説明

ナビゲーション装置

【課題】 自車位置マークの不自然な動きを抑制した「ナビゲーション装置」を提供する。
【解決手段】 ナビゲーション装置は、自車位置を算出する自車位置算出手段と、算出された自車位置に基づき、道路地図上の自車位置マークの表示位置を算出する表示位置算出手段と、ディスプレイと、表示位置算出手段により算出された表示位置に基づき自車位置マークをディスプレイの道路地図上に表示する自車位置マーク表示手段と、現在の自車位置マークの表示位置と次に自車位置マークを表示する予定の予定表示位置とを比較し、予定表示位置が表示位置の後方にあるか否かを判定する判定手段と、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定されたとき、予定表示位置が現在の表示位置に到達するまで、自車位置マークを現在の表示位置に維持するように前記表示手段を制御する表示制御手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関し、特に、道路地図上への自車位置マークの表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、目的地までの経路を探索し、これを案内するナビゲーションシステムが開発され、車両や携帯端末等で利用されている。ナビゲーション装置は、自車の走行している位置を算出し、ディスプレイに映し出される道路地図上に自車位置マークを表示し、ユーザに道路案内等を行っている。
【0003】
特許文献1は、ナビゲーション装置に関し、自立航法とGPSとを利用し、精度良く現在の自車位置を求めることができる自車位置算出方法を開示している。これによれば、自立航法による測位誤差範囲を基に補正範囲を決定し、この補正範囲とGPSによる測位誤差範囲との共通範囲上に、GPSで得た絶対位置を補正して自車位置としている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−334348号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ナビゲーション装置は、上記のように自立航法および/またはGPSにより一定のサンプリング周期で自車位置を算出し、マップマッチングと呼ばれる手法を用いて道路地図上に表示すべき自車位置を決定する。マップマッチングには、自車位置の走行軌跡と道路のパターンを比較して最適な道路を選択するパターンマッチングや、算出された自車位置から一定の条件下で最短となる道路を選択する投影マッチング等がある。
マップマッチングにより自車位置を示す自車位置マークが道路上に表示されるが、表示位置は、自立航法やGPSによる測位誤差やパターンマッチングの精度誤差を含むため、自車の進行方向と自車位置マークが同期せず、ときとして、自車位置マークが停止したり、あるいは後方へ戻るような不自然な動きをすることがある。
【0006】
図1は、従来のナビゲーション装置による自車位置マークの表示動作を説明する図である。例えば、ナビゲーション装置は、先に算出された自車位置に基づき、A点に自車位置マークMを表示する。このとき、自車は、矢印Dが示す方向に進行しているにも関わらず、ナビゲーション装置は、次に算出された自車位置に基づき、B点に自車位置マークMの表示を更新してしまう。このようなとき、自車の進行方向と自車位置マークMの動く方向が異なるため、ユーザに違和感を与えてしまうことがあった。
【0007】
本発明は、上記従来の課題を解決し、自車位置マークの不自然な動きを抑制したナビゲーション装置および自車位置マークの表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るナビゲーション装置は、自車位置を算出する自車位置算出手段と、算出された自車位置に基づき、道路地図上の自車位置マークの表示位置を算出する表示位置算出手段と、表示位置算出手段により算出された表示位置に基づき自車位置マークを道路地図上に表示する自車位置マーク表示手段と、現在の自車位置マークの表示位置と次に自車位置マークを表示する予定の予定表示位置とを比較し、予定表示位置が表示位置の後方にあるか否かを判定する判定手段と、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定されたとき、予定表示位置が現在の表示位置に到達するまで、自車位置マークを現在の表示位置に維持するように前記表示手段を制御する表示制御手段とを有する。
【0009】
好ましくは判定手段は、現在の自車位置マークの表示位置を保持する現在表示位置保持部と、次に自車位置マークを表示する予定の予定表示位置を保持する予定表示位置保持部と、予定表示位置が現在の表示位置よりも前方にあると判定したとき、前記現在表示保持部に保持された現在表示位置を前記予定表示位置保持部に保持された予定表示位置に更新する更新手段とを含む。
【0010】
好ましくは前記判定手段は、自車の進行方向に基準に、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあるか否かを判定する。さらに好ましくは、判定手段は、自車の走行速度が一定の値以下のとき、あるいは自車が後方に走行しているとき、あるいは自車の走行距離が一定の値以上であるとき、あるいは自車の走行方位の変化が一定の値以上であるとき、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定しない。
【0011】
さらに好ましくは表示位置算出手段は、前記自車位置算出手段から得られた自車位置の走行軌跡と道理地図データに含まれるリンクデータとを比較することにより、自車位置マークの表示位置を算出する。
【0012】
ナビゲーション装置におけるディスプレイへの自車位置マークの表示方法は、自車位置を算出するステップと、算出された自車位置に基づき自車位置マークを表示する表示位置を算出するステップと、算出された表示位置に基づき、自車位置マークをディスプレイの道路地図上に表示するステップと、現在の自車位置マークの表示位置と次に自車位置マークを表示する予定の予定表示位置とを比較し、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定されたとき、予定表示位置が現在の表示位置に到達するまで、自車位置マークを現在の表示位置に維持するステップとを含む。また、上記表示方法は、コンピュータプログラムによって実現することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、現在の自車位置マークが表示されている表示位置の後方に、次に表示する予定の自車位置マークがあるとき、現在の自車位置マークの表示を維持するようにしたので、自車の進行方向と異なるような自車位置マークの動きが抑制され、これにより、ユーザに与える違和感が軽減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の最良の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。ここでは、車載用ナビゲーション装置を例示する。
【実施例】
【0015】
図2は、本発明の実施例に係るナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置10は、自律航法およびGPS測位により走行している自車の位置を算出する自車位置算出部12と、道路地図データベース等を記憶する記憶装置(HDD)14と、道路地図等を表示するディスプレイを備えた表示部16と、自車の走行速度、ギアポジション等の車両の状態を示す信号を入力する車両状態入力部18と、各部を制御する制御部20とを含んでいる。
【0016】
自車位置算出部12は、自車の角速度を検出するジャイロセンサ22と、自車の速度または距離を検出する距離センサ24と、GPS衛星からの電波を受信して車両の現在位置と現在方位を測位するGPS測位センサ26を含む。
【0017】
ジャイロセンサ22と距離センサ24は、自律航法により自車位置を算出するためのセンサとして利用される。制御部20は、ジャイロセンサ28の出力を用いて自車の方位変化を算出し、距離センサ24の出力を用いて自車の移動距離や移動速度を算出する。
【0018】
GPS測位センサ26は、地球を周回する複数のGPS衛星からの電波を受信し、制御部20は、GPS測位センサ26の出力に基づき、車両の絶対位置、車両の速度(GPS速度)、GPS測位による車両の移動距離等を算出することができる。
【0019】
HDD14は、道路地図情報や施設情報等の各種情報を記憶する。道路地図情報は、交差点と交差点とを連結する道路に関するリンクデータ、道路の始点と終点の経緯度を示すノードデータ、道路の種別(国道、一般道、県道など)を示すデータ等を含み、パターンマッチング処理で利用される道路形状に関するデータを有する。
【0020】
図3は、制御部の内部構成を示すブロック図である。制御部20は、自車位置マークの表示位置を算出するマップマッチング処理部30と、現在の自車位置マークの表示位置を保持する現在表示位置保持部32と、次に自車位置マークを表示する予定の予定表示位置を保持する予定表示位置保持部34と、現在の表示位置と予定表示位置とを比較し、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあるか否かを判定する表示位置判定部36と、表示位置判定部36の判定結果に基づき現在表示位置保持部32の内容を更新する表示位置更新部38とを含んでいる。
【0021】
マップマッチング処理部30は、自車位置算出部12から出力された自車位置に基づきマップマッチング処理を行い、自車位置マークを表示すべき表示位置を算出する。マップマッチングは、公知の手法、例えば、パターンマッチングや投影マッチングを用いることができる。パターンマッチングは、自車位置の走行軌跡と道路(リンク)のパターンとを比較することで自車位置を表示すべき道路を選択し、かつ選択された道路上に自車位置マークの表示位置を算出する。投影マッチングは、測位された自車位置から最寄の道路を選択し、当該道路へ垂線を下ろすことで道路および自車位置マークの表示位置を算出する。
【0022】
自車位置算出部12による自車位置の測位は、一定のサンプリング周期、例えば1秒間隔で行われ、これに同期してマップマッチング処理部30が自車位置マークの表示位置を逐次算出する。算出された自車位置は、予定表示位置保持部34に保持される。表示位置判定部36は、現在表示位置保持部32に保持された表示位置と予定表示位置保持部34に保持された表示位置を比較し、予定表示位置が現在表示位置よりも後方にあるか否かを判定する。また、表示位置判定部36は、この判定を行うとき、車両状態入力部18からの車両状態入力信号を考慮し、一定の条件に合致する場合には、強制的に予定表示位置が現在表示位置よりも後方にないと判定する。
【0023】
表示位置更新部38は、表示位置判定部36の判定結果に応じて、予定表示位置が現在表示位置よりも前方にあるとき、現在表示位置保持部32の内容を予定表示位置保持部の内容に更新し、そうでなければ、現在表示位置保持部32の内容を維持する。言い換えれば、予定表示位置が現在表示位置の後方にある期間、現在表示位置保持部32の内容は更新されない。現在表示位置保持部32の表示位置は、自車位置マークを表示するための座標位置(x、y)として、表示部16へ供給され、表示部16は、この座標位置に基づき自車位置マークを道路地図上に描画する。
【0024】
次に、本実施例のナビゲーション装置における自車位置マークの表示動作について図4のフローチャートを参照して説明する。自車位置算出部12は、ジャイロセンサ22、距離センサ24およびGPS測位センサ26を用いて自車位置を測位し、その測位結果をマップマッチング処理部30へ出力する。マップマッチング処理部30は、自車位置の測位結果に基づきマップマッチング処理を行い、自車位置マークを表示すべき表示位置を算出し、表示部16は、この表示位置に基づき、ディスプレイに映し出された道路地図上に自車位置マークを表示する(ステップS101)。
【0025】
自車位置マークの表示は、自車の移動とともに逐次行われるが、以下の説明は、次に表示される自車位置マークが現在表示されている自車位置マークよりも後方にあると判定されたときの動作を詳述するものである。
【0026】
マップマッチング処理部30は、自車位置算出部12から自車位置の測位結果を受け取ると、表示位置を決定する(ステップS102)。パターンマッチングにより表示位置を決定する場合には、一定期間の測位結果を蓄積し、蓄積された測位結果から走行軌跡を作成し、その走行軌跡と、道路地図データに含まれる道路パターンとを比較し、自車が走行している道路およびその道路上の表示位置を決定する。
【0027】
図5は、パターンマッチング処理を説明する図である。図5(a)は、パターンマッチング処理前の自車の走行軌跡と道路パターンとの関係を示し、図5(b)は、パターンマッチング処理後の自車位置マークの表示位置を示している。マップマッチング処理部30は、図5(a)に示すように、現在の測位位置をP4としたとき、それより1つずつ前の測位位置であるP3、P2、P1かなる走行軌跡Tを作成する。マップマッチング処理部30は、作成された走行軌跡Tと、記憶装置14から読み出された自車位置周辺の道路パターン50−1、50−2とかなる候補パターンとを比較する。走行軌跡Tと候補パターンが一致すれば、道路50−1、50−2が特定され、図5(b)に示すように、走行軌跡Tの測位位置P4と一致する道路50−2上の位置が表示位置P4a(Xa、Ya)が決定される。
【0028】
マップマッチング処理部30により決定された表示位置P4aは、次の予定表示位置として予定表示位置保持部34に保持される。次いで、表示位置判定部36は、予定表示位置保持部34の予定表示位置と、現在表示位置保持部32の現在表示位置とを比較し(ステップS103)、予定表示位置が現在表示位置よりも後方にあるか否かを判定する(ステップS104)。
【0029】
予定表示位置が現在表示位置よりも前方であれば、現在表示位置保持部32の表示位置が、予定表示位置保持部34の表示位置に更新される(ステップS105)。一方、予定表示位置が現在表示位置よりも後方であれば、現在表示位置保持部32の内容は更新されない(ステップS106)。従って、現在表示位置保持部32の表示位置が出力されるため、表示部16は、自車位置マークの位置を停止した状態に維持することになる。
【0030】
図6は、表示位置判定結果に基づく自車位置マークの表示動作を説明する図である。図6(a)に示すように、予定表示位置P4a(Xa、Ya)が現在表示位置P3a(Xa−1、Ya―1)よりも後方にあると判定されたとき、表示部16は、現在表示位置保持部32から現在表示位置P3aを受け取るため、自車位置マークMは、後方の予定表示位置P4aに移動されず、現在表示位置P3aに留まる。このため、自車が進行しているにもかかわらず、自車位置マークが後方に移動するという不自然な動作が抑制される。
【0031】
図6(a)に示すような自車位置マークMが停止された状態は、予定表示位置が現在表示位置の前方にあると判定されるまで継続される。すなわち、表示位置判定部36は、図6(b)に示すように、予定表示位置P4aが現在表示位置P3aよりも前方にあると判定されると、現在表示位置保持部32の現在表示位置P3aを予定表示位置保持部34の予定表示位置P4aに更新するため、自車位置マークMが表示位置P4aの位置まで前方に移動して表示されることになる。
【0032】
上記実施例では、表示位置判定部36が予定表示位置が現在表示位置よりも後方にあるか否かに応じて表示位置の更新を行うようにしたが、次の実施例ではさらに、車両状態入力部18から入力される車両状態信号を考慮して自車位置マークの表示を制御する。この制御を図7のフローチャートを参照して説明する。
【0033】
予定表示位置が現在表示位置よりも後方にあると判定されたとき、自車位置マークを停止させるようにしたが、このような表示は、ユーザにとって却って迷惑になることがある。このため、表示位置判定部36は、一定の要件下において、予定表示位置が現在表示位置よりも後方にあったとしても、自車位置マークの表示位置を更新する。
【0034】
まず、自車位置判定部36は、距離センサ24の出力より算出された自車の移動速度が所定の値以下であるか否かを判定する(ステップS201)。例えば、自車の移動速度が設定された速度5km/h以下であるとき、自車位置判定部36は、現在表示位置保持部32の現在表示位置を予定表示位置保持部34の予定表示位置に更新し、自車位置マークの表示を更新する(ステップS208)。これは、自車の移動速度が遅いとき、自車位置マークが長時間更新されないと、ユーザに誤解や混乱を与えてしまうためである。
【0035】
次に、表示位置判定部36は、車両状態入力部18の入力信号からシフトギアの位置を検出し、自車がバック走行であるか否かを判定する(ステップS202)。バック走行であると判定されたとき、表示位置判定部36は、現在表示位置保持部32の現在表示位置を予定表示位置保持部34の予定表示位置に更新し、自車位置マークの表示を更新する(ステップS208)。これは、駐車動作等に伴う自車のバック走行であれば、自車の走行方向と自車位置マークの移動方向が一致するためである。
【0036】
次に、表示位置判定部36は、現在表示位置保持部32の現在表示位置と予定表示予定保持部の予定表示位置とから自車の移動距離と方位変化を算出する(ステップS203)。表示位置判定部36は、算出された移動距離が所定の値、例えば、20m以上であるか否かを判定し(ステップS204)、所定の値以上であれば、表示位置判定部36は、現在表示位置保持部32の現在表示位置を予定表示位置保持部34の予定表示位置に更新し、自車位置マークの表示を更新する(ステップS208)。さらに、表示位置判定部36は、算出された方位変化が所定の値、例えば、45°以上であるか否か判定し(ステップS205)、所定の値以上であれば、表示位置判定部36は、現在表示位置保持部32の現在表示位置を予定表示位置保持部34の予定表示位置に更新し、自車位置マークの表示を更新する(ステップS208)。走行距離が長いとき、または、方位変化が大きいとき、表示位置が後方にあると判定されるのは単に測位誤差による影響ではなく、実際に自車位置が大きく変化していると考えられるためである。
【0037】
次に、表示位置判定部36は、現在表示位置保持部32の現在表示位置と予定表示位置保持部34の予定表示位置に基づき、自車の移動方向を算出する(ステップS206)。表示位置判定部36は、算出された移動方向が自車方位に対して所定のしきい値、例えば、60°以内であるか否かを判定し(ステップS207)、しきい値以内であれば、表示位置判定部36は、現在表示位置保持部32の現在表示位置を予定表示位置保持部34の予定表示位置に更新し、自車位置マークの表示を更新する(ステップS208)。自車方位から大きく変動している場合には、自車が右左折、またはUターン等の方向転換をしていると考えられるためである。一方、しきい値を越えるとき、表示位置判定部36は、自車位置マークの表示を維持する(ステップS209)。
【0038】
上記のような処理を行うことで、自車位置マークの表示を、より自車の走行状態に対応させることができ、自車位置マークの不自然な動きを軽減することができる。
【0039】
次に第2の実施例について説明する。第1の実施例では、予定表示位置と表示位置とを比較し、予定表示位置が現在の表示位置より後方にあるとき、自車位置マークを現在の表示位置に維持したが、第2の実施例では、算出された現在の自車位置と表示位置とを比較し、現在の自車位置が現在の表示位置より後方にあるとき、自車位置マークを現在の表示位置に維持する。
【0040】
図8は、第2の実施例における制御部の内部構成を示すブロック図である。制御部20は、自車位置算出部12より算出された自車位置に基づき、自車位置を保持する自車位置保持部40を含む。これにより、表示位置判定部36は、現在表示位置保持部32に保持された表示位置と自車位置保持部40に保持された自車位置を比較し、現在の自車位置が現在表示位置よりも後方にあるか否かを判定する。
【0041】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明に係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来のナビゲーション装置による自車位置マークの表示動作を説明する図である。
【図2】本発明の実施例に係るナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】制御部の内部構成を示すブロック図である。
【図4】本実施例のナビゲーション装置による自車位置マークの表示動作を説明するフローチャートである。
【図5】パターンマッチング処理を説明する図である。図5(a)は、パターンマッチング処理前を示す図であり、図5(b)は、パターンマッチング処理後を示す図である。
【図6】自車位置マークの表示動作を説明する図である。図6(a)は、予定表示位置が後方にある場合の表示動作を示す図であり、図6(b)は、予定表示位置が前方にある場合の表示動作を示す図である。
【図7】本実施例のナビゲーション装置における自車位置マークの表示動作の他の動作例を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施例における制御部の内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0043】
10:ナビゲーション装置 12:自車位置算出部
14:記憶装置(HDD) 16:表示部
18:車両状態入力部 20:制御部
22:ジャイロセンサ 22:距離センサ
26:GPSセンサ 30:マップマッチング処理部
32:現在表示位置保持部 34:予定表示位置保持部
36:表示位置判定部 38:表示位置更新部
40:自車位置保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車位置を算出する自車位置算出手段と、
算出された自車位置に基づき、道路地図上の自車位置マークの表示位置を算出する表示位置算出手段と、
表示位置算出手段により算出された表示位置に基づき自車位置マークを道路地図上に表示する自車位置マーク表示手段と、
現在の自車位置マークの表示位置と次に自車位置マークを表示する予定の予定表示位置とを比較し、予定表示位置が表示位置の後方にあるか否かを判定する判定手段と、
予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定されたとき、予定表示位置が現在の表示位置に到達するまで、自車位置マークを現在の表示位置に維持するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
を有するナビゲーション装置。
【請求項2】
前記判定手段は、現在の自車位置マークの表示位置を保持する現在表示位置保持部と、次に自車位置マークを表示する予定の予定表示位置を保持する予定表示位置保持部と、予定表示位置が現在の表示位置よりも前方にあると判定したとき、前記現在表示保持部に保持された現在表示位置を前記予定表示位置保持部に保持された予定表示位置に更新する更新手段とを含む、請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記判定手段は、自車の進行方向に基準に、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあるか否かを判定する、請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記判定手段は、自車の走行速度が一定の値以下のとき、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定しない、請求項1ないし3いずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記判定手段は、自車が後方に走行しているとき、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定しない、請求項1ないし4いずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記判定手段は、自車の走行距離が一定の値以上であるとき、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定しない、請求項1ないし5いずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記判定手段は、自車の走行方位の変化が一定の値以上であるとき、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定しない、請求項1ないし6いずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記表示位置算出手段は、前記自車位置算出手段から得られた自車位置の走行軌跡と道理地図データに含まれるリンクデータとを比較することにより、自車位置マークの表示位置を算出する、請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
ナビゲーション装置におけるディスプレイへの自車位置マークの表示方法であって、
自車位置を算出するステップと、
算出された自車位置に基づき自車位置マークを表示する表示位置を算出するステップと、
算出された表示位置に基づき、自車位置マークをディスプレイの道路地図上に表示するステップと、
現在の自車位置マークの表示位置と次に自車位置マークを表示する予定の予定表示位置とを比較し、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定されたとき、予定表示位置が現在の表示位置に到達するまで、自車位置マークを現在の表示位置に維持するステップと、
を含む表示方法。
【請求項10】
ナビゲーション装置におけるディスプレイへの自車位置マークの表示プログラムであって、
自車位置を算出するステップと、
算出された自車位置に基づき自車位置マークを表示する表示位置を算出するステップと、
算出された表示位置に基づき、自車位置マークをディスプレイの道路地図上に表示するステップと、
現在の自車位置マークの表示位置と次に自車位置マークを表示する予定の予定表示位置とを比較し、予定表示位置が現在の表示位置よりも後方にあると判定されたとき、予定表示位置が現在の表示位置に到達するまで、自車位置マークを現在の表示位置に維持するステップと、
を含む表示プログラム。
【請求項11】
自車位置を算出する自車位置算出手段と、
算出された自車位置に基づき、道路地図上の自車位置マークの表示位置を算出する表示位置算出手段と、
表示位置算出手段により算出された表示位置に基づき自車位置マークを道路地図上に表示する自車位置マーク表示手段と、
現在の自車位置マークの表示位置と前記自車位置算出手段により算出した自車位置とを比較し、現在の自車位置が表示位置の後方にあるか否かを判定する判定手段と、
現在の自車位置が表示位置よりも後方にあると判定されたとき、現在の自車位置が表示位置に到達するまで、自車位置マークを現在の表示位置に維持するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
を有するナビゲーション装置。
【請求項12】
前記判定手段は、現在の自車位置マークの表示位置を保持する現在表示位置保持部と、算出された自車位置を保持する自車位置保持部と、現在の自車位置が現在の表示位置よりも前方にあると判定したとき、前記現在表示保持部に保持された現在表示位置を前記自車位置保持部に保持された算出された現在の自車位置に基づき更新する更新手段とを含む、請求項11に記載のナビゲーション装置。
【請求項13】
前記判定手段は、自車の進行方向に基準に、現在の自車位置が現在の表示位置よりも後方にあるか否かを判定する、請求項11または12に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−233044(P2008−233044A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−77164(P2007−77164)
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】