説明

ナビゲーション装置

【課題】利便性及び安全性を向上できるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【解決手段】位置と電話番号とを対応付けた電話番号情報を記憶する記憶部3と、電話番号を入力する操作部5と、操作部5の入力状態を表示する入力表示部11aと、操作部5で入力された電話番号を含む電話番号情報を検索する検索部とを備え、検索部で抽出された電話番号情報の位置を目的地として登録するナビゲーション装置1において、操作部5による電話番号の入力を開始する際に最初に「0」が入力された状態にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された電話番号で検索した位置を目的地として登録できるナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のナビゲーション装置は特許文献1に開示されている。このナビゲーション装置は位置と電話番号とが対応付けられた電話番号情報が記憶部に記憶され、操作部で入力した電話番号を検索する。そして、検索により抽出された電話番号情報が示す位置を目的地として登録することができる。これにより、簡単に目的地を特定して登録することができる。
【特許文献1】特開平8−94378号公報(第3頁−第8頁、第12図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のナビゲーション装置によると、電話番号を市外局番から全て入力する必要がある。このため、入力操作が多くなり、ナビゲーション装置の利便性が悪い問題があった。また、車の運転中に入力操作を行い場合は安全性が低下する問題もある。
【0004】
本発明は、利便性及び安全性を向上できるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明は、位置と電話番号とを対応付けた電話番号情報を記憶する記憶部と、電話番号を入力する操作部と、前記操作部の入力状態を表示する入力表示部と、前記操作部で入力された電話番号を含む電話番号情報を検索する検索部とを備え、前記検索部で抽出された電話番号情報の位置を目的地として登録するナビゲーション装置において、前記操作部による電話番号の入力を開始する際に、最初に「0」が入力された状態にしたことを特徴としている。
【0006】
この構成によると、電話番号検索に移行すると、入力表示部の最初に「0」の文字が入力済の状態になり、操作部によって「0」に続く電話番号が入力される。電話番号の入力が完了すると検索部で検索が行われ、記憶部から抽出された電話番号情報に含まれる住所や座標等から成る位置が目的地として登録される。
【0007】
また本発明は、上記構成のナビゲーション装置において、前記操作部による最初の入力値が「0」の場合に、入力を受付けないことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、電話番号検索により目的地を特定する場合に操作部による電話番号の入力を開始する時に最初に「0」が入力された状態にしたので、電話番号の入力操作を削減することができる。従って、ナビゲーション装置の利便性及び安全性を向上することができる。
【0009】
また本発明によると、操作部による最初の入力値が「0」の場合に、入力を受付けないので、電話番号の最初が「00」となる誤入力を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は一実施形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置1はCPUから成る制御部2を有している。制御部2には記憶部3、表示部4、操作部5、現在位置検出部6が接続される。
【0011】
記憶部3はRAM、ROM及びHDDから成り、ナビゲーション装置1の動作プログラムを記憶するとともに、制御部2による演算結果を一時記憶する。動作プログラムを制御部2が実行してナビゲーション装置1の各部が制御される。また、記憶部3には地図記憶部3a及び電話番号情報記憶部3bが設けられる。地図情報記憶部3aは地図情報を記憶する。電話番号情報記憶部3bは電話番号と住所や座標等から成る位置とを対応付けた電話番号情報のデータベースを記憶する。
【0012】
表示部4は液晶パネル等から成り、地図や設定画面を表示する。操作部5はリモートコントローラや表示部4の表面に設けたタッチパネル等から成り、使用者による入力操作を行う。現在位置検出部6はGPSから成り、使用者の現在位置を検出する。
【0013】
ナビゲーション装置1は操作部5で入力された情報によって目的地を登録し、目的地までのルートを表示部4の地図画面上に示して使用者を案内する。図2は目的地を設定する設定画面を示している。設定画面10は操作部5を構成するタッチパネルにより地図入力キー10a、電話番号検索キー10b、施設名検索キー10c、住所検索キー10d、戻るキー10eが設けられている。
【0014】
地図入力キー10aの操作により、表示部4に表示される地図上の指定した位置を目的地として登録できる。電話番号検索キー10bの操作により、操作部5で入力した電話番号を検索して該電話番号に対応する位置を目的地として登録できる。施設名検索キー10cの操作により、操作部5で入力した文字列を含む施設名が検索され、抽出された施設を目的地として登録できる。
【0015】
住所検索キー10dの操作により、操作部5で入力した住所の位置を目的地として登録できる。戻るキー10eの操作により設定画面10の前画面に移行することができる。また、設定画面10の下部にはメッセージを表示するステータスバー10fが設けられている。尚、座標入力により目的地を登録してもよい。
【0016】
図3は電話番号検索キー10bの操作により呼び出される電話番号検索の動作を示すフローチャートである。電話番号検索が呼び出されるとステップ#11で図4に示す入力画面11が表示される。入力画面11は操作部5を構成するタッチパネルにより数値キー11b、検索キー11c、戻るキー11dが設けられる。数値キー11bの操作により電話番号を入力できる。入力された数値は数値キー11bの上方に配された入力表示部11aに追加表示される。
【0017】
画面の右端に配された検索キー11cは入力表示部11aに表示された電話番号による検索の実行を指示する。戻るキー11dは使用者の操作により前画面に移行する。尚、入力画面11の下部にはメッセージを表示するステータスバー11eが設けられている。
【0018】
ステップ#12では数値キー11bにより「0」が入力された状態になる。即ち、入力表示部11bの先頭に「0」が表示される。ステップ#13〜#17は操作部5による操作を待機し、ステップ#13では「0」の入力があったか否かが判断される。「0」の入力があった場合は何も行わずにステップ#13に戻る。
【0019】
「0」の入力でない場合はステップ#14に移行し、数値キー11bによる他の数値入力があったか否かが判断される。数値入力があった場合はステップ#15に移行し、入力された数値が入力表示部11aに追加表示される。数値入力でない場合はステップ#16に移行し、戻るキー11dが操作されたか否かが判断される。
【0020】
戻るキー11dが操作された場合はステップ#22に移行して前画面の設定画面10(図2参照)が表示される。戻るキー11dが操作されていない場合はステップ#17で検索キー11cが操作されたか否かが判断される。検索キー11cが操作されていない場合はステップ#14に戻ってステップ#14〜#17が繰り返し行われる。これにより、検索キー11cが操作されるまで数値キー11bによる電話番号入力が継続される。
【0021】
図5に示すように電話番号入力が完了し、検索キー11cが操作されるとステップ#18に移行する。ステップ#18では入力表示部11aに入力された電話番号で電話番号情報のデータベースが検索される。従って、ステップ#18は操作部5で入力された電話番号を含む電話番号情報を検索する検索部を構成する。
【0022】
ステップ#19では入力された電話番号を含む電話番号情報を検出したか否かが判断される。入力された電話番号を含む電話番号情報が検出されなかった場合はステップ#20でステータスバー11eにメッセージを表示し、ステップ#11に戻る。これにより、前述の図4に示す初期の入力画面11が表示され、再度電話番号を入力することができる。
【0023】
入力された電話番号を含む電話番号情報が検出された場合はステップ#21に移行する。ステップ#21では検出された電話番号情報から住所や座標等の位置の情報が取り出され、目的地として登録される。
【0024】
本実施形態によると、電話番号検索により目的地を登録する際に、数値キー11bによる電話番号の入力を開始する時に最初に「0」が入力された状態にしたので、電話番号の入力操作を削減することができる。従って、ナビゲーション装置1の利便性を向上することができる。加えて、車の運転中の入力操作を削減して安全性を向上することができる。
【0025】
また、ステップ#13で数値キー11bによる最初の入力値が「0」の場合に、入力表示部11aに表示せずに入力が受付けられない。従って、電話番号の最初が「00」となる誤入力を防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、使用者により入力された電話番号で検索した位置を目的地として登録できるナビゲーション装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態のナビゲーション装置の目的地の設定画面を示す図である。
【図3】本発明の実施形態のナビゲーション装置の電話番号検索の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態のナビゲーション装置の電話番号検索時の入力画面を示す図である。
【図5】本発明の実施形態のナビゲーション装置の電話番号検索時の入力画面を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
1 ナビゲーション装置
2 制御部
3 記憶部
4 表示部
5 操作部
6 現在位置検出部
10 設定画面
11 入力画面
11a 入力表示部
11b 数値キー
11c 検索キー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置と電話番号とを対応付けた電話番号情報を記憶する記憶部と、電話番号を入力する操作部と、前記操作部の入力状態を表示する入力表示部と、前記操作部で入力された電話番号を含む電話番号情報を検索する検索部とを備え、前記検索部で抽出された電話番号情報の位置を目的地として登録するナビゲーション装置において、前記操作部による電話番号の入力を開始する際に、最初に「0」が入力された状態にしたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記操作部による最初の入力値が「0」の場合に、入力を受付けないことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−232447(P2007−232447A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−51974(P2006−51974)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】