説明

ナビゲーション装置

【課題】 目的地に到着するまでに目的地に関連した音楽を地図データ等が保存された大容量記録媒体に保存を完了させると共に、ナビゲーション装置から大容量記録媒体を取り外した場合でも、携帯型オーディオ装置として使用することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】 現在位置から目的地までの到着時間を到着時間算出手段で算出し、この算出された到着時間内に情報記録手段に保存可能な目的地に関連したデジタルデータを選択手段で選択するように制御手段を用いて制御するので、到着時間までに情報記録手段に保存できるデジタルデータを優先的に選択して情報記録手段に保存することができ、目的地に到着したときにナビゲーション装置から情報記録手段を着脱して使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は楽曲や映像等のデジタルデータを記録手段に保存し、再生することができるナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から大容量の地図データを保存したハードディスクを備え、このハードディスクに市販の音楽CD等の音楽データを保存して車内で音楽を楽しむ機能を備えたナビゲーション装置がある(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、このようなナビゲーション装置のハードディスクを取り外し、自宅のテレビ等に接続装置を介してハードディスクを接続することで車内と同じ音楽を楽しんだり、ドライブプランを設定することができるものが知られている。
【特許文献1】特開2004−264115号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなハードディスクが取外し可能に構成されたナビゲーション装置では、ハードディスクに保存された音楽を再生するためにナビゲーション装置に接続した状態で再生を行うか、接続装置等にハードディスクを接続してテレビや外部の音響装置を介して再生することしかできないという問題があった。また、ナビゲーション装置から取外したハードディスクは再生機能を備えていないため、携帯型オーディオ装置として利用することができないという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、目的地に到着するまでに目的地に関連した音楽を地図データ等が保存された大容量記録媒体に保存を完了させると共に、ナビゲーション装置から大容量記録媒体を取り外した場合でも、携帯型オーディオ装置として使用することができるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のナビゲーション装置は、地図データに基づいて現在位置から目的地を設定して経路案内する経路案内手段と、音楽や音声や映像のデジタルデータを取得するデジタルデータ取得手段と、前記地図データが記録されていると共に前記デジタルデータを保存可能に構成された情報記録手段と、前記経路案内手段で設定された前記目的地に基づき前記デジタルデータを選択するデジタルデータ選択手段と、前記デジタルデータを前記情報記録手段に保存する書込み手段を備えて構成されている。
【0007】
このように構成されたナビゲーション装置によれば、目的地に基づいた音楽や音声や映像等のデジタルデータをデジタルデータ選択手段が選択して書込み手段を用いて情報記録手段に保存することができ、目的地にちなんだ例えば、目的地の地名に基づいた音楽のデジタルデータをデジタルデータ選択手段が選択して情報記録手段に保存することができる。
【0008】
また、本発明のナビゲーション装置の情報記録手段は、着脱可能に構成され保存された前記デジタルデータを再生する再生手段を備えて構成されている。
【0009】
このように構成されたナビゲーション装置によれば、情報記録手段はナビゲーション装置から着脱可能に構成されると共に、情報記録手段に再生手段を備えているので情報記録
手段の着脱時に情報記録手段単体でも情報記録手段に保存されたデジタルデータを再生することができる。なお、情報記録手段がナビゲーション装置から着脱され再生手段でデジタルデータを再生する際に、ヘッドホンやスピーカ等を情報記録手段に接続して出力して再生することができ、いわゆる携帯型オーディオとして使用することができる。
【0010】
また、本発明前記ナビゲーション装置は、現在位置から目的地までの到着時間を算出する到着時間算出手段と、前記算出手段で算出された前記到着時間内に前記情報記録手段に保存可能な前記デジタルデータを選択させるように前記デジタルデータ選択手段を制御する制御手段を備えて構成されている。
【0011】
このように構成されたナビゲーション装置によれば、現在位置から目的地までの到着時間を到着時間算出手段で算出し、この算出された到着時間内に情報記録手段に保存可能な目的地に関連したデジタルデータを選択手段で選択するように制御手段を用いて制御するので、到着時間までに情報記録手段に保存できるデジタルデータを優先的に選択して情報記録手段に保存することができ、目的地に到着したときにナビゲーション装置から情報記録手段を着脱して使用することができる。例えば、情報記録手段に保存されたデジタルデータの音楽を楽しむことができる。
【0012】
また、本発明のナビゲーション装置の書込み手段は、前記デジタルデータを前記情報記録手段に保存する際のビットレートを変更するビットレート変更手段を備えて構成されている。
【0013】
このように構成されたナビゲーション装置によれば、デジタルデータを情報記録手段に保存する際にビットレート変更手段を用いてビットレートを変更して保存することができる。
【0014】
また、本発明のナビゲーション装置のビットレート変更手段は、目的地までの到着時間に応じて前記ビットレートを変更するように構成されている。
【0015】
このように構成されたナビゲーション装置によれば、目的地までの到着時間に応じてビットレートを変更するように構成しているので、到着時間までの間に情報記録手段に多くのデジタルデータを保存することができる。
【0016】
また、本発明のナビゲーション装置は、前記到着時間の変更を検出する変更検出手段と、前記変更検出手段で到着時間の変更が検出されたときに前記情報記録手段に前記デジタルデータの保存が可能か否かを判断する保存判定手段を備えて構成されている。
【0017】
このように構成されたナビゲーション装置によれば、目的地までの到着時間の変更を変更検出手段で検出されると、変更された到着時間内に情報記録手段にデジタルデータが保存することができるか否かを保存判定手段で判断し、保存できる時間であればデジタルデータを情報記録手段に保存することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、設定された目的地に応じて音楽や音声や映像等のデジタルデータを選択し、目的地のジャンルに関連付けられた音楽または映像コンテンツを記録することにより、ユーザが所望する目的地に相応しいジャンルのコンテンツを記録することができ、また、情報記録手段を取外可能に構成すると共に単独で情報記録手段に保存されたコンテンツを再生可能に構成しているので携帯型オーディオとしても利用できる優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態のナビゲーション装置について図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態のナビゲーション装置を示すブロック図である。図2は、ナビゲーション装置からデータ格納部を着脱した状態を示す模式図である。
【0020】
本発明の第1の実施の形態のナビゲーション装置Aは、図1に示すように着脱可能に構成されたコンテンツデータ格納部1と、制御部2と、データ取得部3と、コンテンツデータ入力部4と、入力部5と、表示部6と、位置検出部7、車速検出部8とで構成されている。なお、ナビゲーション装置Aは、図2に示すようにナビゲーション装置Aからデータ格納部1が着脱可能に構成されている。
【0021】
ここで、データ格納部1(情報記録手段)は、電子化された地図が保存された地図データ格納部1aと、コンテンツが再生された履歴を記録したコンテンツ再生履歴格納部1bと、音楽データや映像などのデジタルデータが保存されたコンテンツデータ保存部1cに保存されたデジタルデータを再生するデータ再生部1dと、ナビゲーション装置Aからデータ格納部1が外されたときに電力を供給する電力供給部1eとを備えて構成されている。なお、データ格納部1として、ハードディスクドライブ(HDD)、SDカードやフラッシュメモリ等を用いることができる。また、コンテンツ再生履歴データは再生されたコンテンツ名、アーティスト、ジャンルといったコンテンツ種別、コンテンツが再生されたコンテンツ累積再生時間、及びコンテンツが再生された車両内、車両外といったコンテンツ再生環境種別のデータで構成されている。
【0022】
制御部2は、AMラジオ、FMラジオ、テレビ、データ格納部1、コンテンツデータ入力部4からの入力等のコンテンツを選択し再生するコンテンツ再生部2a(再生手段)と、コンテンツ情報取得部3bから取得された情報から目的地までの到着時間に保存できる目的地に基づいた音楽を選択して音楽リストを作成する音楽リスト作成部2b(デジタルデータ選択手段)と、音楽リスト作成部2bで作成された音楽リストに基づいてコンテンツ記録データ格納部1cにデジタルデータを保存(記録)させるコンテンツ記録部2c(書込み手段)と、コンテンツ記録部2cを到着時間の変化に応じて保存する音楽の変更及び保存する音楽のビットレートの変更を制御する保存制御部2dと、ナビゲーション装置Aにおいて経路探索を行う経路探索部2e(経路探索手段)と、経路探索部2eで検出された経路において現在地から目的地までの到着時間を算出する到着時間算出部2f(到着時間算出手段)を備えて構成されている。
【0023】
なお、音楽リスト作成部2bは、コンテンツ情報取得部3bから取得された音楽や映像のデジタルデータの情報から目的地に基づいた音楽を選択してリストを作成することができるように構成されている。ここで、音楽の場合は、コンテンツ情報取得部3bで曲名、歌詞、歌手、リズム等の内容を把握することで目的地に応じた音楽リストを作成することができ、例えば、目的地が海の近くであれば海に関連した、歌詞、曲名、歌手等に基づいて音楽を選択することができるように構成されている。
【0024】
データ取得部3は、コンテンツデータ入力部4を介して音楽や映像や音声のデジタルデータを読み出すコンテンツ読出部3aと、コンテンツ読出部3aで読み出されたコンテンツの情報を取得するコンテンツ情報取得部3bとを備えて構成されている。ここで、コンテンツ情報取得部3bは、コンテンツデータ入力部4から入力される音楽や映像や音声のデジタルデータから歌詞、曲名、歌手等の情報を取得できるように構成されている。
【0025】
コンテンツデータ入力部4は、音楽CD、音楽DVD、映像CD,映像DVD、映画D
VD等のコンテンツを読み込むことができるように構成されると共に、携帯型オーディオや、ハードディスクオーディオや、フラッシュメモリを用いた携帯型オーディオ等を接続して音楽または映像コンテンツを入力することができるように構成されている。なお、本発明の実施の形態では、コンテンツデータ入力部4から音楽DVDに保存されている音楽を読み込み、コンテンツデータ保存部1cに保存するものとして説明を行う。ここで、この音楽DVDには大量の音楽が保存されているものとする。
【0026】
入力部5は、ナビゲーション装置Aの操作を行うことができるもので、例えば、目的地の設定、音量の調整、再生コンテンツの選択等を行うことができるように構成されている。
【0027】
表示部6は、地図データの表示、経路案内図、再生しているコンテンツ情報の表示や、目的地に到着する到着時間等を表示することができるように構成されている。
【0028】
位置検出部7は、ナビゲーション装置Aにおいて車両の現在位置を検出するものである。また、車速検出部8は、ナビゲーション装置Aにおいて地図表示を行う際に車両の移動速度と地図表示の移動速度を連動させるために、車両の速度を検出するように構成されている。
【0029】
また、図2に示すようにナビゲーション装置Aは、データ格納部1が着脱可能に構成されており、例えば、データ格納部1にヘッドホン1fを接続することでコンテンツデータ保存部1cに保存された音楽を再生して聞くことができるなお、ヘッドホン1fは、例えば、一般的なスピーカやヘッドフォン等であり、ヘッドホン1fをデータ格納部1に接続して、コンテンツデータ保存部1cに保存された音楽をデータ再生部1dを再生して楽しむことができる。
【0030】
次に、このように構成された第1の実施の形態のナビゲーション装置Aの動作について図面を用いて詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフロー図である。
【0031】
まず、ナビゲーション装置Aの入力部5から目的地が設定(S1)されると、現在地から目的地までの経路が経路探索部2eで検索され、検索された経路における目的地までの到着時間を到着時間算出部2fで算出(S2)する。また、音楽リスト作成部2bは、目的地に関連した音楽がコンテンツデータ入力部4から入力される音楽DVDに記録されているか否かを判断し(S3)、目的地に関連した音楽が音楽DVDに記録されていると判断すると(S3、YES)、音楽DVDから目的地に関連した音楽を抽出する(S4)。そして、目的地までの到着時間内に保存可能な目的地に関連した音楽を選択して音楽リストを作成し(S5)、作成された音楽リストに基づきコンテンツ記録部2cを用いて音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存する(S6)。
【0032】
なお、S3において目的地に関連した音楽がコンテンツデータ入力部4から入力される音楽DVDに無いと判断されたときは(S3、NO)、目的地までの到着時間内に保存可能な音楽DVDに保存されている音楽の選択を行い(S7)、選択された音楽の順番で保存する(S7a)。
【0033】
このように構成されたナビゲーション装置Aは、目的地が設定されると目的地に応じた音楽を抽出し、目的地までの到着時間までに保存できる音楽リストを作成して音楽リストに基づいて音楽を保存することができるため、目的地に到着後、ナビゲーション装置Aからコンテンツデータ格納部1を取り外して携帯型オーディオとして使用した場合でも(図2参照)、目的地に応じた音楽をコンテンツデータ格納部1のデータ再生部1dを用いて
再生して楽しむことができる。
【0034】
また、目的地に関連した音楽が無かった場合でも、目的地の到着時間に合わせて音楽を保存することができ、目的地に到着後、ナビゲーション装置Aからコンテンツデータ格納部1を取り外して携帯型オーディオとして使用した場合でも(図2参照)、目的地までに到着する時間の間に完全に保存できるものだけを保存しているので違和感無くコンテンツデータ格納部1のデータ再生部1dを用いて音楽を再生して楽しむことができる。
【0035】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、第1の実施の形態と同じ箇所については同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図4は、本発明の第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフロー図である。
【0036】
第2の実施の形態におけるナビゲーション装置Aの構成は、図1及び図2に示した構成と同様である。
ここで、第2の実施の形態におけるナビゲーション装置Aの制御部2の保存制御部2dは、目的地の到着時間の変更に応じて到着時間内に音楽の保存が完了できる音楽に変更するように構成されている。例えば、データ格納部1のコンテンツデータ保存部1cに音楽や映像や音声等のデジタルデータを保存する際に、変更された到着時間内に保存できる音楽に変更して、目的地に到着する時には音楽の保存が完了することができる。なお、他の部分に関しては第1の実施の形態と同様であり詳細な説明を省略する。
【0037】
このように構成されたナビゲーション装置Aの動作についてフロー図を用いて説明する。図4は、第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフロー図である。
【0038】
まず、ナビゲーション装置Aの入力部5から目的地が設定(S1)されると、目的地までの到着時間を算出(S2)すると共に目的地に関連した音楽が音楽DVDに記録されているか否かを判断する(S3)。ここで、目的地に関連した音楽が音楽DVDに記録されていると判断されると(S3、YES)、音楽DVDから目的地に関連した音楽を抽出する(S4)。そして、抽出された目的地に関連した音楽を用いて目的地までの到着時間内に保存可能な音楽を選択して音楽リストを作成し(S5)、作成された音楽リストに基づき音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存する(S6)。
【0039】
また、ナビゲーション装置Aは、コンテンツデータ保存部1cに音楽リストに従って音楽を保存しているときに交通状況の変化や渋滞等によって到着時間の変更がないかを検出している(S8)。ここで、到着時間の変更が検出されないと(S8、NO)、作成された音楽リストに基づいてコンテンツデータ保存部1cに保存する(S9)。
【0040】
また、到着時間の変更が検出されたときは(S8、YES)、目的地までの到着時間が早くなるのか遅くなるのか判断する(S10)。このとき、到着時間が早くなると判断された時は(S10、YES)、変更された到着時間内に保存できる音楽に自動的に変更して(S20)、変更した音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存する(S21)。また、到着時間が遅くなる場合には(S10、NO)、予めステップ5(S5)で作成した音楽リストを再構築して新しい到着時間までの再生リストを作成するように構成されている。
なお、ステップ5(S5)で作成した音楽リストのうちコンテンツデータ保存部1cに保存済みの音楽は重複して保存しないように音楽リストを再構築するように構成されている。
【0041】
なお、S3において目的地に関連した音楽が無い(S3、NO)と判断されたときは、目的地までの到着時間内に保存が完了する音楽を選択し(S7)、選択された音楽を保存する(S7a)。このとき、ステップ2(S2)で算出された目的地までの到着時間の変更があるかないかを判断する(S8)。
【0042】
このとき、到着時間の変更が無いときは(S8、NO)、ステップ7(S7)で選択された音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存する(S9a)。また、到着時間の変更があったときは(S8、YES)、到着時間の変更が早くなるのか遅くなるのか判断する(S10)。このとき、到着時間が早くなると判断された時は(S10、YES)、変更された到着時間内に保存できる音楽に自動的に変更して(S20)、変更した音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存する(S21)。
【0043】
また、到着時間が遅くなる場合には(S10、NO)、予めステップ7(S7)で選択した音楽から新しい到着時間までの保存可能な音楽を再選択するように構成されている。なお、ステップ7(S7)で選択した音楽のうちコンテンツデータ保存部1cに保存済みの音楽は重複して保存しないように音楽を再選択するように構成されている。
【0044】
このように構成されたナビゲーション装置Aは、目的地が設定されると目的地に応じた音楽を抽出し、抽出した音楽から目的地までの到着時間までに保存できる音楽リストを作成して音楽リストに基づいて音楽を保存することができ、到着時間が変更され目的地に早めに到着するときには、変更された到着時間内に保存できる音楽に変更して保存することができるため、目的地に到着するまでに目的地に基づいた音楽を保存しナビゲーション装置Aからコンテンツデータ格納部1を取り外して携帯型オーディオとして使用した場合でも(図2参照)、目的地に応じた音楽をコンテンツデータ格納部1のデータ再生部1dを用いて再生して楽しむことができる。
【0045】
また、到着時間が変更されて目的地の到着が遅くなるときには、到着時間が変更されるまえに作成された音楽リストを再構築するように構成するので、到着時間が遅くなった分だけ多くの音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存することができる。
【0046】
また、目的地に関連した音楽が無かった場合でも、目的地の到着時間に合わせて音楽を保存することができ、到着時間の変更が生じて、到着時間が早くなった場合には到着時間内に保存できる音楽に自動的に変更して保存し、到着時間が遅くなった場合にはコンテンツデータ保存部1cに多くの音楽を保存できるので、目的地に到着後、ナビゲーション装置Aからコンテンツデータ格納部1を取り外して携帯型オーディオとして使用した場合でも(図2参照)、目的地までに到着する時間の間に完全に保存できるものだけを保存しているので違和感無くコンテンツデータ格納部1のデータ再生部1dを用いて音楽を再生して楽しむことができる。
【0047】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同じ箇所については同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図5は、本発明の第3の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフロー図である。
【0048】
第3の実施の形態におけるナビゲーション装置Aの構成は、図1及び図2に示した構成と同様である。
ここで、第3の実施の形態におけるナビゲーション装置Aの制御部2の保存制御部2dは、目的地の到着時間の変更に応じて到着時間内に音楽の保存が完了できるように自動的にビットレートを変更するように構成されている。例えば、コンテンツデータ格納部1の
コンテンツデータ保存部1cに音楽や映像や音声等のデジタルデータを保存する際にビットレートを変更して保存するので、目的地に到着する時には音楽の保存が完了することができる。
【0049】
このように構成されたナビゲーション装置Aの動作についてフロー図を用いて説明する。図5は、第3の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフロー図である。
【0050】
まず、ナビゲーション装置Aの入力部5から目的地が設定(S1)されると、目的地までの到着時間を算出(S2)すると共に目的地に関連した音楽が音楽DVDに記録されているか否かを判断する(S3)。ここで、目的地に関連した音楽が音楽DVDに記録されていると判断されると(S3、YES)、音楽DVDから目的地に関連した音楽を抽出する(S4)。そして、抽出された目的地に関連した音楽を用いて目的地までの到着時間内に保存可能な音楽を選択して音楽リストを作成し(S5)、作成された音楽リストに基づき音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存する(S6)。
【0051】
また、ナビゲーション装置Aは、コンテンツデータ保存部1cに音楽リストに従って音楽を保存しているときに交通状況の変化や渋滞等によって到着時間の変更がないかを検出している(S8)。ここで、到着時間の変更が検出されないと(S8、NO)、作成された音楽リストに基づいてコンテンツデータ保存部1cに保存する(S9)。
【0052】
また、到着時間の変更が検出されたときは(S8、YES)、目的地までの到着時間が早くなるのか遅くなるのか判断する(S10)。このとき、到着時間が早くなると判断された時は(S10、YES)、保存するビットレートを変更して(S30)、変更したビットレートで音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存する(S31)。
【0053】
また、到着時間が遅くなる場合には(S10、NO)、予めステップ5(S5)で作成した音楽リストを再構築して新しい到着時間までの再生リストを作成するように構成されている。なお、ステップ5(S5)で作成した音楽リストのうちコンテンツデータ保存部1cに保存済みの音楽は重複して保存しないように音楽リストを再構築するように構成されている。
【0054】
なお、S3において目的地に関連した音楽が無い(S3、NO)と判断されたときは、目的地までの到着時間内に保存が完了する音楽を選択し(S7)、選択された音楽を保存する(S7a)。このとき、ステップ2(S2)で算出された目的地までの到着時間の変更があるかないかを判断する(S8)。
【0055】
このとき、到着時間の変更が無いときは(S8、NO)、ステップ7(S7)で選択された音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存する(S9a)。また、到着時間の変更があったときは(S8、YES)、到着時間の変更が早くなるのか遅くなるのか判断する(S10)。このとき、到着時間が早くなると判断された時は(S10、YES)、保存するビットレートを変更して(S30)、変更したビットレートで音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存する(S31)。
【0056】
また、到着時間が遅くなる場合には(S10、NO)、予めステップ7(S7)で選択した音楽から新しい到着時間までの保存可能な音楽を再選択するように構成されている。なお、ステップ7(S7)で選択した音楽のうちコンテンツデータ保存部1cに保存済みの音楽は重複して保存しないように音楽を再選択するように構成されている。
【0057】
このように構成されたナビゲーション装置Aは、目的地が設定されると目的地に応じた音楽を抽出し、抽出した音楽から目的地までの到着時間までに保存できる音楽リストを作
成して音楽リストに基づいて音楽を保存することができ、到着時間が変更され目的地に早めに到着するときには、変更された到着時間内に保存できるように音楽を保存するビットレートを変更して保存することができるため、目的地に到着するまでに目的地に基づいた音楽を保存しナビゲーション装置Aからコンテンツデータ格納部1を取り外して携帯型オーディオとして使用した場合でも(図2参照)、目的地に応じた音楽をコンテンツデータ格納部1のデータ再生部1dを用いて再生して楽しむことができる。
【0058】
また、到着時間が変更されて目的地の到着が遅くなるときには、到着時間が変更されるまえに作成された音楽リストを再構築するように構成するので、到着時間が遅くなった分だけ多くの音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存することができる。
【0059】
また、目的地に関連した音楽が無かった場合でも、目的地の到着時間に合わせて音楽を保存することができ、到着時間の変更が生じて、到着時間が早くなった場合には音楽を保存するビットレートを変更して保存することができるため、到着時間が遅くなった場合にはコンテンツデータ保存部1cに多くの音楽を保存できるので、目的地に到着後、ナビゲーション装置Aからコンテンツデータ格納部1を取り外して携帯型オーディオとして使用した場合でも(図2参照)、目的地までに到着する時間の間に完全に保存できるものだけを保存しているので違和感無くコンテンツデータ格納部1のデータ再生部1dを用いて音楽を再生して楽しむことができる。
【0060】
以上、本発明のナビゲーション装置Aについて第1の実施の形態から第3の実施の形態を用いて説明したが、本願を限定するものではなく種々の変更を行うことができる。図6は、他の実施の形態において表示部に表示される表示例を示す模式図。
【0061】
例えば、図6に示すように、ナビゲーション装置Aの表示部6に表示された設定項目において、目的地を設定した際に優先的に保存する音楽を設定できるように優先保存音楽リスト設定の項目を表示させ、予めナビゲーション装置Aの使用者に設定させるようにしてもよい。
【0062】
また、本発明のナビゲーション装置Aは、目的地に応じた音楽を到着時間内に保存するように構成したが、例えば、到着時間内にできるだけ目的地に応じた多くの音楽をコンテンツデータ保存部1cに保存するように構成してもよい。このように構成すると、目的地に到着する時間までに多くの曲数を保存することができる。
【0063】
また、本発明のナビゲーション装置Aの利用者が、好きなアーティストを予め設定しておき、目的地に合わせて音楽を選択する際に、設定したアーティストの音楽を優先的に選択して保存するように構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上のように、本発明にかかるナビゲーション装置は、現在位置から目的地までの到着時間を到着時間算出手段で算出し、この算出された到着時間内に情報記録手段に保存可能な目的地に関連したデジタルデータを選択手段で選択するように制御手段を用いて制御するので、到着時間までに情報記録手段に保存できるデジタルデータを優先的に選択して情報記録手段に保存することができるナビゲーション装置として有用であると共に目的地に到着したときにナビゲーション装置から情報記録手段を着脱して使用することができるナビゲーション装置としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第1の実施の形態のナビゲーション装置を示すブロック図
【図2】ナビゲーション装置からデータ格納部を着脱した状態を示す模式図
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフロー図
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフロー図
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフロー図
【図6】他の実施の形態において表示部に表示される表示例を示す模式図
【符号の説明】
【0066】
1 データ格納部
1a 地図データ格納部
1b コンテンツ再生履歴格納部
1c コンテンツデータ保存部
1d データ再生部
1e 電力供給部
1f ヘッドホン
2 制御部
2a コンテンツ再生部
2b 音楽リスト作成部
2c コンテンツ記録部
2d 保存制御部
2e 経路探索部
2f 到着時間算出部
3 データ取得部
3a コンテンツデータ読出部
3b コンテンツ情報取得部
4 コンテンツデータ入力部
5 入力部
6 表示部
7 位置検出部
8 車速検出部
A ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データに基づいて現在位置から目的地を設定して経路案内する経路案内手段と、
音楽や音声や映像のデジタルデータを取得するデジタルデータ取得手段と、
前記地図データが記録されていると共に前記デジタルデータを保存可能に構成された情報記録手段と、
前記経路案内手段で設定された前記目的地に基づき前記デジタルデータを選択するデジタルデータ選択手段と、
前記デジタルデータを前記情報記録手段に保存する書込み手段を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記情報記録手段は、着脱可能に構成され保存された前記デジタルデータを再生する再生手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記ナビゲーション装置は、現在位置から目的地までの到着時間を算出する到着時間算出手段と、前記算出手段で算出された前記到着時間内に前記情報記録手段に保存可能な前記デジタルデータを選択させるように前記デジタルデータ選択手段を制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記書込み手段は、前記デジタルデータを前記情報記録手段に保存する際のビットレートを変更するビットレート変更手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記ビットレート変更手段は、目的地までの到着時間に応じて前記ビットレートを変更することを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記ナビゲーション装置は、前記到着時間の変更を検出する変更検出手段と、前記変更検出手段で到着時間の変更が検出されたときに前記情報記録手段に前記デジタルデータの保存が可能か否かを判断する保存判定手段を備えることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−205838(P2007−205838A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−24373(P2006−24373)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】