説明

ニトリル官能基を有する化合物を製造するための方法

本発明は、少なくとも1個の非共役不飽和を有する化合物の水素化により少なくとも1個のニトリル官能基を有する化合物を製造するための方法に関する。本発明は、ゼロの酸化状態を有するニッケルと有機ホスフィット、有機ホスホナイト、有機ホスフィナイト及び有機ホスフィンよりなる群から選択される少なくとも1個の有機リン配位子との錯体と、ルイス酸型の共触媒とを含む触媒系の存在下で、少なくとも1個の非共役不飽和を有し2〜20個の炭素原子を含む勇気化合物をシアン化水素との反応により水素化することによって少なくとも1個のニトリル官能基を有する化合物を製造する方法を提案する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1個の非共役不飽和を有する化合物の水素化により少なくとも1個のニトリル官能基を有する化合物を製造するための方法に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、ゼロの酸化状態を有するニッケル(以下、Ni(0)という)を少なくとも1個の有機リン配位子及びルイス酸類に属する共触媒と共に含む触媒系の存在下で、シアン化水素と非共役不飽和を有する有機化合物との反応を実施する製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
このような方法は、長年にわたり知られてきたものであり、特に主要な化学中間物であるアジポニトリルの製造に産業上利用されている。この化合物は、ポリアミドの製造のための重要な単量体であるばかりでなくジイソシアネート化合物合成の中間体でもあるヘキサメチレンジアミンの製造に特に使用されている。
【0004】
例えば、DU PONT DE NEMOURS社は、ブタジエンの二重水素化によりアジポニトリルを製造するための方法を開発し、利用してきた。この反応は、通常、ニッケル(0)と有機リン配位子との錯体を含む触媒系によって触媒される。この系は、共触媒、特に第2水素化工程、すなわちニトリル官能基を有する不飽和化合物の水素化、例えばペンテンニトリルからジニトリル化合物への水素化において、共触媒も含む。
【0005】
様々な特許文献において多くの共触媒が提案されているところ、これらは、概してルイス酸類に属する化合物である。この共触媒又は助触媒の役割の一つは、副生成物の製造を制限し、それによって分岐ジニトリルの形成と比較して直鎖ジニトリル化合物の形成を促進させることである。
【0006】
このように、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化第一錫又は臭化第一錫といった多くの金属ハロゲン化物が、例えば米国特許第3496217号において既に提案されている。塩化亜鉛が好ましい共触媒である。
【0007】
また、米国特許第3864380号及び米国特許第3496218号に記載されるようなトリフェニルホウ素や2個のホウ素原子を有する化合物などの有機ホウ素化合物、又は米国特許第4874884号に記載されるような有機錫化合物も提案されている。
【0008】
これらの共触媒は異なる特性を有し、しかもアジポニトリルなどの様々な直鎖ジニトリルに対して選択性を得ることを可能にする。これらの共触媒のいくつかには、反応媒体からこれらを抽出する際の困難さや、この共触媒の存在下で触媒系又はニッケル(0)配位子を抽出して再循環させることの可能性及び容易さに関連した欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第3496217号明細書
【特許文献2】米国特許第3864380号明細書
【特許文献3】米国特許第3496218号明細書
【特許文献4】米国特許第4874884号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
依然として、許容できるレベルの、使用するのが容易な直鎖ジニトリルに対して選択性を得るための新規共触媒を見いだすための要望が存在している。
【0011】
本発明の目的の一つは、ペンテンニトリル水素化反応に好適なアジポニトリル選択性レベルを与える相溶性共触媒の新規な群を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的のために、本発明は、ゼロの酸化状態を有するニッケルと有機ホスフィット、有機ホスホナイト、有機ホスフィナイト及び有機ホスフィンよりなる群から選択される少なくとも1個の有機リン配位子との錯体と、共触媒とを含む触媒系の存在下で、少なくとも1個の非共役不飽和を有し2〜20個の炭素原子を含む有機化合物をシアン化水素との反応により水素化することによって少なくとも1個のニトリル官能基を有する化合物を製造する方法であって、該共触媒が次の一般式Iに相当する有機金属化合物であることを特徴とする方法を提供する:
[(R)a−(X)y−]nM−M1[−(X)z−(R1a1n1
式中:
M、M1は同一のものでも異なるものでもよく、次の元素:B、Si、Ge、Sn、Pb、Mo、Ni、Fe、W及びCrよりなる群から選択される元素を表し、
R、R1は同一のものでも異なるものでもよく、置換された又は置換されていない、かつ、架橋されていても架橋されていなくてもよい脂肪族基又は芳香族若しくは脂環式環を有する基、又はハロゲン化物基を表し、
Xは、酸素、窒素、硫黄又は珪素原子を表し、
y及びzは、同一でも同一でなくてもよい、0又は1の整数であり、
n及びn1は、M、M1元素の原子価を1で除したものに等しい整数であり、
a及びa1は、同一でも同一でなくてもよく、y及びzが1に等しい場合にはX元素の原子価を1で除したものに等しい整数であり、又はy及びzが0に等しい場合には1に等しい整数である。
【0013】
有利には、R及びR1は同一のもの又は異なるものであってよく、置換若しくは非置換でかつ架橋されていても架橋されていなくてもよい芳香族、脂肪族若しくは脂環式基、又はハロゲン化物基を表す。
【0014】
上記式において、元素MとM1との結合は、共有結合に象徴される。しかしながら、該結合は、元素M及びM1の性質に応じて多重結合であることができる。
【0015】
上記式において、aは、yが1に等しい場合には元素Xの原子価を1で除したものに等しく、しかもaは、yが0に等しい場合には1に等しい。同様に、a1は、zが1に等しい場合には元素Xの原子価を1で除したものに等しく、かつ、a1は、zが0に等しい場合には1に等しい。
【0016】
上記式において、R基は同一のものでも異なるものでもよい。同様に、R1基も同一のものでも異なるものでもよい。
【0017】
本発明の好ましい特徴の一つによれば、共触媒は、有利には、次の化合物:
・ビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロン(RN CAS 201733−56−4)
・ビス(ヘキシレングリコラト)ジボロン(RN CAS 230299−21−5)
・ビス(ピナコラト)ジボロン(RN CAS 73183−34−3)
・テトラキス(ピロリニド)ジボロン(RN CAS 158752−98−8)
・ヘキサメチルジシラン(RN CAS 1450−14−2)
・テトラフェニルジメチルジシラン(RN CAS 1172−76−5)
・ジフェニルテトラメチルジシラン(RN CAS 1145−98−8)
・トリス(トリメチルシリル)シラン(RN CAS 1873−77−4)
・テトラキス(トリメチルシリル)シラン(RN CAS 4098−98−0)
・ヘキサフェニルジシラン(RN CAS 1450−23−3)
・ヘキサメチルジゲルマン(RN CAS 993−52−2)
・ヘキサエチルジゲルマン(RN CAS 993−62−4)
・ヘキサフェニルジゲルマン(RN CAS 2816−39−9)
・ヘキサメチルジスタンナン(RN CAS 661−69−8)
・ヘキサブチルジスタンナン(RN CAS 813−19−4)
・ヘキサフェニルジスタンナン(RN CAS 1064−10−4)
・トリフェニルスタンニルジメチルフェニルシラン(RN CAS 210362−76−8)
・トリフェニルゲルマニルトリフェニルスタンナン(RN CAS 13904−13−7)
・ヘキサフェニル二鉛(RN CAS 3124−01−4)
・シクロペンタジエニル鉄ジカルボニルダイマー(RN CAS 38117−54−3)
・シクロペンタジエニルクロムジカルボニルダイマー(RN CAS 37299−12−0)
・シクロペンタジエニルニッケルカルボニルダイマー(RN CAS 12170−92−2)
・シクロペンタジエニルタングステントリカルボニルダイマー(RN CAS 12566−66−4)
・メチルシクロペンタジエニルモリブデントリカルボニルダイマー(RN CAS 33056−03−0)
の群から選択される。
【0018】
本発明の共触媒は、これらを製造する方法と同様に、文献に記載されている化合物である。登録番号RN CASは、もっぱら情報を目的として与えるものである。これらの化合物のほとんどが市販されている。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の好ましい一実施形態では、本発明の触媒系は、本発明に従う共触媒を、0.01〜50、好ましくは0.1〜10の、ニッケル原子数に対する共触媒のモル比で含有する。
【0020】
本発明の触媒系は、ニッケル(0)と、少なくとも1種の有機リン化合物、好ましくは、例えばUS3496215号、DE19953058号、FR1529134号、FR2069411号、US3631191号、US3766231号又はFR2523974に記載された、亜リン酸トリフェニルや亜リン酸トリトリルといった単座化合物との錯体、或いはWO9906355号、WO9906356号、WO9906357号、WO9906358号、WO9952632号、WO9965506号、WO9962855号、US5693843号、WO961182号、WO9622968号、US5981772号、WO0136429号、WO9964155号、WO0213964号及びUS6127567号に記載された、有機ホスフィットなどの二座化合物との錯体を含む。
【0021】
また、ニッケル(0)と、WO02/30854号、WO02/053527号、WO03/068729号、WO04/007435号、WO04/007432号、FR2845379号及びWO2004/060855に記載されるような単座又は二座有機ホスフィン化合物との錯体、特に非公開仏国特許出願第0800381号に記載されたトリチエニルホスフィンとの錯体及びWO2003/031392号に記載されたDPPXとの錯体を使用することも可能である。
【0022】
同様に、本発明の触媒系は、ニッケル(0)と有機ホスホナイト又は有機ホスフィナイトの群に属する単座又は二座有機リン化合物との錯体を含むことができる。
【0023】
また、本発明の共触媒を、WO03/011457号及びWO2004/065352号に記載されるような、有機ホスフィット単座配位子と、有機ホスフィット、有機ホスホナイト、有機ホスフィナイト又は有機ホスフィンに属する化合物群から選択される二座配位子との混合物により得られたニッケル(0)錯体とともに使用することも可能である。
【0024】
水素化方法に関する説明は、上記の特許文献を含めたいくつかの文献に与えられており、また、the reviews Organometallics 3(1984)33,Advances in Catalysis(1985)33−1及びJournal of Chemical Education(1986),第63巻,第3号,第199−201頁に公開されたC.A.Tolmanによる論文にも記載されている。
【0025】
簡単に言うと、少なくとも1個のニトリル官能基を有する化合物、特にアジポニトリルなどのジニトリル化合物を製造するための方法は、第1工程において、1,3−ブタジエンなどのジオレフィンとシアン化水素とを、一般的には溶媒の非存在下及び触媒の存在下で反応させることからなる。この反応は、液体媒体中で行うように加圧下で実施される。不飽和ニトリル化合物を連続蒸留によって分離する。ペンテンニトリルなどの直鎖ニトリル化合物を第2水素化工程に送る。
【0026】
有利には、第1工程で得られた非直鎖不飽和ニトリルに、これらを直鎖不飽和ニトリルに転化させるための異性化工程を施し、第2水素化工程にも導入する。
【0027】
この第2水素化工程において、触媒系の存在下で直鎖不飽和ニトリルとシアン化水素とを反応させる。
【0028】
形成されたジニトリル化合物を、反応媒体から触媒系を抽出した後に連続蒸留により分離する。触媒系を抽出するための方法のいくつかが、例えば、米国特許第3773809号、同4082811号、同4339395号及び同5847191号に記載されている。一般に、触媒系は、反応媒体中に含まれるモノニトリル化合物とジニトリル化合物との比率を制御することによって得られた反応媒体から、沈降により2相に分離させることによって分離できる。この分離は、アンモニアの添加によって改善できる。また、触媒系を回収及び再循環させるために沈殿させることや、触媒系を抽出し、ニトリル生成物から分離するために非極性溶媒を使用することも可能である。
【0029】
これら様々な工程の温度条件は10〜200℃である。
【0030】
第1及び第2水素化工程だけでなく異性化工程でも使用される触媒系は、通常は同様のものである。すなわち、該触媒は同じニッケル(0)錯体を含有する。しかしながら、ニッケル原子の数と配位子分子の数との比率は、これらの工程のそれぞれで異なっていてよく、また、該触媒系の媒体中での濃度も異なっていてよい。
【0031】
好ましくは、共触媒は、第2水素化工程のために使用される触媒系にしか存在しない。ただし、該共触媒は異性化工程に存在していてもよい。
【0032】
この方法の特性及び性能レベル、すなわち使用する触媒系の特性及び性能レベルは、導入された化合物、特に第2工程で導入された不飽和モノニトリルの転化率(DC)と、生成される直鎖ジニトリルに対する線状性、すなわち形成されたジニトリルのモル数に対する直鎖ジニトリルのモル数とによって決定され、示される。アジポニトリルの生成の場合には、線状性は、形成されたジニトリル(AdN+ESN+MGN)のモル数に対する、得られたアジポニトリル(AdN)のモルのパーセンテージに相当する。
【0033】
本発明を、3−ペンテンニトリルの水素化によるアジポニトリルの製造に関する、単なる例示である以下の例においてさらに明らかに例示する。これらの例では、使用した3−ペンテンニトリルは、オールドリッチ社が販売する化合物である。
【0034】
これらの例においては、次の略語を用いている:
Cod:シクロオクタジエン
3PN:3−ペンテンニトリル
AdN:アジポニトリル
ESN:エチルスクシノニトリル
MGN:メチルグルタロニトリル
TTP:亜リン酸トリ−p−トリル
DPPX:ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−1,2−ベンゼン
DC(Y):転化されたYのモル数対初期Yモル数の比に相当する、水素化される生成物Yの転化率
線状性(L):形成されたAdNのモル数対形成されたジニトリルのモル数(AdN、ESN及びMGNのモルの合計)の比。
【0035】
以下の例で使用した式Iの化合物は市販のものである。
【実施例】
【0036】
例1:AdNを与えるための3−PNの水素化
使用した一般的な手順は次のとおりである:
次のものをアルゴン雰囲気下で隔壁ストッパーを備えたショット型の60mLガラス管に連続的に装填する:
配位子[配位子がTTPやトリチエニルホスフィンなどの単座の場合にはNi1原子当たり5モル当量の配位子、又は配位子がDPPXなどの二座の場合にはNi1原子当たり2.5モル当量]、
1.21g(15mmol、30当量)の無水3PN、
138mg(0.5mmol、1当量)のNi(Cod)2
ルイス酸(性質及び量については以下の表1の表示を参照)。
【0037】
この混合物を撹拌しながら70℃にする。HCN生成剤であるアセトンシアノヒドリンをシリンジドライバーにより0.45mL/時の流速で反応媒体に注入する。3時間の注入後に、このシリンジドライバーを停止させる。この混合物を周囲温度にまで冷却し、アセトンで希釈し、ガスクロマトグラフィーで分析する。
【0038】
これらの例で使用した共触媒を以下に列挙する。
【0039】
・共触媒A:ビス(ピナコラト)ジボロン(RN CAS:73183−34−3)。
【化1】

【0040】
・共触媒B:ヘキサエチルジゲルマニウム(IV)(RN CAS:993−62−4)
【化2】

【0041】
・共触媒C:ヘキサブチルジスタンナン(RN CAS 813−19−4)
【化3】

【0042】
・共触媒D:ジフェニルテトラメチルジシラン(RN CAS 1145−98−8)
【化4】

【0043】
結果を以下の表Iに与える。
【0044】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゼロの酸化状態を有するニッケルと有機ホスフィット、有機ホスホナイト、有機ホスフィナイト及び有機ホスフィンよりなる群から選択される少なくとも1個の有機リン配位子との錯体と、共触媒とを含む触媒系の存在下で、少なくとも1個の非共役不飽和を有し2〜20個の炭素原子を含む有機化合物をシアン化水素との反応により水素化することによって少なくとも1個のニトリル官能基を有する化合物を製造する方法であって、該共触媒が次の一般式I:
[(R)a−(X)y−]nM−M1[−(X)z−(R1a1n1
(式中:
M、M1は同一のものでも異なるものでもよく、次の元素:B、Si、Ge、Sn、Pb、Mo、Ni、Fe、W及びCrよりなる群から選択される元素を表し、
R、R1は同一のものでも異なるものでもよく、置換された若しくは置換されていない、かつ、架橋されていても架橋されていなくてもよい脂肪族基若しくは芳香族若しくは脂環式環を有する基、又はハロゲン化物基を表し、
Xは、酸素、窒素、硫黄又は珪素原子を表し、
y及びzは、同一でも同一でなくてもよい、0又は1の整数であり、
n及びn1は、M、M1元素の原子価を1で除したものに等しい整数であり、
a及びa1は、同一でも同一でなくてもよく、y及びzが1に等しい場合にはX元素の原子価を1で除したものに等しい整数であり、又はy及びzが0に等しい場合には1に等しい整数である。)
に相当する有機金属化合物であることを特徴とする製造方法。
【請求項2】
R及びR1は同一のもの又は異なるものであってよく、置換若しくは非置換でかつ架橋されていても架橋されていなくてもよい芳香族、脂肪族若しくは脂環式基、又はハロゲン化物基を表すことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記共触媒が、次の化合物:
・ビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロン
・ビス(ヘキシレングリコラト)ジボロン
・ビス(ピナコラト)ジボロン
・テトラキス(ピロリニド)ジボロン
・ヘキサメチルジシラン
・テトラフェニルジメチルジシラン
・ジフェニルテトラメチルジシラン
・トリス(トリメチルシリル)シラン
・テトラキス(トリメチルシリル)シラン
・ヘキサフェニルジシラン
・ヘキサメチルジゲルマン
・ヘキサエチルジゲルマン
・ヘキサフェニルジゲルマン
・ヘキサメチルジスタンナン
・ヘキサブチルジスタンナン
・ヘキサフェニルジスタンナン
・トリフェニルスタンニルジメチルフェニルシラン
・トリフェニルゲルマニルトリフェニルスタンナン
・ヘキサフェニル二鉛
・シクロペンタジエニル鉄ジカルボニルダイマー
・シクロペンタジエニルクロムジカルボニルダイマー
・シクロペンタジエニルニッケルカルボニルダイマー
・シクロペンタジエニルタングステントリカルボニルダイマー
・メチルシクロペンタジエニルモリブデントリカルボニルダイマー
よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記触媒系は、Niのモルに対する共触媒のモル比が0.1〜10であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
前記有機リン配位子が単座有機リン化合物及び二座有機リン化合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
ジニトリル化合物に転化される有機化合物がペンテンニトリル化合物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
前記少なくとも1個のニトリル官能基を有する化合物がアジポニトリル、メチルグルタロニトリル及びスクシノニトリルであることを特徴とする、請求項6に記載の製造方法。

【公表番号】特表2012−506397(P2012−506397A)
【公表日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−532571(P2011−532571)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【国際出願番号】PCT/EP2009/062896
【国際公開番号】WO2010/046226
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(508076598)ロディア オペレーションズ (98)
【氏名又は名称原語表記】RHODIA OPERATIONS
【住所又は居所原語表記】40 rue de la Haie Coq F−93306 Aubervilliers FRANCE
【Fターム(参考)】