説明

ナビゲーション装置及び方法並びにナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体

【課題】 ナビゲーションから得られる情報について、自動的に電子メールで送信することで有効活用する。
【解決手段】 メール設定部45は、電子メールに関する情報及び経路上での送信地点を設定するための手段である。到達監視部47は、現在位置計算部43によって計算された前記自車位置が、メール設定部45によって設定された前記送信地点に到達したか否かを監視するための手段である。送信部48は、前記自車位置が前記送信地点に到達した場合に、メール設定部45によって設定された電子メールを、モデム14及び携帯電話15からなる通信手段により送信させるための送信手段である。メール設定部45及び送信部48は、設定に応じて、電子メールの内容として、自車の運行に関する情報を送信するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の道案内をするナビゲーションの技術の改良に関するもので、特に、ナビゲーションから得られる情報について、自動的に電子メールで送信することで有効活用するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの移動体に搭載して道案内をさせる装置として、ナビゲーション装置が知られている。ナビゲーション装置は、カーナビゲーションシステム、カーナビゲーションやカーナビなどとも呼ばれ、与えられた目的までの最適な経路をCD−ROMなどに記録された道路のデータから検索する。そして、ナビゲーション装置が搭載されている移動体の現在位置(自車位置と呼ぶ)をGPSなどで計算し、周囲の道路や経路などの情報と共に液晶画面などに逐次表示しながら、右左折点などを表示や合成音声などで知らせるものである。また、このように移動体の運行状況などに関する情報処理をナビゲーションと呼ぶ。
【0003】また、このようなナビゲーション装置に、周辺装置やプログラムなどを組み合わせることで、インターネットなどの電子メールの送受信する技術も実用化されている。このような従来技術では、電子メールの送信や受信は、使用者が送信の操作をしたときに行われ、また、電子メールの受信については、車両停止時に行うことで電波状態の安定を図る例は知られている(特開平7−202788)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような従来技術では、単に電子メールを送受信するだけで、自車が目的地に到達したことやその時間といった移動体の運行に関する情報など、ナビゲーションから得られる情報について、電子メールで送信するといった有効活用を行うことはできなかった。
【0005】本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、その目的は、ナビゲーションから得られる情報について、自動的に電子メールで送信することで有効活用するナビゲーションの技術すなわちナビゲーション装置及び方法並びにナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体を提供することである。また、本発明の他の目的は、移動体の運行状況を把握したり管理することが容易になるナビゲーションの技術を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、移動体に搭載して経路を案内するためのナビゲーション装置であって、与えられた目的地への経路を計算するための手段と、情報を無線送信するための通信手段と、前記移動体の現在の自車位置を算出するための手段と、を備えたナビゲーション装置において、電子メールに関する情報及び経路上での送信地点を設定するための手段と、計算された前記自車位置が、設定された前記送信地点に到達したか否かを監視するための手段と、前記自車位置が前記送信地点に到達した場合に、前記電子メールを前記通信手段により送信させるための送信手段と、を備えたことを特徴とする。請求項5の発明は、請求項1の発明を方法という見方からとらえたもので、移動体において経路を案内するためのナビゲーション方法であって、与えられた目的地への経路を計算するためのステップと、前記移動体の現在の自車位置を算出するためのステップと、を含むナビゲーション方法において、電子メールに関する情報及び経路上での送信地点を設定するためのステップと、計算された前記自車位置が、設定された前記送信地点に到達したか否かを監視するためのステップと、前記自車位置が前記送信地点に到達した場合に、前記電子メールを無線送信するためのステップと、を含むことを特徴とする。請求項8の発明は、請求項1,5の発明を、コンピュータのソフトウェアを記録した記録媒体という見方からとらえたもので、コンピュータを使って、移動体において経路を案内するためのナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体であって、そのソフトウェアは前記コンピュータに、与えられた目的地への経路を計算させ、前記移動体の現在の自車位置を算出させるナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体において、前記ソフトウェアはさらに前記コンピュータに、電子メールに関する情報及び経路上での送信地点の設定を受け付けさせ、計算された前記自車位置が、設定された前記送信地点に到達したか否かを監視させ、前記自車位置が前記送信地点に到達した場合に、前記電子メールを無線送信させることを特徴とする。請求項1,5,8の発明では、目的地や中継点など、設定された送信地点に自車が到達すると、予め設定した通りの相手すなわち宛先メールアドレスに、予め設定した内容の電子メールが自動的に送信される。このため、自車が目的地に到達したことやその時間など、ナビゲーションから得られる情報を、電子メールの受信者などが有効活用することができ、トラックの運行管理なども容易になる。なお、メールの送信地点は、最終目的地以外だけでなく中継点も含む概念である。また、送信地点に到達とは、実質的に到達することであり、送信地点から所定距離内で一定時間以上停車したような場合は、送信地点に到達したものとして扱うことができる。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載のナビゲーション装置において、前記電子メールの内容として、前記移動体の運行に関する情報を送信するように構成されたことを特徴とする。請求項6の発明は、請求項2の発明を方法という見方からとらえたもので、請求項5記載のナビゲーション方法において、前記電子メールの内容として、前記移動体の運行に関する情報を送信することを特徴とする。請求項2,6の発明では、ナビゲーションから得られる情報として、移動体の運行に関する情報を電子メールで送信するので、送信先で移動体の運行状況を把握したり管理することが容易になる。ここで、ナビゲーションから得られる運行に関する情報としては、送信地点への到着時刻、送信地点の名称、経度や緯度など現在位置に関す情報、送信地点への到着所要時間、有料道路代金などがあり、その他、状況を知らせる定型文のような特別なメッセージを送ることもでき、電子メールの送信先では、送られた電子メールの内容を後日確認することにより走行内容を確認することができる。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は2記載のナビゲーション装置において、予め決められた情報を前記移動体の外部より受信した場合に、前記電子メールを送信するための手段を備えたことを特徴とする。請求項7の発明は、請求項3の発明を方法という見方からとらえたもので、請求項5又は6記載のナビゲーション方法において、予め決められた情報を前記移動体の外部より受信した場合に、前記電子メールを送信するためのステップを含むことを特徴とする。請求項3,7の発明では、外部から情報を受信した場合に、その情報の一部などを電子メールで送信することで、移動体や道路の情報化に対応し、より多くの情報を有効活用することができる。例えば、高速道路等での自動料金収受システム(ETC/Electronic Toll Collection System )の実用化にあたり、課金が発生した時に、課金内容に関する情報(課金情報と呼ぶ)を、所定のアドレスへ送信することで、課金情報を後日、管理したり集計することが容易になる。
【0009】請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、前記電子メールの送信が失敗した場合、その電子メールを再送するための手段を備えたことを特徴とする。請求項4の発明では、携帯電話が未接続等により電子メールを送信できなかった場合は、送信に失敗したことやその電子メールの内容などの情報を記憶しておき、送信できなかったことを使用者に表示等により知らせるとともに、電波状態が改善するなどして送信ができる状態になった場合は、記憶してある情報に基づいて電子メールを自動的に再送することにより、ナビゲーションから得られる情報を確実に有効活用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、この発明のナビゲーション装置の実施の形態(以下「実施形態」又は本装置と呼ぶ)について、図面を参照して具体的に説明する。なお、この実施形態は、いろいろなハードウェア装置と、ソフトウェアによって制御されるコンピュータとを使って実現される。この場合、そのソフトウェアは、この明細書の記載にしたがった命令を組み合わせることで作られ、上に述べた従来技術と共通の部分には従来技術で説明した手法も使われる。また、そのソフトウェアは、プログラムコードだけでなく、プログラムコードの実行のときに使うために予め用意されたデータも含む。そして、そのソフトウェアは、本装置に組み込まれたCPU、各種チップセットといった物理的な処理装置を活用することでこの発明の作用効果を実現する。
【0011】但し、この発明を実現する具体的なハードウェアやソフトウェアの構成はいろいろ変更することができる。例えば、回路の構成やCPUの処理能力に応じて、ある機能を、LSIなどの物理的な電子回路で実現する場合も、ソフトウェアによって実現する場合も考えられる。また、ソフトウェアを使う部分についても、ソフトウェアの形式として、コンパイラ、アセンブラなどいろいろ考えられる。また、この発明を実現するソフトウェアを記録した記録媒体は、それ単独でもこの発明の一態様である。
【0012】以上のように、コンピュータを使ってこの発明を実現する態様はいろいろ考えられるので、以下では、この発明や実施形態に含まれる個々の機能を実現する仮想的回路ブロックを使って、この発明と実施形態とを説明する。
【0013】〔1.構成〕まず、図1は、本実施形態の構成を示す機能ブロック図である。
〔1−1.全体の構成〕すなわち、本実施形態は、移動体である自動車に搭載して経路を案内するためのナビゲーション装置であり、絶対位置・方位検出部1と、相対方位検出部2と、車速検出部3と、メインCPU及びその周辺回路4と、メモリ群Mと、ユーザインタフェース部9と、表示部10と、入力部11と、CD−ROM制御部12と、FM多重/自動料金等処理部13と、を備えている。また、本実施形態は、モデム14と、携帯電話15と、を備えている。
【0014】このうち、絶対位置・方位検出部1は、GPS衛星から送られてくるGPS電波を受信することで、本実施形態のナビゲーション装置が搭載された自動車(自車)の現在位置について、地表での絶対的な位置座標や方位を計算するための手段である。また、相対方位検出部2は、ジャイロなどを使って自車の相対的な方位を検出するための部分である。また、車速検出部3は、自動車より得られる車速パルスを処理することで、自車の速度を計算するための部分である。
【0015】また、メインCPU及びその周辺回路4は、本装置全体を制御する制御回路の役割を果たす部分である。また、メモリ群Mは、本装置が動作するのに必要な各種のメモリであり、例えば、BIOSやブートアッププログラムなどを格納しているROM5、ワークエリアなどに使うDRAM6、登録ファイル等の情報を記録する不揮発性メモリとしてのSRAM7、ビデオ表示などに使うVRAM8と、を含んでいる。
【0016】また、表示部10は、地図や操作メニューなど各種の情報を、図示しない液晶表示パネルや音声合成装置などを使って出力するための部分であり、入力部11は、ユーザがキースイッチなどを使って命令や目的地などさまざまな情報を本装置に入力するための部分である。また、ユーザインタフェース部9は、I/O制御回路やドライバなどを使って、表示部10及び入力部11と、メインCPU及びその周辺回路4とを結ぶユーザインタフェースである。
【0017】また、CD−ROM制御部12は、ナビゲーションシステム用のソフトウェアや道路データなど各種の情報をCD−ROMから読み出す部分である。また、FM多重/自動料金等処理部13は、複数のアンテナを受信状態に応じて切り換えることで、ラジオのFM放送を受信したり、VICSやETC(自動料金収受システム)などに関する情報のやり取りと処理と、を行うための部分である。
【0018】また、モデム14は、メインCPU及びその周辺回路4が処理するデジタル情報とアナログ信号との変換を行うための変復調装置(MOdulator/DEModulator) であり、携帯電話15は、モデム14と共に、無線電話回線によって電子メールを送受信するための部分である。すなわち、これらモデム14及び携帯電話15は、情報を無線送信するための通信手段を構成している。
【0019】〔1−2.メインCPU及びその周辺回路の役割〕さらに、メインCPU及びその周辺回路4は、上記のようなソフトウェアの作用によって、経路計算部41と、現在位置計算部43と、案内処理部44と、メール設定部45と、到達監視部47と、送信部48と、外部受信処理部49と、を備えている。
【0020】このうち経路計算部41は、与えられた目的地への経路を、CD−ROM制御部12によって読み出される道路データなどに基づいて計算するための手段である。また、現在位置計算部43は、自車の現在位置(自車位置と呼ぶ)を、絶対位置・方位検出部1、相対方位検出部2、車速検出部3などから提供される情報に基づいて算出するための手段である。また、案内処理部44は、経路計算部41によって計算された経路と、現在位置計算部43によって計算された自車位置を、表示部10に地図表示しながら、表示や合成音声などで道案内をするための部分である。
【0021】また、メール設定部45は、電子メールに関する情報及び経路上での送信地点を設定するための手段である。ここで、電子メールに関する情報としては、送信先電子メールアドレス、本文の内容、添付する情報やファイル、形式などが挙げられる。
【0022】また、到達監視部47は、現在位置計算部43によって計算された前記自車位置が、メール設定部45によって設定された前記送信地点に到達したか否かを監視するための手段である。また、送信部48は、前記自車位置が前記送信地点に到達した場合に、メール設定部45によって設定された電子メールを、モデム14及び携帯電話15からなる通信手段により送信させるための送信手段である。
【0023】なお、メール設定部45及び送信部48は、設定に応じて、電子メールの内容として、自車の運行に関する情報を送信するように構成されている。ここで、ナビゲーションから得られる運行に関する情報としては、送信地点への到着時刻、送信地点の名称、経度や緯度など現在位置に関す情報、送信地点への到着所要時間、有料道路代金などがあり、その他、状況を知らせる定型文のような特別なメッセージを送ることもできる。
【0024】また、外部受信処理部49は、予め決められた情報を前記自動車の外部より受信した場合に、前記電子メールを送信するための手段であり、具体的には、FM多重/自動料金等処理部13が、ETCにより有料道路料金が課金されたことを表す情報を受信すると、その課金内容を所定の電子メールアドレスに電子メールで送信するように構成されている。また、送信部48は、電子メールの送信が失敗した場合、その電子メールを再送するための手段としての役割を果たすように構成されている。
【0025】〔2.作用〕上記のように構成された本実施形態は、次のように作用する。まず、図2は、本実施形態における全体的処理手順を示すフローチャートである。
【0026】〔2−1.目的地とメールに関する設定〕すなわち、最初に予め、入力部11から、目的地とメールの設定を行う(ステップ1)。ここで、目的地とメールの設定の具体的な処理手順を図3のフローチャートに示す。すなわち、目的地がまだ登録されていないか又は変更するような場合は(ステップ31)、まず目的地の設定を行う(ステップ32)。
【0027】続いて、入力部11及びメール設定部45の働きによって、電子メールに関する情報や必要な送信地点などを設定する。具体的には、まず、目的地に到着したらメールを送信するかどうかを決定する(ステップ33)。このとき、メールを送信しないのであれば、メールに関する設定はメール送信「禁止」を表すフラグなどを設定するだけでよい(ステップ4)。一方、目的地到達時に電子メールを送信するような場合は、メール送信を「許可」とするとともに、続いて電子メールに関する各種設定や内容といった情報を設定する(ステップ35〜37)。
【0028】ここで、メールに関する設定の内容としては、送信先となる送信相手の電子メールアドレス、タイトルの他、送信地点などが挙げられる(ステップ35)。ここで、送信地点は、最終目的地以外だけでなく中継点も含む概念であり、例えば送信条件などの形で、「目的地到達時」や経路の「中間地点到達時」といった設定をするなどが考えられる。
【0029】また、続いて、電子メールの本文となるメール文章(送信文章)や添付ファイルの指定などを行う(ステップ36)。そして最後に、ナビゲーションから得られる自車の運行に関する情報のうち、電子メールに付加するものを送信項目として設定する(ステップ37)。この場合、送信項目としては、例えば、現在位置情報、現在時刻、到着した目的地名称などが設定できる。このように設定された電子メールに関する情報は、メールデータ46として記憶される。
【0030】〔2−2.自車位置計算と経路案内の処理〕上記のような設定が終了すると、経路計算部41が、入力部11から指定された目的までの経路を計算し(ステップ2)、このように計算された経路を表す情報は、経路データ42として記憶される。そして、現在位置計算部43が、絶対位置・方位検出部1、相対方位検出部2及び車速検出部3から得られる情報から、自車位置を逐次計算する(ステップ3)。
【0031】また、案内処理部44は、CD−ROM制御部12によってCD−ROMから読み出される地図情報と、現在位置計算部43によって計算される自車位置とに基づいて、自車位置、経路、経路周辺の地図などを表示部10に表示しながら、表示や合成音声などで経路に沿った道案内を行う(ステップ3)。
【0032】〔2−3.送信位置への到達の判断と電子メールの送信〕そして、自車の移動によって自車位置が更新されるたびに(ステップ4)、到達監視部47が、例えば送信地点として予め指定されている目的地に到達したかどうかチェックを行う(ステップ5)。なお、送信地点に到達とは、実質的に到達することであり、送信地点から所定距離内で一定時間以上停車したような場合は、送信地点に到達したものとして扱うことができる。そして、目的地に達したと判断された場合(ステップ5)、送信部48は、メ−ル送信が「許可」になっているかチェックする(ステップ6)。
【0033】このとき、送信が「許可」になっていたら、送信部48は、モデム14及び携帯電話15を使って、予め設定されたメールデータ46に従い、指定された相手に、予め設定された内容にしたがった電子メールを送信する(ステップ7)。このとき、移動体の運行に関する自車位置などの情報も、設定に応じて電子メールで送信される。
【0034】〔2−4.課金情報の送信その他〕また、外部受信処理部49は、FM多重/自動料金等処理部13が、ETCにより有料道路料金が課金されたことを表す情報を受信すると、その課金内容を所定の電子メールアドレスに電子メールで送信する。
【0035】また、送信部48は、電子メールの送信が失敗した場合、その電子メールを再送する。例えば、送信部48は、携帯電話15が未接続等により電子メールを送信できなかった場合は、送信に失敗したことやその電子メールの内容などの情報を記憶しておき、送信できなかったことを使用者に表示等により知らせるとともに、電波状態が改善するなどして送信ができる状態になった場合は、記憶してある情報に基づいて電子メールを自動的に再送する。
【0036】〔3.効果〕以上のように、本実施形態では、目的地や中継点など、設定された送信地点に自車が到達すると、予め設定した通りの相手すなわち宛先メールアドレスに、予め設定した内容の電子メールが自動的に送信される。このため、自車が目的地に到達したことやその時間など、ナビゲーションから得られる情報を、電子メールの受信者などが有効活用することができ、トラックの運行管理なども容易になる。
【0037】また、本実施形態では、ナビゲーションから得られる情報として、移動体の運行に関する情報を電子メールで送信するので、送信先で移動体の運行状況を把握したり管理することが容易になる。すなわち、電子メールの送信先では、送られた電子メールの内容を後日確認することにより走行内容を確認することができる。
【0038】また、本実施形態では、ETCによる課金の情報のように、外部から情報を受信した場合に、その情報の一部などを電子メールで送信することで、移動体や道路の情報化に対応し、より多くの情報を有効活用することができる。また、本実施形態では、電子メールを送信できなかった場合は、電子メールを自動的に再送することにより、ナビゲーションから得られる情報を確実に有効活用することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、ナビゲーションから得られる情報について、自動的に電子メールで送信することで有効活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態における処理手順の全体を示すフローチャート。
【図3】本発明の実施形態において、目的地とメールの設定の処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…絶対位置・方位検出部
2…相対方位検出部
3…車速検出部
4…メインCPU及びその周辺回路
M…メモリ群
5…ROM
6…DRAM
7…SRAM
8…VRAM
9…ユーザインタフェース部
10…表示部
11…入力部
12…CD−ROM制御部
13…FM多重/自動料金等処理部
14…モデム
15…携帯電話
41…経路計算部
42…経路データ
43…現在位置計算部
44…案内処理部
45…メール設定部
46…メールデータ
47…到達監視部
48…送信部
49…外部受信処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動体に搭載して経路を案内するためのナビゲーション装置であって、与えられた目的地への経路を計算するための手段と、情報を無線送信するための通信手段と、前記移動体の現在の自車位置を算出するための手段と、を備えたナビゲーション装置において、電子メールに関する情報及び経路上での送信地点を設定するための手段と、計算された前記自車位置が、設定された前記送信地点に到達したか否かを監視するための手段と、前記自車位置が前記送信地点に到達した場合に、前記電子メールを前記通信手段により送信させるための送信手段と、を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】 前記電子メールの内容として、前記移動体の運行に関する情報を送信するように構成されたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】 予め決められた情報を前記移動体の外部より受信した場合に、前記電子メールを送信するための手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】 前記電子メールの送信が失敗した場合、その電子メールを再送するための手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項5】 移動体において経路を案内するためのナビゲーション方法であって、与えられた目的地への経路を計算するためのステップと、前記移動体の現在の自車位置を算出するためのステップと、を含むナビゲーション方法において、電子メールに関する情報及び経路上での送信地点を設定するためのステップと、計算された前記自車位置が、設定された前記送信地点に到達したか否かを監視するためのステップと、前記自車位置が前記送信地点に到達した場合に、前記電子メールを無線送信するためのステップと、を含むことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項6】 前記電子メールの内容として、前記移動体の運行に関する情報を送信することを特徴とする請求項5記載のナビゲーション方法。
【請求項7】 予め決められた情報を前記移動体の外部より受信した場合に、前記電子メールを送信するためのステップを含むことを特徴とする請求項5又は6記載のナビゲーション方法。
【請求項8】 コンピュータを使って、移動体において経路を案内するためのナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体であって、そのソフトウェアは前記コンピュータに、与えられた目的地への経路を計算させ、前記移動体の現在の自車位置を算出させるナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体において、前記ソフトウェアはさらに前記コンピュータに、電子メールに関する情報及び経路上での送信地点の設定を受け付けさせ、計算された前記自車位置が、設定された前記送信地点に到達したか否かを監視させ、前記自車位置が前記送信地点に到達した場合に、前記電子メールを無線送信させることを特徴とするナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2000−285382(P2000−285382A)
【公開日】平成12年10月13日(2000.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−91111
【出願日】平成11年3月31日(1999.3.31)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】