説明

ニトロキシド制御剤を用いた水性分散体中での制御されたラジカル重合によるミクロゲル粒子の製造方法

ニトロキシド制御剤を用いた水性分散体中での制御されたラジカル重合によるミクロゲル粒子の製造方法と、その生物医学分野、農芸化学分野、化粧品、表面被覆での使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御剤、特にニトロキシド型の制御剤を用いた水性分散体中での制御されたラジカル重合法によって、ミクロゲル粒子を製造する方法に関するものである。
本発明方法によって得られるミクロゲル粒子は封入材料、例えば薬剤、殺虫剤、除草剤、充填剤または顔料用のエンキャプスレーション用材料として用いることができる。
本発明のミクロゲル粒子はある種の液体媒体の粘度調節用添加剤として用いることもできる。従って、本発明方法で得られるミクロゲル粒子は薬学、バイオ医学、農芸化学、ヒトまたは動物用食用品、化粧品および表面被覆剤、例えば塗料の分野で特に有用である。
【背景技術】
【0002】
ミクロゲル粒子の製造方法は既に研究されている。従来の一般的なミクロゲル粒子の製造方法は、ビニルモノマーを、必要に応じて一種以上の架橋コモノマーの存在下で、一般的なラジカル重合法(すなわち非リビング重合)で水性分散体として製造する方法である。
【0003】
水性分散体の重合の特徴は、重合開始時には反応媒体が均一溶液(モノマーが可溶)であり、重合終了時には反応媒体がラテックスの形、すなわちポリマー粒子が反応媒体中に安定化した集合体の形をする点にある。
【0004】
ミクロゲル粒子を製造する従来法では、水性分散体中での一般的ラジカル重合の下記の3つのプロトコールが用いられる:
(1)第1のプロトコールでは界面活性剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)の添加剤の存在下で行う。界面活性剤の役目はラテックスのコロイド安定性を確保することにある。得られるミクロゲル粒子の粒径は約100ナノメートルまたは約100ナノメートル以下である。重合終了時に界面活性剤を除去する段階が必要になる。
(2)第2のプロトコールでは界面活性剤の非存在下で、荷電ラジカル重合開始剤を用いる。この場合、鎖末端に位置した開始剤の荷電断片の存在によってラテックスのコロイド安定性を確保する。最終ラテックスの安定性を良好に確保するためにはエマルションの固体含有率を極めて低くし、一般には5重量%以下に維持しなければならない。
(3)第3のプロトコールではイオン性、イオン化可能または非荷電性水溶性コモノマーを用い、界面活性剤は使用する必要がない。この場合、ラテックスの熱的挙動は系の組成に極めて敏感である。
【0005】
制御されたラジカル重合によってミクロゲル粒子を製造する方法も開発されている。特許文献1(国際特許第WO 2001/077198号公報)には、下記(1)〜(3)の段階を含むRAFT型(Reversible addition-fragmentation chain transfer、可逆的付加フラグメント化連鎖移動反応)の制御されたラジカル重合を介したミクロゲル粒子を形成する架橋ミセルの製造方法が記載されている:
(1)RAFT型連鎖移動剤の存在下で、一種以上の疎溶媒性モノマーと一種以上の親溶媒性モノマーとをRAFT重合して複数の疎溶媒性ブロックと複数の親溶媒性ブロックとを形成する段階。疎溶媒性ブロックは分散媒中に不溶であり、親溶媒性ブロックは分散媒中に可溶である。
(2)上記ブロックコポリマーを分散媒中に分散させてミセルを形成する段階。
(3)上記ミセルを安定化してミクロゲルを形成する段階。
安定化段階はブロックコポリマーのブロック上に存在する一種または複数の官能基を架橋することで行うことができる。
【0006】
しかし、この方法には下記の欠点がある:
(1)有機溶媒を含む媒体中で行われるが、有機溶媒の存在が禁止される用途で用いる粒子では有機溶媒を後処理する段階が必要である。
(2)多くの異なる段階と操作を必要とし、これらの段階および操作は必ずしも容易ではない。
(3)RAFT重合の場合、ブロックコポリマーを得るための条件の決定が容易ではなく、通常の開始剤を使用するとホモポリマーが形成されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際特許第WO 2001/077198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、界面活性剤の非存在下で、水性媒体中で使用可能で、形態が制御されたミクロゲル粒子の安定かつ濃縮された分散体を製造でき、粒径が100ナノメートル以下にでき、実施が容易な、ミクロゲル粒子の製造方法に対する強いニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の対象は下記(a)〜(C)の段階:
(a)下記の式の一つに対応する制御剤の存在下で:一種または複数のモノマーを重合して得られるリビングマクロ開始剤を製造する段階:
【0010】
【化1】

【0011】
(ここで、
1とR3は炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、同一でも異なっていてもよく、
2は水素原子、炭素原子数が1〜8の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フェニル基、Li、NaまたはKのようなアルカリ金属またはNH4+またはNHBu3+のようなアンモニウムイオンを表し、R1とR3はCH3であるのが好ましく、R2はHであるのが好ましい
Zはアリール基または式Z1[X−C(O)]n(ここで、Z1は例えばポリオール型の化合物に由来の多官能性構造を表し、Xは酸素原子、炭素化合物基または水素原子を有する窒素原子、または、硫黄原子である)を表し、
nは2以上の整数である)
(b)段階(a)で得られた反応媒体に、段階(a)のビニルモノマーとは異なる少なくとも一種のビニルモノマーを添加する段階
(c)反応媒体中に少なくとも一種の架橋コモノマーを添加する段階であって、架橋コモノマーは段階(a)および段階(b)のモノマーとは異なり、この添加段階(c)は添加段階(b)と同時か、別に行う段階、
を含む水性媒体中でミクロゲル粒子を製造する方法において、
段階(a)のリビングマクロ開始剤の構成モノマーおよび/または段階(b)のビニルモノマーおよび/または段階(c)の架橋コモノマーが、−CO2H、−SO3H、アンモニウム、エチレンオキサイド、アミノおよびアミドの中から選択される少なくとも一種の官能基(この官能基は必要に応じて塩の形で存在することができる)を有することを特徴とする方法にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
「アミノ基」とは一般に−NH2基を意味し、例えば一種または複数のアルキル基でN−置換されていてもよい。
「アミド基」とは一般に−CO−NH2基を意味し、例えば一種または複数のアルキル基でN−置換されていてもよい。
「アンモニウム基」とは一般に−NH3+基を意味し、例えば一種または複数のアルキル基でN−置換されていてもよい。
略号のEtはエチル基に対応し、Buはブチル基に対応し、これらは種々の異性体(n−ブチル、sec-ブチルまたはtert-ブチル)で存在できる。
【0013】
本発明方法は上記定義のニトロキシド型制御剤を使用する点で従来法とは基本的に相違する。すなわち、この制御剤を用いることによってビニルモノマーと一種または複数の架橋コモノマーとの重合反応を再関与(reengage)できるリビングマクロ開始剤を形成することができる。上記モノマーおよびコモノマーは所望特性を有するミクロゲル粒子が生成するように選択する。
【0014】
本発明方法の重要な特徴の一つは、ミクロゲル粒子の構成成分のモノマー(リビングマクロ開始剤モノマーおよび/またはビニルモノマーおよび/または架橋コモノマー)が少なくとも一つの−CO2H、−SO3H、アンモニウム、エチレンオキサイド、アミノまたはアミド官能基を含む点にある。これらの官能基は水性媒体中で安定剤の役目をする。従って、反応媒体中には従来法と同様に界面活性剤を添加しなくてもよく、従って、プロセス終了時に界面活性剤を除去する段階を無くすことができる。得られた粒子はその粒子の構成モノマーに本来固有な安定性を有している。
【0015】
本発明方法では架橋コモノマーの含有率を変えることによって得られる粒子の粒径および形態を制御することができ、粒径が100nm以下の粒子を得ることができる。
本発明方法は一般に単一反応媒体中で行われ、従来プロセスの場合のように合成前に粒子に適した分散媒体中に分散する必要はない。本発明方法は水性媒体中で行われるため、プロセス終了時に得られる粒子はそのまま使用でき、後処理段階は必要がない。
さらに、第1ブロック(すなわちリビングマクロ開始剤)のみがラジカルを生じ、重合を開始するので、RAFT型重合と比べて、ホモポリマーの存在が制限される。
【0016】
本発明で「ミクロゲル粒子」とは一般に水性媒体中に懸濁した粒径が100nm以下、好ましくは40〜300nmのポリマー粒子を意味する。
本発明で「リビングマクロ開始剤」とは、反応媒体中にモノマーを添加することで少なくとも一端で重合反応に再関与(reengage)することができるポリマーを意味する。この「リビングマクロ開始剤」は「リビングポリマー」という用語に対応する。
「ビニルモノマー」とは重合反応で反応可能なエチレン性官能基を有するモノマーを意味する。
【0017】
段階(a)のリビングマクロ開始剤の構成モノマーは−CO2H、−SO3H、アンモニウム、酸化エチレン、アミノおよびアミドの中から選択される少なくとも一種の官能基を有する。この官能基は塩の形で存在していてもよい。
段階(a)のリビングマクロ開始剤の構成モノマーは(メタ)アクリルモノマー、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマー、ハロゲン化トリアルキルアンモニウムアルキル(メタ)アクリレート、(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー、任意成分としてスルホン酸基(例えばアクリルアミドメチルプロパンスルホネート)を含んでいてもよい(メタ)アクリルアミドモノマー、例えば(ジ)アルキル(メタ)アクリルアミドおよびスルホン酸基を有するスチレンモノマー(例えばスチレンスルホネート)の中から選択することができる。
【0018】
不飽和カルボン酸モノマーのファミリーの中ではアクリル酸またはメタクリル酸が有利なものとして挙げられる。
使用可能な制御剤の例としては下記式に対応するものが挙げられる:
【化2】

【0019】
式(III)の制御剤は一般に、一種または複数の下記式(I)のアルコキシアミン:
【化3】

【0020】
(ここで、R1、R2およびR3は上記定義のもの)
を少なくとも一種の式(II)のポリ不飽和化合物:
【化4】

【0021】
〔ここで、Zはアリール基または式Z1[X−C(O)]n(ここで、Z1は例えばポリオール型の化合物に由来の多官能性構造を表し、Xは酸素原子、炭素含有基または水素原子を有する窒素原子または硫黄原子である)を表し、
nは2以上の整数である〕
と、溶媒、好ましくはアルコール、例えばエタノール、芳香族溶媒、フッ素化溶媒、エーテルおよび極性非プロトン性溶媒の中から選択される溶媒の存在下または非存在下で、一般に0〜90℃、好ましくは25〜80℃の温度で、式(I)の単官能性アルコキシアミンと式(II)のポリ不飽和化合物とのモル比を1.5〜1.5n、好ましくはn〜1.25n(nは上記定義のものである)にして、反応させて得られる。
【0022】
上記定義の多官能性アルコキシアミンの製造で使用可能なポリ不飽和化合物の例としては、多官能性ビニルベンゼン(この場合、Zはアリール基である)または多官能性アクリル誘導体(この場合、Zは式Z1[X−C(O)]n基である)が挙げられる。ポリ不飽和化合物は下記であるのが好ましい:ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート(Sartomerから商品名SR259、SR344、SR610で市販)、アルコキシル化ヘキサンジオールジアクリレート(Sartomerから商品名CD561、CD564、CD560で市販)、ビスフェノール−Aジアクリレート、エトキシル化ビスフェノール−Aジアクリレート (Sartomerから商品名SR349、SR601、SR602、CD9038で市販)、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ−エリトリチルトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(Sartomerから商品名SR454、SR499、SR502、SR9035、SR415で市販)、プロポキシル化グリセリルトリアクリレート(Sartomerから商品名SR9020で市販)、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(Sartomerから商品名SR492およびCD501で市販)、ペンタエリトリチルテトラアクリレート、ビス(トリメチロールプロパン)テトラアクリレート、エトキシル化ペンタエリトリチルテトラアクリレート(Sartomerから商品名SR494で市販)、ジペンタエリトリチルペンタアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリトリチルヘキサアクリレート(Sartomerから商品名Kayarad DCPA20および DCPA60で市販)およびジペンタエリトリチルポリアクリレート(UCB Chemicalsから商品名DPHPAで市販)。
【0023】
Zが式Z1−[X−C(O)]nに対応する場合、制御剤は下記式(IIIa)に対応する:
【化5】

【0024】
(ここで、Z1は一般にアルキレン基に対応する)
上記一般的定義による制御剤の例としては下記式の多官能性アルコキシアミンが挙げられる:
【化6】

【0025】
この多官能性アルコキシアミンは式(I)の一官能性アルコキシアミンと、1,4−ブタンジオールジアクリレートとの反応で得られる。
式(I)の制御剤および/または式(III)の制御剤は開始剤および乳化剤の役目もする。従って、式(I)の制御剤および/または式(III)の制御剤の界面活性剤としての特性を用いることで界面活性剤を使用を避けることができる。
さらに、−CO2H、−SO3H、アンモニウム、酸化エチレン、アミノまたはアミド官能基を有する粒子の構成中に含まれるモノマーのいくつかは上記粒子の安定性に寄与するので、界面活性剤を用いる必要がない。
段階(a)後には下記式の末端を有するリビングマクロ開始剤が得られる:
【化7】

【0026】
この末端を「SG1」とよぶことにする。
この反応性末端を有するマクロ開始剤は、モノマーを添加することによって重合反応中に再関与できる。これは本発明の段階(b)および(c)に当てはまる。
段階(b)で導入されるビニルモノマーはビニル芳香族モノマー、例えばスチレンまたは置換スチレン、アクリルモノマー、例えばアルキルまたはアリールアクリレート、官能性アクリレート、メタクリルモノマー、例えばアルキルまたはアリールメタクリレート、官能性メタクリレートおよびアクリルアミドおよびメタクリルアミドファミリーのモノマーの中から選択できる。
【0027】
段階(b)で導入されるビニルモノマーはアクリルアミドおよびメタクリルアミドファミリーのモノマーであるのが好ましい。アクリルアミドモノマーはモノアルキルアクリルアミドまたはジアルキルアクリルアミドであるのが好ましい。使用可能なジアルキルアクリルアミドモノマーの例としてはN,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドまたはN,N−ジイソプロピルアクリルアミドが挙げられる。使用可能なモノアルキルアクリルアミドモノマーの例としてはN−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミドまたはN−イソプロピルアクリルアミドが挙げられる。
ビニルモノマーは反応媒体の全重量に対して少なくとも10重量%以上、好ましくは20重量%以上の比率で反応媒体中に導入するのが有利である。
【0028】
アクリルアミド単位を有するポリマーに独特な特徴は、水中への臨界溶液温度(LCST)が低いことである(N−イソプロピルアクリルアミド由来の単位の場合、約32℃)。この温度以上ではポリマーは反応媒体中に溶解し、LCST以上の温度では沈殿する。このポリマーの温度を関数とするこうした物理状態の変化によってミクロゲル粒子に封入特性が与えられる。特に、LCST以上の温度にポリマーを加熱しタイプ状態で有効成分を存在させると、有効成分は粒子中に封入される。この有効成分は低温(正確にはLCST以下の温度)で放出される。
【0029】
LCSTを有するポリマーの欠点はポリマーが置かれている温度条件に従って粒子が溶解する点にある。本発明に含まれる架橋コモノマーの添加段階を用いることによって、LCST以下の温度でも粒子はその結合性を保持でき、反応媒体中へのポリマーの溶解を避けることができる。
【0030】
本発明方法は架橋コモノマーを添加する段階(c)を含む。
「架橋コモノマー」とは、重合媒体中に存在する他のモノマーと反応して、3次元の網状ネットワークを形成するモノマーを意味する。この架橋コモノマーは、化学的な観点からは一般に、反応時にポリマー鎖間に架橋を作ることができる少なくとも2つのエチレン重合性官能基を有している。
この架橋コモノマーは段階(b)の不飽和モノマーと反応できる。
【0031】
架橋コモノマーとしてはジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエートポリオール(メタ)アクリレート、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、炭素鎖中に2〜10の炭素原子を含むアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートおよびN−N’−アルキレンビスアクリルアミド、例えばN,N’−メチレンビスアクリルアミドを挙げることができる。架橋剤としてはN,N’−メチレンビスアクリルアミドを用いるのが好ましい。
【0032】
架橋コモノマーを重合生成物と反応可能な化合物にすることもできる。ジグリシジルエーテル、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテルが挙げられる。
架橋コモノマーは、段階(b)で導入されるビニルモノマーの1〜12重量%の含有率または反応媒体の全重量に対して0.2〜2重量%の含有率で反応媒体中に導入するのが有利である。
添加段階(c)は添加段階(b)と同時か、添加段階(b)に続いて行うことができる。
本発明の第1実施例では、架橋コモノマーをビニルモノマーと同時に添加することができる。この実施例は架橋コモノマーをビニルモノマーの量に対して10重量%以下、特に5重量%以下の量で導入する場合に特に適している。制御されたラジカル重合特性を用いることによって連鎖の成長を減速でき、従って、ミセル化前の溶液中での架橋節の形成が避けられる。
【0033】
本発明の第2実施例では、架橋コモノマーの添加後にビニルモノマーを添加することができる。架橋コモノマーはポリマー粒子の形成段階後(「核生成段階」)に添加するのが好ましい。この実施例は架橋コモノマーをビニルモノマーの量に対して5重量%以上、特に10重量%以上の量で導入するのに特に適している。架橋コモノマーの添加を遅らせることによって反応媒体中でのミクロゲルは無くなる。この場合、架橋コモノマーの量を増やして粒子の核での架橋レベルを調節することができる。この実施例は核生成段階を架橋段階から切り離すことができ、それによってプロセス中に生じる粒子の粒径をより良く制御できるという意味で有利である。全てのポリマー鎖はそのリビング特性からミクロゲル中に組み込まれる。
【0034】
本発明の方法は、上記いずれの実施例でも、その他の場合でも、一般に80℃以上、好ましくは100℃以上の温度で行われる。本発明方法は水性媒体中で、有利には界面活性剤の非存在下で行う。特に、本発明に独特な特徴の一つは、得られるミクロゲル粒子のコロイド安定性が反応媒体中への界面活性剤の添加で確保されるのではなく、界面活性基、特に−CO2H基を含むポリマーが存在することによって確保される点にある。
【0035】
重合媒体中の活性物質すなわちポリマーおよび残留モノマーの濃度は10重量%以上、好ましくは20重量%以上であるのが有利である。
本発明方法で製造したミクロゲル粒子を封入材料を作るのち使用する場合には、そのプロセス中に被封要素を反応媒体中に添加する段階を含むことができる。この添加段階は段階(b)と同時に行うことができ、段階(b)の後に段階(c)を行う場合は、段階(c)と同時にまたは段階(c)後に上記の添加段階を開始することができる。
【0036】
被封入成分は有機分子、例えば薬剤、殺虫剤、除草剤、着色剤、無機分子、例えば無機顔料、触媒または無機充填剤にすることができる。
本発明方法は必要に応じて水性媒体からミクロゲル粒子を単離する段階を含むこともできる。この単離段階は例えば濾過で行うことができる。
本発明の別の対象は、上記定義の本発明方法によって得られるミクロゲル粒子にある。
【0037】
本発明方法で得られるミクロゲル粒子は架橋したコア(架橋程度は用いる架橋コモノマーの含有率に依存する)と、毛状クラウン(couronne cheveles)とを有する。毛状クラウンはコロイドの形で、コアの温度やそれが親水性または疎水性であるかとは関係なく、ミクロゲル粒子に良好な安定性を与える。ミクロゲル粒子のコアを構成するモノマーの特性、種類はミクロゲル粒子に与えたい特性に応じて変えることができる。例えば、熱過敏性のミクロゲル粒子を得たい場合には、ジアルキルアクリルアミド型モノマーを選択する。例えば、N,N−ジエチルアクリルアミドモノマーを用いた時に観察される現象は、高温(すなわちLCST以上の温度)でブロックコポリマー鎖が結合して疎水性ミクロゲル粒子が形成され、反応媒体の温度がLCST以下で粒子は水で膨張するが、化学的架橋節の存在によって解離せず、媒体粘度が大幅に増加する、というものである。
【0038】
本発明方法で得られる本発明のミクロゲル粒子はその固有な特性から種々の用途分野に応用できる。本発明のミクロゲル粒子は有機分子、例えば薬剤、殺虫剤、除草剤、着色剤、無機分子、例えば無機顔料、触媒または無機充填剤のような成分を封入するのに特に有用である。LCSTを有する単位をベースにした粒子の場合には温度を下げてミクロゲル粒子の成分ポリマーのLCST以下にしタイプ時に成分を放出させることができる。従って、本発明のミクロゲル粒子は薬学、農芸化学、人間または動物の食品、生物医学、化粧品および塗料の分野に特に適している。
本発明粒子は液体媒体の粘度を調節するために、表面被覆の分野で特に増粘剤として用いることもできる。化粧品の分野では、本発明のミクロゲル粒子を口紅、コンシーラーまたはファンデーション型の製品で使用できる。この粒子はさらにゲル状相型の配合物、例えばゲル状相中油タイプや逆相タイプさらにはゲル相中水タイプ(ゲル状または非ゲル状)のベースにすることもできる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施例1で時間を関数としてモノマーのポリマーへの変換率をモニターしたグラフ。
【図2】実施例1で温度サイクル時のミクロゲル粒子の粒径変化をモニターしたグラフ。
【図3】実施例2で時間を関数としてモノマーのポリマーへの変換率をモニターしたグラフ。
【図4】実施例2で温度サイクル時のミクロゲル粒子の粒径変化をモニターしたグラフ。
【図5】実施例3で時間を関数としてモノマーのポリマーへの変換率をモニターしたグラフ。
【図6】実施例3で温度サイクル時のミクロゲル粒子の粒径変化をモニターしたグラフ。
【実施例】
【0040】
実施例1
この実施例はN,N−ジエチルアクリルアミドとN,N’−メチレンビスアクリルアミドとの水性分散体中での共重合を説明する。反応媒体中にN、N−ジエチルアクリルアミドと同時にN,N’−メチレンビスアクリルアミドを、N,N’−メチレンビスアクリルアミドの比率が3モル%となるように導入する。
ビーカー中で18.52gの1M NaOHを104.19gの脱イオン水で調製したものに、1.61gのポリ(アクリル酸)−SG1マクロ開始剤(モル質量が1880g.mol-1)と0.45gのNa2CO3とを溶かす。別のビーカーでは30.01gのN,N−ジエチルアクリルアミドを1.09gのN,N’−メチレンビスアクリルアミドと0.0297gのSG1と混合する。この2つの溶液を一つにし、窒素バブリングによって脱気し、300回転/分で20分間攪拌する。次いで、混合物を110℃に予熱した300mlのタンクに導入した後、3barの圧力下で300回転/分で攪拌する。反応媒体の温度を112℃に維持する。約5mlのサンプルを30分毎、次いで8時間毎に取り、反応を24時間後に停止する。
【0041】
各サンプルが冷却する前に、数十μlのサンプルを平行六面体のポリスチレンタンク中で温度が70℃以上の6mlの脱イオン水に添加して粒径を測定する。次いで、この希釈サンプルをMalvern Nano ZS90機械で動的光散乱で解析する。次に、Nano ZS90機械の公称温度を下げることによって冷却希釈サンプルを特徴付ける。次いで50℃−15℃−50℃の温度サイクルを実施する。
モノマーのポリマーへの変換率を重量測定して求める。約1gの各サンプルをアルミニウム製るつぼに入れ、通風室で一晩、次いで、減圧下に85℃に加熱したデシケーターで数時間、蒸発させる。
[図1]および[図2]に示す2つのグラフはそれぞれモノマーのポリマーへの変換率と、温度サイクル時のミクロゲル粒子の粒径変化をモニターしたグラフである。
【0042】
[図1]から、モノマーは10時間弱の反応時間後にポリマーとしてほぼ完全に消費されることが分かる。略24時間後にラテックスを高温で回収し、LCST以下に冷却する前に動的光散乱で解析した。粒径の変化は測定温度(15℃または50℃)の関数として[図2]で追跡できる。Z平均は、Nano ZS90動的光散乱機械によって直接計算された平均値である。この機械は強度平均(Di)、数平均(Dn)および多分散度指数も示す。この多分散度指数値が0.1以下の場合、サンプルは単分散であるとみなされる。図から、反応器内で生成した(サイクル0)粒子の直径は約110nm(Z平均)であることがわかる。次の15℃〔すなわち、ポリ(N,N−ジエチルアクリルアミド)のLCST以下〕に冷却したラテックスは、再度親水性になったコアのポリマー鎖が水で溶媒化するため、粒径が大きい(約180nm)。次に、系を50℃に加熱すると、反応器出口で同じ粒径が見られる。これは架橋が有効であることを証明する。さらに、[図2]で15℃および50℃で交互に測定された粒径が全く変動せず、一定であるので、この現象は完全に可逆的であることがわかる。
【0043】
実施例2
この実施例ではN,N−ジエチルアクリルアミドと、N,N’−メチレンビスアクリルアミドとの水性分散体中での共重合を説明する。N、N−ジエチルアクリルアミドに続いて、N,N’−メチレンビスアクリルアミドの比率が3モル%となるようにN,N’−メチレンビスアクリルアミドを反応媒体中に導入する。
1.61gのポリ(アクリル酸)−SG1マクロ開始剤(モル質量が1880g.mol-1)と、12.82gのNaOHと、72.15gの脱イオン水H2Oとをビーカー中で溶かす。別のビーカーでは0.0205gのSG1と、20.78gのN,N−ジエチルアクリルアミドとを混合する。これら2つの溶液を溶液1として合わせる。5.60gのNaOHと、32.05gの脱イオン水と、0.0091gのSG1と、9.23gのN,N−ジエチルアクリルアミドと、1.09gのN,N’−メチレンビスアクリルアミドとを混合して溶液2を調製する。
溶液1および溶液2を窒素バブリングで脱気し、300回転/分で20分間攪拌する。
溶液1を約110℃に予熱した300mlのタンクに導入し、次いで3barの圧力下で300回転/分で攪拌する。反応媒体の温度を112℃に維持する。約5mlのサンプルを30分および60分に採る。1時間の反応後、溶液2をタンクに導入する。
【0044】
約5mlのサンプルを30分毎にさらに2時間、次いで、1時間毎に5時間採り、最終的に24時間後に反応を停止する。各サンプルが冷却する前に、数十μlのサンプルを平行六面体のポリスチレンタンク中で70℃以上の温度の6mlの脱イオン水に添加して粒径を測定する。次いで、この希釈サンプルをMalvern Nano ZS90機械で動的光散乱によって解析する。次に、Nano ZS90機械の公称温度を下げることによって冷却時希釈サンプルを特徴付け、次に50℃−15℃−50℃の温度サイクルを実施する。
モノマーのポリマーへの変換率を重量測定で求めた。約1gの各サンプルをアルミニウム製るつぼに入れ、通風室で一晩、次いで、減圧下に85℃に加熱したデシケーターで数時間、蒸発させる。
[図3]および[図4]に示す2つのグラフはそれぞれモノマーのポリマーへの変換率、温度サイクル間のミクロゲル粒子の粒径変化および分散の多分散度をモニターしたグラフである。
[図3]から、約20時間後のモノマーの変換率が100%であることがわかる。
[図4]は実施例1の挙動と同様な実施例2の挙動を示しているが、この場合、架橋剤の比率が同じ場合、得られる粒径は小さくなる。
【0045】
実施例3
この実施例ではN,N−ジエチルアクリルアミドとN,N’−メチレンビスアクリルアミドとの水性分散体中での共重合を説明する。N、N−ジエチルアクリルアミドに続いて、N,N’−メチレンビスアクリルアミドの比率が5モル%となるようにN,N’−メチレンビスアクリルアミドを反応媒体中に導入する。
1.73gのポリ(アクリル酸)−SG1マクロ開始剤(モル質量が2000g.mol-1)と17.28gのNaOHと、92.69gの脱イオン水H2Oとをビーカー中で溶かす。別のビーカーでは0.0280gのSG1と、27.76gのN,N−ジエチルアクリルアミドとを混合する。これら2つの溶液を溶液1として合わせる。1.27gのNaOHと、6.79gの脱イオン水と、0.0021gのSG1と、2.05gのN,N−ジエチルアクリルアミドと、0.3644gのN,N’−メチレンビスアクリルアミドとを混合して溶液2を調製する。
溶液1および溶液2を窒素バブリングによって脱気し、300回転/分で20分間攪拌する。溶液1を約110℃に予熱した300mlのタンクに導入した後、3barの圧力下で300回転/分で攪拌する。反応媒体の温度を112℃に維持する。約5mlのサンプルを30分および60分に採る。1時間の反応後、溶液2をタンクに導入する。
【0046】
約5mlのサンプルを30分毎にさらに2時間、次いで、1時間毎に5時間採り、最終的に24時間後に反応を停止する。
各サンプルが冷却する前に、数十μlのサンプルを平行六面体のポリスチレンタンク中で70℃以上の温度で6mlの脱イオン水に添加して粒径を測定する。次に、この希釈サンプルをMalvern Nano ZS90機械で動的光散乱によって解析する。次に、Nano ZS90機械の公称温度を下げることによって冷却希釈サンプルを特徴付け、次いで50℃−15℃−50℃の温度サイクルを実施する。
モノマーのポリマーへの変換率を重量測定で求めた。約1gの各サンプルをアルミニウム製るつぼに入れ、通風室で一晩、次いで、減圧下に85℃に加熱したデシケーターで数時間、蒸発させる。
[図5]および[図6]に示す2つのグラフはそれぞれモノマーのポリマーへの変換率と温度サイクル中のミクロゲル粒子の粒径変化をモニターしたグラフである。
[図5]から、20時間以上反応した後にモノマーの変換率が100%に達したことがわかる。ここでも、熱過敏性ミクロゲル粒子が得られ、感温性の可逆特性と有効な架橋が証明されている。この場合、[図6]に示すように、得られた粒径は実施例2より小さく、高温多分散度は減少する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(a)〜(c):
(a)下記の式の一つに対応する制御剤の存在下で、一種または複数のモノマーを重合して得られるリビングマクロ開始剤を製造する段階:
【化1】

(ここで、
1とR3は炭素原子数が1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、
2は水素原子、炭素原子数が1〜8の直鎖または分岐鎖のアルキル基、フェニル基、アルカリ金属またはアンモニウムイオンを表し、
Zはアリール基または式Z1[X−C(O)]n(ここで、Z1は多官能性構造を表し、Xは酸素原子、炭素基または水素原子を有する窒素原子または硫黄原子)を表し、
nは2以上の整数である)
段階(b)(a)で得られた反応媒体中に段階(a)のビニルモノマーとは異なる少なくとも一種のビニルモノマーを添加する段階、
(c)反応媒体中に少なくとも一種の架橋コモノマーを添加する段階であって、架橋コモノマーは段階(a)および段階(b)のモノマーとは異なり、この添加段階(c)は添加段階(b)と同時か別に行う段階、
の段階を含む水性媒体中でミクロゲル粒子を製造する方法であって、
段階(a)のリビングマクロ開始剤の構成モノマーおよび/または段階(b)のビニルモノマーおよび/または段階(c)の架橋コモノマーが、−CO2H、−SO3H、アンモニウム、エチレンオキサイド、アミノおよびアミドの中から選択される少なくとも一種の官能基(この官能基は塩の形で存在していてもよい)を有することことを特徴とする方法。
【請求項2】
段階(a)のリビングマクロ開始剤の構成モノマーが−CO2H、−SO3H、アンモニウム、酸化エチレン、アミノおよびアミドの中から選択される少なくとも一種の官能基(この官能基は塩の形で存在することができる)を有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
段階(a)のリビングマクロ開始剤の構成モノマーを(メタ)アクリルモノマー、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマー、ハロゲン化トリアルキルアンモニウムアルキル(メタ)アクリレート、(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー、任意成分としてスルホン酸基を含む(メタ)アクリルアミドモノマーおよびスルホン酸基を含むスチレンモノマーの中から選択する請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
段階(a)のリビングマクロ開始剤の構成モノマーがアクリル酸またはメタクリル酸である請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
上記制御剤が下記式に対応する請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法:
【化2】

【請求項6】
上記制御剤が下記式に対応する請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法:
【化3】

【請求項7】
段階(b)で導入されるビニルモノマーが芳香族ビニルモノマー、アクリルモノマー、例えばアルキルまたはアリールアクリレート、メタクリルモノマー、例えばアルキルまたはアリールメタクリレート、アクリルアミドモノマーおよびメタクリルアミドモノマーの中から選択される請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
段階(b)で導入されるビニルモノマーがモノアルキルアクリルアミドまたはジアルキルアクリルアミドモノマーである請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ジアルキルアクリルアミドモノマーがN,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドまたはN,N−ジイソプロピルアクリルアミドである請求項8に記載の方法。
【請求項10】
モノアルキルアクリルアミドモノマーがN−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミドまたはN−イソプロピルアクリルアミドである請求項8に記載の方法。
【請求項11】
反応媒体中ビニルモノマーが少なくとも10重量%の比率でに導入される請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
架橋モノマーがジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエートポリオール(メタ)アクリレート、炭素鎖中に2〜10の炭素原子を含むアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートおよびN−N’−アルキレンビスアクリルアミドの中から選択される請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
架橋コモノマーがN−N’−メチレンビスアクリルアミドである請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
架橋コモノマーが段階(b)で導入されるビニルモノマーの重量に対して1〜12重量%の含有率で反応媒体中に導入される請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
添加段階(c)が添加段階(b)の後に行われる請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
上記粒子によって封入される成分を反応媒体中に添加する段階をさらに含む請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法によって得られるミクロゲル粒子。
【請求項18】
請求項17に記載のミクロゲル粒子の封入材料としての使用。
【請求項19】
請求項17に記載のミクロゲル粒子の増粘剤としての使用。
【請求項20】
薬学、生物医学、農芸化学、人間または動物食品、化粧品、塗料または表面被覆剤での請求項18または19に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−516849(P2010−516849A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546777(P2009−546777)
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【国際出願番号】PCT/EP2008/050975
【国際公開番号】WO2008/095814
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(505005522)アルケマ フランス (335)
【出願人】(505252333)サントル・ナシヨナル・ド・ラ・ルシエルシユ・シヤンテイフイク (24)
【出願人】(509074014)ユニヴェルシテ・ピエール・エ・マリ・キュリ・(パリ・6) (4)
【Fターム(参考)】