説明

ナビゲーション装置、及びナビゲーションプログラム

【課題】複数の交通機関を用いた移動を支援する場合に、有効な乗換案内を行うことができるようにする。
【解決手段】交通機関を利用する移動区間を含む推奨移動経路をユーザに案内するナビゲーション装置100が、建物情報を記憶する建物情報記憶部24と、交通手段の乗換地点を示す乗換地点情報を記憶する乗換地点情報記憶部26と、建物などにある施設の位置など施設に関する情報を示す施設情報を記憶する施設情報記憶部27とを備え、ユーザAが利用すべき交通手段を特定し、特定した交通手段により目的地まで移動する場合の推奨移動経路を探索し、交通手段の乗り換えを行う建物を特定し、ユーザAが交通手段から降りる位置に対応する乗換地点と他の交通手段に乗る位置に対応する乗換地点とを特定し、特定した乗換地点を結ぶ経路である乗換経路を特定し、特定した建物に対応する施設情報を検索し、建物に関する案内情報を作成して経路誘導を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出発地と目的地とを含む推奨移動経路の探索要求に対して、交通機関を利用する移動区間を含む推奨移動経路をユーザに案内するナビゲーション装置、およびナビゲーション装置に動作制御させるためのナビゲーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両や人間などの移動体の目的地への到達を支援するための装置として、ナビゲーション装置が知られている。このナビゲーション装置は、例えば、GPS(Global Positioning System)によって移動体の現在位置を導出し、この移動体の現在位置情報と道路地図情報とを基に経路探索処理によって推奨移動経路を求める。
【0003】
このようなナビゲーション装置には、鉄道や路線バスなどの交通機関(特に、公共交通機関)を利用して目的地まで移動する場合に推奨される経路(例えば、乗車地点、乗換地点、および降車地点などで示される経路)をユーザに提供するものがある。
【0004】
このようなナビゲーション装置は、複数の交通機関(または、交通手段)による旅行を計画するための支援システムとして利用される。具体的には、鉄道ナビ、バスナビ、航空機ナビなどでは、ユーザによる旅行条件(出発時刻、到着時刻、出発駅、到着駅など)の入力を受け付け、利用する路線、列車名、出発時刻、到着時刻、乗継駅、料金、所要時間などを提供する。
【0005】
しかし、従来のナビゲーション装置には、複数の交通手段での乗換や駅での乗り継ぎのための経路を案内するようなものがなく、案内表示板などで提供されるだけであり、ユーザが初めて利用する場所では、道に迷うことがあり、乗り遅れが発生することもあった。さらに、例えば駅において、事務所、乗車券発売場所、改札口、休憩所、荷物一時預かり所、トイレ、売店などに用事があっても、駅職員に尋ねたり、案内版をみたりするしかこれらの位置を知る手段が無かった。
【0006】
このような問題を解決した上でナビゲーション装置の利便性を向上させようとするものとして、例えば、出発地から目的地の最寄駅までの移動における最適経路(すなわち、推奨移動経路)の検索を行い、ユーザが、検索された最適経路に含まれる駅における駅構内の案内情報を望んだ場合に、最適経路の表示画面から駅構内施設案内情報の検索画面に移行でき、容易に駅構内の案内情報の検索操作を行うことができるようにしたものがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−125973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このようなナビゲーション装置は、複数の交通機関を利用する移動(ユーザ個人の移動だけでなく、マルチモーダルなど貨物の輸送といった概念を含む。)において、乗換時の経路誘導を十分に支援するものとはなっていないという問題があった。
【0009】
すなわち、例えば特許文献1に記載のナビゲーション装置の場合、ユーザに提供される駅構内施設案内情報(案内情報)は、「乗換駅の駅構内の、改札口の位置、階段、エレベータ、およびトイレなどの位置」を示すものであり、地図を読み取るのが苦手はユーザなどにとっては、案内情報を参照しても推奨されている経路を正確に移動することが困難となる場合があるという問題があった。
【0010】
本発明は、上述した問題を解決すべく、複数の交通機関を用いた移動を支援する場合に、有効な乗換案内を行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のナビゲーション装置は、出発地と目的地とを含む推奨移動経路の探索要求に対して、交通機関を利用する移動区間を含む推奨移動経路をユーザに案内するナビゲーション装置であって、駅などの建物の位置や構造を示す建物情報を記憶する建物情報記憶手段と、前記建物内において電車などの交通手段の乗り換えが行われる地点である乗換地点を示す乗換地点情報を記憶する乗換地点情報記憶手段と、前記建物における各種店舗など前記建物または前記建物と建物の周辺を含む建物エリアにある施設の位置など施設に関する情報を示す施設情報を記憶する施設情報記憶手段と、前記ユーザの出発地を示す出発地情報と前記目的地を示す目的地情報とに基づいて、前記交通機関を利用する移動区間において前記ユーザが利用すべき交通手段を特定する交通手段特定手段と、該交通手段特定手段により特定された交通手段により前記目的地まで移動する場合の推奨移動経路を探索する推奨移動経路探索手段と、該推奨移動経路探索手段により探索された推奨移動経路に含まれる前記交通手段の乗り換えを行う建物を特定する建物特定手段と、前記乗換地点情報に基づいて、前記建物特定手段により特定された建物において前記ユーザが交通手段から降りる位置に対応する乗換地点と他の交通手段に乗る位置に対応する乗換地点とを特定する乗換地点特定手段と、前記建物情報に基づいて、前記乗換地点特定手段により特定された乗換地点を結ぶ経路である乗換経路を特定する乗換経路特定手段と、前記施設情報記憶手段に記憶された施設情報の中から、前記建物特定手段により特定された建物に対応する施設情報を検索する施設情報検索手段と、前記特定された建物を示す建物情報と、前記特定された乗換経路と、前記検索された施設情報とに基づいて、前記建物に関する案内情報を作成する案内情報作成手段と、該案内情報作成手段により作成された案内情報を用いて前記探索された推奨移動経路に関する経路誘導を行う経路誘導手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
上記の構成としたことで、複数の交通機関を用いた移動を支援する場合に、有効な乗換案内を行うことができるようになる。
【0013】
前記ユーザの嗜好を示す嗜好情報を記憶する嗜好情報記憶手段を含み、前記施設情報検索手段は、前記嗜好情報に基づいて、前記特定された建物に対応する施設情報のうち前記ユーザの嗜好に応じた施設情報を検索する構成とされていてもよい。
【0014】
2つの乗換地点を結ぶ経路である乗換通行路を示す乗換通行路情報を記憶する乗換通行路情報記憶手段を含み、前記乗換経路特定手段は、前記乗換地点特定手段により2つの乗換地点が特定されたことに応じて、該2つの乗換地点に対応する乗換通行路情報を検索する乗換通行路情報検索手段を有し、該乗換通行路情報検索手段により検索された乗換通行路情報が示す乗換通行路を前記乗換経路として特定する構成とされていてもよい。
【0015】
前記施設情報検索手段により施設情報が検索されたことに応じて、前記乗換地点特定手段により特定された2つの乗換地点を結ぶ経路であって、当該検索された施設情報が示す施設を経由する迂回路を探索する迂回路探索手段を含み、前記案内情報作成手段は、前記迂回路探索手段により探索された迂回路を識別可能に提示する案内情報を作成する構成とされていてもよい。
【0016】
前記案内情報作成手段により作成された案内情報が含む前記施設情報に対する選択を受け付ける選択受付手段を含み、前記迂回路探索手段は、前記選択受付手段により選択が受け付けられた施設情報が示す施設の位置を経由する迂回路を探索し、前記案内情報作成手段は、前記迂回路探索手段により探索した迂回路を移動した場合に、前記経路誘導手段による経路誘導の対象となっている推奨移動経路を変更する必要が生じるか判定する変更判定手段と、該変更判定手段により前記推奨移動経路の変更が必要であると判定された場合に、その旨を前記ユーザに報知する報知手段とを有する構成とされていてもよい。
【0017】
前記案内情報作成手段は、前記特定された建物を示す建物情報が示す建物の構造と、前記特定された乗換経路と、前記検索された施設情報が示す施設の位置とを示す案内図を作成する案内図作成手段を有し、該案内図作成手段は、前記検索された施設情報が示す施設の位置を他の施設の位置と識別可能に表示する識別表示手段を有する構成とされていてもよい。
【0018】
電車の乗換案内に関して、出発駅と目的駅とに対応する乗換駅における乗換が容易となる乗降車口である推奨乗降車口の組み合わせ示す推奨乗降車口情報を記憶する推奨乗降車口情報記憶手段を含み、前記乗換地点特定手段は、特定した乗換地点の組み合わせに対応する前記推奨乗降車口を検索する推奨乗降車口検索手段を有し、前記案内情報作成手段は、前記推奨乗降車口検索手段により検索された推奨乗降車口を示す案内情報を作成する構成とされていてもよい。
【0019】
また、本発明のナビゲーションプログラムは、出発地と目的地とを含む推奨移動経路の探索要求に対して、交通機関を利用する移動区間を含む推奨移動経路をユーザに案内するようにナビゲーション装置に動作制御させるためのナビゲーションプログラムであって、前記ナビゲーション装置に、前記ユーザの出発地を示す出発地情報と前記目的地を示す目的地情報とに基づいて、前記交通機関を利用する移動区間において前記ユーザが利用すべき交通手段を特定する交通手段特定処理と、該交通手段特定処理にて特定された交通手段により前記目的地まで移動する場合の推奨移動経路を探索する推奨移動経路探索処理と、該推奨移動経路探索処理にて探索された推奨移動経路に含まれる前記交通手段の乗り換えを行う建物を特定する建物特定処理と、前記建物内において電車などの交通手段の乗り換えが行われる地点である乗換地点を示す乗換地点情報を記憶する乗換地点情報記憶手段に記憶された乗換地点情報に基づいて前記建物特定処理にて特定された建物において前記ユーザが交通手段から降りる位置に対応する乗換地点と他の交通手段に乗る位置に対応する乗換地点とを特定する乗換地点特定処理と、駅などの建物の位置や構造を示す建物情報を記憶する建物情報記憶手段に記憶された建物情報に基づいて、前記乗換地点特定処理にて特定された乗換地点を結ぶ経路である乗換経路を特定する乗換経路特定処理と、前記建物における各種店舗など前記建物または前記建物と建物の周辺を含む建物エリアにある施設の位置など施設に関する情報を示す施設情報を記憶する施設情報記憶手段に記憶された施設情報の中から、前記建物特定処理にて特定された建物に対応する施設情報を検索する施設情報検索処理と、前記特定された建物を示す建物情報と、前記特定された乗換経路と、前記検索された施設情報とに基づいて、前記建物に関する案内情報を作成する案内情報作成処理と、該案内情報作成処理にて作成された案内情報を用いて前記探索された推奨移動経路に関する経路誘導を行う経路誘導処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、複数の交通機関を用いた移動を支援する場合に、有効な乗換案内を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】ナビゲーション装置の構成の例を示すブロック図である。
【図2】制御部と記憶部の構成の例を説明するための説明図である。
【図3】乗換地点情報の格納状態の例を示す説明図である。
【図4】施設情報の格納状態の例を示す説明図である。
【図5】乗換通行路情報の格納状態の例を示す説明図である。
【図6】ナビゲーション処理の例を示すフローチャートである。
【図7】推奨移動経路表示画面の例を示す説明図である。
【図8】乗換案内表示画面の例を示す説明図である。
【図9】案内情報表示画面の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施の形態に係るナビゲーション装置100の構成の例を示すブロック図である。ナビゲーション装置100は、例えば、モバイルタイプのパーソナルコンピュータ、PND(Portable
Navigation Device)や専用デバイスなどの情報処理装置によって構成されるものである。本例においては、図1に示すように、ナビゲーション装置100は、制御部10と、記憶部20と、メモリ30と、表示部40と、センサ部50と、通信部60と、入力部70とを含む。以下、ナビゲーション装置100が、ユーザにより携帯される場合について説明する。
【0024】
なお、図示しないが、ナビゲーション装置100は、CPU(中央処理装置)、プログラム記憶部、OS(オペレーティング・システム)等を有する。
【0025】
制御部10は、例えばCPU(中央処理装置)により構成され、記憶部20に記憶されたコンピュータプログラム(ナビゲーション装置100に動作制御させるためのコンピュータプログラムであり、ナビゲーションプログラムを含む。)に従い、ナビゲーション装置100を構成する各要素を統括制御し、経路探索機能、経路誘導機能、サービス情報(ガソリンスタンドやコンビニエンスストア、ラーメン店、ホテル・旅館といった店舗情報や、有名な施設情報、行楽地情報といったPOI(Point Of Interest)情報)を検索する情報検索機能を含む各種の処理を実行するための各種の機能を有する。なお、これらの各種機能は、一般のナビゲーション装置が備える公知の技術によって実現される。制御部10の構成については、後で詳しく説明する(図2参照)。
【0026】
記憶部20は、ROMやRAMなどで構成され、ナビゲーション装置100が使用する各種コンピュータプログラムや、地図情報や路線情報など、ナビゲーション装置として必要な各種情報を記憶する記憶媒体である。記憶部20の構成については、後で詳しく説明する(図2参照)。
【0027】
メモリ30は、制御部10が処理する各種情報を一時的に保持する記憶媒体であり、RAMなどの半導体記憶装置により構成される。
【0028】
出力部40は、経路誘導に関する情報を出力する装置であり、例えば画像情報を表示する画像表示装置(ディスプレイ装置、モニタ)と、音声情報を音声出力する音声出力装置(スピーカ装置)とを含む。画像表示装置は、道路地図情報や路線情報、ユーザの現在位置情報などを表示画面上に表示するとともに、目的地までの推奨移動経路を表示画面上に併せて表示することで、視覚によって道順などを報知する。なお、ここでの「推奨移動経路」とは、地図上に画像として示される経路だけでなく、経由地の名称や移動方向などを示す文字列により特定可能な経路を含むものとする。
【0029】
また、音声出力装置は、各種音声情報に基づいて各種音声を出力することで、聴覚によって移動経路の道順(例えば、「100m先を右折」など)や、移動経路に関連する情報(例えば、道路名称や交通規制情報、付近のお奨め施設の紹介など)などを報知する。なお、音声出力装置を含む出力部40は、制御部10または経路誘導部13からの通知を受けて音声案内などを行う。
【0030】
センサ部50は、ナビゲーション装置100の現在位置(すなわち、ユーザの現在位置)を測位する機能を備えており、例えば、GPS衛星から送られてくるGPS信号を受信し、このGPS信号に基づいて位置を測定するGPSセンサや、初期位置から移動量(距離)を計測する速度センサ、進行(移動)方位を計測するジャイロセンサ等からなる。
【0031】
GPSセンサは、いわゆるGPS受信機と称されるものであり、GPS衛星から放射されるGPS信号を受信してGPS衛星とGPS受信機自身との距離(疑似距離)を測定し、複数の衛星からのGPS信号を同時に受信することによりGPS受信機自身の現在位置(GPS測位解)を算出する。
【0032】
また、センサ部50は、GPS信号を受信するGPS受信機(アンテナ)の他、受信したGPS信号のデコード等の処理を行い、制御部10に通知する機能を有する。
【0033】
通信部60は、インターネットなどの通信ネットワークに無線あるいは有線によって接続し、通信ネットワークに接続された管理サーバなどの外部の装置と情報の送受信を行うための機能を有する。
【0034】
入力部70は、制御部10に対する各種指示をユーザから受け付ける機能を備える。本例では、入力部70は、例えば、表示部40の表示画面上に表示される操作ボタンなどによって構成される。
【0035】
図2は、本例における制御部10と記憶部20の構成の例を説明するための説明図である。図2に示すように、制御部10は、経路探索部11と、現在位置特定部12と、経路誘導部13と、交通手段特定部14と、建物特定部15と、乗換地点特定部16と、施設情報検索部17と、案内情報作成部18とを含む。
【0036】
経路探索部11は、出発位置(例えば、ユーザの現在位置やユーザにより入力された位置)から目的地(例えば、地図上のユーザが選択した位置)までの移動経路を導出する経路探索処理を行う。経路探索処理では、例えば、入力部70を介して出発地(または、現在位置)と目的地とを示す情報の入力を受け付けて、受け付けた情報に基づいて、後述する道路情報(または、道路地図情報)と交通手段ネットワーク情報とを参照して、出発地から目的地までの移動経路を導出するとともに、導出した移動経路を含む道路地図からなる移動経路周辺地図を生成する処理を行う。なお、本例における経路探索部11は、鉄道や道路などの交通機関(公共交通機関)を利用して移動する移動区間を含む移動経路を探索する場合に、所要時間、乗り換え回数、運賃などを検索条件に含めた経路探索を行う。なお、経路探索処理については公知の技術を用いるので、ここでの詳細な説明は省略する。また、経路探索処理に必要な情報、例えば現在位置の特定や移動経路周辺地図を生成するためなどに用いられる地図情報や交通手段ネットワーク情報などは、予め記憶部20に記憶されている構成としてもよいし、通信部60により外部の管理サーバなどから取得する構成としてもよい。
【0037】
また、図2に示すように、本例における経路探索部11は、推奨移動経路探索部11Aと、乗換経路特定部11Bと、迂回経路探索部11Cとを含む。
【0038】
推奨移動経路探索部11Aは、後述する道路情報(または、道路地図情報)と交通手段ネットワーク情報とに基づいて、目的地までの推奨移動経路を探索する処理を行う機能を有する。ここで、推奨移動経路探索部11Aが探索する推奨移動経路は、交通機関を利用して移動する移動区間を探索する場合に、「所用時間が短い経路」や、「乗換回数が少ない経路」など、所定の条件を満たす移動経路を推奨移動経路として探索する処理を行う機能を有する。また、本例における推奨移動経路探索部11Aは、後述する交通手段特定部14により特定された交通手段(電車や自動車(バス))により目的地まで移動する場合の推奨移動経路を探索する。
【0039】
なお、説明を要因にするため、以下「乗換」とは、交通手段の種類の変更(例えば、電車からバスへの変更。すなわち、例えば、電車降車位置、改札口、駅出口、次の交通機関までの経路、次の交通機関の入口、改札口、乗車位置、の順にユーザが移動すること。)だけでなく、交通手段の種類は変わらないが路線が変わること(例えば、電車の乗継。すなわち、例えば、降車位置、次の路線のホーム、乗車位置、の順にユーザが移動すること。)も意味するものとする。なお、地下鉄などでは、使用した路線の改札口が次に利用する路線の改札口となる場合がある。また、例えばバスなどでは、入口と、改札口と、乗車位置とが同じ位置である場合もある。
【0040】
乗換経路特定部11Bは、後述する建物情報に基づいて、後述する乗換地点特定部16により特定された乗換地点を結ぶ経路である乗換経路を特定する処理を行う機能を有する。
【0041】
ここで、本例における「乗換経路」とは、推奨移動経路を移動する場合の交通手段の乗換位置における移動経路を示す経路である。すなわち、例えば、交通手段が「電車」であり、推奨移動経路が「出発位置から最寄駅までの移動経路」と、「ユーザが利用すべき電車」と、「目的地の最寄駅から目的地までの移動経路」とを示し、「ユーザが利用すべき電車」が複数ある場合(すなわち、電車の乗換が必要な場合)、「乗換経路」は、乗換位置である建物(すなわち、乗換駅)においてユーザが乗ってきた電車から降りる位置(すなわち、プラットホーム)から次に乗るべき電車に乗るための位置までの移動経路を意味する。
【0042】
本例においては、乗換経路特定部11Bは、後述する乗換地点特定部16により2つの乗換地点(すなわち、交通手段から降りる位置と交通手段に乗る位置。乗換位置の建物においては、出発側と到着側の位置。)が特定されたことに応じて、2つの乗換地点に対応する乗換通行路情報(後で説明する。図5参照。)を検索し、検索した乗換通行路情報が示す乗換通行路を乗換経路として特定する。
【0043】
なお、乗換経路の移動手段は徒歩を前提とするが、建物における施設を利用する移動(例えば、エレベータ、エスカレータ、動く歩道)を含む構成としてもよい。施設を利用するか否かの判定は、例えば、ユーザによる条件設定や、ユーザの嗜好情報に基づいて行う構成とすればよい。
【0044】
迂回路探索部11Cは、後述するナビゲーション処理(図6参照)において施設情報が検索されたことに応じて、乗換地点特定部16により特定された2つの乗換地点を結ぶ経路であって、検索された施設情報が示す施設を経由する迂回路を探索する処理を行う機能を有する。なお、迂回路の探索処理は、後述する建物情報に基づいて実行するものとし、移動距離に基づいて迂回により追加される移動時間を算出する処理を行うものとする。また、迂回路探索部11Cが、時間帯による建物の混雑状況を考慮した迂回路を探索する構成としてもよい。この場合、例えば後述する建物情報に、時間帯別の建物の混雑状況(例えば、混雑度や混雑エリア)を示す情報を含む構成とすればよい。
【0045】
なお、本例においては、交通機関として、バス(公営市営路線バス、シャトル、高速バスなど)、鉄道(定期路線運営している鉄道、私鉄、地下鉄、路面電車、モノレール、ロープウェイなど)、航空路線(定期航路運営している航路、国内線、国際線など)、船舶(定期航路運営している航路、フェリー、渡し船など)など、各種交通機関を想定している。
【0046】
現在位置特定部12は、ユーザの現在位置情報を特定する処理を行う。ここで、現在位置は、例えば緯度と経度により示される。現在位置特定部12は、例えば、センサ部50から通知される情報に基づいて現在位置を示す現在位置情報を特定する。
【0047】
経路誘導部13は、経路探索部11により探索された推奨移動経路を用いた一般的な経路誘導(ユーザの現在位置に応じた推奨移動経路を含む地図の表示や、音声案内など)を行うための処理を行う機能を有する。なお、本例における経路誘導部13は、後述する案内情報作成部17により作成された案内情報を用いて、探索された推奨移動経路に関する経路誘導(乗換経路に関する経路誘導を含む)を行う。
【0048】
交通手段特定部14は、ユーザの出発地(例えば、現在位置)を示す出発地情報と目的地を示す目的地情報とに基づいて、交通機関を利用する移動区間においてユーザが利用すべき交通手段を特定する処理を行う機能を有する。すなわち、出発地と目的地との位置関係などで、交通機関として「鉄道」を利用したほうが便利である場合には交通手段として「電車」を特定し、交通機関として「道路」を利用した方が便利である場合には交通手段として「自動車(バス)」を特定する。なお、交通機関の選択は、徒歩での移動距離に上限を設けることなどにより実現する構成としてもよいし、ユーザによる交通機関の指定を受け付ける構成としてもよい。
【0049】
また、本例における交通手段特定部14は、「電車」や「自動車」といった交通手段の種類だけでなく、「○○線の電車」や「□□線の電車」など、同一種類の交通手段であって、異なる路線を移動する交通手段(すなわち、路線別交通手段)を特定する処理を行う機能を有する。なお、路線別交通手段の特定は、後述する交通手段ネットワーク情報に基づいて行う。
【0050】
建物特定部15は、推奨移動経路探索部11Aにより探索された推奨移動経路に含まれる交通手段の乗り換えを行う建物(例えば、乗換駅)を特定する処理を行う機能を有する。本例においては、建物特定部15は、推奨移動経路が示す乗換位置に対応する建物名と、後述する建物情報とを比較することにより、推奨移動経路に含まれる交通手段の乗り換えを行う建物を特定する。
【0051】
乗換地点特定部16は、後述する乗換地点情報(図3参照)に基づいて、建物特定部15により特定された建物においてユーザが交通手段から降りる位置に対応する乗換地点(例えば、電車から降りる降車地点)と他の交通手段に乗る位置に対応する乗換地点(例えば、電車に乗る乗車地点)とを特定する処理を行う機能を有する。本例においては、乗換地点特定部16は、後述する乗換地点情報(図3参照)と、出発地と目的地とに対応する交通機関、交通手段および路線別交通手段とに基づいて、乗換位置(すなわち、建物特定部15により特定された建物)における乗換地点を特定する。
【0052】
施設情報検索部17は、後述する施設情報記憶部26に記憶された施設情報(図4参照)の中から、建物特定部15により特定された建物に対応する施設情報を検索する処理を行う機能を有する。なお、本例における施設情報検索部17は、後述する嗜好情報に基づいて、建物に対応する施設情報のうち、ユーザの嗜好に応じた施設情報を検索(または、他の施設情報に優先して検索)する。
【0053】
案内情報作成部18は、建物特定部15により特定された建物を示す建物情報と、乗換経路特定部11Bにより特定された乗換経路と、施設情報検索部17により検索された施設情報とに基づいて、建物に関する案内情報を作成する処理を行う機能を有する。
【0054】
なお、本例において、案内情報作成部18は、ユーザの現在位置と、建物の構造と、施設の位置と、乗換経路とを識別可能に表示する案内図を、案内情報として作成する。ただし、案内情報は乗換経路や施設情報がユーザに伝わる形態であればよく、例えば文字列や音声によりユーザに提供される構成としてもよい。
【0055】
また、本例において、記憶部20は、図2に示すように、道路地図情報記憶部21と、POI情報記憶部22と、交通手段ネットワーク情報記憶部23と、建物情報記憶部24と、乗換地点情報記憶部25と、施設情報記憶部26と、乗換通行路情報記憶部27と、嗜好情報記憶部28とを含む。
【0056】
道路地図情報記憶部21は、一定の緯度幅と緯度幅で区切られた矩形状の範囲(メッシュ)に分割して地図情報を記憶する記憶媒体である。この地図情報は、道路地図情報記憶部21に記憶されるほか、例えばSDメモリカードと呼ばれるリムーバルメディアとしての補助記憶装置や、CD−ROMやDVD−ROM等に保存することができる。また、インターネット等の通信ネットワークを介して地図情報をダウンロードするようにしてもよい。また、道路地図情報記憶部21は、交通規制や道路の構成などを示す道路情報として、道路をノードとリンクで表して管理し、各ノードとリンクに関して経路構成ノード情報と経路構成リンク情報とを記憶する記憶媒体である。すなわち、経路探索部11は、経路探索処理において必要な情報を道路地図情報記憶部21から取得することとなる。以下、適宜地図情報と道路情報とを対応付けした情報を「道路地図情報」と呼ぶ。
【0057】
また、道路情報は、時期や車両の進行方向によって異なる内容となる場合がある。ここで、本例における道路情報には、各リンクの長さや通過時間を経路コストとして格納されている。また、道路情報は、複数の階層を持っており、本例においては近傍用(全ての道路を格納)、近距離用(細街路以外の道路を格納)、中距離用(県道以上の道路を格納)、遠距離用(高速道、国道を格納)が設定されている。この場合、例えば道路情報を構成するノードとリンクに階層情報を設定するようにすればよい。これにより、経路探索の条件によって経路探索の対象となる道路情報を使い分けることができる。すなわち、例えば現在位置から目的地までの距離が長距離である場合には、間に存在する道路情報の量が膨大になるため、遠距離用が設定された道路情報を用いて経路探索処理を行うことにより、経路探索部11の処理負荷を軽減させることができる。
【0058】
POI情報記憶部22は、出発地や目的地を検索または設定するために用いる情報であるPOI情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、POI情報は、POIの名称、位置(住所または座標)、および最寄駅を含むものとする。
【0059】
交通手段ネットワーク情報記憶部23は、道路、鉄道、バス、航空機、および船舶の路線情報を含む交通手段ネットワーク情報を記憶する記憶媒体である。なお、本例における交通手段ネットワーク情報は、走行経路を示す経路情報と、交通機関の運行予定を示す時刻表(ダイヤグラム)情報、および交通機関の運行状況を示す運行情報を含むものとする。なお、路線情報や運行情報については、一般的なナビゲーション装置が採用するものを用いるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0060】
建物情報記憶部24は、駅などの建物の構造を示す建物情報を記憶する記憶媒体である。本例における建物情報は、建物の形状や建物内の通行路の形状を示す形状データを含む。なお、形状データは、表示表現に合わせて、3次元データでもよいし、階層を持った2次元データで構成されていてもよい。なお、建物情報は、建物名称や、座標値列(例えば、乗換経路の探索に使用する座標値の列)を含む。
【0061】
また、建物情報は、建物周辺を含む建物エリアの形状を示す形状データを含む場合がある。すなわち、例えば「東京駅」の場合、電車間の乗換に関係する駅構内の形状だけでなく、地下鉄駅、バス乗り場、タクシ乗り場を含めた建物の周辺を含む建物エリアの形状を示す形状データを含む場合があってもよい。また、駅ビルの形状を含む場合があってもよい。
【0062】
乗換地点情報記憶部25は、建物内において電車などの交通手段の乗り換えが行われる地点である乗換地点を示す乗換地点情報を記憶する記憶媒体である。すなわち、乗換地点情報とは、交通手段にユーザが乗り降りするための乗降車口の位置に関する情報である。
【0063】
図3は、乗換地点情報記憶部25における乗換地点情報の格納状態の例を示す説明図である。図3に示すように、本例における乗換地点情報は、乗換地点IDと、乗換地点が含まれる建物を示す建物名と、乗換地点名と、交通機関と、路線名と、地点座標とを含む。
【0064】
ここで、「交通機関」は、乗換位置にて乗換が行われる可能性のある交通手段に対応する交通機関の種類(例えば、鉄道や道路(道路に関する交通機関として、バスやタクシなどを含む。))が記憶される。
【0065】
また、「地点座標」とは、建物における乗換地点の位置を示すものである。
【0066】
施設情報記憶部26は、建物における各種店舗など建物または建物と建物の周辺を含む建物エリアにある施設の位置など施設に関する情報を示す施設情報を記憶する記憶媒体である。なお、ここでいう「施設」には、階段やトイレなど駅などの建物の特徴を示す可能性の低い施設だけでなく、施設の特徴となる可能性が高いお店や建物の周辺施設などを含むものとする。また、本例における施設情報の少なくとも一部は、後述する嗜好情報が示す嗜好を満たす施設であるか否かの情報(例えば、施設の種類など)を含むものとする。
【0067】
図4は、施設情報記憶部26における施設情報の格納状態の例を示す説明図である。図4に示すように、本例における施設情報は、建物を一意に特定するための建物IDと、施設名と、施設の種類と、商品情報とを含む。
【0068】
ここで、「建物ID」は、施設に対応する建物を特定する識別情報である。なお、建物と施設の対応関係は、施設が建物内に位置していることだけでなく、例えば、建物から施設までの距離が特定の距離以内であることなどであってもよい。本例においては、施設に対応する建物を示す建物IDは、例えば施設情報の作成者などにより設定されているものとする。ただし、例えばナビゲーション装置100のユーザにより、建物と施設とを対応付けるために、施設情報に建物IDを追加することができる構成としてもよい。また、各施設に複数の建物IDが設定されている構成としてもよい。
【0069】
また、「商品情報」とは、施設にて販売されている商品に関する各種情報(例えば、商品名や値段、広告など)を意味する。
【0070】
また、本例における施設情報は、「その他」として、施設に関する他のユーザによる評価や、施設の管理者などにより作成された広告情報などを含むものとする。
【0071】
嗜好情報記憶部27は、ユーザの嗜好を示す嗜好情報を記憶する記憶媒体である。本例における嗜好情報は、ユーザが立寄る可能性のある施設の種類や、ユーザが好む施設名などを含む。
【0072】
乗換通行路情報記憶部28は、2つの乗換地点を結ぶ経路である乗換通行路を示す乗換通行路情報を記憶する記憶媒体である。すなわち、乗換通行路情報は、乗換地点の組み合わせに応じた移動経路を示す情報である。
【0073】
図5は、乗換通行路情報記憶部28における乗換通行路情報の格納状態の例を示す説明図である。図5に示すように、本例における乗換通行路情報は、乗換地点IDと、通過通路と、通過地点とを含む。
【0074】
ここで、「乗換地点ID」とは、出発側の乗換地点を示す乗換地点IDと、到着側の乗換地点を示す乗換地点IDとを示す。
【0075】
また、「通過通路」とは、乗換通路を構成する通路に関する情報であり、通路IDと、通路構造と、距離(通路の長さ)と、通路を移動する場合の平均移動時間とを含む。なお、本例においては、建物情報に、建物における通路の位置や通路名称などが含まれており、通路IDによって通路が一意に特定できるものとする。
【0076】
また、「通過地点」とは、乗換通路上において所定の条件を満たす地点に関する情報であり、地点IDと、地点構造と、座標とを含む。なお、本例においては、所定の条件として、「改札」や「通路階段下」や「エスカレータホーム側」など、建物情報において地点IDが付された地点(すなわち、地点構造が特定可能な地点)であることが設定されているものとする。
【0077】
次に、本例におけるナビゲーション装置100の動作について図を参照して説明する。なお、本発明に特に係わらない処理については、その詳細な説明を省略している場合がある。
【0078】
図6は、ナビゲーション装置100が実行するナビゲーション処理の例を示すフローチャートである。ナビゲーション処理では、乗換位置において案内情報を用いた乗換案内を行うための処理が行われる。
【0079】
本例におけるナビゲーション処理は、例えば、ナビゲーション装置100が、出発地と目的地とを含む推奨移動経路の探索要求に応じて推奨移動経路の探索処理を開始したことにより開始される。以下、適宜、ナビゲーション装置100のユーザAにより、出発地をナビゲーション装置100の記憶部20に登録された「自宅」とし、目的地を建物情報記憶部24に記憶された建物情報が示す建物の1つである「△△空港」とする推奨移動経路の探索要求を受け付けた場合を例にして説明を行なう。
【0080】
ナビゲーション処理において、先ず、制御部10は、交通手段特定部14により、移動に利用すべき交通手段を特定する(ステップS101)。本例においては、ナビゲーション装置100は、予めユーザAにより交通機関「鉄道」と「道路」(または、交通手段「電車」と「自動車(バス)」)とを利用可能である旨の設定を受け付けているものとする。
【0081】
交通手段を特定すると、制御部10は、推奨移動経路探索部11Aにより、特定した交通手段と、出発地と、目的地とに応じた推奨移動経路を探索する(ステップS102)。本例においては、推奨移動経路探索部11Aは、自宅から「○○駅」への移動経路と、「○○駅」から「△△空港」まで交通機関「鉄道」と「バス」を利用して移動する移動経路とを探索することとする。なお、目的地が、建物情報記憶部24に記憶された建物情報が示す建物でない場合は、推奨移動経路探索部11Aは、交通機関を利用して移動する最終地点から目的地までの移動経路を探索する。
【0082】
推奨移動経路を探索すると、制御部10は、建物特定部15により、探索した推奨移動経路における乗換位置となる建物を特定する(ステップS103)。
【0083】
建物を特定すると、制御部10は、乗換地点特定部16により、特定した建物における乗換地点を特定する(ステップS104)。なお、このとき、建物特定部15により特定された建物が複数ある場合(すなわち、目的地までの移動において交通手段を乗り換える位置が2つ以上ある場合)、乗換地点特定部16は、建物毎に乗換地点の組み合わせを特定する。
【0084】
乗換地点を特定すると、制御部10は、探索した推奨移動経路を示す推奨移動経路表示画面を表示する(ステップS105)。
【0085】
図7は、推奨移動経路表示画面の例を示す説明図である。図7に示すように、本例における推奨移動経路表示画面は、1つの推奨移動経路に関する情報を示す推奨移動経路表示領域110を備え、文字列により、出発地から目的地までの経路を示す。なお、優先する検索条件によって異なる推奨移動経路が探索される場合(例えば、所要時間が短い経路と運賃が安い経路とで推奨移動経路が異なる場合)、推奨移動経路毎に推奨移動経路表示領域が設けられる(図7における推奨移動経路表示領域110と推奨移動経路表示領域120)。
【0086】
具体的には、推奨移動経路表示領域110には、出発地101と、経由地(交通機関の利用を開始する位置)102と、目的地103と、地図表示要求受付ボタン104と、乗換案内表示要求受付ボタン105とを含む。
【0087】
制御部10は、地図表示要求受付ボタン104の選択を受け付けた場合に、出発地101から経由地102までの推奨移動経路を示す地図を、出力部40の表示画面に表示する。また、乗換案内表示要求受付ボタン105の選択を受け付けた場合に、交通機関を利用する移動区間の移動方法(乗換案内)を示す乗換案内表示画面を表示する。
【0088】
推奨移動経路表示画面を表示すると、制御部10は、乗換案内表示要求受付ボタン105の選択による乗換案内表示要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS106)。ここで、乗換案内表示要求を受け付けないと判定すると(ステップS106のN)、制御部10は、後述するステップS108の処理に移行する。
【0089】
一方、例えばユーザAの指により乗換案内表示要求受付ボタン105の表示位置が押下されたことを受け付けて、乗換案内表示要求を受け付けたと判定すると(ステップS106のY)、制御部10は、出力部40の表示画面に乗換案内表示画面を表示する(ステップS107)。
【0090】
図8は、乗換案内表示画面の例を示す説明図である。図8に示すように、本例における乗換案内表示画面は、乗換位置である建物名201と、各建物名201に対応する位置(例えば、各建物名201の表示位置の近傍)に配置される交通手段名(例えば、路線名)202と、ユーザAが、各建物名201に到着する時刻および各建物201を出発する時刻を示す時刻表示203とを示す乗換案内表示領域210を備える。
【0091】
乗換案内表示画面を表示すると、制御部10は、現在位置特定部12により特定されるユーザAの現在位置が、乗換地点を含む建物(現在位置から進行に位置する最寄の建物)に対して所定距離以内であるか否かを判定する(ステップS108)。
【0092】
ここで、ユーザAの現在位置が乗換地点を含む建物に対して所定距離以内にあると判定すると(ステップS108のY)、制御部10は、乗換経路特定部11Cにより、現在位置から所定距離以内に位置する建物における乗換経路を特定する(ステップS109)。
【0093】
乗換経路を特定すると、制御部10は、施設情報検索部17により、乗換地点を含む建物に対応する施設情報のうち、ユーザの嗜好に応じた施設情報を検索する(ステップS110)。
【0094】
施設情報を検索すると、制御部10は、迂回路探索部11Cにより、検索した施設情報が示す施設を経由して乗換地点間を移動する経路(迂回路)を探索する(ステップS111)。
【0095】
迂回路を探索すると、制御部10は、案内情報作成部18により、特定した乗換経路と、探索した迂回路と、検索した施設情報とを示す案内情報(本例においては、案内図)を作成する(ステップS112)。
【0096】
案内情報を作成すると、制御部10は、経路誘導部13により、作成した案内図を用いた経路誘導を開始する(ステップS113)。本例においては、制御部10は、出力部40の表示画面に、作成した案内情報を示す案内情報表示画面を表示することにより乗換経路に関する経路誘導を行う。
【0097】
図9は、案内情報表示画面の例を示す説明図である。図9に示すように、本例における案内情報表示画面は、案内図の全部または一部を表示する案内図表示領域301と、案内図に含まれる施設情報を表示する施設情報表示領域302とを備える。
【0098】
また、本例における案内図表示領域301には、乗換地点を示す画像P1,P2と、乗換地点間を結ぶ経路R1,R2と、建物内の施設を示す画像S1,S2とが、案内図内において識別可能に表示される。なお、本例においては、画像P1は電車から降りる位置を示し、画像P2が電車に乗る位置を示す。また、経路R1が乗換位置R1,R2に対応する乗換経路を示す、経路R2が、施設情報が示す施設を経由する迂回路を示す。
【0099】
なお、乗換地点を示す画像P1,P2は、現在位置情報に基づいて、ユーザAが電車に乗った位置に対応する位置に表示されることが好ましい。しかし、乗換通行路情報が乗降車口毎の乗換通行路を有していない場合には、ユーザAの乗車位置にかかわらず、乗車通行路情報が示す乗換通行路に対応する位置に乗換地点を示す画像P1,P2が表示される構成としてもよい。
【0100】
経路誘導を開始すると、制御部10は、ユーザAによる交通手段の乗換が完了したか否かを判定する(ステップS114)。
【0101】
例えば、ユーザの現在位置が乗換位置に一致したことに応じて(または、ユーザAの現在位置が目的地に向かって移動を開始したことに応じて)、乗換が完了したと判定すると(ステップS114のY)、制御部10は、推奨移動経路における進行方向に乗換位置があるか否か判定する(ステップS115)。ここで、推奨移動経路における進行方向に乗換経路があると判定すると(ステップS115のY)、制御部10は、ナビゲーション処理におけるステップS108の処理に移行する。
【0102】
一方、推奨移動経路における進行方向に乗換位置がないと判定すると(ステップS115のN)、制御部10は、ここでの処理を終了する。
【0103】
以上に説明したように、上述した実施の形態では、出発地と目的地とを含む推奨移動経路の探索要求に対して、交通機関(例えば、鉄道や道路)を利用する移動区間を含む推奨移動経路をユーザAに案内するナビゲーション装置100が、駅などの建物の位置や構造を示す建物情報を記憶する建物情報記憶部24と、建物内において電車などの交通手段の乗り換えが行われる地点である乗換地点(例えば、駅のプラットホーム)を示す乗換地点情報を記憶する乗換地点情報記憶部26と、建物における各種店舗など建物または建物と建物の周辺を含む建物エリアにある施設の位置など施設に関する情報を示す施設情報を記憶する施設情報記憶部27とを備え、ユーザAの出発地を示す出発地情報と目的地を示す目的地情報とに基づいて、交通機関を利用する移動区間においてユーザAが利用すべき交通手段(例えば、電車や自動車(バス))を特定し、特定した交通手段により目的地まで移動する場合の推奨移動経路を探索し、探索した推奨移動経路に含まれる交通手段の乗り換えを行う建物(例えば、駅)を特定し、乗換地点情報に基づいて、特定した建物においてユーザAが交通手段(例えば、電車)から降りる位置に対応する乗換地点(例えば、降車口)と他の交通手段に乗る位置に対応する乗換地点(例えば、乗車口)とを特定し、建物情報に基づいて、特定した乗換地点を結ぶ経路である乗換経路を特定し、施設情報記憶部27に記憶された施設情報の中から、特定した建物に対応する施設情報を検索し、特定した建物を示す建物情報と、特定した乗換経路と、検索した施設情報とに基づいて、建物に関する案内情報(例えば、案内図)を作成し、作成した案内情報を用いて探索した推奨移動経路に関する経路誘導を行う構成としているので、複数の交通機関を用いた移動を支援する場合に、有効な乗換案内を行うことができるようになる。
【0104】
すなわち、施設情報や建物の構造と共に乗換経路示すことにより、より有効に、乗換案内に対するユーザの理解を促すことができるようになる。
【0105】
また、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置100が、ユーザAの嗜好を示す嗜好情報を記憶する嗜好情報記憶部28を備え、嗜好情報に基づいて、特定した建物に対応する施設情報のうちユーザAの嗜好に応じた施設情報を検索する構成としているので、駅ビル内の店舗などをユーザの嗜好を考慮して提供することができるようになるため、提供する施設情報の有用性を高めることができるようになる。また、これにより、施設情報の提供に広告的役割を期待することができるようになる。
【0106】
また、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置100が、2つの乗換地点を結ぶ経路である乗換通行路を示す乗換通行路情報を記憶する乗換通行路情報記憶部26を備え、2つの乗換地点(例えば、電車から降りる地点に対応する乗換地点と、電車に乗る地点に対応する乗換地点)を特定したことに応じて、2つの乗換地点に対応する乗換通行路情報を検索し、検索した乗換通行路情報が示す乗換通行路を乗換経路として特定する構成としているので、乗降点の組み合わせに基づいて乗換地点を選択するだけで、乗換経路を特定できるので、経路探索処理に要する処理負荷が軽減できるようになる。
【0107】
また、上述した実施の形態では、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置100が、施設情報を検索したことに応じて、特定した2つの乗換地点(例えば、電車から降りる地点に対応する乗換地点と、電車に乗る地点に対応する乗換地点)を結ぶ経路であって、検索した施設情報が示す施設を経由する迂回路を探索し、探索した迂回路を識別可能に提示する案内情報(例えば、迂回路R2)を作成する構成としているので、ユーザが建物内または建物エリア内の施設に立寄る可能性を高めることができるようになる。
【0108】
なお、上述した実施の形態においては特に言及していないが、ナビゲーション装置100が、作成した案内情報が含む施設情報に対する選択を受け付け、選択を受け付けた施設情報が示す施設の位置を経由する迂回路を探索し、探索した迂回路を移動した場合に、経路誘導の対象となっている推奨移動経路を変更する必要が生じるか判定し、推奨移動経路の変更が必要であると判定した場合に、その旨をユーザAに報知する構成としてもよい。
【0109】
この場合、ナビゲーション装置100は、例えば迂回路を移動した場合の所要時間を移動距離などに基づいて算出し、算出した所要時間と、推奨移動経路が示す乗換位置において許容される乗換時間とを比較することにより、推奨移動経路の変更(経路の変更を要さないが、交通手段をいくつか遅らせることを含む)が必要であるか否かの判定を行う構成とすればよい。このような構成とすることにより、ユーザによる迂回路の採用判定を有効に支援することができるようになる。
【0110】
また、上述した実施の形態では、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置100が、特定した建物を示す建物情報が示す建物の構造と、特定した乗換経路と、検索した施設情報が示す施設の位置とを示す案内図を作成し、検索した施設情報が示す施設の位置を他の施設の位置と識別可能に表示する構成としているので(例えば、画像S1,S2。図9参照。)、より案内情報の視認性を高めることができるようになる。
【0111】
なお、上述した実施の形態においては特に言及していないが、ナビゲーション装置100が、電車の乗換案内に関して、出発駅と目的駅とに対応する乗換駅における乗換が容易となる乗降車口である推奨乗降車口の組み合わせ示す推奨乗降車口情報記憶部を備え、特定した乗換地点の組み合わせに対応する推奨乗降車口を検索し、検索した推奨乗降車口を示す案内情報を作成する構成としてもよい。このような構成とすることにより、より有効な乗換経路をユーザに提供することができるようになる。また、この場合、ナビゲーション装置100が、ユーザの現在位置と推奨降車口に対応する電車内位置とを比較に、位置が一致しない場合には、ユーザに対して、例えば電車内を移動することを推奨するメッセージ画面を表示することにより、電車内の移動を推奨する構成としてもよい。
【0112】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ナビゲーション装置100が、乗換通路を特定するときに、ユーザの嗜好を反映させる構成としてもよい。すなわち、例えば、嗜好情報として「エレベータの使用を優先する」といった乗換経路の特定条件が含まれる場合、ナビゲーション装置100が、乗換通行路情報を参照し、特定した乗換地点に対応する乗換通行路情報であって、通行構造として「エレベータ」を含む乗換通行路情報を他の通行路情報に優先して乗換経路に特定する構成としてもよい。
【0113】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、建物情報記憶部24に記憶される建物情報が、乗換がない駅や乗換案内が必要ないと判断できる乗換場所(すなわち、建物)では、形状データを持たなかったり、他の建物情報の形状データよりも簡易な形状データを有していたりする構成としてもよい。この場合、例えば、ナビゲーション装置100が、ユーザの行動履歴に基づいて、利用頻度が所定の閾値よりも低い建物情報を削除したり、必要な建物情報(例えば、推奨移動経路上に位置する建物の情報や、ユーザにより指定された建物の情報など)を、通信部60を介して外部サーバなどから取得したりする構成としてもよい。このような構成とすることにより、記憶する情報量が過大になることを防止することができるようになる。
【0114】
なお、上述した実施の形態では、ユーザが、交通機関のうち鉄道や道路などの公共交通機関を利用する場合について説明を行なったが、ナビゲーション装置100が、道路を利用する場合の交通手段の乗換を支援する構成としてもよい。すなわち、推奨移動経路上に、例えば、自動車や自転車から電車やバスなどへの乗換位置が存在する場合に、ナビゲーション装置100が、乗換経路として、駐車所や駐輪場から駅のホームやバスターミナルにおける待機場所までの経路を特定する構成としてもよい。この場合、乗換地点情報記憶部25に、駐車場や駐輪場を乗換地点とする乗換通行路情報が含まれ、乗換通行路情報記憶部28に、駐車場や駐輪場を示す乗換地点に対応する乗換通行路情報が含まれる構成とすればよい。
【0115】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、本発明に係るナビゲーション装置は、クライアントサーバシステムにより実現される構成としてもよい。この場合、ナビゲーション装置100における経路探索に関する処理をサーバにて実行する構成とすることにより、クライアント端末の性能に大きく左右されることなく、有効な経路誘導を実現することができるようになる。
【0116】
なお、上述した実施の形態では、ナビゲーション装置が、推奨移動経路と、推奨移動経路上における乗換位置での乗換経路(乗換位置に対応する2つの乗換地点間の移動経路)とを用いてユーザを目的地まで誘導する場合について説明したが、ナビゲーション装置100は、例えば、出発地と目的地とに応じて、区間毎の路線、乗車乗換場所(乗車ホームを含む)、出発時刻、到着乗換場所(降車ホーム)、到着時刻、所要時間、および移動距離で構成される旅程情報を作成し、作成した旅程情報を示す旅程リストをユーザに提供し、ユーザの要求に応じて、乗換経路に関する案内情報を提供する構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、ユーザの進路案内を実現するデバイスを扱う業種において産業上有用であり、特に、複数の交通機関を用いた移動を支援するナビゲーション装置の利便性を向上させるのに有用である。
【符号の説明】
【0118】
10 制御部
11 経路探索部
11A 推奨移動経路探索部
11B 乗換経路特定部
11C 迂回路探索部
12 現在位置特定部
13 経路誘導部
14 交通手段特定部
15 建物特定部
16 乗換地点特定部
17 施設情報検索部
18 案内情報作成部
20 記憶部
21 道路地図情報記憶部
22 POI情報記憶部
23 交通手段ネットワーク情報記憶部
24 建物情報記憶部
25 乗換地点情報記憶部
26 乗換通行路情報記憶部
27 施設情報記憶部
28 嗜好情報記憶部
30 メモリ
40 出力部
50 センサ部
60 通信部
70 入力部
100 ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地と目的地とを含む推奨移動経路の探索要求に対して、交通機関を利用する移動区間を含む推奨移動経路をユーザに案内するナビゲーション装置であって、
駅などの建物の位置や構造を示す建物情報を記憶する建物情報記憶手段と、
前記建物内において電車などの交通手段の乗り換えが行われる地点である乗換地点を示す乗換地点情報を記憶する乗換地点情報記憶手段と、
前記建物における各種店舗など前記建物または前記建物と建物の周辺を含む建物エリアにある施設の位置など施設に関する情報を示す施設情報を記憶する施設情報記憶手段と、
前記ユーザの出発地を示す出発地情報と前記目的地を示す目的地情報とに基づいて、前記交通機関を利用する移動区間において前記ユーザが利用すべき交通手段を特定する交通手段特定手段と、
該交通手段特定手段により特定された交通手段により前記目的地まで移動する場合の推奨移動経路を探索する推奨移動経路探索手段と、
該推奨移動経路探索手段により探索された推奨移動経路に含まれる前記交通手段の乗り換えを行う建物を特定する建物特定手段と、
前記乗換地点情報に基づいて、前記建物特定手段により特定された建物において前記ユーザが交通手段から降りる位置に対応する乗換地点と他の交通手段に乗る位置に対応する乗換地点とを特定する乗換地点特定手段と、
前記建物情報に基づいて、前記乗換地点特定手段により特定された乗換地点を結ぶ経路である乗換経路を特定する乗換経路特定手段と、
前記施設情報記憶手段に記憶された施設情報の中から、前記建物特定手段により特定された建物に対応する施設情報を検索する施設情報検索手段と、
前記特定された建物を示す建物情報と、前記特定された乗換経路と、前記検索された施設情報とに基づいて、前記建物に関する案内情報を作成する案内情報作成手段と、
該案内情報作成手段により作成された案内情報を用いて前記探索された推奨移動経路に関する経路誘導を行う経路誘導手段とを含む
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記ユーザの嗜好を示す嗜好情報を記憶する嗜好情報記憶手段を含み、
前記施設情報検索手段は、前記嗜好情報に基づいて、前記特定された建物に対応する施設情報のうち前記ユーザの嗜好に応じた施設情報を検索する
請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
2つの乗換地点を結ぶ経路である乗換通行路を示す乗換通行路情報を記憶する乗換通行路情報記憶手段を含み、
前記乗換経路特定手段は、前記乗換地点特定手段により2つの乗換地点が特定されたことに応じて、該2つの乗換地点に対応する乗換通行路情報を検索する乗換通行路情報検索手段を有し、
該乗換通行路情報検索手段により検索された乗換通行路情報が示す乗換通行路を前記乗換経路として特定する
請求項1または請求項2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記施設情報検索手段により施設情報が検索されたことに応じて、前記乗換地点特定手段により特定された2つの乗換地点を結ぶ経路であって、当該検索された施設情報が示す施設を経由する迂回路を探索する迂回路探索手段を含み、
前記案内情報作成手段は、前記迂回路探索手段により探索された迂回路を識別可能に提示する案内情報を作成する
請求項1から請求項3のうち何れかに記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記案内情報作成手段により作成された案内情報が含む前記施設情報に対する選択を受け付ける選択受付手段を含み、
前記迂回路探索手段は、前記選択受付手段により選択が受け付けられた施設情報が示す施設の位置を経由する迂回路を探索し、
前記案内情報作成手段は、
前記迂回路探索手段により探索した迂回路を移動した場合に、前記経路誘導手段による経路誘導の対象となっている推奨移動経路を変更する必要が生じるか判定する変更判定手段と、
該変更判定手段により前記推奨移動経路の変更が必要であると判定された場合に、その旨を前記ユーザに報知する報知手段とを有する
請求項4記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記案内情報作成手段は、前記特定された建物を示す建物情報が示す建物の構造と、前記特定された乗換経路と、前記検索された施設情報が示す施設の位置とを示す案内図を作成する案内図作成手段を有し、
該案内図作成手段は、前記検索された施設情報が示す施設の位置を他の施設の位置と識別可能に表示する識別表示手段を有する
請求項1から請求項5のうち何れかに記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
電車の乗換案内に関して、出発駅と目的駅とに対応する乗換駅における乗換が容易となる乗降車口である推奨乗降車口の組み合わせ示す推奨乗降車口情報を記憶する推奨乗降車口情報記憶手段を含み、
前記乗換地点特定手段は、特定した乗換地点の組み合わせに対応する前記推奨乗降車口を検索する推奨乗降車口検索手段を有し、
前記案内情報作成手段は、前記推奨乗降車口検索手段により検索された推奨乗降車口を示す案内情報を作成する
請求項1から請求項6のうち何れかに記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
出発地と目的地とを含む推奨移動経路の探索要求に対して、交通機関を利用する移動区間を含む推奨移動経路をユーザに案内するようにナビゲーション装置に動作制御させるためのナビゲーションプログラムであって、
前記ナビゲーション装置に、
前記ユーザの出発地を示す出発地情報と前記目的地を示す目的地情報とに基づいて、前記交通機関を利用する移動区間において前記ユーザが利用すべき交通手段を特定する交通手段特定処理と、
該交通手段特定処理にて特定された交通手段により前記目的地まで移動する場合の推奨移動経路を探索する推奨移動経路探索処理と、
該推奨移動経路探索処理にて探索された推奨移動経路に含まれる前記交通手段の乗り換えを行う建物を特定する建物特定処理と、
前記建物内において電車などの交通手段の乗り換えが行われる地点である乗換地点を示す乗換地点情報を記憶する乗換地点情報記憶手段に記憶された乗換地点情報に基づいて前記建物特定処理にて特定された建物において前記ユーザが交通手段から降りる位置に対応する乗換地点と他の交通手段に乗る位置に対応する乗換地点とを特定する乗換地点特定処理と、
駅などの建物の位置や構造を示す建物情報を記憶する建物情報記憶手段に記憶された建物情報に基づいて、前記乗換地点特定処理にて特定された乗換地点を結ぶ経路である乗換経路を特定する乗換経路特定処理と、
前記建物における各種店舗など前記建物または前記建物と建物の周辺を含む建物エリアにある施設の位置など施設に関する情報を示す施設情報を記憶する施設情報記憶手段に記憶された施設情報の中から、前記建物特定処理にて特定された建物に対応する施設情報を検索する施設情報検索処理と、
前記特定された建物を示す建物情報と、前記特定された乗換経路と、前記検索された施設情報とに基づいて、前記建物に関する案内情報を作成する案内情報作成処理と、
該案内情報作成処理にて作成された案内情報を用いて前記探索された推奨移動経路に関する経路誘導を行う経路誘導処理とを
実行させるためのナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−117876(P2012−117876A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−266614(P2010−266614)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(507052430)キャンバスマップル株式会社 (77)
【Fターム(参考)】