説明

ニトリラーゼ、それらをコードする核酸及びそれらの作製と使用

本発明はニトリラーゼおよびそのニトリラーゼをコードする核酸に関する。加えて、新規なニトリラーゼおよびそれらを使用する方法も提供される。本ニトリラーゼは高いpHおよび温度における増加した活性および安定性を有する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号195、205、207、209、又は237と少なくとも50%の配列同一性を有する配列、または、配列番号195、205、207、209若しくは237の変種配列であって部位163-165 AAA、AAG、GGT、GGC、GGA、GGG、CAA、又はCAG;部位178-180 GAA又はGAG;部位331-333 TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、又はAGC;部位568-570 CAT、CAC、TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、AGC、ACT、ACC、ACA、TCA、TAT、TAC、ATG又はACG;部位571-573 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、CTG、GTT、GTC、GTA、GTG、ATG、ACT、ACC、ACA、GAT、GAC、GGT、GGC、GGA、GGG、GAA、GAG、TAT、TAC、又はACG;部位595-597 GAA、GAG、TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTG;部位664-666 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTGに一つ以上の変異を有する配列、又はその組み合わせを有する変種配列、を有する単離核酸または組換え核酸、又はそれらの断片であって、ニトリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする前記組換え核酸又は断片、またはそれらの相補物。
【請求項2】
配列番号195、205、207、209、又は237と実質的に同一の配列を有するヌクレオチド、または、配列番号195、205、207、209若しくは237の変種配列であって部位163-165 AAA、AAG、GGT、GGC、GGA、GGG、CAA、又はCAG;部位 178-180 GAA 又はGAG; 部位331-333 TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、又はAGC;部位568-570 CAT、CAC、TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、AGC、ACT、ACC、ACA、TCA、TAT、TAC、ATG 又はACG;部位571-573 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、CTG、GTT、GTC、GTA、GTG、ATG、ACT、ACC、ACA、GAT、GAC、GGT、GGC、GGA、GGG、GAA、GAG、TAT、TAC、又はACG;部位595-597 GAA、GAG、TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTG;部位664-666 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTGに一つ以上の変異又は前記変異の組み合わせを有する配列を有するヌクレオチド、又は、それらの相補物を含む、請求項1記載の単離核酸または組換え核酸。
【請求項3】
配列番号195、205、207、209、又は237と同一の配列若しくは前記配列の相補配列を有するヌクレオチド、または、ニトリラーゼ活性を有するそれらの断片、またはそれらの相補物を含む、単離又は組換え核酸。
【請求項4】
以下のヌクレオチドを含む単離又は組換え核酸:配列番号195、205、207、209、又は237の部位163-165 AAA、AAG、GGT、GGC、GGA、GGG、CAA、又はCAG;部位178-180 GAA 又はGAG;部位331-333 TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、又はAGC;部位568-570 CAT、CAC、TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、AGC、ACT、ACC、ACA、TCA、TAT、TAC、ATG 又はACG;部位571-573 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、CTG、GTT、GTC、GTA、GTG、ATG、ACT、ACC、ACA、GAT、GAC、GGT、GGC、GGA、GGG、GAA、GAG、TAT、TAC、又はACG;部位595-597 GAA、GAG、TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTG;部位664-666 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTGに一つ以上の変異又は前記変異の組み合わせを有する配列を有するヌクレオチド、ニトリラーゼ活性を有するそれらの断片、又はそれらの相補物。
【請求項5】
以下の核酸とハイブリダイズする単離又は組換え核酸、または、ニトリラーゼ活性を有するそれらの断片、又はそれらの相補物:配列番号195、205、207、209、又は237の配列を有する核酸、又は前記配列の部位163-165 AAA、AAG、GGT、GGC、GGA、GGG、CAA、又はCAG;部位178-180 GAA 又はGAG;部位331-333 TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、又はAGC;部位568-570 CAT、CAC、TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、AGC、ACT、ACC、ACA、TCA、TAT、TAC、ATG 又はACG;部位 571-573 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、CTG、GTT、GTC、GTA、GTG、ATG、ACT、ACC、ACA、GAT、GAC、GGT、GGC、GGA、GGG、GAA、GAG、TAT、TAC、又はACG;部位595-597 GAA、GAG、TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTG;部位664-666 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTGに一つ以上の変異又は前記変異の組み合わせを含む変種配列を有する核酸。
【請求項6】
ストリンジェンなコンディションが、少なくとも50%ホルムアミド、約37℃から約42℃の温度を含む、請求項5記載の単離又は組換え核酸。
【請求項7】
約15ヌクレオチドから約50ヌクレオチドを含む核酸プローブであって、少なくとも15の連続したヌクレオチドが、
配列番号195、205、207、209、若しくは237の配列、又は、
配列番号195、205、207、209、又は237の部位163-165 AAA、AAG、GGT、GGC、GGA、GGG、CAA、又はCAG;部位178-180 GAA 又はGAG;部位331-333 TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、又はAGC;部位568-570 CAT、CAC、TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、AGC、ACT、ACC、ACA、TCA、TAT、TAC、ATG 又はACG;部位 571-573 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、CTG、GTT、GTC、GTA、GTG、ATG、ACT、ACC、ACA、GAT、GAC、GGT、GGC、GGA、GGG、GAA、GAG、TAT、TAC、又はACG;部位595-597 GAA、GAG、TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTG;部位664-666 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTGに一つ以上の変異又は前記変異の組み合わせを有する変種配列、又は、
それらの相補物、
中の核酸標的領域に対して少なくとも50%の相同性を有する前記核酸プローブ。
【請求項8】
以下の配列中の核酸標的領域の少なくとも15連続ヌクレオチドを含む核酸プローブ:配列番号195、205、207、209、又は237の配列、又は配列番号195、205、207、209、又は237の部位163-165 AAA、AAG、GGT、GGC、GGA、GGG、CAA、又はCAG;部位178-180 GAA 又はGAG;部位331-333 TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、又はAGC;部位568-570 CAT、CAC、TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、AGC、ACT、ACC、ACA、TCA、TAT、TAC、ATG 又はACG;部位 571-573 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、CTG、GTT、GTC、GTA、GTG、ATG、ACT、ACC、ACA、GAT、GAC、GGT、GGC、GGA、GGG、GAA、GAG、TAT、TAC、又はACG;部位595-597 GAA、GAG、TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTG;部位664-666 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTGに一つ以上の変異又は前記変異の組み合わせを有する変種配列、又はそれらの相補物。
【請求項9】
請求項1から6、12、又は13のいずれか1項記載の核酸を含む、宿主細胞での複製が可能な核酸ベクター。
【請求項10】
請求項1〜6、12、又は13のいずれか1項記載の核酸を含む宿主細胞。
【請求項11】
請求項10記載の宿主細胞を含む宿主生物。
【請求項12】
以下の配列と少なくとも50%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ニトリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする単離又は組換え核酸または、ニトリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするその断片、またはそれらの相補物:配列番号196、206、208、210 又は238、あるいは配列番号196、206、208、210 又は238における、残基55のリジン、グリシン、又はグルタミン、残基60のグルタミン酸、残基111のセリン、残基190のセリン、ヒスチジン、チロシン、又はスレオニン、残基191のロイシン、バリン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、チロシン、又はスレオニン、残基199のグルタミン酸、又はロイシン、残基222のロイシンの少なくとも一つ以上に変異又は前記変異の組み合わせを有する配列。
【請求項13】
以下の配列を有するアミノ酸配列を含む単離又は組換え核酸、または、ニトリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするその断片、又はそれらの相補物:配列番号196、206、208、210 又は238配列、残基55のリジン、グリシン、又はグルタミン、残基60のグルタミン酸、残基111のセリン、残基190のセリン、ヒスチジン、チロシン、又はスレオニン、残基191のロイシン、バリン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、チロシン、又はスレオニン、残基199のグルタミン酸、又はロイシン、残基222のロイシンの少なくとも一つ以上または前記変異の組合せを有する配列。
【請求項14】
固相支持体に固定化された、請求項1〜6、12、又は13のいずれか1項記載の単離又は組換え核酸。
【請求項15】
固相支持体が、ゲル、樹脂、ポリマー、セラミック、ガラス、微小電極、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項14記載の単離又は組換え核酸。
【請求項16】
配列番号196、206、208、210又は238、又は、配列番号196、206、208、210 又は238における、残基55のリジン、グリシン、又はグルタミン、残基60のグルタミン酸、残基111のセリン、残基190のセリン、ヒスチジン、チロシン、又はスレオニン、残基191のロイシン、バリン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、チロシン、又はスレオニン、残基199のグルタミン酸、又はロイシン、残基222のロイシンの少なくとも一つ以上の変異又は前記変異の組み合わせを有する配列、と少なくとも50%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、ニトリラーゼ活性を有する単離又は組換えポリペプチドまたはニトリラーゼ活性を有するその断片。
【請求項17】
配列番号196、206、208、210又は238、又は、配列番号196、206、208、210又は238における、残基55のリジン、グリシン、又はグルタミン、残基60のグルタミン酸、残基111のセリン、残基190のセリン、ヒスチジン、チロシン、又はスレオニン、残基191のロイシン、バリン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、チロシン、又はスレオニン、残基199のグルタミン酸、又はロイシン、残基222のロイシンの少なくとも一つ以上の変異又はそれらの組み合わせを有するアミノ酸配列を含み、ニトリラーゼ活性を有する単離又は組換えポリペプチド、またはニトリラーゼ活性を有するその断片。
【請求項18】
少なくとも20アミノ酸長であって、ニトリラーゼ活性を有する、請求項16又は17記載の単離又は組換えポリペプチド。
【請求項19】
請求項16又は17記載のポリペプチドのペプチド疑似体又は前記ポリペプチドの断片であって、ニトリラーゼ活性を有する前記擬似体又は断片。
【請求項20】
ニトリラーゼ活性を有する、請求項16又は17記載のポリペプチドのコドン至適化ポリペプチド又はその断片であって、コドン使用頻度が特定の生物体又は細胞のために至適化された、前記ポリペプチド又はその断片。
【請求項21】
固相支持体に固定化された、ニトリラーゼ活性を有する請求項16又は17記載のポリペプチド又はその断片、あるいはニトリラーゼ活性を有するそれらのペプチド疑似体。
【請求項22】
固相支持体が、ゲル、樹脂、ポリマー、セラミック、ガラス、微小電極、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項21記載のポリペプチド。
【請求項23】
請求項16又は17記載のポリペプチド又はニトリラーゼ活性を有する前記ポリペプチドの断片に特異的に結合する精製抗体。
【請求項24】
ニトリラーゼ活性を有するポリペプチドに特異的に結合する請求項23記載の抗体断片。
【請求項25】
請求項16又は17のいずれか1項記載のポリペプチドを少なくとも一つ含む酵素の、液体又は乾燥品である調製物。
【請求項26】
固相支持体に固定化された、請求項25記載の酵素調製物。
【請求項27】
請求項1から6、12、又は13のいずれか1項記載の核酸の少なくとも一つ、又は、ニトリラーゼ活性を有する、請求項16又は17記載のポリペプチドの少なくとも一つ、または、それらの断片、またはそれらのペプチド疑似体、又はそれらの組み合わせを含む組成物。
【請求項28】
ニトリラーゼ活性に適した条件の下で、ニトリラーゼ活性を有する請求項16又は17記載のポリペプチドの少なくとも一つ、又はそれらの断片、又はそれらのペプチド疑似体をニトリルと接触させることを含む、ニトリルのカルボン酸への加水分解方法。
【請求項29】
分子のシアノヒドリン部分又はアミノニトリル部分のカルボン酸への加水分解方法であって、ニトリラーゼ活性に適した条件の下で、ニトリラーゼ活性を有する、請求項16又は17記載のポリペプチドの少なくとも一つ、又はそれらの断片、又はそれらのペプチド疑似体を前記分子と接触させることを含む、分子のシアノヒドリン部分又はアミノニトリル部分の加水分解方法。
【請求項30】
シアノヒドリン部分又はアミノニトリル部分を有する分子と、鏡像選択性ニトリラーゼ活性を有する、請求項16又は17記載のアミノ酸配列の少なくとも一つを有するポリペプチド、又はその断片、又はそれらのペプチド疑似体と前記分子とを混合を含む、キラルアルファヒドロキシ酸分子、又はキラルアミノ酸分子の作製方法。
【請求項31】
組成物又は前記組成物の中間体の製造方法であって、前記組成物または中間体のシアノヒドリン部分又はアミノニトリル部分を含む前駆体を、ニトリラーゼ活性を有する請求項16又は17記載のポリペプチドの少なくとも1つ又はそれらの断片又はそれらのペプチド疑似体と混合すること、および、前駆体中のシアノヒドリン部分又はアミノニトリル部分を加水分解することを含む、前記製造方法。
【請求項32】
(R)-エチル-4-シアノ-3-ヒドロキシ酪酸の製造方法であって、以下の配列を有する核酸によりコードされ、選択的に(R)- 光学異性体を生成して(R)-エチル-4-シアノ-3-ヒドロキシ酪酸を生成する、少なくとも一つのポリペプチドとヒドロキシグルタリルニトリルとを接触させることを含む前記方法:配列番号195、205、207、209、又は237の配列、配列番号195、205、207、209、又は237の部位 163-165 AAA、AAG、GGT、GGC、GGA、GGG、CAA、又はCAG;部位178-180 GAA 又はGAG;部位331-333 TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、又はAGC;部位568-570 CAT、CAC、TCT、TCC、TCA、TCG、AGT、AGC、ACT、ACC、ACA、TCA、TAT、TAC、ATG 又はACG;部位571-573 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、CTG、GTT、GTC、GTA、GTG、ATG、ACT、ACC、ACA、GAT、GAC、GGT、GGC、GGA、GGG、GAA、GAG、TAT、TAC、又はACG;部位595-597 GAA、GAG、TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTG;部位664-666 TTA、TTG、CTT、CTC、CTA、又はCTGに一つ以上の変異又は前記変異の組合せを有する変種配列、又はニトリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする断片。
【請求項33】
(S)-エチル-4-シアノ-3-ヒドロキシ酪酸の製造方法であって、(S)-エナンチオマーを生成するニトリラーゼ活性を有し、以下のアミノ酸配列のいずれかを有するポリぺプチド、又は、前記ポリペプチドの断片又はペプチド疑似体の少なくとも一つとヒドロキシグルタリルニトリルとを接触させることを含む前記方法:配列番号196、206、208、210 又は238、あるいは配列番号196、206、208、210 又は238における、残基55のリジン、グリシン、又はグルタミン、残基60のグルタミン酸、残基111のセリン、残基190のセリン、ヒスチジン、チロシン、又はスレオニン、残基191のロイシン、バリン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、チロシン、又はスレオニン、残基199のグルタミン酸、又はロイシン、残基222のロイシンに一つ以上の変異又は前記変異の組み合わせを有する配列。
【請求項34】
(R)-マンデル酸の製造方法であって、マンデルニトリルと以下のいずれかのアミノ酸配列を有するポリペプチドの少なくとも一つ、または、ニトリラーゼ活性を有する、前記ポリペプチドの断片又はペプチド疑似体、とを混合することを含む前記方法:配列番号196、206、208、210 又は238、あるいは配列番号196、206、208、210 又は238における、残基55のリジン、グリシン、又はグルタミン、残基60のグルタミン酸、残基111のセリン、残基の190セリン、ヒスチジン、チロシン、又はスレオニン、残基191のロイシン、バリン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、チロシン、又はスレオニン、残基199のグルタミン酸、又はロイシン、残基222のロイシン、又はそれらの組み合わせ。
【請求項35】
(S)-マンデル酸の製造方法であって、マンデルニトリルと以下のアミノ酸配列を有するポリペプチドの少なくとも一つ、又は、ニトリラーゼ活性を有する前記ポリペプチドの断片又はペプチド疑似体、とを混合することを含む前記方法:配列番号196、206、208、210 又は 238、あるいは配列番号196、206、208、210 又は238における、残基55のリジン、グリシン、又はグルタミン、残基60のグルタミン酸、残基111のセリン、残基190のセリン、ヒスチジン、チロシン、又はスレオニン、残基191のロイシン、バリン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、チロシン、又はスレオニン、残基199のグルタミン酸、又はロイシン、残基222のロイシンに一つ以上の変異又は前記変異の組み合わせを有する配列。
【請求項36】
(S)-フェニル乳酸誘導体又は(R)-フェニル乳酸誘導体の製造方法であって、フェニルラクトシアノニトリルと以下から選択されるポリペプチドの少なくとも一つを混合すること、を含む前記方法:配列番号196、206、208、210 又は 238、あるいは配列番号196、206、208、210 又は238における、残基55のリジン、グリシン、又はグルタミン、残基60のグルタミン酸、残基111のセリン、残基190のセリン、ヒスチジン、チロシン、又はスレオニン、残基191のロイシン、バリン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、チロシン、又はスレオニン、残基199のグルタミン酸、又はロイシン、残基222のロイシンに一つ以上の変異を有する変種又は前記変異の組み合わせを有する配列を有するポリペプチド、又はニトリラーゼ活性を有する前記ポリペプチドの断片又はペプチド疑似体、又は選択的に(S)-エナンチオマー又は(R)-エナンチオマーを産生する如何なる活性断片又はペプチド疑似体。
【請求項37】
以下を含む、請求項16又は17記載のポリペプチド又はそれらの断片の作製方法:
a) 宿主細胞によりポリペプチドが生合成される条件下でポリペプチドをコードする核酸を宿主細胞へ導入すること;および、
b)生合成されたポリペプチドを回収すること。
【請求項38】
下記により、請求項1-6、12、又は13記載の核酸を改変することを含む、ニトリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸変種であって、天然に存在するものとは異なる、改変された生物学的な活性を有する前記変種の製造方法:
i.1つ以上のヌクレオチドを、天然又は非天然ヌクレオチドを含む異なるヌクレオチドで置換する;
ii.1つ以上のヌクレオチドを削除する;
iii.1つ以上のヌクレオチドを挿入する;または、
iv. i〜iiiの組み合わせ。
【請求項39】
下記を含む、二つ以上の核酸からポリヌクレオチドを作製する方法:
a)少なくとも一つの核酸が請求項1-6、12、又は13記載の核酸を含む二つ以上の核酸の間での同一領域と多様性領域を確認すること、
b)前記二つ以上の核酸の少なくとも二つ以上の核酸配列に一致するオリゴヌクレオチドの組を提供すること、および、
c)ポリメラーゼによる前記オリゴヌクレオチドの伸長によりポリヌクレオチドを作製すること。
【請求項40】
以下を含むニトリラーゼ同定のためのスクリーニングアッセイ:
a)請求項1-6、12、又は13記載の核酸の少なくとも一つ、または請求項16又は17記載のポリペプチドの少なくとも一つ、又はそれらの断片を含む複数の核酸又はポリペプチドを提供すること、
b)前記複数の核酸又はポリペプチドの中からニトリラーゼ活性をテストすべきポリペプチド候補を選択すること、
c)前記候補のニトリラーゼ活性をテストすること、および、
d)ニトリラーゼであるポリペプチド候補を同定すること。
【請求項41】
以下を含むキット:
a)請求項1-6、12、又は13記載のいずれかの核酸、又はニトリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする前記核酸の断片、又は、
b)請求項16又は17記載のポリペプチドのいずれか、又は、ニトリラーゼ活性を有する前記ポリペプチドの断片若しくはペプチド疑似体、又はそれらの組み合わせ、および、
c)緩衝液。
【請求項42】
以下を含む、分子を改変する方法:
a)請求項16又は17記載のいずれかのポリペプチド、又はニトリラーゼ活性を有する前記ポリペプチドの断片若しくはペプチド疑似体と出発分子とを混合して、反応混合物を作製すること、
b)前記出発分子と前記ポリペプチドとを反応させて改変された分子を生産すること。
【請求項43】
以下を含む、改変された分子を同定する方法:
a) 請求項16又は17記載のポリペプチドのいずれか、又はニトリラーゼ活性を有する前記ポリペプチドの断片若しくはペプチド疑似体、と出発分子とを混合して反応混合物を生産し、改変された分子のライブラリーを生産すること、
b)前記ライブラリーをテストして、前記ライブラリー中に所望の活性を示す改変された分子が存在するかどうかを決定すること、
c)所望の活性を示す前記改変された分子を同定すること。
【請求項44】
以下の配列からなる群より選ばれる少なくとも一つのヌクレオチド配列:配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361、363、365、367、369、371、373、375、377、379、381、383、385の配列、および前記配列の変種、
および/又は、
以下の配列からなる群より選ばれる少なくとも一つのアミノ酸配列:配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362、364、366、368、370、372、374、376、378、380、382、384、386の配列、及び前記配列の変種、
が保存されているコンピューター読み取り可能媒体。
【請求項45】
処理装置、及びデーター保存装置を含むコンピューターシステムであって、前記データー保存装置に、
以下の配列からなる群より選ばれる少なくとも一つのヌクレオチド配列:配列番号 1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、143、145、147、149、151、153、155、157、159、161、163、165、167、169、171、173、175、177、179、181、183、185、187、189、191、193、195、197、199、201、203、205、207、209、211、213、215、217、219、221、223、225、227、229、231、233、235、237、239、241、243、245、247、249、251、253、255、257、259、261、263、265、267、269、271、273、275、277、279、281、283、285、287、289、291、293、295、297、299、301、303、305、307、309、311、313、315、317、319、321、323、325、327、329、331、333、335、337、339、341、343、345、347、349、351、353、355、357、359、361、363、365、367、369、371、373、375、377、379、381、383、385の配列および前記配列の変種、および/又は、
以下の配列からなる群より選ばれる少なくとも一つのアミノ酸配列: 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、250、252、254、256、258、260、262、264、266、268、270、272、274、276、278、280、282、284、286、288、290、292、294、296、298、300、302、304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、340、342、344、346、348、350、352、354、356、358、360、362、364、366、368、370、372、374、376、378、380、382、384、386,及びその変種、
が保存されている前記コンピューターシステム。
【請求項46】
以下を含む、配列中の特徴を同定する方法:
a)配列をコンピューターへ入力すること、
b)前記配列における一つ又はそれ以上の特徴を同定するコンピュータープログラムを動作させること、
c)配列番号1-386の配列、前記配列の変種、又はこれらの組み合わせを含む配列における特徴を同定すること。
【請求項47】
以下を含む、ポリペプチドの機能性断片を決定するアッセイ方法:
a)請求項16又は17記載の少なくとも1つのポリペプチドの断片を取得する工程、
b)ニトリラーゼ活性に適した条件の下で、工程(a)の少なくとも1つの断片と、シアノヒドリン部分又はアミノニトリル部分を含む基質とを混合する工程、
c)工程(b)の少なくとも一つの断片の各々によって生成された反応生成物の量を測定する工程、
d)ニトリラーゼ反応生成物を生成することのできる前記少なくとも一つの断片を同定し、それによりポリペプチドの機能断片を同定する工程。
【請求項48】
以下を含む、ポリペプチドの機能性変種を同定するためのアッセイ方法:
a)請求項16又は17の記載の少なくとも一つのポリペプチドの変種を取得する工程、
b)ニトリラーゼ活性に適した条件下で、工程(a)の少なくとも一つの変種と、シアノヒドリン部分またはアミノニトリル部分を含む基質と混合する工程、
c)工程(b)の少なくとも一つの変種の各々によって生成された反応生成物の量を測定する工程、
d)ニトリラーゼ反応生成物を産生することのできる少なくとも1つの断片を同定し、それにより、ポリペプチドの機能性変種を同定する工程。
【請求項49】
以下を含む、鏡像選択的変換のスクリーニング方法:
a)分子中の二つのプロキラル部分又はエナンチオトロピック部分のうちいずれかを標識すること、
b)選択的触媒により前記二つの部分のうちの少なくとも一方を改変して生成物を作製すること、
c)質量分析によって最終産物を決定すること。
【請求項50】
標識が、重又は軽同位体である、請求項49記載の方法。
【請求項51】
選択的触媒が酵素である、請求項49記載の方法。
【請求項52】
質量分析が、ポジティブモード又はネガティブモードである、請求項49記載の方法。
【請求項53】
分析が、親質量あるいはフラグメンテーション質量について行われる、請求項49記載の方法。
【請求項54】
%エナンチオマー超過率又は%ジアステレオマー超過率を測定又は決定するために使用することが出来る、請求項49記載の方法。
【請求項55】
以下の配列を含む、ニトリラーゼ活性を有する単離又は組換えポリペプチド:配列番号196、206、208、210 または238から成る配列、および残基55のリジン、残基55のグリシン、残基55 のグルタミン、残基60のグルタミン酸、残基111のセリン、残基190のセリン、残基190のヒスチジン、残基190のチロシン、残基190のスレオニン、残基191のロイシン、残基191のバリン、残基191のメチオニン、残基191のアスパラギン酸、残基191のグリシン、残基191のグルタミン酸、残基191のチロシン、残基191のスレオニン、残基199のグルタミン酸、残基199のロイシン、残基222のロイシンからなる群より選ばれる位置において少なくとも一つ以上の変異または前記変異の組合せを含む配列。
【請求項56】
以下の配列を含む、ニトリラーゼ活性を有する単離又は組換えポリペプチド:配列番号 196、206、208、210、又は238からなる配列において残基190又は同等の部位においてアラニンが水素結合性アミノ酸又はペプチド疑似体前記に置換された変異を有する配列。
【請求項57】
以下の配列を含む、ニトリラーゼ活性を有する単離又は組換えポリペプチド:配列番号 196、206、208、210、又は238からなる配列において残基190又は同等の部位においてアラニンが疎水性アミノ酸又はペプチド疑似体により置換された変異を有する配列。
【請求項58】
配列番号:196、206、208、210、又は238の残基55のリジン、グリシン又はグルタミン;残基60のグルタミン酸;残基111のセリン、残基190のセリン、ヒスチジン、チロシン、又は スレオニン;残基191のロイシン、バリン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシン、グルタミン酸、チロシン、又はスレオニン;残基199のグルタミン酸、又はロイシン;残基222のロイシンによる変異と同等の変異を少なくとも一つ以上有している、単離または組換え核酸。
【請求項59】
請求項1の配列又はその部分配列を含む核酸を増幅することのできる、ニトリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸を増幅する増幅プライマー対。
【請求項60】
少なくとも10〜50の連続した配列、又は12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30以上の連続した配列を含むオリゴヌクレオチドを含む、請求項59記載の増幅プライマー対。
【請求項61】
請求項59の増幅プライマーペアを用いたポリヌクレオチドの増幅により産生される、ニトリラーゼをコードする核酸。
【請求項62】
増幅がポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により行われる請求項61記載のニトリラーゼをコードする核酸。
【請求項63】
遺伝子ライブラリーの増幅により作製される、請求項62記載のニトリラーゼをコードする核酸。
【請求項64】
遺伝子ライブラリーが環境ライブラリーである、請求項63記載のニトリラーゼをコードする核酸。
【請求項65】
請求項61記載のニトリラーゼをコードする核酸によりコードされる単離又は組換えニトリラーゼ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図15F】
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【図15G】
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【図15H】
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【図15I】
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【図15J】
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【図15K】
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【図15L】
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【図15M】
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【図15N】
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【図15O】
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【図15P】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図16E】
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【図16F】
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【図16G】
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【図17】
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【公表番号】特表2006−511195(P2006−511195A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−506469(P2004−506469)
【出願日】平成15年5月15日(2003.5.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/015712
【国際公開番号】WO2003/097810
【国際公開日】平成15年11月27日(2003.11.27)
【出願人】(503089489)ダイヴァーサ コーポレイション (31)
【Fターム(参考)】