説明

ナビゲーション装置

【課題】同一の道路上に存在するHOVレーンと通常レーンとが1本のリンクで表されていても走行しているレーンを正確に判定できるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】現在位置を検出する現在位置検出部32と、HOVレーンと通常レーンとが1本のリンクで表された道路データを含む地図データを取得する地図データ取得部31と、現在位置検出部32で検出された現在位置を表す現在位置情報と、地図データ取得部31で取得された地図データに含まれる道路データとに基づき、走行しているリンクを特定し、走行リンクとして出力する走行リンク判定部38と、走行リンク判定部38で特定された走行リンクに基づき、走行しているレーンがHOVレーンであるか通常レーンであるかを判定する走行レーン判定部39とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ユーザを目的地まで案内するナビゲーション装置に関し、特にHOVレーン(High Occupancy Vehicle Lane)を考慮して案内を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の進入が規制される道路として、例えば、主に北米の大都市に見られる道路システムで採用されているカープールレーン(Car Pool Lane)などが知られている。カープールレーンは、HOVレーンとも呼ばれ、複数人が乗っている車両のみが走行を許可されるレーンであり、ハイウエイに併設されるレーン、インターチェンジをショートカットするレーンなどが知られている。このカープールレーンを採用する道路システムは、カープールレーンを走行すれば短時間で目的地に到着できるという優遇措置をユーザに与えることにより、1台の車両に複数人が搭乗することを奨励し、以て、全体としての交通量を減らして交通渋滞を緩和しようとするものである。
【0003】
このようなカープールレーンを案内する技術として、特許文献1は、他の車線との間の相互の進入および離脱が制限されている車線を効率よく走行することができるナビゲーション装置を開示している。このナビゲーション装置は、カープールレーンを備えた高速道路における進入/離脱ポイントに関する道路情報を含んだ地図データがDVDから読み出されてデータバッファに格納される。経路探索処理部は、データバッファに格納された地図データを用いて、カープールレーンの使用の可否を考慮した経路探索処理を行う。カープールレーンを使用した経路誘導を行う場合に、カープールレーン案内部は、進路を変更すべき進入/離脱ポイントが自車位置から所定距離以内に接近したタイミングで画像および音声により所定のレーン変更案内を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−183159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の地図データ上では、HOVレーンと通常レーンとが同一道路上に存在しても、別リンクとして表現されている。そのため、ナビゲーション装置においては、自車がHOVレーンまたは通常レーンのどちらを走行しているかは、自車がどちらのリンクにマッチングしているかに基づき判断されていた。
【0006】
ところが、近年の地図データでは、HOVレーンと通常レーンとが同一道路上に存在する場合は、その道路を1本のリンクで表現するように整備が行われている。その結果、HOVレーンと通常レーンとの間のレーン変更は、特定の区間でのみ可能となるため、どちらのレーンを走行しているかを正確に判定しないと、適切な経路探索および経路誘導ができないという問題が発生している。
【0007】
この発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、その課題は、同一の道路上に存在するHOVレーンと通常レーンとが1本のリンクで表されていても、走行しているレーンを正確に判定できるナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、この発明に係るナビゲーション装置は、現在位置を検出する現在位置検出部と、HOVレーンと通常レーンとが1本のリンクで表された道路データを含む地図データを取得する地図データ取得部と、現在位置検出部で検出された現在位置を表す現在位置情報と、前記地図データ取得部で取得された地図データに含まれる道路データとに基づき、走行しているリンクを特定し、走行リンクとして出力する走行リンク判定部と、走行リンク判定部で特定された走行リンクに基づき、走行しているレーンがHOVレーンであるか通常レーンであるかを判定する走行レーン判定部と、走行レーン判定部における判定結果を順次に記憶する走行レーン記憶部と、方位の変化の有無を検出する方位センサとを備え、前記走行レーン判定部は、前記走行レーン記憶部に記憶されている直前に走行したリンクがHOVレーンであるか通常レーンであるかの判定結果、前記走行リンク判定部で特定された走行リンクにおけるHOVレーンと通常レーンとの間のレーン変更可能区間の存否および前記方位センサで検出された方位の変化の有無に基づき、走行しているレーンがHOVレーンであるか通常レーンであるかを判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係るナビゲーション装置によれば、1本のリンクでHOVレーンおよび通常レーンが表現されている地図データであっても、ナビゲーション装置がどのレーンを走行しているかを判断できるので、HOVレーンを考慮した経路探索および経路案内が可能となる。また、ユーザが経路に沿って走行していることを前提として、経路探索により得られた経路データを用いて走行レーンを判断するので、実際の走行レーンとナビゲーション装置で認識された走行レーンとが合致する割合を高めることができ、ナビゲーション装置として矛盾なく一貫性のある動作を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の制御装置の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置で処理対象とされる道路とリンクの関係を説明するための図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を説明するための図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態2に係るナビゲーション装置の動作を説明するための図である。
【図8】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態4に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態5に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態5に係るナビゲーション装置の動作を説明するための図である。
【図12】この発明の実施の形態6に係るナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態6に係るナビゲーション装置で表示されるHOVレーンの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。このナビゲーション装置は、入力装置11、GPS(Global Positioning System)受信機12、車速センサ13、方位センサ14、交通情報受信機15、地図データ記憶装置16、表示装置17および制御装置20を備えている。
【0012】
入力装置11は、例えば、表示装置17の画面上に載置されたタッチパネルから構成されている。この入力装置11は、例えば、経路探索のための出発地、目的地または経由地などを入力したり、ユーザが各種指示をナビゲーション装置に与えたりするために使用される。この入力装置11から入力された情報は、操作信号として制御装置20に送られる。
【0013】
GPS受信機12は、GPS衛星から受信されたGPS信号に基づき車両の現在位置を検出する。このGPS受信機12で検出された車両の現在位置は、現在位置信号として制御装置20に送られる。車速センサ13は、車両の移動速度を検出する。この車速センサ13で検出された移動速度は、速度信号として制御装置20に送られる。方位センサ14は、車両が向いている方位を検出する。この方位センサ14で検出された方位は、方位信号として制御装置20に送られる。
【0014】
交通情報受信機15は、例えば、道路交通データ通信システム(VICS:Vehicle Information and Communication System(登録商標))のテレターミナルが発する交通情報信号を受信する。なお、交通情報受信機15としては、TMC(Traffic Message Channel)受信機を用いることもできる。この交通情報受信機15で受信された交通情報信号は、制御装置20に送られる。
【0015】
地図データ記憶装置16は、例えばHDD(Hard Disk Drive)装置から構成されており、リンクおよびノードによって道路を規定する道路データを含むデジタル化された地図データの他に、ナビゲーション機能を実現するための種々のデータを記憶している。なお、地図データ記憶装置16としては、HDDに限らず、装着されたDVD(Digital Versatile Disk)またはCD(Compact Disc)からデータを読み出すドライブ装置によって構成することもできる。
【0016】
地図データに含まれる道路データによって示される道路は、HOVレーンが併設されているか否かに拘わらず1本のリンクによって定義されている。図3は、道路とリンクとの関係を説明するための図であり、図3(a)は、HOVレーンと通常レーン(HOVレーン以外のレーン)とを備えた道路のイメージを示している。図3(b)は、HOVレーンと通常レーンとが別リンクとして定義された従来のリンクイメージを示す図であり、図3(c)は、HOVレーンと通常レーンとが1本のリンクとして定義されたリンクイメージを示す図である。
【0017】
各リンクにはレーン情報および制限速度情報などが含まれる。レーン情報には、HOVレーンの位置を表すHOVレーン位置情報、HOVレーンが併設されているか否かを表すHOVレーン有無情報、HOVレーンと他のレーンとの間でレーン変更が可能な区間を表すレーン変更可能区間情報、HOVレーン出入口の時間帯による通行可否を表す時間規制情報、道路名称および道路番号などが含まれる。この地図データ記憶装置16に記憶されているデータは、制御装置20によって読み出される。
【0018】
表示装置17は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)から構成されており、制御装置20から送られてくる映像信号に従って、地図、経路、案内図および種々の案内メッセージなどを画面に表示する。
【0019】
制御装置20は、ナビゲーション装置の全体を制御する。この制御装置20は、ハードウェア的には、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、表示制御部24および入出力制御部25を備えている。
【0020】
CPU21は、RAM23をワークメモリとして使用し、ROM22から読み出したプログラムにしたがって動作することにより、経路探索または経路案内などの処理を実行する。ROM22は、CPU21によって読み出されて種々の処理を実行するためのプログラムおよびデータなどを格納している。RAM23は、上述したようにCPU21のワークメモリとして使用され、演算処理中のデータ(例えば展開された地図データなど)を一時的に格納する。
【0021】
表示制御部24は、表示装置17を制御する。具体的には、表示制御部24は、CPU21で生成された表示データを映像信号に変換し、入出力制御部25を介して表示装置17に送る。入出力制御部25は、制御装置20と、この制御装置20に接続されている入力装置11、GPS受信機12、車速センサ13、方位センサ14、交通情報受信機15、地図データ記憶装置16および表示装置17との間のインタフェースとして機能し、これらの間における信号の送受を制御する。
【0022】
次に、制御装置20によって実現される機能の詳細を説明する。図2は、制御装置20の機能的な構成を示す機能ブロック図である。制御装置20は、制御部30、地図データ取得部31、現在位置検出部32、目的地設定部33、走行レーン設定部34、経路探索部35、経路記憶部36、交通情報取得部37、走行リンク判定部38、走行レーン判定部39、走行レーン記憶部40およびレーン情報表示部41を備えている。これらの構成要素のうち、経路記憶部36および走行レーン記憶部40以外は、CPU21において実行されるプログラム処理によって実現されている。
【0023】
制御部30は、制御装置20の全体を制御する。例えば、制御部30は、自己に接続されている構成要素の起動、停止、構成要素の相互間のデータの送受などを制御する。なお、この制御部30には、図示は省略しているが、車速センサ13からの速度信号および方位センサ14からの方位信号が入力される。
【0024】
地図データ取得部31は、地図データ記憶装置16から地図データを取得して制御部30に送る。現在位置検出部32は、GPS受信機12から送られてくる現在位置信号、または、方位センサ14から送られてくる方位信号および車速センサ13から送られてくる速度信号を用いて自律航法によって生成した現在位置信号と、地図データ取得部31から制御部30を介して取得した地図データに基づき、車両の地図上の現在位置を検出する。この現在位置検出部32で検出された現在位置は、現在位置情報として、制御部30に送られる。
【0025】
目的地設定部33は、入力装置11から送られてくる操作信号が目的地を表している場合に、この目的地を、制御部30に送る。走行レーン設定部34は、入力装置11から送られてくる操作信号によって示される走行レーンを制御部30に送る。
【0026】
経路探索部35は、現在位置検出部32から制御部30を介して送られてきた現在位置情報によって示される現在位置から、目的地設定部33から制御部30を介して送られてきた目的地までの経路を、地図データ取得部31から制御部30を介して取得した地図データに基づいて探索する。この経路探索部35で探索された経路には、HOVレーンを使用した経路であるか通常レーンを使用した経路であるかという情報が付加されて経路データとして経路記憶部36に送られる。
【0027】
経路記憶部36は、例えば制御装置20のRAM23の一部に設けられ、経路探索部35から送られてきた経路データを記憶する。この経路記憶部36に記憶された経路データは、制御部30によって読み出される。交通情報取得部37は、交通情報受信機15から交通情報を取得し、制御部30に送る。
【0028】
走行リンク判定部38は、現在位置検出部32から制御部30を介して送られてくる現在位置情報と、地図データ取得部31から制御部30を介して送られてくる地図データに含まれる道路データとに基づき、自車が走行しているリンク(以下、「走行リンク」という)を特定する。この走行リンク判定部38で特定された走行リンクは、制御部30に送られる。
【0029】
走行レーン判定部39は、経路記憶部36から制御部30を介して読み出した経路データに基づき、走行リンク判定部38から制御部30を介して送られてくる走行リンクが含まれる経路がHOVレーンを通る経路であるか通常レーンを通る経路であるかを判定することにより、自車が走行しているレーン(以下、「走行レーン」という)がHOVレーンであるか通常レーンであるかを判定する。この走行レーン判定部39における判定結果は、走行レーンデータとして走行レーン記憶部40に送られる。
【0030】
走行レーン記憶部40は、例えば制御装置20のRAM23の一部に設けられ、走行レーン判定部39から送られてきた走行レーンデータを記憶する。この走行レーン記憶部40に記憶された走行レーンデータは、制御部30によって読み出される。
【0031】
レーン情報表示部41は、制御部30から送られてくるレーン情報に基づき、レーンに関連する情報を表示するための表示データを生成し、制御装置20の内部の表示制御部24に送る。これにより、表示装置17にレーンに関連する情報が表示される。
【0032】
次に、上記のように構成される、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置の動作を、走行レーンがHOVレーンであるか通常レーンであるかを判定する走行レーン判定処理を中心に、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0033】
この走行レーン判定処理では、まず、目的地が設定される(ステップST11)。すなわち、経路探索部35は、目的地設定部33から制御部30を介して目的地を取得する。次いで、経路探索が行われる(ステップST12)。すなわち、経路探索部35は、現在位置検出部32から制御部30を介して送られてきた現在位置情報によって示される現在位置から、ステップST11で取得された目的地までの経路を、地図データ取得部31から制御部30を介して取得した地図データに基づいて探索する。この探索により得られた経路を表す経路データには、HOVレーンを使用した経路であるか通常レーンを使用した経路であるかという情報が付加された後に、経路記憶部36に送られて記憶される。
【0034】
次いで、走行リンクが特定される(ステップST13)。すなわち、走行リンク判定部38は、現在位置検出部32から制御部30を介して送られてくる現在位置情報と、地図データ取得部31から制御部30を介して取得した地図データに含まれる道路データとに基づき走行リンクを特定する。
【0035】
次いで、走行リンクの経路はHOVレーンであるかどうかが調べられる(ステップST14)。すなわち、走行レーン判定部39は、経路記憶部36から読み込んだ経路データを参照し、ステップST13で特定した走行リンクが含まれる経路が、HOVレーンを通る経路であるか通常レーンを通る経路であるかを調べる。
【0036】
このステップST14において、走行リンクの経路はHOVレーンであることが判断されると、自車が走行しているレーンはHOVレーンと判定される(ステップST15)。その後、走行レーン判定処理は終了する。一方、ステップST14において、走行リンクの経路はHOVレーンでないことが判断されると、自車が走行しているレーンは通常レーンと判定される(ステップST16)。その後、走行レーン判定処理は終了する。
【0037】
以上の処理により得られた走行レーン判定部39における判定結果、つまり、現在の走行リンクがHOVレーンであるか通常レーンであるかは、地図上に、走行中の道路がHOVレーンである否かを表示させるために使用される他、経路探索、経路案内、または、現在位置を地図上の道路に対応させるマップマッチングの少なくとも1つに使用される。
【0038】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置によれば、以下の効果を奏する。すなわち、従来のナビゲーション装置は、HOVレーンまたは通常レーンのどちらを走行していても、その走行レーンに該当するリンク上を走行していることのみを認識している。これに対し、実施の形態1に係るナビゲーション装置によれば、1本のリンクでHOVレーンおよび通常レーンが表現されている地図データであっても、ナビゲーション装置がどのレーンを走行しているかを判断することができるので、HOVレーンを考慮した経路探索および経路案内が可能となる。
また、1本のリンクでHOVレーンおよび通常レーンが表現されている地図データに対しては、現在位置検出部32で検出された現在位置によって走行レーンの位置を特定することは難しいが、実施の形態1に係るナビゲーション装置によれば、ユーザが経路に沿って走行していることを前提として、図5に示すように、経路探索により得られた経路データを用いて走行レーンを判断することにより、実際の走行レーンとナビゲーション装置で認識された走行レーンとが合致する割合を高めることができ、また、ナビゲーション装置として矛盾なく一貫性のある動作を提供することが可能となる。
【0039】
なお、上述した実施の形態1に係るナビゲーション装置では、走行レーン判定部39は、経路記憶部36から読み込んだ経路データを参照し、走行リンク判定部38で特定した走行リンクが含まれる経路が、HOVレーンを通る経路であるか通常レーンを通る経路であるかを判定するように構成したが、経路データを参照することなく、単に、走行リンク判定部38で特定した走行リンクに基づき、自車が走行しているレーンがHOVレーンであるか通常レーンであるかを判定するように構成することもできる。
【0040】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るナビゲーション装置の構成は、上述した実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成と同じである。以下では、実施の形態1に係るナビゲーション装置と相違する点(動作)を中心に説明する。
【0041】
図6は、実施の形態2に係るナビゲーション装置の動作を、走行レーン判定処理を中心に示すフローチャートである。走行レーン判定処理では、まず、走行リンクが特定される(ステップST21)。このステップST21の処理は、上述した図4のステップST13の処理と同じである。
【0042】
次いで、走行リンクにHOVレーンが含まれるかどうかが調べられる(ステップST22)。すなわち、走行レーン判定部39は、地図データ取得部31から制御部30を介して取得した地図データに含まれる道路データのレーン情報を構成するHOVレーン有無情報を参照することにより、ステップST21で特定された走行リンクに、HOVレーンが含まれているか否かを調べる。このステップST22において、走行リンクにHOVレーンが含まれないことが判断されると、シーケンスはステップST26に進む。
【0043】
一方、ステップST22において、走行リンクにHOVレーンが含まれることが判断されると、次いで、走行リンクの1つ前のリンクはHOVレーンを走行していたかどうかが調べられる(ステップST23)。すなわち、走行レーン判定部39は、走行レーン記憶部40から制御部30を介して取得した過去の走行レーンデータから、1つ前のリンクを走行した時の走行レーンデータを取得し、HOVレーンを走行していたか、通常レーンを走行していたかを調べる。
【0044】
このステップST23において、走行リンクの1つ前のリンクはHOVレーンを走行していたことが判断されると、次いで、走行リンクは、HOVレーンと通常レーンの間のレーン変更可能区間であるかどうかが調べられる(ステップST24)。すなわち、走行レーン判定部39は、地図データ取得部31から制御部30を介して取得した地図データに含まれる道路データのレーン情報を構成するレーン変更可能区間情報を参照することにより、ステップST21で特定した走行リンクが、HOVレーンと通常レーンとの間のレーン変更可能区間であるかどうかを調べる。
【0045】
このステップST24において、走行リンクがHOVレーンと通常レーンの間のレーン変更可能区間であることが判断されると、次いで、自車の方位が変化したかどうかが調べられる(ステップST25)。すなわち、走行レーン判定部39は、方位センサ14から制御部30を介して送られてくる方位信号が変化したかどうかを調べる。このステップST25において、自車の方位が変化したことが判断されると、シーケンスはステップST26に進む。
【0046】
ステップST26においては、走行しているレーンは、通常レーンであると判定される。すなわち、走行レーン判定部39は、ステップST22において、走行リンクにHOVレーンが含まれないことが判断された場合は、無条件に、現在走行しているレーンを通常レーンと判定する。また、ステップST25において、自車の方位が変化したことが判断された場合は、レーン変更可能区間で自車の方位が変化して先に走行していたHOVレーンから通常レーンへ車線変更されたと認識し、現在走行しているレーンを通常レーンと判定する。
【0047】
次いで、走行レーンの判定結果が記憶される(ステップST32)。すなわち、走行レーン判定部39は、判定結果を走行レーン記憶部40に記憶する。その後、走行レーン判定処理は終了する。
【0048】
上記ステップST24において、走行リンクがHOVレーンと通常レーンの間のレーン変更可能区間でないことが判断された場合、および、ステップST25において、自車の方位が変化していないことが判断された場合は、走行しているレーンは、HOVレーンと判定される(ステップST27)。すなわち、走行レーン判定部39は、走行リンクがレーン変更可能区間でない場合、または、レーン変更可能区間であっても自車の方位に変化がない場合は、先に走行していたHOVレーンをそのまま進行していると認識し、現在走行しているレーンをHOVレーンと判定する。その後、シーケンスはステップST32に進み、走行レーンの判定結果が記憶される。
【0049】
上記ステップST23において、走行リンクの1つ前のリンクはHOVレーンを走行していなかったことが判断されると、次いで、走行リンクは、HOVレーンと通常レーンの間のレーン変更可能区間であるかどうかが調べられる(ステップST28)。このステップST28の処理は、上述したステップST24の処理と同じである。
【0050】
このステップST28において、走行リンクがHOVレーンと通常レーンの間のレーン変更可能区間であることが判断されると、自車の方位が変化したかどうかが調べられる(ステップST29)。このステップST29の処理は、上述したステップST25の処理と同じである。このステップST29において、自車の方位が変化したことが判断されると、走行しているレーンは、HOVレーンと判定される(ステップST30)。すなわち、走行レーン判定部39は、レーン変更可能区間で自車の方位が変化し先に走行していた通常レーンからHOVレーンへ車線変更されたと認識し、現在走行しているレーンをHOVレーンと判定する。その後、シーケンスはステップST32に進み、走行レーンの判定結果が記憶される。
【0051】
上記ステップST28において、走行リンクがHOVレーンと通常レーンの間のレーン変更可能区間でないことが判断された場合、および、ステップST29において、自車の方位が変化していないことが判断された場合は、走行しているレーンは、通常レーンと判定される(ステップST31)。すなわち、走行レーン判定部39は、走行リンクがレーン変更可能区間でない場合、または、レーン変更可能区間であっても自車の方位に変化がない場合は、先に走行していた通常レーンをそのまま進行していると認識し、現在走行しているレーンを通常レーンと判定する。その後、シーケンスはステップST32に進み、走行レーンの判定結果が記憶される。
【0052】
以上説明したように、この発明の実施の形態2に係るナビゲーション装置によれば、直前の走行リンクがHOVレーンであり、現在の走行リンクにHOVレーンと通常レーンとの間のレーン変更可能区間が存在しなければ、または、レーン変更可能区間が存在しても自車の方位に変化がなければ、現在もHOVレーンを走行していると判断されるので、実際の走行レーンとナビゲーション装置で認識された走行レーンとが合致する割合を高め、また、ナビゲーション装置として矛盾なく一貫性のある動作を提供することが可能となる。特に、図7に示すように、走行してきた各リンクにおいて、HOVレーン専用リンクを含む場合は有効である。
【0053】
実施の形態3.
この実施の形態3に係るナビゲーション装置の構成は、上述した実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成と同じである。以下では、実施の形態1に係るナビゲーション装置と相違する点(動作)を中心に説明する。
【0054】
図8は、実施の形態3に係るナビゲーション装置の動作を、走行レーン判定処理を中心に示すフローチャートである。走行レーン判定処理では、まず、走行リンクが特定される(ステップST41)。このステップST41の処理は、上述した図4のステップST13の処理と同じである。次いで、走行リンクにHOVレーンが含まれるかどうかが調べられる(ステップST42)。このステップST42の処理は、上述した図6のステップST22の処理と同じである。
【0055】
このステップST42において、走行リンクにHOVレーンが含まれることが判断されると、次いで、走行リンクの制限速度が取得される(ステップST43)。すなわち、走行レーン判定部39は、地図データ取得部31から制御部30を介して取得した地図データから、上記ステップST41で特定した走行リンクの制限速度情報を取得する。
【0056】
次いで、現在の走行速度が取得される(ステップST44)。すなわち、走行レーン判定部39は、車速センサ13から制御部30を介して送られてくる速度信号によって示される現在の車速を取得する。
【0057】
次いで、走行リンクに渋滞があるかどうかが調べられる(ステップST45)。すなわち、走行レーン判定部39は、交通情報取得部37から制御部30を介して交通情報を取得し、この交通情報に基づき、ステップST41で特定した走行リンクに渋滞があるかどうかを調べる。
【0058】
このステップST45において、走行リンクに渋滞があることが判断されると、次いで、現在の走行速度が制限速度の60%以上であるかどうかが調べられる(ステップST46)。すなわち、走行レーン判定部39は、ステップST44で取得した走行速度が、ステップST43で取得した制限速度の60%以上であるかどうかを調べる。
【0059】
このステップST46において、現在の走行速度が制限速度の60%以上であることが判断されると、走行しているレーンは、HOVレーンと判定される(ステップST47)。すなわち、走行レーン判定部39は、自車は渋滞にも拘わらず比較的高速で走行していることを認識し、現在走行しているレーンをHOVレーンと判定する。なお、このステップST46では、判断の基準値として制限速度の「60%」という固定値を用いているが、この固定値としては、他の値を用いることができる。また、この固定値は渋滞の度合いに応じて変更するように構成できる。その後、走行レーン判定処理は終了する。
【0060】
上記ステップST46において、現在の走行速度が制限速度の60%以上でないことが判断されると、走行しているレーンは、通常レーンと判定される(ステップST48)。すなわち、走行レーン判定部39は、自車は渋滞によって高速で走行できないことを認識し、現在走行しているレーンを通常レーンと判定する。その後、走行レーン判定処理は終了する。
【0061】
上記ステップST45において、走行リンクに渋滞がないことが判断されると、次いで、現在の走行速度が制限速度の90%以上であるかどうかが調べられる(ステップST49)。すなわち、走行レーン判定部39は、ステップST44で取得した走行速度が、ステップST43で取得した制限速度の90%以上であるかどうかを調べる。
【0062】
このステップST49において、現在の走行速度が制限速度の90%以上であることが判断されると、走行しているレーンは、HOVレーンと判定される(ステップST50)。すなわち、走行レーン判定部39は、渋滞がなく制限速度に近い高速で走行していることを認識し、現在走行しているレーンをHOVレーンと判定する。なお、このステップST49では、判断の基準値として制御速度の「90%」という固定値を用いているが、この基準値としては、他の値を用いることもできる。その後、走行レーン判定処理は終了する。
【0063】
上記ステップST49において、現在の走行速度が制限速度の90%以上でないことが判断されると、走行しているレーンは、通常レーンと判定される(ステップST51)。すなわち、走行レーン判定部39は、渋滞がなくても高速で走行できないことを認識し、現在走行しているレーンを通常レーンと判定する。その後、走行レーン判定処理は終了する。
【0064】
上記ステップST42において、走行リンクにHOVレーンが含まれないことが判断されると、シーケンスはステップST51に進み、走行しているレーンは、通常レーンと判定される。
【0065】
以上説明したように、この発明の実施の形態3に係るナビゲーション装置によれば、HOVレーン上を走行している車の速度は、一般に、通常レーン上を走行している車の速度に比べて速いので、走行速度を考慮することにより、実際の走行レーンとナビゲーション装置で認識された走行レーンとが合致する割合を高めることが可能となる。
【0066】
また、道路が渋滞していても、HOVレーンは空いている場合が多いので、走行速度を考慮する際に交通情報を加味することにより、実際の走行レーンとナビゲーション装置で認識された走行レーンとが合致する割合を高めることが可能となる。
【0067】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係るナビゲーション装置の構成は、上述した実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成と同じである。以下では、実施の形態1に係るナビゲーション装置と相違する点(動作)を中心に説明する。
【0068】
図9は、実施の形態4に係るナビゲーション装置の動作を、走行レーン判定処理を中心に示すフローチャートである。走行レーン判定処理では、まず、走行レーンが切り替えられたかどうかが調べられる(ステップST61)。すなわち、走行レーン判定部39は、走行レーン設定部34から制御部30を介して送られてきた走行レーンが、現在の走行レーンを切り替えるものであるかどうかを調べる。このステップST61において、走行レーンが切り替えられていないことが判断されると、このステップST61を繰り返し実行しながら待機状態に入る。
【0069】
このステップST61の繰り返し実行による待機状態において、走行レーンが切り替えられたことが判断されると、次いで、走行リンクが特定される(ステップST62)。このステップST62の処理は、上述した図4のステップST13の処理と同じである。
【0070】
次いで、HOVレーンの走行に切り替えられたかどうかが調べられる(ステップST63)。すなわち、走行レーン判定部39は、走行レーン設定部34から制御部30を介して送られてきた走行レーンが、HOVレーンを示しているかどうかを調べる。
【0071】
このステップST63において、HOVレーンに切り替えられたことが判断されると、走行しているレーンはHOVレーンと判定される(ステップST64)。その後、走行レーン判定処理は終了する。一方、ステップST63において、HOVレーンに切り替えられていないことが判断されると、走行しているレーンは通常レーンと判定される(ステップST65)。その後、走行レーン判定処理は終了する。
【0072】
以上説明したように、この発明の実施の形態4に係るナビゲーション装置によれば、自車が走行している走行レーンの判断をナビゲーション装置が誤った場合、ユーザが任意に走行レーンをHOVレーンまたは通常レーンに設定することができるので、正しい経路探索および経路誘導が可能となる。
【0073】
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係るナビゲーション装置の構成は、上述した実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成と同じである。以下では、実施の形態1に係るナビゲーション装置と相違する点(動作)を中心に説明する。
【0074】
図10は、実施の形態5に係るナビゲーション装置の動作を、経路探索処理を中心に示すフローチャートである。経路探索処理では、まず、目的地が設定される(ステップST71)。すなわち、目的地設定部33は、入力装置11から送られてくる操作信号によって示される目的地を経路探索部35に送る。次いで、出発地リンクの走行レーンはHOVレーンであるかどうかが調べられる(ステップST72)。すなわち、走行レーン判定部39は、ステップST71で目的地が設定された時点で自車が位置するリンク(出発地リンク)の走行レーンがHOVレーンであるかどうかを調べる。
【0075】
このステップST72において、出発地リンクの走行レーンはHOVレーンであることが判断されると、出発地リンクがHOVレーンとして経路が探索される(ステップST73)。すなわち、経路探索部35は、出発地リンクがHOVレーンであるものとして、出発地(現在位置検出部32で検出された現在位置)から目的地までの経路を探索する。その後、経路探索処理は終了する。
【0076】
一方、ステップST72において、出発地リンクの走行レーンはHOVレーンでないことが判断されると、出発地リンクが通常レーンとして経路が探索される(ステップST74)。すなわち、経路探索部35は、出発地リンクが通常レーンであるものとして、出発地(現在位置検出部32で検出された現在位置)から目的地までの経路を探索する。その後、経路探索処理は終了する。
【0077】
以上説明したように、この発明の実施の形態5に係るナビゲーション装置によれば、以下の効果を奏する。すなわち、HOVレーンと通常レーンとの間のレーン変更は特定の区間でしかできない道路が多いため、経路探索において出発地のレーンがHOVレーンであるか通常レーンであるか考慮しないと、ユーザが走行できない経路が探索される場合がある。これに対し、実施の形態5に係るナビゲーション装置によれば、出発地のレーンがHOVレーンであるか通常レーンであるかを考慮して経路探索が行われるので、このような問題が解消される。例えば、図11に示す例では、経路探索時の自車の走行レーンがHOVレーン走行と判断されていれば、経路2ではなく、経路1が探索される。
【0078】
実施の形態6.
この発明の実施の形態6に係るナビゲーション装置の構成は、上述した実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成と同じである。以下では、実施の形態1に係るナビゲーション装置と相違する点(動作)を中心に説明する。
【0079】
図12は、実施の形態6に係るナビゲーション装置の動作を、表示案内処理を中心に示すフローチャートである。表示案内処理では、まず、走行リンクが特定される(ステップST81)。このステップST81の処理は、上述した図4のステップST13の処理と同じである。次いで、走行リンクの走行レーンはHOVレーンであるかどうかが調べられる(ステップST82)。すなわち、走行レーン判定部39は、自車が走行している走行レーンがHOVレーンであるかどうかを調べる。このステップST82において、走行リンクの走行レーンはHOVレーンでない、つまり通常レーンであることが判断されると、表示案内処理は終了する。
【0080】
一方、ステップST82において、走行リンクの走行レーンはHOVレーンであることが判断されると、現在の走行レーンがHOVレーンである旨の表示が行われる(ステップST83)。すなわち、レーン情報表示部41は、制御部30から送られてくるレーン情報に基づき、HOVレーンを表す情報を表示するための表示データを生成し、制御装置20の内部の表示制御部24に送る。これにより、例えば図13に示すような、走行レーンがHOVレーンであることを示すアイコンおよび/またはHOVレーンであることを示す文字列が表示装置17に表示される。なお、走行レーンがHOVレーンである旨を、さらに、図示しない音声出力装置を用いて音声で出力するように構成することもできる。
【0081】
以上説明したように、この発明の実施の形態6に係るナビゲーション装置によれば、以下の効果を奏する。すなわち、HOVレーンと通常レーンが1本のリンクで表現されているため、ユーザは、画面に表示された地図上の自車位置からはナビゲーション装置がどのレーンを走行していると判断しているかを知ることはできない。これに対し、実施の形態6に係るナビゲーション装置によれば、HOVレーンを示すアイコンまたは現在走行中の道路の道路番号に「HOV」の文字列が付加されて表示されるので、ユーザは、ナビゲーション装置がどのレーンを走行していると判断しているかを知ることができる。
【符号の説明】
【0082】
11 入力装置、12 GPS受信機、13 車速センサ、14 方位センサ、15 交通情報受信機、16 地図データ記憶装置、17 表示装置、20 制御装置、21 CPU、22 ROM、23 RAM、24 表示制御部、25 入出力制御部、30 制御部、31 地図データ取得部、32 現在位置検出部、33 目的地設定部、34 走行レーン設定部、35 経路探索部、36 経路記憶部、37 交通情報取得部、38 走行リンク判定部、39 走行レーン判定部、40 走行レーン記憶部、41 レーン情報表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置を検出する現在位置検出部と、
HOVレーンと通常レーンとが1本のリンクで表された道路データを含む地図データを取得する地図データ取得部と、
前記現在位置検出部で検出された現在位置を表す現在位置情報と、前記地図データ取得部で取得された地図データに含まれる道路データとに基づき、走行しているリンクを特定し、走行リンクとして出力する走行リンク判定部と、
前記走行リンク判定部で特定された走行リンクに基づき、走行しているレーンがHOVレーンであるか通常レーンであるかを判定する走行レーン判定部と、
走行レーン判定部における判定結果を順次に記憶する走行レーン記憶部と、
方位の変化の有無を検出する方位センサとを備え、
前記走行レーン判定部は、前記走行レーン記憶部に記憶されている直前に走行したリンクがHOVレーンであるか通常レーンであるかの判定結果、前記走行リンク判定部で特定された走行リンクにおけるHOVレーンと通常レーンとの間のレーン変更可能区間の存否および前記方位センサで検出された方位の変化の有無に基づき、走行しているレーンがHOVレーンであるか通常レーンであるかを判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
目的地を設定する目的地設定部と、
前記目的地設定部で設定された目的地までの経路を探索し、HOVレーンを使用した経路であるか通常レーンを使用した経路であるかという情報を経路に付加する経路探索部とを備え、
走行レーン判定部は、前記経路探索部で探索された経路によって、走行リンク判定部で特定された走行リンクが含まれる経路がHOVレーンを通る経路であることが示されている場合は、HOVレーンを走行している旨を優先的に判定し、通常レーンを通る経路であることが示されている場合は、通常レーンを走行している旨を優先的に判定することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
速度を検出する車速センサと、
交通情報を取得する交通情報取得部とを備え、
走行レーン判定部は、前記車速センサで検出された速度が、前記交通情報取得部で取得された交通情報に応じて決定された基準値より早い場合、HOVレーンを走行していると判定することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
走行レーンをHOVレーンまたは通常レーンに設定する走行レーン設定部を備え、
走行レーン判定部は、現在の走行レーンを、前記走行レーン設定部で設定されたHOVレーンまたは通常レーンに切り替えることを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
経路探索部は、走行レーン判定部で判定されたHOVレーンまたは通常レーン上を出発地として、目的地設定部で設定された目的地までの経路を探索することを特徴とする請求項2記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
走行レーン判定部によりHOVレーンを走行していることが判定された場合に、走行レーンがHOVレーンであることを表示するレーン情報表示部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
レーン情報表示部は、走行レーンがHOVレーンであることを表すアイコン、または文字列を表示する
ことを特徴とする請求項6記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
走行レーン判定部における判定結果は、経路探索、経路案内またはマップマッチングの少なくとも1つに使用されることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−78366(P2012−78366A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−1300(P2012−1300)
【出願日】平成24年1月6日(2012.1.6)
【分割の表示】特願2010−540332(P2010−540332)の分割
【原出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】