説明

ナビゲーション装置および行程ガイド表示制御方法

【課題】面倒な操作を行うことなく、現在地から高速道路を降りるまでに存在する道路区間の渋滞状況の全容を把握することが可能な「ナビゲーション装置および行程ガイド表示制御方法」を提供する。
【解決手段】誘導経路に沿って高速道路を走行中のとき、渋滞情報に基づいて、高速道路上のインターチェンジ、ジャンクション、サービスエリアおよびパーキングエリアに対応する地点間の道路区間のうち、渋滞中の道路区間を渋滞道路区間として特定する。そして、特定した渋滞道路区間が全て含まれるように行程ガイド画像を生成して表示することにより、従来の行程ガイド画像において画面枠外に存在していた渋滞道路区間も一画面内に表示されるようにし、ユーザがスクロール操作等の面倒な操作を行わなくても、現在地から高速道路を降りるまでに存在する道路区間の渋滞状況の全容を把握することができるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置および行程ガイド表示制御方法に関し、特に、自車両が誘導経路に沿って現在走行している高速道路上の複数のインターチェンジ(IC)/サービスエリア(SA)/パーキングエリア(PA)を現在地から近い順に配置した行程ガイド画像を表示する機能を有するナビゲーション装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、車載用のナビゲーション装置では、自車両が誘導経路に沿って現在走行している高速道路上の複数のインターチェンジ(IC)/サービスエリア(SA)/パーキングエリア(PA)を現在地から近い順に配置した行程ガイド画像を表示する機能を備えている。図8は、従来の行程ガイド画像の表示例を示す図である。図8において、左右2画面表示の左側の画面には、自車位置周辺の地図画像が表示されている。この地図画像において、120は車両位置マークであり、140は誘導経路に含まれる走行中の高速道路である。
【0003】
右側の画面には、行程ガイド画像が表示されている。この行程ガイド画像において、200,220,240,260は、誘導経路に含まれる高速道路上の複数のインターチェンジ、サービスエリア、パーキングエリアまたはジャンクション(以下、これらをまとめて単にインターチェンジ等という)を、現在地から近い順に画面下部から上部に並べて配置した地点名称表示枠である。
【0004】
地点名称表示枠200には、車両位置160から一番近いインターチェンジ等の名称(図8の例では、「○○IC」)が表示されている。地点名称表示枠220には、車両位置160から二番目に近いインターチェンジ等の名称(図8の例では、「●●SA」)が表示されている。地点名称表示枠240には、車両位置160から三番目に近いインターチェンジ等の名称(図8の例では、「△△IC」)が表示されている。地点名称表示枠260には、車両位置160から四番目に近いインターチェンジ等の名称(図8の例では、「□□IC」)が表示されている。
【0005】
また、行程ガイド画像において、280は渋滞状況表示領域であり、現在地から○○ICまでの道路区間の渋滞状況(図8の例では、「渋滞」)を示している。300は渋滞状況表示領域であり、○○ICから●●SAまでの道路区間の渋滞状況(図8の例では、「渋滞」)を示している。320は渋滞状況表示領域であり、●●SAから△△ICまでの道路区間の渋滞状況(図8の例では、「渋滞」)を示している。340は渋滞状況表示領域であり、△△ICから□□ICまでの道路区間の渋滞状況(図8の例では、「渋滞」)を示している。
【0006】
ユーザは、図8の行程ガイド画像を見ることによって、現在地から△△ICまでの各道路区間の渋滞状況を把握することができる。しかし、△△ICより先の道路区間の渋滞状況は、表示画面サイズの制約があるため、画面枠外になってしまい表示されない。そのため、ユーザは画面枠外に存在する道路区間の渋滞状況を把握することができず、ひいては、現在地から高速道路を降りるまでに存在する道路区間の渋滞状況の全容を把握することができないという問題があった。
【0007】
この問題に対して、ユーザは、行程ガイド画像を上方向にスクロールさせ、画面枠外に存在する道路区間の渋滞状況を表示させることによって、画面枠外に存在する道路区間の渋滞状況を把握することができる。しかしながら、面倒なスクロール操作を行わなければ、画面枠外の道路区間の渋滞状況を把握することができず、ユーザにとっては利便性を欠くという問題があった。
【0008】
上記問題に関連して、渋滞区間が現在表示中の地図に表示できない距離にあっても、自車位置と渋滞区間とを同一画面に表示できるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の技術では、自車両の現在位置から渋滞区間までの距離を算出し、その算出した距離に基づいて当該現在位置と渋滞区間を示す渋滞区間マークとを同一の画面に表示するための地図縮尺を決定し、決定した地図縮尺により地図表示を行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−235341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、面倒な操作を行うことなく、現在地から高速道路を降りるまでに存在する道路区間の渋滞状況の全容を把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した課題を解決するために、本発明では、誘導経路に沿って高速道路を走行中のとき、渋滞情報に基づいて、高速道路上のインターチェンジ、ジャンクション、サービスエリアおよびパーキングエリアのそれぞれに対応する地点間の道路区間のうち、渋滞中の道路区間を渋滞道路区間として特定する。そして、特定した渋滞道路区間が全て含まれるように行程ガイド画像を生成して表示するようにしている。
【発明の効果】
【0012】
上記のように構成した本発明によれば、従来の行程ガイド画像では画面枠外に存在していた渋滞道路区間も一画面内に表示されることとなるので、ユーザがスクロール操作を行わなくても、現在地から高速道路を降りるまでに存在する道路区間の渋滞状況の全容を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態によるナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による行程ガイド画像の例を示す図である。
【図3】本実施形態のナビゲーション装置による行程ガイド表示制御動作例を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態による行程ガイド画像の変形例を示す図である。
【図5】本実施形態による行程ガイド画像の変形例を示す図である。
【図6】本実施形態によるナビゲーション装置の構成の変形例を示すブロック図である。
【図7】本実施形態による行程ガイド画像の変形例を示す図である。
【図8】従来の行程ガイド画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態という)を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるナビゲーション装置100の構成例を示すブロック図である。
【0015】
図1において、11はDVD−ROM等の記録媒体であり、地図表示や経路探索等に必要な各種の地図データを記憶している。地図データには、マップマッチングや経路探索等の各種の処理に必要な道路ユニットのデータが含まれている。道路ユニットは、交差点や分岐など、複数の道路が交わる点に対応するノードに関する情報と、道路上のあるノードとこれに隣接する他のノードとの間を接続する、道路に対応する道路リンクに関する情報とを含んでいる。なお、ここでは地図データを記憶する記録媒体としてDVD−ROM11を用いているが、CD−ROM、ハードディスク、半導体メモリ等の他の記録媒体を用いても良い。
【0016】
12は車両の現在位置を所定間隔毎に検出する車両位置検出部であり、自立航法センサ、GPS受信機、位置計算用CPU等で構成されている。自立航法センサは、所定走行距離毎に1個のパルスを出力して車両の移動距離を検出する車速センサ(距離センサ)と、車両の回転角度(移動方位)を検出する振動ジャイロ等の角速度センサ(相対方位センサ)とを含む。自立航法センサは、これらの車速センサおよび角速度センサによって車両の相対位置および方位を検出する。
【0017】
位置計算用CPUは、自立航法センサから出力される自車両の相対的な位置および方位のデータに基づいて、絶対的な自車装置(推定車両位置)および車両方位を計算する。また、GPS受信機は、複数のGPS衛星から送られてくる電波をGPSアンテナで受信して、3次元測位処理あるいは2次元測位処理を行って車両の絶対位置および方位を計算する(車両方位は、現時点における自車位置と1サンプリング時間ΔT前の自車位置とに基づいて計算する)。
【0018】
13は地図データ記憶部であり、DVD−ROM制御部14の制御によってDVD−ROM11から読み出された地図データを一時的に格納する。DVD−ROM制御部14は、DVD−ROM11からの地図データの読み出しを制御する。すなわち、DVD−ROM制御部14は、車両位置検出部12から車両現在位置の情報を入力し、その車両現在位置を含む所定範囲の地図データの読み出し指示を出力することにより、地図表示や誘導経路の探索に必要な地図データをDVD−ROM11から読み出して地図データ記憶部13に格納する。
【0019】
15はディスプレイであり、表示パネル15aおよびタッチパネル15bを備えている。表示パネル15aは、地図表示制御部16から出力されたデータに基づき地図画像を表示する。また、表示パネル15aは、車両の現在地から目的地に至る誘導経路の案内中、地図表示制御部16から出力されたデータに基づき地図画像を表示すると共に、誘導経路案内部17から出力されたデータに基づき誘導経路画像を表示する。また、表示パネル15aは、誘導経路に高速道路が含まれる場合、その高速道路の走行中は行程ガイド画像表示制御部18から出力されたデータに基づき行程ガイド画像を表示する。タッチパネル15bは、表示パネル15aの前面に重ね合わされ、ユーザによるタッチ操作を検出する。
【0020】
19は操作受付部であり、タッチパネル15bに対するユーザの操作を受け付ける。例えば、操作受付部19は、誘導経路の目的地を設定する操作を受け付ける。この目的地の設定に関しては、地図画像をスクロールさせて所望の地点に合わせたカーソル位置を目的地に設定したり、メニュー画面から施設名や地点名、電話番号、住所、郵便番号などのキーワードを入力して検索した地点を目的地に設定したりすることが可能である。
【0021】
20は目的地設定部であり、操作受付部19により受け付けられたユーザ操作に基づいて、ユーザにより指定された地点を目的地として設定する。そして、目的地設定部20は、設定した目的地を示す目的地情報を誘導経路探索部21に出力する。
【0022】
誘導経路探索部21は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報と地図データ記憶部13に記憶されている地図データとに基づいて、当該自車位置情報により示される自車位置から、目的地設定部20から出力された目的地情報により示される目的地までの誘導経路を探索する。
【0023】
22は誘導経路メモリであり、誘導経路探索部21により誘導経路が探索された場合、その探索された誘導経路のデータ(現在位置から目的地に至るまでのノードの集合)を誘導経路情報として一時的に格納する。
【0024】
地図表示制御部16は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報と、地図データ記憶部13に記憶されている地図データとに基づいて自車位置周辺の地図画像データを生成する。そして、地図表示制御部16は、生成した地図画像データをディスプレイ15の表示パネル15aに出力する。
【0025】
誘導経路案内部17は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報と、地図データ記憶部13に記憶されている地図データと、誘導経路メモリ22に格納された誘導経路情報とに基づいて誘導経路案内を行う。具体的には、誘導経路案内部17は、地図表示制御部16により生成された地図画像に重ねて誘導経路を他の道路とは異なる色で太く表示することにより、誘導経路の目的地までの走行案内を行う。
【0026】
また、誘導経路案内部17は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報と誘導経路メモリ22に格納された誘導経路情報とに基づいて、自車両が誘導経路上の高速道路を走行中であるか否かについて判定する。誘導経路案内部17は、誘導経路上の高速道路を走行中であると判定した場合、その旨を渋滞道路区間特定部24に通知する。なお、誘導経路案内部17は、誘導経路上の高速道路を走行中でないと判定した場合、渋滞道路区間特定部24に何も通知しない。
【0027】
23は渋滞情報取得部であり、主に高速道路上に設置された電波ビーコン送受信機との間で電波を介して双方向通信を行うとともに、主に一般道路上に設置された光ビーコン送受信機との間で光を介して双方向通信を行うことにより、道路交通情報センタ(図示せず)からVICS情報(渋滞情報や規制情報といった道路交通情報。VICSは登録商標)を取得する。そして、渋滞情報取得部23は、道路交通情報センタから取得した道路交通情報に含まれている渋滞情報を渋滞道路区間特定部24および行程ガイド画像生成部25に出力する。
【0028】
ここで、道路交通情報に含まれる渋滞情報は、あるVICSリンクの特定箇所における混雑の度合いを示すものであり、VICSリンクID、渋滞の長さ、混雑の度合い等の情報を含んでいる。VICSリンクIDは、その道路に対応したリンク番号を示す。渋滞の長さは、渋滞の開始点(VICSリンクの一方端)からの距離を示す。混雑の度合いは、例えば車両が順調に走行できる「順調」と、車両が一定の速度以下になる「混雑」と、ほとんど車両が動かなくなる「渋滞」との3種類の状態を特定する。
【0029】
渋滞道路区間特定部24は、自車両が誘導経路上の高速道路を走行中である旨の通知を誘導経路案内部17から受けた場合、車両位置検出部12により検出された自車位置情報、地図データ記憶部13に記憶されている地図データ、誘導経路メモリ22に格納された誘導経路情報、渋滞情報取得部23から出力された渋滞情報に基づいて、誘導経路に含まれる高速道路上の各インターチェンジ等に対応する地点間の道路区間のうち、渋滞中(例えば、渋滞情報に含まれる混雑の度合いが「混雑」または「渋滞」である)の道路区間が存在するか否かについて判定する。
【0030】
渋滞道路区間特定部24は、渋滞中の道路区間が存在すると判定した場合、その道路区間を渋滞道路区間として特定する。そして、渋滞道路区間特定部24は、特定した渋滞道路区間を示す渋滞道路区間情報を行程ガイド画像生成部25に出力する。一方、渋滞道路区間特定部24は、渋滞中の道路区間が存在しない場合、その旨を行程ガイド画像生成部25に通知する。なお、渋滞道路区間特定部24は、渋滞情報に含まれる混雑の度合いが「渋滞」である道路区間のみを渋滞道路区間として特定するようにしても良い。
【0031】
行程ガイド画像生成部25は、渋滞中の道路区間が存在しない旨の通知を渋滞道路区間特定部24から受けた場合、従来技術と同様に、自車両が誘導経路に沿って現在走行している高速道路上の複数のインターチェンジ等を現在地から近い順に配置した行程ガイド画像データを生成する。この場合、行程ガイド画像データに含まれる各地点名称表示枠の数は一定の基準数(例えば、4つ)である。また、行程ガイド画像データに含まれる各地点名称表示枠の大きさは、インターチェンジ等の種類(インターチェンジ、ジャンクション、サービスエリアまたはパーキングエリア)に関係なく同じ基準の大きさで、基準数の地点名称表示枠を行程ガイド画像全体に均等の大きさで表示するときの大きさである。
【0032】
また、行程ガイド画像生成部25は、渋滞道路区間特定部24から渋滞道路区間情報が出力された場合、車両位置検出部12により検出された自車位置情報、地図データ記憶部13に記憶されている地図データ、誘導経路メモリ22に格納された誘導経路情報、渋滞情報取得部23から出力された渋滞情報、渋滞道路区間特定部24から出力された渋滞道路区間情報に基づいて、渋滞道路区間特定部24により特定された渋滞道路区間が全て含まれるようにして行程ガイド画像データを生成する。
【0033】
具体的には、行程ガイド画像生成部25により生成される行程ガイド画像データは、誘導経路に含まれる高速道路上のインターチェンジ等を特定するための地点名称表示枠、および、現在地および各インターチェンジ等にそれぞれ対応する地点間の道路区間の渋滞状況を現在地から近い順に配置した画像データである。
【0034】
行程ガイド画像データを生成するときに、行程ガイド画像生成部25は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報、地図データ記憶部13に記憶されている地図データ、誘導経路メモリ22に格納された誘導経路情報、渋滞道路区間特定部24から出力された渋滞道路区間情報に基づいて、自車両の位置から最も遠い渋滞道路区間の終了地点までに高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在するか否かについて判定する。
【0035】
行程ガイド画像生成部25は、高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在すると判定した場合、当該サービスエリアまたはパーキングエリアに対応する地点名称表示枠を基準の大きさのまま圧縮しないで描画した行程ガイド画像データを生成する。行程ガイド画像生成部25は、地点名称表示枠が基準数より多いとき、サービスエリアまたはパーキングエリア以外の地点名称表示枠は少なくとも1つを圧縮する。どの地点名称表示枠を圧縮するかについては優先順位のルールがある。例えば、自車位置に最も近い地点の地点名称表示枠<最も遠い地点の地点名称表示枠<その他の地点名称表示枠の順番で優先順位を高くしていくようにし、行程ガイド画像生成部25は、その優先順位に従って地点名称表示枠を圧縮する。
【0036】
一方、行程ガイド画像生成部25は、高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在しないと判定した場合、渋滞道路区間特定部24により特定された渋滞道路区間が全て含まれるように行程ガイド画像データを生成する。この場合、行程ガイド画像データに含まれる各地点名称表示枠の大きさは、インターチェンジ等の種類(インターチェンジまたはジャンクション)に関係なく同じである。行程ガイド画像生成部25は、地点名称表示枠が基準数より多いとき、少なくとも1つの地点名称表示枠を圧縮する。そして、どの地点名称表示枠を圧縮するかについては、上記の優先順位のルールを適用しても良い。
【0037】
行程ガイド画像表示制御部18は、行程ガイド画像生成部25により生成された行程ガイド画像データをディスプレイ15の表示パネル15aに出力する。
【0038】
図2は、本実施形態による行程ガイド画像の例を示す図である。図2において、左右2画面表示の左側の画面には、地図表示制御部16から出力された地図画像データに基づいて、自車位置周辺の地図画像が表示されている。この地図画像において、400は車両位置マークであり、410は誘導経路に含まれる走行中の高速道路である。特に図示していないが、左側の画面には、渋滞情報や誘導経路が地図画像に重ねて表示される。
【0039】
右側の画面には、行程ガイド画像表示制御部18から出力された行程ガイド画像データに基づいて、行程ガイド画像が表示されている。この行程ガイド画像において、420,430,440,450,460,470は、誘導経路に含まれる高速道路上の複数のインターチェンジ等を現在地から近い順に画面下部から上部に並べて配置した地点名称表示枠である。この地点名称表示枠内には、図示はしないが、通過予定時刻、現在地からの距離がインフォメーション情報として表示される。
【0040】
地点名称表示枠420には、車両位置415から一番近いインターチェンジ等の名称(図2の例では、「○○IC」)が表示されている。地点名称表示枠430には、車両位置415から二番目に近いインターチェンジ等の名称(図2の例では、「●●SA」)が表示されている。地点名称表示枠440には、車両位置415から三番目に近いインターチェンジ等の名称(図2の例では、「△△IC」)が表示されている。
【0041】
地点名称表示枠450には、車両位置415から四番目に近いインターチェンジ等の名称(図2の例では、「□□IC」)が表示されている。地点名称表示枠460には、車両位置415から五番目に近いインターチェンジ等の名称(図2の例では、「◇◇PA」)が表示されている。地点名称表示枠470には、車両位置415から六番目に近いインターチェンジ等の名称(図2の例では、「★★IC」)が表示されている。
【0042】
図2に示す行程ガイド画像では、高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアに対応する地点名称表示枠430,460は、圧縮しないで基準の大きさのままで表示されている。これは、行程ガイド画像を見たユーザが地点名称表示枠430,460に含まれる地点名称(図2の例では、「●●SA」、「◇◇PA」)を十分に視認しやすいようにするためである。これにより、ユーザはサービスエリアまたはパーキングエリアの位置および地点名称を容易に把握することができるため、例えば、この先どこで休憩すれば良いかといった今後の運転計画を検討するユーザに対して便宜を図ることができる。
【0043】
また、図2に示す行程ガイド画像では、地点名称表示枠440,450が、他の地点名称表示枠420,430,460,470と比べて枠の大きさおよび当該枠に含まれる地点名称(文字)が基準の大きさより小さく圧縮して表示されている。これは、地点名称表示枠440,450は、車両位置から一番近いインターチェンジ等の地点名称表示枠420、および、車両位置から一番遠いインターチェンジ等(すなわち、渋滞道路区間の終わり)の地点名称表示枠470の中間に位置するインターチェンジの地点名称表示枠であるため、圧縮して表示されることにより視認性が多少低下したとしても、現在地から高速道路を降りるまでに存在する道路区間の渋滞状況の全容およびサービスエリアまたはパーキングエリアの位置を把握する上での影響は少ないからである。これにより、行程ガイド画像における表示スペースを節約することができ、渋滞道路区間の数が多くなったとしても、節約した表示スペースを使って渋滞道路区間が全て含まれるように行程ガイド画像を生成することができる。
【0044】
また、行程ガイド画像において、480は渋滞状況表示領域であり、現在地から○○ICまでの道路区間の渋滞状況(図2の例では、「渋滞」)を示している。490は渋滞状況表示領域であり、○○ICから●●SAまでの道路区間の渋滞状況(図2の例では、「渋滞」)を示している。500は渋滞状況表示領域であり、●●SAから△△ICまでの道路区間の渋滞状況(図2の例では、「渋滞」)を示している。
【0045】
510は渋滞状況表示領域であり、△△ICから□□ICまでの道路区間の渋滞状況(図2の例では、「渋滞」)を示している。520は渋滞状況表示領域であり、□□ICから◇◇PAまでの道路区間の渋滞状況(図2の例では、「渋滞」)を示している。530は渋滞状況表示領域であり、◇◇PAから★★ICまでの道路区間の渋滞状況(図2の例では、「渋滞」)を示している。
【0046】
図2に示すように、自車両が誘導経路上の高速道路を走行中である場合、誘導経路に含まれる高速道路上の渋滞道路区間が全て含まれるように行程ガイド画像が表示される。このため、従来の行程ガイド画像では画面枠外に存在していた渋滞道路区間も一画面内に表示されることとなり、ユーザがスクロール操作等の面倒な操作を行わなくても、現在地から高速道路を降りるまでに存在する道路区間の渋滞状況の全容を把握することができる。
【0047】
次に、本実施形態におけるナビゲーション装置100の動作について説明する。図3は、自車両が目的地へ向かって誘導経路上を走行している場合におけるナビゲーション装置100の動作例を示すフローチャートである。図3におけるステップS100の処理は、ナビゲーション装置100の起動後、誘導経路探索部21が自車位置から目的地までの誘導経路を探索し、その結果の誘導経路情報を誘導経路メモリ22に格納することによって開始する。
【0048】
まず、地図表示制御部16は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報と地図データ記憶部13に記憶されている地図データとに基づいて、自車位置周辺の地図画像データを生成する(ステップS100)。そして、地図表示制御部16は、生成した地図画像データをディスプレイ15の表示パネル15aに出力する(ステップS120)。
【0049】
次に、誘導経路案内部17は、地図表示制御部16により生成された地図画像に重ねて誘導経路を他の道路とは異なる色で太く表示する(ステップS140)。次に、誘導経路案内部17は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報と誘導経路メモリ22に格納された誘導経路情報とに基づいて、自車両が誘導経路上の高速道路を走行中であるか否かについて判定する(ステップS160)。もし、自車両が誘導経路上の高速道路を走行中でないと誘導経路案内部17にて判定した場合(ステップS160にてNO)、処理はステップS320に遷移する。
【0050】
一方、自車両が誘導経路上の高速道路を走行中であると誘導経路案内部17にて判定した場合(ステップS160にてYES)、渋滞道路区間特定部24は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報、地図データ記憶部13に記憶されている地図データ、誘導経路メモリ22に格納された誘導経路情報、渋滞情報取得部23から出力された渋滞情報に基づいて、誘導経路に含まれる高速道路上の各インターチェンジ等に対応する地点間の道路区間のうち、渋滞中の道路区間が存在するか否かについて判定する(ステップS180)。
【0051】
もし、渋滞中の道路区間が存在しないと渋滞道路区間特定部24にて判定した場合(ステップS180にてNO)、渋滞道路区間特定部24は、その旨を行程ガイド画像生成部25に通知する。そして、行程ガイド画像生成部25は、従来技術と同様に、自車両が誘導経路に沿って現在走行している高速道路上の基準数のインターチェンジ等を現在地から近い順に基準の大きさで配置した行程ガイド画像データを生成する(ステップS200)。その後、処理はステップS320に遷移する。
【0052】
一方、渋滞中の道路区間が存在すると渋滞道路区間特定部24にて判定した場合(ステップS180にてYES)、渋滞道路区間特定部24は、その道路区間を渋滞道路区間として特定する(ステップS220)。そして、渋滞道路区間特定部24は、特定した渋滞道路区間を示す渋滞道路区間情報を行程ガイド画像生成部25に出力する。
【0053】
次に、行程ガイド画像生成部25は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報、地図データ記憶部13に記憶されている地図データ、誘導経路メモリ22に格納された誘導経路情報、渋滞道路区間特定部24から出力された渋滞道路区間情報に基づいて、自車両の位置から最も遠い渋滞道路区間の終了地点までに高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在するか否かについて判定する(ステップS240)。
【0054】
もし、高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在しないと行程ガイド画像生成部25にて判定した場合(ステップS240にてNO)、行程ガイド画像生成部25は、渋滞道路区間特定部24により特定された渋滞道路区間が全て含まれるように行程ガイド画像データを生成する(ステップS260)。なお、生成した行程ガイド画像データに含まれる各地点名称表示枠の大きさは、インターチェンジ等の種類(インターチェンジまたはジャンクション)に関係なく同じである。その後、処理はステップS300に遷移する。
【0055】
一方、高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在すると行程ガイド画像生成部25にて判定した場合(ステップS240にてYES)、行程ガイド画像生成部25は、当該サービスエリアまたはパーキングエリアに対応する地点名称表示枠は圧縮せず、それ以外のインターチェンジ等については必要に応じて圧縮して描画した行程ガイド画像データを生成する(ステップS280)。その後、処理はステップS300に遷移する。
【0056】
ステップS300では、行程ガイド画像表示制御部18は、ステップS200、S260またはS280において行程ガイド画像生成部25により生成された行程ガイド画像データをディスプレイ15の表示パネル15aに出力する。最後に、誘導経路案内部17は、車両位置検出部12により検出された自車位置情報と、地図データ記憶部13に記憶されている地図データと、誘導経路メモリ22に格納されている誘導経路情報とに基づいて、自車両が目的地に到着したか否かについて判定する(ステップS320)。
【0057】
もし、自車両が目的地に到着していないと誘導経路案内部17にて判定した場合(ステップS320にてNO)、処理はステップS100に遷移する。一方、自車両が目的地に到着したと誘導経路案内部17にて判定した場合(ステップS320にてYES)、ナビゲーション装置100は図3における処理を終了する。
【0058】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、自車両が誘導経路に沿って高速道路を走行中のとき、渋滞情報に基づいて、高速道路上のインターチェンジ等に対応する地点間の道路区間のうち、渋滞中の道路区間を渋滞道路区間として特定する。そして、特定した渋滞道路区間が全て含まれるように行程ガイド画像を生成して表示するようにしている。このように構成した本実施形態によれば、従来の行程ガイド画像では画面枠外に存在していた渋滞道路区間も一画面内に表示されることとなり、ユーザがスクロール操作を行わなくても、現在地から高速道路を降りるまでに存在する道路区間の渋滞状況の全容を把握することができる。
【0059】
また、本実施形態では、自車両の位置から最も遠い渋滞道路区間の終了地点までに高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在する場合、地点名称表示枠430,460を圧縮しないで描画した行程ガイド画像を生成している。これにより、行程ガイド画像を見たユーザにとって、サービスエリアまたはパーキングエリアに対応する地点名称表示枠430,460に含まれる地点名称(図2の例では、「●●SA」、「◇◇PA」)が十分に視認しやすくなる。これにより、ユーザはサービスエリアまたはパーキングエリアの位置および地点名称を容易に把握することができるため、例えば、この先どこで休憩すれば良いかといった今後の運転計画を検討するユーザに対して便宜を図ることができる。
【0060】
なお、上記実施形態において、自車両の位置から最も遠い渋滞道路区間の終了地点までに高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在する場合、当該サービスエリアまたはパーキングエリアに対応する地点名称表示枠に含まれる地点名称の文字色を、当該サービスエリアまたはパーキングエリアに対応しない地点名称表示枠に含まれる地点名称の文字色とは異なるようにして行程ガイド画像を生成しても良い。このようにすれば、サービスエリアまたはパーキングエリアに対応する地点名称表示枠に含まれる地点名称と、当該サービスエリアまたはパーキングエリアに対応しない地点名称表示枠に含まれる地点名称との識別がし易くなり、ユーザはサービスエリアまたはパーキングエリアに対応する地点名称表示枠に迅速に視点を向けることができる。
【0061】
また、上記実施形態において、行程ガイド画像が表示されているときに、操作受付部19が行程ガイド画像に含まれる地点名称表示枠を選択する操作を受け付け、行程ガイド画像生成部25が、操作受付部19により選択が受け付けられた地点名称表示枠を、選択が受け付けられる前の当該地点名称表示枠より拡大して行程ガイド画像を生成するようにしても良い。この場合の例を図4に示す。図4(a)は、地点名称表示枠の選択が受け付けられる前の行程ガイド画像の例を示している。なお、図4(a)に示す行程ガイド画像は、図2に示した行程ガイド画像と同じである。図4(b)は、地点名称表示枠の選択が受け付けられた後の行程ガイド画像の例を示している。
【0062】
ここで、操作受付部19は、図4(a)に示す行程ガイド画像が表示されているときに、2つの地点名称表示枠440,450を選択する操作を受け付けたとする。この場合、行程ガイド画像生成部25は、図4(b)に示すように、操作受付部19により選択が受け付けられた地点名称表示枠440,450を、その選択が受け付けられる前の地点名称表示枠440,450より拡大して行程ガイド画像を生成する。このようにすれば、行程ガイド画像に渋滞道路区間が全て含まれるようにするために地点名称表示枠440,450が圧縮して表示されていたとしても、地点名称表示枠440,450に対応するインターチェンジ等がどこなのかをしっかり把握することができる。
【0063】
なお、図4(b)の例では、選択が受け付けられた地点名称表示枠440,450を拡大する一方、その拡大により行程ガイド画像における残りの表示スペースが狭くなることを考慮して、地点名称表示枠440,450の前後に位置する地点名称表示枠430,460を圧縮して表示している。もちろん、行程ガイド画像における表示スペースに余裕があれば、地点名称表示枠430,460をわざわざ圧縮して表示する必要がないことは言うまでもない。また、図4(b)に示す行程ガイド画像を表示した後、一定時間が経過した場合またはユーザの要求があった場合には、図4(a)に示す行程ガイド画像の表示に戻すようにしても良い。
【0064】
また、上記実施形態において、行程ガイド画像生成部25は、渋滞道路区間の各々の間に渋滞中でない道路区間が存在する場合、当該渋滞中でない道路区間を省いて行程ガイド画像データを生成するようにしても良い。この場合の例を図5に示す。図5に示すように、△△ICから◇◇PAまでの間に存在する道路区間の渋滞状況は全て「順調」である。そのため、行程ガイド画像生成部25は、△△ICから◇◇PAまでの間に存在する道路区間の全てを省いて行程ガイド画像データを生成する。
【0065】
このようにすれば、△△ICから◇◇PAまでの道路区間に対応する地点名称表示枠(図2の地点名称表示枠450)および渋滞状況表示領域(図2の渋滞状況表示枠510,520)の表示に使用していた表示スペースが空くこととなる。そのため、仮に渋滞道路区間の数が多い場合でも、その空いた表示スペースを使うことによって、行程ガイド画像に含まれる地点名称表示枠をなるべく圧縮せずに表示することができ、ひいては、ユーザによる各地点名称表示枠の視認性を向上させることができる。
【0066】
また、上記実施形態において、高速道路上のジャンクションに対応する地点名称表示枠が行程ガイド画像に含まれる場合、当該ジャンクションに接続されている高速道路のうち誘導経路に沿っていない高速道路上で当該ジャンクションまで続く渋滞の距離を表示するようにしても良い。この場合におけるナビゲーション装置100の構成を図6に、行程ガイド画像の例を図7に示す。
【0067】
図7に示すように、ナビゲーション装置100は渋滞発生判定部26を更に備えている。渋滞発生判定部26は、高速道路上のジャンクション(図7の例では、「■■JCT」)に対応する地点名称表示枠530が行程ガイド画像に含まれる場合、渋滞情報取得部23により取得された渋滞情報に基づいて、当該ジャンクションに接続されている高速道路のうち誘導経路に沿っていない高速道路上で当該ジャンクションまで続く渋滞が発生しているか判定する。また、渋滞発生判定部26は、渋滞が発生していると判定した場合、その渋滞の距離を求め、その求めた渋滞の距離(図7の例では、13[km])を示す渋滞距離情報540を行程ガイド画像生成部25に出力する。行程ガイド画像生成部25は、渋滞発生判定部26から出力された渋滞距離情報540を地点名称表示枠530に重畳させて行程ガイド画像データを生成する。
【0068】
このようにすれば、現在地の前方で発生している渋滞の原因として、誘導経路に沿っていない高速道路上でジャンクションまで続く渋滞が挙げられることを直感的に把握することができる。また、渋滞距離情報540を見たユーザは、誘導経路に沿っていない高速道路からジャンクションを介して流入してくる車の量を予想することができるため、誘導経路に含まれる高速道路上における今後の道路状況(例えば、渋滞道路区間が今よりもどれくらい増えるのか)を予測しやすくなる。
【0069】
なお、図7に示す行程ガイド画像において、550は、誘導経路に沿っていない高速道路上でジャンクションまで続く渋滞が発生していることをユーザが容易に把握できるようにするため、ジャンクションまで続く渋滞が発生している道路を簡易的に表した道路図形である。なお、一般的にジャンクション付近では、渋滞が発生することが多いため、渋滞距離情報の表示有無を確認することについてユーザに注意を促す観点から、ジャンクションに対応する地点名称表示枠の枠線にあらかじめ目立つ色(例えば、赤色)を付すようにしても良い。
【0070】
また、上記実施形態において、行程ガイド画像データに所定数(例えば、10)以上の渋滞道路区間が含まれる場合、自車位置から所定距離範囲内に含まれるインターチェンジ等の地点名称表示枠および自車位置から一番遠いインターチェンジ等(すなわち、渋滞道路区間の終わり)の地点名称表示枠より、所定距離範囲外に存在するインターチェンジ等の地点名称表示枠を圧縮して小さく描画しても良い。
【0071】
このようにすれば、自車位置から遠くのインターチェンジ等(渋滞道路区間の
終わりのインターチェンジ等は除く)の地点名称表示枠がより圧縮して表示されることにより、行程ガイド画像における表示スペースを節約することができる。つまり、渋滞道路区間の数が多くなったとしても、節約した表示スペースを使って自車位置から近いインターチェンジ等の地点名称表示枠をなるべく圧縮せずに表示することができる。そのため、目的地に向かうにあたり直近で必要な情報である、現在地からある程度の範囲に存在する道路区間の渋滞状況を確実に把握することができる。なお、圧縮して表示されている地点名称表示枠に対応するインターチェンジ等がどこなのかを把握できるようにするなら、図4を用いて説明したように、操作受付部19により選択が受け付けられた地点名称表示枠を、選択が受け付けられる前の当該地点名称表示枠より拡大する機能を組み込むようにしても良い。
【0072】
また、自車位置から移動して所定時間内に到達可能な地点までに存在するインターチェンジ等の地点名称表示枠および自車位置から一番遠いインターチェンジ等(すなわち、渋滞道路区間の終わり)の地点名称表示枠より、当該地点より先に存在する他のインターチェンジ等の地点名称表示枠を圧縮して小さく描画しても良い。
【0073】
このようにしても、自車位置から遠くのインターチェンジ等の地点名称表示枠がより圧縮して表示されることにより、行程ガイド画像における表示スペースを節約することができる。つまり、渋滞道路区間の数が多くなったとしても、節約した表示スペースを使って自車位置から近いインターチェンジ等の地点名称表示枠をなるべく圧縮せずに表示することができる。そのため、目的地に向かうにあたり直近で必要な情報である、現在地からある程度の範囲に存在する道路区間の渋滞状況を確実に把握することができる。さらに、圧縮率の変わり目となる地点名称表示枠を参照することにより、所定時間で大体どこまで到達できそうかを把握することができ、この先どこで休憩すれば良いかといった今後の運転計画を検討するユーザに対して便宜を図ることができる。
【0074】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0075】
18 行程ガイド画像表示制御部
23 渋滞情報取得部
24 渋滞道路区間特定部
25 行程ガイド画像生成部
26 渋滞発生判定部
100 ナビゲーション装置
420,430,440,450,460,470,530 地点名称表示枠
540 渋滞距離情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両が誘導経路に沿って高速道路を走行中のとき、渋滞情報を取得する渋滞情報取得部と、
前記渋滞情報取得部により取得された渋滞情報に基づいて、前記誘導経路に含まれる前記高速道路上のインターチェンジ、ジャンクション、サービスエリアおよびパーキングエリアのそれぞれに対応する地点間の道路区間のうち、渋滞中の道路区間を渋滞道路区間として特定する渋滞道路区間特定部と、
前記渋滞情報取得部により取得された渋滞情報に基づいて、前記渋滞道路区間特定部により特定された渋滞道路区間が全て含まれるように行程ガイド画像を生成する行程ガイド画像生成部と、
前記行程ガイド画像生成部により生成された前記行程ガイド画像を表示するように制御する行程ガイド画像表示制御部とを備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記行程ガイド画像には、前記渋滞道路区間の開始地点または終了地点に対応する地点名称表示枠が含まれており、
前記行程ガイド画像生成部は、前記自車両の位置から最も遠い前記渋滞道路区間の終了地点までに前記高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在する場合、前記サービスエリアまたはパーキングエリアに対応する地点名称表示枠を、基準数の地点名称表示枠を行程ガイド画像全体に均等の大きさで表示するときの大きさで描画した前記行程ガイド画像を生成することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記行程ガイド画像には、前記渋滞道路区間の開始地点または終了地点に対応する地点名称表示枠が含まれており、
前記行程ガイド画像生成部は、前記自車両の位置から最も遠い前記渋滞道路区間の終了地点までに前記高速道路上のサービスエリアまたはパーキングエリアが存在する場合、前記サービスエリアまたはパーキングエリアに対応する地点名称表示枠に含まれる地点名称の文字色を、前記サービスエリアまたは前記パーキングエリアに対応しない地点名称表示枠に含まれる地点名称の文字色とは異なるようにして前記行程ガイド画像を生成することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記行程ガイド画像には、前記渋滞道路区間の開始地点または終了地点に対応する地点名称表示枠が含まれており、
前記行程ガイド画像表示制御部により前記行程ガイド画像が表示されているときに前記地点名称表示枠を選択する操作を受け付ける操作受付部を更に備え、
前記行程ガイド画像生成部は、前記操作受付部により選択が受け付けられた前記地点名称表示枠を、前記選択が受け付けられる前の当該地点名称表示枠より拡大して前記行程ガイド画像を生成することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記行程ガイド画像生成部は、前記渋滞道路区間の各々の間に渋滞中でない道路区間が存在する場合、当該渋滞中でない道路区間を省いて前記行程ガイド画像を生成することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記行程ガイド画像には、前記渋滞道路区間の開始地点または終了地点に対応する地点名称表示枠が含まれており、
前記高速道路上のジャンクションに対応する地点名称表示枠が前記行程ガイド画像に含まれる場合、前記渋滞情報取得部により取得された渋滞情報に基づいて、前記ジャンクションに接続されている高速道路のうち前記誘導経路に沿っていない高速道路上で前記ジャンクションまで続く渋滞が発生しているか否かについて判定し、前記渋滞が発生していると判定した場合、前記渋滞情報に基づいて前記渋滞の距離を求める渋滞発生判定部を更に備え、
前記行程ガイド画像生成部は、前記渋滞発生判定部により求められた前記渋滞の距離を示す渋滞距離情報を含めて前記行程ガイド画像を生成することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
自車両が誘導経路に沿って高速道路を走行中のとき、渋滞情報を取得する第1のステップと、
前記第1のステップにより取得された渋滞情報に基づいて、前記誘導経路に含まれる前記高速道路上のインターチェンジ、ジャンクション、サービスエリアおよびパーキングエリアのそれぞれに対応する地点間の道路区間のうち、渋滞中の道路区間を渋滞道路区間として特定する第2のステップと、
前記第1のステップにより取得された渋滞情報に基づいて、前記第2のステップにより特定された渋滞道路区間が全て含まれるように行程ガイド画像を生成する第3のステップと、
前記第3のステップにより生成された前記行程ガイド画像を表示するように制御する第4のステップとを有することを特徴とする行程ガイド表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−83270(P2012−83270A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230900(P2010−230900)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】