説明

ナビゲーション装置

【課題】ユーザの手を煩わせることなく、所望の施設情報を取得することのできるナビゲーション装置及びナビゲーションシステムを提供する。
【解決手段】現在位置を検出する現在位置検出手段と、表示手段と、を備えたナビゲーション装置において、複数の情報の種別を優先順に設定した検索リストを作成する検索リスト作成手段と、前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別に該当する情報を検索する情報検索手段及び/又は少なくとも前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別を送信し、前記情報の種別に該当する情報を受信する通信手段と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関し、特に、所望の施設や情報を検索する機能を備えたナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ナビゲーション装置において、現在位置周辺や案内経路周辺の情報を取得することが行われていた。
【0003】
例えば、下記特許文献1(特開平9−33272号公報)は、探索された経路に沿って存在するガソリンスタンド等の施設情報を施設検索手段によって検索し、検索した施設情報を表示手段に表示する経路探索表示装置を開示している。これにより、経路探索で探索された経路を表示装置に表示するだけでなく、ガソリンスタンド等のドライバが必要とする施設情報を表示することが可能となる。
【0004】
また、下記特許文献2(特開平9−72751号公報)は、ユーザの指示に基づいて検索手段が車両の位置周辺における登録地点情報を検索し、検索された登録地点の位置を地図データ上に重畳表示するナビゲーション装置及び登録地点検索方法を開示している。
【0005】
さらに、下記特許文献3(特開2002−107162号公報)は、施設の種類及び場所を示す施設データを受信する受信手段を備え、受信手段が施設、施設データ送信局、サービスセンタ等から送信されてくる施設データを受信し、受信したガソリンスタンド、レストラン、駐車場等の施設データを現在位置と共に表示することができるナビゲーション装置を開示している。
【0006】
さらに、下記特許文献4(特開2002−357432号公報)は、施設検索手段を備え、現在位置周辺に位置する施設を検索して表示手段に表示するナビゲーション装置を開示しており、車両が移動中の場合でも時々刻々変化する現在位置の周辺の施設に関する情報を得ることができる。
【0007】
同様に、ナビゲーション装置において、目的地周辺の情報を検索して表示することも行われている。
【0008】
一方、近年では、コンピュータ画面のデスクトップ上に時計機能やカレンダー機能、ニュース等を表示する小規模なアクセサリーソフトウェアを利用することが知られている。このようなアクセサリーソフトウェアはウィジェットと呼ばれている。
【0009】
こうしたウィジェット機能をナビゲーション装置に適用し、ナビゲーション装置のディスプレイをコンピュータのデスクトップに見たててウィジェット機能を使用できるようにしたものが、下記非特許文献1に開示されている。
【0010】
下記非特許文献1のナビゲーション装置は、ユーザが選択した種類に属する周辺施設を検索し、検索結果をディスプレイの地図画像上にウィジェット画像として表示する。このウィジェット画像には検索された周辺施設の数が表示されており、車両の移動に伴ってその数はリアルタイムに変化する。すなわち、ウィジェットを常時あるいは定期的に動作させることで、リアルタイムに施設や施設の情報を取得でき、リアルタイムの情報を表示することができる。ユーザが画面上に表示されたウィジェット画像を選択すると、地図とウィジェット画像に関連付けられた情報をリスト表示して詳細情報を提供する。例えば、現在位置周辺のガソリンスタンドを価格の安い順に表示したり、レストランを人気の高い順に表示したりする。
【0011】
なお、以下の説明では、ウィジェット機能とは、検索基準地点周辺で、且つ、ユーザにより選択・設定された施設の種別に該当する施設の情報を定期的に取得・検索し、取得・検索した情報を表示するアクセサリーソフトウェアとして説明を行う。
【0012】
また、ウィジェット機能を用いて取得・検索した情報は、画像表示されるが、以下の説明では、この画像をウィジェット画像と称する。ウィジェット画像は、各種の情報処理機器で用いられるアイコン画像に類似した画像である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平9−33272号公報
【特許文献2】特開平9−72751号公報
【特許文献3】特開2002−107162号公報
【特許文献4】特開2002−357432号公報
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】http://pioneer.jp/press/2009/0507-2.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
一般に、車載用のナビゲーション装置は、装置内に記憶した地図情報や施設情報を用いて経路探索や、ガソリンスタンドや駐車場などの所望の施設の検索(周辺検索と呼ばれる)を行うように構成されている。最新の情報を用いた経路探索や周辺検索を行うためには、ナビゲーション装置に記憶されている地図情報や施設情報を適宜更新する必要がある。
【0016】
一方、最近では、インターネットなどの利用技術の発展、通信料金の低額化が進み、車載用のナビゲーション装置においても、各種の情報提供サーバを利用できる通信手段を備えた装置が提供されている。このようなナビゲーション装置においては、情報提供サーバが有する最新の情報、例えば、施設情報を利用して周辺検索を行い、その結果を取得して表示させることができる。
【0017】
このようなナビゲーション装置においては、走行する車両の現在位置に応じて、所定の時間間隔、例えば、5分毎、10分毎に、現在位置周辺のユーザが所望する施設情報の検索結果を情報提供サーバから継続して取得する必要がある。このためには、ナビゲーション装置が所定の時間間隔で情報提供サーバに周辺検索の要求を送信し、情報提供サーバから受信した結果を保存、表示するアクセサリーソフトウェアを備え、周辺検索を利用する際には、このアクセサリーソフトウェアを常時起動しておくことが必要になる。上記の非特許文献1に示されるナビゲーション装置はこのような構成の装置である。
【0018】
周辺検索要求にあたっては、周辺検索のウィジェット機能が起動(アクセサリーソフトウェアが起動)され、周辺検索の検索条件が情報提供サーバに所定の時間間隔で送信される。その際、ユーザが検索したい施設の種別(駐車場やガソリンスタンドなどの施設カテゴリ)を検索条件として設定すること、また、車両の現在位置情報を周辺検索の基準地点の検索条件として設定することが必要である。ユーザが設定した施設の種別は、周辺検索の要求の都度、情報提供サーバに送信してもよく、最初の周辺検索要求時にのみ情報提供サーバに送信してもよい。ユーザが検索対象とする施設の種別を変更した時には、検索条件の変更としてユーザが変更した施設種別の情報が検索要求に付加される。検索条件として設定する施設種別は1つに限らず、ユーザが所望するいくつかの施設種別を同時に設定することができる。
【0019】
しかしながら、非特許文献1に開示されている先行技術では、例えば、ユーザがガソリンスタンドを検索条件として設定し、情報提供サーバにこの検索条件を送信して周辺検索を行い、検索された施設情報に基づいてガソリンスタンドまで移動し、給油が終了した場合、ユーザがガソリンスタンドの検索条件を削除し、あるいは、他の検索条件を選択しない限り、不必要なガソリンスタンドの検索条件が有効なままで残ってしまう。この場合、ナビゲーション装置の表示手段には、必要のない情報が表示され続けるため、非常に煩わしいものとなる。また、ユーザには、この煩わしさを回避するために検索を終了させるなど、面倒な作業が強いられることになる。
【0020】
そこで、本発明は、検索された施設情報に基づく所期の目的が達成されたと判定された場合、当該施設情報にかかる検索条件の優先順を自動的に繰り下げ、あるいは、当該検索条件を自動的に削除することにより、ユーザの手を煩わせることなく、所望の施設情報を取得することのできるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかるナビゲーション装置の発明は、現在位置を検出する現在位置検出手段と、表示手段と、を備えたナビゲーション装置において、複数の情報の種別を優先順に設定した検索リストを作成する検索リスト作成手段と、前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別に該当する情報を検索する情報検索手段及び/又は少なくとも前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別を送信し、前記情報の種別に該当する情報を受信する通信手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、複数の前記情報の種別間の優先順を設定する条件を記憶する条件記憶手段と、前記検索リストに含まれる前記情報の種別の並び換えが必要か否かを判定する判定手段と、を備え、前記検索リスト作成手段は、前記条件および前記判定手段の判定結果に応じて前記検索リストを作成することを特徴とする。
【0023】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1又は2記載の発明において、所望する前記情報の種別を選択する操作入力手段を備え、前記検索リスト作成手段は、前記操作入力手段により選択された前記情報の種別を、前記検索リストの上位に設定した検索リストを作成することを特徴とする。
【0024】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項1又は2記載の発明において、所望する前記情報の種別を選択する操作入力手段を備え、前記検索リスト作成手段は、前記操作入力手段により選択された前記情報の種別からなる検索リストを作成することを特徴とする。
【0025】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、情報検索手段及び/又は通信手段は、前記検索リスト作成手段により作成された検索リストに基づき、検索及び/又は受信する前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別を決定することを特徴とする。
【0026】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記判定手段は、車両の停車状態、走行距離、時刻のうち、何れか1つ以上を用いて、前記検索リストに含まれる複数の前記情報の種別の並び換えが必要か否かを判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
請求項1にかかる発明においては、現在位置を検出する現在位置検出手段と、表示手段と、を備えたナビゲーション装置において、複数の情報の種別を優先順に設定した検索リストを作成する検索リスト作成手段と、前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別に該当する情報を検索する情報検索手段及び/又は少なくとも前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別を送信し、前記情報の種別に該当する情報を受信する通信手段と、を備える。
【0028】
このように構成することにより、検索の対象にする施設の種別など、複数の情報の種別を優先順に設定した検索リストを用いるから、ユーザの手を煩わせることなく、所望の情報の種別、例えば、所望の施設種別を設定して、該当する情報、例えば、設定した施設検索の結果、を取得することができるようになる。
【0029】
請求項2にかかる発明においては、請求項1記載の発明において、複数の前記情報の種別間の優先順を設定する条件を記憶する条件記憶手段と、前記検索リストに含まれる前記情報の種別の並び換えが必要か否かを判定する判定手段と、を備え、前記検索リスト作成手段は、前記条件および前記判定手段の判定結果に応じて前記検索リストを作成する。
【0030】
このように構成することにより、該当する情報に基づく処理、例えば、検索された施設情報に基づく所期の目的が達成されたと判定された場合、検索リストの並び換えが必要と判定し、当該施設情報にかかる検索条件の優先順を自動的に繰り下げることができるため、ユーザが検索条件を削除する手間がない。また、所期の目的が達成された施設情報に関する情報が検索されて表示されることがないため、不必要な表示による煩わしさが生じることもない。
【0031】
請求項3にかかる発明においては、請求項1又は2記載の発明において、所望する前記情報の種別を選択する操作入力手段を備え、前記検索リスト作成手段は、前記操作入力手段により選択された前記情報の種別を、前記検索リストの上位に設定した検索リストを作成する。
【0032】
このように構成することにより、ユーザは検索の対象にする所望の情報の種別、例えば、所望の施設の種別を検索リストの優先順の上位に設定することができるようになる。
【0033】
請求項4にかかる発明においては、請求項1又は2記載の発明において、所望する前記情報の種別を選択する操作入力手段を備え、前記検索リスト作成手段は、前記操作入力手段により選択された前記情報の種別からなる検索リストを作成する。
【0034】
このように構成することにより、ユーザは検索の対象にする所望の情報の種別、例えば、所望の施設の種別を設定した検索リストを用いるから、ユーザの手を煩わせることなく、所望の情報の種別、例えば、所望の施設種別を設定して、該当する情報、例えば、設定した施設検索の結果、を取得することができるようになる。
【0035】
請求項5にかかる発明においては、請求項1〜4の何れか記載の発明において、情報検索手段及び/又は通信手段は、前記検索リスト作成手段により作成された検索リストに基づき、検索及び/又は受信する前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別を決定する。
【0036】
このように構成することにより、複数の情報の種別を優先順に設定した検索リストを用いるから、ユーザの手を煩わせることなく、所望の情報の種別、例えば、所望の施設種別を設定して、該当する情報、例えば、設定した施設検索の結果、を取得することができるようになる。
【0037】
請求項6にかかる発明においては、請求項2〜5の何れか記載の発明において、前記判定手段は、車両の停車状態、走行距離、時刻のうち、何れか1つ以上を用いて、前記検索リストに含まれる複数の前記情報の種別の並び換えが必要か否かを判定する。
【0038】
このように構成することにより、検索リストの情報の種別、例えば、施設の種別に応じて、検索リストの並び換えが必要か否かを判定することができる。例えば、車両の停車を検知することにより、車両がガソリンスタンドや駐車場に入ったものと判断し、検索条件を自動的に削除し、あるいは、優先順を下位に変更する並び換えが必要と判定することができる。また、例えば、走行距離が所定距離以上になった場合、ガソリンの残りが少なくなっていることが考えられるため、ガソリンスタンドを検索リストの上位に変更する並び換えが必要と判定することができる。更には、時刻を用いることで、例えば、食事の時刻が近づいている場合、レストランを検索する検索条件の優先順を上位に変更する並び換えが必要と判定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本実施例にかかるナビゲーション装置を含むナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す並び替え条件記憶手段に記憶される並び替え条件の説明図である。
【図3】本発明の実施例にかかるナビゲーション装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】表示入力手段に表示される現在位置周辺の地図画像表示画面を示す図である。
【図5】表示入力手段に表示されるメニュー設定画面を示す図である。
【図6】表示入力手段に表示されるウィジェット設定画面を示す図である。
【図7】図1に示す検索リスト作成手段による検索リスト更新の説明図である。
【図8】図1に示す検索リスト作成手段による検索リスト更新の説明図である。
【図9】表示入力手段に表示されるウィジェット表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーション装置及びナビゲーションシステムを例示して説明するものであって、本発明をこのナビゲーション装置及びナビゲーションシステムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなくその他のナビゲーション装置及びナビゲーションシステムにも等しく適用し得るものである。
【実施例】
【0041】
図1を参照して、本発明の実施例にかかるナビゲーションシステム10とその構成について説明する。図1は、本実施例に係るナビゲーションシステム10のブロック構成図である。ナビゲーションシステム10は、ナビゲーション装置100とネットワークによって接続された情報提供サーバ200を備えて構成される。
【0042】
ナビゲーション装置100は、制御手段110、通信手段120、現在位置検出手段121、ウィジェット設定手段122、停車判定手段123、時刻取得手段124、計時手段125、走行距離算出手段126、給油検出手段127、並び替え判定手段128、検索リスト作成手段129、施設検索要求手段130、表示入力手段131、表示制御手段132、経路探索手段133、記憶手段134、並び替え条件記憶手段135、及び、地図記憶手段136を備えて構成される。
【0043】
ナビゲーション装置100は、車両の走行に応じて進行する車両現在位置に応じて所定の時間間隔、例えば、5分毎、10分毎に、現在位置周辺のユーザが所望する施設検索の結果を情報提供サーバ200から継続して取得する周辺検索のウィジェット機能を備えている。
【0044】
周辺検索のウィジェット機能は、ナビゲーション装置100のメニュー画面においてユーザがウィジェット設定を選択し、周辺検索の対象にする所望の施設種別を設定すると起動される。ウィジェット機能が起動されると、施設検索要求手段130によって、ユーザが選択した施設の種別を検索条件とした施設検索要求が情報提供サーバ200に所定の時間間隔で送信され、その検索結果を受信する。周辺検索の基準地点は車両の現在位置である。従って、周辺検索要求には現在位置検出手段121で検出した車両の現在位置が含まれる。ユーザの終了操作によりウィジェット機能は終了する。なお、ウィジェット機能の開始、終了をナビゲーション装置の電源オン・オフに連動するように構成してもよい。
【0045】
制御手段110は、CPU111、ROM112、RAM113を備えて構成されており、ROM112又はRAM113に記憶されている制御プログラムをCPU111において実行することにより、下記に説明するナビゲーション装置100の各部の動作を制御・統括する。
【0046】
通信手段120は、情報提供サーバ200に無線ネットワークを介して接続し、下記に説明する施設検索要求を情報提供サーバ200に送信したり、情報提供サーバ200における検索結果を受信したりするためのものである。
【0047】
現在位置検出手段121は、GPS信号受信手段(図示せず)や自律航法手段(図示せず)を備えており、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、あるいは、車速センサ等の出力を測定して現在位置を算出するものである。
【0048】
ウィジェット設定手段122は、ユーザがメニュー画面においてウィジェット設定を選択したとき、複数のウィジェット設定項目の一覧を表示入力手段131に表示させるように表示制御手段132に指示を送る。また、ウィジェット設定手段122は、ユーザがウィジェット設定項目の中から選択・設定した施設の種別を、記憶手段134に記憶させ、記憶した施設の種別をウィジェット機能において処理の対象とする。
【0049】
停車判定手段123は、車速センサ等の出力に基づき、車両の停車、発進を検出するとともに、計時手段125により計測される停車継続時間から、車両が所定時間停車した状態にあるか否かの判定を行う。
【0050】
時刻取得手段124は、現在時刻の情報を取得する。なお、現在時刻の情報は、車両が備えている時計から取得してもよく、あるいは、GPS衛星から送信されるGPS信号に含まれる時刻情報から取得してもよい。
【0051】
計時手段125は、車速センサ等の出力に基づき、車両が停車状態を継続する停車継続時間を計測する。
【0052】
走行距離算出手段126は、タコメータ等の出力に基づき、車両が出発地から走行を開始してから現在までの走行距離を算出する。
【0053】
給油検出手段127は、車両がガソリンスタンドに立ち寄り、給油を行う際の給油蓋の開閉を検出するセンサ、オイルタンクに給油されるオイルを検出するセンサ、あるいは、現在位置検出手段121により検出された車両の現在位置がガソリンスタンドの敷地内であることを判定する判定手段とすることができる。
【0054】
並び替え判定手段128は、停車判定手段123、時刻取得手段124、計時手段125、走行距離算出手段126及び給油検出手段127からの情報に基づき、ユーザにより選択可能な複数のウィジェット設定項目である施設の種別(ガソリンスタンド、駐車場、宿泊施設等の種別)の検索条件の優先順位を並び替えるか否かの判定を行う。なお、優先順位を並び替える条件は、並び替え条件記憶手段135に記憶されている。すなわち、並び替え判定手段128は、並び替え条件記憶手段135に記憶されている優先順位を並び替える条件と、前記停車判定手段123等の各種手段からの情報に基づいて、検索リストに含まれる施設の種別(ウィジェット設定項目)の優先順位を並び替えるか否かの判定を行う判定手段として機能する。
【0055】
検索リスト作成手段129は、複数のウィジェット設定項目を優先順位に従って並べて検索リストを作成する。また、検索リスト作成手段129は、並び替え判定手段128による判定結果があるとき、その判定結果に基づき、上位3つのウィジェット設定項目を新たな優先順位に従って並び替えた検索リストを作成する。なお、検索リストとは、後述するように、情報提供サーバ200による周辺検索のための検索条件であるウィジェット設定項目を優先順位に従って並べたものである。
【0056】
施設検索要求手段130は、検索リスト作成手段129により作成された検索リストと、現在位置又は目的地等の検索基準地点とを検索条件として、施設検索要求を通信手段120を介して情報提供サーバ200に対して行う。
【0057】
表示入力手段131は、液晶表示パネルとその表面に設けられたタッチパネル式入力装置から構成されており、表示制御手段132によって作成された地図表示画面、経路案内画面、ウィジェット設定画面等を表示するとともに、ユーザの選択入力を受け付けるものである。なお、表示入力手段131は、本発明における操作入力手段及び表示手段に対応するものである。
【0058】
表示制御手段132は、地図記憶手段136に記憶されている地図画像を表示入力手段131に表示できるように変換した地図表示画面を作成したり、地図画像と経路探索手段133によって探索された案内経路とを重ね合わせて表示入力手段131に表示するための経路案内画面を作成したりする。また、複数のウィジェット設定項目をメニュー形式に表示するウィジェット設定画面を作成する。さらに、ウィジェット画像(検索結果を示すアイコンのように設計された画像)と経路案内画面又は地図表示画面とを重ね合わせたウィジェット表示画面を作成する。
【0059】
経路探索手段133は、出発地点又は現在位置検出手段121によって検出された現在位置から表示入力手段131を用いてユーザが設定した目的地点に至る最適な案内経路を、地図記憶手段136に記憶されている地図情報を参照して探索する。経路探索手段133は、後述する地図記憶手段136に記憶される現在位置又は出発地点に対応する道路ノードから目的地点に対応する道路ノードまでに至るリンクとデータをダイクストラ法等の手法によって探索し、リンク長(リンクコスト)や所要時間を累積し、総リンク長(走行距離)又は総所要時間等が最短となる経路を案内経路とし、当該経路に属する道路ノードやリンクを案内経路データとして提供する。
【0060】
記憶手段134は、現在位置検出手段121によって検出された現在位置、ユーザによって設定された目的地、検索リスト作成手段129によって作成された複数のウィジェット設定項目からなる施設検索のための検索リスト、施設検索要求手段130による施設検索要求に対する情報提供サーバ200からの検索結果、経路探索手段133によって探索された案内経路等を記憶する。情報提供サーバ200から受信する施設検索の結果は、所定の時間間隔で受信されるから、古い検索結果を最新の検索結果に更新して記憶手段134に記憶する。
【0061】
並び替え条件記憶手段135は、並び替え判定手段128によるウィジェット設定項目の並び替え条件を記憶する。図2は、並び替え条件記憶手段135に記憶される並び替え条件の一例を示す。並び替え条件は、検索対象の施設種別と、並び替えの判定結果に基づいて検索の順位を繰り上げる条件と、前記判定結果に基づいて検索の順位を繰り下げる条件と、施設種別間の優先順位とからなる。
【0062】
例えば、検索する施設の種別が「ガソリンスタンド」の場合、走行開始から長時間又は長距離走行しており、計時手段125により計測された走行時間が所定時間以上、あるいは、走行距離算出手段126により算出された走行距離が所定距離以上であるとき、ガソリンが少なくなっているため、「ガソリンスタンド」の検索条件の優先順位を繰り上げる。また、停車判定手段123又は現在位置検出手段121により、ガソリンスタンドの付近に停車していると判定され、あるいは、給油検出手段127により給油中であることが検出されたとき、ガソリンスタンドを検索する目的が達成されているため、「ガソリンスタンド」の検索条件の優先順位を繰り下げる。
【0063】
検索する施設の種別が「駐車場」の場合、現在位置検出手段121により検出された現在位置が目的地付近であるとき、あるいは、過去の走行履歴から未経験地付近を走行しているとき、駐車場の検索が必要となる可能性が高いため、「駐車場」の検索条件の優先順位を繰り上げる。また、自宅付近又は出発直後のときには、駐車場を検索する必要性が低いため、「駐車場」の検索条件の優先順位を繰り下げる。
【0064】
検索する施設の種別が「宿泊施設」の場合、現在位置検出手段121により検出された現在位置が目的地付近であるとき、あるいは、時刻取得手段124により取得した現在の時刻が夕方以降の時間帯であるとき、宿泊施設の検索が必要となる可能性が高いため、「宿泊施設」の検索条件の優先順位を繰り上げる。また、出発地付近、朝方の時間帯、あるいは、高速道路を走行中のときには、宿泊施設を検索する必要性が低いため、「宿泊施設」の検索条件の優先順位を繰り下げる。
【0065】
検索する施設の種別が「グルメ」の場合、時刻取得手段124から取得した現在の時刻が食事時の時間帯であるとき、レストランの検索を所望する可能性が高いため、「グルメ」の検索条件の優先順位を繰り上げる。また、食事時以外の時間帯、あるいは、食事場所に既に停車しているときには、レストランを検索する必要性が低いため、「グルメ」の検索条件の優先順位を繰り下げる。
【0066】
検索する施設の種別が「温泉」の場合、ナビゲーション装置100を用いた施設検索において、過去の温泉選択回数が所定数以上であるとき、温泉の検索を所望する可能性が高いため、「温泉」の検索条件の優先順位を繰り上げる。また、所定回数以下であるとき、あるいは、高速道路を走行中のときには、温泉を検索する必要性が低いため、「温泉」の検索条件の優先順位を繰り下げる。
【0067】
検索する施設の種別が「観光」の場合、自宅付近にいるときには、観光を検索する必要性が低いため、「観光」の検索条件の優先順位を繰り下げる。
【0068】
地図記憶手段136は、道路の分岐地点等の結節点をノードとする道路ノードデータと、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとした道路リンクデータとを含む地図情報を記憶する。道路ノードデータには、道路ノード番号、位置座標、接続リンク本数、分岐地点名称等が含まれる他、分岐地点から所定距離だけ離れた案内地点において、右左折、直進等の経路案内を行う経路案内データ及び案内地点の位置座標が記憶される。
【0069】
また、道路リンクデータには、始点及び終点となる道路ノード番号、道路種別、ノード間の距離情報であるリンク長(リンクコスト)、所要時間、車線数、車道幅などが含まれる。道路リンクデータには、さらに、リンク属性として橋、トンネル、踏切、料金所等のデータが付与される。道路種別とは、高架道路と高架下道路との別、高速道路や有料道路の別、国道や都道府県道等の別を含む情報である。
【0070】
さらに、地図記憶手段136には、海岸線、湖沼、河川形状などの水系データ、行政境界データ、駐車場をはじめとする施設位置、施設形状、施設種別、施設名称を含む施設データからなる背景データが記憶されている。
【0071】
さらに、地図記憶手段136には、車両の走行路や目的地までの案内経路、目的地までの走行距離、走行時間を示すための地図情報が記憶される。
【0072】
情報提供サーバ200は、制御手段210、通信手段220、施設検索手段221、施設情報DB222を備えて構成される。
【0073】
制御手段210は、CPU211、ROM212、RAM213を備えて構成されており、ROM212又はRAM213に記憶されている制御プログラムをCPU211において実行することにより、情報提供サーバ200の各部の動作を制御・統括する。
【0074】
通信手段220は、少なくとも一つのナビゲーション装置100と無線ネットワークを介して接続し、ナビゲーション装置100から送信されてきた施設検索要求を受信したり、それに対する検索結果をナビゲーション装置100に送信したりするためのものである。
【0075】
施設検索手段221は、ナビゲーション装置100から通信手段220を介して施設検索要求を受信した際に、検索条件に基づいて施設情報DB222を参照して施設検索を行うものである。なお、施設検索手段221は、本発明の情報検索手段に対応するものである。検索結果は通信手段220を介して検索要求を行ったナビゲーション装置100に送信される。
【0076】
施設情報DB222は、各種の施設の情報が記憶保持される。施設の情報には、例えば、レストラン、ガソリンスタンド、宿泊施設、テーマパーク、イベント情報、観光情報、駐車場等が含まれ、それら店舗やイベント、駐車場の位置情報、名称、営業時間、開催期間、ガソリンスタンドの場合には価格、駐車場の場合には空き情報等が含まれている。この施設の情報は、適宜に更新したり、追加したりすることが可能である。なお、各地の天気等の情報を施設情報DB222に含まれるようにしてもよい。
【0077】
次に、図3に示すフローチャートに基づき、ナビゲーション装置100の処理手順について説明する。
【0078】
まず、ナビゲーション装置100は、現在位置検出手段121によって現在位置を検出する(ステップS101)。検出された現在位置の情報に基づいて、制御手段110は、地図記憶手段136から現在位置を中心とする所定範囲の地図画像を取得し、表示制御手段132がそれらの地図画像を所定の形式に変換し、表示入力手段131に表示する(ステップS102)。図4は、表示入力手段131に表示されている現在位置周辺の地図画像を示す。
【0079】
地図表示画面は、地図表示領域310と、その下端部分に設けられた現在時刻表示領域330と、現在位置表示領域331とから構成される。地図表示領域310には、現在位置マーク311とメニューアイコン320が地図上に表示され、現在位置マーク311を中心として所定縮尺及び所定範囲の地図画像が表示されている。
【0080】
ここで、ユーザがメニューアイコン320に触れるか手指を接近させること等によりメニューアイコン320を選択すると、記憶手段134に記憶されているメニュー設定項目を参照し、表示制御手段132が図5に示すメニュー設定画面340を表示入力手段131に表示する。メニュー設定画面340は、画面の大部分の領域を占めるメニュー表示領域と、その下端部分に設けられた現在時刻表示領域(図示せず)と現在位置表示領域331とから構成される。
【0081】
メニュー表示領域には、上部に直前の表示画面を表示するための「戻る」アイコン399が設けられている。また、メニュー表示領域には、複数のメニュー設定アイコン341〜345が表示される。図5では、3つのメニュー設定アイコン341〜343が具体的に表示されている。第1のアイコン341は「目的地」アイコンであり、第2のアイコン342は「ウィジェット設定アイコン」であり、第3のアイコン343は、「経路探索アイコン」である。
【0082】
ユーザが第1のアイコン341を選択すると、図示しない目的地の設定画面が表示される。ユーザは、この設定画面を用いて、目的地を設定する(ステップS103)。なお、目的地の設定は、図4に示す地図画像を用いて行うことができる。また、住所や目的地の施設の電話番号を入力して設定することもできる。
【0083】
次に、ユーザが、第3のアイコン343を選択すると、経路探索手段133は、地図記憶手段136に記憶されている地図情報を参照し、現在位置検出手段121により検出された現在位置又は所望の出発地から、ステップS103で設定した目的地までの最短となる経路の探索処理を行う(ステップS104)。探索された案内経路は、図4に示す地図画像上に重ねて表示される(ステップS105)。なお、ステップS103の処理において、目的地が設定されると、自動的に経路の探索処理が行なわれてもよい。
【0084】
一方、ユーザが第2のアイコンである「ウィジェット設定アイコン」342を選択すると(ステップS106、YES)、ウィジェット設定手段122は、記憶手段134に記憶されているウィジェット設定項目に基づいてウィジェット設定画面の表示を指示し、表示制御手段132は、図6に示すウィジェット設定画面350を表示入力手段131に表示する(ステップS107)。
【0085】
図6に示すウィジェット設定画面350は、画面の大部分の領域を占めるウィジェット設定表示領域と、その下端部に設けられた現在時刻表示領域330と、現在位置表示領域331とから構成される。
【0086】
ウィジェット設定表示領域は、複数のウィジェット設定項目アイコン351〜360を備えている。図6では、7つのウィジェット設定項目アイコン351〜356が具体的に表示されている。第1のアイコン351は「駐車場」、第2のアイコン352は「ガソリンスタンド」、第3のアイコン353は「宿泊」、第4のアイコン354は「観光情報」、第5のアイコン355は「天気」、第6のアイコン356は「グルメ」、第7のアイコン357は「温泉」、第8のアイコン358は「自動」がそれぞれ割り当てられている。また、上部に直前の表示画面を表示するための「戻る」アイコン399が設けられている。
【0087】
ウィジェット設定項目アイコン351〜357は施設の種別に対応しており、ウィジェット設定項目アイコンが選択されると、選択されたウィジェット設定項目アイコンに対応した施設の種別が選択される。なお、本実施例では、天気や観光情報なども施設の種別の1つとして説明する。第8のアイコン「自動」は、並び替え条件記憶手段135に記憶されている並び替え条件の優先順位(図2)に従い、ウィジェットを自動的に選択するためのアイコンである。
【0088】
表示されたウィジェット設定画面350を用いて、表示入力手段131からウィジェット設定項目アイコン351〜360の1つが選択されると(ステップS108)、検索リスト作成手段129は、選択されたウィジェット設定項目アイコン351〜360に従って検索リストを作成する(ステップS109)。
【0089】
例えば、ユーザが第8のアイコン「自動」を選択した場合、検索リスト作成手段129は、図7の(a)に示すように、並び替え条件記憶手段135に記憶されている並び替え条件の優先順位に従い、1.ガソリンスタンド、2.駐車場、3.宿泊施設、…の順に検索リストを作成する。
【0090】
また、ユーザが第6のアイコン「グルメ」を選択した場合、検索リスト作成手段129は、図8の(a)に示すように、ユーザが選択したウィジェット設定項目である「グルメ」を1番に固定し、残りのウィジェット設定項目を、並び替え条件記憶手段135に記憶されている並び替え条件の優先順位に従って選択し、1.グルメ(固定)、2.ガソリンスタンド、3.駐車場、…の順に検索リストを作成する。
【0091】
検索リスト作成手段129は、作成した検索リストを記憶手段134に記憶させてウィジェット機能における処理の対象とし、周辺検索のウィジェット機能が起動される。施設検索要求手段130は、所定の時間間隔で、現在位置と、作成された検索リストの上位3つのウィジェット設定項目とを検索条件として情報提供サーバ200に送信する(ステップS110)。なお、情報提供サーバ200に送信するウィジェット設定項目を上位3つに制限するのは、表示入力手段131に同時に多数の施設の位置を表す位置表示アイコン(バルーン画像)325(図9)が表示されてしまうと、表示が分かり難くなる事態を回避するためである。
【0092】
情報提供サーバ200は、ナビゲーション装置100からの施設検索要求を受信すると、施設検索手段221が受信した検索条件に基づいて施設情報DB222を参照し、車両の現在位置を中心とする所定の範囲内の該当施設を検索する。ユーザが選択した施設の種別が、例えば、「駐車場」である場合は、車両の現在位置を中心に所定の範囲内の駐車場が検索され、検索された駐車場の数や位置情報を含む検索結果がナビゲーション装置100に送信される(ステップS111)。なお、所定の範囲とは、例えば、現在位置を中心とする半径5Km以内の範囲である。この範囲は予めシステムにより設定された値によってもよいし、ユーザが検索条件の1要素として指定できるようにしてもよい。送信された検索結果は、一旦記憶手段134に記憶される。
【0093】
ナビゲーション装置100は、情報提供サーバ200からの施設検索結果を受信すると、表示制御手段132は、記憶手段134から検索結果を読出して、図4に示した現在位置周辺の地図画像上に検索結果をあわせ、図9に示す表示画面のように表示する(ステップS112)。この表示画面は、図4の表示画面と同様に、地図表示領域310とその下端部に設けられた現在時刻表示領域330、現在位置表示領域331から構成される。そして、地図表示領域310には、車両の現在位置(現在位置マーク311)を中心とする地図画像が表示されるとともに、検索された各施設の位置を表す位置表示アイコン(バルーン画像)325を地図画像上に重ね合わせて表示したものである。
【0094】
この表示画面には、更に、ウィジェット画像321が所定の表示位置(例えば、図9においては、地図表示領域310の右下の表示位置)に表示される。ウィジェット画像は、一般的なアイコン画像のようにユーザが選択した施設の種別と検索された該当施設の数を示す画像である。ユーザは地図画像上に表示された位置表示アイコンを観察することで、現在位置周辺の施設位置を知ることができ、また、ウィジェット画像321を観察することで現在位置周辺の施設数を知ることができる。
【0095】
また、ユーザが表示された位置表示アイコン325を選択すると、選択された施設に関する詳細情報を表示させることができる。詳細情報とは、例えば、施設の種別が駐車場にあっては、屋内駐車場、屋外駐車場の別、駐車料金などの情報、グルメにあっては、営業時間、駐車場の有無、和食、洋食の別や勧めメニューなどの情報である。その際、選択された位置表示アイコンに該当する施設のみならず、位置が近い施設の上位の所定数の施設の詳細情報を一覧リスト形式で表示してもよい。情報提供サーバ200から所定の時間後に次の検索結果を受信すると更新され、車両の進行に伴って変化する現在位置周辺の新たな施設検索結果が表示される。ユーザがメニューアイコン320を操作し、ウィジェット設定を選択して終了処理を選択するとウィジェット機能が終了する(ステップS113、YES)。
【0096】
一方、ウィジェット機能の実行を継続した状態において(ステップS113、NO)、並び替え判定手段128は、停車判定手段123、時刻取得手段124、計時手段125、走行距離算出手段126、給油検出手段127からの各情報に従い、検索リストの並び替えが必要であるか否かの判定を行う(ステップS114)。
【0097】
例えば、第8のアイコン「自動」が選択され、図7の(a)に示すように、最も優先順位の高い検索条件として「ガソリンスタンド」のウィジェット設定項目が選択されている場合において、停車判定手段123により車両が停車状態となったものと判定され、あるいは、給油検出手段127が車両に対する給油状態を検出すると、並び替え判定手段128は、ガソリンスタンドの施設検索が不要になったため、検索条件の並び替えが必要であると判定する(ステップS114、要)。そこで、検索リスト作成手段129は、並び替え条件記憶手段135に記憶されている並び替え条件に従い、「ガソリンスタンド」のウィジェット設定項目を検索リストの最下位に繰り下げ、検索リストを図7の(b)に示すように更新する(ステップS115)。更新された検索リスト及び現在位置を含む検索条件は、施設検索要求手段130により情報提供サーバ200に送信され(ステップS110)、図7の(b)に示す検索リストに基づいて施設情報の検索が継続される。この場合、「駐車場」のウィジェット設定項目を最も優先順位の高い検索条件として施設検索が行われる。
【0098】
また、第6のアイコン「グルメ」がユーザによって選択固定されている場合には、「グルメ」のウィジェット設定項目は、ユーザが当該ウィジェット設定項目を削除しない限り、検索リストの最上位に固定しておく。一方、2番目以降のウィジェット設定項目に関しては、第8のアイコン「自動」を選択した場合と同じく、並び替え判定手段128が検索条件の並び替えが必要と判定したとき、図8の(b)に示すように検索リストを更新する。
【0099】
以上のように、本実施例のナビゲーション装置100では、設定された検索リストに従って施設検索を行い、検索された施設に対する所期の目的が達成されたものと判定されると、当該検索条件が検索リストから自動的に削除され、あるいは、優先順位が繰り下げられるため、不必要な検索が行われたり、不必要なウィジェット画像が表示されてしまうことがない。
【0100】
なお、上述した実施例では、ナビゲーション装置100で検索リストを作成し、現在位置とともに検索条件として情報提供サーバ200に送信し、情報提供サーバで施設情報を検索してナビゲーション装置100に供給するものとしたが、ナビゲーション装置100自身が情報検索手段を備えて施設情報を検索する構成とすることもできる。
【0101】
なお、施設検索を情報提供サーバ200にさせるための通信手段120を備えたナビゲーション装置100であっても、情報検索手段を備えて、地図記憶手段136に記憶された施設データに基づきナビゲーション装置100の情報検索手段が検索してもよい。例えば、地図記憶手段136を参照し、現在位置がトンネル内など、通信が行えない位置である場合などに、ナビゲーション装置100が検索し、通信ができる位置であれば施設検索は情報提供サーバ200にさせるようにすることが好ましい。
【0102】
また、検索リスト作成手段129により作成される検索リストに含まれる施設の種別はユーザによって選択されても良い。
【符号の説明】
【0103】
100 ナビゲーション装置
110 制御手段
120 通信手段
121 現在位置検出手段
122 ウィジェット設定手段
123 停車判定手段
124 時刻取得手段
125 計時手段
126 走行距離算出手段
127 給油検出手段
128 並び替え判定手段
129 検索リスト作成手段
130 施設検索要求手段
131 表示入力手段
132 表示制御手段
133 経路探索手段
134 記憶手段
135 並び替え条件記憶手段
136 地図記憶手段
200 情報提供サーバ
210 制御手段
221 施設検索手段
222 施設情報DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置を検出する現在位置検出手段と、表示手段と、を備えたナビゲーション装置において、
複数の情報の種別を優先順に設定した検索リストを作成する検索リスト作成手段と、
前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別に該当する情報を検索する情報検索手段及び/又は少なくとも前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別を送信し、前記情報の種別に該当する情報を受信する通信手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
複数の前記情報の種別間の優先順を設定する条件を記憶する条件記憶手段と、
前記検索リストに含まれる前記情報の種別の並び換えが必要か否かを判定する判定手段と、を備え、
前記検索リスト作成手段は、前記条件および前記判定手段の判定結果に応じて前記検索リストを作成することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
所望する前記情報の種別を選択する操作入力手段を備え、
前記検索リスト作成手段は、前記操作入力手段により選択された前記情報の種別を、前記検索リストの上位に設定した検索リストを作成することを特徴とする請求項1又は2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
所望する前記情報の種別を選択する操作入力手段を備え、
前記検索リスト作成手段は、前記操作入力手段により選択された前記情報の種別からなる検索リストを作成することを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
情報検索手段及び/又は通信手段は、前記検索リスト作成手段により作成された検索リストに基づき、検索及び/又は受信する前記検索リストに含まれる1以上の前記情報の種別を決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記判定手段は、車両の停車状態、走行距離、時刻のうち、何れか1つ以上を用いて、前記検索リストに含まれる複数の前記情報の種別の並び換えが必要か否かを判定することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−179870(P2011−179870A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42225(P2010−42225)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】