説明

ナビゲーション装置及びナビゲーション方法

【課題】 ユーザが目的地に進む際にどのように進めばよいか容易に把握させる。
【解決手段】 ナビゲーションサーバ10は、ユーザの現在位置を示す現在位置情報を取得する現在位置情報取得部11と、ユーザの目的地を示す目的地情報を取得する目的地情報取得部12と、現在位置情報によって示されるユーザの現在位置、及び目的地情報によって示されるユーザの目的地に基づいて、当該現在位置から当該目的地に向かう経路を示した当該ユーザの視線での画像、並びに当該ユーザの視線の位置及び方向を示す視線情報を取得するナビゲーション情報取得部13と、取得された視線情報及び画像を出力する出力部14とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに目的地までの経路を示すナビゲーション装置及びナビゲーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザの現在位置から目的地までの経路をユーザに示すシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−304333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のようなシステムにおいてユーザに示される経路は、通常、俯瞰の地図や見取り図にユーザが進むべき経路を重ね合わせたものである。ユーザが現在位置に土地勘が無い場合等には、そのように経路が示されても実際にユーザがどちらの方向に進めばよいか、すぐに把握できないこともある。
【0005】
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、ユーザが目的地に進む際にどのように進めばよいか容易に把握することができるナビゲーション装置及びナビゲーション方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るナビゲーション装置は、ユーザの現在位置を示す現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、ユーザの目的地を示す目的地情報を取得する目的地情報取得手段と、現在位置情報取得手段によって取得された現在位置情報によって示されるユーザの現在位置、及び目的地情報取得手段によって取得された目的地情報によって示されるユーザの目的地に基づいて、当該現在位置から当該目的地に向かう経路を示した当該ユーザの視線での画像、並びに当該ユーザの視線の位置及び方向を示す視線情報を取得するナビゲーション情報取得手段と、ナビゲーション取得手段によって取得された視線情報及び画像を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るナビゲーション装置では、ユーザの現在位置及び目的地に応じた、当該目的地に向かう経路を示したユーザの視線での画像が出力される。また、視線の位置及び方向を示す視線情報が出力される。ユーザは、出力された視線情報を参照することによって、画像がどのように目的地までの経路を示しているか把握することができる。これにより本発明に係るナビゲーション装置によれば、ユーザが目的地に進む際にどのように進めばよいか容易に把握することができる。
【0008】
ナビゲーション情報取得手段は、視線情報として、現在位置情報取得手段によって取得された現在位置情報によって示されるユーザの現在位置の近傍に予め設けられる、ユーザが立つべき位置及び方向を示す標識を特定する情報を取得することが望ましい。この構成によれば、確実かつ容易にユーザの視線の位置及び方向を示す視線情報を出力することができる。従って、本発明を確実かつ容易に実施することができる。
【0009】
現在位置情報取得手段は、現在位置情報として、ユーザによって携帯される移動通信端末が在圏するセルを示す情報を取得することが望ましい。この構成によれば、確実かつ容易にユーザの現在位置情報を取得することができる。従って、本発明を確実かつ容易に実施することができる。
【0010】
ナビゲーション情報取得手段は、現在位置となりえる位置及び目的地となりえる位置の組み合わせに、視線情報及び画像を対応付けて予め記憶しておき、現在位置情報取得手段によって取得された現在位置情報によって示されるユーザの現在位置、及び目的地情報取得手段によって取得された目的地情報によって示されるユーザの目的地に対応付けられている視線情報及び画像を取得することが望ましい。この構成によれば、確実に本発明を実施することができる。
【0011】
ところで、本発明は、上記のようにナビゲーション装置の発明として記述できる他に、以下のようにナビゲーション方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0012】
即ち、本発明に係るナビゲーション方法は、ユーザの現在位置を示す現在位置情報を取得する現在位置情報取得ステップと、ユーザの目的地を示す目的地情報を取得する目的地情報取得ステップと、現在位置情報取得ステップにおいて取得された現在位置情報によって示されるユーザの現在位置、及び目的地情報取得ステップにおいて取得された目的地情報によって示されるユーザの目的地に基づいて、当該現在位置から当該目的地に向かう経路を示した当該ユーザの視線での画像、並びに当該ユーザの視線の位置及び方向を示す視線情報を取得するナビゲーション情報取得ステップと、ナビゲーション取得ステップにおいて取得された視線情報及び画像を出力する出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、ユーザの現在位置及び目的地に応じた、当該目的地に向かう経路を示したユーザの視線での画像が出力される。また、視線の位置及び方向を示す視線情報が出力される。ユーザは、出力された視線情報を参照することによって、画像がどのように目的地までの経路を示しているか把握することができる。これにより本発明によれば、ユーザが目的地に進む際にどのように進めばよいか容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置であるナビゲーションサーバの機能構成を示す図である。
【図2】フェムトセルを模式的に示す図である。
【図3】移動通信端末において表示されるナビゲーション情報を示す図である。
【図4】ナビゲーションサーバによってユーザがナビゲーションされる領域を模式的に示す図である。
【図5】ナビゲーション情報取得部においてナビゲーション情報を取得するために記憶されている情報を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るナビゲーションサーバのハードウェア構成を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るナビゲーションサーバで実行される処理(ナビゲーション方法)を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面と共に本発明に係るナビゲーション装置及びナビゲーション方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0016】
図1に本実施形態に係るナビゲーション装置であるナビゲーションサーバ10を示す。ナビゲーションサーバ10は、ユーザに目的地までの経路を示す装置である。より具体的には、ナビゲーションサーバ10は、移動通信端末20を携帯するユーザに目的地までの経路を示す装置である。ナビゲーションサーバ10によるナビゲーションは、ナビゲーションサーバ10から移動通信端末20に対して目的地までの経路を示す情報であるナビゲーション情報が送信され、移動通信端末20においてナビゲーション情報が出力されることによって行われる。
【0017】
移動通信端末20は、移動体通信を行うことができる端末である。移動通信端末20は、ユーザに携帯され、具体的には携帯電話機等に相当する。移動通信端末20は、移動体通信システム(例えば、IMT−2000)を構成する通常の基地局31やフェムトセル基地局32との間で無線信号の送受信を行い、それらの基地局31,32の通信エリアであるセルに在圏して、移動体通信システムのネットワーク30に接続することによって移動体通信を行う。また、移動通信端末20は、ネットワーク30を介してナビゲーションサーバ10と接続されている。移動通信端末20は、ナビゲーションサーバ10にナビゲーションに必要な情報を送信したり、ナビゲーションサーバ10からナビゲーション情報を受信したりする機能を有する。具体的にどのような情報を送受信するかは後述する。移動通信端末20は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ及び無線通信モジュール等のハードウェアを備えて構成されている。
【0018】
移動通信端末20が在圏するフェムトセル基地局32によるセル(フェムトセル)は、半径数m〜数十m程度と、通常の基地局31によるセルと比べて非常に小さい。通常、フェムトセル基地局32は、通常の基地局31による電波が届かない建物の内部や地下等に予め位置が決められて設置されている。例えば、図2に示すように建物内部の各階それぞれに位置に応じて複数のフェムトセル基地局32が設けられている。各フェムトセル基地局32は、基地局ID等の各フェムトセル基地局32を一意に特定するための情報が設定されており、ナビゲーションサーバ10及び移動通信端末20は、当該情報に基づいて各フェムトセル基地局32を特定することができる。本実施形態に係るナビゲーションサーバ10は、フェムトセルを利用してナビゲーションを行う。即ち、本実施形態に係るナビゲーションサーバ10は、例えば、フェムトセルが設けられる建物内においてユーザをナビゲーションするものである。なお、移動通信端末20がフェムトセルに在圏して通信を行うためには、通常の基地局31と通信を行うためのアンテナとは別のフェムトセル用のアンテナが必要である。
【0019】
引き続いて、ナビゲーションサーバ10の機能的な構成を説明する。図1に示すように、ナビゲーションサーバ10は、現在位置情報取得部11と、目的地情報取得部12と、ナビゲーション情報取得部13と、出力部14とを備えて構成される。
【0020】
現在位置情報取得部11は、ユーザの現在位置を示す現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段である。具体的には、ユーザによって携帯される移動通信端末20が在圏するフェムトセルを示す情報(例えば、基地局ID)を現在位置情報として取得する。移動通信端末20が在圏するフェムトセルを示す情報の取得は、例えば、フェムトセル基地局32から送信された情報を受信することで行われてもよいし、移動通信端末20自体から送信された情報を受信することで行われてもよい。現在位置情報取得部11は、取得した移動通信端末20が在圏するフェムトセルを示す情報をナビゲーション情報取得部13に出力する。
【0021】
目的地情報取得部12は、ユーザの目的地を示す目的地情報を取得する目的地情報取得手段である。目的地情報取得部12は、ナビゲーションの対象となる建物内の場所(店舗)を特定する情報を目的地情報として移動通信端末20から受信することによって、目的地情報を取得する。目的地情報は、具体的には、店舗名等である。なお、それ以外でも場所の位置を示す緯度や経度の情報が用いられてもよい。ユーザが目的地とする場所を特定する情報は、移動通信端末20に対するユーザの操作によって、入力されてナビゲーションサーバ10に送信される。目的地情報取得部12は、取得した店舗を特定する情報をナビゲーション情報取得部13に出力する。なお、現在位置情報取得部11により取得される情報、及び目的地情報取得部12により取得される情報は、ユーザをナビゲーションするための情報として、例えば、移動通信端末20を特定する情報に対応付けられて取得される。
【0022】
ナビゲーション情報取得部13は、現在位置情報取得部11から入力された現在位置情報、及び目的地情報取得部12から入力された目的地情報に基づいて、ユーザに目的地までの経路を示す情報であるナビゲーション情報を取得する。ここでナビゲーション情報は、画像及び視線情報を含む。ナビゲーション情報に含まれる画像は、図3の画像51に示すように現在位置から目的地に向かう経路60を示した当該ユーザの視線での画像(三次元画像)である。ナビゲーション情報に含まれる視線情報は、当該ユーザの視線の位置及び方向を示す情報である。
【0023】
ここで、図4に示すナビゲーションサーバ10によってユーザがナビゲーションされる領域の図を用いて、現在位置から目的地に向かう経路60について説明する。ここで、図4に示す、ナビゲーションサーバ10によってユーザがナビゲーションされる領域は、例えば、建物の1フロアである。ユーザUは、現在位置(図4においてユーザの図Uの位置)から、図4において「2」で示される場所に向かいたいものとする。その場合、ユーザの経路は図4の破線60で示されるものとなる。本実施形態においては、ナビゲーションサーバ10によってユーザがナビゲーションされる領域の床面には、足型70が予め設けられている。それぞれの足型70は、それらが区別できるようにされている。例えば、図4に示すように足形70と共に「A」「B」等の文字が合わせて記載されている。足型70は、フェムトセル基地局32の近傍(例えば、フェムトセル基地局32の真下等)に設けられている。足型70は、図4に示すように1つの箇所に通路の方向等に応じて(例えば、通路が分かれている場合等)複数、設けられていてもよい。
【0024】
上記の足型70は、ナビゲーションサーバ10によりユーザのナビゲーションが行われる際にユーザが立つ位置及び方向を示す標識である(ユーザの足が足型に重なるように立つ)。即ち、ユーザが立つべき足型70は、当該ユーザの視線の位置及び方向を示しており、視線情報はユーザが立つべき足型70を特定する情報である。図4に示す例の場合、ナビゲーション情報に含まれる画像を参照して、その画像とユーザは「A」の足型に立った時に見える状態とを比較して、進むべき方向を把握することができる。
【0025】
ナビゲーション情報取得部13は、ナビゲーション情報として取得する画像、及び足型70を示す情報の候補を予め記憶しておき、記憶している情報からそれらの情報を取得する。具体的には、ナビゲーション情報取得部13は、図5に示すようなテーブルに、ユーザの現在地、目的地、足型及び三次元画像の情報をそれぞれ対応付けた組を格納しておく。
【0026】
ナビゲーション情報取得部13は、現在位置情報取得部11から入力された現在位置情報により示される現在地、及び目的地情報取得部12から入力された目的地情報により示される目的地の組に対応付けられている、足型及び三次元画像をナビゲーション情報として取得する。なお、図5に示される情報は、ユーザの現在地と目的地との経路を予め全パターン計算しておき、その結果に基づくものである。また、三次元画像は、図でもよいし、各足型の位置で実際に撮像された写真でもよい。
【0027】
ナビゲーション情報取得部13は、取得したナビゲーション情報を出力部14に出力する。
【0028】
出力部14は、ナビゲーション情報取得部13から入力されたナビゲーション情報を出力する出力手段である。具体的には、出力部14は、ナビゲーション対象のユーザに携帯される移動通信端末20にナビゲーション情報を送信する。移動通信端末20では、ナビゲーション情報が受信されて、移動通信端末20が備える表示手段によって表示出力される。具体的には、移動通信端末20では、図3に示すように、ナビゲーション情報に含まれる三次元画像51と、ユーザが立つべき足型を示す情報52とが合わせて表示される。また、出力部14から移動通信端末20に送信されて表示される情報には、図3に示すようにユーザの現在地の建物内の位置を示す情報53(例えば、階数や何れの方角のエリアかを示す情報)と、ユーザの目的地の建物内の位置を示す情報54(例えば、階数や何れの方角のエリアかを示す情報)が含まれていてもよい。以上が、ナビゲーションサーバ10の機能的な構成である。
【0029】
図6にナビゲーションサーバ10のハードウェア構成を示す。図6に示すようにナビゲーションサーバ10は、CPU101、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)102及びROM(Read OnlyMemory)103、通信を行うための通信モジュール104、並びにハードディスク等の補助記憶装置105等のハードウェアを備えるコンピュータを含むものとして構成される。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、上述したナビゲーションサーバ10の機能が発揮される。以上が、ナビゲーションサーバ10の構成である。
【0030】
引き続いて、図7のフローチャートを用いて、本実施形態に係るナビゲーションサーバ10で実行される処理(ナビゲーション方法)を説明する。この処理は、例えば、ナビゲーションサーバ10によって移動通信端末20からナビゲーションの要求を受け付けたことによって開始される。また、ナビゲーションの対象となる建物(施設)にユーザが入ったときに、例えば、施設側が管理するWeb等で移動通信端末20が建物内のフェムトセルを利用する登録を予めしておき、登録された移動通信端末20に対してナビゲーションサーバ10によるナビゲーションサービスを提供することとしてもよい。
【0031】
まず、ナビゲーションサーバ10では、現在位置情報取得部11によって、現在位置情報として、移動通信端末20が在圏するフェムトセルを示す情報が取得される(S01、現在位置情報取得ステップ)。移動通信端末20が在圏するフェムトセルを示す情報は、現在位置情報取得部11からナビゲーション情報取得部13に出力される。
【0032】
続いて、目的地情報取得部12によって、移動通信端末20から送信された目的地情報が受信されて取得される(S02、目的地情報取得ステップ)。なお、この情報は、上述したようにユーザの操作により、移動通信端末20において入力されて送信される。目的地情報は、目的地情報取得部12からナビゲーション情報取得部13に出力される。
【0033】
続いて、ナビゲーション情報取得部13によって、現在位置情報取得部11から入力された現在位置情報、及び目的地情報取得部12から入力された目的地情報に基づいて、ナビゲーション情報が取得される(S03、ナビゲーション情報取得ステップ)。取得されたナビゲーション情報は、ナビゲーション情報取得部13から出力部14に出力される。
【0034】
続いて、出力部14によって、ナビゲーション情報が移動通信端末20に送信される(S04、出力ステップ)。移動通信端末20では、送信されたナビゲーション情報が受信されて、表示出力される。ユーザは、その表示を参照してナビゲーション情報に含まれる視線情報によって示される足型に立って、ナビゲーション情報に含まれる三次元画像を参照することによって、目的地までの経路を把握することができる。
【0035】
なお、途中でユーザが迷った場合は、例えば、移動通信端末20において再検索を行うボタンが押されてその旨の情報が移動通信端末20からナビゲーションサーバ10に送信されることとしてもよい。その場合、ナビゲーションサーバ10では、当該情報が受信されて、それをトリガとしてS01、S03、S04の処理が繰り返されることによって、再度、新たなナビゲーション情報が移動通信端末20に送信されることとしてもよい。この場合、目的地情報が既に取得されているので新たに取得する必要がないため、S02の処理を行わなくてもよい。以上が、本実施形態に係るナビゲーションサーバ10で実行される処理である。
【0036】
上述したように本実施形態では、ユーザの現在位置及び目的地に応じた、当該目的地に向かう経路を示したユーザの視線での三次元画像が出力される。また、視線の位置及び方向を示す視線情報が出力される。これにより、ユーザは、出力された視線情報を参照することによって、画像がどのように目的地までの経路を示しているか容易に把握することができる。これによりユーザが目的地に進む際にどのように進めばよいか容易に把握することができる。
【0037】
また、本実施形態のようにナビゲーションを行う領域に予め足型を設けておき、ユーザに立つべき足型を示すこととすれば、確実かつ容易にユーザの視線の位置及び方向を示す視線情報を出力することができる。従って、本発明を確実かつ容易に実施することができる。また、移動通信端末20に高感度のカメラ等の特段のデバイスを設ける必要なく、本発明を実施することができる。
【0038】
また、本実施形態のように移動通信端末20が在圏するフェムトセルを示す情報を現在地情報とすれば、確実かつ容易にユーザの現在位置情報を取得することができる。従って、本発明を確実かつ容易に実施することができる。例えば、移動通信端末20にGPS(Global Positioning System)等で自端末の測位を行う機能を有していなくても、ナビゲーションを行うことができる。但し、現在地情報は、必ずしも在圏セルの情報とする必要はなく、ユーザの入力や移動通信端末の測位結果に基づく情報が用いられてもよい。
【0039】
また、図5に示すように現在地、目的地、足型及び三次元画像を対応付けた情報を予め保持しておき、その情報からナビゲーション情報を取得することとすれば、確実に本発明を実施することができる。但し、必ずしもこのような態様でナビゲーション情報を取得する必要はない。例えば、現在地及び目的地から、従来のナビゲーション装置と同様に経路を算出して、当該経路に応じた足型及び三次元画像を取得することとしてもよい。
【0040】
なお、本実施形態では、移動通信端末20と通信を行うナビゲーションサーバ10でナビゲーションを行うこととしていたが、例えば、移動通信端末20に上述したナビゲーションサーバ10の機能的な要素を設け、移動通信端末20自体が本発明にナビゲーション装置とすることとしてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、ナビゲーション装置を1つの装置からなるナビゲーションサーバ10としていたが、必ずしも物理的に1つの装置で構成されている必要はなく複数の物理的な装置からなるコンピュータシステムして構成されていてもよい。
【0042】
また、本実施形態では、目的地を建物内の場所等の固定的な位置を指定することとしていたが、目的地が移動しえるものであってもよい。例えば、別のユーザがいる場所に行きたい場合(別のユーザと合流したい場合)等に別のユーザを指定することとしても良い。その場合、別のユーザが携帯している移動通信端末が在圏しているフェムトセルの位置を目的地とすることとすればよい。
【符号の説明】
【0043】
10…ナビゲーションサーバ、11…現在位置情報取得部、12…目的地情報取得部、13…ナビゲーション情報取得部、14…出力部、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…通信モジュール、105…補助記憶装置、20…移動通信端末、30…ネットワーク、31…通常の基地局、32…フェムトセル基地局。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの現在位置を示す現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、
前記ユーザの目的地を示す目的地情報を取得する目的地情報取得手段と、
前記現在位置情報取得手段によって取得された現在位置情報によって示されるユーザの現在位置、及び前記目的地情報取得手段によって取得された目的地情報によって示されるユーザの目的地に基づいて、当該現在位置から当該目的地に向かう経路を示した当該ユーザの視線での画像、並びに当該ユーザの視線の位置及び方向を示す視線情報を取得するナビゲーション情報取得手段と、
前記ナビゲーション取得手段によって取得された視線情報及び画像を出力する出力手段と、
を備えるナビゲーション装置。
【請求項2】
前記ナビゲーション情報取得手段は、前記視線情報として、前記現在位置情報取得手段によって取得された現在位置情報によって示されるユーザの現在位置の近傍に予め設けられる、前記ユーザが立つべき位置及び方向を示す標識を特定する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記現在位置情報取得手段は、前記現在位置情報として、前記ユーザによって携帯される移動通信端末が在圏するセルを示す情報を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記ナビゲーション情報取得手段は、前記現在位置となりえる位置及び前記目的地となりえる位置の組み合わせに、前記視線情報及び前記画像を対応付けて予め記憶しておき、前記現在位置情報取得手段によって取得された現在位置情報によって示されるユーザの現在位置、及び前記目的地情報取得手段によって取得された目的地情報によって示されるユーザの目的地に対応付けられている前記視線情報及び前記画像を取得することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
ユーザの現在位置を示す現在位置情報を取得する現在位置情報取得ステップと、
前記ユーザの目的地を示す目的地情報を取得する目的地情報取得ステップと、
前記現在位置情報取得ステップにおいて取得された現在位置情報によって示されるユーザの現在位置、及び前記目的地情報取得ステップにおいて取得された目的地情報によって示されるユーザの目的地に基づいて、当該現在位置から当該目的地に向かう経路を示した当該ユーザの視線での画像、並びに当該ユーザの視線の位置及び方向を示す視線情報を取得するナビゲーション情報取得ステップと、
前記ナビゲーション取得ステップにおいて取得された視線情報及び画像を出力する出力ステップと、
を含むナビゲーション方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−215019(P2011−215019A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−83874(P2010−83874)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】