説明

ナビゲーション装置および電子ベル制御方法

【課題】ナビゲーション装置に警報機能を持たせるとともに、走行中のユーザに対して最低限の簡単な操作方法を提供して警報機能の操作を許可するようにしたナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置1が自転車に装着されたことを検出する装着検出部18と、前記自転車が走行中であることを検出する走行・停止判別部16と、警報または警報メッセージを音声データとして予め記憶した記憶部102と、音声出力部13から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御する電子ベル制御部17と、を備え、前記走行・停止判別部16が、前記自転車が走行中であると判別した場合、前記タッチパネルのタッチ操作を検出すると、前記電子ベル制御部17は音声出力部13から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車や自転車等の車両に取り外し自在に装着され、歩行時に車両から取り外して携帯用としても使用可能なナビゲーション装置に関するものであり、特に、自転車に取り付けた場合に、ナビゲーション装置のスピーカから、歩行者に対する警報用のベルを出力する電子ベル機能を設けたナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の電子機器は、たとえば、ナビケーション機能、オーディオビジュアル機能などの各種機能を備えたものが広く普及している。そして、その使用形態も自動車などに搭載して車載用として用いるだけでなく、必要に応じて車両から取外して携帯用として使用することができるなど極めて好都合なものである。更に、搭載する車両は自動車に限らず自転車に取付けて用いられることが考えられている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1(特開2004−330944号公報)には、走行速度やバッテリー残量等の状態表示を行うための表示部ユニットに、GPSによる位置情報を検出するGPSユニットと、地図情報を格納した地図情報メモリとを含むナビゲーション装置を設け、LCD表示部の表示画面の半分を用いて走行モードや走行距離等の状態情報の表示を行い、残りの半分を用いてナビゲーション表示を行うことにより、自転車の走行状態とともに、自転車の現在位置や目的地までの進路を容易に認識でき、目的地までの所要時間や労力等を簡易に把握できるようにしたナビゲーション装置が開示されている。
【0004】
また、下記の特許文献2(特開2011−112479号公報)には、表示部と、GPS衛星から送出されるGPS信号に基づいて現在地を求めるGPS測位手段と、道路の距離及び勾配に関する情報を含むマップ情報を記憶するマップ記憶部と、現在地から目的地までの複数の経路を探索する経路探索部とを備え、経路探索部は、マップ情報を用いて経路の距離及び勾配に基づいてランク付けを行い、ランク付けされた経路はランク順に表示部に表示されるように構成したPNDにおいて自転車走行に最適な経路探索を行うようにしたナビゲーション装置が開示されている。
【0005】
一般に、自動車や自転車などの車両に用いられるナビゲーション装置において、走行中にユーザがナビゲーション装置を操作すると、事故に危険性があり、走行中(運転中)の操作を受け付けないように構成される。例えば、下記の特許文献3(特開平10−090390号公報)には、地図情報と車両の現在位置情報とを含む情報を表示する表示手段と、該表示手段の表示内容を制御するために設けられ、乗員により操作される操作手段とを備えたものにおいて、車両の走行中に操作手段の操作による表示内容の制御を禁止するように構成したナビゲーション装置が開示されている。
【0006】
一方、自転車には他の歩行者に対して自転車の接近を知らせるため、ユーザが指で操作するベルが設けられている。最近では、前記の警報のためのベルに代えて、電子的に音、あるいは予め録音した音声を出力する機器も提案されている。例えば、下記の特許文献4(特開2007−176390号公報)には、自転車に取り付け可能な警報装置として、声などの音をマイクから入力して記録する録音部および記憶部と、録音した音データをスピーカから再生して警報として出力可能な再生部と、電源と、録音ボタンおよび再生ボタンとを備えて、声データを自転車使用時の警報として出力可能に構成し、警報音を出した際に、警報対象者などに、面白みや楽しさを与えることができ、警報対象者などに対して不快感を与えないようにした自転車用の警報装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−330944号公報
【特許文献2】特開2011−112479号公報
【特許文献3】特開平10−090390号公報
【特許文献4】特開2007−176390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献1や特許文献2のように自転車に設置して用いるナビゲーション装置に、特許文献4のような警報装置の機能を兼ねるようにすると、それぞれ別個の装置を必要とせず、好ましい。一般に、ナビゲーション装置の表示部は、液晶表示ユニットとタッチパネルユニットを組み合わせて構成されている例が多く、表示画面に警報マーク(警報ベル)を表示しておき、ユーザが画面を指でタッチすることで、予め用意された音もしくは音声をナビゲーション装置のスピーカから出力するように構成すると容易にナビゲーション装置に警報装置の機能を持たせることができる。
【0009】
しかしながら、その場合であっても、自転車走行中のユーザによるナビゲーション装置の操作は、交通事故の原因ともなり兼ねないので、特許文献3のように禁止する構成とすることが好ましい。一方、警報機能は、他の歩行者との間の事故を防止する点で必要な機能であり、これを走行中操作禁止としてしまうと、ナビゲーション装置に警報機能を持たせた意味がなくなってしまうというジレンマが生じる。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ナビゲーション装置に警報機能を持たせるとともに、走行中のユーザに対して最低限の簡単な操作方法を提供して警報機能の操作を許可するようにしたナビゲーション装置および電子ベル制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
タッチパネルからなる操作部を有する表示部を備え、自転車に装着可能なナビゲーション装置であって、
ナビゲーション装置が自転車に装着されたことを検出する装着検出部と、前記自転車が走行中であることを検出する走行・停止判別部と、警報または警報メッセージを音声データとして予め記憶した記憶部と、音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御する電子ベル制御部と、を備え、
前記装着検出部により、当該ナビゲーション装置が前記自転車に装着されていることが検出され、且つ、前記走行・停止判別部が、前記自転車が走行中であると判別した場合、前記電子ベル制御部は、前記タッチパネルのタッチ操作を検出すると、音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御することを特徴とする。
【0012】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーション装置において、前記走行・停止判別部が、自転車が走行中であると判別した場合、前記電子ベル制御部は、前記表示部の表示画面に電子ベルのアイコンを表示するよう制御することを特徴とする。
【0013】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1又は請求項2にかかるナビゲーション装置において、前記走行・停止判別部が、自転車が走行中であると判別した場合、前記タッチパネルのタッチ操作以外の操作に基づく処理を禁止することを特徴とする。
【0014】
本願の請求項4にかかる発明は、
タッチパネルからなる操作部を有する表示部を備え、自転車に装着可能なナビゲーション装置における電子ベル制御方法であって、
ナビゲーション装置が自転車に装着されたことを検出する装着検出部と、前記自転車が走行中であることを検出する走行・停止判別部と、警報または警報メッセージを音声データとして予め記憶した記憶部と、音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御する電子ベル制御部と、を備え、
前記装着検出部により、当該ナビゲーション装置が前記自転車に装着されていることが検出され、且つ、前記走行・停止判別部が、前記自転車が走行中であると判別した場合、前記タッチパネルのタッチ操作を検出するステップと、前記タッチパネルのタッチ操作を検出すると、前記電子ベル制御部が音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御するステップと、を有することを特徴とする。
【0015】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項4にかかる電子ベル制御方法において、前記走行・停止判別部が、自転車が走行中であると判別した場合、前記電子ベル制御部が、前記表示部の表示画面に電子ベルのアイコンを表示するステップを更に有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1にかかる発明においては、タッチパネルからなる操作部を有する表示部を備え、自転車に装着可能なナビゲーション装置であって、ナビゲーション装置が自転車に装着されたことを検出する装着検出部と、前記自転車が走行中であることを検出する走行・停止判別部と、警報または警報メッセージを音声データとして予め記憶した記憶部と、音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御する電子ベル制御部と、を備え、前記装着検出部により、当該ナビゲーション装置が前記自転車に装着されていることが検出され、且つ、前記走行・停止判別部が、前記自転車が走行中であると判別した場合、前記電子ベル制御部は、前記タッチパネルのタッチ操作を検出すると、音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御する。
【0017】
かかる構成によれば、ナビゲーション装置が自転車に装着され、自転車が走行中である場合には、音声出力部を電子ベルとして機能させ、画面へのユーザのタッチ操作により、周囲を歩行中の歩行者に自転車の接近を報知する音声や警報ベルを音声出力するから、最小限のユーザ操作で容易に警報を報知することができるようになる。
【0018】
また、請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかるナビゲーション装置において、前記走行・停止判別部が、自転車が走行中であると判別した場合、前記電子ベル制御部は、前記表示部の表示画面に電子ベルのアイコンを表示するよう制御するから、ユーザに電子ベルが有効であることを視認させることができるようになる。
【0019】
また、請求項3にかかる発明においては、請求項1又は請求項2にかかるナビゲーション装置において、前記走行・停止判別部が、自転車が走行中であると判別した場合、前記タッチパネルのタッチ操作以外の操作に基づく処理を禁止するから、自転車走行の安全性を損なうことがない。

また、請求項4、5にかかる発明においては、請求項1、2にかかるナビゲーション装置における電子ベルの制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施例にかかるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である
【図2】本発明の実施例にかかるナビゲーション装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の実施例にかかるナビゲーション装置の表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するためにナビゲーション装置を例示するものであって、本発明をこのナビゲーション装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の通信装置にも等しく適応し得るものである。
【実施例】
【0022】
図1は、本発明の一実施例にかかるナビゲーション装置の構成を説明するためのブロック図である。本実施例のナビゲーション装置1は、図1に示されるように、制御部10、GPS(Global Positioning System)受信機11、地図情報記憶部12、音声出力部13、表示部14、操作部15、走行・停止判別部16、電子ベル制御部17、装着検出部18を備えて構成される。
【0023】
本実施例にかかるナビゲーション装置1は、ポータブルナビゲーション装置(PND:Portable Navigation Device)であり、自動車のダッシュボードや自転車のハンドルに設けられた所定の取り付け具(不図示)に着脱自在に取り付けることができる。所定の取り付け具に設けられた検出スイッチなど(不図示)により、ナビゲーション装置1が自動車あるいは自転車に装着されたことを検出することができ、装着検出部18は、前記の検出スイッチの出力に基づいてナビゲーション装置1が自転車、自動車の何れに装着されたかを検出する。装着が検出されない場合は、ナビゲーション装置1はユーザに携帯されているものと判断する。
【0024】
制御部10は、CPU(不図示)、ROM101、RAM102からなるプロセッサで構成され、ROM101、RAM102に記録された制御プログラムに従ってナビゲーション装置1の各部の動作を制御・統括するものである。
【0025】
GPS受信機11は、ナビゲーション装置1(ナビゲーション装置1が搭載された車両)の現在位置や進行方向を検出する現在位置検出部であり、例えば、地球上空を周回している3個以上のGPS衛星から時刻情報及び位置情報を含む電波を受信して処理することにより検出することができる。
【0026】
制御部10は、GPS受信機11によって検出された現在位置だけでなく加速度センサや角速度センサ(何れも不図示)により検出された加速度や角速度を用いて補完(GPS受信機11によって現在位置が検出される間の現在位置を加速度や角速度で推測する等)し、GPS受信機11によって現在位置が検出できない場合(トンネルなどを走行する場合)には、加速度や角速度に基づいて現在位置を算出する。そのため、このGPS受信機11や加速度センサや角速度センサ等により、現在位置を検出する現在位置検出部が構成される。
【0027】
また、制御部10は、GPS受信機11等によって検出された現在位置からユーザが操作部15を介して設定した目的地までの経路を、地図情報記憶部12に記憶された地図情報を参照してダイクストラ法などの手法を用いて探索する。そして、制御部10は、地図情報を参照して探索された目的地までの経路を表示部14に表示させる。
【0028】
地図情報記憶部12は、道路の分岐地点等の結節点をノードとする道路ノードデータと、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとした道路リンクデータと、施設データと、地形図データとを含む地図情報を記憶する。
【0029】
道路ノードデータには、道路ノード番号、位置座標、接続リンク本数、分岐地点名称等が含まれる。道路リンクデータには、始点および終点となる道路ノード番号、道路種別、ノード間の距離情報であるリンク長(リンクコスト)、所要時間、車線数、車道幅などが含まれる。道路リンクデータには、さらに、リンク属性として橋、トンネル、踏切、料金所、制限速度等のデータが付与される。道路種別とは、高速道路や有料道路の別、国道や都道府県道等の別を含む情報であり、種別以外にも道路の名称を含んでいてもよい。
【0030】
施設データには、主要なランドマークや各種の施設について、施設の位置、施設の種別(コンビニエンスストア・ガソリンスタンドなど)、施設名称、営業時間などが含まれ、地形図データには、海岸線、湖沼、河川形状などの水系データ、行政境界データ等が含まれる。
【0031】
音声出力部13は、経路案内の際の音声ガイダンスや、警告等のブザー音等を出力するスピーカなどで構成される。音声出力部13はまた、ナビゲーション装置1が自転車に装着されており、走行中である場合には、後述するユーザ操作(表示部14を構成するタッチパネルへのタッチ操作)により、他の歩行者に自転車の接近を報知するベル音や音声を出力することで、電子ベルとしての機能を果たす。
【0032】
表示部14は、地図情報記憶部12に記憶された地図情報に基づく地図画像、制御部10により探索された経路、現在位置を示す現在位置マーク等を表示し、また操作部15による入力作業のための画面を表示するものであり、例えば、液晶パネルによって構成される。なお、表示部14は、タッチパネルを備えることで、操作部15の機能を持たせている。
【0033】
操作部15は、ユーザによって操作され、出発地、目的地、経由地等の経路探索条件を入力するためのものである。また、操作部15は、上記のタッチパネル以外にも、ナビゲーション装置1に設けられたハードキーで構成されてもよいし、画面にソフトキーを表示するような構成であってもよい。
【0034】
制御部10により探索された経路やガイダンス情報、あるいは、操作部15を介して設定された目的地等の各種情報は、RAM102に記憶されるが、制御部10のRAM102に代えてハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体を記憶部として備える構成であってもよい。
【0035】
また、ナビゲーション装置1に、外部の他の機器やサーバとの間で通信回線を介して各種情報を送受信する機能が必要な場合には、利用する通信回線に適合する通信部(通信インタフェース)を設けることができる。
【0036】
走行・停止判別部16は、装着検出部18がナビゲーション装置1の自転車への装着を検出した場合に、自転車が走行中か、停止しているかを判別する。走行・停止はGPS受信機11の測位出力あるいは加速度や角速度の情報に基づいて判別することができる。また、自転車に速度計などが設けられている場合には、取り付け具を介して速度計の情報を取得するように構成して判別することもできる。
【0037】
本発明においては、ナビゲーション装置1が自転車に装着され、自転車が走行中である場合には、表示部14に表示する地図表示画面に、電子ベルのアイコンを表示し、このアイコンが表示されている場合に、ユーザが画面をタッチすることで、周囲を歩行中の歩行者に自転車の接近を報知する音声や警報ベルを音声出力部13より出力する。なお、走行中においては、電子ベル機能は有効となるが、その他のナビゲーション装置の操作は禁止される。手走行・停止判別部16が自転車の走行を検出していない場合には、電子ベルのアイコンを表示せず、電子ベルの機能を停止させる。
【0038】
このように、自転車が走行中である場合には、音声出力部13を電子ベルとして機能させ、画面へのユーザのタッチ操作により、周囲を歩行中の歩行者に自転車の接近を報知する音声や警報ベルを音声出力するから、最小限のユーザ操作で容易に警報を報知することができる。また、表示部の表示画面に電子ベルのアイコンを表示することで、ユーザに電子ベルが有効であることを容易に視認させることができる。
【0039】
図3は、地図表示画面の一例を示す図である。画面にはスタート(現在位置または出発地から目的地までの範囲をカバーする地図画像と、探索された経路の画像およびその経路上に三角印で現在位置マークの画像が表示される。ナビゲーション装置1が自転車に装着され、自転車が走行中である場合、画面には電子ベルのアイコン20が表示され、この状態でユーザが画面をタッチすると音声出力部13から警報が出力される。タッチの範囲は電子ベルのアイコン20としてもよく、表示画面のどの部分をタッチしても警報出力するように構成してもよい。
【0040】
電子ベル制御部17は、表示部14に電子ベルのアイコンが表示され、ユーザによる画面のタッチ操作が検出されると、音声出力部13に、予め設定してある警報音や警報メッセージを音声出力させる制御を行う。例えば、RAM102に予め「ベル音」、「警報音」あるいは「自転車が通ります。気を付けて下さい。」などの警報メッセージを設定しておき、これを音声出力部14のスピーカから出力させる。
【0041】
次に、図2に示すフローチャートを参照して、本発明にかかるナビゲーション装置1の動作手順を説明する。先ず、装着検出部18はナビゲーション装置1が自転車に設置(装着)されているかを検出する(ステップS101)。自転車への装着が検出されなければ、ステップS106の処理に進む。自転車への装着が検出されると、走行・停止判別部16は、自転車が走行中か否かを判別する(ステップS102)。自転車が走行中でなければ、ステップS106の処理に進む。
【0042】
自転車が走行中であると判別されると(ステップS102のYES)、制御部10は表示部14に表示中の画像上に電子ベルのアイコン(図3の参照符号20を参照)を表示する。次いで、制御部10が表示部14の画面におけるユーザのタッチ操作を検出すると(ステップS104)、電子ベル制御部17は、予め設定してある警報音や警報メッセージを、音声出力部13を介して音声出力させる(ステップS105)。タッチ操作が検出されなければステップS106の処理に進む。

そして、制御部10は、ステップS106でナビゲーション装置1の電源がOFFされたか否かを判別し、電源OFFが検出されなければステップS101に戻り、電源OFFが検出されれば処理を終了する。
【0043】
以上、詳細に説明したように、本発明にかかるナビゲーション装置によれば、ナビゲーション装置が自転車に装着され、自転車が走行中である場合には、表示部に表示された画面上に電子ベルのアイコンを表示し、ユーザが画面をタッチすることで、周囲を歩行中の歩行者に自転車の接近を報知する音声や警報ベルを出力する。従って、最小限のユーザ操作で容易に警報を報知することができるようになる。また、走行中においては、電子ベル機能が有効となるため、その他のナビゲーション装置の操作は禁止されるので、自転車走行の安全性を損なうことがない。
【符号の説明】
【0044】
1・・・・ナビゲーション装置
10・・・制御部
101・・ROM
102 ・・RAM
11・・・GPS受信機
12・・・地図情報記憶部
13・・・音声出力部
14・・・表示部
15・・・操作部
16・・・走行・停止判別部
17・・・電子ベル制御部
18・・・ 装着検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルからなる操作部を有する表示部を備え、自転車に装着可能なナビゲーション装置であって、
ナビゲーション装置が自転車に装着されたことを検出する装着検出部と、前記自転車が走行中であることを検出する走行・停止判別部と、警報または警報メッセージを音声データとして予め記憶した記憶部と、音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御する電子ベル制御部と、を備え、
前記装着検出部により、当該ナビゲーション装置が前記自転車に装着されていることが検出され、且つ、前記走行・停止判別部が、前記自転車が走行中であると判別した場合、前記電子ベル制御部は、前記タッチパネルのタッチ操作を検出すると、音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記走行・停止判別部が、自転車が走行中であると判別した場合、前記電子ベル制御部は、前記表示部の表示画面に電子ベルのアイコンを表示するよう制御することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記走行・停止判別部が、自転車が走行中であると判別した場合、前記タッチパネルのタッチ操作以外の操作に基づく処理を禁止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
タッチパネルからなる操作部を有する表示部を備え、自転車に装着可能なナビゲーション装置における電子ベル制御方法であって、
ナビゲーション装置が自転車に装着されたことを検出する装着検出部と、前記自転車が走行中であることを検出する走行・停止判別部と、警報または警報メッセージを音声データとして予め記憶した記憶部と、音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御する電子ベル制御部と、を備え、
前記装着検出部により、当該ナビゲーション装置が前記自転車に装着されていることが検出され、且つ、前記走行・停止判別部が、前記自転車が走行中であると判別した場合、前記タッチパネルのタッチ操作を検出するステップ、前記タッチパネルのタッチ操作を検出すると、前記電子ベル制御部が音声出力部から前記警報または警報メッセージを出力するよう制御するステップと、を有することを特徴とする電子ベル制御方法。
【請求項5】
前記走行・停止判別部が、自転車が走行中であると判別した場合、前記電子ベル制御部が、前記表示部の表示画面に電子ベルのアイコンを表示するステップを更に有することを特徴とする請求項4に記載の電子ベル制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−88418(P2013−88418A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232508(P2011−232508)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】