は、図７（ａ）に示すように、地図データ記憶部１０１の道路データに、新たに開通した道路の道路データを追加する更新を行う（ステップＳ２１５）。
【００４１】
一方、ステップＳ２１４において、不一致率が所定値以下であると判定された場合、地図データ更新部１０８は、図７（ｂ）に示すように、地図データ記憶部１０１の従来の道路の道路データを削除し、従来の道路を改修した道路の道路データを追加する更新を行う（ステップＳ２１６）。
【００４２】
以下、ナビゲーション装置１００の表示処理の動作について、図８に従って説明する。
【００４３】
まず、経路案内部１０９は、ユーザから所望の表示方法の選択入力を受付ける（ステップＳ８０１）。
【００４４】
ステップＳ８０１において、地図表示の選択が受付けられた場合、経路案内部１０９は、地図データ更新部１０８が更新した地図データの表す地図を表示すると共に、車両の現在位置を重畳表示して経路案内を行う（ステップＳ８０２→Ｓ８０５→Ｓ８０８）。
【００４５】
ステップＳ８０１において、航空写真表示の選択が受付けられた場合、経路案内部１０９は、写真データ取得部１０５が取得した航空写真データの表す航空写真を表示すると共に、車両の現在位置を重畳表示して経路案内を行う（ステップ８０３→Ｓ８０７→Ｓ８０８）。
【００４６】
ステップＳ８０１において、地図、及び航空写真の重畳表示の選択が受付けられた場合、経路案内部１０９は、写真データ取得部１０５が取得した航空写真データに地図データ更新部１０８が更新した地図データを重畳した地図データの表す地図を表示すると共に、車両の現在位置を重畳表示して経路案内を行う（ステップＳ８０４→Ｓ８０６→Ｓ８０８）。
【００４７】
また、本発明は、上述した実施の形態を実現するソフトウェアのプログラム（実施の形態では図に示すフロー図に対応したプログラム）が装置に供給され、その装置のコンピュータが、供給されたプログラムを読出して、実行することによっても達成させる場合を含む。したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現させるためのナビゲーションプログラムも含む。
【００４８】
このように、本発明によれば、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供することができる。
【００４９】
上記実施の形態で説明した構成は、単に具体例を示すものであり、本願発明の技術的範囲を制限するものではない。本願の効果を奏する範囲において、任意の構成を採用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【００５０】
本発明は、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【００５１】
【図１】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の全体構成を示すブロック図
【図２】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の地図データ更新処理を示すフロー図
【図３】走行軌跡の一例を示す模式図
【図４】航空写真データから道路データのリンクを抽出する様子を示す模式図
【図５】追加すべき道路データのリンクを抽出する様子を示す模式図
【図６】リンクの一致率と更新判定結果との一例を示す図
【図７】新規道路の追加、及び改修道路の追加の一例を示す模式図
【図８】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の表示処理を示すフロー図
【符号の説明】
【００５２】
１００ ナビゲーション装置
１０１ 地図データ記憶部
１０２ 測位部
１０３ 走行軌跡データ生成部
１０４ 追加判定部
１０５ 写真データ取得部
１０６ 道路データ抽出部
１０７ 更新判定部
１０８ 地図データ更新部
１０９ 経路案内部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムに関し、より特定的には、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、ある所定の回数同じノード間を走行した場合において、複数ある道路の内全く通行しない道路が存在する場合に、何時も通行する道路以外の道路のデータを削除するナビゲーション装置が提案されている（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００３−１３０６５６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、従来の技術では、何時も通行しないからといって、存在しない道路のデータとして削除することは、地図データの精度の高さに欠けるため、最適な経路案内を行うことができない。
【０００４】
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされた。すなわち、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の第１の局面は、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うナビゲーション装置に向けられている。本発明は、道路データを含む地図データを記憶する地図データ記憶部と、車両の現在位置を計測する測位部と、測位部が計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成部と、地図データ記憶部に記憶された道路データと走行軌跡データ生成部が生成した道路データとを比較して、走行軌跡データ生成部が生成した道路データを地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定部と、追加判定部が追加すべきと判定した場合、走行軌跡データ生成部が生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得部と、写真データ取得部が取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出部と、道路データ抽出部が抽出した道路データと追加判定部が追加すべきと判定した道路データとを比較して、追加判定部が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定部と、更新判定部が更新すべきと判定した場合、地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新部と、地図データ更新部が更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内部とを備える。
【０００６】
また、追加判定部は、地図データ記憶部に記憶された道路データと走行軌跡データ生成部が生成した道路データとの不一致の度合いを参照して、追加すべき道路データが新たに開通した道路の道路データか従来の道路を改修した道路の道路データかを判定することが好ましい。
【０００７】
また、追加判定部が追加すべき道路データが新たに開通した道路の道路データであると判定し、更新判定部が更新すべきと判定した場合、地図データ更新部は、地図データ記憶部の道路データに、新たに開通した道路の道路データを追加する更新を行うことが好ましい。
【０００８】
また、追加判定部が追加すべき道路データが従来の道路を改修した道路の道路データであると判定し、更新判定部が更新すべきと判定した場合、地図データ更新部は、地図データ記憶部の従来の道路の道路データを削除し、従来の道路を改修した道路の道路データを追加する更新を行うことが好ましい。
【０００９】
また、更新判定部は、道路データ抽出部が抽出した道路データのリンクデータと追加判定部が追加すべきと判定した道路データのリンクデータとの一致率を算出し、算出された一致率が所定の値よりも大きい場合、更新すべきと判定することが好ましい。
【００１０】
また、経路案内部は、地図データ更新部が更新した地図データの表す地図によって、経路案内を行うことが好ましい。
【００１１】
また、経路案内部は、写真データ取得部が取得した航空写真データ、又は衛星写真データに、地図データ更新部が更新した地図データを重畳した地図データの表す地図によって、経路案内を行うことが好ましい。
【００１２】
また、写真データ取得部は、走行軌跡データ生成部が生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の基準範囲の航空写真データ、又は衛星写真データを取得することが好ましい。
【００１３】
本発明の第２の局面は、精度の高い地図データに基づいて経路案内するナビゲーション方法に向けられている。本発明は、車両の現在位置を計測する測位ステップと、測位ステップで計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成ステップと、地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データとを比較して、走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データを当該地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定ステップと、追加判定ステップで追加すべきと判定された場合、走行軌跡データ生成ステップで生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得ステップと、写真データ取得ステップで取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出ステップと、道路データ抽出ステップで抽出した道路データと追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データとを比較して、追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データによって地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定ステップと、更新判定ステップで更新すべきと判定された場合、地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新ステップと、地図データ更新ステップで更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内ステップとを備える。
【００１４】
本発明の第３の局面は、精度の高い地図データに基づいて経路案内するナビゲーション装置のコンピュータで実行されるナビゲーションプログラムに向けられている。本発明は、コンピュータに、車両の現在位置を計測する測位ステップと、測位ステップで計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成ステップと、地図データ記憶部に記憶された道路データと走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データとを比較して、走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データを当該地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定ステップと、追加判定ステップで追加すべきと判定された場合、走行軌跡データ生成ステップで生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得ステップと、写真データ取得ステップで取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出ステップと、道路データ抽出ステップで抽出した道路データと追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データとを比較して、追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データによって地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定ステップと、更新判定ステップで更新すべきと判定された場合、地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新ステップと、地図データ更新ステップで更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内ステップとを実行させる。
【発明の効果】
【００１５】
以上説明したように、本発明の各局面によれば、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
（実施の形態）
以下、本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置について、図面に従って詳細に説明する。
【００１７】
図１は、本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置１００の全体構成を示すブロック図である。図１において、ナビゲーション装置１００は、地図データ記憶部１０１、測位部１０２、走行軌跡データ生成部１０３、追加判定部１０４、写真データ取得部１０５、道路データ抽出部１０６、更新判定部１０７、地図データ更新部１０８、及び経路案内部１０９を備える。
【００１８】
地図データ記憶部１０１は、道路データ、交差点データ、シンボルデータ等の地図データが記憶される、例えば、ＨＤＤ、ＤＶＤ、又はフラッシュメモリである。
【００１９】
測位部１０２は、ＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）受信機、ジャイロセンサ、及び速度センサから構成される。ＧＰＳ受信機は、米国が管理するＧＰＳ衛星から送られる信号を４つ以上の衛星から受信して、その距離を求めることで、地球上での絶対位置、速度、方位等を算出する。ジャイロセンサは、物体の角速度を検出する。ナビゲーション装置では、コリオリの力を利用した振動ジャイロが広く用いられている。速度センサには車速パルスが用いられる。車速パルスは、タイヤの回転を検出するためのもので、ＡＢＳ（Ａｎｔｉ Ｌｏｃｋ Ｂｒａｋｅ Ｓｙｓｔｅｍ）等の目的で車両に広く採用されており、ナビゲーション装置では出力されるパルスに一定の係数を掛けて速度（距離）に変換して利用する。自動車メーカーや車種によりパルスが出力される単位が異なる。更に、タイヤ径や空気圧によっても微妙に係数が異なるため、ＧＰＳ受信機等の出力結果を用いて係数は修正する。ＧＰＳ受信機は、地球上で絶対位置を特定することができるが、衛星からの伝播距離を測定するという測位原理から、受信環境の影響を大きく受ける。例えば、高層ビル街では衛星からの信号がビルに反射する影響を受けるため、大きく位置がずれてしまう可能性がある。そもそも、トンネルなどでは衛星からの信号を受信できないため、位置を算出することができない。一方ジャイロセンサや速度センサは、車両の相対的な動きを検出するセンサであり、外部環境の影響はほとんど受けない。従って、相対的な動きを積分して初期値に加えることにより、絶対位置を求めることができる。短時間であれば精度よい結果が期待されるが、角速度や速度を積分して位置として算出する必要があるため、誤差も積分され蓄積してしまう。そのため、ジャイロセンサや速度センサの出力を長時間使用することができない。測位部１０２においては、これらＧＰＳ受信機、ジャイロセンサ、及び速度センサの特徴を生かして、総合的に車両の現在位置を算出する。
【００２０】
走行軌跡データ生成部１０３は、測位部１０２が順次取得した車両の現在位置を記憶し、順次記憶した車両の現在位置の表す走行履歴に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する。
【００２１】
追加判定部１０４は、走行軌跡データ生成部１０３が生成した道路データと地図データ記憶部１０１に記憶された道路データとを比較する。この比較の結果、それらの不一致率が所定値よりも大きいか否かを判定することによって、走行軌跡データ生成部１０３が生成した道路データを地図データ記憶部１０１の道路データに追加すべきか否かを判定する。このとき、不一致率が所定値よりも大きい場合、追加すべき道路データと判定する。
【００２２】
写真データ取得部１０５は、追加判定部１０４が追加すると判定した走行軌跡データに対応する最新の航空写真、又は衛星写真データを取得する。写真データ取得部１０５は、例えば、無線ＬＡＮやＤＳＲＣ等の無線方式によって最新の航空写真、又は衛星写真データを取得してもよいし、ＤＶＤやメモリカード等の記憶媒体から最新の航空写真、又は衛星写真データを取得してもよい。なお、本実施の形態では、航空写真データを取得するものとして説明する。
【００２３】
道路データ抽出部１０６は、写真データ取得部１０５が取得した航空写真データから道路データを抽出する。
【００２４】
更新判定部１０７は、追加判定部１０４が追加すると判定した追加すべき道路データと道路データ抽出部１０６が抽出した道路データとを比較する。この比較の結果、一致率が所定値よりも大きいか否かを判定し、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきか否かを判定する。このとき、一致率が所定値よりも大きい場合、地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきと判定する。
【００２５】
地図データ更新部１０８は、更新判定部１０７が更新すべきと判定した場合、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新する。
【００２６】
経路案内部１０９は、地図データ更新部１０８が更新した精度の高い地図データに基づいて、最適な経路案内を行う。
【００２７】
以下、経路案内部１０９の経路案内にない道路に車両が進入した場合のナビゲーション装置１００の地図データ更新処理の動作について、図２に従って説明する。
【００２８】
測位部１０２は、車両の現在位置を順次取得する（ステップＳ２０１）。次に、走行軌跡データ生成部１０３は、測位部１０２が順次取得した車両の現在位置が表す走行履歴に基づいて、図３に示すように、走行軌跡の道路データを生成する（ステップＳ２０２）。
【００２９】
次に、追加判定部１０４は、走行軌跡データ生成部１０３が生成した道路データと地図データ記憶部１０１に記憶された道路データとを比較する（ステップＳ２０３）。追加判定部１０４は、この比較の結果、それらの不一致率が所定値よりも大きいか否かを判定することによって、走行軌跡データ生成部１０３が生成した道路データを地図データ記憶部１０１の道路データに追加すべきか否かを判定する（ステップＳ２０４）。
【００３０】
ステップＳ２０４において、追加すべきでないと判定された場合、再度ステップＳ２０１に処理が戻り、測位部１０２は車両の現在位置を順次取得する。一方、ステップＳ２０４において、追加すべきと判定された場合、写真データ取得部１０５は、追加すべき道路データから基準範囲を決定する（ステップＳ２０５）。
【００３１】
次に、写真データ取得部１０５は、図４（ａ）に示すように、決定した基準範囲の航空写真データを取得する（ステップＳ２０６）。次に、更新判定部１０７は、図４（ｂ）に示すように、写真データ取得部１０５が取得した基準範囲の航空写真データをブロックに分割する（ステップＳ２０７）。
【００３２】
次に、更新判定部１０７は、図４（ｃ）に示すように、ブロックに分割した基準範囲の航空写真データをブロック毎に色判別し、道路データを抽出する（ステップＳ２０８）。次に、更新判定部１０７は、図４（ｄ）に示すように、基準範囲の航空写真データ中の道路データのブロック毎に含まれる道路リンクを抽出する（ステップＳ２０９）。このとき抽出される道路リンクは、Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３、及びＬ６である。
【００３３】
更に、更新判定部１０７は、図５（ｂ）に示すように、図５（ａ）に示す追加判定部１０４が追加すべきと判定した基準範囲の道路データをブロックに分割する（ステップＳ２１０）。
【００３４】
次に、更新判定部１０７は、図５（ｃ）に示すように、基準範囲の追加すべき道路データのブロック毎に含まれる道路リンクを抽出する（ステップＳ２１１）。このとき抽出される道路リンクは、Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３、Ｌ４、Ｌ５、及びＬ６である。
【００３５】
次に、更新判定部１０７は、基準範囲の航空写真中の道路データに含まれる道路リンクと基準範囲の追加すべき道路データに含まれる道路リンクを比較して、一致率を算出する（ステップＳ２１２）。このとき、一致率は、図６の例では、リンクＬ１が１００、リンクＬ２が１００、リンクＬ３が１００、リンクＬ４が４、リンクＬ５が７、リンクＬ６が１００となっており、一致率の所定値が９０である。
【００３６】
次に、更新判定部１０７は、一致率が所定値よりも大きいか否かを判定することによって、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきか否かを判定する（ステップＳ２１３）。
【００３７】
ステップＳ２１３において、一致率が所定値よりも大きいと判定された場合、更新判定部１０７は、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきと判定する。図６の例では、一致率が所定値９０よりも大きいリンクＬ１、リンクＬ２、リンクＬ３、及びリンクＬ６が更新すべき道路の道路データと判定される。
【００３８】
一方、ステップＳ２１３において、一致率が所定値以下であると判定された場合、更新判定部１０７は、追加判定部１０４が追加すべきと判定した道路データによって地図データ記憶部１０１の道路データを更新すべきでないと判定し、再度ステップＳ２０１に処理が戻り、測位部１０２は車両の現在位置を順次取得する。図６の例では、一致率が所定値９０以下のリンクＬ４、及びリンクＬ５が更新すべきでない道路の道路データと判定される。
【００３９】
次に、更新判定部１０７は、更新すべき道路の道路データと地図データ記憶部１０１に記憶された従来の道路の道路データとの不一致率が所定値よりも大きいか否かを判定することによって、新たに開通した道路か、従来の道路を改修した道路かを判定する（ステップＳ２１４）。このとき、不一致率が所定値よりも大きい場合、新たに開通した道路と判定し、所定値以下であると判定した場合、従来の道路を改修した道路と判定する。
【００４０】
ステップＳ２１４において、不一致率が所定値よりも大きいと判定された場合、地図データ更新部１０８は、図７（ａ）に示すように、地図データ記憶部１０１の道路データに、新たに開通した道路の道路データを追加する更新を行う（ステップＳ２１５）。
【００４１】
一方、ステップＳ２１４において、不一致率が所定値以下であると判定された場合、地図データ更新部１０８は、図７（ｂ）に示すように、地図データ記憶部１０１の従来の道路の道路データを削除し、従来の道路を改修した道路の道路データを追加する更新を行う（ステップＳ２１６）。
【００４２】
以下、ナビゲーション装置１００の表示処理の動作について、図８に従って説明する。
【００４３】
まず、経路案内部１０９は、ユーザから所望の表示方法の選択入力を受付ける（ステップＳ８０１）。
【００４４】
ステップＳ８０１において、地図表示の選択が受付けられた場合、経路案内部１０９は、地図データ更新部１０８が更新した地図データの表す地図を表示すると共に、車両の現在位置を重畳表示して経路案内を行う（ステップＳ８０２→Ｓ８０５→Ｓ８０８）。
【００４５】
ステップＳ８０１において、航空写真表示の選択が受付けられた場合、経路案内部１０９は、写真データ取得部１０５が取得した航空写真データの表す航空写真を表示すると共に、車両の現在位置を重畳表示して経路案内を行う（ステップ８０３→Ｓ８０７→Ｓ８０８）。
【００４６】
ステップＳ８０１において、地図、及び航空写真の重畳表示の選択が受付けられた場合、経路案内部１０９は、写真データ取得部１０５が取得した航空写真データに地図データ更新部１０８が更新した地図データを重畳した地図データの表す地図を表示すると共に、車両の現在位置を重畳表示して経路案内を行う（ステップＳ８０４→Ｓ８０６→Ｓ８０８）。
【００４７】
また、本発明は、上述した実施の形態を実現するソフトウェアのプログラム（実施の形態では図に示すフロー図に対応したプログラム）が装置に供給され、その装置のコンピュータが、供給されたプログラムを読出して、実行することによっても達成させる場合を含む。したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現させるためのナビゲーションプログラムも含む。
【００４８】
このように、本発明によれば、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びナビゲーションプログラムを提供することができる。
【００４９】
上記実施の形態で説明した構成は、単に具体例を示すものであり、本願発明の技術的範囲を制限するものではない。本願の効果を奏する範囲において、任意の構成を採用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【００５０】
本発明は、精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うことができるナビゲーション装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【００５１】
【図１】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の全体構成を示すブロック図
【図２】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の地図データ更新処理を示すフロー図
【図３】走行軌跡の一例を示す模式図
【図４】航空写真データから道路データのリンクを抽出する様子を示す模式図
【図５】追加すべき道路データのリンクを抽出する様子を示す模式図
【図６】リンクの一致率と更新判定結果との一例を示す図
【図７】新規道路の追加、及び改修道路の追加の一例を示す模式図
【図８】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の表示処理を示すフロー図
【符号の説明】
【００５２】
１００ ナビゲーション装置
１０１ 地図データ記憶部
１０２ 測位部
１０３ 走行軌跡データ生成部
１０４ 追加判定部
１０５ 写真データ取得部
１０６ 道路データ抽出部
１０７ 更新判定部
１０８ 地図データ更新部
１０９ 経路案内部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うナビゲーション装置であって、
道路データを含む地図データを記憶する地図データ記憶部と、
車両の現在位置を計測する測位部と、
前記測位部が計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成部と、
前記地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成部が生成した道路データとを比較して、前記走行軌跡データ生成部が生成した道路データを前記地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定部と、
前記追加判定部が追加すべきと判定した場合、前記走行軌跡データ生成部が生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得部と、
前記写真データ取得部が取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出部と、
前記道路データ抽出部が抽出した道路データと前記追加判定部が追加すべきと判定した道路データとを比較して、前記追加判定部が追加すべきと判定した道路データによって前記地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定部と、
前記更新判定部が更新すべきと判定した場合、前記地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新部と、
前記地図データ更新部が更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内部とを備える、ナビゲーション装置。
【請求項２】
前記追加判定部は、前記地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成部が生成した道路データとの不一致の度合いを参照して、追加すべき道路データが新たに開通した道路の道路データか従来の道路を改修した道路の道路データかを判定することを特徴とする、請求項１に記載のナビゲーション装置。
【請求項３】
前記追加判定部が追加すべき道路データが新たに開通した道路の道路データであると判定し、前記更新判定部が更新すべきと判定した場合、前記地図データ更新部は、前記地図データ記憶部の道路データに、新たに開通した道路の道路データを追加する更新を行うことを特徴とする、請求項２に記載のナビゲーション装置。
【請求項４】
前記追加判定部が追加すべき道路データが従来の道路を改修した道路の道路データであると判定し、前記更新判定部が更新すべきと判定した場合、前記地図データ更新部は、前記地図データ記憶部の従来の道路の道路データを削除し、従来の道路を改修した道路の道路データを追加する更新を行うことを特徴とする、請求項２に記載のナビゲーション装置。
【請求項５】
前記更新判定部は、前記道路データ抽出部が抽出した道路データのリンクデータと前記追加判定部が追加すべきと判定した道路データのリンクデータとの一致率を算出し、算出された一致率が所定の値よりも大きい場合、更新すべきと判定することを特徴とする、請求項１〜４のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項６】
前記経路案内部は、前記地図データ更新部が更新した地図データの表す地図によって、経路案内を行うことを特徴とする、請求項１〜５のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項７】
前記経路案内部は、前記写真データ取得部が取得した航空写真データ、又は衛星写真データに、前記地図データ更新部が更新した地図データを重畳した地図データの表す地図によって、経路案内を行うことを特徴とする、請求項１〜５のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項８】
前記写真データ取得部は、前記走行軌跡データ生成部が生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の基準範囲の航空写真データ、又は衛星写真データを取得することを特徴とする、請求項１〜７のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項９】
精度の高い地図データに基づいて経路案内するナビゲーション方法であって、
車両の現在位置を計測する測位ステップと、
前記測位ステップで計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成ステップと、
地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データとを比較して、前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データを当該地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定ステップと、
前記追加判定ステップで追加すべきと判定された場合、前記走行軌跡データ生成ステップで生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得ステップと、
前記写真データ取得ステップで取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出ステップと、
前記道路データ抽出ステップで抽出した道路データと前記追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データとを比較して、前記追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データによって前記地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定ステップと、
前記更新判定ステップで更新すべきと判定された場合、前記地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新ステップと、
前記地図データ更新ステップで更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内ステップとを備える、ナビゲーション方法。
【請求項１０】
精度の高い地図データに基づいて経路案内するナビゲーション装置のコンピュータで実行されるナビゲーションプログラムであって、
前記コンピュータに、
車両の現在位置を計測する測位ステップと、
前記測位ステップで計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成ステップと、
地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データとを比較して、前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データを当該地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定ステップと、
前記追加判定ステップで追加すべきと判定された場合、前記走行軌跡データ生成ステップで生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得ステップと、
前記写真データ取得ステップで取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出ステップと、
前記道路データ抽出ステップで抽出した道路データと前記追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データとを比較して、前記追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データによって前記地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定ステップと、
前記更新判定ステップで更新すべきと判定された場合、前記地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新ステップと、
前記地図データ更新ステップで更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内ステップとを実行させる、ナビゲーションプログラム。
【請求項１】
精度の高い地図データに基づいて最適な経路案内を行うナビゲーション装置であって、
道路データを含む地図データを記憶する地図データ記憶部と、
車両の現在位置を計測する測位部と、
前記測位部が計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成部と、
前記地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成部が生成した道路データとを比較して、前記走行軌跡データ生成部が生成した道路データを前記地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定部と、
前記追加判定部が追加すべきと判定した場合、前記走行軌跡データ生成部が生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得部と、
前記写真データ取得部が取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出部と、
前記道路データ抽出部が抽出した道路データと前記追加判定部が追加すべきと判定した道路データとを比較して、前記追加判定部が追加すべきと判定した道路データによって前記地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定部と、
前記更新判定部が更新すべきと判定した場合、前記地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新部と、
前記地図データ更新部が更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内部とを備える、ナビゲーション装置。
【請求項２】
前記追加判定部は、前記地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成部が生成した道路データとの不一致の度合いを参照して、追加すべき道路データが新たに開通した道路の道路データか従来の道路を改修した道路の道路データかを判定することを特徴とする、請求項１に記載のナビゲーション装置。
【請求項３】
前記追加判定部が追加すべき道路データが新たに開通した道路の道路データであると判定し、前記更新判定部が更新すべきと判定した場合、前記地図データ更新部は、前記地図データ記憶部の道路データに、新たに開通した道路の道路データを追加する更新を行うことを特徴とする、請求項２に記載のナビゲーション装置。
【請求項４】
前記追加判定部が追加すべき道路データが従来の道路を改修した道路の道路データであると判定し、前記更新判定部が更新すべきと判定した場合、前記地図データ更新部は、前記地図データ記憶部の従来の道路の道路データを削除し、従来の道路を改修した道路の道路データを追加する更新を行うことを特徴とする、請求項２に記載のナビゲーション装置。
【請求項５】
前記更新判定部は、前記道路データ抽出部が抽出した道路データのリンクデータと前記追加判定部が追加すべきと判定した道路データのリンクデータとの一致率を算出し、算出された一致率が所定の値よりも大きい場合、更新すべきと判定することを特徴とする、請求項１〜４のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項６】
前記経路案内部は、前記地図データ更新部が更新した地図データの表す地図によって、経路案内を行うことを特徴とする、請求項１〜５のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項７】
前記経路案内部は、前記写真データ取得部が取得した航空写真データ、又は衛星写真データに、前記地図データ更新部が更新した地図データを重畳した地図データの表す地図によって、経路案内を行うことを特徴とする、請求項１〜５のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項８】
前記写真データ取得部は、前記走行軌跡データ生成部が生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の基準範囲の航空写真データ、又は衛星写真データを取得することを特徴とする、請求項１〜７のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項９】
精度の高い地図データに基づいて経路案内するナビゲーション方法であって、
車両の現在位置を計測する測位ステップと、
前記測位ステップで計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成ステップと、
地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データとを比較して、前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データを当該地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定ステップと、
前記追加判定ステップで追加すべきと判定された場合、前記走行軌跡データ生成ステップで生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得ステップと、
前記写真データ取得ステップで取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出ステップと、
前記道路データ抽出ステップで抽出した道路データと前記追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データとを比較して、前記追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データによって前記地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定ステップと、
前記更新判定ステップで更新すべきと判定された場合、前記地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新ステップと、
前記地図データ更新ステップで更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内ステップとを備える、ナビゲーション方法。
【請求項１０】
精度の高い地図データに基づいて経路案内するナビゲーション装置のコンピュータで実行されるナビゲーションプログラムであって、
前記コンピュータに、
車両の現在位置を計測する測位ステップと、
前記測位ステップで計測した車両の現在位置に基づいて、走行軌跡の道路データを生成する走行軌跡データ生成ステップと、
地図データ記憶部に記憶された道路データと前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データとを比較して、前記走行軌跡データ生成ステップで生成した道路データを当該地図データ記憶部の道路データに追加すべきか否かを判定する追加判定ステップと、
前記追加判定ステップで追加すべきと判定された場合、前記走行軌跡データ生成ステップで生成した走行軌跡の道路データに応じた最新の航空写真データ、又は衛星写真データを取得する写真データ取得ステップと、
前記写真データ取得ステップで取得した航空写真データ、又は衛星写真データから道路データを抽出する道路データ抽出ステップと、
前記道路データ抽出ステップで抽出した道路データと前記追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データとを比較して、前記追加判定ステップで追加すべきと判定された道路データによって前記地図データ記憶部の道路データを更新すべきか否かを判定する更新判定ステップと、
前記更新判定ステップで更新すべきと判定された場合、前記地図データ記憶部の道路データを更新する地図データ更新ステップと、
前記地図データ更新ステップで更新した地図データに基づいて、経路案内を行う経路案内ステップとを実行させる、ナビゲーションプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【公開番号】特開２００８−２４１４１８（Ｐ２００８−２４１４１８Ａ）
【公開日】平成２０年１０月９日（２００８．１０．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−８１３４６（Ｐ２００７−８１３４６）
【出願日】平成１９年３月２７日（２００７．３．２７）
【出願人】（０００００５８２１）松下電器産業株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年１０月９日（２００８．１０．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年３月２７日（２００７．３．２７）
【出願人】（０００００５８２１）松下電器産業株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]