説明

ナビゲーション装置

【課題】広域通信および狭域通信によって交通情報を取得できないときでも、交通情報を利用して経路探索を行うことができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】出発地31において、ナビゲーション装置は、FM多重放送、電波ビーコンおよび光ビーコンによるVICS情報を受信できないものとして説明する。光ビーコンの設置場所33を経由地とした目的地34までの推奨経路を探索し、経路誘導を行う。車両が光ビーコンの設置場所33を通過して、光ビーコンよりVICS情報を受信すると、ナビゲーション装置は自車位置を出発地し、目的地34までの推奨経路を探索する。VICS情報には、道路37aおよび道路37bが渋滞している36a〜36dという渋滞情報が含まれているので、渋滞している道路37a,37bを回避して目的地34に至る推奨経路32bが探索される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から送られてくる交通情報を受信し、この交通情報を利用して目的地までの推奨経路を探索するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
FM多重放送などの広域通信および光ビーコンなどの狭域通信によって渋滞情報を取得し、その渋滞情報を利用して経路計算を行うナビゲーション装置が従来技術として知られている(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−365068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
広域通信および狭域通信によって渋滞情報を取得できないとき、渋滞情報を利用して経路探索を行えないという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明のナビゲーション装置は、現在地を検出する現在地検出手段と、通信により交通情報を取得する交通情報取得手段と通信により交通情報を取得できる場所を検出する場所検出手段と、交通情報取得手段により交通情報を取得できない場合、場所検出手段により検出された場所に誘導を行う第1の誘導手段と、第1の誘導手段により誘導が行われているときに、交通情報取得手段により交通情報を取得すると、交通情報を利用して目的地までの推奨経路を探索する第1の探索手段と、第1の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行う第2の誘導手段を備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、場所検出手段は、予め取得した交通情報取得可能場所の候補の中から、任意の場所を選び出すことを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載のナビゲーション装置において、場所検出手段により検出された場所を経由地として、目的地までの推奨経路を探索する第2の探索手段を備え、第1の誘導手段は、第2の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行うことを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、場所検出手段は、通信により交通情報を取得できる場所の中で、車両の現在地に最も近い場所を検出することを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、場所検出手段は、通信により交通情報を取得できる場所のうち目的地の方向にあるものの中で、車両の現在地に最も近い場所を検出することを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、交通情報を利用せずに、かつ、場所検出手段により検出された場所を経由地とせずに目的地までの推奨経路を探索する第3の探索手段を備え、交通情報取得手段により交通情報を取得できない場合に、場所検出手段により検出された場所が現在地から所定距離以上離れているとき、第3の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行う第3の誘導手段を備えることを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、交通情報を利用せずに、かつ、場所検出手段により検出された場所を経由地とせずに目的地までの推奨経路を探索する第3の探索手段を備え、交通情報取得手段により交通情報を取得できない場合に、第3の探索手段により探索された推奨経路の距離に比べて、第2の探索手段により探索された推奨経路の距離が所定距離以上長いとき、第3の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行う第3の誘導手段を備えることを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、請求項1または2に記載のナビゲーション装置において、高速道路走行を検出する高速道路走行検出手段と、交通情報を利用せずに、かつ、場所検出手段により検出された場所を経由地とせずに目的地までの推奨経路を探索する第3の探索手段を備え、交通情報取得手段により交通情報を取得できない場合に、高速道路走行検出手段により高速道路走行を検出したとき、第3の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行う第3の誘導手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明のナビゲーション装置によれば、通信によって交通情報を取得できないとき、交通情報を取得できる場所に車両を経路誘導するようにした。そして、交通情報を取得した後に交通情報を利用して推奨経路を探索し、その推奨経路にしたがって車両を経路誘導するようにした。したがって、交通情報を取得できないときでも、交通情報を取得できる場所に誘導して交通情報を取得し、その交通情報を利用して推奨経路の探索を行い、その推奨経路にしたがって車両を経路誘導することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は、本発明の実施形態によるナビゲーション装置1を示す。このナビゲーション装置1は、VICS(登録商標)受信部19を用いて外部から送信された交通情報を受信することができる。そして、受信した交通情報を利用して目的地までの推奨経路を探索することができる。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、スピーカ17、入力装置18、VICS(登録商標)(道路交通情報通信システム)情報受信部19およびディスクドライブ110を有している。ディスクドライブ110には、地図データが記憶されたDVD−ROM111が装填されている。
【0007】
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。この制御回路11がDVD−ROM111に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行うと、その処理結果が推奨経路として表示モニタ16に表示される。
【0008】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置である。現在地装置14は、振動ジャイロ14a、車速センサ14b、GPS(Global Positioning System)センサ14cなどからなる。振動ジャイロ14aは車両の進行方向を検出し、車速センサ14bは車速を検出し、GPSセンサ14cはGPS衛星からのGPS信号を検出する。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定するとともに、地図上にその現在地を表示する。
【0009】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データからなり、それらはDVD−ROM111に記憶された地図データに基づいて、適宜生成される。ナビゲーション装置1は、このようにして生成された画像データを用いることによって地図表示などを行うことができる。
【0010】
ディスクドライブ110は、DVD−ROM111から地図データを読み出す。地図データは、地図表示用データ、経路探索用データ、光ビーコンデータなどを含む。地図表示用データおよび経路探索用データには、地図データに格納されている道路のリンク情報およびノード情報が含まれている。リンク情報には、各リンクの旅行時間(以下、リンク旅行時間)の情報が含まれている。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、ユーザの要求にしたがって、表示地図の縮尺を変更することができる。なお、DVD−ROM111以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0011】
図2を参照して、光ビーコンデータ20について説明する。それぞれの光ビーコンには識別記号である光ビーコンIDを付すようにする。光ビーコンデータ20には光ビーコンID21ごとに以下の情報が含まれる。光ビーコンの設置場所の位置座標の情報22、光ビーコンの設置場所に対応するノードのノードIDの情報23および光ビーコンの設置場所に対応するリンクのリンクIDの情報24である。光ビーコンの設置場所の位置座標の情報22に基づいて、自車位置周辺に設置されている光ビーコンを検索することができる。光ビーコンに係るノードIDの情報23やリンクIDの情報24を利用することにより、光ビーコンを通過する経路を探索することができる。
【0012】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の道路地図などの各種情報を画面表示として運転者に提供する。スピーカ17は、各種入力操作を運転者に指示したり、経路誘導したりするための音声を出力する。入力装置18は、運転者が各種コマンドを設定するための入力スイッチを有し、操作パネルやリモコンなどによって実現される。運転者は、表示モニタ16の表示画面の指示やスピーカ17からの音声指示にしたがって入力装置18を操作することにより、目的地を設定する。
【0013】
目的地がユーザにより設定されると、ナビゲーション装置1はGPSセンサ14cにより検出された現在地を出発地として目的地までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。たとえば、出発地から目的地までの間の旅行時間(リンク旅行時間の合計)が最小になるような経路を演算するアルゴリズムで経路演算が行われる。このような経路演算を以下、経路探索と呼ぶ。このようにして求められた経路(以下、推奨経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、ほかの道路とは区別して画面表示される。これにより、ユーザは地図上の推奨経路を画面上で認識することができる。ナビゲーション装置1は、推奨経路にしたがって車両が走行できるように、ユーザに対して画面や音声などによる進行方向指示を行い、車両を経路誘導する。
【0014】
VICS情報受信部19は、図示しないVICS情報センタから提供される渋滞情報などのVICS情報を受信し、制御回路11に出力する。このVICS情報は主に高速道路上に設置されている電波ビーコンや、主に一般道路上に設置されている光ビーコン、またはFM多重放送によって送信される。電波ビーコンや光ビーコンは設置地付近を通過する車両に対してVICS情報を送信し、FM多重放送はそれらよりも広域の通信エリアをカバーする。ナビゲーション装置1は、これらによって送信されたVICS情報をVICS情報受信部19により受信する。VICS情報受信部19で受信したVICS情報は、経路探索に反映される。たとえば、渋滞している区間のリンク旅行時間に、渋滞の程度に応じてリンク旅行時間が長くなる重み付けを行う。重み付けしたリンク旅行時間で経路探索が行われる。
【0015】
次に、本発明の一実施形態における経路の探索処理について図3のフローチャートを参照して説明する。図3の処理は、不図示のメニューから目的地までの推奨経路を探索する項目を選択されるとスタートするプログラムであり、制御回路11により実行される。ここで、車両は高速道路を走行しておらず、電波ビーコンよりVICS情報を取得できないものとして説明する。
【0016】
ステップS301では、VICS情報受信部19を用いてFM多重放送からVICS情報を取得できたか否かを判定する。FM多重放送からVICS情報を取得できた場合はステップS301が肯定判定され、ステップS308へ進む。FM多重放送からVICS情報を取得できなかった場合はステップS301が否定判定され、ステップS302へ進む。ステップS302では、VICS情報受信部19を用いて光ビーコンからVICS情報を取得できたか否かを判定する。光ビーコンからVICS情報を取得できた場合はステップS302が肯定判定され、ステップS308へ進む。光ビーコンからVICS情報を取得できなかった場合はステップS302が否定判定され、ステップS303へ進む。
【0017】
ステップS303では、現在地検出装置14を用いて車両の現在地を検出する。ステップS304では、車両の現在地を光ビーコンデータ20と照合し、車両の現在地に最も近い位置に設置された光ビーコンを検出する。ステップS305では、検出した光ビーコンの設置場所を経由地として、車両の現在地から所定の目的地までの推奨経路を探索する。ステップS306では、ステップS305で探索した推奨経路にしたがって車両が走行できるように経路誘導を行う。
【0018】
ステップS307では、VICS情報受信部19を用いて光ビーコンからVICS情報を取得できたか否かを判定する。光ビーコンからVICS情報を取得できた場合はステップS307が肯定判定され、ステップS308へ進む。光ビーコンからVICS情報を取得できなかった場合はステップS307が否定判定され、ステップS303に戻る。
【0019】
ステップS308では、現在地検出装置14を用いて車両の現在地を検出する。ステップS309では、取得したVICS情報を利用して、車両の現在地から目的地までの推奨経路を探索する。ステップS310では、ステップS309で探索した推奨経路にしたがって車両が走行できるように、目的地まで経路誘導を行う。
【0020】
次に、図4および図5を参照して、本発明の一実施形態におけるナビゲーション装置1によって探索された推奨経路について説明する。出発地31において、ナビゲーション装置1は、FM多重放送によるVICS情報を受信できないものとして説明する。出発地31には、光ビーコンが設置されていないため、ナビゲーション装置1は、光ビーコンによるVICS情報を受信できない。また、車両は高速道路を走行していないので、電波ビーコンによるVICS情報を受信できない。
【0021】
図4は、出発地31において経路探索を行ったときに探索された推奨経路32aを説明するための図である。推奨経路32aは、光ビーコンの設置場所33を通過して目的地34に至る推奨経路である。この場合、光ビーコンの設置場所33を経由地として設定し、推奨経路の探索を行う。推奨経路32aは、出発地31をスタートし、交差点35aを右折し、交差点35bを左折し、光ビーコン33に至る経路である。さらに、推奨経路32aは、光ビーコン33から交差点35cを直進し、交差点35dを左折し、交差点35eおよび交差点35fを直進し、目的地34に至る経路である。矢印36a,36bは道路37aの渋滞を表す渋滞表示矢印であり、矢印36c,36dは道路37bの渋滞を表す渋滞表示矢印である。推奨経路32aは道路37bを通過する経路であるので、車両は渋滞している道路37bを通過することになる。
【0022】
車両が光ビーコンの設置場所33を通過して、光ビーコンよりVICS情報を受信すると、ナビゲーション装置1は自車位置を出発地とし、目的地34までの推奨経路32bを再び探索する。
【0023】
図5は、光ビーコンの設置場所33で光ビーコンよりVICS情報を受信した後に経路探索を行ったときに探索された推奨経路32bを説明するための図である。VICS情報には、道路37aおよび道路37bが渋滞しているという渋滞情報が含まれているので、渋滞している道路37a,37bを回避して目的地34に至る推奨経路32bが探索される。推奨経路32bは、交差点35cを左折し、交差点35gを右折し、交差点35eを左折し、交差点35fを直進し、目的地34に至る経路である。
【0024】
一方、出発地31において、光ビーコン33を経由地としないで目的地34までの推奨経路32cを探索した場合、図6に示す推奨経路32cが探索される。上述したように、出発地31においてVICS情報を受信できないので、渋滞している道路37a,37bを考慮して推奨経路32cは探索されない。推奨経路32cは、交差点35aを左折し、交差点35hを右折し、交差点35iを直進し、交差点35fを左折し、目的地34に至る経路である。推奨経路32cは道路37aを通過する経路であるので、車両は渋滞している道路37aを通過することになる。
【0025】
以上の実施形態によるナビゲーション装置1は次のような作用効果を奏する。
(1)FM多重放送、光ビーコンおよび電波ビーコンによってVICS情報を取得できないとき、光ビーコンの設置場所に車両を経路誘導するようにした。そして、光ビーコンによってVICS情報を取得した後にそのVICS情報を利用して推奨経路を探索し、その推奨経路にしたがって車両を経路誘導するようにした。したがって、FM多重放送、光ビーコンおよび電波ビーコンによってVICS情報を取得できないときでも、VICS情報を取得し、そのVICS情報を利用して推奨経路の探索を行い、その推奨経路にしたがって経路誘導を行うことができる。
【0026】
(2)車両の現在地に最も近い光ビーコンの設置場所を検出し、その検出した場所に経路誘導を行うようにした。これにより、速やかに光ビーコンからVICS情報を取得できる。
【0027】
(3)光ビーコンの設置場所を経由地として目的地に至る推奨経路にしたがって、車両を経路誘導するようにした。これにより、車両が光ビーコンの設置場所を通過してから、取得した渋滞情報を利用して新たな経路誘導を開始するまでの間もユーザは経路誘導を受けることができる。
【0028】
以上の実施の形態のナビゲーション装置1を次のように変形することができる。
(1)交通情報を取得できる通信であればFM多重放送、光ビーコン、電波ビーコンに限定されない。たとえば、DSRC(Dedicated Short Range Communication)で使用される通信や無線LAN(Local Area Network)による通信でもよい。DSRCで使用される通信の場合、路側装置が設置されている場所に、無線LANによる通信の場合、無線LANのアクセスポイントに車両を経路誘導する。
【0029】
(2)渋滞情報を含む交通情報であれば、取得する情報はVICS情報に限定されない。
【0030】
(3)車両の現在地に最も近い光ビーコンを検出し、その検出した場所に経路誘導を行うようにした。しかし、目的地の方向に設置された光ビーコン(車両の現在地と目的地と結んだ直線を中心として、所定角度の範囲内に存在する光ビーコン)の中で車両の現在地に最も近い光ビーコンを検出するようにしてもよい。直接目的地に向かう場合に比べてあまり遠回りにならないようにするためである。
【0031】
(4)直接目的地に向かうときに比べて、光ビーコンの設置場所を通過するときが非常に遠回りになる場合、光ビーコンの設置場所を通過する経路案内を行わないようにしてもよい。つまり、交通情報を利用せずに目的地に直接至る推奨経路の経路誘導を行うようにしてもよい。渋滞している道路を通過して直接目的地に向かう場合に比べて、却って目的地に到達するまでの時間がかかる場合があるからである。この場合、光ビーコンの設置場所を通過して目的地に至る推奨経路の距離から、直接目的地に至る推奨経路の距離を差し引いた値が所定値(数百メートル)以上の場合、光ビーコンの設置場所を通過する経路誘導を行わないようにする。
【0032】
(5)車両の現在地に対して、光ビーコンの設置場所が所定距離以上離れているとき、光ビーコンの設置場所を通過する経路案内を行わず、交通情報を利用せずに目的地に直接至る推奨経路の経路誘導を行うようにしてもよい。目的地に直接向かうときに比べて、光ビーコンの設置場所を通過するときが非常に遠回りになるからである。
【0033】
(6)車両が高速道路を走行しているときは、光ビーコンの設置場所に経路誘導を行わず、交通情報を利用せずに目的地に直接至る推奨経路の経路誘導を行うようにしてもよい。光ビーコンは一般道路に設置されているので、光ビーコンの設置場所へ進行するために高速道路を退出しなくてはならず、却って時間がかかるからである。また、高速道路をそのまま走行していれば、電波ビーコンからVICS情報を必ず取得できるからである。車両が高速道路を走行しているか否かは、車両の現在地を地図データと照合して判定する。
【0034】
(7)最初はFM多重放送を受信できた場合であっても、その後、FM多重放送を所定時間以上受信できないとき、光ビーコンの設置場所に経路誘導を行うようにしてもよい。FM多重放送を受信できない間にVICS情報が変わる場合があるからである。
【0035】
(8)本発明は、ナビゲーション装置であれば車載用ナビゲーション装置に限定されない。たとえば、本発明は、携帯型ナビゲーション装置やナビゲーション機能を有する携帯電話などのナビゲーション機能付き携帯端末などに適用できる。
【0036】
実施形態と変形例の一つ、もしくは複数を組み合わせることも可能である。変形例同士をどのように組み合わせることも可能である。
【0037】
以上の説明はあくまで一例であり、発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
【0038】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本願発明の現在地検出手段は現在地検出装置14に対応する。交通情報取得手段は、VICS情報受信部19に対応する。第1〜第3の誘導手段は制御回路11、表示モニタ16およびスピーカ17に対応する。第1〜第3の探索手段は制御回路11に対応する。場所検出手段および高速道路走行検出手段は制御回路11、現在地検出装置14、ディスクドライブ110およびDVD−ROM111に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】光ビーコンデータを説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態における経路の探索処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】出発地において経路探索を行ったときに探索された推奨経路を説明するための図である。
【図5】光ビーコンの設置場所で光ビーコンよりVICS情報を受信した後に経路探索を行ったときに探索された推奨経路を説明するための図である。
【図6】光ビーコンの設置場所を通過しないで目的地に至る推奨経路を説明するための図である。
【符号の説明】
【0040】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
16 表示モニタ
17 スピーカ
19 VICS情報受信部
20 光ビーコンデータ
31 出発地
32a〜32c 推奨経路
33 光ビーコンの設置場所
34 目的地
35a〜35i 交差点
36a〜36d 渋滞表示矢印
37a,37b 渋滞している道路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在地を検出する現在地検出手段と、
通信により交通情報を取得する交通情報取得手段と、
前記通信により交通情報を取得できる場所を検出する場所検出手段と、
前記交通情報取得手段により交通情報を取得できない場合、前記場所検出手段により検出された場所に誘導を行う第1の誘導手段と、
前記第1の誘導手段により誘導が行われているときに、前記交通情報取得手段により交通情報を取得すると、前記交通情報を利用して目的地までの推奨経路を探索する第1の探索手段と、
前記第1の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行う第2の誘導手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記場所検出手段は、予め取得した交通情報取得可能場所の候補の中から、任意の場所を選び出すことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置において、
前記場所検出手段により検出された場所を経由地として、前記目的地までの推奨経路を探索する第2の探索手段を備え、
前記第1の誘導手段は、前記第2の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記場所検出手段は、前記通信により交通情報を取得できる場所の中で、前記車両の現在地に最も近い場所を検出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記場所検出手段は、前記通信により交通情報を取得できる場所のうち前記目的地の方向にあるものの中で、前記車両の現在地に最も近い場所を検出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、
前記交通情報を利用せずに、かつ、前記場所検出手段により検出された場所を経由地とせずに前記目的地までの推奨経路を探索する第3の探索手段を備え、
前記交通情報取得手段により交通情報を取得できない場合に、前記場所検出手段により検出された場所が現在地から所定距離以上離れているとき、前記第3の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行う第3の誘導手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項4または5に記載のナビゲーション装置において、
前記交通情報を利用せずに、かつ、前記場所検出手段により検出された場所を経由地とせずに前記目的地までの推奨経路を探索する第3の探索手段を備え、
前記交通情報取得手段により交通情報を取得できない場合に、前記第3の探索手段により探索された推奨経路の距離に比べて、前記第2の探索手段により探索された推奨経路の距離が所定距離以上長いとき、前記第3の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行う第3の誘導手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置において、
高速道路走行を検出する高速道路走行検出手段と、
前記交通情報を利用せずに、かつ、前記場所検出手段により検出された場所を経由地とせずに前記目的地までの推奨経路を探索する第3の探索手段を備え、
前記交通情報取得手段により交通情報を取得できない場合に、前記高速道路走行検出手段により高速道路走行を検出したとき、前記第3の探索手段により探索された推奨経路にしたがって誘導を行う第3の誘導手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−66226(P2010−66226A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235226(P2008−235226)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】