説明

ニメスリドを含有する新規な低用量医薬組成物、その調製および使用

ニメスリドまたはその製薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物もしくは水和物を1種以上の製薬学的に許容される添加剤と共に含む低用量医薬製剤を提供する。本発明は、そのような製剤を調製する方法、およびそのような製剤を用いる治療方法も提供する。低用量組成物10はNSAID適応疾患、特に関節炎など、長期治療計画を必要とする該疾患の治療において有効であるようなバイオアベイラビリティを示すように設計される。この組成物は、長期治療を要する疾患の治療コストを低下させ、量産が容易であり、またニメスリド療法に伴い用量に関連して起こる副作用の軽減をもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニメスリドまたはその製薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物またはそれらの誘導体を1種以上の製薬学的に許容される添加剤と共に含む新規な低用量医薬製剤に関する。本発明はまた、そのような製剤を調製する方法、およびそのような製剤を用いる治療方法を提供する。低用量組成物はNSAIDの適応疾患、特に関節炎など、長期治療計画を必要とする該疾患の治療において有効であるようなバイオアベイラビリティを示すように設計される。このような組成物は、長期治療を要する疾患の治療費を低減させ、量産が容易であり、またニメスリド療法に伴い用量に関連して起こる副作用の軽減をもたらす。
【背景技術】
【0002】
シクロオキシゲナーゼ−1(COX−1)は、炎症部位および胃を含めた身体の様々な領域に通常存在する酵素である。胃のCOX−1酵素は、胃の内側が自然に粘液によって覆われ、保護されることを確実にする或る種の化学的メッセンジャー(プロスタグランジンと呼称される)を生成させる。アスピリンなどの一般的な抗炎症薬は、別の酵素COX−2(下記参照)の機能と共にCOX−1酵素の機能もブロックする。COX−1酵素がブロックされると炎症は軽減するが、粘液による胃内の保護被覆が減少し、このことは胃の不調、潰瘍、および胃腸からの出血を招きかねない。
【0003】
シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤は新たに開発された抗炎症薬で、COX−2酵素を選択的にブロックする。この酵素をブロックすると、関節炎炎症部に疼痛および腫脹を生じる化学的メッセンジャー(プロスタグランジン)の生成が妨げられる。COX−2阻害剤は新しい種類の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)である。この薬物はCOX−2酵素を選択的にブロックし、COX−1酵素はブロックしないので、従来のNSAIDとは異なる独自性を有する。その選択的作用は、胃を刺激せずに炎症を抑えるという利点をもたらす。この薬物は従来の抗炎症薬に比べて有利であり、なぜならその作用機序が胃に潰瘍や出血の危険を及ぼす恐れが無いからである。COX−2阻害剤には、セレコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、バルデコキシブ、イタコキシブ、デラコキシブ等が含まれる。
【0004】
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は関節炎の炎症や、腱炎および滑液包炎などにおける他の身体組織の炎症に対して通常処方される薬物である。NSAIDsの例には、アスピリン、インドメタシン、ニメスリド、ケトロラク、ジクロフェナク、イブプロフェン、ナプロキセン、ピロキシカム、ナブメトン等が含まれる。ニメスリドは、慢性関節リウマチによる疼痛性の炎症状態の治療に現在用いられている強力なNSAIDであり、解熱作用も有する。他のNSAIDと比較して、ニメスリドは治療係数が大きく、胃毒性が低く、かつ通常良好な耐容性を有する。
【0005】
ニメスリド(4−ニトロ−2−フェノキシメタン−スルホンアニリド)は弱酸性(pKa 6.5)のNSAIDであり、その化学構造中に酸性基としてスルホンアニリド部分を有する点で他のNSAIDsと異なる。ニメスリドは優れた抗炎症、鎮痛および解熱活性を有し、かつ患者によって十分耐容される。この薬物は通常、100mgまたは200mg b.i.d.の錠剤として経口投与される。ニメスリドは、シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)を介するプロスタグランジン合成を選択的に阻害し、その結果胃腸粘膜および腎臓に対する毒性が低い薬物として最初に市販されたものである。胃および腎臓に対する安全性は、他のNSAIDsと比較して特に重要である。健康な自発的被験者に経口投与されたニメスリドは、食物の存在如何に拘わらず急速かつ大幅に吸収される。50mg量の経口投与後、平均ピーク血漿中濃度(Cmax)は1.98〜2.30となり、その際Cmaxに到達するまでの時間(tmax)は2.51〜3.00時間であった。空腹状態の健康な自発的被験者に100mg量を経口投与すると、Cmaxは投与後1.22〜2.75時間以内に2.86〜6.50mg/Lとなった。Cmaxの25〜80%のニメスリド濃度が投与後最初のサンプリング時間(30分)に現れた。血漿中濃度−時間曲線下面積(AUC)については、空腹状態の個体にニメスリド100mgを単回経口投与した後、AUCは14.65〜54.09mg・h/Lとなった。ピーク濃度到達時間(tmax)は、100mg投与後で1〜4時間、200mg投与後で1〜6時間であり、平均はそれぞれ2.50時間および3.17時間であった。推定平均終末相消失半減期(t1/2z)は約1.80〜4.73時間となる。ニメスリドは主に代謝的変換によって消失し、主要な代謝産物は4’−ヒドロキシ−ニメスリドである。ニメスリド100mgの単回投与後、4’−ヒドロキシ−ニメスリドのCmaxは0.96〜1.57mg/Lであったが、この濃度は2.61〜6.33時間(tmax)で、すなわち親化合物に1〜3時間遅れて実現した。他の非ステロイド性抗炎症薬に比べ、ニメスリドは好ましい治療係数を有し、急性胃腸毒性は最小限であり、かつ通常良好な耐容性を示す。
【0006】
ニメスリド50mg含有の様々な1日2回投与用製剤が、特に商品名Nimulid(R)の下に市販されているものなど、主として50mg/5ml懸濁剤または50mg小児用錠剤の形態の小児用製剤として市販されている。また、50mgのニメスリドを125〜500mgのパラセタモールと併用したものなど、定量配合製剤も市販されている。しかし、好ましくは成人用であって低用量のニメスリドを含み、ニメスリドの1日当たりの総用量が、少なくとも約200mgであるニメスリドの通常の1日量より少なくなるが、それでもシクロオキシゲナーゼ酵素の阻害が介在するかまたはNSAIDの適応がある幾つかの疾患になお有効である組成物は未だ市販されていない。
【0007】
ニメスリドは高疎水性の薬物で、事実上非水溶性である。その水への溶解度は室温で約0.01mg/mlである。この薬物の水への溶解度および湿潤性がきわめて低いことは、良好な放出特性と変動しないバイオアベイラビリティとを具えた医薬製剤を調製する上で問題となる。ニメスリドの水への溶解度および湿潤性が低いことに関連する不都合は除くことが望ましい。考えられる一法に、ニメスリドの用量を減らして組成物の疎水性物質含量を低下させることが有り、これは本発明の目的の一つである。
【0008】
特許文献1は、有効成分としてニメスリド、ナブメトン、テポキサリンおよびフロスリドから成る群から選択された少なくとも1種のNSAIDを含み、かつピペリンなどのバイオアベイラビリティ増強剤を含む、治療効果の向上した医薬組成物を開示している。
【0009】
しかし、特定のバイオエンハンサー(バイオアベイラビリティ増強剤)の使用を必要とせず、しかも薬物を、用量関連毒性を全く及ぼさないか少なくとも最小限に留めつつ所期の病的状態を改善するのに十分な量で所望のように放出し得、またその調製を容易かつ経済的に行なえる、低用量のニメスリドを含み、ニメスリドの1日当たりの総用量が、少なくとも約200mgであるニメスリドの通常の1日量より少なくなる医薬組成物を開発する必要性はなお存在する。
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,017,932号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の発明者等は、従来技術の欠点を補い、それによって、低用量のニメスリドを含有する製剤組成物であって副作用が少なく、かつ様々な通常の添加剤を用いることにより容易に製剤化でき、従って従来技術を有意に凌駕する組成物を開発するべく、広範な研究と幾つかの実験とを行なった。
【0012】
本発明は、ニメスリドまたはその製薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物またはそれらの誘導体を1種以上の製薬学的に許容される添加剤と共に含む新規な低用量医薬製剤を提供することを目的とする。
【0013】
本発明は、ニメスリドを含む新規な低用量医薬製剤であって、ニメスリドの1日当たりの総用量が、少なくとも約200mgであるニメスリドの通常の1日量より少ない製剤を提供することも目的とする。
【0014】
本発明は、ニメスリドを含む新規な低用量医薬製剤であって、1日1回投与用として投与1回当たりのニメスリドの用量が200mgを下回り、ニメスリドの1日当たりの総用量は、少なくとも約200mgであるニメスリドの通常の1日量より少ない製剤を提供することも目的とする。
【0015】
本発明は、ニメスリドを含む新規な低用量医薬製剤であって、1日2回投与用として投与1回当たりのニメスリドの個別用量が100mgを下回り、ニメスリドの1日当たりの総用量は、少なくとも約200mgであるニメスリドの通常の1日量より少ない製剤を提供することも目的とする。
【0016】
本発明は、ニメスリドを含む新規な低用量医薬製剤であって、その同時投与が1種以上の病的状態の治療に有用であり得る1種以上の他の活性物質を付加的に含む製剤を提供することも目的とする。
【0017】
本発明はまた、低用量のニメスリドまたはその製薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物またはそれらの誘導体を含む上記のような製剤を調製する方法であって、ニメスリドを1種以上の製薬学的に許容される添加剤で処理し、場合によっては1種以上の他の活性物質を添加し、かつ好適製剤への製剤化を行なうことを含む方法の提供を目的とする。
【0018】
さらに本発明は、ニメスリドを含む低用量医薬製剤をシクロオキシゲナーゼ酵素が介在する疾患および/またはシクロオキシゲナーゼ阻害剤の適応がある疾患の処置のために使用する方法であって、医薬として有効な量の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法の提供を目的とする。
【0019】
本発明は、ニメスリドを含む低用量医薬製剤をシクロオキシゲナーゼ酵素が介在する疾患および/またはシクロオキシゲナーゼ阻害剤の適応がある疾患の予防、改善および/または治療に使用する方法であって、医薬として有効な量の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法の提供も目的とする。
【0020】
低用量組成物はNSAID適応疾患、特に関節炎など、長期治療計画を必要とする該疾患の治療において有効であるようなバイオアベイラビリティを示すように設計される。このような組成物は、長期治療を要する疾患の治療費を低減させ、またニメスリド療法に伴い用量に関連して起こる副作用の軽減ももたらす。
【0021】
そこで本発明は、ヒトへの投与後ニメスリドの治療上有効なバイオアベイラビリティを、軽減された副作用しか伴わずに実現することができる低用量医薬製剤を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
ニメスリドは、炎症性疾患、疼痛、関節炎などの治療の場合は通常100〜200mg錠剤b.i.d.(1日2回投与)、または50mg/ml懸濁剤として投与される。ニメスリドの高用量組成物は、胃毒性や肝毒性、さらには幾つかの心疾患その他の、シクロオキシゲナーゼ酵素の阻害に起因する疾患といった、用量に関連する副作用を伴う。本発明の発明者等は、ニメスリドの用量を通常より減らすことによってニメスリドの用量関連副作用を緩和するか、少なくとも減少させようとした。しかも、低用量組成物は優れた溶解度、ひいては優れたバイオアベイラビリティを有し、かつ製剤化が容易である。さらに、このような新規組成物はより少量の添加剤しか必要とせず、従って好ましくは、通常使用可能な製剤と比較して小型に製剤化され、その結果患者の受容度が向上する。好ましくは、本発明の組成物は特定のバイオアベイラビリティ増強剤などの使用を必要としない。
【0023】
本明細書中に用いる「低用量」という語はニメスリドの、治療効果の実現に普段もしくは通常必要とされる用量より少なく、しかも治療に有効である用量を意味する。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、ニメスリドまたはその製薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物またはそれら誘導体を1種以上の製薬学的に許容される添加剤と共に含む新規な低用量医薬製剤組成物を提供する。好ましくは、該組成物は1日1回または1日2回投与用としてニメスリドを含み、その際ニメスリドの用量は、錠剤の形態で1日2回投与される場合約100mgである通常の成人経口投与量、または錠剤の形態で1日2回投与される場合約50mgである通常の小児経口投与量を下回る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の一実施形態においてニメスリドの1日量は、長引くNSAID適応疾患の治療に通常推奨される用量を下回る。別の実施形態では、ニメスリドを含む低用量医薬製剤組成物であって、ニメスリドの1日当たりの総用量が、少なくとも約200mgであるニメスリドの通常の1日量より少ない組成物が提供される。
【0026】
本発明の別の実施形態では、ニメスリドを含む新規な低用量医薬製剤であって、1日2回投与用として投与1回当たりのニメスリドの個別用量が100mgを下回り、ニメスリドの1日当たりの総用量は、少なくとも約200mgであるニメスリドの通常の1日量より少ない製剤が提供される。1日2回投与用として投与1回当たりのニメスリドの個別用量は好ましくは約10〜約95mg、さらに好ましくは約25〜約85mgである。
【0027】
本発明の一実施形態において、ニメスリドの低用量医薬製剤は1日1回投与用として200mgを下回る用量のニメスリドを含み、その際用量は好ましくは約125mgから約180mgまでである。
【0028】
本発明の別の実施形態において、ニメスリドの低用量医薬製剤は1日1回投与用として200mgを下回る用量のニメスリドを含み、1日1回投与用の前記低用量のニメスリドはシングルユニット型またはマルチプルユニット型で投与される。特に、1日1回投与用の前記低用量のニメスリドはシングルユニット型で、好ましくは錠剤の形態で投与される。
【0029】
一実施形態において、本発明の新規な組成物中に存在するニメスリドのバイオアベイラビリティおよび、さらには、血漿中濃度は、鎮痛作用および/または抗炎症作用および/または解熱作用などの望ましい薬理作用の発現に十分である。特に、本発明の低用量医薬製剤はヒトへの投与後ニメスリドの治療上有効なバイオアベイラビリティを、少ない副作用で実現することができる。
【0030】
本発明の組成物は特に哺乳動物、なかでもヒトにおいて、好ましくは腰痛のような急性疼痛性状態などのNSAID適応疾患、早朝病変、術後外傷、癌に伴う疼痛、術後疼痛、スポーツ外傷、月経困難症、片頭痛、神経系疼痛ならびに坐骨神経痛および脊椎炎による疼痛、関節炎、特発性疼痛、筋筋膜性疼痛、変形性関節症、神経障害性疼痛、繊維筋痛症、ならびに慢性関節リウマチおよび変形性関節症などの炎症性疼痛状態の治療にきわめて有用である。神経障害性疼痛には神経の損傷に付随するような疼痛が含まれ、ヘルペス後神経痛、糖尿病性ニューロパシー、切断後痛、モノニューロパシーおよび多発ニューロパシー、神経根症、中枢痛、帯状疱疹、三叉神経痛、顎関節疾患;癌性疼痛;慢性疼痛;交感神経介在性疼痛、レイノー病、CPS(慢性疼痛症候群);緊張性頭痛および片頭痛、断端痛、結節性多発性動脈炎、骨髄炎、神経傷害を伴う熱傷、AIDS関連疼痛症候群、ならびに全身性紅斑性狼瘡、全身性硬化症、多発性筋炎および皮膚筋炎などの結合組織疾患、他の変性性関節疾患、または特にシクロオキシゲナーゼ酵素が介在する他の何らかの疾患など、もしくはこれらのうちの幾つかの組み合わせ、またはいずれか他の関連疾患が含まれる。ニメスリドを含む低用量組成物は酸化防止剤や血小板凝集阻害剤として、または抗癌剤としても有用である。
【0031】
一実施形態において本発明の組成物は、より少ない用量のニメスリドしか含まないにもかかわらず予防または治療になお有効であり、従って関節炎のような、長期治療を要する疾患の治療費を低減させる。ニメスリドの低用量組成物はまた、NSAID療法に伴い用量に関連して起こる副作用の軽減ももたらす。
【0032】
本発明のさらに別の実施形態において、低用量ニメスリドは、アセトアミノフェンなどの解熱薬、セチリジンや、ロラタジンや、フェキソフェナジンといった抗アレルギー薬、アルドステロン受容体アンタゴニスト、抗生物質、様々な酵素、抗ムスカリン薬、抗ウイルス薬、プロテインキナーゼ阻害剤、α2−アドレナリンアゴニスト、ACE阻害剤、オピオイド系鎮痛薬、ステロイド、ロイコトリエンB(LTB)受容体アンタゴニスト、ロイコトリエンA(LTA)ヒドロラーゼ阻害剤、5−HTアゴニスト、HMG CoA阻害剤、Hアンタゴニスト、抗新生物薬、抗血小板薬、トロンビン阻害剤、充血除去薬、利尿薬、鎮静性もしくは非鎮静性抗ヒスタミン薬、誘導酸化窒素シンターゼ阻害剤、オピオイド、鎮痛薬、ヘリコバクター・ピロリ抑制薬、気管支拡張薬、スコポラミンやグルカゴンといった鎮痙薬、筋弛緩薬、プロトンポンプ阻害剤、イソプロスタン阻害剤、PDE4阻害剤、他のNSAIDs、選択的もしくは優先的COX−2阻害剤、COX−1阻害剤、ブロムヘキシンおよびプソイドエフェドリンなどの去痰薬、コデイン、クロルゾキサゾン、メフェナム酸およびトラマドールなどの鎮痛薬、鎮吐薬、ラセメチオニン、コンドロイチン、グルコサミン、メチルスルホニルメタン(MSM)といった尿酸性化薬、アスピリン、抗鬱薬、抗精神病薬、抗片頭痛薬など、またはこれらの混合物を含む群から非限定的に選択される少なくとも1種の別の活性物質と併用される。
【0033】
本発明の新規な誘導体は、経口投与、非経口投与、局所投与、経皮投与、直腸内投与、またはいずれか他の経路からの投与が可能な所望の医薬組成物に容易に配合することができる。さらに別の実施形態において、本発明の組成物は好ましくは散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、懸濁剤、溶液剤、乳剤などといった経口製剤、さらに好ましくは錠剤やカプセル剤のような固形経口製剤の形態を取る。錠剤は湿式顆粒化、直接打錠、または乾式圧縮(スラッグ法)によって製造し得る。本発明の好ましい実施形態において、経口組成物は湿式顆粒化によって調製される。顆粒化は水性または非水性の方法で行なう。用いる非水性溶媒は、アセトン、エタノール、イソプロピルアルコールまたは塩化メチレンを含む群から選択される。一実施形態において本発明の組成物は、圧縮錠剤、すりこみ錠剤、ミニ錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、および押出またはフィルム流延製品等の形態を取る。錠剤/ミニ錠剤は、非機能性層を構成する非機能性被膜で被覆されていてもよい。場合によっては、錠剤/ミニ錠剤をカプセルに充填することも可能である。別の実施形態において医薬組成物に、その同時投与が有用であり得る他の薬理活性成分を含有させてもよい。
【0034】
一実施形態において、本発明の製薬学的に許容される添加剤は好ましくは、pH依存性ポリマー;pH非依存性ポリマー;膨潤性ポリマー;親水性ポリマー;疎水性ポリマーおよび/または1種以上の他の疎水性材料;アルギン酸ナトリウム、カルボマー、カルボキシメチルセルロースカルシウム、またはカルボキシメチルセルロースナトリウムといったイオン性ポリマー;ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの非イオン性ポリマー;アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、デキストリン、カンテン、カラギーナン、ペクチン、ファーセレラン、デンプンおよびデンプン誘導体、ならびにこれらの混合物を含む群から選択される合成または天然多糖を含む群から非限定的に選択されるポリマー材料を含む。本発明に用いられるポリマー材料は、単独でかまたは組み合わせて用いられるセルロース系ポリマー、メタクリレートポリマー、PVP、アルギネート、PVP−PVAコポリマー、エチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース(低、中または高分子量)、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酪酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、セルロース三酢酸エステル、ポリ(アルキルメタクリレート)、ポリ(イソデシルメタクリレート)、ポリ(ラウリルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(アルキルアクリレート)、ポリ(オクタデシルアクリレート)、ポリ(エチレン)、ポリ(アルキレン)、ポリ(酸化アルキレン)、ポリ(アルキレンテレフタレート)、ポリ(ビニルイソブチルエーテル)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニル)、およびポリウレタン、またはこれらの混合物を含む群から選択されるが、この群に限定はされない。一実施形態において組成物は、ガム、界面活性剤、および錯化剤の中から選択される1種以上の製薬学的に許容される添加剤を付加的に含む。
【0035】
別の実施形態において、本発明に有用なガムはキサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、カラギーナンガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アカシアガム、トラガントガム、カンテン等、またはこれらの混合物を含む群から選択されるが、この群に限定はされない。別の実施形態において、本発明に有用な界面活性剤はアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、双生イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含む群から選択される。さらに別の実施形態において、本発明に有用な錯化剤は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、β−ヒドロキシ−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、およびヒドロキシプロピルデキストリンなどを非限定的に含む群から選択されるシクロデキストリンか、または当該技術分野で公知であるいずれか他の錯化剤である。
【0036】
別の実施形態において、ニメスリドの新規な低用量組成物を調製する方法が提供され、この方法は
i) ニメスリドを1種以上の製薬学的に許容される添加剤で処理する工程、
ii) 場合によっては1種以上の他の活性物質を添加する工程、および
iii) 好適製剤への製剤化工程
を含む。本発明のさらに別の実施形態において、医薬組成物は当該技術分野で周知の方法で、例えばニメスリドを1種以上の製薬学的に許容される添加剤と混合し、場合によっては別の活性物質とも混合することによって調製することができる。固形製剤は、通常の添加剤を用いる直接打錠、顆粒化、圧縮、押出、成形などの公知方法で製造し得る。半固形または液状の製剤の場合は、固形添加剤に加えて、当該技術分野で公知である液状および/または半固形添加剤も用いる。静脈内または筋肉内注射などの注射用の組成物を調製する場合は、新規な誘導体を溶媒、緩衝液などといった当業者に公知の医薬品添加剤で処理する。
【0037】
本発明の組成物に有用な、製薬学的に許容される添加剤は、単独でまたは組み合わせて用いられる賦形剤、結合材、崩壊剤、流動化剤、滑沢剤、着色剤;安定剤;防腐剤;キレート剤;ビヒクル;増量剤;安定剤;防腐剤;親水性ポリマー;グリセリン、様々な等級のポリ酸化エチレン、トランスクトールおよびグリコフロールなどの溶解促進剤;張度調節剤;局所麻酔剤;pH調節剤;酸化防止剤;等張化剤;キレート剤;粘稠化剤;湿潤剤;乳化剤;酸;糖アルコール;還元糖;非還元糖などといった、当業者に公知である一群の添加剤、例えばラクトース、マンニトール、ソルビトール、デンプン、微晶質セルロース、キシリトール、フルクトース、スクロース、デキストロース、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウムなどの稀釈剤;増量剤および有機酸の中から選択されるが、これらに限定はされない。本発明で用いる崩壊剤には、単独でかまたは組み合わせて用いられるデンプンまたはその誘導体、一部予備糊化させたトウモロコシデンプン(Starch 1500(R))、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム等が非限定的に含まれる。本発明で用いる滑沢剤には、単独でかまたは組み合わせて用いられるタルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、硬化植物油等が非限定的に含まれる。本発明での使用に好適なビヒクルは、N−メチルピロリドンのジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシド、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール、オレイン酸エチル、ポリオキシエチレングリコール化ヒマシ油(Cremophor(R)EL)、ポリエチレングリコールでMW 200〜6000のもの、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、ならびにヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコール660(Solutrol(R)HS15として市販)などのグリコール誘導体を含む群から非限定的に選択できる。本発明の別の実施形態において、組成物はベンジルアルコールなどの抗菌防腐剤を好ましくは該組成物の2.0% v/vの濃度で付加的に含有してもよい。本発明の組成物に用いられる添加剤の中には複数の用途を満たすものも有ると認められる。本発明の一実施形態において、組成物はパルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、およびα−トコフェロールなどの公知の酸化防止剤を付加的に含有してもよい。
【0038】
別の実施形態において、本発明の組成物は、錠剤、カプセル剤、分散液剤、経口懸濁剤、ゲル剤、エアゾール剤、軟膏剤、クリーム剤、急速溶解型製剤、凍結乾燥製剤、注射剤、放出調節製剤、遅延放出性製剤、持続放出型製剤、パルス放出型製剤、および即放性製剤と放出調節製剤との混合形態からなる群から選択される製剤に製剤化され得る。好ましくは、低用量製剤は1種以上の機能性または非機能性被覆層で被覆され得る錠剤の形態とする。
【0039】
本発明の別の実施形態において、低用量のニメスリドを含む製剤組成物をNSAID適応疾患の治療に使用する方法が提供され、この方法は医薬として有効な量の該組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。本発明の別の実施形態では、製剤を特に変形性関節症による疼痛および/または炎症、靱帯痛、滑液包炎、腱炎、腰痛、術後疼痛、抜歯または歯科手術;伏在静脈切除または鼠径部ヘルニア手術;痔核切除;急性筋骨格損傷;耳鼻咽喉疾患;婦人科疾患;癌性疼痛;アルツハイマー病;血栓性静脈炎;泌尿生殖器疾患;滑液包炎または腱炎;慢性関節リウマチによる朝のこわばり、特発性疼痛、筋筋膜疼痛、変形性関節症、神経障害性疼痛、繊維筋痛症、ならびに慢性関節リウマチおよび変形性関節症などの炎症性疼痛状態の予防、改善、および/または治療を含めた処置に使用する方法が提供される。神経障害性疼痛には神経の損傷に付随するような疼痛が含まれ、ヘルペス後神経痛、糖尿病性ニューロパシー、切断後痛、モノニューロパシーおよび多発ニューロパシー、神経根症、中枢痛、帯状疱疹、三叉神経痛、顎関節疾患;癌性疼痛;慢性疼痛;急性疼痛;突出痛、交感神経介在性疼痛、レイノー病、CPS(慢性疼痛症候群);緊張性頭痛および片頭痛、断端痛、結節性多発性動脈炎、骨髄炎、神経傷害を伴う熱傷、AIDS関連疼痛症候群、ならびに全身性紅斑性狼瘡、全身性硬化症、多発性筋炎および皮膚筋炎などの結合組織疾患、他の変性性関節疾患などが含まれる。
【0040】
一実施形態において、ニメスリドを含む低用量組成物は、特に慢性で長期の、ただし軽いかもしくは穏やかな治療を必要とするようなNSAID適応疾患の治療、あるいはさらに、低用量のニメスリドに好ましく応答するか、または低用量のニメスリドによって改善される幾つかの急性状態の治療に特に有用である。低用量組成物は、予防または治療しようとする病的状態に応じて予防にも治療にも用いることができる。
【0041】
別の実施形態において、本発明の低用量組成物は炎症および疼痛、ならびに関連する1種以上の他の疾患、すなわち胃潰瘍、間欠痛もしくは挿間痛、脈管形成、ウイルス感染、心血管疾患、新形成、癌、尿失禁、細菌感染、関節炎、片頭痛、喘息などの処置に有用である。
【0042】
薬理試験:
Wistar系ラットのカラギーナン誘発足浮腫に対する低用量のニメスリドの抗炎症作用を調べる薬理試験を実施した。雄のWistar系ラット(180〜250g)を1群6匹ずつ選択し、期間1日の試験を行なった。ビヒクルとして〈0.1% Tween(R)80中の0.5% CMC〉を用い、投与経路は経口(p.o.)とした。一晩絶食させたラットにニメスリドを様々な用量で、5ml/kgの生理食塩液と共に経口投与した。1時間後、0.1mlの1%カラギーナンをラットの右後肢にs.c.投与した。カラギーナンの注射から0(初期)、0.5、1、2、3および5時間(h)後に炎症の程度を、デジタル式体積測定装置(製品番号7140、ウゴバジレ社、イタリア)を用いて測定し、値を記録した。各測定時に、液浸した足から少なくとも2、3個の値を得、その平均を求めた。足体積の増加(ml)を、0時間後に得られた値からn時間後に得られた値を減算することによって計算し、また活性のパーセンテージも算出した。足浮腫の変化(ml)の値を平均±S.E.M.として表わした。測定時毎に処理値と対照値とを、一方向分散分析とそれに続くダンネットの多重比較検定とによって比較した。p<0.05の値を統計学的に有意と見なした。用量1、3、および10mg/kgでp.o.投与したニメスリドは2〜5時間で、用量に依存した足体積の減少を示した(第1表および第1図)。しかし、用量を30mg/kgとした時はこのようなことは観察されず、抗炎症活性は2〜5時間で30%前後に留まった(第2表および第2図)。用量3および10mg/kgのニメスリドは3時間後、また用量10mg/kgのニメスリドは5時間後にも足体積を、対照と比較して統計学的に有意に減少させた。用量10mg/kgのニメスリドは経過時間に拘わらずほぼ一定の抗炎症活性を示すとの結論が得られた。
【0043】
【表1】

【0044】
【表2】

【0045】
二つのマウスモデルに対するニメスリドの鎮痛活性を調べる別の薬理試験を実施した。この試験のために雄のSwiss系マウス(18〜22g)を1群6匹ずつ選択した。用量はマウス体重10g当たり0.1mlとし、投与経路は経口(p.o.)とした。上記目的のために2種の試験を行なった。酢酸誘発苦悶試験では、2時間絶食させたマウスにニメスリドを様々な用量(0.03、0.1、0.3、1mg/kg)で投与した。1時間後、1%酢酸溶液(10ml/kg;i.p.)を用いてマウスに苦悶を生じさせた。酢酸に起因する苦悶症状{腹部収縮、体幹回動(捩れ)、および後肢伸展}の回数を疼痛応答とした。酢酸注射の3分後から20分間、各動物の苦悶症状の回数を数えた。第二の試験、すなわちテイルフリック試験では、テイルフリック試験装置で発生させた放射熱をマウス尾部に当て、個々の動物の掉尾応答を記録した(三回試行を実施)。放射熱源からの尾部逃避までの潜時が所定の長さ(3〜5s)である動物を試験用に選択した。選択したマウスをグループ分けし、2時間絶食させてからニメスリド(0.1、0.3、1、3mg/kg)を投与した。1、2、4、5時間後、掉尾反応の潜時を記録し、潜時の変化、および最大保護効果のパーセンテージ(%MPE)を算出した。10秒のカットオフ時間を設けて尾部の損傷を防止した。掉尾反応の潜時の変化、および苦悶症状の回数を平均±S.E.M.で示す。測定時毎に処理値と対照値とを、一方向分散分析とそれに続くダンネットまたはボンフェローニの多重比較検定とによって比較した。p<0.05の値を統計学的に有意と見なした。用量0.03、0.1、0.3、および1ml/kgのニメスリドは、1%酢酸により誘発されるマウスの苦悶症状の回数を用量に応じて減少させた(第3表および第3図)。用量0.1、0.3、および1mg/kgの時に苦悶症状の回数が統計学的に有意に減少し、保護率はそれぞれ39、52、および75%であった。テイルフリック試験での、放射熱に対する掉尾反応の潜時は、試験で用いた(1、2、3、および5時間の)いずれの時間間隔においても、異なる用量(0.1、0.3、1、および3mg/kg)の下で用量とは無関係に短縮された(第4表および第4図)。最大保護のパーセンテージも、いずれの時間間隔、いずれの用量レベルにおいても統計学的に有意であった(第5表)。試験結果は、ニメスリドが低用量であっても鎮痛活性を有することを示している(酢酸苦悶試験では用量0.3mg/kgで保護率約50%)。中枢機構に媒介される鎮痛活性よりむしろ支配的な末梢鎮痛活性を反映して、結果の整合性は酢酸苦悶モデルでの方がテイルフリック試験の場合より高かった。
【0046】
【表3】

【0047】
【表4】

【0048】
【表5】

【0049】
以下の実施例は、本発明の様々な実施形態をさらに詳述するためにのみ示され、従って本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0050】
錠剤
通し番号 成分 量/錠(mg)
1. ニメスリド 75.0
2. 微晶質セルロース 285.0
3. ラクトース 100.0
4. クロスカルメロースナトリウム 20.0
5. イソプロピルアルコール q.s.(製造過程で消失)
6. 硬化ヒマシ油 7.5
7. 精製タルク 7.5
8. コロイド状二酸化ケイ素 7.5
【0051】
手順:
i) ニメスリド、ラクトース、微晶質セルロース、およびクロスカルメロースナトリウムを40号篩に掛け、混合した。
ii) 工程(i)のブレンドを、イソプロピルアルコールを用いて顆粒化した。
iii) 工程(ii)の湿潤材料を24号篩に掛け、得られた顆粒を乾燥した。
iv) 硬化ヒマシ油、精製タルク、およびコロイド状二酸化ケイ素を40号篩に掛け、混合した。
v) 工程(iii)の顆粒を工程(iv)の混合物と混合した。
vi) 工程(v)の材料を打錠機で圧縮して錠剤とした。
【実施例2】
【0052】
錠剤
通し番号 成分 量/錠(mg)
1. ニメスリド 50.0
2. マンニトール 80.0
3. デンプングリコール酸ナトリウム 5.0
4. コロイド状二酸化ケイ素 3.0
5. トウモロコシデンプン 10.0
6. ポビドン(K−30) 3.0
7. ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
8. 精製水 q.s.(製造過程で消失)
9. ステアリン酸マグネシウム 1.0
10. クロスカルメロースナトリウム 8.0
【0053】
手順:
i) ニメスリド、マンニトール、デンプングリコール酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、およびトウモロコシデンプンを混合して30号篩に掛けた。
ii) ポビドン(K−30)およびラウリル硫酸ナトリウムを精製水に溶解させて均質な溶液を得た。
iii) 工程(i)の材料を工程(ii)の材料で顆粒化し、その後乾燥して16号篩に掛けた。
iv) ステアリン酸マグネシウムおよびクロスカルメロースナトリウムを40号篩に掛けた。
v) 工程(iv)の材料を工程(iii)の材料と混合した。
【実施例3】
【0054】
カプセル剤(硬ゼラチン)
通し番号 成分 量/カプセル(mg)
1. ニメスリド 25.00
2. 炭酸マグネシウム 150.00
3. リン酸二カルシウム 131.25
4. クロスポビドン 30.00
5. ステアリン酸マグネシウム 10.00
【0055】
手順:
i) ニメスリド、炭酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、クロスポビドン、およびステアリン酸マグネシウムを40号篩に掛け、混合した。
ii) 工程(i)のブレンドを圧縮し、圧縮体を30号篩に通した。
iii) 工程(ii)の顆粒を、60号篩に通したステアリン酸マグネシウムで滑沢にした。
iv) 工程(iii)の材料を硬ゼラチンカプセルに充填した。
【実施例4】
【0056】
放出調節錠剤
通し番号 成分 量/錠(mg)
1. ニメスリド 75.0
2. セチリジン 2.0
3. マンニトール 49.0
4. クロスカルメロースナトリウム 10.0
5. ヒドロキシプロピルメチルセルロース 20.0
6. イソプロピルアルコール q.s.(製造過程で消失)
7. コロイド状二酸化ケイ素 2.0
8. 硬化植物油 2.0
【0057】
手順:
i) ニメスリド、セチリジン、マンニトール、およびクロスカルメロースナトリウムを30号篩に掛け、混合した。
ii) ヒドロキシプロピルメチルセルロースをイソプロピルアルコールに溶解させて均質な分散液を得た。
iii) 工程(i)のブレンドを工程(ii)の分散液で顆粒化した。
iv) 工程(iii)の顆粒を乾燥し、24号篩に掛けた。
v) コロイド状二酸化ケイ素および硬化植物油を40号篩に掛けた。
vi) 工程(v)の材料を工程(iv)の材料と混合し、圧縮して錠剤とした。
【実施例5】
【0058】
カプセル剤(硬ゼラチン)
通し番号 成分 量/錠(mg)
1. ニメスリド 25.0
2. プロピレングリコール 108.0
3. ポリオキシル40硬化ヒマシ油
(Cremophor(R)RH 40) 10.0
4. ラウリン酸プロピレングリコール 130.0
【0059】
手順:
i) プロピレングリコールをCremophor(R)RH 40と混合して55〜60℃まで加熱し、得られた混合物にニメスリドを溶解させた。
ii) 次に、工程(i)の混合物にラウリン酸プロピレングリコールを添加して混合した。得られた混合物を濾過した。
iii) 工程(ii)の混合物を硬ゼラチンカプセルに充填し、密封した。
【実施例6】
【0060】
カプセル剤(軟ゼラチン)
通し番号 成分 量/カプセル(mg)
1. ニメスリド 20.0
2. プロピレングリコール 85.0
3. Cremophor(R)RH 40 5.0
4. ラウリン酸プロピレングリコール 107.0
5. ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレン
グリコール 5.0
6. トリアセチン 1.5
【0061】
手順:
i) プロピレングリコールをCremophor(R)RH 40と混合して55〜60℃まで加熱し、得られた混合物にニメスリドを溶解させた。
ii) 次に、工程(i)の混合物にラウリン酸プロピレングリコールを添加して混合した。
iii) 工程(ii)の混合物にジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、次いでトリアセチンを添加した。得られた混合物を濾過した。
iv) 工程(iii)の混合物を軟ゼラチンカプセルに充填した。
【実施例7】
【0062】
注射剤
通し番号 成分 量/100ml
1. ポリエチレングリコール(PEG−400) 30.0ml
2. プロピレングリコール 20.0ml
3. グリシン緩衝液 pH11.3 35.0ml
4. ニメスリド 1.0g
5. 4.0% w/v水酸化ナトリウム(NaOH)
溶液 10.0ml
【0063】
手順:
i) 所定量(30.0ml)のPEG−400を容器に取った。
ii) 工程(i)の材料にプロピレングリコール(20.0ml)を、機械的攪拌装置での連続攪拌下に加えた。
iii) 約30.0mlのグリシン緩衝液 pH11.3を工程(ii)の材料に連続攪拌下に添加して均質な混合物を形成した。
iv) 秤量したニメスリド(1.0g)を60号篩に通し、工程(iii)の混合物に連続攪拌下に添加した。
v) 所定量(10.0ml)の4.0% w/v水酸化ナトリウム(NaOH)溶液を工程(iv)の混合物に連続攪拌下に添加して均質な溶液を形成した。
vi) 工程(v)の溶液を約30分間連続攪拌により混合した。
vii) 残量のグリシン緩衝液 pH11.3を添加して100mlに増量した。
viii) 工程(vii)の溶液を約10分間連続攪拌により混合した。
ix) 4.0% w/v水酸化ナトリウム(NaOH)溶液の添加によって最終pHを10.0に調節した。
x) 工程(ix)の溶液を約10分間連続攪拌により混合した。
【実施例8】
【0064】
経口懸濁剤
通し番号 成分 量(mg/5ml)
1. ニメスリド 40.0
2. クエン酸一水和物 1.5
3. ヒドロキシエチルセルロース 20.0
4. ソルビトール溶液(70% w/v) 50.0
5. サッカリンナトリウム 0.5
6. 安息香酸ナトリウム 1.0
7. ラズベリー香料 q.s.
8. 精製水 q.s. 5mlとなるまで
【0065】
手順:
i) ニメスリドおよびヒドロキシエチルセルロースを40号篩に掛け、ブレンドした。
ii) クエン酸一水和物、サッカリンナトリウム、安息香酸ナトリウム、ラズベリー香料、およびソルビトール溶液を精製水中に分散させた。
iii) 工程(i)の材料を工程(ii)の材料に連続攪拌下に添加して均質な懸濁液を得た。
【実施例9】
【0066】
カプセルに充填されるニメスリド放出調節ミニ錠剤
A) 即時放出部分
通し番号 成分 量(mg)
1. ニメスリド 25.0
2. マンニトール 10.0
3. デンプングリコール酸ナトリウム 8.0
4. トウモロコシデンプン 5.0
5. ポリソルベート80 1.0
6. ステアリン酸マグネシウム 1.0
【0067】
手順:
i) ニメスリド、マンニトール、デンプングリコール酸ナトリウム、トウモロコシデンプン、およびポリソルベート80を混合して30号篩に掛けた。
ii) ステアリン酸マグネシウムを40号篩に掛けた。
iii) 工程(i)の材料を工程(ii)の材料と混合し、圧縮してミニ錠剤とした。
【0068】
B) 時限放出部分
通し番号 成分 量(mg)
1. ニメスリド 25.0
2. ラクトース一水和物 6.5
3. ドキュセートナトリウム 2.0
4. ポビドン(K−30) 3.0
5. コロイド状二酸化ケイ素 3.0
6. ステアリン酸マグネシウム 3.0
7. メタクリル酸ポリマー 5.5
8. クエン酸トリエチル 1.5
9. イソプロピルアルコール q.s.(製造過程で消失)
10. 塩化メチレン q.s.(製造過程で消失)
【0069】
手順:
i) ニメスリド、ラクトース一水和物、ドキュセートナトリウム、ポビドン(K−30)、およびコロイド状二酸化ケイ素を混合して30号篩に掛けた。
ii) ステアリン酸マグネシウムを40号篩に掛けた。
iii) 工程(i)の材料を工程(ii)の材料と混合し、圧縮してミニ錠剤とした。
iv) メタクリル酸ポリマーおよびクエン酸トリエチルをイソプロピルアルコールと塩化メチレンとの混合物中に分散させ、混合した。
v) 工程(iii)のミニ錠剤を工程(iv)の材料で被覆した。
【0070】
C) 持続放出部分
通し番号 成分 量(mg)
1. ニメスリド 50.0
2. ラクトース一水和物 8.0
3. カルボキシメチルセルロースナトリウム 6.0
4. ドキュセートナトリウム 2.0
5. ポビドン(K−30) 2.0
6. 精製水 q.s.(製造過程で消失)
7. コロイド状二酸化ケイ素 3.0
8. ステアリン酸マグネシウム 3.0
【0071】
手順:
i) ニメスリド、ラクトース一水和物、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムを混合して30号篩に掛けた。
ii) ドキュセートナトリウムおよびポビドン(K−30)を水に溶解させて均質な分散液を形成した。
iii) 工程(i)の材料を工程(ii)の材料で顆粒化し、その後乾燥して18号篩に掛けた。
iv) コロイド状二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムを40号篩に掛けた。
v) 工程(iii)の材料を工程(iv)の材料と混合し、圧縮してミニ錠剤とした。
(A)の工程(iii)、ならびに(B)および(C)の工程(v)で得られたミニ錠剤を硬ゼラチンカプセルに充填した。
【実施例10】
【0072】
ニメスリドゲル剤
通し番号 成分 量(g/100g)
1. ニメスリド 0.5
2. ジメチルアセトアミド 10.0
3. エチルアルコール 20.0
4. アセトン 5.0
5. Cremophor(R)RH 40 1.0
6. プロピレングリコール 20.0
7. カーボポール934 1.2
8. 精製水 20
9. ジエチルアミン 0.6
【0073】
手順:
i) ジメチルアセトアミドを容器内のエチルアルコールおよびアセトンと攪拌下に混合した。
ii) 得られた混合物にニメスリドを添加し、完全に溶解するまで攪拌した。
iii) プロピレングリコールおよびCremophor(R)RH 40を精製水に加え、ホモジナイザーで混合した。得られた均質混合物にカーボポール934を添加し、さらに均質化した。
iv) 工程(ii)で得られた混合物を工程(iii)で得られた混合物に攪拌下に添加した。
v) 得られた混合物を、低速攪拌下にジエチルアミンをゆっくり添加することによって中和し、それによって所望のゲルを生成させた。
【実施例11】
【0074】
放出調節マトリックス錠剤型
通し番号 成分 量/錠(mg)
1. ニメスリド 180
2. ラクトース 80
3. ヒドロキシプロピルメチルセルロース 80
4. ステアリン酸マグネシウム 5
5. 精製タルク 5
【0075】
手順:
i) ニメスリド、ラクトース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、および精製タルクを30号(BSS)篩に掛けた。
ii) 工程(i)の材料を共にブレンドした。
iii) 工程(ii)で得られた混合物を圧縮して錠剤とする。
【実施例12】
【0076】
持続放出性膜拡散律速錠剤型
通し番号 成分 量/錠(mg)
1. ニメスリド 125
2. 微晶質セルロース 80
3. ラクトース 80
4. トウモロコシデンプン 10
5. 精製タルク 3.5
6. エチルセルロース(水分散液として) 10
7. ポリエチレングリコール 3.5
【0077】
手順:
i) ニメスリド、微晶質セルロース、およびラクトースをデンプン糊で顆粒化した。
ii) 工程(i)の顆粒を22号(BSS)篩に掛けた。
iii) 篩別顆粒を乾燥し、精製タルクで滑沢にした。
iv) 乾燥した顆粒を圧縮して錠剤とする。
v) エチルセルロースおよびポリエチレングリコールの分散液を調製し、工程(iv)の錠剤を被覆した。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】第1図は、ラット右後肢のカラギーナン誘発足浮腫の体積に対するニメスリドの効果を示すグラフである。各棒は6匹のラットの平均±S.E.M.を表わす。対照に対してはp<0.05、**はp<0.001;一方向ANOVA、続いてダンネットの多重比較検定。
【図2】第2図は、ラットのカラギーナン誘発足浮腫に対するニメスリドの抗炎症活性のパーセンテージを示すグラフである。
【図3】第3図は、マウスの1%酢酸誘発苦悶に対するニメスリドの効果を示すグラフである。各棒は6〜9匹のマウスの平均±S.E.M.を表わす。対照に対して**はp<0.01、***はp<0.001;一方向ANOVA、続いてボンフェローニの多重比較検定。
【図4】第4図は、放射熱によって誘発される掉尾反応までの潜時に対するニメスリドの効果を示すグラフである。各棒は6匹のマウスの平均±S.E.M.を表わす。対照に対してはp<0.05、**はp<0.01;一方向ANOVA、続いてダンネットの多重比較検定。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニメスリドまたはその製薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物またはそれらの誘導体を1種以上の製薬学的に許容される添加剤と共に含む新規な低用量医薬製剤。
【請求項2】
ニメスリドの1日当たりの総用量が、少なくとも約200mgであるニメスリドの通常の1日量より少ない請求項1に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項3】
1日1回投与用としてニメスリドの用量が200mgを下回る請求項2に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項4】
1日1回投与用としてニメスリドの用量が約125mgから約180mgまでである請求項3に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項5】
1日1回投与用として低用量のニメスリドがシングルユニット型またはマルチプルユニット型で投与される請求項1から4のいずれかに記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項6】
1日1回投与用として低用量のニメスリドがシングルユニット型で、好ましくは錠剤の形態で投与される請求項1から5のいずれかに記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項7】
1日2回投与用として投与1回当たりのニメスリドの個別用量が100mgを下回る請求項2に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項8】
1日2回投与用として投与1回当たりのニメスリドの個別用量が約25mgから約85mgまでである請求項7に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項9】
製薬学的に許容される添加剤が、単独でまたは組み合わせて用いられるポリマー材料、ガム、界面活性剤、錯化剤、稀釈剤、崩壊剤、結合剤、粘膜付着性物質、賦形剤、増量剤、付着防止剤、酸化防止剤、緩衝剤、着色剤、香味剤、被覆剤、可塑剤、安定剤、防腐剤、滑沢剤、流動化剤、キレート剤の中から選択される請求項1に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項10】
解熱薬、抗アレルギー薬、アルドステロン受容体アンタゴニスト、抗生物質、様々な酵素、抗ムスカリン薬、抗ウイルス薬、プロテインキナーゼ阻害剤、β2−アドレナリンアゴニスト、ACE阻害剤、オピオイド鎮痛薬、ステロイド、ロイコトリエンB4(LTB4)受容体アンタゴニスト、ロイコトリエンA4(LTA4)ヒドロラーゼ阻害剤、5−HTアゴニスト、HMG CoA阻害剤、H2アンタゴニスト、抗新生物薬、抗血小板薬、トロンビン阻害剤、充血除去薬、利尿薬、鎮静性もしくは非鎮静性抗ヒスタミン薬、誘導酸化窒素シンターゼ阻害剤、オピオイド、鎮痛薬、ヘリコバクター・ピロリ抑制薬、気管支拡張薬、鎮痙薬、筋弛緩薬、プロトンポンプ阻害剤、イソプロスタン阻害剤、PDE4阻害剤、他のNSAIDs、選択的もしくは優先的COX−2阻害剤、COX−1阻害剤、去痰薬、鎮痛薬、鎮吐薬、尿酸性化薬、抗鬱薬、抗精神病薬、抗片頭痛薬等またはこれらの混合物の中から選択された1種以上の他の活性物質を付加的に含む請求項1に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項11】
製剤が、錠剤、カプセル剤、分散液剤、経口懸濁剤、ゲル剤、エアゾール剤、軟膏剤、クリーム剤、急速溶解型製剤、凍結乾燥製剤、注射剤、放出調節製剤、時限放出型製剤、持続放出型製剤、パルス放出型製剤、および即放性製剤と放出調節製剤との組合せの中から選択される請求項1に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項12】
1種以上の機能性または非機能性被覆層で被覆され得る錠剤の形態である請求項11に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項13】
i) ニメスリドを1種以上の製薬学的に許容される添加剤で処理する工程、
ii) 所望により1種以上の他の活性物質を添加する工程、および
iii) 好適製剤への製剤化工程
を含む方法によって調製される請求項1に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項14】
ヒトに投与した後、ニメスリドの治療上有効なバイオアベイラビリティを、少ない副作用で提供することができる請求項1に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項15】
シクロオキシゲナーゼ酵素が介在する疾患および/またはシクロオキシゲナーゼ阻害剤の適応がある疾患の処置のために有用である請求項1に記載の新規な低用量医薬製剤。
【請求項16】
NSAID適応疾患、早朝病変、術後外傷、癌に伴う疼痛、術後疼痛、スポーツ外傷、月経困難症、片頭痛、神経系疼痛ならびに坐骨神経痛および脊椎炎による疼痛、関節炎、特発性疼痛、筋筋膜性疼痛、変形性関節症、神経障害性疼痛、繊維筋痛症、および炎症性疼痛状態;癌性疼痛;慢性疼痛;交感神経介在性疼痛、レイノー病、CPS(慢性疼痛症候群);緊張性頭痛および片頭痛、断端痛、結節性多発性動脈炎、骨髄炎、神経傷害を伴う熱傷、AIDS関連疼痛症候群、および結合組織疾患、他の変性性関節疾患、または特にシクロオキシゲナーゼ酵素が介在する他の何らかの疾患、変形性関節症による疼痛および/または炎症、靱帯痛、滑液包炎、腱炎、腰痛、術後疼痛、抜歯または歯科手術;伏在静脈切除または鼠径部ヘルニア手術;痔核切除;急性筋骨格損傷;耳鼻咽喉疾患;婦人科疾患;癌性疼痛;アルツハイマー病;血栓性静脈炎;泌尿生殖器疾患;滑液包炎または腱炎;慢性関節リウマチによる朝のこわばり、帯状疱疹、三叉神経痛、顎関節疾患;癌性疼痛、もしくはこれらのうちの幾つかの組み合わせ、またはいずれか他の関連疾患の治療のための、請求項1に記載の新規な低用量医薬製剤を使用する方法。
【請求項17】
NSAIDの適応疾患、早朝病変、術後外傷、癌に伴う疼痛、術後疼痛、スポーツ外傷、月経困難症、片頭痛、神経系疼痛ならびに坐骨神経痛および脊椎炎による疼痛、関節炎、特発性疼痛、筋筋膜性疼痛、変形性関節症、神経障害性疼痛、繊維筋痛症、および炎症性疼痛状態;癌性疼痛;慢性疼痛;交感神経介在性疼痛、レイノー病、CPS(慢性疼痛症候群);緊張性頭痛および片頭痛、断端痛、結節性多発性動脈炎、骨髄炎、神経傷害を伴う熱傷、AIDS関連疼痛症候群、および結合組織疾患、他の変性性関節疾患、または特にシクロオキシゲナーゼ酵素が介在する他の何らかの疾患、変形性関節症による疼痛および/または炎症、靱帯痛、滑液包炎、腱炎、腰痛、術後疼痛、抜歯または歯科手術;伏在静脈切除または鼠径部ヘルニア手術;痔核切除;急性筋骨格損傷;耳鼻咽喉疾患;婦人科疾患;癌性疼痛;アルツハイマー病;血栓性静脈炎;泌尿生殖器疾患;滑液包炎または腱炎;慢性関節リウマチによる朝のこわばり、帯状疱疹、三叉神経痛、顎関節疾患;癌性疼痛、もしくはこれらのうちの幾つかの組み合わせ、またはいずれか他の関連疾患の治療のための、請求項1に記載の新規な低用量医薬製剤の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−534462(P2009−534462A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−507243(P2009−507243)
【出願日】平成19年4月23日(2007.4.23)
【国際出願番号】PCT/IN2007/000162
【国際公開番号】WO2007/122637
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(500445631)パナセア バイオテック リミテッド (29)
【Fターム(参考)】