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ナビゲーション装置
説明

ナビゲーション装置

【課題】ユーザの感覚にマッチした形態で、環状交差点を案内する「ナビゲーション装置」を提供する。
【解決手段】環状交差点へのスムーズな進入/退出のために、道路の方向の環状交差点の周回方向への変化が開始する地点を参照地点として求め、進入路については求めた参照地点から対象環状交差点の中心Oに向かう方向を道路方向として算出し、退出路については対象環状交差点の中心Oから求めた参照地点に向かう方向を道路方向として算出する。そして、各退出路の退出路方向を、進入路の道路方向を上方向としたときの方向として算出し、算出した退出路方向を各退出路方向として環状交差点の通過方向を案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置における環状交差点の案内に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置において、ラウンドアバウトやロータリ交差点などの環状交差点を案内する技術としては、環状交差点への進入路上の当該進入路の環状交差点との接続点から所定距離の地点を参照地点として、当該参照地点から当該進入路の環状交差点との接続点へ向かう方向を進入方向とすると共に、環状交差点からの脱出路上の当該脱出路の環状交差点との接続点から所定距離の地点を参照地点として、当該参照地点へ当該脱出路の環状交差点との接続点から向かう方向を脱出方向として、環状交差点の通過方向を求め、当該通過方向を模式的に表す図形によってユーザに案内する技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-17266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した特許文献1の技術によれば、案内される環状交差点の通過方向が、ユーザの感覚とマッチしない場合がある。
すなわち、一般的に、環状交差点に接続する道路の環状交差点との接続点付近の部分は、環状交差点へのスムーズな進入/退出のために道路の方向を環状交差点の周回方向に変化させるための導入路/導出路部分となっている。
そして、前述した所定距離が短い場合には、前述した参照地点は導入路/導出路上の地点となるため、案内される環状交差点の通過方向は、環状交差点全体の通過方向としては、ユーザにとって不自然なものとなってしまう。一方、前述した所定距離が長い場合には、前述した参照地点を導入路/導出路よりも環状交差点から離れた地点とすることはできるが、参照地点と導入路/導出路との間で道路が大きくカーブしているような場合には、やはり案内される環状交差点の通過方向は、環状交差点全体の通過方向としては、ユーザにとって不自然なものとなってしまう。
【0005】
また、さらには、ユーザは、環状交差点の中心を基準に環状交差点の通過方向を直感的に把握する傾向があるため、環状交差点の中心を基準とせずに環状交差点の通過方向の案内を行う前述した特許文献1の技術では、案内される環状交差点の通過方向が、ユーザの感覚とはずれがちであった。
【0006】
そこで、本発明は、よりユーザの感覚にマッチした形態で、環状交差点を案内することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題達成のために、本発明は、設定されたルートに従った環状交差点の通過方向を案内するナビゲーション装置に、前記ルートにおいて前記環状交差点への進入に用いられている道路である進入路の方向に対する、前記ルートにおいて前記環状交差点からの脱出に用いられている道路である脱出路の方向を、脱出路方向として算出する方向算出手段と、前記脱出路方向を前記環状交差点の通過方向として案内する案内手段とを設けると共に、前記方向算出手段に、前記環状交差点の中心を算定する中心算定手段と、前記進入路の参照点と、前記脱出路の参照点を設定する参照点設定手段と、前記進入路の参照点から、前記環状交差点の中心に向かう方向を前記進入路の道路方向として算出する進入路道路方向算出手段と、前記環状交差点の中心から、前記脱出路の前記参照点に向かう方向を前記脱出路の道路方向として設定する脱出路道路方向算出手段と、前記進入路の道路方向に対する前記脱出路の道路方向を前記脱出路方向として算出する脱出路方向算出手段とを設けたものである。
【0008】
ただし、前記参照点設定手段は、前記参照点を設定する道路を対象道路として、対象道路上の、前記対象環状交差点に向かって進む方向に見て、当該対象道路の方向の環状交差点の周回方向への変化が開始する地点を当該参照点として設定するものである。
または、前記参照点設定手段は、前記参照点を設定する道路を対象道路として、前記環状交差点との接続点から第1の道程距離離れた前記対象道路上の地点である第1の地点と、前記環状交差点との接続点から前記第1の道程距離より大きい第2の道程距離離れた前記対象道路上の地点である第2の地点との間の地点であって、当該地点と前記接続点とを結ぶ直線と、前記対象道路との最大距離が所定の基準値を超えない地点を、前記参照点に設定するものである。
【0009】
ここで、このように参照点設定手段を構成する場合には、前記参照点設定手段において、前記第2の地点を候補地点に設定し、前記候補地点と前記接続点とを結ぶ直線と、前記対象道路との最大距離が所定の基準値を超えなくなるか、前記候補地点と前記接続点とを結ぶ直線との距離が最大距離となる前記対象道路上の地点である次候補地点までの前記接続点からの道程距離が前記第1の道程距離以下となるまで、前記次候補地点に前記候補地点を更新する処理を繰り返し、前記候補地点と前記接続点とを結ぶ直線と、前記対象道路との最大距離が所定の基準値を超えなくなるか、前記次候補地点までの前記接続点からの道程距離が前記第1の道程距離以下となった場合に、当該時点における候補地点を前記参照点に設定するようにしてもよい。
【0010】
また、この場合には、前記所定の基準値を、対象道路の道路幅が大きいほど大きくなるように設定することが好ましい。また、前記第1の道程距離を、対象道路の道路幅が大きいほど大きくなるように設定することも好ましい。
なお、以上の各ナビゲーション装置において、前記案内手段は、基準点を中心とする仮想円の下方から前記基準点の方向に延びて前記仮想円に接続する進入方向表現図形部分と、前記基準点から上方に対する方向が前記脱出路方向となる方向に前記仮想円から外側に延びる脱出方向表現図形部分と、前記環状交差点の周回方向に前記仮想円に沿って延びて前記進入方向表現図形部分と前記脱出方向表現図形部分を連結する周回方向表現図形部分とを有する通過方向案内図形を表示することにより前記環状交差点の通過方向を案内するようにしてもよい。
【0011】
また、この場合には、さらに、前記参照点設定手段において、前記環状交差点からの退出に用いることのできる道路である各退出路についても前記参照点を設定すると共に、前記方向算出手段に、前記環状交差点の中心から、前記退出路の前記参照点に向かう方向を前記退出路の道路方向として設定する退出路道路方向算出手段と、前記進入路の道路方向に対する前記退出路の道路方向を退出路方向として算出する退出路方向算出手段とを設け、前記案内手段において、前記仮想円の下方から前記基準点の方向に延びる進入路と、前記基準点から上方に対する方向が前記退出路方向となる方向に延びる退出路とを有する環状交差点を模式的に表した環状交差点模式図上に、前記通過方向案内図形を重ねて表示するようにしてもよい。
【0012】
これらのようなナビゲーション装置によれば、環状交差点へのスムーズな進入/退出のために、道路の方向が、環状交差点の周回方向への変化が開始する地点と、環状交差点の中心との結ぶ方向を進入路や退出路の方向として環状交差点の通過経路を案内することができる。ここで、ユーザは、走行中の道路の方向が、環状交差点の周回方向への変化が開始する地点を、環状交差点への進入開始/退出終了地点と捉えると共に、環状交差点の中心を基準に環状交差点の進入方向や退出方向を直感的に把握する傾向がある。
【0013】
よって、本発明によれば、よりユーザの感覚にマッチした形態で対象環状交差点の案内を行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明によれば、よりユーザの感覚にマッチした形態で、環状交差点を案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る地図データの内容を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムの表示例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る環状交差点案内画像生成処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係る退出路方向算出処理と道路方向算出処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係る環状交差点の中心の算出法を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る道路方向算出処理の処理例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る退出路方向算出処理の処理例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る環状交差点案内画像生成処理の簡易案内画像生成例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る環状交差点案内画像生成処理の処理例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る環状交差点案内画像生成処理の処理例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係る環状交差点案内画像生成処理の処理例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示す。
ナビゲーションシステムは自動車に搭載される装置であり、図示するように、ナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置1と、操作部2と、メイン表示装置3と、サブ表示装置4と、車両状態センサ5と、GPS受信機6とを備えて構成される。ここで、車両状態センサ5は、角加速度センサなどである方位センサや、車速パルスセンサなどである車速センサなどの、車両の各種状態を検出するセンサ群である。
【0017】
また、メイン表示装置3は、ダッシュボードの中央等に設置される比較的大型の表示装置であり、サブ表示装置4は、運転席前方のインストルメンタルパネル等に設置される比較的小型の表示装置である。
そして、ナビゲーション装置1は、地図を表す地図データを記憶したDVDドライブやHDDなどの記憶装置である記憶装置11、現在状態算出部12、操作部2や表示装置を用いたGUIをユーザに提供するGUI制御部13、ルート探索部14、メモリ15、制御部16、案内画像生成部17を有する。
【0018】
但し、以上のナビゲーション装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたCPU回路であって良く、この場合、以上に示したナビゲーション装置1の各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現されるものであって良い。また、この場合、このようなプログラムは、記録媒体や適当な通信路を介して、ナビゲーション装置1に提供されるものであって良い。
【0019】
次に、図2に記憶装置11に記憶される地図データの内容を示す。
図示するように、地図データは、地図データの製作日時などを記述した管理データ、地図を表す基本地図データ等を含んで構成される。
そして、基本地図データは、道路網を表す道路ユニットと、表示地図を規定する描画ユニットとを有する。
ここで、道路ユニットでは、道路をリンクの連結体として表現しており、ノードは各リンクの端点に設けられる。ただし、リンクは、同じ道路区間に対して進行方向(上り/下り)毎に設けられる。そして、道路ユニットは、ノード毎に設けられたノードデータを含むノードテーブルと、リンク毎に設けられたリンクデータを含むリンクテーブルとを有する。
【0020】
また、各ノードデータには、対応するノードの識別子となるノード番号、対応するノードの各種属性を表すノード属性、対応するノードの位置を表すノード座標、対応するノードに接続するリンクを表す接続リンク情報と、対応するノードに一本のリンクを介して接続する他のノードを表す接続ノード情報とを含む。ここで、ノード属性としては、対応するノードが交差点に対応するノードであるか等の情報が設定される。
【0021】
また、各リンクデータには、対応するリンクの識別子となるリンク番号、対応するリンクの各種属性を表すリンク属性、対応するリンクが表す道路区間の道路幅員を表す道路幅、対応するリンクの一方の端点となるノードである第1ノードのノード番号を表す第1ノード番号、対応する他方の端点となるノードである第2ノードのノード番号を表す第2ノード番号が格納される。ここで、リンク属性としては、対応するリンクがラウンドアバウトやロータリ交差点などの環状交差点を構成するリンクであるか等の情報が設定される。
【0022】
そして、このような道路ユニットの構成によって、道路の接続の構造や、各道路の形状が表されている。
さて、このような構成において、ナビゲーション装置1の現在状態算出部12は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部12は、車両状態センサ5やGPS受信機6の出力から推定される現在位置に対して、記憶装置11から読み出した地図データの基本地図の道路ユニットが示す前回決定した現在位置の周辺の地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしい座標と、現在の進行方向として最も確からしい方向とを、それぞれ現在位置、現在進行方位として決定し、メモリ15に設定する。
【0023】
また、制御部16は、ユーザから操作部2、GUI制御部13を介して目的地の設定を受付け、これをメモリ15にセットする。
そして、制御部16は、目的地の設定を受け付けたならば、目的地に到る誘導ルートをルート探索部14に探索させる。ルート探索部14は、必要地理的範囲の道路ユニットのデータを記憶装置11から読み出し、メモリ15に設定されている現在位置から目的地までの最小コストの経路を、距離最小などの所定のコストモデルに基づいて誘導ルートとして算出し、算出した誘導ルートの経路データを、メモリ15にセットする。
【0024】
また、制御部16は、メモリ15にセットされた現在位置が目的地近傍となったならば、目的地到着と判定し、メモリ15にセットされている目的地と誘導ルートをクリアする処理も行う。
そして、案内画像生成部17は、メモリ15にセットされた現在位置と、その時点で設定されている地図の表示縮尺に従って制御部16が算定した現在位置周辺の地理的範囲である地図表示範囲の地図画像を、地図データ記録部に記憶された地図データの描画ユニットに基づいて描画する。また、地図画像上に、メモリ15にセットされている現在位置や誘導ルートや目的地を表す図形とを描画して、案内画像を生成しGUI制御部13を介してメイン表示装置3に表示する。
【0025】
また、制御部16は、誘導ルートが設定されているときに、現在位置が誘導ルートに沿って進路を変更すべき交差点に接近したならば、当該交差点付近を拡大して表した交差点拡大画像を生成し、上述した案内画像と共にメイン表示装置3に、当該交差点通過まで表示する処理を行う。
図3aは、このようにしてメイン表示装置3に表示される案内画像310と交差点拡大画像320を表しており、図示するように交差点拡大画像320は、交差点付近の地図を拡大表示した画像上に誘導ルートを表したものとなる。なお、図3aは、交差点が環状交差点であった場合についてのものである。なお、交差点拡大画像320を表示していないときには、メイン表示装置3の表示は、案内画像310が、メイン表示装置3の表示画面の全面に表示されたものとなる。
【0026】
また、さらに、制御部16は、誘導ルートが設定されているときに、現在位置が誘導ルートに沿って進路を変更すべき交差点に接近したならば、当該交差点を模式的に表した図形上で、当該交差点の通過方向を矢印で表した簡易案内画像を生成し、サブ表示装置4に、当該交差点通過まで表示する。
【0027】
図3bは、このようにしてサブ表示装置4に表示される簡易案内画像330を表したものであり、図示するように簡易案内画像330は、交差点形状を模式的に表した交差点模式図形331上に、当該交差点の通過方向を矢印によって表す通過方向案内図形332を表したものとなる。また、制御部16は、このような簡易案内画像330と共に、当該交差点の名称333、現在位置から当該交差点までの距離334なども表示する処理も行う。なお、図3bも、交差点が環状交差点であった場合についてのものである。
【0028】
以下、このようなナビゲーションシステムにおいて、環状交差点についての簡易案内画像330を生成する動作について説明する。
制御部16は、メモリ15に設定されている現在位置と誘導ルートと、地図データの道路ユニットとを参照して、誘導ルートが設定されており、かつ、上述した地図データのリンクデータのリンク属性が環状交差点を構成するリンクであることを表している誘導ルート上のリンクに、現在位置が所定距離以内に接近したことを検出したならば、当該接近しているリンクを含む環状交差点を対象環状交差点として、図4に示す環状交差点案内画像生成処理を実行する。
【0029】
図示するように、制御部16は、この環状交差点案内画像生成処理において、まず、対象環状交差点の中心Oを、地図データの道路ユニットに基づいて算出する(ステップ402)。
ここで、対象環状交差点の中心は、図6に示すように対象環状交差点600に外接する長方形601の対角線の交点602を対象環状交差点の中心Oとすることにより算出する。なお、対象環状交差点600に外接する長方形(正方形含む)601は、たとえば、対象環状交差点に含まれるノードの座標の緯度方向の最大値と経度方向の最大値の組によって示される座標と、対象環状交差点に含まれるノードの緯度方向の最小値と経度方向の最小値の組によって示される座標とを結ぶ線を対角線の一つとする長方形として求めることができる。
【0030】
図4に戻り、次に、対象環状交差点からの各退出路の退出路方向を退出路方向算出処理によって算出する(ステップ404)
退出路方向算出処理では、対象環状交差点へのスムーズな進入/退出のために、対象道路の方向の、対象環状交差点の周回方向への変化が開始する地点、すなわち、対象環状交差点から離れる方向に見て、その地点より対象道路の方向が安定すると推定される地点を参照地点として求める。そして、進入路については求めた参照地点から対象環状交差点の中心Oに向かう方向を道路方向として算出し、退出路については対象環状交差点の中心Oから求めた参照地点に向かう方向を道路方向として算出する。
【0031】
ここで、図5aに、このような退出路方向算出処理の手順を示す。
図示するように、この退出路方向算出処理では、まず、誘導ルートに従って走行した場合に対象環状交差点に進入する道路を進入路として、進入路を対象道路とする道路方向算出処理を実行する(ステップ502)。
ここで、図5bに示すように、道路方向算出処理では、次のように対象道路の道路方向を算出する。
すなわち、まず、図7aにおいて、700が対象道路であるものとして、環状交差点600と対象道路700との接続点Aを設定する(ステップ552)。
次に、接続点Aから対象道路700を道程距離P1進んだ地点Sを設定する(ステップ554)。
ここで、P1は、対象道路のリンクのリンクデータが表す対象道路の対象環状道路周辺の平均的な道路幅に応じて道路幅が大きいほど大きくなるように設定する。
すなわち、たとえば、道路幅が6m未満の場合はP1を3m、道路幅が6m以上13m未満の場合はP1を6m、道路幅が13m以上25m未満の場合はP1を13m、道路幅が25m以上の場合はP1を25mとする。
そして、次に、図7aに示すように、接続点Aから対象道路700を所定の道程距離K(たとえば、K=50m)進んだ地点Bを設定する(ステップ556)。
そして、図7aに示すように、接続点Aと地点Bを結ぶ直線との最短距離が最大となる対象道路700上の地点Cを算出する(ステップ558)。
そして、地点Cが地点Sより接続点A側の地点であるかどうかを調べ(ステップ560)、地点Cが地点Sより接続点A側の地点でなければ、地点Cと接続点Aと地点Bを結ぶ直線との距離DがP2超であるかどうかを調べる(ステップ562)。
ここで、P2は、対象道路のリンクのリンクデータが表す対象道路の対象環状道路周辺の平均的な道路幅に応じて道路幅が大きいほど大きくなるように設定する。
すなわち、たとえば、道路幅が6m未満の場合はP2を3m、道路幅が6m以上13m未満の場合はP2を6m、道路幅が13m以上25m未満の場合はP2を13m、道路幅が25m以上の場合はP2を25mとする。
そして、地点Cと接続点Aと地点Bを結ぶ直線との距離DがP2超であれば、図7bに示すように、地点Cを新たな地点Bに設定し(ステップ564)、ステップ558からの処理に戻る。
一方、ステップ560において、地点Cが地点Sより接続点A側の地点であると判定された場合や、ステップ562において、地点Cと接続点Aと地点Bを結ぶ直線との最短距離DがP2以下であると判定された場合には、以下の処理を行う。
すなわち、対象道路が進入路であれば(ステップ566)、図7bに示すように、その時点の地点Bを参照地点として、参照地点から対象環状交差点の中心Oへ向かう方向を対象道路の道路方向に設定し(ステップ568)、処理を終了する。一方、対象道路が進入路でなく退出路であれば(ステップ566)、その時点の地点Bを参照地点として、反対に、対象環状交差点の中心Oから参照地点へ向かう方向を対象道路の道路方向に設定し(ステップ570)、処理を終了する。
【0032】
以上、道路方向算出処理について説明した。
このような道路方向算出処理によれば、対象道路上の地点Sより対象環状交差点から離れている地点であって、対象環状交差点へのスムーズな進入/退出のために、対象道路の方向の、対象環状交差点の周回方向への変化が開始する地点を参照地点として、参照地点と対象環状交差点の中心Oとを結ぶ方向が道路方向として算出される。
【0033】
ここで、対象道路上の地点Sより対象環状交差点から離れている地点のみを、参照地点として求めるのは、対象環状交差点付近は道路形状が複雑であり正しく地図データ化されていない可能性が大きいため、このような対象環状交差点付近の地点を参照地点から除外するためである。また、対象道路上の地点Sより対象環状交差点側は、対象道路の、対象環状交差点へのスムーズな進入/退出のために道路の方向を環状交差点の周回方向に変化させるための導入路/導出路部分に該当する蓋然性が大きいためでもある。
【0034】
また、接続点Aと地点Bを結ぶ直線と対象道路との最短距離DがP2以下であることを、地点Bを参照地点とする条件としているのは、接続点Aと地点Bを結ぶ直線と対象道路との最短距離が零であることを条件とすると、対象道路の対象環状交差点付近の部分に僅かなカーブが存在した場合にも、常に地点Sが参照地点として算出されてしまうこととなる一方、距離Dが、上述のようにおよそ道路幅として設定されるP2以内であれば、図7cに示すように、接続点Aと地点Bを結ぶ直線は道路内を通る直線となるので、地図データの誤差をも考え合わせれば許容範囲であると考えられるからである。
【0035】
図5aに戻り、このようにして進入路を対象道路とする道路方向算出処理を実行し、進入路の道路方向を算出したならば、次に対象環状交差点からの退出に用いることのできる道路の各々を退出路として(ステップ504、508、510)、当該退出路を対象道路とする道路方向算出処理を実行する(ステップ506)。
【0036】
そして、上述したように道路方向算出処理によって、各退出路の道路方向φnが算出されたならば、各退出路の退出路方向θnを、進入路の道路方向を上方向としたときの方向として算出する(ステップ512)。すなわち、上方向を零として時計回りに角度を測るものとして、図8aに示すように、進入路Iの道路方向φ0、各退出路E1-E4の道路方向φ1-φ4が求まった場合には、図8bに示すように、各退出路E1-E4の道路方向θ1-θ4は、各道路方向φnを-φ0回転させて、θ1=φ1-φ0、θ2=φ2-φ0、θ3=φ3-φ0、θ4=φ4-φ0として求まる。ただし、このようにして求めた退出路方向は、さらに、図8cに実線で示す16方向のいずれかのうちの最も近い方向に正規化するようにしてもよい。
そして、退出路方向算出処理を終了する。
【0037】
さて、図4に戻り、このようにして対象環状交差点からの各退出路の退出路方向が算出されたならば、次に、求まった各退出路の退出路方向から、簡易案内画像330を生成し(ステップ406)、処理を終了する。
この簡易案内画像330の生成は次のように行う。
いま、図9aに示すように対象環状交差点について、進入路Iに対する4つの退出路E1-E4の退出路方向としての4つの方向θ1-θ4が算出され、誘導ルートに従った対象環状交差点の通過経路Rが、進入路Iから対象環状交差点600に進入し、対象環状交差点600を反時計回りに廻って、対象環状交差点600から退出路方向θ3が算出された退出路E3に通過するものであるものとする。
【0038】
この場合、まず、図9bに示すように、環状図形に、環状図形から外側に、環状図形の中心から見て4つの退出路方向θ1-θ4方向に延びる4つの枝図形(4つの退出路E1-E4を模擬する図形)と、環状図形の下方向から環状図形の外側まで、環状図形の中心方向に延びる枝図形(進入路Iを模擬する図形)を合体させた交差点模式図形331を生成する。
【0039】
そして、図9cに示すように、交差点模式図形331上で誘導ルートに従った対象環状交差点の通過経路Rを表す通過方向案内図形332を、交差点模式図形331上に描画し、簡易案内図形330を生成する。通過方向案内図形332は、環状図形の下方向から環状図形の中心方向に交差点模式図形331の進入路Iを模擬する図形の根本まで延びる矢印図形と、当該矢印図形の先端位置から、交差点模式図形331の、対象環状交差点からの脱出路となる退出路E3を模擬する図形の根本まで、環状図形に沿って対象環状交差点の周回方向に延びた後に、環状図形の中心から見て対象環状交差点からの脱出路となる退出路E3の退出路方向θ3方向に延びる矢印図形とより構成する。
ただし、図9dに示すように、図9cに示した簡易案内図形330を、疑似3次元表現した画像(図9cの簡易案内図形330を、紙面斜め手前上方から見たようすを表す画像)を、最終的な対象環状交差点についての簡易案内画像330として生成するようにしてもよい。
そして、このようにして対象環状交差点について簡易案内画像330を生成したならば、環状交差点案内画像生成処理を終了する。
以上、環状交差点案内画像生成処理について説明した。
以下、このような環状交差点案内画像生成処理によって生成される簡易案内画像330の例を示す。
図10b1-b4は、各々図10aに示す円形の環状交差点を対象環状交差点として生成された簡易案内画像330を示している。
ここで、図10b1は、誘導ルートが道路1001から道路1011に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330、図10b2は、誘導ルートが道路1001から道路1012に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330、図10b3は、誘導ルートが道路1001から道路1013に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330、図10b4は、誘導ルートが道路1001から道路1014に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330を表している。
【0040】
次に、図11b1-b4は、各々図11aに示す楕円形の環状交差点を対象環状交差点として生成された簡易案内画像330を示している。
ここで、図11b1は、誘導ルートが道路1101から道路1111に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330、図11b2は、誘導ルートが道路1101から道路1112に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330、図11b3は、誘導ルートが道路1101から道路1113に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330、図11b4は、誘導ルートが道路1101から道路1114に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330を表している。
【0041】
次に、図12b1-b3は、各々図13aに示す三角形の環状交差点を対象環状交差点として生成された簡易案内画像330を示している。
ここで、図12b1は、誘導ルートが道路1201から道路1211に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330、図12b2は、誘導ルートが道路1201から道路1212に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330、図12b3は、誘導ルートが道路1201から道路1213に環状交差点を通過して進んでいる場合の簡易案内画像330を表している。
【0042】
図10-図12の各図に示されるように、本実施形態に係る簡易案内画像330によれば、およそユーザの感覚にマッチした形態で、環状交差点およびその通過方向を案内できる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、以上の実施形態における環状交差点の案内の技術は、ナビゲーションシステムに、メイン表示装置3を設けずに、サブ表示装置4のみを設ける場合についても同様に適用可能である。ただし、この場合には、上述した案内画像310や交差点拡大画像320の生成、表示は、これを行う必要はない。
【0043】
または、以上の実施形態における環状交差点の案内の技術は、ナビゲーションシステムに、サブ表示装置4を設けずに、メイン表示装置3のみを設ける場合についても同様に適用可能である。ただし、この場合には、図3cに示すように、上述した交差点拡大画像320に代えて、簡易案内画像330を案内画像310と共にメイン表示装置3に表示するようにする。
【0044】
以上のように本実施形態によれば、対象環状交差点へのスムーズな進入/退出のために、対象道路の方向が、対象環状交差点の周回方向への変化が開始する地点と、対象環状交差点の中心との結ぶ方向を進入路や退出路の方向として対象環状交差点や対象環状交差点の通過経路を案内する。
【0045】
ここで、ユーザは、走行中の道路の方向が、環状交差点の周回方向への変化が開始する地点を、環状交差点への進入開始/退出終了地点と捉えると共に、環状交差点の中心を基準に環状交差点の進入方向や退出方向を直感的に把握する傾向がある。
よって、本実施形態によれば、よりユーザの感覚にマッチした形態で対象環状交差点の案内を行うことができる。
【符号の説明】
【0046】
1…ナビゲーション装置、2…操作部、3…メイン表示装置、4…サブ表示装置、5…車両状態センサ、6…GPS受信機、11…記憶装置、12…現在状態算出部、13…GUI制御部、14…ルート探索部、15…メモリ、16…制御部、17…案内画像生成部、310…案内画像、320…交差点拡大画像、330…簡易案内画像、331…交差点模式図形、332…通過方向案内図形。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定されたルートに従った環状交差点の通過方向を案内するナビゲーション装置であって、
前記ルートにおいて前記環状交差点への進入に用いられている道路である進入路の方向に対する、前記ルートにおいて前記環状交差点からの脱出に用いられている道路である脱出路の方向を、脱出路方向として算出する方向算出手段と、
前記脱出路方向を前記環状交差点の通過方向として案内する案内手段とを有し、
前記方向算出手段は、
前記環状交差点の中心を算定する中心算定手段と、
前記進入路の参照点と、前記脱出路の参照点を設定する参照点設定手段と、
前記進入路の参照点から、前記環状交差点の中心に向かう方向を前記進入路の道路方向として算出する進入路道路方向算出手段と、
前記環状交差点の中心から、前記脱出路の前記参照点に向かう方向を前記脱出路の道路方向として設定する脱出路道路方向算出手段と、
前記進入路の道路方向に対する前記脱出路の道路方向を前記脱出路方向として算出する脱出路方向算出手段とを有し、
前記参照点設定手段は、前記参照点を設定する道路を対象道路として、対象道路上の、前記対象環状交差点に向かって進む方向に見て、当該対象道路の方向の環状交差点の周回方向への変化が開始する地点を当該参照点として設定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
設定されたルートに従った環状交差点の通過方向を案内するナビゲーション装置であって、
前記ルートにおいて前記環状交差点への進入に用いられている道路である進入路の方向に対する、前記ルートにおいて前記環状交差点からの脱出に用いられている道路である脱出路の方向を、脱出路方向として算出する方向算出手段と、
前記脱出路方向を前記環状交差点の通過方向として案内する案内手段とを有し、
前記方向算出手段は、
前記環状交差点の中心を算定する中心算定手段と、
前記進入路の参照点と、前記脱出路の参照点を設定する参照点設定手段と、
前記進入路の参照点から、前記環状交差点の中心に向かう方向を前記進入路の道路方向として算出する進入路道路方向算出手段と、
前記環状交差点の中心から、前記脱出路の前記参照点に向かう方向を前記脱出路の道路方向として設定する脱出路道路方向算出手段と、
前記進入路の道路方向に対する前記脱出路の道路方向を前記脱出路方向として算出する脱出路方向算出手段とを有し、
前記参照点設定手段は、前記参照点を設定する道路を対象道路として、前記環状交差点との接続点から第1の道程距離離れた前記対象道路上の地点である第1の地点と、前記環状交差点との接続点から前記第1の道程距離より大きい第2の道程距離離れた前記対象道路上の地点である第2の地点との間の地点であって、当該地点と前記接続点とを結ぶ直線と、前記対象道路との最大距離が所定の基準値を超えない地点を、前記参照点に設定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2記載のナビゲーション装置であって、
前記参照点設定手段は、前記第2の地点を候補地点に設定し、
前記候補地点と前記接続点とを結ぶ直線と、前記対象道路との最大距離が所定の基準値を超えなくなるか、前記候補地点と前記接続点とを結ぶ直線との距離が最大距離となる前記対象道路上の地点である次候補地点までの前記接続点からの道程距離が前記第1の道程距離以下となるまで、前記次候補地点に前記候補地点を更新する処理を繰り返し、
前記候補地点と前記接続点とを結ぶ直線と、前記対象道路との最大距離が所定の基準値を超えなくなるか、前記次候補地点までの前記接続点からの道程距離が前記第1の道程距離以下となった場合に、当該時点における候補地点を前記参照点に設定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項2または3記載のナビゲーション装置であって、
前記所定の基準値は、対象道路の道路幅が大きいほど大きくなるように設定されることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項2、3または4記載のナビゲーション装置であって、
前記第1の道程距離は、対象道路の道路幅が大きいほど大きくなるように設定されることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1、2、3、4または5記載のナビゲーション装置であって、
前記案内手段は、基準点を中心とする仮想円の下方から前記基準点の方向に延びて前記仮想円に接続する進入方向表現図形部分と、前記基準点から上方に対する方向が前記脱出路方向となる方向に前記仮想円から外側に延びる脱出方向表現図形部分と、前記環状交差点の周回方向に前記仮想円に沿って延びて前記進入方向表現図形部分と前記脱出方向表現図形部分を連結する周回方向表現図形部分とを有する通過方向案内図形を表示することにより前記環状交差点の通過方向を案内することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項6記載のナビゲーション装置であって、
前記参照点設定手段は、前記環状交差点からの退出に用いることのできる道路である各退出路についても前記参照点を設定し、
前記方向算出手段は、
前記環状交差点の中心から、前記退出路の前記参照点に向かう方向を前記退出路の道路方向として設定する退出路道路方向算出手段と、
前記進入路の道路方向に対する前記退出路の道路方向を退出路方向として算出する退出路方向算出手段とを有し、
前記案内手段は、前記仮想円の下方から前記基準点の方向に延びる進入路と、前記基準点から上方に対する方向が前記退出路方向となる方向に延びる退出路とを有する環状交差点を模式的に表した環状交差点模式図上に、前記通過方向案内図形を重ねて表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
コンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータを請求項1、2、3、4、5、6または7記載のナビゲーション装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−242206(P2012−242206A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111284(P2011−111284)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】