説明

ナビゲーション装置及びナビゲーション方法

【課題】ユーザの嗜好に応じて、その嗜好に合致する地点を回避地点として探索したり経由地点として探索したりすることが可能なナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供する。
【解決手段】ユーザの嗜好情報を取得する嗜好情報取得部と、取得した嗜好情報に合致する嗜好位置を取得する嗜好位置取得部と、取得した嗜好位置に基づいて回避及び/又は経由経路を探索する探索部とを有するナビゲーション装置を提供する。また、ユーザの嗜好情報を取得する嗜好情報取得ステップと、取得した嗜好情報に合致する嗜好位置を取得する嗜好位置取得ステップと、取得した嗜好位置に基づいて回避及び/又は経由経路を探索する探索ステップとを有するナビゲーション方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関し、特に、ユーザの嗜好に合致する位置に基づいてこれを回避及び/又は経由して経路を探索する手段を有するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの現在位置を検出し、設定された目的地までの経路を探索して、その経路に沿ってユーザを目的地まで誘導するナビゲーション装置の分野においては、ユーザを経由させることが好ましい地点がある場合に、当該地点を経由する経路を探索してユーザを誘導するための装置が広く知られている。例えば、特許文献1においては、第一の目的地への経路誘導中にユーザが寄り道を希望する場合に、寄り道先である第二の目的地への誘導を行い、第二の目的地での用事が終了したら第一の目的地への経路誘導を再開する方法が開示されている(特許文献1参照)。また、逆にユーザを経由させることが好ましくない地点がある場合に、当該地点を回避する経路を探索してユーザを誘導するための装置も知られている。例えば、特許文献2においては、小中学生等のユーザに対し、登下校時などにおいて回避すべき危険な地点(例えば不審者出没地点や繁華街)を避け、通過させたい地点に積極誘導するための経路選択を支援する方法が開示されている。これは、予め登録された回避すべき地点を識別するためのIDとユーザの現在位置を識別するためのIDとからユーザと回避地点との距離に応じたポイントを算出し、このポイントをユーザ周辺の街頭画像などともに保護者が監視するモニター画面などに出力するようにしたものである(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平10‐089981号公報
【特許文献2】特開2007‐192549号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年ユーザの嗜好は多様化しており、同一の地点であっても経由したい場合もあれば回避したい場合もある。また、経由するか回避するかがユーザの嗜好に応じた行動目的によって変化する場合も考えられる。例えば、近年、メタボリック症候群が問題化され、健康・ダイエットに関する関心が高まっているが、ダイエットの最大の敵は運動不足もさることながら、悪い食習慣(過食、間食、夜食、飲酒)であり、医師の指導によりウォーキング等を行っても食習慣を改善しない限り体質の効率の良い改善は望めない。そこで、ウォーキングの目的のために経路選択・誘導を行う場合には、ウォーキング中にコンビニエンンスストア(以下「コンビニ」という。)などに寄り道して余計な飲食を行わないように、コンビニを回避して経路選択・誘導を行うことが望ましい。一方、同じユーザであってもピクニックの目的のために経路選択・誘導を行う場合には、ピクニック先で飲食する飲食物を買うためにコンビニを経由して経路選択・誘導を行う必要がある場合も考えられる。
【0004】
しかし、従来のナビゲーション装置やその支援装置においては、ユーザを経由させることが好ましい地点と好ましくない地点が峻別され、経由地点として選択されるか回避地点として選択されるかが一義的に決まっていた。例えば、特許文献1の発明では、第二の目的地は常に経由地点として経路選択・誘導の対象であり、第二の目的地への経路選択・誘導を行ってから第一の目的地への誘導が再開されるようになっていた。また、特許文献2では、不審者出没地点や繁華街などが回避地点として予め登録されるが、登録された回避地点は常に経路選択・誘導の回避対象であり、登録を解除しない限りこの地点に誘導されることはないようになっていた。このため、従来の装置では、同一地点を目的に応じて経由地点・回避地点に使い分けることでこれら多様な目的に対応することができなかった。
【0005】
そこで、本発明の解決すべき課題は、ユーザの嗜好に応じて、その嗜好に合致する地点を回避地点として探索したり経由地点として探索したりすることが可能なナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、本発明のうち、第一の発明は、ユーザの嗜好情報を取得する嗜好情報取得部と、取得した嗜好情報に合致する嗜好位置を取得する嗜好位置取得部と、取得した嗜好位置に基づいて回避及び/又は経由経路を探索する探索部とを有するナビゲーション装置を提供する。
また、第二の発明は、第一の発明を基礎として、嗜好情報取得部は、メディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用してユーザの嗜好情報を取得するナビゲーション装置を提供する。
また、第三の発明は、第二の発明を基礎として、インターネットブラウザ部を有し、嗜好情報取得部は、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報を利用してその嗜好情報を取得するブラウザ取得手段を有するナビゲーション装置を提供する。
また、第四の発明は、第三の発明を基礎として、ブラウザ取得手段は、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報である「お気に入り」、「ブックマーク」、「ブラウジング履歴」のいずれか一以上を利用してその嗜好情報を取得するお気に入り利用ブラウザ取得器を有するナビゲーション装置を提供する。
また、第五の発明は、第二から第四のいずれか一の発明を基礎として、テレビ視聴に関するメディア管理情報を管理するテレビ視聴部を有し、嗜好情報取得部は、テレビ視聴部が管理するメディア管理情報を利用して嗜好情報を取得する視聴履歴取得手段を有するナビゲーション装置を提供する。
また、第六の発明は、第五の発明を基礎として、視聴履歴取得手段は、テレビ視聴部が管理するメディア管理情報である「テレビ視聴履歴」、「テレビ録画予約情報」、「テレビ視聴予約情報」のいずれか一以上を利用して嗜好情報を取得するテレビ視聴履歴利用視聴履歴取得器を有するナビゲーション装置を提供する。
また、第七の発明は、第一から第六のいずれか一の発明を基礎とし、探索した経路を表示する表示部をさらに有し、表示部は、嗜好位置の表示を行わないことを特徴とするナビゲーション装置を提供する。
また、第八の発明は、第七の発明を基礎として、ユーザの現在位置を示す情報であるユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かを判断する判断部と、判断部での判断結果が所定の距離以下であるとの判断結果の場合に、警告を出力する警告出力部とをさらに有するナビゲーション装置を提供する。
また、第九の発明は、第八の発明を基礎とし、警告出力部は、予め登録された管理者の声、写真又は動画である情報を含む警告を出力する管理者情報警告出力手段を有するナビゲーション装置を提供する。
また、第十の発明は、第一から第七のいずれか一の発明を基礎として、ユーザの現在位置を示す情報であるユーザ位置情報と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かを判断する判断部と、判断部での判断結果が所定の距離以下であるとの判断結果の場合に、当該判断結果を示す情報を送信する判断結果情報送信部とをさらに有するナビゲーション装置を提供する。
また、第十一の発明は、第一から第十のいずれか一の発明であるナビゲーション装置を有する携帯端末装置を提供する。
【0007】
また、第十二の発明は、ユーザの嗜好情報を取得する嗜好情報取得ステップと、取得した嗜好情報に合致する嗜好位置を取得する嗜好位置取得ステップと、取得した嗜好位置に基づいて回避及び/又は経由経路を探索する探索ステップとを有するナビゲーション方法を提供する。
また、第十三の発明は、第十二の発明を基礎として、嗜好情報取得ステップは、メディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用してユーザの嗜好情報を取得するサブステップを有するナビゲーション方法を提供する。
また、第十四の発明は、第十三の発明を基礎として、嗜好情報取得ステップは、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報を利用してその嗜好情報を取得するブラウザ取得サブステップを有するナビゲーション方法を提供する。
また、第十五の発明は、第十三又は第十四の発明を基礎として、嗜好情報取得ステップは、テレビ視聴に関するメディア管理情報を利用して嗜好情報を取得する視聴履歴取得サブステップを有するナビゲーション方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、ユーザの嗜好に応じて、その嗜好に合致する地点を回避地点として探索したり経由地点として探索したりすることが可能なナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例と請求項の相互の関係は以下のとおりである。実施例1は主に請求項1、請求項7、請求項11、請求項12などに関し、実施例2は主に請求項2、請求項13などに関し、実施例3は主に請求項3、請求項4、請求項14などに関し、実施例4は主に請求項5、請求項6、請求項15などに関し、実施例5は主に請求項8、請求項9などに関し、実施例6は主に請求項10などに関する。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【実施例1】
【0010】
<概要>
本実施例のナビゲーション装置は、ユーザの嗜好情報に合致する嗜好位置に基づいて、ユーザの嗜好に関連する地点を回避したり経由したりする経路を探索できるようにした点に特徴を有する。
また、このようにして探索した経路を表示する手段を有するとともに、嗜好位置の表示を行わないことを特徴とするものも本実施例のナビゲーション装置に含まれる。
【0011】
図1は、本実施例のナビゲーション装置の概要を示す概念図である。本図に示すように、ナビゲーション装置0100は、嗜好情報0101に合致する嗜好位置0102を取得し、これに基づいて回避/経由経路0103を探索する点に特徴がある。ここでいう嗜好情報は、ナビゲーションにおける回避、経由対象を特定するための情報である。この嗜好情報の取得は、例えばユーザ自身による入力により作成されたデータベース0104に記録された情報を取得することにより行われる。
【0012】
また、ナビゲーション装置は、この嗜好情報に合致する施設等(上述の「地点」と同じ意味で用いる。後述のように人工建築物である「施設」のほか、田畑等の人工建築物以外のものも含み得るので、以下「施設等」の語で統一する)の位置を示す嗜好位置を取得し、これと目的地位置0105、ユーザ位置0106などに基づいてこの嗜好位置にあたる施設等を回避及び/又は経由する経路を探索する。このため、ナビゲーション装置は、嗜好情報に合致する施設等が回避対象であるのか経由対象であるのか、あるいは回避及び経由対象であるのかを判断するための探索ルール0107を有していることが望ましい。一例として、探索ルールにおいて、施設等「コンビニA」は回避対象であり、施設等「銀行J」は経由対象であると定められているといった場合を挙げることができる。
この嗜好情報に合致する施設等が回避対象であるのか経由対象であるかは、行動目的(ナビゲーション目的)と関連付けられていてもよい。例えば、同じ「コンビニ」であっても、行動目的が「ウォーキング」であれば回避対象であるのに対し、行動目的が「ピクニック」であれば経由対象となるといった場合が考えられる。
【0013】
以上のようにして対象施設等を回避/経由しつつ探索した経路は、これをナビゲーション装置に備えられたディスプレイ0108に表示するようにしてもよい。
また、ユーザ位置と嗜好位置の距離0109が所定の距離以下となった場合には、ユーザがその嗜好位置で示される施設等に立ち寄る危険があるため、ナビゲーション装置に備えられたディスプレイ、スピーカ0110、バイブレータ(図示を省略)などから画像、音、振動などで警告を発したり、予め登録されている管理者(例えば、配偶者、ユーザが小学生のときの保護者、ユーザが患者のときの医者など)のサーバ0111に対しこうしたユーザ位置と嗜好位置の距離が所定の距離以下となったことを示す情報をメールなどで送信したりするようにしてもよい。
【0014】
<構成>
(ナビゲーション装置)
図2は、本実施例のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示すように、本実施例の「ナビゲーション装置」0200は、「嗜好情報取得部」0210と、「嗜好位置取得部」0220と、「探索部」0230とを有する。以下、各部の構成について順次説明する。
【0015】
(嗜好情報取得部)
(全般)
「嗜好情報取得部」は、ユーザの嗜好情報を取得するように構成されている。この嗜好情報の取得は、例えばユーザ又は管理者による入力により作成されたデータベースに記録された情報を取得することにより行われる。あるいは、嗜好情報の取得は、メディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用して行われるようにしてもよいが、かかる構成については、別の実施例にて説明する。以下に、嗜好情報取得部が嗜好情報を取得するための構成について説明するが、ここでは、ユーザなどによる入力により作成されたデータベースのデータを利用して、この中から嗜好情報を選択する例で説明する。具体的な説明の順序としては、まず、データベースの中からどのようにして嗜好情報を選択するのかという嗜好情報の取得の具体的な要領について一例を用いて説明する。その際、行動目的に応じて嗜好情報を取得する場合も考えられるので、かかる取得を行うのに利用する行動目的と嗜好情報とを関連付けたルールの一例についても説明する。その後、参考までにここで利用されるデータベースのデータ内容の一例を嗜好情報の取得の具体的な要領の説明に用いた例に即して補足的に説明する。
【0016】
なお、これらの説明に先立ち、ここで本発明における「嗜好情報」の定義を改めて明らかにしておく。前述のように「嗜好情報」は、ナビゲーションにおける回避、経由対象を特定するための情報であるが、この回避や経由はユーザの嗜好に基づいて行われる。つまり、嗜好情報はユーザの嗜好に基づいて回避、経由対象を特定するための情報ということになる。この嗜好情報は、典型的には個々の施設等(例えば「コンビニA」)とか施設等の項目ないし分類(例えば「コンビニ」とか「食料品販売店」)を表す情報として取得される。これは、ユーザがデータベースにデータを記録させる際に、ユーザの嗜好と関連する施設等ないしその項目としてこれを記録させたものである。例えば、飲食が好きなユーザであれば、「コンビニA」、「コンビニ」あるいは「食料品販売店」といった施設等ないしその項目をデータベースに記録するといった具合である。もっとも、ユーザがデータを入力するときには、ユーザが自身の嗜好を念頭に置きつついきなりこれらの施設等などを入力すればよいので、ユーザの嗜好そのものは必ずしもデータに現れない。なお、ユーザの嗜好は、「コンビニに行くのが好きである」といった回避/経由対象となる施設等ないしその項目を直接含むものである場合も考えられる。この場合には、データベースのデータにユーザの嗜好が現れているともいえる。さらに、嗜好情報は施設等などではなく「飲食」といった嗜好そのものを示す情報として記録されていてもよい。この場合は、以上の場合と異なり、嗜好情報に基づく嗜好位置の取得のためには、嗜好情報と関連付けられている施設等などが何であるかを特定する処理が必要であり、この特定によって得られた施設等などについて嗜好位置を取得することとなる。
【0017】
(嗜好情報の具体的取得要領の一例)
次に、嗜好情報の具体的な取得要領について、ユーザ入力を受け付けて作成されたデータベースのデータを利用する例で説明する。データベースの中には、これらの嗜好を持つ者が立ち寄りやすい施設等などが「嗜好情報」として記録されているので、嗜好情報取得部は、これら嗜好情報の中からその全部または一部を取得する。このうち、全部を取得する場合は、データベースに記録された嗜好情報が示す施設等などを常に回避/経由対象とする場合が考えられる。例えば、「飲食」と「パチンコ」を嗜好に持つユーザは、どのような行動(ウォーキング、通勤など)をしているときにもコンビニやパチンコ店があれば立ち寄りやすい傾向があるとすれば、データベースに予め嗜好情報として「コンビニ」と「パチンコ店」を記録しておくことにより、行動目的に関係なく常にコンビニとパチンコ店を回避した経路を探索するようにするといったことが可能となる。
【0018】
一方、行動目的に応じた回避/経由経路の探索を行う場合も考えられるが、この場合にも嗜好情報の取得の段階では、行動目的を考慮することなく、嗜好情報取得部がデータベースに記録された嗜好情報の全部を取得するようにしてもよい。なお、この場合は、後述する嗜好位置取得部が、取得された嗜好情報の中から行動目的に対応するものを選択した上で、この選択された嗜好情報について嗜好位置を取得することが考えられる。あるいは、嗜好位置取得部が全部の嗜好情報に合致する嗜好位置を取得した上で、経路探索の段階で、探索部が嗜好位置の取得された施設等などのうちどれを回避/経由対象とするかを行動目的に応じて特定するようにしてもよい。
【0019】
一方、嗜好情報の一部を取得する場合というのは、行動目的に応じた嗜好情報だけを取得する場合である。例えば行動目的が「ウォーキング」の場合、ウォーキング中に飲食をしないために、これに関連する嗜好情報「コンビニ」は、ユーザが立ち寄らないように経路探索の回避対象とする必要があるが、飲食とは関係ない嗜好情報「パチンコ店」はこのような必要がないので取得しないといった場合である。そこで、嗜好情報取得部が嗜好情報の取得を行う場合には、例えば行動目的と嗜好情報を関連付けたルール(以下「行動目的・嗜好情報関連付けルール」という。)に従って取得対象となる嗜好情報を選択するようにしてもよい。このルールは、例えば、「行動目的」の「ウォーキング」と「嗜好情報」の「コンビニ」を関連付けたものである。なお、行動目的・嗜好情報関連付けルールでは、さらに嗜好情報として示される施設等などが回避対象であるのか経由対象であるのかも定めておいてもよく、この場合には、嗜好情報の取得に際して当該嗜好情報として示される施設等などが回避対象であるのか経由対象であるのかを示す情報をこれと関連付けて取得することが望ましい。
【0020】
このように行動目的と嗜好情報を関連付けた場合には、同一の施設等であっても行動目的に応じて回避対象としたり経由対象としたりと柔軟に使い分けることで、多様な目的に対応したナビゲーションを行うことが可能となる。
【0021】
(行動目的・嗜好情報関連付けルールの一例)
そこで次に、上で言及した行動目的・嗜好情報関連付けルールについて説明する。
図3は、行動目的・嗜好情報関連付けルールの一例を示す。本図の例は、「行動目的」0301と嗜好情報である「施設等大項目」0302、「施設等小項目」0303とを関連付けるとともに、嗜好情報として示される施設等などが回避対象であるのか経由対象であるのかを定める「探索ルール」0304とも関連付けたルールを定めたものである。ここで「行動目的」とは、ユーザがいかなる行動目的のための経路探索を行うかという目的をいい、経路探索目的ないしナビゲーション目的などと言い換えてもよい。例えば、ウォーキング、ピクニック、ランニング、通勤、登下校などの目的が行動目的に該当する。なお、探索ルールは、本図の例のように行動目的・嗜好情報関連付けルール中で定められるのではなく、上述のデータベースの中で施設等もしくはその項目と関連付ける形で定められていてもよい。
【0022】
図3において一例を挙げれば、行動目的「ウォーキング」と関連付けられた施設等大項目「食料品販売店」かつ施設等小項目「コンビニ」は、経路探索における「回避対象」として定められている(なお、以下では施設等大項目と施設等小項目をまとめて「施設等項目」ということがある)。そこで、例えばユーザ入力により得られた行動目的が「ウォーキング」である場合、嗜好情報取得部は、データベースのデータ中「コンビニ」を嗜好情報として取得するとともに、これが経路探索における回避対象であるとの情報をこの嗜好情報と関連付けて取得する。
【0023】
(データベースのデータ内容の一例)
次に参考までに、ユーザ入力を受け付けて作成されたデータベースのデータ内容の一例について説明する。
図4は、データベースのデータ内容の一例を示す。本図はある嗜好を有するユーザが立ち寄りやすい施設等や施設等項目が嗜好情報として記録されている例である。具体的には、「施設等」0401として「コンビニA」等、「施設等大項目」0402として「食料品販売店」等、「施設等小項目」0403として「コンビニ」等がそれぞれ嗜好情報として記録されている。これは、例えば「飲食」を嗜好として持つ者が立ち寄りやすい施設等又は施設等項目であることをユーザが念頭に置いてこれを「嗜好情報」として記録したものである。なお、「施設等」は、ユーザの嗜好から導かれる施設その他の場所(田畑、河川など人工的建築物以外の場所を含む)を特定するための名称等であり、「施設等項目」は、施設等の属する施設の項目(分類)を示したものである。なお、以上に示した階層的な分類レベルのうち、どこまでをデータベースに記録するかは、経路探索における回避/経由対象をどのレベルとするかによって異なり得る。例えば、特定の店舗である「コンビニA」だけを回避対象とし、それ以外のコンビニは回避対象とはせずに経路選択を行う場合があるのであれば、データベース中からコンビニAだけを選択し、他のコンビニを選択しないようにできるように個々のコンビニごとに嗜好情報として記録しておく必要がある。これに対し、常にすべてのコンビニを回避対象とするといった場合しかなければ、コンビニというレベルで選択できるようにしておけば足りるので、施設等小項目レベルでの嗜好情報として「コンビニ」を記録しておけば足り、個々のコンビニを嗜好情報として記録しておく必要はない。
嗜好情報をこのようなユーザ入力に基づくデータベースのデータとして記録し、しかもユーザの嗜好に応じて様々なレベルで回避対象や経由対象とし得るように記録することで、回避/経由対象が一義的・固定的に登録されたものとは異なる柔軟なナビゲーションが可能となる。
【0024】
なお、これら嗜好情報以外のデータとして、本図の例のように「利用有無フラグ」0404の欄を設けてユーザの嗜好に合致する施設等にフラグを立てるようにしてもよい。この利用有無フラグは、データベースに一旦嗜好情報として記録された施設等のデータをその後嗜好位置取得に利用するための取得対象から除外したり、その後再び取得対象に含めたりすることができるようにするためのものである。このような場合に、全項目をデータベースから削除したり改めて再登録したりしてもよいが、かかるフラグを設けることでデータベースのデータに残したままで取得対象としたり対象外としたりする処理を簡易に行うことが可能となる。この場合、フラグの立っていない施設等も依然として嗜好情報であることには変わりはないが、嗜好位置の取得に利用するための取得対象とはならないことを意味する。本図の例では、「パチンコ店D」にフラグが立っていないので、これが嗜好位置取得に利用するための取得対象ではないことが示されている。
この利用有無フラグも、回避/経由対象を一義的・固定的に登録されたものとせず、ユーザの嗜好に応じた柔軟なナビゲーションを可能にすることに資するものであるといえる。
【0025】
また、やはり嗜好情報以外のデータとして、本図の例のように「位置情報(緯度・経度)」0405の欄を設けてこれを施設等と関連付けて記録するようにしてもよい。例えば、施設等の「コンビニA」は、位置情報「東経139.761157度、北緯35.676995度」と関連付けられている。このようにデータベースにおいて施設等の位置情報が施設等と関連付けられている場合には、次に述べる嗜好位置の取得は、このデータベースから直接行うことが可能となる。
【0026】
(嗜好位置取得部)
(全般)
次に、図2に戻って嗜好位置取得部の構成について説明する。「嗜好位置取得部」0220は、取得した嗜好情報に合致する嗜好位置を取得するように構成されている。以下に嗜好位置取得部が嗜好位置を取得するための構成について、嗜好位置の具体的な取得要領を中心に説明する。
なお、本発明において「嗜好位置」とは、嗜好情報として取得された施設等の地理的位置又は地理的領域(例えば「繁華街」のようにある程度の広がりを持つ地域)を示す情報をいう。この嗜好位置は、住所で示されるものであっても、緯度・経度で示されるものであってもよい。
【0027】
(嗜好位置の具体的取得要領の一例)
嗜好位置の具体的な取得要領の一例としては以下のものが考えられる。まず、図4に示した例のように、データベースを利用して嗜好情報を取得する場合において、このデータベースの中で施設等の位置情報(緯度・経度)が施設等と関連付けられて記録されている場合には、この位置情報をそのまま嗜好位置として取得すればよい。
【0028】
一方、データベースの中で施設等の位置情報が施設等と関連付けられて記録されていない場合には、以下のような取得要領が考えられる。まず、この場合において取得された嗜好情報が「施設等」を示すものであれば、職業別電話帳などを利用して作成された、施設等と施設等の住所を関連付けたテーブルなどを利用して、この当該施設等の位置(住所)を嗜好位置として取得することが考えられる。例えば、嗜好情報が「コンビニA」であれば、職業別電話帳に記載されているコンビニAの住所を利用して、当該コンビニと当該住所を関連付けておき、これに基づいてコンビニAの住所を取得する。あるいは、電話帳などを利用して得られた施設等の住所等に関する情報を取得した上で、地図情報などに基づいて当該施設等の位置(緯度・経度)を特定し、これを嗜好位置として取得するようにしてもよい。一方、取得された嗜好情報が嗜好そのものを示すものであって「施設等」を示すものでない場合には、この嗜好そのものと施設等を関連付けたテーブルなどを利用して、当該嗜好に対応する施設等を特定した上で、この施設等の位置情報を取得することが考えられる。
【0029】
また、取得される嗜好情報が個々の施設等ではなく、施設等項目を示すものである場合には、これらの施設等項目に属するすべての施設等を対象として嗜好位置を取得するようにしてもよい。例えば、嗜好情報として施設等小項目「コンビニ」だけが取得されている場合、やはり職業別電話帳などを利用して作成された、施設等項目(職業分類)とこれに属するすべての施設等の住所を関連付けたテーブルなどを利用して、これらすべての店舗の位置情報を取得することなどが考えられる。あるいは、別途地図情報やインターネットのコンビニのホームページにアクセスするなどして得られたコンビニの各店舗を示す情報に基づいてこれらの位置情報を取得するようにしてもよい。
【0030】
なお、上で言及したような嗜好位置の取得に際して地図情報を利用する場合、この地図情報はナビゲーション装置自身が記憶装置に記憶しているものであってもよいし、探索の都度外部の装置(例えば通信回線を介して接続されている地図情報を提供するサーバ装置)から取得するものであってもよい。地図情報をナビゲーション装置自身が保持する場合は、予めユーザのGPS(Grobal Positioning System)ユニット操作によって取得された位置情報をそれぞれの施設等と関連付けて前述のデータベースの一部として登録しておくようにしてもよい。
【0031】
また、嗜好情報の取得に際して、嗜好情報として示される施設等が回避対象であるのか経由対象であるのかを示す情報も関連付けて取得されていた場合には、嗜好位置の取得に際しても当該施設等が回避対象であるのか経由対象であるのかを示す情報をそれぞれの嗜好位置と関連付けて取得するようにしてもよい。
【0032】
なお、行動目的に応じた回避/経由経路の探索を行う場合において、行動目的に関係なく嗜好情報の全部が取得されていた場合、嗜好位置の取得は、行動目的に対応するものだけを選択して取得してもよいし、ここでも全部を取得して次に述べる探索部に渡すことで探索部が行動目的に対応するものだけを選択して探索するようにしてもよい。
【0033】
(探索部)
次に、探索部の構成について説明する。「探索部」0230は、取得した嗜好位置に基づいて回避及び/又は経由経路を探索するように構成されている。探索そのものは公知技術を利用して行う。即ち、目的地の位置を示す情報(以下「目的地位置情報」という。)と、ユーザの現在位置を示す情報(以下「ユーザ位置情報」という。)と、両位置を含む地図情報とに基づいて、両地点間を結ぶ通行可能な経路のうち例えば最短距離となる経路や、所定の距離に最も近い距離となる経路を探索する。目的地位置情報は、例えばユーザによるキー入力操作に基づいて緯度・経度を示す情報として取得される。また、ユーザ位置情報は、例えばユーザが携帯するナビゲーション装置に備えられたGPS用アンテナとGPSユニットを用い、人工衛星を利用して緯度・経度を示す情報として取得される。また、加速度センサにより測定された加速度情報を用いて歩数をカウントしてユーザ位置情報の取得の補助を行うようにしてもよい。あるいは、後述するようにナビゲーション装置が携帯電話機であれば、基地局情報に含まれる位置情報からユーザの現在位置である携帯電話機の現在位置をユーザ位置情報として取得するようにしてもよい。
【0034】
特に、本実施例のナビゲーション装置の特徴は、経路選択に際して嗜好位置に基づく回避及び/又は経由経路を探索することができるようにした点にあり、より詳細には、両地点間を結ぶ通行可能な経路のうち、特定の施設等を回避したり特定の施設等を経由したりする経路の中から、最短距離となる経路や所定の距離に最も近い距離となる経路を探索することができるようにした点にある。以下、かかる探索のための具体的構成について説明する。
【0035】
例えば、嗜好情報として「コンビニA」が取得され、これに合致する嗜好位置として当該コンビニの住所が取得された場合において、当該コンビニが回避対象であるとき、探索部は、例えば地図情報から当該コンビニの住所に対応する緯度・経度を取得するとともに、目的地位置情報、ユーザ位置情報も取得し、これらに基づいて、目的地・ユーザ位置間を結ぶ通行可能な経路であってコンビニAを回避する経路のうち、例えば所定の距離に最も近い距離となる経路を探索する。このためには、探索部は、コンビニAが回避対象か経由対象かを知る必要がある。そこで、例えば、探索部は、施設等と回避/経由対象に関する情報とを関連付けたテーブルを利用して回避/経由対象に関する情報を取得する。
【0036】
この回避経路探索の具体的方法としては、例えばまずユーザの現在位置と目的地位置とから所定の距離に最も近い距離となる経路を探索し、当該経路に回避対象である施設等が含まれていないかどうか判断し、含まれていなければ当該経路をそのまま選択し、含まれていれば、次に所定の距離に近い経路を探索した上で同様の判断を行い、やはり回避対象である施設等が含まれていれば、さらに次に所定の距離に近い経路を探索して、当該経路に回避対象である施設等が含まれていないと判断されるまで同様の処理を繰り返すという方法が考えられる。この場合、嗜好情報が例えば「コンビニ」といった施設等項目レベルで取得された場合は、すべてのコンビニを回避する経路が探索される。
【0037】
同様に、嗜好位置で示される施設等を経由する探索を行う場合も、探索部は、目的地・ユーザ位置間を結ぶ通行可能な経路であって経由対象となる施設等を経由する経路のうち、例えば所定の距離に最も近い距離となる経路を探索する。具体的には、例えばまずユーザの現在位置と目的地位置とから所定の距離に最も近い距離となる経路を探索し、当該経路に経由対象である施設等が含まれているかどうか判断し、含まれていれば当該経路をそのまま選択し、含まれていなければ、次に所定の距離に近い経路を探索した上で同様の判断を行うといったように、回避経路の探索の場合と同様の要領で探索を行えばよい。この場合、嗜好情報が例えば「コンビニ」といった施設等項目レベルで取得された場合は、通常はいずれか一のコンビニを経由する経路について、所定の距離に最も近い距離となる経路等を探索する。
【0038】
また、嗜好位置で示される施設等を回避する探索と経由する探索の両方を行う場合には、上で回避経路について述べた探索方法と、経由経路について述べた探索方法を組み合わせればよい。
【0039】
なお、行動目的に応じた経路探索を行う場合については、例えば前出の図3のテーブルを利用する例で説明すれば、次のような構成が考えられる。
【0040】
図3では、行動目的「ウォーキング」と関連付けられた施設等大項目「食料品販売店」かつ施設等小項目「コンビニ」が、経路探索における「回避対象」として定められている。そこで、例えばユーザによるキー入力を受け付けて取得した行動目的情報が「ウォーキング」であれば、嗜好位置を取得したすべての「コンビニ」を回避した経路探索が行われる。
特に、行動目的が「ウォーキング」の場合、自宅を出発して所定の距離を歩いて元の自宅に戻るというパターンが多く考えられるが、この場合には、出発地位置(ユーザの現在位置)と目的地位置が同一となるような所定の距離に最も近い経路について、上と同様の方法によって経路探索が行われることになる。
【0041】
また、図3では、行動目的「ピクニック」と関連と付けられた施設等大項目「食料品販売店」かつ施設等小項目「コンビニ」が経路探索における「経由対象」として定められている。そこで、例えばユーザによるキー入力を受け付けて取得した行動目的が「ピクニック」であれば、嗜好位置を取得した「コンビニ」の中の少なくとも一を経由した経路探索が行われる。
【0042】
一方、図3において、行動目的「ウォーキング」と関連付けられた施設等大項目「飲食店」かつ施設等小項目「喫茶店」は、経路探索における「回避対象」かつ「経由対象」として定められている。そこで、例えばユーザによるキー入力を受け付けて取得した行動目的が「ウォーキング」であれば、「喫茶店」を回避した経路と経由した経路の両方の探索が行われる。具体的には、すべての喫茶店を回避した経路と、少なくとも一の喫茶店を経由する経路の二つの経路が探索されることになる。このように回避経路と経由経路の両方を探索する意義は、例えばウォーキング中に喫茶店に立ち寄って飲食する誘惑にかられないようにこれを回避する経路を通るのか、途中でのどが渇いたり疲れたりしたときに立ち寄ることができるようにこれを経由する経路を通るのかといった選択の余地をユーザに与えることができるようにすることにある。
【0043】
以上の場合において、嗜好情報として取得された施設等や施設等大項目であっても、行動目的と関連付けられていないもの(例えば行動目的が「ウォーキング」の場合の「パチンコ店」、「娯楽遊戯施設」など)は、経路探索にあたって何ら回避/経由対象としては考慮されないこととなる。
【0044】
なお、行動目的に対応した探索を行うことが可能なナビゲーション装置であっても、実際の探索にあたっては常に行動目的に応じた回避及び/又は経由経路を探索するわけでは必ずしもなく、ユーザによる行動目的の入力がない場合には、通常の探索、即ち、ユーザの現在位置と目的地の位置に基づいて単純に最短距離や所定の距離に最も近い距離となる経路の探索を行うようにしてもよい。
【0045】
(表示部)
本実施例のナビゲーション装置は、以上に説明した構成要素に加え、さらに表示部を有するものであってもよい。そこで次に、かかる表示部を有するナビゲーション装置の例について説明する。
図5は、本実施例のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図であって、表示部を有する装置の例を示す図である。本図に示すように、本実施例の「ナビゲーション装置」0500は、「嗜好情報取得部」0510と、「嗜好位置取得部」0520と、「探索部」0530とを有するほか、さらに「表示部」0540を有する。「表示部」は、探索した経路を表示するように構成されている。この表示は例えばナビゲーション装置自身が備えるディスプレイになされる。
【0046】
また、この表示部は、嗜好位置の表示を行わないことを特徴とする。嗜好位置の表示を行わない具体的な態様としては、例えば、嗜好位置がコンビニAの位置であれば、このコンビニAの敷地や建物の位置や形状のみ表示し、当該敷地や建物がコンビニであることを示す文字やアイコンを表示しないことが考えられる。あるいは、敷地や建物の位置や形状を含むコンビニAに関する情報を一切表示せず、その位置をブランクにしてもよい。また、嗜好位置がすべてのコンビニの位置である場合も、表示対象エリア内のこれらすべてのコンビニのそれぞれについて、同様に敷地等の位置・形状のみの表示を行うとか、一切表示しないといったことが考えられる。さらに、嗜好位置が地理的領域の場合も同様であるが、この場合に敷地等の位置・形状のみを表示するときは、領域内の個々の施設等について敷地等の位置・形状のみの表示を行ってもよいし、領域全体の敷地の位置・形状のみの表示を行ってもよい。
【0047】
(ナビゲーション装置を搭載した携帯端末装置)
以上に述べた構成を有するナビゲーション装置は、携帯端末装置に搭載されたものであってもよい。即ち、かかるナビゲーション装置を有する携帯端末装置も本実施例の発明に含まれる。特に、本装置の典型的な使用場面は、ウォーキング、ピクニック、登下校、通勤などの歩行者であるユーザが、嗜好に基づいて特定の施設等に立ち寄らないようにするためのナビゲーションを行う場合である。そこで、本実施例のナビゲーション装置は、歩行者でも容易に携行できるような携帯端末装置に搭載されたものであることが望ましいといえる。携帯端末装置は、例えば携帯電話機であってもよいし、専用の端末装置であってもよい。
【0048】
この場合、ナビゲーションのためのユーザ入力、例えば嗜好情報の取得、嗜好位置の取得、行動目的の入力などのためのキー操作は、例えば携帯端末装置が携帯電話機の場合であれば、固有のキー(携帯電話機の決定キー、カーソルキー、テンキーなど)を利用して行えるようにしてもよい。また、携帯端末装置の場合には、記録・処理容量を節約するため、データベースや探索ルールテーブルを自身で保持する必要はなく、ナビゲーションの都度、予め登録されたサーバ等からこれらの情報を取得して処理を行うようにしてもよい。
【0049】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。
図6は本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本例のナビゲーション装置の嗜好情報取得部は、「記憶装置(記録媒体)」0601と、「メインメモリ」0602と、「CPU」0603と、「I/O」0604と、I/Oを介して接続されている「操作用キー」0605とからなる。また、嗜好位置取得部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」とからなる。また、探索部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」とからなるが、このほかに、ユーザ位置情報を取得するため「I/O」を介して接続されている「加速度センサ」0606と、「GPS用アンテナ」0607を備えていてもよい。また、本例のナビゲーション装置は表示部を有する例であり、この表示部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」と、「I/O」のほか、探索した経路を表示するための「ディスプレイ」0608などからなる。
【0050】
これらは「システムバス」0609などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例では嗜好情報取得プログラムと、嗜好位置取得プログラムと、探索プログラムと、表示プログラムが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
【0051】
次に、各部に係るハードウェア構成について具体的に説明する。まず、嗜好情報取得部に係る構成について説明する。この場合、ナビゲーション装置の嗜好情報取得プログラムは、自身の定める手順に従い、まず、記憶装置に記憶されているデータベースのデータ(嗜好情報)の全部または一部(例えば施設等や施設等項目)をメインメモリに読み出して格納する。記憶装置はナビゲーション装置本体に備えられているものであってもよいが、ハードディスク等の外部記憶装置でもよく、また、ICカード、DVD、CD、フラッシュメモリ等のリムーバルな記録媒体であってもよい。あるいは、ナビゲーション装置が携帯端末装置に搭載されている場合などにおいては、データベースのデータは、ナビゲーション装置と通信ネットワークなどを介して接続された予め登録された外部のサーバ装置に記録されており、当該嗜好情報取得処理に際して、嗜好情報取得プログラムがサーバ装置に対して情報送信要求を行ってこれらの情報を取得するようにしてもよい。
【0052】
なお、データの読出しの際、データベースにおいて利用有無フラグが立てられるようになっている場合は、当該施設等にフラグが立てられているか否かを検索し、フラグの立てられているデータのみを対象として上の処理を行うようにしてもよい。なお、嗜好情報が「飲食」など嗜好そのものを示す場合は、嗜好情報取得プログラムは、記憶装置に記憶されている嗜好情報と施設等を関連付けたルールを定めるテーブル(図示を省略)をメインメモリに読み出し、このルールと照合して嗜好情報に対応する施設等に係る情報を格納する。なお、ナビゲーション装置が携帯端末装置に搭載されている場合には、このテーブルも通信ネットワークなどを介して接続されたサーバ装置から取得するようにしてもよい。
【0053】
次に、嗜好位置取得部に係る構成について説明する。ナビゲーション装置の施設位置取得プログラムは、自身の定める手順に従い、嗜好位置を取得する。具体的には、例えば、予め記憶装置に記憶されている施設等と施設等の住所を関連付けたテーブル(これは例えば職業別電話帳を利用して生成することができる)(図示を省略)と、地図情報とを読み出して参照することにより、当該施設等の位置(緯度・経度)を特定する。あるいは、地図情報は、探索の都度外部の装置(例えば通信回線を介して接続されている地図情報を提供するサーバ装置)に対し、地図情報の取得要求を送信して取得するものであってもよい。取得された嗜好位置は一旦メインメモリに格納される。なお、嗜好情報が「飲食」のような嗜好そのものを示す情報である場合は、例えば上で嗜好情報取得部に係る構成中で述べたのと同様の嗜好情報と施設等を関連付けたルールを定めるテーブルを利用して、該当する施設等を特定した上で当該施設等の嗜好位置を取得して格納するようにしてもよい。
【0054】
次に、探索部に係る構成について説明する。ナビゲーション装置の探索プログラムは、自身の定める手順に従い、嗜好位置に基づいて回避及び/又は経由経路を探索する。このため、ナビゲーション装置はまず探索に必要な情報を読み出す。探索に必要な情報としては、目的地位置情報、ユーザ位置情報、嗜好情報として示される施設等や施設等項目が回避対象であるか経由対象であるかの区別を示す情報(回避/経由対象区別情報)、嗜好位置、これらの各位置を含む地図情報を挙げることができる。このうち、目的地位置情報は、例えばユーザによるキー入力操作に基づいてI/Oを介して取得される。また、ユーザ位置情報は、例えばユーザが携帯するナビゲーション装置に備えられたGPSユニットが人工衛星を利用してGPS用アンテナで受信した時刻情報等に基づき取得した当該装置の位置情報(緯度・経度)としてI/Oを介して取得される。また、加速度センサにより測定された加速度情報をI/Oを介して取得し、これを用いて歩数をカウントすることでユーザの現在位置情報の取得の補助を行うようにしてもよい。
【0055】
また、嗜好情報として示される施設が回避対象であるか経由対象であるかの区別については、例えば、予め記憶装置に施設等と回避/経由対象に関する情報とを関連付けたテーブル(図示を省略)が記憶されており、これを探索プログラムがメインメモリに読み出し、当該テーブルを検索して当該施設が回避/経由対象のいずれであるかを特定する。
【0056】
あるいは、行動目的に応じたナビゲーションをする場合には、まず探索プログラムが、ユーザのキー操作に基づく入力信号をI/Oを介して受け付けることによって行動目的情報を取得する。次に、探索プログラムが、記憶装置に記憶されている探索ルールテーブルをメインメモリに読み出すとともに、このルールと照合してこの行動目的情報に関連付けられた施設等項目が回避対象であるか経由対象であるかを特定する。
【0057】
以上の情報に基づいて、探索プログラムは、所定の手順により経路を探索し、最適の経路(最短距離となる経路や、所定の距離に最も近い距離となる経路)を特定する。探索結果(特定された経路)は、メインメモリに格納される。なお、当該探索結果は、画像データ等に変換してディスプレイに表示するようにしてもよい。
【0058】
<処理の流れ>
図7は、本実施例のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図である。本図では嗜好位置に基づいて探索する経路が回避経路である場合の例で説明する。
本図に示すように、まず、データベースのデータ読出しステップS0701において、ナビゲーション装置は、記憶装置に記憶されているデータベースのデータである嗜好情報を読み出す。
次に、嗜好情報取得ステップS0702において、ナビゲーション装置は、前記ステップS0701にて読み出したデータベースのデータである嗜好情報の全部又は一部を取得する。
次に、嗜好位置取得ステップS0703において、ナビゲーション装置は、前記ステップS0702にて取得した嗜好情報に合致する嗜好位置を取得する。
次に、経路探索ステップS0704において、ナビゲーション装置は、前記ステップS0703にて取得した嗜好位置に基づいて、所定の経路(例えば所定の距離に最も近い距離となる経路)を探索する。
【0059】
次に、探索した経路に回避対象が含まれているか否かの判断ステップS0705において、含まれていない(No)と判断された場合には、本図に示すように、表示ステップS0708にて探索した経路をディスプレイに表示してもよいし、表示を行わずに直ちに処理を終了してもよい。表示ステップにおいて表示を行う場合には、ナビゲーション装置は嗜好位置の表示を行わない。
一方、前記ステップS0705において、含まれている(Yes)と判断された場合には、他経路探索ステップS0706において他の経路を探索し、探索した経路について再度回避対象が含まれているか否か判断を行って(ステップS0707)、回避対象が含まれていないと判断されるまで同様の処理を繰り返す。
【0060】
なお、嗜好位置に基づいて探索する経路が経由経路である場合の処理の流れも、図示は省略するが上と同様である。また、回避及び経由経路を探索する場合は、上で述べた回避経路の探索の処理と経由経路の探索の処理の両方を行えばよい。その際、回避経路の探索と経由経路の探索はどちらを先に処理してもよい。
【0061】
<効果>
本実施例の発明により、ユーザの嗜好に応じて、その嗜好に合致する地点を回避地点として探索したり経由地点として探索したりすることが可能なナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供することが可能となる。
【実施例2】
【0062】
<概要>
本実施例のナビゲーション装置は、実施例1と基本的に共通するが、ユーザの嗜好情報をメディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用して取得するように構成された点に特徴を有する。
【0063】
<構成>
(ナビゲーション装置)
図8は、本実施例のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示すように、本実施例の「ナビゲーション装置」0800も「嗜好情報取得部」0810と、「嗜好位置取得部」0820と、「探索部」0830とを有するが、本実施例では、嗜好情報取得部が行う嗜好情報の取得は、メディア管理情報0801と所定の属性テーブル0802とを利用して行われる点に特徴がある。以下、嗜好情報取得部の構成について説明する。
【0064】
(嗜好情報取得部)
嗜好情報取得部は、嗜好情報の取得をメディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用して行うように構成されている。
【0065】
「メディア管理情報」とは、ユーザが利用しているメディアの管理情報のうちユーザの嗜好情報を取得することができる情報をいう。ここでいうメディアはマルチメディア、即ち、
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上で、文字、静止画、動画、音声など、様々な形態の情報を統合して扱うことが可能な媒体を指し、例えば、様々な情報を記録するためのICカード(クレジットカード、キャッシュカードなど)、Webサイトの情報をダウンロードするためなどのインターネット端末などが挙げられる。また、DVD、CD、フラッシュメモリなどの記録媒体もここでいうマルチメディアに含まれる。また、メディア管理情報の具体例としては、例えば、ICカードの利用履歴、DVDやCDの視聴履歴、電子ブックの読書履歴などのような履歴情報や、Webサイトを閲覧するためにインターネットブラウザに記録されたお気に入り、フラッシュメモリなどの記録媒体に記憶されたテレビ視聴履歴などを挙げることができる。
【0066】
また、所定の「属性テーブル」は、メディア管理情報とユーザの嗜好情報とを関連付けたものである。このユーザの嗜好情報は、実施例1でも述べたように、典型的には嗜好に合致する施設等もしくは施設等項目として示される。
この属性テーブルの目的は、メディア管理情報と嗜好情報を関連付けておくことで、メディア管理情報を利用したナビゲーションにおける回避/経由対象施設等を特定できるようにすることにある。例えば、メディア管理情報がICカードの利用履歴である場合に、属性テーブルにおいて利用履歴「コンビニAにおける食料品の購入履歴」と嗜好情報「コンビニ」が関連付けられているとすると、このようなICカードの利用履歴を含むメディア管理情報を利用したナビゲーションにおいて、コンビニを回避対象とした探索を行うことが可能となる。属性テーブルの具体例については後述する。
【0067】
(嗜好情報の具体的取得要領の一例:ICカードの利用履歴情報を利用する例)
次に、メディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用した嗜好情報取得のための具体的構成の一例について、メディア管理情報がICカードの利用履歴情報である場合の例で説明する。
この場合、ナビゲーション装置は、当該メディア管理情報であるICカードの利用履歴情報を読み出す。また、ナビゲーション装置は、属性テーブルを読み出す。ここで、嗜好情報の取得に利用されるメディア管理情報、属性テーブルについて、具体例を図示しつつ説明する。
【0068】
図9は、メディア管理情報であるICカードの利用履歴情報の一例を示す。本図の例では、利用履歴情報の内容は、個々の利用情報である利用店舗0901、利用年月日0902、購入品目0903、購入金額0904を時系列に記録したものである。
図10は、属性テーブルの一例を示す。本図の例では、メディア管理情報であるICカードの利用履歴情報1001と嗜好情報1002が直接関連付けられており、例えば、メディア管理情報である利用履歴情報が示す利用店舗「コンビニA」と嗜好情報「コンビニ」とが関連付けられている。
そこで、本実施例のナビゲーション装置がナビゲーションを行う場合には、メディア管理情報が利用店舗として「コンビニA」を示していることと、属性テーブルにおいてこの利用店舗「コンビニA」と嗜好情報「コンビニ」とが関連付けられていることに基づいて、嗜好情報「コンビニ」が取得されることとなり、この結果コンビニを回避/経由した経路探索を行うことが可能となる。
【0069】
また、図10の例とは異なるが、属性テーブルにおいては、利用履歴情報が示す利用店舗「コンビニA」と嗜好情報「コンビニ」あるいは「食料品販売店」とが関連付けられていてもよい。この場合には、嗜好情報として「コンビニ」あるいは「食料品販売店」が取得されることになるため、利用履歴情報が示す利用店舗「コンビニA」に基づいて、コンビニA以外を含むすべてのコンビニや、さらにはコンビニ以外を含む食料品販売店を対象とした回避/経由経路の探索が可能となる。あるいは、属性テーブルにおいて、利用履歴情報が示す利用店舗「コンビニA」及び購入品目「食料品」と、嗜好情報「食料品販売店」とが関連付けられていてもよい。この場合には、ICカードがコンビニの利用履歴を示していても、その購入品目が食料品でなければコンビニを経路探索における回避対象としないことが可能となる。
【0070】
さらに、属性テーブルにおいては、利用履歴情報が示す利用店舗「コンビニA」に加え、利用履歴情報を用いて演算可能な利用回数とか利用時期といった要素が嗜好情報と関連付けられていてもよい。例えば、利用回数が10回以上の店舗とか、利用時期が最近半年以内の店舗といったように限定されたものが嗜好情報「コンビニ」と関連付けられているといった具合である。この場合には、ICカードがコンビニの利用履歴を示していても、その利用回数が10回未満であったり利用時期が半年前以前であったりした場合にはコンビニを経路探索における回避対象としないことが可能となる。
【0071】
なお、本実施例においても、行動目的に応じた嗜好情報のみを回避/経由対象として経路探索を行うようにしてもよく、この場合には、例えば、メディア管理情報が利用店舗として「コンビニA」を示しており、属性テーブルにおいてこの利用店舗「コンビニA」と嗜好情報「コンビニ」とが関連付けられている場合であっても、行動目的が「ウォーキング」の場合にはこれを回避対象とし、行動目的が「ピクニック」の場合にはこれを経由対象とし、それ以外の場合には回避対象とも経由対象ともせずに通常の探索を行うといったように行動目的に応じたナビゲーションを行うことが可能となる。この場合の行動目的と嗜好情報の関連付けは、実施例1で説明したところと同様の方法を用いればよい。
【0072】
以上においてICカードの利用履歴情報の例で説明した嗜好情報の具体的取得要領は、メディア管理情報がDVDやCDの視聴履歴、電子ブックの読書履歴などのような他の履歴情報である場合であっても同様である。
【0073】
(嗜好位置取得部、探索部)
本実施例のナビゲーション装置の嗜好位置取得部及び探索部の構成は、実施例1における構成と同様であるので説明を省略する。
【0074】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。
図11は本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。なお、ナビゲーション装置の嗜好情報取得部、嗜好位置取得部、探索部等の構成要素自体は実施例1で述べたナビゲーション装置のそれと同様である。
【0075】
次に、各部に係るハードウェア構成のうち、嗜好位置取得部、探索部等に係る構成は実施例1で説明したところと同様であるので省略し、ここでは嗜好情報取得部の構成について、メディア管理情報がICカードの利用履歴情報である場合の例で説明する。本実施例の場合、ナビゲーション装置の嗜好情報取得プログラムは、自身の定める手順に従い、記憶装置に記憶されているメディア管理情報をメインメモリに読み出す。また、嗜好情報取得プログラムは、記憶装置に記憶されている属性テーブルもメインメモリに読み出す。そして、嗜好情報取得プログラムは、属性テーブルを検索し、メディア管理情報である利用履歴情報と関連付けられている嗜好情報を取得する。
【0076】
<処理の流れ>
図12は、本実施例のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図である。
本図に示すように、まず、メディア管理情報読出しステップS1201において、ナビゲーション装置は、記憶装置に記憶されているメディア管理情報を読み出す。
次に、属性テーブル読出しステップS1202において、ナビゲーション装置は、記憶装置に記憶されている属性テーブルを読み出す。なお、以上のステップS1201及びS1202における処理の順序は、逆であってもよい。
次に、嗜好情報取得ステップS1203において、ナビゲーション装置は、前記ステップS1201、S1202において読み出したメディア管理情報、属性テーブルを利用して嗜好情報として取得する。
その後の嗜好位置取得ステップS1204、経路探索ステップS1205以下における処理の流れは、実施例1で説明したところと同様であるので、説明を省略する。
【0077】
なお、嗜好位置に基づいて探索する経路が経由経路である場合の処理の流れも、図示は省略するが上と同様である。また、回避及び経由経路を探索する場合は、上で述べた回避経路の探索の処理と経由経路の探索の処理の両方を行えばよい。その際、回避経路の探索と経由経路の探索はどちらを先に処理してもよい。
【0078】
<効果>
本実施例の発明により、ICカードの利用履歴などのメディア管理情報を利用して、ユーザの嗜好に合致する地点を回避地点として探索したり経由地点として探索したりすることが可能なナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供することが可能となる。
【実施例3】
【0079】
<概要>
本実施例のナビゲーション装置は、基本的に実施例2のナビゲーション装置と共通する。ただし、本実施例のナビゲーション装置は、インターネットブラウザを実行する手段を有するとともに、嗜好情報取得部は、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報を利用してその嗜好情報を取得する手段を有する点に特徴がある。
【0080】
<構成>
(全般)
図13は、本実施例のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示す「ナビゲーション装置」1300は、「嗜好情報取得部」1310、「嗜好位置取得部」1320、「探索部」1330に加え、さらに「インターネットブラウザ部」1340を有する。また、「嗜好情報取得部」は、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報1301を利用してその嗜好情報を取得する「ブラウザ取得手段」1311を有する。
【0081】
(インターネットブラウザ部)
まず、インターネットブラウザ部の構成について説明する。「インターネットブラウザ部」は、メディア管理情報をインターネットブラウザに記録するように構成されている。本発明において「インターネットブラウザ」とは、インターネット上のWebページを閲覧(閲覧のためのURLなどの記録・保持を含む)するためのソフトウェア(閲覧の実行手段(主体)と実行場所の双方を含む)であって、Webブラウザと呼ばれるものと同じ意味である。
【0082】
また、本実施例のナビゲーション装置が利用するメディア管理情報は、インターネットブラウザに記録されているものに限定される点で実施例2と異なるが、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報であればすべての情報が含まれ得る。具体的には、「お気に入り」、「ブックマーク」、「ブラウジング履歴」、「画面メモ」、ブラウザの閲覧回数などが該当する。
【0083】
そこで、インターネットブラウザ部は、例えばメディア管理情報が「お気に入り」であれば、ユーザによる特定のWebサイトのアドレスを示すURLのお気に入りへの登録のための入力を受け付けて、当該URLをブラウザに記録する。メディア管理情報が他の「ブックマーク」、「ブラウジング履歴」、「画面メモ」、ブラウザの閲覧回数などの場合においても、同様にユーザによる入力を受け付けて、もしくは自動的に、上と同様に特定のURLをブラウザに記録する。
【0084】
(嗜好情報取得部:ブラウザ取得手段)
(全般、お気に入り利用ブラウザ取得器)
既述のように「ブラウザ取得手段」は、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報を利用してその嗜好情報を取得するように構成されている。その際、ブラウザ取得手段が利用するメディア管理情報としては、これも既述のように「お気に入り」、「ブックマーク」、「ブラウジング履歴」、「画面メモ」、ブラウザの閲覧回数などが広く該当するが、ブラウザ取得手段は、このうち特に「お気に入り」、「ブックマーク」、「ブラウジング履歴」のいずれか一以上を利用してその嗜好情報を取得する手段を有していてもよい。
【0085】
図27は、本実施例のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図であって、かかる手段を有する装置の例を示す。即ち、本図に示す「ナビゲーション装置」2700の「嗜好情報取得部」2710の「ブラウザ取得手段」2711は、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報である「お気に入り」、「ブックマーク」、「ブラウジング履歴」のいずれか一以上を利用してその嗜好情報を取得する「お気に入り利用ブラウザ取得器」2713を有する。
【0086】
(嗜好情報の具体的取得要領の一例(1)お気に入り、ブックマーク)
次に、嗜好情報取得部のブラウザ取得手段の構成に関し、メディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用した嗜好情報の具体的取得要領の一例について説明する。ここではまず、メディア管理情報がインターネットブラウザに記録されている「お気に入り」である例を用いて説明する。その際ここでは仮に「お気に入り」として登録されているURLがWebサイト「ダイエットのためのウォーキング」にアクセスするためのURL「http://www.dietwalk.co.jp」であるとする。なお、ここでいう「お気に入り」とは、何度も訪れる可能性の高いWebサイトのアドレスなどとしてユーザに選択されたアドレスを記録しておく機能であって、マウスなどによる簡単な操作でWebサイトのアドレスを指定することができるものを指す。また、本例では、お気に入りとして登録されている単一のURLを利用する例で説明するが、複数のURLを利用する場合も、嗜好情報の取得要領は同じである。
【0087】
この場合まず、(1)ナビゲーション装置の嗜好情報取得部のブラウザ取得手段は、インターネットブラウザに「お気に入り」として登録されている当該URLを読み出す。なお、この登録は例えばユーザによるお気に入り登録のための入力操作を受け付けることによりなされる。また、(2)ブラウザ取得手段は、予め記憶装置に記憶されている属性テーブル1302を読み出す。次に、(3)ブラウザ取得手段は、この属性テーブルを検索して、当該URL「http://www.dietwalk.co.jp」に関連付けられた嗜好情報を取得する。
【0088】
図14は、属性テーブルの一例を示す。本図の例では、メディア管理情報であるお気に入りと1401と嗜好情報1402が関連付けられており、具体的にはお気に入りとして登録されているURL「http://www.dietwalk.co.jp」に対し、「コンビニA」、「喫茶店M」という嗜好情報が関連付けられている。そこで、この場合、ブラウザ取得手段は、当該URL「http://www.dietwalk.co.jp」に関連付けられた嗜好情報として「コンビニA」、「喫茶店M」を取得する。本例の属性テーブルでは、嗜好情報が個々の施設等であるが、実施例1などの場合と同様、嗜好情報が「コンビニ」などの施設等項目であってもよい。
【0089】
あるいは、図示は省略するが、属性テーブルは、メディア管理情報と嗜好情報を直接関連づけるのではなく、メディア管理情報であるURLによって取得可能な情報中に含まれるキーワードと嗜好情報を関連付けてもよい。例えば、キーワードである「ダイエット」、「ウォーキング」と嗜好情報「コンビニ」を関連付けてもよい。この場合には、インターネットブラウザ部は、インターネットブラウザに記録されたURLを利用してWebサイト「ダイエットのためのウォーキング」に対し掲載されている情報のファイル(HTMLファイルなど)の送信を要求し、送信されたファイルを受信する。そして、ブラウザ取得手段は、当該情報の中に含まれているキーワードを例えば所定の頻度以上用いられているワードを抽出するルールに従って抽出する。この結果、所定の頻度以上用いられているワードが「ダイエット」、「ウォーキング」であれば、属性テーブルに従ってこのキーワードと関連付けられている嗜好情報「コンビニ」を取得する。
【0090】
このほか、本実施例のナビゲーション装置が嗜好情報を取得する際に利用するメディア管理情報は、ブックマークであってもよい。ここで「ブックマーク」とは、何度も訪れる可能性の高いWebサイトのアドレスなどユーザに選択されたアドレスを記録しておく機能である点で「お気に入り」と共通する。従って、ブックマークを利用した嗜好情報の取得要領は、上でお気に入りについて説明したところと共通するので、説明を省略する。ただし、お気に入りとの相違点として、ブックマークのブラウザにおける名称はこれを特に問わない。上のような機能を有するものであればどのような名称のものであってもよく、上に挙げた「お気に入り」もこの一例であるが、その他「ホットリスト」といった名称などであってもよい。
【0091】
(嗜好情報の具体的取得要領の一例(2)ブラウジング履歴)
また、本実施例のナビゲーション装置が嗜好情報を取得する際に利用するメディア管理情報は、ブラウジング履歴であってもよい。ここで「ブラウジング履歴」とは、過去に訪れたことのあるWebサイトのアドレスを記録しておく機能で、ユーザの登録のための入力を必要とせず自動的に記録される点でお気に入りやブックマークと異なる。
【0092】
このブラウジング履歴も、記録のしかた(ユーザ入力によるか自動か)がお気に入りやブックマークと異なるだけで、URLなどによって取得可能な情報を利用して、属性テーブルにおいてこれに関連付けられた嗜好情報を取得する点でお気に入りやブックマークと共通する。従って、このブラウジング履歴を利用した嗜好情報の取得要領も、上でお気に入りについて説明したところと同様であるので、説明を省略する。
【0093】
(嗜好情報の具体的取得要領の一例(3)画面メモ)
また、嗜好情報を取得する際に利用するメディア管理情報は「画面メモ」であってもよい。「ブックマーク」はWebサイトのアドレスを登録するのに対し、「画面メモ」は現在表示中のWebデータ内容をそのまま記憶するものである。「画面メモ」もブックマーク同様ブラウザにおける名称は問わない。
【0094】
(嗜好情報の具体的取得要領の一例(4)閲覧回数)
また、嗜好情報を取得する際に利用するメディア管理情報はブラウザの閲覧回数でもよい。嗜好情報は記録されているブラウザの閲覧回数すべてを取得する必要はなく、別途定められる一定のルールに従って特定のものを取得するようにしてもよい。一定のルールとしては、例えば閲覧回数が10回以上のページの履歴だけを取得するとか、最近半年以内に閲覧したページの履歴だけを取得するとか、あるいは、ページ内に一定のキーワードを含むものだけを取得するといったものが考えられる。
【0095】
(嗜好位置取得部、探索部)
嗜好位置取得部、探索部の構成は、実施例1で述べたところと同様であるので、説明を省略する。
【0096】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。
図15は本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。なお、ナビゲーション装置の嗜好情報取得部、嗜好位置取得部、探索部等の構成要素自体は実施例1又は2のナビゲーション装置のそれと同様である。
【0097】
次に、嗜好情報取得部に係るハードウェア構成について説明する。この場合、ナビゲーション装置の嗜好情報取得プログラムは、自身の定める手順に従い、記憶装置に記憶されているメディア管理情報をメインメモリに読み出す。ここではメディア管理情報がお気に入りである場合(具体的にはURL「http://www.dietwalk.co.jp」である場合)の例で説明する。また、嗜好情報取得プログラムは、記憶装置に記憶されている属性テーブルもメインメモリに読み出す。ここでの属性テーブルは図14に示したものと同じものであるとする。
【0098】
次に、嗜好情報取得プログラムは、属性テーブルを検索して、読み出したメディア管理情報に関連付けられている嗜好情報を取得する。本例では、メディア管理情報がお気に入りであるURL「http://www.dietwalk.co.jp」であるので、属性テーブルにおいてこれに関連付けられている嗜好情報「コンビニA」、「喫茶店M」を取得する。
【0099】
また、属性テーブルにおいてメディア管理情報と嗜好情報が直接関連づけられておらず、代わりに属性テーブルにおいてメディア管理情報であるURLによって取得可能な情報中に含まれるキーワードと嗜好情報が関連付けられている場合には、以下のように構成される。即ち、嗜好情報取得プログラムは、当該お気に入りであるURLを取得すると、これに基づいてWebサイトにアクセスし、情報送信要求の送信を行ってWebサイトに掲載されている情報を受信する。そして、その中に含まれるキーワードを、例えば所定の頻度以上用いられているワードを抽出するルール(図示を省略)に従って抽出する。以上の処理は公知技術を用いて実施可能である。そして、嗜好情報取得プログラムは、属性テーブルを検索して、当該キーワードに関連付けられている嗜好情報を取得する。
なお、嗜好位置取得部、探索部に係るハードウェア構成は、実施例1で説明したところと同様であるので、説明を省略する。
【0100】
<処理の流れ>
図16は、本実施例のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図である。ここでもメディア管理情報がお気に入りである場合の例で説明するが、属性テーブルにおいてメディア管理情報と嗜好情報を直接関連づけられている場合の処理の流れは、実施例2について図12を用いて説明したのと同様であるので図示及び説明を省略し、ここでは、属性テーブルにおいてメディア管理情報であるURLによって取得可能な情報中に含まれるキーワードと嗜好情報が関連付けられている例で説明する。
【0101】
この場合、本図に示すように、まず、メディア管理情報読出しステップS1601において、ナビゲーション装置は、記憶装置に記憶されているメディア管理情報を読み出す。具体的には、例えばお気に入りとして登録されている特定のWebサイトのURLを読み出す。
次に、属性テーブル読出しステップS1602において、ナビゲーション装置は、記憶装置に記憶されている属性テーブルを読み出す。なお、以上のステップS1601及びS1602における処理の順序は、逆であってもよい。
次に、Webサイト掲載情報取得ステップS1603において、ナビゲーション装置は、メディア情報であるURLで特定されるWebサイトにアクセスし、掲載情報の送信要求を送信し、送信された情報を受信して取得する。
次に、キーワード検索ステップS1604において、ナビゲーション装置は、前記ステップS1603において取得した情報に含まれるキーワードを検索する。この検索は、例えば、所定の頻度以上用いられているワードを抽出するとのルールに従ってキーワードを特定した上で行う。
次に、嗜好情報取得ステップS1605において、ナビゲーション装置は、前記ステップS1604において検索したキーワードと、前記ステップS1602において読み出した属性テーブルを利用して、当該キーワードに関連付けられた嗜好情報を取得する。
その後の嗜好位置取得ステップS1606、経路探索ステップS1607以下における処理の流れは、実施例1で説明したところと同様であるので、説明を省略する。
【0102】
なお、嗜好位置に基づいて探索する経路が経由経路である場合の処理の流れも、図示は省略するが上と同様である。また、回避及び経由経路を探索する場合は、上で述べた回避経路の探索の処理と経由経路の探索の処理の両方を行えばよい。その際、回避経路の探索と経由経路の探索はどちらを先に処理してもよい。
【0103】
<効果>
本実施例の発明により、お気に入りなどのメディア管理情報を利用して、ユーザの嗜好に合致する地点を回避地点として探索したり経由地点として探索したりすることが可能なナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供することが可能となる。
【実施例4】
【0104】
<概要>
本実施例のナビゲーション装置は、基本的に実施例2又は3のナビゲーション装置と共通する。ただし、本実施例のナビゲーション装置は、テレビ視聴に関するメディア管理情報を管理する手段を有し、嗜好情報取得部が、当該手段が管理するメディア管理情報を利用して嗜好情報を取得する手段を有する点に特徴がある。
【0105】
<構成>
図17は、本実施例のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示す「ナビゲーション装置」1700は、「嗜好情報取得部」1710、「嗜好位置取得部」1720、「探索部」1730に加え、さらに「テレビ視聴部」1750を有する。また、「嗜好情報取得部」は、テレビ視聴部が管理するメディア管理情報1701を利用して嗜好情報を取得する「視聴履歴取得手段」1712を有する。
【0106】
(テレビ視聴部)
「テレビ視聴部」は、テレビ視聴に関するメディア管理情報を管理するように構成されている。本実施例のナビゲーション装置が利用するメディア管理情報は、テレビ視聴に関するものに限定される点で実施例2と異なるが、テレビ視聴に関するメディア管理情報であればすべての情報が含まれ得る。具体的には、「テレビ視聴履歴」、「テレビ録画予約情報」、「テレビ視聴予約情報」、「テレビ録画情報」などが該当する。
【0107】
(嗜好情報取得部)
(全般、テレビ視聴履歴利用視聴履歴取得器)
既述のように「視聴履歴取得手段」は、テレビ視聴部が管理するメディア管理情報1701を利用して嗜好情報を取得するように構成されている。その際、視聴履歴取得手段が利用するメディア管理情報としては、これも既述のように「テレビ視聴履歴」、「テレビ録画予約情報」、「テレビ視聴予約情報」、「テレビ録画情報」などが広く該当するが、ブラウザ取得手段は、このうち特に「テレビ視聴履歴」、「テレビ録画予約情報」、「テレビ視聴予約情報」のいずれか一以上を利用してその嗜好情報を取得する手段を有していてもよい。
【0108】
図28は、本実施例のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図であって、かかる手段を有する装置の例を示す。即ち、本図に示す「ナビゲーション装置」2800の「嗜好情報取得部」2810の「視聴履歴取得手段」2812は、テレビ視聴部が管理するメディア管理情報である「テレビ視聴履歴」、「テレビ録画予約情報」、「テレビ視聴予約情報」のいずれか一以上を利用してその嗜好情報を取得する「テレビ視聴履歴利用視聴履歴取得器」2814を有する。
【0109】
(嗜好情報の具体的取得要領の一例(1)テレビ視聴履歴)
次に、嗜好情報取得部の視聴履歴取得手段の構成に関し、メディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用した嗜好情報の具体的取得要領の一例について説明する。ここではまずメディア管理情報が「テレビ視聴履歴」である例を用いて説明することとする。なお、ここでいう「テレビ」には放送波(地上波・衛星波)を受信するテレビのほか、ケーブルテレビのような有線放送やインターネットテレビのような通信によるテレビも含まれる。なお、ここでいう「テレビ視聴履歴」は、例えば過去に視聴したテレビ番組名、番組のジャンル、番組の要約、放送局名、放送日時などに関する情報である。このテレビ視聴履歴は、例えば、ナビゲーション装置自身の記憶装置に記録されたものであってもよいし、ナビゲーション装置外のテレビジョン装置やインターネットなどを介して接続されたサーバに記録されたものであってもよい。また、テレビ視聴履歴の記録は、例えばユーザによる視聴履歴の記録のためのキー入力を受け付けることや、テレビジョン装置に設置されたICカードなどに記録される視聴データを自動的に蓄積することなどによってなされる。
【0110】
視聴履歴取得手段がテレビ視聴履歴を取得する場合、例えば、ナビゲーション装置自身の記憶装置に記録された履歴であれば、これを読み出すことで取得可能である。また、ナビゲーション装置外に記録された履歴であれば、その記録されたICカードやサーバなどからI/Oを介して取得することができる。なお、記録されている視聴履歴すべてを取得する必要はなく、別途定められる一定のルールに従って特定のものを取得するようにしてもよい。一定のルールとしては、例えば視聴回数が10回以上である番組の履歴だけを取得するとか、最近半年以内に視聴した番組の履歴だけを取得するとか、あるいは、番組名に一定のキーワードを含むものだけを取得するといったものが考えられる。
【0111】
また、視聴履歴取得手段は、予め記憶装置などに記憶されている属性テーブル1702を読み出し、この属性テーブルを検索して、上で取得したテレビ視聴履歴に関連付けられた嗜好情報を取得する。
図18は、属性テーブルの一例を示す。本図の例では、メディア管理情報1801であるテレビ視聴履歴に含まれる番組名「ダイエットのためのウォーキング」に対し、「コンビニA」、「喫茶店M」という嗜好情報1802が関連付けられている。なお、嗜好情報が「コンビニ」などの施設等項目であってもよい点は、他の実施例の場合と同様である。
【0112】
また、図示は省略するが、属性テーブルは、メディア管理情報と嗜好情報を直接関連づけるのではなく、メディア管理情報である履歴情報によって取得可能な情報中に含まれるキーワードと嗜好情報を関連付けてもよい。例えば、キーワードである「ダイエット」、「ウォーキング」を嗜好情報「コンビニ」を関連付ける。この場合には、視聴履歴取得手段は、例えば視聴履歴に含まれる番組の要約中に含まれているキーワードを検索する。この検索の要領は実施例2で述べたキーワード検索の要領と同じであり、例えば所定の頻度以上含まれているキーワードを検索する。そして検索の結果、視聴履歴に含まれる番組の要約中に「ダイエット」又は「ウォーキング」というキーワードが所定の頻度以上含まれている場合には、属性テーブルにおいてこれと関連付けられている嗜好情報「コンビニ」を取得する。
【0113】
(嗜好情報の具体的取得要領の一例(2)テレビ録画予約情報、テレビ視聴予約情報)
また、本実施例のナビゲーション装置が嗜好情報を取得する際に利用するメディア管理情報は、テレビ録画予約情報やテレビ視聴予約情報であってもよい。「テレビ録画予約情報」は、例えば、録画予約したテレビ番組名、番組のジャンル、番組の要約、放送局名、放送日時などに関する情報である。また「テレビ視聴予約情報」は、例えば、視聴予約したテレビ番組名、番組のジャンル、番組の要約、放送局名、放送日時などに関する情報である。このテレビ録画予約情報、テレビ視聴予約情報も、テレビ視聴履歴情報と同様、ナビゲーション装置自身に記録されたものであってもよいし、ナビゲーション装置外に記録されたものであってもよい。
【0114】
また、テレビ視聴履歴の記録は、例えばユーザによる視聴履歴の記録のためのキー入力を受け付けることや、テレビジョン装置に設置されたICカードなどに記録される視聴データを自動的に蓄積することなどによって行われる。
【0115】
視聴履歴取得手段がテレビ録画予約情報、テレビ視聴予約情報を取得する要領、及び取得したテレビ録画予約情報、テレビ視聴予約情報と属性テーブルを利用して嗜好情報を取得する要領は、上でテレビ視聴履歴を取得する場合と取得対象となる情報が異なるだけであり、処理手順は同様であるので説明を省略する。
【0116】
(嗜好情報の具体的取得要領の一例(3)テレビ録画情報)
また、嗜好情報を取得する際に利用するメディア管理情報は「テレビ録画情報」であってもよい。ここで利用される「テレビ録画情報」は、典型的には録画予約をしないで録画された場合の情報が該当する。この「テレビ録画情報」は、「テレビ録画予約情報」と同様に録画したテレビ番組名、番組のジャンル、番組の要約、放送局名、放送日時などに関する情報であってもよいし、テレビ静止画記録情報のように、画面に表示された画像を静止画データとして記憶するものであってもよい。
【0117】
(嗜好位置取得部、探索部)
嗜好位置取得部、探索部の構成は、実施例1で述べたところと同様であるので、説明を省略する。
【0118】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。
図19は本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。なお、本実施例のナビゲーション装置の嗜好情報取得部、嗜好位置取得部、探索部等のハードウェア構成の構成要素自体は実施例1から3のナビゲーション装置のそれと同様である。
【0119】
次に、嗜好情報取得部に係るハードウェア構成について説明する。この場合、ナビゲーション装置の嗜好情報取得プログラムは、自身の定める手順に従い、記憶装置に記憶されているメディア管理情報をメインメモリに読み出す。ここではメディア管理情報がテレビ視聴履歴である場合(具体的には番組名「ダイエットのためのウォーキング」に係る履歴である場合)の例で説明する。また、嗜好情報取得プログラムは、記憶装置に記憶されている属性テーブルもメインメモリに読み出す。ここでの属性テーブルは図18に示したものと同じものであるとする。
【0120】
次に、嗜好情報取得プログラムは、属性テーブルを検索して、読み出したメディア管理情報に関連付けられている嗜好情報を取得する。本例では、メディア管理情報がお気に入りである番組名「ダイエットのためのウォーキング」に係る履歴であるので、属性テーブルにおいてこれに関連付けられている嗜好情報「コンビニA」、「喫茶店M」を取得する。
【0121】
また、属性テーブルにおいてメディア管理情報と嗜好情報が直接関連づけられておらず、代わりに属性テーブルにおいてメディア管理情報であるテレビ視聴履歴として、あるいはテレビ視聴履歴によって取得可能な情報中に含まれるキーワードと嗜好情報が関連付けられている場合には、以下のように構成される。即ち、嗜好情報取得プログラムは、当該履歴情報として番組の要約を取得すると、その中に含まれるキーワードを、例えば所定の頻度以上用いられているワードを抽出するルールに従って抽出する。そして、嗜好情報取得プログラムは、属性テーブルを検索して、当該キーワードに関連付けられている嗜好情報を取得する。
【0122】
なお、メディア管理情報がテレビ録画予約情報、テレビ視聴予約情報である場合も取得対象となる情報が異なるだけで取得にかかるハードウェア構成自体はテレビ視聴履歴を取得する場合と同様であるので説明を省略する。
なお、嗜好位置取得部、探索部に係るハードウェア構成は、実施例1で説明したところと同様であるので、説明を省略する。
【0123】
<処理の流れ>
図20は、本実施例のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図である。ここでもメディア管理情報がテレビ視聴履歴である場合の例で説明するが、属性テーブルにおいてメディア管理情報と嗜好情報を直接関連づけられている場合の処理の流れは、実施例2について図12を用いて説明したのと同様であるので図示及び説明を省略し、ここでは、属性テーブルにおいてメディア管理情報であるテレビ視聴履歴として取得可能な番組の要約中に含まれるキーワードと嗜好情報が関連付けられている例で説明する。
【0124】
この場合、本図に示すように、まず、メディア管理情報読出しステップS2001において、ナビゲーション装置は、記憶装置に記憶されているメディア管理情報を読み出す。具体的には、テレビ視聴履歴として記録されている特定の番組の要約を読み出す。
次に、属性テーブル読出しステップS2002において、ナビゲーション装置は、記憶装置に記憶されている属性テーブルを読み出す。なお、以上のステップS2001及びS2002における処理の順序は、逆であってもよい。
次に、キーワード検索ステップS2003において、ナビゲーション装置は、前記ステップS2001において取得したメディア管理情報である番組の要約中に含まれるキーワードを検索する。この検索は、例えば、番組の要約中に所定の頻度以上用いられているワードを抽出するルールに従って行う。
次に、嗜好情報取得ステップS2004において、ナビゲーション装置は、前記ステップS2003において抽出したキーワードと、前記ステップS2002において読み出した属性テーブルを利用して嗜好情報を取得する。
その後の嗜好位置取得ステップS2005、経路探索ステップS2006以下における処理は、実施例2で説明したところと同様であるので、説明を省略する。
【0125】
なお、嗜好位置に基づいて探索する経路が経由経路である場合の処理の流れも、図示は省略するが上と同様である。また、回避及び経由経路を探索する場合は、上で述べた回避経路の探索の処理と経由経路の探索の処理の両方を行えばよい。その際、回避経路の探索と経由経路の探索はどちらを先に処理してもよい。
【0126】
<効果>
本実施例の発明により、テレビ視聴履歴などのメディア管理情報を利用して、ユーザの嗜好に合致する地点を回避地点として探索したり経由地点として探索したりすることが可能なナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供することが可能となる。
【実施例5】
【0127】
<概要>
本実施例のナビゲーション装置は、基本的に実施例1から4のナビゲーション装置と共通する。ただし、本実施例のナビゲーション装置は、ユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かを判断し、所定の距離以下であるとの判断結果の場合に警告を出力する手段をさらに有する点に特徴がある。またその際に出力する警告として、予め登録された管理者の声、写真又は動画である情報を含む警告を出力する手段を有するものも本実施例のナビゲーション装置に含まれる。本実施例の装置は、ユーザが回避すべき場所に立ち寄ることを未然に防止することを目的とする。
【0128】
<構成>
(全般)
図21は、本実施例のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示す「ナビゲーション装置」2100は、「嗜好情報取得部」2110、「嗜好位置取得部」2120、「探索部」2130を有するほか、「判断部」2150と「警告出力部」2160を有する。このうち、「嗜好情報取得部」、「嗜好位置取得部」、「探索部」の構成は実施例1で説明したところと同様であるので省略する。以下、「判断部」、「警告出力部」の構成について順次説明する。
【0129】
(判断部)
「判断部」は、ユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かを判断するように構成されている。
【0130】
この判断を行うため、判断部はまず現在のユーザ位置情報(緯度・経度)と嗜好位置情報(緯度・経度)を取得して、両者の位置の距離を示す情報を取得する。このうち、現在のユーザ位置情報は、例えばユーザが携帯するナビゲーション装置に備えられたGPS用アンテナとGPSユニットを用い、人工衛星を利用して取得される。また、加速度センサにより測定された加速度情報を用いて歩数をカウントしてユーザ位置情報の取得の補助を行うようにしてもよい。あるいは、ナビゲーション装置が携帯電話機であれば、基地局情報に含まれる位置情報からユーザの現在位置である携帯電話機の現在位置をユーザ位置情報として取得するようにしてもよい。
また、嗜好位置は、嗜好位置取得部が実施例1で説明した構成に従って取得した嗜好位置をそのまま利用すればよい。
【0131】
そして、判断部は、これらユーザ位置情報と嗜好位置情報とから両者の位置の距離を取得すると、次にこの距離が所定の距離以下であるか否かを判断する。この判断は、例えば予め定められた所定の距離に照らして行う。このため、ナビゲーション装置は、所定の距離を定めたテーブルを有していてもよい。その際、この距離は「500メートル以下」といったように一律に定められていてもよいし、嗜好位置が基づいている嗜好情報の種類ごとに定められていてもよい。例えば嗜好情報の種類が「施設等大項目」である場合に、当該施設等大項目が「飲食店」であれば「300メートル以下」、「娯楽・遊戯施設」であれば「500メートル以下」といったように定めるものが挙げられる。また、嗜好位置がある程度広がりのある地理的領域を示している場合は、例えば、ユーザ位置と当該地理的領域のうちユーザ位置に最も近い位置との距離について、上の判断を行うようにすることなどが考えられる。
【0132】
(警告出力部)
次に、「警告出力部」は、判断部の判断結果が所定の距離以下であるとの判断結果の場合に、警告を出力するように構成されている。警告を出力する目的は、ユーザに対し回避すべき施設等とユーザの距離が所定の距離以下に近づいていることを知らせることで、ユーザが回避すべき施設等に立ち寄ることを未然に防止することにある。警告は、例えばナビゲーション装置に備えられたディスプレイ、スピーカ、バイブレータなどから画像、音、振動などで発することにより行う。
【0133】
(管理者情報警告出力手段)
また、上述の警告を発する目的に照らせば、この警告はユーザに対して上のような防止効果があるものであることが望ましい。このようなものとして、例えば、予め登録された管理者(例えば、配偶者、ユーザが小学生のときの保護者、ユーザが患者のときの医者など)の声、写真又は動画などの情報をナビゲーション装置の記憶装置に記憶させておき、これを警告として出力するものが考えられる。このため、本実施例のナビゲーション装置の警告出力部は、「管理者情報警告出力手段」(図示を省略)を有していてもよい。管理者情報警告出力手段は、予め登録された管理者の声、写真又は動画である情報を含む警告を出力するように構成されている。この場合の管理者の声などの登録は、例えばユーザ、管理者などによる入力を受け付けることにより行われる。
【0134】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。
図22は本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本例のナビゲーション装置の判断部は、「記憶装置(記録媒体)」2201と、「メインメモリ」2202と、「CPU」2203と、「I/O」2204と、I/Oを介して接続されている「操作用キー」2205と、「加速度センサ」2206と、「GPS用アンテナ」2207などからなる。また、「警告出力部」は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」と、「I/O」2204と、I/Oを介して接続された「スピーカ」2210、「ディスプレイ」2208などからなる。なお、嗜好情報取得部、嗜好位置取得部、探索部、表示部に係るハードウェア構成は、実施例1で説明したところと同様である。
【0135】
次に、判断部に係るハードウェア構成について説明する。記憶装置には、予め判断プログラムが記憶されている。この判断プログラムは、メインメモリに読み出されて自身の定める手順に従いユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かを判断する。具体的手順としては、まず判断プログラムはユーザ位置情報(緯度・経度)と嗜好位置情報(緯度・経度)を取得する。このうちユーザ位置情報は、例えばユーザが携帯するナビゲーション装置に備えられたGPSユニットが人工衛星を利用してGPS用アンテナで受信した時刻情報等に基づき取得した当該装置の位置情報(緯度・経度)としてI/Oを介して取得される。また、加速度センサにより測定された加速度情報をI/Oを介して取得し、これを用いて歩数をカウントすることでユーザの現在位置情報の取得の補助を行うようにしてもよい。
【0136】
次に判断プログラムは、ユーザ位置情報と嗜好位置情報が示す両者の位置の距離が所定の距離以下であるか否かを判断する。このため、判断プログラムは、例えば予め記憶装置に記憶された所定の距離を定めたテーブルをメインメモリに読み出す。このテーブルには所定の距離が「500メートル以下」といったように定められており、判断プログラムは、このテーブルに定められた距離と比較して、この判断を行う。判断結果はメインメモリにいったん格納される。
【0137】
次に、警告出力部に係るハードウェア構成について説明する。記憶装置には、予め警告出力プログラムが記憶されている。この警告出力プログラムは、メインメモリに読み出されて自身の定める手順に従い、警告出力処理を行う。具体的には、ユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるとの判断結果を読み出すと、I/Oを介してディスプレイ、バイブレータ(図示を省略)、スピーカなどから出力する。この場合、本図に示すように記憶装置に予め登録された管理者の声、写真又は動画などの情報をメインメモリに読み出し、これをI/Oを介してスピーカやディスプレイから出力するようにしてもよい。
【0138】
<処理の流れ>
図23は、本実施例のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図である。本図に示すように、ユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かの判断ステップS2309において、ナビゲーション装置はかかる判断を行い、所定の距離以下であるとの判断結果の場合、警告出力ステップS2310において、警告を出力する。その余の処理の流れは、実施例1で説明したところと同様であるので、説明を省略する。
【0139】
<効果>
本実施例の発明により、ユーザの嗜好に合致する地点を回避地点として探索した場合にユーザに対し回避すべき施設等とユーザの距離が所定の距離以下に近づいていることを知らせることで、ユーザが回避すべき施設等に立ち寄ることを未然に防止することが可能なナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供することが可能となる。
【実施例6】
【0140】
<概要>
本実施例のナビゲーション装置は、実施例1などの装置と基本的に共通する。ただし、本実施例のナビゲーション装置は、ユーザの現在位置を示す情報であるユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かを判断し、所定の距離以下であるとの判断結果の場合に当該判断結果を示す情報を送信する手段をさらに有する点に特徴がある。本実施例の装置も、ユーザが回避すべき場所に立ち寄ることを未然に防止することを目的とする。
【0141】
<構成>
図24は、本実施例のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示す「ナビゲーション装置」2400は、「嗜好情報取得部」2410、「嗜好位置取得部」2420、「探索部」2430を有するほか、「判断部」2450と「判断結果情報送信部」2470を有する。このうち、「嗜好情報取得部」、「嗜好位置取得部」、「探索部」の構成は実施例1で説明したところと同様であり、「判断部」の構成は実施例5で説明したところと同様であるので、説明を省略する。そこで以下では、「判断結果情報送信部」の構成について説明する。
【0142】
(判断結果情報送信部)
「判断結果情報送信部」は、判断部の判断結果が所定の距離以下であるとの判断結果の場合に、当該判断結果を示す情報を送信するように構成されている。判断結果の送信先は、典型的には管理者のサーバであり、メールなどで送信される。
【0143】
判断結果情報を送信する目的は、ユーザの管理者に対し回避すべき施設等とユーザの距離が所定の距離以下に近づいていることを知らせることで、ユーザが回避すべき施設等に立ち寄ることを未然に防止することにある。このため、本実施例のナビゲーション装置は、かかる判断結果情報の送信受けた管理者サーバからナビゲーション装置に対して、さらに前実施例で述べたのと同様の警告を出力する命令を送信して、ナビゲーション装置がこれを出力するように構成されていてもよい。
【0144】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。
図25は本実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本例のナビゲーション装置の判断結果情報送信部は、「記憶装置(記録媒体)」2501と、「メインメモリ」2502と、「CPU」2503と、「I/O」2504などからなる。なお、嗜好情報取得部、嗜好位置取得部、探索部、表示部に係るハードウェア構成は、実施例1で説明したところと同様である。また、判断部に係るハードウェア構成は、実施例5で説明したところと同様である。
【0145】
ここで、判断結果情報送信部に係るハードウェア構成について説明する。記憶装置には、予め判断結果情報送信プログラムが記憶されている。この判断結果情報送信プログラムは、メインメモリに読み出されて自身の定める手順に従い、メインメモリに格納されている判断結果を読み出す。この場合に当該判断結果がユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるとの判断結果を読み出すと、当該判断結果をI/Oを介して管理者のサーバなどに対して送信する。
【0146】
<処理の流れ>
図26は、本実施例のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図である。本図に示すように、ユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かの判断ステップS2609において、ナビゲーション装置はかかる判断を行い、所定の距離以下であるとの判断結果の場合、判断結果情報送信ステップS2610において、管理者サーバなどに対して判断結果情報を送信する。その余の処理の流れは、実施例1又は実施例5で説明したところと同様であるので、説明を省略する。
【0147】
<効果>
本実施例の発明により、ユーザの嗜好に合致する地点を回避地点として探索した場合にユーザの管理者に対し回避すべき施設等とユーザの距離が所定の距離以下に近づいていることを知らせることで、ユーザが回避すべき施設等に立ち寄ることを未然に防止することが可能なナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】実施例1のナビゲーション装置の概要を示す概念図
【図2】実施例1のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図
【図3】行動目的・嗜好情報関連付けルールの一例を示す図
【図4】データベースのデータ内容の一例を示す図
【図5】実施例1のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図
【図6】実施例1のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
【図7】実施例1のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図
【図8】実施例2のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図
【図9】メディア管理情報であるICカードの利用履歴情報の一例を示す図
【図10】属性テーブルの一例を示す図
【図11】実施例2のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
【図12】実施例2のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図
【図13】実施例3のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図
【図14】属性テーブルの一例を示す図
【図15】実施例3のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
【図16】実施例3のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図
【図17】実施例4のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図
【図18】属性テーブルの一例を示す図
【図19】実施例4のナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
【図20】実施例4のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図
【図21】実施例5のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図
【図22】実施例5のナビゲーション装置ハードウェア構成の一例を示す概略図
【図23】実施例5のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図
【図24】実施例6のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図
【図25】実施例6のナビゲーション装置ハードウェア構成の一例を示す概略図
【図26】実施例6のナビゲーション装置における処理の流れの一例を示す図
【図27】実施例3のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図
【図28】実施例4のナビゲーション装置の機能ブロックの一例を示す図
【符号の説明】
【0149】
0100 ナビゲーション装置
0101 嗜好情報
0102 嗜好位置
0103 回避/経由経路
0104 データベース
0105 目的地位置
0106 ユーザ位置
0107 探索ルール
0108 ディスプレイ
0109 ユーザ位置と嗜好位置の距離
0110 スピーカ
0111 管理者サーバ
0200 ナビゲーション装置
0210 嗜好情報取得部
0220 嗜好位置取得部
0230 探索部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの嗜好情報を取得する嗜好情報取得部と、
取得した嗜好情報に合致する嗜好位置を取得する嗜好位置取得部と、
取得した嗜好位置に基づいて回避及び/又は経由経路を探索する探索部と、
を有するナビゲーション装置。
【請求項2】
嗜好情報取得部は、メディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用してユーザの嗜好情報を取得する請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
インターネットブラウザ部を有し、
嗜好情報取得部は、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報を利用してその嗜好情報を取得するブラウザ取得手段を有する請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
ブラウザ取得手段は、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報である「お気に入り」、「ブックマーク」、「ブラウジング履歴」のいずれか一以上を利用してその嗜好情報を取得するお気に入り利用ブラウザ取得器を有する請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
テレビ視聴に関するメディア管理情報を管理するテレビ視聴部を有し、
嗜好情報取得部は、テレビ視聴部が管理するメディア管理情報を利用して嗜好情報を取得する視聴履歴取得手段を有する請求項2から4のいずれか一に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
視聴履歴取得手段は、テレビ視聴部が管理するメディア管理情報である「テレビ視聴履歴」、「テレビ録画予約情報」、「テレビ視聴予約情報」のいずれか一以上を利用して嗜好情報を取得するテレビ視聴履歴利用視聴履歴取得器を有する請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
探索した経路を表示する表示部をさらに有し、
表示部は、嗜好位置の表示を行わないことを特徴とする
請求項1から6のいずれか一に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
ユーザの現在位置を示す情報であるユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かを判断する判断部と、
判断部での判断結果が所定の距離以下であるとの判断結果の場合に、警告を出力する警告出力部とをさらに有する
請求項1から7のいずれか一に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
警告出力部は、予め登録された管理者の声、写真又は動画である情報を含む警告を出力する管理者情報警告出力手段を有する請求項8に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
ユーザの現在位置を示す情報であるユーザ位置情報が示す位置と嗜好位置との距離が所定の距離以下であるか否かを判断する判断部と、
判断部での判断結果が所定の距離以下であるとの判断結果の場合に、当該判断結果を示す情報を送信する判断結果情報送信部とをさらに有する請求項1から7のいずれか一に記載のナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一のナビゲーション装置を有する携帯端末装置。
【請求項12】
ユーザの嗜好情報を取得する嗜好情報取得ステップと、
取得した嗜好情報に合致する嗜好位置を取得する嗜好位置取得ステップと、
取得した嗜好位置に基づいて回避及び/又は経由経路を探索する探索ステップと、
を有するナビゲーション方法。
【請求項13】
嗜好情報取得ステップは、メディア管理情報と所定の属性テーブルとを利用してユーザの嗜好情報を取得するサブステップを有する請求項12に記載のナビゲーション方法。
【請求項14】
嗜好情報取得ステップは、インターネットブラウザに記録されているメディア管理情報を利用してその嗜好情報を取得するブラウザ取得サブステップを有する請求項13に記載のナビゲーション方法。
【請求項15】
嗜好情報取得ステップは、テレビ視聴に関するメディア管理情報を利用して嗜好情報を取得する視聴履歴取得サブステップを有する請求項13又は14に記載のナビゲーション方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2009−139244(P2009−139244A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−316497(P2007−316497)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】