説明

ナビゲーション装置

【課題】高速道路走行中に高速道路上の施設についてより有用な情報をユーザに提供することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】本願のナビゲーション装置10は、高速道路上の施設毎に、当該施設の位置やサービス等の情報を格納する施設情報格納部13と、車両の前方所定距離以内の施設である直近施設が存在するか否かを判定する施設判定部15と、当該直近施設で提供されているサービスについて、当該サービスを提供しており車両前方にある他の施設を施設情報格納部13から抽出する施設抽出部16と、抽出された施設および直近施設のそれぞれまでの到着予定時刻を算出する到着予定時刻算出部17と、当該サービスの提供時間内にそれぞれの施設に到着できるか否かを判定する到着判定部18と、サービスの提供時間内に到着できると判定された施設が直近施設のみである場合にその旨をユーザに通知する通知部19とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、車両が高速道路を走行中の場合に、高速道路上の施設を表示するハイウェイモードを有する車載用ナビゲーションシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−52027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載のナビゲーションシステムでは、施設の営業時間が表示されないため、施設に立ち寄っても営業時間外のため施設が提供するサービスを受けられない場合がある。また、たとえ営業時間が表示されたとしても、施設によって営業時間が異なる場合があり、それぞれの施設に辿り着くには高速道路を走行する必要があるため、それぞれの施設に到着する時刻が異なる。
【0005】
そのため、ユーザは、ナビゲーションシステムを操作して、他に営業時間内に立ち寄ることができる施設が存在しないことを調べない限り、次の施設が営業時間内に立ち寄れる最後の施設であることを認識することができず、通り過ぎてしまう場合がある。特に高速道路ではUターンができないため、通り過ぎたことがわかっても戻ることができない。また、高速道路では車両を停止させることができないため、次の施設が営業時間内に立ち寄れる最後の施設であるか否かを調べるためにナビゲーションシステムを操作することができない。
【0006】
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、高速道路走行中に高速道路上の施設についてより有用な情報をユーザに提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、車両に搭載されるナビゲーション装置であって、
高速道路上の施設毎に、当該施設の位置、当該施設で提供されているサービス、および当該サービスの提供時間帯の情報を格納する施設情報格納部と、
前記車両が走行中の高速道路上において、前記車両の前方所定距離以内の施設である直近施設が存在するか否かを判定する施設判定部と、
前記施設判定部によって前記直近施設が存在する判定された場合に、当該直近施設で提供されているサービスについて、当該サービスを提供している他の施設であって、前記車両が走行中の高速道路上において前記車両の前方にある他の施設を前記施設情報格納部から抽出する施設抽出部と、
前記施設抽出部によって抽出された施設および前記直近施設のそれぞれまでの到着予定時刻を算出する到着予定時刻算出部と、
前記施設抽出部によって抽出された施設および前記直近施設のそれぞれについて、前記到着予定時刻算出部によって算出された到着予定時刻に基づいて、前記サービスの提供時間内に当該施設に到着できるか否かを判定する到着判定部と、
前記到着判定部によって前記サービスの提供時間内に到着できると判定された施設が前記直近施設のみである場合に、次の施設が当該サービスの提供を受けることができる最後の施設である旨をユーザに通知する通知部と
を備えることを特徴とするナビゲーション装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明のナビゲーション装置によれば、高速道路走行中に高速道路上の施設についてより有用な情報をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置10の構成を示すブロック図である。
【図2】リンク情報格納部14に格納されているリンクテーブル140のデータ構造の一例を示す図である。
【図3】施設情報格納部13に格納されているデータの構造の一例を示す図である。
【図4】ナビゲーション装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】施設リスト30内に登録されるデータの構造の一例を示す図である。
【図6】通知リスト35内に登録されるデータの構造の一例を示す図である。
【図7】ナビゲーション装置10の機能を実現するコンピュータ40の構成の一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置10の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置10は、現在位置算出部11、経路誘導部12、施設情報格納部13、リンク情報格納部14、施設判定部15、施設抽出部16、到着予定時刻算出部17、到着判定部18、および通知部19を備える。
【0012】
リンク情報格納部14には、地図データや、図2に示すようなリンクテーブル140が予め格納されている。リンクテーブル140は、予め定められた地図領域であるメッシュ毎に、当該メッシュに含まれる道路を示すリンクに関する情報を含むメッシュデータ141を有する。それぞれのメッシュデータ141には、それぞれのメッシュを識別するメッシュID142およびメッシュ内のリンクに関するデータであるリンクデータ143が含まれる。
【0013】
それぞれのリンクデータ143には、それぞれのリンクを識別するリンクID144、当該リンクの開始ノード座標145、当該リンクの終了ノード座標146、当該リンクの道路種別147、当該リンクのリンク長148、当該リンクの旅行時間149、当該リンクの開始ノードに接続されている他のリンクのリンクIDを示す開始接続リンク150、および当該リンクの終了ノードに接続されている他のリンクのリンクIDを示す終了接続リンク151等が格納されている。
【0014】
施設情報格納部13には、例えば図3に示すように、高速道路上のそれぞれの施設を識別する施設ID130に対応付けて、当該施設の地図上の位置を示す座標131、当該施設に進入するために走行する道路のリンクID132、当該施設で提供されているサービス133、当該サービスの提供開始時刻134、および当該サービスの提供終了時刻135が予め格納されている。
【0015】
なお、曜日や日にちによって提供開始時刻134や提供終了時刻135が異なっていてもよい。また、本実施形態において、施設とは、例えばサービスエリアやパーキングエリア等の高速道路走行時に立ち寄ることができる施設を意味し、サービスとは、レストラン等のような飲食物の提供、ガソリンスタンド等のような車両のメンテナンスや燃料の提供等を意味する。
【0016】
センサ20は、例えばGPS受信機や、方位センサ、距離センサ、車速センサ等であり、測地衛星から送信されたGPS信号や、車両の進行方位、車両の移動距離、車速等を測定し、測定情報を現在位置算出部11に供給する。
【0017】
現在位置算出部11は、センサ20から供給された測定情報およびリンク情報格納部14に格納されたリンクデータに基づいて、ナビゲーション装置10が搭載された車両が所定距離移動する毎に、例えばマップマッチング等により当該車両の現在位置および進行方向を算出し、算出した車両の現在位置および進行方位を示す情報を経路誘導部12、施設判定部15、および施設抽出部16に提供する。
【0018】
経路誘導部12は、出発地点、目的地点、および経由地点の座標や、探索条件等を含む探索情報を、タッチパネル等の入力装置21を介してユーザから受け付けた場合に、リンク情報格納部14内のリンクデータを参照し、当該探索情報に基づいて、例えばダイクストラ法等のアルゴリズムを用いて、経由地点を通り出発地点から目的地点へ至る経路を探索し、探索結果を表示装置22に表示する。
【0019】
そして、経路誘導部12は、探索した経路の中でユーザから指定された経路を誘導経路とし、リンク情報格納部14から取得した地図データで示される地図上に車両の現在位置を示すカーマークを重ねて表示装置22に表示させる等により、誘導経路に沿って経路誘導を実行する。また、経路誘導部12は、誘導経路の情報を施設判定部15および施設抽出部16に通知する。
【0020】
施設判定部15は、車両の現在位置の情報、誘導経路の情報、施設情報格納部13内の情報、およびリンク情報格納部14内の情報を参照して、ナビゲーション装置10を搭載している車両が走行中の誘導経路上の高速道路において、当該車両の前方所定距離以内の施設(以下、単に「直近施設」と呼ぶ)が存在するか否かを判定する。直近施設が存在すると判定した場合、施設判定部15は、当該直近施設の施設IDを、施設抽出部16および通知部19に通知する。
【0021】
施設判定部15は、例えば、車両の現在位置から前方所定距離以内において、誘導経路に含まれる高速道路のリンクIDが対応付けられている施設IDが施設情報格納部13内に格納されている場合に、直近施設が存在すると判定し、当該施設IDを直近施設の施設IDとして施設抽出部16に通知する。本実施形態において、当該所定距離は例えば5kmであるが、他の形態として、当該所定距離は、入力装置21を介してユーザから入力された値を用いるようにしてもよい。
【0022】
施設抽出部16は、施設判定部15から通知された直近施設の施設IDに基づいて施設情報格納部13を参照し、当該施設IDに対応付けられているサービスを抽出する。そして、施設抽出部16は、抽出したそれぞれのサービスについて、当該サービスを提供している他の施設であって、車両が走行中の誘導経路上の高速道路において車両の前方にある他の施設の施設IDを施設情報格納部13から抽出する。そして、施設抽出部16は、サービス毎に抽出した施設IDを到着予定時刻算出部17および到着判定部18に通知する。
【0023】
なお、高速道路を下りて一般道を走行する誘導経路が設定されている場合、施設抽出部16は、車両の現在位置から当該誘導経路が高速道路から外れる地点までの範囲で、他の施設を施設情報格納部13内で検索する。
【0024】
到着予定時刻算出部17は、施設判定部15によって特定された直近施設が提供するそれぞれのサービスについて、施設抽出部16によって抽出された施設および直近施設のそれぞれまでの到着予定時刻を、図示しない受信機を介して受信した渋滞情報や、リンク情報格納部14内のリンク長および旅行時間等に基づいて算出する。そして、到着予定時刻算出部17は、それぞれのサービスについて施設ID毎に算出した到着予定時刻を、施設IDに対応付けた施設リストを作成し、作成した施設リストを到着判定部18へ送る。
【0025】
到着判定部18は、それぞれのサービスについて、到着予定時刻算出部17から受け取った施設リストを参照し、車両が所定時間以内に到着可能な施設の施設IDを当該施設リストの中から抽出する。本実施形態において、当該所定時間は例えば3時間であるが、当該所定時間は入力装置21を介してユーザから入力された値を用いるようにしてもよい。
【0026】
次に、到着判定部18は、それぞれのサービスについて施設情報格納部13を参照し、抽出した施設IDに対応付けられているサービスの提供開始時刻および提供終了時刻を特定する。そして、到着判定部18は、それぞれのサービスについて、施設ID毎の到着予定時刻に基づいて、当該サービスの提供時間内に当該施設IDに対応する施設に到着できるか否かを判定し、サービスの提供時間内に到着できる施設の施設IDを、当該サービスを示す情報と共に通知部19に通知する。
【0027】
例えば、それぞれのサービスについて、施設ID毎の到着予定時刻が、特定した提供開始時刻から特定した提供終了時刻までの間に含まれる場合に、到着判定部18は、当該サービスの提供時間内に当該施設IDに対応する施設に到着できると判定する。なお、24時間営業のサービスについては、到着判定部18は、常に、当該サービスの提供時間内に当該施設IDに対応する施設に到着できると判定する。
【0028】
なお、レストラン等のサービスのように、提供を受けるにはある程度時間を要するサービスも存在するため、施設ID毎の到着予定時刻が、特定した提供開始時刻以降であり、かつ、特定した提供終了時刻から予め定められた第1の時間(例えば30分)前の時刻までの間に含まれる場合に、到着判定部18は、当該サービスの提供時間内に当該施設IDに対応する施設に到着できると判定するようにすることが好ましい。
【0029】
また、サービスによっては、キャッシュコーナーのように、提供を受けるのにそれ程時間を要しないサービスも存在するため、上記第1の時間は、サービス毎に異なる値としてもよい。また、より好ましくは、当該第1の時間は、入力装置21を介してユーザから入力された値を用いるようにしてもよい。
【0030】
通知部19は、それぞれのサービスについて、到着判定部18から通知された施設IDが施設判定部15から通知された直近施設の施設IDのみである場合に、次の施設が当該サービスの提供を受けるために立ち寄ることができる最後の施設である旨をユーザに通知する。例えば、レストランのサービスについて、到着判定部18から通知された施設IDが施設判定部15から通知された直近施設の施設IDのみである場合、通知部19は、次の施設内のレストランが、営業時間内に立ち寄ることができる最後のレストランである旨を、表示装置22または図示しないスピーカ等を介してユーザに通知する。
【0031】
図4は、ナビゲーション装置10の動作の一例を示すフローチャートである。ナビゲーション装置10を搭載する車両が高速道路に入った場合に、ナビゲーション装置10は、本フローチャートに示す動作を開始する。
【0032】
まず、施設判定部15は、車両の現在位置の情報、誘導経路の情報、施設情報格納部13内の情報、およびリンク情報格納部14内の情報を参照して、ナビゲーション装置10を搭載している車両が走行中の誘導経路上の高速道路において、当該車両の前方所定距離以内に立ち寄ることができる施設が存在するか否かを判定する(S100)。前方所定距離以内に立ち寄ることができる施設が存在しない場合(S100:No)、施設判定部15は、ステップS110に示す処理を実行する。
【0033】
前方所定距離以内に立ち寄ることができる施設が存在する場合(S100:Yes)、施設判定部15は、当該施設を直近施設として(S101)、当該施設の施設IDを施設抽出部16および通知部19に通知する。
【0034】
次に、施設抽出部16は、施設判定部15から通知された直近施設の施設IDに基づいて施設情報格納部13を参照し、当該施設IDに対応付けられているサービスを抽出する。そして、施設抽出部16は、抽出したサービスの中で未選択のサービスを1つ選択する(S102)。
【0035】
次に、施設抽出部16は、車両の現在位置から、誘導経路が高速道路から外れる地点までの範囲で、ステップS102において選択したサービスを提供する施設の施設IDを施設情報格納部13から抽出し、抽出した施設IDを、ステップS102において選択したサービスを示す情報と共に到着予定時刻算出部17に通知する(S103)。
【0036】
次に、到着予定時刻算出部17は、施設抽出部16から通知された施設IDに基づいて施設情報格納部13およびリンク情報格納部14を参照し、図示しない受信機を介して受信した渋滞情報や、リンク情報格納部14内のリンク長および旅行時間等に基づいて、施設抽出部16から通知された施設IDに対応する施設および施設判定部15から通知された施設IDに対応する直近施設のそれぞれまでの到着予定時刻を算出する。
【0037】
次に、到着予定時刻算出部17は、例えば図5に示すように、施設ID31に、当該施設ID31に対応する施設への到着予定時刻32を対応付けた施設リスト30を作成し、作成した施設リスト30を、ステップS102において選択されたサービスを示す情報と共に到着判定部18へ送る(S104)。
【0038】
次に、到着判定部18は、到着予定時刻算出部17から通知された施設リストの到着予定時刻を参照し、到着予定時刻が所定時間以上先の施設の施設IDを施設リストから削除する(S105)。次に、到着判定部18は、到着予定時刻算出部17から施設リストと共に通知されたサービスについて、当該施設リストに格納されている施設IDに対応付けられているサービスの提供開始時刻および提供終了時刻を施設情報格納部13内で特定する。
【0039】
そして、到着判定部18は、施設リストに格納されている施設ID毎の到着予定時刻に基づいて、到着予定時刻算出部17から施設リストと共に通知されたサービスの提供時間内に到着可能な施設を特定し、特定した施設の施設IDを、当該サービスを示す情報と共に通知部19に通知する。
【0040】
次に、通知部19は、到着判定部18から通知された施設IDが施設判定部15から通知された直近施設の施設IDのみであるか否かを判定する(S107)。直近施設の施設ID以外の施設IDが到着判定部18から通知された場合(S107:No)、施設抽出部16は、ステップS109に示す処理を実行する。
【0041】
一方、到着判定部18から通知された施設IDが施設判定部15から通知された直近施設の施設IDのみである場合(S107:Yes)、通知部19は、到着判定部18から通知されたサービスを示す情報を、例えば図6に示すような通知リスト35に登録する(S108)。
【0042】
次に、施設抽出部16は、直近施設の施設IDに対応付けて施設情報格納部13に登録されているサービス、すなわち、直近施設で提供されているサービスを全て選択したか否かを判定する(S109)。未選択のサービスがある場合(S109:No)、施設抽出部16は、再びステップS102に示した処理を実行する。
【0043】
一方、直近施設で提供されているサービスを全て選択した場合(S109:Yes)、通知部19は、通知リストに登録されているそれぞれのサービスについて、次の施設が営業時間内に立ち寄ることができる最後の施設となる旨を、表示装置22または図示しないスピーカ等を介してユーザに通知する(S110)。
【0044】
次に、施設判定部15は、車両の現在位置の情報、誘導経路の情報、およびリンク情報格納部14内の情報を参照して、ナビゲーション装置10を搭載している車両が高速道路を下りたか否かを判定する(S111)。車両が高速道路を下りていない場合(S111:No)、施設判定部15は再びステップS100に示した処理を実行する。一方、車両が高速道路を下りた場合(S111:Yes)、ナビゲーション装置10は、本フローチャートに示す動作を終了する。
【0045】
図7は、ナビゲーション装置10の機能を実現するコンピュータ40の構成の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ40は、CPU(Central Processing Unit)41、RAM(Random Access Memory)42、ROM(Read Only Memory)43、HDD(Hard Disk Drive)44、入力インターフェイス(I/F)45、出力インターフェイス(I/F)46、およびメディアインターフェイス(I/F)47を備える。
【0046】
CPU41は、ROM43またはHDD44に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM43は、コンピュータ40の起動時にCPU41によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ40のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。HDD44は、CPU41によって実行されるプログラムやデータ等を格納する。
【0047】
入力インターフェイス45は、センサ20や入力装置21からの信号を受信してCPU41へ送る。出力インターフェイス46は、CPU41から取得したデータを表示装置22へ出力する。
【0048】
メディアインターフェイス47は、記録媒体48に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM42を介してCPU41に提供する。CPU41は、当該プログラムを、メディアインターフェイス47を介して記録媒体48からRAM42上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体48は、例えばDVD(Digital Versatile Disk)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0049】
コンピュータ40のCPU41は、RAM42上にロードされたプログラムを実行することにより、現在位置算出部11、経路誘導部12、施設判定部15、施設抽出部16、到着予定時刻算出部17、到着判定部18、および通知部19の各機能を実現する。なお、施設情報格納部13およびリンク情報格納部14内のデータは、例えばROM43やHDD44内に格納される。コンピュータ40は、これらのプログラムを記録媒体48から読み取って実行するが、他の例として、コンピュータ40はこれらのプログラムを有線または無線通信により取得するようにしてもよい。
【0050】
以上、本発明の実施の形態について説明した。
【0051】
上記説明から明らかなように、本実施形態のナビゲーション装置10によれば、高速道路走行中に高速道路上の施設についてより有用な情報をユーザに提供することができる。
【0052】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0053】
例えば、上記した実施形態では、経路誘導を前提に説明したが、本発明はこれに限られず、経路誘導されていない場合であっても、本発明を適用することができる。この場合、施設抽出部16は、施設判定部15から通知された直近施設の施設IDに基づいて施設情報格納部13から抽出したそれぞれのサービスについて、当該サービスを提供している他の施設であって、車両が走行中の高速道路上において車両の前方にある全ての他の施設の施設IDを施設情報格納部13から抽出する。
【0054】
また、上記した実施形態において、到着判定部18は、それぞれのサービスについて、車両が所定時間以内に到着可能な施設について、当該サービスの提供時間内に当該施設に到着できるか否かを判定するが、本発明はこれに限られない。例えば、到着判定部18は、それぞれのサービスについて、誘導経路における前方の高速道路上の全ての施設を対象として、当該サービスの提供時間内に当該施設に到着できるか否かを判定するようにしてもよい。
【0055】
この場合、到着判定部18は、その日の営業時間内には到着できないが、次の日の営業開始後に到着できる施設があるときに、そのような施設を、サービスの提供時間内に到着できる施設として判定する。しかし、次の日の営業開始時刻まで、ユーザは走行を続けない可能性もある。
【0056】
そのため、サービスの提供時間内に到着できる施設が、直近施設の他には、次の日の営業開始後に到着できる施設のみである場合には、通知部19は、サービス名と共に、次の施設が営業時間内に到着できる最後の施設ではないが、次の施設は営業開始後に到着することになる旨をユーザに通知することが好ましい。さらに、営業開始後に到着することになる施設については、到着予定時刻も併せて通知することが好ましい。
【0057】
また、上記した実施形態において、通知部19は、サービスの提供時間内に到着可能な施設が直近施設のみである場合に、その旨をユーザに通知するが、本発明はこれに限られない。例えば、営業終了時間の間際であれば、その施設は混雑している可能性がある。そのため、通知部19は、サービスの提供時間内に到着可能な施設が直近施設の他に1つだけである場合にも、サービスの提供時間内に到着可能な施設が次の施設を含めて2つである旨をユーザに通知してもよい。これにより、ユーザは、次の施設でサービスを受けるか、さらに次の施設まで走行を続けるかを選択することができ、ナビゲーション装置10は、さらに有用な情報をユーザに提供することができる。
【0058】
なお、上記したナビゲーション装置10内の各構成要素は、本実施形態に係るナビゲーション装置10の構成の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて機能別に区分したものである。そのため、構成要素の区分方法やその名称によって、本願発明が制限されることはない。本実施形態に係るナビゲーション装置10の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に区分することもできるし、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように区分することもできる。また、それぞれの処理は、ソフトウェアによる処理として実現されてもよく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用のハードウェアにより実現されてもよい。
【符号の説明】
【0059】
10・・・ナビゲーション装置、11・・・現在位置算出部、12・・・経路誘導部、13・・・施設情報格納部、14・・・リンク情報格納部、140・・・リンクテーブル、15・・・施設判定部、16・・・施設抽出部、17・・・到着予定時刻算出部、18・・・到着判定部、19・・・通知部、20・・・センサ、21・・・入力装置、22・・・表示装置、30・・・施設リスト、35・・・通知リスト、40・・・コンピュータ、41・・・CPU、42・・・RAM、43・・・ROM、44・・・HDD、45・・・入力インターフェイス、46・・・出力インターフェイス、47・・・メディアインターフェイス、48・・・記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるナビゲーション装置であって、
高速道路上の施設毎に、当該施設の位置、当該施設で提供されているサービス、および当該サービスの提供時間帯の情報を格納する施設情報格納部と、
前記車両が走行中の高速道路上において、前記車両の前方所定距離以内の施設である直近施設が存在するか否かを判定する施設判定部と、
前記施設判定部によって前記直近施設が存在する判定された場合に、当該直近施設で提供されているサービスについて、当該サービスを提供している他の施設であって、前記車両が走行中の高速道路上において前記車両の前方にある他の施設を前記施設情報格納部から抽出する施設抽出部と、
前記施設抽出部によって抽出された施設および前記直近施設のそれぞれまでの到着予定時刻を算出する到着予定時刻算出部と、
前記施設抽出部によって抽出された施設および前記直近施設のそれぞれについて、前記到着予定時刻算出部によって算出された到着予定時刻に基づいて、前記サービスの提供時間内に当該施設に到着できるか否かを判定する到着判定部と、
前記到着判定部によって前記サービスの提供時間内に到着できると判定された施設が前記直近施設のみである場合に、次の施設が当該サービスの提供を受けることができる最後の施設である旨をユーザに通知する通知部と
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記施設抽出部は、
前記施設判定部によって前記直近施設が存在する判定された場合に、前記直近施設で提供されているそれぞれのサービス毎に、当該直近施設で提供されているサービスを提供している他の施設であって、前記車両が走行中の高速道路上において前記車両の前方にある他の施設を前記施設情報格納部から抽出し、
前記通知部は、
前記直近施設で提供されているそれぞれのサービス毎に、前記到着判定部によって当該サービスの提供時間内に到着できると判定された施設が前記直近施設のみである場合に、次の施設が当該サービスの提供を受けることができる最後の施設である旨をユーザに通知することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置であって、
前記施設情報格納部には、
サービスの提供時間帯として、当該サービスの提供開始時刻および提供終了時刻が格納されており、
前記到着判定部は、
前記施設抽出部によって抽出された施設および前記直近施設のそれぞれについて、前記到着予定時刻算出部によって算出された到着予定時刻が、サービスの提供開始時刻以降であり、かつ、当該サービスの提供終了時刻から予め定められた第1の時間前の時刻以前である場合に、当該サービスの提供時間内に当該施設に到着できると判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
設定された誘導経路に沿ってユーザを誘導する経路誘導部をさらに備え、
前記施設抽出部は、
前記直近施設で提供されているサービスを提供している他の施設の中で、前記車両が走行中の高速道路上において前記車両の前方にある他の施設であって、前記誘導経路が高速道路から外れる地点までの間の他の施設を前記施設情報格納部から抽出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記到着判定部は、
前記施設抽出部によって抽出された施設および前記直近施設のそれぞれについて、前記車両が予め定められた第2の時間以内に到着可能な施設を抽出し、抽出したそれぞれの施設について、前記到着予定時刻算出部によって算出された到着予定時刻に基づいて、前記サービスの提供時間内に当該施設に到着できるか否かを判定することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−53899(P2013−53899A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191507(P2011−191507)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】