ナビゲーション装置
【課題】移動中であっても、ユーザの番組選択に寄与できる形態でテレビジョン放送の番組情報を提示できるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】地上デジタル放送を受信するチューナ3と、番組の視聴率をリアルタイムで更新して提供するサーバ20との間で通信を行う通信部5と、通信部がサーバから受信した視聴率情報を取得する制御部33と、チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、該抽出した番組情報に、制御部で取得された視聴率情報を含めた映像信号を生成する映像信号処理部10と、映像信号処理部で生成された映像信号に基づき、リアルタイムで更新される視聴率情報が含まれる番組情報を表示する表示部11とを備えている。
【解決手段】地上デジタル放送を受信するチューナ3と、番組の視聴率をリアルタイムで更新して提供するサーバ20との間で通信を行う通信部5と、通信部がサーバから受信した視聴率情報を取得する制御部33と、チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、該抽出した番組情報に、制御部で取得された視聴率情報を含めた映像信号を生成する映像信号処理部10と、映像信号処理部で生成された映像信号に基づき、リアルタイムで更新される視聴率情報が含まれる番組情報を表示する表示部11とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両に搭載され、ユーザを目的地まで案内するナビゲーション装置に関し、特に地上デジタル放送の受信機能を有するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション装置の高機能化に伴い、デジタル放送の受信機能を有するナビゲーション装置が開発されている。このようなナビゲーション装置において、ユーザが、複数の放送局から放送されている複数の番組の中から所望の番組を視聴する際の目安として利用できる電子番組ガイド(EPG:Electronic Program Guide)が実現されている。このEPGを用いれば、ユーザは、テレビジョン画面に映し出された番組内容および放送時間などをチェックしながら、所望の番組を簡単に選択することができる。
【0003】
ところで、デジタル放送は多数のチャンネルで放送されるため、ユーザは、視聴を所望する番組の選択に迷うことが多い。このような場合、ユーザが番組を選択する際の判断材料として番組の視聴率情報は有効である。しかしながら、現状においては、番組の視聴率が発表されるのは、早くても番組の放送日の翌日であるので、ユーザは人気のある番組をリアルタイムで知ることができない。毎週放送される番組であれば、番組の放送日の翌日以降に発表された視聴率を参考にすることができるが、1回しか放送されない特別番組では、このような視聴率を参考にすることはできない。そこで、ユーザが視聴率をリアルタイムに知ることができる視聴率集計システムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この特許文献1に開示された視聴率集計システムにおいては、放送局はデジタル放送を放送する。テレビジョン受信機は、放送局から放送されたデジタル放送を受信してディスプレイに表示する。一方、テレビジョン受信機は、ユーザが視聴しているチャンネルに関する視聴情報を適宜のタイミングで視聴率集計サーバに通知する。視聴率集計サーバは、各テレビジョン受信機から通知された視聴情報に基づいて各チャンネル(番組)の視聴率を集計する。この集計された視聴率は、放送局を介して放送され、テレビジョン受信機のディスプレイを通じてユーザに提供される。この視聴率集計システムによれば、ユーザはEPGで得られる番組情報に加えて、現時点におけるその番組の視聴率を数字で知ることができるので、番組を視聴するかどうかの参考にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−244731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来の技術では、地域単位で放送される地上デジタル放送の受信機能を備えたカーナビゲーション装置が長距離を移動する場合に、現在地と移動途中または移動先の地域とで視聴可能な放送局が異なるため、移動中に番組が視聴できなくなったり、別の番組に切り替わったりするという問題がある。
【0007】
また、カーナビゲーション装置が、視聴率を集計している視聴率集計サーバとの間でリアルタイムに通信する場合に、通信環境が悪化すると、視聴率集計サーバによって集計された視聴率の信頼性が損なわれる恐れがある。
【0008】
この発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、その課題は、移動中であっても、ユーザの番組選択に寄与できる形態でテレビジョン放送の番組情報を提示できるナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、この発明に係るナビゲーション装置は、地上デジタル放送を受信するチューナと、チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、現在の位置を検出する位置検出部と、目的地を入力する入力装置と、位置検出部で検出された位置から入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、番組情報、経路及び到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、経路上の所定の地点での番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部とを備え、制御部は、視聴中の番組が前記目的地において同一の放送局で放送されている場合、視聴中の番組が目的地においても視聴可能である旨のメッセージを生成し、映像信号処理部は、制御部で生成されたメッセージを表示するための映像信号を生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係るナビゲーション装置によれば、所定の番組の、目的地までの経路上の所定地点での受信状況を知ることができるので、移動に伴って放送地域が変化する場合であっても、ユーザは所望の番組の選択を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャート(その1)である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャート(その2)である。
【図4】図2に示すフローチャートのステップST18で行われるサーバ処理の詳細を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で使用される放送局変更テーブルを示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で使用される視聴状態テーブルを示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される視聴番組選択画面の例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される経路選択画面の例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される経路選択画面の他の例を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される、放送局の切り換えの可否を問い合わせる画面の例を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される、ローカル放送局の切り換えの可否を問い合わせる画面の例を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される、放送局が圏外になる旨のメッセージの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。このナビゲーション装置は、入力装置1、GPS(Global Positioning System)受信機2、テレビジョンチューナ(以下、「TVチューナ」と略する)3、記憶装置4、通信部5、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略する)6、音声信号処理部7、アンプ8、スピーカ9、映像信号処理部10およびディスプレイ11から構成されている。
【0013】
入力装置1は、ユーザの操作に応じて指示信号を生成し、マイコン6に送る。この入力装置1としては、例えば、ユーザの手動操作に応じて指示信号を生成するボタン、リモートコントローラまたはタッチパネル、ユーザが発話した音声を認識して指示信号を生成する音声認識機能付きの音声入力装置などから構成することができる。GPS受信機2は、地球を周回しているGPS衛星からの電波を受信し、自己の位置(緯度および経度)を算出する。このGPS受信機2において算出された自己の位置は、位置信号としてマイコン6に送られる。
【0014】
TVチューナ3は、この発明のチューナに対応し、各地に設置された放送局から送信される地上デジタル放送を受信する。1つの放送局がカバーする地域を、「放送地域」と呼び、通常は、放送地域が重複するように放送局が配置されている。このTVチューナ3で地上デジタル放送を受信することにより得られた信号は、音声信号処理部7および映像信号処理部10に送られる。
【0015】
記憶装置4は、例えばHDD(Hard Disk Drive)から構成されており、地図データの他に、ナビゲーション機能およびテレビジョン機能を実現するための種々のデータを記憶している。この記憶装置4は、マイコン6によってアクセスされる。なお、地図データを記憶する媒体としては、HDDに限らず、DVD(Digital Versatile Disk)またはCD(Compact Disc)を用いることもできる。この場合、これらの媒体から地図データを読み出すドライブ装置がマイコン6に接続される。
【0016】
通信部5は、例えば携帯電話または無線通信機器などから構成されており、マイコン6からの指示に応答して、該マイコン6と外部のサーバ20との間のリアルタイム通信を制御する。この通信部5は、サーバ20から視聴率情報を受信してマイコン6に送るとともに、マイコン6から送られてくる視聴情報をサーバ20に送信する。ここで、視聴情報は、視聴中のチャンネルを表す情報である。
【0017】
マイコン6は、このナビゲーション装置の全体を制御することにより、ナビゲーション機能およびテレビジョン機能などを実現する。このマイコン6の詳細については後述する。
【0018】
音声信号処理部7は、例えばDSP(Digital Signal Processor)から構成されており、TVチューナ3から送られてくる信号およびマイコン6から送られてくる信号を処理することにより音声信号を生成する。この音声信号処理部7において生成された音声信号は、アンプ8に送られる。
【0019】
アンプ8は、パワーアンプから構成されており、音声信号処理部7から送られてくる音声信号を増幅してスピーカ9に送る。スピーカ9は、アンプ8から送られてくる音声信号を音声に変換して出力する。これにより、例えば地上デジタル放送の音声または経路案内時の案内音声などが出力される。
【0020】
映像信号処理部10は、TVチューナ3から送られてくる信号およびマイコン6から送られてくる信号を処理することにより、テレビジョン画面またはナビゲーション画面を表示するための映像信号を生成する。この映像信号処理部10において生成された映像信号は、ディスプレイ11に送られる。
【0021】
ディスプレイ11は、この発明の表示部に対応し、例えばLCD(Liquid Crystal Display)から構成されている。このディスプレイ11は、映像信号処理部10から送られてくる映像信号に基づき映像を表示する。このディスプレイ11には、例えば、テレビジョン機能が使用される場合は、地上デジタル放送の映像の他に、視聴率情報を含む番組情報(例えば、EPG)が表示され、ナビゲーション機能が使用される場合は、自車位置の周辺の地図に自車位置マークまたは現在位置から目的地までの経路などが重畳されて表示される。
【0022】
サーバ20は、車両に搭載されたテレビジョン機能を有するナビゲーション装置または家庭などに備え付けられたテレビジョン受信機から送信されてくる視聴情報をリアルタイムに集計して視聴率を算出する。このサーバ20において算出された視聴率は、ナビゲーション装置またはテレビジョン受信機からの要求に応答して、視聴率情報として要求元に送信される。
【0023】
次に、上述したマイコン6の詳細を説明する。マイコン6は、プログラムによって実現された位置検出部31、経路計算部32および制御部33を備えている。なお、このマイコン6は、これらの構成要素によって実現される機能の他に、詳細は省略するが、種々の機能を実現するための処理を実行する。これら種々の機能については、以下において出現する都度説明する。
【0024】
位置検出部31は、GPS受信機2から送られてくる位置信号と、記憶装置4から読み出した地図データとを用いてマップマッチングを行うことにより自己の現在位置を検出する。この位置検出部31において検出された現在位置は、現在位置データとして制御部33および経路計算部32に送られる。
【0025】
経路計算部32は、位置検出部31から送られてくる現在位置データによって示される位置を出発地点とし、入力装置1から入力された目的地までの複数の経路候補を、記憶装置4から読み出した地図データに基づいて計算するとともに、各経路候補上の所定の地点(例えば経由地など)への到着時刻を計算する。この経路計算部32において計算された複数の経路候補および各経路候補上の所定の地点への到着時刻は、経路データとして制御部33に送られる。
【0026】
制御部33は、通信部5に対して、現在位置、具体的には位置検出部31から送られてくる現在位置データによって示される位置で受信可能な視聴率情報の取得を通信部5に指示し、この指示に応答して通信部5がサーバ20から受信した視聴率情報を取得して映像信号処理部10に送る。また、制御部33は、通信部5に対して、経路計算部32から送られてくる経路データによって示される経路上の所定地点で受信可能な視聴率情報の取得を指示し、この指示に応答して通信部5がサーバ20から受信した視聴率情報を取得して映像信号処理部10に送る。また、制御部33は、視聴率が高い番組を勧めるメッセージまたは現在位置が属する放送地域でローカルに放送されている番組を勧めるメッセージを生成し、映像信号処理部10に送る。さらに、制御部33は、視聴情報を、通信部5を介してサーバ20に送信する。
【0027】
次に、上記のように構成される、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を、図2〜図4に示すフローチャートおよび図5および図6に示す説明図、ならびに、図7〜図12に示す表示画面例を参照しながら説明する。
【0028】
このナビゲーション装置では、まず、現在位置が算出される(ステップST11)。すなわち、マイコン6の位置検出部31は、GPS受信機2から送られてくる位置信号と、記憶装置4から読み出した地図データとを用いてマップマッチングを行うことにより自己の現在位置を検出し、この検出した現在位置を、現在位置データとして制御部33および経路計算部32に送る。
【0029】
次いで、放送局のプリセットが行われる(ステップST12)。すなわち、マイコン6は、ステップST11で算出された現在位置において受信可能である旨が予め規定されている地上デジタル放送の放送局をプリセットする。次いで、ユーザによってオートサーチを指示する操作がなされたどうかが調べられる(ステップST13)。すなわち、マイコン6は、入力装置1からオートサーチを指示する指示信号が送られてきたかどうかを調べる。
【0030】
このステップST13において、オートサーチを指示する操作がなされたことが判断されると、放送局のオートサーチが行われる(ステップST14)。すなわち、マイコン6は、チャンネルを順次変更しながらTVチューナ3で地上デジタル放送を受信できるかどうかを調べ、受信できた地上デジタル放送の放送局の一覧を作成する。この放送局の一覧を表すデータは、映像信号処理部10を介してディスプレイ11に送られる。これにより、現在位置で実際に受信可能な放送局がディスプレイ11に表示される。一方、ステップST13において、オートサーチを指示する操作がなされていないことが判断されると、ステップST14の処理はスキップされる。
【0031】
次いで、ユーザによって目的地が設定されたかどうかが調べられる(ステップST15)。すなわち、マイコン6は、入力装置1から目的地を指示する指示信号が送られてきたかどうかを調べる。このステップST15において、目的地が設定されたことが判断されると、経路計算が行われる(ステップST16)。すなわち、マイコン6の経路計算部32は、位置検出部31から送られてくる現在位置データによって示される位置を出発地点とし、入力装置1から入力された目的地までの複数の経路候補を、記憶装置4から読み出した地図データに基づいて計算するとともに、各経路候補上の所定の地点への到着時刻を計算し、経路データとして制御部33に送る。一方、上記ステップST15において、目的地が設定されていないことが判断されると、ステップST16の処理はスキップされる。
【0032】
次いで、放送局変更テーブルが作成される(ステップST17)。すなわち、映像信号処理部10は、地上デジタル放送を受信したTVチューナ3から送られてくる信号から番組情報を抽出してマイコン6の制御部33に送る。制御部33は、映像信号処理部10から送られてくる番組情報、通信部5から送られてくる視聴率情報、および、経路計算部32から送られてくる経路候補および経路候補上の所定の地点への到着時刻に基づき、図5に示すような放送局変更テーブルを作成する。
【0033】
この放送局変更テーブルは、例えば番組情報によって示される番組1は、現在の視聴率が13%であって、A放送局によって放送されており、2時に到着する地点1ではA放送局によって放送され、3時に到着する地点2では受信不可であり、4時に到着する地点3ではC放送局によって放送され、6時に到着する目的地ではC放送局によって放送されることを表している。なお、経路計算部32によって経路候補が計算されていない場合は、現在地における各番組の視聴率および放送局名からなる放送局変更テーブルが作成される。
【0034】
次いで、サーバ処理が実行される(ステップST18)。このサーバ処理の詳細を、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、サーバ処理においては、図6に示すような視聴状態テーブルが参照される。視聴状態テーブルは、チャンネル番号(CH_No.)、放送局、番組、視聴および送信といった項目から構成されており、サーバ20との間の通信を制御するために使用される。
【0035】
サーバ処理では、まず、サーバから視聴率情報を受信可能であるかどうかが調べられる(ステップST41)。移動中のナビゲーション装置においては、その通信環境が、位置または時間などによって変化するため、リアルタイムに通信を行うことができない場合がある。そこで、まず、通信部5とサーバ20との間の通信が可能であるかどうかが調べられる。
【0036】
このステップST41において、サーバから視聴率情報を受信可能であることが判断されると、視聴率情報がダウンロードされる(ステップST42)。この場合、通信部5は、制御部33からの指示に応答して、サーバ20から、ステップST11において算出された現在位置、ステップST16において計算された経路候補上の所定の地点および入力装置1から設定された目的地における視聴率情報を選択的に受信し、制御部33に送る。上記ステップST41において、サーバから視聴率情報を受信可能でないことが判断されると、ステップST42の処理はスキップされる。
【0037】
次いで、視聴確定かつ送信待ちがあるかどうかが調べられる(ステップST43)。すなわち、マイコン6は、視聴状態テーブルの中に、視聴が「確定」を示しており、かつ、送信が「待ち」になっている番組が存在するかどうかを調べる。このステップST43において、視聴確定かつ送信待ちがないことが判断されると、シーケンスは、このサーバ処理からリターンしてステップST19に戻る。
【0038】
一方、ステップST43において、視聴確定かつ送信待ちがあることが判断されると、次いで、サーバへ視聴情報を送信可能であるかどうかが調べられる(ステップST44)。すなわち、通信部5とサーバ20との間の通信が可能であるかどうかが調べられる。このステップST44において、サーバへ視聴情報を送信可能でないことが判断されると、シーケンスは、このサーバ処理からリターンしてステップST19に戻る。
【0039】
上記ステップST44において、サーバへ視聴情報を送信可能であることが判断されると、次いで、視聴情報のアップロードが行われる(ステップST45)。すなわち、通信部5は、制御部33からの指示に応答して、視聴確定かつ送信待ちにあるチャンネル、放送局および番組を含む視聴情報をサーバ20へ送信する。このように、サーバ20との通信が不可能である場合は、視聴情報を、視聴確定かつ送信待ちとして蓄えておき、サーバ20との通信が可能になった場合に、蓄積された視聴情報をサーバ20に送信するように構成したので、サーバ20との通信が不可能な状態で発生した視聴情報をもサーバ20に送信することができる。したがって、サーバ20においては、正確な視聴率を算出することができる。
【0040】
次いで、視聴状態テーブルが視聴確定かつ送信済みに更新される(ステップST46)。すなわち、マイコン6は、ステップST45において視聴情報をアップロードした番組に対応する視聴状態テーブルの送信の項目を「済み」に更新する。その後、シーケンスは、このサーバ処理からリターンしてステップST19に戻る。
【0041】
ステップST19においては、ユーザが、例えばナビゲーション装置に設けられているテレビジョンスイッチ(図示しない)を押すことにより、放送番組案内表が表示される。すなわち、映像信号処理部10は、地上デジタル放送を受信することにより得られたEPG情報に、ステップST18のサーバ処理により取得された視聴率情報を含めた映像信号を生成してディスプレイ11に送る。これにより、ディスプレイ11には、例えば図7に示すような、テレビジョン放送の画面またはナビゲーションの地図画面に重畳して、視聴率を含む番組名の一覧からなる視聴番組選択画面が表示される。これにより、ユーザは視聴チャンネルを選択する際に、番組の映像、音声、視聴情報(EPG情報)および視聴率を参考にして、どの番組を視聴するのかを決めることができる。
【0042】
次いで、ユーザが、視聴番組選択画面の中から1つの番組を選択することにより、視聴開始処理が行われる(ステップST20)。具体的には、ユーザによって選択されたチャンネル、放送局および番組が視聴状態テーブルに追加的に格納されるとともに視聴時間タイマの初期化が行われ、その後、選択されたチャンネルで放送されている番組の視聴が開始される。次いで、チャンネルが変更されたかどうかが調べられる(ステップST21)。このステップST21において、チャンネルが変更されたことが判断されると、シーケンスはステップST20に戻り、再度、上述した視聴開始処理が繰り返される。
【0043】
上記ステップST21において、チャンネルが変更されていないことが判断されると、次いで、放送番組の変更があるかどうか、つまり視聴中のチャンネルで放送されていた番組が他の番組に変わったかどうかが調べられる(ステップST22)。このステップST22において、放送番組の変更があることが判断されると、視聴状態テーブルがクリアされる(ステップST23)。すなわち、上記ステップST20において格納されたチャンネル、放送局および番組がクリアされる。一方、ステップST22において、放送番組の変更がないことが判断されると、ステップST23の処理はスキップされる。
【0044】
次いで、視聴確定済みであるかどうかが調べられる(ステップST24)。すなわち、ステップST20の視聴開始処理において初期化された視聴時間タイマが60秒経過しており、かつ、視聴状態テーブルの視聴が初期値(確定でない)であるかどうかが調べられる。このステップST24において、視聴確定済みであることが判断されると、視聴状態テーブルの視聴に「確定」がセットされる(ステップST25)。ステップST24において、視聴確定済みでないことが判断されると、ステップST25の処理はスキップされる。
【0045】
次いで、経路変更があるかどうかが調べられる(ステップST26)。このステップST26においては、まず、図8(a)に示すような、現在設定されている経路で視聴可能な番組名を含む経路選択画面が表示される。ユーザは、経路1〜経路4のボタンを操作することにより現在の経路を変更することができる。例えば、経路2のボタンが押されると、図8(a)に示すような経路選択画面が表示される。ユーザは、各経路で視聴可能な番組を参照して所望の経路を選択することができる。特に、長距離を走行する場合は、経路決定の一助とすることができる。
【0046】
このステップST26において、経路変更があることが判断されると、シーケンスは、ステップST16に戻り、上述した放送局変更テーブル作成以降の処理が繰り返される。一方、ステップST26において、経路変更がないことが判断されると、次いで、目的地の変更があるかどうかが調べられる(ステップST27)。このステップST27において、目的地の変更があることが判断されると、シーケンスは、ステップST16に戻り、上述した経路計算以降の処理が繰り返される。
【0047】
上記ステップST27において、目的地の変更がないことが判断されると、次いで、放送地域の変更位置に到達したかどうかが調べられる(ステップST28)。すなわち、ステップST17において作成された放送局変更テーブルが参照され、自車位置が、放送地域が変更される地点に到達したかどうかが調べられる。このステップST28において、放送地域の変更位置に到達したことが判断されると、新たな放送地域の案内表示が行われる(ステップST29)。すなわち、自車位置が放送地域を跨いで移動した場合、放送地域が変わる旨の通知が行われ、高視聴率番組または地域のローカル番組の表示を行うかどうかをユーザに案内したり、自動で切り換えたりする。
【0048】
次いで、チューナ設定処理が行われる(ステップST30)。すなわち、変わった後の放送地域に対応する放送局または周波数の再設定が行われる。上記ステップST28において、放送地域の変更位置に到達していないことが判断されると、ステップST29およびST30の処理はスキップされる。次いで、その他の処理が行われる(ステップST31)。このステップST31における処理には、例えば、地図表示処理、誘導案内処理などといったナビゲーション機能を実現するための処理が含まれる。その後、シーケンスはステップST11に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0049】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置によれば、番組情報に視聴率情報を含めて表示するように構成したので、移動中であっても、ユーザの番組選択に寄与できる形態でテレビジョン放送の番組情報を提示できる。その結果、移動に伴って放送地域が変化する場合であっても、ユーザは、自己がいる放送地域において視聴率が高い番組を知ることができ、番組選択の参考にすることができる。
【0050】
なお、上述した実施の形態1に係るナビゲーション装置において、経路計算が行われて放送局変更テーブルが作成され、この放送局変更テーブルの目的地の欄に現在視聴中の番組と同一の番組が放送されている旨が格納されていれば、図7に示した視聴番組選択画面に、図9に示すように、現在選択されている番組「2ch:総合ニュース21 視聴率32%」は、目的地においても視聴可能である旨のメッセージを表示するように構成することができる。
【0051】
また、視聴中の放送局を切り換える必要が生じた場合に、同じ番組を他の放送局で放送している場合は、図10に示すように、切り換えの可否を問い合わせるメッセージを表示するように構成することができる。この構成によれば、ユーザは、同一番組を視聴したい場合は、このメッセージに応答して所定の操作を行うことにより、引き続いて同一番組を視聴することができる。
【0052】
また、移動によって放送地域が変更され、新たな放送地域のローカル放送局を受信可能になった場合に、図11に示すように、ローカル放送局への切り換えの可否を問い合わせるメッセージを表示するように構成することができる。この構成によれば、ユーザは、ローカル放送局の選択が容易になる。
【0053】
さらに、移動により従前の放送地域を離れることによって、それまで視聴していた番組を受信できなくなる、つまり放送局の圏外になる場合に、図12に示すように、それまでの番組を視聴できなくなる旨のメッセージを表示するように構成することができる。この構成によれば、ユーザは視聴中の番組を受信できなくなる旨を予め知ることができる。この場合、さらに、視聴を継続できるような経路を提示するように構成することもできる。
【符号の説明】
【0054】
1 入力装置、2 GPS受信機、3 TVチューナ、4 記憶装置、5 通信部、6 マイコン、7 音声信号処理部、8 アンプ、9 スピーカ、10 映像信号処理部、11ディスプレイ、20 サーバ、31 位置検出部、32 経路計算部、33 制御部。
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両に搭載され、ユーザを目的地まで案内するナビゲーション装置に関し、特に地上デジタル放送の受信機能を有するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション装置の高機能化に伴い、デジタル放送の受信機能を有するナビゲーション装置が開発されている。このようなナビゲーション装置において、ユーザが、複数の放送局から放送されている複数の番組の中から所望の番組を視聴する際の目安として利用できる電子番組ガイド(EPG:Electronic Program Guide)が実現されている。このEPGを用いれば、ユーザは、テレビジョン画面に映し出された番組内容および放送時間などをチェックしながら、所望の番組を簡単に選択することができる。
【0003】
ところで、デジタル放送は多数のチャンネルで放送されるため、ユーザは、視聴を所望する番組の選択に迷うことが多い。このような場合、ユーザが番組を選択する際の判断材料として番組の視聴率情報は有効である。しかしながら、現状においては、番組の視聴率が発表されるのは、早くても番組の放送日の翌日であるので、ユーザは人気のある番組をリアルタイムで知ることができない。毎週放送される番組であれば、番組の放送日の翌日以降に発表された視聴率を参考にすることができるが、1回しか放送されない特別番組では、このような視聴率を参考にすることはできない。そこで、ユーザが視聴率をリアルタイムに知ることができる視聴率集計システムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この特許文献1に開示された視聴率集計システムにおいては、放送局はデジタル放送を放送する。テレビジョン受信機は、放送局から放送されたデジタル放送を受信してディスプレイに表示する。一方、テレビジョン受信機は、ユーザが視聴しているチャンネルに関する視聴情報を適宜のタイミングで視聴率集計サーバに通知する。視聴率集計サーバは、各テレビジョン受信機から通知された視聴情報に基づいて各チャンネル(番組)の視聴率を集計する。この集計された視聴率は、放送局を介して放送され、テレビジョン受信機のディスプレイを通じてユーザに提供される。この視聴率集計システムによれば、ユーザはEPGで得られる番組情報に加えて、現時点におけるその番組の視聴率を数字で知ることができるので、番組を視聴するかどうかの参考にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−244731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来の技術では、地域単位で放送される地上デジタル放送の受信機能を備えたカーナビゲーション装置が長距離を移動する場合に、現在地と移動途中または移動先の地域とで視聴可能な放送局が異なるため、移動中に番組が視聴できなくなったり、別の番組に切り替わったりするという問題がある。
【0007】
また、カーナビゲーション装置が、視聴率を集計している視聴率集計サーバとの間でリアルタイムに通信する場合に、通信環境が悪化すると、視聴率集計サーバによって集計された視聴率の信頼性が損なわれる恐れがある。
【0008】
この発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、その課題は、移動中であっても、ユーザの番組選択に寄与できる形態でテレビジョン放送の番組情報を提示できるナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、この発明に係るナビゲーション装置は、地上デジタル放送を受信するチューナと、チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、現在の位置を検出する位置検出部と、目的地を入力する入力装置と、位置検出部で検出された位置から入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、番組情報、経路及び到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、経路上の所定の地点での番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部とを備え、制御部は、視聴中の番組が前記目的地において同一の放送局で放送されている場合、視聴中の番組が目的地においても視聴可能である旨のメッセージを生成し、映像信号処理部は、制御部で生成されたメッセージを表示するための映像信号を生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係るナビゲーション装置によれば、所定の番組の、目的地までの経路上の所定地点での受信状況を知ることができるので、移動に伴って放送地域が変化する場合であっても、ユーザは所望の番組の選択を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャート(その1)である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャート(その2)である。
【図4】図2に示すフローチャートのステップST18で行われるサーバ処理の詳細を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で使用される放送局変更テーブルを示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で使用される視聴状態テーブルを示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される視聴番組選択画面の例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される経路選択画面の例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される経路選択画面の他の例を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される、放送局の切り換えの可否を問い合わせる画面の例を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される、ローカル放送局の切り換えの可否を問い合わせる画面の例を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で表示される、放送局が圏外になる旨のメッセージの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。このナビゲーション装置は、入力装置1、GPS(Global Positioning System)受信機2、テレビジョンチューナ(以下、「TVチューナ」と略する)3、記憶装置4、通信部5、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略する)6、音声信号処理部7、アンプ8、スピーカ9、映像信号処理部10およびディスプレイ11から構成されている。
【0013】
入力装置1は、ユーザの操作に応じて指示信号を生成し、マイコン6に送る。この入力装置1としては、例えば、ユーザの手動操作に応じて指示信号を生成するボタン、リモートコントローラまたはタッチパネル、ユーザが発話した音声を認識して指示信号を生成する音声認識機能付きの音声入力装置などから構成することができる。GPS受信機2は、地球を周回しているGPS衛星からの電波を受信し、自己の位置(緯度および経度)を算出する。このGPS受信機2において算出された自己の位置は、位置信号としてマイコン6に送られる。
【0014】
TVチューナ3は、この発明のチューナに対応し、各地に設置された放送局から送信される地上デジタル放送を受信する。1つの放送局がカバーする地域を、「放送地域」と呼び、通常は、放送地域が重複するように放送局が配置されている。このTVチューナ3で地上デジタル放送を受信することにより得られた信号は、音声信号処理部7および映像信号処理部10に送られる。
【0015】
記憶装置4は、例えばHDD(Hard Disk Drive)から構成されており、地図データの他に、ナビゲーション機能およびテレビジョン機能を実現するための種々のデータを記憶している。この記憶装置4は、マイコン6によってアクセスされる。なお、地図データを記憶する媒体としては、HDDに限らず、DVD(Digital Versatile Disk)またはCD(Compact Disc)を用いることもできる。この場合、これらの媒体から地図データを読み出すドライブ装置がマイコン6に接続される。
【0016】
通信部5は、例えば携帯電話または無線通信機器などから構成されており、マイコン6からの指示に応答して、該マイコン6と外部のサーバ20との間のリアルタイム通信を制御する。この通信部5は、サーバ20から視聴率情報を受信してマイコン6に送るとともに、マイコン6から送られてくる視聴情報をサーバ20に送信する。ここで、視聴情報は、視聴中のチャンネルを表す情報である。
【0017】
マイコン6は、このナビゲーション装置の全体を制御することにより、ナビゲーション機能およびテレビジョン機能などを実現する。このマイコン6の詳細については後述する。
【0018】
音声信号処理部7は、例えばDSP(Digital Signal Processor)から構成されており、TVチューナ3から送られてくる信号およびマイコン6から送られてくる信号を処理することにより音声信号を生成する。この音声信号処理部7において生成された音声信号は、アンプ8に送られる。
【0019】
アンプ8は、パワーアンプから構成されており、音声信号処理部7から送られてくる音声信号を増幅してスピーカ9に送る。スピーカ9は、アンプ8から送られてくる音声信号を音声に変換して出力する。これにより、例えば地上デジタル放送の音声または経路案内時の案内音声などが出力される。
【0020】
映像信号処理部10は、TVチューナ3から送られてくる信号およびマイコン6から送られてくる信号を処理することにより、テレビジョン画面またはナビゲーション画面を表示するための映像信号を生成する。この映像信号処理部10において生成された映像信号は、ディスプレイ11に送られる。
【0021】
ディスプレイ11は、この発明の表示部に対応し、例えばLCD(Liquid Crystal Display)から構成されている。このディスプレイ11は、映像信号処理部10から送られてくる映像信号に基づき映像を表示する。このディスプレイ11には、例えば、テレビジョン機能が使用される場合は、地上デジタル放送の映像の他に、視聴率情報を含む番組情報(例えば、EPG)が表示され、ナビゲーション機能が使用される場合は、自車位置の周辺の地図に自車位置マークまたは現在位置から目的地までの経路などが重畳されて表示される。
【0022】
サーバ20は、車両に搭載されたテレビジョン機能を有するナビゲーション装置または家庭などに備え付けられたテレビジョン受信機から送信されてくる視聴情報をリアルタイムに集計して視聴率を算出する。このサーバ20において算出された視聴率は、ナビゲーション装置またはテレビジョン受信機からの要求に応答して、視聴率情報として要求元に送信される。
【0023】
次に、上述したマイコン6の詳細を説明する。マイコン6は、プログラムによって実現された位置検出部31、経路計算部32および制御部33を備えている。なお、このマイコン6は、これらの構成要素によって実現される機能の他に、詳細は省略するが、種々の機能を実現するための処理を実行する。これら種々の機能については、以下において出現する都度説明する。
【0024】
位置検出部31は、GPS受信機2から送られてくる位置信号と、記憶装置4から読み出した地図データとを用いてマップマッチングを行うことにより自己の現在位置を検出する。この位置検出部31において検出された現在位置は、現在位置データとして制御部33および経路計算部32に送られる。
【0025】
経路計算部32は、位置検出部31から送られてくる現在位置データによって示される位置を出発地点とし、入力装置1から入力された目的地までの複数の経路候補を、記憶装置4から読み出した地図データに基づいて計算するとともに、各経路候補上の所定の地点(例えば経由地など)への到着時刻を計算する。この経路計算部32において計算された複数の経路候補および各経路候補上の所定の地点への到着時刻は、経路データとして制御部33に送られる。
【0026】
制御部33は、通信部5に対して、現在位置、具体的には位置検出部31から送られてくる現在位置データによって示される位置で受信可能な視聴率情報の取得を通信部5に指示し、この指示に応答して通信部5がサーバ20から受信した視聴率情報を取得して映像信号処理部10に送る。また、制御部33は、通信部5に対して、経路計算部32から送られてくる経路データによって示される経路上の所定地点で受信可能な視聴率情報の取得を指示し、この指示に応答して通信部5がサーバ20から受信した視聴率情報を取得して映像信号処理部10に送る。また、制御部33は、視聴率が高い番組を勧めるメッセージまたは現在位置が属する放送地域でローカルに放送されている番組を勧めるメッセージを生成し、映像信号処理部10に送る。さらに、制御部33は、視聴情報を、通信部5を介してサーバ20に送信する。
【0027】
次に、上記のように構成される、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を、図2〜図4に示すフローチャートおよび図5および図6に示す説明図、ならびに、図7〜図12に示す表示画面例を参照しながら説明する。
【0028】
このナビゲーション装置では、まず、現在位置が算出される(ステップST11)。すなわち、マイコン6の位置検出部31は、GPS受信機2から送られてくる位置信号と、記憶装置4から読み出した地図データとを用いてマップマッチングを行うことにより自己の現在位置を検出し、この検出した現在位置を、現在位置データとして制御部33および経路計算部32に送る。
【0029】
次いで、放送局のプリセットが行われる(ステップST12)。すなわち、マイコン6は、ステップST11で算出された現在位置において受信可能である旨が予め規定されている地上デジタル放送の放送局をプリセットする。次いで、ユーザによってオートサーチを指示する操作がなされたどうかが調べられる(ステップST13)。すなわち、マイコン6は、入力装置1からオートサーチを指示する指示信号が送られてきたかどうかを調べる。
【0030】
このステップST13において、オートサーチを指示する操作がなされたことが判断されると、放送局のオートサーチが行われる(ステップST14)。すなわち、マイコン6は、チャンネルを順次変更しながらTVチューナ3で地上デジタル放送を受信できるかどうかを調べ、受信できた地上デジタル放送の放送局の一覧を作成する。この放送局の一覧を表すデータは、映像信号処理部10を介してディスプレイ11に送られる。これにより、現在位置で実際に受信可能な放送局がディスプレイ11に表示される。一方、ステップST13において、オートサーチを指示する操作がなされていないことが判断されると、ステップST14の処理はスキップされる。
【0031】
次いで、ユーザによって目的地が設定されたかどうかが調べられる(ステップST15)。すなわち、マイコン6は、入力装置1から目的地を指示する指示信号が送られてきたかどうかを調べる。このステップST15において、目的地が設定されたことが判断されると、経路計算が行われる(ステップST16)。すなわち、マイコン6の経路計算部32は、位置検出部31から送られてくる現在位置データによって示される位置を出発地点とし、入力装置1から入力された目的地までの複数の経路候補を、記憶装置4から読み出した地図データに基づいて計算するとともに、各経路候補上の所定の地点への到着時刻を計算し、経路データとして制御部33に送る。一方、上記ステップST15において、目的地が設定されていないことが判断されると、ステップST16の処理はスキップされる。
【0032】
次いで、放送局変更テーブルが作成される(ステップST17)。すなわち、映像信号処理部10は、地上デジタル放送を受信したTVチューナ3から送られてくる信号から番組情報を抽出してマイコン6の制御部33に送る。制御部33は、映像信号処理部10から送られてくる番組情報、通信部5から送られてくる視聴率情報、および、経路計算部32から送られてくる経路候補および経路候補上の所定の地点への到着時刻に基づき、図5に示すような放送局変更テーブルを作成する。
【0033】
この放送局変更テーブルは、例えば番組情報によって示される番組1は、現在の視聴率が13%であって、A放送局によって放送されており、2時に到着する地点1ではA放送局によって放送され、3時に到着する地点2では受信不可であり、4時に到着する地点3ではC放送局によって放送され、6時に到着する目的地ではC放送局によって放送されることを表している。なお、経路計算部32によって経路候補が計算されていない場合は、現在地における各番組の視聴率および放送局名からなる放送局変更テーブルが作成される。
【0034】
次いで、サーバ処理が実行される(ステップST18)。このサーバ処理の詳細を、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、サーバ処理においては、図6に示すような視聴状態テーブルが参照される。視聴状態テーブルは、チャンネル番号(CH_No.)、放送局、番組、視聴および送信といった項目から構成されており、サーバ20との間の通信を制御するために使用される。
【0035】
サーバ処理では、まず、サーバから視聴率情報を受信可能であるかどうかが調べられる(ステップST41)。移動中のナビゲーション装置においては、その通信環境が、位置または時間などによって変化するため、リアルタイムに通信を行うことができない場合がある。そこで、まず、通信部5とサーバ20との間の通信が可能であるかどうかが調べられる。
【0036】
このステップST41において、サーバから視聴率情報を受信可能であることが判断されると、視聴率情報がダウンロードされる(ステップST42)。この場合、通信部5は、制御部33からの指示に応答して、サーバ20から、ステップST11において算出された現在位置、ステップST16において計算された経路候補上の所定の地点および入力装置1から設定された目的地における視聴率情報を選択的に受信し、制御部33に送る。上記ステップST41において、サーバから視聴率情報を受信可能でないことが判断されると、ステップST42の処理はスキップされる。
【0037】
次いで、視聴確定かつ送信待ちがあるかどうかが調べられる(ステップST43)。すなわち、マイコン6は、視聴状態テーブルの中に、視聴が「確定」を示しており、かつ、送信が「待ち」になっている番組が存在するかどうかを調べる。このステップST43において、視聴確定かつ送信待ちがないことが判断されると、シーケンスは、このサーバ処理からリターンしてステップST19に戻る。
【0038】
一方、ステップST43において、視聴確定かつ送信待ちがあることが判断されると、次いで、サーバへ視聴情報を送信可能であるかどうかが調べられる(ステップST44)。すなわち、通信部5とサーバ20との間の通信が可能であるかどうかが調べられる。このステップST44において、サーバへ視聴情報を送信可能でないことが判断されると、シーケンスは、このサーバ処理からリターンしてステップST19に戻る。
【0039】
上記ステップST44において、サーバへ視聴情報を送信可能であることが判断されると、次いで、視聴情報のアップロードが行われる(ステップST45)。すなわち、通信部5は、制御部33からの指示に応答して、視聴確定かつ送信待ちにあるチャンネル、放送局および番組を含む視聴情報をサーバ20へ送信する。このように、サーバ20との通信が不可能である場合は、視聴情報を、視聴確定かつ送信待ちとして蓄えておき、サーバ20との通信が可能になった場合に、蓄積された視聴情報をサーバ20に送信するように構成したので、サーバ20との通信が不可能な状態で発生した視聴情報をもサーバ20に送信することができる。したがって、サーバ20においては、正確な視聴率を算出することができる。
【0040】
次いで、視聴状態テーブルが視聴確定かつ送信済みに更新される(ステップST46)。すなわち、マイコン6は、ステップST45において視聴情報をアップロードした番組に対応する視聴状態テーブルの送信の項目を「済み」に更新する。その後、シーケンスは、このサーバ処理からリターンしてステップST19に戻る。
【0041】
ステップST19においては、ユーザが、例えばナビゲーション装置に設けられているテレビジョンスイッチ(図示しない)を押すことにより、放送番組案内表が表示される。すなわち、映像信号処理部10は、地上デジタル放送を受信することにより得られたEPG情報に、ステップST18のサーバ処理により取得された視聴率情報を含めた映像信号を生成してディスプレイ11に送る。これにより、ディスプレイ11には、例えば図7に示すような、テレビジョン放送の画面またはナビゲーションの地図画面に重畳して、視聴率を含む番組名の一覧からなる視聴番組選択画面が表示される。これにより、ユーザは視聴チャンネルを選択する際に、番組の映像、音声、視聴情報(EPG情報)および視聴率を参考にして、どの番組を視聴するのかを決めることができる。
【0042】
次いで、ユーザが、視聴番組選択画面の中から1つの番組を選択することにより、視聴開始処理が行われる(ステップST20)。具体的には、ユーザによって選択されたチャンネル、放送局および番組が視聴状態テーブルに追加的に格納されるとともに視聴時間タイマの初期化が行われ、その後、選択されたチャンネルで放送されている番組の視聴が開始される。次いで、チャンネルが変更されたかどうかが調べられる(ステップST21)。このステップST21において、チャンネルが変更されたことが判断されると、シーケンスはステップST20に戻り、再度、上述した視聴開始処理が繰り返される。
【0043】
上記ステップST21において、チャンネルが変更されていないことが判断されると、次いで、放送番組の変更があるかどうか、つまり視聴中のチャンネルで放送されていた番組が他の番組に変わったかどうかが調べられる(ステップST22)。このステップST22において、放送番組の変更があることが判断されると、視聴状態テーブルがクリアされる(ステップST23)。すなわち、上記ステップST20において格納されたチャンネル、放送局および番組がクリアされる。一方、ステップST22において、放送番組の変更がないことが判断されると、ステップST23の処理はスキップされる。
【0044】
次いで、視聴確定済みであるかどうかが調べられる(ステップST24)。すなわち、ステップST20の視聴開始処理において初期化された視聴時間タイマが60秒経過しており、かつ、視聴状態テーブルの視聴が初期値(確定でない)であるかどうかが調べられる。このステップST24において、視聴確定済みであることが判断されると、視聴状態テーブルの視聴に「確定」がセットされる(ステップST25)。ステップST24において、視聴確定済みでないことが判断されると、ステップST25の処理はスキップされる。
【0045】
次いで、経路変更があるかどうかが調べられる(ステップST26)。このステップST26においては、まず、図8(a)に示すような、現在設定されている経路で視聴可能な番組名を含む経路選択画面が表示される。ユーザは、経路1〜経路4のボタンを操作することにより現在の経路を変更することができる。例えば、経路2のボタンが押されると、図8(a)に示すような経路選択画面が表示される。ユーザは、各経路で視聴可能な番組を参照して所望の経路を選択することができる。特に、長距離を走行する場合は、経路決定の一助とすることができる。
【0046】
このステップST26において、経路変更があることが判断されると、シーケンスは、ステップST16に戻り、上述した放送局変更テーブル作成以降の処理が繰り返される。一方、ステップST26において、経路変更がないことが判断されると、次いで、目的地の変更があるかどうかが調べられる(ステップST27)。このステップST27において、目的地の変更があることが判断されると、シーケンスは、ステップST16に戻り、上述した経路計算以降の処理が繰り返される。
【0047】
上記ステップST27において、目的地の変更がないことが判断されると、次いで、放送地域の変更位置に到達したかどうかが調べられる(ステップST28)。すなわち、ステップST17において作成された放送局変更テーブルが参照され、自車位置が、放送地域が変更される地点に到達したかどうかが調べられる。このステップST28において、放送地域の変更位置に到達したことが判断されると、新たな放送地域の案内表示が行われる(ステップST29)。すなわち、自車位置が放送地域を跨いで移動した場合、放送地域が変わる旨の通知が行われ、高視聴率番組または地域のローカル番組の表示を行うかどうかをユーザに案内したり、自動で切り換えたりする。
【0048】
次いで、チューナ設定処理が行われる(ステップST30)。すなわち、変わった後の放送地域に対応する放送局または周波数の再設定が行われる。上記ステップST28において、放送地域の変更位置に到達していないことが判断されると、ステップST29およびST30の処理はスキップされる。次いで、その他の処理が行われる(ステップST31)。このステップST31における処理には、例えば、地図表示処理、誘導案内処理などといったナビゲーション機能を実現するための処理が含まれる。その後、シーケンスはステップST11に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0049】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置によれば、番組情報に視聴率情報を含めて表示するように構成したので、移動中であっても、ユーザの番組選択に寄与できる形態でテレビジョン放送の番組情報を提示できる。その結果、移動に伴って放送地域が変化する場合であっても、ユーザは、自己がいる放送地域において視聴率が高い番組を知ることができ、番組選択の参考にすることができる。
【0050】
なお、上述した実施の形態1に係るナビゲーション装置において、経路計算が行われて放送局変更テーブルが作成され、この放送局変更テーブルの目的地の欄に現在視聴中の番組と同一の番組が放送されている旨が格納されていれば、図7に示した視聴番組選択画面に、図9に示すように、現在選択されている番組「2ch:総合ニュース21 視聴率32%」は、目的地においても視聴可能である旨のメッセージを表示するように構成することができる。
【0051】
また、視聴中の放送局を切り換える必要が生じた場合に、同じ番組を他の放送局で放送している場合は、図10に示すように、切り換えの可否を問い合わせるメッセージを表示するように構成することができる。この構成によれば、ユーザは、同一番組を視聴したい場合は、このメッセージに応答して所定の操作を行うことにより、引き続いて同一番組を視聴することができる。
【0052】
また、移動によって放送地域が変更され、新たな放送地域のローカル放送局を受信可能になった場合に、図11に示すように、ローカル放送局への切り換えの可否を問い合わせるメッセージを表示するように構成することができる。この構成によれば、ユーザは、ローカル放送局の選択が容易になる。
【0053】
さらに、移動により従前の放送地域を離れることによって、それまで視聴していた番組を受信できなくなる、つまり放送局の圏外になる場合に、図12に示すように、それまでの番組を視聴できなくなる旨のメッセージを表示するように構成することができる。この構成によれば、ユーザは視聴中の番組を受信できなくなる旨を予め知ることができる。この場合、さらに、視聴を継続できるような経路を提示するように構成することもできる。
【符号の説明】
【0054】
1 入力装置、2 GPS受信機、3 TVチューナ、4 記憶装置、5 通信部、6 マイコン、7 音声信号処理部、8 アンプ、9 スピーカ、10 映像信号処理部、11ディスプレイ、20 サーバ、31 位置検出部、32 経路計算部、33 制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上デジタル放送を受信するチューナと、
前記チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、
現在の位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する入力装置と、
前記位置検出部で検出された位置から前記入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、
前記番組情報、前記経路及び前記到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、前記経路上の所定の地点での前記番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部
とを備え、
前記制御部は、
現在地における番組が前記目的地においても放送されている場合、前記番組が前記目的地においても視聴可能である旨のメッセージを生成し、
前記映像信号処理部は、前記制御部で生成されたメッセージを表示するための映像信号を生成する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
地上デジタル放送を受信するチューナと、
前記チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、
現在の位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する入力装置と、
前記位置検出部で検出された位置から前記入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、
前記番組情報、前記経路及び前記到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、前記経路上の所定の地点での前記番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部
とを備え、
前記制御部は、
前記位置検出部により検出された位置に基づいて地上デジタル放送の放送地域が変化したことを検出した場合に、該位置で受信可能な番組のうち、該放送地域でローカルに放送されている番組へ切り換えるか否かを問い合わせるメッセージを生成し、
前記映像信号処理部は、前記制御部で生成されたメッセージを表示するための映像信号を生成する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
地上デジタル放送を受信するチューナと、
前記チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、
現在の位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する入力装置と、
前記位置検出部で検出された位置から前記入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、
前記番組情報、前記経路及び前記到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、前記経路上の所定の地点での前記番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部
とを備え、
前記制御部は、
前記位置検出部により検出された位置に基づいて地上デジタル放送の放送地域が変化し、視聴中の番組が受信不可となった場合に、該視聴中の番組が視聴できなくなる旨のメッセージを生成し、
前記映像信号処理部は、前記制御部で生成されたメッセージを表示するための映像信号を生成する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
地上デジタル放送を受信するチューナと、
前記チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、
現在の位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する入力装置と、
前記位置検出部で検出された位置から前記入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、
前記番組情報、前記経路及び前記到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、前記経路上の所定の地点での前記番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部
とを備え、
前記制御部は、
前記位置検出部により検出された位置に基づいて地上デジタル放送の放送地域が変化し、視聴中の番組が受信不可となった場合に、該視聴中の番組の視聴を継続できる経路を提示する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項1】
地上デジタル放送を受信するチューナと、
前記チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、
現在の位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する入力装置と、
前記位置検出部で検出された位置から前記入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、
前記番組情報、前記経路及び前記到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、前記経路上の所定の地点での前記番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部
とを備え、
前記制御部は、
現在地における番組が前記目的地においても放送されている場合、前記番組が前記目的地においても視聴可能である旨のメッセージを生成し、
前記映像信号処理部は、前記制御部で生成されたメッセージを表示するための映像信号を生成する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
地上デジタル放送を受信するチューナと、
前記チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、
現在の位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する入力装置と、
前記位置検出部で検出された位置から前記入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、
前記番組情報、前記経路及び前記到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、前記経路上の所定の地点での前記番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部
とを備え、
前記制御部は、
前記位置検出部により検出された位置に基づいて地上デジタル放送の放送地域が変化したことを検出した場合に、該位置で受信可能な番組のうち、該放送地域でローカルに放送されている番組へ切り換えるか否かを問い合わせるメッセージを生成し、
前記映像信号処理部は、前記制御部で生成されたメッセージを表示するための映像信号を生成する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
地上デジタル放送を受信するチューナと、
前記チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、
現在の位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する入力装置と、
前記位置検出部で検出された位置から前記入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、
前記番組情報、前記経路及び前記到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、前記経路上の所定の地点での前記番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部
とを備え、
前記制御部は、
前記位置検出部により検出された位置に基づいて地上デジタル放送の放送地域が変化し、視聴中の番組が受信不可となった場合に、該視聴中の番組が視聴できなくなる旨のメッセージを生成し、
前記映像信号処理部は、前記制御部で生成されたメッセージを表示するための映像信号を生成する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
地上デジタル放送を受信するチューナと、
前記チューナで受信された信号から番組情報を抽出し、映像信号を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で生成された映像信号に基づき番組情報を表示する表示部と、
現在の位置を検出する位置検出部と、
目的地を入力する入力装置と、
前記位置検出部で検出された位置から前記入力装置によって入力された目的地までの経路及び経路上の所定の地点への到着時刻を計算する経路計算部と、
前記番組情報、前記経路及び前記到着時刻に基づき、現在地における番組の放送局、前記経路上の所定の地点での前記番組の放送局の受信状況を、所定の地点の順に並べて表す放送局変更テーブルを作成する制御部
とを備え、
前記制御部は、
前記位置検出部により検出された位置に基づいて地上デジタル放送の放送地域が変化し、視聴中の番組が受信不可となった場合に、該視聴中の番組の視聴を継続できる経路を提示する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−178859(P2012−178859A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−102902(P2012−102902)
【出願日】平成24年4月27日(2012.4.27)
【分割の表示】特願2007−67098(P2007−67098)の分割
【原出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年4月27日(2012.4.27)
【分割の表示】特願2007−67098(P2007−67098)の分割
【原出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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