説明

ナビゲーション装置及びナビゲーション装置の地図更新システム

【課題】 地図データの不正な更新を防止する。
【解決手段】 入力部14で更新用地図データの正規ユーザ認証用の認証コードの作成・登録を指示すると、制御部15A はその時点でGPS 受信部11で検出された時刻データに対し所定の方式の暗号変換を行って得たデータを更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードとして、ハードディスク装置10に記憶させ、また外部に後付で接続された認証装置6のレジスタ部60に書き込ませるとともに書き込み禁止モードに設定する。地図データの更新が指示されると、制御部15A は認証装置6に記憶された認証コードをハードディスク装置10に記憶された認証コードと比較し、一致したとき、地図更新用DVD-ROM3から更新用の地図データを読み出すとともに、ハードディスク装置10に書き込んで地図データを更新させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はナビゲーション装置及びナビゲーション装置の地図更新システムに係り、とくにハードディスクの如く大容量な記憶装置に記憶させて使用する地図データの更新を更新用地図データの記録された記録媒体から行うようにしたナビゲーション装置及びナビゲーション装置の地図更新システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年カーナビゲーション装置に用いられる地図データは、地図画像の3次元表示等のため大容量化が進んでいる。このため、地図データを高速に読み出してリアルタイムで複雑な地図表示を可能とするため大容量のハードディスクを設けて、地図データを全てハードディスクに書き込んでおき、必要な地図データをハードティスクから高速に読み出して地図画像を描画するようにしたカーナビゲーション装置が実用化されている。
【0003】
道路の新設、都市開発等で地図は定期に更新されるため、ハードディスクに書き込まれている地図データも随時更新する必要があるが、従来はハードディスクをカーナビゲーション装置本体から取り外し、メーカに送付しなければならず大変手間の掛かる作業が必要であった。
最近はDVD−ROMと呼ばれる大容量の記録媒体が登場したことから、更新用の地図データをDVD−ROMに記録して販売し、ユーザはこの地図データ更新用のDVD−ROMを購入し、カーナビゲーション装置本体に設けられたDVD読み取り装置にセットして、DVD−ROMから更新用地図データを読み出しハードディスクに書き込むようになってきている(地図データのインストール)。
【0004】
ところで、DVD−ROMはパソコンを用いて中身の記録データを容易にコピーして新たなDVD−ROMを作成することができるので、或るユーザが購入した正規のDVD−ROMから違法コピーされたDVD−ROMを他のユーザが貰い受け、当該他のユーザの所有するカーナビゲーション装置のハードディスクへ更新用地図データをインストールできてしまう。また、或るユーザの購入した正規のDVD−ROMを他のユーザが借り受け、当該他のユーザの所有するカーナビゲーション装置のハードディスクへ更新用地図データをインストールできてしまう。
この結果、地図データの著作権の所有者の権利が容易に侵害されてしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−165669号公報
【特許文献2】特開2002−357428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記した従来技術の問題に鑑み、更新用地図データの不正なインストールを防止できるナビゲーション装置及びナビゲーション装置の地図更新システムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、現在位置と現在時刻のデータを検出する検出手段と、地図データを記憶した地図データ記憶手段と、地図画像を表示する表示手段と、現在位置周辺の地図データを用いて地図画像を描画し表示手段に表示させる地図表示制御手段と、地図データ提供メーカより提供される更新用の地図データが記録された地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出す記録媒体読み出し手段と、ユーザが地図データの更新を指示すると、記録媒体読み出し手段を制御し地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出すとともに、地図データ記憶手段に書き込んで地図データを更新させる更新制御手段と、を備えたナビゲーション装置において、更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードを記憶する第1の認証コード記憶手段と、認証コードの作成・登録が指示されると、検出手段での検出データの全部または一部を含んだ所定の原データ、または該所定の原データに対し所定の方式の暗号変換を行って得たデータを更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードとして、第1の認証コード記憶手段に記憶させ、また外部に接続された認証装置を制御して該認証装置に内蔵された第2の認証コード記憶手段に書き込ませるとともに書き込み禁止モードに設定させる認証コード作成・登録手段とを備え、更新制御手段は、地図データの更新が指示されると、認証装置の第2の認証コード記憶手段に記憶された認証コードを第1の認証コード記憶手段に記憶された認証コードと比較し、一致したとき、記録媒体読み出し手段を制御して地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出すとともに、地図データ記憶手段に書き込んで地図データを更新させるようにしたこと、を特徴としている。
【0008】
請求項4の発明は、ナビゲーション装置と、更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードを読み書き自在に記憶する第1の認証コード記憶手段を内蔵し、書き込み禁止モードの設定が可能で、ナビゲーション装置に後付けで接続される認証装置とから成り、ナビゲーション装置は、更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードを記憶する第2の認証コード記憶手段と、認証コードの作成・登録が指示されると、検出手段での検出データの全部または一部を含んだ所定の原データ、または該所定の原データに対し所定の方式の暗号変換を行って得たデータを更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードとして、第2の認証コード記憶手段に記憶させ、また認証装置を制御して第1の認証コード記憶手段に書き込ませるとともに書き込み禁止モードに設定させる認証コード作成・登録手段とを備え、更新制御手段は、地図データの更新が指示されると、認証装置の第1の認証コード記憶手段に記憶された認証コードを第2の認証コード記憶手段に記憶された認証コードと比較し、一致したとき、記録媒体読み出し手段を制御して地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出すとともに、地図データ記憶手段に書き込んで地図データを更新させるようにしたこと、を特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、地図データを更新したい場合、ユーザが認証装置を入手し、ナビゲーション装置内と認証装置の両方に更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードを記憶させておく必要があるが、機器毎にユニークなコードとできる。そして、地図データの更新に際しては、ナビゲーション装置内と認証装置に記憶させた 2つの認証コードが一致しないと、更新用地図データの記録された記録媒体からの地図データの更新が出来ない上、認証装置は1回しか認証コードを書き込めないので1回の認証作業にしか使用できず、不正に地図データを更新することが難しくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係るカーナビゲーション装置の更新用地図データの正規ユーザ認証システムの概略図である(実施例1)。
【図2】カーナビゲーション装置の地図更新システムの構成を示すブロック図である。
【図3】認証装置の構成を示すブロック図である。
【図4】カーナビゲーション装置の制御部による認証準備処理と地図データ更新制御処理を示すフローチャートである。
【図5】地図更新手順の説明図である。
【図6】画面表示例を示す説明図である。
【図7】画面表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は本発明の1つの実施例に係る更新用地図データの記録されたDVD−ROMの正規ユーザの認証システムを示す概略図である。
1Aはユーザの所有するカーナビゲーション装置であり、地図データを記憶した大容量の記憶装置であるハードディスク装置10を内蔵する。2Aは地図データ提供メーカであり、地図データに対する著作権を有し、更新用地図データの記録されたDVD−ROM(以下、地図更新用DVD−ROMという)3を製作、販売する。4Aは地図データ提供メーカから委託を受けて地図更新用DVD−ROMに記録された更新用地図データの正規ユーザの認証を可能とする認証装置6を提供する外部の認証機関であり、ここでは地図データ提供メーカとは別組織である。5Aは地図データ提供メーカ2Aと提携してDVD−ROM3を、認証機関4Aから提供された認証装置6を付けて販売する販売店である。
ユーザは、ハードディスク装置10の地図データを更新したい場合、販売店5Aで地図更新用DVD−ROM3を購入し、かつ、認証機関4Aから提供された認証装置6を入手する。ユーザは認証装置6をカーナビゲーション装置1Aに接続し、更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードの作成・登録を指示することで、地図データの更新が可能となる。
【0013】
図2はカーナビゲーション装置の地図更新システムの構成を示すブロック図である。
地図更新システムはカーナビゲーション装置1Aと後付けで着脱自在に接続される認証装置6から成る。1Aはカーナビゲーション装置であり、この内、10はハードディスク装置であり、予め地図データが記憶されている。11は衛星航法で現在位置と現在時刻のデータを検出するGPS受信部、12は地図画像を表示したり、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)としての入力操作の支援画面等を表示する表示部、13はDVD−ROMの読み取りを行うDVD−ROMドライブ部、14はキー入力を行う入力部、15Aは現在位置周辺の地図表示のためのナビゲーション制御処理、地図更新用DVD−ROM3の正規ユーザの認証に用いる認証コードの作成・登録処理、地図データ更新制御処理等を行うマイコン構成の制御部、16は認証装置とデータ・コマンドを授受するインタフェース部、17はインタフェース部16と接続されたメスコネクタである。
【0014】
制御部15Aは電源オン直後や入力部14でナビゲーションモードが選択されたとき、ナビゲーションモードとなり、GPS受信部11で検出した現在位置データに基づき、ハードディスク装置10から現在位置周辺の地図データを読み出し、現在位置周辺の地図画像を現在位置マークとともに描画し、表示部12に表示させる。
【0015】
制御部15Aは、ユーザにより入力部14のキー操作で更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードの作成・登録が指示されると、その時点でGPS受信部11で検出された現在時刻データを原データとして、所定の方式の暗号変換を行い認証コードを作成してハードディスク装置10に記憶させ、また、インタフェース部16を介してカーナビゲーション装置1Aに後付で接続された認証装置6に認証コードを転送して書き込みをさせ、かつ認証装置6を書き込み禁止モードに設定する。
【0016】
また、制御部15Aは入力部14のキー操作で地図データの更新が指示されると、インタフェース部16を介して認証装置6から認証コードを入力し、ハードディスク装置10に記憶された認証コードと比較する。一致すれば、更新用地図データの正規ユーザであると判断してDVD−ROMドライブ部13を制御して、地図更新用DVD−ROM3から地図データを読み出し、ハードディスク装置10に書き込んでインストールする。不一致であれば、不正なユーザであると判断して、警告を発する。
【0017】
図3は認証装置6の構成を示すブロック図である。
60は認証コードを記憶する不揮発性のレジスタ部であり、予め、「0」が書き込まれている。61はカーナビゲーション装置1Aのメスコネクタ17と着脱自在に接続可能なオスコネクタ、62はオスコネクタ17と接続されてカーナビゲーション装置1Aとデータ・コマンドを授受するインタフェース部、63はインタフェース部62を介してカーナビゲーション装置1Aから入力するデータ・コマンドに従いレジスタ部60に対する書き込み/読み出しをしたり、書き込み禁止モードの設定をしたりする制御部である。
【0018】
図4は制御部15Aによる認証コード作成・登録処理と地図データ更新制御処理を示すフローチャート、図5は地図データ更新手順の説明図、図6と図7は表示部12に表示される入力操作支援画面であり、以下、これらの図を参照してこの実施例の動作を説明する。
(1)地図更新用DVD−ROMと認証装置の入手(図5参照)
販売店5Aは地図データ提供メーカ2Aが新たに発行した地図更新用DVD−ROM3を仕入れ、また、地図データ提供メーカ2Aの委託により認証機関4Aが提供する認証装置6を仕入れる。地図データの更新をしたいユーザは、販売店5Aへ行き、地図更新用DVD−ROM3と認証装置6を購入する。なお、認証機関4Aが提供する認証装置6はレジスタ部60に認証コードの未登録状態を示す「0」が書き込まれており、また制御部63に内蔵された書き換え可能な不揮発性の内部メモリ(図示せず)に記憶されたモード情報が書き込み禁止解除モードとされている。
【0019】
(2)認証コードの作成・登録(認証準備)
ユーザが、入力部14のキー入力操作で地図更新メニューの呼び出しをすると、制御部15Aは表示部12に図6(1)に示す地図更新メニューを表示させる(図4のステップS40)。最初は更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードの作成・登録をさせるため、キー入力操作で1番目の「認証準備」を選択して認証コードの作成と登録を指示する(ステップS41、42)。すると、制御部15Aは、認証装置6のセットを指示する案内画面を表示し(ステップS43、図6(2)参照)、認証装置6のオスコネクタ61がカーナビゲーション装置1Aのメスコネクタ17に接続されて、インタフェース部16、62を介して制御部63とセット確認用の通信が成功するとステップS44でYESと判断する。
【0020】
次に、制御部15Aは認証装置6の制御部63にモードを問い合わせ、現在書き込み禁止モードに設定されているかチェックする(ステップS45)。YESであれば地図データ更新のため使用済と判断し、不正に使用されないよう処理を終えるが、ここではNOなので、その時点でGPS受信部11で検出された現在時刻データを原データとして、所定の方式の暗号変換を行い更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードを作成してハードディスク装置10に記憶させ、また、認証装置6の制御部63に書き込み指令と認証コードを出力し、レジスタ部60に認証コードを書き込ませる(ステップS46)。そして、認証装置6の制御部63にモード切り換え指令を出力し、書き込み禁止モードに設定させる。制御部63は内部メモリのモード情報を書き込み禁止モードとする(ステップS47)。そして、認証準備完了通知画面を表示させて処理を終える(ステップS48、図6(3)参照)。
ここで、原データが12桁の数字「031210132056」とし、暗号変換は、2桁ずつ分け、各2桁ずつの数字につき、1桁目と2桁目を入れ替えることとする。よって、認証コード=「302101310265」となる。
【0021】
(3)地図データの更新(インストール実行)
ユーザが地図更新用DVD−ROM3から地図データのインストールをしたい場合、予め、地図更新用DVD−ROM3をDVD−ROMドライブ部13にセットし、認証コード登録済みの認証装置6をメスコネクタ17に接続しておく。そして、入力部14のキー入力操作で地図更新メニューを呼び出し、「インストール実行」を選択して地図データの更新を指示する。すると、制御部15Aは認証装置6のセットを指示する案内画面を表示し(ステップS40、S41、S42、S49、図6(2)参照)、認証装置6のオスコネクタ61がカーナビゲーション装置1Aのメスコネクタ17に接続されて、インタフェース部16、62を介して制御部63とセット確認用の通信が成功するとステップS50でYESと判断する。そして、制御部15Aはまず制御部63にレジスタ部60の内容の転送指令を与え、制御部63がレジスタ部60から読み出して出力した認証コードを入力し、まず「0」かチェックする(ステップS51)。若しYESであれば、認証コードが未登録なので認証準備督促画面を表示させて処理を終える(ステップS52、図7(1)参照)。
【0022】
「0」でない正規の認証コードであったときは、ステップS51でNOと判断し、制御部15Aは認証装置6から読み出した認証コードとハードディスク装置10に記憶された認証コードを比較する(ステップS53)。一致すれば地図更新用DVD−ROM3の正規ユーザであると判断して次のインストール処理へ進むが(ステップS53でYES)、仮に一致しないときは不正なユーザであると判断して更新制御処理を中止する(ステップS53でNO)。この際、「正規ユーザの認証ができませんでした」などの警告を発するようにしてもよい(図7(2)参照)。
【0023】
ステップS53でYESとなったとき、制御部15AはDVD−ROMドライブ部13を制御して、地図更新用DVD−ROM3から地図データを読み出し、ハードディスク装置10に書き込んでインストールする。画面には進行状況を示す「インストール中」を表示する(ステップS54、S55、図7(3)参照)。終了すれば、その旨表示し、ハードディスク装置10の認証コードを削除して更新制御処理を終える(ステップS56でYES、S57、S58、図7(4)参照)。
この結果、以降のナビゲーションモード時、更新された地図データに基づく地図表示がされる。
【0024】
この実施例によれば、地図更新用DVD−ROM3から地図データのインストールをする場合、地図更新用DVD−ROM3のほかに認証機関4Aが提供した認証装置6を購入してカーナビゲーション装置1Aにセットし、同じ認証コードをカーナビゲーション装置1Aと認証装置6の双方に登録をしないと正常に更新することができず、しかも、該認証コードを機器毎にユニークでユーザに判らないコードとできる。従って、認証装置6の購入を地図データの更新インストールのための必須条件とできる。認証装置6には1回しか認証コードを書き込めないので、他のユーザが正規ユーザから地図更新用DVD−ROM3と使用済みの認証装置6を譲り受けても、認証装置6に新たな認証コードを登録できない。よって、当該他のユーザが自己のカーナビゲーション装置1Aに認証コードの作成と登録を行わせたとしても、現在時刻データを原データにして暗号変換した認証コードがハードディスク装置10に登録されるので、譲り受けた使用済みの認証装置6に登録された認証コードと一致することは有り得ず、不正に地図データの更新がされることはない。
【0025】
また、認証装置6には1回しか認証コードを書き込めないこと、地図データの更新が終了すると、ハードディスク装置10に記憶された認証コードが削除されることから、正規ユーザの資格も1回のインストールで終わる。前に正規ユーザであった者がその後、バージョンアップされた別の地図更新用DVD−ROM3またはこの記録データをコピーしたDVD−ROMを貰い受けたり、借り受けたとしても、前回使用した認証装置6では最早、地図データの更新はできない。従って、その後、バージョンアップされたときは、再度地図更新用DVD−ROM3と認証装置6を新たに購入しなければ地図データの更新をすることはできない。
【0026】
なお、原データは、GPS受信部11で検出された現在時刻データの全部としたが、現在時刻データの一部、例えば年を省略した10桁としたり、或いは、GPS受信部11で検出された現在位置データの全部または一部としたり、或いは、GPS受信部11で検出された現在時刻データの全部または一部及び現在位置データの全部または一部の組合せとしても良い。更に、カーナビゲーション装置の製造番号の全部または一部と、GPS受信部11で検出された現在時刻データの全部または一部を組み合わせたり、或いはカーナビゲーション装置の製造番号の全部または一部と、GPS受信部11で検出された現在位置データの全部または一部を組み合わせたり、或いはカーナビゲーション装置の製造番号の全部または一部と、GPS受信部11で検出された現在時刻データの全部または一部及び現在位置データの全部または一部の組合せとしても良い。また、これらの原データをそのまま認証コードとしても良い。
【0027】
上記した実施例では、更新用の地図データがDVD−ROMに記録された場合を例に挙げて説明したが、CD−ROMなど、他の種類の記録媒体であっても良い。また、認証機関は地図データ提供メーカとは別組織としたが、地図データ提供メーカが認証機関を兼ねても良い。また、カーナビゲーション装置では認証コードをハードディスク装置に書き込むようにしたが、書き換え自在で不揮発性の半導体メモリを設けておき、該メモリに書き込むようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、カーナビゲーション装置、船舶用ナビゲーション装置などに適用できる。
【符号の説明】
【0029】
1A カーナビゲーション装置
2A 地図データ提供メーカ
3 地図更新用DVD−ROM
4A 認証機関
5A 販売店
6 認証装置
10 ハードディスク装置
11 GPS受信部
12 表示部
13 DVDドライブ部
14 入力部
15A、63 制御部
16、62 インタフェース部
60 レジスタ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置と現在時刻のデータを検出する検出手段と、地図データを記憶した地図データ記憶手段と、地図画像を表示する表示手段と、現在位置周辺の地図データを用いて地図画像を描画し表示手段に表示させる地図表示制御手段と、地図データ提供メーカより提供される更新用の地図データが記録された地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出す記録媒体読み出し手段と、ユーザが地図データの更新を指示すると、記録媒体読み出し手段を制御し地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出すとともに、地図データ記憶手段に書き込んで地図データを更新させる更新制御手段と、を備えたナビゲーション装置において、
更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードを記憶する第1の認証コード記憶手段と、
認証コードの作成・登録が指示されると、検出手段での検出データの全部または一部を含んだ所定の原データ、または該所定の原データに対し所定の方式の暗号変換を行って得たデータを更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードとして、第1の認証コード記憶手段に記憶させ、また外部に接続された認証装置を制御して該認証装置に内蔵された第2の認証コード記憶手段に書き込ませるとともに書き込み禁止モードに設定させる認証コード作成・登録手段とを備え、
更新制御手段は、地図データの更新が指示されると、認証装置の第2の認証コード記憶手段に記憶された認証コードを第1の認証コード記憶手段に記憶された認証コードと比較し、一致したとき、記録媒体読み出し手段を制御して地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出すとともに、地図データ記憶手段に書き込んで地図データを更新させるようにしたこと、
を特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
更新制御手段は、地図データを更新した際、第1の認証コード記憶手段の認証コードを消去するようにしたこと、
を特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記所定の原データは、検出手段で検出された現在時刻データの全部または一部を含むようにするか、現在位置データの全部または一部を含むようにするか、現在時刻データの全部または一部及び現在位置データの全部または一部を含むようにしたこと、
を特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
現在位置と現在時刻のデータを検出する検出手段と、地図データを記憶した地図データ記憶手段と、地図画像を表示する表示手段と、現在位置周辺の地図データを用いて地図画像を描画し表示手段に表示させる地図表示制御手段と、地図データ提供メーカより提供される更新用の地図データが記録された地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出す記録媒体読み出し手段と、ユーザが地図データの更新を指示すると、記録媒体読み出し手段を制御し地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出すとともに、地図データ記憶手段に書き込んで地図データを更新させる更新制御手段と、を備えたナビゲーション装置と、
更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードを読み書き自在に記憶する第1の認証コード記憶手段を内蔵し、書き込み禁止モードの設定が可能で、ナビゲーション装置に後付けで接続される認証装置とから成り、
ナビゲーション装置は、
更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードを記憶する第2の認証コード記憶手段と、
認証コードの作成・登録が指示されると、検出手段での検出データの全部または一部を含んだ所定の原データ、または該所定の原データに対し所定の方式の暗号変換を行って得たデータを更新用地図データの正規ユーザの認証に用いる認証コードとして、第2の認証コード記憶手段に記憶させ、また認証装置を制御して第1の認証コード記憶手段に書き込ませるとともに書き込み禁止モードに設定させる認証コード作成・登録手段とを備え、
更新制御手段は、地図データの更新が指示されると、認証装置の第1の認証コード記憶手段に記憶された認証コードを第2の認証コード記憶手段に記憶された認証コードと比較し、一致したとき、記録媒体読み出し手段を制御して地図データ記録媒体から更新用の地図データを読み出すとともに、地図データ記憶手段に書き込んで地図データを更新させるようにしたこと、
を特徴とするナビゲーション装置の地図更新システム。
【請求項5】
更新制御手段は、地図データを更新した際、第2の認証コード記憶手段の認証コードを消去するようにしたこと、
を特徴とする請求項4記載のナビゲーション装置の地図更新システム。
【請求項6】
前記所定の原データは、検出手段で検出された現在時刻データの全部または一部を含むようにするか、現在位置データの全部または一部を含むようにするか、現在時刻データの全部または一部及び現在位置データの全部または一部を含むようにしたこと、
を特徴とする請求項4記載のナビゲーション装置の地図更新システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−60573(P2010−60573A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277670(P2009−277670)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【分割の表示】特願2004−77303(P2004−77303)の分割
【原出願日】平成16年3月17日(2004.3.17)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】