説明

ニューロメジンBおよびソマトスタチンレセプターアゴニスト

【課題】ニューロメジンB受容体およびソマトスタチン受容体に対して高い親和性および選択性を示す類似体の新規なクラスの提供。
【解決手段】Nal-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Abu-Nal-NH2等の特異的な構造上の特徴を有する一連の類似体およびソマトスタチンおよび/またはニューロメジンBによって誘導される細胞の生化学的活性の選択的調節方法、及びこれらの化合物またはその薬剤的に受容可能な塩。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の背景
哺乳類のボンベシン(Bn)-関連ペプチド、ガストリン放出性ペプチド(GRP)およびニューロメジンB(NMB)は広範囲の生物学的および薬理学的効果を有する。これらには、多数の胃腸管ホルモンおよびペプチドの放出刺激、外分泌腺分泌走化性の刺激、平滑筋収縮、体温調節、行動効果(behavioral effects)、サーカディアンリズムの維持、TSH放出
および満腹中枢の阻害などの中枢神経系における効果がある。Bn-関連ペプチドは、また
ヒト小細胞肺癌細胞、ラット肝細胞腫瘍細胞、前立腺細胞および乳腺癌細胞などの新生細胞と同様に多数の正常細胞(たとえば、気管支細胞、子宮内膜間質細胞および3T3細胞)
における成長因子としても機能する。
【0002】
最近の構造-機能およびクローニング研究により、少なくとも二つのクラスのレセプタ
ーがBn-関連ペプチドの作用を仲介していることが示されている。一つのクラスは、GRP-
親和性のサブタイプ(GRPレセプターまたはGRP-R)で、GRPに高い親和性を示し、NMBには低い親和性を示す。一方、もう一つのクラスはNMB-親和性のサブタイプ(NMBレセプター
またはNMB-R)で、NMBに高い親和性を示し、GRPに低い親和性を示す。両クラスのレセプ
ターは中枢神経系および胃腸管系に広く存在する。最近まで、様様なプロセスを仲介するBn-関連ペプチドの生理的重要性、またはいずれのレセプターのサブタイプが様様な報告
されているBn-関連ペプチドの生物学的効果を仲介しているのかについてはっきりとして
いなかった。
【0003】
五つの異なるクラスのBn-レセプターアンタゴニストが記載されている(Jensen, R. T.
et al. Trends Pharmacol. Sci. 12:13(1991))。多数のこれらのクラスのメンバーは高い有効性、長い作用時間およびGRPレセプターへの選択性を示し、それゆえインビボで、
様様な生理的イベントの仲介におけるGRPまたはGRPレセプターの役割を明らかにするのに有用である。しかし、現在、十分な選択性または有効性を有するNMBレセプターのアンタ
ゴニストは少ししかないことが記載されている。(たとえば、Coy, D., and Taylor, J.,
の米国特許5,462,926号を参照されたい)。さらに、NMBは肺癌およびグリオーマの阻害
(Cancer Res 1991 Oct 1 51:19 5205-11; J Cell Biochem Suppl 1996 24: 237-46, Peptides 1995 16:6 1133-40; J Pharmacol Exp Ther 1992 Oct 263:1 311-7)、食欲の刺激(Eur J Pharmacol 1994 Dec 12 271:1 R7-9; Am J Physiol 1997 Jan 272:1 Pt 2 R433-7; Pharmacol Biochem Behav 1996 Aug 54:4 705-11)、TSH分泌の刺激、(甲状腺機能低下症)(Regul Pept 1996 Nov 14 67:1 47-53)およびアルドステロン分泌阻害、(高ア
ルドステロン症)(Histol Histopathol 1996 Oct 11:4 895-7)に関係があるとされている。したがって、本発明の化合物はNMBの生理的役割についての研究およびNMB関連適応症の治療に対する治療的組成の開発において有用である。
【0004】
当該技術分野において知られているように、ソマトスタチンのアゴアニストおよびアンタゴニストは様様な医学的状態および疾患の治療、たとえばH.ピロリ増殖阻害、末端肥
大症、再狭窄、クローン病、全身性硬化症、外因性および内因性の偽性嚢胞および腹水症、ビポーマ、膵島細胞症、高インスリン症、ガストリン産生腫瘍、ゾリンジャー-エリソ
ン症候群、下痢、AIDS関連性下痢、化学療法関連性下痢、強皮症、過敏性腸症候群、膵炎、小腸障害、胃食道逆流、胃十二指腸逆流、ならびにクッシング症候群、ゴナドトロピン産生腫瘍、副甲状腺機能亢進症、バセドウ病、糖尿病性ニューロパシー、ページェット病および多嚢胞性卵巣などの内分泌疾患および/または病態の治療;甲状腺癌、肝腫瘍、白血病、髄膜炎および癌悪液質などの癌関連性病態など様様なタイプの癌の治療;起立性低血圧症および食後低血圧などの低血圧症ならびに不安発作のような病態の治療;GH分泌性
アデノーマ(末端肥大症)およびTSH分泌性アデノーマの治療に有用である。タイプ2でありタイプ5ではないサブタイプレセプターの活性化はプロラクチン分泌性アデノーマの治
療と関連している。ソマトスタチンサブタイプの活性化と関連する他の適応は、インスリンおよび/またはグルカゴンの阻害、特に糖尿病、高脂血症、インスリン無感受性、X症
候群、血管障害、増殖性網膜症、曙現象およびネフロパシー;胃酸分泌阻害、特に消化性潰瘍、腸皮フィステルおよび膵皮フィステル、ダンピング症候群、水様便症候群、急性または慢性膵炎ならびに胃腸管ホルモン分泌性腫瘍;脈管形成阻害、関節炎などの炎症性障害の治療;慢性同種移植拒絶反応;血管形成;血管グラフト内および胃腸管内出血の予防である。ソマトスタチンアゴニストはまた、患者の体重の減少にも使用される。したがって、本発明化合物は、前述の方法に有用である。
【0005】
最近、先天性のソマトスタチン(SS)、ソマトスタチン-14(SS-14)は、ボンベシンレセプターを有することが知られている3T3細胞およびヒト小細胞肺癌細胞のトリトン抽出
物において、125I-GRPの120kDのタンパク質への架橋形成を阻害することが報告された。
また最近の研究により、SS-14はアヘンレセプターの結合を弱く阻害し、その結果の構造-機能により、有効なミューオピオイドレセプターアンタゴニストとして機能する様様なD-アミノ酸置換および制限(constrained)アミノ酸置換のシクロソマトスタチン類似体の
識別につながることが示されてきた。
【0006】
本明細書にて言及された全ての特許および刊行物は全体を通じて参照として援用される。
【0007】
発明の概要
本発明は特異的な構造上の特徴を有する一連の類似体およびソマトスタチンおよび/またはニューロメジンBによって誘導される細胞の生化学的活性の選択的調節方法に関する

【0008】
一つの面において、本発明は式(I)の化合物またはその薬剤的に受容可能な塩につい
てである。
【0009】
【化13】

【0010】
式中、AA1、AA2、AA3、AA3b、AA4、AA5、AA6、AA7、AA7b、およびAA8のα-窒素は
それぞれ独立して、(C1-4)アルキル、(C3-4)アルケニル、(C3-4)アルキニル、または(C1-6)アルキル-C(O)-で置換されていてもよい;
AA1は存在しないかまたはR11、Aac、Aic、Arg、Asn、Asp、Dip、Gln、Glu、Hca、Hyp、Lys、Mac、Macab、Orn、Pro、Ser、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)、Pip、hArg、Bip、Bpa、Tic、Cmp、Inc、Inp、Nip、Ppc、Htic、Thi、Tra、Cmpi、Tpr、Iia、Alla、Aba、Gba、Car、Ipa、Iaa、Inip、Apa、Mim、Thnc、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、Dap
、Agly、Pgly、Ina、Dipa、Mnf、Inic、C4c、5-Iqs、Htqa、4-Mqc、Thn、α-Chpa、Cit、Nua、Pypおよび置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸からなる基から選択されるアミ
ノ酸のD-もしくはL-異性体である;
ここで上記置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸は、ハロゲン、NO2、OH、CN、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、(C1-6)アルコキシ、Bzl、O-BzlおよびNR9R10からなる基から各々独立して選択される1またはそれ以上の置換基で置
換されていてもよい;
AA2は存在しないかまたはR11、Aic、Arg、Hca、His、Hyp、Pal、F5-Phe、Phe、Pro、Trp
およびX0-Phe Pip、hArg、Bip、Bpa、Tic、Cmp、Inc、Inp、Nip、Ppc、Htic、Thi、Tra、Cmpi、Tpr、Iia、Alla、Aba、Gba、Car、Ipa、Iaa、Inip、Apa、Mim、Thnc、Sala、Aala
、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、Dap、Agly、Pgly、Ina、Dipa、Mnf、Inic、1-Iqc、3-Iqc、C4c、5-Iqs、Htqa、4-Mqc、Thn、α-Chpa、Cit、NuaおよびPypからなる基から選択されるアミノ酸のD-もしくはL-異性体である;
AA3はCys、hCys、Pen、Tpa、Tmpa、Mac、Macabおよび置換されていてもよい芳香族α-ア
ミノ酸からなる基から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体である;
ここで上記置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸は、ハロゲン、NO2、OH、CN、(C1-4)アルキル、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニル、(C1-4)アルコキシ、Bzl、O-Bzl、NR9R10、Pip、hArg、Bip、Bpa、Tic、Cmp、Inc、Inp、Nip、Ppc、Htic、Thi、Tra、Cmpi、Tpr、Iia、Alla、Aba、Gba、Car、Ipa、Iaa、Inip、Apa、Mim、Thnc、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、Dap、Agly、Pgly、Ina、Dipa、Mnf、Inic、1-Iqc、3-Iqc、C4c、5-Iqs、Htqa、4-Mqc、Thn、α-Chpa、Cit、NuaおよびPypからなる基から選択される1またはそれ以上の置換基で置換されていてもよい;AA3bは存在しないかまたはPal、4-Pal、His、Arg、Nal、Trp、Bpa、F5-Phe、Phe、X0-Phe、R11、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、FalaおよびPalaからなる基から選択されるアミノ酸のD-もしくはL-異性体である;
AA4は置換されていてもよいアミノ酸または置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸のD-もしくはL-異性体である;
ここで上記置換されていてもよいアミノ酸は、Trp、Lys、Orn、hLys、シス-4-Acha、トランス-4-Acha、トランス-4-Amcha、4-Pip-Gly、N-Met-Trp、β-Met-Trp、His、hHis、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Palaおよび4-Pip-Ala
からなる基から選択される;
ここで上記置換されていてもよいアミノ酸のアミノ基の側鎖はR3およびR4で置換されていてもよく;ならびに
ここで上記置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸は、ハロゲン、NO2、OH、CN、(C1-4)アルキル、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニル、Bzl、O-BzlおよびNR9R10からなる基から各々独立して選択される1またはそれ以上の置換基で置換されていてもよい;
AA5は存在しないか、R11、Aic、A3c、A4c、A5c、A6c、Abu、Aib、β-Ala、Bpa、Cha、Deg、Gaba、Ile、Leu、Nal、Nle、Pro、Sar、Ser、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)、Trp、Val、Pal、F5-Phe、Phe、X0-Pheまたは置換されていてもよい4-Pip-Gly、4-Pip-Ala、シス-4-Acha、トランス-4-Acha、トランス-4-Amcha、hLys、Lys、Orn、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、FalaおよびPalaからなる基から選択されるアミノ酸のD-もしくはL-異性体である;ここで上記置換されていてもよいアミノ酸のアミノ基の側鎖はR3およびR4の1-または2-置換である。
AA6は存在しないかまたはR11、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸、Cys、hCys、Pen、Tpa、Tmpa、Thr、Thr(Bzl)、Ser、Ser(Bzl)、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala
、Aala、Thza、Thia、Bal、FalaおよびPalaからなる基から選択されるアミノ酸のD-もし
くはL-異性体である;
AA7は存在しないかまたはR11、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸、A3c、A4c、A5c、A6c、Abu、Aib、Aic、β-Ala、Arg、Cha、Deg、Gaba、Ile、Leu、Nle、Pip、Pro、Sar
、Ser、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)、Val、Tic、Htic、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal
、Fala、Pala、hArg、Bip、Bpa、Dip、Pal、SalaおよびX0-Pheからなる基から選択されるアミノ酸のD-もしくはL-異性体である;
AA7bは存在しないかまたはR11、Bpa、Phe、F-5Phe、X0-Phe、Nal、Pro、Ser、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)、Trp、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、FalaおよびPalaからなる基から選択されるアミノ酸のD-もしくはL-異性体である;
AA8は存在しないかまたはR11、Maa、Maaab、Thr、Thr(Bzl)、Ser、Ser(Bzl)、Tyr、Phe(4-O-Bzl)、F5-PheおよびX5-Pheならびに置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸からなる基から選択されるアミノ酸のD-もしくはL-異性体である;
R1およびR2はそれぞれ独立して、H、E-、E(O)2S-、E(O)C-、EOOC-、R13であるかまたは存在しない;
R3およびR4はそれぞれ独立して、(C1-12)アルキル、(C2-12)アルケニル、(C2-12
アルキニル、フェニル、ナフチル、フェニル-(C1-6)アルキル、フェニル-(C2-6)アルケニル、フェニル-(C2-6)アルキニル、ナフチル-(C1-6)アルキル、ナフチル-(C2-6
)アルケニル、ナフチル-(C2-6)アルキニル、(シクロ(C3-7)アルキル)-(C1-6)アルキル、(シクロ(C3-7)アルキル)-(C2-6)アルケニル、(シクロ(C3-7)アルキル
)-(C2-6)アルキニル、ヘテロサイクリル-(C1-4)アルキル、ヘテロサイクリル-(C2-4)アルケニル、ヘテロサイクリル-(C2-4)アルキニル、1-アダマンチル、2-アダマンチル、9-フルオレニルメチル、ジシクロプロピルメチル、ジメチルシクロプロピルメチル、またはベンズヒドリルである;
R5は-OR6、-NR7R8であるかまたは存在しない、
ここでそれぞれR6、R7およびR8は独立して、H、(C1-12)アルキル、(C2-12)アルケ
ニル、(C2-12)アルキニル、フェニル、ナフチル、フェニル-(C1-6)アルキル、フェニル-(C2-6)アルケニル、フェニル-(C2-6)アルキニル、ナフチル-(C1-6)アルキル、
ナフチル-(C2-6)アルケニル、ナフチル-(C2-6)アルキニル、1-アダマンチル、2-アダマンチル、9-フルオレニルメチル、ジシクロプロピルメチル、ジメチルシクロプロピルメチル、またはベンズヒドリルである;
R9およびR10はそれぞれ独立して、H、(C1-6)アルキル、(C3-4)アルケニル、(C3-4)アルキニル、1-アダマンチルまたは2-アダマンチルである;
R11は、それぞれの出現(occurrence)に対して独立して、次式のD-またはL-アミノ酸で
ある:
【0011】
【化14】

【0012】
(式中、mおよびnはそれぞれ独立して1、2、または3ならびにpは0、1または2である)

R12はそれぞれの出現(occurrence)対して独立して、置換されていてもよい次式の部分
である:
【0013】
【化15】

【0014】
R13は、次式の部分である
【0015】
【化16】

【0016】
(式中、q、r、sおよびtはそれぞれ独立して0、1、2、3、4、または5である);
R19は存在しないか、H、NH2、OH、(C1-6)ヒドロキシアルキル、N(R27R28)、SO3H、またはヘテロサイクリル、フェニルおよびナフチルからなる基から選択される置換されていてもよい部分であり、
ここでR19で定義される置換されていてもよい部分は、それぞれの出現(occurrence)
に対して独立して、ハロゲン、NO2、OH、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、(C1-6)アルコキシ、 NH2、モノまたはジ-(C1-6)アルキルアミノ、Bzl、およびO-Bzlからなる基から選択される1またはそれ以上の置換基で置換されていても
よい;
R20はOであるかまたは存在しない;
R21は(C1-6)アルキルであるかまたは存在しない;
R22はN、O、CまたはCHである;
R23は(C1-6)アルキルであるかまたは存在しない;
R24はN、CHまたはCである;
R25はNH、Oかまたは存在しない;
R26はSO2、COまたはCHである;
R27およびR28はそれぞれ独立してHまたは(C1-6)アルキルである;
Eはそれぞれの出現(occurrence)に対して独立して、(C1-12)アルキル、(C2-12)ア
ルケニル、(C2-12)アルキニル、フェニル、ナフチル、フェニル-(C1-6)アルキル、フェニル-(C2-6)アルケニル、フェニル-(C2-6)アルキニル、ナフチル-(C1-6)アルキ
ル、ナフチル-(C2-6)アルケニル、ナフチル-(C2-6)アルキニル、(シクロ(C3-7)アルキル)-(C1-6)アルキル、(シクロ(C3-7)アルキル)-(C2-6)アルケニル、(シクロ(C3-7)アルキル)-(C2-6)アルキニル、ヘテロサイクリル-(C1-4)アルキル、ヘテロサイクリル-(C2-4)アルケニル、ヘテロサイクリル-(C2-4)アルキニル、1-アダマン
チル、2-アダマンチル、ジシクロプロピルメチル、ジメチルシクロプロピルメチル、9-フルオレニルメチルおよびベンズヒドリルからなる基から選択される置換されていてもよい部分である;
ここでEで定義される置換されていてもよい部分は、ハロゲン、OH、Bzl、O-Bzl、NO2、CN、COOHおよびSHからなる基からそれぞれ独立して選択される1またはそれ以上の置換基
で置換されていてもよい;
X0はハロゲン、NO2、OH、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、モノまたはジ-(C1-6)アルキルアミノ、Bzl、O-Bzl、NR9R10またはCNである;
X1はH、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、インドリル、イ
ミダゾリル、1-ナフチル、3-ピリジル、環で置換されていてもよいベンジルまたはArg、Leu、Gln、Lys、Tyr、His、Thr、Trp、Phe、Val、Ala、LysもしくはHisの側鎖の基に相当
する部分である;
ここで上記環で置換されていてもよいベンジルは、ハロゲン、OH、(C1-6)アルコキシ、モノまたはジ-(C1-6)アルキルアミノ、(C1-4)アルキル、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニルおよびNR9R10からなる基から選択される1またはそれ以上の置換基で置換されていてもよい;
X2およびX3はそれぞれ独立してH、ハロゲン、OH、=O、=S、(C1-12)アルキル、(C2-12)アルケニル、(C2-12)アルキニル、フェニル、ナフチル、フェニル-(C1-6)アルキ
ル、フェニル-(C2-6)アルケニル、フェニル-(C2-6)アルキニル、ナフチル-(C1-6
アルキル、ナフチル-(C2-6)アルケニル、ナフチル-(C2-6)アルキニル、(シクロ(C3-7)アルキル)-(C1-6)アルキル、(シクロ(C3-7)アルキル)-(C2-6)アルケニル、(シクロ(C3-7)アルキル)-(C2-6)アルキニル、ヘテロサイクリル-(C1-4)アルキル、ヘテロサイクリル-(C2-4)アルケニル、ヘテロサイクリル-(C2-4)アルキニル、1-アダマンチル、2-アダマンチル、ジシクロプロピルメチルまたはジメチルシクロプロピルメチルである;
X4はH、OHまたはNH2である;および
X5はハロゲン、NO2、CH3、OH、BzlまたはO-Bzlである;
もし少なくとも6つのアミノ酸残基が存在するとすれば;
AA3がCys、hCys、Pen、TpaもしくはTmpaからなる基から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり、およびAA6がCys、hCys、Pen、TpaもしくはTmpaからなる基から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であるとき、AA3およびAA6はジスルフィド結合で結合している;
AA1またはAA3がMacもしくはMacabからなる基から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であるとき、AA8はMaaおよびMaaabからなる基から選択されるアミノ酸のD-またはL-異
性体であり、ならびにAA8がMaaおよびMaaabからなる基から選択されるアミノ酸のD-また
はL-異性体であるとき、AA1またはAA3はMacもしくはMacabのD-またはL-異性体であり、AA1またはAA3はAA8とジスルフィド結合で結合している。
【0017】
AA2は、AA1が存在しないときのみD-またはL-Hcaになり得る。
R1またはR2の一つがE(O)2S-、E(O)C-、EOOC-もしくはR13であるとき、もう一方はHである;
R5が存在しないとき、R1またはR2の一つも存在せず、ならびにN-末端アミノ酸およびC-末端アミノ酸はともにアミド結合を形成している;
X2またはX3の一つがC=OもしくはC=Sであるとき、一方は存在しない;そして
上記式(I)の化合物は次式ではない:
D-Phe-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Thr-NH2;
Ac-Phe-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Thr-NH2;
L-4-NO2-Phe-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Thr-NH2;
Ac-L-4-NO2-Phe-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Thr-NH2;
Hca-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Thr-NHz;
D-Dip-Tyr-シクロ(Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Val-Nal-NH2;
D-4-NO2-Phe-Phe(4-O-Bzl)-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)Cha-Nal-NH2;
または
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Phe(4-O-Bzl)-D-Trp-Lys-Cys)-Val-Tyr-NH2.
他の面としては、本発明は上記に定義される1またはそれ以上の式(I)の化合物および薬剤的に受容可能な担体を含む薬剤的組成についてである。
【0018】
しかし他の面としては、本発明はその必要性のある被験者において1またはそれ以上の
ソマトスタチンおよび/またはニューロメジンBのサブタイプレセプターからアゴニスト
効果を引き出す方法であって、該被験者に上記記載の式(I)の化合物を投与することを
含む上記方法についてである。
【0019】
さらに他の面としては、本発明はその必要性のある被験者において1またはそれ以上の
ソマトスタチンおよび/またはニューロメジンBのサブタイプレセプターからアンタゴニ
スト効果を引き出す方法であって、該被験者に上記記載の式(I)の化合物を投与するこ
とを含む上記方法についてである。
【0020】
さらなる面としては、本発明はその必要性のある被験者において1またはそれ以上のソ
マトスタチンおよび/またはニューロメジンBのサブタイプレセプターを結合させる方法
であって、該被験者に上記記載の式(I)の化合物を投与することを含む上記方法につい
てである。
【0021】
なお、さらなる面としては、本発明は、インビトロまたはインビボアッセイを実施する際のニューロメジンBレセプターまたは1もしくはそれ以上のソマトスタチンレセプターに結合させるための1またはそれ以上の式Iによる化合物の使用についてである。
【0022】
発明の詳細な説明
通常の技術の一つは、本発明でリストされたある置換基は互いにまたは化合物中のヘテロ原子と結合すると化学的安定性を減少させるということを認識するであろう。化学的安定性が減少したそのような化合物は好ましくない。
【0023】
一般に式(I)の化合物は化合物の製造に関する化学技術の分野で公知のプロセスを含
むプロセスによって作られ得る。式(I)の化合物のある製造プロセスは本発明のさらな
る特徴として提供され、本明細書に含まれる反応スキームおよび実施例によって説明される。
【0024】
上記の構造式においておよび本出願を通して、別に記載のない限り以下の用語は示された意味を有する。
アルキルという用語は直鎖または分岐鎖のいずれかの立体配置において指定された長さのこれらのアルキル基を含むものとする。そのようなアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルなどである。Co-アルキルという用語が定義に含まれてい
るときは一つの共有結合を意味する。
【0025】
アルコキシという用語は直鎖または分岐鎖のいずれかの立体配置において指定された長さのこれらのアルコキシ基を含むものとする。そのようなアルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t-ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、イソヘキソキシなどである。
【0026】
ハロゲンまたはハロという用語はハロゲン原子のフッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含
むものとする。
シクロアルキルという用語は当業者に公知の示された炭素数のモノ-シクロアルキル基
またはバイ-シクロアルキル基を含むものとする。
【0027】
ジメチルシクロプロピルメチルという用語は構造式
【0028】
【化17】

【0029】
を意味する。
アリールという用語は当該技術分野で公知の芳香環を含むものとし、該芳香環とはフェニル、ナフチルおよびアントラシルなどの一員環、二員環、または三員環である。
【0030】
ヘテロサイクリルという用語は、酸素、窒素および/または硫黄などの1またはそれ以
上のヘテロ原子を有する一員環およびニ員環システムを含む。環システムは芳香族、例えば、ピリジン、インドール、キノリン、ピリミジン、チオフェン(チエニルとしても知られる)、フラン、ベンゾチオフェン、テトラゾール、ジヒドロインドール、インダゾール、N-フォルミルインドール、ベンズイミダゾール、チアゾールおよびチアジアゾールである。環システムはまた、非芳香族でもよく、例えば、ピロリジン、ピペリジン、モルフォリンなどである。
【0031】
通常の技術を有する化学者は、本発明でリストされたヘテロ原子を有する置換基のある組み合わせは、生理的条件下においてより安定性の少ない化合物を明らかにするということを認識するであろう。したがってそのような化合物は好ましくない。
【0032】
本明細書で定義されたように、ある残基または部分は、本発明の一定のペプチドから欠損していてもよい。そのような残基または部分への結合が実線で示される場合、残基または部分が欠損すると残りのN-末端残基もしくは部分と残りのC-末端残基もしくは部分との間で結合が形成されると理解される。そのような残基または部分への結合がダッシュの線で示される場合、残基または部分が欠損すると残りのN-末端残基もしくは部分と残りのC-末端残基もしくは部分との間で結合は形成されないと理解される。例えば次の構造式において:
【0033】
【化18】

【0034】
AA1が欠損すると
【0035】
【化19】

【0036】
となり、およびAA1'が欠損すると
【0037】
【化20】

【0038】
となる。
次の構造式において:
【0039】
【化21】

【0040】
R23が欠損すると、
【0041】
【化22】

【0042】
となる。
本明細書において使用する化学構造式が、その式から出る矢印を有するとき、その矢印は結合の部位を意味する。例えば、構造式
【0043】
【化23】

【0044】
は、ペンチル基である。線が環の部分を通過して描かれているとき、線は、置換基がいずれの結合部位においても環の部分に結合可能であることを示す。
たとえば、
【0045】
【化24】

【0046】
は、置換基“X”はオルト、メタまたはパラ位で結合できることを意味する。同様に、線
がニ員環または三員環の部分を通過して描かれているときは、線は、置換基がいずれの環の結合部位においてもニ員環または三員環の部分に結合可能であることを示す。
【0047】
本明細書で描かれる全ての式は、ポリペプチド鎖の慣習的な表現方法に従って、N-末端は左に、C-末端は右に示す。
ペプチド配列におけるAA1、AA2などのシンボルはアミノ酸残基を表し、すなわちN末端
であるときは=N-CH(R)-CO-、またはN末端でないときは-NH-CH(R)-CO-であり、Rはアミノ酸残基の側鎖を意味する。したがってバリンのときは、Rは-CH(CH32である。また、アミノ酸残基が光学的に活性であるときは、D-型である旨の記載がない限りそのアミノ酸残基はL-型の立体配置をとる。
【0048】
別に記載のない限り、N-末端にアセチル基がある場合、アセチル基はN-末端アミノ酸の側鎖よりはむしろα-窒素に結合していると理解される。たとえば、アミノ酸配列Ac-4-NO2-Phe-AA2-AA3- の構造式は:
【0049】
【化25】

【0050】
である。
置換基YがペプチドのC-末端に例えば-OR5としてある場合、-OR5は-OH基の代わりにカルボニル基の炭素に直接結合していると理解される。
【0051】
E(O)C-は
【0052】
【化26】

【0053】
を表し、およびEOOC-は
【0054】
【化27】

【0055】
を表す。
“芳香族α-アミノ酸”が意味するのは、式
【0056】
【化28】

【0057】
のアミノ酸残基であり、式中Zは、芳香環を有する部分である。Zを含む例は、ベンゼンまたはピリジン環および芳香環に1またはそれ以上の置換基Xを有するまたは有さない次の構造式(ここでXは、それぞれの出現(occurrence)に対し独立して、ハロゲン、NO2、CH3
、OH、Bzl、またはO-Bzlである)であるがこれらに限定されない:
【0058】
【化29】

【0059】
本発明の他の芳香族α-アミノ酸の例はMeHis、His(τ-Me)またはHis(π-Me)などの置換されたHisである。
核酸塩基の意味するところは、次式の置換されていてもよい核酸の部分である:
【0060】
【化30】

【0061】
ここで、R1およびR2は請求項で定義される通りである。
本発明のある実施例においては、1またはそれ以上のアミノ酸のアミノ基の側鎖はR3
よびR4による一またはニ置換である。例えば、4-Pip-Glyのアミノ基の側鎖にR3を置換す
ると、次の構造式となる:
【0062】
【化31】

【0063】
本発明の化合物は少なくとも一つの不斉中心を有する。分子上の様様な置換基の性質により、追加の不斉中心が分子上に存在し得る。それぞれの不斉中心は二つの光学異性体を生じ、全ての光学異性体、たとえば分離体、純正のまたは部分的に精製した光学異性体、そのラセミ混合物またはジアステレオマーの混合物は本発明の範囲内に含まれる。
【0064】
本発明化合物は、医薬的に許容できる酸付加塩、たとえば無機および有機酸から誘導される塩類の形で一般に単離できる。そのような酸の例は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ギ
酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、コハク酸、D-酒石酸、L-酒石酸、マロン酸、メタンスルホン酸などである。さらに、酸官能基、たとえばカルボキシを含む特定の化合物は、それらの無機塩の形で単離でき、それらにおいて対イオンはナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムなど、および有機塩基から選択できる。
【0065】
医薬的に許容できる塩類は、約1当量の式(I)の化合物をとり、それを目的塩の適切な対応する約1当量の酸と接触させることにより形成される。得られた塩の仕上げ処理およ
び単離は、当業者に周知である。
【0066】
本発明化合物は、経口、非経口(たとえば筋肉内、腹腔内、静脈内もしくは皮下注射、または埋込み)、鼻腔、膣、直腸、舌下または局所投与経路で投与でき、医薬的に許容できるキャリヤーと配合して各投与経路に適した剤形を得ることができる。したがって本発明の範囲には、有効成分として少なくとも1種類の式(I)の化合物を医薬的に許容できるキャリヤーと共に含む医薬組成物が含まれる。
【0067】
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤が含まれる。そのような固体剤形においては、有効化合物を少なくとも1種類の医薬的に許容できる不
活性キャリヤー、たとえばショ糖、乳糖またはデンプンと混合する。そのような剤形は、常法によりこのような不活性希釈剤以外の追加物質、たとえばステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤をも含むことができる。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、これらの剤形は緩衝剤をも含むことができる。錠剤および丸剤はさらに、腸溶コーティングを備えた形で調製できる。
【0068】
経口投与用の液体剤形には、医薬的に許容できる乳剤、液剤、懸濁液剤、シロップ剤、エリキシル剤などが含まれ、これらは当技術分野で慣用される不活性希釈剤、たとえば水を含有する。そのような不活性希釈剤のほか、組成物は佐剤、たとえば湿潤剤、乳化剤および沈殿防止剤、ならびに甘味剤、芳香剤および香料を含有してもよい。
【0069】
本発明による非経口投与用製剤には、無菌の水性または非水性液剤、懸濁液剤または乳剤が含まれる。非水性の溶剤またはビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、たとえばオリーブ油およびトウモロコシ油、ゼラチン、ならびに注射用有機エステル、たとえばオレイン酸エチルである。そのような剤形は、佐剤、たとえば保存剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤をも含有してもよい。それらをたとえば細菌保持フィルターによる濾過、組成物への殺菌剤の添加、組成物の照射、または組成物の加熱により殺菌することができる。それらを無菌固体組成物の形で調製し、これを使用直前に無菌水または他の無菌注射用媒質に溶解することもできる。
【0070】
直腸または膣投与用組成物は、好ましくは坐剤であり、これらは有効物質のほかに賦形剤、たとえばカカオ脂または坐剤ろうを含有してもよい。
鼻腔または舌下投与用組成物も、当技術分野で周知の標準的賦形剤を用いて調製される。
【0071】
さらに、本発明化合物はたとえば下記の特許に記載される徐放性組成物中において投与できる。米国特許5,672,659には、生物活性薬剤およびポリエステルを含む徐放性組成物
が教示されている。米国特許5,595,760には、生物活性薬剤を含むゲル化性形態の徐放性
組成物が教示されている。米国特許出願08/929,363(1997年9月9日出願)には、生物活性薬剤およびキトサンを含むポリマー性徐放性組成物が教示されている。米国特許出願08/740,778(1996年11月1日出願)には、生物活性薬剤およびシクロデキストリンを含む徐放
性組成物が教示されている。米国特許出願09/015,394(1998年1月29日出願)には、生物
活性薬剤の吸収性徐放性組成物が教示されている。以上の特許および特許出願の教示を本明細書に参考として援用する。
【0072】
一般に、本発明組成物中の有効成分の有効量は多様であるが、有効成分の量は適切な剤形が得られる量であることが必要である。選択される用量は、目的とする療法効果、投与経路、および処置期間に依存し、これらはすべて当業者に自明である。一般に1日0.0001
〜100 mg/体重kgの用量をヒトおよび他の動物、たとえば哺乳動物に投与する。
【0073】
好ましい用量範囲は1日0.01〜10.0 mg/体重kgであり、これを1回量として、または多数回に分割して投与するか、あるいは連続投与用として供給することができる。
【0074】
本発明化合物は下記のアッセイ法によりソマトスタチンサブタイプ受容体への結合能を評価することができ、これらに従って評価を行った。
ヒトソマトスタチンサブタイプ受容体1〜5(それぞれsst1、sst2、sst3、sst4およびsst5)に対する化合物の親和性は、そのsst受容体サブタイプでトランスフェクションしたCHO-K1細胞への[125I-Tyr11]SRIF-14結合の阻害を測定することにより判定される。
【0075】
ヒトsst1受容体遺伝子をゲノムフラグメントとしてクローニングした。100 bpの5'-側
非翻訳領域、1.17 Kbの全コード領域、および230 bpの3'-側非翻訳領域を含む1.5 Kb PstI-XmnIセグメントを、Bg111リンカー付加により修飾した。得られたDNAフラグメントをpCMV-81のBamHI部位にサブクローニングして、哺乳動物発現プラスミドを調製した(Dr. Graeme Bellにより提供、University of Chicago、イリノイ州シカゴ)。リン酸カルシウム共沈法を用いてCHO-K1細胞(American Type Culture Collection、バージニア州マナッサス)(“ATCC”)中へトランスフェクションすることにより、sst1受容体を安定に発現するクローン細胞系を得た。選択性マーカーとしてプラスミドpRSV-neo(ATCC)を取り込ませた。0.5 mg/mlのgeneticin(Gibco BRL、ニューヨーク州グランド・アイランド)を含
有するRPMI 1640培地(Sigma Chemical Co.、ミズーリ州セントルイス)でクローン細胞
系を選択し、リングクローニングし、増殖培養物を得た。
【0076】
ヒトsst2ソマトスタチン受容体遺伝子は、1.7Kb BamHI-HindIIIゲノムDNAフラグメントとして単離してプラスミドベクターpGEM3Z(Promega)中へサブクローニングしたものがDr. G. Bell(University of Chicago、イリノイ州シカゴ)により好意的に提供された。
哺乳動物細胞発現ベクターは、この1.7Kb BamHI-HindIIフラグメントをプラスミドpCMV5
の適合する制限エンドヌクレアーゼ部位へ挿入することにより構築される。リン酸カルシウム共沈法を用いてCHO-K1細胞中へトランスフェクションすることにより、クローン細胞系が得られる。選択性マーカーとしてプラスミドpRSV-neoを取り込ませる。
【0077】
ヒトsst3をゲノムフラグメントにおいて単離した。完全コード配列は2.4 Kb BamHI/HindIIIフラグメント内に含有されていた。2.0 Kb NcoI-HindIIIフラグメントの両端を修飾
し、EcoRIリンカーを付加した後、pCMVベクターのEcoRI部位に挿入することにより、哺乳動物発現プラスミドpCMV-h3を構築した。リン酸カルシウム共沈法を用いてCHO-K1細胞(ATCC)中へトランスフェクションすることにより、sst3受容体を安定に発現するクローン
細胞系を得た。選択性マーカーとしてプラスミドpRSV-neo(ATCC)を取り込ませた。0.5 mg/mlのG418(Gibco)を含有するRPMI 1640培地でクローン細胞系を選択し、リングクロ
ーニングし、増殖培養物を得た。
【0078】
ヒトsst4受容体発現プラスミドpCMV-HXは、Dr. Graeme Bell(University of Chicago
、イリノイ州シカゴ)により提供された。このベクターは、ヒトsst4をコードする1.4 Kb
NheI-NheIゲノムフラグメント、456 bpの5'-側非翻訳領域、および200 bpの3'-側非翻訳領域を含み、PCMV-HXのXbaI/EcoRI部位中へクローニングされている。リン酸カルシウム
共沈法を用いてCHO-K1細胞(ATCC)中へトランスフェクションすることにより、sst4受容体を安定に発現するクローン細胞系を得た。選択性マーカーとしてプラスミドpRSV-neo(ATCC)を取り込ませた。0.5 mg/mlのG418(Gibco)を含有するRPMI 1640培地でクローン
細胞系を選択し、リングクローニングし、増殖培養物を得た。
【0079】
ヒトsst5遺伝子は、鋳型としてλゲノムクローンを用いるPCRにより得られ、Dr. Graeme Bell(University of Chicago、イリノイ州シカゴ)により好意的に提供された。得ら
れた1.2 KbのPCRフラグメントは、21 bpの5'-側非翻訳領域、全コード領域、および55 bpの3'-側非翻訳領域を含有していた。このクローンをプラスミドpBSSK(+)のEcoR1部位に挿入した。この挿入配列を、pCVM5哺乳動物発現ベクター中へのサブクローニング用に1.2
Kb HindIII-XbaIフラグメントとして回収した。リン酸カルシウム共沈法を用いてCHO-K1細胞(ATCC)中へトランスフェクションすることにより、SST5受容体を安定に発現するクローン細胞系を得た。選択性マーカーとしてプラスミドpRSV-neo(ATCC)を取り込ませた。0.5 mg/mlのG418(Gibco)を含有するRPMI 1640培地でクローン細胞系を選択し、リン
グクローニングし、増殖培養物を得た。
【0080】
ヒトsst受容体の1つを安定に発現するCHO-K1細胞を、10%ウシ胎仔血清および0.4 mg/ml
geneticinを含有するRPMI 1640中で増殖させる。細胞を0.5 mM EDTAで採集し、500gで約5分間、約4℃において遠心分離した。ペレットを50 mMトリス[ヒドロキシメチル]アミ
ノメタン塩酸塩(pH = 7.4)(“トリス緩衝液”)に25℃で再懸濁し、500gで約5分間、
約4℃において2回遠心分離する。細胞を超音波処理により溶解し、39,000gで約10分間、
約4℃において遠心分離する。ペレットを同緩衝液に再懸濁し、50,000gで約10分間、約4
℃において遠心分離し、得られたペレット中の膜を-80℃に保存する。
【0081】
[1251-Tyr11]SRIF-14結合の競合阻害実験を、ポリプロピレン製96ウェルプレートにお
いて二重試験法により実施する。細胞膜(10 μgタンパク質/ウェル)を[1251-Tyr11]SRIF-14(Dr. Tom Davis, Univ. of Arizona、アリゾナ州タスコン)(0.05 nM)と共に約37℃で約60分間、50 mM HEPES、0.2% BSA、2.5 mM MgCl2中においてインキュベートする。
【0082】
Filtermate 196(Packard)細胞ハーベスターを用い、0.3%ポリエチレンイミン(P.E.I.)でプレソーキングしたGF/Cガラス繊維フィルタープレート(Unifilter、Packard、コ
ネチカット州メリデン)で直ちに濾過することにより、結合[1251-Tyr11]SRIF-14を遊離
体から分離する。フィルターを50 mMトリス-HCIにより約0〜4℃で約4秒間洗浄し、Packard Top Countを用いて放射能をアッセイする。
【0083】
全結合から非特異的結合(0.1 μM SRIF-14の存在下で測定)を差し引くことにより、
特異的結合を求める。結合データをコンピューター支援非線形回帰分析(Data Analysis Toolbox, v.1.0, Molecular Design Limited、カリフォルニア州サンリアンドロ)により分析し、阻害定数(Ki)値を決定する。
【0084】
本発明化合物がSSTアゴニストまたはアンタゴニストのいずれであるかを下記のアッセ
イ法により判定する:
機能アッセイ:cAMPの細胞内産生の阻害
ヒトソマトスタチン(SRIF-14)サブタイプ受容体を発現するCHO-K1細胞を、24ウェル
組織培養マルチディッシュ内の10%ウシ胎仔血清(FCS)を含むRPMI 1640培地に接種する
。実験前日に培地を交換する。
【0085】
105個/ウェルの細胞を0.5 mlのRPMI 1640培地で2回洗浄する。0.2% BSAを含み、0.5mM
の3-イソブチル-1-メチルキサンチン(“IBMX”)を補充した新鮮なRPMI 1640培地を添加し、細胞を約37℃で5分間インキュベートする。1 mMフォルスコリン(“FSK”)(Sigma
Chemical Co.、ミズーリ州セントルイス)の添加により約37℃で約15〜30分間、サイクリックAMP産生を刺激する。
【0086】
化合物のアゴニスト作用は、FSK(1μM)、SRIF-14(Bachem、カリフォルニア州トレンス)(10-12〜10-6 M)および被験化合物(10-10〜10-5 M)の同時添加により測定される。化合物のアンタゴニスト作用は、FSK(1μM)、SRIF-14(1〜10nM)および被験化合物
(10-10〜10-5 M)の同時添加により測定される。
【0087】
反応溶媒を除去し、200 mlの0.1 N HCIを添加する。cAMPをラジオイムノアッセイ法で
測定する(キットFlashPlate SMP001A, New England Nuclear、ボストン)。
【0088】
本発明化合物は下記のアッセイ法によりニューロメジンB受容体への結合能を評価する
ことができ、これらに従って評価を行った。
細胞培養:ラットNMB受容体を発現するBalb 3T3細胞をDr. R.T. Jensen(National Institutes of Health、メリーランド州ベテスダ)から入手し、10%のウシ胎仔血清、0.5 mg/mlのG418(Gibco)を含有するダルベッコ改変イーグル培地(“DMEM”)中で培養した。細胞を5% CO2/95%空気の加湿雰囲気中で37℃に維持した。
【0089】
放射性リガンド結合:細胞を20 mlの氷冷50 mMトリス-HCI中においてBrinkman Polytron(ニューヨーク州ウェストバリー)(設定6、15秒)でホモジナイズすることにより、放射性リガンド結合試験用の膜を調製した。ホモジェネートを遠心分離(39,000g / 10分)により2回洗浄し、5.0 mM MgCl2および0.1 % BSAを含有する50 mMトリス-HCIに最終ペレ
ットを再懸濁した。アッセイのために、アリコート(0.4 ml)を、標識されていない競合性被験ペプチド0.05 mlを含有する0.05 nM [1251-Tyr4]ボンベシン(2200 Ci/mmol, New England Nuclear、マサチュセッツ州ボストン)および含有しないものと共にインキュベ
ートした。インキュベーション(30分、4℃)後、0.3%ポリエチレンイミンにプレソーキ
ングしたGF/Cフィルター(Brandel、メリーランド州ガイザースバーグ)による迅速濾過
により、結合[1251-Tyr4]ボンベシンを遊離体から分離した。次いでフィルターを5 mlア
リコートの氷冷50 mMトリス-HClで3回洗浄し、フィルターに捕獲された結合放射能をガンマ線分光測定(Wallac LKB、メリーランド州ガイザースバーグ)により計数した。結合した全[1251-Tyr4]ボンベシンから1000 nMニューロメジンB(Bachem,、カリフォルニア州トレンス)の存在下で結合したものを差し引いたものとして、特異的結合を決定した。
【0090】
本発明方法の1態様は、細胞を式(II)のペプチド:
【0091】
【化32】

【0092】
またはその医薬的に許容できる塩と接触させる工程を含む;
式中:
AA1は存在しないか、あるいは下記のものよりなる群から選択されるアミノ酸のD-また
はL-異性体であり:R11、Aac、Aic、Arg、Asn、Asp、Dip、Gln、Glu、Hyp、Lys、Mac、Macab、Orn、Pip、Pro、Ser、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)、Pip、hArg、Bip、Bpa、Tic、Cmp、Inc、Inp、Nip、Ppc、Htic、Thi、Tra、Cmpi、Tpr、Iia、Alla、Aba、Gba、Car、Ipa、Iaa、Inip、Apa、Mim、Thnc、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、Dap、Agly、Pgly、Ina、Dipa、Mnf、Inic、1-Iqc、3-Iqc、C4c、5-Iqs、Htqa、4-Mqc、Thn、α-Chpa、Cit、Nua、Pyp、および置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸;
ここで、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸は、ハロゲン、NO2、OH、CN、(C1-6)アルキル、(C2#6)アルケニル、(C2-6)アルキニルおよびNR9R10よりなる群から選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
AA2は存在しないか、あるいは下記のものよりなる群から選択されるアミノ酸のD-また
はL-異性体であり:R11、Aic、Arg、Hca、His、Hyp、Pal、F5-Phe、Phe、Pro、Trp、X0-Phe、Pip、hArg、Bip、Bpa、Tic、Cmp、Inc、Inp、Nip、Ppc、Htic、Thi、Tra、Cmpi、Tpr、Iia、Alla、Aba、Gba、Car、Ipa、Iaa、Inip、Apa、Mim、Thnc、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、Dap、Agly、Pgly、Ina、Dipa、Mnf、Inic、1-Iqc、3-Iqc、C4c、5-Iqs、Htqa、4-Mqc、Thn、α-Chpa、Cit、Nua、および Pyp;
AA3は、Cys、hCys、Pen、TpaおよびTmpaよりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA4は、Trp、N-Met-Trp、β-Met-Trp、His、hHis、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala
、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、および置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸よりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
ここで、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸は、それぞれ独立してハロゲン、NO2、OH、(C1-4)アルキル、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニル、Bzl、O-BzlおよびNR9R10よりなる群から選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
AA5は、4-Pip-Gly、4-Pip-Ala、cis-4-Acha、trans-4-Acha、trans-4-Amcha、hLys、Lys、Orn、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、FalaおよびPalaよりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
ここで、アミノ酸の側鎖アミノ基はR3およびR4でモノ-またはジ-置換されていてもよく;
AA6は、Cys、hCys、Pen、TpaおよびTmpaよりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA7は存在しないか、あるいは下記のものよりなる群から選択されるアミノ酸のD-また
はL-異性体であり:R11、Aic、A3c、A4c、A5c、A6c、Abu、Aib、β-Ala、Arg、Bpa、Cha
、Deg、Gaba、His、Ile、Leu、Nal、Nle、Pal、Phe、F5-Phe、Pro、Sar、Ser、Ser(Bzl
)、Thr、Thr(Bzl)、Trp、N-Me-Trp、Val、N-Me-Val、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、PalaおよびX0-Phe;
AA8は存在しないか、あるいはR11、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸、Maa、Maaab、Ser、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)、Tyr、Phe(4-O-Bzl)、F5-PheおよびX5-Pheよりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
R13は、式
【0093】
【化33】

【0094】
による部分であり、これらの式中のR21は(C1-4)アルキルであり、sは1、2、3または4であり;
X0は、ハロゲン、NO2、CH3、OH、Bzl、O-BzlまたはCNであり;
ただし、AA7またはAA8のうち少なくとも1つは存在する。
【0095】
本発明方法の他の態様は、細胞を式(III)のペプチド:
【0096】
【化34】

【0097】
またはその医薬的に許容できる塩と接触させる工程を含む;
式中:
AA1は存在しないか、あるいは下記のものよりなる群から選択されるアミノ酸のD-また
はL-異性体であり:R11、Aac、Aic、Arg、Asn、Asp、Gln、Glu、Hca、His、Hyp、Lys、Mac、Macab、Orn、Pro、Ser、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)、Pip、hArg、Bip、Bpa、Tic、Cmp、Inc、Inp、Nip、Ppc、Htic、Thi、Tra、Cmpi、Tpr、Iia、Alla、Aba、Gba、Car、Ipa、Iaa、Inip、Apa、Mim、Thnc、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、Dap、Agly、Pgly、Ina、Dipa、Mnf、Inic、1-Iqc、3-Iqc、C4c、5-Iqs、Htqa、4-Mqc、Thn、α-Chpa、Cit、Nua、Pyp、および置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸;
ここで、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸は、ハロゲン、NO2、OH、CN、(C1-6)アルキル、(C2#6)アルケニル、(C2-6)アルキニルおよびNR9R10よりなる群から選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
AA3は、Cys、hCys、Pen、TpaおよびTmpaよりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA3bは、下記のものよりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり:R11、Arg、Bpa、F5-Phe、His、Nal、Pal、4-Pal、Phe、Trp、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、PalaおよびX5-Phe;
AA4は、Trp、N-Met-Trp、β-Met-Trp、His、hHis、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala
、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、および置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸よりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
ここで、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸は、それぞれ独立してハロゲン、NO2、OH、CN、(C1-4)アルキル、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニル、Bzl、O-BzlおよびNR9R10よりなる群から選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
AA5は、4-Pip-Gly、4-Pip-Ala、cis-4-Acha、trans-4-Acha、trans-4-Amcha、hLys、Lys、Orn、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、FalaおよびPalaよりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
ここで、アミノ酸の側鎖アミノ基はR3およびR4でモノ-またはジ-置換されていてもよく;
AA6は、Cys、hCys、Pen、TpaおよびTmpaよりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA7は存在しないか、あるいは下記のものよりなる群から選択されるアミノ酸のD-また
はL-異性体であり:R11、Aic、A3c、A4c、A5c、A6c、Abu、Aib、β-Ala、Arg、Bpa、Cha
、Deg、Gaba、His、Ile、Leu、Nal、Nle、Pal、Phe、F5-Phe、Pro、Sar、Ser、Ser(BzI
)、Thr、Thr(Bzl)、Trp、N-Me-Trp、Val、N-Me-Val、hArg、Bip、Tic、Htic、Dip、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、PalaおよびX0-Phe;
X0は、ハロゲン、NO2、CH3、OH、CN、BzlまたはO-Bzlであり;
R1およびR2は、それぞれ独立してH、E-、E(O)2S-、E(O)C-、EOOC-、R13であるか、あるいは存在せず;
R5は、-OR6または-NR7R8であり;
R13は、式
【0098】
【化35】

【0099】
の部分であり、これらの式中のR21は(C1-4)アルキルであり、sは1、2、3または4であり;
ただし:
AA1またはAA2のうち少なくとも1つは存在する;
AA1がPro、Hyp、Arg、Pip、hArg、Bip、Bpa、Tic、Cmp、Inc、Inp、Nip、Ppc、Htic
、Thi、Tra、Cmpi、Tpr、Iia、Alla、Aba、Gba、Car、Ipa、Iaa、Inip、Apa、Mim、Thnc
、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、Dap、Agly、Pgly、Ina、Dipa、Mnf、Inic、1-Iqc、3-Iqc、C4c、5-Iqs、Htqa、4-Mqc、Thn、α-Chpa、Cit、Nua、PypまたはHisのD-またはL-異性体である場合、AA 2はPro、Hyp、Arg、Pip、hArg、Bip、Bpa、Tic、Cmp、Inc、Inp、Nip、Ppc、Htic、Thi、Tra、Cmpi、Tpr、Iia、Alla、Aba、Gba、Car、Ipa、Iaa、Inip、Apa、Mim、Thnc、Sala、Aala、Thza、Thia、Bal、Fala、Pala、Dap、Agly、Pgly、Ina、Dipa、Mnf、Inic、1-Iqc、3-Iqc、C4c、5-Iqs、Htqa、4-Mqc、Thn、α-Chpa、Cit、Nua、PypまたはHisのD-またはL-異性体ではあり得ない;
AA7がThrまたはSerのD-またはL-異性体である場合、AA8はThrまたはSerのD-またはL-異性体ではあり得ない;
AA1、AA2、AA3b、AA7、AA7bまたはAA8のうち少なくとも1つはR11のD-またはL-異性体である;
X2またはX3のうち一方が=Oまたは=Sである場合、他方は存在しない;
あるいはその医薬的に許容できる塩。
【0100】
本発明方法のさらに他の態様は、細胞を式(IV)のペプチド:
【0101】
【化36】

【0102】
またはその医薬的に許容できる塩と接触させる工程を含む;
式中:
AA1は存在しないか、あるいはR11、Aic、Hyp、Pro、Ser、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl
)、および置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸よりなる群から選択されるアミノ酸
のD-またはL-異性体であり;
ここで、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸は、それぞれ独立してハロゲン、NO2、OH、(C1-6)アルキル、(C2#6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、(C1-6)アルキコキシ、Bzl、O-BzlおよびNR9R10よりなる群から選択される1以上の置換基で置換されて
いてもよく;
AA2は存在しないか、あるいは下記R11、Arg、F5-Phe、His、Pal、Phe、TrpおよびX0-Pheよりなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA3は、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸のD-またはL-異性体であり;
ここで、置換されていてもよい芳香族α-アミノ酸は、ハロゲン、NO2、OH、(C1-4)アルキル、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニル、Bzl、O-BzlおよびNR9R10よりなる群から選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
AA4は、Lys、Orn、hLys、cis-4-Acha、trans-4-Acha、trans-4-Amcha、4-Pip-Glyおよ
び4-Pip-Alaよりなる群から選択される置換されていてもよいアミノ酸のD-またはL-異性
体であり;
ここで、アミノ酸の側鎖アミノ基はR3およびR4で置換されていてもよく;
AA5は存在しないか、あるいはR11、A3c、A4c、A5c、A6c、Abu、Aib、Aic、β-Ala、Bpa、Cha、Deg、F5-Phe、Gaba、Ile、Leu、Nal、Nle、Pal、Phe、Pro、Sar、Ser、Ser(Bzl
)、Thr、Thr(Bzl)、Trp、N-Me-Trp、Val、N-Me-ValまたはX0-PheのD-またはL-異性体
であり;
AA6は存在しないか、あるいはR11、芳香族α-アミノ酸、F5-Phe、Phe、Thr、Thr(Bzl
)、Ser、Ser(Bzl)またはX0-PheのD-またはL-異性体であり;
AA7は存在しないか、あるいはR11のD-またはL-異性体または芳香族α-アミノ酸のD-ま
たはL-異性体であり;
AA8は、R11のD-またはL-異性体であり;
R1は、H、E-、E(O)2S-、E(O)C-、EOOC-またはR13であり;
R13は、式
【0103】
【化37】

【0104】
の部分であり、これらの式中のR21は(C1-4)アルキルであり、sは1、2、3または4であり;
AA2およびAA5の定義中のX0は、ハロゲン、NO2、OH、(C1-6)アルキル、(C1-6)アル
コキシ、モノ-もしくはジ-(C1-6)アルキルアミノ、BzlまたはO-Bzlであり;
AA6の定義中のX0は、ハロゲン、NO2、OH、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、モノ-もしくはジ-(C1-6)アルキルアミノ、Bzl、O-BzlまたはNR9R1であり;
ただし:
AA1またはAA2のうち少なくとも1つは存在する;
AA1が存在しない場合、AA2とAA5は一緒に結合を形成する;
AA5、AA6およびAA7のうち少なくとも2つは存在する。
【0105】
略語:
(A(z))aeg アデニン部分のアミノ基をカルボベンジルオキシにより保護化した(A)aeg、すなわち
【0106】
【化38】

【0107】
(A)aeg N-(2-アミノエチル)-N-(2-アデニニル-1-オキソ-エチル)-グリシン
(C(z))aeg シトシン部分のアミノ基をカルボベンジルオキシにより保護化した(C)aeg、すなわち、
【0108】
【化39】

【0109】
(C)aeg N-(2-アミノエチル)-N-(2-シトシニル-1-オキソ-エチル)-グリシン
(G(z))aeg グアニン部分のアミノ基をカルボベンジルオキシにより保護化した(G)aeg、すなわち
【0110】
【化40】

【0111】
(G)aeg N-(2-アミノエチル)-N-(2-グアニニル-1-オキソ-エチル)-グリシン
(T)aeg N-(2-アミノエチル)-N-(2-チミニル-1-オキソ-エチル)-グリシン
A3c 1-アミノ-1-シクロプロパン-1-カルボン酸
A4c 1-アミノ-1-シクロブタン-1-カルボン酸
A5c 1-アミノ-1-シクロペンタン-1-カルボン酸
A6c 1-アミノ-1-シクロヘキサン-1-カルボン酸
Aaa 2-アミノアントラキノン
Aac nが2〜6である、式H2N-(CH2n-COOHのアミノアルキルカルボン酸
Aala アントリル(Anthryl)アラニン
Aba N-(4-アミノベンゾイル)-β-アラニン
Abp 4-アミノ-1-ベンジルピペリジン
Abu 2-アミノ酪酸
Ac アセチル、すなわち、CH3-C(O)-;
Ach トランス-1,4-ジアミノシクロヘキサン
4-Acha 3-(4-アミノシクロヘキシル)アラニン
Ads 1-アミノ-デオキシ-D-ソルビトール
aeg アミノエチルグリシン
Agly アリルグリシン
Ahep 1-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチル) ピペラジン
Aib 2-アミノイソ酪酸
Aic 2-アミノインダン-2-カルボン酸
5Aiq 5-アミノイソキノリン
Alla アラントイン酸
4-Amcha 3-((4-アミノメチル)シクロヘキシル)アラニン
Amp 1-アミノ-4-メチルピペラジン
Apa 2,3-ジアミノプロピオン酸
Api 1-(3-アミノプロピル) イミダゾール
Bal 3-ベンゾチエニルアラニン
Bip 4,4'-ビフェニルアラニン
BOC 第3(Tertiary)ブチルオキシカルボニル
Bpa 3-(4-ビフェニル)-アラニン
Bzl ベンジル基
Bzop 4-ベンゾイルフェニルアラニン
C4c シンノリン(Cinnoline)-4-カルボン酸
Car カルノシン
Cbz カルボベンジルオキシ基
Cha 3-シクロヘキシルアラニン
α-Chpa α-シクロヘキシルフェニル酢酸
Cit シトリニン
Cmp 4-カルボキシメチルピペリジン
Cmpi 4-カルボキシメチルピペラジン
Cpa 特にその他の指示がない場合、2-、3-、または4-クロロフェニルアラニン
Dap 2,3-ジアミノプロピオン酸
Dapy 2,6-ジアミノピリジン
DCM ジクロロメタン
Deg ジエチルグリシン
D-Ga D-グルコサミン
Dip 3,3-ジフェニルアラニン
DiPa 3,5-ジヨード-4-ピリドン-1-酢酸
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF ジメチルホルムアミド
Edp 4,4'-メチレンジピペリジン
Edt 4,4'-メチレンジ-m-トルイジン
F5-Phe 3-(ペンタフルオロフェニル)-アラニン
Fala 2-フリルアラニン
FMOC 9-フルオレニルメトキシカルボニル
Fpp 1-(4-フルオロフェニル)ピペラジン
Gaba 4-アミノ酪酸
Gba 4-グアニジノ安息香酸
HATU O-(7-アザベンゾトリアゾリル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム(uronuim)ヘキサフルオロホスフェート
HBTU O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
Hca ヒドロ桂皮酸(3-フェニルプロピオン酸)
hCys ホモシステイン
Hep 1-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン
hLys ホモリシン
HOAT 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
Htic 1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-ヒドロキシ-3-カルボン酸
Htqa 4-ヒドロキシ-7-トリフルオロメチル-3-キノリンカルボン酸
Hyd ヒドララジン
Hyp 4-ヒドロキシプロリン
Iaa N-(3-インドリルアセチル)-L-アラニン
Iia 2-イミノ-1-イミダゾリジン酢酸
Ina N-(3-インドリルアセチル)-L-フェニルアラニン
Inc インドリン-2-カルボン酸
Inic イソニコチン酸
Inip イソニペコチン酸
Ipa 3-インドールプロピオン酸
1-Iqc 1-イソキノリンカルボン酸
3-Iqc 3-イソキノリンカルボン酸
5-Iqs 5-イソキノリンスルホン酸
【0112】
【化41】

【0113】
R3およびR4により置換されたそのεアミノ基を有するLys
Lys(diEt) 2つのエチル基によりジ置換されたそのεアミノ基を有するLys
Lys(iPr) イソプロピル基によりモノ置換されたそのεアミノ基を有するLys
Maa nが2〜6である式HS-(CH2n-NH2のメルカプトアルキルアミン;
Maaab 以下の式
【0114】
【化42】

【0115】
のo-、m-、またはp-(メルカプトアルキル)(アミノアルキル)ベンゼン、ここでmおよ
びnはそれぞれ、独立して、0、1、または2
Mac nが2〜6である、式HS-(CH2n-COOHのメルカプトアルキルカルボン酸;
Macab 以下の式
【0116】
【化43】

【0117】
のo-、m-、またはp-(メルカプトアルキル)(カルボキシアルキル)ベンゼン、ここでm
およびnのそれぞれは独立して、0、1、または2
MBHA 4-メチルベンズヒドリルアミン
Me-Trp メチルで置換されたそのインドリル窒素を有するTrp
Mim ミモシン(Mimosine)
Mnf 5-(4-メチル-2-ニトロフェニル)-2-フロ酸
Mpip 1-メチルピペラジン
4-Mqc 4-メトキシ-2-キノリンカルボン酸
Nal 特にその他の指示がない場合、3-(2-ナフチル)-アラニン
Nip ニペコチン酸
Nle ノルロイシン
Nua ニコチン尿酸
O-Bzl ベンジルオキシ基
Orn オルニチン
【0118】
【化44】

【0119】
R3およびR4により置換されたそのアミノ基を有するOrn
Pal 特にその他の指示がない場合、3-(3-ピリジル)-アラニン
2-Pala 2-ピリジルアラニン
3-Pala 3-ピリジルアラニン
4-Pala 4-ピリジルアラニン
Pap 4'-ピペラジノアセトフェノン
Pen ペニシラミン
Pgly プロパルギルグリシン
Phg フェニルグリシン
Pip ピペコリン酸
4-Pip-Ala 3-(4-ピペリジル)アラニン
4-Pip-Gly (4-ピペリジル)グリシン
Pnf パラ-ニトロ-フェニルアラニン(すなわち、4-ニトロ-フェニルアラニン)
Ppc 4-フェニルピペリジン-4-カルボン酸
Pyp 3-ピリジンプロピオン酸
Sala スチリルアラニン
Sar サルコシン(すなわち、N-メチルグリシン)
Thi チアプロリン
2-Thia 2-チエニルアラニン
3-Thia 3-チエニルアラニン
Thn 1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフトエ酸
Thnc 1,2,3,4-テトラヒドロノルバルマン(norbarman)-3-カルボン酸
Thza 4-チアゾリルアラニン
Tic 1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボン酸
Tmpa 3-(p-チオメチルフェニル)-アラニン
Tpa 3-(p-チオフェニル)-アラニン
Tpr チオプロリン
Tra トラネキサム酸
TrPa トリプタミン
X-Phe そのベンゼン環上にp-、o-またはm-置換基Xを有するフェニルアラニン、たとえば、3-(4-クロロフェニル)-アラニン
z カルボベンジルオキシ。
【0120】
式(I)に含まれる化合物の医薬的に許容可能な塩を、その障害がNMBまたはソマトスタチンにより誘導される生化学的活性から引き起こされる患者中に投与することもまた、本発明の範囲内のものである。言い換えれば、ペプチドは医薬的に許容可能な塩の形態、たとえば、酸付加塩、またはたとえば、亜鉛、鉄などとの金属複合体、の形態で提供することができる。酸付加塩の実例となる例には酢酸、乳酸、パモイン酸(pamoic acid)、マ
レイン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、安息香酸、パルミチン酸、スベリン酸、サリチル酸、酒石酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸などの有機酸との酸付加塩、タンニン酸またはカルボキシメチルセルロースなどの重合性酸の酸付加塩、そして塩酸、臭化水素酸、硫酸またはリン酸などの無機酸との酸付加塩、が含まれる。
【0121】
本発明のその他の特徴および利点は以下の好ましい態様の記載から、そして請求の範囲からも明らかになるだろう。当業者は本明細書中の記載に基づいて、本発明をその最大の範囲まで利用することができると考えられる。以下の具体的な態様はしたがって、単なる説明であると解釈されるものであって、どんな場合であっても開示のその他の部分を限定するものではない。本明細書中で引用された全ての書類は参考文献として本明細書により
援用される。
【0122】
好ましい態様の記載
好ましい態様において、本発明は、式IIの化合物:
ここで、
AA1は存在せず、Ac-D-Phe、またはR11、Pip、Pro、またはSerのD-またはL-異性体、また
はCpa、Dip、Nal、Pal、およびPheからなる群から選択される芳香族α-アミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA2はAic、Pal、Phe、F5-Phe、4-NO2-Phe、Trp、Tyr、Phe(4-O-Bzl)であるか、または
存在せず;
AA3はPen、Cys、hCysおよびTmpaからなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体
であり;
AA4はTrpのD-またはL-異性体またはHisのD-またはL-異性体であり;
AA5はLys、hLys、N-Me-Lys、Orn、cis-4-Achaまたは4-Pip-Alaであり;
AA6はCys、hCys、PenおよびTmpaからなる群から選択されるアミノ酸のD-またはL-異性体
であり;
AA7はA3c、A4c、A5c、A6c、Abu、Aic、β-Ala、Gaba、Nle、F5-Phe、Phe、Pro、Sar、Ser、Thr、Thr(Bzl)、Tyr、Valであるか、または存在せず;そして
AA8はR11、Nal、Thr、Thr(Bzl)、Tyr、Phe(4-O-Bzl)であるか、または存在しない;
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0123】
より好ましい態様においては、本発明は、すぐ上に記載のの化合物:
ここで
AA1は存在せずまたはR11、PipまたはProのD-またはL-異性体、またはCpa、Dip、Nal、Pal、Phe、およびAc-Pheからなる群から選択される芳香族α-アミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA2はTyr、Pal、Phe、4-NO2-Phe、Trpであるか、または存在せず;
AA3はCysまたはPenのD-またはL-異性体であり;
AA4はD-Trpであり;
AA5はLys、Orn、またはcis-4-Achaであり;
AA6はCysまたはPenのD-またはL-異性体であり;
AA7はA3c、A4c、A5c、A6c、Abu、Aic、β-Ala、Gaba、Nle、Phe、Pro、Sar、Thr、Thr(Bzl)、Tyr、Valであるか、または存在せず;そして
AA8はR11、Thr、Tyr、Nalであるか、または存在しない;
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0124】
別の好ましい態様において、本発明は、式IIIの化合物:
ここで
AA1はR11、Aic、Hca、Pro、Ser、Ser(Bzl)、Trp、Tyr、またはCpa、Nal、Ac-Nal、Phe
、Ac-Phe、4-NO2-Phe、およびAc-4-NO2-Pheからなる群から選択される芳香族α-アミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA2はPal、Phe、F5-Phe、Tyrであるか、または存在せず;
AA3はCys、hCys、PenまたはTmpaのD-またはL-異性体であり;
AA3bはPal、4-Pal、His、Trp、Tyr、Phe(4-O-Bzl)、Phe、またはR11であり;
AA4はTrpまたはHisのD-またはL-異性体であり;
AA5はLys、N-Me-Lys、Orn、hLys、cis-4-Acha、または4-Pip-Alaであり;
AA6はCys、hCys、PenまたはTmpaのD-またはL-異性体であり;
AA7はR11、A4c、A5c、Abu、β-Ala、Gaba、Phe、F5-Phe、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)
、Phe(4-O-Bzl)であるか、または存在せず;
AA7bはR11、Nal、F5-Phe、X0-Pheであるかまたは存在せず、ここでX0はハロゲン、NO2、C
H3、OH、BzlまたはO-Bzlであり;そして
AA8はR11、Nal、Tyr、Phe(4-O-Bzl)であるか、または存在しない;
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0125】
さらに好ましい態様において、本発明は、すぐ上に記載の化合物:
ここで
AA1はR11、Aic、Hca、Pro、Ser(Bzl)、またはCpa、Nal、Ac-Nal、Phe、Ac-Phe、4-NO2-Phe、およびAc-4-NO2-Pheからなる群から選択される芳香族α-アミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA2はPal、Tyrであるか、または存在せず;
AA3はCysまたはPenのD-またはL-異性体であり;
AA3bはR11、Pal、4-Pal、Trp、Tyr、Phe(4-O-Bzl)、またはPheであり、ここでR11は(T)aegであり;
AA4はD-Trpであり;
AA5はLys、N-Me-Lys、Orn、またはcis-4-Achaであり;
AA6はCysまたはPenのD-またはL-異性体であり;
AA7はR11、A5c、Abu、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)、Phe(4-O-Bzl)、Gabaであるか、
または存在せず;
AA7bはNal、X0-Pheであるかまたは存在せず;そして
AA8はTyrであるかまたは存在しない;
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0126】
さらに別の好ましい態様において、本発明は、式IVに記載の化合物:
ここで
AA1はAic、Hyp、Cpa、D-Cpa、Nal、Pal、Phe、Pro、R11、Tyrであるか、または存在せず

AA2はPhe、Trp、F5-Phe、His、Tyr、Phe(4-O-Bzl)、またはR11であり;
AA3はTrp、His、またはPalのD-異性体であり;
AA4はLys、N-Me-Lys、Orn、hLys、cis-4-Acha、または4-Pip-Alaであり;
AA5はPal、Phe(4-O-Bzl)、Thr(Bzl)、Thr、Sar、Gaba、β-Ala、A4c、A5c、A6c、Abu、Aicであるかまたは存在せず;
AA6はThr、Tyr、Ser、F5-Phe、Cpa、Nal、またはD-またはL-Pheであり;
AA7はNal、Palであるか、または存在せず;そして
AA8はR11である;
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0127】
さらに別のより好ましい態様において、本発明は、すぐ上に記載の化合物:
ここで
AA1はCpa、Nal、Pal、Phe、Tyrであるかまたは存在せず;
AA2はPhe、Tyr、Trp、またはR11であり;
AA3はD-Trpであり;
AA4はLys、N-Me-Lys、またはcis-4-Achaであり;
AA5はPal、Phe(4-O-Bzl)、Aic、Gaba、A5cであるかまたは存在せず;
AA6はThr、Nalであるか、またはD-またはL-Pheであり;
AA7は存在せず;そして
AA8はR11である;
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0128】
さらにさらに別の好ましい態様において、本発明は、式IIに記載の化合物、ここでR1およびR5は存在せず、そしてN-末端アミノ酸およびC-末端アミノ酸は一緒にアミド結合を形
成する;またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0129】
さらにさらに別の好ましい態様において、本発明は、式IIIに記載の化合物、ここでR1
およびR5は存在せず、そしてN-末端アミノ酸そしてC-末端アミノ酸は一緒にアミド結合を形成する;またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0130】
最も好ましい態様は、本発明は、式IIに記載の化合物、ここで前記化合物は以下の式:Ac-D-Phe-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Thr-NH2
Nal-Tyr-シクロ(Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Val-Nal-NH2
Nal-Tyr-シクロ(Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Abu-Nal-NH2
D-Dip-Tyr-シクロ(Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Abu-Nal-NH2
Dip-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Abu-Nal-NH2
Nal-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Abu-Nal-NH2
Dip-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Val-Nal-NH2
Nal-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Val-Nal-NH2
シクロ(D-Phe-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Thr);
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A3c-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A5c-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A6c-Nal-NH2
(G(z))aeg-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A5c-Nal-NH2
Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A5c-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-β-Ala-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Sar-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Gaba-Nal-NH2;または
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Pro-Nal-NH2
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0131】
別の最も好ましい態様において、本発明は、式IIに記載の化合物、ここで前記化合物は以下の式:
Phe-シクロ(Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-NH2
Phe-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Thr-NH2
Ac-D-Phe-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Thr-NH2
Nal-Tyr-シクロ(Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Val-Nal-NH2
Nal-Tyr-シクロ(Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Abu-Nal-NH2
Dip-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Abu-Nal-NH2
Nal-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Abu-Nal-NH2
Dip-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Val-Nal-NH2
Nal-Tyr-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Val-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A3c-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A5c-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A6c-Nal-NH2
(G(z))aeg-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A5c-Nal-NH2
D-Cpa-シクロ(Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A5c-Nal-NH2
Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A5c-Nal-NH2
Cpa-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A5c-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-β-Ala-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Sar-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Aic-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Gaba-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Pro-Nal-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-(A)aeg-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-A4c-Nal-NH2
Cpa-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Nal-NH2
Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Nal-NH2
Pro-Phe-シクロ(Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Val-NH2
Pro-Phe-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Val-NH2
Pip-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Nle-NH2
(G)aeg-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-(C)aeg-NH2
(C)aeg-Pal-シクロ(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-(G)aeg-NH2
Pro-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Nle-Phe-NH2
Pro-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr-Nle-NH2
Pro-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr-Phe-NH2
Cpa-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Gaba-NH2
Cpa-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Gaba-Tyr-NH2
Pip-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-NH2
Pip-Phe-c(Cys-D-Trp-Lys-Cys)-Gaba-NH2;または
Pro-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr-NHz
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0132】
さらに別の最も好ましい態様において、本発明は、式IIIに記載の化合物、ここで前記
化合物は、以下の式:
Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Phe-シクロ(Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-4-NO2-Phe-Pal-シクロ(D-Cys-Phe(4-O-Bzl)-D-Trp-Lys-Cys)-Tyr-NH2
Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-Nal-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Pro-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Nal-NH2
Ser(Bzl)-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(A)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(G)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-4-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-(T)aeg-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Ser(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Phe(4-O-Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-A5c-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Tyr-NH2
D-Cpa-シクロ(D-Cys-(T)aeg-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-Cpa-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(Pen-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Trp-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Orn-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-hLys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Iamp-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Cha(4-am)-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Ser(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-D-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Trp-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Pen)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C)aeg-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Ina-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Mnf-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Inp-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2:
Nua-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Pyp-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-Pal-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-Pal-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)Tyr(Bzl)-Thr-NH2
(C)aeg-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-D-Trp-c(D-Cys-Pal-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Leu-NH2
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0133】
さらにさらに別の最も好ましい態様において、本発明は、式IIIに記載の化合物、ここ
で前記化合物が以下の式:
Hca-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-D-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-D-Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Phe-シクロ(Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-4-NO2-Phe-Pal-シクロ(D-Cys-Phe(4-O-Bzl)-D-Trp-Lys-Cys)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-Nal-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Pro-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Nal-NH2
Ser(Bzl)-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Aic-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C(z))aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(A(z))aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(A)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(G)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-4-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-(T)aeg-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Ser(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Phe(4-O-Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-A5c-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Tyr-NH2
D-Cpa-シクロ(D-Cys-(T)aeg-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-p-Me-Phe-NH2
Ac-(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Nal-NH2
D-Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Nal-NH2
(A)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2;または
(C)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2,
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0134】
さらに別の最も好ましい態様において、本発明は、式IVに記載の化合物、ここで前記化合物が以下の式:
シクロ(Trp-D-Trp-Lys-Phe(4-O-Bzl)-Phe-(T)aeg);
シクロ(Trp-D-Trp-Lys-Pal-Phe-(T)aeg);または
シクロ(Phe-Phe-D-Trp-Lys-Thr-(T)aeg);
またはその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする。
【0135】
ペプチドの調製
ペプチドを、Rink Amide MBHA樹脂、(4-(2',4'-ジメトキシフェニル-Fmoc-アミノメ
チル)-フェノキシアセトアミド-ノルロイシル-MBHA樹脂)上で、FMOC化学の標準的な固
相プロトコルを使用して合成し、そしてTFA/フェノール/H2O/トリイソプロイルシラン(proylsilane)(83ml/5g/10ml/2ml)混合物により切断した。ペプチドを、CH3CN/H2O(5ml/5ml)中、EKATHIOXTM樹脂(EKAGEN Corporation, San Carlos, CA)を使用して環状化し、そしてC18シリカ(Rainin Instruments Co., Woburn, MA, now Varian Analytical, Walnut Creek, CA)上で、アセトニトリル/0.1 % トリフルオロ酢酸バッファーを使用して
精製した。均質性を、解析的HPLCおよびマススペクトロメトリーにより評価し、そしてそれぞれのペプチドにつき>95%であることを確認した。
【0136】
一般構造
【0137】
【化45】

【0138】
または
【0139】
【化46】

【0140】
を有するペプチド、すなわち環状テトラ-またはペンタペプチル(peptyl)バックボーン
を有するペプチドを、Rink Amide MBHA樹脂、(4-(2',4'-ジメトキシフェニル-Fmoc-ア
ミノメチル)-フェノキシアセトアミドノルロイシル-MBHA樹脂)上で、Fmoc-化学の標準
的な固相プロトコルにしたがって、所望のペプチドが組み立てられるまで合成した。最終切断/脱保護を、ペプチド-樹脂をTFA/フェノール/H2O/トリイソプロピルシラン(83:5:10:2 mL/g/mL/mL)のカクテルで処理することにより行った。
【0141】
環状化(S-S結合形成)を、直線状ペプチドを、CH3CN/H2Oの50%混合物中に溶解し、そ
の後、別に指示する場合を除き、2.5等量のEKATHIOX樹脂を添加し、その後一晩攪拌する
ことにより行った。
【0142】
ペプチドをC18シリカカラム上で、アセトニトリル/0.1 %TFA バッファーを使用して精
製した。均質性を、分析的HPLCおよびMASスペクトロメトリーにより評価し、そして別に
指示する場合を除き、それぞれのペプチドについて>95%であることを確認した。
【0143】
そのC-末端にカルボキシル官能基を有するペプチドを、Wang樹脂(p-ベンジルオキシベンジルアルコール樹脂)上で合成し、樹脂から切断し、そしてカクテルB(比88:5:5:2のTFA:フェノール:H2O:トリイソプロピルシラン)により脱保護した。
【0144】
以下の一般構造
【0145】
【化47】

【0146】
を有するヘッド-トゥ-テール(Head-To-Tail)環状ペプチドを全体を保護化した直線状ペプチドとして2-クロロトリチルクロリド樹脂上で合成した。
最初のFmoc脱保護化を、DMF/DCM (1:1)中5% ピペリジンを使用して約10分間行った後、DMF中25%ピペリジンを使用して約15分間行った。全てのそれに引き続き行われる脱保護化を、FMOC化学の標準的な固相プロトコルを使用して行った。
【0147】
保護化直線状ペプチドを、樹脂を酢酸/TFE/DCM (容量にして1:1:8)と約60分間、室温で処理することにより得た。
ヘッド-トゥ-テール環状化を、カップリング/環状化試薬としてHATU/HOAT/DIPEAを使用して行った。全てを保護化した環状ペプチドを、TFA/フェノール/H2O/トリイソプロピル
シラン(83:5:10:2 mL/g/mL/mL)のカクテルで、約2 1/2時間処理し、最終的な脱保護化
を行った。
【0148】
ペプチドを、C18シリカカラム上で、アセトニトリル/0.1 %TFAバッファーを溶出液として使用して、精製した。均質性を、分析的HPLCおよびMASスペクトロメトリーにより評価
し、そしてそれぞれのペプチドについて>97%の純度であることを確認した。
【0149】
上述したように、本発明の特定の化合物は、以下の構造
【0150】
【化48】

【0151】
ここで、R12、X1、X2、X3、X4、m、n、およびpのそれぞれは、請求の範囲に定義したとおりである
を有する1またはそれ以上のアミノ酸部分R11を組み込む。適切な開始物質および既知の合成方法を使用して、様々なR11アミノ酸を容易に合成することができることは、化学合成
の当業者には明らかであろう。直接関係のある方法の例は、以下の刊行物中に見いだすことができ、その結果、参考文献として援用する:アミノエチルグリシン:Tetrahedron, vol. 51, pp. 6179 (1995);Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, vol 5, No. 11, p.1159 (1995);Tetrahedron, vol. 53, no. 43, p. 14671 (1997);Nucleosides, Nucleotides, vol. 16 (10 & 11), p. 1893 (1997);ヌクレオ塩基側鎖を有する
α,α-ジアルキル化アミノ酸、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vo. 92, p. 12013 (1995
);アミノシクロヘキシルグリシン、Chem. Eur. J. vol. 3. No. 6, p. 912 (1997);σ-N-Boc-α-N-(チミン-1-イルアセチル)オルニチン、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, vol. 6, no. 7, p. 793 (1996);置換プロリン, J. Chem. Soc. Perkin.
Trans., vol 1, pp. 539, 547, 555 (1997);N-(アミノメチル)-β-アラニン、Tetrahedron Lett., vol. 36, No. 38, p. 6941 (1995);置換オルニチン, Nucleosides & Nucleotides, vol 17 (1-3), pp. 219, 339 (1998);構造vi.、Tetrahedron Lett., Vol. 36, no 10, p. 1713 (1995);Tetrahedron Lett, Vol. 38, no 48, p. 8363 (1997);構造v.、Tetrahedron Lett., Vol 39, p. 4707 (1998);化合物iv.、J. Amer. Chem. Soc., vol. 119, p. 11116 (1997);アミノプロリン、Bioorganic & Medicinal Chemistry Left., vol. 7, no. 6, p. 681 (1997);キラルポリ核酸、Tetrahedron Lett., vol. 35, no. 29, p. 5173 (1994);Bioorganic & Medicinal Chemistry Lett., vol. 4, no. 8, p. 1077 (1994)。
【0152】
以下は、類似体#1の合成についての詳細な説明である。本発明のその他のペプチドを、
ペプチド合成の分野における当業者の通常の能力の範囲内で、適切な修飾を行うことにより調製することができる。
【0153】
工程1: Fmoc-Nal-O-tert-ブチル-Tyr-S-トリチル-D-Cys-N-in-t-Boc-D-Trp-N-ε-t-Boc-Lys-S-トリチル-D-Cys-Abu-Nal-4-(2',4'-ジメトキシフェニルアミノメチル)フェノ
キシアセトアミド-ノルロイシル-4-メチルベンズヒドリルアミン樹脂の調製
Rink Amide MBHA樹脂(Novabiochem, Inc., San Diego, CA)、1 g、(0.53 mmole)を、Model 90 ペプチド合成機(Advanced ChemTech, Louisville, KY)の反応容器#1(RV-1)中に静置した。ペプチド合成機をプログラムし、以下の反応サイクルを行うようにした:
a. ジメチルホルムアミド;
b. ジメチルホルムアミド中25%ピペリジン(それぞれ15分間を2回、間にDMFで1回洗浄);
c. DMF洗浄(3×10 mL、それぞれ1分間)。
【0154】
樹脂を、ジメチルホルムアミド中、FMOC-Nal(2.12 mmol)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBUT)(2.01 mmole)、およびジイソプロピルエチルアミノ(4.24 mmole)とともに、約1 1/2時間
攪拌し、そして得られたアミノ酸樹脂を、上述したプログラムで工程(a)〜(c)を通して、環状化させた。Nal-樹脂をFmoc-Abuとカップリングし、その後上述したように環状化させた。減圧下にて乾燥させた。
【0155】
以下のアミノ酸(1.4 mmole)を、ペプチド樹脂(0.35 mmole)に、同一の方法により
、連続的にカップリングした:Fmoc-S-トリチル-D-Cys、Fmoc-N-ε-t-Boc-Lys、Fmoc-N-in-t-Boc-D-Trp。減圧下にて乾燥させた後、ペプチド樹脂を分割し、そして一つの部分をFmoc-S-トリチル-D-Cys、Fmoc-O-t-ブチル-Tyrとカップリングさせた。カップリングさせ
た部分を再び分割し、一つの部分をFmoc-Nalとカップリングさせた。DMFにより洗浄し(3×10 mL、それぞれ1分間)そして減圧下にて乾燥させた後、完了した樹脂の重量は0.242 gであった。
【0156】
工程2: H-Nal-Tyr-D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys-Abu-Nal-NH2の調製
工程1で得られたペプチド樹脂(0.24 g、0.087 mmole)を、TFA(8.8 mL)、フェノー
ル(0.5g)、H2O(0.5 mL)およびトリイソプロピルシラン(0.2mL)の新たに調製した溶液と、室温にて混合し、そして約2 1/2時間攪拌した。過剰量のTFAを減圧下にて蒸発させ、油状残留物を得た。エーテルをその油状残留物に添加し、遊離した直線状ペプチドを沈殿させ、ろ過し、ついで乾燥エーテルにより洗浄した。ついで、粗ペプチドを11 mLのCH3CN/H2O/0.1N HOAc (5mL/5mL/1mL)中に溶解し、その後、200 mgのEKATHIOXR樹脂を添加
した。混合物を一晩攪拌し、そしてろ過した。濾液を蒸発させ、少量にし、ついでマイクロソーブ(microsorb)オクタデシルシランシリカ(5μm)のカラム(22-250 mm)に適用し、その後その両方の溶媒が0.1% トリフルオロ酢酸を含む水中アセトニトリルの直線的
勾配(30%〜80%、30分)により溶出した。画分を分析的高性能液体クロマトグラフィー(“HPLC”)により調べ、そしてプールして最高の精度を得た。水からの溶液の凍結乾燥により、10 mgの生成物を白色のふわふわな粉状物として得た。生成物は、すぐ上述したも
のと同一の溶出液を使用して、HPLC C18シリカにより、均質であることが見いだされた(tR = 16.646分)。注入(infusion)マススペクトロメトリーにより、環状オクタペプチ
ドの組成物が確認された;(MW 1178.45)。
【0157】
別の態様
上述した記載から、当業者は本発明の本質的な特徴を、容易に確かめることができ、そして本発明の精神および範囲と離れることなく、本発明に様々な変更および修飾を行い、
それを様々な用途および条件に適合させることができる。したがって、その他の態様もまた、本発明の範囲内のものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(III):
【化1】

AA1、AA2、AA3、AA3b、AA4、AA5、AA6、AA7、AA7b、およびAA8のそれぞれのα-窒素は、独立して、(C1-4)アルキル、(C3-4)アルケニル、(C3-4)アルキニル、または(C1-6)アルキル-C(O)-により場合により置換されていてもよく;
AA1はR11、Aic、Hca、Pro、Ser(Bzl)であるか、またはCpa、Nal、Ac-Nal、Phe、Ac-Phe、4-NO2-Phe、およびAc-4-NO2-Pheからなる群から選択される芳香族α-アミノ酸のD-またはL-異性体であり;
AA2はPal、Tyrであるか、または存在せず;
AA3はCysまたはPenのD-またはL-異性体あり;
AA3bはR11、Pal、4-Pal、Trp、Tyr、Phe(4-O-Bzl)、またはPheであり、ここでR11は(T)aegであり;
AA4はD-Trpであり;
AA5はLys、N-Me-Lys、Orn、またはシス-4-Achaであり;
AA6はCysまたはPenのD-またはL-異性体であり;
AA7はR11、A5c、Abu、Ser(Bzl)、Thr、Thr(Bzl)、Phe(4-O-Bzl)、Gabaであるか、または存在せず;
AA7bはNal、X0-Pheであるかまたは存在せず、ここでX0はCH3であり;そして
AA8はTyrであるかまたは存在しない;
R1およびR2のそれぞれは、独立して、Hであり;
R5は-NR7R8であり;
ここでR7およびR8のそれぞれは、独立して、Hであり;
R11は、独立してそれぞれの場合につき、以下の式:
【化2】

のD-またはL-アミノ酸であり、
ここでmおよびnのそれぞれは、独立して、1、2、または3であり、そしてpは0、1、または2であり;
R12は、独立してそれぞれの場合につき、以下の式:
【化3】

の場合により置換された部分であり;
X1はH、(C1-6)アルキル、またはArg、Leu、Gln、Lys、Tyr、His、Thr、Trp、Phe、Val、Ala、Lys、またはHisの側鎖基に対応する部分であり;
X2およびX3のそれぞれは、独立して、H、ハロゲン、(C1-12)アルキル、フェニル、フェニル-(C1-6)アルキルであり;そして
X4はH、OH、またはNH2であり;
ここで式(III)の前記化合物は以下の式:
Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Phe-シクロ(Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-4-NO2-Phe-Pal-シクロ(D-Cys-Phe(4-O-Bzl)-D-Trp-Lys-Cys)-Tyr-NH2
Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-Nal-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Pro-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Nal-NH2
Ser(Bzl)-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(A)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(G)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-4-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-(T)aeg-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Ser(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Phe(4-O-Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-A5c-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Tyr-NH2
D-Cpa-シクロ(D-Cys-(T)aeg-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-Cpa-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(Pen-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Trp-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Orn-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-hLys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Iamp-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Cha(4-am)-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Ser(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-D-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Trp-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Pen)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C)aeg-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Ina-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Mnf-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Inp-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Nua-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-Pal-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-Pal-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)Tyr(Bzl)-Thr-NH2
(C)aeg-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2;または
(T)aeg-D-Trp-c(D-Cys-Pal-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Leu-NH2
の化合物であるか、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
式(III):
【化4】

式中、化合物の全ての置換基は請求項3に定義したとおりであり、
ここで式(III)の前記化合物は以下の式:
Hca-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-D-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-D-Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Nal-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-Phe-シクロ(Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
Ac-D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Nal-NH2
D-4-NO2-Phe-Pal-シクロ(D-Cys-Phe(4-O-Bzl)-D-Trp-Lys-Cys)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
4-NO2-Phe-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-Nal-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Pro-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Nal-NH2
Ser(Bzl)-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Aic-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C(z))aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(A(z))aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(A)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(G)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-4-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Tyr-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-(T)aeg-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Ser(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Phe(4-O-Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-A5c-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-Cys)-Abu-Tyr-NH2
D-Cpa-シクロ(D-Cys-(T)aeg-D-Trp-Lys-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-p-Me-Phe-NH2
Ac-(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Nal-NH2
D-Cpa-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Nal-NH2
(A)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C)aeg-シクロ(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
D-Cpa-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(Pen-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Trp-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Orn-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-hLys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Iamp-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Cha(4-am)-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)-Ser(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-D-Tyr-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Trp-NH2
(T)aeg-c(D-Cys-Pal-D-Trp-Lys-D-Pen)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(C)aeg-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Ina-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Mnf-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Inp-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
Nua-c(D-Cys-Phe-D-Trp-Lys-D-Cys)-Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-Pal-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2
(T)aeg-Pal-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)Tyr(Bzl)-Thr-NH2
(C)aeg-Phe-c(D-Cys-D-Trp-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Tyr-NH2;または
(T)aeg-D-Trp-c(D-Cys-Pal-Lys-D-Cys)Thr(Bzl)-Leu-NH2
の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項3】
式(IV):
【化5】

ここで、
AA1はCpa、Nal、Pal、Phe、Tyrであるか、または存在せず;
AA2はPhe、Tyr、Trp、またはR11であり;
AA3はD-Trpであり;
AA4はLys、N-Me-Lys、またはシス-4-Achaであり;
AA5はPal、Phe(4-O-Bzl)、Aic、Gaba、A5cであるか、または存在せず;
AA6はThr、Nal、またはD-またはL-Pheであり;
AA7は存在せず;そして
AA8はR11であり;
R1はHであり;
R11は、独立してそれぞれの場合につき、以下の式:
【化6】

のD-またはL-アミノ酸であり、
ここでmおよびnのそれぞれは、独立して、1、2、または3であり、そしてpは0、1、または2であり;
R12は、独立してそれぞれの場合につき、以下の式:
【化7】

の場合により置換された部分であり;
X1はH、(C1-6)アルキル、またはArg、Leu、Gln、Lys、Tyr、His、Thr、Trp、Phe、Val、Ala、Lys、またはHisの側鎖基に対応する部分であり;
X2およびX3のそれぞれは、独立して、H、ハロゲン、(C1-12)アルキル、フェニル、フェニル-(C1-6)アルキル、であり;そして
X4はH、OH、またはNH2であり;
ここで式(IV)の前記化合物は以下の式:
シクロ(Trp-D-Trp-Lys-Phe(4-O-Bzl)-Phe-(T)aeg);
シクロ(Trp-D-Trp-Lys-Pal-Phe-(T)aeg);または
シクロ(Phe-Phe-D-Trp-Lys-Thr-(T)aeg);
の化合物であるか、またはその医薬的に許容可能な塩。

【公開番号】特開2012−102103(P2012−102103A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−264477(P2011−264477)
【出願日】平成23年12月2日(2011.12.2)
【分割の表示】特願2008−290079(P2008−290079)の分割
【原出願日】平成12年6月5日(2000.6.5)
【出願人】(509120469)イプセン ファルマ ソシエテ パール アクシオン サンプリフィエ (51)
【氏名又は名称原語表記】IPSEN PHARMA S.A.S.
【住所又は居所原語表記】65 Quai Georges Gorse,F−92100 Boulogne Billancourt FRANCE
【Fターム(参考)】