説明

ナビゲーション装置

【課題】POIの付近の道路の配置状態に適切に対応して、該当道路の視認性を確保しつつも、実世界上のPOIと道路との位置関係を忠実に反映したPOIアイコンの表示を行うことができる「ナビゲーション装置」を提供すること。
【解決手段】POIアイコン2を離間状態に表示すると、POIアイコン2が該当道路との間に該当道路以外の道路を挟む状態で表示されることになる場合には、POIアイコン2を、その外周端の少なくとも一部が対応リンクに該当する道路に接するような状態で表示すること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に係り、特に、POIのアイコンを表示するのに好適なナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ナビゲーション装置には、表示部に表示される地図上における施設等のPOI(Points Of Interest)に対応する位置に、POIを示すアイコン(以下、POIアイコンと称する)を重畳表示する機能が備えられていた。
【0003】
この種のナビゲーション装置では、POIのデータベース上で定義されているPOIの位置(以下、DB上POI位置と称する)に地図上で対応する位置に、そのままPOIアイコンを表示するわけではなかった。
【0004】
すなわち、図9および図10は、従来から採用されているPOIアイコンの表示方法の一例を示すものであり、この表示方法においては、まず、図9(a)に示すように、或るPOIについてのDB上POI位置Pから、このPOIに対応付け(紐付け)られた地図データベース上のリンクLに下ろされた垂線lを定義していた。次いで、図9(b)に示すように、垂線lとリンクLとの交点P(すなわち、垂線lの足)から、リンクLに対して垂線lに沿ってDB上POI位置P側に地図データ上の所定距離だけ離れた位置Pを算出していた。この所定距離は、例えば、実世界における20mに対応する地図データ上の換算距離であってもよい。なお、算出された位置Pは、DB上POI位置Pよりも交点Pから離れた位置となっている。次いで、このようにして算出された位置Pを、POIアイコンの地図データ上の表示位置(以下、アイコン表示位置と称する)としていた。そして、図10に示すように、地図1上におけるアイコン表示位置Pに対応する位置に、POIごとに予め設定された所定の形状および模様を有するPOIアイコン2を、予め設定された所定の大きさおよび向きを有した状態で表示していた。なお、図10において、POIアイコン2の向きは、POIアイコン2の縦方向が地図1の縦方向に平行となるような向きに設定されている。また、図10に示す地図1中の道路3は、図9に示したリンクLに該当する道路、すなわち、POIアイコン2によって示されるPOIに対応付けられたリンクLに該当する該当道路である。さらに、図10において、POIアイコン2における基準位置(通常は、POIアイコン2の重心)は、アイコン表示位置Pに対応する地図1上の位置に一致している。
【0005】
このようにしてPOIアイコン2を表示する理由は次の通りである。すなわち、DB上POI位置Pをそのままアイコン表示位置Pとした状態でPOIアイコン2を地図1上に重畳表示した場合には、図11に示すように、該当道路3の上に、POIアイコン2が重ねて表示されてしまうことになる。そして、このように表示されたPOIアイコン2は、該当道路3の視認性を損ねてしまい、POIへの行き方を分かり難くしてしまうので、これを回避するためには、図10に示したように、POIアイコン2を該当道路3から離して表示させる必要があるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−311624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図9および図10に示したPOIアイコン2の表示方法は、該当道路3の視認性を維持する観点からは確かに優れた表示方法ということができる。
【0008】
しかしながら、このような表示方法のみによるPOIアイコン2の表示を行う場合には、POIの付近の道路の配置状態によっては以下のような問題が生じていた。
【0009】
例えば、図12(a)に示すように、POIが対応付けられている第1のリンクLの近傍に、当該POIのDB上POI位置Pを挟んで第2のリンクLが存在する場合を考える。このような場合に、図9(b)に示した方法をそのまま適用すると、図12(b)に示すように、第2のリンクLを跨いだ位置が、アイコン表示位置Pとして算出されることになる。このようにして算出されたアイコン表示位置Pに対応する地図1上の位置にPOIアイコンを表示した場合には、図13に示すように、本来、第1のリンクLに該当する道路(すなわち、該当道路)4と第2のリンクLに該当する道路(該当道路以外の道路)5との間の位置に存在するPOIを示す状態で表示されるべきPOIアイコン2が、このPOIアイコン2と該当道路4との間に該当道路以外の道路5を挟む状態で表示されてしまうことになる。この場合に、地図1を見たユーザは、POIアイコン2によって示されるPOIが第2のリンクLに該当する道路5の左側に存在すると誤認してしまうことになる。
【0010】
そして、このように、実世界上のPOIと道路との位置関係が正確に反映されていないPOIアイコン2が表示された場合には、ユーザに、POIに向かうための誤った走行方法を誘発してしまう虞があった。
【0011】
そこで、本発明は、このような点に鑑みなされたものであり、POIの付近の道路の配置状態に適切に対応して、該当道路の視認性を確保しつつ、実世界上のPOIと道路との位置関係を忠実に反映したPOIアイコンの表示を行うことができるナビゲーション装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した目的を達成するため、本発明に係るナビゲーション装置は、地図データに基づいて所定の領域を示す地図を表示部に表示する地図表示手段と、POIの位置情報を含むPOIデータに基づいて、前記地図表示手段によって表示される前記地図上に、POIを示すPOIアイコンを重畳表示するPOIアイコン表示手段とを備えたナビゲーション装置であって、前記POIアイコン表示手段は、前記POIアイコンを、その基準位置が前記POIアイコンによって示される前記POIに対応付けられた前記地図データ中の対応リンクに該当する該当道路に対して所定の離間距離を有するようにして前記POIアイコン全体が前記該当道路から離間された離間状態に表示すると、前記POIアイコンが前記該当道路との間に前記該当道路以外の道路を挟む状態で表示されることになる場合には、前記POIアイコンを、その外周端の少なくとも一部が前記該当道路に接するような状態で表示し、一方、前記POIアイコンを前記離間状態に表示しても、前記POIアイコンが前記該当道路との間に前記該当道路以外の道路を挟む状態で表示されることにならない場合には、前記POIアイコンを前記離間状態に表示することを特徴としている。
【0013】
そして、このような構成によれば、POIアイコンを一律に離間状態に表示するのではなく、そのように表示すると、POIアイコンが該当道路との間に該当道路以外の道路を挟む状態で表示されることになる場合には、POIアイコンを、その外周端の少なくとも一部が該当道路に接するような状態で表示することができる。これにより、該当道路の付近に他の道路が存在する場合においても、POIアイコンによって示されるPOIが該当道路沿いに存在することをユーザに確実に把握させることができる。この結果、POIの付近の道路の配置状態に適切に対応して、該当道路の視認性を確保しつつ、実世界上のPOIと道路との位置関係を忠実に反映したPOIアイコンの表示を行うことができる。
【0014】
また、前記POIアイコン表示手段は、前記POIアイコンを表示すべき前記POIを判定対象として、前記POIの位置情報に示される前記POIの位置から前記対応リンクに下ろされた垂線が前記対応リンクに交わる交点と、この交点から前記垂線に沿って前記POIの位置側に前記POIの位置を越えて前記離間距離に対応する第1の所定距離だけ離間した第1の位置との間に、前記対応リンク以外のリンクが存在するか否かを判定するリンク有無判定手段と、このリンク有無判定手段によって否定的な判定結果が得られた場合には、前記第1の位置を前記POIアイコンの表示位置に決定し、前記リンク有無判定手段によって肯定的な判定結果が得られた場合には、前記交点から前記垂線に沿って前記POIの位置側に前記POIの位置を越えて前記第1の所定距離よりも短い第2の所定距離だけ離間した第2の位置であって、この位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させて前記POIアイコンを表示した場合には、前記POIアイコンをその外周端の少なくとも一部が前記該当道路に接するような状態で表示可能とされた第2の位置を、前記POIアイコンの表示位置に決定する表示位置決定手段と、この表示位置決定手段の決定結果に応じて、前記第1の位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させつつ前記POIアイコンを前記離間状態に表示する処理、または、前記第2の位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させつつ前記POIアイコンをその外周端の少なくとも一部が前記該当道路に接するような状態で表示する処理を選択的に行う表示処理手段とを備えてもよい。
【0015】
そして、このような構成によれば、リンク有無判定手段の判定結果が否定的な場合には、第1の位置を表示位置に決定した上で、第1の位置に対応する地図上の位置に基準位置を一致させつつPOIアイコンを離間表示することができ、リンク有無判定手段の判定結果が肯定的な場合には、第2の位置を表示位置に決定した上で、第2の位置に対応する地図上の位置に基準位置を一致させつつ、POIアイコンをその外周端の少なくとも一部が該当道路に接するような状態で表示することができる。これにより、リンク有無判定手段の判定によってPOIの付近の道路の配置状態を簡便かつ確実に把握した上で、配置状態に適合したPOIアイコンの表示を行うことができる。
【0016】
さらに、前記第2の位置は、前記POIアイコンを前記該当道路に点接触させた状態で表示可能とされた位置であり、前記表示処理手段は、前記表示位置決定手段によって前記第2の位置が前記表示位置に決定された場合には、前記第2の位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させつつ前記POIアイコンを前記該当道路に点接触させた状態で表示してもよい。
【0017】
そして、このような構成によれば、POIアイコンを該当道路に点接触させた状態で表示することにより、POIアイコンによって示されるPOIが該当道路沿いに存在することをユーザに確実に把握させることができる。
【0018】
さらにまた、前記第2の位置は、前記POIアイコンを前記該当道路に線接触させた状態で表示可能とされた位置であり、前記表示処理手段は、前記表示位置決定手段によって前記第2の位置が前記表示位置に決定された場合には、前記第2の位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させつつ前記POIアイコンを前記該当道路に線接触させた状態で表示してもよい。
【0019】
そして、このような構成によれば、POIアイコンを該当道路に線接触させた状態で表示することにより、POIアイコンによって示されるPOIが該当道路沿いに存在することをユーザに確実に把握させることができる。
【0020】
また、前記基準位置は、前記POIアイコンの重心であってもよい。
【0021】
そして、このような構成によれば、POIアイコンの基準位置として最適な位置を設定することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、POIの付近の道路の配置状態に適切に対応して、該当道路の視認性を確保しつつも、実世界上のPOIと道路との位置関係を忠実に反映したPOIアイコンの表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係るナビゲーション装置の実施形態を示す構成図
【図2】本発明に係るナビゲーション装置の実施形態において、POIデータと地図データとの対応関係を示す概念図
【図3】本発明に係るナビゲーション装置の実施形態においてナビCPUの具体的な構成を示すブロック図
【図4】本発明に係るナビゲーション装置の実施形態において、リンク有無判定部および表示位置決定部が行う処理についての第1の具体例を示す工程図
【図5】本発明に係るナビゲーション装置の実施形態において、リンク有無判定部および表示位置決定部が行う処理についての第2の具体例を示す工程図
【図6】本発明に係るナビゲーション装置の実施形態において、図4の処理を経た後に表示されるPOIアイコンの表示状態を示す模式図
【図7】本発明に係るナビゲーション装置の実施形態において、図5の処理を経た後に表示されるPOIアイコンの表示状態を示す模式図
【図8】本発明に係るナビゲーション装置の実施形態を示すフローチャート
【図9】従来から採用されていたPOIアイコンの表示方法を示す概念図
【図10】図9の方法を適用することによって表示されるPOIアイコンの表示状態を示す図
【図11】図9の方法が採用されていた理由を説明するために用いる説明図
【図12】図9の方法を適用する場合における問題点を説明するために用いる第1の説明図
【図13】図9の方法を適用する場合における問題点を説明するために用いる第2の説明図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係るナビゲーション装置の実施形態について、図1乃至図8を参照して説明する。
【0025】
なお、従来と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
【0026】
図1に示すように、本実施形態におけるナビゲーション装置7は、大別して、ナビゲーションメインユニット8と、このナビゲーションメインユニット8にそれぞれ接続されたGPSレシーバ10、自律航法センサ11、入力操作部12、表示部としてのディスプレイ14およびスピーカ15とによって構成されている。
【0027】
GPSレシーバ10は、図示しないGPS衛星から配信されるGPS情報(時刻や軌道に関する情報)を受信し、受信したGPS情報をナビゲーションメインユニット8側に出力するようになっている。
【0028】
自律航法センサ11は、自車両の加速度、車速および自車方位等を検出し、検出結果をナビゲーションメインユニット8側に出力するようになっている。この自律航法センサ11は、車速センサやジャイロセンサ等からなるものであってもよい。
【0029】
入力操作部12は、ナビゲーション装置7に対する種々の入力操作に用いられるようになっている。この入力操作部12は、リモコン、ディスプレイ14のタッチパネル、リニアエンコーダまたはロータリエンコーダ等であってもよい。
【0030】
次に、ナビゲーションメインユニット8について詳述すると、図1に示すように、ナビゲーションメインユニット8は、システムバス16にそれぞれ接続されたナビCPU17、ハードディスクドライブ(HDD)18、フラッシュメモリ19およびRAM20を有している。
【0031】
ここで、ナビCPU17は、地図表示機能、自車位置算出機能、経路探索機能、経路誘導機能および検索機能等のナビゲーション装置7の各種の機能を実行するようになっている。
【0032】
また、ハードディスクドライブ18には、図2に示すように、POIデータベース(以下、POIDBと称する)と地図データベース(以下、地図DBと称する)とが記憶されている。
【0033】
図2に示すように、POIDBには、複数のPOI(施設等)のそれぞれについて、POIに関する各種の情報であるPOIデータが格納されている。図2に示すように、各POIごとのPOIデータは、POIの位置を示すPOI位置データ、POIを示すアイコンすなわちPOIアイコンを表示するためのPOIアイコンデータおよびPOIに対応付けられたリンクの識別情報としての対応リンク識別データ等の各種のデータによって構成されている。これら各種のデータには、同じPOIに関するデータであることを示す互いに共通または対応する識別情報が付与されている。なお、POI位置データに示されるPOIの位置は、POIの二次元座標(経緯度情報等)を少なくとも含むものであれば、これに標高情報が付加されたものであってもよい。また、各POIにそれぞれ対応付けられたリンクは、各POI(例えば、コンビニ、ガソリンスタンドまたはレストラン等)の位置に最も近い位置に存在するリンクであってもよい。さらに、対応リンク識別データは、各POIに対応付けられたリンクのリンクIDであってもよい。さらにまた、POIアイコンデータは、POIアイコンの形状、模様および色彩を指定するデータであってもよい。また、POIデータには、POIの種別、名称、郵便番号等の情報が含まれていてもよい。
【0034】
一方、図2に示すように、地図DBには、地図データが格納されており、この地図データは、道路データ、背景データおよび道路ネットワークデータの各データを有している。このうち、道路データは、形状補間点、セグメント、リンク、ノード、リンク列、道路名称、通行条件および交通看板等を基本データ要素としており、リンクには、リンクIDが付与されている。また、背景データは、点、ポリライン、ポリゴンおよびテキスト等を基本データ要素としている。さらに、道路ネットワークデータは、ノード、リンクおよび通行条件等を基本データ要素としている。
【0035】
そして、図2に示すように、本実施形態においては、POIデータにおける対応リンク識別データと、地図データにおける道路データのリンクとの対応関係がとられていることによって、POIとリンクとが互いに対応付け(紐付け)られている。
【0036】
なお、図示はしないが、ハードディスクドライブ18には、ナビCPU17の実行プログラムが記憶されている。
【0037】
さらに、フラッシュメモリ19には、ナビゲーション装置7の起動とともにナビCPU17によってハードディスクドライブ18から読み出されたナビCPU17の実行プログラムが格納されるようになっており、この格納された実行プログラムがナビCPU17によって適宜実行されることによって、ナビゲーション装置7の各種の機能が適宜実行されるようになっている。
【0038】
さらにまた、RAM20は、ナビCPU17による処理結果等の各種のデータの一時的な保存等に用いられるようになっている。
【0039】
次に、ナビCPU17について詳述すると、図3に示すように、ナビCPU17は、その機能ブロックの1つとして、自車位置算出部22を有しており、この自車位置算出部22には、GPSレシーバ10から出力されたGPS情報および自律航法センサ11から出力された検出結果が入力されるようになっている。そして、自車位置算出部22は、GPSレシーバ10側から入力されたGPS情報に基づいて、自車位置を絶対座標として算出する衛星航法を行うようになっている。また、自車位置算出部22は、自律航法センサ11側から入力された検出結果に基づいて、自車位置を前回の測位位置からの変化分である相対位置として算出する自律航法を行うようになっている。さらに、自車位置算出部22は、ハードディスクドライブ18に記憶されている地図データを用いることによって、衛星航法または自律航法によって算出された自車位置を地図データにおける該当する道路上の位置に補正するマップマッチング処理を行うようになっている。そして、自車位置算出部22は、マップマッチング処理が適正に行われた場合には、マップマッチング処理後の自車位置を最終的な算出結果とするようになっている。
【0040】
また、図3に示すように、ナビCPU14は、その機能ブロックの1つとして、地図表示手段としての地図描画部23を有している。この地図描画部23は、ハードディスクドライブ18に記憶されている地図データに基づいて、所定の領域(例えば、自車位置の周辺)を示す地図をディスプレイ14に表示するようになっている。
【0041】
そして、図3に示すように、ナビCPU14は、その機能ブロックの1つとして、POIアイコン表示手段としてのPOIアイコン描画部24を有している。このPOIアイコン描画部24は、ハードディスクドライブ18に記憶されているPOIデータに基づいて、地図描画部23によって表示される地図上に、POIアイコンを重畳表示するようになっている。
【0042】
この際に、POIアイコン描画部24は、POIアイコンを離間状態に表示すると、POIアイコンが、POIアイコン(より具体的にはPOIアイコンの基準位置)と該当道路との間に非該当道路を挟む状態で表示されることになるか否かに応じて、POIアイコンの表示態様を変更するようになっている。ただし、該当道路とは、POIアイコンによって示されるPOIに対応付けられたリンク(以下、対応リンクと称する)に該当する道路である。また、非該当道路とは、該当道路以外の道路である。さらに、離間状態とは、POIアイコンの基準位置(例えば、POIアイコンの重心)が該当道路に対して所定の離間距離を有するようにしてPOIアイコン全体が該当道路から離間された状態のことである。
【0043】
具体的には、POIアイコン描画部24は、POIアイコンを離間状態に表示すると、POIアイコンが該当道路との間に非該当道路を挟む状態で表示されることになる場合には、POIアイコンを、その外周端の少なくとも一部が該当道路に接するような状態で表示するようになっている。一方、POIアイコン描画部24は、POIアイコンを離間状態に表示しても、POIアイコンが該当道路との間に非該当道路を挟む状態で表示されることにならない場合には、POIアイコンを離間状態に表示するようになっている。
【0044】
このようなPOIアイコンの表示を行うための更に具体的な構成として、図3に示すように、POIアイコン描画部24は、その機能ブロックの1つとして、リンク有無判定手段としてのリンク有無判定部25を有している。リンク有無判定部25は、POIアイコンを表示すべきPOIを判定対象として、POI位置データに示されるPOIの位置から対応リンクに下ろされた垂線が対応リンクに交わる交点と、第1の位置との間に、対応リンク以外のリンクが存在するか否かを判定するようになっている。ただし、第1の位置とは、前記交点から前記垂線に沿ってPOIの位置側にPOIの位置を越えて前記所定の離間距離に対応する第1の所定距離だけ離間した位置である。ここで、前記所定の離間距離は、ディスプレイ14の座標系において定義される距離であり、前記第1の所定距離は、地図データ上において定義される距離であるが、双方の距離は、互いに実世界における同一の距離(例えば、20m)を換算した距離である。なお、POIアイコンを表示すべきPOIは、地図描画部23によって表示される地図の領域内に存在するPOIであってもよいし、また、地図の領域内に存在し、なおかつ、入力操作部12を用いた入力操作等によって予めPOIアイコンの表示対象として設定されたPOI(例えば、特定の種別に属するPOI)であってもよい。
【0045】
また、図3に示すように、POIアイコン描画部24は、その機能ブロックの1つとして、表示位置決定手段としての表示位置決定部26を有している。表示位置決定部26は、リンク有無判定部25によって否定的な判定結果が得られた場合には、第1の位置を、地図データ上におけるPOIアイコンの表示位置(以下、アイコン表示位置と称する)に決定するようになっている。ここで、第1の位置は、この位置に対応する地図上の位置にPOIアイコンの基準位置を一致させつつ、POIごとに予め設定された所定の形状を有する当該POIアイコンを、予め設定された所定の大きさおよび向きを有した状態で地図上に表示した場合には、当該POIアイコンを離間状態に表示することが可能な位置である。一方、表示位置決定部26は、リンク有無判定部25によって肯定的な判定結果が得られた場合には、第2の位置をアイコン表示位置に決定するようになっている。ただし、第2の位置は、前記交点から前記垂線に沿ってPOIの位置側にPOIの位置を越えて前記第1の所定距離よりも短い第2の所定距離だけ離間した位置であって、この位置に対応する地図上の位置にPOIアイコンの基準位置を一致させつつ、POIごとに予め設定された所定の形状を有する当該POIアイコンを、予め設定された所定の大きさおよび向きを有した状態で地図上に表示した場合には、当該POIアイコンをその外周端の少なくとも一部が該当道路に接するような状態で表示可能とされた位置である。
【0046】
ここで、図4は、リンク有無判定部25および表示位置決定部26が行う処理についての第1の具体例を模式的に示したものである。また、図5は、リンク有無判定部25および表示位置決定部26が行う処理についての第2の具体例を模式的に示したものである。
【0047】
第1の具体例について先に説明すると、まず、図4のステップ1(ST1)において、リンク有無判定部25は、POIアイコンの表示対象となるPOIについて、POI位置データに示されるPOIの位置としての図9に示したものと同様のDB上POI位置Pから、当該POIに対応付けられた対応リンクLに下ろされた垂線lを定義する。
【0048】
次いで、図4のステップ2(ST2)において、リンク有無判定部25は、垂線lと対応リンクLとの交点Pから、対応リンクLに対して垂線lに沿ってDB上POI位置P側に前記第1の所定距離だけ離れた位置(点)Pを、第1の位置Pとして算出する。
【0049】
次いで、図4のステップ3(ST3)において、リンク有無判定部25は、交点Pと第1の位置Pとの間に対応リンクL以外のリンクLが存在する、すなわち、PとPとを結ぶ線分を切るリンクLが存在するため、肯定的な判定結果を出力する。
【0050】
次いで、図4のステップ4(ST4)〜ステップ7(ST7)において、表示位置決定部26は、第2の位置をPOIアイコンの表示位置に決定する。すなわち、まず、ステップ4(ST4)において、表示位置決定部26は、表示すべき(表示しようとしている)POIアイコンを模した枠fとして、その基準位置(図4においては、枠fの重心)がDB上POI位置Pに一致した枠fを定義する。ただし、この枠fは、地図上にこの枠fを表示したと仮定した場合における地図上での形状、大きさおよび向きが、表示すべきPOIアイコンの地図上における形状、大きさおよび向きに一致するような枠fとされている。また、図4の例においては、ステップ3(ST3)の判定結果が肯定的となる場合におけるPOIアイコンの向きとして、POIアイコンの縦方向におけるPOIアイコンの下端部から上端部に向かう方向を、地図(換言すれば、ディスプレイ14)の縦方向における地図の下端部から上端部に向かう方向と同方向とするような向きが、POIアイコン描画部24に予め設定されている。このPOIアイコンの向きは、所定の基準方向に対するPOIアイコンの角度を示す情報(例えば、地図の縦方向に対するPOIアイコンの中心線のなす角度が0°であることを示す情報)として設定されていてもよい。なお、図4の例の場合、ステップ3(ST3)の判定結果が否定的となる場合におけるPOIアイコンの向きについても、肯定的となる場合における向きと同じ向きを設定すればよい。なお、図4においては、破線の矢印に示すように、POIアイコンの上端辺に対応する枠fの辺部が対応リンクLに対して傾きを有するような枠fが定義されている。しかし、対応リンクLの地図上への表示状態(該当道路としての表示状態)における地図の縦方向に対する該当道路のなす角度によっては、対応リンクLに平行な辺部を有した状態の枠fが定義される場合もある。この枠fは、POIデータにおけるPOIアイコンデータや、POIアイコン描画部24に設定されたPOIアイコンの大きさ(例えば、縦横のドット数)および向きに関する情報に基づいて定義すればよい。
【0051】
次いで、ステップ5(ST5)において、表示位置決定部26は、ステップ4(ST4)において定義された枠fを、その基準位置を垂線lまたはその延長線上に常時位置させるようにして、垂線lに沿って第1の位置P側に向かって移動させる。そして、移動中の枠f(図4における枠fの下端部)が対応リンクLに点接触または線接触した時点で、枠fの移動を終了する。なお、図4においては、対応リンクLに対して枠fの各辺部が傾きを有しているため、枠fは、対応リンクLに点接触することになる。
【0052】
次いで、ステップ6(ST6)において、表示位置決定部26は、ステップ5(ST5)において移動を終了した枠fの基準位置に一致する位置Pを、第2の位置Pとして算出する。なお、枠fの対応リンクLへの点接触位置が、交点Pからずれている場合には、更に、点接触位置が交点Pと一致するまで枠fを対応リンクLに沿って平行移動させ、この移動後における枠fの基準位置を第2の位置として算出してもよい。
【0053】
そして、ステップ7(ST7)において、表示位置決定部26は、ステップ6(ST6)において算出された第2の位置Pを、アイコン表示位置に決定する。
【0054】
次に、第2の具体例について説明すると、この第2の具体例においては、図示はしないが、第1の具体例におけるステップ1(ST1)〜ステップ3(ST3)と同一の工程を経た後に、ステップ4’(ST4’)において、表示位置決定部26が、表示すべきPOIアイコンを模した枠fとして、その基準位置(図5においては、枠fの重心)がDB上POI位置Pに一致した枠fを定義する。図5における枠fは、図4の場合と同様に、地図上にこの枠fを表示したと仮定した場合における地図上での形状、大きさおよび向きが、表示すべきPOIアイコンの地図上における形状、大きさおよび向きに一致するような枠fとされている。ただし、図5の例においては、図4とは異なり、ステップ3(ST3)の判定結果が肯定的となる場合におけるPOIアイコンの向きを、POIアイコンの互いに対向する一対の辺部が、対応リンクLのリンク長方向に平行となるような向きとする。なお、図4に示した例におけるPOIアイコンの向きは、対応リンクLにかかわらず画一的な向きであったが、図5の例において、ステップ3(ST3)の判定結果が肯定的となる場合におけるPOIアイコンの向きは、対応リンクLごとに個別の向きとなる。したがって、図5の例において、ステップ3(ST3)の判定結果が肯定的となる場合におけるPOIアイコンの向きは、ステップ4’(ST4’)において枠fを定義する際に、表示位置決定部26が、対応リンクLとの関係から対応リンクLごとに個別の向きを設定すればよい。
【0055】
なお、図5の例においても、ステップ3(ST3)の判定結果が否定的となる場合におけるPOIアイコンの向きとしては、図4の例に示したものと同じ向きを設定すればよい。
【0056】
次いで、ステップ5’(ST5’)において、表示位置決定部26は、ステップ4’(ST4’)において定義された枠fを、その基準位置を垂線lまたはその延長線上に常時位置させるようにして、垂線lに沿って第1の位置P側に向かって移動させる。そして、移動中の枠f(図5における枠fの下端辺)が対応リンクLに線接触した時点で、枠fの移動を終了する。
【0057】
次いで、ステップ6’(ST6’)において、表示位置決定部26は、ステップ5’(ST5’)において移動を終了した枠fの基準位置に一致する位置Pを、第2の位置Pとして算出する。
【0058】
そして、ステップ7’(ST7’)において、表示位置決定部26は、ステップ6’(ST6’)において算出された第2の位置Pをアイコン表示位置に決定する。
【0059】
図3に戻って、POIアイコン描画部24は、その機能ブロックの1つとして、表示処理手段としての表示処理部27を有している。表示処理部27は、表示位置決定部26の決定結果に応じたPOIアイコンの表示処理を行うようになっている。すなわち、表示処理部27は、表示位置決定部26によって第1の位置がアイコン表示位置に決定された場合には、図10に示したように、第1の位置に対応する地図1上の位置にPOIアイコン2の基準位置(例えば、POIアイコン2の重心)を一致させつつ、該当道路3に対してPOIアイコン2を離間状態に表示する処理を行うようになっている。一方、表示処理部27は、表示位置決定部26によって第2の位置がアイコン表示位置に決定された場合には、図6、図7に示すように、第2の位置に対応する地図1上の位置にPOIアイコン2の基準位置(例えば、POIアイコン2の重心)を一致させつつ、POIアイコン2を該当道路4に点接触(図6)または線接触(図7)させた状態で表示する処理を行うようになっている。なお、図6は、図4に示した方法によってアイコン表示位置を決定した場合におけるPOIアイコン2の表示例を示しており、図7は、図5に示した方法によってアイコン表示位置を決定した場合におけるPOIアイコン2の表示例を示している。
【0060】
したがって、本実施形態においては、POIアイコンを離間状態に表示すると、却って、POIが該当道路沿いに存在することが把握できなくなる場合には、図6または図7に示すようなPOIアイコンの表示を行うことによって、POIが該当道路沿いに存在することをユーザに確実に把握させることができる。
【0061】
なお、図6、図7および図10には、便宜上、POIアイコン2が1つのみ表示されているが、実際に表示されるPOIアイコン2の数は、これに限定されるものではない。また、図6および図7においては、POIアイコン2が、非該当道路5上に重ねて表示されているが、POIアイコン2を非該当道路5に対して背面表示するようにしてもよい。さらに、図4、図5のいずれの方法によってPOIアイコンの表示位置を決定するかについては、設計コンセプトに応じて適宜選択すればよい。
【0062】
次に、本実施形態の全体的な作用について、図8を参照して説明する。
【0063】
本実施形態においては、まず、図8のステップ11(ST11)に示すように、地図描画部23により、地図DBに格納された地図データに基づいて、自車位置算出部22によって算出された自車位置の周辺もしくは入力操作部12によって指定された地点の周辺の地図を表示する。
【0064】
次いで、ステップ12(ST12)において、POIアイコン描画部24により、入力操作部12による画面操作または予め初期設定されているPOIアイコンの表示モードにしたがってPOIアイコンの表示が指示されたか否かを判定し、指示された場合には、ステップ13(ST13)に進み、指示されなかった場合には、処理を終了する。
【0065】
次いで、ステップ13(ST13)において、POIアイコン描画部24により、ステップ11(ST11)において表示される地図の領域内のPOIを、POIDBから抽出する。このPOIの抽出は、地図の領域内のリンクと対応付けれたPOIデータを抽出することによって行うようにすればよい。なお、入力操作部12の入力操作等によって表示すべきPOIの種別が限定された場合には、このステップ13(ST13)の時点で、地図の領域内に存在する表示すべき種別に属するPOIのみを抽出すればよい。
【0066】
次いで、ステップ14(ST14)において、リンク有無判定部25により、ステップ13(ST13)において抽出されたPOIごとに、図4のステップ1(ST1)に示した方法と同様の方法によって、DB上POI位置Pから対応リンクLに下ろされた垂線lを定義する。
【0067】
次いで、ステップ15(ST15)において、リンク有無判定部25により、図4のステップ2(ST2)に示した方法と同様の方法によって、第1の位置Pを算出する。
【0068】
次いで、ステップ16(ST16)において、リンク有無判定部25により、図4のステップ3(ST3)に示した方法と同様の方法によって、垂線lと対応リンクLとの交点Pと第1の位置Pとの間に対応リンクL以外のリンクLが存在するか否かを判定する。そして、このステップ16(ST16)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ17(ST17)に進み、否定的な判手結果が得られた場合には、ステップ20(ST20)に進む。ここで、ステップ16(ST16)における判定結果が肯定的になるということは、POIアイコンを離間状態に表示すると、POIアイコンが、該当道路との間に非該当道路を挟む状態で表示されることになることを意味している。一方、ステップ16(ST16)における判定結果が否定的になるということは、POIアイコンを離間状態に表示しても、POIアイコンが、該当道路との間に非該当道路を挟む状態で表示されることにならないことを意味している。
【0069】
次に、ステップ17(ST17)以降の処理について先に説明すると、まず、ステップ17(ST17)においては、表示位置決定部26により、図4のステップ4〜6(ST4〜6)または図5のステップ4’〜6’(ST4’〜6’)に示した方法と同様の方法によって、第2の位置Pを算出する。
【0070】
次いで、ステップ18(ST18)において、表示位置決定部26により、ステップ17(ST17)において算出された第2の位置Pをアイコン表示位置に決定する。
【0071】
次いで、ステップ19(ST19)において、表示処理部27により、図6または図7に示したように、ステップ18(ST18)において決定されたアイコン表示位置PにPOIアイコン2の基準位置を一致させつつ、POIアイコン2を該当道路4に点接触または線接触させた状態で表示して処理を終了する。
【0072】
一方、ステップ20(ST20)においては、表示位置決定部26により、ステップ15(ST15)において算出された第1の位置Pをアイコン表示位置に決定してステップ21(ST21)に進む。
【0073】
次いで、ステップ21(ST21)において、表示処理部27により、図10に示したように、ステップ20(ST20)において決定された表示位置PにPOIアイコン2の基準位置を一致させつつ、POIアイコン2を離間状態に表示して処理を終了する。
【0074】
なお、自車位置や自車方位の変動等にともなってディスプレイ14に表示する地図が変動する場合には、ステップ13(ST13)以降の処理を繰り返すようにすればよい。
【0075】
以上述べたように、本実施形態によれば、POIアイコンを一律に離間状態に表示するのではなく、そのように表示すると、POIアイコンが該当道路との間に非該当道路を挟む状態で表示されることになる場合には、POIアイコンを、該当道路に点接触または線接触させた状態で表示することができる。これにより、POIアイコンによって示されるPOIが該当道路沿いに存在することをユーザに確実に把握させることができ、POIの付近の道路の配置状態に適切に対応して、該当道路の視認性を確保しつつも、実世界上のPOIと道路との位置関係を忠実に反映したPOIアイコンの表示を行うことができる。
【0076】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。例えば、本発明は、鳥瞰図表示された地図上にPOIアイコンを立体的に表示する場合にも適用することができる。
【符号の説明】
【0077】
2 POIアイコン
7 ナビゲーション装置
14 ディスプレイ
23 地図描画部
24 POIアイコン描画部
25 リンク有無判定部
26 表示位置決定部
27 表示処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データに基づいて所定の領域を示す地図を表示部に表示する地図表示手段と、
POIの位置情報を含むPOIデータに基づいて、前記地図表示手段によって表示される前記地図上に、POIを示すPOIアイコンを重畳表示するPOIアイコン表示手段と
を備えたナビゲーション装置であって、
前記POIアイコン表示手段は、
前記POIアイコンを、その基準位置が前記POIアイコンによって示される前記POIに対応付けられた前記地図データ中の対応リンクに該当する該当道路に対して所定の離間距離を有するようにして前記POIアイコン全体が前記該当道路から離間された離間状態に表示すると、前記POIアイコンが前記該当道路との間に前記該当道路以外の道路を挟む状態で表示されることになる場合には、前記POIアイコンを、その外周端の少なくとも一部が前記該当道路に接するような状態で表示し、
一方、前記POIアイコンを前記離間状態に表示しても、前記POIアイコンが前記該当道路との間に前記該当道路以外の道路を挟む状態で表示されることにならない場合には、前記POIアイコンを前記離間状態に表示すること
を特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記POIアイコン表示手段は、
前記POIアイコンを表示すべき前記POIを判定対象として、前記POIの位置情報に示される前記POIの位置から前記対応リンクに下ろされた垂線が前記対応リンクに交わる交点と、この交点から前記垂線に沿って前記POIの位置側に前記POIの位置を越えて前記離間距離に対応する第1の所定距離だけ離間した第1の位置との間に、前記対応リンク以外のリンクが存在するか否かを判定するリンク有無判定手段と、
このリンク有無判定手段によって否定的な判定結果が得られた場合には、前記第1の位置を前記POIアイコンの表示位置に決定し、前記リンク有無判定手段によって肯定的な判定結果が得られた場合には、前記交点から前記垂線に沿って前記POIの位置側に前記POIの位置を越えて前記第1の所定距離よりも短い第2の所定距離だけ離間した第2の位置であって、この位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させて前記POIアイコンを表示した場合には、前記POIアイコンをその外周端の少なくとも一部が前記該当道路に接するような状態で表示可能とされた第2の位置を、前記POIアイコンの表示位置に決定する表示位置決定手段と、
この表示位置決定手段の決定結果に応じて、前記第1の位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させつつ前記POIアイコンを前記離間状態に表示する処理、または、前記第2の位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させつつ前記POIアイコンをその外周端の少なくとも一部が前記該当道路に接するような状態で表示する処理を選択的に行う表示処理手段と
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
前記第2の位置は、前記POIアイコンを前記該当道路に点接触させた状態で表示可能とされた位置であり、
前記表示処理手段は、前記表示位置決定手段によって前記第2の位置が前記表示位置に決定された場合には、前記第2の位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させつつ前記POIアイコンを前記該当道路に点接触させた状態で表示すること
を特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記第2の位置は、前記POIアイコンを前記該当道路に線接触させた状態で表示可能とされた位置であり、
前記表示処理手段は、前記表示位置決定手段によって前記第2の位置が前記表示位置に決定された場合には、前記第2の位置に対応する前記地図上の位置に前記基準位置を一致させつつ前記POIアイコンを前記該当道路に線接触させた状態で表示すること
を特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記基準位置は、前記POIアイコンの重心であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−53525(P2011−53525A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203547(P2009−203547)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】