説明

ナビゲーション装置、及びナビゲーションプログラム

【課題】目的施設を利用する際に特典を受けることができる特典施設を提示する。
【解決手段】ナビゲーション装置は、例えば、映画館、ホテルなど、ユーザが目的とする目的施設を利用するに際して、例えば、目的施設と提携しているため割引料金で利用できる駐車場や、目的施設の周辺に存在し、ユーザが所定の通信会社の携帯電話を所持するなど、所定の割引条件を満たすことにより割引料金で利用できる駐車場を記憶している。そして、ナビゲーション装置は、ユーザが検索語を入力すると目的施設を検索して提示し、ユーザが目的施設を選択すると、更に、当該目的地周辺で割引利用できる駐車場を検索してリスト表示する。ユーザが駐車場を選択すると、ナビゲーション装置は、当該駐車場を案内目的地に設定し、経路案内を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、及びナビゲーションプログラムに係り、例えば、ユーザが目的とする施設と提携し、割引料金にて利用できる駐車場を提示するものに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション装置によって車両を誘導することが盛んに行われている。
ナビゲーション装置は、目的地の検索機能、目的地点の設定機能、出発地から目的地までの経路を探索する機能、GPS(Global Positioning System)衛星やジャイロなどのセンサを用いて自車両の位置を検出する機能、及び目的地までの経路と自車両の現在位置を地図上に表示する機能などを備えている。
このようなナビゲーション装置には、例えば、特許文献1に示したように、目的地の周辺駐車場を案内するものや、特許文献2に示したように、目的地の建物やお店、会社、ホテルなどの施設が特定できる場合には、当該施設の提携駐車場を案内するものが提案されている。
【0003】
しかし、これらの従来技術では、施設周辺の駐車場を案内することはできるが、ユーザの目的や条件に応じて割引などの特典が受けられる駐車場を案内することはなされていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−92586
【特許文献2】特開2005−227291
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、例えば、割引料金で利用できる提携駐車場を提示するなど、ユーザが目的とする目的施設を利用する際に特典を受けることができる特典駐車場を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)請求項1記載の発明では、ユーザが利用する目的施設と当該目的施設を利用するに際して特典が受けられる特典駐車場を対応させて記憶した特典駐車場記憶手段と、目的施設を設定する設定手段と、前記設定した目的施設と、当該目的施設に対応させて前記記憶した特典駐車場を提示する提示手段と、を具備したことを特徴とするナビゲーション装置を提供する。
(2)請求項2記載の発明では、前記提示した特典駐車場の選択を受け付ける選択手段と、前記選択を受け付けた特典駐車場を案内目的地に設定する案内目的地設定手段と、を具備したことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置を提供する。
(3)請求項3記載の発明では、前記特典駐車場は、前記目的施設と提携した提携駐車場であることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置を提供する。
(4)請求項4記載の発明では、前記特典駐車場記憶手段は、前記特典駐車場で特典を受けるための特典条件を記憶しており、前記目的施設が特典条件を満たしているか否かを判断する判断手段を具備し、前記提示手段は、前記判断手段による判断結果を用いて前記特典駐車場を提示することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のナビゲーション装置を提供する。
(5)請求項5記載の発明では、前記特典条件は、目的施設として特定のジャンルの施設が設定されたことであることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置を提供する。
(6)請求項6記載の発明では、前記目的施設に対する目的を入力する目的入力手段を具備し、前記判断手段は、前記入力された目的に基づいて前記目的施設のジャンルを決定し、該ジャンルに基づいて前記目的施設が特典条件を満たしているか否かを判断することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置を提供する。
(7)請求項7記載の発明では、前記目的施設に対する目的を入力する目的入力手段を具備し、前記目的施設として複数の店舗が統合された複合施設が設定された場合、前記判断手段は入力された目的に基づいて前記複合施設内の目的店舗を決定し、該目的店舗が特典条件を満たしているか否かを判断することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置を提供する。
(8)請求項8記載の発明では、ユーザが利用する目的施設と当該目的施設を利用するに際して特典が受けられる特典駐車場を対応させて記憶した特典駐車場記憶手段を備えたコンピュータにおいて、目的施設を設定する設定機能と、前記設定した目的施設と、当該目的施設に対応させて前記記憶した特典駐車場を提示する提示機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とするナビゲーションプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0007】
(1)請求項1に記載の発明では、ユーザが目的施設を利用するに際して、特典が受けられる特典駐車場を提示することができる。
(2)請求項2に記載の発明では、特典駐車場の選択を受け付け、当該特典駐車場をナビゲーションによる案内目的地とすることができる。
(3)請求項3に記載の発明では、特典駐車場を目的施設と提携した提携駐車場とすることができる。
(4)請求項4に記載の発明では、ユーザが特典駐車場で特典を受けるための特典条件を満たしているか否かを判断し、当該判断を用いて特典駐車場を提示することができる。
(5)請求項5に記載の発明では、目的施設として特定のジャンルの施設が設定された場合に特典駐車場を提示することができる。
(6)請求項6に記載の発明では、目的施設が特典条件を満たしているか否かを、目的施設に対する目的のジャンルに基づいて判断することができる。
(7)請求項7に記載の発明では、複数の店舗が統合された複合施設に対しても、目的店舗が特典条件を満たしているか否かを判断することができる。
(8)請求項7に記載の発明では、請求項1の機能をコンピュータで発揮するナビゲーションプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、ナビゲーション装置のシステム構成図である。
【図2】図2は、駐車場データファイルの論的な構成の一例を示した図である。
【図3】図3は、目的地設定画面や周辺駐車場画面を説明するための図である。
【図4】図4は、駐車場位置画面や駐車場詳細画面を説明するための図である。
【図5】図5は、案内画面を説明するための図である。
【図6】図6は、ナビゲーション装置が駐車場を案内目的地に設定する手順を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のナビゲーション装置における好適な実施の形態について、図1から図6を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
ナビゲーション装置は、例えば、映画館、ホテルなど、ユーザが目的とする目的施設を利用するに際して、例えば、目的施設と提携しているため割引料金で利用できる駐車場や、目的施設の周辺に存在し、ユーザが所定の通信会社の携帯電話を所持するなど、所定の割引条件を満たすことにより割引料金で利用できる駐車場を記憶している。
そして、ナビゲーション装置は、ユーザが検索語を入力すると目的施設を検索して提示し、ユーザが目的施設を選択すると、更に、当該目的地周辺で割引利用できる駐車場を検索してリスト表示する。
ユーザが駐車場を選択すると、ナビゲーション装置は、当該駐車場を案内目的地に設定し、経路案内を行う。
【0010】
(2)実施形態の詳細
図1は本実施形態が適用されるナビゲーション装置のシステム構成図である。
このナビゲーション装置は、車両に搭載され、この図1に示すように、現在位置検出装置10、情報処理制御装置20、入出力装置40及び情報記憶装置50とを備えている。
【0011】
現在位置検出装置10は、以下のように構成されている。
方位センサ12は、基準角度(絶対方位)に対して、相対的に変化した角度を検出する手段であり、本実施形態では、角速度を利用して角度の変化を検出するジャイロセンサを使用している。なお、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転型の抵抗ボリュームあるいは車輪部に取り付ける角度センサでもよい。また、方位センサ12として、例えば、磁石に基づいてN方向の検出から、車両が何れの方向に位置するかを検出する地磁気センサであり、絶対方位を検出する手段であってもよい。
【0012】
距離センサ13は、車両の移動距離を計測できる手段であり、例えば、車輪の回転を検出して計数するものや、加速度を検出して2回積分するものを使用する。
GPS(グローバル・ポジショニング・システム)受信装置14は、人工衛星からの信号を受信する装置であり、信号の発信時刻、受信装置の位置情報、受信装置の移動速度、受信装置の進行方向など様々な情報を得ることができる。
【0013】
携帯電話通信装置15は、車内に存在する携帯電話と近距離の無線通信を行う。無線方式としては、例えば、Bluetooth(ブルートゥース)が用いられるが、赤外線を用いるといった、各種の方式を用いることができる。
【0014】
情報処理制御装置20は、現在位置検出装置10、入出力装置40から入力される情報及び情報記憶装置50に格納された情報に基づいて演算及び制御を行うとともに、演算結果をディスプレイ42、プリンタ43またはスピーカ44等の出力手段に出力するように制御する手段である。
【0015】
この情報処理制御装置20は、以下のように構成されている。
中央処理装置(CPU)21は、ナビゲーション装置全体の総括的な演算及び制御を行う。
ROM22は、目的地までの経路の探索、表示案内や音声案内等のナビゲーションに関するプログラムや、本実施形態に係る検索語入力支援、検索結果表示機能を発揮するプログラム等の各種プログラムを格納している。なお、ROM22を第1ROMと第2ROMの2つに分け、第2ROMに音声案内に関するナビゲーションプログラムを格納し、他のプログラムを第1ROMに格納するようにしてもよい。
【0016】
RAM24は、入力装置41により入力された目的地の情報、通過地点の情報等の利用者が入力した情報を記憶すると共に、利用者の入力情報に基づいてCPU21により演算された結果や、経路探索された結果、又は情報記憶装置50から読み込まれた地図情報を格納するための記憶手段である。
【0017】
センサ入力インターフェイス23は、方位センサ12、距離センサ13と接続されており、これらから方位情報、距離情報を取得する。
通信インターフェイス25は、伝送路45を介して各種情報の入出力するための手段である。具体的には、伝送路45を介して、GPS受信装置14、携帯電話通信装置15、入力装置41、プリンタ43、情報記憶装置50が接続される。
【0018】
時計28は、例えば、水晶振動子などを用いて構成されており、発振によってナビゲーション装置の各部の動作タイミングを提供したりする。
その他、CPU21で処理されたベクトル情報を画像情報に処理するための画像処理専用の画像プロセッサ、画像プロセッサで処理された画像情報を格納する画像メモリ、情報記憶装置50から読み込まれた音声情報を処理しスピーカ44に出力する音声処理専用の音声プロセッサを配設するようにしてもよい。
【0019】
情報処理制御装置20は、以上のように構成されており、情報記憶装置50に記憶してあるナビゲーションプログラムをCPU21で実行することにより、目的施設の検索・選択受付、選択された目的施設を利用する際の駐車場の検索・選択受付、選択された駐車場の案内目的地への設定、及び、案内目的地への経路案内などの機能を発揮することができる。
【0020】
また、情報処理制御装置20は、ユーザの所持する携帯電話の属性(例えば、携帯電話が属する通信会社や携帯電話のメーカー)を特定する場合は、携帯電話通信装置15を駆動して、現在ナビゲーション装置と繋がっている携帯電話や、未接続の携帯電話の検索を行い、携帯電話通信装置15によって車内にあると推測される携帯電話の属性を確認する。
【0021】
この携帯電話の属性の確認は、ナビゲーション装置に予め携帯電話と当該携帯電話の属性を事前登録しておき、携帯電話通信装置15によるサーチで、当該登録した携帯電話が検出された場合に、当該携帯電話について登録してある属性を用いて特定することにより行う。
この場合、携帯電話は、近距離無線によって携帯電話通信装置15と通信するモードに設定されているものとする。
なお、これは一例であって、携帯電話通信装置15を用いて登録していない携帯電話と通信し、当該通信によって携帯電話から属性を受信するように構成してもよい。
また、携帯電話の他に、PDA(Personal Digital Assistant)などの他の形態の携帯端末でもよい。
【0022】
入出力装置40は、利用者により目的地、通過地点、探索条件等のデータを入力する入力装置41、画像を表示するディスプレイ42、情報を印刷するプリンタ43、音声を出力するスピーカ44より構成される。
入力装置41は、例えば、タッチパネル、タッチスイッチ、ジョイスティック、キースイッチ等で構成される。
ディスプレイ42には、現在地周辺の地図や、目的地までの走行経路が表示される。
ディスプレイ42には入力装置41によるタッチパネルが設けられており、ディスプレイ42に表示されたボタンなどをユーザがタッチすることにより選択できるようになっている。
なお、入出力装置40は、プリンタ43を有しない構成としてもよい。
【0023】
情報記憶装置50は、伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
情報記憶装置50は、図示しないナビゲーションプログラム、地図データファイル51、駐車場データファイル57、その他のデータファイルを格納している。
この情報記憶装置50は、一般的には、光学的記憶媒体であるDVD−ROM、CD−ROMや磁気的記憶媒体であるハードディスクなどで構成されるが、光磁気ディスク、各種半導体メモリなどの各種情報記憶媒体で構成してもよい。
なお、書き換えが必要な情報については、書き換え可能なハードディスク、フラッシュメモリなどで構成し、その他の固定的な情報についてはCD−ROM、DVD−ROMなどのROMを使用するようにしてもよい。
【0024】
地図データファイル51には、ナビゲーションにおける地図表示、経路探索、経路案内に必要な各種データとして、地図データ、道路データ、目的地データ、案内地点データ、詳細目的地データその他のデータが記憶されている。
地図データとしては、全国道路地図、各地域の道路地図又は住宅地図等が記憶されている。道路地図は、主要幹線道路、高速道路、細街路等の各道路と地上目標物(施設等)から構成される。住宅地図は、地上建造物等の外形を表す図形及び、道路名称等が表示される市街図である。細街路とは、例えば、国道、県道以下の道幅が所定値以下の比較的狭い道路である。
地図データは、車両現在位置やユーザに指定された地点を含む、所定縮尺による一定範囲の地図がディスプレイ42に表示される。この地図上には、車両の現在位置や指定された地点が表示される。
【0025】
道路データは、各道路の位置と種類及び車線数及び各道路間の接続関係等の道路に関するデータで、ノードデータとリンクデータで構成される。この道路データは、経路探索やマップマッチングに使用されると共に、探索した走行経路を地図データ上に重ねて表示する場合にも使用される。
ノードデータは、地図上において経路探索に利用される各ノードの地理座標データ等を表したデータである。
例えば、交差点などの道路の接続点はノードにより表され、接続点の間の道路(即ち道路のうち分岐しない領域)はリンクによって表される。このように、ノードデータ経路の接続関係を表した経路データとして機能している。
なお、進入禁止や一方通行など、交通規制により走行が制限されるものに関しては、これを表す属性が、各リンクに付与されているが、これらの属性については、交差点ノードに付与するようにしてもよい。
ノードデータは、各交差点に対して常に設定される交差点ノードと共に、各交差点間の特徴的な点(例えば、カーブの開始、中間、終了の各地点や、高度が変化する地点など)に補助的に設定される場合がある補助ノードが存在する。交差点ノードには、交差点の地理的位置座標や名称等の交差点に関する情報が含まれる。
【0026】
目的地データは、主要観光地や建物、電話帳に記載されている企業・事業所等の目的地になる可能性の高い場所や施設等の位置と名称等のデータである。
案内地点データは、道路に設置されている案内表示板の内容や分岐点の案内等、案内が必要とされる地点の案内データである。
詳細目的地データは、目的地データに保存される各施設等に関する詳細なデータ、例えば、総合ビルにおける各テナントのデータ、施設の駐車場や出入り口の情報などが目的地の各データと関連づけて別途保存される。なお、この詳細目的地データは目的地データに纏めて保存するようにしてもよい。
詳細目的地データにより、例えば、「AA百貨店」など複数のテナントが入った複合施設を目的施設に設定できる他、「AA百貨店」内の「W靴店」など、複合施設内に存在する個々の施設を目的施設に設定することができる。
【0027】
駐車場データファイル57は、施設と当該施設が提携する駐車場を対応させて記憶したデータファイルであり、施設を利用した場合の駐車場の割引料金や、駐車場を割引料金で利用するための条件などが記憶されている。
【0028】
その他のデータファイルには、例えば、各種施設や観光地、又は主要な交差点等の視覚的表示が要求される場所を写した写真の画像データや、設定した走行経路を音声により案内する場合の音声データ等が記憶されている。
【0029】
このように構成されたナビゲーション装置では、次のようにして経路案内が行われる。
まず、ナビゲーション装置は、現在位置検出装置10で現在位置を検出し、情報記憶装置50の地図データファイル51から現在位置周辺の地図情報を読み込みディスプレイ42に表示する。
そして、ナビゲーション装置は、検索語の入力を受け付けて目的施設リストを表示し、目的施設が選択されると、割引料金で利用できる駐車場をリスト表示し、駐車場が選択されると、これを案内目的地に設定する。
【0030】
このようにして案内目的地が設定されると、情報処理制御装置20は、現在位置から案内目的地に至る走行経路の候補を複数探索(演算)し、ディスプレイ42に表示した地図上に表示し、運転者が何れかの走行経路を選択すると、選択した走行経路をRAM24に格納することで、走行経路を取得する(走行経路取得手段)。
【0031】
なお、情報処理制御装置20は、情報処理センタに車両現在位置(又は入力された出発地)と目的地を送信し、情報処理センタで探索された目的地までの走行経路を受信することにより走行経路を取得するようにしてもよい。この場合、目的地や走行経路の通信は通信インターフェイス25を介して、無線通信により行う。
また、自宅等のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を使用して、出発地から目的地までの走行経路を探索し、USBメモリ等の記憶媒体に格納し、該記憶媒体読取り装置を介して取得するようにしてもよい。この場合の記憶媒体読取装置は伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
【0032】
車両が走行すると、現在位置検出装置10によって検出された現在位置を追跡することにより、経路案内を行う。
経路案内は、探索した走行経路に対応する道路データと現在位置検出装置10で検出される現在位置とのマップマッチングにより地図上の車両位置を特定し、車両現在位置周辺の地図をディスプレイ42に表示し、探索した走行経路を地図上に表示すると共に、車両の現在位置を示す現在位置マークを地図上に表示する。
また、探索した走行経路と現在位置との関係から、案内の必要性、即ち直進が所定距離以上続く場合、所定の進路変更地点等の走行経路の案内、及び方面案内が必要か否か等について判断し、必要である場合にはディスプレイ42の表示及び音声による案内を実行する。
【0033】
図2(a)は、駐車場データファイル57の論的な構成の一例を示した図である。
駐車場データファイル57は、各駐車場と施設の提携関係を記憶したデータファイルであり、「駐車場(定価)」、「提携情報その1(割引後金額)」、「提携情報その2(割引後金額)」、「提携情報その3(割引後金額)」などの項目から構成されている。
【0034】
「駐車場(定価)」は、提携先の駐車場を特定する駐車場情報であり、割引が適用されない正規料金も記憶されている。割引料金は、正規料金から割引後料金を減算することにより計算することができる。
【0035】
駐車場情報は、地図データファイル51で規定される駐車場と対応づけられており、駐車場データファイル57を用いて駐車場の選択が行われると、当該駐車場の位置や案内経路を地図データファイル51で特定することができる。
【0036】
「提携情報その1(割引後金額)」は、当該駐車場を提携先としている施設を特定する施設情報であり、当該施設を利用した場合の割引料金も記憶されている。
当該施設は、地図データファイル51の施設と対応づけられており、地図データファイル51の施設が選択されると、当該施設を「提携情報その1(割引後金額)」で特定することができる。
同様に、「提携情報その2(割引後金額)」は、当該駐車場を提携先としている他の施設と割引料金を記憶し、更に当該駐車場を提携先としている施設がある場合には、更に、「提携情報その3(割引後金額)」、・・・と項目が続く。
【0037】
図2(a)の例では、「A駐車場」と提携先としている施設は「Xビル」、「W靴店」、「Z映画館」がある。
そして、「A駐車場」の利用料金は、割引が無い場合には1000円、「Xビル」を利用する場合には800円、「W靴店」を利用する場合には300円、「Z映画館」を利用する場合には500円となっており、これら施設の順に200円、700円、500円だけ利用料金が割引される。即ち、これらの施設の利用が割引条件となっている。
【0038】
また、「C駐車場」の場合、「提携情報その3(割引後金額)」が「U携帯割引(300円)」となっているが、これは、ユーザがU社(通信事業者)の携帯電話を利用していることを割引条件としているものである。
この他に、ユーザが割引クーポンを所持していることやその他の事項を割引条件として駐車場データファイル57に設定することができる。
また、「D駐車場」は、何れの施設とも提携していない。このように、駐車場データファイル57には、施設と提携していない駐車場も記憶されている。
これは、施設と提携していない駐車場であっても、立地条件などからユーザが選択する可能性があるため、駐車場データファイル57に記憶したものである。
【0039】
ナビゲーション装置が駐車場データファイル57を用いて駐車場を判別する方法には、例えば、次のものがある。なお、前提として、図2(a)に示したように、4つの駐車場がある場合について考える。
(1)目的施設から割引料金にて利用できる駐車場を案内する場合。
ユーザは、現在地周辺で映画を見たい場合、図2(b)に示したように、「現在地付近」and(かつ、即ち論理積)「映画をみる」などと検索語を設定する。
現在地周辺にY映画館とZ映画館が存在する場合、これらが目的施設候補として検索される。
そして、ナビゲーション装置は、「Y映画館」がユーザに選択された場合には、「B駐車場」を割引料金にて表示し、「Z映画館」が選択された場合には「A駐車場」と「B駐車場」を割引料金にて表示する。
【0040】
(2)複合施設の中の店舗(複合施設を構成する目的施設)から割引料金や一定時間無料で利用できる駐車場を案内する場合。
個別の店舗ではなく、ユーザが「AA百貨店」や「BBショッピングモール」などの大型の複合施設を目的施設に設定する場合がある。
この場合には、目的施設設定時に「CDを買う」、「靴を買う」のように検索語として目的を入力することで複合施設内の店舗をフィルタリングし、最終的に店舗まで特定できれば、駐車場データファイル57を参照して駐車場を割引料金にて表示できる。
なお、「ファミリーレストラン」、「ラーメン店」など、目的情報としてジャンルを検索語として入力するように構成してもよい。また、複合施設内に目的が同じ複数の店舗が存在する場合は、それぞれの店舗について駐車場の割引等の情報を表示するように構成してもよい。
【0041】
従来、地図及び施設情報から目的地設定をする際に複合施設を目的地にした場合、当該複合施設と提携する駐車場を案内することまでは可能であったが、本実施の形態では、更に、複合施設内の個々の店舗を目的施設として絞り込むことにより、当該店舗に固有の割引料金で利用できる駐車場を提示することができる。
【0042】
このように、ナビゲーション装置は、目的施設(目的地)設定の際に「靴を買う」、「映画をみる」、「パチンコをする」などの目的を検索語として入力受付し、これらの目的に適合する店舗が複合施設内に存在する場合であっても、これを検索してお得な駐車場を案内することができる。
このため、ナビゲーション装置は、施設の判定だけではなく、ユーザの目的や条件に応じて安くなる駐車場を案内することができ、目的に応じた最もお得な駐車場を案内することができる。
【0043】
(3)ユーザが所持する割引情報を用いて割引料金にて利用できる駐車場を案内する場合。
一例として、ユーザが所定の属性(ここでは携帯電話が利用する所定の通信事業者)を有する携帯電話を所持している場合に割引料金が適用される駐車場を案内する場合について説明する。
この場合、駐車場の入退場時などに係員に携帯電話を提示するなどして割引料金の適用を受けることができる。
【0044】
ナビゲーション装置は、携帯電話通信装置15を用いて予め登録してある携帯電話とリンクして通信する機能を有しており、車内の携帯電話と通信して当該携帯電話の属性を特定する。
このように、携帯電話と通信して属性を特定するため、ユーザが携帯電話を現在所持していることを確認することができる。
そして、ナビゲーション装置は、目的施設が設定されると、その周辺で、当該属性を有する携帯電話で割引料金が適用できる駐車場を駐車場データファイル57で検索し、ユーザに提示する。
【0045】
例えば、図2(a)において、車内にU社の携帯電話が存在することが検知(あるいは推定)され、目的施設の周辺にC駐車場が存在する場合、C駐車場が割引候補として検索される。
また、画面上に「U携帯電話と提携している駐車場です。清算するときに提示してください。」などと付加的な情報を表示したり、あるいは、当該駐車場に到着した際に「U携帯電話を見せると割引になる駐車場です。」などと、音声と画面で通知するように構成することもできる。
この例では、携帯電話を用いたが、PDA(Personal Digital Assistant)やゲーム端末などの他の種類の携帯端末としてもよい。
【0046】
以上は、ユーザが所持する携帯電話の属性によって割引料金が適用される場合について説明したが、その他に、ユーザが割引クーポンなどの割引情報を有している場合に、当該割引情報にて割引利用できる駐車場を案内するように構成することもできる。
例えば、ユーザの携帯電話に割引クーポンが電子データにより記憶されている場合、ナビゲーション装置に、携帯電話の割引クーポンを管理するアプリケーションと通信してこれを読み取るアプリケーションを装備し、これにより、携帯電話とナビゲーション装置で割引クーポンに関する情報が共有され、これを利用できる駐車場の案内や表示を優先的に行うように構成することができる。
【0047】
また、ある事業体のポイントシステムの「○○ポイントカードを所持」していることや、あるいは「○○ポイントを蓄積」していることや、クレジットカードの「○○ゴールドカードを所持」していること、あるいは「非接触式ICカードを所持」していることを予めナビゲーション装置に登録し、これらを割引条件とする駐車場を優先的に案内するように構成することもできる。
この場合、「○○ポイントカードを所持していますか?」などと音声にてユーザが当該カードを現在所持していることを確認するように構成することもできる。
【0048】
図3(a)は、ディスプレイ42に表示された目的地設定画面100の一例を示した図である。
目的地設定画面100は、ディスプレイ42に表示された検索語入力画面(図示せず)で検索語が入力され、続いて、入力された検索語によって検索された目的施設がリスト表示された目的施設リスト画面(図示せず)から目的施設が選択された後に表示される。
目的地設定画面100は、目的施設名称101、情報ボタン102、中心表示103、駐車場ボタン104、目的地セットボタン105などを備えている。
図示しないが、目的地設定画面100には、現在地を中心とする地図が表示されている。
【0049】
目的施設名称101は、ユーザが目的施設リスト画面において目的施設として選択した施設の名称であり、図の例では「XY映画館」となっている。
これは、例えば、ユーザが検索語入力画面から検索語を「現在地付近」and「映画をみる」として検索され、目的施設リスト画面にリスト表示された映画館の一覧から、「XY映画館」を選択することにより目的施設が選択されたものである。
【0050】
情報ボタン102は、目的施設名称101で表示されている施設の詳細な情報を表示させるためのボタンである。
中心表示103は、円の中心により地図の中心を画面上に表すと共に、中心から周囲に45度おきに設けられた矢印表示が設けられている。これら矢印表示をタッチすると、矢印方向に地図の中心が移動する。
駐車場ボタン104は、目的施設周辺に存在する駐車場を検索するためのボタンである。
目的地セットボタン105は、目的施設を案内目的地に設定するためのボタンである。
【0051】
図3(b)は、目的地設定画面100で駐車場ボタン104が選択された場合に表示される周辺駐車場画面200の一例を示した図である。
周辺駐車場画面200は、戻るボタン201、値段順タブ202、距離順タブ203、前ページボタン205、次ページボタン206、詳細情報表示エリア204、目的施設表示エリア207などを備えている。
【0052】
戻るボタン201は、目的地設定画面100に戻るためのボタンである。
値段順タブ202は、検索した駐車場を利用料金が安い順にソートして表示するタブであり、距離順タブ203は、目的施設からの距離が小さい順にソートして表示するためのタブであり、ユーザは、所望のタブをタッチすることにより選択することができる。
前ページボタン205は、詳細情報表示エリア204に表示されている駐車場をページ単位でスクロールアップ、スクロールダウンするためのボタンである。
目的施設表示エリア207には、ユーザが選択した目的施設の名称が表示される。
【0053】
詳細情報表示エリア204は、検索された駐車場の駐車場の名称、距離、値段といった詳細な情報をリスト表示するエリアである。
駐車場の名称には、更に、目的施設と提携関係にある駐車場に関しては「提携」なる表示がなされ、ユーザが所有する携帯電話により割引される駐車場に関しては「携帯割引」なる表示がなされる。
また、これらの特典が付与されていない駐車場に関しては、これらの表示がなされない。
【0054】
詳細情報表示エリア204では、各駐車場の表示をタッチすることにより選択できるようになっており、ユーザは、これら特典、値段、距離などを参照しながら所望の駐車場を選択することができる。
なお、駐車場のうち、割引のあるものを強調表示したり、割引率の高い順に優先順位づけして表示したりなど、駐車場の表示形態を工夫することにより、ユーザに割引利用を認識しやすいようにすることもできる。
【0055】
図4(a)は、周辺駐車場画面200で所望の駐車場を選択した場合に表示される駐車場位置画面300の一例を示した図である。
図示しないが、駐車場位置画面300には、現在地を中心とする地図が表示されている。
駐車場位置画面300は、駐車場表示301、情報ボタン302、戻るボタン303、中心表示304、駐車場位置305、306、目的施設位置307、目的地セットボタン308などを備えている。
【0056】
駐車場表示301は、選択された駐車場の名称を表示する。
情報ボタン302は、駐車場表示301に表示された駐車場の詳細な情報を表示するためのボタンである。
戻るボタン303は、周辺駐車場画面200に戻るためのボタンである。
中心表示304は、中心表示103と同じである。
【0057】
駐車場位置305、306は、駐車場表示301に表示された駐車場の位置を地図上で示したものである。
例えば、「第1A駐車場」、「第2A駐車場」のように、駐車場表示301に表示された駐車場が複数ある場合には、これら複数が表示される。
目的施設位置307は、映画館などの目的施設の位置を表している。
【0058】
目的地セットボタン308は、駐車場位置305、306などで表示された駐車場をナビゲーションによる案内目的地に設定するためのボタンである。
駐車場位置305、306のように駐車場位置が複数ある場合は、所望の駐車場位置をタッチして選択した後に目的地セットボタン308をタッチすると、当該タッチした駐車場が案内目的地に設定される。
【0059】
図4(b)は、駐車場位置画面300で情報ボタン302を選択した場合に表示される駐車場詳細画面400の一例を示した図である。
駐車場詳細画面400は、戻るボタン401、詳細情報表示エリア402などを備えている。
戻るボタン401は、駐車場位置画面300に戻るためのボタンである。
【0060】
詳細情報表示エリア402には、駐車場表示301(図4(a))で表示されている駐車場の詳細な情報が表示される。
図4(b)の例では、A駐車場の営業時間(24時間営業)、割引の適用されない通常利用金(1時間につき800円)、打ち止め料金(24時間以内なら駐車料金の上限が2500円)、XY映画館を利用した場合の割引料金(300円引き)、YY靴店を利用した場合の割引料金(300円引き)などの情報が表示されている。
なお、これらの情報は、駐車場データファイル57に記憶されているものである。
【0061】
図5は、駐車場位置画面300で目的地セットボタン308を選択した場合に表示される案内画面500の一例を示した図である。
図示しないが、案内画面500には、現在地から案内目的地502までの経路を示した地図が表示されている。
【0062】
案内画面500は、目的施設501、案内目的地502、案内開始ボタン503などを備えている。
目的施設501は、映画館など、ユーザが目的とする施設の位置を表しており、案内目的地502は、ユーザが選択した駐車場の位置を表している。
案内開始ボタン503が選択されると、ナビゲーション装置は、案内動作を開始し、車両を案内目的地502に案内する。
【0063】
図6は、本実施の形態に係るナビゲーション装置が、駐車場を案内目的地に設定する手順を説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、CPU21(図1)がナビゲーションプログラムに従って行うものである。
まず、CPU21は、携帯電話通信装置15を用いて車内の携帯電話と通信を試みる。
そして、車内に携帯電話が存在する場合には、これと通信して当該携帯電話の属性を取得し、これを確認してRAM24に記憶する(ステップ3)。
【0064】
次に、CPU21は、ディスプレイ42に検索語入力画面を表示し、例えば、「現在地付近」and「映画をみる」と、検索語の入力を受け付ける(ステップ5)。
すると、CPU21は、地図データファイル51を用いて検索語で設定された検索条件に一致する目的施設を検索して検索結果を目的施設リスト画面に表示する。
例えば、検索条件が「現在地付近」and「映画をみる」であった場合、CPU21は、現在地周辺に存在する映画館を検索し、検索された映画館を目的施設リスト画面にリスト表示する。
【0065】
目的施設リスト画面では、表示された目的施設をタッチすることにより選択を受け付けるようになっており、CPU21は、これによって目的施設の選択を受け付ける(ステップ10)。
次に、CPU21は、選択された目的施設周辺の地図を目的地設定画面100(図3(a))に表示する。
【0066】
次に、目的地設定画面100で駐車場ボタン104が選択されると、CPU21は、駐車場データファイル57を用いて当該目的施設周辺の駐車場を検索し(ステップ15)、その検索結果を周辺駐車場画面200(図3(b))に表示する(ステップ20)。
この際、CPU21は、目的施設と提携関係にある駐車場に関しては、その旨を表示し、ステップ3で確認しRAM24に記憶した携帯電話の属性と割引条件で設定された携帯電話の属性が一致する駐車場に関しては、その旨を表示する。
【0067】
詳細情報表示エリア204で表示された駐車場がユーザによって選択されると(ステップ25)、CPU21は、その位置を駐車場位置画面300(図4(a))に表示したり、詳細な情報を駐車場詳細画面400(図4(b))に表示したりなどする。
そして、ユーザが駐車場位置画面300で駐車場を選択して目的地セットボタン308を選択すると、CPU21は、当該駐車場を案内目的地に設定する(ステップ30)。
【0068】
以上のようにして駐車場が案内目的地に設定されると、CPU21は、現在地から当該駐車場までの案内経路を探索し、案内画面500(図5)で案内開始ボタン503が選択されると、車両の経路案内を開始する。
【0069】
以上に説明した本実施の形態により、次のような効果を得ることができる。
(1)ユーザが自ら最適な駐車場を探す手間を省くことができる。
(2)ユーザの目的とする目的施設の周辺で、当該目的施設と提携しているなどして割引を受けることができる駐車場を検索することができる。
(3)例えば、所定の属性の携帯電話を所持するなど、目的施設の利用以外の割引条件を設定することができる。
(4)ユーザの所持する携帯電話と無線通信して当該携帯電話の属性を取得し、当該属性の携帯電話を所持することを割引条件とする駐車場を検索することができる。
(5)目標施設の周辺にある割引駐車場を案内目的地に設定し、車両を案内することができる。
(6)ユーザが所有している割引クーポン、その他の割引情報、その他のユーザが受けられるサービスを容易に利用することができる。
【0070】
以上に説明したナビゲーション装置は、案内目的地を駐車場としたが、この他に、例えば、映画館と提携したレストランで、映画館を利用したユーザは食事が割引になるなど、駐車場の他に各種の施設を案内目的とすることができる。
【0071】
(1)以上に説明したように、本実施の形態のナビゲーション装置において、目的施設と提携関係にあって割引料金で利用できる駐車場や、目的施設の周辺にあってユーザの所有する携帯電話、PDAなどによって割引料金にて利用できる駐車場は、ユーザが利用する目的施設と当該目的施設を利用するに際して特典が受けられる特典駐車場として機能しており、駐車場データファイル57は、ユーザが利用する目的施設と当該目的施設を利用するに際して特典が受けられる特典駐車場を対応させて記憶した特典駐車場記憶手段として機能している。
そして、本実施の形態のナビゲーション装置は、ユーザから目的施設を検索するための検索語の入力を受け付けるため、検索語の入力を受け付ける検索語入力手段を備えており、入力された検索語で目的施設を検索するため、入力を受け付けた検索語により目的施設を検索する検索手段を備えている。
そして、本実施の形態のナビゲーション装置は、周辺駐車場画面200にて、目的施設と割引料金にて利用できる駐車場(特典駐車場)を表示しているため、前記検索した目的施設と、当該目的施設に対応させて前記記憶した特典駐車場を提示する提示手段を備えている。
【0072】
(2)また、本実施の形態のナビゲーション装置は、周辺駐車場画面200で駐車場(特典駐車場)の選択を受け付けて、駐車場位置画面300で当該選択した駐車場を案内目的地に設定するので、前記提示した特典駐車場の選択を受け付ける選択手段と、前記選択を受け付けた特典駐車場を案内目的地に設定する案内目的地設定手段と、を備えている。
【0073】
(3)更に、特典駐車場としては、割引料金で利用できるレストランや、訪れるとプレゼントがもらえる店舗など、各種の施設が設定可能であるが、本実施の形態のナビゲーション装置は、特典駐車場として目的施設と提携した駐車場(提携駐車場)を設定している。
(4)加えて、本実施の形態のナビゲーション装置は、駐車場データファイル57は、例えば、ユーザが所定の属性を有する携帯電話を所持している場合に割引料金が適用されるなど、特典駐車場で特典を受けるための特典条件を記憶しており、本実施の形態のナビゲーション装置は、ユーザの携帯電話と通信して属性を取得して特典条件を満たしているか否かを判断するため、ユーザが特典条件を満たしているか否かを判断する判断手段を備え、そして、本実施の形態のナビゲーション装置は、周辺駐車場画面200でユーザが所有する携帯電話により割引される駐車場に関しては「携帯割引」なる表示を行うため、前記提示手段は、前記判断手段による判断結果を用いて前記特典駐車場を提示している。
【0074】
(5)そして、特典条件は、ユーザの所持する携帯端末が所定の通信会社に属するものなどの所定の属性を有することであり、本実施の形態のナビゲーション装置は、携帯電話通信装置15を用いて携帯電話から属性を受信するため、ユーザの携帯端末と通信して当該携帯端末の属性を取得する属性取得手段を具備し、前記判断手段は、前記取得した属性を用いて前記判断を行っている。
(6)上記(1)〜(5)のナビゲーション装置を車両に搭載することにより、特典駐車場に経路案内する車両を提供することができる。
(7)本実施の形態のナビゲーション装置は、ユーザが利用する目的施設と当該目的施設を利用するに際して特典が受けられる特典駐車場を対応させて記憶した特典駐車場記憶手段を備えたコンピュータとして機能しており、検索語の入力を受け付ける検索語入力機能と、前記入力を受け付けた検索語により目的施設を検索する検索機能と、前記検索した目的施設と、当該目的施設に対応させて前記記憶した特典駐車場を提示する提示機能と、をコンピュータに発揮させるナビゲーションプログラムを情報記憶装置50に記憶してこれをCPU21で実行することができる。
【符号の説明】
【0075】
10 現在位置検出装置
12 方位センサ
13 距離センサ
14 GPS受信装置
15 携帯電話通信装置
20 情報処理制御装置
21 CPU
22 ROM
23 センサ入力インターフェイス
24 RAM
25 通信インターフェイス
28 時計
40 入出力装置
41 入力装置
42 ディスプレイ
43 プリンタ
44 スピーカ
45 伝送路
50 情報記憶装置
51 地図データファイル
57 駐車場データファイル
100 目的地設定画面
101 目的施設名称
102 修正ボタン
103 中心表示
104 駐車場ボタン
105 目的地セットボタン
200 周辺駐車場画面
201 戻るボタン
202 値段順タブ
203 距離順タブ
204 詳細情報表示エリア
205 前ページボタン
206 次ページボタン
207 目的施設表示エリア
300 駐車場位置画面
301 駐車場表示
302 情報ボタン
303 戻るボタン
304 中心表示
305 駐車場位置
306 戻るボタン
307 目的施設位置
308 目的地セットボタン
400 駐車場詳細画面
401 戻るボタン
402 詳細情報表示エリア
500 案内画面
501 目的施設
502 案内目的地
503 案内開始ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが利用する目的施設と当該目的施設を利用するに際して特典が受けられる特典駐車場を対応させて記憶した特典駐車場記憶手段と、
目的施設を設定する設定手段と、
前記設定した目的施設と、当該目的施設に対応させて前記記憶した特典駐車場を提示する提示手段と、を具備したことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記提示した特典駐車場の選択を受け付ける選択手段と、
前記選択を受け付けた特典駐車場を案内目的地に設定する案内目的地設定手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記特典駐車場は、前記目的施設と提携した提携駐車場であることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記特典駐車場記憶手段は、前記特典駐車場で特典を受けるための特典条件を記憶しており、
前記目的施設が特典条件を満たしているか否かを判断する判断手段を具備し、
前記提示手段は、前記判断手段による判断結果を用いて前記特典駐車場を提示することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記特典条件は、目的施設として特定のジャンルの施設が設定されたことであることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記目的施設に対する目的を入力する目的入力手段を具備し、
前記判断手段は、前記入力された目的に基づいて前記目的施設のジャンルを決定し、該ジャンルに基づいて前記目的施設が特典条件を満たしているか否かを判断することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記目的施設に対する目的を入力する目的入力手段を具備し、
前記目的施設として複数の店舗が統合された複合施設が設定された場合、前記判断手段は入力された目的に基づいて前記複合施設内の目的店舗を決定し、該目的店舗が特典条件を満たしているか否かを判断することを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
ユーザが利用する目的施設と当該目的施設を利用するに際して特典が受けられる特典駐車場を対応させて記憶した特典駐車場記憶手段を備えたコンピュータにおいて、
目的施設を設定する設定機能と、
前記設定した目的施設と、当該目的施設に対応させて前記記憶した特典駐車場を提示する提示機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とするナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−13085(P2011−13085A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−157094(P2009−157094)
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】