説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム

【課題】目的地までスムーズにたどり着けるように案内することができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】自車位置を取得する自車位置取得手段と、道路幅員に関する道路幅員情報を含む地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、目的地を設定する目的地設定手段と、前記目的地までの経路を前記地図情報に基づいて探索する経路探索手段と、前記経路に基づいて経路案内する経路案内手段と、前記経路上の最終分岐点を取得する最終分岐点取得手段と、を備え、前記経路案内手段は、前記最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から前記目的地までの距離とに基づいて前記目的地への最終案内を行う地点を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路案内を行うナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、自車位置から目的地までの経路を案内する技術に関して種々提案されている。
例えば、目的地につながる道路の道路種別に応じて、目的地への到着を判断する到着判定距離を変更し、自車位置から目的地までの距離が到着判定距離以下になった場合に、目的地に到着した旨を案内するように構成されたナビゲーション装置がある。(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−30864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたナビゲーション装置によれば、目的地につながる道路の道路種別が「国道」の場合には、到着判定距離は「100m」であるため、経路上の最終分岐点(最後の交差点)から目的地までの距離が80mの場合には、当該最終分岐点の案内をすることなく、目的地から「100m」手前で目的地へ到着した旨の案内が行われる。このため、運転者は最後の交差点を通過してしまい、目的地にスムーズにたどり着けない虞がある。
【0005】
また、目的地につながる道路の道路種別が「細街路」の場合には、到着判定距離は「20m」であるため、最終分岐点(最後の交差点)から目的地までの距離が20mの場合には、当該最後の交差点での進行方向を案内することなく、最後の交差点上で目的地へ到着した旨の案内が行われる。このため、運転者は最後の交差点で異なる進行方向へ走行してしまい、目的地にスムーズにたどり着けない虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、目的地までスムーズにたどり着けるように案内することができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため請求項1に係るナビゲーション装置は、自車位置を取得する自車位置取得手段と、道路幅員に関する道路幅員情報を含む地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、目的地を設定する目的地設定手段と、前記目的地までの経路を前記地図情報に基づいて探索する経路探索手段と、前記経路に基づいて経路案内する経路案内手段と、前記経路上の最終分岐点を取得する最終分岐点取得手段と、を備え、前記経路案内手段は、前記最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から前記目的地までの距離とに基づいて前記目的地への最終案内を行う地点を決定することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に係るナビゲーション装置は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記経路案内手段は、前記最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員が、該最終分岐点から前記目的地までの距離未満の場合には、該最終分岐点を前記目的地への最終案内を行う地点として決定することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に係るナビゲーション装置は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、前記経路案内手段は、前記最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員が、該最終分岐点から前記目的地までの距離以上の場合には、該最終分岐点よりも手前の分岐点を前記目的地への最終案内を行う地点として決定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に係るナビゲーション装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のナビゲーション装置において、前記目的地への最終案内は、前記経路上の分岐点における進行方向の案内を含むことを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に係るナビゲーション装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のナビゲーション装置において、前記目的地への最終案内は、前記目的地へ到着した旨の案内を含むことを特徴とする。
【0012】
更に、請求項6に係るナビゲーション装置は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のナビゲーション装置において、前記経路案内手段は、前記地図情報に前記最終分岐点に進入する進入リンク及び前記最終分岐点から退出する退出リンクにおける道路標示に関する道路標示情報が含まれている場合には、前記最終分岐点から退出する退出リンク上の前記道路標示までの距離を前記道路幅員として用いることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に係るナビゲーション方法は、自車位置を取得する自車位置取得工程と、目的地を設定する目的地設定工程と、前記目的地までの経路を道路幅員に関する道路幅員情報を含む地図情報に基づいて探索する経路探索工程と、前記経路探索工程で探索した経路上の最終分岐点を取得する最終分岐点取得工程と、前記経路探索工程で探索した経路に基づいて経路案内する経路案内工程と、を備え、前記経路案内工程において、前記最終分岐点取得工程で取得した最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から前記目的地までの距離とに基づいて前記目的地への最終案内を行う地点を決定することを特徴とする。
【0014】
更に、請求項8に係るプログラムは、コンピュータに、自車位置を取得する自車位置取得工程と、目的地を設定する目的地設定工程と、前記目的地までの経路を道路幅員に関する道路幅員情報を含む地図情報に基づいて探索する経路探索工程と、前記経路探索工程で探索した経路上の最終分岐点を取得する最終分岐点取得工程と、前記経路探索工程で探索した経路に基づいて経路案内する経路案内工程と、を実行させ、前記経路案内工程において、前記最終分岐点取得工程で取得した最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から前記目的地までの距離とに基づいて前記目的地への最終案内を行う地点を決定するように実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係るナビゲーション装置では、経路上の最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から目的地までの距離とに基づいて、目的地への最終案内を行う地点を決定する。これにより、目的地につながる道路の道路種別に関係なく、目的地への最終案内を行う地点を決定するため、目的地までスムーズにたどり着けるように最終案内を行うことが可能となる。
【0016】
また、請求項2に係るナビゲーション装置では、最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員が、該最終分岐点から目的地までの距離未満の場合には、最終分岐点から目的地へ進行方向を変更する必要がある。このため、最終分岐点を目的地への最終案内を行う地点として決定し、当該最終分岐点で最終案内を行うことによって、目的地までスムーズに案内することができる。
【0017】
また、請求項3に係るナビゲーション装置では、最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員が、該最終分岐点から目的地までの距離以上の場合には、目的地が最終分岐点、又は、その近傍位置に設定されている。このため、最終分岐点よりも手前の分岐点を目的地への最終案内を行う地点として決定し、当該最終分岐点よりも手前の分岐点で目的地への最終案内を行うことによって、最終分岐点に設定された目的地へ確実に案内することが可能となる。
【0018】
また、請求項4に係るナビゲーション装置では、目的地への最終案内は、経路上の分岐点における進行方向の案内を含むため、目的地につながる道路の道路種別に関係なく、最終分岐点における進行方向を確実に案内することができる。
【0019】
また、請求項5に係るナビゲーション装置では、目的地への最終案内は、目的地へ到着した旨の案内を含むため、目的地が最終分岐点に設定されても、目的地につながる道路の道路種別に関係なく、この目的地へ到着した旨の案内をすることが可能となる。
【0020】
更に、請求項6に係るナビゲーション装置では、地図情報に最終分岐点に進入する進入リンク及び最終分岐点から退出する退出リンクにおける道路標示に関する道路標示情報が含まれている場合には、最終分岐点から退出リンク上の道路標示までの距離と、該最終分岐点から目的地までの距離とに基づいて、目的地への最終案内を行う地点を更に正確に決定することが可能となる。
【0021】
また、請求項7に係るナビゲーション方法では、経路上の最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から目的地までの距離とに基づいて、目的地への最終案内を行う地点を決定する。これにより、目的地につながる道路の道路種別に関係なく、目的地への最終案内を行う地点を決定するため、目的地までスムーズにたどり着けるように最終案内を行うことが可能となる。
【0022】
更に、請求項8に係るプログラムでは、コンピュータは当該プログラムを読み込むことによって、経路上の最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から目的地までの距離とに基づいて、目的地への最終案内を行う地点を決定する。これにより、コンピュータは目的地につながる道路の道路種別に関係なく、目的地への最終案内を行う地点を決定するため、目的地までスムーズにたどり着けるように最終案内を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施例に係るナビゲーション装置を示したブロック図である。
【図2】目的地へ経路案内する経路案内処理を示すメインフローチャートである。
【図3】図2の「最終案内分岐点設定処理1」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図4】図2の「最終案内分岐点設定処理2」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図5】図2の「最終案内分岐点設定処理3」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図6】最終分岐点が上下線非分離の場合の最終案内の一例を示す図である。
【図7】最終分岐点が上下線非分離の場合の最終案内の一例を示す図である。
【図8】最終分岐点が上下線分離の場合の最終案内の一例を示す図である。
【図9】最終分岐点が上下線分離の場合の最終案内の一例を示す図である。
【図10】最終分岐点が道路標示情報格納エリアの場合の最終案内の一例を示す図である。
【図11】最終分岐点が道路標示情報格納エリアの場合の最終案内の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係るナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラムを具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0025】
[ナビゲーション装置の概略構成]
先ず、本実施例に係るナビゲーション装置1の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は本実施例に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施例に係るナビゲーション装置1は、自車の現在位置等を検出する現在地検出処理部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーション制御部13と、操作者からの操作を受け付ける操作部14と、操作者に対して地図等の情報を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内等に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、不図示の道路交通情報センタや地図情報配信センタ等との間で携帯電話網等を介して通信を行う通信装置17と、液晶ディスプレイ15の表面に装着されたタッチパネル18とから構成されている。また、ナビゲーション制御部13には自車両の走行速度を検出する車速センサ21が接続されている。
【0026】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について説明すると、現在地検出処理部11は、GPS31、方位センサ32、距離センサ33等からなり、自車両の現在位置(以下、「自車位置」という。)、自車の向きを表す自車方位、走行距離等を検出することが可能となっている。
【0027】
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記憶された地図情報データベース(地図情報DB)25及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバ(図示せず)を備えている。
【0028】
また、地図情報DB25には、ナビゲーション装置1の走行案内や経路探索に使用されるナビ地図情報26が格納されている。ここで、ナビ地図情報26は、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、道路(リンク)に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOI(Point of Interest)に関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。また、ナビ地図情報26には、都道府県庁の所在地や政令都市等のエリア(道路標示情報格納エリア)においては、道路に表示される中央線、路側帯、横断歩道、停止線等の道路標示の座標位置(例えば、緯度と経度である。)が記憶されている。
【0029】
また、リンクデータとしては、道路を構成する各リンクに関してリンクを特定するリンクID、リンクの長さを示すリンク長、リンクの始点と終点の座標位置(例えば、緯度と経度である。)、中央分離帯の有無、リンクの属する道路の幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所、踏切り等を表すデータが、コーナに関して、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口及び出口等を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速自動車国道、都市高速道路、一般有料道路、有料橋等の有料道路を表すデータがそれぞれ記録される。
【0030】
また、店舗データとしては、各地域のホテル、遊園地、宮殿、病院、ガソリンスタンド、駐車場、駅、空港、フェリー乗り場等のPOIに関する名称や住所、電話番号、地図上の座標位置(例えば、緯度と経度である。)、地図上に施設の位置を表示する施設アイコン等のデータがPOIを特定するIDとともに記憶されている。
また、地図情報DB25の内容は、不図示の地図情報配信センタから通信装置17を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
【0031】
また、図1に示すように、ナビゲーション装置1を構成するナビゲーション制御部13は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラム等が記憶されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ45等を備えている。
【0032】
また、ROM43には、後述の探索した経路の目的地へ経路案内する経路案内処理(図2参照)等のプログラムが記憶されている。
更に、ナビゲーション制御部13には、操作部14、液晶ディスプレイ15、スピーカ16、通信装置17、タッチパネル18の各周辺装置(アクチュエータ)が電気的に接続されている。
【0033】
この操作部14は、走行開始時の現在位置を修正し、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う場合等に操作され、各種のキーや複数の操作スイッチから構成される。そして、ナビゲーション制御部13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0034】
また、液晶ディスプレイ15には、現在走行中の地図情報(図6等参照)、目的地周辺の地図情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの推奨経路、推奨経路に沿った案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
【0035】
また、スピーカ16は、ナビゲーション制御部13からの指示に基づいて、推奨経路に沿った走行を案内する音声ガイダンス等を出力する。ここで、案内される音声ガイダンスとしては、例えば、「200m先、○○交差点を右方向です。」等がある。
【0036】
また、通信装置17は、不図示の地図情報配信センタと通信を行う携帯電話網等による通信手段であり、地図情報配信センタとの間で最もバージョンの新しい更新地図情報等の送受信を行う。また、通信装置17は地図情報配信センタに加えて、道路交通情報センタ等から送信された渋滞情報やサービスエリアの混雑状況等の各情報から成る交通情報を受信する。
【0037】
また、タッチパネル18は、液晶ディスプレイ15の表示画面上に装着された透明なパネル状のタッチスイッチであり、液晶ディスプレイ15の画面に表示されたボタンや地図上を押下することによって各種指示コマンドを入力することが可能に構成されている。尚、タッチパネル18は、液晶ディスプレイ15の画面を直接押下する光センサ液晶方式等で構成してもよい。
【0038】
[経路案内処理]
次に、上記のように構成されたナビゲーション装置1のCPU41が実行する処理であって、探索した経路の目的地へ経路案内する経路案内処理について図2乃至図11に基づいて説明する。尚、図2にフローチャートで示されるプログラムは、CPU41により一定時間毎(例えば、10msec〜100msec毎)に実行される。
【0039】
図2に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU41は、タッチパネル18を介して地図画像上の目的地が押下されたり、操作部14の操作スイッチ等を介して目的地の電話番号等が入力された場合には、この目的地の座標データ(例えば、緯度と経度のデータである。)をナビ地図情報26から読み出し、RAM42に記憶する。
【0040】
そして、S12において、CPU41は、現在地検出処理部11の検出結果に基づいて自車の現在位置(以下、「自車位置」という。)を検出してRAM42に記憶する。そして、CPU41は、自車位置をスタート地点として、当該スタート地点からRAM42に記憶された目的地への経路探索をナビ地図情報26に基づいて、例えばダイクストラ法等によって行う。そして、CPU41は、スタート地点から目的地まで探索した経路を推奨経路としてRAM42に記憶する。
【0041】
続いて、S13において、CPU41は、推奨経路上の各ノード点に関するノードデータを自車位置から目的地まで順番にナビ地図情報26から読み出し、地図上の交差点に位置するか否かを判定する。そして、推奨経路上のノード点が交差点に位置すると判定した場合には、当該ノード点を案内分岐点として自車位置から目的地まで順番にRAM42に記憶する。
【0042】
そして、S14において、CPU41は、RAM42に記憶した案内分岐点のうち、目的地に最も近い案内分岐点、つまり、最後に記憶した案内分岐点を読み出し、最終分岐点としてRAM42に記憶する。
【0043】
続いて、S15において、CPU41は、RAM42から最終分岐点を読み出し、ナビ地図情報26から当該最終分岐点の座標位置が道路標示情報格納エリア内に位置するか否かを判定する判定処理を実行する。つまり、CPU41は、最終分岐点が道路標示の座標位置が記憶されているエリア(例えば、都道府県所在地や政令都市等のエリアである。)内に位置するか否かを判定する。そして、最終分岐点が道路標示情報格納エリア内に位置すると判定した場合には(S15:YES)、CPU41は、S16の処理に移行して、後述の推奨経路の最終案内を行う案内分岐点(以下、「最終案内分岐点」という。)を設定する「最終案内分岐点設定処理3」のサブ処理(図5参照)を実行後、S20の処理に移行する。
【0044】
一方、最終分岐点が道路標示情報格納エリア内に位置しないと判定した場合には(S15:NO)、CPU41は、S17の処理に移行する。S17において、CPU41は、最終分岐点のリンクデータをナビ地図情報26から読み出し、当該最終分岐点へ進入する進入リンクが一方通行か否かを判定する判定処理を実行する。尚、リンクが一方通行になる例としては、道路が一方通行規制の場合や、道路が中央分離帯を有し上り車線と下り車線の道路が別のリンクとして扱われている場合等である。
【0045】
そして、最終分岐点へ進入する進入リンクが一方通行でないと判定した場合には(S17:NO)、CPU41は、S18の処理に移行して、後述の推奨経路の最終案内分岐点を設定する「最終案内分岐点設定処理1」のサブ処理(図3参照)を実行後、S20の処理に移行する。一方、最終分岐点へ進入する進入リンクが一方通行であると判定した場合には(S17:YES)、CPU41は、S19の処理に移行して、後述の推奨経路の最終案内分岐点を設定する「最終案内分岐点設定処理2」のサブ処理(図4参照)を実行後、S20の処理に移行する。
【0046】
そして、S20において、CPU41は、液晶ディスプレイ15に表示した地図上に、推奨経路を太い青線等で表示すると共に、自車位置を車両位置マークで表示して、推奨経路に沿って経路案内を行う。また、CPU41は、車両位置マークから進行方向に最も近い推奨経路上の案内分岐点をRAM42から読み出して、自車位置から当該案内分岐点までの距離が、所定距離(例えば、約50mの距離である。)になった時に、この案内分岐点での進行方向を案内する。
【0047】
続いて、S21において、CPU41は、上記S16、S18又はS19において設定した最終案内分岐点を通過したか否か、つまり、最終案内分岐点での進行方向の案内を終了したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、最終案内分岐点を通過していないと判定した場合には(S21:NO)、CPU41は、再度S20以降の処理を実行する。
【0048】
一方、最終案内分岐点を通過したと判定した場合には(S21:YES)、CPU41は、S22の処理に移行する。S22において、CPU41は、所定時間間隔(例えば、約100ミリ秒間隔である。)で、目的地に到着したか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU41は、到着判定距離(例えば、約100mである。)をROM43から読み出し、自車位置から目的地までの距離が到着判定距離未満になったか否かを判定する。
【0049】
そして、自車位置から目的地までの距離が、到着判定距離以上であると判定した場合には(S22:NO)、CPU41は、当該S22の処理を繰り返す。一方、自車位置から目的地までの距離が到着判定距離未満になったと判定した場合には(S22:YES)、CPU41は、S23の処理に移行する。
S23において、CPU41は、目的地へ到着した旨を音声案内し、或いは、液晶ディスプレイ15に目的地へ到着した旨を表示した後、当該処理を終了する。
【0050】
[最終案内分岐点設定処理1]
次に、上記S18で実行する「最終案内分岐点設定処理1」について図3、図6及び図7に基づいて説明する。
【0051】
図3に示すように、S111において、CPU41は、最終分岐点に進入する進入リンクのリンクデータから、当該進入リンクの属する道路の幅員を読み出し、RAM42に記憶する。また、CPU41は、最終分岐点から目的地までの距離を算出する。続いて、CPU41は、当該進入リンクの属する道路の幅員が、最終分岐点から目的地までの距離未満か否か、つまり、目的地が最終分岐点を通過した後の地点に設定されているか否かを判定する判定処理を実行する。
【0052】
そして、当該進入リンクの属する道路の幅員が、最終分岐点から目的地までの距離未満であると判定した場合、つまり、最終分岐点が位置する交差点を通過した地点に目的地が設定されていると判定した場合には(S111:YES)、CPU41は、S112の処理に移行する。S112において、CPU41は、当該最終分岐点を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する、つまり、この最終分岐点を最終案内分岐点として設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0053】
例えば、図6に示すように、最終分岐点51へ進入する進入リンク52が、道路53上にある場合には、CPU41は、道路53の幅員L1を進入リンク52のリンクデータから読み出し、RAM42に記憶する。また、CPU41は、最終分岐点51から、目的地55からリンク56に対して引いた垂線までの距離L2を算出する。そして、CPU41は、道路53の幅員L1が、最終分岐点51から目的地55までの距離L2未満であると判定し(S111:YES)、最終分岐点51を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する(S112)。
【0054】
従って、CPU41は、図6に示すように、車両位置マーク57で示される自車位置が、最終案内分岐点51から約50mの距離になった時に、自車位置から目的地55までの距離が到着判定距離(約100mである。)未満の場合には、この最終案内分岐点51での進行方向を案内すると共に、目的地55へ到着した旨を音声案内する(S20〜S23)。例えば、CPU41は、自車位置が、最終案内分岐点51から約50mの距離になった時に、「まもなく、右方向です。その先、目的地周辺です。」と音声案内し、液晶ディスプレイ15にその旨を表示する。
【0055】
一方、図3に示すように、当該進入リンクの属する道路の幅員が、最終分岐点から目的地までの距離以上であると判定した場合、つまり、目的地が最終分岐点が位置する交差点内、又は、最終分岐点が位置する交差点の道路沿いに設定されていると判定した場合には(S111:NO)、CPU41は、S113の処理に移行する。S113において、CPU41は、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する、つまり、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点として設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0056】
例えば、図7に示すように、最終分岐点61へ進入する進入リンク62が、道路63上にある場合には、CPU41は、道路63の幅員L1を進入リンク62のリンクデータから読み出し、RAM42に記憶する。また、CPU41は、最終分岐点61から、目的地65からリンク66に対して引いた垂線までの距離L2を算出する。そして、CPU41は、道路63の幅員L1が、最終分岐点61から目的地65までの距離L2以上であると判定し(S111:NO)、最終分岐点61から1つ手前の案内分岐点67(分岐点)を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する(S113)。
【0057】
従って、CPU41は、図7に示すように、車両位置マーク57で示される自車位置が、最終案内分岐点67から約50mの距離になった時に、当該最終案内分岐点67での進行方向を案内する。例えば、CPU41は、自車位置が、最終案内分岐点67から約50mの距離になった時に、「直進して下さい。」と音声案内し、液晶ディスプレイ15にその旨を表示する。
【0058】
そして、CPU41は、車両位置マーク57で示される自車位置から目的地65までの距離が到着判定距離(約100mである。)未満になった場合には、目的地65へ到着した旨を音声案内する(S20〜S23)。例えば、CPU41は、自車位置から目的地65までの距離が到着判定距離(約100mである。)未満になった時に、「目的地周辺です。音声案内を終了します。」と音声案内し、液晶ディスプレイ15にその旨を表示する。
【0059】
[最終案内分岐点設定処理2]
次に、上記S19で実行する「最終案内分岐点設定処理2」について図4、図8及び図9に基づいて説明する。
【0060】
最終分岐点に進入する進入リンクが一方通行の場合、例えば道路が一方通行規制の場合や、道路が中央分離帯を有している場合、図4に示すように、S211において、CPU41は、最終分岐点に進入する進入リンクのリンクデータから、当該進入リンクの属する道路の幅員を読み出し、RAM42に記憶する。また、CPU41は、最終分岐点から目的地までの距離を算出する。続いて、CPU41は、当該進入リンクの属する道路の幅員の1/2の距離が、最終分岐点から目的地までの距離未満か否か、つまり、最終分岐点が位置する交差点を通過した地点に目的地が設定されているか否かを判定する判定処理を実行する。
【0061】
そして、当該進入リンクの属する道路の幅員の1/2の距離が、最終分岐点から目的地までの距離未満であると判定した場合、つまり、最終分岐点が位置する交差点を通過した地点に目的地が設定されていると判定した場合には(S211:YES)、CPU41は、S212の処理に移行する。S212において、CPU41は、当該最終分岐点を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する、つまり、この最終分岐点を最終案内分岐点として設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0062】
例えば、図8に示すように、最終分岐点71へ進入する進入リンク72が、中央分離帯73によって分離された道路74上にある場合には、CPU41は、道路74の走行している側の幅員L3を進入リンク72のリンクデータから読み出し、RAM42に記憶する。また、CPU41は、最終分岐点71から、目的地75からリンク76に対して引いた垂線までの距離L4を算出する。そして、CPU41は、道路74の走行している側の幅員L3の1/2の距離L3/2が、最終分岐点71から目的地75までの距離L4未満であると判定し(S211:YES)、最終分岐点71を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する(S212)。
【0063】
従って、CPU41は、図8に示すように、車両位置マーク57で示される自車位置が、最終案内分岐点71から約50mの距離になった時に、自車位置から目的地75までの距離が到着判定距離(約100mである。)未満の場合には、この最終案内分岐点71での進行方向を案内すると共に、目的地75へ到着した旨を音声案内する(S20〜S23)。例えば、CPU41は、自車位置が、最終案内分岐点71から約50mの距離になった時に、「まもなく、左方向です。その先、目的地周辺です。」と音声案内し、液晶ディスプレイ15にその旨を表示する。
【0064】
一方、図4に示すように、当該進入リンクの属する道路の幅員の1/2の距離が、最終分岐点から目的地までの距離以上であると判定した場合、つまり、目的地が最終分岐点が位置する交差点内、又は、最終分岐点が位置する交差点の道路沿いに設定されていると判定した場合には(S211:NO)、CPU41は、S213の処理に移行する。S213において、CPU41は、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する、つまり、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点として設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0065】
例えば、図9に示すように、最終分岐点81へ進入する進入リンク82が、中央分離帯83によって分離された道路84上にある場合には、CPU41は、道路84の走行している側の幅員L3を進入リンク82のリンクデータから読み出し、RAM42に記憶する。また、CPU41は、最終分岐点81から、目的地85からリンク86に対して引いた垂線までの距離L4を算出する。そして、CPU41は、道路84の走行している側の幅員L3の1/2の距離L3/2が、最終分岐点81から目的地85までの距離L4以上であると判定し(S211:NO)、最終分岐点81から1つ手前の案内分岐点87(分岐点)を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する(S213)。
【0066】
従って、CPU41は、図9に示すように、車両位置マーク57で示される自車位置が、最終案内分岐点87から約50mの距離になった時に、当該最終案内分岐点87での進行方向を案内する。例えば、CPU41は、自車位置が、最終案内分岐点87から約50mの距離になった時に、「直進して下さい。」と音声案内し、液晶ディスプレイ15にその旨を表示する。
【0067】
そして、CPU41は、車両位置マーク57で示される自車位置から目的地85までの距離が到着判定距離(約100mである。)未満になった場合には、目的地85へ到着した旨を音声案内する(S20〜S23)。例えば、CPU41は、自車位置から目的地85までの距離が到着判定距離(約100mである。)未満になった時に、「目的地周辺です。音声案内を終了します。」と音声案内し、液晶ディスプレイ15にその旨を表示する。
【0068】
[最終案内分岐点設定処理3]
次に、上記S16で実行する「最終案内分岐点設定処理3」について図5、図10及び図11に基づいて説明する。
【0069】
最終分岐点が道路標示情報格納エリア内に位置し、且つ、最終分岐点に進入する進入リンクが一方通行ではない場合、図5に示すように、S311において、CPU41は、最終分岐点から目的地方向へ退出する退出リンク上に設けられたレーンペイント、一旦停止線、横断歩道、自転車横断帯等の各道路標示の座標位置をナビ地図情報26から読み出す。そして、CPU41は、退出リンク上に設けられた各道路標示のうち、最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離を算出し、RAM42に記憶する。
【0070】
また、CPU41は、最終分岐点から目的地までの距離を算出する。続いて、CPU41は、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離未満か否か、つまり、最終分岐点が位置する交差点を通過した地点に目的地が設定されているか否かを判定する判定処理を実行する。
【0071】
そして、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離未満であると判定した場合、つまり、最終分岐点が位置する交差点を通過した地点に目的地が設定されていると判定した場合には(S311:YES)、CPU41は、S312の処理に移行する。S312において、CPU41は、当該最終分岐点を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する、つまり、この最終分岐点を最終案内分岐点として設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0072】
例えば、図10に示すように、最終分岐点91が道路標示情報格納エリア内にある場合には、CPU41は、最終分岐点91から退出する退出リンク92上のレーンペイント93と一旦停止線94の各道路標示の座標位置をナビ地図情報26から読み出す。そして、CPU41は、退出リンク92上に設けられた最も最終分岐点91に近いレーンペイント93の該最終分岐点91側の端縁部から、最終分岐点91までの距離L5を算出し、RAM42に記憶する。
【0073】
また、CPU41は、最終分岐点91から、目的地95からリンク96に対して引いた垂線までの距離L6を算出する。そして、CPU41は、退出リンク92上に設けられた最も最終分岐点91に近いレーンペイント93の該最終分岐点91側の端縁部から、最終分岐点91までの距離L5が、最終分岐点91から目的地95までの距離L6未満であると判定し(S311:YES)、最終分岐点91を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する(S312)。
【0074】
従って、CPU41は、図10に示すように、車両位置マーク57で示される自車位置が、最終案内分岐点91から約50mの距離になった時に、自車位置から目的地95までの距離が到着判定距離(約100mである。)未満の場合には、この最終案内分岐点91での進行方向を案内すると共に、目的地95へ到着した旨を音声案内する(S20〜S23)。例えば、CPU41は、自車位置が、最終案内分岐点91から約50mの距離になった時に、「まもなく、右方向です。その先、目的地周辺です。」と音声案内し、液晶ディスプレイ15にその旨を表示する。
【0075】
一方、図5に示すように、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離以上であると判定した場合、つまり、目的地が最終分岐点が位置する交差点内、又は、最終分岐点が位置する交差点の道路沿いに設定されていると判定した場合には(S311:NO)、CPU41は、S313の処理に移行する。S313において、CPU41は、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する、つまり、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点として設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0076】
例えば、図11に示すように、最終分岐点101が道路標示情報格納エリア内にある場合には、CPU41は、最終分岐点101から退出する退出リンク102上のレーンペイント103と一旦停止線104の各道路標示の座標位置をナビ地図情報26から読み出す。そして、CPU41は、退出リンク102上に設けられた最も最終分岐点101に近いレーンペイント103の該最終分岐点101側の端縁部から、最終分岐点101までの距離L5を算出し、RAM42に記憶する。
【0077】
尚、例えば、最終分岐点101から退出する退出リンク102上に横断歩道109がある場合には、CPU41は、退出リンク102上に設けられた横断歩道109の該最終分岐点101側の端縁部から、最終分岐点101までの距離L5を算出し、RAM42に記憶する。
【0078】
また、CPU41は、最終分岐点101から、目的地105から退出リンク102に対して引いた垂線までの距離L6を算出する。そして、CPU41は、退出リンク102上に設けられた最も最終分岐点101に近いレーンペイント103の該最終分岐点101側の端縁部から、最終分岐点101までの距離L5が、最終分岐点101から目的地105までの距離L6以上であると判定し(S311:NO)、最終分岐点101から1つ手前の案内分岐点107(分岐点)を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する(S313)。
【0079】
従って、CPU41は、図11に示すように、車両位置マーク57で示される自車位置が、最終案内分岐点107から約50mの距離になった時に、当該最終案内分岐点107での進行方向を案内する。例えば、CPU41は、自車位置が、最終案内分岐点107から約50mの距離になった時に、「直進して下さい。」と音声案内し、液晶ディスプレイ15にその旨を表示する。
【0080】
そして、CPU41は、車両位置マーク57で示される自車位置から目的地105までの距離が到着判定距離(約100mである。)未満になった場合には、目的地105へ到着した旨を音声案内する(S20〜S23)。例えば、CPU41は、自車位置から目的地105までの距離が到着判定距離(約100mである。)未満になった時に、「目的地周辺です。音声案内を終了します。」と音声案内し、液晶ディスプレイ15にその旨を表示する。
【0081】
尚、当該「最終案内分岐点設定処理3」では、最終分岐点が道路標示情報格納エリア内に位置し、且つ、最終分岐点に進入する進入リンクが一方通行の場合、例えば道路が一方通行規制の場合や、道路が中央分離帯を有している場合には、上記「最終案内分岐点設定処理2」と同様に、CPU41は、上記S311〜S313の処理に替えて、以下の処理を実行する。
【0082】
CPU41は、最終分岐点から目的地方向へ退出する退出リンク上に設けられたレーンペイント、一旦停止線、横断歩道、自転車横断帯等の各道路標示の座標位置をナビ地図情報26から読み出す。そして、CPU41は、退出リンク上に設けられた各道路標示のうち、最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離を算出し、RAM42に記憶する。
【0083】
また、CPU41は、最終分岐点から目的地までの距離を算出する。続いて、CPU41は、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離の1/2の距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離未満か否か、つまり、最終分岐点が位置する交差点を通過した地点に目的地が設定されているか否かを判定する判定処理を実行する。
【0084】
そして、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離の1/2の距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離未満であると判定した場合、つまり、最終分岐点が位置する交差点を通過した地点に目的地が設定されていると判定した場合には、CPU41は、当該最終分岐点を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する、つまり、この最終分岐点を最終案内分岐点として設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0085】
一方、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離の1/2の距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離以上であると判定した場合、つまり、目的地が最終分岐点が位置する交差点内、又は、最終分岐点が位置する交差点の道路沿いに設定されていると判定した場合には、CPU41は、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点としてRAM42に記憶する、つまり、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点として設定後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、S20の処理に移行する。
【0086】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るナビゲーション装置1では、CPU41は、最終分岐点が道路標示情報格納エリア内に位置せず、且つ、最終分岐点へ進入する進入リンクが、一方通行ではない場合には、進入リンクの属する道路の幅員が、最終分岐点から目的地までの距離未満か否かを判定する。
【0087】
そして、CPU41は、進入リンクの属する道路の幅員が、最終分岐点から目的地までの距離未満の場合には、最終分岐点を目的地への最終案内を行う最終案内分岐点として設定する。これにより、CPU41は、目的地への最終案内を行う当該最終案内分岐点で最終案内を行うことによって、目的地までスムーズに案内することができる。
【0088】
一方、CPU41は、進入リンクの属する道路の幅員が、最終分岐点から目的地までの距離以上の場合には、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点として設定する。これにより、CPU41は、当該最終分岐点よりも手前の案内分岐点で目的地への最終案内を行うことによって、最終分岐点が位置する交差点内、又は、最終分岐点が位置する交差点の道路沿いに設定された目的地へ確実に案内することができる。
【0089】
また、CPU41は、最終分岐点が道路標示情報格納エリア内に位置せず、且つ、最終分岐点へ進入する進入リンクが一方通行の場合には、進入リンクの属する道路の幅員の1/2の距離が、最終分岐点から目的地までの距離未満か否かを判定する。
【0090】
そして、CPU41は、進入リンクの属する道路の幅員の1/2の距離が、最終分岐点から目的地までの距離未満の場合には、最終分岐点を目的地への最終案内を行う最終案内分岐点として設定する。これにより、CPU41は、当該最終案内分岐点で最終案内を行うことによって、目的地までスムーズに案内することができる。
【0091】
一方、CPU41は、進入リンクの属する道路の幅員の1/2の距離が、最終分岐点から目的地までの距離以上の場合には、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点として設定する。これにより、CPU41は、当該最終分岐点よりも手前の案内分岐点で目的地への最終案内を行うことによって、最終分岐点が位置する交差点内、又は、最終分岐点が位置する交差点の道路沿いに設定された目的地へ確実に案内することができる。
【0092】
更に、CPU41は、最終分岐点が道路標示情報格納エリア内に位置し、且つ、最終分岐点に進入する進入リンクが一方通行ではない場合には、最終分岐点から退出する退出リンク上に設けられた各道路標示のうち、最終分岐点に最も近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から最終分岐点までの距離が、最終分岐点から目的地までの距離未満か否かを判定する。
【0093】
そして、CPU41は、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離未満の場合には、最終分岐点を目的地への最終案内を行う最終案内分岐点として設定する。これにより、CPU41は、当該最終案内分岐点で最終案内を行うことによって、目的地までスムーズに案内することができる。
【0094】
一方、CPU41は、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離以上の場合には、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点として設定する。これにより、CPU41は、当該最終分岐点よりも手前の案内分岐点で目的地への最終案内を行うことによって、最終分岐点が位置する交差点内、又は、最終分岐点が位置する交差点の道路沿いに設定された目的地へ確実に案内することができる。
【0095】
また、CPU41は、最終分岐点が道路標示情報格納エリア内に位置し、且つ、最終分岐点に進入する進入リンクが一方通行の場合、例えば道路が一方通行規制の場合や、道路が中央分離帯を有している場合には、最終分岐点から退出する退出リンク上に設けられた各道路標示のうち、最終分岐点に最も近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から最終分岐点までの距離の1/2の距離が、最終分岐点から目的地までの距離未満か否かを判定する。
【0096】
そして、CPU41は、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離の1/2の距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離未満の場合には、最終分岐点を目的地への最終案内を行う最終案内分岐点として設定する。これにより、CPU41は、当該最終案内分岐点で最終案内を行うことによって、目的地までスムーズに案内することができる。
【0097】
一方、CPU41は、退出リンク上に設けられた最も最終分岐点に近い道路標示の該最終分岐点側の端縁部から、最終分岐点までの距離の1/2の距離が、当該最終分岐点から目的地までの距離以上の場合には、最終分岐点の1つ手前の案内分岐点を最終案内分岐点として設定する。これにより、CPU41は、当該最終分岐点よりも手前の案内分岐点で目的地への最終案内を行うことによって、最終分岐点が位置する交差点内、又は、最終分岐点が位置する交差点の道路沿いに設定された目的地へ確実に案内することができる。
【0098】
また、CPU41は、上記S16、S18、S19の処理を実行することによって、目的地につながる道路の道路種別に関係なく、目的地への最終案内を行う最終案内分岐点を設定することができるため、目的地までスムーズにたどり着けるように最終案内を行うことが可能となる。
【0099】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0100】
1 ナビゲーション装置
14 操作部
15 液晶ディスプレイ
18 タッチパネル
25 地図情報DB
26 ナビ地図情報
41 CPU
42 RAM
43 ROM
51、61、71、81、91、101 最終分岐点
51、67、71、87、91、107 最終案内分岐点
52、62、72、82、92 進入リンク
55、65、75、85、95、105 目的地
67、87、107 案内分岐点
92、102 退出リンク
93、103 レーンペイント
94、104 一旦停止線
109 横断歩道

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車位置を取得する自車位置取得手段と、
道路幅員に関する道路幅員情報を含む地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
前記目的地までの経路を前記地図情報に基づいて探索する経路探索手段と、
前記経路に基づいて経路案内する経路案内手段と、
前記経路上の最終分岐点を取得する最終分岐点取得手段と、
を備え、
前記経路案内手段は、前記最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から前記目的地までの距離とに基づいて前記目的地への最終案内を行う地点を決定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記経路案内手段は、前記最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員が、該最終分岐点から前記目的地までの距離未満の場合には、該最終分岐点を前記目的地への最終案内を行う地点として決定することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記経路案内手段は、前記最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員が、該最終分岐点から前記目的地までの距離以上の場合には、該最終分岐点よりも手前の分岐点を前記目的地への最終案内を行う地点として決定することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記目的地への最終案内は、前記経路上の分岐点における進行方向の案内を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記目的地への最終案内は、前記目的地へ到着した旨の案内を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記経路案内手段は、前記地図情報に前記最終分岐点に進入する進入リンク及び前記最終分岐点から退出する退出リンクにおける道路標示に関する道路標示情報が含まれている場合には、前記最終分岐点から前記退出リンク上の前記道路標示までの距離を前記道路幅員として用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
自車位置を取得する自車位置取得工程と、
目的地を設定する目的地設定工程と、
前記目的地までの経路を道路幅員に関する道路幅員情報を含む地図情報に基づいて探索する経路探索工程と、
前記経路探索工程で探索した経路上の最終分岐点を取得する最終分岐点取得工程と、
前記経路探索工程で探索した経路に基づいて経路案内する経路案内工程と、
を備え、
前記経路案内工程において、前記最終分岐点取得工程で取得した最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から前記目的地までの距離とに基づいて前記目的地への最終案内を行う地点を決定することを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項8】
コンピュータに、
自車位置を取得する自車位置取得工程と、
目的地を設定する目的地設定工程と、
前記目的地までの経路を道路幅員に関する道路幅員情報を含む地図情報に基づいて探索する経路探索工程と、
前記経路探索工程で探索した経路上の最終分岐点を取得する最終分岐点取得工程と、
前記経路探索工程で探索した経路に基づいて経路案内する経路案内工程と、
を実行させ、
前記経路案内工程において、前記最終分岐点取得工程で取得した最終分岐点に進入する進入リンクの道路幅員と該最終分岐点から前記目的地までの距離とに基づいて前記目的地への最終案内を行う地点を決定するように実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−127745(P2012−127745A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−278160(P2010−278160)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】