説明

ナビゲーション装置

【課題】サーキット場の周回コースで車両のラップタイムを計測するためのストップウォッチをサーキット場で取り付けたり、取り外したりする必要がないナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】車両がサーキット場に所定距離内に近づいた場合、表示モニタ16に表示されている表示画面が、地図画面からサーキット用画面30Aに切り替わる。サーキット用画面30Aには、計測したラップタイムが表示される。時間計測部は、車両がサーキット場に埋め込まれている磁気バーを通過した時間を計測し、サーキット場走行中のラップタイムを計測する。磁気センサは、サーキット場に埋め込まれている磁気バーを検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーキット場の周回コース走行時に役立つ情報を表示することができるナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
サーキット場において、車両のラップタイムを計測するストップウォッチが従来技術として知られている(たとえば、特許文献1)。ここで、ストップウォッチとは、サーキット場の周回コースに埋め込まれている磁気バーを磁気センサで検出して、ラップタイムを計測し、表示する装置である。
【特許文献1】特開平8−122463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サーキット場で車両のラップタイムを計測するストップウォッチは、サーキット場走行以外では使用しないので、サーキット場でストップウォッチを取り付けおよび取り外し作業を行うことにすると、その作業が面倒であるという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明のナビゲーション装置は、車両の現在地を検出する現在地検出手段と、車両の現在地が特定の位置に到達したとき、表示モニタの表示画面を地図画面から特定の位置に固有の表示画面に切り替える表示制御手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、ラップタイムを計測するラップタイム計測手段を備え、特定の位置は、サーキット場から所定距離内の位置であり、特定の位置の固有の表示画面は、ラップタイム計測手段で計測したラップタイムを表示する表示画面であり、表示制御手段は、車両の現在地をサーキット場の位置情報と照合し、車両の現在地がサーキット場から所定距離内に到達したとき、表示モニタの表示画面を地図画面からラップタイムを表示する表示画面に切り替えることを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、表示制御手段は、表示モニタの表示画面をラップタイムを表示する表示画面から車両の車両情報を表示する表示画面に切り替えることを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、表示制御手段は、ラップタイムを表示する表示画面に代えて、車両の現在地がサーキット場から所定距離内に到達したとき、表示モニタの表示画面を地図画面から車両の車両情報を表示する表示画面に切り替えることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項2乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、ラップタイムを計測したサーキット場の情報とともにラップタイム計測手段で計測したラップタイムのデータを記憶するラップタイムデータ記憶手段と、ラップタイムデータ記憶手段で記憶したラップタイムのデータを外部の記録媒体に保存するデータファイルを生成する生成手段とを備え、データファイルのファイル名は、ラップタイムを計測したサーキット場の名称の一部または全部を含んで作成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、サーキット場の周回コースで車両のラップタイムを計測するためのストップウォッチをサーキット場で取り付けたり、取り外したりする必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は、本発明の実施形態によるナビゲーション装置1を示す。本発明の実施形態によるナビゲーション装置1は、地図画面と、サーキット場で主に使用されるサーキット用画面とを表示モニタに表示することができる。
【0007】
ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、スピーカ17、入力装置18、タッチパネル19、タッチパネルコントロール部110、ディスクドライブ111、時間計測部113、磁気センサ114、データ記憶部115およびメモリカードインターフェイス(I/F)116を有している。ディスクドライブ111には、地図データが記憶されたDVD−ROM112が装填されている。メモリカードインターフェイス116には、メモリカード117が接続される。ナビゲーション装置1は、エンジンルーム内の圧力を計測するセンサ、エンジンオイルの温度を計測するセンサ、エンジンブロックにおけるオイルの圧力を計測するセンサなどのセンサ類2と接続されている。
【0008】
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。制御回路11は、DVD−ROM112に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行う。そして、その処理結果を推奨経路として表示モニタ16に表示する。
【0009】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置である。現在地検出装置14は、振動ジャイロ14a、車速センサ14b、GPS(Global Positioning System)センサ14cなどからなる。振動ジャイロ14aは車両の進行方向を検出し、車速センサ14bは車速を検出し、GPSセンサ14cはGPS衛星からのGPS信号を検出する。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲などを決定する。また、車両の現在地が自車位置マークとして地図上に表示される。
【0010】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データはDVD−ROM112に記憶された地図データに基づいて、制御回路11において適宜生成され、道路地図描画用データ、およびROM12に格納された各種の図形データなどからなる。
【0011】
ディスクドライブ111は、DVD−ROM112から地図データを読み出す。地図データは、地図表示用データ、経路探索用データ、サーキット場データなどを含む。地図表示用データおよび経路探索用データには、地図データに格納されている道路のリンク情報およびノード情報が含まれている。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、ユーザの要求にしたがって、表示地図の縮尺を変更することができる。サーキット場データは、サーキット場であることを示す施設の種別についての情報、サーキット場の位置(緯度・経度・外部との境界線)、サーキット場の住所、サーキット場の名称、営業時間、サーキット場の詳細情報を記載したテキストデータなどを有する。なお、DVD−ROM112以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0012】
表示モニタ16は、各種情報に基づいて、自車位置付近の地図などの各種情報を表示してユーザに提供する。また、サーキット場の周回コースを走行中に計測したラップタイム、サーキット場の周回コースの走行に有用な車両情報などもユーザに提供することができる。スピーカ17は、各種入力操作をユーザに指示したり、経路誘導したりするための音声を出力する。入力装置18は、ユーザが各種コマンドの設定などのために操作される操作キーを有し、操作パネル上のボタンスイッチやパネル周囲のハードスイッチなどによって実現される。
【0013】
タッチパネル19は、表示モニタ16の表面に積層される透明のタッチスイッチであり、表示モニタ16に表示される画像はタッチパネル19を透過して表示される。したがって、表示モニタ16に表示された各種ボタンや表示メニューなどを指などで押圧するとタッチパネル19が押圧される。タッチパネル19は、タッチパネル19上の操作位置に応じた信号をタッチパネルコントロール部110に送出し、タッチパネルコントロール部110はタッチパネル19の押圧位置を算出する。その結果、各種ボタンや表示メニューに定義された処理が実行される。
【0014】
ユーザは、表示モニタ16の画面の指示やスピーカ17からの音声指示にしたがって入力装置18やタッチパネル19を操作することにより、目的地を設定する。
【0015】
目的地がユーザによって設定されると、目的地に経路探索終了点が設定される。そして、経路探索用データを用いて経路探索開始点から経路探索終了点までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。このようにして求められた経路(以下、推奨経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、ほかの道路とは区別して表示モニタ16に表示される。これにより、ユーザは地図上の推奨経路を表示モニタ16上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、推奨経路にしたがって車両が走行できるように、ユーザに対して画面や音声などによる進行方向指示を行い、車両を経路誘導する。
【0016】
時間計測部113は、サーキット場に埋め込まれている磁気バーを磁気センサ114が検出した時刻を計測し、サーキット場の周回コース走行中のラップタイムを計測する。
【0017】
データ記憶部115は、フラッシュメモリやハードディスクなどの書き換え可能な記録媒体によって構成され、時間計測部113で計測したラップタイムのデータを記憶する。ラップタイムのデータには、ラップタイムを計測したサーキット場を識別する識別情報が付加される。ラップタイムを計測したサーキット場は、ラップタイムを計測したときの車両の現在地を地図データのサーキット場データと照合して検出される。ラップタイムのデータは、テキスト形式ファイルとして生成され、そしてデータ記憶部115に記憶される。ラップタイムのデータのファイル名には、ラップタイムの計測を開始した年月日および時間が使用される。たとえば、2007年5月5日12時30分に計測を開始したラップタイムのデータのファイル名は「200705051230.TXT」となる。
【0018】
メモリカードインターフェイス116は、制御回路11の指示によりメモリカード117にデータを書き込んだり、保存したり、メモリカード117からデータを読み出したりする。
【0019】
次に、図2〜図5を参照して、本発明の一実施形態におけるサーキット用画面について説明する。図2は、「○×サーキット場」に車両が近づいたときに表示モニタ16に表示された地図画面20を説明するための図である。地図画面20には、自車位置周辺の地図が表示されている。地図画面20の自車位置に対応する位置には、自車位置マーク21が表示される。
【0020】
図3(a)は、サーキット用画面30Aを説明するための図である。車両がサーキット場から所定距離内に近づいたとき、表示モニタ16に表示されている画面が、地図画面20からサーキット用画面30Aに切り替わる。サーキット場からの距離は、サーキット場データに含まれるサーキット場の位置と車両の現在地との間の距離から算出される。サーキット用画面30Aには、サーキット用画面切り替え領域31と、ラップタイム表示領域32と、自動スタートボタン33と、ストップボタン34と、リセットボタン35と、データセーブボタン36と、ラップタイムマネージメントボタン37とが表示される。
【0021】
サーキット用画面切り替え領域31は、サーキット用画面30Aを他のサーキット用画面に切り替えるための領域である。サーキット用画面切り替え領域31に表示されている数字を押圧すると、表示モニタ16の表示画面が、押圧された数字に対応するサーキット用画面に切り替わる。たとえば、サーキット用画面切り替え領域31に表示されている数字「2」を押圧すると、表示モニタ16の表示画面が、サーキット用画面30Aから図3(b)に示すサーキット用画面30Bに切り替わる。
【0022】
図3(b)に示すように、サーキット用画面30Bには、BOOST計38と、オイル温度計39と、オイル圧力計310とが表示される。BOOST計38、オイル温度計39およびオイル圧力計310にそれぞれ表示されている針38a〜310aの向きは、センサ類2から出力される信号に基づいて変更される。設定を変更することによって、車両がサーキット場から所定距離内に近づくと、表示モニタ16に表示されている表示画面が、地図画面20からサーキット用画面30Bに切り替わるようにすることもできる。サーキット用画面切り替え領域31に表示されている数字「1」を押圧すると、表示モニタ16の表示画面が、サーキット用画面30Bから図3(a)に示すサーキット用画面30Aに切り替わる。
【0023】
図3(a)のラップタイム表示領域32には、計測したラップタイムが表示される。ラップタイムは、時間計測部113によって計測される。上述したように時間計測部113は、サーキット場に埋め込まれている磁気バーを磁気センサ114で検出してサーキット場走行中のラップタイムを計測する。
【0024】
自動スタートボタン33は、磁気センサ114がサーキット場に埋め込まれている磁気バーを最初に検出すると、時間計測部113による計測が開始するボタンである。ストップボタン34は、時間計測部113による計測を終了させるボタンである。リセットボタン35は、ラップタイムの計測を最初からやり直すためのボタンである。
【0025】
データセーブボタン36は、計測したラップタイムのデータをデータ記憶部115に記憶させるためのボタンである。データセーブボタン36を押圧すると、計測したサーキット場を識別するための識別情報とともに、ラップタイムのデータがデータ記憶部115に記憶される。
【0026】
ラップタイムマネージメントボタン37は、データ記憶部115に記憶されているラップタイムのデータをメモリカード117に出力したり、編集したりするためのボタンである。
【0027】
図4(a)はラップタイムデータ一覧画面40を説明するための図である。ラップタイムマネージメントボタン37を押圧すると、ラップタイムデータ一覧画面40が表示モニタ16に表示される。ラップタイムデータ一覧画面40には、ラップタイムのデータのファイル名41a〜41eが表示される。ファイル名41a〜41eを押圧することによって、メモリカード117に出力したり、編集したりするデータを選択することができる。ラップタイムのデータのファイル名41a〜41eを押圧すると、図4(b)に示すラップタイムマネージメント画面50が表示モニタ16に表示される。
【0028】
図4(b)は、ラップタイムマネージメント画面50を説明するための図である。ラップタイムマネージメント画面50には、ラップタイムマネージメントメニューが表示される。ラップタイムマネージメントメニューの項目として、「メモリカードへ出力」51a、「詳細表示」51b、「編集」51c、「削除」51dおよび「全て削除」51eが表示される。
【0029】
「メモリカードへ出力」51aは、選択したラップタイムのデータをメモリカード117に保存するためのメニュー項目である。ラップタイムのデータをメモリカード11に保存するとき、ラップタイムのデータのファイル名は、ラップタイムを計測したサーキット場の名称の一部または全部を有するファイル名に変換される。
【0030】
図5は、ラップタイムのデータのファイル名変換を説明するための図である。「メモリカードへ出力」51aが押圧されると、ラップタイムのデータに付加されているサーキット場の情報より、ラップタイムが計測されたサーキット場を検出する。そして、検出したサーキット場を、データ記憶部115に予め記憶させた変換テーブル60と照合して、変換するファイル名を決定する。たとえば、図5に示すように、ファイル名「200705281400.TXT」のラップタイムのデータが「○×サーキット」で計測された場合、変換テーブル60の項目61が参照され、変換するファイル名が「MARUBATSU」に決定される。そして、ファイル名「200705281400.TXT」からファイル名「MARUBATSU.TXT」に変換して、選択されたラップタイムのデータをメモリカード117に保存する。なお、サーキット場の名称の全部を用いて、ファイル名を「MARUBATSUCIRCUIT.TXT」としてもよい。
【0031】
図4(b)の「詳細表示」51bは、選択したラップタイムのデータのラップタイムを表示モニタ16に表示したり、ラップタイムが計測されたサーキット場の名称を表示モニタ16に表示したりするためのメニュー項目である。「編集」51cは、選択したラップタイムのデータおよびラップタイムが計測されたサーキット場の名称を修正するためのメニュー項目である。「削除」51dは、選択したラップタイムのデータをデータ記憶部115から削除するためのメニュー項目である。「全て削除」51eは、データ記憶部115に記憶してある全てのラップタイムのデータを削除するためのメニュー項目である。
【0032】
図6のフローチャートを参照して、本発明の実施形態のサーキット用画面の表示制御処理について説明する。図6の処理は、車両が走行を開始するとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0033】
ステップS601では、現在地検出装置14を用いて車両の現在地を検出する。ステップS602では、DVD−ROM112に記憶された地図データの施設の種別についての情報を参照して、車両の現在地から所定距離内にあるサーキット場を探索する。ステップS603では、車両の現在地から所定距離内にあるサーキット場が存在するか否かを判定する。車両の現在地から所定距離内にあるサーキット場が存在する場合はステップS603が肯定判定され、ステップS604へ進む。車両の現在地から所定距離内にあるサーキット場が存在しない場合はステップS603が否定判定され、ステップS605へ進む。ステップS604では、サーキット用画面30Aを表示モニタ16に表示する。ステップS605では地図画面20を表示モニタ16に表示する。
【0034】
図7のフローチャートを参照して、本発明の実施形態のラップタイムのデータのメモリカードへの保存処理について説明する。図7の処理は、ラップタイムマネージメント画面50に表示されたラップタイムマネージメントメニューの中から「メモリカードへ出力」51aが押圧されるとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0035】
ステップS701では、ラップタイムデータ一覧画面40で選択されたファイル名41a〜51eのデータにおける付加情報よりラップタイムが計測されたサーキット場を検出する。ステップS702では、検出したサーキット場を変換テーブル60に照合し、変換するファイル名を決定する。ステップS703では、特定したファイル名で、ラップタイムのデータをメモリカード117に保存する。
【0036】
以上の実施の形態によるナビゲーション装置1は次のような作用効果を奏する。
(1)サーキット場から所定距離内の範囲に車両が近づいた場合、表示モニタ16に表示されている表示画面が、地図画面20から、計測したラップタイムを表示するサーキット用画面30Aに切り替わるようにした。したがって、サーキット場で車両のラップタイムを計測するためのストップウォッチをサーキット場で取り付けたり、取り外したりする必要がない。また、車両がサーキット場から所定距離以上離れている場合は、サーキット用画面30Aを表示モニタ16に表示しないようにした。したがって、サーキット用画面30Aの表示が地図画面20の表示の邪魔になることはない。
【0037】
(2)ラップタイムを表示するサーキット用画面30Aから車両情報を表示するサーキット用画面30Bに切り替わるようにした。または、サーキット場から所定距離内の範囲に車両が近づいた場合、表示モニタ16に表示されている表示画面が、地図画面20から、車両情報を表示したサーキット用画面30Bに切り替わるようにした。したがって、サーキット場の走行で役立つ車両情報を、簡単に表示モニタ16に表示させることができ、ナビゲーション装置1の利便性が向上する。
【0038】
(3)ラップタイムのデータをメモリカード117に保存するとき、サーキット場の名称の一部または全部を有するファイル名に変換するようにした。したがって、ファイル名を見ただけでラップタイムを計測したサーキット場を認識することができ、ラップタイムのデータの整理に便利である。
【0039】
以上の実施の形態のナビゲーション装置1を次のように変形することができる。
(1)車両がサーキット場に所定距離内に近づいた場合、表示モニタ16に表示されている表示画面が、地図画面20から、ラップタイム表示領域32のみのサーキット用画面に切り替わるようにしてもよい。ラップタイムが表示モニタ16に表示されれば、最低限それで充分だからである。
【0040】
(2)サーキット場までの距離を、車両の現在地からサーキット場の中心までの距離としてもよい。また、車両の現在地からサーキット場の敷地までの距離としてもよい。
【0041】
(3)ステアリングなどに、時間計測部113による時間計測を開始するボタンと、ラップタイムを計測し表示モニタ16に表示するボタンを設け、ボタン操作によってラップタイムを計測して表示モニタ16に表示するようにしてもよい。この場合、車両がサーキット場の周回コースをスタートするとき時間計測を開始するボタンを押圧し、車両が周回コースを1周回るごとにラップタイム計測表示ボタンを押圧することになる。磁気バーが埋め込まれていないサーキット場でもラップタイムを計測することができ、便利である。
【0042】
(4)サーキット用画面に表示する車両情報は、BOOST計38、オイル温度計39およびオイル圧力計310に限定されない。たとえば、タコメータ、排気ガスの温度、ラジエータの水温などを表示するようにしてもよい。とくに、サーキット場の走行で役立つ車両情報が好ましい。
【0043】
(5)ファイル名を変換してラップタイムのデータを保存する記録媒体は、メモリカード117に限定されない。たとえば、フロッピィディスクでもよい。
【0044】
(6)特定の位置に到達すると、特定の位置に固有の画面表示に切り替えるものであれば、特定の位置は、サーキット場から所定距離内の位置に限定されず、特定の位置に固有の画面表示は、サーキット用画面30A,30Bに限定されない。
【0045】
以上の説明はあくまで一例であり、発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
【0046】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本発明の現在地検出手段は現在地検出装置14に対応し、表示制御手段は制御回路11に対応する。ラップタイム計測手段は、時間計測部113および磁気センサ114に対応し、サーキット場検出手段は、制御回路11、現在地検出装置14、ディスクドライブ111およびDVD−ROM112に対応する。ラップタイムデータ記憶手段はデータ記憶部115に対応し、生成手段は制御回路11に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】○×サーキット場に車両が近づいてきたときに表示モニタに表示された地図画面を説明するための図である。
【図3】サーキット用画面を説明するための図である。
【図4】ラップタイムのデータをメモリカードに保存する操作を説明するための図である。
【図5】ラップタイムのデータのファイル名の変換を説明するための図である。
【図6】本発明の実施形態のサーキット用画面の表示制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態のラップタイムのデータのメモリカードへの保存処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0048】
1 ナビゲーション装置
2 センサ類
11 制御回路
14 現在地検出装置
16 表示モニタ
19 タッチパネル
112 DVD−ROM
113 時間計測部
114 磁気センサ
115 データ記憶部
117 メモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在地を検出する現在地検出手段と、
前記車両の現在地が特定の位置に到達したとき、表示モニタの表示画面を地図画面から前記特定の位置に固有の表示画面に切り替える表示制御手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
ラップタイムを計測するラップタイム計測手段を備え、
前記特定の位置は、サーキット場から所定距離内の位置であり、
前記特定の位置の固有の表示画面は、前記ラップタイム計測手段で計測したラップタイムを表示する表示画面であり、
前記表示制御手段は、前記車両の現在地をサーキット場の位置情報と照合し、前記車両の現在地がサーキット場から所定距離内に到達したとき、前記表示モニタの表示画面を前記地図画面から前記ラップタイムを表示する表示画面に切り替えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記表示制御手段は、前記表示モニタの表示画面を前記ラップタイムを表示する表示画面から前記車両の車両情報を表示する表示画面に切り替えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記表示制御手段は、前記ラップタイムを表示する表示画面に代えて、前記車両の現在地がサーキット場から所定距離内に到達したとき、前記表示モニタの表示画面を前記地図画面から前記車両の車両情報を表示する表示画面に切り替えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記ラップタイムを計測したサーキット場の情報とともに前記ラップタイム計測手段で計測したラップタイムのデータを記憶するラップタイムデータ記憶手段と、
前記ラップタイムデータ記憶手段で記憶したラップタイムのデータを外部の記録媒体に保存するデータファイルを生成する生成手段とを備え、
前記データファイルのファイル名は、前記ラップタイムを計測したサーキット場の名称の一部または全部を含んで作成されることを特徴とするナビゲーション装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−38622(P2010−38622A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−199507(P2008−199507)
【出願日】平成20年8月1日(2008.8.1)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】