説明

ナビゲーション装置

【課題】分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションをユーザは迷わずに通過することができるようにするナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】インターチェンジまたはジャンクションのゲートから300mの位置に車両が接近したとき、表示モニタ16に表示された料金所23のゲートは、実物のゲートと同じように色分けされる。また、ゲート23a〜23bに表示色に合わせて、ゲートを通過して進行する道路23a〜23cも色分けされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速道路のインターチェンジおよびジャンクションを表示するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高速道路の本線に接続される高速道路の表示色を、高速道路の本線の表示色と異なるようにした道路地図を表示するナビゲーション装置が従来技術として知られている(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−300290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載されているような従来のナビゲーション装置では、高速道路の本線に接続される高速道路の構造が判別できるように表示されているため、分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションでは、却ってユーザが迷ってしまうという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明のナビゲーション装置は、インターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段と、色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせて、ゲート出口から先の道路を色分けして表示する地図表示制御手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、地図表示制御手段は、車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲートに接近したとき、道路を色分けして表示し、車両が高速道路の本線に進入したとき、道路の色分け表示を終了することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、地図表示制御手段は、ゲートから高速道路の本線と接続する位置まで道路を色分けして表示することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、推奨経路にしたがって車両が走行できるように案内する経路案内手段とを備え、経路案内手段は、通過するゲートの色彩を案内することを特徴とする。
(5)請求項5の発明のナビゲーション装置は、現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、道路地図を表示モニタに表示する地図表示制御手段と、車両の現在地を検出する現在地検出手段と、現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、車両が進入するインターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段とを備え、地図表示制御手段は、車両がゲートに接近すると、ゲートにおける分岐点の拡大図を表示し、拡大図に表示された分岐点の先の分岐路のうち、推奨経路上の分岐路の表示色を、色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項5に記載のナビゲーション装置において、地図表示制御手段は、拡大図に表示された分岐点の先の分岐路のうち、推奨経路上の分岐路の幅を、他の分岐路に比べて広くすることを特徴とする。
(7)請求項7の発明のナビゲーション装置は、現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、道路地図を表示モニタに表示する地図表示制御手段と、車両の現在地を検出する現在地検出手段と、現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、車両が進入するインターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段とを備え、地図表示制御手段は、車両がゲートに接近すると、ゲートにおける分岐点の拡大図を表示し、拡大図に表示された推奨経路の表示色を、色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせることを特徴とする。
(8)請求項8の発明のナビゲーション装置は、現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、道路地図を表示モニタに表示する地図表示制御手段と、車両の現在地を検出する現在地検出手段と、現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、車両が進入するインターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段とを備え、地図表示制御手段は、道路地図上の推奨経路の表示色を色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせることを特徴とする。
(9)請求項9の発明のナビゲーション装置は、現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、道路地図を表示モニタに表示する地図表示制御手段と、車両の現在地を検出する現在地検出手段と、現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、車両が進入するインターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段とを備え、地図表示制御手段は、推奨経路として表示されている道路上に、色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせた色彩の点列を表示し、色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせた色彩の点が道路上を移動して見えるように、点列を点滅させて表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、表示モニタに表示された道路地図において、料金所のゲートが色分けされているインターチェンジやジャンクションでは、ゲート出口から先の本線への進入道路の表示色を、そのゲートの色彩に合わせるようにした。したがって、分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションをユーザは迷わずに通過することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は、本発明の実施形態によるナビゲーション装置1を示す。ナビゲーション装置1は、道路地図上に表示された料金所のゲートや高速道路を表示色で識別可能とするものである。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、スピーカ17、入力装置18およびディスクドライブ19を有している。ディスクドライブ19には、地図データが記憶されたDVD−ROM110が装填されている。
【0007】
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。制御回路11は、DVD−ROM110に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行う。そして、その処理結果を推奨経路として表示モニタ16に表示する。
【0008】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置である。現在地検出装置14は、振動ジャイロ14a、車速センサ14b、GPS(Global Positioning System)センサ14cなどからなる。振動ジャイロ14aは車両の進行方向を検出し、車速センサ14bは車速を検出し、GPSセンサ14cはGPS衛星からのGPS信号を検出する。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定する。また、現在地検出装置14により検出された車両の現在地が自車位置マークとして地図上に表示される。
【0009】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データからなり、それらはDVD−ROM110に記憶された地図データに基づいて、制御回路11において適宜生成される。
【0010】
ディスクドライブ19は、DVD−ROM110から地図データを読み出す。地図データは、地図表示用データ、経路探索用データ、インターチェンジ/ジャンクションデータなどを含む。地図表示用データおよび経路探索用データには、地図データに格納されている道路のリンク情報およびノード情報が含まれている。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、ユーザの要求にしたがって、表示地図の縮尺を変更することができる。なお、DVD−ROM110以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0011】
図2を参照して、インターチェンジおよびジャンクションの情報を格納したインターチェンジ/ジャンクションデータ(以下、IC/JCTデータ)について説明する。IC/JCTデータには、インターチェンジおよびジャンクションを識別するIC/JCT−IDごとに、IC/JCT名称、IC/JCT位置、料金所数、料金所IDの情報が含まれている。IC/JCT名称とは、インターチェンジまたはジャンクションの名称の情報である。IC/JCT位置とは、インターチェンジまたはジャンクションの位置(緯度・経度)の情報である。料金所数とは、インターチェンジまたはジャンクションに設置された料金所数の情報である。料金所IDとは、インターチェンジまたはジャンクションに設置された料金所を識別する識別記号の情報である。さらに、料金所IDごとに、料金所位置の情報、ゲートが色分けされている場合の色数情報、色別に、ゲートに接続した道路の行き先方向の情報が含まれる。
【0012】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の道路地図などの各種情報を画面表示としてユーザに提供する。スピーカ17は、各種入力操作をユーザに指示したり、経路誘導したりするための音声を出力する。入力装置18は、ユーザが各種コマンドの設定などのために操作される操作キーを有し、操作パネル上のボタンスイッチやパネル周囲のハードスイッチなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16の表示画面の指示やスピーカ17からの音声指示にしたがって入力装置18を操作することにより、目的地を設定する。
【0013】
目的地がユーザによって設定されると、目的地に経路探索終了点が設定される。そして、経路探索用データを用いて経路探索開始点から経路探索終了点までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。このようにして求められた経路(以下、推奨経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、ほかの道路とは区別して画面表示される。これにより、ユーザは道路地図上の推奨経路を画面上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、推奨経路にしたがって車両が走行できるように、ユーザに対して画面や音声などによる進行方向指示を行い、車両の経路案内を行う。
【0014】
次に、図3〜図5を参照して本発明の一実施形態における道路表示について説明する。図3(a)は、インターチェンジまたはジャンクションの料金所から300m以上離れている車両の表示モニタ16の表示画面を説明するための図である。表示モニタ16の表示画面には、自車位置周辺の道路地図20が表示されるとともに、自車位置マーク21、推奨経路22、料金所23が表示されている。料金所23の中で、符号23aは神戸・大阪方面へ向かうゲートを表し、符号23bは一般道出口へ向かうゲートを表し、符合23cは姫路方面へ向かうゲートを表す。推奨経路22は、ゲート23aを通過して、神戸・大阪方面へ向かう経路であるものとして、以下説明する。
【0015】
料金所23の実物のゲートのうち、神戸・大阪方面へ向かうゲートは黄色に、一般道出口へ向かうゲートは青色に、姫路方面へ向かうゲートは赤色に色分けされている。しかし、道路地図20上の料金所23は、色分けされず単一の色で表示されている。
【0016】
図3(b)は、インターチェンジまたはジャンクションのゲートから300m未満の距離に車両が接近したときの表示モニタ16の表示画面を説明するための図である。表示モニタ16の表示画面の料金所23のゲートは、実物のゲートと同じように色分けされて表示される。つまり、神戸・大阪方面へ向かうゲート23aは黄色に、一般道出口へ向かうゲート23bは青色に、姫路方面へ向かうゲート23cは赤色に色分けされる。
【0017】
ゲート23a〜23cの表示色に合わせて、ゲートを通過して進入する道路24a〜24cも色分けされる。つまり、神戸・大阪方面へ向かう道路24aは、神戸・大阪方面へ向かうゲート23aと同じ表示色である黄色に色分けされる。一般道出口へ向かう道路24bは、一般道出口へ向かうゲート23bと同じ表示色である青色に色分けされる。姫路方面へ向かう道路24cは、姫路方面へ向かうゲート23cと同じ表示色である赤色に色分けされる。
【0018】
また、インターチェンジまたはジャンクションのゲートから300m未満の距離に車両が接近したとき、音声による経路案内25が行われる。このとき、ユーザが推奨経路22にしたがって走行できるように、「右方向、神戸・大阪方面です。」という経路案内25を行う。さらに、車両が適切なゲート23aを通過できるようにするため、「黄色のゲートをお進みください。」と、通過するゲートの色彩を指示する経路案内25を行う。
【0019】
車両が料金所23を通過すると、図4に示すように、表示画面におけるゲートおよび道路の色分けは終了し、表示画面は元の表示に戻る。
【0020】
次に、本発明の実施形態における道路表示処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。図5の処理は、経路誘導が開始されるとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0021】
ステップS501では、現在地検出装置14を用いて、車両の現在地を検出する。ステップS502では、車両の現在地を図2のIC/JCTデータの料金所(ゲート)位置と照合して、車両が進入するインターチェンジまたはジャンクションを検出し、車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲートの500m手前まで接近したか否かを判定する。車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲートの500m手前まで接近した場合はステップS502が肯定判定され、ステップS503へ進む。車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲートの500m手前まで接近していない場合はステップS502が否定判定され、ステップS501に戻る。
【0022】
ステップS503では、図2のIC/JCTデータの色数を参照して、車両が接近する料金所のゲートが色分けされているか否かを判定する。車両が接近する料金所のゲートが色分けされている場合はステップS503が肯定判定され、ステップS504へ進む。車両が接近する料金所のゲートが色分けされていない場合はステップS503が否定判定され、処理を終了する。ステップS504では、IC/JCTデータのゲートの表示色の情報から道路を色分けする色彩を特定する。
【0023】
ステップS505では、現在地検出装置14を用いて、車両の現在地を検出する。ステップS506では、車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲートの300m手前まで接近したか否かを判定する。車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲートの300m手前まで接近した場合はステップS506が肯定判定され、ステップS507へ進む。車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲートの300m手前まで接近していない場合はステップS506が否定判定され、ステップS505に戻る。
【0024】
ステップS507は、図2のIC/JCTデータのゲートに接続した道路の行き先方向の情報を参照して、ゲートおよび道路を色分けする。ステップS508では、通過するゲートの色彩の指示を含む経路案内を行う。スピーカ17から出力される音声により経路案内を行う。
【0025】
ステップS509では、現在地検出装置14を用いて、車両の現在地を検出する。ステップS510では、車両がインターチェンジまたはジャンクションの料金所を通過したか否かを判定する。車両がインターチェンジまたはジャンクションの料金所を通過した場合はステップS510が肯定判定され、ステップS511へ進む。車両がインターチェンジまたはジャンクションの料金所を通過していない場合はステップS510が否定判定され、ステップS509に戻る。ステップS511では、色分けした料金所および道路を元の表示に戻す。そして、処理を終了する。
【0026】
以上の実施の形態によるナビゲーション装置1は次のような作用効果を奏する。
(1)表示モニタ16に表示される道路地図において、料金所のゲートが色分けされたインターチェンジやジャンクションでは、ゲートから進入する道路の表示色を、そのゲートの色に合わせるようにした。したがって、ユーザは、推奨経路上の道路と同じ表示色のゲートを通過することにより、分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションを迷わずに通過することができる。
【0027】
(2)通過するゲートの色彩の指示を含む経路案内を行うようにした。したがって、ユーザは、経路案内された色彩のゲートを通過することにより、分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションを迷わずに通過することができる。
【0028】
以上の実施の形態のナビゲーション装置1を次のように変形することができる。
(1)図6(a)に示すように、車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲート手前300mまで接近したとき、インターチェンジまたはジャンクションにおける分岐点の拡大図30を表示するようにしてもよい。この拡大図30では、分岐点である料金所に該当する位置31から先の推奨経路22である分岐路32の表示色を、その分岐路へ進入するとき通過するゲート23aの実際の表示色に合わせるようにする。これにより、ユーザは、拡大図30における推奨経路上の分岐路32と同じ表示色のゲートを通過することにより、分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションを迷わずに通過することができる。また、この拡大図30は、インターチェンジまたはジャンクションにおける分岐点をデフォルメされて表示されており、インターチェンジまたはジャンクションの構造を把握しやすくなっている。
【0029】
さらに、図6(b)に示すように、拡大図30における推奨経路22が通過する分岐路32の道路幅を、他の分岐路に比べて広くするようにしてもよい。これにより、ユーザは、拡大図30における道幅の広い分岐路32と同じ表示色のゲートを通過することにより、分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションを迷わずに通過することができる。
【0030】
(2)図7(a)に示すように、車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲート手前300mまで接近したとき、インターチェンジまたはジャンクションにおける分岐点の拡大図40を表示するようにしてもよい。この拡大図40では、図中の推奨経路22の表示色を、その推奨経路22が通過するゲート23aの実際の表示色に合わせるようにする。これにより、ユーザは、拡大図40における推奨経路22と同じ表示色のゲートを通過することにより、分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションを迷わずに通過することができる。
【0031】
さらに、図7(b)に示すように、自車位置周辺の道路地図20上に表示された推奨経路22の表示色も、推奨経路22が通過するゲート23aの実際の表示色に合わせるようにしてもよい。これにより、ユーザは、推奨経路22と同じ表示色のゲートを通過することにより、分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションを迷わずに通過することができる。また、拡大図40を表示せず、推奨経路22の表示色を推奨経路22が通過するゲート23aの実際の表示色に合わせるようにしてもよい。
【0032】
(3)図8に示すように、推奨経路22上の道路に、推奨経路22が通過するゲート23aの実際の表示色に合わせた点列81a〜81gを表示し、その点列の各点を点滅させるようにしてもよい。このとき、推奨経路22が通過するゲート23aの実際の表示色に合わせた点が、矢印82の方向に移動して見えるようなタイミングで各点81a〜81gを点滅させるようにする。これにより、ユーザは、点滅表示されている点列81a〜81gと同じ表示色のゲートを通過することにより、分岐路の多い複雑な構造のインターチェンジやジャンクションを迷わずに通過することができる。
【0033】
(4)車両がインターチェンジまたはジャンクションの料金所を通過したとき、色分けしたゲートおよび道路を元の表示に戻したが、車両が高速道路の本線に進入したとき、色分けしたゲートおよび道路を元の表示に戻すようにしてもよい。これにより、車両が高速道路の本線に進入するまで、道路の表示色を参照することにより、車両は正しい方向に進行しているか否かを確認することができる。また、この場合、図9に示すように、高速道路の本線91と道路24aとが接続する位置まで料金所のゲートの色彩で色分けするようにしてもよい。これにより、運転を注意しなくてはいけないポイントである、高速道路の本線91と道路24aとが接続する位置を明確に認識することができる。
【0034】
以上の説明はあくまで一例であり、発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
【0035】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本発明の地図表示制御手段は制御回路11に対応し、現在地検出手段は現在地検出装置14に対応する。IC/JCT検出手段および色分け記憶手段は制御回路11、ディスクドライブ19およびDVD−ROM110に対応し、探索手段は制御回路11に対応し、経路案内手段は制御回路11およびスピーカ17に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】インターチェンジ/ジャンクションデータを説明するための図である。
【図3】料金所のゲートの色彩に合わせた道路の色分けを説明するための図である。
【図4】料金所のゲートの色彩に合わせて色分けされた道路の表示を元の表示に戻すタイミングを説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態における道路表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】料金所のゲートの色彩に合わせて車両が進行する分岐路を色分した分岐点の拡大図を説明するための図である。
【図7】料金所のゲートの色彩に合わせて推奨経路上の道路を色分した分岐点の拡大図を説明するための図である。
【図8】料金所のゲートの色彩に合わせた点列の点滅を説明するための図である。
【図9】料金所のゲートの色彩に合わせて色分けした道路の色分けした範囲を説明するための図である。
【符号の説明】
【0037】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
16 表示モニタ
17 スピーカ
21 自車位置マーク
22 推奨経路
23 料金所
23a〜23c 料金所のゲート
24a〜24c 道路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、
前記IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段と、
前記色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせて、前記ゲート出口から先の道路を色分けして表示する地図表示制御手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記地図表示制御手段は、前記車両がインターチェンジまたはジャンクションのゲートに接近したとき、前記道路を色分けして表示し、前記車両が高速道路の本線に進入したとき、前記道路の色分け表示を終了することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記地図表示制御手段は、前記ゲートから高速道路の本線と接続する位置まで前記道路を色分けして表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、
前記推奨経路にしたがって前記車両が走行できるように案内する経路案内手段とを備え、
前記経路案内手段は、通過するゲートの色彩を案内することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、
道路地図を表示モニタに表示する地図表示制御手段と、
車両の現在地を検出する現在地検出手段と、
前記現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、前記車両が進入するインターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、
前記IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段とを備え、
前記地図表示制御手段は、前記車両が前記ゲートに接近すると、前記ゲートにおける分岐点の拡大図を表示し、前記拡大図に表示された分岐点の先の分岐路のうち、前記推奨経路上の分岐路の表示色を、前記色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項5に記載のナビゲーション装置において、
前記地図表示制御手段は、前記拡大図に表示された分岐点の先の分岐路のうち、前記推奨経路上の分岐路の幅を、他の分岐路に比べて広くすることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、
道路地図を表示モニタに表示する地図表示制御手段と、
車両の現在地を検出する現在地検出手段と、
前記現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、前記車両が進入するインターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、
前記IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段とを備え、
前記地図表示制御手段は、前記車両が前記ゲートに接近すると、前記ゲートにおける分岐点の拡大図を表示し、前記拡大図に表示された推奨経路の表示色を、前記色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、
道路地図を表示モニタに表示する地図表示制御手段と、
車両の現在地を検出する現在地検出手段と、
前記現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、前記車両が進入するインターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、
前記IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段とを備え、
前記地図表示制御手段は、前記道路地図上の推奨経路の表示色を前記色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
現在地から目的地までの推奨経路を探索する探索手段と、
道路地図を表示モニタに表示する地図表示制御手段と、
車両の現在地を検出する現在地検出手段と、
前記現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、前記車両が進入するインターチェンジまたはジャンクションを検出するIC/JCT検出手段と、
前記IC/JCT検出手段により検出したインターチェンジまたはジャンクションの行き先方面毎に塗り分けられたゲートの色分けを記憶する色分け記憶手段とを備え、
前記地図表示制御手段は、前記推奨経路として表示されている道路上に、前記色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせた色彩の点列を表示し、前記色分け記憶手段により記憶されたゲートの色分けに合わせた色彩の点が前記道路上を移動して見えるように、前記点列を点滅させて表示することを特徴とするナビゲーション装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−43937(P2010−43937A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208001(P2008−208001)
【出願日】平成20年8月12日(2008.8.12)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】