説明

ナビゲーション装置、プログラム、および表示方法

【課題】ユーザが複数の目的地を巡る旅行計画の立案を支援するナビゲーション技術を提供する。
【解決手段】表示手段と、施設とその位置情報とそのアイコン情報とを特定する施設情報を格納する記憶手段と、アイコン情報を表示する第一の表示領域と、所定の期間のタイムラインを表示する第二の表示領域と、を表示手段に表示させるよう表示画面を構成するイベント処理手段と、を備え、イベント処理手段は、アイコン情報がタイムライン上に複数配置されると、アイコン情報に対応付けられた施設の位置情報を用いて施設を配置した順に巡る経路を探索して施設を巡るのに必要な所要時間を特定し、タイムライン上に配置されたアイコン情報のうちタイムラインに配置された位置に対応する日時に到着できないアイコン情報について、不適合である旨を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置では、目的地の指定を受け付けて、目的地へ到る経路を探索して案内する技術が用いられている。特許文献1には、このようなナビゲーション装置についての技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−2826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のようなナビゲーション装置は、ユーザが複数の目的地を巡る旅行計画を立てる場面で有効な支援機能を提供することは難しい。つまり、複数の目的地を巡る場合には、ユーザは事前に移動経路や所要時間等を経験等に基づく予想に従い概略の旅行計画を立てておいて、当該旅行計画に従って目的地を指定入力する段階になってからナビゲーション装置を用いることとなる。これは特に、地理に詳しくない旅先を巡る場合等においては、事前の旅行計画が立てづらいため、不便である。
【0005】
本発明の目的は、ユーザが複数の目的地を巡る旅行計画の立案を支援するナビゲーション技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、本発明に係るナビゲーション装置は、表示手段と、施設と当該施設の位置情報と当該施設のアイコン情報とを特定する施設情報を格納する記憶手段と、前記アイコン情報を表示する第一の表示領域と、所定の期間のタイムラインを表示する第二の表示領域と、を前記表示手段に表示させるよう表示画面を構成するイベント処理手段と、を備え、前記イベント処理手段は、前記第一の表示領域に表示される前記アイコン情報が前記第二の表示領域に表示される前記タイムライン上に複数配置されると、当該アイコン情報に対応付けられた前記施設の位置情報を用いて前記施設を配置した順に巡る経路を探索して前記施設を巡るのに必要な所要時間を特定し、前記タイムライン上に配置された前記アイコン情報のうち前記タイムラインに配置された位置に対応する日時に到着できないアイコン情報について、不適合である旨を表示する、ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るナビゲーション装置のプログラムは、前記ナビゲーション装置が、制御手段と、表示手段と、施設と当該施設の位置情報と当該施設のアイコン情報とを特定する施設情報を格納する記憶手段と、を備え、前記制御手段に対して、前記アイコン情報を表示する第一の表示領域と、所定の期間のタイムラインを表示する第二の表示領域と、を前記表示手段に表示させるよう表示画面を構成する画面構成ステップと、前記第一の表示領域に表示される前記アイコン情報が前記第二の表示領域に表示される前記タイムライン上に複数配置されると、当該アイコン情報に対応付けられた前記施設の位置情報を用いて前記施設を配置した順に巡る経路を探索して前記施設を巡るのに必要な所要時間を特定する所要時間特定ステップと、前記タイムライン上に配置された前記アイコン情報のうち前記タイムラインに配置された位置に対応する日時に到着できないアイコン情報について、不適合である旨を表示する適合性表示ステップと、を実施させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るナビゲーション装置の表示方法は、前記ナビゲーション装置が、表示手段と、施設と当該施設の位置情報と当該施設のアイコン情報とを特定する施設情報を格納する記憶手段と、前記アイコン情報を表示する第一の表示領域と、所定の期間のタイムラインを表示する第二の表示領域と、を前記表示手段に表示させるよう表示画面を構成するイベント処理手段と、を備え、前記イベント処理手段は、前記第一の表示領域に表示される前記アイコン情報が前記第二の表示領域に表示される前記タイムライン上に複数配置されると、当該アイコン情報に対応付けられた前記施設の位置情報を用いて前記施設を配置した順に巡る経路を探索して前記施設を巡るのに必要な所要時間を特定するステップと、前記タイムライン上に配置された前記アイコン情報のうち前記タイムラインに配置された位置に対応する日時に到着できないアイコン情報について、不適合である旨を表示するステップと、を実施することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、ナビゲーションシステムの概略構成図である。
【図2】図2は、ナビゲーション装置の概略構成図である。
【図3】図3は、リンクテーブルの構成を示す図である。
【図4】図4は、POIカードテーブルの構成を示す図である。
【図5】図5は、入力情報テーブルの構成を示す図である。
【図6】図6は、チェック結果テーブルの構成を示す図である。
【図7】図7は、演算処理部の機能構成図である。
【図8】図8は、旅行計画処理のフロー図である。
【図9】図9は、計画チェック処理のフロー図である。
【図10】図10は、旅行計画処理の画面表示例である。
【図11】図11は、旅行計画処理の画面表示例である。
【図12】図12は、旅行計画処理のアイコン移動時の画面表示例である。
【図13】図13は、旅行計画処理のアイコン移動時の画面表示例である。
【図14】図14は、旅行計画処理のアイコン削除操作時の画面表示例である。
【図15】図15は、旅行計画処理のアイコンタッチ時の画面表示例である。
【図16】図16は、旅行計画処理のアイコンタッチ時の画面表示例である。
【図17】図17は、旅行計画処理の計画チェック結果の画面表示例である。
【図18】図18は、旅行計画処理の画面表示例である。
【図19】図19は、アイコン操作受付処理のフロー図である。
【図20】図20は、アイコンタッチ操作受付処理のフロー図である。
【図21】図21は、第二の実施形態におけるPOIカードテーブルの構成を示す図である。
【図22】図22は、旅行計画の変更提案処理のフロー図である。
【図23】図23は、変更提案処理の計画遅延時の画面表示例である。
【図24】図24は、変更提案処理の経由地変更時の画面表示例である。
【図25】図25は、変更提案処理の早着時の画面表示例である。
【図26】図26は、変更提案処理の経由地追加時の画面表示例である。
【図27】図27は、変更提案処理の編集時の画面表示例である。
【図28】図28は、変更提案処理の編集終了時の画面表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の第一の実施形態を適用したナビゲーションシステムについて、図面を参照して説明する。
【0011】
図1に、ナビゲーションシステム1000の全体構成図を示す。
【0012】
ナビゲーションシステム1000は、ナビゲーション装置100と、モバイル装置510と、計算機520と、POI(Point of Interest)管理サーバ装置530と、が互いにネットワーク500を介して通信可能なシステムである。なお、ナビゲーションシステム1000は、ナビゲーション装置100と、モバイル装置510と、計算機520と、POI管理サーバ530との、少なくともいずれかを一台以上備えるが、モバイル装置510および計算機520については、一台以上備える必要はない。
【0013】
ナビゲーション装置100は、地図情報を表示して、ナビゲーション装置100の現在地を示す地点と、設定された目的地までの経路を誘導する情報とを示すことが可能ないわゆるナビゲーション装置である。なお、ナビゲーション装置100は、ネットワーク500を介してPOI管理サーバ装置530と通信を行うことが可能であり、POI管理サーバ装置530に対して、POIカードデータ532を取得するための要求を送信することができる。また、送信されたPOIカードデータ532を受信して利用・加工等の操作を行うことができる。なお、ナビゲーション装置100は、デジタルカメラ等の撮像装置等を備え、撮像した画像データをPOI管理サーバ装置530へ送信してPOIカード情報として登録するよう依頼することができるものであってもよい。
【0014】
モバイル装置510は、例えば携帯電話端末等の持ち運び容易な情報処理装置であって、ネットワーク500を介してPOI管理サーバ装置530等との通信を行うことが可能である。また、モバイル装置510は、デジタルカメラ等の撮像装置等を備え、撮像した画像をPOI管理サーバ装置530へ送信してPOIカード情報として登録するよう依頼することができる。
【0015】
計算機520は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であって、モバイル装置510と同様にPOI管理サーバ装置530へPOIカード情報を登録するよう依頼することが可能である。また、計算機520は、デジタルカメラ等の撮像装置等を備え、撮像した画像をPOI管理サーバ装置530へ送信してPOIカード情報として登録するよう依頼することができる。
【0016】
POI管理サーバ装置530は、ネットワーク500を介してPOIカード情報の登録依頼を受け付けて、記憶装置531へPOIカードデータ532として格納することができる情報処理装置である。また、POI管理サーバ装置530は、記憶装置531へ格納されたPOIカードデータ532を取得する要求を受け付けると、POIカードデータ532を読み出して要求元へネットワーク500を介して送信する。なお、一つのPOIカード情報は一つの施設と対応付けられる。ただし、一つの施設に複数のPOIカード情報が対応付けられても問題はない。
【0017】
ネットワーク500は、例えばインターネット等のオープンなネットワークと接続可能な広域通信網であり、携帯電話通信網やインターネットプロバイダのネットワークを含む。もちろん、各種のLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の特定者が使用可能な通信網であってもよい。
【0018】
図2に、ナビゲーション装置100の構成図を示す。
【0019】
ナビゲーション装置100は、演算処理部1と、ディスプレイ2と、記憶装置3と、音声入出力装置4(音声入力装置としてマイクロフォン41、音声出力装置としてスピーカ42を備える)と、入力装置5と、ROM装置6と、車速センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9と、FM多重放送受信装置10と、ビーコン受信装置11と、通信装置12と、を備えている。
【0020】
演算処理部1は、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ7,8やGPS受信装置9、FM多重放送受信装置10等から出力される情報を基にして現在地を検出する。また、得られた現在地情報に基づいて、表示に必要な地図データを記憶装置3あるいはROM装置6から読み出す。
【0021】
また、演算処理部1は、読み出した地図データをグラフィックス展開し、そこに現在地を示すマークを重ねてディスプレイ2へ表示する。また、記憶装置3あるいはROM装置6に記憶されている地図データ等を用いて、ユーザから指示された出発地(現在地)と目的地(または、経由地や立ち寄り地)とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索する。また、スピーカ42やディスプレイ2を用いてユーザを誘導する。
【0022】
また、演算処理部1は、後述するように、複数の目的地を組み合わせて経路を計画する旅行計画の立案を支援する処理を行う。例えば、指定された目的地間の移動に係る経路を探索して移動に必要な移動時間を算出し、予定する到着時刻に間に合うか否かを判定して結果を示す。
【0023】
ナビゲーション装置100の演算処理部1は、各デバイス間をバス25で接続した構成である。演算処理部1は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、記憶装置3から読み出した地図データ、演算データなどを格納するRAM(Random Access Memory)22と、プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)23と、各種ハードウェアを演算処理部1と接続するためのI/F(インターフェイス)24と、を有する。
【0024】
ディスプレイ2は、演算処理部1等で生成されたグラフィックス情報を表示するユニットである。ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成される。
【0025】
記憶装置3は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。
【0026】
この記憶媒体には、通常の経路探索装置に必要な地図データ(地図上の道路を構成するリンクのリンクデータを含む)であるリンクテーブル200と、POIごとの位置情報等が格納されるPOIカードテーブル250と、POIをタイムライン上に配置した情報を一時的に格納する入力情報テーブル300と、タイムライン上に配置されたPOIごとに到着時刻に到着可能か否かを判定するための情報を格納するチェック結果テーブル350と、が記憶されている。
【0027】
図3は、リンクテーブル200の構成を示す図である。リンクテーブル200は、地図上の区画された領域であるメッシュの識別コード(メッシュID)201ごとに、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ202を含んでいる。
【0028】
リンクデータ202は、リンクの識別子であるリンクID211ごとに、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報222、リンクを含む道路の種別を示す道路種別223、リンクの長さを示すリンク長224、予め記憶されたリンク旅行時間225、当該リンクの開始ノードに接続するリンクである開始接続リンクと、当該リンクの終了ノードに接続するリンクである終了接続リンクと、を特定する開始接続リンク、終了接続リンク226、リンクを含む道路の制限速度を示す制限速度227、などを含んでいる。
【0029】
なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。
【0030】
図4は、POIカードテーブル250の構成を示す図である。POIカードテーブル250は、POIカードデータ532を特定する情報であるPOIカードID251と、POIカードの表示名称を特定する情報であるPOIカード表示名252と、POIの位置を特定するPOI位置情報253と、POIカードをアイコン表示する際に用いる画像を特定する表示画像254と、を格納する。
【0031】
POIカードID251には、POIカードデータ532を特定する識別子が格納される。また、POIカード表示名252には、POIカードデータ532をディスプレイ2等に表示する際に表示する名称を特定する情報が格納される。例えば、POIカード表示名252に「ラーメン○○家」とある場合には、当該POIカードをアイコン表示等する際には「ラーメン○○家」と表示されることを指定している。
【0032】
POI位置情報253には、POIの存在する位置を特定する情報が格納される。例えば、POI位置情報253には、POIの所定の地点(例えば正門前)を特定する情報、すなわち住所または緯度経度を特定する情報が格納される。表示画像254には、POIカードデータ532をディスプレイ2等に表示する際に表示するアイコン画像を特定する情報が格納される。
【0033】
なお、POIカードテーブル250に格納される情報は、予め定められた情報であってもよいし、通信装置12等を介してPOI管理サーバ装置530から送信された情報を受信し受信情報に基づいて随時更新して維持される情報であってもよい。
【0034】
図5は、入力情報テーブル300の構成を示す図である。入力情報テーブル300は、POIカードデータ532を特定する識別子であるPOIカードID301と、POIカードを配置したタイムライン上の日時を特定する配置日時302と、POIカードを配置したタイムライン上の表示位置を特定するロック欄位置303と、当該POIについてタイムライン上の到着予定の日時を特定する到着日時304と、当該POIに滞在する予定の時間を特定する滞在時間305と、当該POIから次の目的地へ向かうために当該POIを立ち去る日時を特定する出発日時306と、を格納する。
【0035】
POIカードID301には、POIカードデータ532を特定する識別子が格納される。また、配置日時302には、当該POIカードデータを配置したタイムライン上の時刻を示す情報、例えば時刻を特定する情報が格納される。
【0036】
ロック欄位置303には、当該POIが配置されたタイムライン上の横位置を示す情報が格納される。例えば、ロック欄位置303には、「0」、「1」、「2」、「3」等の情報が格納される。なお、この例においては、ロック欄位置203の値が「0」であれば、当該POIはタイムライン上「Free」で示されるフリー領域に配置されていることを示し、ロック欄位置203の値が「1」であれば、当該POIはタイムライン上「Lock」で示されるロック領域の左端の領域(列)に配置されていることを示す。同様に、ロック欄位置203の値が「2」または「3」であれば、当該POIはタイムライン上ロック領域の左端から2番目あるいは3番目の領域(列)に配置されていることを示す。なお、ロック領域内での領域(列)を特定することにより、POIおよび当該POIに付帯する表示情報が複数のPOI間で重なって表示されてしまうことを防ぐことができる。
【0037】
到着日時304には、当該POIについてタイムライン上の到着予定の日時を特定する情報が格納される。滞在時間305には、当該POIに滞在する予定の時間を特定する情報が格納される。出発日時306には、当該POIから次の目的地へ向かうために当該POIを立ち去る日時を特定する情報が格納される。
【0038】
図6は、チェック結果テーブル350の構成を示す図である。チェック結果テーブル350は、出発地を示すPOIカードIDを特定する情報である出発地351と、目的地を示すPOIカードIDを特定する情報である目的地352と、出発地を出発する時刻である出発時刻353と、出発地から目的地へ到る移動に係る所要時間354と、目的地への到着時刻355と、を格納する。
【0039】
出発地351には、タイムライン上に配置された連続する2つのPOIカードIDのうち配置日時(タイムライン上の時刻)が早い方のPOIを特定する情報が格納される。目的地352には、タイムライン上に配置されたPOIのうち、出発地351に格納されたPOIの次に配置されたPOI(配置日時の順に次のPOI)を特定する情報が格納される。出発時刻353には、出発地351に格納されたPOIに滞在した後に出発する日時を特定する情報が格納される。所要時間354には、出発地351に格納されたPOIから目的地352に格納されたPOIへ向かう経路を移動するのに必要な時間が格納される。到着時刻355には、目的地352に格納されたPOIに到着する日時を特定する情報が格納される。
【0040】
図1に戻って説明する。音声入出力装置4は、音声入力装置としてマイクロフォン41と、音声出力装置としてスピーカ42と、を備える。マイクロフォン41は、使用者やその他の搭乗者が発した声などのナビゲーション装置100の外部の音声を取得する。
【0041】
スピーカ42は、演算処理部1で生成された使用者へのメッセージを音声として出力する。マイクロフォン41とスピーカ42は、車両の所定の部位に、別個に配されている。ただし、一体の筐体に収納されていても良い。ナビゲーション装置100は、マイクロフォン41及びスピーカ42を、それぞれ複数備えることができる。
【0042】
入力装置5は、使用者からの指示を使用者による操作を介して受け付ける装置である。入力装置5は、タッチパネル51と、ダイヤルスイッチ52と、その他のハードスイッチ(図示しない)であるスクロールキー、縮尺変更キーなどで構成される。
【0043】
タッチパネル51は、ディスプレイ2の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能である。タッチパネル51は、ディスプレイ2に表示された画像のXY座標と対応したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換して出力する。タッチパネル51は、感圧式または静電式の入力検出素子などにより構成される。
【0044】
ダイヤルスイッチ52は、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成され、所定の角度の回転ごとにパルス信号を発生し、演算処理部1に出力する。演算処理部1では、パルス信号の数から、回転角度を求める。
【0045】
ROM装置6は、CD-ROMやDVD-ROM等のROM(Read Only Memory)や、IC(Integrated Circuit)カードといった、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0046】
車速センサ7,ジャイロセンサ8およびGPS受信装置9は、ナビゲーション装置100で現在地(自車位置)を検出するために使用されるものである。
【0047】
車速センサ7は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。
【0048】
ジャイロセンサ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。
【0049】
GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在地、進行速度および進行方位を測定するものである。
【0050】
FM多重放送受信装置10は、FM多重放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などやFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などがある。
【0051】
ビーコン受信装置11は、VICS情報などの概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報や緊急警報などを受信する。例えば、光により通信する光ビーコン、電波により通信する電波ビーコン等の受信装置である。
【0052】
通信装置12は、ネットワーク500に接続する。このような通信装置12は、例えば携帯電話網に接続してネットワーク500を介して他の装置とデータ通信を行う装置であり、例えばユーザの携帯電話機を取り付けられて通信が可能となるものを含む。
【0053】
図7は、演算処理部1の機能ブロック図である。図示するように、演算処理部1は、主制御部101と、入力受付部102と、出力処理部103と、タイムライン操作処理部104と、POIカード管理部105と、POIイベント処理部106と、チェック処理部107と、を有する。
【0054】
主制御部101は、様々な処理を行う中心的な機能部であり、処理内容に応じて、他の処理部を制御する。また、各種センサ、GPS受信装置9等の情報を取得し、マップマッチング処理等を行って現在地を特定する。また、随時、走行した日付および時刻と、位置と、を対応付けて、リンクごとに走行履歴を記憶装置3に記憶する。さらに、各処理部からの要求に応じて、現在時刻を出力する。また、ユーザから指示された出発地(現在地)と目的地とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索し、推奨経路から逸脱しないよう、スピーカ42やディスプレイ2を用いてユーザを誘導する。
【0055】
入力受付部102は、入力装置5またはマイクロフォン41を介して入力された使用者からの指示を受け付け、その要求内容に対応する処理を実行するように演算処理部1の各部を制御する。例えば、使用者が推奨経路の探索を要求したときは、目的地を設定するため、地図をディスプレイ2に表示する処理を出力処理部103に要求する。
【0056】
出力処理部103は、例えばポリゴン情報等の表示させる画面情報を受け取り、ディスプレイ2に描画するための信号に変換してディスプレイ2に対して描画する指示を行う。
【0057】
タイムライン操作処理部104は、ディスプレイ2に表示された画面上のタイムライン表示領域に対する操作(POIアイコンの配置等)を受け付けて、各種の処理、例えばPOIアイコンの配置位置に対応する時刻の特定等を行う。
【0058】
POIカード管理部105は、ナビゲーション装置100にて旅行計画を立てる際に巡るべき目的地を表すPOIカード情報を必要に応じてPOI管理サーバ装置530に要求し、受信したPOIカード情報をタイムライン表示領域に配置可能に構成する。
【0059】
POIイベント処理部106は、POIアイコンに対する操作入力を受け付けて、POIアイコンに対するイベントを処理する。例えば、POIアイコンにタッチされたことを検出すると、タッチ操作に応じた処理、例えば滞在時間を指定するためのハンドルオブジェクト等を表示し、ユーザからの入力操作を反映する。
【0060】
チェック処理部107は、タイムライン表示領域に表示されたPOIについて、タイムラインの配置順に移動すると、当該予定した日時にたどり着くことが可能であるか否かを判定し表示する。
【0061】
上記した演算処理部1の各機能部、すなわち主制御部101、入力受付部102、出力処理部103、タイムライン操作処理部104、POIカード管理部105、POIイベント処理部106、チェック処理部107は、CPU21が所定のプログラムを読み込み実行することにより構築される。そのため、RAM22には、各機能部の処理を実現するためのプログラムが記憶されている。
【0062】
なお、上記した各構成要素は、ナビゲーション装置100の構成を、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。そのため、構成要素の分類の仕方やその名称によって、本願発明が制限されることはない。ナビゲーション装置100の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【0063】
また、各機能部は、ハードウェア(ASIC、GPUなど)により構築されてもよい。また、各機能部の処理が一つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0064】
[動作の説明]
次に、ナビゲーション装置100の動作について説明する。
【0065】
図8は、ユーザが旅行計画の立案開始を指定することで、旅行のタイムラインの編集を行う旅行計画処理のフロー図である。このフローは、ナビゲーション装置100が稼働している状態において、所定の操作、例えば操作メニュー上の起動指示を受け付けることで開始される。
【0066】
まず、入力受付部102は、ユーザから入力された旅行期間と目的地の対象となるPOIの指定を受け付ける(ステップS001)。具体的には、入力受付部102は、複数の目的地を特定する情報の指定と、旅行日の指示と、を受け付ける。
【0067】
次に、タイムライン操作処理部104は、指定を受け付けた期間に応じたタイムライン表示情報を作成する(ステップS002)。具体的には、タイムライン操作処理部104は、受け付けた旅行日が一日であれば、当該旅行日の0時から翌日の0時までを所定の単位(例えば30分)で区切ったタイムライン情報を作成する。なお、当該旅行日に限らず、当該旅行日が含まれる所定の期間(例えば前後の日を含めた3日間)のタイムライン情報であってもよい。また、タイムライン情報は、本実施形態においては、画面の縦(ナビゲーション装置100の通常使用時の縦)方向に時間軸を備え、画面の横方向にフリー領域とロック領域とを備えるものとする。もちろん、同様の要素が配されている場合には、画面の縦横情報が入れ替わってもよい。すなわち、タイムライン情報は、時間軸を横方向に備え、フリー領域とロック領域とを画面の縦方向に沿って備えるものであってもよい。
【0068】
次に、POIカード管理部105は、指定された目的地に応じたPOIカードデータを収集してPOIアイコンとして表示する(ステップS003)。具体的には、POIカード管理部105は、POIカードテーブル250に格納された各POIカード情報のうち、ステップS001にて指定された複数の目的地を特定する情報により特定されるPOIカード情報を取得する。この際、POIカード管理部105は、POIカード管理サーバ装置530に対してネットワーク500を介して、該当するPOIカード情報の最新情報を要求し、最新のPOIカード情報を取得するようにしてもよい。例えば、複数の目的地を特定する情報が「箱根日帰りドライブ」である場合、POIカード管理部105は、当該「箱根日帰りドライブ」に対応付けられた複数の目的地を特定する情報(図示せず)から該当するPOIカード情報を特定し、POIカードIDを特定し、当該POIカードIDについての最新の位置情報やアイコン用表示画像情報等をPOI管理サーバ装置530に要求する。そして、POIカード管理部105は、POI管理サーバ装置530から受信した最新のPOIカードデータ532を用いてPOIカードテーブル250の情報を更新するとともに、当該POIカードの表示画像254を示すアイコン情報を作成し、ディスプレイ2に表示される画面のうちPOIカード表示領域(後述)に表示する。
【0069】
次に、タイムライン操作処理部104は、タイムラインに対する操作の入力情報を受け付ける(ステップS004)。具体的には、タイムライン操作処理部104は、タイムライン情報に対してユーザが操作する内容を受け付けて、操作内容に応じた処理を行う。例えば、後述するが、POIカード情報に対応するアイコンのドラッグアンドドロップ操作によるアイコンの移動処理等を行う。
【0070】
また、POIイベント処理部106は、タイムライン上に配置されたアイコンのタッチ操作に対応する滞在時間指定のためのハンドル処理等を行う。これについても、詳細の処理内容は後述する。
【0071】
次に、チェック処理部107は、計画チェックの処理を受け付けたか否かを判定する(ステップS005)。具体的には、後述する画面400上で、チェックボタンに対するタッチ操作がなされたか否かを判定し、チェックボタンに対するタッチ操作がなされた場合にはステップS006に処理を進め、なされない場合にはステップS004に処理を戻してさらなるタイムライン操作入力を受け付ける。
【0072】
計画チェックの処理を受け付けた場合(ステップS005にて「Yes」)は、チェック処理部107は、後述する計画チェック処理を実施する(ステップS006)。
【0073】
次に、チェック処理部107は、計画チェック処理によりチェックした結果、不適合な箇所、すなわちロックしたPOIの到着時刻に間に合わないようなPOIの配置があるか否かを判定する(ステップS007)。具体的には、チェック処理部107は、不適合な箇所がタイムライン上にあれば、当該計画全体が不適合であると判定して、計画の修正を促すためにステップS004のタイムライン操作入力受付処理に処理を戻す。
【0074】
不適合な箇所がない場合、すなわちロックされたPOIへの到着時刻に問題がない(ステップS007にて「No」)の場合は、チェック処理部107は、地図上に経路を重畳させて画面を構成し、画面を表示させるとともに、ユーザに対して当該計画を承認するか否かを問い合わせる(ステップS008)。
【0075】
そして、チェック処理部107は、計画の承認を問い合わせた結果、承認入力がなされたか否かを判定する(ステップS009)。承認入力がなされたことを受け付けた場合には、チェック処理部107は旅行計画処理を終了させ、承認入力がなされたことを受け付けない場合には、チェック処理部107は、計画の修正を促すためにステップS004のタイムライン操作入力受付処理に処理を戻す。
【0076】
以上が、旅行計画処理の処理内容である。上記の旅行計画処理を行う事によって、ナビゲーション装置100は、ユーザがこれまで机上あるいは頭の中で概算して立案していた旅行計画について、具体的な経路探索を行って実際に必要な移動時間等を参考情報として提供することができる。なお、旅行計画処理においては、最終的にユーザが承認した旅行計画のPOIの情報と経路情報を用いて、主制御部101は目的地および推奨経路を設定し、ユーザに対して経路誘導を行うようにしても良い。
【0077】
図9は、旅行計画処理のステップS006にて実施される計画チェック処理の詳細の処理内容を示すフロー図である。
【0078】
まず、チェック処理部107は、タイムライン上に配置されたPOIのアイコンの配置場所から各POIを時間順に特定する(ステップS101)。
【0079】
次に、チェック処理部107は、最後のPOIを除く各POIについて、次のPOIへ向かう経路の探索を行い、当該経路を移動するのにかかる所要時間を算出する(ステップS102)。なお、当該経路の探索に際しては、チェック処理部107は主制御部101に対して、各POIを出発地、次のPOIを目的地とする経路の探索処理を各POIについて依頼する。また、探索に際して、主制御部101は、各POIの出発日時に応じた統計交通情報を用いて、経路の探索と所要時間の算出を行う。
【0080】
例えば、主制御部101は、出発地側のPOIを出発する日時に応じて、当該日時の渋滞度合いが反映されたリンクコストを特定して経路探索を行う。または、主制御部101は、出発地側のPOIから目的地側のPOIに向かって探索する経路の所定の地点に到着する日時に応じてリンクコストを特定して経路探索を行う。その場合、例えば主制御部101は、経路途中にある高速道路に乗る時刻に応じて、当該高速道路の混雑度合いを特定し、当該高速道路を構成するリンクのコストへ混雑度合いを反映してダイクストラ法等による経路探索を行う。このようにすることで、より精度の高い経路の探索が可能となり、旅行計画の具体性をさらに高めることが可能となる。
【0081】
次に、チェック処理部107は、タイムライン上に配置された旅行計画の先頭のPOIをカレントPOIとして設定する(ステップS103)。
【0082】
次に、チェック処理部107は、カレントPOIの次のPOIがロックされているか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、カレントPOIの次のPOIが、タイムライン上でロック欄位置が「1」以上であるか否かを判定する。
【0083】
ロックされている場合(ステップS104にて「Yes」)、チェック処理部107は、カレントPOIの出発日時に、カレントPOIから次のPOIまでの所要時間を加算して得られる日時が、タイムライン上の次のPOIの到着日時以前であるか否かを判定する。
【0084】
タイムライン上の次のPOIの到着日時以前である場合(ステップS105にて「Yes」)、チェック処理部107は、カレントPOIの次のPOIについて「適合」である旨を設定し、ステップS108に処理を進める(ステップS106)。
【0085】
タイムライン上の次のPOIの到着日時より後である場合(ステップS105にて「No」)、チェック処理部107は、カレントPOIの次のPOIを不適合である旨を設定するとともに、カレントPOIが先頭POIである場合には、カレントPOIについても不適合である旨を設定する。そして、ステップS108に処理を進める(ステップS107)。
【0086】
次に、チェック処理部107は、タイムライン上に配置された全てのPOIについて、適合あるいは不適合のいずれかが設定されたか否かを判定する(ステップS108)。設定された場合、チェック処理部107は、計画チェック処理を終了させる。
【0087】
設定されていない(ステップS108にて「No」)場合は、チェック処理部107は、適合あるいは不適合のいずれかが設定された最後のPOIをカレントPOIに設定して、制御をステップS104に戻す(ステップS109)。
【0088】
また、カレントPOIの次のPOIがロックされていない場合(ステップS104にて「No」)、チェック処理部107は、カレントPOIの出発日時から、次にロックされているPOIまでの所要時間の合計(当該POIまでに複数のPOIが含まれる場合には、当該POIの滞在時間も含む)が次のロックされているPOIの到着日時以前であるか否かを判定する(ステップS110)。到着日時以前である場合(ステップS110にて「Yes」)には、チェック処理部107は、上述したステップS106に制御を進める。
【0089】
到着日時より後である場合(ステップS110にて「No」)、チェック処理部107は、カレントPOIの次のPOIから次のロックされたPOIまでの間に含まれる全てのPOI及び次のロックされたPOIに対して不適合である旨を設定するとともに、カレントPOIが先頭POIである場合には、カレントPOIについても不適合である旨を設定する。そして、ステップS108に処理を進める(ステップS111)。
【0090】
以上が、計画チェック処理の処理内容である。計画チェック処理を実施することにより、本発明に係るナビゲーション装置は、立案した計画が実行可能なものであるのか否か、精度高く判定することができる。特に、当該目的地付近の地理に詳しくないユーザが、当該計画の実現性の有無を判定するための情報を提供することができるため、ユーザは計画の段階で実現性を確認することができる。
【0091】
図10は、旅行計画処理のステップS004にて表示される画面400の例を示す図である。画面400には、POIアイコン表示領域410と、タイムライン表示領域420と、チェック開始入力指定領域430と、が表示される。
【0092】
POIアイコン表示領域410には、POIアイコン411が複数表示されるとともに、POIアイコン411で示されるPOIカードの表示名412が表示される。なお、POIアイコン411の表示画像は、POIカードテーブル250から読み出された表示画像254であり、表示名412に表示される名称は、POIカードテーブル250から読み出されたPOIカード表示名252である。また、POIアイコン表示領域410には、ゴミ箱アイコン413が表示される。ゴミ箱アイコン413は、当該アイコンに重ねられてドロップされたPOIアイコンを削除する機能を提供するアイコンである。なお、POIアイコン表示領域410には、あらかじめPOIアイコン411がPOIイベント処理部106によってソートされて表示される。そのソート順は、例えば、ナビゲーション装置の現在地からの距離が近い順である。ただし、POIアイコン411がタイムライン表示領域420に配置されると、当該タイムライン上において配置された時間の経過順にPOIアイコン411はPOIイベント処理部106によってソートし直されて表示される。
【0093】
タイムライン表示領域420には、タイムラインの一部を構成する所定の時刻を示す時刻表示421が表示されるとともに、フリー欄422とロック欄423とが表示される。時刻表示421は、例えば1時間おきに設けられた水平方向の線に対応付けられて表示される。また、フリー欄422とロック欄423とは、POIアイコン411を配置するための欄である。フリー欄422は、到着時刻と出発時刻に制限がないPOIアイコン411を目的地として指定するための欄である。ロック欄423は、到着時刻と出発時刻に制限があるPOIアイコン411を目的地として指定するための欄である。なお、いずれの欄に配置したPOIアイコン411であっても、滞在時間の指定がある場合には、当該滞在時間は必ず当該POIに滞在するものとして取り扱われる。すなわち、滞在時間の指定があるPOIアイコン411は、いずれの欄上に配置されても滞在時間は固定され、伸縮することはない。また、フリー欄422とロック欄423とは画面の横方向に並べて表示され、時刻表示421は画面の上下方向に時刻の経過に沿うように配置される。
【0094】
チェック開始入力指定領域430には、チェックボタンが配置される。チェックボタンは、計画チェック処理の開始指示を受け付けるためのボタンであり、開始指示を受け付けると、チェック処理部107は計画チェック処理を開始する。
【0095】
なお、POIアイコン表示領域410に表示されるPOIアイコン411は、タイムライン表示領域420の時刻表示421により示される時刻の経過の方向と同じ方向に現在地から近い順に整列されて表示される。このように表示されることにより、POIアイコン411をタイムライン表示領域に横方向のドラッグアンドドロップ操作で配置することが可能となり、操作性を犠牲にせず、かつ、移動効率の良くない経路を計画してしまうことを回避し易くすることができる。
【0096】
図11は、旅行計画処理のステップS004にて表示される画面400の操作例を示す図である。画面400には、POIアイコン表示領域410と、タイムライン表示領域420と、チェック開始入力指定領域430と、が表示される点は、図10と同様である。図11の画面400においては、図10における画面400の左半分を占めるPOIアイコン表示領域410に表示された「HOME」という表示名を備えるPOIアイコン411がタイムライン表示領域420のロック欄423の「9時30分」の位置に配置された状態が示されている。
【0097】
なお、「HOME」の表示名を備えるPOIアイコン411がロック欄423に配置されている状態では、タイムライン表示領域420上には、当該POIアイコン411が縮小されて表示された縮小POIアイコン413が表示される。また、POIアイコン411と縮小POIアイコン413の間は点線414Lにより結ばれ、「HOME」のPOIアイコン411と縮小POIアイコン413が対応付けられたものであることが表示される。さらに、POIアイコン411の表示名に並び、タイムライン上の配置された時刻(上記例においては「9:30」)が表示される。もちろん、当該時刻は、縮小POIアイコン413の配置された時刻に対応付けられているため、配置された時刻が変更されると、表示される時刻の表示も変更される。また、POIアイコン表示領域410に表示される複数のPOIアイコンは、タイムライン表示領域420に配置されたタイムライン上の時刻に応じた順に表示される。すなわち、POIアイコンの整列順序は、タイムライン上の配置時刻が早い順となり、点線414Lが複数のPOIアイコン間で交差してしまうことを回避することができる。
【0098】
図12(a)および図12(b)は、旅行計画処理のステップS004にて表示される画面400の別の操作例を示す図である。画面400には、POIアイコン表示領域410と、タイムライン表示領域420と、チェック開始入力指定領域430と、が表示される点は、図10と同様である。
【0099】
図12(a)の画面400においては、POIアイコン表示領域410に表示された「BBBBB」という表示名を備えるPOIアイコン415Aがドラッグされた状態(選択されたまま画面上を移動中の状態)を示している。なお、POIアイコン415Aは、POIアイコン表示領域410内を移動中は、POIアイコン表示領域410に表示されているアイコンと同様の大きさで表示される。
【0100】
図12(b)の画面400においては、図12(a)において示されたPOIアイコン表示領域410に表示された「BBBBB」という表示名を備えるPOIアイコン415Aが移動して表示され、タイムライン表示領域420上に表示された状態が示されている。当該状況においては、移動前のPOIアイコン415Aは、縮小されて縮小POIアイコン416として表示される。なお、図12(b)に示したPOIアイコン415Bは、アイコンの変化の比較のために移動前のPOIアイコンの大きさを示したものであり、実際の画面においては表示されない。このように、タイムライン表示領域420上でアイコンを縮小表示することにより、タイムライン表示領域の細かな時刻を指定し易くしている。
【0101】
また、図12と同様に、タイムライン表示領域の細かな時刻を指定し易くする方法として、図13に示すような表示を行うものとしても良い。
【0102】
図13(a)および図13(b)は、旅行計画処理のステップS004にて表示される画面400の別の操作例を示す図である。画面400には、POIアイコン表示領域410と、タイムライン表示領域420と、チェック開始入力指定領域430と、が表示される点は、図10と同様である。
【0103】
図13(a)と図13(b)とは、図12(a)と図12(b)とに示されたモードと異なる動作モードの場合を示している。本実施形態においては、図12(a)と図12(b)に示す表示か図13(a)と図13(b)に示す表示かのいずれかの表示がなされる。
【0104】
図13(a)の画面400においては、図12(a)と同様に、POIアイコン表示領域410に表示された「BBBBB」という表示名を備えるPOIアイコン415Aがドラッグされた状態(選択されたまま画面上を移動中の状態)を示している。なお、POIアイコン415Aは、POIアイコン表示領域410内を移動中は、POIアイコン表示領域410に表示されているアイコンと同様の大きさで表示される。
【0105】
図13(b)の画面400においては、図13(a)において示されたPOIアイコン表示領域410に表示された「BBBBB」という表示名を備えるPOIアイコン415Aが移動して表示され、タイムライン表示領域420上に表示された状態が示されている。当該状況においては、移動前のPOIアイコン415Aは、大きさは変更されないで表示される。しかし、タイムライン表示領域420の時間軸が拡大されて表示される。そのため、アイコンの見易さを損なうことなく、POIアイコンを目的のタイムライン表示領域内の位置に配置し易くなる。
【0106】
また、図14に、POIアイコン表示領域410に表示されたPOIアイコンのひとつをゴミ箱アイコン413に重ねてドロップすることにより、タイムライン表示領域420上に配置済みの対応付けられたアイコンとともに当該アイコンが削除される操作と表示とを示す。
【0107】
図14(a)および図14(b)は、旅行計画処理のステップS004にて表示される画面400の別の操作例を示す図である。画面400には、POIアイコン表示領域410と、タイムライン表示領域420と、チェック開始入力指定領域430と、が表示される点は、図10と同様である。
【0108】
図14(a)の画面400においては、POIアイコン表示領域410に表示された「HOME」という表示名を備えるPOIアイコン417Aがドラッグされた状態(選択されたまま画面上を移動中の状態)を示している。
【0109】
図14(b)の画面400においては、図14(a)において示されたPOIアイコン表示領域410に表示された「HOME」という表示名を備えるPOIアイコン417Aが移動して表示され、ゴミ箱アイコン413上においてドロップされた状態が示されている。当該状況においては、移動前のPOIアイコン417Aに対応するPOIアイコン417Bは、表示されなくなる(削除される)。あわせて、タイムライン表示領域420に表示されていた当該POIアイコンに対応する縮小アイコン417Cも同様に表示されなくなる(削除される)。なお、POIアイコン表示領域410に表示されるPOIアイコンをゴミ箱アイコン413上にドロップする場合に限らず、タイムライン表示領域420に表示されている縮小アイコンをゴミ箱アイコン413上にドロップした場合でも、アイコンは削除される。ただしその際には、POIアイコン表示領域410に表示されているPOIアイコンが削除されることはない。
【0110】
次に、図15を用いて、タイムライン表示領域420に配置された縮小POIアイコンに対する滞在時間の指定を受け付ける操作と表示について説明する。
【0111】
図15は、旅行計画処理のステップS004にて表示される画面400の別の操作例を示す図である。画面400には、POIアイコン表示領域410と、タイムライン表示領域420と、チェック開始入力指定領域430と、が表示される点は、図10と同様である。また、タイムライン表示領域420のフリー欄422には、POIアイコンのうち表示名が「AAAAA」であるPOIアイコンが「12時45分」の位置に配置されている。また、タイムライン表示領域420のロック欄423には、POIアイコンのうち表示名が「HOME」であるPOIアイコンが「9時30分」の位置に配置され、「BBBBB」であるPOIアイコンが「11時30分」の位置に配置されている。なお、タイムライン表示領域420に配置された「HOME」のPOIアイコンと、「BBBBB」のPOIアイコンとは、その横位置がずれて(画面上は表示されないライン418を境として)表示されている。これは、「HOME」のPOIアイコンはロック欄位置の値が「1」であり、「BBBBB」のPOIアイコンはロック欄位置の値が「2」であるために表示位置がずらされて表示されているものである。
【0112】
ここで、表示名「BBBBB」の縮小POIアイコンにタッチ入力操作を受け付けると、POIイベント処理部106は、滞在時間の指定を受け付けるハンドルオブジェクト419Aを表示させて、滞在時間の指定を受け付ける。受け付けた滞在時間の指定時間は、POIアイコンのそばに表示される滞在時間表示領域419Bに表示される。
【0113】
図16は、滞在時間の指定を受け付けるハンドルオブジェクトの操作と表示を説明する図である。図16(a)は、縮小POIアイコン415Aがタッチ入力操作を受け付ける際の表示例である。図16(b)は、タッチ入力操作を受け付けた直後の表示例を示す図である。POIイベント処理部106は、ハンドルオブジェクト419Aを縮小POIアイコン415Aの下方に表示させるとともに、縮小POIアイコン415Aの左横側に指定された滞在時間を数字を用いて表示する滞在時間表示領域419Bを表示させ、さらに、指定された滞在時間を直感的に理解できるよう滞在時間に応じて長さを変化させて表示する滞在時間表示帯419Cを縮小POIアイコン415Aとハンドルオブジェクト419Aとの間に表示させる。また、POIイベント処理部106は、ハンドルオブジェクト419Aに対する下方向へのドラッグ操作を受け付けると、ドラッグ操作量に応じて滞在時間の長さを特定し、滞在時間表示領域419Bに反映させるとともに、滞在時間表示帯419Cの長さに反映させて(長さを長くして)表示させる。
【0114】
また、図16(c)に示すように、図16(a)においてPOIイベント処理部107は、縮小POIアイコン415Aに対するタッチ入力を受け付けると、ハンドルオブジェクト419Eを縮小POIアイコン415Aの上方に表示させるとともに、指定された滞在時間を直感的に理解できるよう滞在時間に応じて長さを変化させて表示する滞在時間表示帯419Dを縮小POIアイコン415Aとハンドルオブジェクト419Eとの間に表示させる。また、POIイベント処理部106は、ハンドルオブジェクト419Eに対する上方向へのドラッグ操作を受け付けると、ドラッグ操作量に応じて滞在時間の長さを特定し、滞在時間表示領域419Bに反映させるとともに、滞在時間表示帯419Dの長さに反映させて(長さを長くして)表示させる。なお、滞在時間表示領域419Bには、ハンドルオブジェクト419Aにより受け付けた滞在時間と、ハンドルオブジェクト419Eにより受け付けた滞在時間と、の合計の滞在時間が表示される。
【0115】
図17は、計画チェック処理の結果、不適合となるPOIアイコンが存在する場合に表示される画面400の例を示す図である。画面400には、POIアイコン表示領域410と、タイムライン表示領域420と、チェック開始入力指定領域430と、が表示される点は、図10と同様である。
【0116】
図17においては、不適合と判定されたPOIアイコンが存在する旨を示すポップアップメッセージ表示領域440が画面400に重ねて表示される。ポップアップメッセージ表示領域440には、不適合となるPOIアイコンが存在することを指摘するメッセージ441と、ユーザからのメッセージ確認操作を受け付けるOKボタン442と、が表示される。メッセージ441は、例えば、「以下の施設には設定した時刻に到着する事ができません。(改行)“BBBBB”(改行)ロックを外して再計算してください。」のようなメッセージである。あわせて、不適合となるPOIアイコンに不適合である旨を示す「×」マーク443が当該不適合となるPOIアイコン等に対応付けられて表示される。
【0117】
図18は、旅行計画処理の結果、計画に問題がない場合(タイムライン上に配置された全てのPOIアイコンが適合と判定された場合)にステップS008において表示される旅行計画確認画面450の例を示す図である。旅行計画確認画面450においては、画面右側の経路情報表示領域451には、経路を地図上に強調表示させた経路情報が表示される。当該経路情報には、タイムライン420上に配置された「HOME」のPOIアイコン452とその出発時刻461と、「BBBBB」のPOIアイコン453とその到着時刻462と、「AAAAA」のPOIアイコン454とその到着時刻463と、「CCCC」のPOIアイコン455とその到着時刻464と、が含まれる経路の情報が表示される。
【0118】
画面左側には、図10のPOIアイコン表示領域410と同様に、POIアイコン471が表示される。また、POIアイコンの周囲には、POIアイコンの説明表示472(表示名称と、到着時刻と、滞在時刻と、を含む)が表示される。
【0119】
図19は、旅行計画処理のステップS004にてタイムライン操作入力を受け付ける際に、POIアイコンの移動操作を受け付ける際の処理フローを示す図である。
【0120】
まず、POIイベント処理部106は、移動されたPOIの位置がタイムライン表示領域にあるか否かを判定する(ステップS201)。タイムライン表示領域にない場合には(ステップS201にて「No」)、POIイベント処理部106は、ステップS203に処理を進める。
【0121】
タイムライン表示領域にある場合には(ステップS201にて「Yes」)、POIイベント処理部106は、POIアイコンの表示サイズを縮小して表示させる(ステップS202)。具体的には、POIイベント処理部106は、図11にて示された縮小POIアイコン413と同様のサイズにPOIアイコンを縮小して表示させる。
【0122】
次に、POIイベント処理部106は、POIアイコンがタイムライン上でドロップされたか否かを判定する(ステップS203)。具体的には、POIイベント処理部106は、移動されたPOIアイコンがタイムライン表示領域420のフリー欄422またはロック欄423においてドロップされたか否かを判定する。タイムライン上でドロップされていない場合(ステップS203にて「No」)、POIイベント処理部106は、処理をステップS205に進める。
【0123】
タイムライン上でドロップされた場合(ステップS203にて「Yes」)、POIイベント処理部106は、POIアイコンがドロップされたロック欄内位置を特定し、アイコン位置に対応する日時を配備日時として認定する(ステップS204)。具体的には、POIイベント処理部106は、POIアイコンがドロップされたロック欄内位置を「0」(フリー欄)、「1」、「2」、「3」のいずれであるかを特定し、アイコン位置に対応する日時を配置日時として認定し、入力情報テーブル300のそれぞれロック欄位置303と、配置日時302と、に格納する。なお、POIイベント処理部106は、ロック欄位置の「0」以外の値には、ロック欄423に配置されたPOIの配置日時の早い順に「1」、「2」、「3」の値を割り振る。POIアイコンが3つ以上ロック領域423に配備された場合には、「1」、「2」、「3」、「2」、「1」、「2」、「3」、「2」、・・・、の順にしたがってロック欄位置の値を特定する。もちろん、これに限らず、「1」、「2」、「3」、「1」、「2」、「3」、「1」、・・・、の順にしたがってロック欄位置の値を特定しても良い。そして、POIイベント処理部106は、アイコン移動操作受付処理を終了させる。
【0124】
次に、POIイベント処理部106は、POIアイコンがゴミ箱上でドロップされたか否かを判定する(ステップS205)。具体的には、POIイベント処理部106は、移動されたPOIアイコンがドロップされた位置がゴミ箱アイコン413上に重なる部分を有するか否かを判定する。ゴミ箱上でドロップされていない場合(ステップS205にて「No」)、POIイベント処理部106は処理をステップS207に進める。
【0125】
ゴミ箱上でドロップされた場合(ステップS205にて「Yes」)、POIイベント処理部106は、図14に示すように、POI表示領域とタイムライン表示領域に表示された当該POIアイコンの表示を削除して、消去する(ステップS206)。そして、POIイベント処理部106は、アイコン移動操作受付処理を終了させる。
【0126】
次に、POIイベント処理部106は、POIアイコンが元の位置周辺でドロップされたか否かを判定する(ステップS207)。具体的には、POIイベント処理部106は、移動されたPOIアイコンがドロップされた位置が元のPOIアイコン上に重なる部分を有するか否かを判定する。元のPOIアイコン上でドロップされた場合(ステップS207にて「Yes」)、POIイベント処理部106は、アイコン移動操作受付処理を終了させる。
【0127】
元のPOIアイコン上でドロップされた場合(ステップS207にて「No」)、POIイベント処理部106は、移動対象のPOIがタイムライン上に配備されたアイコンであれば、タイムライン表示領域に配備された当該アイコンの表示を削除する(ステップS208)。そして、POIイベント処理部106は、アイコン移動操作受付処理を終了させる。
【0128】
以上が、アイコン移動操作受付処理の処理内容である。アイコン移動操作受付処理により、POIアイコンの移動がなされた際に、移動先に応じたイベント編集処理を行うことができる。
【0129】
図20は、POIアイコンに対してタッチ操作がなされた場合に当該タッチ操作に応じた編集処理を実施するためのアイコンタッチ操作受付処理の処理内容を示す図である。
【0130】
まず、POIイベント処理部106は、タッチされたPOIアイコンがタイムライン表示領域に配置されたPOIアイコンであるか否かを判定する(ステップS301)。タイムライン表示領域に配置されたPOIアイコンでない場合(ステップS301にて「No」)、POIイベント処理部106は、アイコンタッチ操作受付処理を終了させる。
【0131】
タイムライン表示領域に配置されたPOIアイコンである場合(ステップS301にて「Yes」)、POIイベント処理部106は、図16に示すように滞在時間を指定するハンドルオブジェクトを表示させ、操作を受け付ける(ステップS302)。
【0132】
次にPOIイベント処理部106は、ステップS302にて受け付けた操作により特定される滞在時間を合計して表示する(ステップS303)。具体的には、POIイベント処理部106は、図16(c)に示す滞在時間表示領域419Bとして、ステップS302にて受け付けた下方へのハンドルオブジェクトの操作量と、上方へのハンドルオブジェクトの操作量と、の合計に対応する滞在時間を表示する。
【0133】
次に、POIイベント処理部106は、再度当該POIアイコンにタッチ入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS304)。再度受け付けた場合(ステップS304にて「Yes」)、POIイベント処理部106は、ステップS302に処理を戻す。
【0134】
再度受け付けていない場合(ステップS304にて「No」)、POIイベント処理部106は、上方のハンドルオブジェクトにて滞在時間を指定した位置またはPOIアイコンを配備したタイムライン上の位置のいずれか上方にある位置に対応する時刻を当該POIへの到着時刻として設定し、入力情報テーブル300の到着日時304として格納する(ステップS305)。
【0135】
次に、POIイベント処理部106は、下方のハンドルオブジェクトにて滞在時間を指定した位置またはPOIアイコンを配備したタイムライン上の位置のいずれか下方にある位置に対応する時刻を、当該POIを出発する出発時刻として設定し、入力情報テーブル300の出発日時306として格納する(ステップS306)。
【0136】
次に、POIイベント処理部106は、到着時刻から出発時刻までの差分にあたる時間を当該POIでの滞在時刻として設定し、入力情報テーブル300の滞在時間305として格納する(ステップS307)。そして、POIイベント処理部106は、アイコンタッチ操作受付処理を終了させる。
【0137】
このようにアイコンタッチ操作を受け付けることで、配置されたPOIアイコンの詳細な設定の指定をインタラクティブに受け付けることができる。
【0138】
以上、本発明の第一の実施形態について説明した。
【0139】
本発明の第一の実施形態によると、ナビゲーション装置100は、ユーザが複数の目的地を巡る旅行計画の立案を支援することが可能となる。つまり、ユーザは地理に詳しくない旅行先での移動を適切に計画することができるようになる。
【0140】
なお、第一の実施形態の計画チェック処理においては、計画の適否を判定しているが、これに限られず、例えば、計画の不適切な部分を修正して計画の修正の方向を示すようにしてもよい。これには、出発時刻を早める度合いを示したり、到着時刻を遅くする目安を示したりする対応を含む。このようにすることにより、不適切な計画を適切なものとするための修正についてヒントを与えることができるようになり、よりユーザの利便性が向上することとなる。
【0141】
本発明は、上記第一の実施形態に制限されない。上記第一の実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。例えば、上記第一の実施形態の旅行計画処理においては、経路を探索して所要時間を算出するアルゴリズムはナビゲーション装置100に予め含まれるものを用いるが、図示しない経路探索サービスを行う外部機関に対して経路探索の依頼を行って所要時間を算出するようにしてもよい。このようにすることで、より精度の高い計画立案が可能となる。
【0142】
次に、本発明の第二の実施形態について、以下に説明する。第二の実施形態におけるナビゲーション装置100は、上記第一の実施形態とほぼ同様の構成を備える。ただし、若干異なる構成を備え、異なる機能を発揮するものである。以下に、相違点を中心として説明する。
【0143】
まず、第二の実施形態におけるナビゲーション装置100は、第一の実施形態におけるPOIカードテーブル250と略同様のPOIカードテーブル250を備えるが、第二の実施形態におけるPOIカードテーブル250は、第一の実施形態におけるPOIカードテーブル250よりも項目が追加されている。具体的には、第二の実施形態におけるPOIカードテーブル250には、図21に示すように、第一の実施形態におけるPOIカードテーブル250にさらに、滞在時間255の項目が追加されている。滞在時間255には、POIカードテーブル250に格納されているレコードである各POIに滞在する時間が格納されている。なお、滞在時間255には、当該POIカードの作成者がPOIカード作成時に指定した滞在時間が対応付けられて格納されている。したがって、当該POIに実際に滞在した時間の場合もあれば、滞在する予定の時間、あるいは滞在の目安の時間である場合もある。
【0144】
また、第二の実施形態におけるナビゲーション装置100の演算処理部1には、さらに、計画修正処理部108が含まれる。計画修正処理部108は、車両が旅行計画に沿うように走行開始した状態において、進捗の予実を管理して、計画に大幅にずれが発生する場合等修正が必要となる場合に、旅行計画を編集する処理を行う処理部である。
【0145】
第二の実施形態におけるナビゲーション装置100は、車両が走行を開始した後に、車両の位置および走行状況等に応じて、旅行計画の変更提案を行う変更提案処理を実施する。ここで、第二の実施形態におけるナビゲーション装置100が実施する変更提案処理について、図22を参照しながら説明する。なお、変更提案処理は、計画修正処理部108が他の処理部を制御することで、実施される。
【0146】
図22は、変更提案処理の処理フローを示す図である。変更提案処理は、旅行計画処理において計画された旅行計画に基づいて車両が走行を開始すると開始される。
【0147】
まず、計画修正処理部108は、現在位置情報と、交通状況情報を取得する(ステップS401)。具体的には、計画修正処理部108は、主制御部101に依頼して、現在位置の情報すなわち現在位置の座標を特定する情報と、計画した経路上の渋滞情報等の交通状況情報を取得する。なお、主制御部101は、交通状況情報として、VICS等により取得した最新の交通情報を受け渡す。
【0148】
次に、計画修正処理部108は、各経由地、目的地への到着時刻を予測する(ステップS402)。具体的には、計画修正処理部108は、各経由地について、交通状況情報と、経路情報と、を用いて所要時間を算出する。そして、現在時刻に所要時間を累積させて、到着時刻を予測する。また、計画修正処理部108は、各経由地を経由して目的地へ到る時刻についても、同様に予測する。
【0149】
そして、計画修正処理部108は、予測した各経由地、目的地への到着時刻に、所定の変化があったか否かを判定する(ステップS403)。具体的には、計画修正処理部108は、ステップS402にて予測した各経由地、目的地への到着時刻のそれぞれについて、以前に予測した各経由地、目的地への到着時刻と比較する。そして、以前の予測到着時刻よりも所定時間(例えば、30分)以上の遅延または所定時間以上の早着がある場合には、計画修正処理部108は、所定の変化があったと判定する。所定の変化が無かった場合には、計画修正処理部108は、制御をステップS401に戻す。
【0150】
所定の変化があった場合には(ステップS403にて「Yes」)、計画修正処理部108は、予測到着時刻の変化量を表示する(ステップS404)。具体的には、計画修正処理部108は、図23に示すような画面を構成し、出力処理部103に依頼してディスプレイ2に出力させる。
【0151】
図23は、ステップS403にて所定以上の遅延があると判定された場合に、ステップS404において表示される遅延表示画面600の例である。遅延表示画面600は、各経由地または目的地への予測到着時刻に、以前の予測到着時刻からの遅延がある場合に、当該遅延の情報を表示するための画面である。遅延表示画面600には、半地図表示領域610と、タイムライン表示領域620と、が表示される。
【0152】
半地図表示領域610には、ナビゲーション装置100の現在位置を示すカーマーク611と、誘導中の経路612と、方位を示す方位画像613、進行状況を確認する指示を受け付ける進行状況確認ボタン614と、が表示される。カーマーク611は、現在位置の周囲の地図に重畳させて表示される。経路612は、旅行計画に基づいて探索された経路である。方位画像613は、東西南北の方位を示す画像であり、例えば方位磁針を模した見栄えの画像である。進行状況確認ボタン614は、現在の遅延状況を音声出力する指示を受け付ける。当該進行状況確認ボタン614への入力を受け付けると、計画修正処理部108は、ステップS403にて特定した遅延の量、例えば遅延している時間を示す情報に基づいて音声情報を生成し、スピーカ42から出力するよう出力処理部103に依頼する。
【0153】
タイムライン表示領域620には、タイムラインの一部を構成する所定の時刻を示す時刻表示624が表示される。時刻表示624は、例えば1時間おきに設けられた水平方向の線に対応付けられて表示される。また、時刻表示624上の現在時刻に相当する位置には、現在の時刻を示すカーマークアイコン625が表示される。また、時刻表示624上の所定の時刻に対応する位置には、経由地622、623への予定の到着時刻または予測される到着時刻等の目安となるマーク622T、623T等が配置される。また、経由地622の予定上の到着時刻からみた予測される到着時刻の差、すなわち遅延時間が、遅延量表示領域628に表示される。なお、時刻表示624は、画面の上下方向に時刻の経過に沿うように配置される。以上が、遅延表示画面600の例である。遅延表示画面600は、このように構成されるものでなくともよく、後述する変形例のような画面700であってもよい。
【0154】
フローの説明に戻る。計画修正処理部108は、対応選択画面を表示し、対応を受け付ける(ステップS405)。具体的には、計画修正処理部108は、図24(a)に示すように、遅延表示画面600において、遅延に対する対応の選択を促し、選択を受け付けるメッセージ領域630を表示するよう出力処理部103に依頼する。そして、計画修正処理部108は、選択を受け付けると、当該選択に応じて、続く処理を決定する。
【0155】
図24(a)は、遅延表示画面600において、遅延に対する対応の選択を表示・受付する表示の例である。図24(a)では、遅延に対する対応の選択の入力を受け付けるメッセージ表示領域630の例が示されている。メッセージ表示領域630には、次の経由地までの遅延量と、当該経由地への立ち寄りを維持するか否かの判断を求めるメッセージ631が表示される。また、当該メッセージへの応答として、肯定的に応答する「はい」ボタン632と、否定的に応答する「いいえ」ボタン633と、その他の応答として別の経由地へ変更する応答を行う「別の経由地を提案」ボタン634と、が表示される。
【0156】
計画修正処理部108は、入力受付部102が「はい」ボタン632による入力を受け付けると、経由地への立ち寄りを維持する、すなわち立ち寄りを変更しないと判定して、制御をステップS401へ戻す。
【0157】
計画修正処理部108は、入力受付部102が「いいえ」ボタン633による入力を受け付けると、経由地への立ち寄りを維持しない、すなわち立ち寄りをスキップすると判定して、次の経由地を経由地から除外して経路を再探索する(ステップS406)。具体的には、計画修正処理部108は、主制御部101へ経路の再探索と経路誘導とを依頼する。そして、制御をステップS401へ戻す。
【0158】
計画修正処理部108は、入力受付部102が「別の経由地を提案」ボタン634による入力を受け付けると、代替の経由地へ立寄る、すなわち経由地を代替すると判定して、計画上の次の経由地への到着時刻に到着できる代替施設を検索して、図24(b)に示すようにタイムライン表示領域620に提示する(ステップS407)。図24(b)においては、第一の代替施設626と、第二の代替施設627と、が検索され、表示されている例を示している。当該代替施設626、627は、それぞれの施設について指定を受け付けることが可能である。なお、代替施設とは、次の経由地が属するジャンルと同ジャンルに属する施設であって、当該代替施設へ至る経路を走行する時間と、代替施設からさらに次の経由地または目的地へ至る経路を走行する時間と、当該代替施設に滞在する時間すなわちPOIカードテーブル250の滞在時間255の情報と、を累積させた場合に、以降の計画に遅れが出ないような施設をいう。
【0159】
ここで、図25は、ステップS403にて所定以上の早着があると判定された場合に表示される早着表示画面600の例である。早着表示画面600は、各経由地または目的地への予測到着時刻に、以前の予測到着時刻よりも早く到着する場合に、当該早着の情報を表示するための画面である。早着表示画面600には、遅延表示画面600と同様に、半地図表示領域610と、タイムライン表示領域620と、が表示される。以上が、早着表示画面600の例である。早着表示画面600は、このように構成されるものでなくともよく、後述する変形例のような画面700であってもよい。
【0160】
図25(a)は、早着表示画面600において、早着に対する対応の選択を表示・受付する表示の例である。図25(a)では、早着に対する対応の選択の入力を受け付けるメッセージ表示領域640の例が示されている。メッセージ表示領域640には、次の経由地まで早く到着する時間量と、当該経由地へまでに別の施設に立ち寄るか否かの判断を求めるメッセージ641が表示される。また、当該メッセージへの応答として、肯定的に応答する「はい」ボタン642と、否定的に応答する「いいえ」ボタン643と、が表示される。
【0161】
なお、図25(a)および図25(b)の早着表示画面600においては、タイムライン表示領域620には、タイムラインの一部を構成する所定の時刻を示す時刻表示624が表示される。時刻表示624は、例えば1時間おきに設けられた水平方向の線に対応付けられて表示される。また、時刻表示624上の現在時刻に相当する位置には、現在の時刻を示すカーマークアイコン625が表示される。また、時刻表示624上の所定の時刻に対応する位置には、経由地651、652への予定の到着時刻または予測される到着時刻等の目安となるマーク651T、652T等が配置される。また、経由地651の予定上の到着時刻からみた予測される到着時刻の差、すなわち早着時間が、早着量表示領域653に表示される。なお、図25の半地図表示領域610は、図24に示す半地図表示領域と同様の表示構成を備える。
【0162】
計画修正処理部108は、入力受付部102が「いいえ」ボタン643による入力を受け付けると、経由地への立ち寄りを維持する、すなわち立ち寄りを変更しないと判定して、制御をステップS401へ戻す。
【0163】
計画修正処理部108は、入力受付部102が図25(a)に示す「はい」ボタン642による入力を受け付けると、追加の経由地へ立寄る、すなわち経由地を追加すると判定して、計画上の次の経由地へ到着する時刻までに立ち寄りできる施設を検索して、図25(b)に示すようにタイムライン表示領域620に提示する(ステップS408)。当該提示する施設は、図25(b)に示す第一の追加候補施設654、第二の追加候補施設655、のようにタイムライン表示領域620の対応する時刻付近に選択指定可能なアイコンとして配置される。当該第一の追加候補施設654、第二の追加候補施設655は、それぞれの施設について指定を受け付けることが可能である。なお、追加候補施設とは、次の経由地が属するジャンルと異なるジャンルに属する施設であって、当該追加候補施設へ至る経路を走行する時間と、追加候補施設からさらに次の経由地または目的地へ至る経路を走行する時間と、当該追加候補施設に滞在する時間すなわちPOIカードテーブル250の滞在時間255の情報と、を累積させた場合に、次の経由地以降の到着計画に遅れが出ないような施設をいう。
【0164】
次に、計画修正処理部108は、提示施設の指定を受け付けたか否かを判定する(ステップS409)。具体的には、計画修正処理部108は、旅行計画に遅延が発生している場合であれば、立ち寄る代替施設のうちいずれかについて選択指定を受け付けたか否かを判定する。計画修正処理部108は、旅行計画に早着が発生している場合であれば、立ち寄る追加候補施設のうちいずれかについて選択指定を受け付けたか否かを判定する。提示施設の指定を受け付けなかった場合には、計画修正処理部108は、制御をステップS401へ戻す。
【0165】
提示施設の指定を受け付けた場合には、計画修正処理部108は、ステップS409において代替施設を指定されたのであれば、指定された提示施設により次経由地を置き換える。ステップS409において追加候補施設を指定されたのであれば、指定された提示施設を次経由地までの間の計画に挿入する(ステップS409)。そして、計画修正処理部108は、再度の経路探索を主制御部101に依頼し、制御をステップS401へ戻す。
【0166】
なお、追加候補施設の指定を受け付けた場合には、計画修正処理部108は、制御をステップS401へ戻すまでの間、図26に示す画面600を出力するよう出力処理部103へ指示する。
【0167】
図26は、図25(b)において提示された追加候補施設のうちの一つについて選択指定を入力受付部102が受け付けた場合に表示される画面を示す図である。当該画面600においては、タイムライン表示領域620に、選択指定を受け付けた追加施設662が取り込まれて、当該施設への到着時刻に対応する時刻の位置662Tに対応付けられて当該追加施設662が表示されている。計画修正処理部108は、早着する見込みであった次目的地661を、本来の到着時刻に対応する時刻の位置661Tに対応付けて表示し、早着量表示領域を非表示に設定して画面を構成する。
【0168】
以上が、変更提案処理の処理フローである。上述の変更提案処理によると、ナビゲーション装置100は、旅行計画に沿って経路を誘導している状況において、経由地または目的地までの到着時刻の予測が大幅に変更される見込みがあれば、経由地の削除、経由地の置き換え、あるいは経由地の追加等の提案を行うことができる。例えば、渋滞等により目的地への到着が大幅に遅延しそうな場合には、立ち寄る予定であった施設の一つを省略して、続く経由地あるいは目的地へ到る経路の誘導を開始させることができる。
【0169】
上記の変更提案処理においては、半地図表示領域と、タイムライン表示領域と、を表示させる画面上で変更提案を行う画面の例を用いていたが、これに限られず、図27、図28に示す画面のように表示を別のものとしてもよい。
【0170】
図27(a)は、変更提案処理のステップS403にて所定以上の遅延があると判定された場合に、ステップS404において表示される遅延表示画面700の例である。遅延表示画面700は、各経由地または目的地への予測到着時刻に、以前の予測到着時刻からの遅延がある場合に、当該遅延の情報を表示するための画面である。遅延表示画面700には、当初旅行計画表示領域710と、現状旅行計画表示領域720と、現状旅行計画編集指示受付ボタン730と、が表示される。計画修正処理部108は、ステップS404において、遅延表示画面700を構成し、出力処理部103に出力を指示する。
【0171】
当初旅行計画表示領域710には、当初の旅行計画が表示される。当初旅行計画表示領域710は、画面左側から右側に向かって時間軸が表示され、当該時間軸上に旅行計画で立寄る経由地および目的地がアイコン形式で対応付けられて表示される。例えば、経由地BBB(食事処)を示すアイコン711と、経由地AAA(観光地)を示すアイコン712と、目的地を示すアイコン713と、が時間軸上の対応する位置に配置されて表示される。
【0172】
現状旅行計画表示領域720には、現状および現状に基づき予測される旅行計画が表示される。現状旅行計画表示領域720は、画面左側から右側に向かって時間軸が表示され、当該時間軸上に旅行計画で立寄る経由地および目的地がアイコン形式で対応付けられて表示される。例えば、経由地BBB(食事処)を示すアイコンと、経由地AAA(観光地)を示すアイコンと、目的地を示すアイコンと、が時間軸上の対応する位置に配置されて表示される。また、現状旅行計画表示領域720に配置される各経由地および目的地のアイコンとともに、予定上の到着時刻からみた当該経由地および目的地ごとに予測される到着時刻の遅延量すなわち遅延時間が、遅延量表示領域721、722、723に表示される。なお、各経由地での滞在時間が長くなる場合(混雑等による遅延がある場合)には、滞在時間超過領域724として、当該経由地のアイコンを時間軸上の後方に遅延量に応じて延長させて表示させる。
【0173】
編集指示受付ボタン730は、現状旅行計画を変更するための編集操作を開始する指示を受け付ける。入力処理部102が編集指示受付ボタン730への指示を受け付けると、計画修正処理部108は、図27(b)に示すように、現状旅行計画表示領域720に、旅行計画の編集用のボタンを表示させる。例えば、編集指示受付ボタン730への入力があると、計画修正処理部108は、現状旅行計画表示領域720の各経由地について、現在時刻を示す位置から次の経由地への到着時刻を示す位置までの間、および現在時刻以降に連続して巡る経由地同士の間に、立寄る経由地を追加する指示を受け付けるボタン731〜733を表示させるよう画面を構成する。また、計画修正処理部108は、各経由地のアイコンの一部、例えば右上部に、当該経由地を現状旅行計画から削除する指示を受け付ける削除ボタン734、735を表示させる。また、計画修正処理部108は、図27(b)に示すように、旅行計画の編集を終了する指示を受け付ける編集終了ボタン750を表示させる。
【0174】
計画修正処理部108は、図27(b)に示す編集画面において表示された経由地追加指示受付ボタン731〜733のいずれかに、入力受付部102を介して入力を受け付けると、入力を受け付けたボタンが属する区間について、ステップS408と同様に追加候補施設を検索し、提示する。
【0175】
計画修正処理部108は、図27(b)に示す編集画面において表示された削除ボタン734、735のいずれかに、入力受付部102を介して入力を受け付けると、入力を受け付けたボタンと対応付けられた経由地について、ステップS406と同様に、経路から削除して再探索を行う。
【0176】
図28は、図27(b)に示した編集終了ボタン750の入力を受け付けた場合に示される画面例を示す図である。当該画面例においては、経由地BBBが削除された状態となっているため、経由地AAAへの到着が早まり、目的地への到着も早まっている状態を示す。当該画面においては、経由地AAAおよび目的地への予測到着時刻の早着量すなわち早着時間が、早着量表示領域761、762に表示される。計画修正処理部108は、当該早着量を算出して表示する。早着量は、計画修正処理部108が、変更提案処理のステップS401およびS402と同様の処理により算出する。
【0177】
以上が、第二の実施形態における別の表示画面例である。当該表示画面例によると、当初の旅行計画と比較しながら編集を直感的に行うことが可能となるため、使用者は容易に旅行計画を修正することができるといえる。また、旅行計画の編集後には、編集した旅行計画に基づく予測到着時刻の変化を一覧できるために、使用者は再編集が必要か否かをすばやく判断することができるといえる。
【0178】
なお、本願発明は、上記実施形態に限られない。さらに、上記したそれぞれの発明技術の全てあるいはいくつかを組み合わせるようにしてもよい。
【0179】
以上、本発明について、実施形態を中心に説明した。
【0180】
なお、上記の実施形態では、本発明をナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明はナビゲーション装置に限らず、移動体全般に適用することができる。
【符号の説明】
【0181】
1・・・演算処理部、2・・・ディスプレイ、3・・・記憶装置、4・・・音声出入力装置、5・・・入力装置、6・・・ROM装置、7・・・車速センサ、8・・・ジャイロセンサ、9・・・GPS受信装置、10・・・FM多重放送受信装置、11・・・ビーコン受信装置、12・・・通信装置、21・・・CPU、22・・・RAM、23・・・ROM、24・・・I/F、25・・・バス、41・・・マイクロフォン、42・・・スピーカ、51・・・タッチパネル、52・・・ダイヤルスイッチ、100・・・ナビゲーション装置、101・・・主制御部、102・・・入力受付部、103・・・出力処理部、104・・・タイムライン操作処理部、105・・・POIカード管理部、106・・・POIイベント処理部、107・・・チェック処理部、200・・・リンクテーブル、250・・・POIカードテーブル、300・・・入力情報テーブル、350・・・チェック結果テーブル、500・・・ネットワーク、510・・・モバイル装置、520・・・計算機、530・・・POI管理サーバ装置、531・・・記憶装置、532・・・POIカードデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、
施設と当該施設の位置情報と当該施設のアイコン情報とを特定する施設情報を格納する記憶手段と、
前記アイコン情報を表示する第一の表示領域と、所定の期間のタイムラインを表示する第二の表示領域と、を前記表示手段に表示させるよう表示画面を構成するイベント処理手段と、を備え、
前記イベント処理手段は、
前記第一の表示領域に表示される前記アイコン情報が前記第二の表示領域に表示される前記タイムライン上に複数配置されると、当該アイコン情報に対応付けられた前記施設の位置情報を用いて前記施設を配置した順に巡る経路を探索して前記施設を巡るのに必要な所要時間を特定し、
前記タイムライン上に配置された前記アイコン情報のうち前記タイムラインに配置された位置に対応する日時に到着できないアイコン情報について、不適合である旨を表示する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
施設の指定を受け付ける施設指定受付手段と、
旅行の日程の指定を受け付ける旅行日程受付手段と、を備え、
前記イベント処理手段は、
前記施設指定受付手段により受け付けた施設に対応する前記アイコン情報を前記第一の表示領域に表示し、前記旅行日程受付手段により受け付けた旅行の日程に対応する期間のタイムラインを前記第二の表示領域に表示する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置であって、
前記第二の表示領域には、フリー領域が含まれ、
前記イベント処理手段は、
前記第二の表示領域の前記タイムライン上に配置された前記アイコン情報のうち前記タイムラインに配置された位置に対応する日時に到着できないアイコン情報について、不適合である旨を表示する処理において、前記フリー領域に配置された前記アイコン情報については、不適合である旨を表示しない、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記イベント処理手段は、
前記第二の表示領域の前記タイムライン上に配置された前記アイコン情報について、到着日時と、滞在時間との指定を受け付け、
前記アイコン情報に対応付けられた前記施設の位置情報を用いて前記施設を配置した順に巡る経路を探索して前記施設を巡るのに必要な所要時間を特定する処理において、前記所要時間に前記滞在時間を加算する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記イベント処理手段は、
前記第一の表示領域に表示された前記アイコン情報が前記第二の表示領域に移動されると、前記アイコン情報を縮小して表示する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記イベント処理手段は、
前記第一の表示領域に表示された前記アイコン情報が前記第二の表示領域に移動されると、前記第二の表示領域の前記タイムラインを拡大して表示する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記イベント処理手段は、
前記経路を探索する処理において、前記タイムライン上に配置された前記アイコン情報のそれぞれを出発する時刻に応じた交通情報を用いて前記経路を探索する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
外部の装置と情報の送受信を行う通信手段を備え、
前記イベント処理手段は、
前記施設指定受付手段により受け付けた施設に対応する前記アイコン情報を前記第一の表示領域に表示する際に、前記通信手段を介して前記外部の装置から前記アイコン情報を取得する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
ナビゲーション装置のプログラムであって、
前記ナビゲーション装置は、
制御手段と、
表示手段と、
施設と当該施設の位置情報と当該施設のアイコン情報とを特定する施設情報を格納する記憶手段と、を備え、
前記制御手段に対して、
前記アイコン情報を表示する第一の表示領域と、所定の期間のタイムラインを表示する第二の表示領域と、を前記表示手段に表示させるよう表示画面を構成する画面構成ステップと、
前記第一の表示領域に表示される前記アイコン情報が前記第二の表示領域に表示される前記タイムライン上に複数配置されると、当該アイコン情報に対応付けられた前記施設の位置情報を用いて前記施設を配置した順に巡る経路を探索して前記施設を巡るのに必要な所要時間を特定する所要時間特定ステップと、
前記タイムライン上に配置された前記アイコン情報のうち前記タイムラインに配置された位置に対応する日時に到着できないアイコン情報について、不適合である旨を表示する適合性表示ステップと、
を実施させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
ナビゲーション装置の表示方法であって、
前記ナビゲーション装置は、
表示手段と、
施設と当該施設の位置情報と当該施設のアイコン情報とを特定する施設情報を格納する記憶手段と、
前記アイコン情報を表示する第一の表示領域と、所定の期間のタイムラインを表示する第二の表示領域と、を前記表示手段に表示させるよう表示画面を構成するイベント処理手段と、を備え、
前記イベント処理手段は、
前記第一の表示領域に表示される前記アイコン情報が前記第二の表示領域に表示される前記タイムライン上に複数配置されると、当該アイコン情報に対応付けられた前記施設の位置情報を用いて前記施設を配置した順に巡る経路を探索して前記施設を巡るのに必要な所要時間を特定するステップと、
前記タイムライン上に配置された前記アイコン情報のうち前記タイムラインに配置された位置に対応する日時に到着できないアイコン情報について、不適合である旨を表示するステップと、
を実施することを特徴とする表示方法。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
現在位置を取得する現在位置取得手段と、
前記現在位置から、予め定められた経由地および目的地について、到達する時刻をそれぞれ予想する手段と、
前記到達する時刻に所定の変化があった場合に、前記タイムラインの情報の編集を受け付ける編集手段と、
を備える、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
請求項11に記載のナビゲーション装置であって、
前記編集手段は、
前記到達する時刻の変化が、所定程度以上の遅延の場合、前記タイムラインの情報のうち次に巡る経由地を削除する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項13】
請求項11または12に記載のナビゲーション装置であって、
前記編集手段は、
前記到達する時刻の変化が、所定程度以上の遅延の場合、前記タイムラインの情報のうち次に巡る経由地を他の経由地に置き換える、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項14】
請求項11〜13のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記編集手段は、
前記置き換える他の経由地は、前記次に巡る経由地と同一のジャンルに属する施設である、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項15】
請求項11〜14のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記編集手段は、
前記到達する時刻が、所定以上に早く到着するものとなった場合に、前記タイムラインの情報のうち次に巡る経由地までの間に巡る経由地を追加する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項16】
請求項15に記載のナビゲーション装置であって、
前記追加する経由地は、前記次に巡る経由地と異なるジャンルに属する施設である、
ことを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate


【公開番号】特開2011−47925(P2011−47925A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−165964(P2010−165964)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】