説明

ナビゲーション装置、動作制御方法、およびコンピュータプログラム

【課題】乗員が、緊急時の状況に応じた適切な対応をとることを効果的に支援することができるようにする。
【解決手段】表示装置(例えば、画像表示装置61)の表示画面における地図上に移動体(例えば、車両)の現在位置を表示して移動体を目的地まで誘導するナビゲーション装置10であって、緊急時の状況に応じた対応方法を示す緊急時対応情報を記憶する緊急時対応情報記憶部F4を備え、移動体の乗員が置かれた状況を判定し(例えば、判定要素による状況項目の特定)、判定された状況(例えば、状況項目)に合致する緊急時対応情報を検索し、検索された緊急時対応情報を出力する

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急時(災害、事故、車両故障、怪我、病気など)に有用な機能を備えたナビゲーション装置、ナビゲーション装置の動作制御方法、およびナビゲーション装置に動作制御させるためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両事故などの緊急時に、迅速に警察や病院などと連絡をとるための機能を備えたナビゲーション装置が提案されている。このようなナビゲーション装置には、例えば、緊急通報システム端末機器の外部に接続するナビゲーションシステムに、ナビゲーションシステムが必要とする車両の進行方向、向きなどの情報を生成し、衛星からのデータを受信し、受信したデータから位置情報などのデータを生成して自車位置や状態を把握するためのデータを出力するナビゲーション装置が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000―44894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の装置は、緊急時に、緊急連絡手段を通じて現在の車両の位置情報や登録車両などのデータを送信すること以外の対応に関して、乗員を支援するものにはなっていない。
【0005】
本発明は、上述した問題を解消し、乗員が、緊急時の状況に応じた適切な対応をとることを効果的に支援することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のナビゲーション装置は、表示装置の表示画面における地図上に移動体の現在位置を表示して前記移動体を目的地まで誘導するナビゲーション装置であって、緊急時の状況に応じた対応方法を示す緊急時対応情報を記憶する緊急時対応情報記憶手段と、前記移動体の乗員が置かれた状況を判定する状況判定手段と、該状況判定手段により判定された状況に合致する緊急時対応情報を検索する緊急時対応情報検索手段と、該緊急時対応情報検索手段により検索された緊急時対応情報を出力する出力手段とを含むことを特徴とする。
【0007】
上記の構成としたことで、乗員が、緊急時の状況に応じた適切な対応をとることを効果的に支援することができるようになる。
【0008】
前記乗員が置かれた状況を判定するための状況判定要素を記憶する状況判定要素記憶手段と、該状況判定要素記憶手段に記憶された状況判定要素を前記表示画面に表示する状況判定要素表示手段と、該状況判定要素表示手段により表示された状況判定要素の選択を受け付ける選択受付手段とを含み、前記状況判定手段は、前記選択受付手段により受け付けた状況判定要素により、前記乗員の置かれた状況を判定する構成とされていてもよい。
【0009】
前記ナビゲーション装置の振動を検知する振動検知手段を含み、前記状況判定手段は、前記振動検知手段によって検知された振動の値が予め設定された閾値よりも高い場合に、前記乗員が置かれた状況を判定する構成とされていてもよい。
【0010】
道路情報を含む地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、前記移動体の現在位置を検出する位置検出手段と、外部機器との通信を行なう通信手段とを含み、前記緊急時対応情報は、緊急時の状況に応じた連絡先を示す緊急連絡先情報を含み、前記緊急時対応情報検索手段は、前記状況判定手段により判定された状況に応じた緊急連絡先情報を検索し、前記通信手段は、前記緊急時対応情報検索手段により検索された緊急連絡先情報が示す連絡先との通信を行なうときに、前記位置検出手段により検出された現在位置を前記連絡先に送信する現在位置情報送信手段を備えた構成とされていてもよい。
【0011】
該状況判定手段により判定された前記乗員が置かれた状況の緊急レベルを特定する緊急レベル特定手段を含み、前記緊急時対応情報検索手段は、前記緊急レベルが所定レベル以上である場合に前記緊急連絡先情報を検索し、前記緊急レベルが所定レベル未満である場合に前記緊急時対応情報を検索する構成とされていてもよい。
【0012】
案内対象物を示す案内対象物特定情報を含むPOI情報を記憶するPOI情報記憶手段を含み、前記緊急連絡先情報は、前記緊急時の状況に応じた検索対象施設種別を含み、前記緊急時対応情報検索手段は、前記検索対象種別に応じた前記POI情報を検索し、前記出力手段は、特定の条件を満たすPOI情報を優先して前記表示画面に表示する構成とされていてもよい。
【0013】
また、本発明のナビゲーション装置の動作方法は、表示装置の表示画面における地図上に移動体の現在位置を表示して前記移動体を目的地まで誘導するナビゲーション装置の動作制御方法であって、前記移動体の乗員が置かれた状況を判定する状況判定処理と、該状況判定処理にて判定された状況に合致する緊急時の状況に応じた対応方法を示す緊急時対応情報を記憶する緊急時対応情報記憶手段に記憶された緊急時対応情報を検索する緊急時対応情報検索処理と、該緊急時対応情報検索処理にて検索された緊急時対応情報を出力する出力処理とを含むことを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明のナビゲーション装置に動作制御させるためのコンピュータプログラムは、表示装置の表示画面における地図上に移動体の現在位置を表示して前記移動体を目的地まで誘導するナビゲーション装置に動作制御させるためのナビゲーションプログラムであって、前記ナビゲーション装置に、前記移動体の乗員が置かれた状況を判定する状況判定処理と、該状況判定処理にて判定された状況に合致する緊急時の状況に応じた対応方法を示す緊急時対応情報を記憶する緊急時対応情報記憶手段に記憶された緊急時対応情報を検索する緊急時対応情報検索処理と、該緊急時対応情報検索処理にて検索された緊急時対応情報を出力する出力処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、乗員が、緊急時の状況に応じた適切な対応をとることを効果的に支援することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ナビゲーションシステム100の構成例を示すブロック図である。
【図2】ナビゲーション装置10の構成例を示すブロック図である。
【図3】POI情報の格納状態の例を示す説明図である。
【図4】緊急時対応情報の格納状態の例を示す説明図である。
【図5】緊急連絡先情報の格納状態の例を示す説明図である。
【図6】レスキューサポート処理の例を示すフローチャートである。
【図7】状況判定処理の例を示すフローチャートである。
【図8】状況種別選択画面の例を示す説明図である。
【図9】状況判定要素選択画面の例を示す説明図である。
【図10】緊急時対応情報選択画面の例を示す説明図である。
【図11】緊急時対応情報表示画面の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態に係るナビゲーション装置10を用いたナビゲーションシステム100の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、ナビゲーションシステム100は、ナビゲーション装置10と、自車位置測位装置50と、出力装置60と、入力装置70と、検出装置(センサ)80と、通信装置90と、を含む。
【0019】
自車位置測位装置50は、移動体(以下、「車両」を例に説明する。この「移動体」は、ナビゲーション装置10自体や、このナビゲーション装置10とともに移動する車両や人間などの物体を含む概念である。)の現在位置を測定する装置であり、GPS衛星から送られてくるGPS信号を受信し、このGPS信号に基づいて位置を測定するGPSセンサや、初期位置から移動量(距離)を計測する速度センサ、進行(移動)方位を計測するジャイロセンサなどからなる。
【0020】
GPSセンサは、いわゆるGPS受信機と称されるものであり、GPS衛星から放射されるGPS信号を受信してGPS衛星とGPS受信機自身との距離(疑似距離)を測定し、複数の衛星からのGPS信号を同時に受信することによりGPS受信機自身の現在位置(GPS測位解)を算出する。
【0021】
また、自車位置測位装置50は、車両に搭載されており、GPS信号を受信するGPS受信機(アンテナ)の他、受信したGPS信号のデコードなどの処理を行い、ナビゲーション装置10へ出力する信号処理部を備える。
【0022】
出力装置60は、ナビゲーション装置10からの経路誘導情報や案内情報、広告情報など各種の情報を出力する装置であり、例えば画像情報を表示する画像表示装置(ディスプレイ装置、モニタ)61と、音声情報を音声出力する音声出力装置(スピーカ装置)62とを含む。画像表示装置61は、例えば地図情報と車両の現在位置情報とを表示画面上に表示するとともに、目的地までの最適な誘導経路を表示画面上に併せて表示することで、視覚によって移動経路の道順を報知する。また、音声出力装置62は、案内音声情報を音声出力することで、聴覚によって移動経路の道順を報知する。また、音声出力部62は、POI(Point Of Interest)情報や広告情報などが案内音声情報を含む場合に、それらを音声出力することでPOI情報が示す案内対象物に関する情報や広告情報を報知する。
【0023】
入力装置70は、ナビゲーション装置10に対して各種の指示を行うための装置である。本例では、入力装置70は、例えば画像表示装置61の表示画面に表示される操作ボタン(タッチパネル)などによって構成される。
【0024】
検出装置(センサ)80は、例えば加速度センサによって構成され、ナビゲーションシステム100に生じる振動と加速度を検出し、急激に大きい振動や加速度を検知した場合(例えば、定常振動を検出し、定常振動に対して所定の閾値よりも大きい振動を検出した場合)に、その旨をナビゲーション装置10に通知する機能を有する。これにより、例えば、ナビゲーションシステム100が搭載された車両が事故を起こしたことをその振動から推測し、いち早くその旨をナビゲーション装置10に認識させ、後述する状況判定処理を開始することができる。なお、振動と加速度の検出処理については公知の技術を用いるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0025】
通信装置90は、インターネットなどの通信ネットワークに無線あるいは有線によって接続し、通信ネットワークに接続された管理サーバなどの外部の装置と情報の送受信を行うための機能を有する。
【0026】
ナビゲーション装置10は、例えば、モバイルタイプのパーソナルコンピュータ、PND(Portable Navigation Device)や専用デバイスなどの情報処理装置によって構成される。ナビゲーション装置10は、CPU(中央処理装置)、プログラム記憶部、OS(オペレーティング・システム)、等を有する。CPUは、プログラム記憶部に記憶されたコンピュータプログラムに従い、ナビゲーション装置10の各構成要素を統制制御し、経路探索処理や経路誘導処理、情報検索処理を含む各種の処理を実行する機能を有する。プログラム記憶部は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等で構成され、ナビゲーション装置10が使用する各種コンピュータプログラムを記憶する記憶媒体である。なお、これらの各種の機能は、一般のナビゲーション装置が備える公知の技術によって実現される。
【0027】
図2は、本例におけるナビゲーション装置10の構成例を示すブロック図である。ナビゲーション装置10は、図2に示すように、制御部Cと、ナビゲーション部Nと、記憶部Fと、を含む。なお、ナビゲーション装置10を構成する各部は、制御信号やデータ等を伝送するバスBに接続されている。
【0028】
制御部Cは、CPU(中央処理装置)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを具備し、記憶部Fに記憶されたコンピュータプログラム(ナビゲーションプログラム)に従い、ナビゲーション装置10の各構成要素を統制制御し、各種処理を実行するための機能を有する。
【0029】
ナビゲーション部Nは、経路探索部11と、自車位置情報受付部12と、方位情報受付部13と、検索部14と、POI情報案内部15と、緊急画面生成部16と、通信処理部17と、衝撃検知情報受付部18と、を含む。
【0030】
経路探索部11は、出発位置(例えば、現在位置)から目的地までの誘導経路を導出する経路探索処理を行う。経路探索処理では、例えば、車両の乗員(以下、適宜「ユーザ」という。)からの目的地情報の入力を受け付けて、受け付けた目的地情報に基づいて目的地の位置情報を特定し、この目的地を参照して現在位置から目的地までの誘導経路を導出するとともに、導出した誘導経路を含む道路地図からなる移動経路周辺地図を生成する処理を行う。なお、経路探索処理については公知の技術を用いるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0031】
自車位置情報受付部12は、車両の現在位置情報を受け付けるための処理を行う。ここで、現在位置は、例えば緯度と経度により示される。本例においては、自車位置測位装置50により測定された現在位置情報を受け付けるものとする。
【0032】
方位情報受付部13は、自車位置測位装置50から、車両の進行方向を特定する方位情報を受け付ける。
【0033】
検索部14は、制御部Cが実行する各種処理に応じて、記憶部Fに格納された種々の情報を検索する機能を有する。
【0034】
POI情報案内部15は、検索されたPOI情報や、目的地に設定されたPOI情報に関する情報を出力装置60により出力することでユーザに案内するための機能を有する。また、ユーザが誘導経路を使用した移動を望む場合に、誘導経路情報記憶部F1に記憶された誘導経路情報に基づいて経路案内を行なうための処理を実行する機能を有する。
【0035】
緊急画面生成部16は、画像表示装置61の表示画面に表示する画面であって、緊急時に有用であると推測される情報を含む画面(以下、「緊急画面」という。)を生成するための処理を行なう機能を有する。本例においては、緊急画面として、状況種別選択画面と、状況判定要素選択画面と、緊急時対応情報選択画面と、緊急時対応情報表示画面とが含まれる。各緊急画面については、後述するレスキューサポート処理と状況判定処理にて詳しく説明する。
【0036】
通信処理部17は、通信装置90により、外部機器を介した音声通話やデータの送受信などを実行するための通信処理を実行する機能を有する。
【0037】
衝撃検知情報受付部18は、検出装置80から通知された情報を衝撃検知情報として受信して、記憶部Fに記憶する機能を有する。ここで、本例における衝撃検知情報は、振動や加速度の大きさを所定の基準に基づいた数値で示す情報であり、衝撃検知情報が示す数値が大きいほど振動や加速度も大きいことを意味するものとする。
【0038】
記憶部Fは、ROMやRAM等で構成され、ナビゲーション装置10が使用する各種コンピュータプログラムを記憶する記憶媒体である。本例における記憶部Fは、誘導経路情報記憶部F1と、地図情報記憶部F2と、POI情報記憶部F3と、緊急時対応情報記憶部F4と、緊急連絡先情報記憶部F5と、を含む。
【0039】
誘導経路情報記憶部F1は、経路探索部11が導出した誘導経路を示す誘導経路情報を記憶する記憶媒体である。
【0040】
地図情報記憶部F2は、一定の経度幅と緯度幅で区切られた矩形状の範囲(メッシュ)に分割して地図情報を記憶する記憶媒体である。地図情報は、地図情報記憶部F2に記憶されるほか、例えばSDメモリカードと呼ばれるリムーバルメディアとしての補助記憶装置や、CD−ROMやDVD−ROM等に保存することができる。また、インターネット等の通信ネットワークを介して地図情報をダウンロードするようにしてもよい。また、地図情報記憶部F2は、道路情報として、道路をノードとリンクで表して管理し、各道路に関して道路構成ノード情報と道路構成リンク情報とを位置情報と対応付けて記憶する。
【0041】
POI情報記憶部F3は、ガソリンスタンドやコンビニエンスストア、ラーメン店、ホテル、旅館といった店舗情報、有名な施設を示す施設情報、行楽地を示す行楽地情報といった案内対象物(店舗、施設、行楽地など)を示すPOI情報を記憶する記憶媒体である。図3は、POI情報記憶部F3におけるPOI情報の格納状態の例を示す説明図である。図3に示すように、本例におけるPOI情報は、施設などの案内対象物を一意に特定するためのPOI−IDと、施設などの案内対象物のジャンルと、施設名称と、住所と、緯度・経度と、電話番号と、ランキング(位)と、お勧め時期(時刻)と、紹介記事などが対応付けされた情報である。ここで、本例における「ランキング」は、情報誌などの記事から形態素解析などの公知の技術を用いてジャンルやキーワードを抽出して分類し、そのジャンルやキーワードにより調査分類した人気度合いを示す情報を意味する。なお、「ランキング」は、企業などの情報提供者によるランク付けであってもよいし、複数の一般ユーザによる評価を集計した結果によるランク付けであってもよい。また、「紹介記事」についても同様である。
【0042】
緊急時対応情報記憶部F4は、緊急時にユーザが取るべき行動を支援するための緊急時対応情報を記憶するための記憶媒体である。図4は、緊急時対応情報記憶部F4における緊急時対応情報の格納状態の例を示す説明図である。図4に示すように、緊急時対応情報は、緊急時の状況をその特徴毎に分類した状況種類と、状況種類をさらに分類した状況項目と、各状況に応じた対応方法(対応方法の見出しと、詳細とを含む。)と、状況判定要素と、緊急レベルと、を含む。ここで、状況項目は、緊急時に発生することが想定される状況に応じて詳細に分類されていることが好ましい。すなわち、例えば状況種別「故障」について、予想される故障原因毎の各種の状況項目が記憶されていることが好ましい。また、状況判定要素とは、緊急時の状況の特徴を示す情報であり、本例においては、例えば状況項目「エンジン故障」には、状況判定要素「エンジンがかからない」が設定されていることとする。
【0043】
なお、本例における状況判定要素は、複数の状況項目にリンクした階層構造を有していることとする。すなわち、複数の状況判定要素には、上位概念と下位概念の関係があることとする。すなわち、例えば状況項目「重症」と「軽症」には、共通する上位概念の状況判定要素「熱がある」といった状況判定要素が設定されていることとする。このような構成とすることにより、例えば、ユーザに対する質問という形で状況判定要素を表示し、ユーザにY/Nで答えてもらうことを繰り返すことで、ユーザの状況に応じた対応方法や、ユーザにとって有用となる可能性のある情報(例えば、ユーザの回答から推測される車両故障原因など)を表示することができるようになる。
【0044】
また、緊急レベルとは、状況項目の緊急度を示す指標である。本例においては、各状況項目に対して、緊急レベルとして、制御部Cが状況を判定したときにユーザによる指示を待たずに緊急連絡先に通報する対応をとる「緊急レベル3」と、緊急連絡先に設定された連絡先のうち警察など公的機関以外の連絡先(例えば、保険会社など)に通報する「緊急レベル2」と、ユーザによる指示を受け付けて緊急連絡先に通報する「緊急レベル1」とが設定されていることとする。
【0045】
また、本例においては、緊急時対応情報は、1つの状況項目に対して複数の対応方法が設定されていることとする。なお、本例においては、対応方法として、「緊急連絡先に連絡する」、「周辺の関連施設を検索する」、「応急処置方法の表示」などが含まれることとする。なお、緊急時対応情報として記憶される対応方法はこれに限定されず、例えば、ナビゲーションシステム100が取り付けられた車両の乗員数に応じた対応方法が記憶されている構成としてもよい。
【0046】
緊急連絡先情報記憶部F5は、緊急時の状況に応じた連絡先に関する緊急連絡先情報を記憶するための記憶媒体である。図5は、緊急連絡先情報記憶部F5における緊急連絡先情報の格納状態の例を示す説明図である。図5に示すように、緊急連絡先情報は、状況種類と、状況項目と、関連施設ジャンルと、緊急連絡先と、POI−IDと、を含む。ここで、関連施設ジャンルとは、状況項目に関連する施設ジャンルを示すものである。また、緊急連絡先としては、電話番号やメールアドレスなど、外部と連絡が取れるものが設定されていることとする。
【0047】
なお、本例において、緊急時対応情報と緊急連絡先情報は、ユーザにより編集可能であることとする。また、緊急連絡先として、予めユーザによって入力された電話番号リスト(自動車保険・車販売会社などの電話番号などを含む。)を選択可能に表示して、ユーザの選択を受け付ける構成としてもよい。
【0048】
次に、本発明のナビゲーション装置10の動作について図面を参照して説明する。なお、本発明に特にかかわらない処理については、その詳細な説明を省略している場合がある。
【0049】
図6は、ナビゲーション装置10が実行するレスキューサポート処理の例を示すフローチャートである。レスキューサポート処理では、ナビゲーションシステム100が、ユーザが緊急時に行なうべき対応に関してユーザを支援するための動作を実行するための処理が行なわれる。
【0050】
本例におけるレスキューサポート処理は、ナビゲーション装置10が起動したことにより自動的に開始される。なお、レスキューサポート処理は、例えばユーザが特定のボタンを押下したことにより開始・停止される構成としてもよい。
【0051】
レスキューサポート処理において、制御部Cは、衝撃検知情報受付部18により、所定の閾値よりも高い数値を示す衝撃検知情報を受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、所定の閾値よりも高い数値を示す衝撃検知情報を受信したと判定すると(ステップS101のY)、制御部Cは、状況判定処理を実行する(ステップS102)。一方、所定の閾値よりも高い数値を示す衝撃検知情報を受信していないと判定すると(ステップS101のN)、制御部Cは、入力装置70を介してユーザによる状況判定処理の実行要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS103)。ここで、状況判定処理の実行要求を受け付けたと判定すると(ステップS103のY)、制御部Cは、ステップS102に遷移する。
【0052】
衝撃検知と入力受付とを状況判定処理のトリガとすることで、ナビゲーション装置10は、機械が検出できる緊急事態(事故や故障など)と、機械では検出できない緊急事態(災害や乗員の怪我、病気など)とに対応できるようになる。
【0053】
図7は、ナビゲーション装置10が実行する状況判定処理の例を示すフローチャートである。状況判定処理では、緊急時の状況を、緊急時対応情報に含まれる状況項目に当てはめるための処理(すなわち、状況項目を特定することで緊急時の状況を判定するための処理)が行なわれる。
【0054】
状況判定処理では、先ず、制御部Cは、緊急画面生成部16により、状況種別選択画面を生成して画像表示装置61の表示画面に表示するための処理を行なう(ステップS201)。
【0055】
図8は、状況種別選択画面の例を示す説明図である。図8に示すように、状況種別選択画面は、状況種別を選択可能に表示する状況種別表示領域101と、状況種別表示領域101に表示された状況種別以外の状況種別の表示要求を受け付けるその他ボタン102と、状況種別選択画面から通常のメニュー画面や経路案内画面などに画面を切り替えるための戻るボタン103とを含む。
【0056】
状況種別選択画面を表示すると、制御部Cは、ユーザによる状況種別の選択を受け付ける(ステップS202)。ここで、例えば、ユーザの指により状況種別表示領域101に表示された状況種別「故障」の部分が押下されたことによる状況種別の選択を受け付けると(ステップS202のY)、制御部Cは、緊急時対応情報記憶部F4を参照し、選択された状況種別に応じた状況判定要素を抽出して、緊急画面生成部16により状況判定要素選択画面を生成して、画像表示装置61の表示画面に表示する(ステップS203)。
【0057】
図9は、状況判定要素選択画面の例を示す説明図である。図9に示すように、状況判定要素選択画面は、選択された状況種別に応じた状況判定要素を選択可能に表示する状況判定要素表示領域201と、選択された状況判定要素による緊急時対応情報の絞り込み要求を受け付ける決定ボタン202とを含む。
【0058】
状況判定要素選択画面を表示すると、制御部Cは、判定要素の選択と、選択された判定要素による緊急時対応情報の絞り込み要求を受け付ける(ステップS204)。ここで、ユーザにより決定ボタン202が押下されたことによる緊急時対応情報の絞り込み要求を受け付けると(ステップS204のY)、制御部Cは、緊急時対応情報記憶部F4を参照して、選択された状況判定要素に対して下位概念の関係を有する状況判定要素がないか否かを判定する(ステップS205)。ここで、下位概念の関係を有する状況判定要素があると判定すると(ステップS205のN)、制御部Cは、下位概念の関係を有する状況判定要素を状況判定要素表示領域201に選択可能に表示する(ステップS203)。
【0059】
一方、下位概念の関係を有する状況判定要素がないと判定すると(ステップS205のY)、制御部Cは、状況項目を特定して(ステップS206)、レスキューサポート処理のステップS104に遷移する(図6参照)。なお、状況項目の選択のみでは状況項目が特定できない場合には、例えば図10に示すように、制御部Cが、緊急画面生成部16により、複数の状況項目を選択可能に表示する状況項目表示領域301を含む緊急時対応情報選択画面を生成して、表示画面に表示する構成としてもよい。
【0060】
状況判定処理にて状況項目を特定すると、制御部Cは、特定した状況項目に応じた緊急レベルが記憶部Fに記憶された所定の値よりも低いか否かを判定する(ステップS104)。本例においては、制御部Cは、緊急レベルが「緊急レベル2」よりも低い場合、すなわち、「緊急レベル1」の場合に、緊急レベルが低いと判定して(ステップS104のY)、検索部14により、緊急時対応情報記憶部F4を検索して、特定した状況項目に合致する対応方法を抽出し、緊急画面生成部16により緊急時対応情報表示画面を生成して、画像表示装置61の表示画面に表示する(ステップS105)。一方、緊急レベルが低くない場合、すなわち、「緊急レベル2」や「緊急レベル3」の場合は、制御部Cは、緊急レベルが所定の値よりも低くないと判定し(ステップS104のN)、ステップS107に遷移する。
【0061】
図11は、緊急時対応情報表示画面の例を示す説明図である。図11示すように、緊急時対応情報表示画面は、緊急時対応情報として記憶された対応方法を表示する対応方法表示領域400を含む。本例においては、図11に示すように、制御部Cが、緊急時対応情報としての対応方法として、緊急連絡ボタン401と、周辺関連施設検索ボタン402と、点検方法表示ボタン403とを表示する場合を例に説明を行なう。
【0062】
緊急時対応情報表示画面を表示すると、制御部Cは、緊急連絡要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS106)。本例では、制御部Cは、緊急連絡ボタン401が押下されたときに、緊急連絡要求を受け付けたものと判定し(ステップS106のY)、検索部14により、緊急連絡先情報記憶部F5を検索して、特定した状況項目に応じた緊急連絡先を抽出し、抽出した連絡先に緊急事態であることを通報する(ステップS107)。すなわち、例えば緊急連絡先として電話番号が設定されている場合には、制御部Cは、通信処理部17により、音声通話を行なうための処理を実行する。このとき、制御部Cは、予め記憶部Fに記憶された音声情報に基づいて、緊急事態であることや状況の説明、およびユーザの個人情報などを緊急連絡先に通報するものとする。なお、例えば緊急連絡先との通信が繋がらなかった場合などに、制御部Cが、検索部14により、自動で緊急項目に応じたPOI情報を検索して、新たに緊急通報を行う構成としてもよい。
【0063】
緊急連絡先への通報を行なうと、制御部Cは、自車位置情報受付部12により自車位置測位装置50から現在位置情報を受け付けて、受け付けた現在位置情報を連絡先に送信し(ステップS108)、ここでの処理を終了する。なお、現在位置情報に関しても、音声情報により通報する構成としてもよい。また、現在位置情報として、現在位置の座標だけでなく、周囲の目標となる施設や道路名称、著名な交差点からの距離などを連絡先に送信する構成としてもよい。また、制御部Cが、詳細な現在位置情報を画像表示装置61の表示画面に表示する処理を行う構成としてもよい。
【0064】
一方、緊急連絡要求を受け付けないと(ステップS106のN)、制御部Cは、周辺関連施設の検索要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS109)。本例では、制御部Cは、周辺関連施設検索ボタン402が押下されたときに、周辺関連施設の検索要求を受け付けたもの判定し(ステップS109のY)、緊急連絡先情報記憶部F5を参照して特定した状況項目に応じた検索対象施設ジャンルをキーワードとして、検索部14により、現在地周辺のPOI情報を検索する(ステップS110)。
【0065】
POI情報を検索すると、制御部Cは、検索結果を示す検索結果表示画面を画像表示装置61の表示画面に表示して(ステップS111)、ユーザによる行き先選択を受け付ける(ステップS112)。なお、本例において、制御部Cは、現在位置から所定範囲内の施設等を示すPOI情報を優先して表示することとする。
【0066】
行き先選択を受け付けると(ステップS112のY)、制御部Cは、経路探索部11により現在位置から行き先までの経路探索を行う(ステップS113)。経路探索により誘導経路を導出すると、制御部Cは、誘導経路情報を記憶して、POI情報案内部15により、記憶した誘導経路情報に基づいて経路案内を行ない(ステップS114)、ここでの処理を終了する。
【0067】
一方、周辺関連施設の検索要求を受け付けない場合(ステップS109のN)、制御部Cは、対応方法表示要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS115)。本例において、制御部Cは、点検方法表示ボタン403が押下されたときに、対応方法表示要求を受け付けたものと判定し(ステップS115のY)、緊急時対応情報記憶部F4を参照して対応方法の詳細を抽出して、抽出した対応方法の詳細を画像表示装置61の表示画面に表示して(ステップS116)、ここでの処理を終了する。
【0068】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、表示装置(例えば、画像表示装置61)の表示画面における地図上に移動体(例えば、車両)の現在位置を表示して移動体を目的地まで誘導するナビゲーション装置10であって、緊急時の状況に応じた対応方法を示す緊急時対応情報を記憶する緊急時対応情報記憶部F4を備え、移動体の乗員が置かれた状況を判定し(例えば、判定要素による状況項目の特定)、判定された状況(例えば、状況項目)に合致する緊急時対応情報を検索し、検索された緊急時対応情報を出力する(例えば、画像表示装置61の表示画面に表示する)構成としているので、乗員が、緊急時の状況に応じた適切な対応をとることを効果的に支援することができるようになる。
【0069】
すなわち、例えばドライブ中に、事故、故障、搭乗者の急病などで、レスキューが必要になった場合に、乗員(ユーザ)が冷静さを欠いてしまっていても、簡単な操作により、レスキュー業者や救急車などを呼ぶときに必要な対応を行なうことができるようになる。
【0070】
また、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置10が、乗員が置かれた状況を判定するための状況判定要素を記憶する状況判定要素記憶部(例えば、緊急時対応情報記憶部F4)を備え、状況判定要素を表示画面(例えば、画像表示装置61の表示画面)に表示し、表示された状況判定要素の選択を受け付け、受け付けた状況判定要素により、乗員の置かれた状況を判定する構成としているので、機械では検出できない緊急事態(災害や乗員の怪我、病気など)に対応できるようになる。
【0071】
また、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置10が、ナビゲーション装置10(ナビゲーション装置10が含まれるナビゲーションシステム100)の振動を検知し、検知された振動の値が予め設定された閾値よりも高い場合に、乗員が置かれた状況を判定する構成としているので、機械が検出できる緊急事態(事故や車両故障など)に対して素早く対応できるようになる。
【0072】
また、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置10が、道路情報を含む地図情報を記憶する地図情報記憶部F2と緊急時の状況に応じた連絡先を示す緊急連絡先情報を含む(緊急連絡先情報にリンクする情報を備えている場合を含む。)緊急時対応情報を記憶する緊急時対応情報記憶部F4を備え、移動体(例えば、車両)の現在位置を検出し、外部機器との通信(例えば、音声通話やデータの送受信)を行ない、判定された状況に応じた緊急連絡先情報を検索し、検索された緊急連絡先情報が示す連絡先との通信を行なうときに、検出された現在位置を連絡先に送信する構成としているので、例えば緊急時にユーザが冷静さを欠いている場合などにも、緊急通報にて最低限必要な情報として現在位置を正確に伝えることができるようになる。
【0073】
また、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置10が、判定された乗員が置かれた状況の緊急レベルを特定し、緊急レベルが所定レベル以上(例えば、緊急レベル2以上)である場合に緊急連絡先情報を検索し、緊急レベルが所定レベル未満である場合に緊急時対応情報を検索する構成としているので、緊急レベルに応じて適切な対応を行なうことができるようになる。
【0074】
すなわち、乗員による操作を期待できないような緊急レベルが高い場合には、ナビゲーション装置10が状況に応じた緊急連絡先に緊急通報を行なうようにすることで、乗員が取るべき対応を効果的に支援することができるようになる。また、緊急レベルに応じた処理内容をナビゲーション装置10が実行するように構成することで、例えば、「大した怪我でもないのに病院に緊急通報を行い救急車を呼んでしまうのではないか。」といったユーザの不安を解消することができる。なお、上述した実施の形態では緊急時対応情報と緊急連絡先情報とを異なる記憶部で管理している場合を例に説明を行なったが、緊急連絡先情報が緊急時対応情報に含まれたかたちで管理されていてもよい。
【0075】
また、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置10が、案内対象物(例えば、施設など)を示す案内対象物特定情報(例えば、施設名称)を含むPOI情報を記憶するPOI情報記憶部F3を備え、緊急連絡先情報は、緊急時の状況に応じた検索対象施設種別(例えば、検索対象施設ジャンル)を含み、検索対象種別に応じたPOI情報を検索し、特定の条件(例えば、現在位置から所定範囲内に位置すること)を満たすPOI情報を優先して表示画面(例えば、画像表示装置61の表示画面)に表示する構成としているので、状況に応じた適切な施設などを案内することができるようになる。
【0076】
なお、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置10が、車両の現在位置に近いPOI情報を優先して表示する場合について説明したが、POI情報の検索方法はこれに限定されず、例えば、乗員の状況が「怪我」や「病気」である場合には、その後の通院を考慮して、乗員の自宅付近に位置する病院を示すPOI情報を優先して案内する構成としてもよい。また、検索条件として、「駐車場の有無」や、「車両の進行方向に位置すること」などが、状況項目に対応付けされた構成としてもよい。
【0077】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ナビゲーション装置10が、緊急通報を行なうとき(図6のステップS107参照)、制御部Cが、地図情報記憶部F1を参照して、現在位置の道路種別を判断し、必要な道路管理者(例えば、高速道路であれば道路公団、国道であれば国道事務所、県道であれば県庁、市道などであれば市区町村役場など)の連絡先を案内する構成としてもよい。このような構成とすることで、例えば災害時(道路冠水、道路崩壊、土砂崩れなどによる通行不可など)に適切な連絡先をユーザに案内することができるようになる。また、ナビゲーション装置10が、道路管理者に連絡を行なう構成とすることで、災害等に対して道路管理者側が迅速に対応を行なうことを支援することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、車両の進路案内を実現するデバイスを扱う業種において産業上有用であり、電子地図の表示が可能なカーナビゲーション装置等の電化製品市場においても有用である。
【符号の説明】
【0079】
10 ナビゲーション装置
11 経路探索部
12 自車位置情報受付部
13 方位情報受付部
14 検索部
15 POI情報案内部
16 緊急画面生成部
17 通信処理部
18 衝撃検知情報受付部
50 自車位置測位装置
60 出力装置
61 画像表示装置
62 音声出力装置
70 入力装置
80 検出装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置の表示画面における地図上に移動体の現在位置を表示して前記移動体を目的地まで誘導するナビゲーション装置であって、
緊急時の状況に応じた対応方法を示す緊急時対応情報を記憶する緊急時対応情報記憶手段と、
前記移動体の乗員が置かれた状況を判定する状況判定手段と、
該状況判定手段により判定された状況に合致する緊急時対応情報を検索する緊急時対応情報検索手段と、
該緊急時対応情報検索手段により検索された緊急時対応情報を出力する出力手段とを含む
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記乗員が置かれた状況を判定するための状況判定要素を記憶する状況判定要素記憶手段と、
該状況判定要素記憶手段に記憶された状況判定要素を前記表示画面に表示する状況判定要素表示手段と、
該状況判定要素表示手段により表示された状況判定要素の選択を受け付ける選択受付手段とを含み、
前記状況判定手段は、前記選択受付手段により受け付けた状況判定要素により、前記乗員の置かれた状況を判定する
請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記ナビゲーション装置の振動を検知する振動検知手段を含み、
前記状況判定手段は、前記振動検知手段によって検知された振動の値が予め設定された閾値よりも高い場合に、前記乗員が置かれた状況を判定する
請求項1または請求項2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
道路情報を含む地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
前記移動体の現在位置を検出する位置検出手段と、
外部機器との通信を行なう通信手段とを含み、
前記緊急時対応情報は、緊急時の状況に応じた連絡先を示す緊急連絡先情報を含み、
前記緊急時対応情報検索手段は、前記状況判定手段により判定された状況に応じた緊急連絡先情報を検索し、
前記通信手段は、前記緊急時対応情報検索手段により検索された緊急連絡先情報が示す連絡先との通信を行なうときに、前記位置検出手段により検出された現在位置を前記連絡先に送信する現在位置情報送信手段を備えた
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
該状況判定手段により判定された前記乗員が置かれた状況の緊急レベルを特定する緊急レベル特定手段を含み、
前記緊急時対応情報検索手段は、前記緊急レベルが所定レベル以上である場合に前記緊急連絡先情報を検索し、前記緊急レベルが所定レベル未満である場合に前記緊急時対応情報を検索する
請求項4記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
案内対象物を示す案内対象物特定情報を含むPOI情報を記憶するPOI情報記憶手段を含み、
前記緊急連絡先情報は、前記緊急時の状況に応じた検索対象施設種別を含み、
前記緊急時対応情報検索手段は、前記検索対象種別に応じた前記POI情報を検索し、
前記出力手段は、特定の条件を満たすPOI情報を優先して前記表示画面に表示する
請求項4または請求項5記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
表示装置の表示画面における地図上に移動体の現在位置を表示して前記移動体を目的地まで誘導するナビゲーション装置の動作制御方法であって、
前記移動体の乗員が置かれた状況を判定する状況判定処理と、
該状況判定処理にて判定された状況に合致する緊急時の状況に応じた対応方法を示す緊急時対応情報を記憶する緊急時対応情報記憶手段に記憶された緊急時対応情報を検索する緊急時対応情報検索処理と、
該緊急時対応情報検索処理にて検索された緊急時対応情報を出力する出力処理とを含む
ことを特徴とするナビゲーション装置の動作制御方法。
【請求項8】
表示装置の表示画面における地図上に移動体の現在位置を表示して前記移動体を目的地まで誘導するナビゲーション装置に動作制御させるためのナビゲーションプログラムであって、
前記ナビゲーション装置に、
前記移動体の乗員が置かれた状況を判定する状況判定処理と、
該状況判定処理にて判定された状況に合致する緊急時の状況に応じた対応方法を示す緊急時対応情報を記憶する緊急時対応情報記憶手段に記憶された緊急時対応情報を検索する緊急時対応情報検索処理と、
該緊急時対応情報検索処理にて検索された緊急時対応情報を出力する出力処理とを
実行させるためのナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−106940(P2011−106940A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−261727(P2009−261727)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【出願人】(507052430)キャンバスマップル株式会社 (77)
【Fターム(参考)】