ナビゲーション装置及び携帯情報端末
【課題】地図表示処理、地図上の目的地の設定、現在位置の確認及び地図のスクロール等における視認性及び操作性の向上を図ることができるナビゲーションシステムを実現するナビゲーション装置及び携帯情報端末を得ることを目的とする。
【解決手段】近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から取得した地図表示に関する情報に基づいて、携帯電話端末の地図表示内容を、当該携帯電話端末の地図表示の向きで車載情報システム1の液晶モニタ14に表示する。
【解決手段】近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から取得した地図表示に関する情報に基づいて、携帯電話端末の地図表示内容を、当該携帯電話端末の地図表示の向きで車載情報システム1の液晶モニタ14に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、サーバが管理する地図データをダウンロードして地図表示を行う携帯情報端末と携帯情報端末より大きな表示画面のナビゲーション装置とが連携してナビゲーション処理を実行するナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話用の地図表示アプリケーションソフトウェアで利用される地図データは、その容量がコンパクトであり、携帯電話が、地図データを管理するサーバから自身周辺の地図データをダウンロードして地図表示が行われる。また、サーバ側で携帯電話用の地図データの更新が行われるため、地図データの地図又はPOI(Point Of Interest)情報が、DVDやHDD等の記憶メディアに記憶された地図データを利用する、一般的な車載用のナビゲーション装置と比較して最新の情報に更新されている場合が多い。
【0003】
しかしながら、携帯電話は表示器が小さいため、地図をスクロールした場合に、自分の位置とスクロールした先との位置関係が大局的に分からないという欠点を有する。さらに、地図縮尺を変えた場合あるいはスクロールする場合に地図をサーバからダウンロードするので、地図が表示されるまでに時間が掛かり、使用者の使い勝手が悪い場合がある。
【0004】
一方、車両に備え付けの車載用のナビゲーション装置は、車両側のセンサ情報を用いることができるために位置精度がよい。さらに、車載用のナビゲーション装置は、携帯電話と比較して表示器の表示画面が格段に大きく、その表示処理に高性能な演算装置を使用でき、かつ装置から読み出し可能な記憶装置に格納した地図データを利用するため、地図のスクロールが早く、自分の位置とスクロールした先との位置関係を把握し易い。
【0005】
そこで、上述した双方の長所を合わせたシステムとして、近年、車両に搭載されたカーナビゲーション機能を有する車載情報システムにおいて、携帯電話用の地図表示アプリケーションソフトウェアを利用するナビゲーションシステムが提案されている。
例えば、特許文献1には、表示画面のサイズが小さい携帯電話等の携帯情報端末が、車載の情報システムからGPS(Global Positioning System)情報等の位置情報や交通情報、目的地情報を取得して、ナビゲーション処理を実行する情報転送装置が開示されている。この装置では、携帯電話と車両側で双方の位置情報やPOI情報を交換することにより、使用者にとって使い勝手のよい携帯電話用のナビゲーション機能を実現している。
【0006】
また、特許文献2には、携帯電話が、カーナビゲーション装置から受信した位置データ(POI情報)とこれに対応する電話番号とを、電話帳情報として電話帳登録しており、カーナビゲーション装置から位置データを受信すると、受信した位置データと電話番号に対応する位置データとのマッチングを行って電話帳情報を検索する。
このように、位置データを、本来電話のために使用される電話番号、名称等の電話帳情報と関連付けて登録することにより、電話番号や名称等で位置データを直接設定できる。また、ナビゲーション装置から受信した位置データと、電話帳情報に予め登録されている位置データとのマッチングによって、電話番号や名称等を検索することができる。
【0007】
さらに、特許文献3に開示されるナビゲーション装置は、表示器の表示画面が小さい、例えばPND(Portable Navigation Device)等のナビゲーション装置において、自車位置と目的地等の位置関係を明確にするため、地図表示の基準点(例えば、自車位置)と、スクロール位置あるいは目的地とを線分で結ぶことにより、相互の位置関係を把握し易くしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−275544号公報
【特許文献2】特許第4228561号公報
【特許文献3】特開2008−304465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した特許文献1〜3に代表される従来の技術では、使用者自身が、車載側の装置に表示される地図と携帯電話側に表示される地図との関連を認識していないと、地図表示を利用した目的地設定や現在位置確認等の処理の使い勝手が悪くなるという課題があった。
例えば、地図表示の度に、地図の向き、縮尺、地図の表示中心位置を、車載システムと携帯電話との間で対応付ける必要がある。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、地図表示処理、地図上の目的地の設定、現在位置の確認及び地図のスクロール等における視認性及び操作性の向上を図ることができるナビゲーションシステムを実現するナビゲーション装置及び携帯情報端末を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る携帯情報端末は、ナビゲーション装置用地図データベースを記憶したナビゲーション装置および携帯端末用地図データベースを記憶した携帯端末用アプリケーションサーバと通信する通信部と、地図表示を行う表示部と、通信部を介してナビゲーション装置から取得した地図表示に関する情報に基づいて、ナビゲーション装置の地図表示内容を、携帯端末用アプリケーションサーバからダウンロードした地図データを用いてナビゲーション装置の地図表示の向きで表示部に表示するように制御する地図表示制御部とを備えるものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、地図表示処理、地図上の目的地の設定及び現在位置の確認における視認性及び操作性の向上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の実施の形態1によるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】従来のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図3】実施の形態1によるナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図4】実施の形態1の携帯電話端末による地図表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1の車載情報システムによる地図表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2による携帯電話端末の構成を示すブロック図である。
【図7】実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが0度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図8】実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが45度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図9】実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが90度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図10】実施の形態3のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図11】実施の形態4のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図12】車載情報システムの地図縮小率の計算方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。図1において、実施の形態1のナビゲーションシステムは、本発明のナビゲーション装置に相当する車載情報システム1及び本発明の携帯情報端末に相当する携帯電話端末2を備える。携帯電話端末2は、基地局3を介して携帯電話サーバ4と通信することにより、携帯電話サーバ4から提示される複数のアプリケーションサイトにアクセスできる。携帯電話用アプリケーションサーバ5は、携帯電話サーバ4が提示するアプリケーションサイトのうち、携帯電話用の地図表示アプリケーションを管理するサーバである。
【0015】
車載情報システム1は、携帯電話端末2と連携してナビゲーション処理を行う車載用のシステムであり、GPS受信機6、車速センサ7、CD/DVDドライブ装置8、近距離無線通信部9、HDD10、内部メモリ11、タッチパネル12、描画用LSI13、液晶モニタ14、ラジオ受信機15、アンプ16、スピーカ17、及びメインCPU18を備える。
【0016】
GPS受信機6は、GPS衛星から自車両の位置情報を受信する受信機であり、車速センサ7は、自車両の車速を計算するための車速パルスを検出するセンサである。CD/DVDドライブ装置8は、CD又はDVD等の記憶メディア8aに記憶されたAVソースを再生する。近距離無線通信部9は、携帯電話端末2と近距離無線通信する構成部であり、例えばBluetooth(登録商標、以下記載を省略する)通信を行う通信機器で実現される。なお、車載情報システム1と携帯電話端末2との通信は、Bluetooth通信以外に有線又は無線のLAN(Local Area Network)等であってもよい。また、赤外線通信やWiFi通信、USBであってもよい。
【0017】
HDD(ハードディスクドライブ装置)10は、車載情報システム1に搭載された大容量記憶装置であり、地図データベース(以下、地図DBと略す)、POI情報及びプログラムを記憶する。地図DBは、ナビゲーション処理で利用される地図データが登録されたデータベースである。POI情報は、地図上のPOIの所在地又はこれに関連する詳細情報が記述された情報である。HDD10に記憶されるプログラムは、メインCPU18が実行する車載情報処理用のアプリケーションプログラムである。例えば、地図表示を行うナビゲーション用のアプリケーションプログラムがある。
内部メモリ11は、メインCPU18が車載情報処理用のアプリケーションプログラムを実行する際の作業領域となるメモリである。
【0018】
タッチパネル12は、液晶モニタ14の表示画面上に設けられ、表示画面に表示されたソフトウェアキーや画面スクロール等の操作を受け付ける。描画用LSI13は、メインCPU18からの指示に従って、液晶モニタ14の表示画面上への地図表示を行う回路である。ラジオ受信機15は、ラジオ放送を受信する受信機であり、例えば不図示の選局ボタンの操作に応じて選局がなされる。また、メインCPU18からの音声信号は、アンプ16で増幅され、スピーカ17を介して音声出力される。音声信号としては、CD/DVDドライブ装置8で再生された音声やラジオ受信機15で受信されたラジオ放送の音声、ナビゲーション処理における経路の誘導案内音声がある。
【0019】
メインCPU18は、車載情報システム1内の各構成部を制御するCPUである。このメインCPU18が、HDD10に記憶される車載情報処理用のアプリケーションプログラムを実行することにより、地図表示制御部19及びナビゲーション処理部20としての機能を発揮する。地図表示制御部19は、HDD10に記憶される地図DBの地図データを用いた地図表示を制御する構成部であり、描画用LSI13を制御して液晶モニタ14の表示画面上へ地図表示を行う。この地図表示制御部19が、図2及び図3を用いて後述するように、携帯電話端末2から受信した情報に基づいて携帯電話端末2と連携して地図表示を行うように描画用LSI13を制御する。ナビゲーション処理部20では、GPS受信機6で得られた自車の位置情報及びHDD10に記憶される地図DBの地図データを用いて、自車のナビゲーション処理を実行する構成部である。
【0020】
携帯電話端末2は、車載情報システム1と連携してナビゲーション処理を行う携帯情報端末であり、GPS受信機21、表示部22、近距離無線通信部23、通信部24、アンテナ25、CPU26を備える。GPS受信機21は、GPS衛星から携帯電話端末2の位置情報を受信する受信機である。表示部22では、各種のメニュー画面の表示や携帯電話用地図表示アプリケーションにおける地図表示が行われる。
【0021】
近距離無線通信部23は、車載情報システム1と近距離無線通信する構成部であり、例えばBluetooth通信を行う通信モジュールを用いて実現できる。なお、車載情報システム1と携帯電話端末2との通信は、Bluetooth通信以外に有線又は無線のLAN(Local Area Network)等であってもよい。
通信部24は、アンテナ25を介して基地局3と通信することにより、携帯電話網上の他の携帯電話端末と通話を行ったり、携帯電話サーバ4と通信接続してデータ通信を行う構成部である。
【0022】
CPU26は、携帯電話端末2内の各構成部を制御するCPUであり、携帯電話用アプリケーションサーバ5からダウンロードした携帯電話用地図表示アプリケーションプログラムを実行することで、携帯電話用地図表示制御部27及びナビゲーション処理部28としての機能を発揮する。携帯電話用地図表示制御部27は、上述の携帯電話用の地図データを用いた地図表示を制御する構成部であって、表示部22を制御して表示画面上へ地図表示を行う。この携帯電話用地図表示制御部27が、図2及び図3を用いて後述するように、自端末2の地図表示に関する情報を車載情報システム1へ送信することで、車載情報システム1と連携した地図表示を制御する。ナビゲーション処理部28は、GPS受信機21で得られた自端末2の位置情報、及び携帯電話用の地図データを用いてナビゲーション処理を実行する構成部である。
【0023】
携帯電話用アプリケーションサーバ5は、通信部29、サーバ側記憶装置30及び検索部31を備える。通信部29は、携帯電話サーバ4を介して携帯電話端末2との間で通信する構成部である。サーバ側記憶装置30は、携帯電話端末2で実行される携帯電話用地図表示アプリケーションプログラムや携帯電話用の地図データベース(以下、携帯電話用地図DBと略す)を記憶する記憶装置である。検索部31は、携帯電話端末2からの要求に応じてサーバ側記憶装置30を検索する構成部であり、要求に応じた検索結果の地図データあるいはアプリケーションを、通信部29を介して携帯電話端末2へ返信する。
【0024】
ここで、実施の形態1における車載情報システム1と携帯電話端末2とが連携した地図表示の概要を説明する。
図2は、従来のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図2(a)が従来の携帯電話端末2Aの地図表示を示し、図2(b)が従来の車載情報システム1Aの地図表示を示している。なお、図2は、特許文献1に代表される従来の技術を適用することにより、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとが連携してナビゲーション処理を行うナビゲーションシステムを示している。ここで、携帯電話端末2Aは、車載情報システム1Aを搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2Aの進行方向は、車載情報システム1Aを搭載する自車両の進行方向と同一である。
【0025】
図2(a)に示す例において、携帯電話端末2Aの表示画面22Aには、方位表示欄22B、縮尺表示欄22C、現在位置を示すシンボル22D、走行経路22Eが表示されており、地図表示の向きは、北を上側にした地図表示(ノースアップ)である。また、図2(b)に示す例では、車載情報システム1Aの表示画面14Aには、方位表示欄14B、縮尺表示欄14C、自車の現在位置を示すシンボル14D、走行経路14Eが表示されており、地図表示の向きは自車の進行方向が上側の地図表示(ヘディングアップ)である。
【0026】
従来では、車載情報システム1Aと携帯電話端末2AとがPOI情報等をやり取りしてナビゲーション処理を行うが、それぞれの地図表示については連携しておらず、地図表示に関しては独立に動作している。このため、図2(a)及び図2(b)に示すように、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとで地図表示の向きが異なる場合が発生する。
【0027】
この場合に、使用者は、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとの双方の地図表示の対応関係を視覚的に把握しにくい。例えば、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとが同じ範囲の地図表示をしていても、地図表示の向きが異なると、携帯電話端末2Aの表示画面22Aのどの位置が、車載情報システム1Aの表示画面14Aのどの位置に対応するのか、分かりにくい。また、地図表示の向きに加え、現在位置、自車の進行方向が、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとで互いに異なる場合には、さらに双方の地図表示の対応関係を視覚的に把握しにくくなり、使用者にとって使い勝手が悪くなる。
【0028】
図3は、実施の形態1によるナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図3(a)が実施の形態1の携帯電話端末2の地図表示を示し、図3(b)が実施の形態1の車載情報システム1の地図表示を示している。なお、携帯電話端末2は、車載情報システム1を搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2の進行方向は、車載情報システム1を搭載する自車両の進行方向と同一である。すなわち、携帯電話端末2に表示される自身の進行方向と、車載情報システム1に表示される自車両の進行方向とは同一になる。
【0029】
図3(a)に示す例において、携帯電話端末2の表示画面22aには、従来と同様に、方位表示欄22b、縮尺表示欄22c、現在位置を示すシンボル22d、走行経路22eが表示されており、地図表示の向きは、自端末2の進行方向(自車両の進行方向)を上側にした地図表示(ヘディングアップ)である。また、図3(b)に示す例では、車載情報システム1の表示画面14aには、方位表示欄14b、縮尺表示欄14c、自車の現在位置を示すシンボル14d、走行経路14eが表示されており、地図表示の向きは、携帯電話端末2と連携してヘディングアップとなる。
【0030】
実施の形態1では、図2で説明した従来の課題を解決するため、車載情報システム1と携帯電話端末2とで地図表示の設定を同期させている。つまり、携帯電話端末2から地図表示に関する情報、例えば地図表示の向き、自端末2の現在位置及び進行方向を示す情報を、近距離無線通信を介して車載情報システム1へ送信し、車載情報システム1は、この情報に基づいて、携帯電話端末2と同じ地図表示の向き、現在位置、進行方向で、地図表示を行う。これにより、使用者は、車載情報システム1と携帯電話端末2との双方の地図表示の対応関係が視覚的に把握しやすい。
【0031】
次に動作について説明する。
図4は、実施の形態1の携帯電話端末による地図表示処理の流れを示すフローチャートであり、図5は、実施の形態1の車載情報システムによる地図表示処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、図4において、携帯電話端末2のCPU26が、図示を省略した操作部を用いて入力された指示に従って、通信部24を介して携帯電話用アプリケーションサーバ5との通信接続を確立し、携帯電話用地図表示アプリケーションをダウンロードして実行する(ステップST1)。これにより、CPU26が、携帯電話用地図表示制御部27及びナビゲーション処理部28として機能する。
【0032】
次に、携帯電話用地図表示制御部27は、通信部24を介して携帯電話用アプリケーションサーバ5から地図データをダウンロードして、表示部22の表示画面上に地図を表示する(ステップST2)。続いて、携帯電話用地図表示制御部27は、近距離無線通信部23に指示して、車載情報システム1との間で近距離無線通信を確立する(ステップST3)。
【0033】
この後、携帯電話用地図表示制御部27は、携帯電話用地図表示アプリケーションが提供するHMI(Human Machine Interface)として表示部22に操作入力用の画面を表示して、使用者の操作入力を受け付ける。操作入力用画面としては、ナビゲーション処理に関する各種のメニュー画面等が考えられるが、地図表示画面を操作画面としたスクロール操作であってもよい。
【0034】
操作入力がなされると(ステップST4)、携帯電話用地図表示制御部27は、通信部24を介して携帯電話用アプリケーションサーバ5から、当該操作に応じた地図データをダウンロードして、表示部22の表示画面上に地図を表示する(ステップST5)。
次いで、携帯電話用地図表示制御部27は、表示部22における地図表示に関する情報として、現在位置、地図縮尺、及び地図表示の向きを、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で、車載情報システム1へ送信する(ステップST6)。
【0035】
一方、車載情報システム1では、地図表示制御部19が、ナビゲーション処理部20の指示に従って、自車両のナビゲーションに必要な地図データをHDD10から読み出し、描画用LSI13を制御して、液晶モニタ14の表示画面に当該地図データが示す地図を表示する(ステップST1a)。続いて、地図表示制御部19は、近距離無線通信部9に指示して、携帯電話端末2との間で近距離無線通信を確立する(ステップST2a)。
【0036】
近距離無線通信部9は、上述のステップST6で携帯電話端末2から送信された、携帯電話端末2の現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺及び地図表示の向きを受信する。これらの情報は、近距離無線通信部9から地図表示制御部19へ入力される(ステップST3a)。この後、地図表示制御部19は、液晶モニタ14の画面上の地図表示中心、地図表示の向き及び地図縮尺を、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から入力した現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺及び地図表示の向きに合わせて変更するように描画用LSI13を制御する。これにより、描画用LSI13が、液晶モニタ14の画面の地図表示を、携帯電話端末2の現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺及び地図表示の向きに合わせて、携帯電話端末2と同じ地図表示の向き、現在位置及び進行方向の地図表示に変更する(ステップST4a)。このとき、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面は、携帯電話端末2の表示部22の画面よりも大きいため、携帯電話端末2より広範囲の地図を表示することができる。
【0037】
以上のように、この実施の形態1によれば、車載情報システム1が、自身の位置を含む地図を表示する機能を有した携帯電話端末2と通信する近距離無線通信部9と、地図表示を行う液晶モニタ14と、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から取得した地図表示に関する情報に基づいて、携帯電話端末2の地図表示内容を、当該携帯電話端末2の地図表示の向きで液晶モニタ14に表示するように制御する地図表示制御部19とを備える。このように構成することで、車載情報システム1と携帯電話端末2とで連携して行う地図表示において、地図表示処理の視認性及び操作性の向上を図ることができる。
【0038】
なお、上記実施の形態1では、車載情報システム1が、携帯電話端末2から受信した現在位置、地図縮尺、及び地図表示の向きに合わせて地図表示を変更する場合を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、携帯電話端末2が、車載情報システム1から受信した自車両の現在位置、地図縮尺及び地図表示の向きに合わせて地図表示を変更するように構成してもかまわない。
【0039】
また、車載情報システム1において、タッチパネル12等を用いて、液晶モニタ14の表示画面22aに表示した現在位置又は登録地点を操作(押下)すると、操作された現在位置又は登録地点を、携帯電話端末2の表示部22に表示するようにしてもよい。
例えば、地図表示制御部19が、液晶モニタ14の表示画面22aに表示した現在位置又は登録地点が操作されると、地図表示に関する情報として、現在位置又は登録地点の位置を、近距離無線通信部9を介した近距離無線通信で携帯電話端末2へ送信する。
携帯電話用地図表示制御部27は、近距離無線通信部23を介して、操作された現在位置又は登録地点の位置を車載情報システム1から受信すると、当該現在位置又は登録地点を表示部22の画面に表示する。
【0040】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、車載情報システム1と携帯電話端末2の間で地図表示の向き、現在位置、地図縮尺を合わせて地図を表示する例を示した。この実施の形態2は、携帯電話端末が自端末の傾きに応じて地図表示の向きを変更する場合に、車載情報システムでも同様に地図表示の向きを変更するものである。
なお、実施の形態2によるナビゲーションシステムの基本的な構成は、実施の形態1で示した図1の構成と同一であるが、携帯電話端末の傾きに応じて地図表示の向きが変更される点で異なる。従って、システムにおける携帯電話端末以外の構成は図1を参照する。
【0041】
図6は、この発明の実施の形態2による携帯電話端末の構成を示すブロック図であり、図1と同一な構成部には同一符号を付して説明を省略する。図6において、携帯電話端末2aは、上記実施の形態1と同様に、車載情報システム1と連携してナビゲーション処理を行う携帯情報端末であり、GPS受信機21、表示部22、近距離無線通信部23、通信部24、アンテナ25、CPU26a及び角度センサ32を備える。
【0042】
角度センサ32は、携帯電話端末2aの表示部22の画面と同じ平面内における携帯情報端末2aの傾きを検知するセンサである。CPU26aは、携帯電話端末2a内の各構成部を制御するCPUであり、携帯電話用アプリケーションサーバ5からダウンロードした携帯電話用地図表示アプリケーションプログラムを実行して、携帯電話用地図表示制御部27a及びナビゲーション処理部28としての機能を発揮する。携帯電話用地図表示制御部27aは、携帯電話用アプリケーションサーバ5からダウンロードした携帯電話用の地図データを用いた地図表示を制御する構成部であって、角度センサ32により得られた自端末2aの傾きに応じた地図表示を表示部22の画面に行う。
【0043】
次に、実施の形態2における車載情報システム1と携帯電話端末2aとが連携した地図表示の概要を説明する。
図7は、実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが0度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図7(a)は、携帯電話端末2aの地図表示を示し、図7(b)は、実施の形態2の車載情報システム1の地図表示を示している。また、携帯電話端末2aは、車載情報システム1を搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2aの進行方向は、車載情報システム1を搭載する自車両の進行方向と同一である。
【0044】
図7(a)に示す例において、携帯電話端末2aの表示画面22aには、方位表示欄22b、縮尺表示欄22c、現在位置を示すシンボル22d、走行経路22e及びこの走行経路22eの近辺に存在する池33が表示され、地図表示の向きはノースアップである。
このとき、携帯電話用地図表示制御部27aは、表示部22の地図表示に関する情報として、現在位置、地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、表示画面22aと同じ平面内における携帯情報端末2aの傾き(0度)を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0045】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、液晶モニタ14の画面の地図表示中心、地図表示の向き、地図縮尺を、携帯電話端末2aから受信した現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き及び携帯電話端末2aの傾きに合わせて変更するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従い、液晶モニタ14の画面の地図表示を、携帯電話端末2aの現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、表示画面22aと同じ平面内における携帯情報端末2aの傾きに合わせて変更する。これにより、図7(b)に示すように、車載情報システム1の表示画面14aには、方位表示欄14b、縮尺表示欄14c、自車の現在位置を示すシンボル14d、走行経路14e及び池33が表示され、携帯電話端末2aと同じ地図表示の向き、現在位置、進行方向で地図表示される。
【0046】
図8は、実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが45度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図8(a)は、携帯電話端末2aの地図表示を示しており、図8(b)は、実施の形態2の車載情報システム1の地図表示を示している。図8(a)の例では、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aを45度傾けた場合の表示画面22aの上側(辺a側)が北を向いており、ノースアップで地図表示した場合を示している。このとき、携帯電話用地図表示制御部27aは、表示部22における地図表示に関する情報として、現在位置、地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、及び携帯電話端末2aの表示画面22aと同じ平面内における携帯情報端末2aの傾き(45度)を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0047】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、液晶モニタ14の画面の地図表示中心、地図表示の向き、地図縮尺を、携帯電話端末2aから受信した現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き及び携帯電話端末2aの傾きに合わせて変更するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従い、液晶モニタ14の画面の地図表示を、携帯電話端末2aの現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、表示画面22aと同じ平面内における携帯情報端末2aの傾き(45度)に合わせて変更する。
ここでは、45度傾いている携帯電話端末2aの表示画面22aの表示内容が、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面に表示される。つまり、図8(b)に示すように、車載情報システム1は、表示画面14aの上側が北に向くように地図表示せず、携帯電話端末2aと同じ地図表示の向き、現在位置、自車の進行方向となるように地図を45度回転させて表示する。
なお、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面は、携帯電話端末2aの表示部22の画面より大きいため、携帯電話端末2aより広範囲の地図を表示することができる。
【0048】
図9は、実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが90度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図9(a)は、携帯電話端末2aの地図表示を示し、図9(b)は、実施の形態2の車載情報システム1の地図表示を示している。図9(a)の例では、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aを90度傾けたときの表示画面22aの上側(辺a側)が北を向いており、ノースアップで地図表示した場合を示している。このとき、携帯電話用地図表示制御部27aは、表示部22における地図表示に関する情報として、現在位置、地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、携帯電話端末2aの傾き(90度)を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信により車載情報システム1へ送信する。
【0049】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、液晶モニタ14の画面の地図表示中心、地図表示の向き、地図縮尺を、携帯電話端末2aから受信した現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き及び携帯電話端末2aの傾きに合わせて変更するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従い、液晶モニタ14の画面の地図表示を、携帯電話端末2aの現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、携帯電話端末2aの傾き(90度)に合わせて変更する。
ここでは、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aを90度傾けたときの表示画面22aの表示内容が、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面に表示される。つまり、図9(b)に示すように、車載情報システム1は、表示画面14aの上側が北に向くように地図表示せず、携帯電話端末2aと同じ地図表示の向き、現在位置、自車の進行方向となるように地図を90度回転させて表示する。
なお、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面は、携帯電話端末2aの表示部22の画面より大きいため、携帯電話端末2aより広範囲の地図を表示することができる。
【0050】
携帯電話端末2aが、表示画面22aの上側(辺a側)が常に北に向くようにノースアップで地図表示をしている場合、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aを45度、90度傾けると、図8(a)及び図9(a)に示すように地図表示される。
従来では、携帯電話端末と車載情報システムで地図表示の向きが連携していないので、従来の車載情報システムが、ノースアップで地図表示している場合に、携帯電話端末2aの表示画面22aと同じ平面内での携帯情報端末2aの傾きとは無関係に、図7(b)に示すような地図表示のままとなる。このため、携帯電話端末2aと車載情報システム1との双方の地図表示の対応関係を視覚的に把握しにくくなり、使用者にとって使い勝手が悪くなる。
【0051】
これに対して、実施の形態2では、車載情報システム1が、携帯電話端末2aからその傾きを示す情報を入力して、図8(b)及び図9(b)に示すように、傾いた携帯電話端末2aと同じ地図表示の向き、現在位置、進行方向となるように地図を回転させて表示する。このように、携帯電話端末2aが傾いた分だけ地図表示を傾けることにより、使用者が、車載情報システム1と携帯電話端末2aで表示された地図の対応関係を視認しやすく使い勝手がよくなる。
【0052】
また、携帯電話端末2aが実行する携帯電話用地図表示アプリケーションによっては、携帯電話端末の傾きを検知すると、その傾きを補正して見かけ上の地図表示の向きを変えないように制御するものがある。例えば、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末22aを傾けた際、図8(a)及び図9(a)に示すように、表示画面22aの上側(辺a側)が北に向くように地図表示するのではなく、携帯電話端末2aの鉛直方向の上側が常に北に向くように地図を回転させて表示する制御を行う場合、車載情報システム1は、表示画面14aの上側が北に向くノースアップで地図表示していれば、携帯電話端末2aの傾きに応じて地図を回転させる処理を行わない。この場合、車載情報システム1が、携帯電話用地図表示アプリケーションの地図表示に関するプロファイルを、近距離無線通信で携帯電話端末2aから取得することにより、その地図表示の仕方に応じて地図を回転させる処理の可否を判断する。
【0053】
さらに、車載情報システム1が、携帯電話用の地図表示アプリケーションの地図表示に合わせて、柔軟に地図表示の制御方法を変更しても構わない。例えば、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aが所定の角度だけ傾くと、車載情報システム1が地図表示を変更するように制御する。
【0054】
以上のように、この実施の形態2によれば、地図表示制御部19が、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2aから取得した携帯電話端末2aの表示画面22aと同じ平面内における携帯電話端末2aの傾きの情報に基づいて、表示画面22aの地図表示の向きを携帯電話端末2aの傾きに合わせて変更するように制御する。このように、水平方向に対する携帯電話端末2aの傾き(向き)に合わせて双方の地図表示を変更することから、地図表示処理の視認性及び操作性の向上を図ることができる。
【0055】
実施の形態3.
実施の形態3では、携帯電話端末で表示した地図をスクロールさせて現在位置が表示画面から外れた場合に、車載情報システムの表示画面において、現在位置とスクロールさせた先の位置(カーソル位置)との双方が表示されるように地図の縮尺を変更する構成について述べる。なお、実施の形態3によるナビゲーションシステムの基本的な構成は、実施の形態1で示した図1の構成と同一であるが、上述の地図縮尺の変更を行う点で異なる。従って、システムの各構成は、図1を参照する。
【0056】
次に、実施の形態3における車載情報システム1と携帯電話端末2とが連携した地図表示の概要を説明する。
図10は、実施の形態3のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図10(a)は、携帯電話端末2の地図表示を示し、図10(b)は、図10(a)に合わせた実施の形態3の車載情報システム1の地図表示を示している。また、図10(c)は、図10(a)の地図をスクロールした場合を示しており、図10(d)は、図10(c)に応じて縮尺を変更した車載情報システム1の地図表示を示している。なお、携帯電話端末2は、車載情報システム1を搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2の進行方向は、車載情報システム1を搭載する自車両の進行方向と同一である。
【0057】
図10(a)に示す例において、携帯電話端末2の表示画面22aには、方位表示欄22b、縮尺表示欄22c、現在位置を示すシンボル22d、走行経路22eが表示されており、地図表示の向きは、自端末2の進行方向(自車両の進行方向)を上側にした地図表示(ヘディングアップ)である。また、上記実施の形態1と同様の処理により、車載情報システム1では、図10(b)に示すように、方位表示欄14b、縮尺表示欄14c、自車の現在位置を示すシンボル14d、走行経路14eが表示画面14aに表示され、地図表示の向きは、携帯電話端末2と連携してヘディングアップとなる。
【0058】
携帯電話端末2において、図10(a)に示す地図に対するスクロール操作が進むと、スクロールの移動先で指定された位置(十字形状のスクロールカーソル34の位置、以下スクロール中心と呼ぶ)が現在位置から離れていき、図10(c)に示すように現在位置が表示画面22aの表示範囲外になる。このとき、スクロール中心の位置から現在位置の方向を示す矢印35を表示してもよい。例えば、携帯電話用地図表示制御部27が、現在の地図の縮尺で表示画面22aで表示可能な距離範囲に基づいて、現在位置からスクロール中心までの地図上の距離が表示可能か否かを判定し、現在位置が表示範囲外になったと判定すると、スクロール中心を基点として現在位置の方向を示す矢印35を表示する。なお、矢印35の代わりに、スクロール中心と現在位置とを直線あるいは曲線で結ぶ表示を行ってもよい。
【0059】
また、携帯電話用地図表示制御部27は、スクロール操作によって、現在位置が表示部22の表示範囲外になったと判定すると、表示部22の地図表示に関する情報として、現在位置、及びスクロール中心の位置を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0060】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から現在位置及びスクロール中心の位置を受信すると、液晶モニタ14の表示画面において、現在位置とスクロール中心の位置の双方が表示可能な地図縮尺を計算する。
例えば、現在位置とスクロール中心の位置から、現在位置とスクロール中心との距離を算出し、液晶モニタ14の表示画面の縦サイズの1/2の距離に双方の距離を設定する。
【0061】
続いて、地図表示制御部19は、算出した縮尺を設定して、現在位置とスクロール中心の双方を表示するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従い、液晶モニタ14の画面の地図縮尺を変更して、現在位置とスクロール中心の双方を液晶モニタ14の画面に表示する。これにより、図10(d)に示すように、現在位置であるシンボル14dと、携帯電話端末2の画面上のスクロール中心の位置に相当するスクロールカーソル34aとの双方が表示画面14a上に表示される。
なお、携帯電話端末2と同様に、車載情報システム1においても、スクロール中心を基点として現在位置の方向を示す矢印35aを表示してもよい。また、矢印35aの代わりに、スクロール中心と現在位置とを直線あるいは曲線で結ぶ表示を行ってもよい。
【0062】
携帯電話端末2でスクロール操作が継続されている間、車載情報システム1と携帯電話端末2とにおける上述した処理が連続して実行される。つまり、携帯電話端末2でスクロール操作によるスクロール中心の移動が進むにつれて、車載情報システム1における地図表示の縮尺が大きくなる。
【0063】
また、車載情報システム1における地図の表示尺度は階層的に変更してもよい。
さらに、現在位置の方向に従ってスクロール中心の位置が見やすくなるように地図表示を制御してもよい。例えば、使用者が、スクロール中心の位置を示すカーソル34の形状として十字以外の形状を設定してもよい。
【0064】
以上のように、この実施の形態3によれば、自身の位置を含む地図を表示する機能を有した携帯電話端末2と通信する近距離無線通信部9と、地図表示を行う液晶モニタ14と、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から取得した地図表示に関する情報に基づいて、携帯情報端末2の地図表示内容を、当該地図上に存在する所定の地点が表示される地図縮尺に調整して液晶モニタ14に表示するように制御する地図表示制御部19とを備える。特に、地図表示制御部19が、近距離無線通信部9を介して取得した携帯電話端末2の現在位置及び携帯電話端末2が表示する地図に対するスクロール操作で指定された指定位置(スクロール中心)がともに表示される地図縮尺に調整して、現在位置及び指定位置を含む携帯電話端末2の地図表示内容を液晶モニタ14に表示するように制御する。
このようにすることで、地図のスクロール操作における視認性及び操作性の向上を図ることができる。
【0065】
なお、上記実施の形態3では、携帯電話端末2で実行されたスクロール操作に応じて、車載情報システム1の地図表示を変更する場合を示したが、車載情報システム1で実行されたスクロール操作に応じて、携帯電話端末2の地図表示を変更するようにしてもよい。
例えば、地図表示制御部19が、スクロール操作によって液晶モニタ14の地図表示が移動すると、地図表示に関する情報として、現在位置及びスクロール中心の位置を、近距離無線通信部9を介した近距離無線通信で携帯電話端末2へ送信する。
【0066】
携帯電話用地図表示制御部27は、近距離無線通信部23を介して車載情報システム1から現在位置及びスクロール中心の位置を受信すると、表示部22の表示画面において、現在位置とスクロール中心の位置の双方が表示可能な地図縮尺を計算する。例えば、現在位置とスクロール中心の位置から、現在位置とスクロール中心との距離を算出して、液晶モニタ14の表示画面の縦サイズの1/2の距離に双方の距離を設定する。
続いて、携帯電話用地図表示制御部27は、算出した縮尺を設定して、現在位置とスクロール中心の双方を表示部22の画面に表示する。
【0067】
近年では、一般的な車載情報システム1よりも大型の画面を有した携帯情報端末が普及している。このような携帯情報端末が、上述のように車載情報システム1と連携した地図表示を行うことにより、地図のスクロール操作における視認性や操作性の向上を図ることが可能である。なお、地図縮尺を変更せずに、携帯電話端末2の表示画面22aに表示する地図領域を、車載情報システム1におけるスクロール操作で移動した地図領域としてもよい。
また、車載情報システム1側の現時位置表示ボタン(不図示)を押すことにより、携帯電話端末2に操作信号を送り、一瞬で携帯電話端末2を現在地表示にするようにしてもよい。このようにすると、ユーザインタフェースが使いやすい車載側で、携帯電話端末2を制御することになり、携帯電話端末2の操作性が向上する。このような制御の場合、携帯情報端末2と車載情報システム1との最新の操作を有効として、他方を制御する。
【0068】
実施の形態4.
実施の形態4では、携帯電話端末で探索した現在位置から目的地点までの経路の一部が表示画面から外れた場合に、車載情報システムの表示画面において、現在位置から目的地点までの経路が全て表示されるように地図の縮尺を変更する構成について述べる。なお、実施の形態4によるナビゲーションシステムの基本的な構成は、実施の形態1で示した図1の構成と同一であるが、上述の地図縮尺の変更を行う点で異なる。従って、システムの各構成は、図1を参照する。
【0069】
次に、実施の形態4における車載情報システム1と携帯電話端末2とが連携した地図表示の概要を説明する。
図11は、実施の形態4のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図11(a)は、携帯電話端末2の地図表示を示し、図11(b)は、図11(a)に合わせた実施の形態4の車載情報システム1の地図表示を示している。なお、携帯電話端末2は、車載情報システム1を搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2の進行方向は、車載情報システム1を搭載する自車両の進行方向と同一である。
【0070】
図11(a)に示す例において、携帯電話端末2の表示画面22aには、方位表示欄22b、縮尺表示欄22c、現在位置を示すシンボル22d、走行経路22eが表示されており、地図表示の向きは、自端末2の進行方向(自車両の進行方向)を上側にした地図表示(ヘディングアップ)である。また、携帯電話端末2のナビゲーション処理部28が、現在位置から目的地点までの経路を探索し、携帯電話用地図表示制御部27によって、探索結果の経路37が表示画面22aに表示されている。
【0071】
携帯電話端末2の表示画面22aは小さいため、現在位置から目的地点36までの経路37の長さによっては、図11(a)に示すように経路の全てを表示することができない場合が生じる。そこで、実施の形態4の車載情報システム1では、図11(b)に示すように携帯電話端末2で探索された経路37の全てが表示されるように地図縮尺を変更して地図表示を行う。例えば、携帯電話用地図表示制御部27が、現在の地図の縮尺で表示画面22aで表示可能な距離範囲に基づいて、探索結果の経路37の全てが表示可能か否かを判定し、経路37の一部が表示範囲外になったと判定すると、表示部22の地図表示に関する情報として、現在位置、目的地点36の位置及び経路を示す情報を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0072】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から現在位置、目的地点36の位置及び経路を示す情報を受信すると、液晶モニタ14の表示画面で現在位置と目的地点36を含む経路37の全てが表示可能な地図縮尺を計算する。例えば、車載情報システム1の表示画面14aのサイズと、携帯電話端末2の表示画面22aのサイズとの比率に基づいて、車載情報システム1の地図縮尺が決定される。なお、経路37の全てを表示するため、車載情報システム1では、携帯電話端末2の表示部22の地図縮尺よりも大きい地図縮尺となる。
【0073】
例えば、携帯電話端末2の表示画面22aの縦寸法をLtとし、車載情報システム1の液晶モニタ14の表示画面14aの縦寸法をLEとした場合に、経路37の外接四角形が地図縮小率Lt/LEで縮小される表示尺度を求める。また、携帯電話端末2の表示画面22aの横寸法をWtとし、車載情報システム1の液晶モニタ14の表示画面14aの横寸法をWEとした場合には、経路37の外接四角形が、地図縮小率Wt/WEで縮小される表示尺度を求めてもよい。さらに、地図縮小率Lt/LE、Wt/WEは、所定の定数αを積算したり、所定の定数βを加算して値を調整してもよい。この他に、地図縮小率を((Wt・Lt)/(WE・LE))1/2としてもよい。
【0074】
次に、地図表示制御部19は、算出した縮尺を設定して、現在位置と目的地点36とを含む経路37の全てを表示するよう描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従って液晶モニタ14の画面の地図縮尺を変更することにより、図11(b)に示すように、現在位置であるシンボル14dと携帯電話端末2の画面上の目的地点36の位置に対応する目的地点36aとを含む、携帯電話端末2で探索された経路37に対応する経路37aを表示画面14aに表示する。
【0075】
また、携帯電話端末2で探索された経路に関する情報として、携帯電話用地図DBから取得された経路周辺のPOI情報を含めてもよい。例えば、携帯電話端末2が、経路37の周辺のPOI情報を車載情報システム1へ送信して、車載情報システム1が、携帯電話端末2から受信したPOI情報を経路37aの周辺に表示する。
【0076】
地図縮小率は、下記のように求めてもよい。
図12は、車載情報システムの地図縮小率の計算方法を説明するための図である。図12(a)に示すように、車載情報システム1の液晶モニタ14の表示画面14aの縦の表示寸法をLm、横の表示寸法をWm、全体を表示したい現在位置14dから目的地点36aまでの経路37aを曲線Lとし、この曲線Lの外接四角形38の縦寸法をLx、横寸法をWxとする。ここで、図12(b)に示す領域39に外接四角形38内の地図を縮小して表示する場合、領域39の縦寸法をLEとし、横寸法をWEとすると、領域39の縦横比SAは、SA=LE/WEとなる。これらを利用して、経路37aの全てを表示する地図縮小率MIN(SL,SW)を、下記式に従って算出する。
SL=(Lm/Lx)×SA
Sw=(Wm/Wx)×SA
MIN(SL,SW)=MIN((Lm/Lx),(Wm/Wx))×SA
【0077】
また、下記式から地図縮小率を算出してもよい。
Sx=MAX(Lx,Wx)
Sm=MAX(Lm,Wm)
地図縮小率=(Sx/Sm)×SA
【0078】
以上のように、この実施の形態4によれば、地図表示制御部19が、近距離無線通信部9を介して取得した携帯電話端末2の現在位置及び目的地点の位置がともに表示される地図縮尺に調整して、現在位置及び目的地点を含む携帯電話端末2の地図表示内容を液晶モニタ14に表示するように制御する。このようにすることで、携帯電話端末2で探索された経路の視認性及び探索結果の経路に対する操作の操作性の向上を図ることができる。
【0079】
また、上記実施の形態4では、携帯電話端末2で実行された経路探索結果を、車載情報システム1で地図表示する場合を示したが、経路探索前に現在位置と目的地点の位置とを車載情報システム1へ送信して、現在位置と目的地点の双方を表示可能な地図縮尺で液晶モニタ14に地図表示してもよい。
【0080】
例えば、携帯電話用地図表示制御部27が、現在位置及び目的地点36の位置を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
車載情報システム1の地図表示制御部19は、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から現在位置及び目的地点36の位置を受信すると、液晶モニタ14の表示画面で現在位置と目的地点36を表示可能な地図縮尺を計算する。
【0081】
次に、地図表示制御部19が、算出した縮尺を設定して、現在位置と目的地点36とを表示するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従って液晶モニタ14の画面の地図縮尺を変更することにより、現在位置であるシンボル14dと、携帯電話端末2の画面上の目的地点36の位置に相当する目的地点36aとを表示画面14aに表示する。なお、目的地点の代わりに、携帯電話端末2への操作で指定された任意の地図表示位置と現在位置とをともに表示可能な縮尺で液晶モニタ14に表示してもよい。
また、現在位置と携帯電話端末2で表示されている位置関係に応じて、車載情報システム1の液晶モニタ14上の予め定められた位置に表示するように縮尺を調整して表示してもよい。例えば、ヘディングアップモードで現在位置が携帯電話端末2で表示されている位置よりも上である場合は、現在位置を液晶モニタ14の表示面上端と下端との1/5の距離に、携帯電話端末2で表示されている位置を4/5の距離になるように縮尺を調整してもよい。現在位置が携帯電話端末2で表示されている位置よりも下である場合は、現在位置を液晶モニタ14の表示面上端と下端との4/5の距離に、携帯電話端末2で表示されている位置を1/5の距離になるように縮尺を調整してもよい。この表示方法は、現在位置と携帯電話端末2で表示されている位置との左右の位置関係に適用してもよい。
【0082】
さらに、上記実施の形態4では、携帯電話端末2で実行された経路探索結果を、車載情報システム1で地図表示する場合を示したが、車載情報システム1で実行された経路探索の結果を、携帯電話端末2で地図表示してもよい。
例えば、地図表示制御部19が、ナビゲーション処理部20によって経路探索がなされると、地図表示に関する情報として、現在位置、目的地点の位置及び経路を示す情報を、近距離無線通信部9を介した近距離無線通信で携帯電話端末2へ送信する。
【0083】
携帯電話用地図表示制御部27は、近距離無線通信部23を介して車載情報システム1から現在位置、目的地点の位置及び経路を示す情報を受信すると、液晶モニタ14の表示画面において、現在位置と目的地点を含む経路の全てが表示可能な地図縮尺を計算する。
続いて、携帯電話用地図表示制御部27は、算出した縮尺を表示部22に設定し、現在位置と目的地点を含む経路を、表示部22の画面に表示する。
【0084】
このように経路についても連携することによって、ナビゲーション処理における視認性及び操作性の向上を図ることが可能である。なお、地図縮尺を変更せずに、車載情報システム1で探索した経路を携帯電話端末2の表示画面22aに表示してもよい。
【0085】
また、車載情報システム1で探索された経路に関する情報として、地図DBから取得した経路周辺のPOI情報を含めてもよい。例えば、車載情報システム1が、経路の周辺のPOI情報を携帯電話端末2へ送信し、携帯電話端末2が、車載情報システム1から受信したPOI情報を経路の周辺に表示する。
【0086】
さらに、車載情報システム1と携帯電話端末2との双方が経路探索を行い、探索結果の経路が互いに異なる場合は、どちらかを優先するように制御してもよい。
例えば、車載情報システム1のナビゲーション処理部20が、経路探索を行うと、現在位置、目的地点、使用者が設定した探索条件等の経路探索に必要な情報を、近距離無線通信部9を介した近距離無線通信で携帯電話端末2へ送信する。
携帯電話端末2のナビゲーション処理部28は、近距離無線通信部23を介して車載情報システム1から現在位置、目的地点、使用者が設定した探索条件等の経路探索に必要な情報を受信すると、これらの情報に基づいて経路を探索する。ナビゲーション処理部28に探索された現在位置、目的地点、使用者が設定した探索条件等の経路探索に必要な情報を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0087】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、ナビゲーション処理部20の経路探索の結果と、近距離無線通信部9を介して受信した携帯電話端末2の経路探索の結果とを比較し、これらの経路が異なる場合にいずれかの経路を選択する。
例えば、車載情報システム1と携帯電話端末2の双方の経路探索結果のうち、経路探索に用いた地図データの作成日が新しい方を優先して選択し、選択した経路を車載情報システム1と携帯電話端末2との双方で表示する。
【0088】
また、車載情報システム1と携帯電話端末2の双方の経路探索結果のうち、経路探索に用いた地図データの作成日に対応するバージョン情報が新しい方を選択してもよい。
さらに、車載情報システム1と携帯電話端末2の双方の経路探索結果のうち、経路探索に用いた地図データの更新日が新しい方を選択してもかまわない。
【0089】
なお、携帯電話用地図DBの地図データは、地図データをHDD等に固定的に保持する車載情報システム1の地図データと比較して、最新の情報に更新されている場合が多い。そこで、地図データの作成日が不確かな場合、携帯電話端末2の経路探索結果を選択してもよい。
【0090】
上記実施の形態1〜4では、携帯情報端末として携帯電話端末2,2aを利用する場合を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、車載情報システム1と連携した地図表示を行う携帯情報端末には、PDA(Personal Digital Assistance)を用いてもよく、携帯可能なパーソナルコンピュータを用いてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態1〜4では、ナビゲーション装置として車載情報システム1を利用する場合を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、携帯電話端末2,2aと連携した地図表示を行うナビゲーション装置には、PDAを用いてもよく、携帯可能なパーソナルコンピュータを用いてもよい。
【0092】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【技術分野】
【0001】
この発明は、サーバが管理する地図データをダウンロードして地図表示を行う携帯情報端末と携帯情報端末より大きな表示画面のナビゲーション装置とが連携してナビゲーション処理を実行するナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話用の地図表示アプリケーションソフトウェアで利用される地図データは、その容量がコンパクトであり、携帯電話が、地図データを管理するサーバから自身周辺の地図データをダウンロードして地図表示が行われる。また、サーバ側で携帯電話用の地図データの更新が行われるため、地図データの地図又はPOI(Point Of Interest)情報が、DVDやHDD等の記憶メディアに記憶された地図データを利用する、一般的な車載用のナビゲーション装置と比較して最新の情報に更新されている場合が多い。
【0003】
しかしながら、携帯電話は表示器が小さいため、地図をスクロールした場合に、自分の位置とスクロールした先との位置関係が大局的に分からないという欠点を有する。さらに、地図縮尺を変えた場合あるいはスクロールする場合に地図をサーバからダウンロードするので、地図が表示されるまでに時間が掛かり、使用者の使い勝手が悪い場合がある。
【0004】
一方、車両に備え付けの車載用のナビゲーション装置は、車両側のセンサ情報を用いることができるために位置精度がよい。さらに、車載用のナビゲーション装置は、携帯電話と比較して表示器の表示画面が格段に大きく、その表示処理に高性能な演算装置を使用でき、かつ装置から読み出し可能な記憶装置に格納した地図データを利用するため、地図のスクロールが早く、自分の位置とスクロールした先との位置関係を把握し易い。
【0005】
そこで、上述した双方の長所を合わせたシステムとして、近年、車両に搭載されたカーナビゲーション機能を有する車載情報システムにおいて、携帯電話用の地図表示アプリケーションソフトウェアを利用するナビゲーションシステムが提案されている。
例えば、特許文献1には、表示画面のサイズが小さい携帯電話等の携帯情報端末が、車載の情報システムからGPS(Global Positioning System)情報等の位置情報や交通情報、目的地情報を取得して、ナビゲーション処理を実行する情報転送装置が開示されている。この装置では、携帯電話と車両側で双方の位置情報やPOI情報を交換することにより、使用者にとって使い勝手のよい携帯電話用のナビゲーション機能を実現している。
【0006】
また、特許文献2には、携帯電話が、カーナビゲーション装置から受信した位置データ(POI情報)とこれに対応する電話番号とを、電話帳情報として電話帳登録しており、カーナビゲーション装置から位置データを受信すると、受信した位置データと電話番号に対応する位置データとのマッチングを行って電話帳情報を検索する。
このように、位置データを、本来電話のために使用される電話番号、名称等の電話帳情報と関連付けて登録することにより、電話番号や名称等で位置データを直接設定できる。また、ナビゲーション装置から受信した位置データと、電話帳情報に予め登録されている位置データとのマッチングによって、電話番号や名称等を検索することができる。
【0007】
さらに、特許文献3に開示されるナビゲーション装置は、表示器の表示画面が小さい、例えばPND(Portable Navigation Device)等のナビゲーション装置において、自車位置と目的地等の位置関係を明確にするため、地図表示の基準点(例えば、自車位置)と、スクロール位置あるいは目的地とを線分で結ぶことにより、相互の位置関係を把握し易くしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−275544号公報
【特許文献2】特許第4228561号公報
【特許文献3】特開2008−304465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した特許文献1〜3に代表される従来の技術では、使用者自身が、車載側の装置に表示される地図と携帯電話側に表示される地図との関連を認識していないと、地図表示を利用した目的地設定や現在位置確認等の処理の使い勝手が悪くなるという課題があった。
例えば、地図表示の度に、地図の向き、縮尺、地図の表示中心位置を、車載システムと携帯電話との間で対応付ける必要がある。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、地図表示処理、地図上の目的地の設定、現在位置の確認及び地図のスクロール等における視認性及び操作性の向上を図ることができるナビゲーションシステムを実現するナビゲーション装置及び携帯情報端末を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る携帯情報端末は、ナビゲーション装置用地図データベースを記憶したナビゲーション装置および携帯端末用地図データベースを記憶した携帯端末用アプリケーションサーバと通信する通信部と、地図表示を行う表示部と、通信部を介してナビゲーション装置から取得した地図表示に関する情報に基づいて、ナビゲーション装置の地図表示内容を、携帯端末用アプリケーションサーバからダウンロードした地図データを用いてナビゲーション装置の地図表示の向きで表示部に表示するように制御する地図表示制御部とを備えるものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、地図表示処理、地図上の目的地の設定及び現在位置の確認における視認性及び操作性の向上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の実施の形態1によるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】従来のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図3】実施の形態1によるナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図4】実施の形態1の携帯電話端末による地図表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1の車載情報システムによる地図表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2による携帯電話端末の構成を示すブロック図である。
【図7】実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが0度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図8】実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが45度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図9】実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが90度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図10】実施の形態3のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図11】実施の形態4のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図である。
【図12】車載情報システムの地図縮小率の計算方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。図1において、実施の形態1のナビゲーションシステムは、本発明のナビゲーション装置に相当する車載情報システム1及び本発明の携帯情報端末に相当する携帯電話端末2を備える。携帯電話端末2は、基地局3を介して携帯電話サーバ4と通信することにより、携帯電話サーバ4から提示される複数のアプリケーションサイトにアクセスできる。携帯電話用アプリケーションサーバ5は、携帯電話サーバ4が提示するアプリケーションサイトのうち、携帯電話用の地図表示アプリケーションを管理するサーバである。
【0015】
車載情報システム1は、携帯電話端末2と連携してナビゲーション処理を行う車載用のシステムであり、GPS受信機6、車速センサ7、CD/DVDドライブ装置8、近距離無線通信部9、HDD10、内部メモリ11、タッチパネル12、描画用LSI13、液晶モニタ14、ラジオ受信機15、アンプ16、スピーカ17、及びメインCPU18を備える。
【0016】
GPS受信機6は、GPS衛星から自車両の位置情報を受信する受信機であり、車速センサ7は、自車両の車速を計算するための車速パルスを検出するセンサである。CD/DVDドライブ装置8は、CD又はDVD等の記憶メディア8aに記憶されたAVソースを再生する。近距離無線通信部9は、携帯電話端末2と近距離無線通信する構成部であり、例えばBluetooth(登録商標、以下記載を省略する)通信を行う通信機器で実現される。なお、車載情報システム1と携帯電話端末2との通信は、Bluetooth通信以外に有線又は無線のLAN(Local Area Network)等であってもよい。また、赤外線通信やWiFi通信、USBであってもよい。
【0017】
HDD(ハードディスクドライブ装置)10は、車載情報システム1に搭載された大容量記憶装置であり、地図データベース(以下、地図DBと略す)、POI情報及びプログラムを記憶する。地図DBは、ナビゲーション処理で利用される地図データが登録されたデータベースである。POI情報は、地図上のPOIの所在地又はこれに関連する詳細情報が記述された情報である。HDD10に記憶されるプログラムは、メインCPU18が実行する車載情報処理用のアプリケーションプログラムである。例えば、地図表示を行うナビゲーション用のアプリケーションプログラムがある。
内部メモリ11は、メインCPU18が車載情報処理用のアプリケーションプログラムを実行する際の作業領域となるメモリである。
【0018】
タッチパネル12は、液晶モニタ14の表示画面上に設けられ、表示画面に表示されたソフトウェアキーや画面スクロール等の操作を受け付ける。描画用LSI13は、メインCPU18からの指示に従って、液晶モニタ14の表示画面上への地図表示を行う回路である。ラジオ受信機15は、ラジオ放送を受信する受信機であり、例えば不図示の選局ボタンの操作に応じて選局がなされる。また、メインCPU18からの音声信号は、アンプ16で増幅され、スピーカ17を介して音声出力される。音声信号としては、CD/DVDドライブ装置8で再生された音声やラジオ受信機15で受信されたラジオ放送の音声、ナビゲーション処理における経路の誘導案内音声がある。
【0019】
メインCPU18は、車載情報システム1内の各構成部を制御するCPUである。このメインCPU18が、HDD10に記憶される車載情報処理用のアプリケーションプログラムを実行することにより、地図表示制御部19及びナビゲーション処理部20としての機能を発揮する。地図表示制御部19は、HDD10に記憶される地図DBの地図データを用いた地図表示を制御する構成部であり、描画用LSI13を制御して液晶モニタ14の表示画面上へ地図表示を行う。この地図表示制御部19が、図2及び図3を用いて後述するように、携帯電話端末2から受信した情報に基づいて携帯電話端末2と連携して地図表示を行うように描画用LSI13を制御する。ナビゲーション処理部20では、GPS受信機6で得られた自車の位置情報及びHDD10に記憶される地図DBの地図データを用いて、自車のナビゲーション処理を実行する構成部である。
【0020】
携帯電話端末2は、車載情報システム1と連携してナビゲーション処理を行う携帯情報端末であり、GPS受信機21、表示部22、近距離無線通信部23、通信部24、アンテナ25、CPU26を備える。GPS受信機21は、GPS衛星から携帯電話端末2の位置情報を受信する受信機である。表示部22では、各種のメニュー画面の表示や携帯電話用地図表示アプリケーションにおける地図表示が行われる。
【0021】
近距離無線通信部23は、車載情報システム1と近距離無線通信する構成部であり、例えばBluetooth通信を行う通信モジュールを用いて実現できる。なお、車載情報システム1と携帯電話端末2との通信は、Bluetooth通信以外に有線又は無線のLAN(Local Area Network)等であってもよい。
通信部24は、アンテナ25を介して基地局3と通信することにより、携帯電話網上の他の携帯電話端末と通話を行ったり、携帯電話サーバ4と通信接続してデータ通信を行う構成部である。
【0022】
CPU26は、携帯電話端末2内の各構成部を制御するCPUであり、携帯電話用アプリケーションサーバ5からダウンロードした携帯電話用地図表示アプリケーションプログラムを実行することで、携帯電話用地図表示制御部27及びナビゲーション処理部28としての機能を発揮する。携帯電話用地図表示制御部27は、上述の携帯電話用の地図データを用いた地図表示を制御する構成部であって、表示部22を制御して表示画面上へ地図表示を行う。この携帯電話用地図表示制御部27が、図2及び図3を用いて後述するように、自端末2の地図表示に関する情報を車載情報システム1へ送信することで、車載情報システム1と連携した地図表示を制御する。ナビゲーション処理部28は、GPS受信機21で得られた自端末2の位置情報、及び携帯電話用の地図データを用いてナビゲーション処理を実行する構成部である。
【0023】
携帯電話用アプリケーションサーバ5は、通信部29、サーバ側記憶装置30及び検索部31を備える。通信部29は、携帯電話サーバ4を介して携帯電話端末2との間で通信する構成部である。サーバ側記憶装置30は、携帯電話端末2で実行される携帯電話用地図表示アプリケーションプログラムや携帯電話用の地図データベース(以下、携帯電話用地図DBと略す)を記憶する記憶装置である。検索部31は、携帯電話端末2からの要求に応じてサーバ側記憶装置30を検索する構成部であり、要求に応じた検索結果の地図データあるいはアプリケーションを、通信部29を介して携帯電話端末2へ返信する。
【0024】
ここで、実施の形態1における車載情報システム1と携帯電話端末2とが連携した地図表示の概要を説明する。
図2は、従来のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図2(a)が従来の携帯電話端末2Aの地図表示を示し、図2(b)が従来の車載情報システム1Aの地図表示を示している。なお、図2は、特許文献1に代表される従来の技術を適用することにより、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとが連携してナビゲーション処理を行うナビゲーションシステムを示している。ここで、携帯電話端末2Aは、車載情報システム1Aを搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2Aの進行方向は、車載情報システム1Aを搭載する自車両の進行方向と同一である。
【0025】
図2(a)に示す例において、携帯電話端末2Aの表示画面22Aには、方位表示欄22B、縮尺表示欄22C、現在位置を示すシンボル22D、走行経路22Eが表示されており、地図表示の向きは、北を上側にした地図表示(ノースアップ)である。また、図2(b)に示す例では、車載情報システム1Aの表示画面14Aには、方位表示欄14B、縮尺表示欄14C、自車の現在位置を示すシンボル14D、走行経路14Eが表示されており、地図表示の向きは自車の進行方向が上側の地図表示(ヘディングアップ)である。
【0026】
従来では、車載情報システム1Aと携帯電話端末2AとがPOI情報等をやり取りしてナビゲーション処理を行うが、それぞれの地図表示については連携しておらず、地図表示に関しては独立に動作している。このため、図2(a)及び図2(b)に示すように、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとで地図表示の向きが異なる場合が発生する。
【0027】
この場合に、使用者は、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとの双方の地図表示の対応関係を視覚的に把握しにくい。例えば、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとが同じ範囲の地図表示をしていても、地図表示の向きが異なると、携帯電話端末2Aの表示画面22Aのどの位置が、車載情報システム1Aの表示画面14Aのどの位置に対応するのか、分かりにくい。また、地図表示の向きに加え、現在位置、自車の進行方向が、車載情報システム1Aと携帯電話端末2Aとで互いに異なる場合には、さらに双方の地図表示の対応関係を視覚的に把握しにくくなり、使用者にとって使い勝手が悪くなる。
【0028】
図3は、実施の形態1によるナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図3(a)が実施の形態1の携帯電話端末2の地図表示を示し、図3(b)が実施の形態1の車載情報システム1の地図表示を示している。なお、携帯電話端末2は、車載情報システム1を搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2の進行方向は、車載情報システム1を搭載する自車両の進行方向と同一である。すなわち、携帯電話端末2に表示される自身の進行方向と、車載情報システム1に表示される自車両の進行方向とは同一になる。
【0029】
図3(a)に示す例において、携帯電話端末2の表示画面22aには、従来と同様に、方位表示欄22b、縮尺表示欄22c、現在位置を示すシンボル22d、走行経路22eが表示されており、地図表示の向きは、自端末2の進行方向(自車両の進行方向)を上側にした地図表示(ヘディングアップ)である。また、図3(b)に示す例では、車載情報システム1の表示画面14aには、方位表示欄14b、縮尺表示欄14c、自車の現在位置を示すシンボル14d、走行経路14eが表示されており、地図表示の向きは、携帯電話端末2と連携してヘディングアップとなる。
【0030】
実施の形態1では、図2で説明した従来の課題を解決するため、車載情報システム1と携帯電話端末2とで地図表示の設定を同期させている。つまり、携帯電話端末2から地図表示に関する情報、例えば地図表示の向き、自端末2の現在位置及び進行方向を示す情報を、近距離無線通信を介して車載情報システム1へ送信し、車載情報システム1は、この情報に基づいて、携帯電話端末2と同じ地図表示の向き、現在位置、進行方向で、地図表示を行う。これにより、使用者は、車載情報システム1と携帯電話端末2との双方の地図表示の対応関係が視覚的に把握しやすい。
【0031】
次に動作について説明する。
図4は、実施の形態1の携帯電話端末による地図表示処理の流れを示すフローチャートであり、図5は、実施の形態1の車載情報システムによる地図表示処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、図4において、携帯電話端末2のCPU26が、図示を省略した操作部を用いて入力された指示に従って、通信部24を介して携帯電話用アプリケーションサーバ5との通信接続を確立し、携帯電話用地図表示アプリケーションをダウンロードして実行する(ステップST1)。これにより、CPU26が、携帯電話用地図表示制御部27及びナビゲーション処理部28として機能する。
【0032】
次に、携帯電話用地図表示制御部27は、通信部24を介して携帯電話用アプリケーションサーバ5から地図データをダウンロードして、表示部22の表示画面上に地図を表示する(ステップST2)。続いて、携帯電話用地図表示制御部27は、近距離無線通信部23に指示して、車載情報システム1との間で近距離無線通信を確立する(ステップST3)。
【0033】
この後、携帯電話用地図表示制御部27は、携帯電話用地図表示アプリケーションが提供するHMI(Human Machine Interface)として表示部22に操作入力用の画面を表示して、使用者の操作入力を受け付ける。操作入力用画面としては、ナビゲーション処理に関する各種のメニュー画面等が考えられるが、地図表示画面を操作画面としたスクロール操作であってもよい。
【0034】
操作入力がなされると(ステップST4)、携帯電話用地図表示制御部27は、通信部24を介して携帯電話用アプリケーションサーバ5から、当該操作に応じた地図データをダウンロードして、表示部22の表示画面上に地図を表示する(ステップST5)。
次いで、携帯電話用地図表示制御部27は、表示部22における地図表示に関する情報として、現在位置、地図縮尺、及び地図表示の向きを、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で、車載情報システム1へ送信する(ステップST6)。
【0035】
一方、車載情報システム1では、地図表示制御部19が、ナビゲーション処理部20の指示に従って、自車両のナビゲーションに必要な地図データをHDD10から読み出し、描画用LSI13を制御して、液晶モニタ14の表示画面に当該地図データが示す地図を表示する(ステップST1a)。続いて、地図表示制御部19は、近距離無線通信部9に指示して、携帯電話端末2との間で近距離無線通信を確立する(ステップST2a)。
【0036】
近距離無線通信部9は、上述のステップST6で携帯電話端末2から送信された、携帯電話端末2の現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺及び地図表示の向きを受信する。これらの情報は、近距離無線通信部9から地図表示制御部19へ入力される(ステップST3a)。この後、地図表示制御部19は、液晶モニタ14の画面上の地図表示中心、地図表示の向き及び地図縮尺を、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から入力した現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺及び地図表示の向きに合わせて変更するように描画用LSI13を制御する。これにより、描画用LSI13が、液晶モニタ14の画面の地図表示を、携帯電話端末2の現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺及び地図表示の向きに合わせて、携帯電話端末2と同じ地図表示の向き、現在位置及び進行方向の地図表示に変更する(ステップST4a)。このとき、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面は、携帯電話端末2の表示部22の画面よりも大きいため、携帯電話端末2より広範囲の地図を表示することができる。
【0037】
以上のように、この実施の形態1によれば、車載情報システム1が、自身の位置を含む地図を表示する機能を有した携帯電話端末2と通信する近距離無線通信部9と、地図表示を行う液晶モニタ14と、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から取得した地図表示に関する情報に基づいて、携帯電話端末2の地図表示内容を、当該携帯電話端末2の地図表示の向きで液晶モニタ14に表示するように制御する地図表示制御部19とを備える。このように構成することで、車載情報システム1と携帯電話端末2とで連携して行う地図表示において、地図表示処理の視認性及び操作性の向上を図ることができる。
【0038】
なお、上記実施の形態1では、車載情報システム1が、携帯電話端末2から受信した現在位置、地図縮尺、及び地図表示の向きに合わせて地図表示を変更する場合を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、携帯電話端末2が、車載情報システム1から受信した自車両の現在位置、地図縮尺及び地図表示の向きに合わせて地図表示を変更するように構成してもかまわない。
【0039】
また、車載情報システム1において、タッチパネル12等を用いて、液晶モニタ14の表示画面22aに表示した現在位置又は登録地点を操作(押下)すると、操作された現在位置又は登録地点を、携帯電話端末2の表示部22に表示するようにしてもよい。
例えば、地図表示制御部19が、液晶モニタ14の表示画面22aに表示した現在位置又は登録地点が操作されると、地図表示に関する情報として、現在位置又は登録地点の位置を、近距離無線通信部9を介した近距離無線通信で携帯電話端末2へ送信する。
携帯電話用地図表示制御部27は、近距離無線通信部23を介して、操作された現在位置又は登録地点の位置を車載情報システム1から受信すると、当該現在位置又は登録地点を表示部22の画面に表示する。
【0040】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、車載情報システム1と携帯電話端末2の間で地図表示の向き、現在位置、地図縮尺を合わせて地図を表示する例を示した。この実施の形態2は、携帯電話端末が自端末の傾きに応じて地図表示の向きを変更する場合に、車載情報システムでも同様に地図表示の向きを変更するものである。
なお、実施の形態2によるナビゲーションシステムの基本的な構成は、実施の形態1で示した図1の構成と同一であるが、携帯電話端末の傾きに応じて地図表示の向きが変更される点で異なる。従って、システムにおける携帯電話端末以外の構成は図1を参照する。
【0041】
図6は、この発明の実施の形態2による携帯電話端末の構成を示すブロック図であり、図1と同一な構成部には同一符号を付して説明を省略する。図6において、携帯電話端末2aは、上記実施の形態1と同様に、車載情報システム1と連携してナビゲーション処理を行う携帯情報端末であり、GPS受信機21、表示部22、近距離無線通信部23、通信部24、アンテナ25、CPU26a及び角度センサ32を備える。
【0042】
角度センサ32は、携帯電話端末2aの表示部22の画面と同じ平面内における携帯情報端末2aの傾きを検知するセンサである。CPU26aは、携帯電話端末2a内の各構成部を制御するCPUであり、携帯電話用アプリケーションサーバ5からダウンロードした携帯電話用地図表示アプリケーションプログラムを実行して、携帯電話用地図表示制御部27a及びナビゲーション処理部28としての機能を発揮する。携帯電話用地図表示制御部27aは、携帯電話用アプリケーションサーバ5からダウンロードした携帯電話用の地図データを用いた地図表示を制御する構成部であって、角度センサ32により得られた自端末2aの傾きに応じた地図表示を表示部22の画面に行う。
【0043】
次に、実施の形態2における車載情報システム1と携帯電話端末2aとが連携した地図表示の概要を説明する。
図7は、実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが0度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図7(a)は、携帯電話端末2aの地図表示を示し、図7(b)は、実施の形態2の車載情報システム1の地図表示を示している。また、携帯電話端末2aは、車載情報システム1を搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2aの進行方向は、車載情報システム1を搭載する自車両の進行方向と同一である。
【0044】
図7(a)に示す例において、携帯電話端末2aの表示画面22aには、方位表示欄22b、縮尺表示欄22c、現在位置を示すシンボル22d、走行経路22e及びこの走行経路22eの近辺に存在する池33が表示され、地図表示の向きはノースアップである。
このとき、携帯電話用地図表示制御部27aは、表示部22の地図表示に関する情報として、現在位置、地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、表示画面22aと同じ平面内における携帯情報端末2aの傾き(0度)を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0045】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、液晶モニタ14の画面の地図表示中心、地図表示の向き、地図縮尺を、携帯電話端末2aから受信した現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き及び携帯電話端末2aの傾きに合わせて変更するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従い、液晶モニタ14の画面の地図表示を、携帯電話端末2aの現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、表示画面22aと同じ平面内における携帯情報端末2aの傾きに合わせて変更する。これにより、図7(b)に示すように、車載情報システム1の表示画面14aには、方位表示欄14b、縮尺表示欄14c、自車の現在位置を示すシンボル14d、走行経路14e及び池33が表示され、携帯電話端末2aと同じ地図表示の向き、現在位置、進行方向で地図表示される。
【0046】
図8は、実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが45度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図8(a)は、携帯電話端末2aの地図表示を示しており、図8(b)は、実施の形態2の車載情報システム1の地図表示を示している。図8(a)の例では、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aを45度傾けた場合の表示画面22aの上側(辺a側)が北を向いており、ノースアップで地図表示した場合を示している。このとき、携帯電話用地図表示制御部27aは、表示部22における地図表示に関する情報として、現在位置、地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、及び携帯電話端末2aの表示画面22aと同じ平面内における携帯情報端末2aの傾き(45度)を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0047】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、液晶モニタ14の画面の地図表示中心、地図表示の向き、地図縮尺を、携帯電話端末2aから受信した現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き及び携帯電話端末2aの傾きに合わせて変更するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従い、液晶モニタ14の画面の地図表示を、携帯電話端末2aの現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、表示画面22aと同じ平面内における携帯情報端末2aの傾き(45度)に合わせて変更する。
ここでは、45度傾いている携帯電話端末2aの表示画面22aの表示内容が、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面に表示される。つまり、図8(b)に示すように、車載情報システム1は、表示画面14aの上側が北に向くように地図表示せず、携帯電話端末2aと同じ地図表示の向き、現在位置、自車の進行方向となるように地図を45度回転させて表示する。
なお、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面は、携帯電話端末2aの表示部22の画面より大きいため、携帯電話端末2aより広範囲の地図を表示することができる。
【0048】
図9は、実施の形態2のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと傾きが90度の携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図9(a)は、携帯電話端末2aの地図表示を示し、図9(b)は、実施の形態2の車載情報システム1の地図表示を示している。図9(a)の例では、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aを90度傾けたときの表示画面22aの上側(辺a側)が北を向いており、ノースアップで地図表示した場合を示している。このとき、携帯電話用地図表示制御部27aは、表示部22における地図表示に関する情報として、現在位置、地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、携帯電話端末2aの傾き(90度)を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信により車載情報システム1へ送信する。
【0049】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、液晶モニタ14の画面の地図表示中心、地図表示の向き、地図縮尺を、携帯電話端末2aから受信した現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き及び携帯電話端末2aの傾きに合わせて変更するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従い、液晶モニタ14の画面の地図表示を、携帯電話端末2aの現在位置、表示部22の地図表示における地図縮尺、地図表示の向き(ノースアップ)、携帯電話端末2aの傾き(90度)に合わせて変更する。
ここでは、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aを90度傾けたときの表示画面22aの表示内容が、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面に表示される。つまり、図9(b)に示すように、車載情報システム1は、表示画面14aの上側が北に向くように地図表示せず、携帯電話端末2aと同じ地図表示の向き、現在位置、自車の進行方向となるように地図を90度回転させて表示する。
なお、車載情報システム1の液晶モニタ14の画面は、携帯電話端末2aの表示部22の画面より大きいため、携帯電話端末2aより広範囲の地図を表示することができる。
【0050】
携帯電話端末2aが、表示画面22aの上側(辺a側)が常に北に向くようにノースアップで地図表示をしている場合、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aを45度、90度傾けると、図8(a)及び図9(a)に示すように地図表示される。
従来では、携帯電話端末と車載情報システムで地図表示の向きが連携していないので、従来の車載情報システムが、ノースアップで地図表示している場合に、携帯電話端末2aの表示画面22aと同じ平面内での携帯情報端末2aの傾きとは無関係に、図7(b)に示すような地図表示のままとなる。このため、携帯電話端末2aと車載情報システム1との双方の地図表示の対応関係を視覚的に把握しにくくなり、使用者にとって使い勝手が悪くなる。
【0051】
これに対して、実施の形態2では、車載情報システム1が、携帯電話端末2aからその傾きを示す情報を入力して、図8(b)及び図9(b)に示すように、傾いた携帯電話端末2aと同じ地図表示の向き、現在位置、進行方向となるように地図を回転させて表示する。このように、携帯電話端末2aが傾いた分だけ地図表示を傾けることにより、使用者が、車載情報システム1と携帯電話端末2aで表示された地図の対応関係を視認しやすく使い勝手がよくなる。
【0052】
また、携帯電話端末2aが実行する携帯電話用地図表示アプリケーションによっては、携帯電話端末の傾きを検知すると、その傾きを補正して見かけ上の地図表示の向きを変えないように制御するものがある。例えば、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末22aを傾けた際、図8(a)及び図9(a)に示すように、表示画面22aの上側(辺a側)が北に向くように地図表示するのではなく、携帯電話端末2aの鉛直方向の上側が常に北に向くように地図を回転させて表示する制御を行う場合、車載情報システム1は、表示画面14aの上側が北に向くノースアップで地図表示していれば、携帯電話端末2aの傾きに応じて地図を回転させる処理を行わない。この場合、車載情報システム1が、携帯電話用地図表示アプリケーションの地図表示に関するプロファイルを、近距離無線通信で携帯電話端末2aから取得することにより、その地図表示の仕方に応じて地図を回転させる処理の可否を判断する。
【0053】
さらに、車載情報システム1が、携帯電話用の地図表示アプリケーションの地図表示に合わせて、柔軟に地図表示の制御方法を変更しても構わない。例えば、表示画面22aと同じ平面内で携帯情報端末2aが所定の角度だけ傾くと、車載情報システム1が地図表示を変更するように制御する。
【0054】
以上のように、この実施の形態2によれば、地図表示制御部19が、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2aから取得した携帯電話端末2aの表示画面22aと同じ平面内における携帯電話端末2aの傾きの情報に基づいて、表示画面22aの地図表示の向きを携帯電話端末2aの傾きに合わせて変更するように制御する。このように、水平方向に対する携帯電話端末2aの傾き(向き)に合わせて双方の地図表示を変更することから、地図表示処理の視認性及び操作性の向上を図ることができる。
【0055】
実施の形態3.
実施の形態3では、携帯電話端末で表示した地図をスクロールさせて現在位置が表示画面から外れた場合に、車載情報システムの表示画面において、現在位置とスクロールさせた先の位置(カーソル位置)との双方が表示されるように地図の縮尺を変更する構成について述べる。なお、実施の形態3によるナビゲーションシステムの基本的な構成は、実施の形態1で示した図1の構成と同一であるが、上述の地図縮尺の変更を行う点で異なる。従って、システムの各構成は、図1を参照する。
【0056】
次に、実施の形態3における車載情報システム1と携帯電話端末2とが連携した地図表示の概要を説明する。
図10は、実施の形態3のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図10(a)は、携帯電話端末2の地図表示を示し、図10(b)は、図10(a)に合わせた実施の形態3の車載情報システム1の地図表示を示している。また、図10(c)は、図10(a)の地図をスクロールした場合を示しており、図10(d)は、図10(c)に応じて縮尺を変更した車載情報システム1の地図表示を示している。なお、携帯電話端末2は、車載情報システム1を搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2の進行方向は、車載情報システム1を搭載する自車両の進行方向と同一である。
【0057】
図10(a)に示す例において、携帯電話端末2の表示画面22aには、方位表示欄22b、縮尺表示欄22c、現在位置を示すシンボル22d、走行経路22eが表示されており、地図表示の向きは、自端末2の進行方向(自車両の進行方向)を上側にした地図表示(ヘディングアップ)である。また、上記実施の形態1と同様の処理により、車載情報システム1では、図10(b)に示すように、方位表示欄14b、縮尺表示欄14c、自車の現在位置を示すシンボル14d、走行経路14eが表示画面14aに表示され、地図表示の向きは、携帯電話端末2と連携してヘディングアップとなる。
【0058】
携帯電話端末2において、図10(a)に示す地図に対するスクロール操作が進むと、スクロールの移動先で指定された位置(十字形状のスクロールカーソル34の位置、以下スクロール中心と呼ぶ)が現在位置から離れていき、図10(c)に示すように現在位置が表示画面22aの表示範囲外になる。このとき、スクロール中心の位置から現在位置の方向を示す矢印35を表示してもよい。例えば、携帯電話用地図表示制御部27が、現在の地図の縮尺で表示画面22aで表示可能な距離範囲に基づいて、現在位置からスクロール中心までの地図上の距離が表示可能か否かを判定し、現在位置が表示範囲外になったと判定すると、スクロール中心を基点として現在位置の方向を示す矢印35を表示する。なお、矢印35の代わりに、スクロール中心と現在位置とを直線あるいは曲線で結ぶ表示を行ってもよい。
【0059】
また、携帯電話用地図表示制御部27は、スクロール操作によって、現在位置が表示部22の表示範囲外になったと判定すると、表示部22の地図表示に関する情報として、現在位置、及びスクロール中心の位置を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0060】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から現在位置及びスクロール中心の位置を受信すると、液晶モニタ14の表示画面において、現在位置とスクロール中心の位置の双方が表示可能な地図縮尺を計算する。
例えば、現在位置とスクロール中心の位置から、現在位置とスクロール中心との距離を算出し、液晶モニタ14の表示画面の縦サイズの1/2の距離に双方の距離を設定する。
【0061】
続いて、地図表示制御部19は、算出した縮尺を設定して、現在位置とスクロール中心の双方を表示するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従い、液晶モニタ14の画面の地図縮尺を変更して、現在位置とスクロール中心の双方を液晶モニタ14の画面に表示する。これにより、図10(d)に示すように、現在位置であるシンボル14dと、携帯電話端末2の画面上のスクロール中心の位置に相当するスクロールカーソル34aとの双方が表示画面14a上に表示される。
なお、携帯電話端末2と同様に、車載情報システム1においても、スクロール中心を基点として現在位置の方向を示す矢印35aを表示してもよい。また、矢印35aの代わりに、スクロール中心と現在位置とを直線あるいは曲線で結ぶ表示を行ってもよい。
【0062】
携帯電話端末2でスクロール操作が継続されている間、車載情報システム1と携帯電話端末2とにおける上述した処理が連続して実行される。つまり、携帯電話端末2でスクロール操作によるスクロール中心の移動が進むにつれて、車載情報システム1における地図表示の縮尺が大きくなる。
【0063】
また、車載情報システム1における地図の表示尺度は階層的に変更してもよい。
さらに、現在位置の方向に従ってスクロール中心の位置が見やすくなるように地図表示を制御してもよい。例えば、使用者が、スクロール中心の位置を示すカーソル34の形状として十字以外の形状を設定してもよい。
【0064】
以上のように、この実施の形態3によれば、自身の位置を含む地図を表示する機能を有した携帯電話端末2と通信する近距離無線通信部9と、地図表示を行う液晶モニタ14と、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から取得した地図表示に関する情報に基づいて、携帯情報端末2の地図表示内容を、当該地図上に存在する所定の地点が表示される地図縮尺に調整して液晶モニタ14に表示するように制御する地図表示制御部19とを備える。特に、地図表示制御部19が、近距離無線通信部9を介して取得した携帯電話端末2の現在位置及び携帯電話端末2が表示する地図に対するスクロール操作で指定された指定位置(スクロール中心)がともに表示される地図縮尺に調整して、現在位置及び指定位置を含む携帯電話端末2の地図表示内容を液晶モニタ14に表示するように制御する。
このようにすることで、地図のスクロール操作における視認性及び操作性の向上を図ることができる。
【0065】
なお、上記実施の形態3では、携帯電話端末2で実行されたスクロール操作に応じて、車載情報システム1の地図表示を変更する場合を示したが、車載情報システム1で実行されたスクロール操作に応じて、携帯電話端末2の地図表示を変更するようにしてもよい。
例えば、地図表示制御部19が、スクロール操作によって液晶モニタ14の地図表示が移動すると、地図表示に関する情報として、現在位置及びスクロール中心の位置を、近距離無線通信部9を介した近距離無線通信で携帯電話端末2へ送信する。
【0066】
携帯電話用地図表示制御部27は、近距離無線通信部23を介して車載情報システム1から現在位置及びスクロール中心の位置を受信すると、表示部22の表示画面において、現在位置とスクロール中心の位置の双方が表示可能な地図縮尺を計算する。例えば、現在位置とスクロール中心の位置から、現在位置とスクロール中心との距離を算出して、液晶モニタ14の表示画面の縦サイズの1/2の距離に双方の距離を設定する。
続いて、携帯電話用地図表示制御部27は、算出した縮尺を設定して、現在位置とスクロール中心の双方を表示部22の画面に表示する。
【0067】
近年では、一般的な車載情報システム1よりも大型の画面を有した携帯情報端末が普及している。このような携帯情報端末が、上述のように車載情報システム1と連携した地図表示を行うことにより、地図のスクロール操作における視認性や操作性の向上を図ることが可能である。なお、地図縮尺を変更せずに、携帯電話端末2の表示画面22aに表示する地図領域を、車載情報システム1におけるスクロール操作で移動した地図領域としてもよい。
また、車載情報システム1側の現時位置表示ボタン(不図示)を押すことにより、携帯電話端末2に操作信号を送り、一瞬で携帯電話端末2を現在地表示にするようにしてもよい。このようにすると、ユーザインタフェースが使いやすい車載側で、携帯電話端末2を制御することになり、携帯電話端末2の操作性が向上する。このような制御の場合、携帯情報端末2と車載情報システム1との最新の操作を有効として、他方を制御する。
【0068】
実施の形態4.
実施の形態4では、携帯電話端末で探索した現在位置から目的地点までの経路の一部が表示画面から外れた場合に、車載情報システムの表示画面において、現在位置から目的地点までの経路が全て表示されるように地図の縮尺を変更する構成について述べる。なお、実施の形態4によるナビゲーションシステムの基本的な構成は、実施の形態1で示した図1の構成と同一であるが、上述の地図縮尺の変更を行う点で異なる。従って、システムの各構成は、図1を参照する。
【0069】
次に、実施の形態4における車載情報システム1と携帯電話端末2とが連携した地図表示の概要を説明する。
図11は、実施の形態4のナビゲーションシステムにおける車載情報システムと携帯電話端末との地図表示画面を示す図であり、図11(a)は、携帯電話端末2の地図表示を示し、図11(b)は、図11(a)に合わせた実施の形態4の車載情報システム1の地図表示を示している。なお、携帯電話端末2は、車載情報システム1を搭載する車両に持ち込まれているものとする。つまり、携帯電話端末2の進行方向は、車載情報システム1を搭載する自車両の進行方向と同一である。
【0070】
図11(a)に示す例において、携帯電話端末2の表示画面22aには、方位表示欄22b、縮尺表示欄22c、現在位置を示すシンボル22d、走行経路22eが表示されており、地図表示の向きは、自端末2の進行方向(自車両の進行方向)を上側にした地図表示(ヘディングアップ)である。また、携帯電話端末2のナビゲーション処理部28が、現在位置から目的地点までの経路を探索し、携帯電話用地図表示制御部27によって、探索結果の経路37が表示画面22aに表示されている。
【0071】
携帯電話端末2の表示画面22aは小さいため、現在位置から目的地点36までの経路37の長さによっては、図11(a)に示すように経路の全てを表示することができない場合が生じる。そこで、実施の形態4の車載情報システム1では、図11(b)に示すように携帯電話端末2で探索された経路37の全てが表示されるように地図縮尺を変更して地図表示を行う。例えば、携帯電話用地図表示制御部27が、現在の地図の縮尺で表示画面22aで表示可能な距離範囲に基づいて、探索結果の経路37の全てが表示可能か否かを判定し、経路37の一部が表示範囲外になったと判定すると、表示部22の地図表示に関する情報として、現在位置、目的地点36の位置及び経路を示す情報を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0072】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から現在位置、目的地点36の位置及び経路を示す情報を受信すると、液晶モニタ14の表示画面で現在位置と目的地点36を含む経路37の全てが表示可能な地図縮尺を計算する。例えば、車載情報システム1の表示画面14aのサイズと、携帯電話端末2の表示画面22aのサイズとの比率に基づいて、車載情報システム1の地図縮尺が決定される。なお、経路37の全てを表示するため、車載情報システム1では、携帯電話端末2の表示部22の地図縮尺よりも大きい地図縮尺となる。
【0073】
例えば、携帯電話端末2の表示画面22aの縦寸法をLtとし、車載情報システム1の液晶モニタ14の表示画面14aの縦寸法をLEとした場合に、経路37の外接四角形が地図縮小率Lt/LEで縮小される表示尺度を求める。また、携帯電話端末2の表示画面22aの横寸法をWtとし、車載情報システム1の液晶モニタ14の表示画面14aの横寸法をWEとした場合には、経路37の外接四角形が、地図縮小率Wt/WEで縮小される表示尺度を求めてもよい。さらに、地図縮小率Lt/LE、Wt/WEは、所定の定数αを積算したり、所定の定数βを加算して値を調整してもよい。この他に、地図縮小率を((Wt・Lt)/(WE・LE))1/2としてもよい。
【0074】
次に、地図表示制御部19は、算出した縮尺を設定して、現在位置と目的地点36とを含む経路37の全てを表示するよう描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従って液晶モニタ14の画面の地図縮尺を変更することにより、図11(b)に示すように、現在位置であるシンボル14dと携帯電話端末2の画面上の目的地点36の位置に対応する目的地点36aとを含む、携帯電話端末2で探索された経路37に対応する経路37aを表示画面14aに表示する。
【0075】
また、携帯電話端末2で探索された経路に関する情報として、携帯電話用地図DBから取得された経路周辺のPOI情報を含めてもよい。例えば、携帯電話端末2が、経路37の周辺のPOI情報を車載情報システム1へ送信して、車載情報システム1が、携帯電話端末2から受信したPOI情報を経路37aの周辺に表示する。
【0076】
地図縮小率は、下記のように求めてもよい。
図12は、車載情報システムの地図縮小率の計算方法を説明するための図である。図12(a)に示すように、車載情報システム1の液晶モニタ14の表示画面14aの縦の表示寸法をLm、横の表示寸法をWm、全体を表示したい現在位置14dから目的地点36aまでの経路37aを曲線Lとし、この曲線Lの外接四角形38の縦寸法をLx、横寸法をWxとする。ここで、図12(b)に示す領域39に外接四角形38内の地図を縮小して表示する場合、領域39の縦寸法をLEとし、横寸法をWEとすると、領域39の縦横比SAは、SA=LE/WEとなる。これらを利用して、経路37aの全てを表示する地図縮小率MIN(SL,SW)を、下記式に従って算出する。
SL=(Lm/Lx)×SA
Sw=(Wm/Wx)×SA
MIN(SL,SW)=MIN((Lm/Lx),(Wm/Wx))×SA
【0077】
また、下記式から地図縮小率を算出してもよい。
Sx=MAX(Lx,Wx)
Sm=MAX(Lm,Wm)
地図縮小率=(Sx/Sm)×SA
【0078】
以上のように、この実施の形態4によれば、地図表示制御部19が、近距離無線通信部9を介して取得した携帯電話端末2の現在位置及び目的地点の位置がともに表示される地図縮尺に調整して、現在位置及び目的地点を含む携帯電話端末2の地図表示内容を液晶モニタ14に表示するように制御する。このようにすることで、携帯電話端末2で探索された経路の視認性及び探索結果の経路に対する操作の操作性の向上を図ることができる。
【0079】
また、上記実施の形態4では、携帯電話端末2で実行された経路探索結果を、車載情報システム1で地図表示する場合を示したが、経路探索前に現在位置と目的地点の位置とを車載情報システム1へ送信して、現在位置と目的地点の双方を表示可能な地図縮尺で液晶モニタ14に地図表示してもよい。
【0080】
例えば、携帯電話用地図表示制御部27が、現在位置及び目的地点36の位置を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
車載情報システム1の地図表示制御部19は、近距離無線通信部9を介して携帯電話端末2から現在位置及び目的地点36の位置を受信すると、液晶モニタ14の表示画面で現在位置と目的地点36を表示可能な地図縮尺を計算する。
【0081】
次に、地図表示制御部19が、算出した縮尺を設定して、現在位置と目的地点36とを表示するように描画用LSI13を制御する。描画用LSI13は、地図表示制御部19からの指示に従って液晶モニタ14の画面の地図縮尺を変更することにより、現在位置であるシンボル14dと、携帯電話端末2の画面上の目的地点36の位置に相当する目的地点36aとを表示画面14aに表示する。なお、目的地点の代わりに、携帯電話端末2への操作で指定された任意の地図表示位置と現在位置とをともに表示可能な縮尺で液晶モニタ14に表示してもよい。
また、現在位置と携帯電話端末2で表示されている位置関係に応じて、車載情報システム1の液晶モニタ14上の予め定められた位置に表示するように縮尺を調整して表示してもよい。例えば、ヘディングアップモードで現在位置が携帯電話端末2で表示されている位置よりも上である場合は、現在位置を液晶モニタ14の表示面上端と下端との1/5の距離に、携帯電話端末2で表示されている位置を4/5の距離になるように縮尺を調整してもよい。現在位置が携帯電話端末2で表示されている位置よりも下である場合は、現在位置を液晶モニタ14の表示面上端と下端との4/5の距離に、携帯電話端末2で表示されている位置を1/5の距離になるように縮尺を調整してもよい。この表示方法は、現在位置と携帯電話端末2で表示されている位置との左右の位置関係に適用してもよい。
【0082】
さらに、上記実施の形態4では、携帯電話端末2で実行された経路探索結果を、車載情報システム1で地図表示する場合を示したが、車載情報システム1で実行された経路探索の結果を、携帯電話端末2で地図表示してもよい。
例えば、地図表示制御部19が、ナビゲーション処理部20によって経路探索がなされると、地図表示に関する情報として、現在位置、目的地点の位置及び経路を示す情報を、近距離無線通信部9を介した近距離無線通信で携帯電話端末2へ送信する。
【0083】
携帯電話用地図表示制御部27は、近距離無線通信部23を介して車載情報システム1から現在位置、目的地点の位置及び経路を示す情報を受信すると、液晶モニタ14の表示画面において、現在位置と目的地点を含む経路の全てが表示可能な地図縮尺を計算する。
続いて、携帯電話用地図表示制御部27は、算出した縮尺を表示部22に設定し、現在位置と目的地点を含む経路を、表示部22の画面に表示する。
【0084】
このように経路についても連携することによって、ナビゲーション処理における視認性及び操作性の向上を図ることが可能である。なお、地図縮尺を変更せずに、車載情報システム1で探索した経路を携帯電話端末2の表示画面22aに表示してもよい。
【0085】
また、車載情報システム1で探索された経路に関する情報として、地図DBから取得した経路周辺のPOI情報を含めてもよい。例えば、車載情報システム1が、経路の周辺のPOI情報を携帯電話端末2へ送信し、携帯電話端末2が、車載情報システム1から受信したPOI情報を経路の周辺に表示する。
【0086】
さらに、車載情報システム1と携帯電話端末2との双方が経路探索を行い、探索結果の経路が互いに異なる場合は、どちらかを優先するように制御してもよい。
例えば、車載情報システム1のナビゲーション処理部20が、経路探索を行うと、現在位置、目的地点、使用者が設定した探索条件等の経路探索に必要な情報を、近距離無線通信部9を介した近距離無線通信で携帯電話端末2へ送信する。
携帯電話端末2のナビゲーション処理部28は、近距離無線通信部23を介して車載情報システム1から現在位置、目的地点、使用者が設定した探索条件等の経路探索に必要な情報を受信すると、これらの情報に基づいて経路を探索する。ナビゲーション処理部28に探索された現在位置、目的地点、使用者が設定した探索条件等の経路探索に必要な情報を、近距離無線通信部23を介した近距離無線通信で車載情報システム1へ送信する。
【0087】
車載情報システム1の地図表示制御部19は、ナビゲーション処理部20の経路探索の結果と、近距離無線通信部9を介して受信した携帯電話端末2の経路探索の結果とを比較し、これらの経路が異なる場合にいずれかの経路を選択する。
例えば、車載情報システム1と携帯電話端末2の双方の経路探索結果のうち、経路探索に用いた地図データの作成日が新しい方を優先して選択し、選択した経路を車載情報システム1と携帯電話端末2との双方で表示する。
【0088】
また、車載情報システム1と携帯電話端末2の双方の経路探索結果のうち、経路探索に用いた地図データの作成日に対応するバージョン情報が新しい方を選択してもよい。
さらに、車載情報システム1と携帯電話端末2の双方の経路探索結果のうち、経路探索に用いた地図データの更新日が新しい方を選択してもかまわない。
【0089】
なお、携帯電話用地図DBの地図データは、地図データをHDD等に固定的に保持する車載情報システム1の地図データと比較して、最新の情報に更新されている場合が多い。そこで、地図データの作成日が不確かな場合、携帯電話端末2の経路探索結果を選択してもよい。
【0090】
上記実施の形態1〜4では、携帯情報端末として携帯電話端末2,2aを利用する場合を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、車載情報システム1と連携した地図表示を行う携帯情報端末には、PDA(Personal Digital Assistance)を用いてもよく、携帯可能なパーソナルコンピュータを用いてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態1〜4では、ナビゲーション装置として車載情報システム1を利用する場合を示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、携帯電話端末2,2aと連携した地図表示を行うナビゲーション装置には、PDAを用いてもよく、携帯可能なパーソナルコンピュータを用いてもよい。
【0092】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置用地図データベースを記憶したナビゲーション装置および携帯端末用地図データベースを記憶した携帯端末用アプリケーションサーバと通信する通信部と、
地図表示を行う表示部と、
前記通信部を介して前記ナビゲーション装置から取得した地図表示に関する情報に基づいて、前記ナビゲーション装置の地図表示内容を、前記携帯端末用アプリケーションサーバからダウンロードした地図データを用いて当該ナビゲーション装置の地図表示の向きで前記表示部に表示するように制御する地図表示制御部とを備えた携帯情報端末。
【請求項2】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して前記ナビゲーション装置から取得した地図表示に関する情報に基づいて、前記ナビゲーション装置の地図表示内容を、当該地図上に存在する所定の地点が表示される地図縮尺に調整して前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項3】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して取得した前記ナビゲーション装置の現在位置及び当該ナビゲーション装置が表示する地図に対して指定された指定位置がともに表示される地図縮尺に調整して、前記現在位置及び前記指定位置を含む当該ナビゲーション装置の地図表示内容を前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項2記載の携帯情報端末。
【請求項4】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して取得した前記ナビゲーション装置の現在位置及び当該ナビゲーション装置が表示する地図に対するスクロール操作で指定された指定位置がともに表示される地図縮尺に調整して、前記現在位置及び前記指定位置を含む当該ナビゲーション装置の地図表示内容を前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項2記載の携帯情報端末。
【請求項5】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して取得した前記ナビゲーション装置の現在位置及び目的地点がともに表示される地図縮尺に調整して、前記現在位置及び前記目的地点を含む当該ナビゲーション装置の地図表示内容を前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項2記載の携帯情報端末。
【請求項6】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して取得した前記ナビゲーション装置の前記現在位置、前記目的地点及び前記現在位置から前記目的地点までの経路探索の結果に基づいて、前記現在位置から前記目的地点までの経路が表示される地図縮尺に調整して、前記経路を含む当該ナビゲーション装置の地図表示内容を前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項5記載の携帯情報端末。
【請求項1】
ナビゲーション装置用地図データベースを記憶したナビゲーション装置および携帯端末用地図データベースを記憶した携帯端末用アプリケーションサーバと通信する通信部と、
地図表示を行う表示部と、
前記通信部を介して前記ナビゲーション装置から取得した地図表示に関する情報に基づいて、前記ナビゲーション装置の地図表示内容を、前記携帯端末用アプリケーションサーバからダウンロードした地図データを用いて当該ナビゲーション装置の地図表示の向きで前記表示部に表示するように制御する地図表示制御部とを備えた携帯情報端末。
【請求項2】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して前記ナビゲーション装置から取得した地図表示に関する情報に基づいて、前記ナビゲーション装置の地図表示内容を、当該地図上に存在する所定の地点が表示される地図縮尺に調整して前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項1記載の携帯情報端末。
【請求項3】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して取得した前記ナビゲーション装置の現在位置及び当該ナビゲーション装置が表示する地図に対して指定された指定位置がともに表示される地図縮尺に調整して、前記現在位置及び前記指定位置を含む当該ナビゲーション装置の地図表示内容を前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項2記載の携帯情報端末。
【請求項4】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して取得した前記ナビゲーション装置の現在位置及び当該ナビゲーション装置が表示する地図に対するスクロール操作で指定された指定位置がともに表示される地図縮尺に調整して、前記現在位置及び前記指定位置を含む当該ナビゲーション装置の地図表示内容を前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項2記載の携帯情報端末。
【請求項5】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して取得した前記ナビゲーション装置の現在位置及び目的地点がともに表示される地図縮尺に調整して、前記現在位置及び前記目的地点を含む当該ナビゲーション装置の地図表示内容を前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項2記載の携帯情報端末。
【請求項6】
前記地図表示制御部は、前記通信部を介して取得した前記ナビゲーション装置の前記現在位置、前記目的地点及び前記現在位置から前記目的地点までの経路探索の結果に基づいて、前記現在位置から前記目的地点までの経路が表示される地図縮尺に調整して、前記経路を含む当該ナビゲーション装置の地図表示内容を前記表示部に表示するように制御することを特徴とする請求項5記載の携帯情報端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−61343(P2013−61343A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−233860(P2012−233860)
【出願日】平成24年10月23日(2012.10.23)
【分割の表示】特願2012−537486(P2012−537486)の分割
【原出願日】平成22年10月5日(2010.10.5)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年10月23日(2012.10.23)
【分割の表示】特願2012−537486(P2012−537486)の分割
【原出願日】平成22年10月5日(2010.10.5)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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