説明

ニトロ化合物の検出用化学センサにおける導電性又は半導体性ポリマーの使用法

本発明は、ニトロ芳香族化合物、ニトロアミン、ニトロソアミン及び硝酸エステルより形成される基から選ばれる1種以上のニトロ化合物を検出することが意図される抵抗型又は重量型センサの中の高感度物質として1種以上の導電性又は半導体性ポリマーの使用法に関する。
適用:爆発物の検出;大気汚染、及び比較的限定された空間の中の周囲空気の品質の点検及び監視;ニトロ化合物を製造、貯蔵及び/又はハンドリングする工場現場の監視。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニトロ化合物、そして特に、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン(DNB)、ジニトロトルエン(DNT)、2,4,6−トリニトロトルエン(TNT)等のような、ニトロ芳香族化合物を検出するために意図される抵抗型センサ及び重量型センサ用の高感度物質として導電性又は半導体性ポリマーの使用法に関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなセンサは、爆発物を検出するために、空港のような公共の場における安全確保のため、領土内で流通している製品の合法性を点検するため、テロ行為を撲滅するため、武装解除作業を行なうため、対人用地雷の場所を突き止めるため、又は工業地域若しくは軍事地域の汚染除去のための、いずれにおいても有用である。
【0003】
これらのセンサは、環境の保護の維持のために、とりわけ大気汚染、及び比較的限定された空間における周囲空気の品質を点検及び監視するために、及びニトロ化合物を製造、貯蔵及び/又は取り扱う工業地域の、安全目的に、監視のためにも有用である。
【0004】
爆発物の検出は、特に市民の安全の点で、極めて重大な問題である。
【0005】
現在、爆発物の組成物の中で見つけられるニトロ化合物の蒸気を検出するために、この目的のために訓練された“爆薬探知”犬の使用、及び現場で採取された試料の、例えば質量分光計又は電子捕捉検出器に連結されたクロマトグラフィーによる、或いは更には赤外検出にもよる実験室分析の使用のような数種類の方法が使用されている。
【0006】
これらの方法は、一般に、極めて高感度であることが実証されているが、このことは、爆発物の周辺のニトロ化合物の蒸気濃度は極めて低いことから爆発物の検出には最も重要である。しかしながら、これらの方法は必ずしも完全に充分と言う訳ではない。
【0007】
従って、“爆薬探知”犬を使用することは、犬もその使用者も長期間の訓練を受ける必要がある、そして犬の注意持続時間が限られているので長時間の作業には向かないと言う欠点がある。
【0008】
他の方法について言えば、その方法が、使用する装置全体の大きさ、その方法のエネルギー消費及びそれの運転コストなど全部について、簡単に移動可能で自立的であり、従ってあらゆるタイプの現場で使用可能である検出システムの開発が広く行なわれている。
【0009】
近年、リアルタイムでガス状化学種を検出できるセンサの開発で長足の進歩が見られた。これらのセンサの操作は、高感度物質、即ちこの物質が、探索されるガス状分子と接触したとき変性される少なくとも1種の物理的特性を有する物質、の膜の使用に基づいていて、この物理的特性の僅かな変動でも、結局リアルタイムに測定できるシステムの状態になり、従って探索されるガス状分子の存在を立証する。
【0010】
化学センサには前記の方法より優れた多くの長所が存在する、即ち、即時の結果、小型軽量化の可能性、並びに従って可搬性、ハンドリング性及び実質的な自立性、安価な製造コスト及び操作コスト等である。
【0011】
しかしながら、化学センサの性能は、使用される高感度物質の性質によって極端に変動することは明らかである。
【0012】
気体のニトロ化合物、及び更に詳しくはニトロ芳香族化合物、を検出するために既に多数の高感度物質が提案されていて、これらの化合物のなかでは、多孔質ケイ素、植物由来の炭素、ポリエチレングリコール、アミン、シクロデキストリン、キャビタンド(cavitand)及び蛍光ポリマーの物質を挙げることが可能である[参考文献[1]〜[5]]。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
今回、爆発物を検出するために更に具体的に意図されたセンサの開発に関するこれらの研究の枠組みの中で、本発明者等は、高感度物質としての導電性又は半導体性ポリマーの使用は、ニトロ化合物を検出するのに極めて効率のよい抵抗型又は重量型センサに帰着することを発見した。
【0014】
本発明の基礎を成すのはこの所見である。
【0015】
本発明の主題は、ニトロ芳香族化合物、ニトロアミン、ニトロソアミン及び硝酸エステルより形成される群から選ばれる1種以上のニトロ化合物を検出することが意図された抵抗型又は重量型センサの中の高感度物質として少なくとも1種の導電性又は半導体性ポリマーの使用である。
【0016】
後続及び先行の文の中で、“導電性”ポリマーは、電気伝導率が室温で10ジーメンス/cmに少なくとも等しいポリマーであることを意味し、一方、電気的“半導体性”ポリマーは、電気伝導率が室温で約10−10〜10ジーメンス/cmのポリマーであることを意味する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明により、導電性又は半導体性ポリマーは、次式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)に適合するポリマーから選ばれる共役ポリマーであるのが好ましい:
【0018】
【化1】

【0019】
式中、nは5〜100000の範囲の整数であり、同時にR、R、R及びRは、互いに独立して:
− 水素又はハロゲン原子;
− メチル基;
− 2〜100個の炭素原子、並びに随意に1個以上のヘテロ原子及び/又は少なくとも1個のヘテロ原子を包含する1個以上の化学官能基、及び/又は1個以上の置換若しくは非置換の芳香族又はへテロ芳香族基を含有する飽和若しくは不飽和の、直線状、分岐状又は環状炭化水素鎖;
− 少なくとも1個のヘテロ原子を包含する化学官能基;又は
− 置換若しくは非置換の芳香族又はヘテロ芳香族基
を表す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
前記式(I)〜(V)では、R、R、R及び/又はRが、C〜C100の炭化水素鎖を表すとき、及びそれらが1個以上のヘテロ原子、及び/又は1個以上の化学官能基及び/又は1個以上の芳香族又はヘテロ芳香族基を包含するとき、これらの原子、これらの化学官能基及びこれらの基は、この鎖の中で架橋していてもよく、この鎖の側枝の中にあってもよく、或いはこの鎖の末端に配置されてもよい。
【0021】
ヘテロ原子又はヘテロ原子類は、炭素又は水素原子以外、例えば酸素、硫黄、窒素、フッ素、塩素、リン、ホウ素又はケイ素の各原子、のいずれの原子でもよい。
【0022】
化学官能基又は官能基類は、特に次の官能基類から選ばれてもよい:−COOH、−COOR、−CHO、−CO−、−OH、−OR、−SH、−SR、−SO、−NH、−NHR、−NR、−CONH、−CONHR、−CONR、−C(X)、−OC(X)、−COX、−CN、−COOCHO及び−COOCOR、式中:
− Rは、1〜100個の炭素原子を含有する飽和若しくは不飽和の、直線状、分岐状又は環状炭化水素基を表し、或いは前記化学官能基(類)がC〜C100炭化水素鎖の中でブリッジを形成するならば共有結合を表す;
− Rは、1〜100個の炭素原子を含有する飽和若しくは不飽和の、直線状、分岐状又は環状炭化水素基を表し、この基は、Rで表される炭化水素基と同じでもよく、異なることも可能である;同時に、
− Xは、ハロゲン原子、例えばフッ素、塩素、臭素の各原子を表す。
【0023】
芳香族基(類)は、1個以上のC〜C不飽和環を含み、例えばシクロペンタジエニル、フェニル、ベンジル、ビフェニル、フェニルアセチレニル、ピレン又はアントラセンの各基のような共役二重結合を包含するいずれの炭化水素基でもよく、一方、ヘテロ芳香族基(類)は前記定義のいずれの芳香族基でもよいが、その構成成分の環の少なくとも1個の中に、例えば、フラニル、ピロリル、チオフェニル、オキサゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピラニル、キノレイニル、ピラジニル又はピリミジニルの各基のような1個以上のヘテロ原子を包含する。
【0024】
更に、本発明により、この芳香族基若しくはヘテロ芳香族基、又はこれらの芳香族基類若しくはヘテロ芳香族基類は、前記の官能基から選ばれる1個以上の化学官能基で置換されてもよい。
【0025】
好ましくは、ポリマーは、ポリアセチレン(式(I)のポリマーであり、式中、R及びR=H)、ポリフェニレン(式(II)のポリマーであり、式中、R〜R=H)、ポリアニリン(式(III)のポリマーであり、式中、R〜R=H)、ポリピロール(式(IV)のポリマーであり、式中、R及びR=H)、ポリチオフェン(式(V)のポリマーであり、式中、R及びR=H)及びポリ(3−アルキルチオフェン)(式(V)のポリマーであり、式中、R=H、同時にR=アルキル)から選ばれる、そして特に後者のものから選ばれる。
【0026】
本発明により使用できるポリ(3−アルキルチオフェン)の例として、特にポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)及びポリ(3−ドデシルチオフェン)を挙げることが可能である。
【0027】
これらのポリマーは、これらのポリマーを販売する会社から−例えば、一連のポリ(3−アルキルチオフェン)の場合は、シグマ・アルドリッチ(Sigma-Aldrich)から購入可能である−又は該当するモノマーの酸化、酵素若しくは電気化学的な重合又は他のそのような重合のいずれによっても得ることが可能である。
【0028】
ポリアニリンは、広く文献に記載されているように、エメラルディン(emeraldine)塩基のプロトン化によっても、例えば酸によっても得ることが可能である。
【0029】
更に、これらのポリマーの固有導電率、即ち何等の特別な処理をすることなくポリマーが発現する導電率、が何であろうと、ポリマーを高感度物質として使用することが意図されたセンサのタイプによって、及び検出されるべきニトロ化合物によって予め定められた数値にポリマーの導電率を適合させるように、ポリマーにドーピング反応及び/又は脱ドーピング反応をさせることが可能である。
【0030】
これらのドーピング反応は、例えば、塩酸、カンファースルホン酸、p−トルエンスルホン酸又は3−ニトロベンゼンスルホン酸のような酸によって;塩化鉄、トリフルオロホウ酸ニトロシル、アントラキノン−2−スルホン酸のナトリウム塩、4−オクチルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、過塩素酸リチウム又は過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウムのような塩によって;ヨウ素又は臭素のようなハロゲンによって;ナトリウム、カリウム又はルビジウムのようなアルカリ金属によって;及び、更に一般に、あらゆる酸又は酸化剤によって行なうことが可能である。
【0031】
反対に、脱ドーピング反応は、アンモニア又はフェニルヒドラジンのような任意の塩基又は還元剤によって行なうことが可能である。
【0032】
導電性の弱いポリマーの導電率は、より高い導電率を有するポリマーを添加することにより調整することも可能である。
【0033】
本発明により、導電性又は半導体性ポリマーは、ドープした形態で合成されたポリマーでもよい、即ちこのポリマーは、例えば、カンファースルホン酸の分子と各々カップリングされたアニリンモノマー、又はポリスチレンスルホネート又はポリアクリレートスルホネートタイプのポリスルホネートの分子に各々カップリングされたチオフェンモノマーのようなドーピング剤に事前に化学的に結合されたモノマーの重合によって得られる。
【0034】
前記ポリマーをセンサの中で高感度物質として使用するためには、導電性又は半導体性ポリマーは、このセンサによって測定することが意図される変化を高感度物質の物理的特性によって適切に選択される基板の片面又は両面を被覆する薄膜の形態であるのが有利である。
【0035】
変形体として、導電性又は半導体性ポリマーは、例えばポリマーの全ての分子がニトロ化合物の影響を受け易いように、或る程度の気孔率を有する円筒形のようなバルクの形態でもよい。
【0036】
前記ポリマーが薄膜の形態であるとき、この薄膜の厚さは10オングストローム〜100ミクロンの範囲が好ましい。
【0037】
そのような膜は、基板の表面に薄膜を作製するために、現在、提案されている次の技術の任意の1つにより得てもよい、例えば:
− 導電性又は半導体性ポリマーを含有する溶液を基板上への、吹き付けにより、スピンコーティングにより、又はドロップコーティング(dropcoating)により;
− 導電性又は半導体性ポリマーを含有する溶液の中への、基板のディップコーティングにより;
− ラングミュア・ブロジェット法により;
− 電気化学析出により;或いは
− in situ重合により、即ち、基板の表面上で直接、導電性又は半導体性ポリマーの前駆体モノマーの重合により。
【0038】
しかしながら、本発明者等は、導電性又は半導体性ポリマーの薄膜を作製するために使用される技術は、この薄膜の導電率、及び従ってセンサの応答、に影響を及ぼし易いことを発見した。こうして、例えば、スピンコーティングによって作製されたポリ(3−アルキルチオフェン)の薄膜は、同様な厚さであるが吹付けによって得られた薄膜の導電率より極めて実質的に高い導電率を有することが判っている。
【0039】
従って、薄膜に付与することが望まれる導電率のレベルに関しては、他のいずれの技術よりもコーティングが選ばれることになる。
【0040】
センサ用の基板及び測定システムは、高感度物質の物理的特性によって選ばれ、ニトロ化合物の存在によって誘発されるその物理的特性の変化は、センサによって測定することが意図される。
【0041】
この場合、2項目の物理的特性の変化が、測定するのに特に有用であることが判っている。これらは、第1が導電率の変化であり、第2が質量の変化である。
【0042】
従って、センサは抵抗型センサ又は重量型センサである。
【0043】
重量型センサの例として、水晶マイクロバランスセンサ、ラブ波(Love wave)センサ及びラム波(Lamb wave)センサのようなSAW(表面弾性波)センサ、そしてミクロレバー(microlever)も挙げることが可能である。
【0044】
これらの重量型センサのなかで、水晶微量天秤センサは、更に特に好ましい。このタイプのセンサは参考文献[2]の中に記載されていて、その操作原理は、概略的に、圧電基板(又は共振子)、一般に、例えば金又は白金で作られた金属層で両面を被覆された水晶結晶板、を含み、センサは2つの電極に接続されている。高感度物質が基板の片面又は両面を被覆しているので、この物質の質量の僅かな変化でも基板の振動周波数の変化によって明確に示される。
【0045】
本発明により、1台の装置及び同じ装置の内部で、又は“マルチセンサ(multisensor)”の内部で、互いに異なる高感度物質を、或いは互いに異なる基板及び測定システムに取り付けられた高感度物質を含む数個の抵抗型及び/又は重量型センサを組み合わせることができるが、本質的な点は、これらのセンサの少なくとも1個が導電性又は半導体性ポリマーを含むことである。
【0046】
高感度物質として前記定義の導電性又は半導体性ポリマーを含むが、例えば光学特性、特に蛍光特性のような、導電性及び質量以外の物理的特性の変化を測定するのに設計された1個以上の追加のセンサを統合して前記のマルチセンサにすることもできる。この場合、とりわけチオフェン及びポリ(3−アルキルチオフェン)を含めて、或る数の共役ポリマーが本来的に保有する蛍光特性を活用することも、或いは適切な蛍光マーカーとカップリングすることにより導電性又は半導体性ポリマーに蛍光特性を付与することもできる。
【0047】
前述のように、センサによって検出することが意図されたニトロ化合物(類)は、ニトロ芳香族化合物、ニトロアミン、ニトロソアミン、及び硝酸エステルから選ばれるが、これらの化合物を固体、液体又は気体状(蒸気)の形態にすることができる。
【0048】
ニトロ芳香族化合物の例として、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、ニトロトルエン、ジニトロトルエン、トリニトロトルエン、ジニトロフルオロベンゼン、ジニトロトリフルオロメトキシベンゼン、アミノジニトロトルエン、ジニトロトリフルオロメチルベンゼン、クロロジニトロトリフルオロメチルベンゼン、ヘキサニトロスチルベン、トリニトロフェニルメチルニトロアミン(又は、テトリル)及びトリニトロフェノール(又は、ピクリン酸)を挙げることが可能である。
【0049】
ニトロアミンの例は:シクロテトラメチレンテトラニトロアミン(又は、オクトーゲン)、シクロトリメチレントリニトロアミン(又は、ヘキソーゲン)及びテトリルであり、一方、ニトロソアミンの例は、ニトロソジメチルアミンである。
【0050】
硝酸エステルの例は:ペントリット(penthrite)、二硝酸エチレングリコール、二硝酸ジエチレングリコール、ニトログリセリン及びニトログアニジンである。
【0051】
本発明により、高感度物質として導電性又は半導体性ポリマーを含む抵抗型及び重量型センサは、次の多数の長所を有することが判っている、具体的には:
− ppmオーダー又はそれより遥かに低い濃度のニトロ化合物の存在を検出できるので、極めて高い感度でニトロ化合物を検出する能力;
− 他の有機化合物、特にトルエンのような他の芳香族化合物と比較して選択的にニトロ化合物の検出する性能;
− 高速の応答及びこの応答の再現性;
− 連続操作の可能性;
− 極めて満足できる寿命、導電性及び半導体性ポリマーは優れた耐経年変化を有することが判っていること;
− センサの大量生産に適合する製造コスト、センサの製造には極めて少量のポリマーで済むこと(即ち、実際には数mg);並びに
− 小型軽量化、及び従ってあらゆるタイプの現場での輸送やハンドリングが簡単にできる見込みがあること。
【0052】
従って、前記センサは、特に公共の場所での爆発物の検出に特に有用である。
【0053】
ジニトロトリフルオロメトキシベンゼン(DNTFMB)蒸気を検出するための抵抗型センサ及び水晶マイクロバランスセンサの中の導電性又は半導体性ポリマーの薄膜の使用法を説明していて、付図を引用している下記の説明の残りの部分を読むと、本発明のその他の特徴及び長所が更に明らかになるであろう。
【0054】
検出対象のニトロ化合物としてDNTFMBを選択することは、この化合物がジニトロトルエン(DNT)に極めて類似であり、この化合物がトリニトロトルエン(TNT)を主成分とする地雷の化学薬品の処方の中に殆ど共通して存在しているニトロ誘導体であると言う事実が動機となった。
【0055】
勿論、次の実施例は本発明の主題を単に説明する積りで示されていて、本発明の主題の限定を決して構成するものではない。
【実施例】
【0056】
実施例1
【0057】
部分的にドープされたポリアニリンの薄膜を含む抵抗型センサによるDNTFMBの検出
本実施例では、センサの上面に軌道幅150μmの2個の白金製櫛型測定電極、及びその下面に白金製加熱電極が取り付けられたアルミナ製絶縁基板を含む抵抗型センサを使用した。測定電極を含む基板のその面を、部分的にドープされた(partially doped)ポリアニリンの薄膜で被覆した。
【0058】
これを行なうために、先ず、酸化媒体の中でアニリンの重縮合によりドープしたポリアニリンを調製した。この重縮合は、攪拌しながら、1.5M HClの中の(NHの100g/リットルの溶液を反応器の中にゆっくりと注ぐことにより行なうと、反応器は1.5M HClの中のアニリンの100g/リットル溶液を含有しており、これらを−40℃で3日間反応させておいた。アニリン/酸化媒体のモル比は1であった。反応が終わると混合物を濾過し、こうして回収したポリアニリン粉末を、連続して水で、メタノールで、そしてエチルエーテルで洗浄した。
【0059】
次に、約30分間、メタノールの中のポリアニリンの懸濁液及び1モル/リットルのアンモニア溶液を攪拌することにより、前記で得られたポリアニリンをアンモニアによる部分的脱ドーピングにかけた。
【0060】
次に、混合物を再び濾過したのち、ポリアニリン粉末を洗浄した。
【0061】
次いで、この粉末をN−メチルピロリジノンに溶解して20g/リットルの濃度にした。
【0062】
アルミナ基板の上面にドロップコーティング、即ち、この基板上に2滴のポリアニリン溶液を3回堆積し各堆積の後に80℃に加熱することによりN−メチルピロリジノンを蒸発させること、によりポリアニリン膜を形成させた。1ボルトの電圧を印加すると、44ミクロアンペア(μA)の電界強度(electrical intensity)を通す部分的にドープされたポリアニリン膜がこうして得られた。
【0063】
センサの両端子に印加した1ボルトの電圧を使って、このセンサを室温でDNTFMB蒸気の曝露サイクルにかけるが、このサイクルは、センサが600秒間周囲空気に曝露される位相、次いで、センサが300秒間3ppmの濃度のDNTFMBに曝露される位相、そして次に再びセンサが900秒間周囲空気に曝露される位相を含む。
【0064】
図1は、このサイクルの全過程にわたってセンサの両端子間で測定した電界強度の変動を示し、曲線A及びBは、秒単位で表わした時間(t)の関数として、各々、μA単位で表わした前記電界強度(I)の変化に、及びppm単位で表わした前記DNTFMB濃度([C])の変化に該当する。
実施例2
【0065】
部分的にドープされたポリアニリンの薄膜を含む抵抗型センサによるDNTFMBの検出
本実施例では、1ボルトの電圧を薄膜に印加したとき、基板の上面を被覆した部分的にドープされたポリアニリンの薄膜が2.6ミリアンペア(mA)の電界強度を通すことを除いて、実施例1で使用したのと同じ抵抗型センサを使用した。
【0066】
これを行なうために、実施例1で説明したように、酸化媒体の中でアニリンを重縮合することにより得られるポリアニリンの膜で先ず基板の上面を被覆し、次いでカンファースルホン酸でドープし、次いで、前記ポリアニリンを部分的に脱ドープするために組立体全体をアンモニア蒸気に5分間曝露した。
【0067】
カンファースルホン酸によるポリアニリンのドーピングは、2/1のモル比で前記ポリアニリンをカンファースルホン酸と混合したのち、0.3重量%の溶液を得るようにこの混合物をメタクレゾールの中に溶解することにより行なった。
【0068】
ドープしたポリアニリンの薄膜は、メタクレゾールのリットル当りこのポリアニリン1.3g/lを含む溶液を使って、基板の上面にドロップコーティング(2滴を3回)することにより形成した。
【0069】
ポリアニリンを部分的に脱ドーピングするためのアンモニアは、28%溶液を加熱することにより発生させた。
【0070】
1ボルトの電圧をセンサの両端子に印加して、室温でこのセンサを3回のDNTFMB蒸気曝露サイクルにかけた:
− 第1サイクルは、2000秒間の周囲空気への曝露の位相に引き続いて、600秒間のDNTFMBへの曝露の位相、及び3900秒間の周囲空気への曝露の位相を含むこと;
− 第2サイクルは、600秒間のDNTFMB曝露の位相に引き続き、2300秒間の周囲空気への曝露の位相を含むこと;並びに
− 第3サイクルは、600秒間のDNTFMB曝露の位相に引き続き、1500秒間の周囲空気への曝露の位相を含むこと、
DNTFMB濃度は全ての場合とも3ppmであった。
【0071】
図2は、これらの3回サイクルの全過程にわたってセンサの両端子間で測定した電界強度の変動を示し、曲線A及びBは、秒単位で表した時間(t)の関数として、各々、mA単位で表した前記電界強度(I)の変化に、及びppm単位で表した前記DNTFMB濃度([C])の変化に該当する。
実施例3
【0072】
ポリ(3−ドデシルチオフェン)の薄膜を含む抵抗型センサによるDNTFMBの検出
本実施例では、基板の上面がポリ(3−ドデシルチオフェン)の薄膜で被覆されたことを除いて実施例1で使用したのと同じ抵抗型センサを使用したが、1ボルトの電圧を前記センサに印加したとき、センサは7.4ナノアンペア(nA)の電界強度を通した。
【0073】
ポリ(3−ドデシルチオフェン)はシグマ・アルドリッチ(Sigma-Aldrich)(商品番号450650)から入手した。このポリマーの分子量は162000g/モルであった。
【0074】
ポリ(3−ドデシルチオフェン)薄膜は、クロロホルムのリットル当りこのポリマーを10g/lを含有する溶液を使って、ドロップコーティング(2滴を3回)により基板の上面に形成し、クロロホルムは各堆積の後に45℃に加熱することにより蒸発させた。
【0075】
こうして得られたセンサの両端子に1ボルトの電圧を印加して、後に室温でこのセンサを3回のDNTFMB蒸気曝露サイクルにかけた:
− 第1サイクルは、3500秒間の周囲空気への曝露の位相に引き続いて、600秒間のDNTFMBへの曝露の位相、及び2000秒間の周囲空気への曝露の位相を含むこと;
− 第2サイクルは、600秒間のDNTFMBへの曝露の位相に引き続き、2500秒間の周囲空気への曝露の位相を含むこと;並びに
− 第3サイクルは、600秒間のDNTFMBへの曝露の位相に引き続き、4000秒間の周囲空気への曝露の位相を含むこと、
DNTFMB濃度は全ての場合とも3ppmであった。
【0076】
図3は、これらの3回サイクルの全過程にわたってセンサの両端子間で測定した電界強度の変動を示し、曲線A及びBは、秒単位で表した時間(t)の関数として、各々、nA単位で表した前記電界強度(I)の変化、及びppmで表した前記DNTFMB濃度([C])の変化に該当する。
実施例4
【0077】
ポリ(3−ドデシルチオフェン)の薄膜を含む水晶マイクロバランスセンサによるDNTFMBの検出
本実施例では、2個の円形の金の測定電極で被覆され、9MHzの振動数を持つATカット水晶結晶を含む水晶マイクロバランスセンサ(型式QA9RA-50、アメテック・プレシジョン・インスツルメンツ(Ametek Precision Instruments))を使用した。装置の両面は、厚さ約0.5μmのポリ(3−ドデシルチオフェン)の薄膜で被覆されていた。
【0078】
ポリ(3−ドデシルチオフェン)はシグマ・アルドリッチ(Sigma-Aldrich)(商品番号450650)から入手した。
【0079】
ポリ(3−ドデシルチオフェン)薄膜は、クロロホルムの中のこのポリマーの5g/リットルの溶液を、各々、0.4秒間の長さで9回吹付けることにより装置の各面に堆積させた。
【0080】
このコーティングによる水晶の振動数の変化は10.3kHzであった。
【0081】
このセンサを、室温で2回のDNTFMB蒸気曝露サイクルにかけた:
− 第1サイクルは、750秒間の周囲空気への曝露の位相に引き続いて、600秒間のDNTFMBへの曝露の位相、次いで1400秒間の周囲空気への曝露の位相を含むこと;
− 第2サイクルは、600秒間のDNTFMBへの曝露の位相に引き続き、600秒間の周囲空気への曝露の位相を含むこと、
DNTFMB蒸気濃度は両方の場合とも3ppmであった。
【0082】
図4は、これらの2サイクルの全過程にわたって水晶の振動数の変動を示し、曲線A及びBは、秒単位で表した時間(t)の関数として、Hz単位で表した前記振動数(F)の、及びppm単位で表した前記DNTFMB濃度([C])の各々の変化に該当する。
実施例5
【0083】
ポリ(3−ドデシルチオフェン)の膜を含む抵抗型センサの選択性の検証
本実施例では、基板の上面が吹付けによって堆積されたポリ(3−ドデシルチオフェン)膜で被覆されたことを除いて、実施例1で使用したのと同じ抵抗型センサを使用した。
【0084】
この被膜を堆積するために、5mgのポリ(3−ドデシルチオフェン)(シグマ・アルドリッチ(Sigma-Aldrich)、商品番号450650)を1mlのクロロホルムに溶解したのち、1ボルトの電圧をこの薄膜に印加したとき29nAの電界強度を通す薄膜を得るように、この溶液を、各々、0.4秒間の長さで9回、基板の上面に吹付けた。
【0085】
1ボルトの直流電圧をセンサの両端子に印加して、次のように、このセンサを蒸気の形態の有機化合物への6サイクルの曝露にかけた:
− 第1サイクルのときは、1700秒間の周囲空気への曝露の位相に引き続いて、600秒間の3ppmの濃度のDNTFMBへの曝露の位相、及び5800秒間の周囲空気への曝露の位相;
− 第2サイクルのときは、600秒間の3ppmの濃度のDNTFMBへの曝露の位相に引き続いて、5400秒間の周囲空気への曝露の位相、
− 第3サイクルのときは、600秒間の580000ppmの濃度のジクロロメタンへの曝露の位相に引き続いて、520秒間の周囲空気への曝露の位相;
− 第4サイクルのときは、600秒間の126000ppmの濃度のメチルエチルケトンへの曝露の位相に引き続いて、520秒間の周囲空気への曝露の位相;
− 第5サイクルのときは、600秒間の38000ppmの濃度のトルエンの曝露への位相に引き続いて、520秒間の周囲空気への曝露の位相;並びに
− 第6サイクルのときは、600秒間の79000ppmの濃度のエタノールへの曝露の位相に引き続いて、280秒間の周囲空気への曝露の位相。
【0086】
図5は、秒単位で表した時間(t)の関数として、センサの両端子間で測定し、nA単位で表した電界強度(I)の変動を示し、矢印f1は第1サイクルの開始を表し、矢印f2は第2サイクルの開始を表し、矢印f3は第3サイクルの開始を表し、そして矢印f4は第6サイクルの終了を表す。
実施例6
【0087】
薄膜を作製するために使用した技術によるポリ(3−オクチルチオフェン)又はポリ(3−ドデシルチオフェン)の薄膜を含む抵抗型センサの導電率のレベルに及ぼす影響
本実施例では、吹付け又はスピンコーティングのどちらかによって作製したポリ(3−ドデシルチオフェン)又はポリ(3−オクチルチオフェン)のどちらかの薄膜で抵抗型センサの基板の上面を被覆することを除いて、実施例1で使用したのと同じ4種類の抵抗型センサを使用法した。
【0088】
ポリ(3−ドデシルチオフェン)及びポリ(3−オクチルチオフェン)は両方ともシグマ・アルドリッチ(Sigma-Aldrich)から入手した。
【0089】
吹付けによって薄膜を作製するために、5mgのポリマーを1mlのクロロホルムに溶解したのち、この溶液を、各々、0.4秒間の長さで9回、基板の上面に吹付けた。
【0090】
スピンコーティングによって薄膜を作製するために、40mgのポリマーを1mlのキシレンに溶解したのち、10μlのこの溶液を、2回、基板の上面に堆積させたが、この基板を、1分間750rpmで、次いで1分間2000rpmで回転させた。得られた膜の厚さは1.5〜1.8μmの範囲であった。
【0091】
表1は、1ボルトの電圧をセンサに印加したとき、各センサの両端子間で測定したnA単位の電界強度を示している。
【0092】
【表1】

【0093】
前記の実施例1〜4は、導電性又は半導体性ポリマーを含む抵抗型又は重量型センサによって、DNTFMBのようなニトロ化合物が極めて高い感度で検出され得ることを示している。これらは、また、これらのセンサの応答は可逆的であるが、この可逆性は水晶微量天秤センサにより迅速のようであることを示している。
【0094】
実施例5は、これらのセンサが、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエン及びエタノールのような他の有機化合物が存在しても反応しないことによって、ニトロ化合物の選択的検出も可能であることを示している。
【0095】
最後に、実施例6は、導電性又は半導体性ポリマーが薄膜の形態で使用されるならば、この薄膜の導電率は、この薄膜を作製するのに採用される技術によって、実質的に比例して変動し易いことを示している。従って、本発明は、第1に、この薄膜を形成するポリマーの選択により、第2に、ドーピング及び/又は脱ドーピング反応を使用することにより、そして第3に、この薄膜が堆積される技術により、抵抗型センサの中で高感度物質として機能することが意図される薄膜の導電率を調整する可能性を提供する。
【0096】
(参考文献)
(参考文献1)コンテント(Content)等,“ケミストリー・エイ・ヨーロピアン・ジャーナル(Chemistry,A Europesn.Journal)”、2000年、第6巻、p.2205
(参考文献2)サンチェス−ペドロノ(Sanchez-Pedrono)等,“アナリチカ・キミカ・アクタ(Analytica.Chimica.Acta)”,1986年,第182巻,p.285
(参考文献3)ヤング(Yang)等、“ラングミュア(Langumuir)”,1998年,第14巻,p.1505
(参考文献4)ネリー(Nelli)等、“センサーズ・アンド・アクチュエーターズ(Sensors.and Actuators)”、B,1993年,第13巻、第14号,p.302
(参考文献5)ヤング(Yang)等、“アメリカ化学会誌(J.Am.Chem.Soc.,)”、1998年,第120巻,p.11864
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】ドープしていないポリアニリンの薄膜を含む抵抗型センサが3ppmの濃度のDNTFMB蒸気に曝露される曝露サイクルの全過程(曲線B)にわたって、前記抵抗型センサの両端子間で測定した電界強度の変動(曲線A)を示す図である。
【図2】カンファースルホン酸でドープされたのちアンモニア蒸気で部分脱ドープされたポリアニリンの薄膜を含む抵抗型センサが3ppmの濃度のDNTFMB蒸気に曝露される3回の曝露サイクルの全過程(曲線B)にわたって、前記抵抗型センサの両端子間で測定した電界強度の変動(曲線A)を示す図である。
【図3】ポリ(3−ドデシルチオフェン)の薄膜を含む抵抗型センサが3ppmの濃度のDNTFMB蒸気に曝露される3回の曝露サイクルの全過程(曲線B)にわたって、前記抵抗型センサの両端子間で測定した電界強度の変動(曲線A)を示す図である。
【図4】ポリ(3−ドデシルチオフェン)の薄膜を含む水晶マイクロバランスセンサが3ppmの濃度のDNTFMB蒸気に曝露される2回の曝露サイクルの全過程(曲線B)にわたって、前記センサの水晶の振動数の変動(曲線A)を示す図である。
【図5】ポリ(3−ドデシルチオフェン)の膜を含む抵抗型センサがDNTFMB蒸気に曝露される2回の曝露サイクルに引き続き、このセンサが、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンそしてエタノールの各蒸気に曝露される4回の曝露サイクルの全過程にわたって、前記抵抗型センサの両端子間で測定した電界強度の変動を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニトロ芳香族化合物、ニトロアミン、ニトロソアミン及び硝酸エステルより形成される群から選ばれる1種以上のニトロ化合物を検出することが意図される抵抗型又は重量型センサの中の高感度物質として少なくとも1種の導電性又は半導体性ポリマーの使用。
【請求項2】
前記ポリマーが、次式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)に適合するポリマーから選ばれる請求項1に記載の使用:
【化1】


式中、nは5〜100000の範囲の整数であり、同時にR、R、R及びRは、互いに独立して:
− 水素又はハロゲン原子;
− メチル基;
− 2〜100個の炭素原子、並びに随意に1個以上のヘテロ原子及び/又は少なくとも1個のヘテロ原子を包含する1個以上の化学官能基、及び/又は1個以上の置換若しくは非置換の芳香族又はへテロ芳香族基を含有する飽和若しくは不飽和の、直線状、分岐状又は環状炭化水素鎖;
− 少なくとも1個のヘテロ原子を包含する化学官能基;又は
− 置換若しくは非置換の芳香族又はヘテロ芳香族基
を表す。
【請求項3】
前記ポリマーが、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリ(3−アルキルチオフェン)から選ばれる請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
前記ポリマーが、ポリ(3−アルキルチオフェン)、特にポリ(3−ドデシルチオフェン)である請求項3に記載の使用。
【請求項5】
前記ポリマーが、ドーピング反応及び/又は脱ドーピング反応にかけられる先行の請求項のいずれかの1項に記載の使用。
【請求項6】
前記ポリマーが、基板の片面又は両面を被覆する薄膜の形態で前記センサに使用される先行の請求項のいずれかの1項に記載の使用。
【請求項7】
前記薄膜の厚さが、10オングストローム〜100ミクロンである請求項6に記載の使用。
【請求項8】
前記薄膜が、前記ポリマーの前駆体モノマーの、吹付け、スピンコーティング、ドロップコーティング、ディップコーティング、ラングミュア・ブロジェット法、電気化学析出及びin situ重合から選ばれる技術によって作製される請求項6又は7に記載の使用。
【請求項9】
前記センサが、水晶マイクロバランスセンサである請求項1に記載の使用。
【請求項10】
前記センサが、抵抗型センサ及び重量型センサから選ばれる数個のセンサを含むマルチセンサであって、これらのセンサの少なくとも1個は高感度物質として導電性又は半導体性ポリマーを含む請求項1に記載の使用。
【請求項11】
検出対象のニトロ化合物(類)が、固体、液体又は気体の形態である請求項1〜10のいずれかの1項に記載の使用。
【請求項12】
検出対象のニトロ化合物(類)が、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、ニトロトルエン、ジニトロトルエン、トリニトロトルエン、ジニトロフルオロベンゼン、ジニトロトリフルオロメトキシベンゼン、アミノジニトロトルエン、ジニトロトリフルオロメチルベンゼン、クロロジニトロトリフルオロメチルベンゼン、ヘキサニトロスチルベン、トリニトロフェニルメチルニトロアミン及びトリニトロフェノールから選ばれる先行の請求項のいずれかの1項に記載の使用。
【請求項13】
爆発物の検出のための、請求項1〜12のいずれかの1項に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−511748(P2007−511748A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534805(P2006−534805)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【国際出願番号】PCT/FR2004/002670
【国際公開番号】WO2005/041212
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(590000514)コミツサリア タ レネルジー アトミーク (429)
【Fターム(参考)】